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技術 光学フィルム

出願人 大日本印刷株式会社
発明者 雨宮裕之小岩光政山肩智樹
出願日 2016年8月2日 (4年4ヶ月経過) 出願番号 2016-151829
公開日 2017年6月1日 (3年6ヶ月経過) 公開番号 2017-097331
状態 特許登録済
技術分野 偏光要素 積層体(2)
主要キーワード UV樹脂層 ノニオン性フッ素系界面活性剤 ブリードアウト現象 硬化化合物 プレート層 支持体基材 COPフィルム 波長位相差層
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図面 (8)

課題

基材上に、配向膜位相差層を順次積層させた構成の光学フィルムにおいて、従来に比してハジキの発生を抑えることができ、そのハジキによる欠陥の発生を低減させるようにする。

解決手段

本発明に係る光学フィルムは、例えば、少なくとも、基材と、配向膜と、位相差層とにより構成される第1の積層体と、配向膜と、位相差層とにより構成される第2の積層体と、がこの順で積層されてなる。そして、第1の積層体における配向膜及び/又は位相差層には、反応性官能基を有するレベリング剤が含まれている。

概要

背景

従来、画像表示パネル出射面に、直線偏光板、1/4波長板の積層による反射防止フィルムを配置し、この反射防止フィルムにより外来光反射を低減する方法が提案されている。この反射防止フィルムは、画像表示パネルのパネル面に向かう外来光を直線偏光板により直線偏光に変換し、続く1/4波長板により円偏光に変換する。

ここで、円偏光による外来光は、画像表示パネルの表面等で反射するものの、この反射の際に偏光面の回転方向逆転する。その結果、その反射光は、到来時とは逆に、1/4波長板より、直線偏光板によって遮光される方向の直線偏光に変換された後、続く直線偏光板により遮光され、それにより外部への出射が著しく抑制される。

この反射防止フィルムに関しては、例えば特許文献1において、1/2波長板、1/4波長板を積層して1/4波長板を構成することにより、直線偏光板の透過光に対してこの1/2波長板、1/4波長板の積層による1/4波長板を逆分散波長特性により機能させる構成が開示されている。

このような1/2波長板、1/4波長板は、例えば透明フィルムによる基材に、配向膜位相差層液晶層)を順次形成して作製される。また、位相差層は、配向膜の上に、位相差層に係る塗工液を塗工、乾燥した後、硬化させることにより、配向膜の配向規制力により配向させた状態で液晶材料を硬化させて作製される。

また、このような画像表示パネルの出射面に配置する光学フィルムは、例えば特許文献2等に開示されているように、いわゆる転写法により作製することができる。転写法とは、例えば基材の上に所望の層を形成する場合に、この層を直接基材上に形成するのではなく、一旦、離型性の基材である支持体上に剥離可能なように当該層を積層形成して転写体を作製した後、工程、需要等に応じて、その支持体上に形成した当該層を、最終的に積層すべき基材(被転写基材)上に接着、積層し、その後、支持体を剥離除去することにより、基材上に所望の層を形成するという方法である。

さて、基材表面に配向膜、位相差層を順次形成して、1/2波長板、1/4波長板等を作製する場合、位相差層に係る塗工液が配向膜の表面ではじかれ、その結果として、位相差層に欠陥が生じる場合がある。このような欠陥は、大きさが大きいと、画像表示パネルに配置した際に白点等により認識されて、表示画面の品位を著しく低下させることになる。また、大きさが小さい場合にあって白点等により認識できない場合でも、光学フィルムにおいては特性が劣化することになる。具体的に、反射防止フィルムにおいては、その欠陥の存在により反射率が増大して、反射防止の性能が劣化することになる。したがって、極力、このようなハジキが生じないことが望まれる。

概要

基材上に、配向膜、位相差層を順次積層させた構成の光学フィルムにおいて、従来に比してハジキの発生を抑えることができ、そのハジキによる欠陥の発生を低減させるようにする。本発明に係る光学フィルムは、例えば、少なくとも、基材と、配向膜と、位相差層とにより構成される第1の積層体と、配向膜と、位相差層とにより構成される第2の積層体と、がこの順で積層されてなる。そして、第1の積層体における配向膜及び/又は位相差層には、反応性官能基を有するレベリング剤が含まれている。

目的

本発明は、このような実情に鑑みて提案されたものであり、基材上に、配向膜、位相差層を順次積層させた構成の光学フィルムにおいて、従来に比してハジキの発生を抑えることができ、そのハジキによる欠陥の発生を低減させるようにすることを目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

少なくとも、基材と、配向膜と、位相差層とにより構成される第1の積層体と、配向膜と、位相差層とにより構成される第2の積層体と、がこの順で積層されてなり、前記第1の積層体における前記配向膜及び/又は前記位相差層には、反応性官能基を有するレベリング剤が含まれている光学フィルム

請求項2

前記第2の積層体上に、配向膜と、位相差層とにより構成される第3の積層体がさらに積層されてなり、前記第2の積層体における前記配向膜及び/又は前記位相差層には、反応性官能基を有する前記レベリング剤が含まれている請求項1に記載の光学フィルム。

請求項3

少なくとも、基材と、第1の位相差層と、配向膜と、第2の位相差層と、がこの順に積層されてなり、前記第1の位相差層には、反応性官能基を有するレベリング剤が含まれている光学フィルム。

