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技術 通信を行うホログラフィック・ディスプレイ

出願人 シーリアルテクノロジーズソシエテアノニム
発明者 クロル,ボミスバッハ,ロベルトシュヴェルトナー,アレキサンダー
出願日 2016年12月28日 (4年1ヶ月経過) 出願番号 2016-256636
公開日 2017年6月1日 (3年8ヶ月経過) 公開番号 2017-097370
状態 特許登録済
技術分野 ホログラフィ 要素組合せによる可変情報用表示装置1 投影装置
主要キーワード 過比例的 記憶位置データ 熱誘起応力 アナログ計算 初等関数 視覚化モジュール 二元合金状態図 画素切替
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (20)

課題

速い再生速度を有する理想的な高解像度ホログラフィックディスプレイを提供する。

解決手段

インターネットプロトコルを介した音声及びホログラフィック画像(VHIOIP)サービス又は通信が提供されるホログラフィック・ディスプレイ。

概要

背景

計算機生成ビデオホログラムCGH)は、1つ以上の空間光変調器SLM)において符号化される。SLMは、電気的に制御可能なセル又は光学的に制御可能なセルを含んでもよい。セルは、ビデオホログラムに対応するホログラム値を符号化することにより光の振幅及び/又は位相変調する。CGHは、例えばコヒーレント光線の追跡により計算されてもよく、シーンにより反射される光と参照波との間の干渉シミュレートすることにより計算されてもよく、あるいはフーリエ変換又はフレネル変換により計算されてもよい。理想的なSLMは、任意の複素数を表せる。すなわち、入射光波の振幅及び位相を別個に制御できる。しかし、一般的なSLMは、振幅又は位相のいずれか一方の特性のみを制御し、他方の特性にも影響を及ぼすという望ましくない副作用を伴う。光の振幅又は位相を変調する種々の方法が存在し、例えば電気アドレス型液晶SLM、光アドレス型液晶SLM、光磁気SLM、マイクロミラーデバイス又は音響光学変調器がある。光の変調は、空間的に連続していてもよく、あるいは個別にアドレス指定可能なセルにより構成されてもよい。セルは1次元又は2次元に配置され、2値であるか、多値であるか又は連続している。

本明細書において、「符号化」という用語は、3DシーンがSLMから再構成可能であるように、空間光変調器の領域がホログラムを符号化する制御値を供給する方法を示す。

単なる自動(裸眼立体ディスプレイとは異なり、観察者は、ビデオホログラムにより3次元シーン光波面の光学再構成を見ることができる。3Dシーンは、観察者の眼と空間光変調器(SLM)との間に広がる空間において再構成される。観察者がSLMの前方で再構成された3次元シーンのオブジェクトを見ることができ且つSLM上又はSLMの後方に他のオブジェクトを見ることができるように、SLMはビデオホログラムにより更に符号化される。

空間光変調器のセルは、光が通過する透過型セルであるのが好ましく、光線は少なくとも規定された位置で数mm以上のコヒーレンスの長さにわたり干渉を発生させることができる。これにより、少なくとも1次元で適切な解像度ホログラフィック再構成が可能になる。この種の光は、「十分なコヒーレント光」と呼ばれる。

十分な時間的コヒーレンス保証するために、光源から放射される光のスペクトルは、十分に狭い波長範囲に限定される必要がある。すなわち、その光のスペクトルは近単色である必要がある。高輝度発光ダイオードLED)のスペクトル帯域幅は十分に狭く、ホログラフィック再構成に対する時間的コヒーレンスを保証する。SLMにおける回折角波長に比例し、これは、単色光源のみがオブジェクトポイントの鮮明な再構成をもたらすことを意味する。広いスペクトルにより、オブジェクトポイントは広くなり且つオブジェクト再構成はぼける。レーザ光源のスペクトルは、単色であると考えられる。LEDのスペクトル線幅は十分に狭く、適切な再構成を容易にする。

空間的コヒーレンスは、光源の横方向の範囲に関連する。LED又は冷陰極蛍光灯CCFL)等の従来の光源が十分に狭いアパーチャを介して光を放射する場合、それらの従来の光源はそれらの要求を満たすことができる。レーザ光源からの光は、回折限界内で点光源から生じると考えられ、モード純度に依存してオブジェクトの鮮明な再構成をもたらす。すなわち、各オブジェクトポイントは、回折限界内の点として再構成される。

空間的にインコヒーレントな光源からの光は、横方向に拡大され、再構成オブジェクトのぼけの原因になる。ぼけの量は、所定の位置において再構成されたオブジェクトポイントの拡大されたサイズにより与えられる。ホログラム再構成に対して空間的にインコヒーレントな光源を使用するために、アパーチャを有する光源の横方向の範囲を限定することと輝度との間の妥協点を見つける必要がある。光源が小さい程、その空間的コヒーレンスは向上する。

線光源は、その長手方向の範囲に対して90度の角度から見ると点光源であると考えられる。光波は、その方向にコヒーレントに伝播するが、その他の全ての方向にはインコヒーレントに伝播する。

一般に、ホログラムは、水平方向及び垂直方向の波のコヒーレントな重畳によりホログラフィックにシーンを再構成する。そのようなビデオホログラムは、全方向視差ホログラムと呼ばれる。再構成されたオブジェクトは、実際のオブジェクトのように水平方向及び垂直方向の運動視差を伴って見られる。しかし、視野角を大きくするには、SLMの水平方向及び垂直方向の双方の解像度が高い必要がある。

多くの場合、SLMに対する要求は、水平視差のみの(HPO)ホログラムに制限することにより軽減される。ホログラフィック再構成は水平方向にのみ行なわれ、垂直方向のホログラフィック再構成は存在しない。その結果、水平運動視差のみを有する再構成オブジェクトが得られる。透視画は、垂直運動に対して変化しない。HPOホログラムは、全方向視差ホログラムと比較して垂直方向のSLMの解像度が低いことを要求する。垂直視差のみの(VPO)ホログラムも可能であるが一般的ではない。ホログラフィック再構成は、垂直方向にのみ行なわれ、その結果として垂直運動視差を有する再構成オブジェクトが得られる。水平方向の運動視差は存在しない。左目及び右目に対する異なる透視画は、別個に作成される必要がある。

ホログラムのリアルタイムの計算は高い計算能力を必要とする。現在、これは、例えばフィールドプログラマブルゲートアレイFPGA)、フルカスタムIC又は特定用途向け集積回路ASIC)を含む特別に作成された高価なハードウェアを使用して、あるいは並列処理が可能な複数の中央処理装置(CPU)を使用して実現される。

薄膜トランジスタ(TFT)ディスプレイにおいて、垂直方向の画素ピッチ画素毎の領域を判定する。この領域は、液晶(LC)制御のための透過電極コンデンサを含むTFT、並びに列配線及び行配線に分割される。ディスプレイの寸法及び列配線の要求される頻度は、要求されるプロフィール、並びに従って行配線及び列配線の幅を規定する。

理想的なホログラフィック・ディスプレイは、市販されているTFTモニタ装置現在提供する解像度より非常に高い解像度を必要とする。解像度が高い程、画素ピッチは小さくなり、その一方で、行数が増加するために行配線及び列配線の頻度は増加する。その結果、画素領域全体の行配線及び列配線により覆われる領域の割合は、解像度の増加と比較して過比例的成長する。従って、透過電極が利用可能な空間が非常に少ないため、ディスプレイの透過率は著しく低下する。これは、速い再生速度を有する理想的な高解像度ホログラフィック・ディスプレイが厳しい制約の下で生産されることを意味する。計算性能に対する要求が大きいため、ホログラムのリアルタイムの計算に対して現在使用可能なハードウェアは、使用される特定の種類のハードウェアに関わらず非常に高価である。関係するデータが大量であるため、計算ユニットからディスプレイへの画像データの転送も非常に困難である。

アクティブマトリクス液晶表示装置の一般的な構成について、特許文献1から得られる従来技術の図10を参照して簡単に説明する。特許文献1は、その全ての内容が参考として本明細書に取り入れられる。図10に示すように、このアクティブマトリクス表示装置は、主基板101、対向基板102及び主基板を対向基板に取り付ける空間103を含むフラットパネル構造を有し、液晶材料は、2つの基板の間に保持される。主基板の表面上には、画素電極104及びマトリクスに配置される画素電極104を駆動するスイッチング装置105から成る表示部分106と、表示部分106に接続される周辺装置駆動部分107とが形成される。スイッチング装置105は、薄膜トランジスタから構成される。薄膜トランジスタは、回路素子として周辺装置部分107にも形成される。

参照により組み込まれる本出願人により出願された特許文献2において、計算機生成ビデオホログラムを計算する方法が説明される。その方法によると、3次元シーンの複素振幅値を有するオブジェクトは、セクション層毎に個々のオブジェクトデータセットがマトリクスドット離散的振幅値により規定されるように並列仮想セクション層のマトリクスドットに割り当てられ、ホログラムディスプレイの空間光変調器に対するホログラフィック符号化は、画像データセットから計算される。

参照により組み込まれる本出願人の特許文献3によると、以下のステップコンピュータによる支援により実行される。

回折画像は、セクション平面に平行であり且つセクション平面から有限距離に位置する観察者平面に対する波動場の個別の2次元分布形式で、各トモグラフィクシーンセクションの各オブジェクトデータセットから計算される。ここで、全てのセクションの波動場は、観察者の眼に近接する観察者平面に位置する少なくとも1つの共通の仮想観察者ウィンドウに対して計算される。前記観察者ウィンドウの領域は、ビデオホログラムと比較して減少される。

−全てのセクション層の計算された分布加算され、観察者平面に関連して参照されるデータセットにおいて観察者ウィンドウに対する波動場集合体を規定する。

−シーンの計算機生成ホログラム集合体に対するホログラムデータセットを生成するために、参照データセットは、参照平面に平行であり且つ参照平面から有限距離に位置するホログラム面に変換される。ここで、空間光変調器はホログラム面に配設され、シーンは符号化後に前記空間光変調器を使用して観察者の眼の前方の空間に再構成される。

上述の方法及びディスプレイは、シーン自体のオブジェクトを再構成するのではなくオブジェクトにより放射される波面を1つ又は複数の仮想観察者ウィンドウにおいて再構成する概念に基づく。

観察者は、仮想観察者ウィンドウを通してシーンを見ることができる。仮想観察者ウィンドウは、観察者の眼の瞳孔を範囲に含み、周知の位置検出及び追跡システムを使用して実際の観察者の位置に対して追跡される。錐台形状の仮想再構成空間は、ホログラムディスプレイの空間光変調器と観察者ウィンドウとの間にわたり、SLMは錐台の底面を表し且つ観察者ウィンドウは錐台の上部を示す。観察者ウィンドウが非常に小さい場合、錐台はピラミッドとして近似される。観察者は、仮想観察者ウィンドウを通してディスプレイの方向を見て、シーンを表す波面を観察者ウィンドウにおいて受け取る。ホログラフィック符号化処理は、必要な変換回数が多いため大きな計算負荷をかける。リアルタイム符号化は、高コスト高性能な計算ユニットを必要とする。

本出願人の特許文献3は、奥行き情報を有する3次元画像データからリアルタイムにビデオホログラムを生成することを可能にする方法を開示する。これにより、相対的に単純で安価な計算ユニットを使用してホログラムを生成できるようになる。

本出願人の特許文献3は、リアルタイムに計算機生成ビデオホログラムを生成する方法を開示する。空間光変調器SLM上でオブジェクトポイントにより構成される3次元シーンの表現に対するホログラム値は、奥行き情報を有する画像データに基づいて符号化される。上述の従来の解決策と同様に、特許文献3で開示される方法は、シーン自体のオブジェクトを再構成するのではなくオブジェクトにより放射される波面を1つ又は複数の仮想観察者ウィンドウにおいて再構成する概念に基づく。変調波動場は、ホログラム値により制御される空間光変調器SLMにより十分なコヒーレント光から生成され、所望の現実3次元シーン又は仮想3次元シーンは、空間における干渉により再構成される。仮想観察者ウィンドウは、錐台形状の再構成空間においてSLMにより底面として生成される。ウィンドウは、観察者の眼に近接して位置し、周知の位置検出及び追跡システムを使用して実際の観察者の位置に対して追跡される。特許文献3において開示される方法は、観察者がシーンを見る領域がSLMから観察者ウィンドウにわたる錐台形状の再構成空間により規定されるということに基づく。観察者ウィンドウがSLMより非常に小さいため、錐台はピラミッドにより近似される。更に方法は、単一のオブジェクトポイントの再構成がSLMの部分集合であるサブホログラムのみを必要とするという原理に基づく。シーンの各点に関する情報は、ホログラム全体にわたり分散されず、特定の制限された領域、いわゆるサブホログラムにのみ含まれる。この概念に従って、シーンの個々のオブジェクトポイントは、SLM上の制限された画素領域、いわゆるサブホログラムによってのみ再構成される。特許文献3の開示は、オブジェクトポイント毎にシーンの再構成全体に寄与するサブホログラムがルックアップテーブルから検索され且つそれらのサブホログラムがシーン全体の再構成に対する全体のホログラムを形成するように蓄積されるという概念に基づく。

特許文献3で開示される方法の特に好適な一例によると、シーンのビューは、各観察者の位置及び観察者の閲覧方向により規定される。各観察者は、観察者平面において観察者の眼に近接して存在する少なくとも1つの仮想観察者ウィンドウを割り当てられる。準備処理ステップにおいて、シーンは可視オブジェクトポイントに3次元的に離散化される。それらのデータは、既にインタフェースから得られてもよい。特許文献3で開示される処理のステップは以下の通りである。

−ステップ1:
オブジェクトポイント毎にサブホログラムの位置を見つける:対応するサブホログラムの位置及び範囲は、オブジェクトポイントの位置、すなわち横方向のx座標、y座標及び奥行きの距離から導出される。

−ステップ2:
寄与する対応サブホログラムをルックアップテーブルから検索する。

−ステップ3:
全てのオブジェクトポイントに対してこれらの2つのステップを繰り返す。ここで、サブホログラムは、シーン全体の再構成に対する全体のホログラムを形成するように蓄積される。

特許文献3で開示される単純な一例によると、オブジェクトポイントに割り当てられるサブホログラムのサイズは、交差線定理に基づいて見つけられる。瞳孔を範囲に含む観察者ウィンドウ又はその一部は、オブジェクトポイントを通ってホログラム面、すなわちSLMに投影される。このシーンの点を再構成するのに必要とされるサブホログラムの画素の指標が判定される。

特許文献3の開示の更なる態様によると、例えば位置又は形状が原因となるSLM許容差補償するため又は再構成品質を向上するために、追加の補正関数がサブホログラム又は全体のホログラムに適用される。補正値は、例えばサブホログラム及び/又は全体のホログラムのデータ値に加算される。更に、全てのサブホログラムが観察者ウィンドウの実際の位置により規定されるため、例えば観察者が側面から大きな角度でディスプレイを見る場合、特別なルックアップテーブルが更に特有な観察者ウィンドウに対して生成される。

特許文献3において説明されるように、ルックアップテーブルを使用する原理は拡張されるのが好ましい。例えば、色及び輝度情報に対するパラメータデータは別個のルックアップテーブルに格納可能である。更に、サブホログラム及び/又は全体のホログラムのデータ値は、ルックアップテーブルの輝度及び/又は色値により変調可能である。カラー表現は、原色が各ルックアップテーブルから検索されるという概念に基づく。

特許文献3において開示される方法が基づくルックアップテーブルは、参照により組み込まれる本出願人により出願された特許文献2又は国際公開第2006/066919号パンフレットに従って生成されるのが好ましい。ルックアップテーブルは、適切なデータキャリア及び記憶媒体に格納される。

図26Aは、一人の観察者の例により特許文献3の開示の一般的な概念を示す。シーン(S)のビューは、観察者(O)の位置及び閲覧方向により規定される。観察者は、参照平面において観察者の眼に近接して存在する少なくとも1つの仮想観察者ウィンドウ(VOW)を割り当てられる。変調波動場は、ホログラム値により制御される空間光変調器(SLM)により十分なコヒーレント光から生成される。方法及びその方法から得られるディスプレイは、シーン自体のオブジェクトを再構成するのではなくオブジェクトにより放射される波面を1つ又は複数の仮想観察者ウィンドウ(VOW)において再構成するという概念に基づく。図26Aにおいて、オブジェクトは、単一のオブジェクトポイント(PP)により表現される。観察者(O)は、仮想観察者ウィンドウ(VOW)を通してシーン(S)を見ることができる。仮想観察者ウィンドウ(VOW)は、観察者(O)の瞳孔を範囲に含み、周知の位置検出及び追跡システムを使用して実際の観察者の位置に対して追跡される。ビデオホログラムのホログラム値により空間光変調器(SLM)を制御することにより、画素において変調され且つ表示画面から放射される波動場は、再構成空間において干渉を起こすことにより所望通りに3次元シーンを再構成する。図26Aから分かるように、本実施例の一般的な原理によると、シーン(S)の単一のオブジェクトポイント(PP)は、空間光変調器(SLM)上の制限された画素領域、いわゆるサブホログラム(SH)によってのみ再構成される。図26Aにおいて分かるように、最も単純な解決策によると、サブホログラム(SH)のサイズは交差線の定理に基づいて規定され、それによりそのオブジェクトポイント(OP)の再構成に必要な画素の指標が見つけられる。サブホログラム(SH)の位置及び範囲は、オブジェクトポイント(PP)の位置、すなわち横方向のx座標、y座標及び奥行きの距離又はzの距離から導出される。その後、その点(PP)を再構成するのに必要とされるホログラム値はルックアップテーブルLUTから検索される。

