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技術 段差検出装置

出願人 パイオニア株式会社
発明者 加藤正浩新原諒子藤谷多史
出願日 2015年12月1日 (4年11ヶ月経過) 出願番号 2015-234645
公開日 2017年6月8日 (3年5ヶ月経過) 公開番号 2017-099607
状態 特許登録済
技術分野 傷病者運搬具 交通制御システム
主要キーワード 直接ピッチ 下り段差 上り段差 上り傾斜面 単位移動距離当たり 段差レベル 段差位置 勾配角
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年6月8日)のものです。
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図面 (20)

課題

精度良く路面上の段差を検出することができる段差検出装置を提供する。

解決手段

走行面上を車椅子100の前輪101が通過した際の第1ピッチレートと、第1ピッチレートが取得された位置を車椅子100の後輪102が通過した際の第2ピッチレートとを取得するピッチレート取得部11と、ピッチレート取得部11が取得した第1ピッチレート及び第2ピッチレートを、車椅子100の走行速度で補正する補正部12と、補正部12が補正した結果である第1ピッチ変化及び第2ピッチ変化に基づいて段差を検出する段差検出部13と、を備えることを特徴とする。

概要

背景

走行面の段差等を示して、車椅子等の利用者通行しやすいルートを分かり易く表示したバリアフリーマップが作成されている。このようなバリアフリーマップは、人手により段差等の調査が行われており、手間と時間とコストがかかるため、バリアフリーマップが作成されているのは一部の街だけであった。

また、人手による調査のために、バリアフリーマップの更新も頻繁に行うことが困難である。そのため、例えば道路工事等の走行面の状態の変化がバリアフリーマップには反映されないことがあり、実際の走行面の状態とかけ離れているということもあった。

このような問題に対して、自動的に段差等を検出する装置等が提案されている。例えば、特許文献1には、携帯端末角速度センサで利用者が歩行中の角速度を検出し、予め記憶しておいた平坦な場所の角速度データと比較し、差異が大きければ階段の段差と判断し、段差の情報と位置をセンタに送信することが記載されている。

また、特許文献2には、3Dジャイロスコープで算出する車両が走行中の道路勾配角が所定の値よりも大きい場合は、急な段差と判定し、段差と判定した地点登録することが記載されている。

また、特許文献3には、車椅子に振動検出手段と傾斜検出手段を設け、移動した際の路面の凹凸と傾斜を位置情報とともにサーバアップロードすることが記載されている。

概要

精度良く路面上の段差を検出することができる段差検出装置を提供する。走行面上を車椅子100の前輪101が通過した際の第1ピッチレートと、第1ピッチレートが取得された位置を車椅子100の後輪102が通過した際の第2ピッチレートとを取得するピッチレート取得部11と、ピッチレート取得部11が取得した第1ピッチレート及び第2ピッチレートを、車椅子100の走行速度で補正する補正部12と、補正部12が補正した結果である第1ピッチ変化及び第2ピッチ変化に基づいて段差を検出する段差検出部13と、を備えることを特徴とする。

目的

本発明は、上述した問題に鑑み、例えば、精度良く走行面上の段差を検出することができる段差検出装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

動体単位移動距離当たりピッチ角の変化であるピッチ変化を取得する取得手段と、前記取得手段が取得した、i)走行面上を前記移動体の前輪が通過した際の第1ピッチ変化と、ii)前記第1ピッチ変化が取得された位置を前記移動体の後輪が通過した際の第2ピッチ変化と、に基づいて段差を検出する段差検出手段と、を備えることを特徴とする段差検出装置

請求項2

前記取得手段は、前記移動体のピッチ角の単位時間当たりの変化であるピッチレートを前記移動体の走行速度に基づいて補正することで前記ピッチ変化を取得することを特徴とする請求項1に記載の段差検出装置。

請求項3

前記段差検出手段は、前記第1ピッチ変化の絶対値が予め定めた第1の閾値以上、かつ前記第2ピッチ変化の絶対値が予め定めた第2の閾値以上である場合に、当該位置を段差として検出することを特徴とする請求項1または2に記載の段差検出装置。

請求項4

前記段差検出手段は、前記第1ピッチ変化の絶対値が予め定めた第1の閾値以上となり前記第1の閾値未満となった後のピッチ変化の平均値から前記第2ピッチ変化までの変化量の絶対値と、予め定めた第2の閾値と、を比較することを特徴とする請求項1または2に記載の段差検出装置。

請求項5

前記前輪と前記後輪は車輪径が異なり、前記第1の閾値と前記第2の閾値は、車輪径が大きいほど小さいことを特徴とする請求項3または4に記載の段差検出装置。

請求項6

走行面上の段差を検出する段差検出装置の段差検出方法であって、移動体の単位移動距離当たりのピッチ角の変化であるピッチ変化を取得する取得工程と、前記取得工程で取得した、i)走行面上を前記移動体の前輪が通過した際の第1ピッチ変化と、ii)前記第1ピッチ変化が取得された位置を前記移動体の後輪が通過した際の第2ピッチ変化と、に基づいて段差を検出する段差検出工程と、を含むことを特徴とする段差検出方法。

請求項7

請求項6に記載の段差検出方法を、コンピュータにより実行させることを特徴とする段差検出プログラム

請求項8

請求項7に記載の段差検出プログラムを格納したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体

技術分野

0001

本発明は、走行面上の段差を検出する段差検出装置に関する。

背景技術

0002

走行面の段差等を示して、車椅子等の利用者通行しやすいルートを分かり易く表示したバリアフリーマップが作成されている。このようなバリアフリーマップは、人手により段差等の調査が行われており、手間と時間とコストがかかるため、バリアフリーマップが作成されているのは一部の街だけであった。

0003

また、人手による調査のために、バリアフリーマップの更新も頻繁に行うことが困難である。そのため、例えば道路工事等の走行面の状態の変化がバリアフリーマップには反映されないことがあり、実際の走行面の状態とかけ離れているということもあった。

0004

このような問題に対して、自動的に段差等を検出する装置等が提案されている。例えば、特許文献1には、携帯端末角速度センサで利用者が歩行中の角速度を検出し、予め記憶しておいた平坦な場所の角速度データと比較し、差異が大きければ階段の段差と判断し、段差の情報と位置をセンタに送信することが記載されている。

0005

また、特許文献2には、3Dジャイロスコープで算出する車両が走行中の道路勾配角が所定の値よりも大きい場合は、急な段差と判定し、段差と判定した地点登録することが記載されている。