請求項4

少なくとも、基材と、配向膜と、第1の位相差層と、第2の位相差層と、がこの順に積層されてなり、前記配向膜には、反応性官能基を有するレベリング剤が含まれている光学フィルム。

請求項5

前記レベリング剤は、フッ素を含有する請求項1乃至4のいずれか1項に記載の光学フィルム。

請求項6

前記レベリング剤は、ラジカル重合性不飽和二重結合を有する請求項1乃至5のいずれか1項に記載の光学フィルム。

請求項7

前記レベリング剤は、複数の反応性官能基を有する多官能化合物である請求項1乃至6のいずれか1項に記載の光学フィルム。

請求項8

前記レベリング剤は、分岐構造を有する請求項1乃至7のいずれか1項に記載の光学フィルム。

請求項9

前記レベリング剤は、親油性基を含む側鎖を有する請求項8に記載の光学フィルム。

請求項10

当該光学フィルムが、転写体である請求項1乃至9のいずれか1項に記載の光学フィルム。

技術分野

0001

本発明は、光学フィルムに関するものである。

背景技術

0002

従来、画像表示パネル出射面に、直線偏光板、1/4波長板の積層による反射防止フィルムを配置し、この反射防止フィルムにより外来光反射を低減する方法が提案されている。この反射防止フィルムは、画像表示パネルのパネル面に向かう外来光を直線偏光板により直線偏光に変換し、続く1/4波長板により円偏光に変換する。

0003

ここで、円偏光による外来光は、画像表示パネルの表面等で反射するものの、この反射の際に偏光面の回転方向逆転する。その結果、その反射光は、到来時とは逆に、1/4波長板より、直線偏光板によって遮光される方向の直線偏光に変換された後、続く直線偏光板により遮光され、それにより外部への出射が著しく抑制される。

0004

この反射防止フィルムに関しては、例えば特許文献1において、1/2波長板、1/4波長板を積層して1/4波長板を構成することにより、直線偏光板の透過光に対してこの1/2波長板、1/4波長板の積層による1/4波長板を逆分散波長特性により機能させる構成が開示されている。

0005

このような1/2波長板、1/4波長板は、例えば透明フィルムによる基材に、配向膜位相差層液晶層)を順次形成して作製される。また、位相差層は、配向膜の上に、位相差層に係る塗工液を塗工、乾燥した後、硬化させることにより、配向膜の配向規制力により配向させた状態で液晶材料を硬化させて作製される。

0006

また、このような画像表示パネルの出射面に配置する光学フィルムは、例えば特許文献2等に開示されているように、いわゆる転写法により作製することができる。転写法とは、例えば基材の上に所望の層を形成する場合に、この層を直接基材上に形成するのではなく、一旦、離型性の基材である支持体上に剥離可能なように当該層を積層形成して転写体を作製した後、工程、需要等に応じて、その支持体上に形成した当該層を、最終的に積層すべき基材(被転写基材)上に接着、積層し、その後、支持体を剥離除去することにより、基材上に所望の層を形成するという方法である。

0007

さて、基材表面に配向膜、位相差層を順次形成して、1/2波長板、1/4波長板等を作製する場合、位相差層に係る塗工液が配向膜の表面ではじかれ、その結果として、位相差層に欠陥が生じる場合がある。このような欠陥は、大きさが大きいと、画像表示パネルに配置した際に白点等により認識されて、表示画面の品位を著しく低下させることになる。また、大きさが小さい場合にあって白点等により認識できない場合でも、光学フィルムにおいては特性が劣化することになる。具体的に、反射防止フィルムにおいては、その欠陥の存在により反射率が増大して、反射防止の性能が劣化することになる。したがって、極力、このようなハジキが生じないことが望まれる。

先行技術

0008

特開平10−68816号公報
特許第4598950号

発明が解決しようとする課題

0009

本発明は、このような実情に鑑みて提案されたものであり、基材上に、配向膜、位相差層を順次積層させた構成の光学フィルムにおいて、従来に比してハジキの発生を抑えることができ、そのハジキによる欠陥の発生を低減させるようにすることを目的とする。

課題を解決するための手段

0010

ここで、上述したように、基材上に配向膜、位相差層を順次形成して、1/2波長板、1/4波長板等の積層体フィルム(光学フィルム)を作製する場合、各層を形成するための塗工液によるムラ等を抑え、外観を良好なものとするために、一般的に、例えばフッ素含有レベリング剤等のレベリング剤を添加した塗工液が用いられる。ところが、本発明者による検討の結果、基材上に、配向膜、位相差層を順次積層させた構成の光学フィルムにおいて、従来、下層に含有させたそのレベリング剤が上層にまでブリードアウトし、そのことが原因となって、位相差層を構成する液晶組成物に係る塗工液を塗工する際にハジキが発生し、その位相差層に欠陥を生じさせることが分かった。

0011

そこで、本発明者はこのような検証結果に基づいて検討を重ねたところ、その積層体における下層に含有させるレベリング剤として、反応性官能基を有する特定のレベリング剤を含有させることによって、そのレベリング剤のブリードアウトを抑制することができ、ハジキの発生が効果的に抑えられることを見出し、本発明を完成させた。すなわち、本発明は以下のものを提供する。