サブホログラム(SH)は、輝度及び/又は色値により変調され、いわゆる全体のホログラムを形成するように各位置においてホログラム面に蓄積される。上述のルックアップテーブルに含まれるデータは、事前に生成される。データは、従来技術のセクションに上述したように特許文献2で説明される方法を使用して生成され、適切なデータキャリア及び記憶媒体に格納されるのが好ましい。オブジェクトポイントの位置及び特性を使用して、対応するサブホログラムは事前に計算され、その後サブホログラムのルックアップテーブル、色及び輝度値、並びに補正パラメータが生成される。

図26Bは、この原理を更に詳細に示し、オブジェクトポイント(P1、P2)にそれぞれ割り当てられるサブホログラム(SH1、SH2)を示す。これらのサブホログラムが限定され且つ全体のホログラム、すなわち空間光変調器(SLM)全体の小さな連続した部分集合を形成することが図26から分かる。図26から分かるように、交差線の定理に基づいて判定されるサブホログラムの位置及び範囲に加えて、更なる関数関係が可能である。

全ての内容が参考として本明細書に取り入れられる本出願人により出願された特許文献4及び特許文献5は、十分なコヒーレント光の回折により3次元シーンを再構成する装置を説明する。装置は、点光源又は線光源、光を集束するレンズ及び空間光変調器を含む。従来のホログラフィック・ディスプレイとは異なり、透過モードのSLMは少なくとも1つの「仮想観察者ウィンドウ」において3Dシーンを再構成する(この用語及び関連技術の説明については、付録I及び付録IIを参照)。各仮想観察者ウィンドウは、観察者の眼に近接して位置し、仮想観察者ウィンドウが1つの回折次数に位置するようにサイズ制限されるため、各眼はSLM表面と仮想観察者ウィンドウとの間にわたる錐台形状の再構成空間において3次元シーンの完全な再構成を見ることができる。ホログラフィック再構成から外乱を除去するために、仮想観察者ウィンドウのサイズは再構成の1つの回折次数の周期間隔を超えてはならない。しかし、そのサイズは、少なくとも閲覧者がウィンドウを通して3Dシーンの再構成全体を見れるようにするのに十分な大きさである必要がある。他方の眼は同一の仮想観察者ウィンドウを通して見るか、あるいはそれに応じて第2の光源により生成される第2の仮想観察者ウィンドウを割り当てられる。本明細書において、一般には非常に大きい可視領域は、局所的に位置付けられる仮想観察者ウィンドウに制限される。周知の解決策は、従来のSLM表面の高解像度から結果として得られる大きな領域を小さく再構成し、それによりそれを仮想観察者ウィンドウのサイズに縮小する。これにより、幾何学的理由により小さくなる回折角及び現在のSLMの解像度は、適切な消費者ベル計算機器を使用して高品質のリアルタイムホログラフィック再構成を達成するのに十分であるという結果が得られる。

3次元画像を生成する移動電話は、全ての内容が参考として本明細書に取り入れられる特許文献6において開示される。しかし、本明細書において開示される3次元画像は、自動立体を使用して生成される。自動立体で生成された3次元画像の1つの問題は、一般的に画像がディスプレイ内にあるように閲覧者が知覚する一方で、閲覧者の眼がディスプレイの表面上に焦点を合わせる傾向があることである。閲覧者の眼が焦点を合わせる場所と3次元画像の知覚された位置との不一致により、多くの場合、閲覧者はしばらく後に不快感感じる。この問題は、ホログラフィにより生成された3次元画像の場合には起こらないか又は大きく軽減される。

概要

速い再生速度を有する理想的な高解像度ホログラフィック・ディスプレイを提供する。インターネットプロトコルを介した音声及びホログラフィック画像(VHIOIP)サービス又は通信が提供されるホログラフィック・ディスプレイ。

目的

理想的なホログラフィック・ディスプレイは、市販されているTFTモニタ装置が現在提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

請求項2

VHIOIPサービス又は通信は、インターネット・プロトコルを介した音声及びビデオホログラフィック画像(VVHIOIP)サービス又は通信であることを特徴とする、請求項1に記載のホログラフィック・ディスプレイ。

請求項3

前記VHIOIP又はVVHIOIPサービス又は通信は、リアルタイム、又は、準リアルタイムで提供されることを特徴とする請求項1または2に記載のホログラフィック・ディスプレイ。

請求項4

前記VHIOIP又はVVHIOIPサービス又は通信は、リアルタイム又は準リアルタイムのビデオホログラフィック通信を二人の人間の間で可能とすることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のホログラフィック・ディスプレイ。

請求項5

仮想観察者ウィンドウ(VOW)が、単一の観察者、又は、複数の観察者の眼の位置に配置されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のホログラフィック・ディスプレイ。

請求項6

前記ホログラフィック・ディスプレイの光源が、発光ダイオードであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のホログラフィック・ディスプレイ。

請求項7

ホログラフィック画像計算が実行されることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のホログラフィック・ディスプレイ。

請求項8

サブホログラムが、前記ホログラフィック画像計算に利用されることを特徴とする請求項7に記載のホログラフィック・ディスプレイ。

請求項9

前記ホログラフィック画像計算は、リアルタイム又は準リアルタイムで実行されることを特徴とする請求項7または8に記載のホログラフィック・ディスプレイ。

請求項10

基板上に画素を有する空間光変調器SLM)を含み、前記SLMの画素のホログラム符号化データを判定するために実行される計算は、前記SLMの画素と同一の基板上にある回路を利用して実行されることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載のホログラフィック・ディスプレイ。

請求項11

前記計算は、フーリエ変換又はフレネル変換の計算を含まないことを特徴とする請求項10に記載のホログラフィック・ディスプレイ。

請求項12

前記ホログラム符号化データは、前記画素により専有される空間の外側で計算され、前記ホログラム符号化データはデータ圧縮技術を使用して圧縮されて、前記画素の基板上の回路に送信され、前記回路は受信したデータを伸張する機能を実行することを特徴とする請求項10または11に記載のホログラフィック・ディスプレイ。

請求項13

グラフィックス・サブシステムの3Dレンダリングパイプラインが、ホログラフィック変換及び符号化のための追加の処理部を含むことを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載のホログラフィック・ディスプレイ。

請求項14

次元空間の点についてのシーケンシャルなホログラフィック変換は、ホログラフィック計算パイプラインによりグラフィックスカードの3Dパイプラインを拡張することで実行されることを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載のホログラフィック・ディスプレイ。

請求項15

前記ホログラフィック計算において使用される実空間画像データは、連続する実空間画像フレーム間の差分であり、ホログラフィック表示データは、サブホログラム差分データ及びディスプレイ記憶位置データ形式でホログラフィック・ディスプレイのクラスタ送出されることを特徴とする請求項7乃至14のいずれか1項に記載のホログラフィック・ディスプレイ。

請求項16

VHIOIPまたはVVHIOIPのピア・ツー・ピアサービス又は通信が提供されることを特徴とする請求項1乃至15のいずれか1項に記載のホログラフィック・ディスプレイ。

請求項17

ファイル共有サービス又は通信が提供されることを特徴とする請求項1乃至16のいずれか1項に記載のホログラフィック・ディスプレイ。

請求項18

ホログラフィック・ディスプレイが接続されているグローバルネットワークを介したインスタント・メッセージ・サービス又は通信が提供されることを特徴とする請求項1乃至17のいずれか1項に記載のホログラフィック・ディスプレイ。

請求項19

通信サービス又は通信が、ホログラフィック・ディスプレイが接続されているコンピュータ・ネットワークを介して提供されることを特徴とする請求項1乃至18のいずれか1項に記載のホログラフィック・ディスプレイ。

請求項20

ファイル共有サービス又は通信が、ホログラフィック・ディスプレイが接続されているコンピュータ・ネットワークを介して提供されることを特徴とする請求項1乃至19のいずれか1項に記載のホログラフィック・ディスプレイ。

請求項21

インスタント・メッセージ・サービス又は通信が、ホログラフィック・ディスプレイが接続されているコンピュータ・ネットワークを介して提供されることを特徴とする請求項1乃至20のいずれか1項に記載のホログラフィック・ディスプレイ。

請求項22

加入者にVHIOIPまたはVVHIOIPサービス又は通信の利用を可能にするコンピュータ・ソフトウェアの、オンラインで、ダウンロード不可能な、一時利用を提供することを特徴とする請求項1乃至21のいずれか1項に記載のホログラフィック・ディスプレイ。

請求項23

加入者にVHIOIP又はVVHIOIPサービス又は通信の利用を可能にする、ダウンロード用のオンラインソフトウェアを提供することを特徴とする請求項1乃至22のいずれか1項に記載のホログラフィック・ディスプレイ。

請求項24

ホログラフィック表示データにアクセスするためのドメイン及びドメイン・データベース・システムへのアクセス権が提供されることを特徴とする請求項1乃至23のいずれか1項に記載のホログラフィック・ディスプレイ。

請求項25

請求項1乃至24のいずれか1項に記載のホログラフィック・ディスプレイを各自で利用する二人のユーザが、VHIOIPまたはVVHIOIPに基づくリアルタイム又は準リアルタイムのビデオホログラフィック通信を利用して、インターネットを介して通信する通信システム。

請求項26

請求項1乃至24のいずれか1項に記載のホログラフィック・ディスプレイであって、空間光変調器を照明するための光源及び光学系を含むホログラフィック・ディスプレイを利用して、複数の離散的な点から構成される3次元シーンホログラフィック再構成を生成する方法であって、前記空間光変調器上でホログラムを符号化する工程を含むことを特徴とする方法。

技術分野

0001

本発明は、インターネットプロトコルを介した音声及びホログラフィック画像(VHIOIP)サービス又は通信が提供されるホログラフィックディスプレイに関する。

背景技術

0002

計算機生成ビデオホログラムCGH)は、1つ以上の空間光変調器SLM)において符号化される。SLMは、電気的に制御可能なセル又は光学的に制御可能なセルを含んでもよい。セルは、ビデオホログラムに対応するホログラム値を符号化することにより光の振幅及び/又は位相変調する。CGHは、例えばコヒーレント光線の追跡により計算されてもよく、シーンにより反射される光と参照波との間の干渉シミュレートすることにより計算されてもよく、あるいはフーリエ変換又はフレネル変換により計算されてもよい。理想的なSLMは、任意の複素数を表せる。すなわち、入射光波の振幅及び位相を別個に制御できる。しかし、一般的なSLMは、振幅又は位相のいずれか一方の特性のみを制御し、他方の特性にも影響を及ぼすという望ましくない副作用を伴う。光の振幅又は位相を変調する種々の方法が存在し、例えば電気アドレス型液晶SLM、光アドレス型液晶SLM、光磁気SLM、マイクロミラーデバイス又は音響光学変調器がある。光の変調は、空間的に連続していてもよく、あるいは個別にアドレス指定可能なセルにより構成されてもよい。セルは1次元又は2次元に配置され、2値であるか、多値であるか又は連続している。

0003

本明細書において、「符号化」という用語は、3DシーンがSLMから再構成可能であるように、空間光変調器の領域がホログラムを符号化する制御値を供給する方法を示す。

0004

単なる自動(裸眼立体ディスプレイとは異なり、観察者は、ビデオホログラムにより3次元シーン光波面の光学再構成を見ることができる。3Dシーンは、観察者の眼と空間光変調器(SLM)との間に広がる空間において再構成される。観察者がSLMの前方で再構成された3次元シーンのオブジェクトを見ることができ且つSLM上又はSLMの後方に他のオブジェクトを見ることができるように、SLMはビデオホログラムにより更に符号化される。

0005

空間光変調器のセルは、光が通過する透過型セルであるのが好ましく、光線は少なくとも規定された位置で数mm以上のコヒーレンスの長さにわたり干渉を発生させることができる。これにより、少なくとも1次元で適切な解像度ホログラフィック再構成が可能になる。この種の光は、「十分なコヒーレント光」と呼ばれる。

0006

十分な時間的コヒーレンス保証するために、光源から放射される光のスペクトルは、十分に狭い波長範囲に限定される必要がある。すなわち、その光のスペクトルは近単色である必要がある。高輝度発光ダイオードLED)のスペクトル帯域幅は十分に狭く、ホログラフィック再構成に対する時間的コヒーレンスを保証する。SLMにおける回折角波長に比例し、これは、単色光源のみがオブジェクトポイントの鮮明な再構成をもたらすことを意味する。広いスペクトルにより、オブジェクトポイントは広くなり且つオブジェクト再構成はぼける。レーザ光源のスペクトルは、単色であると考えられる。LEDのスペクトル線幅は十分に狭く、適切な再構成を容易にする。

0007

空間的コヒーレンスは、光源の横方向の範囲に関連する。LED又は冷陰極蛍光灯CCFL)等の従来の光源が十分に狭いアパーチャを介して光を放射する場合、それらの従来の光源はそれらの要求を満たすことができる。レーザ光源からの光は、回折限界内で点光源から生じると考えられ、モード純度に依存してオブジェクトの鮮明な再構成をもたらす。すなわち、各オブジェクトポイントは、回折限界内の点として再構成される。

0008

空間的にインコヒーレントな光源からの光は、横方向に拡大され、再構成オブジェクトのぼけの原因になる。ぼけの量は、所定の位置において再構成されたオブジェクトポイントの拡大されたサイズにより与えられる。ホログラム再構成に対して空間的にインコヒーレントな光源を使用するために、アパーチャを有する光源の横方向の範囲を限定することと輝度との間の妥協点を見つける必要がある。光源が小さい程、その空間的コヒーレンスは向上する。

0009

線光源は、その長手方向の範囲に対して90度の角度から見ると点光源であると考えられる。光波は、その方向にコヒーレントに伝播するが、その他の全ての方向にはインコヒーレントに伝播する。

0010

一般に、ホログラムは、水平方向及び垂直方向の波のコヒーレントな重畳によりホログラフィックにシーンを再構成する。そのようなビデオホログラムは、全方向視差ホログラムと呼ばれる。再構成されたオブジェクトは、実際のオブジェクトのように水平方向及び垂直方向の運動視差を伴って見られる。しかし、視野角を大きくするには、SLMの水平方向及び垂直方向の双方の解像度が高い必要がある。

0011

多くの場合、SLMに対する要求は、水平視差のみの(HPO)ホログラムに制限することにより軽減される。ホログラフィック再構成は水平方向にのみ行なわれ、垂直方向のホログラフィック再構成は存在しない。その結果、水平運動視差のみを有する再構成オブジェクトが得られる。透視画は、垂直運動に対して変化しない。HPOホログラムは、全方向視差ホログラムと比較して垂直方向のSLMの解像度が低いことを要求する。垂直視差のみの(VPO)ホログラムも可能であるが一般的ではない。ホログラフィック再構成は、垂直方向にのみ行なわれ、その結果として垂直運動視差を有する再構成オブジェクトが得られる。水平方向の運動視差は存在しない。左目及び右目に対する異なる透視画は、別個に作成される必要がある。

0012

ホログラムのリアルタイムの計算は高い計算能力を必要とする。現在、これは、例えばフィールドプログラマブルゲートアレイFPGA)、フルカスタムIC又は特定用途向け集積回路ASIC)を含む特別に作成された高価なハードウェアを使用して、あるいは並列処理が可能な複数の中央処理装置(CPU)を使用して実現される。

0013

薄膜トランジスタ(TFT)ディスプレイにおいて、垂直方向の画素ピッチ画素毎の領域を判定する。この領域は、液晶(LC)制御のための透過電極コンデンサを含むTFT、並びに列配線及び行配線に分割される。ディスプレイの寸法及び列配線の要求される頻度は、要求されるプロフィール、並びに従って行配線及び列配線の幅を規定する。

0014

理想的なホログラフィック・ディスプレイは、市販されているTFTモニタ装置現在提供する解像度より非常に高い解像度を必要とする。解像度が高い程、画素ピッチは小さくなり、その一方で、行数が増加するために行配線及び列配線の頻度は増加する。その結果、画素領域全体の行配線及び列配線により覆われる領域の割合は、解像度の増加と比較して過比例的成長する。従って、透過電極が利用可能な空間が非常に少ないため、ディスプレイの透過率は著しく低下する。これは、速い再生速度を有する理想的な高解像度ホログラフィック・ディスプレイが厳しい制約の下で生産されることを意味する。計算性能に対する要求が大きいため、ホログラムのリアルタイムの計算に対して現在使用可能なハードウェアは、使用される特定の種類のハードウェアに関わらず非常に高価である。関係するデータが大量であるため、計算ユニットからディスプレイへの画像データの転送も非常に困難である。

