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課題

組み換え従属栄養性微生物から産生された用途に応じた油の提供。

解決手段

組換え微生物内で油、燃料油脂化学品、及び他の化合物を産生する方法及び組成物が提供されており、油を生み出す微生物、及びかかる微生物を低コスト栽培する方法を含む。例えば、リパーゼショ糖トランスポーター、ショ糖インベルターゼフルクトキナーゼ多糖分解酵素ケトアシル−ACP合成酵素脂肪族アシルACPチオエステラーゼ脂肪酸アシル−CoAアルデヒド還元酵素、脂肪酸アシル−CoA還元酵素脂肪族アルデヒド還元酵素、脂肪族アルデヒド脱炭酸酵素、及び/又はアシルキャリアータンパク質をコードする外来遺伝子を含む微細藻類細胞は、再生可能ディーゼルバイオディーゼル及び再生可能なジェット燃料のような輸送燃料、並びに機能液界面活性剤石鹸及び潤滑剤のような油脂化学品を製造するのに有用である。

概要

背景

化石燃料は、数百万年にわたり、地殻にて熱および圧力にさらされることにより、原油石炭天然ガスもしくは重油変質された腐敗植物および動物から形成される有機物質である、地中内に存在する地質学上の可燃性沈殿物のための一般的な用語である。化石燃料は有限であり、再生利用することができない。また、世界経済によるエネルギー需要の増加に伴い、、炭化水素コストに対するプレッシャーが増加している。エネルギーを別として、プラスチック製造および化学製造を含む多くの産業は、製造プロセスの供給原料として、炭化水素の可用性重度に依存している。現在の供給資源に対する費用効果のある代替物があれば、エネルギーおよび原材料コストに対し高まりつつあるプレッシャーを緩和することができるであろう。
特許文献1は、油産生のための微細藻類培養の方法および物質を記載しており、特に、微細藻類Chlorella protothecoidesにより産生される油由来ディーゼル燃料の産生を例示するものである。微細藻類での油産生を改善する方法、特に、長鎖がより短く、飽和度がより高く、色素がなく、収量および効率性のより優れた油を産生する方法に対する必要性が依然として存在する。本発明はこの必要性を満たすものである。

概要

組み換え従属栄養性微生物から産生された用途に応じた油の提供。組換え微生物内で油、燃料油脂化学品、及び他の化合物を産生する方法及び組成物が提供されており、油を生み出す微生物、及びかかる微生物を低コスト栽培する方法を含む。例えば、リパーゼショ糖トランスポーター、ショ糖インベルターゼフルクトキナーゼ多糖分解酵素ケトアシル−ACP合成酵素脂肪族アシルACPチオエステラーゼ脂肪酸アシル−CoAアルデヒド還元酵素、脂肪酸アシル−CoA還元酵素脂肪族アルデヒド還元酵素、脂肪族アルデヒド脱炭酸酵素、及び/又はアシルキャリアータンパク質をコードする外来遺伝子を含む微細藻類細胞は、再生可能ディーゼルバイオディーゼル及び再生可能なジェット燃料のような輸送燃料、並びに機能液界面活性剤石鹸及び潤滑剤のような油脂化学品を製造するのに有用である。

目的

本発明は、例えば、以下を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

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請求項1

明細書に記載された発明。

技術分野

0001

(関連する出願の相互参照
本出願は、米国特許法第119条(e)に基づき、2010年5月28日に出願した米国仮出願第61/349,774号、2010年8月18日に出願した米国仮出願第61/374,992号、2010年11月16日に出願した米国仮出願第61/414,393号、2010年12月29日に出願した米国仮出願第61/428,192号の利益を請求する。これらの出願は、それぞれ、あらゆる目的のために内容全体が参照により組み込まれる。

0002

配列表の参照)
本明細書は、添付した1〜195ページに示されるように、配列表を含んでいる。

0003

本発明は、微生物から作られる、油、燃料油脂化学品の生成に関する。特定的には、本開示は、油を生み出す微細藻類、脂質、脂肪酸エステル脂肪酸アルデヒドアルコールアルカンといった有用な化合物を産生するために微生物を育てる方法、並びに、上述の微生物の遺伝子を組み換えて、微細藻類による油の産生効率を高め、産生される油の種類及び組成物を変える方法に関する。

背景技術

0004

化石燃料は、数百万年にわたり、地殻にて熱および圧力にさらされることにより、原油石炭天然ガスもしくは重油変質された腐敗植物および動物から形成される有機物質である、地中内に存在する地質学上の可燃性沈殿物のための一般的な用語である。化石燃料は有限であり、再生利用することができない。また、世界経済によるエネルギー需要の増加に伴い、、炭化水素コストに対するプレッシャーが増加している。エネルギーを別として、プラスチック製造および化学製造を含む多くの産業は、製造プロセスの供給原料として、炭化水素の可用性重度に依存している。現在の供給資源に対する費用効果のある代替物があれば、エネルギーおよび原材料コストに対し高まりつつあるプレッシャーを緩和することができるであろう。
特許文献1は、油産生のための微細藻類培養の方法および物質を記載しており、特に、微細藻類Chlorella protothecoidesにより産生される油由来ディーゼル燃料の産生を例示するものである。微細藻類での油産生を改善する方法、特に、長鎖がより短く、飽和度がより高く、色素がなく、収量および効率性のより優れた油を産生する方法に対する必要性が依然として存在する。本発明はこの必要性を満たすものである。