0012

(1)本発明の第1の発明は、少なくとも、基材と、配向膜と、位相差層とにより構成される第1の積層体と、配向膜と、位相差層とにより構成される第2の積層体と、がこの順で積層されてなり、前記第1の積層体における前記配向膜及び/又は前記位相差層には、反応性官能基を有するレベリング剤が含まれている、光学フィルムである。

0013

(2)本発明の第2の発明は、第1の発明において、前記第2の積層体上に、配向膜と、位相差層とにより構成される第3の積層体がさらに積層されてなり、前記第2の積層体における前記配向膜及び/又は前記位相差層には、反応性官能基を有する前記レベリング剤が含まれている、光学フィルムである。

0014

(3)本発明の第3の発明は、少なくとも、基材と、第1の位相差層と、配向膜と、第2の位相差層と、がこの順に積層されてなり、前記第1の位相差層には、反応性官能基を有するレベリング剤が含まれている、光学フィルムである。

0015

(4)本発明の第4の発明は、少なくとも、基材と、配向膜と、第1の位相差層と、第2の位相差層と、がこの順に積層されてなり、前記配向膜には、反応性官能基を有するレベリング剤が含まれている、光学フィルムである。

0016

(5)本発明の第5の発明は、第1乃至第4のいずれかの発明において、前記レベリング剤は、フッ素を含有する、光学フィルムである。

0017

(6)本発明の第6の発明は、第1乃至第5のいずれかの発明において、前記レベリング剤は、ラジカル重合性不飽和二重結合を有する、光学フィルムである。

0018

(7)本発明の第7の発明は、第1乃至第6のいずれかの発明において、前記レベリング剤は、複数の反応性官能基を有する多官能化合物である、光学フィルムである。

0019

(8)本発明の第8の発明は、第1乃至第7のいずれかの発明において、前記レベリング剤は、分岐構造を有する、光学フィルムである。

0020

(9)本発明の第9の発明は、第8の発明において、前記レベリング剤は、親油性基を含む側鎖を有する、光学フィルムである。

0021

(10)本発明の第10の発明は、第1乃至第9のいずれかの発明において、当該光学フィルムが、転写体である、光学フィルム。

発明の効果

0022

本発明によれば、ハジキの発生を抑えることができ、そのハジキによる欠陥の発生を低減させることができる。

図面の簡単な説明

0023

第1の実施態様に係る画像表示装置の構成例を示す図である。
光学フィルムの説明に供する図である。
第1の実施態様に係る光学フィルム用転写体の構成例を示す図である。
第2の実施態様に係る画像表示装置の構成例を示す図である。
第2の実施態様に係る光学フィルム用転写体の構成例を示す図である。
PET基材と、UV樹脂層と、ポジティブプレートに係る位相差層と、光配向膜(1/4波長位相差層用配向膜)とが順に積層された積層体について、光配向膜の表面におけるフッ素濃度をXPS測定した結果を示すグラフ図である。
実施例、比較例のサンプルについて光配向膜の表面におけるフッ素濃度をXPS測定した結果を示すグラフ図である。

0024

以下、本発明の具体的な実施形態(以下、「本実施の形態」という)について詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更が可能である。

0025

≪光学フィルム、光学フィルム用転写体の構成≫
(1)第1の実施形態
[光学フィルムの構成]
図1は、本実施の形態に係る第1の態様に係る画像表示装置を示す図である。画像表示装置1は、画像表示パネル2のパネル面(視聴者側面)に、粘着剤層3を介して反射防止フィルムによる光学フィルム4が配置される。なお、画像表示パネル2は、例えば、自発光素子による画像表示パネルである有機ELによる画像表示パネルを適用することができ、また、液晶表示パネル等を適用するようにしてもよい。

0026

光学フィルム4は、1/4波長板と直線偏光板5との積層による反射防止フィルムであり、この1/4波長板は、透過光に1/4波長位相差を付与する1/4波長位相差層6、透過光に1/2波長の位相差を付与する1/2波長位相差層7の積層により作製される。また、図2に示すように、矢印により示す直線偏光板5の透過軸に対して、1/4波長位相差層6及び1/2波長位相差層7の遅相軸(それぞれ矢印により示す)が、それぞれ反時計回りに15度、75度の角度を成すように配置される。これにより1/4波長板は、直線偏光板5の透過光に対して逆分散の波長特性により機能するように構成される。

0027

光学フィルム4は、例えば、1/4波長位相差層6及び1/2波長位相差層7と、それと対応する配向膜8及び9とが、一体となって、転写法により直線偏光板5に積層されて作製される。より具体的に、光学フィルム4は、支持体基材上に、配向膜9と、1/2波長位相差層7と、配向膜8と、1/4波長位相差層6とから構成される積層体が形成され、その積層体を転写体として、直線偏光板5に積層して作製される。

0028

このように転写法により積層することにより、光学フィルム4は、全体の厚みを薄くできるように構成される。なお、このように1/4波長位相差層6及び1/2波長位相差層7を、対応する配向膜8及び9と一体に直線偏光板5に積層する代わりに、1/4波長位相差層6、1/2波長位相差層7のみを転写するようにしてもよい。

