図面 (/)

技術 グラム染色用後染色試液及びグラム染色方法

出願人 日水製薬株式会社
発明者 下郷晶子菓子田充明
出願日 2015年12月1日 (5年0ヶ月経過) 出願番号 2015-234776
公開日 2017年6月8日 (3年6ヶ月経過) 公開番号 2017-099328
状態 特許登録済
技術分野 酵素、微生物を含む測定、試験 生物学的材料の調査,分析
主要キーワード 媒染処理 製薬製品 塩基性フクシン グラム染色法 炭酸水素塩水溶液 石炭酸フクシン 染め分け エタノール液
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年6月8日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (2)

課題

フクシンによる後染色性を増強し、Helicobacter spp.などの菌も良好に染色できる新たなグラム染色法の提供。

解決手段

(A)塩基性フクシン、(B)低級アルコール、及び(C)pHを4.5〜7.5にする塩基を含有するグラム染色用後染色試液

概要

背景

グラム染色法は、細菌を色素によって染め分ける方法の一つであり、細菌分類学基礎になる重要な染色法である。細菌は、グラム染色によって2種類(グラム陽性グラム陰性)に大別できる。
染色性の違いは細菌壁の構造の違いによる。グラム陽性菌グラム陰性菌の間に見られる細胞壁の大きな違いは、この両者が生物学的に大きく違うことを反映しており、グラム染色は細菌の分類上、重要な手法といえる。

グラム染色方法としては、試料クリスタルバイオレットで処理して染色し(前染色処理:この段階ではグラム陽性、グラム陰性ともに紫色に染まる)、次いでヨウ素で処理し(媒染処理)、さらにエタノール溶液で脱色し、最後にサフラニン液やフクシン液で処理(後染色処理)する方法(Huckerの変法)が広く知られている。この方法ではグラム陽性菌は濃紫色、グラム陰性菌は、赤色に染色される。この方法は、嫌気性菌、Campylobacter spp. Helicobacter spp.などで染色性が弱く判定が困難である。
これらの染色が困難な菌を染色法を向上させる手段として、クリスタルバイオレット処理後に5%炭酸水素ナトリウムを添加する方法が開発された(バーミーの変法)。しかし、この方法では、染色のステップが多くなる、炭酸水素ナトリウムは長期保存で効果が低下するため頻回調製が必要である、染色液と炭酸水素ナトリウムの混合液短期間に化学変化を起こして沈殿するので混合できない等の問題がある。

一方、最初の染色用色素としてビクトリアブルーを用い、媒染試薬としてピクリン酸エタノール液を用いる方法(西岡の方法)も開発された。しかし、この方法では、Helicobacter spp.などで染色性が悪く、後染色の染色性が弱いという問題があった。

さらに、試料に陰イオン界面活性剤を添加し、メチレンブルーを添加した後クロロホルムで抽出し、クロロホルム相の着色の有無を観察する方法(特許文献1)、前染色試液としてクリスタルバイオレットと陰イオン界面活性剤を用する方法(特許文献2)が報告されている。

概要

フクシンによる後染色性を増強し、Helicobacter spp.などの菌も良好に染色できる新たなグラム染色法の提供。(A)塩基性フクシン、(B)低級アルコール、及び(C)pHを4.5〜7.5にする塩基を含有するグラム染色用後染色試液。なし

目的

本発明の課題は、フクシンによる後染色性を増強し、Helicobacter spp.などの菌も良好に染色できる新たなグラム染色法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

(A)塩基性フクシン、(B)低級アルコール、及び(C)pHを4.5〜7.5にする塩基を含有するグラム染色後染色試液

請求項2

さらに、(D)キレート剤を含有する請求項1記載のグラム染色用後染色試液。

請求項3

成分(A)が、塩基性フクシンである請求項1又は2記載のグラム染色用後染色試液。

請求項4

(D)キレート剤が、アミノポリカルボン酸芳香族又は脂肪族カルボン酸ホスホン酸及びヒドロキシカルボン酸から選ばれるキレート剤である請求項2又は3記載のグラム染色用後染色試液。

請求項5

(1)試料クリスタルバイオレット又はビクトリアブルーを含有する前染色試液で処理する工程、(2)ヨウ素又はピクリン酸を含有する媒染試液で処理する工程、(3)極性有機溶媒を含有する脱色試液で処理する工程、並びに(4)請求項1〜4のいずれか1項記載のグラム染色用後染色試液で処理する工程、を含むことを特徴とするグラム染色方法。