先行技術

0005

国際公開第2008/151149号

課題を解決するための手段

0006

本発明は、例えば、以下を提供する:
項目1)
トリグリセリド油を含む油産生微生物細胞であって、前記トリグリセリド油の前記脂肪酸プロフィールが、少なくとも約1%のC8:0、少なくとも約1%のC10:0、少なくとも約1%のC12:0、少なくとも約2%のC14:0、少なくとも約30%のC16:0、少なくとも約5%のC18:0、少なくとも約60%のC18:1、約7%未満のC18:2及び少なくとも約35%の飽和脂肪酸からなる群から選択される、油産生微生物細胞。
(項目2)
前記油産生微生物細胞が外来遺伝子を含み、任意に、前記油産生微生物細胞の内在性デサチュラーゼ不活性化であるか、又はより弱い酵素活性を有するように変異した、項目1に記載の油産生微生物細胞。
(項目3)
前記トリグリセリド油の脂肪酸プロフィールが、天然に存在する油のトリグリセリドプロフィールに類似している、項目2に記載の油産生微生物細胞。
(項目4)
前記天然に存在する油が、カカオバターココナツ油、パーム油パーム核油シアバター牛脂及びラードからなる群から選択される、項目3に記載の油産生微生物細胞。
(項目5)
前記トリグリセリド油の脂肪酸プロフィールが、C8:0とC10:0の総合計量が少なくとも約10%であること、C10:0とC12:及びC14:0の総合計量が少なくとも約50%であること、C16:0とC18:0とC18:1の総合計量が少なくとも約60%であること、C18:0とC18:1とC18:2の総合計量が少なくとも約60%であること、C14:0とC16:0とC18:0とC18:1の総合計量が少なくとも約60%であり、及びC18:1とC18:2の総合計量が約30%未満であることからなる群から選択されるプロフィールを含む、項目2に記載の油産生微生物細胞。
(項目6)
前記トリグリセリド油の脂肪酸プロフィールが、C8:0とC10:0の比は少なくとも約5:1、C10:0とC12:0の比は少なくとも約6:1、C12:0とC14:0の比は少なくとも約5:1、C14:0とC12:0の比は少なくとも約7:1、及びC14:0とC16:0の比は少なくとも約1:2からなる群から選択される脂肪酸比を含む、項目1に記載の油産生微生物細胞。
(項目7)
前記内在性デサチュラーゼが、ステアロイルACPデサチュラーゼおよびデルタ12脂肪酸デサチュラーゼからなる群から選択される、項目2に記載の油産生微生物細胞。
(項目8)
前記外来遺伝子が、アシル−ACPチオエステラーゼをコードする遺伝子からなる群から選択される、項目7に記載の油産生微生物細胞。
(項目9)
前記外来遺伝子が、Umbellularia californicaの脂肪族−ACPチオエステラーゼ(GenBank寄託番号AAC49001);Cinnamomum camphora の脂肪族−ACPチオエステラーゼ(GenBank寄託番号Q39473);Umbellularia californicaの脂肪族アシル−ACPチオエステラーゼ(GenBank寄託番号Q41635);Myristica fragransの脂肪族アシル−ACPチオエステラーゼ(GenBank寄託番号AAB71729);Myristica fragransの脂肪族アシル−ACPチオエステラーゼ(GenBank寄託番号AAB71730);Elaeis guineensisの脂肪族アシル−ACPチオエステラーゼ(GenBank寄託番号ABD83939);Elaeis guineensisの脂肪族アシル−ACPチオエステラーゼ(GenBank寄託番号AAD42220);Populus tomentosaの脂肪族アシル−ACPチオエステラーゼ(GenBank寄託番号ABC47311);Arabidopsis thaliana脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号NP_172327);Arabidopsis thaliana 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号CAA85387);Arabidopsis thaliana 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号CAA85388); Gossypium hirsutum 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号Q9SQI3);Cuphea lanceolata 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号CAA54060);Cuphea hookeriana 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号AAC72882);Cuphea calophylla subsp. mesostemon 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号ABB71581);Cuphea lanceolata 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号CAC19933);Elaeis guineensis 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号AAL15645);Cuphea hookeriana 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号Q39513);Gossypium hirsutum 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank 寄託番号AAD01982);Vitis vinifera 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank 寄託番号CAN81819);Garcinia mangostana 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号AAB51525);Brassica juncea 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号ABI18986);Madhuca longifolia 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号AAX51637);Brassica napus 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号ABH11710);Oryza sativa(インディカ品種群) 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号EAY86877);Oryza sativa(ジャポニカ品種群) 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号NP_001068400);Oryza sativa(インディカ品種群) 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号EAY99617);Cuphea hookeriana 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号AAC49269);Ulmus Americana 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号AAB71731);Cuphea lanceolata 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号CAB60830);Cuphea palustris 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号AAC49180);Iris germanica 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号AAG43858);Iris germanica 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号AAG43858.1);Cuphea palustris 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号AAC49179);Myristicafragrans 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号AAB71729);Myristica fragrans 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号AAB717291.1);Cuphea hookeriana 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号U39834);Umbelluaria californica 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号M94159);Cinnamomum camphora 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号U31813);Cuphea wrightiiの脂肪族アシル−ACOPチオエステラーゼ(GenBank寄託番号U56103);及びRicinus communis 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号ABS30422)からなる群から選択されるアシルACPチオエステラーゼをコードする、項目8に記載の油産生微生物細胞。
(項目10)
前記油産生微生物細胞が、スクロースインベルターゼをコードする遺伝子を更に含む、項目2に記載の油産生微生物細胞。
(項目11)
前記油産生微生物細胞が、Achnanthes orientalis、Agmenellum、Amphiprora hyaline、Amphora coffeiformis、Amphora coffeiformis linea、Amphora coffeiformis punctata、Amphora coffeiformis taylori、Amphora coffeiformis tenuis、Amphora delicatissima、Amphora delicatissima capitata、Amphora sp.、Anabaena、Ankistrodesmus、Ankistrodesmus falcatus、Boekelovia hooglandii、Borodinella sp.、Botryococcus braunii、Botryococcus sudeticus、Carteria、Chaetoceros gracilis、Chaetoceros muelleri、Chaetoceros muelleri subsalsum、Chaetoceros sp.、Chlorella anitrata、Chlorella Antarctica、Chlorella aureoviridis、Chlorella candida、Chlorella capsulate、Chlorella desiccate、Chlorella ellipsoidea、Chlorella emersonii、Chlorella fusca、Chlorella fusca var. vacuolata、Chlorella glucotropha、Chlorella infusionum、Chlorella infusionum var. actophila、Chlorella infusionum var. auxenophila、Chlorella kessleri、Chlorella lobophora(strain SAG37.88)、Chlorella luteoviridis、Chlorella luteoviridis var. aureoviridis、Chlorella luteoviridis var. lutescens、Chlorella miniata、Chlorella minutissima、Chlorella mutabilis、Chlorella nocturna、Chlorella parva、Chlorella photophila、Chlorella pringsheimii、Chlorella protothecoides(任意のUTEX株1806、411、264、256、255、250、249、31、29、25、並びにCCAP株211/17及び211/8dを含む)、Chlorella protothecoides var. acidicola、Chlorella regularis、Chlorella regularis var. minima、Chlorella regularis var. umbricata、Chlorella reisiglii、Chlorella saccharophila、Chlorella saccharophila var. ellipsoidea、Chlorella salina、Chlorella simplex、Chlorella sorokiniana、Chlorella sp.、Chlorella sphaerica、Chlorella stigmatophora、Chlorella vanniellii、Chlorella vulgaris、Chlorella vulgaris、Chlorella vulgaris f. tertia、Chlorella vulgaris var. autotrophica、Chlorella vulgaris var. viridis、Chlorella vulgaris var. vulgaris、Chlorella vulgaris var. vulgaris f. tertia、Chlorella vulgaris var. vulgaris f. viridis、Chlorella xanthella、Chlorella zofingiensis、Chlorella trebouxioides、Chlorella vulgaris、Chlorococcum infusionum、Chlorococcum sp.、Chlorogonium、Chroomonas sp.、Chrysosphaera sp.、Cricosphaera sp.、Cryptomonas sp.、Cyclotella cryptica、Cyclotella meneghiniana、Cyclotella sp.、Dunaliella sp.、Dunaliella bardawil、Dunaliella bioculata、Dunaliella granulate、Dunaliella maritime、Dunaliella minuta、Dunaliella parva、Dunaliella peircei、Dunaliella primolecta、Dunaliella salina、Dunaliella terricola、Dunaliella tertiolecta、Dunaliella viridis、Dunaliella tertiolecta、Eremosphaera viridis、Eremosphaera sp.、Ellipsoidon sp.、Euglena、Franceia sp.、Fragilaria crotonensis、Fragilaria sp.、Gleocapsa sp.、Gloeothamnion sp.、Hymenomonas sp.、Isochrysis aff. galbana、Isochrysis galbana、Lepocinclis、Micractinium、Micractinium(UTEX LB2614)、Monoraphidium minutum、Monoraphidium sp.、Nannochloris sp.、Nannochloropsis salina、Nannochloropsis sp.、Navicula acceptata、Navicula biskanterae、Navicula pseudotenelloides、Naviculapelliculosa、Navicula saprophila、Navicula sp.、Nephrochloris sp.、Nephroselmis sp.、Nitschia communis、Nitzschia alexandrina、Nitzschia communis、Nitzschia dissipata、Nitzschia frustulum、Nitzschia hantzschiana、Nitzschia inconspicua、Nitzschia intermedia、Nitzschia microcephala、Nitzschia pusilla、Nitzschia pusilla elliptica、Nitzschia pusilla monoensis、Nitzschia quadrangular、Nitzschia sp.、Ochromonas sp.、Oocystis parva、Oocystis pusilla、Oocystis sp.、Oscillatoria limnetica、Oscillatoria sp.、Oscillatoria subbrevis、Pascheria acidophila、Pavlova sp.、Phagus、Phormidium、Platymonas sp.、Pleurochrysis carterae、Pleurochrysis dentate、Pleurochrysis sp.、Prototheca wickerhamii、Prototheca stagnora、Prototheca portoricensis、Prototheca moriformis、Prototheca zopfii、Pyramimonas sp.、Pyrobotrys、Sarcinoid chrysophyte、Scenedesmus armatus、Spirogyra、Spirulina platensis、Stichococcus sp.、Synechococcus sp.、Tetraedron、Tetraselmis sp.、Tetraselmis suecica、Thalassiosira weissflogii、及びViridiella fridericianaから選択される微細藻類遺伝子又は種の細胞である、項目2に記載の油産生微生物細胞。
(項目12)
前記油産生微生物細胞が、Prototheca属の種の細胞である、項目11に記載の油産生微生物細胞。
(項目13)
前記油産生微生物細胞が、Prototheca moriformis属の細胞である、項目12に記載の油産生微生物細胞。
(項目14)
前記油産生微生物細胞が、油産生酵母細胞である、項目2に記載の油産生微生物細胞。
(項目15)
前記油産生微生物細胞が、油産生細菌細胞である、項目2に記載の油産生微生物細胞。
(項目16)
前記天然に存在する油が、カカオバターであり、前記外来遺伝子が、Carthamus tinctorusチオエステラーゼ遺伝子を含む、項目4に記載の油産生微生物細胞。
(項目17)
前記の天然に存在する油が、ココナツ油である、項目4に記載の油産生微生物細胞。
(項目18)
前記の天然に存在する油が、パーム油であり、前記外来遺伝子が、Elaeis guiniensisのチオエステラーゼ遺伝子、Cuphea hookerianaのチオエステラーゼ遺伝子、Cuphea hookerianaのKAS IV遺伝子とCuphea wrightiiのFATB2遺伝子との組み合わせ、又は内在性KAS II遺伝子を破壊するように設計された構築物を含む、項目4に記載の油産生微生物細胞。
(項目19)
前記天然に存在する油が、パーム核油であり、前記外来遺伝子が、Cuphea wrightiiのFATB2遺伝子と、内在するSAD2B遺伝子を破壊するように設計された構築物との組み合わせを含む、項目4に記載の油産生微生物細胞。
(項目20)
前記天然に存在する油が、シアバターである、項目4に記載の油産生微生物細胞。
(項目21)
前記天然に存在する油が、牛脂である、項目4に記載の油産生微生物細胞。
(項目22)
前記天然に存在する油がラードであり、前記外来遺伝子が、U.californicaのチオエステラーゼ遺伝子と、内在するSAD2B遺伝子を破壊するよう設計された構築物との組み合わせ、Garcinia mangostanaのチオエステラーゼ遺伝子と、内在するSAD2B遺伝子を破壊するように設計された構築物との組み合わせ、Brassica napusのチオエステラーゼ遺伝子、又はCuphea hookerianaのチオエステラーゼ遺伝子を含む、項目4に記載の油産生微生物細胞。
(項目23)
トリグリセリド油の脂肪酸プロフィールが、少なくとも約1%のC8:0、少なくとも約1%のC10:0、少なくとも約1%のC12:0、少なくとも約2%のC14:0、少なくとも約30%のC16:0、少なくとも約5%のC18:0、少なくとも約60%のC18:1、約7%未満のC18:2及び少なくとも約35%の飽和脂肪酸からなる群から選択される、油産生微生物トリグリセリド油組成物。
(項目24)
培養培地中の組み換え油産生微生物細胞の個体群を培養することにより産生し、前記油産生微生物細胞が外来遺伝子を含み、任意に、前記油産生微生物細胞の内在性デサチュラーゼが、不活性化もしくはより低い酵素活性を有するよう変異した、項目23に記載の油産生微生物トリグリセリド油組成物。
(項目25)
前記トリグリセリド油の前記脂肪酸プロフィールが、天然に存在する油のトリグリセリド油プロフィールに類似する、項目24に記載の油産生微生物トリグリセリド油組成物。
(項目26)
前記の天然に存在する油が、カカオバター、ココナツ油、パーム油、パーム核油、シアバター牛脂及びラードからなる群から選択される、項目25に記載の油産生微生物トリグリセリド油組成物。
(項目27)
前記トリグリセリド油の脂肪酸プロフィールが、C10:0とC12:0とC14:0の総合計量が少なくとも約50%であり、C16:0とC18:0とC18:1の総合計量が少なくとも約60%であり、C18:0、C18:1及びC18:2の総合計量が約60%であり、C14:0とC16:0とC18:0とC18:1の総合計量が少なくとも約60%であり、及びC8:0とC10:0の総合計量が約50%未満であるプロフィールを含む、項目24に記載の油産生微生物トリグリセリド油組成物。
(項目28)
前記トリグリセリド油の脂肪酸プロフィールが、C8:0とC10:0の比は少なくとも約5:1、C10:0とC12:0の比は少なくとも約6:1、C12:0とC14:0の比は少なくとも約5:1、C14:0とC12:0の比は少なくとも約7:1、C14:0とC16:0の比は少なくとも約1:2からなる群から選択される脂肪酸比を含む、項目24に記載の油産生微生物トリグリセリド油組成物。
(項目29)
培養培地で組み換え油産生微生物細胞の個体群を培養することにより産生され、前記内在性デサチュラーゼが、ステアロイルACPデサチュラーゼおよびデルタ12脂肪酸デサチュラーゼからなる群から選択される、項目24に記載の油産生微生物トリグリセリド油組成物。
(項目30)
培養培地で組み換え油産生微生物細胞の個体群を培養することにより産生され、培養培地で組み換え油産生微生物細胞の個体群を培養することにより産生され、前記油産生微生物細胞が、アシルACPチオエステラーゼをコードする外来遺伝子を含む、項目29に記載の油産生微生物トリグリセリド油組成物。
(項目31)
培養培地で組み換え油産生微生物細胞の個体群を培養することにより産生され、前記油産生微生物細胞が、Umbellularia californica 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号AAC49001);Cinnamomum camphora 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号Q39473);Umbellularia californicaの 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号Q41635);Myristica fragrans 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号AAB71729);Myristica fragrans 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号AAB71730);Elaeis guineensis 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号ABD83939);Elaeis guineensis 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号AAD42220);Populus tomentosa 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号ABC47311);Arabidopsis thaliana 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号NP_172327);Arabidopsis thaliana 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号CAA85387);Arabidopsis thaliana 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号CAA85388);Gossypium hirsutum 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号Q9SQI3);Cuphea lanceolata 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号CAA54060);Cuphea hookeriana 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号AAC72882);Cuphea calophylla subsp. mesostemon 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号ABB71581);Cuphea lanceolata 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号CAC19933);Elaeis guineensis 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号AAL15645);Cuphea hookeriana 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号Q39513);Gossypium hirsutum 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号AAD01982);Vitis vinifera 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号CAN81819);Garcinia mangostana 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号AAB51525);Brassica juncea 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号ABI18986);Madhuca longifolia脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号AAX51637);Brassica napus 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号ABH11710);Oryza sativa(インディカ品種群) 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号EAY86877);Oryza sativa(ジャポニカ品種群) 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号NP_001068400);Oryza sativa(インディカ品種群) 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号EAY99617);Cuphea hookeriana 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号AAC49269);Ulmus Americana 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号AAB71731);Cuphea lanceolata 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号CAB60830);Cuphea palustris 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号AAC49180);Iris germanica 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号AAG43858);Iris germanica 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号AAG43858.1);Cuphea palustris 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号AAC49179);Myristica fragrans 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号AAB71729);Myristica fragrans脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号AAB717291.1);Cuphea hookeriana 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号U39834);Umbelluaria californica 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号M94159);Cinnamomum camphora 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号U31813);Cuphea wrightiiの脂肪族アシル−ACOPチオエステラーゼ(GenBank寄託番号U56103);及びRicinus communis 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号ABS30422)からなる群から選択されるアシル−ACPチオエステラーゼをコードする外来遺伝子を含む、項目30に記載の油産生微生物トリグリセリド油組成物。
(項目32)
培養培地で組み換え油産生微生物細胞の個体群を培養することにより産生され、前記油産生微生物細胞が、スクロースインベルターゼをコードする遺伝子を更に含む、項目31に記載の油産生微生物トリグリセリド油組成物。
(項目33)
培養培地で組み換え油産生微生物細胞の個体群を培養することにより産生され、前記油産生微生物細胞が、Achnanthes orientalis、Agmenellum、Amphiprora hyaline、Amphora coffeiformis、Amphora coffeiformis linea、Amphora coffeiformis punctata、Amphora coffeiformis taylori、Amphora coffeiformis tenuis、Amphora delicatissima、Amphora delicatissima capitata、Amphora sp.、Anabaena、Ankistrodesmus、Ankistrodesmus falcatus、Boekelovia hooglandii、Borodinella sp.、Botryococcus braunii、Botryococcus sudeticus、Carteria、Chaetoceros gracilis、Chaetoceros muelleri、Chaetoceros muelleri subsalsum、Chaetoceros sp.、Chlorella anitrata、Chlorella Antarctica、Chlorella aureoviridis、Chlorella candida、Chlorella capsulate、Chlorella desiccate、Chlorella ellipsoidea、Chlorella emersonii、Chlorella fusca、Chlorella fusca var. vacuolata、Chlorella glucotropha、Chlorella infusionum、Chlorella infusionum var. actophila、Chlorella infusionum var. auxenophila、Chlorella kessleri、Chlorella lobophora(SAG株37.88)、Chlorella luteoviridis、Chlorella luteoviridis var. aureoviridis、Chlorella luteoviridis var. lutescens、Chlorella miniata、Chlorella minutissima、Chlorella mutabilis、Chlorella nocturna、Chlorella parva、Chlorella photophila、Chlorella pringsheimii、Chlorella protothecoides(任意のUTEX株1806、411、264、256、255、250、249、31、29、25、並びにCCAP株211/17及び211/8dを含む)、Chlorella protothecoides var. acidicola、Chlorella regularis、Chlorella regularis var. minima、Chlorella regularis var. umbricata、Chlorella reisiglii、Chlorella saccharophila、Chlorella saccharophila var. ellipsoidea、Chlorella salina、Chlorella simplex、Chlorella sorokiniana、Chlorella sp.、Chlorella sphaerica、Chlorella stigmatophora、Chlorella vanniellii、Chlorella vulgaris、Chlorella vulgaris、Chlorella vulgaris f. tertia、Chlorella vulgaris var. autotrophica、Chlorella vulgaris var. viridis、Chlorella vulgaris var. vulgaris、Chlorella vulgaris var. vulgaris f. tertia、Chlorella vulgaris var. vulgaris f. viridis、Chlorella xanthella、Chlorella zofingiensis、Chlorella trebouxioides、Chlorella vulgaris、Chlorococcum infusionum、Chlorococcum sp.、Chlorogonium、Chroomonas sp.、Chrysosphaera sp.、Cricosphaera sp.、Cryptomonas sp.、Cyclotella cryptica、Cyclotella meneghiniana、Cyclotella sp.、Dunaliella sp.、Dunaliella bardawil、Dunaliella bioculata、Dunaliella granulate、Dunaliella maritime、Dunaliella minuta、Dunaliella parva、Dunaliella peircei、Dunaliella primolecta、Dunaliella salina、Dunaliella terricola、Dunaliella tertiolecta、Dunaliella viridis、Dunaliella tertiolecta、Eremosphaera viridis、Eremosphaera sp.、Ellipsoidon sp.、Euglena、Franceia sp.、Fragilaria crotonensis、Fragilaria sp.、Gleocapsa sp.、Gloeothamnion sp.、Hymenomonas sp.、Isochrysis aff. galbana、Isochrysis galbana、Lepocinclis、Micractinium、Micractinium(UTEX LB2614)、 Monoraphidium minutum、Monoraphidium sp.、Nannochloris sp.、Nannochloropsis salina、Nannochloropsis sp.、Navicula acceptata、Navicula biskanterae、Navicula pseudotenelloides、Navicula pelliculosa、Navicula saprophila、Navicula sp.、Nephrochloris sp.、Nephroselmis sp.、Nitschia communis、Nitzschia alexandrina、Nitzschia communis、Nitzschia dissipata、Nitzschia frustulum、Nitzschia hantzschiana、Nitzschia inconspicua、Nitzschia intermedia、Nitzschia microcephala、Nitzschia pusilla、Nitzschia pusilla elliptica、Nitzschia pusilla monoensis、Nitzschia quadrangular、Nitzschia sp.、Ochromonas sp.、Oocystis parva、Oocystis pusilla、Oocystis sp.、Oscillatoria limnetica、Oscillatoria sp.、Oscillatoria subbrevis、Pascheria acidophila、Pavlova sp.、Phagus、Phormidium、Platymonas sp.、Pleurochrysis carterae、Pleurochrysis dentate、Pleurochrysis sp.、Prototheca wickerhamii、Prototheca stagnora、Prototheca portoricensis、Prototheca moriformis、Prototheca zopfii、Pyramimonas sp.、Pyrobotrys、Sarcinoid chrysophyte、Scenedesmus armatus、Spirogyra、Spirulina platensis、Stichococcus sp.、Synechococcus sp.、Tetraedron、Tetraselmis sp.、Tetraselmis suecica、Thalassiosira weissflogii、及びViridiella fridericianaから選択される微細藻類遺伝子又は種の細胞である、項目32に記載の油産生微生物トリグリセリド油組成物。
(項目34)
培養培地で組み換え油産生微生物細胞の個体群を培養することにより産生され、前記油産生微生物細胞がPrototheca属の細胞である、項目24に記載の油産生微生物トリグリセリド油組成物。
(項目35)
培養培地で組み換え油産生微生物細胞の個体群を培養することにより産生され、前記油産生微生物細胞がPrototheca moriformis属の細胞である、項目34に記載の油産生微生物トリグリセリド油組成物。
(項目36)
前記油産生微生物細胞が油産生酵母細胞である、項目24に記載の油産生微生物トリグリセリド油。
(項目37)
前記油産生微生物細胞が産生細菌細胞である、項目24に記載の油産生微生物トリグリセリド油。
(項目38)
前記天然に存在する油がココナツ油である、項目26に記載の油産生微生物トリグリセリド油組成物。
(項目39)
前記天然に存在する油がパーム油であり、前記外来遺伝子が、前記外来遺伝子が、Elaeis guiniensisのチオエステラーゼ遺伝子、Cuphea hookerianaのチオエステラーゼ遺伝子、Cuphea hookerianaのKAS IV遺伝子とCuphea wrightiiのFATB2遺伝子との組み合わせ、又は内在性KAS II遺伝子を破壊するように設計された構築物を含む、項目26に記載の油産生微生物トリグリセリド油組成物。
(項目40)
前記の天然に存在する油がパーム核油であり、前記外来遺伝子が、Cuphea wrightiiのFATB2遺伝子と、内在するSAD2B遺伝子を破壊するように設計された構築物との組み合わせを含む、項目26に記載の油産生微生物トリグリセリド油組成物。
(項目41)
前記の天然に存在する油がシアバターである、項目26に記載の油産生微生物トリグリセリド油組成物。
(項目42)
前記の天然に存在する油が牛脂である、項目26に記載の油産生微生物トリグリセリド油組成物。
(項目43)
前記の天然に存在する油がラードであり、前記外来遺伝子が、U.californicaのチオエステラーゼ遺伝子と、内在するSAD2B遺伝子を破壊するよう設計された構築物との組み合わせ、Garcinia mangostanaのチオエステラーゼ遺伝子と、内在するSAD2B遺伝子を破壊するように設計された構築物との組み合わせ、Brassica napusのチオエステラーゼ遺伝子、又はCuphea hookerianaのチオエステラーゼ遺伝子を含む、項目26に記載の油産生微生物トリグリセリド油組成物。
(項目44)
トリグリセリド油組成物が、
i.0.3mcg/g未満の総カロテノイド
ii.0.005mcg/g未満のリコピン
iii.0.005mcg/g未満のβ−カロテン
iv.0.3mcg/g未満のクロロフィルA;
v.175mcg/g未満のγトコフェロール
vi.0.25%未満のブラシカステロールカンペステロールスチナステロール、またはβ−シトステロール
vii.350mcg/g未満の総トコトリエノール
viii.0.05mcg/g未満のルテイン;又はix.275mcg/g未満のトコフェロール;
からなる群から選択される性質を更に含む、項目23に記載の油産生微生物トリグリセリド油組成物。
(項目45)
油産生微生物トリグリセリド油組成物の製造法であって、前記トリグリセリド油組成物が、少なくとも約1%のC8:0、少なくとも約1%のC10:0、少なくとも約1%のC12:0、少なくとも約2%のC14:0、少なくとも約30%のC16:0、少なくとも約5%のC18:0、少なくとも約60%のC18:1、約7%未満のC18:2及び少なくとも約35%の飽和脂肪酸からなる群から選択される脂肪酸プロフィールを有し、本方法が、
a.乾燥細胞重量で前記油産生微生物細胞の少なくとも10%がトリグリセリド油でとなるまで培養培地で組み換え油産生微生物細胞の個体群を培養し;及び
b.前記トリグリセリド油組成物を前記油産生微生物細胞から分離する
工程を含む製造法。
(項目46)
前記油産生微生物細胞が外来遺伝子を含み、任意に、前記油産生微生物細胞の内在性デサチュラーゼが不活性化又はより低い酵素活性に変異した、項目45に記載の方法。
(項目47)
前記トリグリセリド油の脂肪酸プロフィールが、天然に存在する油のトリグリセリド油プロフィールに類似している、項目46に記載の方法。
(項目48)
前記の天然に存在する油が、カカオバター、ココナツ油、パーム油、パーム核油、シアバター、牛脂及びラードからなる群から選択される、項目47に記載の方法。
(項目49)
前記トリグリセリド油の前記脂肪酸プロフィールが、プロフィールを含み、
C10:0とC12:0とC14:0の総合計量が少なくとも約50%であり、C16:0とC18:0とC18:1の総合計量が少なくとも約60%であり、
C18:0とC18:1及びC18:2の総合計量が少なくとも約60%であり、C14:0とC16:0とC18:0及びC18:1の総合計量が少なくとも約60%であり、C8:0とC10:0の総合計量が約50%未満である、項目46に記載の方法。
(項目50)
前記トリグリセリド油の前記脂肪酸プロフィールが、C8:0とC10:0の比は少なくとも約5:1、C10:0とC12:0の比は少なくとも約6:1、C12:0とC14:0の比は少なくとも約5:1、C14:0とC12:0の比は少なくとも約7:1、C14:0とC16:0の比は少なくとも約1:2からなる群から選択される脂肪酸比を含む、項目45に記載の方法。
(項目51)
前記内在性デサチュラーゼが、ステアロイルACPデサチュラーゼ及びデルタ12脂肪酸デサチュラーゼからなる群から選択される、項目46に記載の方法。
(項目52)
前記外来遺伝子は、アシル−ACPチオエステラーゼをコードする遺伝子からなる群から選択される、項目46に記載の方法。
(項目53)
前記外来遺伝子が、Umbellularia californica 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号AAC49001);Cinnamomum camphora 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号Q39473);Umbellularia californica 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号Q41635);Myristica fragrans 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号AAB71729);Myristica fragrans 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号AAB71730);Elaeis guineensis 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号ABD83939);Elaeis guineensis 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号AAD42220);Populus tomentosa 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号ABC47311);Arabidopsis thaliana 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号NP_172327);Arabidopsis thaliana 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号CAA85387);Arabidopsis thaliana 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号CAA85388);Gossypium hirsutum 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号Q9SQI3);Cuphea lanceolata 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号CAA54060);Cuphea hookeriana 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号AAC72882);Cuphea calophylla subsp. mesostemon 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号ABB71581);Cuphea lanceolata 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号CAC19933);Elaeis guineensis 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号AAL15645);Cuphea hookeriana 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号Q39513);Gossypium hirsutum 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号AAD01982);Vitis vinifera 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号CAN81819);Garcinia mangostana 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号AAB51525);Brassica juncea 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号ABI18986);Madhuca longifolia 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号AAX51637);Brassica napus 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号ABH11710);Oryza sativa(インディカ品種群) 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号EAY86877);Oryza sativa(ジャポニカ品種群) 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号NP_001068400);Oryza sativa(インディカ品種群) 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号EAY99617);Cuphea hookeriana 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号AAC49269);Ulmus Americana 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号AAB71731);Cuphea lanceolata 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号CAB60830);Cuphea palustris 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号AAC49180);Iris germanica 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号AAG43858);Iris germanica 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号AAG43858.1);Cuphea palustris 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号AAC49179);Myristica fragrans 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号AAB71729);Myristica fragrans 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号AAB717291.1);Cuphea hookeriana 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号U39834);Umbelluaria californica 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号M94159);Cinnamomum camphora 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号U31813);Cuphea wrightiiの脂肪族アシル−ACOPチオエステラーゼ(GenBank寄託番号U56103);及びRicinus communis 脂肪アシル−ACP チオエステラーゼ (GenBank寄託番号ABS30422)からなる群から選択されるアシルACPチオエステラーゼをコードする、項目52に記載の方法。
(項目54)
前記油産生微生物細胞が、スクロースインベルターゼをコードする遺伝子を更に含む、項目46に記載の方法。
(項目55)
前記油産生微生物細胞が、Achnanthes orientalis、Agmenellum、Amphiprora hyaline、Amphora coffeiformis、Amphora coffeiformis linea、Amphora coffeiformis punctata、Amphora coffeiformis taylori、Amphora coffeiformis tenuis、Amphora delicatissima、Amphora delicatissima capitata、Amphora sp.、Anabaena、Ankistrodesmus、Ankistrodesmus falcatus、Boekelovia hooglandii、Borodinella sp.、Botryococcus braunii、Botryococcus sudeticus、Carteria、Chaetoceros gracilis、Chaetoceros muelleri、Chaetoceros muelleri subsalsum、Chaetoceros sp.、Chlorella anitrata、Chlorella Antarctica、Chlorella aureoviridis、Chlorella candida、Chlorella capsulate、Chlorella desiccate、Chlorella ellipsoidea、Chlorella emersonii、Chlorella fusca、Chlorella fusca var. vacuolata、Chlorella glucotropha、Chlorella infusionum、Chlorella infusionum var. actophila、Chlorella infusionum var. auxenophila、Chlorella kessleri、Chlorella lobophora(SAG株37.88)、Chlorella luteoviridis、Chlorella luteoviridis var. aureoviridis、Chlorella luteoviridis var. lutescens、Chlorella miniata、Chlorella minutissima、Chlorella mutabilis、Chlorella nocturna、Chlorella parva、Chlorella photophila、Chlorella pringsheimii、Chlorella protothecoides(任意のUTEX株1806、411、264、256、255、250、249、31、29、25、並びにCCAP株211/17及び211/8dを含む)、Chlorella protothecoides and var. acidicola、Chlorella regularis、Chlorella regularis var. minima、Chlorella regularis var. umbricata、Chlorella reisiglii、Chlorella saccharophila、Chlorella saccharophila var. ellipsoidea、Chlorella salina、Chlorella simplex、Chlorella sorokiniana、Chlorella sp.、Chlorella sphaerica、Chlorella stigmatophora、Chlorella vanniellii、Chlorella vulgaris、Chlorella vulgaris、Chlorella vulgaris f. tertia、Chlorella vulgaris var. autotrophica、Chlorella vulgaris var. viridis、Chlorella vulgaris var. vulgaris、Chlorella vulgaris var. vulgaris f. tertia、Chlorella vulgaris var. vulgaris f. viridis、Chlorella xanthella、Chlorella zofingiensis、Chlorella trebouxioides、Chlorella vulgaris、Chlorococcum infusionum、Chlorococcum sp.、Chlorogonium、Chroomonas sp.、Chrysosphaera sp.、Cricosphaera sp.、Cryptomonas sp.、Cyclotella cryptica、Cyclotella meneghiniana、Cyclotella sp.、Dunaliella sp.、Dunaliella bardawil、Dunaliella bioculata、Dunaliella granulate、Dunaliella maritime、Dunaliella minuta、Dunaliella parva、Dunaliella peircei、Dunaliella primolecta、Dunaliella salina、Dunaliella terricola、Dunaliella tertiolecta、Dunaliella viridis、Dunaliella tertiolecta、Eremosphaera viridis、Eremosphaera sp.、Ellipsoidon sp.、Euglena、Franceia sp.、Fragilaria crotonensis、Fragilaria sp.、Gleocapsa sp.、Gloeothamnion sp.、Hymenomonas sp.、Isochrysis aff. galbana、Isochrysis galbana、Lepocinclis、Micractinium、Micractinium (UTEX LB2614)、Monoraphidium minutum、Monoraphidium sp.、Nannochloris sp.、Nannochloropsis salina、Nannochloropsis sp.、Navicula acceptata、Navicula biskanterae、Navicula pseudotenelloides、Navicula pelliculosa、Navicula saprophila、Navicula sp.、Nephrochloris sp.、Nephroselmis sp.、Nitschia communis、Nitzschia alexandrina、Nitzschia communis、Nitzschia dissipata、Nitzschia frustulum、Nitzschia hantzschiana、Nitzschia inconspicua、Nitzschia intermedia、Nitzschia microcephala、Nitzschia pusilla、Nitzschia pusilla elliptica、Nitzschia pusilla monoensis、Nitzschia quadrangular、Nitzschia sp.、Ochromonas sp.、Oocystis parva、Oocystis pusilla、Oocystis sp.、Oscillatoria limnetica、Oscillatoria sp.、Oscillatoria subbrevis、Pascheria acidophila、Pavlova sp.、Phagus、Phormidium、Platymonas sp.、Pleurochrysis carterae、Pleurochrysis dentate、Pleurochrysis sp.、Prototheca wickerhamii、Prototheca stagnora、Prototheca portoricensis、Prototheca moriformis、Prototheca zopfii、Pyramimonas sp.、Pyrobotrys、Sarcinoid chrysophyte、Scenedesmus armatus、Spirogyra、Spirulina platensis、Stichococcus sp.、Synechococcus sp.、Tetraedron、Tetraselmis sp.、Tetraselmis suecica、Thalassiosira weissflogii、及びViridiella fridericianaから選択される微細藻類の遺伝子もしくは種の細胞である、項目46に記載の方法。
(項目56)
前記油産生微生物細胞がPrototheca属の細胞である、項目55に記載の方法。
(項目57)
前記油産生微生物細胞が、Prototheca moriformis属の細胞である、項目56に記載の方法。
(項目58)
前記天然に存在する油が、ココナツ油である、項目48に記載の方法。
(項目59)
前記の天然に存在する油がパーム油であり、前記外来遺伝子が、前記外来遺伝子が、Elaeis guiniensisのチオエステラーゼ遺伝子、Cuphea hookerianaのチオエステラーゼ遺伝子、Cuphea hookerianaのKAS IV遺伝子とCuphea wrightiiのFATB2遺伝子との組み合わせ、又は内在性KAS II遺伝子を破壊するように設計された構築物を含む、項目48に記載の方法。
(項目60)
前記の天然に存在する油がパーム核油であり、前記外来遺伝子が、Cuphea wrightiiのFATB2遺伝子と、内在するSAD2B遺伝子を破壊するように設計された構築物との組み合わせを含む、項目48に記載の方法。
(項目61)
前記の天然に存在する油がシアバターである、項目48に記載の方法。
(項目62)
前記の天然に存在する油が牛脂である、項目48に記載の方法。
(項目63)
前記の天然に存在する油がラードであり、前記外来遺伝子が、U.californicaのチオエステラーゼ遺伝子と、内在するSAD2B遺伝子を破壊するよう設計された構築物との組み合わせ、Garcinia mangostanaのチオエステラーゼ遺伝子と、内在するSAD2B遺伝子を破壊するように設計された構築物との組み合わせ、Brassica napusのチオエステラーゼ遺伝子、又はCuphea hookerianaのチオエステラーゼ遺伝子を含む、項目48に記載の方法。
(項目64)
油を基本とする産物を作成する方法であって、本方法には
a.項目21に記載の前記油産生微生物トリグリセリド油組成物に対し、鹸化メタセシス酸加水分解アルカリ加水分解酵素加水分解触媒加水分解加圧熱水による加水分解;脂質がグリセロールと脂肪酸に分解される触媒的加水分解反応;脂肪族窒素化合物が生成されるアミノ化反応一塩基性及び二塩基性酸が生成されるオゾン分解反応酵素分解及び加圧分解からなる群から選択されるトリグリセリド分解反応;加水分解反応の後の縮合反応水素化処理反応;水素化処理反応と脱酸素反応、又は水素化処理反応の前若しくは水素化処理反応と同時の縮合反応;ガス除去反応;水素化分解反応水素化、水素化−水素化分解連続反応、水素化分解−水素化の連続反応及び水素化−水素化分解反応の組み合わせからなる群から選択される脱酸素反応;脱酸素反応の後の縮合反応;エステル化反応インターエステル化反応トランスエステル化反応ヒドロキシル化反応;及びヒドロキシル化反応の後の縮合反応;からなる群から選択される少なくとも1つの化学反応を施すこと;及び
b.他の組成物から前記反応物を分離すること
が工程として含まれる、製造方法。
(項目65)
前記の油を基本とする産物が、石鹸、燃料、電解液作動油可塑剤潤滑剤、伝熱流体、及び金属作動流体からなる群から選択される、項目64に記載の方法。
(項目66)
前記の油を基本とする産物が、
a.バイオディーゼル
b.再生可能ディーゼル、及び
c.ジェット燃料
からなる群から選択される燃料製品である、項目65に記載の方法。
(項目67)
前記の燃料製品が、
以下の1つ又はそれ以上の性質、すなわち、
i.総カロテノイドが、0.3mcg/g未満;
ii.リコピンが0.005mcg/g未満;
iii.β−カロテンが、0.005mcg/g未満;
iv.クロロフィルAが、0.3mcg/g未満;
v.γトコフェロールが、175mcg/g未満;
vi.ブラシカステロール、カンペステロール、スチグマステロール、またはβ−シトステロールが、0.25%未満;
vii.トコトリエノールが、350mcg/g未満;
viii.ルテインが、0.05mcg/g未満;若しくは
ix.トコフェロールが、275mcg/g未満;
のうち1つ又はそれ以上の性質を有するバイオディーゼルである、項目66に記載の方法。
(項目68)
前記燃料製品が、少なくとも、20℃、40℃、又は60℃のT10からT90を有する再生可能ディーゼルである、項目66に記載の方法。
(項目69)
前記燃料製品が、HRJ−5及び/又はASTM規格D1655を満たすジェット燃料である、項目66に記載の方法。
本発明は、異なる脂質プロフィールを有する油産生微生物細胞、好ましくは微細藻類細胞を提供し、脂肪族アシル−ACPチオエステラーゼのようなタンパク質をコードする外来遺伝子を発現する組み換え細胞を含む。また本発明は、このような細胞からバイオディーゼル、再生可能なディーゼル及びジェット燃料のような燃料を含めた脂質及び油脂系製品を製造する方法も提供する。