0015

アクティブマトリクス液晶表示装置の一般的な構成について、特許文献1から得られる従来技術の図10を参照して簡単に説明する。特許文献1は、その全ての内容が参考として本明細書に取り入れられる。図10に示すように、このアクティブマトリクス表示装置は、主基板101、対向基板102及び主基板を対向基板に取り付ける空間103を含むフラットパネル構造を有し、液晶材料は、2つの基板の間に保持される。主基板の表面上には、画素電極104及びマトリクスに配置される画素電極104を駆動するスイッチング装置105から成る表示部分106と、表示部分106に接続される周辺装置駆動部分107とが形成される。スイッチング装置105は、薄膜トランジスタから構成される。薄膜トランジスタは、回路素子として周辺装置部分107にも形成される。

0016

参照により組み込まれる本出願人により出願された特許文献2において、計算機生成ビデオホログラムを計算する方法が説明される。その方法によると、3次元シーンの複素振幅値を有するオブジェクトは、セクション層毎に個々のオブジェクトデータセットがマトリクスドット離散的振幅値により規定されるように並列仮想セクション層のマトリクスドットに割り当てられ、ホログラムディスプレイの空間光変調器に対するホログラフィック符号化は、画像データセットから計算される。

0017

参照により組み込まれる本出願人の特許文献3によると、以下のステップコンピュータによる支援により実行される。

0018

回折画像は、セクション平面に平行であり且つセクション平面から有限距離に位置する観察者平面に対する波動場の個別の2次元分布形式で、各トモグラフィクシーンセクションの各オブジェクトデータセットから計算される。ここで、全てのセクションの波動場は、観察者の眼に近接する観察者平面に位置する少なくとも1つの共通の仮想観察者ウィンドウに対して計算される。前記観察者ウィンドウの領域は、ビデオホログラムと比較して減少される。

0019

−全てのセクション層の計算された分布加算され、観察者平面に関連して参照されるデータセットにおいて観察者ウィンドウに対する波動場集合体を規定する。

0020

−シーンの計算機生成ホログラム集合体に対するホログラムデータセットを生成するために、参照データセットは、参照平面に平行であり且つ参照平面から有限距離に位置するホログラム面に変換される。ここで、空間光変調器はホログラム面に配設され、シーンは符号化後に前記空間光変調器を使用して観察者の眼の前方の空間に再構成される。

0021

上述の方法及びディスプレイは、シーン自体のオブジェクトを再構成するのではなくオブジェクトにより放射される波面を1つ又は複数の仮想観察者ウィンドウにおいて再構成する概念に基づく。

0022

観察者は、仮想観察者ウィンドウを通してシーンを見ることができる。仮想観察者ウィンドウは、観察者の眼の瞳孔を範囲に含み、周知の位置検出及び追跡システムを使用して実際の観察者の位置に対して追跡される。錐台形状の仮想再構成空間は、ホログラムディスプレイの空間光変調器と観察者ウィンドウとの間にわたり、SLMは錐台の底面を表し且つ観察者ウィンドウは錐台の上部を示す。観察者ウィンドウが非常に小さい場合、錐台はピラミッドとして近似される。観察者は、仮想観察者ウィンドウを通してディスプレイの方向を見て、シーンを表す波面を観察者ウィンドウにおいて受け取る。ホログラフィック符号化処理は、必要な変換回数が多いため大きな計算負荷をかける。リアルタイム符号化は、高コスト高性能な計算ユニットを必要とする。

0023

本出願人の特許文献3は、奥行き情報を有する3次元画像データからリアルタイムにビデオホログラムを生成することを可能にする方法を開示する。これにより、相対的に単純で安価な計算ユニットを使用してホログラムを生成できるようになる。

0024

本出願人の特許文献3は、リアルタイムに計算機生成ビデオホログラムを生成する方法を開示する。空間光変調器SLM上でオブジェクトポイントにより構成される3次元シーンの表現に対するホログラム値は、奥行き情報を有する画像データに基づいて符号化される。上述の従来の解決策と同様に、特許文献3で開示される方法は、シーン自体のオブジェクトを再構成するのではなくオブジェクトにより放射される波面を1つ又は複数の仮想観察者ウィンドウにおいて再構成する概念に基づく。変調波動場は、ホログラム値により制御される空間光変調器SLMにより十分なコヒーレント光から生成され、所望の現実3次元シーン又は仮想3次元シーンは、空間における干渉により再構成される。仮想観察者ウィンドウは、錐台形状の再構成空間においてSLMにより底面として生成される。ウィンドウは、観察者の眼に近接して位置し、周知の位置検出及び追跡システムを使用して実際の観察者の位置に対して追跡される。特許文献3において開示される方法は、観察者がシーンを見る領域がSLMから観察者ウィンドウにわたる錐台形状の再構成空間により規定されるということに基づく。観察者ウィンドウがSLMより非常に小さいため、錐台はピラミッドにより近似される。更に方法は、単一のオブジェクトポイントの再構成がSLMの部分集合であるサブホログラムのみを必要とするという原理に基づく。シーンの各点に関する情報は、ホログラム全体にわたり分散されず、特定の制限された領域、いわゆるサブホログラムにのみ含まれる。この概念に従って、シーンの個々のオブジェクトポイントは、SLM上の制限された画素領域、いわゆるサブホログラムによってのみ再構成される。特許文献3の開示は、オブジェクトポイント毎にシーンの再構成全体に寄与するサブホログラムがルックアップテーブルから検索され且つそれらのサブホログラムがシーン全体の再構成に対する全体のホログラムを形成するように蓄積されるという概念に基づく。

0025

特許文献3で開示される方法の特に好適な一例によると、シーンのビューは、各観察者の位置及び観察者の閲覧方向により規定される。各観察者は、観察者平面において観察者の眼に近接して存在する少なくとも1つの仮想観察者ウィンドウを割り当てられる。準備処理ステップにおいて、シーンは可視オブジェクトポイントに3次元的に離散化される。それらのデータは、既にインタフェースから得られてもよい。特許文献3で開示される処理のステップは以下の通りである。

0026

−ステップ1:
オブジェクトポイント毎にサブホログラムの位置を見つける:対応するサブホログラムの位置及び範囲は、オブジェクトポイントの位置、すなわち横方向のx座標、y座標及び奥行きの距離から導出される。

0027

−ステップ2:
寄与する対応サブホログラムをルックアップテーブルから検索する。

0028

−ステップ3:
全てのオブジェクトポイントに対してこれらの2つのステップを繰り返す。ここで、サブホログラムは、シーン全体の再構成に対する全体のホログラムを形成するように蓄積される。

0029

特許文献3で開示される単純な一例によると、オブジェクトポイントに割り当てられるサブホログラムのサイズは、交差線定理に基づいて見つけられる。瞳孔を範囲に含む観察者ウィンドウ又はその一部は、オブジェクトポイントを通ってホログラム面、すなわちSLMに投影される。このシーンの点を再構成するのに必要とされるサブホログラムの画素の指標が判定される。

0030

特許文献3の開示の更なる態様によると、例えば位置又は形状が原因となるSLM許容差補償するため又は再構成品質を向上するために、追加の補正関数がサブホログラム又は全体のホログラムに適用される。補正値は、例えばサブホログラム及び/又は全体のホログラムのデータ値に加算される。更に、全てのサブホログラムが観察者ウィンドウの実際の位置により規定されるため、例えば観察者が側面から大きな角度でディスプレイを見る場合、特別なルックアップテーブルが更に特有な観察者ウィンドウに対して生成される。

0031

特許文献3において説明されるように、ルックアップテーブルを使用する原理は拡張されるのが好ましい。例えば、色及び輝度情報に対するパラメータデータは別個のルックアップテーブルに格納可能である。更に、サブホログラム及び/又は全体のホログラムのデータ値は、ルックアップテーブルの輝度及び/又は色値により変調可能である。カラー表現は、原色が各ルックアップテーブルから検索されるという概念に基づく。

0032

特許文献3において開示される方法が基づくルックアップテーブルは、参照により組み込まれる本出願人により出願された特許文献2又は国際公開第2006/066919号パンフレットに従って生成されるのが好ましい。ルックアップテーブルは、適切なデータキャリア及び記憶媒体に格納される。

0033

図26Aは、一人の観察者の例により特許文献3の開示の一般的な概念を示す。シーン(S)のビューは、観察者(O)の位置及び閲覧方向により規定される。観察者は、参照平面において観察者の眼に近接して存在する少なくとも1つの仮想観察者ウィンドウ(VOW)を割り当てられる。変調波動場は、ホログラム値により制御される空間光変調器(SLM)により十分なコヒーレント光から生成される。方法及びその方法から得られるディスプレイは、シーン自体のオブジェクトを再構成するのではなくオブジェクトにより放射される波面を1つ又は複数の仮想観察者ウィンドウ(VOW)において再構成するという概念に基づく。図26Aにおいて、オブジェクトは、単一のオブジェクトポイント(PP)により表現される。観察者(O)は、仮想観察者ウィンドウ(VOW)を通してシーン(S)を見ることができる。仮想観察者ウィンドウ(VOW)は、観察者(O)の瞳孔を範囲に含み、周知の位置検出及び追跡システムを使用して実際の観察者の位置に対して追跡される。ビデオホログラムのホログラム値により空間光変調器(SLM)を制御することにより、画素において変調され且つ表示画面から放射される波動場は、再構成空間において干渉を起こすことにより所望通りに3次元シーンを再構成する。図26Aから分かるように、本実施例の一般的な原理によると、シーン(S)の単一のオブジェクトポイント(PP)は、空間光変調器(SLM)上の制限された画素領域、いわゆるサブホログラム(SH)によってのみ再構成される。図26Aにおいて分かるように、最も単純な解決策によると、サブホログラム(SH)のサイズは交差線の定理に基づいて規定され、それによりそのオブジェクトポイント(OP)の再構成に必要な画素の指標が見つけられる。サブホログラム(SH)の位置及び範囲は、オブジェクトポイント(PP)の位置、すなわち横方向のx座標、y座標及び奥行きの距離又はzの距離から導出される。その後、その点(PP)を再構成するのに必要とされるホログラム値はルックアップテーブルLUTから検索される。

0034

サブホログラム(SH)は、輝度及び/又は色値により変調され、いわゆる全体のホログラムを形成するように各位置においてホログラム面に蓄積される。上述のルックアップテーブルに含まれるデータは、事前に生成される。データは、従来技術のセクションに上述したように特許文献2で説明される方法を使用して生成され、適切なデータキャリア及び記憶媒体に格納されるのが好ましい。オブジェクトポイントの位置及び特性を使用して、対応するサブホログラムは事前に計算され、その後サブホログラムのルックアップテーブル、色及び輝度値、並びに補正パラメータが生成される。

0035

図26Bは、この原理を更に詳細に示し、オブジェクトポイント(P1、P2)にそれぞれ割り当てられるサブホログラム(SH1、SH2)を示す。これらのサブホログラムが限定され且つ全体のホログラム、すなわち空間光変調器(SLM)全体の小さな連続した部分集合を形成することが図26から分かる。図26から分かるように、交差線の定理に基づいて判定されるサブホログラムの位置及び範囲に加えて、更なる関数関係が可能である。

0036

全ての内容が参考として本明細書に取り入れられる本出願人により出願された特許文献4及び特許文献5は、十分なコヒーレント光の回折により3次元シーンを再構成する装置を説明する。装置は、点光源又は線光源、光を集束するレンズ及び空間光変調器を含む。従来のホログラフィック・ディスプレイとは異なり、透過モードのSLMは少なくとも1つの「仮想観察者ウィンドウ」において3Dシーンを再構成する(この用語及び関連技術の説明については、付録I及び付録IIを参照)。各仮想観察者ウィンドウは、観察者の眼に近接して位置し、仮想観察者ウィンドウが1つの回折次数に位置するようにサイズ制限されるため、各眼はSLM表面と仮想観察者ウィンドウとの間にわたる錐台形状の再構成空間において3次元シーンの完全な再構成を見ることができる。ホログラフィック再構成から外乱を除去するために、仮想観察者ウィンドウのサイズは再構成の1つの回折次数の周期間隔を超えてはならない。しかし、そのサイズは、少なくとも閲覧者がウィンドウを通して3Dシーンの再構成全体を見れるようにするのに十分な大きさである必要がある。他方の眼は同一の仮想観察者ウィンドウを通して見るか、あるいはそれに応じて第2の光源により生成される第2の仮想観察者ウィンドウを割り当てられる。本明細書において、一般には非常に大きい可視領域は、局所的に位置付けられる仮想観察者ウィンドウに制限される。周知の解決策は、従来のSLM表面の高解像度から結果として得られる大きな領域を小さく再構成し、それによりそれを仮想観察者ウィンドウのサイズに縮小する。これにより、幾何学的理由により小さくなる回折角及び現在のSLMの解像度は、適切な消費者ベル計算機器を使用して高品質のリアルタイムホログラフィック再構成を達成するのに十分であるという結果が得られる。

0037

3次元画像を生成する移動電話は、全ての内容が参考として本明細書に取り入れられる特許文献6において開示される。しかし、本明細書において開示される3次元画像は、自動立体を使用して生成される。自動立体で生成された3次元画像の1つの問題は、一般的に画像がディスプレイ内にあるように閲覧者が知覚する一方で、閲覧者の眼がディスプレイの表面上に焦点を合わせる傾向があることである。閲覧者の眼が焦点を合わせる場所と3次元画像の知覚された位置との不一致により、多くの場合、閲覧者はしばらく後に不快感感じる。この問題は、ホログラフィにより生成された3次元画像の場合には起こらないか又は大きく軽減される。

先行技術

0038

米国特許第6,153,893号明細書
国際公開第2006/066906号パンフレット
国際公開第2008/025839号パンフレット
国際公開第2004/044659号パンフレット(米国特許出願公開第2006/0055994号明細書)
米国特許第7,315,408B2号明細書
米国特許出願公開第2004/0223049号明細書

0039

インターネット・プロトコルを介した音声及びホログラフィック画像(VHIOIP)サービス又は通信が提供されるホログラフィック・ディスプレイが提供される。

0040

ホログラフィック・ディスプレイにおいて、VHIOIPサービス又は通信が、インターネット・プロトコルを介した音声及びビデオホログラフィック画像(VVHIOIP)サービス又は通信であってもよい。

0041

ホログラフィック・ディスプレイにおいて、VHIOIP又はVVHIOIPサービス又は通信が、リアルタイム、又は、準リアルタイムで提供されてもよい。

0042

ホログラフィック・ディスプレイにおいて、VHIOIP又はVVHIOIPサービス又は通信が、リアルタイム又は準リアルタイムのビデオホログラフィック通信を二人の人間の間で可能としてもよい。

0043

ホログラフィック・ディスプレイにおいて、仮想観察者ウィンドウ(VOW)が、単一の観察者、又は、複数の観察者の眼の位置に配置されてもよい。

0044

ホログラフィック・ディスプレイの光源は、発光ダイオードであってもよい。

0045

ホログラフィック画像計算が実行されてもよい。

0046

サブホログラムが、ホログラフィック画像計算に利用されてもよい。

0047

ホログラフィック画像計算は、リアルタイム又は準リアルタイムで実行されてもよい。

0048

ホログラフィック・ディスプレイは、基板上に画素を有する空間光変調器(SLM)を含んでいてもよく、SLMの画素のホログラム符号化データを判定するために実行される計算は、SLMの画素と同一の基板上にある回路を利用して実行されてもよい。

0049

ホログラフィック・ディスプレイにおいて、計算は、フーリエ変換又はフレネル変換の計算を含まなくてもよい。

0050

ホログラフィック・ディスプレイにおいて、ホログラム符号化データが画素により専有される空間の外側で計算され、ホログラム符号化データがデータ圧縮技術を使用して圧縮されて画素の基板上の回路に送信され、回路が受信したデータを伸張する機能を実行してもよい。

0051

ホログラフィック・ディスプレイにおいて、グラフィックス・サブシステムの3Dレンダリングパイプラインが、ホログラフィック変換及び符号化のための追加の処理部を含んでいてもよい。

0052

ホログラフィック・ディスプレイにおいて、3次元空間の点についてのシーケンシャルなホログラフィック変換が、ホログラフィック計算パイプラインによりグラフィックスカードの3Dパイプラインを拡張することで実行されてもよい。

0053

ホログラフィック・ディスプレイにおいて、ホログラフィック計算において使用される実空間画像データは、連続する実空間画像フレーム間の差分であってもよく、ホログラフィック表示データは、サブホログラム差分データ及びディスプレイ記憶位置データの形式でホログラフィック・ディスプレイのクラスタ送出されてもよい。

0054

ホログラフィック・ディスプレイにおいて、VHIOIPまたはVVHIOIPのピア・ツー・ピアサービス又は通信が提供されてもよい。

0055

ホログラフィック・ディスプレイにおいて、ファイル共有サービス又は通信が提供されてもよい。

0056

ホログラフィック・ディスプレイにおいて、ホログラフィック・ディスプレイが接続されているグローバルネットワークを介したインスタント・メッセージ・サービス又は通信が提供されてもよい。

0057

ホログラフィック・ディスプレイにおいて、通信サービス又は通信が、ホログラフィック・ディスプレイが接続されているコンピュータ・ネットワークを介して提供されてもよい。

0058

ホログラフィック・ディスプレイにおいて、ファイル共有サービス又は通信が、ホログラフィック・ディスプレイが接続されているコンピュータ・ネットワークを介して提供されてもよい。

0059

ホログラフィック・ディスプレイにおいて、インスタント・メッセージ・サービス又は通信が、ホログラフィック・ディスプレイが接続されているコンピュータ・ネットワークを介して提供されてもよい。