0006

また、特許文献3には、車椅子に振動検出手段と傾斜検出手段を設け、移動した際の路面の凹凸と傾斜を位置情報とともにサーバアップロードすることが記載されている。

先行技術

0007

特開2012−098939号公報
特開2005−043261号公報
特開2003−010257号公報

発明が解決しようとする課題

0008

特許文献1に記載の方法は、階段のように段差が連続するか、高さの差が大きい段差は検出可能であるが、小さな段差の場合、歩行者はひとまたぎでこれを超えることができるため検出できない場合がある。特許文献2に記載の方法の場合は、勾配角の大きさで段差と傾斜を区別しているため、勾配角が小さい比較的高さの低い段差を精度良く検出することが困難である。このように、これらの文献に記載の方法は、歩行者では問題のない段差であっても車椅子等にはバリアとなるような段差を精度良く検出することが困難である。

0009

また、特許文献3に記載の方法は、振動検出手段により走行面の凹凸状況を検出することが開示されているが、段差を検出する具体的方法については何ら開示されていない。そのため、検出された地点が凹凸なのか段差なのか区別がつかない。

0010

そこで、本発明は、上述した問題に鑑み、例えば、精度良く走行面上の段差を検出することができる段差検出装置を提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

0011

上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、移動体単位移動距離当たりピッチ角の変化であるピッチ変化を取得する取得手段と、前記取得手段が取得した、i)走行面上を前記移動体の前輪が通過した際の第1ピッチ変化と、ii)前記第1ピッチ変化が取得された位置を前記移動体の後輪が通過した際の第2ピッチ変化と、に基づいて段差を検出する段差検出手段と、を備えることを特徴とする段差検出装置である。

0012

また、請求項6に記載の発明は、移動体の単位移動距離当たりのピッチ角の変化であるピッチ変化を取得する取得工程と、前記取得工程で取得した、i)走行面上を前記移動体の前輪が通過した際の第1ピッチ変化と、ii)前記第1ピッチ変化が取得された位置を前記移動体の後輪が通過した際の第2ピッチ変化と、に基づいて段差を検出する段差検出工程と、を含むことを特徴とする段差検出方法である。

0013

また、請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の段差検出方法を、コンピュータにより実行させることを特徴とする段差検出プログラムである。

0014

また、請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の段差検出プログラムを格納したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。

図面の簡単な説明

0015

本発明の一実施例にかかる段差検出装置を有する段差検出システム概略構成図である。
図1に示された演算装置等の概略構成図である。
図1に示されたサーバ装置の概略構成図である。
上り段差の場合の車椅子の移動の状態を示した説明図である。
図4の状態におけるピッチレート、ピッチ角の変化を示したグラフである。
下り段差の場合の車椅子の移動の状態を示した説明図である。
図6の状態におけるピッチレート、ピッチ角の変化を示したグラフである。
車椅子の走行速度とピッチレートとの関係を示したグラフである。
図8に示されたピッチレートを、走行速度によってピッチ変化に補正した後のグラフである。
ピッチ変化に閾値を設定したグラフである。
前輪径と後輪径が異なる場合に段差への乗り上げ角度が異なることの説明図である。
前輪と後輪とで閾値を異ならせた場合のグラフである。
段差の前後に傾斜面がある場合のピッチ変化と閾値の関係を示したグラフである。
段差の前後に傾斜面がある場合に閾値を変更することを示したグラフである。
図1に示された演算装置の段差検出方法のフローチャートである。
段差の高さとピッチ角との関係を示した説明図である。
傾斜と段差がある場合の例とそのピッチ角の変化のグラフと、傾斜のみ(段差なし)の例とそのピッチ角の変化のグラフである。
本実施例における段差高さの推定方法の概略説明図である。
図18に示した段差高さ推定方法の具体例を示したグラフである。
図1に示された演算装置の段差高さ推定方法のフローチャートである。
図20推定した段差高さの統計処理方法のフローチャートである。

0016

以下、本発明の一実施形態にかかる段差検出装置を説明する。本発明の一実施形態にかかる段差検出装置は、取得手段が移動体の単位移動距離当たりのピッチ角の変化であるピッチ変化を取得する。そして、段差検出手段が取得手段が取得したi)走行面上を前記移動体の前輪が通過した際の第1ピッチ変化と、ii)第1ピッチ変化が取得された位置を移動体の後輪が通過した際の第2ピッチ変化と、に基づいて段差を検出する。このようにすることにより、移動体の走行速度に依存しないで段差の検出を行うことができる。よって、比較的低い段差であっても精度良く路面上の段差を検出することができる。

0017

また、取得手段は、移動体のピッチ角の単位時間当たりの変化であるピッチレートを移動体の走行速度に基づいて補正することで前記ピッチ変化を取得してもよい。このようにすることにより、前輪と後輪の2つの車輪のピッチレートを速度で補正することで速度に依存しないで段差の検出を行うことができる。よって、比較的低い段差であっても精度良く路面上の段差を検出することができる。

0018

また、段差検出手段は、上記補正手段によって補正された第1ピッチ変化の絶対値が予め定めた第1の閾値以上、かつ上記補正手段によって補正された第2ピッチ変化の絶対値が予め定めた第2の閾値以上である場合に、当該位置を段差として検出してもよい。このようにすることにより、一定以上の絶対値を持つピッチレートが前輪通過時と後輪通過時で検出された場合を段差とすることができるので、段差の検出を精度良くすることができる。

0019

また、段差検出手段は、第1ピッチ変化の絶対値が予め定めた第1の閾値以上となってから第1の閾値未満となった後のピッチ変化の平均値から第2ピッチ変化までの変化量の絶対値と、予め定めた第2の閾値と、を比較してもよい。このようにすることにより、例えば、段差の前後に傾斜があって、傾斜の影響でピッチ変化が変動する場合に、第2ピッチ変化の誤検出を防止することができる。

0020

また、前輪と後輪は車輪径が異なっていても良く、第1の閾値と第2の閾値は、車輪径が大きいほど小さく設定することにより、例えば、車椅子のような前輪の車輪径が後輪の車輪径よりも小さい場合でも、段差の検出を精度良くすることができる。

0021

また、本発明の一実施形態にかかる段差検出方法は、取得工程で移動体の単位移動距離当たりのピッチ角の変化であるピッチ変化を取得する。そして、段差検出工程で取得手段が取得したi)走行面上を前記移動体の前輪が通過した際の第1ピッチ変化と、ii)第1ピッチ変化が取得された位置を移動体の後輪が通過した際の第2ピッチ変化と、に基づいて段差を検出する。このようにすることにより、移動体の走行速度に依存しないで段差の検出を行うことができる。よって、比較的低い段差であっても精度良く路面上の段差を検出することができる。

0022

また、上述した段差検出方法をコンピュータにより実行させる段差検出プログラムとしてもよい。このようにすることにより、コンピュータを用いて、速度に依存しないで段差の検出を行うことができる。よって、比較的低い段差であっても精度良く路面上の段差を検出することができる。

0023

また、上述した段差検出プログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよい。このようにすることにより、当該プログラムを機器に組み込む以外に単体でも流通させることができ、バージョンアップ等も容易に行える。