0007

第1の態様では、本発明は、少なくとも1%又は少なくとも5%、好ましくは少なくとも3%のC8:0という脂質プロフィールを有する油産生微生物細胞、好ましくは微細藻類細胞を提供する。ある場合には、脂質プロフィールは、少なくとも10%又は少なくとも15%、好ましくは少なくとも12%のC8:0である。ある実施形態では、細胞は組み換え細胞である。ある場合には、組み換え細胞は、鎖長がC8の脂肪族アシル−ACP基質に対して加水分解活性を有するアシル−ACPチオエステラーゼタンパク質をコードする外来遺伝子を含む。ある実施形態では、外来遺伝子は、Cuphea palustrisアシル−ACPチオエステラーゼをコードする。ある場合には、細胞はPrototheca属の細胞である。ある場合には、細胞は、表1で確認される微細藻類から選択される微細藻類の属又は種である。

0008

第2の態様では、本発明は、少なくとも4%のC10:0という脂質プロフィールを有する油産生微生物細胞、好ましくは微細藻類細胞を提供する。ある場合には、脂質プロフィールは、少なくとも20%、少なくとも25%又は少なくとも30%、好ましくは少なくとも24%のC10:0である。ある場合には、C10:0とC12:0の比が少なくとも6:1である。ある実施形態では、細胞は組み換え細胞である。ある場合には、組み換え細胞は、鎖長がC10の脂肪族アシル−ACP基質に対して加水分解活性を有するアシル−ACPチオエステラーゼタンパク質をコードする外来遺伝子を含む。ある実施形態では、外来遺伝子は、Cuphea hookeriana及びUlmus americanaからなる群から選択される種由来のアシル−ACPチオエステラーゼタンパク質をコードする。ある場合には、細胞はPrototheca属の細胞である。ある実施形態では、細胞は、表1で確認される微細藻類から選択される微細藻類の属又は種である。

0009

第3の態様では、本発明は、少なくとも10%又は少なくとも15%、好ましくは少なくとも13%のC12:0という脂質プロフィールを有する油産生微生物細胞、好ましくは微細藻類細胞を提供する。ある場合には、脂質プロフィールは、少なくとも30%、少なくとも35%又は少なくとも40%、好ましくは少なくとも34%のC12:0である。ある場合には、C12とC14の比が少なくとも5:1である。ある場合には、細胞は組み換え細胞である。ある実施形態では、組み換え細胞は、鎖長がC12の脂肪族アシル−ACP基質に対して加水分解活性を有するアシル−ACPチオエステラーゼタンパク質をコードする外来遺伝子を含む。ある場合には、組み換え細胞は、鎖長がC12の脂肪族アシル−ACP基質に対して加水分解活性を有する、Umbellularia californica及びCinnamomum camphora由来のアシル−ACPチオエステラーゼタンパク質をコードする、少なくとも2つの外来遺伝子を含む。ある実施形態では、細胞はPrototheca属の細胞である。

0010

第4の態様では、本発明は、少なくとも5%又は少なくとも15%、好ましくは少なくとも10%のC14:0という脂質プロフィールを有する油産生微生物細胞、好ましくは微細藻類細胞を提供する。ある場合には、脂質プロフィールは、少なくとも40%、少なくとも45%又は少なくとも50%、好ましくは少なくとも43%のC14:0である。ある場合には、C14:0とC12:0の比が少なくとも7:1である。ある場合には、細胞は組み換え細胞である。ある実施形態では、組み換え細胞は、鎖長がC14の脂肪族アシル−ACP基質に対して加水分解活性を有するアシル−ACPチオエステラーゼタンパク質をコードする外来遺伝子を含む。ある実施形態では、アシル−ACPチオエステラーゼタンパク質は、Cinnamomum camphora及びUlmus americanaからなる群から選択される種に由来する。ある場合には、細胞はPrototheca属の細胞である。ある実施形態では、細胞は、表1で確認される微細藻類から選択される微細藻類の属又は種である。

0011

第5の態様では、本発明は、少なくとも10%又は少なくとも20%、好ましくは少なくとも15%のC16:0という脂質プロフィールを有する油産生微生物細胞、好ましくは微細藻類細胞を提供する。ある場合には、脂質プロフィールは、少なくとも30%、少なくとも35%又は少なくとも40%、好ましくは少なくとも37%のC16:0である。ある場合には、細胞は組み換え細胞である。ある実施形態では、組み換え細胞は、鎖長がC16の脂肪族アシル−ACP基質に対して加水分解活性を有するアシル−ACPチオエステラーゼタンパク質をコードする外来遺伝子を含む。ある実施形態では、組み換え細胞は、鎖長がC16の脂肪族アシル−ACP基質に対して加水分解活性を有するUmbellularia californica及びCinnamomum camphora由来のアシル−ACPチオエステラーゼタンパク質をコードする、少なくとも2つの外来遺伝子を含む。ある場合には、細胞はPrototheca属の細胞である。

0012

第6の態様では、本発明は、少なくとも55%又は少なくとも65%、好ましくは少なくとも60%の飽和脂肪酸という脂質プロフィールを有する油産生微生物細胞、好ましくは微細藻類細胞を提供する。ある場合には、細胞は、少なくとも80%、少なくとも85%又は少なくとも90%、好ましくは少なくとも86%の飽和脂肪酸という脂質プロフィールを有する。ある場合には、細胞は組み換え細胞である。ある実施形態では、組み換え細胞は、鎖長がC10〜C16の脂肪族アシル−ACP基質に対して加水分解活性を有するアシル−ACPチオエステラーゼタンパク質をコードする外来遺伝子を含む。ある実施形態では、細胞は、ケトアシル合成酵素タンパク質をコードする外来遺伝子を含む。ある場合には、細胞はPrototheca属の細胞である。

0013

第7の態様では、本発明は、変異内在性デサチュラーゼ遺伝子を含む油産生微生物細胞、好ましくは微細藻類細胞を提供し、ここで、遺伝子又はデサチュラーゼは変異により不活性になっている。ある場合には、細胞は、少なくとも40%又は少なくとも50%、好ましくは少なくとも45%の飽和脂肪酸という脂質プロフィールを有する。ある場合には、細胞は、少なくとも15%、少なくとも20%又は少なくとも25%、好ましくは少なくとも19%のC18:0という脂質プロフィールを有する。ある実施形態では、細胞は、野性型細胞に比べてC18:0脂肪酸を少なくとも2倍に増加させる変異内在性デサチュラーゼ遺伝子を含む。ある場合には、微細藻類細胞は、1%以下又は5%以下、好ましくは2%以下のC18:2という脂質プロフィールを有する。ある実施形態では、微細藻類細胞は、5%以下又は10%以下、好ましくは7%以下の18:1という脂質プロフィールを有する。

0014

本明細書で述べられている組み換え細胞のいくつかの実施形態では、細胞は変異内在性デサチュラーゼ遺伝子を含み、ここで、遺伝子又はデサチュラーゼは変異により不活性になっている。

0015

第8の態様では、本発明は、脂質を製造する方法を提供する。一実施形態では、この方法は、(a)細胞が、乾燥重量で少なくとも15%又は少なくとも25%、好ましくは少なくとも20%の脂質になるまで上述の細胞を育てることと、(b)水溶性バイオマス成分から脂質を分離することとを含む。

0016

第9の態様では、本発明は、脂質を製造する別の方法を提供する。一実施形態では、この方法は、(a)2つの異なるアシル−ACPチオエステラーゼをコードする外来遺伝子を含む油産生微生物細胞、好ましくは微細藻類細胞であって、脂質プロフィールが(i)外来遺伝子を有さない細胞のプロフィール及び(ii)外来遺伝子を1つだけ有する細胞のプロフィールとは異なる細胞を育てることと、(b)水溶性のバイオマス成分から脂質を分離することとを含む。ある場合には、外来遺伝子の少なくとも1つは、表4で確認されるチオエステラーゼからなる群から選択される脂肪族アシル−ACPチオエステラーゼをコードする。

0017

第10の態様では、本発明は、油脂系製品を製造する方法を提供する。一実施形態では、この方法は、(a)上述のように、細胞が乾燥重量で少なくとも5%又は少なくとも15%、好ましくは少なくとも10%の脂質になるまで細胞を育てることと、(b)水溶性のバイオマス成分から脂質を分離することと、(c)脂質を、鹸化;メタセシス;酸加水分解;アルカリ加水分解;酵素加水分解;触媒的加水分解;加圧熱水による加水分解;脂質がグリセロールと脂肪酸に分解される触媒的加水分解反応;脂肪族窒素化合物が生成されるアミノ化反応;一塩基性及び二塩基性酸が生成されるオゾン分解反応;酵素分解及び加圧分解からなる群から選択されるトリグリセリド分解反応;加水分解反応の後の縮合反応;水素化処理反応;水素化処理反応と脱酸素反応、又は水素化処理反応の前若しくは水素化処理反応と同時の縮合反応;ガス除去反応;水素化分解反応、水素化、水素化−水素化分解の連続反応、水素化分解−水素化の連続反応及び水素化−水素化分解反応の組み合わせからなる群から選択される脱酸素反応;脱酸素反応の後の縮合反応;エステル化反応;インターエステル化反応;トランスエステル化反応;ヒドロキシル化反応;及びヒドロキシル化反応の後の縮合反応からなる群から選択される少なくとも1つの化学反応に供することにより、油脂系製品を生成することとを含む。

0018

ある場合には、油脂系製品は、石鹸又は燃料製品から選択される。ある実施形態では、油脂系製品は、バイオディーゼル、再生可能なディーゼル及びジェット燃料からなる群から選択される燃料製品である。ある場合には、燃料製品は、以下の特性を1つ以上有するバイオディーゼルである:(i)0.01〜0.5mcg/g、0.025〜0.3mcg/g、好ましくは0.05〜0.244mcg/gの総カロチノイド;(ii)0.01mcg/g未満、0.005mcg/g未満、好ましくは0.003mcg/g未満のリコピン;(iii)0.01mcg/g未満、0.005mcg/g未満、好ましくは0.003mcg/g未満のβ−カロチン;(iv)0.01〜0.5mcg/g、0.025〜0.3mcg/g、好ましくは0.045〜0.268mcg/gのクロロフィルA;(v)1〜500mcg/g、35〜175mcg/g、好ましくは38.3〜164mcg/gのγ−トコフェロール;(vi)1%未満、0.5%未満、好ましくは0.25%未満のブラシカステロール、カンペステロール、スチグマステロール若しくはβ−シトステロール;(vii)100〜500mcg/g、225〜350mcg/g、好ましくは249.6〜325.3mcg/gの総トコトリエノール;(viii)0.001〜0.1mcg/g、0.0025〜0.05mcg/g、好ましくは0.003〜0.039mcg/gのルテイン;又は(ix)10〜500mcg/g、50〜300mcg/g、好ましくは60.8〜261.7mcg/gのトコフェロール。ある場合には、燃料製品は、少なくとも20℃、40℃又は60℃のT10−T90を有する再生可能なディーゼルである。ある場合には、燃料製品は、HRJ−5及び/又はASTM規格D1655を満たすジェット燃料である。