請求項6

工程(1)と工程(2)の間に、炭酸塩水溶液又は炭酸水素塩水溶液で処理する工程を含む請求項5記載のグラム染色方法。

技術分野

0001

本発明は、グラム染色方法及びこの方法に用いる後染色試液に関する。

背景技術

0002

グラム染色法は、細菌を色素によって染め分ける方法の一つであり、細菌分類学基礎になる重要な染色法である。細菌は、グラム染色によって2種類(グラム陽性グラム陰性)に大別できる。
染色性の違いは細菌壁の構造の違いによる。グラム陽性菌グラム陰性菌の間に見られる細胞壁の大きな違いは、この両者が生物学的に大きく違うことを反映しており、グラム染色は細菌の分類上、重要な手法といえる。

0003

グラム染色方法としては、試料クリスタルバイオレットで処理して染色し(前染色処理:この段階ではグラム陽性、グラム陰性ともに紫色に染まる)、次いでヨウ素で処理し(媒染処理)、さらにエタノール溶液で脱色し、最後にサフラニン液やフクシン液で処理(後染色処理)する方法(Huckerの変法)が広く知られている。この方法ではグラム陽性菌は濃紫色、グラム陰性菌は、赤色に染色される。この方法は、嫌気性菌、Campylobacter spp. Helicobacter spp.などで染色性が弱く判定が困難である。
これらの染色が困難な菌を染色法を向上させる手段として、クリスタルバイオレット処理後に5%炭酸水素ナトリウムを添加する方法が開発された(バーミーの変法)。しかし、この方法では、染色のステップが多くなる、炭酸水素ナトリウムは長期保存で効果が低下するため頻回調製が必要である、染色液と炭酸水素ナトリウムの混合液短期間に化学変化を起こして沈殿するので混合できない等の問題がある。

0004

一方、最初の染色用色素としてビクトリアブルーを用い、媒染試薬としてピクリン酸エタノール液を用いる方法(西岡の方法)も開発された。しかし、この方法では、Helicobacter spp.などで染色性が悪く、後染色の染色性が弱いという問題があった。

0005

さらに、試料に陰イオン界面活性剤を添加し、メチレンブルーを添加した後クロロホルムで抽出し、クロロホルム相の着色の有無を観察する方法(特許文献1)、前染色試液としてクリスタルバイオレットと陰イオン界面活性剤を用する方法(特許文献2)が報告されている。

先行技術

0006

特開平7−313192号公報
特開2003−169694号公報

発明が解決しようとする課題

0007

しかしながら、特許文献1及び2の方法によっても、フクシンによる染色性が弱いため、Helicobacter spp.などの一部の菌についての判定は困難であるという問題は解決されていない。
従って、本発明の課題は、フクシンによる後染色性を増強し、Helicobacter spp.などの菌も良好に染色できる新たなグラム染色法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0008

そこで本発明者は、従来、ほとんど着目されていなかった後染色処理について種々検討してきたところ、後染色試液として、塩基性フクシン低級アルコールに加えて、pHを
4.5〜7.5にする塩基を含有する試液を用いれば、後染色性が顕著に向上し、Helicobacter spp.などの菌も良好に染色できることを見出した。また、これにキレート剤を加えれば、後染色試液の長期保存安定性も向上することを見出し、本発明を完成した。

0009

すなわち、本発明は、次の〔1〕〜〔6〕を提供するものである。

0010

〔1〕(A)塩基性フクシン、(B)低級アルコール、及び(C)pHを4.5〜7.5にする塩基を含有するグラム染色用後染色試液。
〔2〕さらに、(D)キレート剤を含有する〔1〕記載のグラム染色用後染色試液。
〔3〕成分(A)が、塩基性フクシンである〔1〕又は〔2〕記載のグラム染色用後染色試液。
〔4〕(D)キレート剤が、アミノポリカルボン酸芳香族又は脂肪族カルボン酸ホスホン酸及びヒドロキシカルボン酸から選ばれるキレート剤である〔2〕又は〔3〕記載のグラム染色用後染色試液。
〔5〕(1)試料をクリスタルバイオレット又はビクトリアブルーを含有する前染色試液で処理する工程、(2)ヨウ素又はピクリン酸を含有する媒染試液で処理する工程、(3)極性有機溶媒を含有する脱色試液で処理する工程、並びに(4)〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載のグラム染色用後染色試液で処理する工程、を含むことを特徴とするグラム染色方法。
〔6〕工程(1)と工程(2)の間に、炭酸塩水溶液又は炭酸水素塩水溶液で処理する工程を含む〔5〕記載のグラム染色方法。