0024

本発明の一実施例にかかる段差検出装置を図1乃至図21を参照して説明する。本実施例にかかる段差検出装置としての演算装置1は、図1に示したように、移動体としての車椅子100に搭載されている。

0025

図1は、本発明の一実施例にかかる段差検出装置を有する段差検出システムの構成図である。図1に示したように、車椅子100には、演算装置1の他にGPS受信機2と、速度検出手段としての速度センサ3と、ピッチレート検出手段としてのジャイロセンサ4と、送信手段としての通信機5と、が搭載されている。

0026

車椅子100に搭載された通信機5は、インターネット等のネットワーク網Nに無線通信で接続することができ、このネットワーク網Nを介してサーバ装置50と通信可能となっている。

0027

車椅子100は、車体に、左右一対の前輪101及び左右一対の後輪102が設けられている。前輪101は車体の前方側に設けられている。後輪102は車体の後方側に設けられている。前輪101は、その直径は後輪102の直径より小さくなっている。

0028

車椅子100の車体は、例えば鋼管製のフレームにより構成されたフレーム構造体である。そして、車体には、利用者が着席する座席や、利用者の足部を乗せるフットプレート等が設けられている。

0029

車椅子100に搭載されている機器の機能的構成図を図2に示す。演算装置1は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等のメモリを備えたマイクロコンピュータ及び、GPS受信機2、加速度センサ3、ジャイロセンサ4、通信機5と接続するためのインタフェース等を有している。また、演算装置1は、ROM等に記憶される制御プログラムを実行することにより、取得手段としてのピッチレート取得部11と、補正手段としての補正部12と、段差検出手段としての段差検出部13と、して機能する。

0030

ピッチレート取得部11は、ジャイロセンサ4が検出したピッチレート等を取得する。また、ピッチレート取得部11は、後述する条件に合致するときに取得したピッチレートを第1ピッチレート、第2ピッチレートとして取得する。

0031

補正部12は、速度センサ3が検出した車椅子100の速度に基づいてピッチレート取得部11が取得した第1ピッチレート及び第2ピッチレートを補正する。

0032

段差検出部13は、補正部12が第1ピッチレート及び第2ピッチレートを補正した結果に基づいて路面(走行面)上の段差を検出する。段差の検出方法については後述する。ここで、第1ピッチレートを補正したものを第1ピッチ変化、第2ピッチレートを補正したものを第2ピッチ変化という。また、走行面とは、車道歩道その他の前輪と後輪とを有する移動体が走行可能な地表面や床面等であって、屋内屋外も問わない。即ち、段差検出部13は、取得し補正した値に基づいて、移動体(車椅子100)が走行して通過した走行面上の段差を検出する段差検出手段として機能する。なお、本実施例における段差とは、走行面上において、車椅子100で上がる又は下がることが困難となる位置(地点)であって、一の走行面と次の走行面とが所定高さ以上の垂直面または所定角度以上の斜面で繋がれている位置をいう。

0033

GPS受信機2は、周知のように複数のGPS(Global Positioning System)衛星から発信される電波を受信して、現在地情報緯度経度)を求めて演算装置1に出力する。

0034

速度センサ3は、車椅子100が走行する速度(走行速度)を検出する。速度センサ3は、例えば後輪102の回転数から検出するものや、電動車椅子の場合であればモータの回転数から検出するものであってもよい。

0035

ジャイロセンサ4は、車椅子100のピッチ方向回転角速度(ピッチレート)を取得する。ここで、ピッチとは車椅子100の進行方向に対して上下方向の傾き(横方向を軸とした回転角)を示す。ジャイロセンサ4は、例えば静電容量型圧電型等、どのような方式のセンサでもよいが、車椅子100に搭載するので小型であることが好ましい。

0036

通信機5は、演算装置1で演算された結果をサーバ装置50へ無線通信により送信する。通信機5は、LTE(Long Term Evolution)やW−CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)等の携帯電話網で利用されている通信方式でもよい。また、Wi−Fi(登録商標)等の無線LANの通信方式であってもよいし、それらを切り替えて利用できるものであってもよい。

0037

サーバ装置50の機能的構成図を図3に示す。サーバ装置50は、通信機51と、演算装置52と、記憶装置53と、を備えている。通信機51は、通信機5から送信された演算装置1で演算された結果を受信する。

0038

演算装置52は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等のメモリを備えたマイクロコンピュータを有している。また、演算装置52は、ROM等に記憶される制御プログラムを実行することにより、レベル判定部521と、更新部522と、して機能する。

0039

レベル判定部521は、演算装置1から送信された情報に基づいて、段差の高さの段差のレベルを判定する。段差のレベルとは、段差の高さをレベルで区分したものであり、例えば0cm以上5cm未満をレベル1、5cm以上10cm未満をレベル2など所定の閾値に基づいて判定する。

0040

更新部522は、レベル判定部521の判定結果に基づいて、記憶装置53に記憶されている地図情報532のバリア情報を更新する。また、更新部522は、演算装置1から送信された段差高さ等の情報の地点毎(位置毎)の平均を平均高さ情報531として蓄積する。

0041

次に、本実施例における段差の検出原理について図4乃至図7を参照して説明する。図4は、上り段差Uを通過する場合の車椅子100の移動の状態を示した図、図5は、図4の状態におけるピッチレート及びピッチ角の変化を示したグラフである。

0042

まず、図4(a)の状態は上り段差Uを通過する前の状態である。この場合、ピッチレート及びピッチ角とも大きな変化は発生しない(図5(a)のa)。次に図4(b)の状態は上り段差Uを前輪101が上る状態である。この場合、前輪101が上り段差Uを上るので車椅子100の車体は進行方向に向かって斜め上向きの状態となりピッチレートが上向きに増加する(図5(a)のb)。

0043

次に図4(c)の状態は上り段差Uを後輪102が上る状態である。この場合、後輪102が上り段差Uを上るので車椅子100の車体は斜めの状態から水平の状態に移行しようとしてピッチレートが下向きに増加する(図5(a)のc)。そして、図4(d)の状態は上り段差Uを通過した後の状態である。この場合も上り段差Uを通過する前と同様に、ピッチレート及びピッチ角とも大きな変化は発生しない(図5(a)のd)。

0044

つまり、上り段差Uの場合、前輪101が上り段差Uを通過する際には、ピッチレートが+方向に増加する。つまり、ピッチレートが正数となる。そして、後輪102が上り段差Uを通過する際には、ピッチレートが−方向に増加する。つまり、ピッチレートは負数となる。ここで、本実施例のピッチレートは、車椅子100が進行方向に対して上るように車体が傾くときに正数となり、進行方向に対して下るように車体が傾くときに負数となる。