0019

第11の態様では、本発明は、以下のものを含むトリグリセリド油を提供する:(a)少なくとも3%のC8:0、少なくとも4%のC10:0、少なくとも13%のC12:0、少なくとも10%のC14:0及び/又は少なくとも60%の飽和脂肪酸という脂質プロフィール、並びに(b)以下の特性の1つ以上:(i)0.01〜0.5mcg/g、0.025〜0.3mcg/g、好ましくは0.05〜0.244mcg/gの総カロチノイド;(ii)0.01mcg/g未満、0.005mcg/g未満、好ましくは0.003mcg/g未満のリコピン;(iii)0.01mcg/g未満、0.005mcg/g未満、好ましくは0.003mcg/g未満のβ−カロチン;(iv)0.01〜0.5mcg/g、0.025〜0.3mcg/g、好ましくは0.045〜0.268mcg/gのクロロフィルA;(v)1〜300mcg/g、35〜175mcg/g、好ましくは38.3〜164mcg/gのγ−トコフェロール;(vi)1%未満、0.5%未満、好ましくは0.25%未満のブラシカステロール、カンペステロール、スチグマステロール若しくはβ−シトステロール;(vii)100〜500mcg/g、225〜350mcg/g、好ましくは249.6〜325.3mcg/gの総トコトリエノール;(viii)0.001〜0.1mcg/g、0.0025〜0.05mcg/g、好ましくは0.003〜0.039mcg/gのルテイン;又は(ix)10〜500mcg/g、50〜300mcg/g、好ましくは60.8〜261.7mcg/gのトコフェロール。

0020

第12の態様では、本発明は、微細藻類から単離された、C8:C10脂肪酸比が少なくとも5:1の油を提供する。関連する態様では、本発明は、微細藻類から単離された、飽和脂肪酸が少なくとも50%〜75%、好ましくは少なくとも60%の油を提供する。別の関連する態様では、本発明は、微細藻類から単離された、C16:14脂肪酸比が約2:1の油を提供する。さらに別の関連する態様では、本発明は、微細藻類から単離された、C12:C14脂肪酸比が少なくとも5:1の油を提供する。ある実施形態では、微細藻類は少なくとも1つの外来遺伝子を含む。ある場合には、微細藻類はPrototheca属である。

0021

第13の態様では、本発明は、以下のものを含むトリグリセリド油を提供する:(a)5%未満又は2%未満、好ましくは1%未満の<C12;1%〜10%の間、好ましくは2%〜7%の間のC14:0;20%〜35%の間、好ましくは23%〜30%の間のC16:0;5%〜20%の間、好ましくは7%〜15%の間のC18:0;35〜60%の間、好ましくは40〜55%の間のC18:1;及び1%〜20%の間、好ましくは2〜15%の間のC18:2脂肪酸という脂質プロフィール;並びに(b)以下の特性の1つ以上:(i)0.01〜0.5mcg/g、0.025〜0.3mcg/g、好ましくは0.05〜0.244mcg/gの総カロチノイド;(ii)0.01mcg/g未満、0.005mcg/g未満、好ましくは0.003mcg/g未満のリコピン;(iii)0.01mcg/g未満、0.005mcg/g未満、好ましくは0.003mcg/g未満のβ−カロチン;(iv)0.01〜0.5mcg/g、0.025〜0.3mcg/g、好ましくは0.045〜0.268mcg/gのクロロフィルA;(v)1〜300mcg/g、35〜175mcg/g、好ましくは38.3〜164mcg/gのγ−トコフェロール;(vi)1%未満、0.5%未満、好ましくは0.25%未満のブラシカステロール、カンペステロール、スチグマステロール若しくはβ−シトステロール;(vii)100〜500mcg/g、225〜350mcg/g、好ましくは249.6〜325.3mcg/gの総トコトリエノール;(viii)0.001〜0.1mcg/g、0.0025〜0.05mcg/g、好ましくは0.003〜0.039mcg/gのルテイン;又は(ix)10〜500mcg/g、50〜300mcg/g、好ましくは60.8〜261.7mcg/gのトコフェロール。

0022

ある場合には、トリグリセリド油は、1つ以上の外来遺伝子を含む微生物から単離される。ある実施形態では、1つ以上の外来遺伝子は脂肪族アシル−ACPチオエステラーゼをコードする。ある場合には、脂肪族アシル−ACPチオエステラーゼは、鎖長がC14の脂肪族アシル−ACP基質に対して加水分解活性を有する。ある実施形態では、微生物は変異内在性デサチュラーゼ遺伝子をさらに含み、ここで、遺伝子又はデサチュラーゼが変異により不活性になっている。

0023

第14の態様では、本発明は、5%未満又は2%未満、好ましくは1%未満の<C12;1%〜10%の間、好ましくは2%〜7%の間のC14:0;20%〜35%の間、好ましくは23%〜30%の間のC16:0;5%〜20%の間、好ましくは7%〜15%の間のC18:0;35%〜60%の間、好ましくは40〜55%の間のC18:1;及び1%〜20%の間、好ましくは2〜15%の間のC18:2脂肪酸という脂質プロフィールを含むトリグリセリド油を生成する方法を提供し、ここで、トリグリセリド油は、1つ以上の外来遺伝子を含む微生物から単離される。ある場合には、トリグリセリド油は、1%〜10%、好ましくは3〜5%のC14:0;20%〜30%、好ましくは25〜27%のC16:0;5%〜20%、好ましくは10〜15%のC18:0;及び35%〜50%、好ましくは40〜45%のC18:1という脂質プロフィールを含む。ある実施形態では、1つ以上の外来遺伝子は脂肪族アシル−ACPチオエステラーゼをコードする。ある場合には、脂肪族アシル−ACPチオエステラーゼは、鎖長がC14の脂肪族アシル−ACP基質に対して加水分解活性を有する。ある場合には、微生物は変異内在性デサチュラーゼ遺伝子をさらに含み、ここで、遺伝子又はデサチュラーゼは変異により不活性になっている。ある場合には、1つ以上の外来遺伝子はショ糖インベルターゼである。ある実施形態では、変異内在性デサチュラーゼ遺伝子はステアロイル−アシルキャリアータンパク質デサチュラーゼ(SAD)である(例えば、配列番号:199〜200)。ある実施形態では、変異内在性デサチュラーゼ遺伝子は脂肪酸デサチュラーゼ(FAD)である。

0024

第15の態様では、本発明は、トリグリセリド油を含む油産生微生物細胞、好ましくは微細藻類細胞を提供し、ここで、トリグリセリド油の脂肪酸プロフィールは、少なくとも約1%のC8:0、少なくとも約1%のC10:0、少なくとも約1%のC12:0、少なくとも約2%のC14:0、少なくとも約30%のC16:0、少なくとも約5%のC18:0、少なくとも約60%のC18:1、約7%未満のC18:2及び少なくとも約35%の飽和脂肪酸からなる群から選択される。ある場合には、油産生微生物細胞は外来遺伝子を含み、場合により、油産生微生物細胞の内在性デサチュラーゼが不活性化されるか又は変異して酵素活性が低下している。

0025

ある場合には、トリグリセリド油の脂肪酸プロフィールは、天然に存在する油の脂肪酸プロフィールと類似している。ある場合には、天然に存在する油は、カカオバター、ココナツ油、パーム油、パーム核油、シアバター、牛脂及びラードからなる群から選択される。ある場合には、トリグリセリド油の脂肪酸プロフィールは、C8:0とC10:0の総合計量が少なくとも約10%である、C10:0とC12:0とC14:0の総合計量が少なくとも約50%である、C16:0とC18:0とC18:1の総合計量が少なくとも約60%である、C18:0とC18:1とC18:2の総合計量が少なくとも約60%である、C14:0とC16:0とC18:0とC18:1の総合計量が少なくとも約60%である、及びC18:1とC18:2の総合計量が約30%未満であることからなる群から選択されるプロフィールを含む。ある場合には、トリグリセリド油の脂肪酸プロフィールは、少なくとも約5〜1であるC8:0とC10:0の比、少なくとも約6〜1であるC10:0とC12:0の比、少なくとも約5〜1であるC12:0とC14:0の比、少なくとも約7:1であるC14:0とC12:0の比、及び少なくとも約1〜2であるC14:0とC16:0の比からなる群から選択される脂肪酸比を含む。

0026

ある場合には、内在性デサチュラーゼは、ステアロイルACPデサチュラーゼ及びデルタ12脂肪酸デサチュラーゼからなる群から選択される。ある場合には、外来遺伝子は、アシル−ACPチオエステラーゼをコードする遺伝子からなる群から選択される。ある場合には、外来遺伝子は、表4で確認されるチオエステラーゼからなる群から選択されるアシル−ACPチオエステラーゼをコードする。ある場合には、油産生微生物細胞は、ショ糖インベルターゼをコードする遺伝子をさらに含む。

0027

様々な実施形態では、油産生微生物細胞は、Achnanthes orientalis、Agmenellum、Amphiprora hyaline、Amphora coffeiformis、Amphora coffeiformis linea、Amphora coffeiformis punctata、Amphora coffeiformis taylori、Amphora coffeiformis tenuis、Amphora delicatissima、Amphora delicatissima capitata、Amphora sp.、Anabaena、Ankistrodesmus、Ankistrodesmus falcatus、Boekelovia hooglandii、Borodinella sp.、Botryococcus braunii、Botryococcus sudeticus、Carteria、Chaetoceros gracilis、Chaetoceros muelleri、Chaetoceros muelleri subsalsum、Chaetoceros sp.、Chlorella anitrata、Chlorella Antarctica、Chlorella aureoviridis、Chlorella candida、Chlorella capsulate、Chlorella desiccate、Chlorella ellipsoidea、Chlorella emersonii、Chlorella fusca、Chlorella fusca var.vacuolata、Chlorella glucotropha、Chlorella infusionum、Chlorella infusionum var.actophila、Chlorella infusionum var.auxenophila、Chlorella kessleri、Chlorella lobophora(SAG 37.88株)、Chlorella luteoviridis、Chlorella luteoviridis var.aureoviridis、Chlorella luteoviridis var.lutescens、Chlorella miniata、Chlorella minutissima、Chlorella mutabilis、Chlorella nocturna、Chlorella parva、Chlorella photophila、Chlorella pringsheimii、Chlorella protothecoides(UTEX株1806、411、264、256、255、250、249、31、29、25並びにCCAP株211/17及び211/8dのいずれも含む)、Chlorella protothecoides var.acidicola、Chlorella regularis、Chlorella regularis var.minima、Chlorella regularis var.umbricata、Chlorella reisiglii、Chlorella saccharophila、Chlorella saccharophila var.ellipsoidea、Chlorella salina、Chlorella simplex、Chlorella sorokiniana、Chlorella sp.、Chlorella sphaerica、Chlorella stigmatophora、Chlorella vanniellii、Chlorella vulgaris、Chlorella vulgaris、Chlorella vulgaris f.tertia、Chlorella vulgaris var.autotrophica、Chlorella vulgaris var.viridis、Chlorella vulgaris var.vulgaris、Chlorella vulgaris var.vulgaris f.tertia、Chlorella vulgaris var.vulgaris f.viridis、Chlorella xanthella、Chlorella zofingiensis、Chlorella trebouxioides、Chlorella vulgaris、Chlorococcum infusionum、Chlorococcum sp.、Chlorogonium、Chroomonas sp.、Chrysosphaera sp.、Cricosphaera sp.、Cryptomonas sp.、Cyclotella cryptica、Cyclotella meneghiniana、Cyclotella sp.、Dunaliella sp.、Dunaliella bardawil、Dunaliella bioculata、Dunaliella granulate、Dunaliella maritime、Dunaliella minuta、Dunaliella parva、Dunaliella peircei、Dunaliella primolecta、Dunaliella salina、Dunaliella terricola、Dunaliella tertiolecta、Dunaliella viridis、Dunaliella tertiolecta、Eremosphaera viridis、Eremosphaera sp.、Ellipsoidon sp.、Euglena、Franceia sp.、Fragilaria crotonensis、Fragilaria sp.、Gleocapsa sp.、Gloeothamnion sp.、Hymenomonas sp.、Isochrysis aff.galbana、Isochrysis galbana、Lepocinclis、Micractinium、Micractinium(UTEX LB 2614)、Monoraphidium minutum、Monoraphidium sp.、Nannochloris sp.、Nannochloropsis salina、Nannochloropsis sp.、Navicula acceptata、Navicula biskanterae、Navicula pseudotenelloides、Naviculapelliculosa、Navicula saprophila、Navicula sp.、Nephrochloris sp.、Nephroselmis sp.、Nitschia communis、Nitzschia alexandrina、Nitzschia communis、Nitzschia dissipata、Nitzschia frustulum、Nitzschia hantzschiana、Nitzschia inconspicua、Nitzschia intermedia、Nitzschia microcephala、Nitzschia pusilla、Nitzschia pusilla elliptica、Nitzschia pusilla monoensis、Nitzschia quadrangular、Nitzschia sp.、Ochromonas sp.、Oocystis parva、Oocystis pusilla、Oocystis sp.、Oscillatoria limnetica、Oscillatoria sp.、Oscillatoria subbrevis、Pascheria acidophila、Pavlova sp.、Phagus、Phormidium、Platymonas sp.、Pleurochrysis carterae、Pleurochrysis dentate、Pleurochrysis sp.、Prototheca wickerhamii、Prototheca stagnora、Prototheca portoricensis、Prototheca moriformis、Prototheca zopfii、Pyramimonas sp.、Pyrobotrys、Sarcinoid chrysophyte、Scenedesmus armatus、Spirogyra、Spirulina platensis、Stichococcus sp.、Synechococcus sp.、Tetraedron、Tetraselmis sp.、Tetraselmis suecica、Thalassiosira weissflogii並びにViridiella fridericianaから選択される微生物属又は種の細胞である。

0028

ある場合には、油産生微生物細胞はPrototheca属の細胞である。ある場合には、油産生微生物細胞はPrototheca moriformis属の細胞である。

0029

ある場合には、油産生微生物細胞は油産生酵母細胞である。ある場合には、油産生微生物細胞は油産生細菌細胞である。

0030

ある場合には、天然に存在する油はカカオバターであり、外来遺伝子はCarthamus tinctorusチオエステラーゼ遺伝子を含む。ある場合には、天然に存在する油はココナツ油である。ある場合には、天然に存在する油はパーム油であり、外来遺伝子はElaeis guiniensisチオエステラーゼ遺伝子、Cuphea hookerianaチオエステラーゼ遺伝子、Cuphea hookeriana KAS IV遺伝子とCuphea wrightiiFATB2遺伝子との組み合わせ、又は内在するKAS II遺伝子を破壊するように設計された構築物を含む。ある場合には、天然に存在する油はパーム核油であり、外来遺伝子は、Cuphea wrightii FATB2遺伝子と、内在するSAD2B遺伝子を破壊するように設計された構築物との組み合わせを含む。ある場合には、天然に存在する油はシアバターである。ある場合には、天然に存在する油は牛脂である。ある場合には、天然に存在する油はラードであり、外来遺伝子は、U.californicaチオエステラーゼ遺伝子と、内在するSAD2B遺伝子を破壊するよう設計された構築物との組み合わせ、Garcinia mangostanaチオエステラーゼ遺伝子と、内在するSAD2B遺伝子を破壊するように設計された構築物との組み合わせ、Brassica napusチオエステラーゼ遺伝子、又はCuphea hookerianaチオエステラーゼ遺伝子を含む。

0031

第16の態様では、本発明は、油産生微生物トリグリセリド油組成物を提供し、ここで、トリグリセリド油の脂肪酸プロフィールは、少なくとも約1%のC8:0、少なくとも約1%のC10:0、少なくとも約1%のC12:0、少なくとも約2%のC14:0、少なくとも約30%のC16:0、少なくとも約5%のC18:0、少なくとも約60%のC18:1、約7%未満のC18:2及び少なくとも約35%の飽和脂肪酸からなる群から選択される。様々な実施形態では、トリグリセリド油組成物は、培地中で油産生微生物細胞又は組み換え油産生微生物細胞の集団を育てることにより生成され、ここで、油産生微生物細胞は、上記の細胞、特に本発明の第十五の態様に関連する上記細胞である。

0032

ある場合には、油産生微生物トリグリセリド油組成物は、(i)0.3mcg/g未満の総カロチノイド;(ii)0.005mcg/g未満のリコピン;(iii)0.005mcg/g未満のβ−カロチン;(iv)0.3mcg/g未満のクロロフィルA;(v)175mcg/g未満のγ−トコフェロール;(vi)0.25%未満のブラシカステロール、カンペステロール、スチグマステロール若しくはβ−シトステロール;(vii)350mcg/g未満の総トコトリエノール;(viii)0.05mcg/g未満のルテイン;又は(ix)275mcg/g未満のトコフェロールからなる群から選択される特性をさらに含む。

0033

第17の態様では、本発明は、少なくとも約1%のC8:0、少なくとも約1%のC10:0、少なくとも約1%のC12:0、少なくとも約2%のC14:0、少なくとも約30%のC16:0、少なくとも約5%のC18:0、少なくとも約60%のC18:1、約7%未満のC18:2及び少なくとも約35%の飽和脂肪酸からなる群から選択される脂肪酸プロフィールを有する、油産生微生物トリグリセリド油組成物を生成する方法を提供し、この方法は、(a)油産生微生物細胞の細胞乾燥重量の少なくとも10%がトリグリセリド油になるまで油産生微生物細胞の集団を培地中で育てる工程と、(b)油産生微生物細胞からトリグリセリド油組成物を単離する工程とを含む。様々な実施形態では、トリグリセリド油組成物は、上記の細胞、特に本発明の第十五の態様に関連する上記細胞である油産生微生物細胞又は組み換え油産生微生物細胞の集団を育てることにより生成される。

0034

第18の態様では、本発明は、油脂系製品を製造する方法を提供し、この方法は、(a)本発明の第十六の態様に関連する上記油産生微生物トリグリセリド油組成物に、鹸化;メタセシス;酸加水分解;アルカリ加水分解;酵素加水分解;触媒的加水分解;加圧熱水による加水分解;脂質がグリセロールと脂肪酸に分解される触媒的加水分解反応;脂肪族窒素化合物が生成されるアミノ化反応;一塩基性及び二塩基性酸が生成されるオゾン分解反応;酵素分解及び加圧分解からなる群から選択されるトリグリセリド分解反応;加水分解反応の後の縮合反応;水素化処理反応;水素化処理反応と脱酸素反応、又は水素化処理反応の前若しくは水素化処理反応と同時の縮合反応;ガス除去反応;水素化分解反応、水素化、水素化−水素化分解の連続反応、水素化分解−水素化の連続反応及び水素化−水素化分解反応の組み合わせからなる群から選択される脱酸素反応;脱酸素反応の後の縮合反応;エステル化反応;インターエステル化反応;トランスエステル化反応;ヒドロキシル化反応;及びヒドロキシル化反応の後の縮合反応からなる群から選択される少なくとも1つの化学反応を受けさせる工程と、(b)反応生成物を他の成分から分離する工程とを含む。

0035

ある場合には、油脂系製品は、石鹸、燃料、誘電性流体油圧油、可塑剤、滑沢剤熱媒体流体及び金属加工油剤からなる群から選択される。ある場合には、油脂系製品は、(a)バイオディーゼル;(b)再生可能なディーゼル;及び(c)ジェット燃料からなる群から選択される燃料製品である。

0036

ある場合には、燃料製品は、以下の特性を1つ以上有するバイオディーゼルである:(i)0.3mcg/g未満の総カロチノイド;(ii)0.005mcg/g未満のリコピン;(iii)0.005mcg/g未満のβ−カロチン;(iv)0.3mcg/g未満のクロロフィルA;(v)175mcg/g未満のγ−トコフェロール;(vi)0.25%未満のブラシカステロール、カンペステロール、スチグマステロール若しくはβ−シトステロール;(vii)350mcg/g未満の総トコトリエノール;(viii)0.05mcg/g未満のルテイン;又は(ix)275mcg/g未満のトコフェロール。