0029

直線偏光板5は、例えば、ポリビニルアルコールPVA)によるフィルム材に、ヨウ素化合物分子吸着配向させることによって直線偏光板として光学的機能を担う光学機能層が作製され、その光学機能層を、例えばTAC(Triacetylcellulose)等による透明フィルムからなる基材により挟持するように構成される。また、接着層10としては、例えば、紫外線硬化樹脂により構成することができる。

0030

[光学フィルム用転写体の構成]
図3は、1/4波長位相差層6、配向膜8、1/2波長位相差層7、配向膜9の転写に使用する光学フィルム用転写体15を示す断面図である。

0031

光学フィルム用転写体15は、支持体基材20上に、配向膜9と、位相差層(1/2波長位相差層)7と、配向膜8と、位相差層(1/4波長位相差層)6とが、順次積層されて作製される。なお、以下では、配向膜9と位相差層7とにより構成される積層体を「第1の積層体21」ともいい、配向膜8と位相差層6とにより構成される積層体を「第2の積層体22」ともいう。光学フィルム用転写体15は、接着層10により、位相差層6が直線偏光板5に貼り付けられて直線偏光板5に保持された後、支持体基材20が剥離され、それによりその転写によって、位相差層6、配向膜8、位相差層7、配向膜9が直線偏光板5に積層されることになる。

0032

(支持体基材)
支持体基材20としては、特に限定されず、各種の透明フィルム材を適用することができる。具体的には、例えば、PET(Polyethylene terephthalate)フィルム、TAC(Triacetylcellulose)フィルム、COP(Cyclo Olefin Polymer)フィルム材等により構成することができる。なお、例えば、TACフィルム材としては、例えば特開2007−254699号公報に開示の2層によるフィルム材、特開2009−276779号公報に開示の3層によるフィルム材を適用することもできる。また。COPフィルム材としては、特開2011−128356号公報に開示のフィルム材を適用することができる。

0033

光学フィルム用転写体15では、この支持体基材20上に作製された配向膜9の配向規制力に基づいて位相差層7に係る液晶材料を配向させた状態で硬化させることにより位相差層7が作製され、これにより透過光に所望の位相差を付与する。続いて同様にして、その位相差層7上に配向膜8が積層され、その配向膜8の配向規制力に基づいて位相差層6に係る液晶材料を配向させた状態で硬化させることにより位相差層7が作製される。

0034

(配向膜)
配向膜8,9としては、光配向膜が適用される。この光配向膜としては、偏光紫外線照射により配向規制力を設定することが可能な各種光配向膜材料により構成することができる。より具体的に、配向膜8,9としては、例えば光2量化型の材料により構成することができる。なお、光2量化型の材料については、例えば、「M.Schadt, K.Schmitt, V. Kozinkov and V. Chigrinov : Jpn. J. Appl.Phys., 31, 2155 (1992)」、「M. Schadt, H. Seiberle and A. Schuster : Nature, 381, 212 (1996)」等に開示されているものを用いることができる。

0035

配向膜8,9の膜厚としては、特に限定されないが、例えば50nm以上200nm以下程度とすることができ、100nm程度の膜厚とすることがより好ましい。

0036

なお、配向膜8,9を光配向膜により構成することに代えて、ポリイミド膜、PVA等のラビング処理により作製される配向膜、基材自体のラビング処理により作製される配向膜等により構成するようにしてもよい。

0037

(位相差層)
位相差層6,7としては、この種の光学フィルムに適用される種々の液晶材料により構成することができる。より具体的に、位相差層6,7は、重合性液晶組成物により構成される。重合性液晶組成物は、液晶性を示し分子内に重合性官能基を有する液晶化合物のほか、アンチブロッキング剤等を含有させることができる。また、棒状化合物に代えて、ディスコティック液晶による液晶化合物を適用してもよい。

0038

液晶化合物は、屈折率方性を有し、配向膜8,9の配向規制力に基づいて規則的に配列することによって、所望の位相差性を付与する機能を有する。液晶化合物として、例えば、ネマティック液晶、スメチック液晶、ディスコティック液晶等の液晶相を示す材料が挙げられるが、他の液晶相を示す液晶化合物と比較して規則的に配列させることが容易である点で、ネマティック液晶を示す液晶化合物を用いることが好ましい。

0039

例えば、液晶化合物の具体例としては、例えば、下記式(1)〜(13)で表される化合物等を挙げることができる。

0040

0041

また、ディスコティック液晶による液晶化合物としては、例えば特開2012−042530号公報、特開2005−283670号公報等に開示されているものを適用することができる。

0042

[他の構成]
上述した第1の実施態様では、光学フィルム用転写体15として、支持体基材20上に、配向膜9と、位相差層(1/2波長位相差層)7と、配向膜8と、位相差層(1/4波長位相差層)6とが、順次積層された構成のものを一例に示したが、これに限られるものではない。具体的には、例えば、上述した1/4波長位相差層6の上に、ポジティブCプレートに係る配向膜と、ポジティブCプレートに係る位相差層とが、さらに積層された積層体としてもよい。なお、ポジティブCプレートに係る配向膜とポジティブCプレートに係る位相差層とにより構成される積層体を「第3の積層体」ともいう。

0043

すなわち、支持体基材20上に、第1の積層体21(1/2波長分の位相差を付与する層)と、第2の積層体22(1/4波長分の位相差を付与する層)と、第3の積層体(ポジティブCプレート層)とが順に積層されたフィルムとして構成することができる。