0045

図6は、下り段差Dを通過する場合の車椅子100の移動の状態を示した図、図7は、図6の状態におけるピッチレート及びピッチ角の変化を示したグラフである。

0046

まず、図6(a)の状態は下り段差Dを通過する前の状態である。この場合は、ピッチレート及びピッチ角とも大きな変化は発生しない(図7(a)のa)。次に図6(b)の状態は下り段差Dを前輪101が下る状態である。この場合、前輪101が下り段差Dを下るので車椅子100の車体は進行方向に向かって斜め下向きの状態となりピッチレートが下向きに増加する(図7(a)のb)。

0047

次に図6(c)の状態は下り段差Dを後輪102が下る状態である。この場合、後輪102が下り段差Dを下るので車椅子100の車体は斜めの状態から水平の状態に移行しようとしてピッチレートが上向きに増加する(図7(a)のc)。そして、図6(d)の状態は下り段差Dを通過した後の状態である。この場合も下り段差Dを通過する前と同様に、ピッチレート及びピッチ角とも大きな変化は発生しない(図7(a)のd)。

0048

つまり、下り段差Dの場合、前輪101が下り段差Dを通過する際には、ピッチレートが−方向に増加する。つまり、ピッチレートが負数となる。そして、後輪102が下り段差Dを通過する際には、ピッチレートが+方向に増加する。つまり、ピッチレートが正数となる。

0049

従って、図4乃至図7によれば、ジャイロセンサ4が検出するピッチレートの値及び符号に基づいて上り段差Uを通過したか下り段差Dを通過したかを検出することができる。また、検出されたピッチレートに閾値を設けることで、図5図7に示したb点やc点といった段差を通過した際に現れるピークを確実に検出することが可能となる。

0050

ここで、車椅子100の走行速度とピッチレートとの関係について図8を参照して説明する。図8は、走行速度を変えた場合のピッチレートの変化を示したグラフである。図8(a)は、車椅子100の走行速度が2.5km/hの場合、図8(b)は、車椅子100の走行速度が4.5km/hの場合、図8(c)は、車椅子100の走行速度が6.0km/hの場合をそれぞれ示す。図8に示したように、走行速度が速いほど単位時間あたりの変化が大きくなるのでピッチレートのピークが大きくなる。このとき、段差を判定するために閾値等を設定する場合は走行速度に合わせて設定する必要があるが、速度に応じて複数の閾値等を使い分けなければならず、処理が複雑化してしまう。

0051

そこで、本実施例では、速度による差異を無くすため、ピッチレート値を走行速度で除算して補正する。図9図8を補正した結果を示す。図9(a)は、車椅子100の走行速度が2.5km/hの場合、図9(b)は、車椅子100の走行速度が4.5km/hの場合、図9(c)は、車椅子100の走行速度が6.0km/hの場合をそれぞれ示す。図9に示したように、ピッチレート値を走行速度で除算して補正することで、位置に対するピッチ変化に変換することができ、速度によらず同じピッチ変化が得られる。したがって、速度を考慮することなく、ピッチ変化の大きさから段差を判定することができるようになる。なお、図8及び図9は上り段差を例に説明したが下り段差の場合も同様であることはいうまでもない。また、本実施例では、ピッチレートを補正してピッチ変化を算出しているが、他の方法でピッチ変化を取得するようにしてもよい。一例として、ピッチ角と移動距離を検出し、ピッチ角を単位距離で除算することによりピッチ変化を算出しても良い。

0052

段差を判定するための閾値は、前輪101側と後輪102側の双方にそれぞれ設けるとよい。つまり、正の値となる閾値と負の値となる閾値の2つを用意するとよい。これは、図5図7に示したように、前輪101側と後輪102側でピッチ変化の極性が逆のためである。また、ピッチ変化は、図10に示したように、段差の高さが高いほど大きくなる。図10(a)は段差が10mmの場合、図10(b)は、段差が20mmの場合、図10(c)は段差が30mmの場合をそれぞれ示している。したがって、低い段差を検出するには、閾値T1、T2を検出対象の段差のうち低い段差に合わせて小さく設定する必要がある。

0053

車椅子100の場合、後輪102は前輪101よりも車輪径が大きい。そのため、後輪102の方が穏やかに段差を通過することとなる(図11を参照)。図11は、段差を上るときの前輪101と後輪102との乗り上げ角度の違いを示した図である。図11に示すように、後輪102は車輪径が大きいため段差を乗り上げ角度θ2は前輪101の乗り上げ角度θ1よりも小さい。そのため、後輪102が段差を通過するときのピッチ変化は、前輪101が通過するときよりも穏やかになり、前輪101よりも後輪102が通過するときの方がピッチ変化のピークが小さくなる。

0054

したがって、前輪101側の閾値と後輪102側の閾値との絶対値を異なる値とすることで、段差検出精度が向上する。図12に一例を示す。図12において、前輪101側の閾値T1>後輪102側の閾値T2である。図12(a)は上り段差の場合である。この場合、図5で説明したように前輪101側の閾値T1は正の値として設定され、後輪102側の閾値T2は負の値として設定される。図12(b)は下り段差の場合である。この場合、図7で説明したように前輪101側の閾値T1は負の値として設定され、後輪102側の閾値T2は正の値として設定される。

0055

なお、車椅子100の場合は後輪102は前輪101よりも車輪径が大きいので、前輪101側の閾値T1>後輪102側の閾値T2の関係となるように閾値を設定したが、前輪101が後輪102よりも車輪径が大きい移動体の場合は、前輪101側の閾値T1<後輪102側の閾値T2の関係となるように閾値を設定すればよい。また、前輪101と後輪102の車輪径が同じ移動体の場合は、閾値T1と閾値T2とを同じ値としてもよい。

0056

次に、段差の前後に傾斜面がある場合の閾値の設定について説明する。段差の前後に傾斜面がある場合は、前輪101通過後のピッチ変化が0に戻らないため、後輪102側のピッチ変化のピーク値が変動する。以下、図13を参照して説明する。

0057

図13(a)は、20mmの段差の前後が平坦面の場合のピッチ変化と位置との関係を示したグラフである。図13(b)は、20mmの段差の後が4°の上り傾斜面の場合のピッチ変化と位置との関係を示したグラフである。図13(c)は、20mmの段差の前が4°の上り傾斜面の場合のピッチ変化と位置との関係を示したグラフである。図13(a)の場合、段差の前後が平坦面のため、前輪101が段差を通過した後はピッチ変化は0に戻る。

0058

一方、図13(b)の場合、段差の後が傾斜面となっているので、前輪101が段差を通過後後輪102が段差を通過するまでは、後輪102の高さは変わらず前輪101の高さのみ上昇していく。よって、車椅子100の傾きが傾斜面の角度に応じた割合で徐々に大きくなるため、前輪101通過後のピッチ変化は略同じピッチ変化のまま進む。つまり、ピッチ変化が正の略一定値となる(図13(b)のpositionが約0.45〜約0.7までの区間)。その後、後輪102が段差を通過した際のピッチ変化は、前記した正の略一定値から負の方向へ変化する。ピッチ変化の負の方向のピーク値は、図13(a)と比べて小さくなっていることがわかる。したがって、閾値−T2とピッチ変化の負のピーク値が近いために検出範囲が狭くなり、閾値の設定によっては、検出漏れを生じる可能性がある(図13(b)のX1)。