0037

ある場合には、燃料製品は、少なくとも20℃、40℃又は60℃のT10−T90を有する再生可能なディーゼルである。

0038

ある場合には、燃料製品は、HRJ−5及び/又はASTM規格D1655を満たすジェット燃料である。

0039

本発明のこれらの及びその他の態様及び実施形態を、添付図面、すぐ後の図面の簡単な説明、後述の本発明の詳細な説明に記載し、また後述の実施例において例示する。上述の及び本出願全体で述べられているあらゆる特性を、本発明の様々な実施形態において組み合わせることができる。

図面の簡単な説明

0040

図1は、Protothecaトリグリセリド油から生成する、再生可能なディーゼル油クロマトグラムを示す。

0041

(本発明の詳細な説明)
本発明は、Prototheca及び特定の関連する微生物が、油、燃料、他の炭化水素又は脂質組成物を経済的に大量に産生するという予測できない有利な性質を有しているという発見と、これらの性質を改良するために、上述の微生物を遺伝的に変えるための方法及び試薬の発見とから生じたものである。これらの微生物によって産生される油は、他の用途の中でも、輸送燃料、油脂化学、並びに/又は食品及び香粧品産業で使用することができる。脂質のトランスエステル化によって、バイオディーゼルに有用な長鎖脂肪酸エステルが得られる。他の酵素プロセス及び化学プロセスを、脂肪酸、アルデヒド、アルコール、アルカン、アルケンを生成するように調節することができる。いくつかの用途では、再生可能なディーゼル、ジェット燃料、又は他の炭化水素化合物を生成する。また、本発明は、生産性を高め、脂質収量を増やし、及び/又は、本明細書に記載される組成物を高い費用効率で生成するために、微細藻類を育てる方法を提供する。

0042

読者が読みやすいように、本発明の詳細な説明をいくつかの章に分けている。第I章は、本明細書で用いる用語の定義を記載している。第II章は、本発明の方法で有用な培養条件を記載している。第III章は、遺伝子操作の方法及び材料を記載している。第IV章は、ショ糖を利用することが可能となるように微生物(例えば、Prototheca)を遺伝子操作することを記載している。第V章は、脂質生合成改変するためのProtothecaの遺伝子操作を記載している。第VI章は、燃料及び化学物質を製造する方法を記載している。第VII章は、本発明の実施例及び実施形態を開示している。本発明の詳細な説明の後に、本発明の種々の態様及び実施形態を説明する実施例が続く。

0043

(I.定義)
他の意味であると定義されていない限り、本明細書で用いられる全ての技術用語及び化学用語は、本発明が属する技術分野の当業者が一般的に理解している意味を有する。以下の参考文献は、本発明で用いられる多くの用語に関する一般的な定義に関する知識を与えるものである。Singleton et al.、Dictionary of Microbiology and Molecular Biology(第2版、1994);The Cambridge Dictionary of Science and Technology(Walker編集、1988);The Glossary of Genetics、第5版、R.Rieger et al.(編集)、Springer Verlag(1991);Hale & Marham、The Harper Collins Dictionary of Biology(1991)。本明細書で使用される場合、他の意味であると明記されていない限り、以下の用語は、それらに属する以下の意味を有する。

0044

「微細藻類内で活性」は、微細藻類内で機能を発揮する核酸を指す。例えば、トランスジェニック微細藻類に抗生物質耐性を付与するために、抗生物質耐性遺伝子を動かすために用いられるプロモーターは、微細藻類内で活性である。

0045

「アシルキャリアータンパク質」又は「ACP」は、脂肪酸合成中に成長していくアシル鎖に、4’−ホスホパンテテイン部分の末端チオールにおいてチオールエステルとして結合するタンパク質であり、脂肪酸シンターゼ複合体の成分を含む。

0046

アシル−CoA分子」又は「アシル−CoA」は、補酵素Aの4’−ホスホパンテテイン部分の末端チオールの位置で、チオールエステル結合によって補酵素Aに共有結合したアシル部分を含む分子である。

0047

面積百分率」は、サンプル中の全ての脂肪酸を、検出前脂肪酸メチルエステルFAME)に変換し、FAMEGC/FID検出法を用いて観察したピーク面積を指す。例えば、炭素原子14個で、不飽和部のない脂肪酸(C14:0)について、分離したピークが、任意の他の脂肪酸、例えば、C14:1と比較すると観察される。それぞれの種類のFAMEに対するピーク面積は、混合物中のその組成物における割合と正比例しており、サンプル中に存在する全ピークの合計に基づいて算出される(すなわち、[特定のピークの面積/測定した全ピークの合計面積]×100)。本発明の油及び細胞の脂質プロフィールについて述べる場合、「C8〜C14が少なくとも4%」は、細胞中、又は抽出したグリセロ脂質組成物中の総脂肪酸のうち、少なくとも4%が、炭素原子が8個、10個、12個又は14個の鎖長を有することを意味している。

0048

純培養」は、他の生物によって汚染されていない、微生物の培養物である。

0049

「バイオディーゼル」は、ディーゼルエンジンの燃料として使用するのに適した、生物によって生成された脂肪酸アルキルエステルである。

0050

バイオマス」は、細胞の成長及び/又は増殖によって生成する物質である。バイオマスは、細胞及び/又は細胞内成分、並びに、限定されないが、細胞によって分泌された化合物のような細胞外物質を含有していてもよい。

0051

バイオリアクター」は、細胞を場合により懸濁物の状態で培養する、閉じられた筐体又は部分的に閉じられた筐体である。

0052

「触媒」は、生成物の一部分とならずに、反応剤の化学反応を容易にするか、又は促進することができる、分子又は高分子複合体のような薬剤である。触媒は、反応速度を高め、その後で、同じ触媒が、生成物を得るための別の反応剤として作用してもよい。触媒は、一般的に、反応に必要な合計活性化エネルギーを小さくするため、反応がすばやく進行するか、又は低い温度で進行する。従って、反応の平衡状態にすばやく達し得る。触媒の例としては、生体触媒である酵素;生体触媒ではない熱;石油精製プロセスで用いる金属が挙げられる。

0053

セルロース系材料」は、セルロース消化して得られる物質であり、グルコース及びキシロース、場合により、二糖類オリゴ糖リグニンフルフラール類及び他の化合物のようなさらなる化合物を含む。セルロース系材料の供給源の非限定的な例としては、サトウキビ絞りかすテンサイパルプトウモロコシ茎葉木片おがくずスイッチグラスが挙げられる。

0054

共生培養」、及び「共生生育」及び「共生発酵」などのこの用語の変形は、同じバイオリアクター内に2種類以上の細胞が存在することを指す。2種類以上の細胞は、全てが微細藻類のような微生物であってもよく、異なる細胞種と共に培養された微細藻類細胞であってもよい。培養条件は、2種類以上の細胞の成長及び/又は増殖を進めるような条件であってもよく、又は、2種類以上の細胞のうち1種類、又は部分的な集合の成長及び/又は繁殖を容易にしつつ、残りの細胞の成長を維持する条件であってもよい。

0055

補因子」は、酵素がその酵素活性を発揮するのに必要な、基質以外の任意の分子である。

0056

相補的DNA」又は「cDNA」は、メッセンジャーRNAmRNA)の逆転写又は増幅(例えば、ポリメラーゼ連鎖反応(「PCR」)を介する)によって通常得られるmRNAのDNA複写物である。

0057

「育てられた」、及びこの語句の別の言い方である「培養された」、「発酵された」は、選択した条件及び/又は制御された条件を利用することによって、1つ以上の細胞の成長(細胞の大きさ、細胞成分が増え、及び/又は細胞活性が高まる)及び/又は増殖(有糸分裂によって細胞の数が増える)を意図的に進めることを指す。成長と増殖を組み合わせて、繁殖と呼ぶ場合もある。選択した条件及び/又は制御された条件の例としては、十分に定義されている培地(pH、イオン強度炭素源のような既知の特徴を有する)、特定の温度、酸素圧二酸化炭素濃度、バイオリアクター内の成長を用いることが挙げられる。育てることは、微生物の成長又は増殖が自然に起こること、又は人の介入なしに起こることを指さず、例えば、微生物が地中で最終的に化石化し、未精製油を生成するような天然の成長は、育てられたとは言わない。

0058

細胞溶解」は、低張な環境における細胞の溶解である。細胞溶解は、細胞内側への過剰な浸透作用、又は水の移動によって生じる(水分過剰)。細胞は、内部の水の浸透圧に耐えられず、爆発する。

0059

脱脂食」及び「脱脂微生物バイオマス」は、機械的な力を使って(すなわち、連続圧搾機圧縮して)、又は溶媒抽出を利用して、又は両者を使って油(脂質を含む)を抽出するか、又は単離した後の微生物バイオマスである。脱脂した食料は、微生物バイオマスから油/脂質を抽出又は単離する前と比較して、油/脂質の量が減っているが、油/脂質はいくらか残っている。

0060

発現ベクター」、「発現構築物」、「プラスミド」又は「組み換えDNA構築物」は、例えば、組み換え手段又は直接的な化学合成によって、人の介入によって発生した核酸を指し、一連の特定の核酸エレメントは、宿主細胞内で特定の核酸を転写及び/又は翻訳することができる。発現ベクターは、プラスミド、ウイルス又は核酸フラグメントの一部分であってもよい。典型的には、発現ベクターは、プロモーターに動作可能に連結した、転写されるべき核酸を含む。

0061

「外来遺伝子」は、細胞に導入された(「形質転換された」)RNA及び/又はタンパク質を発現するようなコードを有する核酸である。形質転換された細胞は、組み換え細胞と呼ばれることもあり、この細胞に、さらなる外来遺伝子が導入されてもよい。外来遺伝子は、形質転換される細胞と異なる種に由来していてもよく(つまり、異種)、同じ種に由来していてもよい(つまり、同種)。従って、外来遺伝子は、この細胞のゲノムでは異なる位置にあるような同種遺伝子を含んでいてもよく、内在する遺伝子複製物と比較して、異なる制御下にある同種遺伝子を含んでいてもよい。外来遺伝子は、この細胞の2種類以上の複製物中に存在していてもよい。外来遺伝子は、ゲノムへの挿入物として細胞中に維持されてもよく、又はエピソーム分子として細胞中に維持されてもよい。

0062

「外部から与えられた」は、細胞培養物の培地に与えられた分子を指す。

0063

「連続圧搾機で圧縮する」は、大豆菜種のような原材料から油を抽出する機械的な方法である。連続圧搾機は、スクリュー型の機械であり、ケージで覆われた円筒形の空洞を通すことによって材料を圧縮する。原材料は、圧搾機の片側から入り、ケーキが他方から出ていく間に、ケージ内にあるバーの間から油がしみ出て、集められる。この機械は、スクリューからの摩擦及び連続的な圧力を利用し、原材料を動かし、圧縮する。油は、固形物が通過することができない小さな開口部からしみ出る。原材料が圧縮されていくと、典型的には、摩擦によって熱が発生する。

0064

脂肪酸アシル−ACPチオエステラーゼ」は、脂質合成中に、アシルキャリアータンパク質(ACP)から脂肪酸が開裂するのを触媒する酵素である。

0065

脂肪酸アシル−CoAアルデヒド還元酵素」は、アシル−CoA分子から一級アルコールへの還元を触媒する酵素である。

0066

「脂肪酸アシル−CoA還元酵素」は、アシル−CoA分子からアルデヒドへの還元を触媒する。

0067

脂肪族アルデヒド脱炭酸酵素」は、脂肪族アルデヒドからアルカンへの変換を触媒する酵素である。

0068

「脂肪族アルデヒド還元酵素」は、アルデヒドから一級アルコールへの還元を触媒する酵素である。

0069

固定炭素源」は、培地中で、周囲温度及び周囲圧力固体又は液体の形態として存在し、培地で培養されている微生物が利用することが可能な、炭素を含有する分子、典型的には有機分子である。

0070

「炭化水素」は、水素原子炭素元素のみを含む分子であり、炭素原子は、直鎖、分枝鎖、環状、又は部分的に環状の骨格になるように共有結合しており、この骨格に水素原子が接続している。炭化水素化合物の分子構造は、最も単純で天然ガスの構成成分であるメタン(CH4)から、未精製油、石油ビチューメン中にみられるアスファルテンのようなある種の分子のように、非常に重く、非常に複雑なものまでさまざまである。炭化水素は、気体、液体又は固体の形態であってもよく、これらの形態を任意に組み合わせた形態であってもよく、骨格内の隣接する炭素原子間に1つ以上の二重結合又は三重結合を有していてもよい。従って、この用語には、直鎖、分枝鎖、環状、又は部分的に環状のアルカン、アルケン、脂質、パラフィンが含まれる。例としては、プロパンブタンペンタンヘキサンオクタンスクアレンが挙げられる。

0071

「水素:炭素比」は、原子単位であらわした、分子中の水素原子と炭素原子との比率である。この比率は、炭化水素分子中の炭素原子及び水素原子の数を述べるときに用いられ得る。例えば、最も大きな比率を有する炭化水素は、メタンCH4である(4:1)。

0072

疎水性画分」は、水系相への溶解度よりも、疎水性相への溶解性が高いような、物質の一部分又は画分である。疎水性画分は、実質的に水には溶解せず、通常は非極性である。

0073

「脂質収量の増加」は、例えば、培養物1リットルあたりの細胞乾燥重量が増加すること、脂質を構築する細胞の割合が増えること、又は、単位時間あたりの培養容積1リットルあたり、脂質の合計量が増えることのような、微生物培養物の生産性の増加を指す。

0074

誘発性プロモーター」は、特定の刺激応答し、動作可能に連結した遺伝子の転写に介在するプロモーターである。このようなプロモーターの例は、pHまたは窒素レベルの変化という条件で誘発されるプロモーター配列であり得る。

0075

「動作可能に連結した状態で」は、制御配列(典型的には、プロモーター)、連結した配列(典型的には、タンパク質をコードする配列、コード配列とも呼ばれる)のような、2個の核酸配列間の機能的な連結である。プロモーターは、遺伝子の転写に介在することができる場合、外来遺伝子と動作可能に連結した状態である。

0076

「系中」は、「その場で」又は「その元々の位置で」という意味である。

0077

栄養物制限濃度」は、培養している微生物の増殖を制限するような、培養物中の化合物の濃度である。「栄養物の非制限濃度」は、所与の培養期間中に、最大限の増殖を支援するような濃度である。従って、所与の培養期間中に生成する細胞の数は、栄養物が非制限濃度である場合よりも、制限濃度存在する場合には少なくなる。最大限の増殖を支援する濃度よりも多く栄養物が存在する場合には、培養物中に栄養物が「過剰で」あると言われる。

0078

リパーゼ」は、水に不溶性脂質基質内のエステル結合を加水分解するのを触媒する水溶性酵素である。リパーゼは、脂質がグリセロール及び脂肪酸に加水分解されるのを触媒する。

0079

脂質改変酵素」は、脂質の共有結合構造を変える酵素を指す。脂質改変酵素の例としては、リパーゼ、脂肪族アシル−ACPチオエステラーゼ、脂肪酸アシル−CoA/アルデヒド還元酵素、脂肪酸アシル−CoA還元酵素、脂肪族アルデヒド還元酵素、ステアロイルキャリアータンパク質デサチュラーゼ(SAD)および脂肪族アシルデサチュラーゼ(FAD)を含めたデサチュラーゼ、脂肪族アルデヒド脱炭酸酵素、が挙げられる。

0080

脂質経路に関連する酵素」は、脂質代謝、すなわち、脂質合成、改変又は変性においてなんらかの役割をはたす任意の酵素であり、脂質を化学的に改変するタンパク質、及びキャリアータンパク質である。

0081

「脂質」は、非極性溶媒(例えば、エーテル及びクロロホルム)に可溶性であり、水には比較的溶けないか、完全に不溶性の分子種である。脂質分子は、主に、疎水性の性質を有する長い炭化水素鎖かららなるため、これらの性質を有している。脂質の例としては、脂肪酸(飽和及び不飽和);グリセリド又はグリセロ脂質(例えば、モノグリセリドジグリセリド、トリグリセリド又は天然の脂肪、ホスホグリセリドグリセロリン脂質);グリセリド以外のもの(スフィンゴ脂質コレステロール及びステロイドホルモンを含むステロール脂質、テルペノイド脂肪族アルコールワックスポリケツドを含むプレノール脂質);複雑な脂質誘導体(糖に連結した脂質、又は糖脂質、タンパク質に連結した脂質)が挙げられる。「脂肪」は、「トリアシルグリセリド」と呼ばれる脂質の下位集団である。

0082

溶解物」は、溶解した細胞内容物を含む溶液である。

0083

「溶解」は、生物有機体原形質膜、場合により、細胞壁を、多くは生物有機体の一体性を失わせるような機械的な機構、ウイルスによる機構、又は浸透力による機構によって、細胞内成分を少なくともいくらか放出させるのに十分な程度まで破壊することである。

0084

「溶解すること」は、細胞内成分を少なくともいくらか放出させるのに十分な程度まで、生物有機体又は細胞の原形質膜、場合により、細胞壁を分断することである。

0085

「微細藻類」は、葉緑体又はプラスチドを含み、場合により、光合成を行うことができる真核性微生物であるか、又は、光合成を行うことができる原核性微生物である。微細藻類には、固定炭素源をエネルギーとして代謝することができない偏性光合成独立栄養生物と、単に固定炭素源がないと生存することができない従属栄養生物とが存在する。微細藻類には、細胞分裂の直後に、妹細胞から分離するChlamydomonasのような単細胞有機体、2種類の別個細胞型を有する単純な多細胞光合成細菌である、例えば、Volvoxのような細菌が含まれる。微細藻類は、Chlorella、Dunaliella、Protothecaのような細胞を含む。また、微細藻類には、Agmenellum、Anabaena、Pyrobotrysのような、細胞−細胞接着性を示す他の細菌の有機体も含まれる。また、微細藻類には、特定のdinoflagellate algae種、及びPrototheca属の種のような、光合成を行う能力が失われている偏性従属栄養微生物も含まれる。

0086

「微生物」及び「細菌」は、微細な単細胞有機体である。

0087

「自然に共発現する」は、2種類のタンパク質あるいは遺伝子に関する際、例えば、2種類のタンパク質をコードする遺伝子が、共通の制御配列の制御下にあるため、又は、上述の2種類のタンパク質をコードする遺伝子が、同じ刺激に応答して発現するため、そのタンパク質又は遺伝子が、これらが誘導される組織又は有機体で自然に共発現することを意味する。

0088

浸透圧衝撃」は、浸透圧が突然下がることによって、細胞が溶液中で破裂することである。浸透圧衝撃は、時に、誘発されてこのような細胞の細胞成分が溶液内に放出される。

0089

多糖分解酵素」は、任意の多糖の加水分解又は糖化を触媒することができる任意の酵素である。例えば、セルラーゼは、セルロースの加水分解を触媒する。

0090

多糖類」又は「グリカン」は、単糖類グリコシド結合によって接続したもので構成される炭水化物である。セルロースは、特定の植物細胞壁を構成する多糖である。セルロースは、酵素によって解重合し、キシロース及びグルコースのような単糖類や、これより大きな二糖類及びオリゴ糖を生成し得る。