0060

ホログラフィック・ディスプレイにおいて、加入者にVHIOIPまたはVVHIOIPサービス又は通信の利用を可能にするコンピュータ・ソフトウェアの、オンラインで、ダウンロード不可能な、一時利用が提供されてもよい。

0061

ホログラフィック・ディスプレイにおいて、加入者にVHIOIP又はVVHIOIPサービス又は通信の利用を可能にする、ダウンロード用のオンラインソフトウェアが提供されてもよい。

0062

ホログラフィック・ディスプレイにおいて、ホログラフィック表示データにアクセスするためのドメイン及びドメイン・データベース・システムへのアクセス権が提供されてもよい。

0063

ホログラフィック・ディスプレイを各自で利用する二人のユーザが、VHIOIPまたはVVHIOIPに基づくリアルタイム又は準リアルタイムのビデオホログラフィック通信を利用して、インターネットを介して通信する通信システムが提供される。

0064

ホログラフィック・ディスプレイであって、空間光変調器を照明するための光源及び光学系を含むホログラフィック・ディスプレイを利用して、複数の離散的な点から構成される3次元シーンのホログラフィック再構成を生成する方法であって、空間光変調器上でホログラムを符号化する工程を含むことを特徴とする方法が提供される。

図面の簡単な説明

0065

ホログラムのデータ転送速度が元の現実空間データのデータ転送速度よりはるかに速いことを示す図である。
ホログラフィック計算が画素マトリクスの空間において実行されてもよいSLMの一部と従来のSLMの一部との構造及び性能特性を比較する図を示す。
ホログラフィック計算が画素マトリクスの空間において実行されてもよいSLMの一部の構造を示す図である。
ホログラフィックデータの表示のために伸張計算が画素マトリクスの空間において実行されてもよいSLMの一部を示すである。
従来の2D表示データの表示のために伸張計算が画素マトリクスの空間において実行されてもよいSLMの一部を示す図である。




TFTの製造方法を示す図である。



TFTの製造方法を示す図である。
一実施例に係るホログラムを再構成する方法を示す図である。


一実施例に係るホログラムを再構成する方法を示す図である。
従来技術に係る従来のアクティブマトリクス液晶表示装置の一般的な構造を示す透視画である。




一実施例のホログラフィック・ディスプレイのアクティブマトリクス基板の製造工程を示す図である。



図11のアクティブマトリクス基板の更なる製造工程を示す図である。


図12のアクティブマトリクス基板の更なる製造工程を示す図である。
離散的な任意の位置のオブジェクトポイントの表現を含むホログラフィック・ディスプレイを示す図である。
一実施例のホログラフィック・ディスプレイにおいてグラフィックス計算で実現されてもよい機能ユニットを示す図である。
一実施例のホログラフィック・ディスプレイにおいて使用されるサブホログラムSHに対するルックアップテーブルを示す図である。
一実施例のホログラフィック・ディスプレイに対するホログラフィック変換及び符号化のための追加の処理ユニットを示す図である。

セルの数がより少ないため、一実施例のホログラフィック・ディスプレイに対して、サブホログラムを使用する場合に計算負荷が非常に小さいことを示す図である。


時間tにおけるシーン、時間t+1における更なるシーン及び差分シーンを示す図である。
アドレス指定可能なデータ転送を使用して一実施例のホログラフィック表示装置を示す図である。
一実施例のホログラフィック・ディスプレイにおけるトランジスタの数が計算されるスプレッドシートの一部を示す図である。
図21のスプレッドシートの一部の残りの部分を示す図である。
一実施例のホログラフィック表示装置に係るクラスタ設計を示す簡略化された図である。
一実施例のホログラフィック表示装置に係る表示データによりとられるパスを示す図である。
計算が従来の2D表示データ又はホログラフィック表示データを表示するディスプレイに対して画素マトリクスの空間において実行されてもよいSLMの一部を示す図である。

従来技術に従ってサブホログラムを生成する方法を示す図である。
一実施例に従ってホログラムを再構成する方法を示す図である。
一実施例に係るパネルタイリングを示す図である。
オクルージョンに関連する幾何学的考慮を示す図である。
オクルージョンに関連する幾何学的考慮を示す図である。
一実施例に従ってオクルージョン現象対処する方法を示す図である。
一実施例に従ってオクルージョン現象に対処する方法を示す図である。
一実施例のホログラフィック表示装置に従って表示データによりとられるパスを示す図である。
一実施例に従って、制御可能なプリズムを使用して仮想観察者ウィンドウを移動させることにより1人以上のユーザを追跡する方法を示す図である。

実施例

0066

<A.画素と同一基板上の計算によるホログラム表示
一実施例は、3次元画像に対応する強度マップ及び奥行きマップ等の実空間画像データを受信するディスプレイを含む。空間光変調器のホログラフィック符号化は、3次元画像データに基づいてリアルタイムに又は準リアルタイムに計算される。ホログラム計算の少なくとも一部は、1つの基板上で実現される共通のユニットを形成するように、機能的にも空間的にも従来の装置に分離された2つの機能ユニット、すなわちホログラム計算ユニット及びホログラム表示ユニットを組み合わせることにより、画素マトリクスが存在する物理空間において実行されてもよい。これは、少なくとも一部のホログラム計算のためのトランジスタが画素制御に使用されるトランジスタ間又はそれらのトランジスタに隣接して組み込まれてもよいことを意味する。あるいは、全てのホログラム計算は、1つの基板上で実現される共通のユニットを形成するように、機能的にも空間的にも従来の装置に分離された2つの機能ユニット、すなわちホログラム計算ユニット及びホログラム表示ユニットを組み合わせることにより、画素マトリクスが存在する物理空間において実行されてもよい。あるいは、ホログラム計算のための一部又は全てのトランジスタは、画素マトリクス外にあり且つ画素制御に使用されるトランジスタと同一基板上にあってもよい。「同一基板上」という用語は、トランジスタが基板と原子レベルでのみ結合できることを意味せず、回路が配設される物理支持媒体を基板が一般に提供することを意味することは当業者には明らかであるべきである。「基板」の意味に関する更なる情報は、セクション「基板」において与えられる。

0067

画素マトリクス又は同一基板上の他の場所におけるホログラムの計算は、従来技術において説明される解析的なホログラム計算方法に限定されない。ルックアップテーブル(LUT)の方法等の他の種類の計算方法も可能である。解析的な計算方法は、計算方法を実証する一例として使用されてもよい。画素マトリクスにおけるホログラムの計算の場合、ホログラフィック計算方法はディスプレイ全体にわたり同一であってもよく、ほぼサブホログラムの寸法の距離にわたりサブホログラムを加算するためにデータを交換するのが好ましい。サブホログラムは計算に使用される。表示面全体にわたり計算を均一に分散することができる。しかし、ハードウェア設計シミュレーション及び評価を容易にするために、表示面にわたりタイリングされるクラスタと呼ばれる小さな同一の部分に計算を分割できる。タイル矩形である必要はなく、タイリングされた六角形(「蜂の」)のような他の構造も可能である。「クラスタ」という名前は、ホログラム計算データパスの一部又は全てを範囲に含む計算単位に対して使用される。従って、クラスタは、元の実空間データのセクションからディスプレイのタイルに対するホログラムデータを計算できる最小単位である。これらのクラスタは、隣接する単位間でデータを交換するのが好ましいため、隣接する単位からのサブホログラムが重なり合う場合、SLMは正確に符号化される。これを図24に概略的に示す。クラスタの方法の1つの利点は、クラスタが設計された後、ホログラフィック・ディスプレイは同一のクラスタを共にタイリングすることにより容易に構築されることである。

0068

理想的には、非常に高い画質又は幅が数mmではなく約1cm以上の仮想観察者ウィンドウ、あるいはその双方を有するホログラムを表示するために、16,000×12,000画素等の非常に高い解像度が要求される。強度画像及び3次元奥行き情報(「Zバッファ」と呼ばれる)を含む表示される画像コンテンツは、一般に最大2,000×1,500画素の解像度を有するのみである。図1に示すように、ホログラムを表示するのに必要とされるデータ転送速度は、元データを表示するのに必要とされるデータ転送速度と比較して例えば与えられる値の例の場合には48倍速い。図1において、3次元画像データは、強度マップ及び3次元奥行きマップの形式で供給される。一対の奥行きマップ及び強度マップは、各眼に対して、すなわち各仮想観察者ウィンドウに対して構成されるのが好ましい。それらのマップの各々は、2,000×1,500画素のデータアレイから構成される。各マップの画素毎のデータは、それぞれ8ビットの3つの色及び1つのz値、すなわち4つの値により表される。ビットは2進数である。従って、画素毎に32ビット必要である。ビデオデータは、25Hz又は25フレーム/秒(fps)で提供される。2つのビュー(右眼及び左眼)を使用すると、図示するようにデータ転送速度は4.8ギガビット/秒である。ノイズ平滑化又はアーティファクトの低減又は要求されるデータ伝送速度の低下等のより高度な例において、連続フレームに関わるデータ処理が実行されるが、単純な例において、このデータはフレーム毎にホログラムを計算するために使用される。ホログラム計算は、25Hzのビデオ転送速度、並びに2つのビュー及び3つの色を使用して16,000×12,000画素のデータアレイに対応するデータ出力を生成する。ここで、各画素は8ビットで表され、フレームレートは150fpsである。従って、図示するように、ホログラムに対するデータ転送速度は230ギガビット/秒である。図1コンテンツは、3原色である赤色、緑色及び青色が表示される処理を表す。この例は、単一のユーザ構成に関するが、対応して高いディスプレイ・フレームレートを有する複数のユーザ構成も可能である。ホログラフィック・ディスプレイにおけるデータ転送速度の多くの他の例が当業者には明らかとなるだろう。

0069

約25Hzのフレームレートは、動画に対する最低許容レートであることが強調されるべきである。より円滑な再生を行なうためには、25Hzを上回るフレームレートが使用されるべきである。フレームレートが高くなる程、閲覧者は、再生がより円滑であると考える。

0070

ホログラムは、所定のディスプレイの光波長に対してのみ計算される。このため、計算はオブジェクトポイント毎に3度実行される。すなわち、赤色、緑色及び青色等の色成分毎に1度実行される。他の色は3つの色成分を利用することにより生成され、この色の混合は順次又は同時に実現される。

0071

ホログラムが画素マトリクス等の同一の基板上の回路において生成される場合、元の画像データのみがディスプレイの基板に送信される必要がある。ホログラムが画素マトリクスの回路を使用して生成される場合、強度及び奥行き情報はパネルのそれらの位置に転送され、それらの情報は後でホログラム計算に必要とされる。本実施例の好適なディスプレイにおいて、ホログラムの画素値を計算するために、元の画像のサブセクションの値のみが考慮される。その1つの理由は、本実施例の好適なディスプレイにおいて、再構成に使用される光がディスプレイ全体にわたり完全にコヒーレントではなく、コヒーレンスがディスプレイの小さなサブセクションであってもよいディスプレイのサブセクション内に存在するためである。コヒーレンスは存在しないか、あるいはディスプレイの異なるサブセクションに対してディスプレイの1つのサブセクションから制限された範囲までのみ存在する。好適なディスプレイの各サブセクションは、ホログラム全体の対応するサブホログラムを生成するために使用されてもよい。サブホログラムの寸法は、元画像の強度及び奥行き値をサブホログラムの計算に対して必要とする画素の周囲の領域の最大拡張を規定する。その結果、必要な内部配線、いわゆる「ローカル相互接続」の長さが規定される。図3を参照。この解決策によると、ホログラムを生成するのに必要とされる大量の画素データの全て又は少なくとも一部が表示されるディスプレイパネル上の領域において直接計算されるため、長い配線を介するホログラフィック表示データの転送又はデータの中間記憶領域は必要ないか又はその必要性は低減される。これは、ディスプレイパネルに送出されるデータの解像度を低下し、ディスプレイパネルに送出されるデータ転送速度を低下する。その例が図1に示す状況に適用される場合、データ伝送速度が約1/50に低下される。その結果、パネル全体にわたる行配線及び列配線の数、いわゆる「グローバル相互接続」は、それに応じて減少される。図3を参照。元の画像データの転送には、ホログラムデータの送信と比較してより少ない配線で十分であり、送信周波数はそれに従って低減され、行配線及び列配線における電力損失を削減するという追加の利点を有する。

0072

データ送信周波数を低減することは、行配線及び列配線における電力損失を低下するという利点を有する。これは、ゼロから1又は1からゼロに2進数を切り替えるには電力を必要とするためである。スイッチング速度が速くなると、電力に対する要求も増加する。電力は最終的に熱として損失され、その結果、高いデータ送信周波数のディスプレイにおいて熱の問題を引き起こす可能性がある。熱の問題は、構成要素が触れるのに危険な程熱くなること、熱誘起応力の結果起きる電子部品ひび割れ及び破損、電子部品の酸化等の望ましくない化学反応極端な温度に曝された結果起きる液晶材料の品質の低下、並びに温度上昇の結果起きる熱キャリア生成等の半導体材料挙動に対する変化を含む。装置がバッテリで動作する場合、バッテリから消費される電力が多い程、バッテリはより速く放電し、装置がバッテリの充電までの間に使用される期間は減少する。

0073

列配線及び行配線に対する従来の解決策において必要とされていた画素毎の領域の多くの割合は、ここでは他の目的で使用可能である。図2は、2つの解決策の動作原理を比較する。従来技術に基づく解決策において、16,000×12,000画素の高解像度ホログラフィック・ディスプレイが考慮される。行配線及び列配線を短くするために、ディスプレイは、例えば図28に示すように4つの象限にタイリングされる。各象限は、8,000本の列配線及び6,000本の行配線を有する。合計で、32,000本の列配線及び24,000本の行配線が必要とされる。1人のユーザに対して、25fpsのビデオ転送速度(入力データのフレームレート−強度及びzバッファ)の3つの色成分(例えば、R、G、B)をそれぞれ有する2つのビュー(右側及び左側)は、結果として150画像/秒のディスプレイ・フレームレートを与える。行数を乗算し且つフレーム間の空き送信時間の10%を加算すると、1MHzの列駆動周波数が必要とされる。本実施例に係る解決策の一例において、画像データは2,000×1,500画素の実画像画素アレイに従って供給される。更にディスプレイが4つの象限にタイリングされる場合、各象限は750本の行配線を有する。これに150画像/秒を乗算し且つフレーム間の空き送信時間の20%を加算すると、図示するように135kHzの列駆動周波数が必要とされるだけである。この例は、単一のユーザ構成に関するが、動揺に更に高いディスプレイ・フレームレートを有する複数のユーザ構成も可能である。

0074

パネル及び計算パラメータに依存して、図2の従来技術に係る解決策と比較して、図2の実施例に係る解決策において省略されてもよい行配線及び列配線を節約する空間は、ホログラム計算のための回路に必要な空間より大きい可能性があるため、節約された空間の一部のみがホログラム計算に使用されるトランジスタに対して必要とされるだろう。この場合、透過電極の領域は増加され、LCDの透過率は向上される。計算が節約された画素領域において実行されるため、ディスプレイと同一の基板上に存在せず且つ任意の周知の従来の装置において大きな問題及び高いコストの原因となる追加の計算ユニットは余分になる。別の利点は、パネル制御に対するデータ転送速度が従来のLCDとほぼ同一であるため、パネル制御の複雑さが大きく軽減されることである。25fpsの2,000×1,500画素の例示的な解像度及び32ビット/画素の2つのビューに対する4.8ギガビット/秒のデータ転送速度は、60Hzのフレームレート及び3つの8ビット色を有する1,920×1,600画素のTFTパネルに対するデータ転送速度とほぼ同一である。この例は単一のユーザ構成に関するが、同様に更に高いディスプレイ・フレームレートを有する複数のユーザ構成も可能である。これは、そのようなパネルが従来のディスプレイ技術により容易に制御される一方で、当業者には理解されるように、計算ユニットとディスプレイ電子機器との間及びディスプレイ電子機器とディスプレイパネルとの間の双方における図1の230ギガビット/秒の例示的なデータ転送速度のホログラム全体の送信が実現するのに困難で且つコストが非常にかかる特別な解決策を使用してのみ実現可能であることを意味する。

0075

元の実空間画像が2,000×1,500画素を有し且つ25fpsのビデオフレームレートで供給される空間光変調器におけるホログラムの2次元符号化を考慮する場合、ホログラフィック計算に対して約1億個のトランジスタ、すなわち実空間画素毎に約34個のトランジスタが必要とされる。これは、200MHzのスイッチング周波数の単結晶Si回路の場合である。単結晶Siから成るTFTが約25MHzのスイッチング周波数を有してもよいため、より遅いスイッチング速度を補償するために1億個のトランジスタではなく約6億9千万個のトランジスタが必要とされる。16,000×12,000画素のホログラム解像度を仮定すると、これは、ホログラム画素毎に約4つのトランジスタが必要であることを意味する。新しい画像が表示される時に計算された値のみが画素セルに書き込まれるため、画素毎に1つ又は2つの追加のトランジスタが必要とされる。同一の解像度を維持しつつディスプレイの寸法が大きくなると、画素ピッチは更に大きくなり、従って画素の周囲に追加で配置されるトランジスタの数も増加する。トランジスタ数のより詳細な推定については、「トランジスタ数の推定」のセクションで与えられる。