0059

また、図13(c)の場合、段差の前が傾斜面となっているので、前輪101が段差を通過後後輪102が段差を通過するまでは、前輪101の高さは変わらず後輪102の高さのみ上昇していく。よって、車椅子100の傾きが傾斜面の角度に応じた割合で徐々に小さくなるため、前輪101通過後のピッチ変化は略同じピッチ変化のまま進む。つまり、ピッチ変化が負の略一定値となる(図13(c)のpositionが約0.45〜約0.7までの区間)。図13(a)と比べて、この間の負の略一定値は閾値−T2に近いため、検出ミスを生じやすくなり、閾値の設定によっては、後輪102の通過として誤検出される可能性がある(図13(b)のX2)。

0060

上述した問題を回避するため、後輪102側の判定は、図14に示したように、前輪101通過後のピッチ変化の平均値Pd_aveからのピッチ変化量ΔPdと閾値とを比較することにより行う。即ち、第1ピッチ変化が第1の閾値(前輪101側閾値)以上となってから第1の閾値未満となった後のピッチ変化の平均値(平均値Pd_ave)から第2ピッチ変化までの変化量(ピッチ変化量ΔPd)の絶対値を第2の閾値(後輪102側閾値)と比較している。前輪101通過後の平均値Pd_aveは、図13に示したピッチ変化が少ない区間が検出できるようにすることが好ましい。例えば、ピッチ変化の変化率所定値以下に安定してから次に所定値を超えるまでとすればよい。

0061

また、この区間は車椅子100のホイールベース長Hの長さと略同じと見做すことができるので、ピッチ変化の変化率が所定値以下に安定してから略ホイールベース長H移動中に算出されるピッチ変化の平均としてもよい。ここで、本実施例におけるホイールベース長Hは、前輪101の接地位置から後輪102の接地位置までの長さとする。なお、車輪が面で接地する場合は、車輪の接地面の中心を接地位置と見做せばよい。

0062

次に、上述した構成の演算装置1の動作について、図15のフローチャートを参照して説明する。

0063

まず、ステップS101において、段差検出部13に閾値T1、T2を設定してステップS102に進む。閾値T1、T2は、ジャイロセンサ4が検出するピッチレートを走行速度で除算して補正した値(ピッチ変化)に設定される閾値である。閾値T1は、前輪101が段差を通過したことを検出するための閾値であり第1の閾値に相当する。閾値T2は、後輪102が段差を通過したことを検出するための閾値であり第2の閾値に相当する。これらの閾値T1、T2は、車椅子100に合わせて調整可能としている。また、車椅子のタイプに応じたデータテーブルを予め用意し、車椅子のタイプを入力して閾値T1、T2やホイールベース長Hが自動的に設定されるようにしてもよい。

0064

次に、ステップS102において、ピッチレートと走行速度からピッチ変化Pdを算出してステップS103に進む。本ステップでは、ジャイロセンサ4が検出したピッチレートをピッチレート取得部11が取得し、取得したピッチレートを、補正部12が速度センサ3で検出された車椅子100の走行速度で除算してピッチ変化Pdを算出している。つまり、走行中はピッチレートの取得およびピッチ変化Pdの算出を行っている。

0065

次に、ステップS103において、段差検出部13はステップS102で算出したピッチ変化Pdが−T1未満か否かを判断し、この条件を満たす場合(Yesの場合)はステップS104に進み、条件を満たさない場合(Noの場合)はステップS105に進む。即ち、ピッチ変化Pdが負であり、その絶対値が第1の閾値(T1)以上であることを検出している。即ち、本ステップで閾値T1以上と判断されたピッチ変化Pdの元となるピッチレートが第1ピッチレートとなる。また、補正部12で算出されたピッチ変化Pdが第1ピッチ変化となる。

0066

次に、ステップS104において、ステップS103で条件を満たすと判断されたので、段差検出部13は現在通過中の段差は下り段差と仮判定をして、段差候補フラグに−1をセットしてステップS107に進む。本ステップでは、まだ後輪102側の判定を行っていないので、仮の判定を行い、その判定を示すフラグとして演算装置1内に設定されている段差候補フラグをセットする。なお、段差候補フラグにセットする値は、−1に限らず、下りと仮判定したことを示す値であればよい。

0067

一方、ステップS105においては、段差検出部13はステップS102で算出したピッチ変化PdがT1以上か否かを判断し、この条件を満たす場合(Yesの場合)はステップS106に進み、条件を満たさない場合(Noの場合)は段差の検出ではないと判断して本フローチャートを終了する。即ち、第1ピッチ変化(ピッチ変化Pd)が正であり、その絶対値が第1の閾値(T1)以上であることを検出している。

0068

次に、ステップS106において、ステップS105で条件を満たすと判断されたので、段差検出部13は現在通過中の段差は上り段差と仮判定をして、段差候補フラグに1をセットしてステップS107に進む。本ステップでは、まだ後輪102側の判定を行っていないので、仮の判定を行い、ステップS104と同様に段差候補フラグをセットする。なお、段差候補フラグにセットする値は、1に限らず、上りと仮判定したことを示す値であればよい。

0069

次に、ステップS107において、前輪101が段差を越えた後、ホイールベース長Hの移動中の平均ピッチ変化Pd_aveを算出してステップS108に進む。本ステップでは、段差検出部13が、図14で説明したような前輪101が段差通過後の後輪通過までの区間における平均ピッチ変化Pd_aveを算出している。また、ホイールベース長Hの移動距離は、予め設定されているホイールベース長Hに基づいてGPS受信機2が検出する緯度、経度から算出してもよいし、車椅子100の車輪(後輪102)の回転角に予め設定された車輪の円周乗算して算出してもよい。車椅子100の車輪の回転角は、車輪に角度センサ等を設けることで検出できる。

0070

次に、ステップS108において、補正部12が、ホイールベース長H移動後のピッチ変化Pdを検出し、そのピッチ変化からステップS107で算出した平均ピッチ変化Pd_aveを減算し、ピッチ変化量ΔPdを算出してステップS109に進む。本ステップでは、段差検出部13が図14で説明したような前輪101通過後の平均値Pd_aveからのピッチ変化量ΔPdを算出している。