0044

なお、このとき、後で詳述する特定のレベリング剤は、第1の積層体21における配向膜9及び/又は位相差層7、及び、第2に積層体22における配向膜8及び/又は位相差層6に含有させることができる。このように、第1の積層体21及び第2の積層体22における層内にレベリング剤を含有させた場合でも、本実施の形態に係る特定のレベリング剤を適用することにより、第3の積層体を構成する位相差層を形成するに際し、ハジキの発生を効果的に抑えることができる。

0045

(2)第2の実施形態
[光学フィルムの構成]
本実施の形態に係る第2の態様として、いわゆる光学補償位相差補償)、視野角特性の改善等に供する光学フィルム、この光学フィルムに使用される正Cプレートによる光学フィルム用転写体とすることができる。これにより、この実施形態において、Aプレートに係る位相差層及び配向膜に代えて、ポジティブCプレートに係る位相差層及び配向膜が作製されて光学フィルム用転写体が構成される。また、光学補償、視野角特性に係る直線偏光板等に、このポジティブCプレートが転写されて光学フィルムが作製され、この光学フィルムを配置して画像表示装置が構成される。

0046

図4は、本実施の形態に係る第2の態様に係る画像表示装置を示す図である。画像表示装置1Bは、画像表示パネル2のパネル面(視聴者側面)に、粘着剤層3を介して反射防止フィルムによる光学フィルム4Bが配置される。

0047

そして、光学フィルム4Bは、1/4波長板と直線偏光板5との積層による反射防止フィルムであり、この1/4波長板は、透過光に1/4波長の位相差を付与する1/4波長位相差層6、ポジティブCプレートに係る位相差層7Bの積層により作製される。この光学フィルム4Bは、例えば、1/4波長位相差層6及びポジティブCプレートに係る位相差層7Bと、それと対応する配向膜8及びポジティブCプレートに係る配向膜9Bとが、一体となって、転写法により直線偏光板5に積層させて作製することができる。

0048

[光学フィルム用転写体の構成]
図5は、1/4波長位相差層6、配向膜8、ポジティブCプレートに係る位相差層7B、ポジティブCプレートに係る配向膜9Bの転写に使用する光学フィルム用転写体15Bを示す断面図である。

0049

光学フィルム用転写体15Bは、支持体基材20上に、ポジティブCプレートに係る配向膜9Bと、ポジティブCプレートに係る位相差層7Bと、配向膜8と、位相差層(1/4波長位相差層)6とが、順次積層されて作製される。なお、以下では、ポジティブCプレートに係る配向膜9BとポジティブCプレートに係る位相差層7Bとにより構成される積層体を「第1の積層体21B」ともいい、配向膜8と位相差層6とにより構成される積層体を「第2の積層体22」ともいう。光学フィルム用転写体15Bは、接着層10により、位相差層6が直線偏光板5に貼り付けられて直線偏光板5に保持された後、支持体基材20が剥離され、それによりその転写によって、位相差層6、配向膜8、ポジティブCプレートに係る位相差層7B、ポジティブCプレートに係る配向膜9Bが直線偏光板5に積層されることになる。

0050

第2の態様において、ポジティブCプレート以外の構成については、第1の態様に係る構成と同様であり、図面における符号も同一とする。

0051

(3)その他の形態
なお、上述のように、画像表示装置及び光学フィルム用転写体の構成として、第1の実施態様と第2の実施態様を具体例として示して説明したが、当然、これらの構成に限定されるものではなく、基材(支持体基材)に対して、配向膜と、位相差層とが、順次積層された構成を有するものであればよい。

0052

具体的には、例えば、少なくとも、基材と、配向膜と、第1の位相差層と、第2の位相差層と、がこの順に積層されてなる構成のものであってもよい。なお、このような構成の場合、後で詳述する特定のレベリング剤は、上述した配向膜に含有させることができる。

0053

また、上述の説明では、例えば直線偏光板5に、転写法によって積層体を構成させて光学フィルムを作製する例を示し、光学フィルム用転写体15,15Bの構成を具体的に示したが、これらのような積層体に係る光学フィルムは、転写体に限られるものではない。

0054

すなわち、基材に対して、配向膜と、位相差層とが、順次積層された積層体フィルムであって、それ自身によって光学フィルムを構成するものでもよく、このような場合でも同様の構成とすることができる。なお、このとき、基材としては、転写体を構成する支持体基材のように剥離されるものではなく、例えばTAC等により構成することができる。

0055

≪レベリング剤について≫
[レベリング剤のブリードアウト現象
上述したように、光学フィルム用転写体15(15B)においては、先ず、支持体基材20上に、配向膜組成物からなる塗工液が塗工されて配向膜9(ポジティブCプレートに係る配向膜9B)が形成され、その上に、液晶化合物を含む液晶組成物からなる塗工液が塗工されて位相差層7(ポジティブCプレートに係る位相差層7B)が形成される。これにより、第1の積層体21(21B)が支持体基材20上に形成される。次に、第1の積層体21(21B)における位相差層7(ポジティブCプレートに係る位相差層7B)上に、配向膜組成物からなる塗工液が塗工されて配向膜8が形成され、その配向膜8上に、液晶化合物を含む液晶組成物からなる塗工液が塗工されて位相差層6が形成される。これにより、第2の積層体22が第1の積層体21(21B)上に形成される。