0076

パネルが行配線及び列配線を介して制御される場合、これらの配線が広くなる程、ディスプレイは大型になる。これは、固定配線材料低効率に対して及び固定配線断面積に対して配線の低効率がその長さに比例し、固定配線材料低効率に対して、並びに固定配線の長さ及び厚さに対して、配線の低効率がその幅に反比例するためである。これは、画素マトリクスにおいてホログラムを計算する方法が特に大型の高解像度ホログラフィック・ディスプレイを使用する従来の制御技術に対して有利であることを意味する。

0077

TFTトランジスタとしての組み込みは、計算のためのトランジスタが画素トランジスタと共に基板に適用されるという大きな利点を有する。

0078

トランジスタ数が増加して障害発生の確率が高くなる限り、追加のコストを招くことになる。これは、耐障害性計算方法を使用することにより補償される。この方法において、個々の素子における故障は、欠陥のある構成要素がない場合に取得される計算結果と比較して僅かな偏差の原因となるだけである。

0079

計算は、図2及び図3においてクラスタと呼ばれる多くの隣接する計算単位で実行される。一般に、計算単位(クラスタ)のサイズが大きくなる程、一方ではデータ転送速度が低下し且つ他方では計算の実現が容易になるため、それらのサイズは最適化される。

0080

他の実施例において、ディスプレイは、強度マップ及び奥行きマップデータ等の実空間データに基づいて計算されたホログラフィック画像データを表示するために使用される。従来技術のディスプレイに関する固有の問題は、それらのディスプレイが表示回路と同一基板上に実装されない回路を必要とすることである。この追加の回路は、ディスプレイの基板と別個の基板上に実装される必要がある。これは、大きなデバイス体積及び重量等の望ましくない特性を招く。消費者は、より小さい表示装置、より薄型の表示装置又はより軽量な表示装置を常に要求している。本実施例のホログラフィック・ディスプレイは、表示回路と同一基板上にある計算回路を有する。計算回路は、ディスプレイの画素間にあってもよく、あるいはディスプレイの画素アレイ外にあるが依然として同一基板上にあってもよい。

0081

<Si(LCoS)ディスプレイ上の液晶への組込みに関する注意
単結晶シリコンウエハに適用されるものは、小型LCoSディスプレイとは多少異なる。このディスプレイ技術によりはるかに高い周波数が可能になるため、画素毎に1つのトランジスタより少なくてもホログラフィック計算には十分である。一般に、計算の大部分が離散的な計算と同一であり、計算ユニットは画素セルによってのみ中断される。計算に必要なSi領域が変更されないため、本明細書において、少ないデータ量が転送又は格納のみされることにより節約が達成されてもよい。これは、行配線及び列配線に必要とされる領域を減少し、LCoSへのデータの転送を容易にする。しかし、解決策は、計算回路が表示回路とは異なる基板上にある場合よりコンパクトで安価であるため、計算回路は、表示回路と同一基板上にあるが表示回路内には配置されない。

0082

ローカル転送
計算されたデータのローカル転送のための追加の論理が既に存在するため、その論理は各領域に元画像を転送するためにも共通に使用される。そのため、グローバルな行配線及び列配線は完全に余分になる。例えば元データは、シフトレジスタを使用してクラスタからクラスタに転送される。行制御がローカルで実行されるため、行配線の省略により、ディスプレイの右側及び左側が情報を書くために使用されることが可能になる。

0083

<耐障害性計算ユニット>
例えば1,600×1,200画素の解像度を有する通常のTFTディスプレイの場合、画素誤差として明らかとなる製造誤差が存在する可能性がある。ホログラフィの高解像度ディスプレイは、はるかに多い画素数及び従ってはるかに多いTFT数を有し、画素誤差の確率が非常に増加する。追加のTFTが計算のために組み込まれる場合、誤り率は再度上昇する。これにより、単一の欠陥のあるTFTにおける誤差がディスプレイ全体に伝播せず、理想的な性能と比較して僅かな局所的な偏差の原因になるだけであるように計算処理を設計することが必要になる。

0084

製造誤差が閲覧者には不可視の結果又は人間の視覚系により僅かに知覚される程度の結果を招くこともある。この場合、そのような欠陥は許容されるだろう。しかし、例えば、多くのSLMセルがそのような例において影響を受けるため、完全に損傷したクラスタは許容されない。

0085

TFT等の冗長な回路は、装置の起動時に使用される回路の一部が故障していると分かった場合にそのような回路が装置の起動時に使用される回路の一部を置換するために使用されるように、画素マトリクスの空間に製造されてもよい。装置は、1つの回路のスイッチング特性が回路の誤動作を示すか否かをテストすることなどにより、時々自己診断をしてもよい。誤動作する回路は使用不可能であるとして不揮発性メモリ等のメモリに記録されてもよく、他の回路はその代わりに使用されるものとして記録されてもよい。同様の方法は、本明細書に参照により組み込まれるJ. Birnbaum及びR.S. Williamsの「Physics and the Information Revolution」Physics Today、2000年1月、38〜42ページにおいて従来の耐障害性コンピュータ回路に対して報告されている。あるいは、回路は、永続的に暗い画素を結果として与える故障の確率が永続的に明るい画素を結果として与える故障の確率より高くなるように設計されてもよい。これは、後者の方が閲覧者にとって煩わしいためである。

0086

最適化された誤差許容の設計に対して、回路内のより重要な場所において、構成要素のサイズが更に大きいトランジスタ、特に横方向のサイズが大きいトランジスタは、回路のより重要な部分の故障の確率を低減するために実現されてもよい。更なる方法は、欠陥のあるユニットの結果がより大きい表面積にわたり分散されるように計算パイプラインを混合することである。これは、ホログラム画素の値を計算するために、約1,000個以上の値が加算されてもよいことが分かる場合に理解されてよい。それらの値が全て同一のパイプラインから得られた場合、このパイプラインが故障すると、ホログラム画素値は完全に誤った値となる。クラスタが並列パイプラインから構成される場合、内部クラスタ構造は、加算する値が全ての並列パイプラインから得られるように構成される。値が例えば4つのパイプラインから得られ、1つのパイプラインが故障する場合、入力値の25%のみが誤っている。この例において、計算されたホログラム画素値は、入力値の100%が誤っている場合より正確である。

0087

いくつかの例において、「後続修復戦略が使用されてもよい。そのような場合、ディスプレイのテスト段階中に故障したユニットを識別し、関連する導電線を物理的に切断することにより回路を修正する。そのような方法は短絡を解決する。接続の切断は、最も望ましくない画素の故障(例えば、高い強度で常に光っている画素)が単純にそれらをオフして暗くすることにより改善されることを保証する。

0088

本実施例に係る装置の場合、装置は、以下に与えられる製造方法の概要、それらのある組合せに従って製造されてもよく、あるいは当業者には明らかである他の製造方法に従って製造されてもよい。有機半導体は、実施例の装置内の回路を製造するために使用されてもよい。

0089

<B.空間光変調器に対する符号化の効率的な計算を使用する同一基板上の計算によるホログラム表示>
リアルタイム又は準リアルタイムに変化する再構成のための大きな計算機生成ホログラム(CGH)の表現に対する3次元コンテンツの変換を行なう周知の方法は、計算資源に関して大きな労力を費やすことによってのみ実現される。従来技術の国際公開第2008/025839号パンフレットの「Method for generating computer-generated video holograms in real time with the help of LUTs」において説明される改善例において、1,920×1,080個の再構成オブジェクトポイントを含む対話型リアルタイムホログラムは、事前に計算されたサブホログラム及びルックアップテーブル(LUT)を使用して市販のパーソナルコンピュータ(PC)システムにより対話的にリアルタイムに表示される。従来の方法は、図14において白丸により示すように、オブジェクトポイントが特定の離散的な位置においてのみ再構成可能であることを特徴とする。本明細書において説明する本実施例の方法は、図14において黒丸により示すように、オブジェクトポイントが再構成錐台内の任意の位置において生成されるという制限を回避する。図14は、従来のLUT方法を使用して生成されるオブジェクトポイント(白丸)が特定のオブジェクト面に固定的に割り当てられる方法を示す。オブジェクト面は、ホログラム面に対して固定の距離で位置付けられる。これに対して、本実施例の解析的方法によると、オブジェクトポイント(黒丸)は任意の位置にあってもよい。

0090

第A部の実施例は、空間光変調器の符号化を計算する従来の方法を使用して実現されてもよい。あるいは、第A部の実施例は、空間光変調器に対する符号化のより効率的な計算を提供する方法を使用して実現されてもよい。より効率的な1つの計算方法は、国際公開第2008/025839号パンフレットにおいて説明される。フーリエ変換自体又はフレネル変換自体の計算を必要としないために効率的に実現される以下のより効率的な方法は、本発明の一実施例である。更に、以下のより効率的な方法は、フーリエ変換又はフレネル変換を必要としないと言われる。

0091

空間光変調器に対する符号化のより効率的な計算を提供する方法の一例は以下の通りである。SLM光変調手段(SLM1)を含むホログラフィック表示装置(HAE)に対して計算機生成ビデオホログラムを生成する図8及び図9を参照して説明される解析的方法であり、オブジェクトにより放射される波面が1つ又は複数の仮想観察者ウィンドウ(VOW)において再構成され、ホログラム全体(HΣSLM)の部分集合であるサブホログラム(SH)がSLM上で符号化されることのみが3次元シーン(3D−S)の単一の各オブジェクトポイント(OP)の再構成には必要である方法は、複数のオブジェクトポイントへの3Dシーン(3D−S)の離散化の後に以下のステップを含むことを特徴とする:
3Dシーンの各可視オブジェクトポイント(OP)に対して、
ステップA:オブジェクトポイント(OP)毎にサブホログラム(SH)の位置を判定する。

0092

例えば、仮想可視領域がホログラム面からオブジェクトポイントを通りSLM自体まで投影される交差線の定理を使用する。サブホログラムは、十分な正確度で矩形として近似/モデル化される。ローカル座標系は、原点を中心にしてサブホログラムに割り当てられる。x座標は横座標であり、y座標は縦座標である。サブホログラムは、半分の幅「a」及び半分の高さ「b」の寸法を有する。

0093

ステップB:ホログラム面(HE)内のサブホログラム(SH)毎に仮想レンズ(L)のサブホログラムを判定する:
B1:仮想レンズの焦点距離(f)を判定する:
レンズの焦点距離(f)は、ホログラム面(HE)において再構成されるオブジェクトポイント(OP)のSLMからの直交距離である。

0094

B2:レンズのサブホログラム(SHL)の複素値
サブホログラムの複素値は、以下の式を使用して判定される。

0095

zL = exp{-i*[(π/λf) * (x2 + y2)]}
ここで、λは参照波長であり、fは焦点距離である。図9Aに示すように、式中のfの正符号凸レンズに対応する。図27に示すように、仮想発散レンズが閲覧者に対してSLMの逆側においてオブジェクトポイント(OP)を再構成するために使用される場合、負数のfが要求される。

0096

B3:x及びyの正の値及び負の値に関するzLの対称性のため、1つの象限においてzLの値を判定し且つその結果を適切な符号を使用して他の3つの象限に転送するので十分である。

0097

ステップC:ホログラム面(HE)内においてプリズムのサブホログラム(SHP)を判定する。

0098

選択されたローカル座標系のために、プリズムは結果として位相ずれを与えるため、位相ずれはx座標及びy座標の一次関数である。

0099

C1:水平方向に有効なプリズム(P)の線形因子Cxを判定する。これは、間隔x∈[0, a]において以下の式により示される:
Cx = M * (2π/λ);Mはプリズムの絶対傾斜である(図9B)。

0100

C2:垂直方向に有効なプリズム(P)の線形因子Cyを判定する。これは、間隔y∈[0, b]において以下の式により示される。

0101

Cy = N * (2π/λ);Nはプリズムの絶対傾斜である(図9C)。

0102

C3:プリズムのサブホログラム(SHP)の複素値:
このサブホログラム(SHP)の複素値は、以下の式により2つのプリズムを重畳することにより判定される。

0103

zP = exp{i*[Cx*(x-a) + Cy*(y-b)]}
C4:光源がホログラフィック表示装置によりVOWに結像される場合、プリズムの補正は無視されてもよい。

0104

ステップD:レンズ及びプリズムのサブホログラムを変調する:
図9Aに示すように、組み合わされたサブホログラムの複素値は、符号ではSH =SHL* SHPで表されるzSH = zL * zPとして、仮想レンズ(L)及び仮想プリズム(P)の結果を複素乗算することにより与えられる:
ステップE:位相ずれ
各サブホログラム(SH)は、可視領域内において同様の輝度を達成するために(均一に分散された)位相ずれにより変調される。ここで、位相ずれはサブホログラム毎に異なる。これにより、光学的コヒーレンスを有する光源からのスペックルパターンが減少される。位相ずれの大きさは、スペックルパターンを減少するのに十分であり、πラジアンより小さくてもよい(すなわち、必ずしも-π<Φ0<πではなく、例えば-π/4<Φ0<π/4である)。この処理は、以下により表されてもよい:
zSH := zSHexp(iΦ0)、符号ではSH := SH exp(iΦ0)として表される。

0105

ステップF:強度変調
オブジェクトポイントが自身の輝度及び色を適切に表すように、複素値、すなわち各サブホログラムは、フレームバッファコンテンツ(単色又はR、G、B等のカラー)から取得される強度因子により変調される。

0106

zSH = C * zSH、これは符号ではSH := C * SHで表される。

0107

ステップG:ホログラム全体HΣSLMを形成するためにサブホログラムを加算する。

0108

サブホログラムは、複素加算を使用して重畳される。ホログラム全体は、以下の式により与えられるサブホログラムの複素和である:
HΣSLM=ΣSHi、これは、ホログラム全体に対する座標系に従って符号ではZSLM = ΣzSHiで表される。

0109

上述のステップC、D及びEは、実施例のいくつかの例において個々に省略されてもよく又は組み合わされて省略されてもよい。ここで、計算力又はホログラムの品質は、上述の計算方法を実現するのに必要とされるハードウェアの製造コストの減少等のいくつかの利点と引き替えに低下されてもよい。

0110

更なる注意点は、再構成オブジェクトポイントが光学系の焦点であると考えられる場合、傾斜しており且つ焦点距離fを有するレンズがホログラム面に存在することを意味することである。傾斜レンズは、傾斜していないレンズ及びプリズムから構成される。本明細書において提示される方法によると、オブジェクトポイントは、レンズ関数及び必要に応じてプリズム関数がサブホログラムにおいて符号化されるように再構成される(図9Aを参照)。複数の点から構成されるシーンは、サブホログラムを重畳することにより生成される。この方法を使用することにより、対話型リアルタイムホログラフィック再構成に対するオブジェクトポイントは、市販されている標準的なハードウェアコンポーネントを使用して再構成錐台内の任意の位置において生成される。この解決策は、オブジェクトポイント数に関して容易にサイズ変更可能である。処理ユニットの性能が向上する程、オブジェクトポイント数は増加する。

0111

計算処理は、以下のように要約されてもよい:
1.レンズの計算
a.焦点距離fを見つける。
b.レンズ方程式:e^{-i*[(π/λf) * (x2 + y2)]}を使用する。
2.プリズムの項の計算(オプションであり、処理に依存する)
a.Cx、Cy、a及びbを判定する。
b.方程式:e^{i*[Cx*(x-a) + Cy*(y-b)]}
Cx = (2π/λ) * m
Cy = (2π/λ) * n
3.プリズム及びレンズの項の変調(オプションであり、処理に依存する)
4.ランダム位相の適用(オプションであり、処理に依存する)
5.強度変調
6.ホログラムのSLM別の符号化。

0112

<C.同一基板上の伸張計算によるホログラム表示>
本実施例は、3次元画像に対応する強度マップ及び奥行きマップ等の実空間画像データを受信するディスプレイを含む。空間光変調器のホログラフィック符号化は、3次元画像データに基づいてリアルタイム又は準リアルタイムに計算される。ホログラム表示計算の全て又は少なくとも一部は、1つの基板上で実現される共通のユニットを形成するように、機能的にも空間的にも従来の装置に分離された2つの機能ユニット、すなわちホログラム表示計算ユニット及びホログラム表示ユニットを組み合わせることにより、画素マトリクスが存在する物理空間において実行されてもよい。これは、ホログラム表示計算の全て又は少なくとも一部のためのトランジスタは、画素制御に使用されたトランジスタの間又はトランジスタに隣接して組み込まれることを意味する。あるいは、ホログラム表示計算は、画素回路と同一基板上にある回路を使用して実現されてもよいが、ホログラム表示計算回路は画素回路外にある。

0113

本実施例のこの更なる例において、ホログラム計算は、画素マトリクスにより専有される空間外の場所で実行される。そのような計算は、国際公開第2008/025839号パンフレットにおいて説明されるようにローカルでアクセス可能なルックアップテーブル(LUT)を利用してもよく、それにより計算の計算効率を向上させる。図1から明らかであるように、ホログラム計算が表示画素の空間外で実行される方法に関する問題は、ディスプレイの画素に対する全体のデータ伝送速度が非常に速い必要があることである。これは、図4の方法等の方法が採用される場合に回避される。