0071

次に、ステップS109において、段差検出部13はステップS109で比較した結果、ピッチ変化量ΔPdがT2以上か否かを判断し、この条件を満たす場合(Yesの場合)はステップS110に進み、条件を満たさない場合(Noの場合)はステップS112に進む。本ステップでは、ステップS108で算出したピッチ変化量ΔPdと閾値T2とを比較している。つまり、ピッチ変化(ピッチ変化量ΔPd)が正であり、その絶対値が第2の閾値(T2)以上であることを検出している。即ち、本ステップで第2の閾値T2以上と判断されたピッチ変化量の元となる第1ピッチレートが取得された位置から、前輪101の接地位置と後輪102の接地位置との間の長さに関連する距離を車椅子100が移動した際に取得されたピッチレートが第2ピッチレートとなる。また、補正部12で算出されたピッチ変化量ΔPdが第2ピッチ変化となる。

0072

次に、ステップS110において、段差検出部13は段差候補フラグが−1であるか否かを判断し、−1である場合(Yesの場合)はステップS111に進む、そうでない場合(Noの場合)は段差の検出ではないと判断して本フローチャートを終了する。

0073

次に、ステップS111において、段差候補フラグが下り段差を示すものとなっていたので、段差検出部13は通過した段差は下り段差と正式に判定してステップS115に進む。即ち、第1ピッチ変化(ピッチ変化Pd)及び第2ピッチ変化(ピッチ変化量ΔPd)に基づいて段差を検出している。

0074

一方、ステップS112においては、段差検出部13はピッチ変化量ΔPdが−T2未満か否かを判断し、この条件を満たす場合(Yesの場合)はステップS113に進み、条件を満たさない場合(Noの場合)は段差の検出ではないと判断して本フローチャートを終了する。即ち、第2ピッチ変化(ピッチ変化量ΔPd)が負であり、その絶対値が第2の閾値(T2)以上であることを検出している。

0075

次に、ステップS113において、段差検出部13は段差候補フラグが1であるか否かを判断し、1である場合(Yesの場合)はステップS114に進む、そうでない場合(Noの場合)は段差の検出ではないと判断して本フローチャートを終了する。

0076

次に、ステップS114において、段差候補フラグが上り段差を示すものとなっていたので、段差検出部13は通過した段差は上り段差と正式に判定してステップS115に進む。即ち、第1ピッチ変化(ピッチ変化Pd)及び第2ピッチ変化(ピッチ変化量ΔPd)に基づいて段差を検出している。

0077

次に、ステップS115において、段差検出部13はGPS受信機2から位置(緯度、経度)を取得して、段差の位置を内部メモリ等に記録する。なお、ステップS107でGPS受信機2を利用してホイールベース長の距離を検出した場合は、その際に取得した位置を記録してもよい。即ち、段差検出部13が段差が検出された位置に関する情報を取得する位置取得手段として機能する。そして、本ステップで記録した情報は、通信機5及びネットワーク網Nを介してサーバ装置50に送信される。サーバ装置50への送信タイミングは、段差の検出時であってもよいし、一定時間間隔走行終了時など任意に設定すればよい。

0078

以上の説明から明らかなように、ステップS102及びステップS108が取得工程及び補正工程であり、ステップS103〜S107及びステップS109〜S114が段差検出工程となる。

0079

次に、段差の高さを推定する方法について図16乃至図20を参照して説明する。図16のように傾斜の無い段差を通過する際、車椅子100の前輪101のみが段差を越えて、後輪102が段差を越え始めるまでの期間は、略同じピッチ角のまま進む。そのため、段差を通過するときのピッチ角を求めることで、段差の高さを求めることができる。ここで、図16に示したように、ピッチ角をPa、ホイールベース長をH、段差高さをhとすると、近似的に以下の(1)式が成り立つ。
sinPa=h/H・・・・(1)

0080

よって、段差高さhは、以下の(2)式で求めることができる。なお、(2)式においては、Paがマイナスのときはhがマイナスとなることで上りと下りを判別することができる。
h=HsinPa・・・・(2)

0081

ここで、段差の前後に傾斜面がある場合のピッチ角の変化について図17を参照して説明する。図17は、傾斜と段差がある場合の例とそのピッチ角の変化のグラフと、傾斜のみ(段差なし)の例とそのピッチ角の変化のグラフを示している。また、図17では、傾斜の例として(a)平坦面から上り傾斜面、(b)上り傾斜面から平坦面、(c)平坦面から下り傾斜面、(d)下り傾斜面から平坦面の4種類の例を示している。

0082

図17に示すように、傾斜がある段差を通過する場合は、前輪101が段差を通過してから後輪102が段差を通過するまでにピッチ角の変化が生じるが、その最中のピッチ角変化の傾きは段差が無い場合の傾きと等しくなる。

0083

そこで、図18に示すように、傾斜がある段差を通過する場合のピッチ角から傾斜のみ(段差なし)の場合のピッチ角を減算すると、段差のみのピッチ角が得られる。図18は、図17の(a)〜(d)の例について、それぞれ傾斜がある段差を通過する場合のピッチ角から傾斜のみ(段差なし)の場合のピッチ角を減算した例である。

0084

次に、上述した方法に基づく具体的な段差高さ推定方法を図19及び図20を参照して説明する。図19(a)は、ジャイロセンサ4が検出したピッチレートの変化例を示すグラフ、図19(b)は、ピッチレートの変化を補正してピッチ変化に変換後のグラフ、図19(c)は、ピッチ角の変化を示すグラフである。本実施例においては、段差前のデータ算出は、図19の(a)や(b)に示したピッチレートやピッチ変化に基づいて段差が検出された後に実行され、その段差の前後にジャイロセンサ4から取得したピッチ角のデータに基づいて高さが推定される。

0085

次に、演算装置1で動作する段差高さ推定方法を図20のフローチャートを参照して説明する。図20の例では、段差検出部13は、メモリ等の保持手段を内蔵し、所定期間のピッチ角のデータを保持して、段差通過の後に段差の高さの推定することとして説明するが、リアルタイムに段差の高さを検出してもよい。

0086

まず、ステップS201において、段差検出処理を行う。段差検出処理は、例えば上述した方法により行えばよいが、他の方法であってもよい。

0087

次に、ステップS202において、段差検出部13は、ステップS201の処理の結果、段差が検出されたか否か判断し、段差が検出された場合(Yesの場合)は、ステップS203に進み、段差が検出されない場合(Noの場合)は処理を終了する。

0088

次に、ステップS203において、段差検出部13は、ピッチ変化を積分してピッチ角Paを算出する。ジャイロセンサ4からは走行中のピッチレートを取得し、ピッチ変化の算出も行っているので、上述した段差検出処理において算出したピッチ変化を単位距離で積分してピッチ角Paを算出する。即ち、段差検出部13がピッチ角を取得手段として機能する。なお、ピッチ角Paをピッチ変化から算出するのではなく、直接ピッチ角を検出する角度センサ等を設けてもよい。その場合は、本ステップは、ピッチ角をセンサから取得する処理となる。また、ピッチレートを時間積分してピッチ角を算出しても良い。