0056

さて、従来、第1の積層体21を構成する配向膜9、位相差層7を形成するに際しては、その配向膜9を構成する配向膜組成物、位相差層7を構成する液晶組成物において、パーフルオロ化合物といったノニオン性フッ素系界面活性剤等のフッ素を含有したレベリング剤を含有させ、塗膜表面を平滑にするようにしている。なお、ポジティブCプレートに係る配向膜9Bと、ポジティブCプレートに係る位相差層7Bとにより構成される第1の積層体21Bにおいても同様である。

0057

しかしながら、本発明者らの研究により、配向膜9又は位相差層7に含有させたレベリング剤に由来する例えばフッ素等の元素成分が、第2の積層体22を構成する配向膜8の表面、すなわち、第2の積層体22を構成する配向膜8と位相差層6との界面にブリードアウトすることが分かり、それによって、その配向膜8上に、液晶組成物からなる塗工液を塗工して位相差層6を形成しようとする際に、ハジキを生じさせることがあった。

0058

ここで、図6は、PET基材に、ポジティブCプレートに係る配向膜としてのUV樹脂層と、ポジティブCプレートに係る位相差層と、光配向膜(1/4波長位相差層用配向膜)とが順に積層された積層体(上述した第2の態様を参照)について、その光配向膜の表面におけるフッ素濃度をX線光電子分光(XPS)法により測定した結果を示すグラフ図である。なお、この積層体は、光配向膜上に1/4波長位相差層が形成されるものであり、XPS測定を行った光配向膜の表面とは、1/4波長位相差層に係る塗工液が塗工される面、つまり、光配向膜と1/4波長位相差層との界面である。

0059

図6のグラフの横軸(サンプルNo.)において、サンプル1は、UV樹脂層とポジティブCプレートに係る位相差層にフッ素含有レベリング剤を含有させたサンプルであり、サンプル2は、ポジティブCプレートに係る位相差層にフッ素含有レベリング剤を含有させたサンプルであり、サンプル3は、UV樹脂層にフッ素含有レベリング剤を含有させたサンプルである。一方、サンプル4は、UV樹脂層とポジティブCプレートに係る位相差層のいずれにもフッ素含有レベリング剤を含有させなかったサンプルである。

0060

図6のグラフ図に示す結果から分かるように、光配向膜の表面には、その濃度に多少の違いはあるものの、UV樹脂層又はポジティブCプレートに係る位相差層のいずれか、あるいはその両方に、フッ素含有レベリング剤を含有させたサンプル(サンプル1〜3)においてフッ素の存在が確認された。UV樹脂層とポジティブCプレートに係る位相差層のいずれにもフッ素含有レベリング剤を含有させなかったサンプル4において、その光配向膜の表面にフッ素が確認されなかったことからして、光配向膜の表面に確認されたフッ素は、UV樹脂層又はポジティブCプレートに係る位相差層のいずれか、あるいはその両方に含有させたフッ素含有レベリング剤に由来するフッ素であることが分かる。つまり、UV樹脂層又はポジティブCプレートに係る位相差層のいずれか、あるいはその両方に含有させたフッ素含有レベリング剤に由来するフッ素が、光配向膜の表面にまで、ブリードアウトしていることが分かる。

0061

そして、下記表1は、図6に結果を示した測定に供した積層体上に、すなわち、積層体の光配向膜の表面に、1/4波長位相差層に係る塗工液を塗工して1/4波長位相差層を形成させたときの、ハジキの発生と当該位相差フィルム配向性について評価した結果を示すものである。なお、表1のサンプル1〜4は、図6のサンプル1〜4に対応する。

0062

0063

表1に示すように、フッ素が光配向膜の表面にまでブリードアウトしたサンプル1〜3では、その光配向膜の表面に1/4波長位相差層に係る塗工液を塗工する際にハジキが発生し、その位相差層に欠陥が生じて配向不良を生じさせた。

0064

[レベリング剤について]
そこで、本実施の形態においては、第1の積層体21を構成する配向膜9、位相差層7に含有させるレベリング剤として、反応性官能基を有するレベリング剤を用いる。具体的には、例えば、フッ素等を含有し、反応性官能基を有するフッ素含有レベリング剤を用いることができる。本発明者が検討を重ねた結果、このように、第1の積層体21を構成する配向膜9、位相差層7に含有させるレベリング剤として、反応性官能基を有するレベリング剤を用いることにより、そのレベリング剤を構成する例えばフッ素等の元素成分のブリードアウトが抑えられて、第2の積層体22を構成する位相差層6の塗工時におけるハジキの発生を効果的に防ぐことができることを見出した。

0065

そのメカニズムは定かではないが、例えば、反応性官能基を有するレベリング剤同士がその反応性官能基に基づいて結合して嵩高くなり、上層へのブリードアウトが抑制されるものと推測される。あるいは、反応性官能基を有するレベリング剤を含ませた配向膜9や位相差層7を熱や紫外線により硬化して形成させる際に、その反応性官能基を有するレベリング剤が層を構成する樹脂と反応して硬化化合物中に取り込まれることにより、上層へのブリードアウトが抑制されるものと推測される。