0114

ディスプレイにおいて、ホログラム符号化データは、画素マトリクスにより専有される空間外で計算される。それらの計算が実行される空間は、ディスプレイの基板と同一の基板上にあってもなくてもよい。ホログラム符号化データは、周知のデータ圧縮技術を使用して圧縮され且つディスプレイ全体に対する一部であるところのディスプレイのクラスタに転送されてもよい。図4において、ホログラム計算のためのTFTは、行配線及び列配線を介して受信されたデータを伸張する機能を実行する。しかし、データは、パラレルデータバス又はシリアルデータ接続等の他の手段を介しても受信可能である。ホログラム表示画素と画像強度マップ及び画像奥行きマップ送信元との相互接続に対する要求が低減された状態でクラスタ単位でのホログラム表示が許可される。更に、ホログラム計算及びデータ圧縮がディスプレイの基板外で実行されることが可能であり、データ伸張はディスプレイの画素と同一基板上の回路を使用して実行されるが画素マトリクスの空間外で実行される。他の例が当業者には明らかとなるだろう。

0115

<D.同一の基板上の伸張計算による高解像度表示>
他の実施例において、高解像度ディスプレイは、通常の表示データであってもよく又は強度マップ及び奥行きマップデータに基づいて計算されたホログラム表示データであってもよい高解像度画像データを表示するために使用される。従来技術の高解像度ディスプレイに関する固有の問題は、それらのディスプレイが製造誤差を起こす傾向にある高密度回路を必要とすることであり、過度発熱の問題を招く可能性のある高いスイッチング周波数を必要とすることである。これらの問題は、図5の方法等の方法が採用される場合に軽減又は回避される。

0116

高解像度ディスプレイにおいて、画像データは、周知のデータ圧縮技術を使用してディスプレイ内又はディスプレイ外で圧縮され、ディスプレイ全体に対する一部であるところのディスプレイのクラスタに送信される。圧縮計算が実行される空間は、ディスプレイの基板と同一基板上で実行されてもされなくもよい。図5において、伸張計算のためのTFTは、行配線及び列配線を介して受信されたデータを伸張する機能を実行する。しかし、データは、パラレルデータバス又はシリアルデータ接続等の他の手段を介しても受信可能である。メモリに対する要求が最小の場合、伸張計算のためのTFTは、25Hzのフレームレートで、約40ms以内で表示するそのデータをクラスタの画素により伸張することを要求される。画像表示画素と画像強度マップの送信元との間の相互接続に対する要求が低減された状態でのクラスタ毎の画像表示が許可される。他の例が当業者には明らかとなるだろう。

0117

好適な例において、圧縮実空間画像データは、ディスプレイのクラスタに送出される。第1のステップにおいて、クラスタは圧縮実空間画像データの伸張を実行する。第2のステップにおいて、ホログラフィック表示データは、第1のステップにより生成されたデータを使用してディスプレイのクラスタにより計算される。他の例が当業者には明らかとなるだろう。

0118

<E.ホログラフィック変換及び符号化のために追加の処理ユニットを組み込むことによりグラフィックスサブシステムに対して拡張された3Dレンダリングパイプラインを使用する同一基板上の計算によるホログラム表示>
第A部の実施例は、空間光変調器を符号化する従来の方法を使用して実現されてもよい。あるいは、第A部の実施例は、空間光変調器のより効率的な符号化を提供する方法を使用して実現されてもよい。空間光変調器のより効率的な符号化を提供する方法の一例は以下の通りであるが、多くの他の例が当業者には明らかとなるだろう。

0119

一例が図15に示される方法は、ホログラフィック変換及び符号化のために追加の処理ユニットを含むことによりグラフィックスサブシステムの3Dレンダリングパイプラインを拡張する。方法は、本出願人の一実施例である。「ホログラフィック変換及び符号化のための追加の処理ユニット」という表現は、以下において「ホロパイプライン」という用語で置換される。ホロパイプラインは、3Dグラフィックスパイプラインのすぐの下流側に配置される。各クラスタに対する3Dパイプラインデータは、ディスプレイの対応するクラスタに送出される。以下の説明は、単一クラスタのレベルにおける実施例に焦点を当てる。Zマップバッファ及びカラーマップバッファ(カラーマップR、カラーマップG、カラーマップB)は、2つのパイプラインの間のインタフェースを形成する。図15は、これを概略的に示す。Zマップは、画素座標の個々の点毎に、変倍され且つ種々の規定レベルで表されるz値を含む。Z値は、一般に0.0〜1.0の範囲で変倍されるが、他の範囲も可能である。規定レベルは、ビット数、すなわち8ビット、16ビット又は24ビットにより判定される。

0120

現行のグラフィックスサブシステムにおいて、カラーマップは、24ビット、すなわち色成分R、G、B(赤色、緑色、青色)毎に8ビットの規定を有する。カラーマップはフレームバッファの一部を形成し、そのフレームバッファのコンテンツは一般に画面上に表示される。Zマップ及びカラーマップを含む2つのバッファは、3Dレンダリングパイプラインとホロパイプラインとの間のインタフェースを形成するように規定される。Zマップは1つの表示波長に対して提供されるが、これはR、G、Bの特定の波長ではない。Zマップのコピー1501及び1502は、他の2つの表示波長に対して提供される。

0121

ホログラムは、所定の表示光学波長に対してのみ計算される。このため、計算はオブジェクトポイント毎に3回実行される。すなわち、各原色、赤色(λR)、緑色(λG)及び青色(λB)に対して1回実行される。他の色は、それらの3つの色成分を利用して生成され、この色の混合は順次又は同時に実現される。処理速度を増加するために、少なくとも2つの追加のホロパイプラインが使用されるため、ホログラム計算は同時に実行される。全ての3つの色成分に対する結果は、同時に入手可能である。そのために、zマップデータが互いに独立してアクセス可能な追加のメモリセクション1501及び1502(図15を参照)にコピーされる必要がある。これにより、zマップデータ等のメモリセクションを含む動作が互いに阻止されることが防止される。従って、メモリセクションは物理的に分離されるのが理想的である。3つの色成分に個々にアクセスできることを保証するために、色G及びBに対するカラーマップRGBコンテンツは、別個のメモリセクションであるカラーマップG及びカラーマップBにそれぞれコピーされる(図15を参照)。ここでも、メモリアクセス中の衝突を防止し且つシステム性能に悪影響を及ぼすセマフォ相互排除アルゴリズム(又は「mutex」)等とのアクセス同期に対する困難な実施例の問題を軽減又は除去するために、メモリセクションは物理的に別個にされてもよい。しかし、メモリセクションが互いに物理的に分離されてもよいが、それらのメモリセクションは依然としてディスプレイの同一クラスタ内に配置されるのが好ましい。尚、セマフォは、保護変数(又は抽象データタイプ)であり、多重プログラミング環境において共有資源(例えば、記憶装置)へのアクセスを制限する従来の方法を構成する。相互排除アルゴリズムは、危険域と呼ばれるコンピュータコードによるグローバル変数等の共通資源同時使用を回避するためにコンカレントプログラミングにおいて使用される。

0122

以下において、ホログラムは、複数のサブホログラムにより構成されると仮定される。本明細書において、m番目のサブホログラムは、レンズ関数:e^(-iCt * (xm2 + ym2))により示されるレンズにより表される。定数Ctは、レンズの焦点距離fを含み、fの値は、レンズ関数が適用される前に計算されるため、fの値は全ての3つのパイプラインに使用される。従って、fの値は色別ではない。それは、仮想レンズであるため、色収差を示す必要はない。レンズはx軸及びy軸に関して対称的であるため、レンズ関数関係を利用できる。レンズを全て示すために、関数は1つの象限にのみ適用される必要がある。1つの象限において計算されたレンズ関数値は、符号の対称規則を使用して他の3つの象限に適用される。

0123

Ctは、当然3色R、G、Bで異なる波長λに依存する。λの値は、規定されたレーザ又は光源が各波長に対して使用されるのが周知であるため、計算される必要はない。しかし、λの値は、ディスプレイの原色毎にCtを計算するために計算内で入手可能にされるべきである(図15を参照)。

0124

使用される処理に依存して、光伝播の方向を修正するために、レンズ関数に加えてプリズム関数(図15を参照)が適用されることが必要になる可能性がある。プリズム関数において、定数は波長λを含む。その定数の値は、3原色が異なる波長を有するために変動するため、3つのホロパイプラインの各々に対して特定の値を有する。

0125

次に、レンズ関数及びプリズム関数の双方は、図15に示す1503、1504及び1505において複素乗算される。その後、1506、1507及び1508においてランダム位相が適用され、レンズ関数及びプリズム関数の乗算の結果に加算される。この方法は、観察者平面において輝度が最大になること又は「スペックル」を回避することを目的とする。各カラーマップの強度は、1509、1510、1511において各ホログラムを変調するために使用される。

0126

次のステップにおいて、このサブホログラムに対して、クラスタに対する全体のホログラムを形成するために複素加算が行なわれる(図15を参照)。その結果は、SLMのシステム特性によってのみ判定される補正マップ又は階調画像ガンマ補正)の適用等、該当する場合はホログラフィック・ディスプレイのクラスタにおいて追加のアルゴリズムを使用する後続処理に対して利用可能であるため、この段階で好適に補正される。その後、符号化処理が後続する。ホログラムは、カラーで再構成されてもよい。符号化アルゴリズム図15を参照)は、位相符号化されるか、振幅符号化されるか又は別の方法で符号化されて使用されるSLMに大きく依存して異なる。

0127

本セクションにおいて与えられる実施例のいくつかの態様は、本出願内の他のセクションで更に詳細に開示されることが当業者には認識されるだろう。

0128

<F.ホログラフィック計算パイプラインによりグラフィックスカードの3Dパイプラインを拡張することによる3次元空間の点の順次ホログラフィック変換を使用する同一基板上の計算によるホログラム表示>
第A部の実施例は、ホログラフィック計算を実行する従来の方法を使用して実現されてもよい。あるいは、第A部の実施例は、ホログラフィック計算を実行するための遅延を短縮する方法を使用して実現されてもよい。ホログラフィック計算を実行するための遅延を短縮する方法の一例は以下の通りであるが、多くの他の例が当業者には明らかとなるだろう。

0129

実施例の目的は、画素に近接して計算することによるホログラム表示の場合に、他のホログラフィック計算と比較して遅延を短縮することである。その結果、例えば現在使用されているグラフィックスカード(3Dパイプライン)のアーキテクチャは、リアルタイムのホログラフィック変換及び符号化のための追加のハードウェアモジュールにより拡張される。

0130

一般に、ホログラフィック変換計算が実行される前に、3次元シーン全体はいくつかの3D変換及び照度計算を実現することにより構成される。シーンのオブジェクトを構成するプリミティブ(例えば、点、線、三角形)は、3D処理パイプラインの最後に画素化される。全体の結果は、2つのメモリセクションにおいて入手可能である。それらのメモリセクションは、観察者により閲覧されるシーンの色値(カラーマップ)を含むフレームバッファ及び観察者の位置から見られるような変倍表現におけるシーンの奥行きマップを含むZバッファである。従来の方法において、ホログラフィック変換及び符号化処理は、双方のメモリセクションへのアクセスを必要とするため、それらの結果(2つのメモリセクション)が全て入手可能である場合にのみ開始可能である。これは、1ビデオフレーム分の遅延を招く。そのような遅延は、ゲーム装置等のいくつかの対話型アプリケーションにおいて非常に重要である。遅延が長すぎる場合、プレーヤの動作に対して利用可能な反応時間が短くなりすぎる可能性があるため、プレーヤは実行できたはずの動作を実行できなくなる。60Hzのディスプレイにおいて約17ms以上である1フレーム分の遅延は、高速なゲームにおいては非常に重要になるだろう。ホログラフィック・ディスプレイに対するアプリケーションが存在する場合にのみそれらのディスプレイが市場受け入れられるため、テレビゲームのプレーヤ等の対象グループは含まれるべきである。

0131

3次元ホログラフィック結像は、索敵用アプリケーションにおいて利点を提供するだろう。あるいは、3次元の地形情報等の他の情報は、2次元データディスプレイより戦闘効率を向上するだろう。ディスプレイが戦闘動作中に軍用アプリケーションにおいて適用される場合、上記遅延は、兵士の死又は負傷、あるいは高価な軍用機器の損傷又は破壊を招くだろう。従って、遅延を短縮することにより、軍用アプリケーションにおける3次元ホログラフィック結像の効率が向上される。

0132

遅延を短縮するために、カラーマップ及びZバッファマップの全てが利用可能になるまで待つ必要はない。その代わり、ホログラフィック計算は、空間の1つの点が3Dパイプラインにより処理された後に利用可能になった直後に実行される。従って、3Dパイプラインはホログラフィックパイプラインにより拡張されてもよいことが分かる。

0133

ホログラフィック変換及び符号化の計算時間は、3Dパイプラインによる3Dの点の計算に必要とされる時間を超えないのが好ましい。これは、その時間を超えると更に時間の遅れを招くからである。この概念は、必要な情報のみが処理される必要があるため、サブホログラムに基づいて容易に使用可能にされる。これを理解するために、ホログラフィック変換が空間の単一の3Dの点からホログラム又はSLMの全体のサイズに適用された場合、その結果として1,000倍以上の計算負荷が追加されることを考慮する。現在入手可能な計算ハードウェアを使用してリアルタイムに計算を行なうのは不可能になる可能性が高い。図8及びそれに関連する説明は、サブホログラムの概念を示す。図18A及び18Bは、一実施例の現在の例におけるサブホログラムの好適な用途を示す。サブホログラムはSLMより小さいため、各サブホログラムはSLM全体にわたる単一のホログラムより迅速に計算される。更に、サブホログラムは順次計算されてもよく、これにより、画像データのフレーム全体が受信された時にのみ実行可能なSML全体にわたるホログラムの計算の場合と比較して遅延が大きく短縮される。2つの図18A及び図18Bを比較すると、各オブジェクトポイントを計算するための計算負荷は、サブホログラムを使用する場合、SLM全体と比較してサブホログラム中のセル数が少ないため非常に小さくなることが分かる。

0134

一実施例のいくつかの例において、位置が観察者に最近接する点のサブホログラム(図16)は、サブホログラムバッファに格納される。各クラスタに対する3Dパイプラインデータは、ディスプレイの対応するクラスタに送出される(図17)。以下の説明は、単一クラスタのレベルにおける実施例に焦点を当てる。VOWのサイズ、並びにSLMからのVOWの方向及び距離に関するデータは、計算に対する入力としてクラスタに供給される(図17)。ディスプレイの各クラスタは、1つ以上のサブホログラムであってもよい表示するサブホログラムの符号化を格納するための自身のルックアップテーブルを有する。観察者に更に近接する新しい点が生成される場合、その点に対応するサブホログラム(SHn)は計算される(図17を参照)。すなわち、ホログラフィック変換は、サブホログラムの寸法が判定された後に実行される。SLMセルがいくつかのサブホログラムからの情報を含んでもよいため、SLMのクラスタのコンテンツはサブホログラムにより単に上書きされない。そのため、位置xyのサブホログラム(SHn−1)のエントリがルックアップテーブルから探索される。そのサブホログラムは、その時点でSLMのクラスタに表示される。LUTからSHのコンテンツを読み出した後、現在表示されているSH(SHn−1)と新しいSH(SHn)との間の差が計算される(図17を参照)。

0135

先行する点より観察者に近接する空間の3Dの点が位置xyにおいて後で計算される例において、このSHnは古いSHn−1の代わりにLUTに書き込まれる(図17を参照)。ここで、差分SHDはフレームバッファに格納されるSLMの値に加算される。この処理の後、符号化及び可能な補正が後続する(図17を参照)。

0136

表示装置(SLM)が構成情報(例えば、種類、解像度)を計算ユニットに提供すること(図17を参照)は、任意のホログラフィック表示装置(SLM)の接続が可能であることを意味する。そのような装置は、サイズ、セル数又は符号化の種類が異なってもよい。この解決策は、特定の種類のSLMに限定されない。
<G.ホログラフィック・ディスプレイのランダムアドレッシングを使用する同一基板上の計算によるホログラム表示>
第A部の実施例は、ホログラフィック計算を実行する従来の方法を使用して実現されてもよい。あるいは、第A部の実施例は、ホログラフィック計算を実行する改善された処理を提供する方法を使用して実現されてもよい。ホログラフィック計算を実行する改善された処理を提供する方法の一例は以下の通りであるが、多くの他の例が当業者には明らかとなるだろう。

0137

実施例の目的は、アプリケーションにおいてサブホログラムの特徴を利用することにより、コンテンツ生成モジュール(例えば、グラフィックスカード)から視覚化モジュール(すなわち、ホログラフィック・ディスプレイ)に転送されるデータ量を減少することである。

0138

従来技術におけるコンテンツ生成ユニット(例えば、グラフィックスカード)から視覚化モジュール(例えば、LCD又は陰極線管(CRTモニタ)への画像データの転送は、画像のコンテンツ全体が従来のブラウン管モニタと同様に上から下に行毎に出力されるような転送である。解像度が最大3,840×2,400画素である高品位テレビHDTV)(例えばhttp://www.pcmag.com/article2/0,1895,2038797,00.aspで説明されるIBM(RTM)BertaディスプレイR現在ではIIIAMA等)を使用すると、これは、必要とされるデータ量がデジタルビジュアルインタフェース(DVI)又は高品位マルチメディアインタフェース(HDMI登録商標))等の標準化されたインタフェースを介して十分に高速に転送されるため問題を招かない。