発明の効果

0011

本発明の後染色試液を用いれば、従来染色性が弱く、検出が困難であったHelicobacter
spp.などの菌も明確に染色できるため、広範囲のグラム陽性菌とグラム陰性菌との分割が可能である。また、キレート剤を含有する本発明の後染色剤は、長期保存しても沈殿等が生じることがなく、キット試薬として特に有用である。

図面の簡単な説明

0012

実施例1による染色結果を示す。
比較例1による染色結果を示す。

0013

本発明のグラム染色用後染色試液は、(A)塩基性フクシン、(B)低級アルコール、及び(C)pHを4.5〜7.5にする塩基を含有する。

0014

(A)塩基性フクシンは、細胞核の染色用色素である。塩基性フクシンは、フクシンを含有する染色色素であり、通常ローズアニリンバラローズアニリン、ニューフクシン、マゼンタ2など混合物が使用される。また、石炭酸フクシン液の希釈液であるパイフェル液も使用できる。

0015

後染色試液中の塩基性フクシン濃度は、染色性の点から0.005〜0.2質量%が好ましく、0.005〜0.1質量%がより好ましく、0.02〜0.04質量%がさらに好ましい。

0016

(B)低級アルコールとしては、メタノールエタノールプロパノールイソプロパノール等の炭素数1〜5のアルコールが挙げられるが、エタノールがより好ましい。低級アルコールは、染色性を高めるために使用されるものであり、後染色試液中の濃度は染色性の点から、1〜40質量%が好ましく、5〜30質量%がより好ましく、10〜20質量%がさらに好ましい。

0017

(C)pHを4.5〜7.5にする塩基は、後染色試液のpHを4.5〜7.5に調整する塩基である。後染色試液のpHが4.5未満の場合には、染色性が十分でない。例えば、塩基性フクシン及び低級アルコール含有水溶液のpHは4.2程度であり、染色性が十分でない。また、後染色試液のpHが7.5を超えると、後染色試液の安定性が十分でなく、沈殿が生じる。より好ましい緩衝剤のpHは4.5〜7.5であり、さらに好ましくは5.0〜7.3であり、さらに好ましくは6.0〜7.0である。

0018

pHを4.5〜7.5にする塩基としては、水酸化ナトリウム等のアルカリでもよいが、pHを安定させる点からpHを4.5〜7.5にする緩衝剤が好ましい。当該緩衝剤としては、Bis(2−ヒドロキシエチルイミノトリスヒドロキシメチルメタン(Bis−Tris)、2−モルホリノエタンスルホン酸(MES)、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−2−アミノエタンスルホン酸(BES)、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(Tris)、ピペラジン−1,4−ビス(2−エタンスルホン酸)(PIPES)、3−モルホリノプロパンスルホン酸(MOPS)、N−トリス(ヒドロキシメチル)メチル−2−アミノエタンスルホン酸(TES)、4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジンエタンスルホン酸(HEPES)等のグッド緩衝剤、リン酸緩衝生理食塩水PBS)等が挙げられ、中でもBis−Tris、MES、BES、HEPES、PBS等が好ましい。これらは1種又は2種以上を用いることができる。

0019

本発明の後染色試液には、さらに長期保存安定性を向上させる目的で(D)キレート剤を含有させることができる。キレート剤の添加により、4ヶ月以上の長期間沈殿等が生じることがない。
キレート剤としては、金属イオンキレートする能力を有する化合物であればよく、例えばアミノポリカルボン酸、芳香族又は脂肪族カルボン酸、アミノ酸エーテルポリカルボン酸、ホスホン酸、ヒドロキシカルボン酸、リン酸系等が挙げられる。このうち、アミノポリカルボン酸、芳香族又は脂肪族カルボン酸、ホスホン酸、ヒドロキシカルボン酸がより好ましい。

0020

アミノポリカルボン酸としては、エチレンジアミンテトラ酢酸EDTA)、シクロヘキサンジアミンテトラ酢酸(CDTA)、ニトリロトリ酢酸NTA)、イミノジ酢酸(IDA)、N−(2−ヒドロキシエチル)イミノジ酢酸(HIMDA)、ジエチレントリアミンペンタ酢酸(DTPA)、N−(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミントリ酢酸(EDTA−OH)及びグリコールエーテルジアミンテトラ酢酸(GEDTA)又はこれらの塩が挙げられる。
芳香族又は脂肪族カルボン酸としては、シュウ酸マロン酸コハク酸グルタール酸アジピン酸イタコン酸アコニット酸ピルビン酸サリチル酸アセチルサリチル酸ヒドロキシ安息香酸アミノ安息香酸フタル酸トリメリット酸没食子酸、及びこれらの塩が挙げられる。
ホスホン酸としては、イミジノホスホン酸、アルキルジホスホン酸、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸、及びこれらの塩が挙げられる。ヒドロキシカルボン酸としてはクエン酸グルコン酸酒石酸及びこれらの塩が挙げられる。