0066

本実施の形態において使用するレベリング剤は、上述したように、反応性官能基を有するものである。この反応性官能基を有するレベリング剤は、フッ素を含有するフッ素含有レベリング剤が挙げられる。また、フッ素含有レベリングに限られず、ケイ素を含有するシリコン系のレベリング剤であってもよく、その他、アクリル系のレベリング剤等であってもよい。

0067

レベリング剤が有する反応性官能基としては、特に限定されないが、少なくともラジカル重合性不飽和二重結合を有するものであることが好ましい。不飽和二重結合を反応性官能基として有することにより、レベリング剤同士が反応して嵩高くなり、あるいは層を構成する樹脂と有効に反応して、より効果的にフッ素成分のブリードアウトを抑えることができる。

0068

また、このレベリング剤は、複数の反応性官能基を有する多官能化合物であることが好ましい。そして、その複数の反応性官能基の少なくとも1つがラジカル重合性不飽和二重結合であることが好ましい。このように、複数の反応性官能基を有するものであることにより、その複数の反応性官能基を介して、レベリング剤同士の反応、あるいは層を構成する樹脂との反応がより有効に生じるようになり、フッ素成分等のレベリング剤に由来する成分のブリードアウトをより効果的に抑えることができる。

0069

また、このレベリング剤は、直鎖構造からなるものであっても、主鎖とその主鎖から伸びた複数の側鎖とを有する分岐構造からなるものであってもよいが、分岐構造からなるものであることがより好ましい。このような分岐構造を有するものであることにより、層の界面において例えばフッ素等のレベリング剤に由来する成分の結晶構造が形成されにくくなり、より効果的にハジキの発生を抑えることができる。

0070

また、このレベリング剤は、分岐構造を有するとともに、その側鎖に親油性基を有するものであることが好ましい。このように側鎖に親油性基を有するものであることにより、上層の濡れ性を高めることができ、その表面の接触角を低下させてハジキの発生を抑えることができる。また、その上層との密着性を高めることもできる。

0071

具体的に、反応性官能基を有するレベリング剤としては、フッ素を含有するフッ素含有レベリング剤であって、主鎖の側鎖にラジカル重合性不飽和二重結合を有し、その主鎖に対して、フッ素を含む側鎖と、親油性基を含む側鎖とを有する化合物が好ましく用いられる。

0072

レベリング剤の分子量としては、特に限定されないが、500〜30000程度の用いることができ、5000〜25000程度であることがより好ましく、10000〜20000程度であることがさらに好ましい。

0073

また、レベリング剤の含有量としては、特に限定されないが、各層を構成する組成物中に0.01質量%〜3質量%程度とすることが好ましく、0.05質量%〜1質量%程度とすることがより好ましい。

0074

以下、本発明の実施例を示してより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。

0075

[実施例1]
PET基材に、ポジティブCプレートに係る配向膜としてのUV樹脂層(ファインキュアーPXV−18,三洋化成工業株式会社製,膜厚3μm)と、ポジティブCプレートに係る位相差層(RMM28B,メルク株式会社製,膜厚1μm)と、光配向膜(1/4波長位相差層用配向膜)とを順に積層させて積層体を形成した。なお、光配向膜は、光二量化部位と熱架橋部位との両方を有する光配向材料商品名:ROP−103,ロリック社製)100質量部と、PETA25質量部とを、PGME、IPA、及びCHNの混合溶媒900質量部に溶解させて得られる配向層用組成物を用いて、乾燥後の膜厚が200nmとなるように塗工して形成した。なお、配向膜組成物において、混合溶媒中のPGME、IPA、CHNの割合は、体積比で75:20:5であった。

0076

このとき、ポジティブCプレートに係る位相差層を構成する液晶組成物には、主鎖に複数の反応性官能基を有するフッ素含有レベリング剤である「メガファックRS−55」(DIC株式会社製)を組成物中濃度0.2質量%の割合で含有させて層を形成した。

0077

そして、このようにして作製した積層体について、その光配向膜の表面におけるフッ素濃度を、X線光電子分光(XPS)法により測定した。図7に、各実施例、比較例のサンプルについて光配向膜の表面におけるフッ素濃度の測定結果を示す。また、下記表2に、フッ素(F)のほか、光配向膜の表面における、炭素(C)、窒素(N)、酸素(O)、ケイ素(Si)、硫黄(S)の濃度を定量分析した結果をまとめて示す。

0078

[実施例2]
ポジティブCプレートに係る位相差層を構成する液晶組成物に含有させるレベリング剤として、主鎖に複数の反応性官能基を有するフッ素含有レベリング剤である「フタジェント602A」(ネオス株式会社製)を組成物中濃度0.2質量%の割合で含有させて層を形成したこと以外は、実施例1と同様にして積層体(積層体A)を作製した。

0079

そして、その積層体について、光配向膜の表面におけるフッ素濃度と、その他の元素の濃度を測定した。図7及び表2に測定結果を示す。

0080

次に、実施例2では、UV樹脂層を構成する配向膜組成物にフタージェント602Aを組成物中濃度0.05質量%となるように含有させ、また、ポジティブCプレートに係る位相差層を構成する液晶組成物にフタージェント602Aを組成物中濃度0.2質量%となるように含有させて、それぞれの層を形成し、別の積層体(積層体B)を作製した。なお、他の層の形成条件は、積層体Aでの形成条件と同じである。