0139

しかし、理想的なホログラフィック表示装置は、更に初期の装置の幅が約5mmであるのに対し、幅1cm以上を測定する仮想観察者ウィンドウ(VOW)を観察者平面において生成するためにはるかに多い画素数を必要とする。VOWが大きい程、ホログラフィック表示装置は商品としての信頼性がより高いものとなるため、大きなVOWは非常に有益である。これは、そのような場合、ディスプレイに対して閲覧者の眼の位置を追跡する追跡システム又は位置ファインダ等の追跡されるホログラフィック・ディスプレイにおける他の構成要素に対する要求が非常に低減されるからである。あるいは、装置が追跡を実現しない場合、VOWのサイズが拡大すると閲覧者の頭部の小さな動きに対する許容範囲は改善される。

0140

実施例の目的は、ホログラフィック計算の全て又は少なくとも一部が画素マトリクスにおいて実行されるホログラフィック・ディスプレイにおいてコンテンツ生成モジュールから可視化モジュールに転送されるデータ量を減少することである。

0141

上述の従来のデータ転送の間、1つのフレームから次のフレームで変更されない情報を含む全ての情報が転送される。ホログラムが3次元空間において点を再構成するため、先行フレームと比較して変更された点を認識するので十分である。以下の処理において、それらの点のみが考慮される(図19A乃至19Cを参照)。

0142

単一のオブジェクトポイントは、サイズが観察者の位置に依存するサブホログラムSHにより作成される。SLMセルが1つのサブホログラムの情報だけでなくいくつかのサブホログラムの情報を含んでもよいため、位置xyzの古い点のSHと同一の位置xyzの新しい点のSHとの差が計算されるべきである。この差分サブホログラムSHDは、一実施例のこの例においてSLM上で再符号化されてもよい。

0143

ディスプレイ内又はディスプレイ外の回路の集合は、フレーム毎にカラーマップ又は強度マップ及びZバッファから成る3D画像データを受信する。図20に概略的に示すように、連続するフレーム間の差が計算される。その後、更新された表示データは、画像差分データの形式でディスプレイのホログラフィック変換ユニットに送出される。図20に示すように、各ホログラフィック変換ユニットは、SLM上で符号化する1つ又は複数の再構成点に関連する3Dの点の差分画像データを送出する。所定のクラスタにおいて連続するフレームに対する表示データの間に差がない場合又はごく僅かな差のみがある場合、データはホログラフィック変換ユニットに送出される必要はない。これにより、表示システムの効果的なSLM更新速度を高速化できる。SHDを作成するシステムの一部は、「コンテンツ作成モジュール」と呼ばれてもよく、計算機能及びグラフィックスカードから構成されてもよい。サブホログラムが各クラスタに送出される。クラスタが実行する第1のタスクは、ホログラムデータとSHDのサイズ及び位置に関するデータとを分離することにより受信される情報を処理することである。クラスタのタスクは、SHが正確なサイズで適切なSLM位置に正確に表示されるように、SHDを適切なRAMセルに書き込むことを含む。

0144

サブホログラムSHD(又は新しいフレームのSH)に加えて、ディスプレイのクラスタ内の画素及びその位置におけるサブホログラムのサイズが特定されてもよい。ホログラフィック・ディスプレイのクラスタ(例えば、図20に示される)内には、計算されたホログラム表示データをサブホログラムデータとサイズ及び位置情報とに分割するスプリッタが存在する。後者の2つの値は、RAMにおけるサブホログラムのアドレス範囲を計算することを目的とするため、サブホログラムSH又はSHDのデータはクラスタ内の適切なSLMセルに書き込まれる。

0145

共通のSLMは、情報を失わないようにセルが連続的にリフレッシュされる必要があるアクティブマトリクスディスプレイである。新しいコンテンツのみがSLMに書き込まれる場合、他の領域の情報は失われる(例えば、図19A乃至19Cを参照:図中の4つの黒丸は見えなくなる)。このため、特別なランダムアクセスメモリ(RAM)が使用され、新しいSH又はSHDのみが入力側で書き込まれる一方で、出力側において、メモリ全体が行毎に読み出され、情報がSLMに書き込まれる。デュアルポートRAM又は上述のような読み出し動作及び書き込み動作を同時に実行することを可能にする他のメモリシステムがこの目的のために使用されてもよい。

0146

3Dシーンにおける変更に依存して、転送される点はコンテンツ生成ユニットにおいて判定される。データストリームを最小限にする動作は、データがホログラフィック表示装置に転送される前に実行される。上述のように、サブホログラムが追加の情報を補足されるため、情報は任意の順序で転送可能である。これは、従来技術の可視化システムにおいて行われるような行毎のデータ転送とは本質的に異なる。

0147

実施例において説明したように、クライアント側、すなわちコンテンツが生成される側において、データが転送されるか否かの決定は、データ転送が開始される前に行なわれる。割込後又は表示されるシーンの完全な変更後の例のように、コンテンツが完全に変更されている場合、3Dオブジェクトポイントと一致する非常に多くのサブホログラムは転送されるべきである。一般に、SLMの解像度が高い程、ホログラム全体を転送するのではなくサブホログラムを転送する際の利点は大きくなると言われる。

0148

<H.画素空間における計算機能を有するディスプレイ>
他の実施例において、ディスプレイは、標準的な表示データであってもよく又は強度マップ及び奥行きマップデータに基づいて計算されたホログラム表示データであってもよい画像データを表示するために使用される。従来技術のディスプレイの固有の問題は、それらのディスプレイが表示回路と同一基板上で実現されない回路を必要とすることである。この追加の回路は、ディスプレイの基板と別個の基板上に実現される必要がある。これは、大きな装置の体積及び重量等の望ましくない特性を招く。消費者は、より小さい表示装置、より薄型の表示装置又はより軽量な表示装置を常に要求している。図25の方法等の方法が採用される場合、大きな装置の体積及び重量等の問題は軽減される。計算ユニットがディスプレイの画素に近接して配設される場合、計算ユニットにより表示するために計算された任意のデータを表示する際の遅延は短縮されるだろう。そのような短縮された遅延は、高速ゲーム装置等のアプリケーションにおいて、あるいは改善された装置の実行速度が軍事的利点を招く軍用アプリケーションに対する装置において有益だろう。

0149

図25のディスプレイにおいて、計算機能は、ディスプレイの表示画素間に又はディスプレイの表示画素に隣接して位置付けられるディスプレイのクラスタで実行される。計算機能が実行される空間は、ディスプレイの基板と同一基板上にある。図25において、計算のためのTFTは計算機能を実行する。他の例が当業者には明らかとなるだろう。
I.オクルージョン
コンピュータグラフィックスにおいて、「オクルージョン」という用語は、ビューにより近接するオブジェクトがビューからより離れたオブジェクトを隠す(又は隠蔽する)方法を説明するために使用される。2Dディスプレイに対するグラフィックスパイプラインにおいて、陰影付け及びラスタ化が行なわれる前に隠された表面を除去するためにオクルージョンカリング(occlusion culling)の形式を実現する。本明細書のホログラムの説明において、オクルージョンの実施例は、仮想観察者ウィンドウにより近接するオブジェクトポイントが同一直線に沿ってその仮想観察者ウィンドウからより離れたオブジェクトポイントを隠すことを保証することを含む。

0150

図29において、ホログラフィック・ディスプレイの所望のオクルージョン挙動の一例が与えられる。図29において、図示される眼の位置から立方体太線の側部を見ることができない。これは、閲覧者に最近接する立方体の側部に隠蔽されるためである。VOWが瞳孔の数倍のサイズである場合、閲覧者は立方体の太線の側部を見れるように異なる方向から立方体を見ることができる。しかし、オクルージョンの単純な一実施例により、立方体の太線の側部はSLM上で符号化されていない。従って、閲覧者が閲覧方向を変更しても、立方体の太線の側部がSLM上で符号化されていないために閲覧者はその側部を見れない。

0151

図30において、閲覧者は、立方体の太線の側部を見れるように、図29に示される方向とは異なる方向から立方体を見る。しかし、オクルージョンの単純な一実施例により、オクルージョンが図29の例に対して実現されていない場合、立方体の太線の側部はSLM上で符号化されていない。従って、図30の閲覧者は、立方体の太線の側部がSLM上で符号化されなかったためにその側部を見れない。すなわち、図29において、立方体の太線の側部に対する再構成オブジェクトポイントは存在しないため、図30において、立方体の太線の側部に対する再構成オブジェクトポイントも存在しない。

0152

図30に示す問題に対する1つの解決策は、VOWを2つ以上のセグメントに分離することである。オブジェクトポイントは、VOWセグメント毎に再構成される。各VOWセグメントのサイズは、人間の瞳孔のサイズとほぼ同一のサイズであるのが好ましい。

0153

図31において、閲覧者は眼の位置1から隠蔽されたオブジェクトポイント2ではなくオブジェクトポイント1を見る。眼の位置2から、閲覧者はその位置からその閲覧方向では見れないオブジェクトポイント1ではなくオブジェクトポイント2を見る。従って、閲覧者は、眼の位置1から閲覧する際にオブジェクトポイント1により隠蔽されるオブジェクトポイント2を眼の位置2から見ることができる。オブジェクトポイント1及びオブジェクトポイント2は、サブホログラム1及びサブホログラム2においてそれぞれ符号化される。

0154

しかし、図32において、一致するオブジェクトポイント1及びオブジェクトポイント2がサブホログラム1及びサブホログラム2においてそれぞれ符号化されるため、それらのオブジェクトポイントは眼の位置1及び眼の位置2の双方から見ることができる。

0155

あるいは、オクルージョンは、奥行きマップ及び強度マップが構成される段階で実行されてもよい。この場合、一対の奥行きマップ及び強度マップは、眼毎に、すなわち仮想観察者ウィンドウ毎に構成されるのが好ましい。

0156

本明細書に含まれる一実施例の例において、オクルージョンは、画素マトリクスの空間に存在する回路により実行される計算を使用して実現される。そのような回路は、TFTを含んでもよい。更にオクルージョンは、画素マトリクスと同一基板上に存在するが画素マトリクス外に存在する回路により実行される計算を使用して実現されてもよい。

0157

<J.グラフィックスカード機能>
グラフィックスプロセッシングユニット又はGPU(ビジュアルプロセッシングユニット又はVPUと呼ばれることもある)は、パーソナルコンピュータ、ワークステーション又はゲームコンソールの専用グラフィックスレンダリング装置である。現在のGPUは、コンピュータグラフィックスを操作及び表示する際に非常に効率的であり、GPUの高度並列構造は複雑なアルゴリズムの範囲に対して一般的なCPUより効果的である。

0158

現在のグラフィックスプロセッシングユニット(GPU)は、3Dコンピュータグラフィックスに関連する計算を行なうために殆どのトランジスタを使用する。それらは、最初、テクスチャマッピング及びポリゴンレンダリングなど大容量メモリを使用する動作を高速化するために使用されたが、その後、頂点を種々の座標系に変換する等の幾何学的計算を高速化するためのユニットが追加された。GPUの近年の進歩には、CPUによりサポートされる多くの同一の動作により頂点及びテクスチャを操作できるプログラマブルシェーダのサポート、エイリアシングを低減するオーバーサンプリング及び補間技術、並びに超高精度色空間が含まれる。

0159

現行のGPUは、3Dハードウェアに加えて、基本的な2D加速度及びフレームバッファ機能(一般に、ビデオグラフィックスアレイVGA互換モードを有する)を含む。更に、1995年から製造された殆どのGPUはYUV色空間及びハードウェアオーバレイデジタルビデオ再生にとって重要である)をサポートし、2000年から製造された多くのGPUは、動き補償及び逆離散コサイン変換(iDCT)等のMPEG(Moving Picture Experts Group)プリミティブをサポートする。近年のグラフィックスカードは、カード上で高品位ビデオを復号化し、中央処理装置の負荷を軽減する。YUV色空間モデルは、1つの輝度成分及び2つの色成分に関して色空間を規定する。YUVカラーモデルは、PAL、NTSC及びSECAM合成カラービデオ規格において使用される。

0160

本明細書のホログラムの説明において、グラフィックスカード機能の実施例は、ホログラムが表示のために計算される時に上述の機能性が実現されることを保証することを含む。ここで、ディスプレイは画素マトリクスの空間において全てのホログラフィック計算を実行してもよく、あるいは画素マトリクスの空間においてホログラフィック計算の少なくとも一部を実行してもよい。例えば、これは、CPUによりサポートされる多くの同一の動作により頂点及びテクスチャを操作できるシェーダを実現すること、エイリアシングを低減するオーバーサンプリング及び補間技術、超高精度色空間の使用、テクスチャマッピング及びポリゴンのレンダリングのメモリを多く使用する動作の高速化、頂点を種々の座標系に変換する等の幾何学的計算の高速化、並びに行列及びベクトル演算を含む計算の実行を含む。ホログラムを計算するために、GPUの高度並列構造は、それらのGPUを複雑なアルゴリズムの範囲に対する一般的なCPUより効果的にする。あるいは、ホログラフィック・ディスプレイは、ホログラフィック計算が画素マトリクスの空間において実行されないホログラフィック・ディスプレイであってもよい。

0161

本明細書のホログラムの説明において、グラフィックスカード機能の実施例は、画素マトリクスの空間において、あるいは画素マトリクス外にあるが画素マトリクスと同一基板上においてTFTにより実現される3Dレンダリングパイプラインを使用することを含んでもよい。換言すると、シェーダ機能性を実現する等の3Dレンダリングパイプラインの機能性は、従来技術において使用されるグラフィックスカードからLCパネル内に位置するTFTに移される。

0162

あるいは、ホログラフィック・ディスプレイは、ホログラフィック計算が画素マトリクスの空間において実行されないホログラフィック・ディスプレイであってもよい。あるいは、ホログラフィクディスプレイは、ホログラフィック計算が画素マトリクスの空間において実行されないが、画素マトリクスと同一基板上に存在する回路を使用して実行されてもよいホログラフィック・ディスプレイであってもよい。

0163

<K.2D−3D変換>
2D−3D変換の一例において、一対の立体画像を形成する第1の画像及び第2の画像は表示装置に送出され、全ての又は少なくとも一部のホログラフィック計算は画素の空間又は画素の基板上の他の場所において実行される。2D−3D変換計算は、当業者には明らかであるように、画素マトリクスの空間又は画素の基板上の他の場所の回路において行なわれてもよく、あるいはディスプレイに送出される奥行きマップ及びカラー強度マップを生成する回路において行なわれてもよく、あるいは他の場所の回路において行なわれてもよい。一般に差分画像は完全な画像より少ないデータを必要とするため、送信される第2の画像は2つの立体画像間の差分画像であってもよい。3次元ビデオ表示が処理中である場合、第1の画像自体は現在の画像と時間的に1つ前の画像との間の差として表されてもよい。同様に、第2の画像は、現在の画像と時間的に1つ前の画像との間の差として表されてもよい。表示装置は、従来技術において周知の2D画像と3次元(3D)画像との間の変換の計算手順を使用して受信したデータから対応する奥行きマップと共に2次元(2D)画像を計算してもよい。カラー画像の場合、3原色の3つの成分から成る2D画像が対応する奥行きマップと共に必要とされる。2D画像及び奥行きマップに対応するデータは装置により処理され、ホログラフィック画像を表示してもよい。装置は、SLMにおいてホログラムを符号化する。伝送帯域幅を効率的に使用するために、このシステム内で送信されるデータに対して周知の圧縮手順を行なってもよく、対応する伸張は表示装置において実行される。

0164

2D−3D変換を実行する回路は、計算した3Dデータをマッチングする対象の周知の3D形状の集合を含むライブラリにアクセスできてもよく、あるいは入力2D画像データをマッチングする対象となる周知の2Dプロファイルの集合を含むライブラリにアクセスできてもよい。周知の形状に対して適切に適合するものが見つけられた場合、2D画像又は3D画像が周知の形状に対して表されてもよいため、計算処理が高速化されるだろう。主要なテニスプレーヤ又はサッカープレーヤ等のスポーツ選手の集合の顔又は体型、並びに有名なテニスコート又は有名なサッカーグラウンド等の主要なスポーツ会場の全て又は一部の形状等の3D形状のライブラリが提供されてもよい。例えば人の顔の3D画像は、表示装置がアクセスできる画像として表されてもよく、例えば笑顔又は不機嫌な顔である表情の変化、並びに例えば格納されたデータが取得されてから髪が伸びたか又は髪を切ったことによる髪の長さの変化があってもよい。人の髪の長さが長期にわたり大きく変化した等、表示装置がアクセスできるデータが期限切れになったことが明らかであるような永続的な差の集合が発生した場合、表示装置がアクセスできるデータは表示装置により更新されてもよい。計算回路は、適切に適合する画像がアクセスできるレコードの中から見つけられない2D画像又は3D画像に直面した場合、新しい形状をレコードの集合に追加してもよい。