0091

「プロモーター」は、核酸の転写に関連する核酸制御配列である。本明細書で使用される場合、プロモーターは、転写開始部位の近くに、必要な核酸配列を含み、例えば、ポリメラーゼII型プロモーターの場合には、TATAエレメントを含む。また、プロモーターは、場合により、遠位エンハンサーエレメント又はリプレッサーエレメントを含み、これらは、転写開始部位から数千塩基対離れた位置にあってもよい。

0092

組み換え体」は、外来の核酸を導入するか、又は天然の核酸を変えることによって改変された細胞、核酸、タンパク質又はベクターである。従って、例えば、組み換え細胞は、この細胞の天然の(組み換えされていない)形態にはみられない遺伝子を発現するか、又は、組み換えされていない細胞によって発現する遺伝子とは異なる天然遺伝子を発現する。「組み換え核酸」は、例えば、in vitroで、一般的に核酸を操作することによって元々作られている核酸が、ポリメラーゼ及びエンドヌクレアーゼ、又はそれ以外のものを用いて、天然には通常みられない形態になっているような核酸である。組み換え核酸は、例えば、動作可能に連結した状態にある2種類以上の核酸を配置することによって生成させてもよい。従って、天然では通常は接続していないDNA分子を結合させることによってin vitroで生成した核酸又は発現ベクターの単離物は、両方とも本発明の目的で組み換えであると考える。組み換え核酸が作られ、宿主細胞又は有機体に導入されると、宿主細胞の細胞機構を用いてin vivoで複製し得るが、このような核酸は、いったん組み換え状態で産生すると、その後に細胞内で複製されたものであっても、本発明の目的で組み換えと考える。同様に、「組み換えタンパク質」は、組み換え技術によって、すなわち、組み換え核酸の発現によって作られるタンパク質である。

0093

「再生可能なディーゼル」は、脂質の水素化及び脱酸素によって生成するアルカン混合物(例えば、C10:0、C12:0、C14:0、C16:0、C18:0)である。

0094

「糖化」は、バイオマス、通常はセルロース系バイオマス又はリグノセルロース系バイオマスを、グルコース及びキシロースのような単糖類に変換するプロセスである。「糖化された」又は「解重合された」セルロース系材料又はバイオマスは、糖化によって単糖類に変換されたセルロース系材料又はバイオマスを指す。

0095

用語「類似した」は、天然に存在する油との比較という文脈で、さらなる限定なしに使用される場合、天然に存在する油と比較した油が、天然に存在する油の上位2つのトリグリセリドの約+/−15%又は+/−10%を含有することを意味する。例えば、シアバター(B.Parkiiの油)は、最も多く存在する2つのトリグリセリド成分として41.2〜56.8%のC18:0及び34.0〜46.9%のC18:1を含有する(表5を参照)。+/−10%以内にある「類似した」油は、最も多く存在する2つのトリグリセリド成分として、約37%〜約62%のC18:0及び31%〜約52%のC18:1を含み得る。この文脈で使用される場合、用語「類似した」は、+/−9%、+/−8%、+/−7%、+/−6%、+/−5%、+/−4%、+/−3%、+/−2%又は+/−1%を包含し、また天然に存在する油の上位3つ若しくは上位4つのトリグリセリド、又は上位3つのトリグリセリドのうちの2つ、又は上位4つのトリグリセリドのうちの3つとの比較をさらに表し得る。

0096

超音波処理」は、音波エネルギーを用いることによって、細胞のような生体材料を破壊する過程である。

0097

フルフラール種」は、2−フランカルボキサアルデヒド、又は同じ基本構造の特徴を保持した誘導体である。

0098

茎葉」は、穀物収穫した後に残る、作物及び葉を乾燥させたものである。

0099

「ショ糖利用遺伝子」は、発現すると、ショ糖をエネルギー源として利用する能力を補助する遺伝子である。ショ糖利用遺伝子によってコードされるタンパク質は、本明細書では「ショ糖利用酵素」と呼ばれ、ショ糖トランスポーター、ショ糖インベルターゼ、グルコキナーゼフルクトキナーゼのようなヘキソキナーゼを含む。

0100

(II.育てること)
本発明は、一般的には、脂質を生成させるために、微生物(例えば、微細藻類、油産生酵母真菌及び細菌)、特にPrototheca株を含めた組み換え微細藻類株を育てることに関する。読者が読みやすいように、この章をいくつかの節に分けている。第1節は、Prototheca種及びPrototheca株と、新しいProtothecaの種及び株、関連する微細藻類、並びに他の微生物をゲノムDNA比較によって同定するやり方について記載している。第2節は、育てるのに有用なバイオリアクターについて記載している。第3節は、育てるための培地について記載している。第4節は、本発明の例示的な育てる方法に従って油を生成することについて記載している。これらの記載は、さらに一般的に他の微生物にも適用される。

0101

(1.Protothecaの種及び株、並びに他の微生物)
Protothecaは、高濃度の脂質を産生することができ、特に、燃料生成に適した脂質を産生することができるため、脂質の生成に使用するのに卓越した微生物である。Protothecaによって産生される脂質は、他の微細藻類によって産生される脂質よりも鎖長が短く、飽和度が高い炭化水素鎖を含んでいる。さらに、Protothecaの脂質は、一般的に、色素を含まず(クロロフィル及び特定のカロチノイドの濃度が検出不可能なほど低く)、いかなる状況でも、他の微細藻類から得られる脂質よりもかなり色素の含有量が低い。さらに、本発明によって与えられる組み換えPrototheca細胞を用い、他の微生物から脂質を産生する場合と比較して、低コストで、高収率及び高効率で脂質を生成させることができる。本発明の方法で用いる具体的なPrototheca株としては、が挙げられる。それに加え、この微細藻類は、従属栄養性で成長し、Prototheca wickerhamii、Prototheca stagnora(UTEX 327を含む)、Prototheca portoricensis、Prototheca moriformis(UTEX株1441、1435を含む)、Prototheca zopfiiとして遺伝子操作することができる。Prototheca属の種は、偏性従属栄養生物である。

0102

本発明で使用するProtothecaの種は、ゲノムの特定標的領域を増幅させることによって同定することができる。例えば、特定のPrototheca種又はPrototheca株の同定は、プライマーと、任意のゲノム領域を用いた方法とを用い、例えば、Wu et al.、Bot.Bull.Acad.Sin.(2001)42:115−121 Identification of Chlorella spp.isolates using ribosomal DNA Sequencesに記載されている方法を用いて、核及び/又は葉緑体のDNAを増幅させ、塩基配列を決定することによって行うことができる。Protothecaだけではなく、同様の脂質プロフィール及び産生能を有する他の炭化水素及び脂質を産生する有機体の種を同定するために、リポソームの内部に転写されたスペーサー(ITS1及びITS2 rDNA)、23SrRNA、18S rRNA、及び他の保存されたゲノム領域を増幅させ、塩基配列を決定する、当業者によって十分に確率された系統発生解析の方法を用いてもよい。例えば、藻類を同定し、分類する方法は、例えば、Genetics、2005年8月;170(4):1601−10及びRNA、2005年4月;11(4):361−4を参照。

0103

従って、ゲノムDNA比較を用い、本発明で使用すべき微細藻類の適切な種を同定することができる。保存されたゲノムDNA領域、例えば、限定されないが、23SrRNAをコードするDNAを、微細藻類の種から増幅させ、本発明で使用する好ましい微細藻類に分類学的に関連する微細藻類の種をスクリーニングするために、コンセンサス配列を比較することができる。Prototheca属に含まれる種に対し、このようなDNA配列比較を行った例を以下に示す。ゲノムDNA比較は、株の収集中にうまく同定できなかった微細藻類の種を同定するのにも有用な場合がある。株の収集では、表現型及び形態学的特徴に基づいて、微細藻類の種を同定することが多いだろう。これらの特徴を使用すると、微細藻類の種又は属を間違ってカテゴリー分けしてしまうことがある。ゲノムDNA比較を用いることは、系統発生的関係に基づいて微細藻類種をカテゴリー分けする良好な方法であろう。

0104

本発明で使用する微細藻類は、典型的には、配列番号11〜19に列挙されている少なくとも1つの配列に対するヌクレオチド同一性が少なくとも99%、少なくとも95%、少なくとも90%、又は少なくとも85%の23SrRNAをコードするゲノムDNA配列を有する。

0105

ヌクレオチド同一性又はアミノ酸同一性の割合を決定するために配列を比較する場合、典型的には、ある配列を参照配列として作用させ、これと試験配列とを比較する。配列比較アルゴリズムを用いた場合、試験配列及び参照配列をコンピュータに入力し、部分配列座標を指定し、必要な場合、配列アルゴリズムプログラムパラメーターを指定する。次いで、配列比較アルゴリズムが、指定したプログラムパラメーターに基づいて、試験配列を参照配列と比較して配列同一性の割合を算出する。

0106

比較のために、例えば、Smith & Waterman、Adv.Appl.Math.2:482(1981)による局地的ホモロジーアルゴリズムによって、Needleman & Wunsch、J.Mol.Biol.48:443(1970)によるホモロジーアラインメントアルゴリズムによって、Pearson & Lipman、Proc.Nat’l.Acad.Sci.USA 85:2444(1988)と同様の方法で検索することによって、これらのアルゴリズムをコンピュータ制御によって実施することによって(Wisconsin Genetics Software Package、Genetics Computer Group、575 Science Dr.、Madison、WIの、GAP、BESTFIT、FASTA、TFASTA)、又は、視覚的な観察(一般的に、上記のAusubel et al.を参照)によって、配列の最適アラインメントを行うことができる。

0107

配列同一性の割合及び配列類似性を決定するのに適した他のアルゴリズムの例は、BLASTアルゴリズムであり、Altschul et al.、J.Mol.Biol.215:403−410(1990)に記載されている。BLAST分析を行うためのソフトウェアは、National Center for Biotechnology Information(ウェブアドレスはwww.ncbi.nlm.nih.gov)に公開されている。このアルゴリズムは、検索配列の中で、データベース配列中の同じ長さの文字列と整列させたときに、ある正の値である閾値Tとマッチするか、又は閾値Tを満足するような長さWの短い文字列を特定することによって、スコアが最も大きくなる配列対(HSP)をまず特定することを含む。Tは、近隣の文字列スコアの閾値と呼ばれる(Altschul et al.、上記)。これらの初期の近隣の文字列ヒットが、これらの配列に含まれるもっと長いHSPを見つけるための初期検索出発点として作用する。この文字列のヒットを、累積アラインメントスコアが増加していく限りは、それぞれの配列に沿って両方向に拡張していく。累積スコアは、ヌクレオチド配列の場合、パラメーターM(マッチングした残基対に対するリワードスコア;常に0より大きい)及びパラメーターN(マッチングしない残基に対するペナルティースコア;常に0より小さい)を用いて算出される。アミノ酸配列の場合、スコアの行列を用いて累積スコアを算出する。それぞれの方向への文字列ヒットの拡張は、累積アラインメントスコアが、到達した最大値からXの大きさだけ下がった場合、1つ以上のマイナス値のスコアをもつ残基のアラインメントの累積のため、累積スコアが0又は0未満になった場合、又は、いずれかの配列が末端まできた場合に中止される。核酸又はポリペプチドが本発明の範囲内にあるかどうかを特定するためには、BLASTプログラムのデフォルトパラメーターが適している。BLASTNプログラム(ヌクレオチド配列の場合)は、文字列長(W)11、期待値(E)10、M=5、N=−4をデフォルトとして用い、両鎖を比較する。アミノ酸配列の場合、BLASTPプロフラムを、文字列長(W)3、期待値(E)10、BLOSUM62スコア行列をデフォルトとして用いる。TBLATNプログラム(ヌクレオチド配列のタンパク質配列を用いる)は、文字列長(W)3、期待値(E)10、BLOSUM62スコア行列をデフォルトとして用いる(Henikoff & Henikoff、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 89:10915(1989)を参照)。

0108

BLASTアルゴリズムは、配列同一性の割合を算出することに加え、2つの配列間の類似性の統計分析も行う(例えば、Karlin & Altschul、Proc.Nat’l.Acad.Sci.USA 90:5873−5787(1993)を参照)。BLASTアルゴリズムによって与えられる類似性の測定値は、ひとつには最小合計確率(P(N))があり、この値は、2つのヌクレオチド又はアミノ酸配列が偶然マッチする確率の指標を与える。例えば、試験核酸参照核酸とを比較したときの最小合計確率が、0.1未満、より好ましくは、約0.01未満、最も好ましくは、約0.001未満であるときに、この核酸は、参照配列と類似していると考える。

0109

本発明で用いるための微生物の選択に影響を及ぼす他の考慮事項としては、油、燃料、油脂化学品を生成するのに適した脂質又は炭化水素の生成に加え、(1)細胞重量を基準とした割合で脂質含有量が高いこと;(2)成長が容易であること;(3)遺伝子操作が容易であること;(4)バイオマスの処理が容易であることが挙げられる。特定の実施形態では、野生型の微生物又は遺伝子操作された微生物から、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、又は少なくとも70%、又はそれ以上が脂質である細胞が得られる。好ましい有機体は、従属栄養的に成長する有機体である(光が存在しない状態で、糖を用いる)。

0110

本発明を実施するために使用し得る藻類の例としては、限定されないが、表1に記載の以下の藻類が挙げられる。

0111

0112

本発明を実施するために使用し得る油産生酵母の例としては、限定されないが、表26に記載の以下の油産生酵母が挙げられる。

0113

0114

本発明を実施するために使用し得るその他の真菌の例としては、限定されないが、表27に記載の以下の真菌が挙げられる。

0115

0116

本発明のある実施形態では、微生物は細菌である。大腸菌(E.coli)のような細菌内での外来遺伝子発現の例はよく知られており、例えば、Molecular Cloning;A Laboratory Manual,Sambrook et al.(第3版,2001,Cold Spring Harbor Press)を参照されたい。

0117

(2.バイオリアクター)
微生物を、遺伝子操作を行うという目的で、及び炭化水素(例えば、脂質、脂肪酸、アルデヒド、アルコール、アルカン)を生成するという目的で培養する。前者の種類の培養では、小スケールで実施し、最初は、少なくとも、原料微生物が成長可能な条件下で実施する。炭化水素を生成させるための培養は、通常は、バイオリアクター中、大スケールで実施する(例えば、10,000リットル、40,000リットル、100,000リットル、又はそれより大きなバイオリアクター)。Prototheca種を含めた微細藻類を、典型的には、バイオリアクター内の液体培地にて、本発明の方法で培養する。典型的には、バイオリアクターには光を入れない。

0118

バイオリアクター又は発酵槽を用い、生理学的周期の種々の段階を経て、油産生微生物細胞、好ましくは微細藻類細胞を培養する。バイオリアクターは、従属栄養を成長及び増殖させる方法で用いると、多くの利点を与える。食品において用いるためのバイオマスを生成させるために、微細藻類を、好ましくは、液体中で、一例として懸濁培養物中で、大量に発酵させる。鋼鉄製発酵槽のようなバイオリアクターは、非常に大きな容積の培養物を収容する(種々の本発明の実施形態では、40,000リットル以上の容量を有するバイオリアクターを用いる)。また、バイオリアクターによって、典型的には、温度、pH、酸素圧、二酸化炭素濃度のような培養条件を制御することができる。例えば、バイオリアクターは、典型的には、例えば、酸素又は窒素のような気体成分液体培養物バブリングすることが可能な配管に接続したポートを用いて構築することができる。また、培地のpH、微量元素が何であるか及びその濃度、他の培地構成要素のような他の培養パラメーターは、バイオリアクターを用いて簡単に操作することができる。

0119

バイオリアクターは、微細藻類が繁殖し、数が増える間、培地がバイオリアクターを流れるような構成であってもよい。ある実施形態では、例えば、播種した後であるが、細胞が所望の密度になる前に、培地をバイオリアクターに注入してもよい。別の状況では、培養開始時にバイオリアクターを培地で満たし、培養物を播種した後は、培地を注入しない。言い換えると、微細藻類のバイオマスを、微細藻類が繁殖され、数が増える間、水性媒体中で培養する。しかし、水性培地の量は、この期間全体でバイオリアクターを流れていない。従って、ある実施形態では、水性培地は、播種した後に、バイオリアクターを流れない。

0120

スピニングブレードインペラー揺動機構攪拌棒加圧気体を注入する手段のようなデバイスを備えるバイオリアクターを用い、微細藻類の培養物を混合することができる。混合は、連続的であってもよく、断続的であってもよい。例えば、ある実施形態では、微細藻類が望ましい数に増えるまで微細藻類を繁殖させるために、気体及び培地を入れるのに乱流を用いる形態は維持されない。

0121

気体、固体、半固体、液体を、微細藻類を含むバイオリアクターチャンバーに入れるため、又は抽出するために、バイオリアクターポートを用いてもよい。多くのバイオリアクターは、2個以上のポートを備えているが(例えば、1つは培地を入れるため、他方はサンプリングのため)、1種類の基質だけを1個のポートから入れたり、出したりする必要はない。例えば、バイオリアクターに培地を流し、その後で、サンプリングしたり、ガスを入れたり、ガスを出したり、又は他の目的のために1個のポートを使用してもよい。好ましくは、培養物の純培養性を損なうことなく、サンプリングポートを繰り返し用いることができる。サンプリングポートは、サンプルの流れを止めるか、開始させるか、又は連続的なサンプリング手段を与えるようなバルブ又は他のデバイスを備えるような構成であってもよい。バイオリアクターは、典型的には、培養物を播種することができるような少なくとも1個のポートを備えており、このようなポートを、培地又は気体を入れるような他の目的で用いることもできる。

0122

バイオリアクターポートによって、微細藻類の培養物の気体内容物を操作することができる。説明のために、バイオリアクターの容積の一部分は、液体ではなく気体であってもよく、バイオリアクターの気体注入口から、ポンプによって気体をバイオリアクターに入れることができる。ポンプによってバイオリアクターへと有益に入れることが可能な気体としては、空気、空気/CO2混合物アルゴンのような希ガス、他の気体が挙げられる。バイオリアクターは、典型的には、バイオリアクターにガスを入れる速度をユーザーが制御することができるように取り付けられている。上述のように、バイオリアクターへの気体の流れを増やすことによって、培養物の混合性を高めることができる。

0123

気体の流れを増やすことは、培地の濁度にも影響を及ぼす。乱流は、バイオリアクターに入った気体が培地表面でバブリングするように、水性培地の液量より低いところに気体注入ポートを配置することによって起こすことができる。1種類以上の気体がポートを出て行き、気体が外に逃げ、それにより、バイオリアクター中に圧力が蓄積されるのを防ぐ。好ましくは、気体流出ポートは、バイオリアクターに微生物が入り込んで汚染されることを防ぐような「一方向」バルブにつながっている。

0124

(3.培地)
微細藻類の培地は、典型的には、固定窒素源、固定炭素源、微量元素、場合により、pHを維持するためのバッファーホスフェート(典型的には、リン酸塩として与えられる)のような成分を含有する。他の成分は、特に、海水微細藻類の場合には、塩化ナトリウムのような塩を含んでいてもよい。窒素源としては、有機窒素源及び無機窒素源が挙げられ、例えば、限定されないが、分子状窒素硝酸エステル硝酸塩アンモニア(純水なもの、又は塩形態、例えば、(NH4)2SO4及びNH4OH)、タンパク質、大豆ミールコーンスティープリカー酵母抽出物が挙げられる。微量元素の例としては、例えば、それぞれZnCl2、H3BO3、CoCl2・6H2O、CuCl2・2H2O、MnCl2・4H2O、(NH4)6Mo7O24・4H2Oのような形態の亜鉛ホウ素、コバルト、銅、マンガンモリブデンが挙げられる。