0081

そして、作製した積層体Bに対して、その光配向膜の表面に、1/4波長位相差層を構成する液晶組成物に係る塗工液を塗工し、1/4波長位相差層を形成した。このとき、光配向膜の表面に対する塗工液のハジキ発生の有無について確認したところ、ハジキの発生は抑制されていた。

0082

[実施例3]
ポジティブCプレートに係る位相差層を構成する液晶組成物に含有させるレベリング剤として、主鎖に複数の反応性官能基を有するフッ素含有レベリング剤である「フタージェント650A」(ネオス株式会社製)を組成物中濃度0.2質量%の割合で含有させて層を形成したこと以外は、実施例1と同様にして積層体(積層体A)を作製した。

0083

そして、その積層体について、光配向膜の表面におけるフッ素濃度と、その他の元素の濃度を測定した。図7及び表2に測定結果を示す。

0084

次に、実施例3では、UV樹脂層を構成する配向膜組成物にフタージェント650Aを組成物中濃度0.05質量%となるように含有させ、また、ポジティブCプレートに係る位相差層を構成する液晶組成物にフタージェント650Aを組成物中濃度0.2質量%となるように含有させて、それぞれの層を形成し、別の積層体(積層体B)を作製した。なお、他の層の形成条件は、積層体Aでの形成条件と同じである。

0085

そして、作製した積層体Bに対して、その光配向膜の表面に、1/4波長位相差層を構成する液晶組成物に係る塗工液を塗工し、1/4波長位相差層を形成した。このとき、光配向膜の表面に対する塗工液のハジキ発生の有無について確認したところ、ハジキの発生は抑制されていた。

0086

[実施例4]
ポジティブCプレートに係る位相差層を構成する液晶組成物に含有させるレベリング剤として、主鎖に複数の反応性官能基を有するフッ素含有レベリング剤である「メガファックRS−75」(DIC株式会社製)を組成物中濃度0.2質量%の割合で含有させて層を形成したこと以外は、実施例1と同様にして積層体を作製した。

0087

そして、その積層体について、光配向膜の表面におけるフッ素濃度と、その他の元素の濃度を測定した。図7及び表2に測定結果を示す。

0088

[比較例1]
ポジティブCプレートに係る位相差層を構成する液晶組成物に含有させるレベリング剤として、フッ素含有レベリング剤である「メガファックF554」(DIC株式会社製)を組成物中濃度0.2質量%の割合で含有させて層を形成したこと以外は、実施例1と同様にして積層体(積層体A)を作製した。なお、ここで用いたフッ素含有レベリング剤は、主鎖に反応性官能基を有しないものである。

0089

そして、その積層体について、光配向膜の表面におけるフッ素濃度と、その他の元素の濃度を測定した。図7及び表2に測定結果を示す。

0090

次に、比較例3では、UV樹脂層を構成する配向膜組成物にメガファックF554を組成物中濃度0.05質量%となるように含有させ、また、ポジティブCプレートに係る位相差層を構成する液晶組成物にメガファックF554を組成物中濃度0.2質量%となるように含有させて、それぞれの層を形成し、別の積層体(積層体B)を作製した。なお、他の層の形成条件は、積層体Aでの形成条件と同じである。

0091

そして、作製した積層体Bに対して、その光配向膜の表面に、1/4波長位相差層を構成する液晶組成物に係る塗工液を塗工し、1/4波長位相差層を形成した。このとき、光配向膜の表面に対する塗工液のハジキ発生の有無について確認したところ、ハジキが発生していることが確認された。また、その1/4波長位相差層の表面には、φ5mm〜10mm程度の欠陥が複数確認された。

0092

0093

図7及び表2にまとめた結果に示すように、比較例1の積層体では、光配向膜の表面にフッ素系レベリング剤に由来するフッ素が確認された。すなわち、ポジティブCプレートに係る位相差層に含有させたフッ素系レベリング剤に含まれるフッ素が、光配向膜の表面にまでブリードアウトしてしまった。そして、その結果、比較例1の積層体(積層体B)では、その光配向膜の表面に位相差層を構成する液晶組成物に係る塗工液を塗工する際に、ハジキが発生し、またその位相差層には欠陥が生じた。

実施例

0094

これに対して、実施例1〜4では、実施例1及び実施例4において光配向膜の表面に極わずかなフッ素が存在していたものの、レベリング剤の由来するフッ素のブリードアウトはほぼ抑制されていることが確認され、その光配向膜の表面に液晶組成物に係る塗工液を塗工する際にもハジキは発生しなかった。この結果から、このような積層体において、下層の配向膜や位相差層において、主鎖に反応性官能基を有するフッ素含有レベリング剤を用いることで、ハジキの発生を効果的に抑えることができることが分かった。

0095

1画像表示装置
2画像表示パネル
3粘着剤層
4,4B光学フィルム
5直線偏光板
6 1/4波長位相差層
7 1/2波長位相差層
7BポジティブCプレートに係る位相差層
8,9配向膜
9B ポジティブCプレートに係る配向膜
10接着層
15,15B 光学フィルム用転写体
20支持体基材
21,21B 第1の積層体
22 第2の積層体

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