0089

次に、ステップS204において、段差検出部13は、段差前0.15m〜0.1mのピッチ角Paのデータに平均化処理を施して、段差前ピッチ角Pa_beforeを算出してステップS205に進む(図19のA)。即ち、前輪101が段差に到達する直前の第1距離(段差前0.15m〜0.1m)を走行する間に取得したピッチ角の平均値を第1ピッチ角としている。なお、段差前ピッチ角Pa_beforeを算出するためのピッチ角を取得する位置や範囲(0.15m〜0.1m)は、適宜変更してもよい。

0090

なお、前輪101や後輪102が段差に到達したかは、図5図7に示したように、ピッチレートの変化によって検出することができる。例えば、ピッチレートに閾値を設定し、ピッチレートの絶対値が閾値以上となった場合に、前輪101または後輪102が段差に到達したと判定し、その判定後閾値未満となった場合に、前輪101または後輪102が段差を通過したと判定すればよい。

0091

次に、ステップS205において、段差検出部13は、段差後0.1m〜0.15mのピッチ角のデータに平均化処理を施して、段差後ピッチ角Pa_afterを算出してステップS206に進む(図19のB)。即ち、後輪102が段差を通過した直後の第2距離(段差後0.1m〜0.15m)を走行する間に取得したピッチ角の平均値を第2ピッチ角としている。なお、段差後ピッチ角Pa_afterを算出するためのピッチ角を取得する位置や範囲(0.1m〜0.15m)は、適宜変更してもよい。したがって、本フローチャートの例の場合、少なくとも段差前0.15m〜段差後0.15mまでの範囲である0.3m+ホイールベース長分のピッチ角のデータがメモリ等に保持されていればよい。

0092

次に、ステップS206において、段差検出部13は、段差前ピッチ角Pa_beforeと段差後ピッチ角Pa_afterとの平均値Pa_slopeを算出してステップS207に進む。

0093

次に、ステップS207において、段差検出部13は、段差の開始点から終了点までの間でピッチ変化の少ない部分、即ち、前輪101が段差に乗り上げてから後輪102が段差に乗り上げる直前のピッチ角のデータに平均化処理を施して、段差と傾斜分を含んだピッチ角Pa_step_slopeを算出してステップS208に進む(図19のC)。即ち、この段差のみピッチ角Pa_stepが、前輪101が段差を通過してから後輪102が段差に到達するまでの間に取得した第3ピッチ角となり、本フローチャートでは、前輪101が段差を通過してから後輪102が段差に到達するまでの間の少なくとも一部を走行する間に取得したピッチ角の平均値としている。

0094

次に、ステップS208において、段差と傾斜分を含んだピッチ角Pa_step_slopeから平均値Pa_slopeを減算し段差のみピッチ角Pa_stepを算出してステップS209に進む。

0095

次に、ステップS209において、段差のみピッチ角Pa_stepを(2)式のPaに代入して段差高さhを算出する。即ち、第1ピッチ角と、第2ピッチ角と、第3ピッチ角と、前輪の接地位置と後輪の接地位置との間の長さ(ホイールベース長H)と、に基づいて段差の高さを推定(算出)している。

0096

以上の説明から明らかなように、ステップS203が取得工程であり、ステップS204〜S209が推定工程となる。

0097

なお、図20に示したフローチャートは、段差前ピッチ角Pa_before、段差後ピッチ角Pa_after、段差と傾斜分を含んだピッチ角Pa_step_slopeを平均化処理により求めていたが、該当区間の任意の1点のピッチ角を各ピッチ角として採用してもよい。また、図20に示したフローチャートは演算装置1で実行していていたが、ピッチ変化のデータをサーバ装置50に送信して、サーバ装置50の演算装置52で実行してもよい。

0098

次に、図20のフローチャートで算出された段差高さhをバリアフリーマップに反映する方法(統計処理方法)を図21のフローチャートを参照して説明する。図21に示したフローチャートはサーバ装置50の演算装置52に実行される。

0099

まず、ステップS301において、演算装置52は通信機51が受信した車椅子100のIDと段差位置Spと段差高さhと受信しステップS302に進む。車椅子100のIDは、車椅子ごとに予め付与されたIDであって、演算装置1に設定されている。また、段差位置Spは、図15のステップS115で記録された段差の位置であり、段差高さhは、図20のステップS209で算出された値である。これら値は、演算装置1から通信機5を介してサーバ装置50に送信される。

0100

次に、ステップS302において、ステップS301で受信した車椅子100のIDから、その車椅子100の重み付け値Wを取得する。そして、演算装置52は通信機51が受信した段差位置Spにおける段差高さhをWを用いて(考慮した上で)過去のデータとの間で平均化処理を行いステップS303に進む。この平均化処理によって算出された値を平均高さh_aveとし、平均高さ情報531として記憶装置43に蓄積する。この平均高さh_aveは、複数の車椅子100で検出された段差高さhを後述する重み付け処理後の平均値である。

0101

この重み付け値Wは、過去に送信された段差高さhの信頼度を示すものであり、記憶装置53に車椅子100のIDと紐付けされて記憶されている。この重み付け値Wは、例えば初期値を1として信頼度が上がるにしたがって数値を大きくするようにすればよい。そして、過去のデータが記憶されている記憶装置53の平均高さ情報531のデータとともに加重平均を算出する。

0102

次に、ステップS303において、演算装置52はステップS301で受信されたIDの車椅子100に対する重み付け値Wを変更しステップS304に進む。本ステップでは、平均高さh_aveに対して通信機51が受信した段差高さhの差が大きい場合は、この車椅子100の重み付け値Wを所定量だけ下げる。また、平均高さh_aveに対して通信機51が受信した段差高さhの差が小さい場合は、この車椅子100の重み付け値Wを所定量だけ上げる。つまり、平均高さh_aveに近い段差高さhを出力する車椅子は重み付け値Wを高くすることになる。

0103

次に、ステップS304において、ステップS302で算出した平均高さh_aveに基づいてバリアフリーマップを作成或いは更新する。本ステップでは、例えば、演算装置52のレベル判定部521が段差レベルの閾値とステップS302で算出された平均高さh_aveとを比較し、段差レベルの判定を行う。この閾値は、例えば5cm、10cm等に段差レベルに応じて予め設定されており、例えば、算出された平均高さh_aveが6.8cmであった場合は、5cm以上10cm未満の範囲であるので、段差レベル2などと判定する。

0104

そして、演算装置52の更新部522は判定した段差レベルの結果に基づいて、記憶装置53の地図情報532に記憶されているバリア情報を作成あるいは更新する(バリアフリーマップを作成あるいは更新する)。

0105

本実施例によれば、ピッチレート取得部11が走行面上を車椅子100の前輪101が通過した際の第1ピッチレートと、第1ピッチレートが取得された位置を車椅子100の後輪102が通過した際の第2ピッチレートと、を取得し、補正部12が、取得した第1ピッチレート及び第2ピッチレートを、車椅子100の走行速度で除算することで補正する。そして、段差検出部13が、補正部12が補正した結果である第1ピッチ変化及び第2ピッチ変化に基づいて段差を検出する。このようにすることにより、前輪101と後輪102の2つの車輪が段差を通過する際のピッチレートを速度で補正するので、速度に依存しないで段差の検出を行うことができる。よって、比較的低い段差であっても精度良く路面上の段差を検出することができる。