0125

本発明の方法で有用な微生物は、世界中の種々の場所及び環境で発見されている。他の種からの単離、及び得られる進化多様性の結果として、最適な成長、及び脂質及び/又は炭化水素構成要素の最適な発生のための特定の成長培地は、予測することが困難な場合がある。ある場合には、特定の微生物株は、ある種の阻害成分が存在するか、又は、特定の微生物株が必要とするある種の必須栄養分が必要量存在しないために、特定の成長培地上で成長することができない場合がある。

0126

固体及び液体の成長培地は、一般的に、さまざまな供給源から入手可能であり、さまざまな微生物株に適した特定の培地を調製する方法の説明は、例えば、オンラインでは、藻類の培養物を収集するためのAustin、1 University Station A6700、Austin、Texas、78712−0183のテキサス大学によって運営されているサイトhttp://www.utex.org/で見つけることができる(UTEX)。例えば、種々の淡水培地及び塩水培地としては、PCT公開番号第2008/151149号に記載されているものが挙げられ、この文献は、参照により組み込まれる。

0127

特定の例では、プロテオース培地は、純培養の培地に適しており、培地1リットル(pH約6.8)は、プロテオースペプトン1gを、Bristol Medium 1リットルに加えることによって調製することができる。Bristol mediumは、水溶液中に、2.94mMのNaNO3、0.17mMのCaCl2・2H2O、0.3mMのMgSO4・7H2O、0.43mM、1.29mMのKH2PO4、1.43mMのNaClを含む。1.5%寒天培地の場合、寒天15gを上述の溶液1リットルに加えればよい。この溶液に蓋をし、オートクレーブにかけ、次いで、使用するまで冷蔵温度で保存する。別の例は、Prototheca単離培地(PIM)であり、10g/Lのフタル酸水素カリウム(KHP)、0.9g/Lの水酸化ナトリウム、0.1g/Lの硫酸マグネシウム、0.2g/Lのリン酸水素カリウム、0.3g/Lの塩化アンモニウム、10g/Lのグルコース、0.001g/Lの塩酸チアミン、20g/Lの寒天、0.25g/Lの5−フルオロシトシンを含み、pH範囲が5.0〜5.2である(Pore、1973、App.Microbiology、26:648−649を参照)。本発明の方法と共に用いるのに適した他の培地は、上に特定したURLを閲覧することによって、又はSAG、CCAP又はCCALAのような、微生物の培地を保有している他の機関助言を求めることによって、簡単に特定することができる。SAGは、ゲッティゲン大学(ドイツ、ゲッティンゲン)のCulture Collection of Algaeを指し、CCAPは、Scottish Association for Marine Science(英国、スコトランド)によって管理されている藻及び原生動物培養株保存機関を指し、CCALAは、Institute of Botany(トシェボニュチェコ共和国)の藻研究所の培養株保存機関を指す。さらに、米国特許第5,900,370号は、Prototheca種の従属栄養性発酵に適した培地の処方及び条件について記載している。

0128

油の生成について、固定炭素源の費用は、油生成を経済的なものにするには十分低くなければならないため、固定炭素源の選択が重要である。従って、適切な炭素源は、例えば、アセテートフロリドシドフルクトースガラクトースグルクロン酸、グルコース、グリセロール、ラクトースマンノースN−アセチルグルコサミンラムノース、ショ糖、及び/又はキシロースを含むが、これらの化合物を含有する原材料の選択は、本発明の方法の重要な態様である。本発明の方法で有用な適切な原材料としては、例えば、黒液トウモロコシデンプン、解重合されたセルロース系材料、乳清糖液ジャガイモソルガム、ショ糖、テンサイ、サトウキビ、イネ、小麦が挙げられる。また、炭素源は、混合物として、例えば、ショ糖と解重合されたテンサイパルプの混合物として与えられてもよい。1つ以上の炭素源は、1つ以上の外から与えられた固体炭素源の少なくとも約50μM、少なくとも約100μM、少なくとも約500μM、少なくとも約5mM、少なくとも約50mM、少なくとも約500mMの濃度で供給されてもよい。本発明のための特に関心のある炭素源としては、セルロース(解重合された形態で)、グリセロール、ショ糖、ソルガムが挙げられ、これらについては、以下にさらに詳細に記載する。

0129

本発明によれば、原材料として解重合されたセルロース系バイオマスを用い、微生物を培養してもよい。セルロース系バイオマス(例えば、トウモロコシ茎葉のような茎葉)は安価であり、入手が容易であるが、この物質を酵母のための原材料として使用する試みは長年失敗している。特定的には、このような原材料は、酵母の成長を阻害することがわかっており、酵母は、セルロース系材料から生成した五炭糖(例えば、ヘミセルロースから生成したキシロース)を用いることができない。対照的に、微細藻類は、処理したセルロース系材料を用いて成長することができる。セルロース系材料は、一般的に、約40〜60%のセルロースと;約20〜40%のヘミセルロースと;10〜30%のリグニンとを含む。

0130

適切なセルロース系材料としては、草及び木のエネルギー作物、及び農業用作物から得られた残渣、すなわち、主要な食品又は繊維製品の分野から除去されなかった植物の一部、主に茎及び葉が挙げられる。例としては、農業廃棄物、例えば、サトウキビの絞りかす、モミ殻トウモロコシ繊維(茎、葉、皮及び穂軸を含む)、麦わら稲わら、テンサイパルプ、シトラスパルプ、柑橘類の皮;森林廃棄物、例えば、硬材及び軟材間伐伐採作業から得られる硬材及び軟材の残渣;木材廃棄物、例えば、製材工場の廃棄物(木片、おがくず)、パルプ工場の廃棄物;都市廃棄物、例えば、都市固形廃棄物紙片都会廃材都市伐採した草のような、都市の緑廃棄物;木材製造の廃棄物が挙げられる。さらなるセルロース含有材料としては、スイッチグラス、ハイブリッドポプラ材、Miscanthus、テンサイ繊維、ソルガム繊維のような専用のセルロース含有作物が挙げられる。このような材料から生成する五炭糖としては、キシロースが挙げられる。

0131

細菌が上述の材料を含む糖類を利用することができる効率を高めるために、セルロース系材料を処理する。本発明は、上述の材料を、細菌(例えば、微細藻類及び油産生酵母)の従属栄養性培養物で用いるのに適しているように酸爆発させた後、セルロース系材料を処理するための新規方法を提供する。上述のように、リグノセルロース系バイオマスは、セルロース、β1,4結合したグルコース(六炭糖)の結晶性ポリマー、ヘミセルロース、主にキシロース(五炭糖)で構成され、少量のマンノース、ガラクトース、アラビノース、リグニンで構成されている、ゆるく会合したポリマーシナピルアルコール及びその誘導体で構成される複雑な芳香族ポリマー、α1,4結合したポリガラクツロン酸の直鎖であるペクチンのような、種々の画分で構成されている。セルロース及びヘミセルロースがポリマー構造であるため、これらの中に含まれる糖類(例えば、単糖類のグルコース及びキシロース)は、多くの細菌によって有効に使用する(代謝する)ことができるような形態ではない。このような細菌の場合、セルロース系バイオマスをさらに処理し、このポリマーを構成している単糖類を作成することは、セルロース系材料を原材料(炭素源)として有効に利用するのに非常に役立つ場合がある。

0132

セルロース又はセルロース系バイオマスに、「爆発」と呼ばれるプロセスを行い、このプロセスで、バイオマスは、高温高圧で、希硫酸(又は他の酸)で処理される。このプロセスは、セルロース系及びヘミセルロース系の画分をグルコースモノマー及びキシロースモノマーにする酵素加水分解を効率よく行うことができるようにバイオマスを調節する。得られた単糖類は、セルロース系糖と呼ばれる。その後に、セルロース系糖が微生物に利用され、種々の代謝物(例えば、脂質)が生成される。酸爆発工程によって、ヘミセルロース画分が、構成成分である単糖類へと部分的に加水分解する。これらの糖類を、さらなる処理によって、バイオマスから完全に遊離させることができる。ある実施形態では、さらなる処理は、爆発した材料を熱水洗浄することを含む熱水処理であり、これによって、塩のような混入物質が除去される。この工程は、セルロース系エタノール発酵では、このようなプロセスで用いられる糖の濃度はもっと薄いため、必要ではない。他の実施形態では、さらなる処理は、さらなる酸処理である。さらに他の実施形態では、さらなる処理は、爆発した材料の酵素加水分解である。また、これらの処理を任意の組み合わせで用いてもよい。この種の処理は、遊離する糖の種類(例えば、五炭糖対六炭糖)、このプロセス中で糖類が遊離する段階に影響を及ぼす場合がある。その結果、五炭糖又は六炭糖のどちらかが主成分の異なる糖の流れを作成することができる。これらの五炭糖又は六炭糖を豊富に含む流れは、異なる炭素利用能を有する特定の微生物用に向けることができる。

0133

本発明の方法は、典型的には、エタノール発酵で達成されるよりも高い細胞密度になるまで発酵することを含む。従属栄養セルロース系の油を生成するための培養物の密度が高いため、固定炭素源(例えば、セルロース系から誘導される糖の流れ)は、好ましくは、濃縮された形態である。解重合されたセルロース系材料のグルコース濃度は、好ましくは、育てる工程の前に、少なくとも300g/L、少なくとも400g/L、少なくとも500g/L、又は少なくとも600g/Lであり、場合により、細胞が成長し、脂質を蓄積する間ずっと、上述の物質を細胞に供給するような流加回分式で育てる。セルロース系糖の流れは、セルロース系エタノールの生成においては、この濃度範囲又はこの濃度範囲付近で用いられない。従って、リグノセルロース系の油を生成している間、非常に高密度の細胞を生成し、維持するために、炭素原材料を、非常に濃縮された形態で従属栄養培養物に運ばなければならない。しかし、油産生微生物の基質ではなく、油産生微生物によって代謝されないような供給物流中の任意の成分は、バイオリアクター中に蓄積し、その成分が、毒性であるか、又は望ましい最終産物を生成するのを阻害する場合には、問題となり得るであろう。リグニン及びリグニンから誘導される副産物、フルフラール類及びヒドロキシメチルフルフラール類のような炭水化物から誘導される副産物、セルロース系材料の生成から誘導される塩(爆発プロセス及びその次の中和プロセスの両方で)、さらに、代謝されていないペントースヘキソース糖ですら、エタノール発酵では問題となり得る場合があり、これらの影響は、初期原材料中のこれらの物質の濃度が高いプロセスでは、顕著に大きくなる。本明細書に記載されるリグノセルロース系の油を大量生成するのに用いることが可能な六炭糖について、300g/Lの範囲(又はそれ以上)の糖濃度を達成するために、これらの毒性のある物質の濃度は、典型的には、セルロース系バイオマスのエタノール発酵中に存在する濃度の20倍より高くなり得る。

0134

セルロース系材料の爆発プロセスによる処理は、かなりの量の硫酸、熱、圧力を利用するため、炭水化物の副産物、つまり、フルフラール類及びヒドロキシメチルフルフラール類が遊離する。フルフラール類及びヒドロキシメチルフルフラール類は、ヘミセルロースの加水分解中に、キシロースを水和してフルフラール及び水にすることによって生成する。本発明のある実施形態では、これらの副産物(例えば、フルフラール類及びヒドロキシメチルフルフラール類)は、バイオリアクターに入れる前に、糖化されたリグノセルロース系材料から除去される。本発明の特定の実施形態では、炭水化物の副産物を除去するプロセスは、爆発したセルロース系材料の熱水処理である。それに加え、本発明は、リグノセルロース系の油を生成するのに、フルフラール類又はヒドロキシメチルフルフラール類のような化合物に耐え得る株を用いる方法を提供する。別の実施形態では、本発明は、発酵培地中のフルフラール類に耐え得るだけでなく、リグノセルロース系の油を生成させている間に、実際には、これらの副産物を代謝することができるような方法及び微生物も提供する。

0135

また、この爆発プロセスは、顕著な量の塩も生じる。例えば、爆発の典型的な条件によって、爆発したセルロース系バイオマスを、水:固形分(乾燥重量)を10:1の比率で再び懸濁させた場合、5mS/cmを超える導電率が生じ得る。本発明の特定の実施形態では、爆発したバイオマスを希釈したものに対し、酵素による糖化を行い、得られた上澄みを、バイオリアクター中で使用するために最大25倍まで濃縮する。濃縮した糖の流れ中塩濃度(導電率で測定した場合)は、許容できないほど高い場合がある(最大1.5M Na+に相当)。同様に、その後の酵素による糖化プロセスのために、爆発した物質を中和すると、さらなる塩が生成する。本発明は、上のようにして得られる濃縮したセルロース系糖の流れを、リグノセルロース系の油を生成するための従属栄養プロセスで使用することができるように、これらの塩を除去する方法を提供する。ある実施形態では、これらの塩を除去する方法は、限定されないが、DOWEX MarathonMR3のような樹脂を用いた脱イオン化である。特定の実施形態では、樹脂を用いた脱イオン化工程は、糖の濃縮前に行うか、又は、糖化の前のバイオマスのpH調節及び熱水処理の前に行うか、又はこれらの任意の組み合わせであってもよく、他の実施形態では、この工程は、これらの1つ以上のプロセスの後に行う。他の実施形態では、爆発プロセス自体を、塩が許容されない高濃度で生成するのを避けるように変更する。例えば、セルロース系バイオマスを硫酸(又は他の酸)で爆発させるのに代わる代替法は、セルロース系バイオマスが酵素加水分解(糖化)を受けやすくなるような機械的なパルプ化である。さらに他の実施形態では、高濃度の塩に耐性天然微生物株、又は高濃度の塩に耐性を有するように遺伝子操作された株を用いる。

0136

油産生細菌を用いて従属栄養性のリグノセルロース系油の生成で使用するための、爆発したセルロース系バイオマスを調製するプロセスに好ましい実施形態。第1の工程は、爆発したセルロース系バイオマスを再懸濁させたもののpHを、5.0〜5.3の範囲に調節した後、セルロース系バイオマスを3回洗浄することを含む。この洗浄工程は、脱塩性及びイオン交換性の樹脂、逆浸透膜、熱水処理(上述のようなもの)の使用、又は、脱イオン水に再懸濁させ、遠心分離するのを単に繰り返す、といった種々の手段によって達成することができる。この洗浄工程によって、セルロース系の流れの導電率が100〜300μS/cmになり、かなりの量のフルフラール類及びヒドロキシメチルフルフラール類が除去される。この洗浄工程からデカンテーションを行い、ヘミセルロース画分から遊離した五炭糖を濃縮するために残しておいてもよい。第2の工程は、洗浄したセルロース系バイオマスを酵素によって糖化することを含む。好ましい実施形態では、Accellerase(Genencor)を用いる。第3の工程は、糖化されたバイオマスを遠心分離するか、又はデカンテーションし、次いですすぐことによる、糖の回収を含む。得られたバイオマス(固形分)は、エネルギー密度が高く、リグニンを豊富に含む成分であり、これを燃料として使用してもよく、廃棄するために送ってもよい。遠心分離/デカンテーション及びすすぎを行うプロセス中で回収された糖の流れを集める。第4の工程は、透過物を回収しつつ、混入している固形物を除去する精密濾過を含む。第5の工程は、濃縮工程を含み、この工程は、減圧エバポレーターを用いることによって達成されてもよい。この工程は、場合により、P’2000(Sigma/Fluka)のような消泡剤の添加を含んでいてもよく、この作業は、得られる糖原料のタンパク質含有量によっては、時に必要である。

0137

本発明の方法の別の実施形態では、炭素源は、バイオディーゼルのトランスエステル化から得られる、酸性化されたグリセロール及び酸性化されていないグリセロールを含むグリセロールである。一実施形態では、炭素源は、グリセロールと、少なくとも1つの他の炭素源とを含んでいる。ある場合には、グリセロール及び少なくとも1つの他の固定炭素源の全てが、発酵開始時に微生物に与えられる。ある場合には、グリセロール及び少なくとも1つの他の固定炭素源が、微生物に対して所定の比率で同時に与えられる。ある場合には、グリセロール及び少なくとも1つの他の固定炭素源が、発酵している間、所定の速度で細菌に供給される。

0138

ある種の微細藻類は、グルコースが存在する状態よりも、グリセロールが存在する状態ですばやく細胞分裂を受ける(PCT公開番号第2008/151149号)。これらの状況では、細胞に、細胞の密度をすばやく上げるためにグリセロールを供給し、次いで、脂質の蓄積を高めるためにグルコースを供給するような二段階成長プロセスによって、脂質が産生する効率を高めることができる。トランスエステル化プロセスのグリセロール副産物を使用することによって、この物質が生成プロセスに戻されると、経済的に顕著な利点を与える。例えば、グリセロール及びグルコースの混合物のような他の供給方法も同様に与えられる。また、このような混合物を供給することによって、同じ経済的な利点が得られる。それに加え、本発明は、ショ糖のような代わりとなる糖をグリセロールとの種々の組み合わせで微細藻類に供給する方法を提供する。

0139

本発明の方法の別の実施形態では、炭素源は転化糖である。転化糖は、ショ糖をその単糖成分であるフルクトースとグルコースに分解することにより生成される。転化糖の生成は、当該技術分野で知られているいくつかの方法により達成することができる。このような方法の1つが、ショ糖水溶液の加熱である。ショ糖から転化糖への変換を促進するために触媒を用いることが多い。このような触媒は、生物学的なもの、例えば、インベルターゼのような酵素であってよく、スクラーゼを添加して加水分解反応を促進し、転化糖を生成することができる。酸は非生物学的触媒の例であり、加熱と組み合わせて加水分解反応を促進することができる。転化糖が生成されると、転化糖はショ糖に比べて結晶化しにくいため保管に有利であり、またバッチ発酵において、微細藻類を含めた微生物の従属栄養培養の場合、濃縮された炭素源が必要である。一実施形態では、炭素源は、培養工程の前に、好ましくは少なくとも800g/リットル、少なくとも900g/リットル、少なくとも1000g/リットル又は少なくとも1100g/リットルに濃縮された形態であることが好ましく、培養工程は、場合によりフェドバッチ培養である。好ましくは濃縮形態の転化糖を、細胞が成長し、脂質を蓄積するように、時間をかけて細胞に供給する。

0140

本発明の方法の別の実施形態では、炭素源はショ糖であり、ショ糖を含む複雑な原材料、例えば、サトウキビの処理から得られる濃いサトウキビ汁を含む。従属栄養的な油生成のための培養の密度が高いため、固定炭素源(例えば、ショ糖、グルコースなど)は、培養工程の前に、好ましくは少なくとも500g/リットル、少なくとも600g/リットル、少なくとも700g/リットル又は少なくとも800g/リットルの固定炭素源である濃縮形態であり、培養工程は場合により、細胞が成長し、脂質を蓄積するように、時間をかけて細胞に原料を供給するフェドバッチ培養である。いくつかの場合には、炭素源は、好ましくは培養工程の前に、好ましくは固体が少なくとも60%若しくは糖が約770g/リットル、固体が少なくとも70%若しくは糖が約925g/リットル、又は固体が少なくとも80%若しくは糖が約1125g/リットルの濃縮形態である、濃いサトウキビ汁の形態のショ糖であり、培養工程は場合によりフェドバッチ培養である。濃縮された濃いサトウキビ汁を、細胞が成長し、脂質を蓄積するように、時間をかけて細胞に供給する。