0021

後染色試液中のキレート剤の濃度は、長期保存安定性の点から、0.01mM〜100mMが好ましく、0.05mM〜10mMがより好ましく、0.1mM〜1mMがさらに好ましい。

0022

後染色試液には、上記成分の他、水が含まれていてもよい。

0023

本発明の後染色試液を用いれば、従来染色性の良くなかったHelicobacter spp.等の菌も良好に染色できる。本発明の後染色試液を用いるグラム染色方法としては、(1)試料をクリスタルバイオレット又はビクトリアブルーを含有する前染色試液で処理する工程、(2)ヨウ素又はピクリン酸を含有する媒染試液で処理する工程、(3)極性有機溶媒を含有する脱色試液で処理する工程、並びに(4)前記本発明の後染色試液で処理する工程、を含むことを特徴とするグラム染色方法が挙げられる。
以下、各工程(1)〜(4)毎に説明する。

0024

工程(1)に用いられる試料は、被検細菌を含む試料である。試料は、例えばスライドガラス上に臨床検体分離菌株を薄く均一に塗抹し、自然乾燥させた後、火炎固定またはメタノール固定した塗抹標本である。

0025

クリスタルバイオレット又はビクトリアブルーを含む前染色試液としては、クリスタルバイオレット又はビクトリアブルーを含有する水溶液が好ましい。クリスタルバイオレットは、前染色試液中に0.05〜2質量%含有するのが好ましく、0.2〜0.6質量%含有するのがより好ましい。またビクトリアブルーは、前染色試液中に0.1〜0.2質量%含有するのが好ましい。

0026

前染色試液中には、さらに陰イオン界面活性剤、低級アルコール、緩衝剤等が含まれていてもよい。陰イオン界面活性剤としては、アミノ酸系陰イオン界面活性剤アルキルベンゼンスルホン酸塩アルキル硫酸塩等が挙げられる。低級アルコールとしては、エタノールが挙げられる。

0027

試料の前染色試液による処理は、例えば試料に前処理試液を添加し、室温で30秒〜1分間反応させればよい。処理後、試料は水で洗浄する。

0028

工程(1)の終了後に、試料を、炭酸塩水溶液又は炭酸水素塩水溶液で処理するのが、染色性を向上させる点から好ましい。用いられる炭酸塩としては、炭酸ナトリウム炭酸カリウム等が挙げられる。また、炭酸水素塩としては、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等が挙げられる。炭酸塩水溶液又は炭酸水素塩水溶液の濃度は、1〜10質量%が好ましく、2〜8質量%がより好ましく、3〜7質量%がさらに好ましい。
炭酸塩水溶液又は炭酸水素塩水溶液による処理は、試料に、室温でこれらの水溶液を滴下すればよい。

0029

工程(2)は、ヨウ素又はピクリン酸を含有する媒染試液で処理する工程である。
ヨウ素を含有する媒染試液としては、ヨウ素−ヨウ化カリウム水溶液、ヨウ素−水酸化ナトリウム水溶液等が挙げられる。媒染試液中のヨウ素濃度は、0.1〜0.3質量%が好ましく、0.15〜0.25質量%がより好ましい。
ピクリン酸を含有する媒染試液としては、ピクリン酸−エタノール液等が挙げられる。媒染試液中のピクリン酸濃度は、1〜2質量%が好まししい。

0030

工程(2)は、例えば、試料に媒染試液を添加し、室温で30秒〜1分間反応させればよい。反応後は、試料を水で洗浄する。

0031

工程(3)は、試料を極性有機溶媒を含有する脱色試液で処理する工程である。
極性有機溶媒としては、アルコール、ケトン、これらの混合溶媒が挙げられる。アルコールとしては、炭素数1〜4のアルコール、例えばエタノール、プロパノール、イソプロパノール等が挙げられる。ケトンとしては、アセトンメチルエチルケトン等が挙げられる。混合溶媒としてはエタノール−アセトン混合溶液が挙げられる。また、エタノールやアセトンの溶液は、80%以上の水溶液であってもよい。

0032

工程(3)は、試料に極性有機溶媒を添加し、室温で30秒〜1分間反応させればよい。反応後は、水で洗浄する。

0033

工程(4)は、試料を前記本発明の後染色試液で処理する工程である。工程(4)は、例えば、試料に後染色試液を添加し、室温で30秒〜1分間反応させればよい。反応後は、水で洗浄する。