0165

2D−3D画像変換は、そのような変換を実行する従来技術において周知の手順を使用して単一の非自動立体2D画像に基づいて実行されてもよい。3D画像データ(奥行きマップ及びカラーマップ)は、ホログラフィック画像計算及び表示のためにディスプレイに送出されてもよい。

0166

上記2D−3D変換は、全てのホログラフィック計算が画素マトリクスの空間の回路で行なわれるか、あるいは少なくとも一部のホログラフィック計算が画素マトリクスの空間又は画素の基板上の他の場所の回路で行なわれるホログラフィック・ディスプレイ上に表示するために使用されるデータに対して使用されてもよい。

0167

<L.会議(3D Skype(登録商標))>
EU Communityの登録商標アプリケーションE3660065から、VOIP(Voice Over Internet)ピア・ツー・ピア通信ファイル共有及びグローバルネットワークを介するインスタントメッセージングサービスを提供し、通信サービス、ファイル共有及びコンピュータネットワークを介するインスタントメッセージングサービスを提供するSkype(登録商標)が周知である。

0168

EU Communityの登録商標アプリケーションE4521084から、外部のユーザに対するコンピュータサービス及びソフトウェア開発、すなわち電気通信及びVOIP(Voice Over Internet Protocol)アプリケーションにおいて使用するコンピュータソフトウェア及びハードウェアの設計、データ伝送及びインスタントメッセージングサービスを提供し、外部のユーザに対するウェブサイトを作成及び保守し、グローバルコンピュータネットワークのコンピュータサーバ上で外部のユーザのウェブサイトを管理し、コンピュータソフトウェアをインストール及び保守し、加入者にVOIP通信サービスの利用を可能にするコンピュータ・ソフトウェアの、オンラインでの、ダウンロード不可能な、一時利用を可能にし、加入者がVOIP通信サービスを利用することを可能にする外部のユーザによりダウンロードするためのオンラインソフトウェアを提供するSkype(登録商標)が周知である。

0169

英国の登録商標2358090から、インターネットアクセスポータル及びキャッシングサービス;電気通信及び電気通信サービスインターネットプロトコル(「IP」)サービス;「VoIP」(Voice Over Internet Protocol)サービス;電子メール及びインターネット通信サービス;第三者を介する電気通信サービス;電話番号に対するインターネットプロトコル(「IP」)、並びに「IP」マッピングシステム及びデータベースに対する電話番号;ドメイン及びドメインデータベースシステムインターネットサービスプロバイダにより提供されるコンピュータデータベースへの専用アクセス時間を提供するSkype(登録商標)が周知である。

0170

Skype(登録商標)がVOIPを提供すること以外の上記のうち任意のものが、画素マトリクスの空間の回路を使用して全てのホログラフィック計算を実行するか又は画素マトリクスの空間の回路を使用して少なくとも一部のホログラフィック計算を実行してもよいホログラフィック・ディスプレイと共に提供されてもよい。ここでは、VHIOIP(Voice and Holographic Image Over Internet Protocol)が提供される。1つの例において、上述の手順はLCパネル内のTFTにより実行される。あるいは、Skype(登録商標)がVOIPを提供すること以外の上述のうち任意のものが、画素マトリクスの空間においてホログラフィック計算を実行しないホログラフィック・ディスプレイと共に提供されてもよい。ここでは、VHIOIP(Voice and Holographic Image Over Internet Protocol)が提供される。あるいは、Skype(登録商標)がVOIPを提供すること以外の上述のうち任意のものが、画素マトリクスの空間においてホログラフィック計算を実行しないが、画素マトリクスと同一基板上の回路を使用してホログラフィック計算を実行するホログラフィック・ディスプレイと共に提供されてもよい。ここでは、VHIOIP(Voice and Holographic Image Over Internet Protocol)が提供される。あるいは、Skype(登録商標)がVOIPを提供すること以外の上述のうち任意のものが、任意のホログラフィック・ディスプレイと共に提供されてもよい。ここでは、VHIOIP(Voice and Holographic Image Over Internet Protocol)が提供される。

0171

あるいは、Skype(登録商標)がVOIPを提供すること以外の上述のうち任意のものが、画素マトリクスの空間においてホログラフィック計算を実行しないホログラフィック・ディスプレイと共に提供されてもよい。ここでは、VHIOIP(Voice and Holographic Image Over Internet Protocol)が提供される。

0172

上述において、VHIOIPは、VVHIOIP(Voice and Video Holographic Image Over Internet Protocol)の形態で提供されてもよい。VHIOIP又はVVHIOIPは、リアルタイム又は準リアルタイムに提供されてもよく、インターネットプロトコルは、それぞれホログラフィック・ディスプレイを使用する2人の間のリアルタイム又は準リアルタイムのビデオホログラフィック通信を可能にしてもよい。

0173

<M.符号化補償>
従来のホログラフィにおいて、露出補正は、次善の画像をレンダリングしてもよい他の因子に対して計算又は計画された露出レベルを補償する技術である。それらの因子は、カメラシステム内の変化、フィルタ非標準処理、あるいは意図的な露出不足又は露出過度を含んでもよい。映画撮影技師は、特にシャッター角度又はフィルム速度の変化に対して露出補正を適用してもよい。写真技術において、カメラによっては、ユーザが自動的に計算された露出を調整できるようにする特徴としてこれを含む。補償は、正(露出の増加)及び負(露出の減少)の双方に段階的に適用される。一般には、いずれの方向にも最大2絞り又は3絞りまで絞り値(F-stop)の1/3又は1/2単位で適用される。

0174

光学において、光学系のFナンバーは、レンズの有効な焦点距離に関して入射瞳の直径を表す。カメラにおいて、絞り値として周知のFナンバーは、一般に離散的な段階で調整される。各「絞り」は、対応するFナンバーにより印をつけられ、先の絞りの1/2の光度を表す。これは、瞳孔及びアパーチャの直径が2の平方根だけ減少したこと及び従って瞳孔の領域の1/2に対応する。

0175

カメラの自動露出計算の結果として望ましくない露出が与えられることをユーザが認識した時に、露出補正は採用される。大部分が明るい色調であるシーンは露出不足であることが多い一方で、暗い色調のシーンは露出過度である。経験を積んだ写真家は、これが発生する時及び完璧に露出された写真を得るためにどの程度の補償が適用されるべきかの感覚を得ている。

0176

上述のうち任意のものが、画素マトリクスと同一基板上で全てのホログラフィック計算を実行するか又は画素マトリクスと同一基板上で少なくとも一部のホログラフィック計算を実行するホログラフィック・ディスプレイと共に提供されてもよい。上述のうち任意のものが、画素マトリクスと同一基板上で全てのホログラフィック計算を実行するか又は画素マトリクスの空間において少なくとも一部のホログラフィック計算を実行するホログラフィック・ディスプレイと共に提供されてもよい。あるいは、上述のうち任意のものが、任意のホログラフィックディスプレイと共に提供されてもよい。補償は、符号化ステップにおいて又は符号化ステップの前にホログラフィック画像データに適用されてもよく、見やすい画像、すなわち一般的な観察者が適切に露出され且つ露出不足でも露出過度でもないと分かる画像を提供する。

0177

<N.視線追跡
ホログラフィック装置は、1人以上の閲覧者に対して視線追跡を使用してもよい。これは、横方向の範囲が数mmである等、各眼に対する閲覧ウィンドウサイズが小さい場合に特に有利である。位置ファインダは、以下のいくつかのステップにおいてユーザの眼を追跡するために使用されるのが好ましい。
1)ユーザの顔を検出することにより探索範囲を制限する。
2)眼を検出することにより追跡範囲を制限する。
3)眼を追跡する。

0178

眼の位置の識別関数を実行する計算モジュールは、立体カメラにより供給されるような立体画像対を提供される。モジュールのアルゴリズムを使用した後、モジュールは、SLMの中心等の固定点に対する各眼のx座標、y座標及びz座標を返す。そのような座標は、例えばシリアルインタフェースにより送信される。この手順を実行するために必要とされる計算は、画素マトリクス内に位置する回路を含むディスプレイの画素と同一基板上に位置するTFT等の回路により実行されてもよい。

0179

閲覧者の眼を追跡するために、SLMパネル上でのホログラフィック符号化はx方向及び/又はy方向、すなわちパネルの平面において変位されてもよい。使用されるホログラフィック符号化方法の種類(例えば、1D符号化)に依存して、1つの横方向方向の眼の追跡がSLM上のホログラフィック符号化コンテンツ全体をx方向又はy方向に変位することにより実行されるのが好ましい。SLMのホログラフィック符号化の前に、計算モジュールは、x方向又はy方向のSLMに対するホログラムデータのオフセットを計算する。閲覧者の眼のx座標、y座標及びz座標が入力として提供される。

0180

閲覧者の眼を追跡するために、SLMパネル上のホログラフィック符号化は、x方向及び/又はy方向、すなわちパネルの平面で変位されてもよい。更に追跡は、SLMをコヒーレントに照明する光源が閲覧者の位置の変化に同期して移動されるように実行される。光を放射する光源が移動されるか、あるいはコヒーレント光が生成され、非常に狭い開口部を有する点光源又は線光源は非コヒーレント光により照明される。そのような開口部を通過する光は、コヒーレントであると考えられる。光源がLCディスプレイの画素により作成される場合、それらの光源はアドレス指定可能であり且つリアルタイムで閲覧者の位置に適応される。

0181

<O.収差補正
いくつかの種類のホログラフィック・ディスプレイ内において、収差補正は、フーリエ変換を実行する2Dレンズアレイ又はレンチキュラーアレイのレンズにより起こる収差の補正である。収差効果は、閲覧者に対する光の伝播方向と光軸との間の角度に依存し、空間光変調器の符号化により動的に補正されてもよい。補正アルゴリズムは、サムホログラムが生成されるステップまでのホログラフィック計算に関係なく同時に実行されてもよい。そのステップの後、サムホログラム及び収差補正マップは共に変調されてもよい。

0182

収差補正アルゴリズムは、解析的に又はルックアップテーブル(LUT)を更に使用して実現可能である。結果として得られるホログラム計算値は、サムホログラムが入手可能となった後にのみ複素乗算により変調されるのが好ましい。収差補正の実施例の一例を図33に与える。図33において、収差補正は、画素マトリクスの空間の回路を使用して実現される。しかし、他の例において、収差補正は、画素マトリクスの空間外にあるが画素マトリクスと同一基板上にある回路を使用して実現されてもよい。

0183

<P.スペックル補正>
いくつかの種類のホログラフィック・ディスプレイ内において、スペックル補正は、ディスプレイ上の異なる領域間の光コヒーレンスが大きすぎることにより起こるスペックルの低減又は除去である。スペックル効果は、空間光変調器の符号化により動的に補正されてもよい。補正アルゴリズムは、サムホログラムが生成されるステップまでのホログラフィック計算に関係なく同時に実行されてもよい。そのステップの後、サムホログラム及びスペックル補正マップは共に変調されてもよい。

0184

スペックル補正アルゴリズムは、解析的に又はルックアップテーブル(LUT)を更に使用して実現可能である。結果として得られるホログラム計算値は、サムホログラムが入手可能となった後にのみ複素乗算により変調されるのが好ましい。スペックル補正の実施例の一例を図33に与える。図33において、スペックル補正は、画素マトリクスの空間の回路を使用して実現される。しかし、スペックル補正は、画素マトリクスの空間外にあるが画素マトリクスと同一基板上にある回路を使用して実現されてもよい。

0185

<Q.ホログラフィック・ディスプレイに対するデジタル権利管理(DRM)における復号化>
ホログラフィック・ディスプレイに供給されるコンテンツデータは、DRMにより保護されてもよい。すなわち、暗号化コンテンツデータはディスプレイにより受信される。高帯域デジタルコンテンツ保護(HDCP)は、2Dディスプレイに対するDRMを実現するための共通規格である。一般に、HDCP復号化を含む高品位マルチメディアインタフェース(HDMI(登録商標))受信機は、2Dディスプレイの電子機器のプリント回路基板(PCB)上に配置される。従来のシステムの基本的な欠点の1つは、一般にディスプレイ電子機器からパネルへの画像データの転送が復号化後であることである。従って、パネルに対するデータ伝送回路電気接続することにより復号化データを取り込める。

0186

本実施例の一例において、復号化及びホログラム計算は、画素マトリクス内の回路を使用して実行される。他の実施例において、復号化及びホログラム計算は、画素マトリクス内に分散される回路を使用して分散的に実行される。従って、全ての復号化データが取り込まれるパネル上の場所は1つもない。種々の復号化キーがパネルの種々の領域に対して使用される場合、復号化キーの抽出は更に困難になる。パネルから復号化データが抽出されるパネル上のコネクタが存在しないため、DRMを回避したいユーザは回路図を知る必要があり、いくつかのTFTトランジスタは復号化データにアクセスするために動作中のディスプレイにわたり広く分離されるトランジスタに接続される必要がある。これは、改善されたDMR保護に寄与する。

0187

他の実施例は、回路が画素マトリクス外にある場合を含み、復号化及びホログラム計算が画素マトリクスの基板上にある回路を使用して実行されることである。他の実施例は、回路が画素マトリクス外にある場合を含み、復号化及びホログラム計算が画素マトリクスの基板にわたり分散される回路を使用して分散的に実行されることである。

0188

<R.2Dディスプレイに対するデジタル権利管理(DRM)における復号化>
2Dディスプレイに供給されるコンテンツデータは、DRMにより保護されてもよい。すなわち、暗号化コンテンツデータはディスプレイにより受信される。高帯域デジタルコンテンツ保護(HDCP)は、2Dディスプレイに対するDRMを実現するための共通規格である。一般に、HDCP復号化を含む高品位マルチメディアインタフェース(HDMI(登録商標))受信機は、2Dディスプレイの電子機器のプリント回路基板(PCB)上に配置される。従来のシステムの基本的な欠点の1つは、一般にディスプレイ電子機器からパネルへの画像データの転送が復号化後であることである。従って、パネルに対するデータ伝送回路に電気接続することにより復号化データを取り込める。

0189

本実施例の一例において、復号化は、SLMパネルにわたり分散される回路を使用して分散的に実行される。従って、全ての復号化データが取り込まれるパネル上の場所は1つもない。種々の復号化キーがパネルの種々の領域に対して使用される場合、復号化キーの抽出は更に困難になる。パネルから復号化データが抽出されるパネル上のコネクタが存在しないため、DRMを回避したいユーザは回路図を知る必要があり、いくつかのTFTトランジスタは復号化データにアクセスするために動作中のディスプレイにわたり広く分離されるトランジスタに接続される必要がある。これは、改善されたDMR保護に寄与する。

0190

他の実施例において、復号化計算が画素マトリクス内又は画素マトリクス外であってもよいディスプレイの基板の単一領域にある回路を使用して実行される2D表示装置が存在する。そのような回路は、ディスプレイのPCB上にある回路よりアクセスするのが困難である。これは、改善されたDRM保護に寄与する。

0191

<S.ディスプレイにハードワイヤードされたハードウェアに実現されるソフトウェアアプリケーション
原則として、多くのコンピュータソフトウェアは、コンピュータハードウェアを使用して個々に実現されてもよい。本実施例の一例において、ソフトウェアを使用して実現されてもよいアプリケーションは、SLMパネルの基板にわたり分散される回路を使用してハードウェアに実現される。回路は、画素マトリクス内にあってもよく、あるいは画素マトリクスと同一基板上にあるが画素マトリクス外にあってもよい。SLMパネルは、ホログラフィック・ディスプレイ又は2Dディスプレイに対するものであってもよい。

0192

<T.マイクロプリズムによる可変ビーム偏向>
ホログラフィック・ディスプレイに対して、1人又は複数の閲覧者の眼の位置が追跡されてもよく、1人又は複数の閲覧者の眼に対する可変ビーム偏向は、光ビームの制御可能な偏向を可能にするマイクロプリズム・アレイを使用して実行される。制御可能な偏向は、連続的に可変であってもよい。追跡(tracking)は、位置検出及び追跡システムにより実行される。プリズムの特性は、1次元又は2次元で光を偏向するように制御される。2次元偏向は、直列の2つのマイクロプリズム・アレイを使用して取得される。例えば、一方のアレイにおけるプリズムの長軸は、他方のアレイのプリズムの長軸に対して90度等の有効な角度で配設される。異なるアプリケーションに対するそのような幾何学的配置については、本明細書に参照により組み込まれる米国特許第4,542,449号明細書において説明される。図34は、プリズムの特性に依存して更に小さな角度又は更に大きな角度で偏向される光を示す。プリズムは、偏向角印加された電荷又は光ビームの制御可能な偏向を可能にする周知の他のプリズムアレイに従って変更されるマイクロ液体プリズム(例えば、本明細書に参照により組み込まれるHeikenfeld他の「Agile wide-angle beam steering with electrowetting microprisms」Optics Express 14、6557〜6563ページ(2006年)において説明される)であってもよい。

0193

図34から分かるように、SLM及びプリズムマスクを通過する平行な光線は、プリズムの特性に従って偏向される。この手順の利点は、光がプリズムを通過する前にレンズの収差のような光学的効果が低減されることである。この方法は、VOWを1人又は複数の閲覧者の眼の場所に配置することに適する。別の例において、プリズムアレイの前又は後に配置されたフーリエレンズアレイ等の集束手段は、光線をVOWに集束することを支援する。

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