0141

一実施形態では、培地は、少なくとも1つのショ糖利用酵素をさらに含む。ある場合には、培地は、ショ糖インベルターゼを含む。一実施形態では、ショ糖インベルターゼ酵素は、微生物の集合が発現する外来のショ糖インベルターゼ遺伝子によってコードされる分泌可能なショ糖インベルターゼ酵素である。従って、いくつかの状況では、以下の第IV章にさらに詳細に記載されるように、微細藻類は、ショ糖トランスポーター、ショ糖インベルターゼ、ヘキソキナーゼ、グルコキナーゼ、又はフルクトキナーゼのようなショ糖利用酵素を発現するように遺伝子操作されている。

0142

ショ糖を含有する複雑な原材料としては、サトウキビの処理から得られる廃棄糖液が挙げられ、サトウキビ処理の価値の低い上述の廃棄生成物によって、炭化水素及び他の油の生成において、顕著に費用を節約することができる。本発明の方法で有用な、ショ糖を含有する別の複雑な原材料は、ソルガムであり、ソルガムシロップ及び純粋なソルガムを含む。ソルガムシロップは、甘いソルガムの茎のから生成する。ソルガムシロップの糖プロフィールは、主に、グルコース(デキストロース)、フルクトース、ショ糖からなる。

0143

(4.油の生成)
本発明の方法に従って油を生成する場合、例えば、光が培養物にあたらないような、きわめて大きな(40,000リットル以上の)発酵槽の場合のように、細胞を暗い場所で培養することが好ましい。Prototheca種は、固定炭素源を含有する培地内で、光が存在しない状態で、油を生成するように成長し、増殖する。このような成長は、従属栄養性の成長として知られている。

0144

一例として、脂質を生成する油産生微生物細胞、好ましくは微細藻類細胞の播種物質が培地に入れられ、細胞が増殖し始めるまでに遅延期間遅延期)が存在する。遅延期間の後、増殖速度は徐々に上がっていき、対数期すなわち指数増殖期に入る。次いで、指数増殖期の後、窒素のような栄養物が少なくなったり、毒性基質が増えたり、菌体数感知機構のために増殖が遅くなる。このように増殖が遅くなった後、増殖が止まり、細胞は、細胞に与えられている特定の環境に依存して、静止期又は安定成長状態に入る。脂質を豊富に含むバイオマスを得るために、培養物は、典型的には、指数増殖期が終わった後に良好に収穫され、指数増殖期は、窒素又は別の鍵となる栄養物(炭素以外のもの)を枯渇させることによって初期に終わらせてもよく、細胞は、過剰に存在する炭素源を脂質に変換する。培養条件のパラメーターは、油の合計生成量、生成する脂質種の組み合わせ、及び/又は特定の油の生成を最適にするように操作することができる。

0145

上述のように、細胞が成長周期の種々の期間を経るように、バイオリアクター又は発酵槽を用いる。一例として、脂質を生成する細胞の播種物質が培地に入れられ、細胞が増殖し始めるまでに遅延期間(遅延期)が存在する。遅延期間の後、増殖速度は徐々に上がっていき、対数期すなわち指数増殖期に入る。次いで、指数増殖期の後、栄養物が少なくなったり、及び/又は毒性基質が増えたりするために増殖が遅くなる。このように増殖が遅くなった後、増殖が止まり、細胞は、細胞に与えられている特定の環境に依存して、静止期又は安定成長状態に入る。本明細書に開示されている細胞による脂質の生成は、対数期の間に行ってもよく、細胞分裂しない状態で、脂質を生成し続けるように、栄養物を供給するか、又は栄養物がまだ利用可能であるような静止期を含め、log期の後に行ってもよい。

0146

好ましくは、本明細書に記載されている条件及び当該技術分野で既知の条件を用いて成長させた微生物は、脂質を少なくとも約20重量%、好ましくは、少なくとも約40重量%、より好ましくは、少なくとも約50重量%、最も好ましくは、少なくとも約60重量%含む。プロセスの条件は、特定の用途に適した脂質の収量を高めるように、及び/又は、生成費用を減らすように調節することができる。例えば、特定の実施形態では、微細藻類を、グルコースのような固定炭素エネルギーを過剰量与えつつ、制限濃度の1つ以上の栄養物、例えば、窒素、リン又は硫黄が存在する状態で培養する。窒素による制限は、窒素が過剰に与えられている培地における微生物脂質収量よりも、微生物脂質収量を増やす傾向がある。特定の実施形態では、脂質収量の増加は、少なくとも約10%、約50%、約100%、約200%、又は約500%である。全培養期間の一部又は全期間にわたって、制限量の栄養物が存在する状態で細菌を培養してもよい。特定の実施形態では、栄養物の濃度は、全培養期間の間に、制限濃度及び非制限濃度を少なくとも2回繰り返す。過剰量の炭素を与えつつ、窒素量を制限するか、又はまったく窒素を含まない状態で、時間を延長させて培養を続けることによって、細胞の脂質含有量を増やすことができる。

0147

別の実施形態では、脂質経路に関連する酵素(例えば、脂肪酸合成酵素)のための1つ以上の補因子が存在する状態で、脂質を産生する細菌(例えば、微細藻類)を培養することによって、脂質収量を増やす。一般的に、補因子の濃度は、補因子が存在しない状態での微生物脂質収量よりも、微生物脂質(例えば、脂肪酸)の量を増やすのに十分な濃度である。特定の実施形態では、補因子をコードする外来遺伝子を含む細菌(例えば、微細藻類)を培養物に含むことによって、培養物に補因子を与える。又は、補因子の合成に関与するタンパク質をコードする外来遺伝子を含有する細菌(例えば、微細藻類)を含むことによって、培養物に補因子を与えてもよい。特定の実施形態では、適切な補因子は、ビオチンパントテン酸化合物のような、脂質経路に関連する酵素に必要な任意のビタミンを含む。本発明で使用するのに適した補因子をコードする遺伝子、又はこのような補因子の合成に関与する遺伝子は、十分に知られており、上述のような構築物及び技術を用い、細菌(例えば、微細藻類)に導入することができる。

0148

本明細書に記載されているバイオリアクター、培養条件、従属栄養性成長及び増殖方法の特定の例を任意の適切な様式で組み合わせ、微生物の成長効率、及び脂質及び/又はタンパク質の生成効率を高めることができる。

0149

乾燥重量で、高い割合の油/脂質が蓄積した微細藻類のバイオマスは、異なる培養方法を用いて作成されており、この方法は、当該技術分野で知られている(PCT公開番号第2008/151149号)。本明細書に記載されている培養方法で作成され、本発明で有用な微細藻類のバイオマスは、乾燥重量で、少なくとも10%の微細藻類の油を含む。ある実施形態では、微細藻類のバイオマスは、乾燥重量で、微細藻類の油を少なくとも25%、少なくとも50%、少なくとも55%、又は少なくとも60%含む。ある実施形態では、微細藻類のバイオマスは、乾燥重量で、微細藻類の油を10〜90%、25〜75%、40〜75%、又は50〜70%含む。

0150

本明細書に記載されているバイオマスの微細藻類の油、又は本発明の方法及び組成物で使用するために、バイオマスから抽出された微細藻類の油は、1つ以上の別個の脂肪酸エステル側鎖を有するグリセロ脂質を含む。グリセロ脂質は、1個、2個又は3個の脂肪酸分子エステル化されたグリセロール分子から成り、脂肪酸分子は、長さはさまざまであってもよく、種々の飽和度を有していてもよい。脂肪酸分子(及び微細藻類の油)の長さ及び飽和度の特徴によって、以下の第IV章にさらに詳細に記載されるように、培養条件又は脂質経路の操作によって、本発明の微細藻類の油中の脂肪酸分子の性質又は比率を改変するように操作することができる。従って、藻類油の特定のブレンドは、2種類以上の微細藻類に由来するバイオマス又は藻類油を混合することによって、1種類の藻の中で調製されてもよく、又は、本発明の藻類油と、大豆、菜種、キャノーラパーム、パーム核、ココナツ、トウモロコシ、野菜くずナンキンハゼオリーブヒマワリ綿実、鶏脂、牛脂、豚脂、微細藻類、大型藻類クフェア亜麻ピーナッツ、上質のホワイトグリース、ラード、カメリナ・サティバカラシの種子、カシューナッツオーツ麦ハウチワマメケナフキンセンカコーヒー亜麻仁(亜麻)、ヘーゼルナッツユーホルビアカボチャの種、コリアンダーツバキゴマベニバナ、イネ、アブラギリ、ココアコプラケシ(pium poppy)、トウゴマの実、ピーカン、ホホバジャトロファマカダミア、ブラジルナッツアボカド、石油、又は上述のいずれかの油の留分のような他の供給源に由来する油とをブレンドすることによって調製されてもよい。

0151

油の組成、すなわち、グリセロ脂質の脂肪酸構成要素の性質及び比率も、少なくとも2種類の別個の微細藻類に由来するバイオマス又は油を混ぜあわせることによって操作することができる。ある実施形態では、少なくとも2種類の別個の微細藻類は、異なるグリセロ脂質プロフィールを有している。この別個の種類の微細藻類を、好ましくは、それぞれの油を生成するような従属栄養条件下で、本明細書に記載されるように一緒に培養してもよく、又は別個に培養してもよい。異なる種類の微細藻類は、細胞のグリセロ脂質の構成成分である別個の脂肪酸を異なる割合で含有していてもよい。

0152

一般的に、Prototheca株は、鎖長がC8〜C14の脂肪酸をほとんど含まないか、まったく含まない。例えば、Prototheca moriformis(UTEX 1435)、Prototheca krugani(UTEX 329)、Prototheca stagnora(UTEX 1442)、Prototheca zopfii(UTEX 1438)は、C8脂肪酸をまったく含まず(又は検出可能な量含まず)、C10脂肪酸を0〜0.01%、C12脂肪酸を0.03〜2.1%、C14脂肪酸を1.0〜1.7%含んでいる。

0153

ある場合には、鎖長がC8又はC8〜10の脂肪酸アシル−ACP基質に対する活性を有する脂肪族アシル−ACPチオエステラーゼをコードするトランス遺伝子を含むPrototheca株は、鎖長C8の脂肪酸を少なくとも1%、少なくとも1.5%、少なくとも2%、少なくとも3%、少なくとも4%、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも12%又は少なくとも15%以上有している。他の場合には、鎖長がC10の脂肪酸アシル−ACP基質に対する活性を有する脂肪族アシル−ACPチオエステラーゼをコードするトランス遺伝子を含むPrototheca株は、鎖長C10の脂肪酸を少なくとも1%、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも24%又は少なくとも25%以上有している。他の場合には、鎖長がC12の脂肪酸アシル−ACP基質に対する活性を有する脂肪族アシル−ACPチオエステラーゼをコードするトランス遺伝子を含むPrototheca株は、鎖長C12の脂肪酸を少なくとも1%、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも34%、少なくとも35%又は少なくとも40%以上有している。他の場合には、鎖長がC14の脂肪酸アシル−ACP基質に対する活性を有する脂肪族アシル−ACPチオエステラーゼをコードするトランス遺伝子を含むPrototheca株は、鎖長C14の脂肪酸を少なくとも1%、少なくとも2%、少なくとも3%、少なくとも4%、少なくとも5%、少なくとも6%、少なくとも7%、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも30%、少なくとも43%又は少なくとも45%以上有している。

0154

非限定的な例では、鎖長がC8の脂肪酸アシル−ACP基質に対する活性を有する脂肪族アシル−ACPチオエステラーゼをコードするトランス遺伝子を含むPrototheca株は、鎖長C8の脂肪酸を1%〜25%、又は1%〜15%、好ましくは1.8〜12.29%有している。他の非限定的な例では、鎖長がC10の脂肪酸アシル−ACP基質に対する活性を有する脂肪族アシル−ACPチオエステラーゼをコードするトランス遺伝子を含むPrototheca株は、鎖長C10の脂肪酸を1%〜50%、又は1%〜25%、好ましくは1.91〜23.97%有している。他の非限定的な例では、鎖長がC12の脂肪酸アシル−ACP基質に対する活性を有する脂肪族アシル−ACPチオエステラーゼをコードするトランス遺伝子を含むPrototheca株は、鎖長C12の脂肪酸を5%〜50%、又は10%〜40%、好ましくは13.55〜34.01%有している。他の非限定的な例では、鎖長がC14の脂肪酸アシル−ACP基質に対する活性を有する脂肪族アシル−ACPチオエステラーゼをコードするトランス遺伝子を含むPrototheca株は、鎖長C14の脂肪酸を1%〜60%、又は2%〜45%、好ましくは2.59〜43.27%有している。他の非限定的な例では、様々な炭素鎖長の脂肪酸アシル−ACP基質に対する広範な特異性を有する脂肪族アシル−ACPチオエステラーゼをコードするトランス遺伝子を含むPrototheca株は、鎖長がC16の脂肪酸を最大30%、最大35%、又は好ましくは最大39.45%まで有している。ある場合には、鎖長がC8及びC14の脂肪酸アシル−ACP基質に対する活性を有する脂肪族アシル−ACPチオエステラーゼをコードするトランス遺伝子を含むPrototheca株は、中鎖(C8〜C14)脂肪酸を1%〜75%、又は2%〜60%、好ましくは2.69〜57.98%有している。ある場合には、鎖長がC12〜C14の脂肪酸アシル−ACP基質に対する活性を有する脂肪族アシル−ACPチオエステラーゼをコードするトランス遺伝子を含むPrototheca株は、鎖長がC12〜C14の脂肪酸を少なくとも30%、少なくとも40%、又は少なくとも49%有している。ある場合には、トランスジェニックPrototheca株を、外来遺伝子を保持するような一定で高選択的な圧力下で保持することは、特定の鎖長を有する望ましい脂肪酸が増えるため、有益である。また、高濃度の外来遺伝子を保持することは、本明細書に開示されている相同組み換えベクター及び相同組み換え法を用い、細胞の核染色体に外来遺伝子を挿入することによっても達成することができる。外来遺伝子が核染色体に組み込まれた組み換え細胞は、本発明の目的のひとつである。

0155

また微細藻類の油は、微細藻類が産生する他の構成要素、又は培地から微細藻類の油に組み込まれた他の構成要素を含んでいてもよい。これらの他の構成要素は、微細藻類を培養するために用いられる培養条件、微細藻類の種、バイオマスから微細藻類の油を回収するのに用いられる抽出方法、微細藻類の油組成に影響を与え得る他の因子に応じて、様々な量で存在してもよい。このような構成要素の非限定的な例としては、0.01〜0.5mcg/油g、0.025〜0.3mcg/油g、好ましくは0.05〜0.244mcg/油gで存在するカロチノイド;0.01〜0.5mcg/油g、0.025〜0.3mcg/油g、好ましくは0.045〜0.268mcg/油gで存在するクロロフィルA;0.1mcg/油g未満、0.05mcg/油g未満、好ましくは0.025mcg/油g未満の総クロロフィル;1〜300mcg/油g、35〜175mcg/油g、好ましくは38.3〜164mcg/油gで存在するγ−トコフェロール;10〜500mcg/油g、50〜300mcg/油g、好ましくは60.8〜261.7mcg/油gで存在する総トコフェロール;1%未満、0.5%未満、好ましくは0.25%未満のブラシカステロール、カンペステロール、スチグマステロール若しくはβ−シトステロール;400mcg/油g未満、好ましくは300mcg/油g未満の総トコトリエノール;又は100〜500mcg/油g、225〜350mcg/油g、好ましくは249.6〜325.3mcg/油gで存在する総トコトリエノールが挙げられる。

0156

他の構成要素としては、限定されないが、リン脂質、トコフェロール、トコトリエノール、カロチノイド(例えば、α−カロチン、β−カロチン、リコピンなど)、キサントフィル(例えば、ルテイン、ゼアキサンチン、α−クリプトキサンチン及びβ−クリキサンチン(crytoxanthin))、様々な有機又は無機化合物が挙げられる。ある場合には、Prototheca種から抽出される油は、0.001〜0.01mcg/油g、0.0025〜0.05mcg/油g、好ましくは0.003〜0.039mcg/油gの間のルテイン、0.01mcg/油g未満、0.005mcg/油g未満、好ましくは0.003mcg/油gのリコピン;及び0.01mcg/油g未満、0.005mcg/油g未満、好ましくは0.003mcg/油g未満のβ−カロチンを含む。

0157

ある実施形態では、本発明は、トリグリセリド油を含む油産生微生物細胞を提供し、ここで、トリグリセリド油の脂肪酸プロフィールは、少なくとも約1%、少なくとも約2%、少なくとも約5%、少なくとも約7%、少なくとも約10%又は少なくとも約15%のC8:0;少なくとも約1%、少なくとも約5%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%又は少なくとも約30%のC10:0;少なくとも約1%、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%又は少なくとも約80%のC12:0;少なくとも約2%、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%又は少なくとも約50%のC14:0;少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%又は少なくとも約90%のC16:0;少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%又は少なくとも約50%のC18:0;少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%又は少なくとも約90%のC18:1;約7%未満、約5%未満、約3%未満、約1%未満又は約0%のC18:2;及び少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%又は少なくとも約90%の飽和脂肪酸からなる群から選択される。

0158

ある実施形態では、油産生微生物細胞は、少なくとも約10%、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%又は約100%であるC8:0とC10:0の総合計量;少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%又は約100%であるC10:0とC12:0とC14:0の総合計量;少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%又は約100%であるC16:0とC18:0とC18:1の総合計量;少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%又は約100%であるC18:0とC18:1とC18:2の総合計量;少なくとも約60%、少なくとも約70s%、少なくとも約80%、少なくとも約90%又は約100%であるC14:0とC16:0とC18:0とC18:1の総合計量;及び約30%未満、約25%未満、約20%未満、約15%未満、約10%未満、約5%未満又は約0%であるC18:1とC18:2の総合計量からなる群から選択される脂肪酸プロフィールを含むトリグリセリド油を含む。

0159

ある実施形態では、油産生微生物細胞は、少なくとも約5〜1、少なくとも6〜1、少なくとも7〜1、少なくとも8〜1、少なくとも9〜1又は少なくとも10〜1であるC8:0とC10:0の比;少なくとも約6〜1、少なくとも7〜1、少なくとも8〜1、少なくとも9〜1又は少なくとも10〜1であるC10:0とC12:0の比;少なくとも約5〜1、少なくとも6〜1、少なくとも7〜1、少なくとも8〜1、少なくとも9〜1又は少なくとも10〜1であるC12:0とC14:0の比;少なくとも7〜1、少なくとも8〜1、少なくとも9〜1又は少なくとも10〜1であるC14:0とC12:0の比;及び少なくとも1〜2、少なくとも1〜3、少なくとも1〜4、少なくとも1〜5、少なくとも1〜6、少なくとも1〜7、少なくとも1〜8、少なくとも1〜9又は少なくとも1〜10であるC14:0とC16:0の比からなる群から選択される脂肪酸比を含む脂肪酸プロフィールを有するトリグリセリド油を含む。

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