0034

本発明のグラム染色方法によれば、従来染色性の弱かったHelicobacter spp.、
Campylobacter spp.、Legionella spp.、Haemophilus spp.、嫌気性菌等の菌も明確に染色できる。

0035

実施例1及び比較例1
(1)試料の調製
グラム染色で難染色性菌といわれるHelicobacter pylori(純培養菌)1菌株を用いてスライドガラスに塗抹し、自然乾燥させた後、火炎固定した塗抹標本を試料とした。

0036

(2)試液の調製
(前染色試液)
フェイバーG「ニッスイ」染色液A(0.2%ビクトリアブルー溶液)(日水製薬製品)を用いた。

0037

(媒染、脱色試液)
フェイバーG「ニッスイ」脱色液(2%ピクリン酸エタノール溶液)(日水製薬製品)を用いた。

0038

(後染色試液)
表1に示す試液を用いた。

0039

0040

比較例として、フェイバーG「ニッスイ」脱色液B(0.04%フクシン溶液)(日水製薬製品)を用いた。

0041

(3)染色処理
1)前染色試液を試料上に満載し、1分間染色後、流水で穏やかに水洗浄した。
2)媒染、脱色試液を試料上に満載し、1分間反応後、流水で穏やかに水洗浄した。
3)後染色試液を試料上に満載し、1分間染色後、流水で穏やかに水洗浄した。
4)試料を自然乾燥後、1000倍の倍率で、鏡検した。

0042

(4)結果
染色結果を図1図2に示す。

0043

図1図2から明らかなように、グラム染色で難染色性菌といわれるHelicobacter pyloriの染色像において、実施例1は、比較例1に比べて、赤く鮮明に染色されており、
Helicobacter pyloriの示す、特徴的ならせん状の形態が明瞭に確認できた。

0044

実施例2(後染色試液のpH)
実施例1の後染色試液において、pH調整剤(HEPES)を変更した以外は、同様の操作により、Helicobacter pyloriのグラム染色を行った。その結果を表2に示す。

0045

0046

表2より、後染色試液のpHを4.5〜7.5の範囲とすることにより染色性が向上した。

0047

また、pH4.5〜7.5にした場合でも緩衝剤を用いた場合はpHが安定し、安定した染色性が得られる。
さらに、キレート剤の添加により、後染色試液が4ヶ月安定であり、沈殿等が発生しなかった。

0048

実施例3(後染色試液のフクシン濃度)
実施例1の後染色試液において、フクシン濃度を変化させて、Helicobacter pyloriの染色性を検討した。その結果、表3に示すようにフクシン濃度は0.005〜0.2質量%の範囲で染色性が良好であった。

0049

0050

実施例4(後染色試液のアルコール濃度
実施例1の後染色試液において、エタノール濃度を変化させて、Helicobacter pyloriの染色性を検討した。その結果、表4に示すように、エタノール濃度10〜40質量%で良好な染色性が得られた。

0051

0052

実施例5(後染色試液のキレート剤の種類及び含有量
実施例1の後染色試液において、キレート剤の種類及び濃度を変化させて、Helicobacter pyloriの染色性を検討した。その結果、表5に示すようにキレート剤の種類によらず、良好な染色性が得られた。

実施例

0053

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

  • 株式会社堀場製作所の「 エクソソーム表面分子を特定する方法」が 公開されました。( 2020/10/29)

    【課題・解決手段】本発明はエクソソーム表面分子に対する結合性分子が固相化された担体をカゼイン溶液またはカゼイン分解物溶液でブロックおよび洗浄すること、ならびに該担体とエクソソームを含む被験試料の接触前... 詳細

  • 株式会社資生堂の「 レチノイドの副作用に対する感受性の決定方法」が 公開されました。( 2020/10/29)

    【課題・解決手段】SNP解析により遺伝要素に基づいて対象のレチノイドの副作用に対する感受性を決定する方法、レチノイドの副作用に対する感受性を決定するコンピュータ、及び当該コンピュータを制御するプログラ... 詳細

  • 公立大学法人福島県立医科大学の「 大腸がんの予後バイオマーカー」が 公開されました。( 2020/10/29)

    【課題・解決手段】大腸がん患者の予後を予測するための、及び/又は大腸がん患者に対する抗がん剤の有効性を判定するためのバイオマーカーを提供する。GALNT6タンパク質若しくはそのペプチド断片、又はGAL... 詳細

この 技術と関連性が強い技術

関連性が強い 技術一覧

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

関連する公募課題一覧

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