0106

また、段差検出部13は、第1ピッチレートが取得された位置から前輪101の接地位置と後輪102の接地位置との間の長さに関連する距離(例えばホイールベース長H)を車椅子100が移動した際に取得されたピッチレートを第2ピッチレートとしてもよい。このようにすることにより、既知の値である車椅子100の前輪101の接地位置と後輪102の接地位置の長さに基づいて、第2ピッチレートを検出する位置を特定することができる。

0107

また、段差検出部13は、第1ピッチ変化の絶対値が予め定めた閾値T1以上、かつ第2ピッチ変化の絶対値が予め定めた閾値T2以上である場合に、当該位置を段差として検出してもよい。このようにすることにより、一定以上の絶対値を持つピッチレートが前輪101通過時と後輪102通過時で検出された場合を段差とすることができるので、段差の検出を精度良くすることができる。

0108

また、前輪101と後輪102は車輪径が異なっていても良く、閾値T1と閾値T2は、車輪径が大きいほど小さく設定することにより、例えば、車椅子のような前輪101の車輪径が後輪102の車輪径よりも小さい場合でも、段差の検出を精度良くすることができる。

0109

また、段差検出部13は、第1ピッチ変化が閾値T1未満となった後のピッチ変化の平均値Pd_aveからの変化量であるピッチ変化量ΔPdと閾値T2とを比較してもよい。このようにすることにより、例えば、段差の前後に傾斜がある場合に、第2ピッチ変化の誤検出を防止することができる。

0110

また、段差検出部13が前輪101が段差に到達する直前に算出した段差前ピッチ角Pa_beforeと、後輪102が段差を通過した直後に算出した段差後ピッチ角Pa_afterと、前輪101が段差を通過してから後輪102が段差に到達するまでの間に算出した段差と傾斜分を含んだピッチ角Pa_step_slopeと、車椅子100のホイールベース長Hと、に基づいて段差の高さを推定している。このようにすることにより、前輪101のみが段差を通過した際のピッチ角だけでなく、段差直前の段差前ピッチ角Pa_beforeと段差通過後の段差後ピッチ角Pa_afterを取得しているので、段差の前後に傾斜面があっても精度良く段差高さを推定することができる。

0111

また、前輪101が段差に到達する直前の0.15m〜0.1mを走行する間に算出したピッチ角の平均値を段差前ピッチ角Pa_beforeとしている。このようにすることにより、段差前ピッチ角Pa_beforeが走行面上の小さな凹凸等のノイズ成分によって影響を受けにくくすることができ、精度を向上させることができる。

0112

また、後輪102が段差を通過した直後の0.1m〜0.15mを走行する間に取得したピッチ角の平均値を段差後ピッチ角Pa_afterとしている。このようにすることにより、段差後ピッチ角Pa_afterが走行面上の小さな凹凸等のノイズ成分によって影響を受けにくくすることができ、精度を向上させることができる。

0113

また、前輪101が段差を通過してから後輪102が段差に到達するまでの間の少なくとも一部を走行する間に取得したピッチ角の平均値を段差と傾斜分を含んだピッチ角Pa_step_slopeとしている。このようにすることにより、段差と傾斜分を含んだピッチ角Pa_step_slopeが走行面上の小さな凹凸等のノイズ成分によって影響を受けにくくすることができ、精度を向上させることができる。

0114

また、車椅子100のピッチレートを更に取得し、段差検出部13は、取得したピッチレートの絶対値が予め定めた閾値以上となった場合に、前輪101または後輪102が段差に到達したと判定し、その後閾値未満となった場合に、前輪101または後輪102が段差を通過したと判定してもよい。このようにすることにより、段差に前輪101や後輪102といった車輪が到達すると、車体のピッチが大きく変化するため、ピッチレートが変化する。したがって、ピッチレートの変化によって、車輪が段差を越えたことを検出することができる。

0115

また、段差を検出した場合に、メモリ等に保持されているピッチ角に基づいて段差の高さを推定してもよい。このようにすることにより、段差検出前後のピッチ角を保持しておき、段差検出後に段差の高さを推定することが可能となる。例えば、演算装置1で算出するに限らず、サーバ装置50で段差の高さを推定するようにしてもよい。

0116

また、サーバ装置50が、複数の車椅子100で検出した段差高さhの平均値を当該位置の段差高さとしているので、段差高さの検出精度を向上させることができる。

0117

また、サーバ装置50では、重み付け値Wを用いて車椅子100毎に重み付けを行っているので、車椅子100で検出される値の信頼性に基づいて段差高さを反映することができ、段差高さの検出精度を向上させることができる。

0118

なお、上述した実施例では、サーバ装置50で段差レベルの判定を行っていたが、車椅子100に搭載される演算装置1で算出した段差高さhに基づいて判定を行ってもよい。そして、判定結果と段差が検出された位置の緯度、経度と車椅子100のIDとを通信機5を介してサーバ装置50に送信してもよい。

0119

また、上述した実施例では、段差検出装置として車椅子100に搭載される演算装置1で説明したが、専用の装置でなくてもよく、例えば、GPS受信機、ジャイロセンサおよび、速度センサを搭載した(又は接続可能な)スマートフォン等の通信機能を持った端末機器であれば、上述したフローチャートをアプリコンピュータプログラム)とすることで、段差検出装置として機能させることができる。この場合は、車椅子にホルダ等を設け、そのホルダにスマートフォン等を取り付ければよい。即ち、移動体に取り付け可能な段差検出装置となる。

0120

また、上述した実施例では、上り段差を通過したか、下り段差を通過したかの情報は取得できるので、その情報と車椅子100の移動軌跡等の移動の方向とによりどのような段差か(どの方向から移動すると上りあるいは下り段差となるか)を判定してもよい。

0121

また、上述した実施例では、移動体として車椅子で説明したが、シニアカーベビーカーゴルフカート自転車自動車台車、車輪を有するロボット等、走行路面上を走行するための前後輪を備えるものであればよい。

実施例

0122

また、本発明は上記実施例に限定されるものではない。即ち、当業者は、従来公知の知見に従い、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。かかる変形によってもなお本発明の段差検出装置の構成を具備する限り、勿論、本発明の範疇に含まれるものである。

0123

1演算装置
2GPS受信機
3速度センサ
4ジャイロセンサ
5通信機(送信手段)
10段差検出装置
11ピッチレート取得部(取得手段)
12補正部(補正手段)
13段差検出部(段差検出手段、位置取得手段、推定手段)
50サーバ装置
100車椅子(移動体)
101前輪
102 後輪

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