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技術 理解度確率に応じて問題群のモデルを選択するユーザ適応型のテストプログラム、装置及び方法

出願人 KDDI株式会社
発明者 川嶋裕幸安田圭志
出願日 2015年11月24日 (5年1ヶ月経過) 出願番号 2015-228366
公開日 2017年6月1日 (3年6ヶ月経過) 公開番号 2017-097139
状態 特許登録済
技術分野 知識ベースシステム 電気的に作動する教習具 特定用途計算機
主要キーワード 数量関係 テストデータベース 確率ネットワーク 条件つき確率 解答判定 条件付確率表 モデル単位 許容閾値
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (18)

課題

ユーザ適応型テストプログラムにおいて、ユーザの理解度確率を効率良く、かつ、高い精度で推定するための確率モデルを選択する仕組みを提供する。

解決手段

問題及び解答対応付けられた、理解度確率を含む「ノード」を規定し、複数のノードを、異なる基準に基づく複数のモデルグループ)に区分する。モデル毎に、ノード同士をアークで結んだ有向グラフを予め蓄積した学習モデル記憶手段と、各モデルについて理解度確率の平均値となる平均理解度確率に基づいて次候補モデルを選択する次候補モデル選択手段と、次候補モデルの中で未出の問題を提示する問題提示手段と、その解答の正答/誤答を判定する解答判定手段と、ユーザ毎に、各モデルについて、既出の問題とその解答の正答/誤答に基づいて、未出の問題が対応付けられた他の全てのノードにおける理解度確率を再計算する理解度確率更新手段とを有する。

概要

背景

ユーザ適応型のe-Learningシステムによれば、過去の多数のユーザの解答傾向を履歴として蓄積したデータベースを用いて、ユーザ毎に、当該ユーザの学習理解に適した問題やコンテンツを選択して明示することができる。また、e-Learningシステムをサーバとしてネットワークに配置することによって、ユーザ毎に異なる問題や学習資料を提供する「テスティング」システムもある。

ユーザの理解度レベルに対応した問題を複数作成することは非常に難しい。特に、毎回の出題難易度を一定にし、その理解度レベルを判定することは極めて難しい。これに対して、ユーザの解答結果に応じて、未出の問題のパラメータ推定して、次の問題を選択するアダプティブテスティング(コンピュータ適応型テスト)の技術がある(例えば非特許文献1参照)。

また、テストデータベースを用いて、テスト実施結果からユーザの理解度を判定する技術もある(例えば特許文献1、非特許文献2及び3参照)。この技術によれば、ユーザの理解度確率に応じた問題を選択して出題し、少ない問題数であっても高い精度でユーザの学力を判定することができる。特に、非特許文献3に記載の技術によれば、ベイジアンネットワーク(Bayesian network)を用いて、学習モデルに対するネットワーク型情報量を最大化する問題を、次に出題するように制御される。

尚、ベイジアンネットワークを動作させる場合、所与の条件に基づいて推定した確率値を含む確率表(Conditional Probability Table)の記憶メモリ空間をコンピュータ内に用意する必要がある。ここで、推定粒度をOとし、ノード数をnとした場合、確率表の要素数は最大でOn個となることが知られており、膨大なコンピュータ計算リソースを用意する必要がある。これに対し、計算リソースを低減する技術として、loopy belief propagation、サンプリング法、Junction Tree法などのアルゴリズムが提案されている(例えば非特許文献5参照)。

概要

ユーザ適応型のテストプログラムにおいて、ユーザの理解度確率を効率良く、かつ、高い精度で推定するための確率モデルを選択する仕組みを提供する。問題及び解答が対応付けられた、理解度確率を含む「ノード」を規定し、複数のノードを、異なる基準に基づく複数のモデルグループ)に区分する。モデル毎に、ノード同士をアークで結んだ有向グラフを予め蓄積した学習モデル記憶手段と、各モデルについて理解度確率の平均値となる平均理解度確率に基づいて次候補モデルを選択する次候補モデル選択手段と、次候補モデルの中で未出の問題を提示する問題提示手段と、その解答の正答/誤答を判定する解答判定手段と、ユーザ毎に、各モデルについて、既出の問題とその解答の正答/誤答に基づいて、未出の問題が対応付けられた他の全てのノードにおける理解度確率を再計算する理解度確率更新手段とを有する。

目的

また、e-Learningシステムをサーバとしてネットワークに配置することによって、ユーザ毎に異なる問題や学習資料を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

装置に搭載されたコンピュータを機能させるユーザ適応型テストプログラムであって、問題及び解答対応付けられた、理解度確率を含む「ノード」を規定し、複数のノードを、異なる基準に基づく複数のモデルグループ)に区分し、当該モデル毎に、ノード同士をアークで結んだ有向グラフを予め蓄積した学習モデル記憶手段と、各モデルについて理解度確率の平均値となる平均理解度確率を算出し、当該平均理解度確率に基づいて次候補モデルを選択する次候補モデル選択手段と、前記次候補モデルの中で、未出の問題が対応付けられたノードを選択し、当該問題を提示する問題提示手段と、出題された問題に対する解答の正答/誤答を判定する解答判定手段と、ユーザ毎に、前記学習モデル記憶手段における各モデルについて、既出の問題とその解答の正答/誤答に基づいて、未出の問題が対応付けられた他の全てのノードにおける理解度確率を再計算する理解度確率更新手段としてコンピュータを機能させることを特徴とするテストプログラム。

請求項2

前記モデルは、複数のノードを、学習レベル及び/又は学習カテゴリを基準として区分されたものであり、前記モデルの有向グラフは、学習順序関係に基づいてノード同士をアークで結んだものであるようにコンピュータを機能させることを特徴とする請求項1に記載のテストプログラム。

請求項3

前記理解度確率更新手段は、問題に対して、正答の場合に当該ノードの理解度確率を1とし、誤答の場合に当該ノードの理解度確率を0として、前記学習モデル記憶手段に記録し、前記理解度確率を再計算するようにコンピュータを機能させることを特徴とする請求項1又は2に記載のテストプログラム。

請求項4

前記理解度確率更新手段は、ベイズの定理によって当該ノードの理解度確率を計算するようにコンピュータを機能させることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のテストプログラム。

請求項5

前記次候補モデル選択手段は、ユーザ毎に、各モデルについて複数のノードの理解度確率における標準偏差を更に算出し、前記平均値が、理解度確率の中央値(=0.5)から第1の所定閾値の範囲内であり、且つ、前記標準偏差が第2の所定閾値以上となるモデルを、次候補モデルとして選択するようにコンピュータを機能させることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のテストプログラム。

請求項6

前記次候補モデル選択手段は、複数の次候補モデルが選択された際に、当該次候補モデルに含まれる全てのノードUの確率変数Xが確率分布Pに従う場合の平均情報量H(X)を、以下の式によって次候補モデル毎に算出し、H(X)=−Σx∈UP(X=x)logP(X=x)当該平均情報量H(X)が最も高いモデルを、次候補モデルとして選択するようにコンピュータを機能させることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のテストプログラム。

請求項7

前記問題提示手段が、未出題の学習単元に含まれる所定数以上の問題を提示し、前記解答判定手段が、所定数以上の問題に対する解答の正答/誤答の結果の後に、前記理解度確率更新手段及び前記次候補モデル選択手段が実行されるようにコンピュータを機能させることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載のテストプログラム。

請求項8

ユーザ適応型のテストを実行する装置であって、問題及び解答が対応付けられた、理解度確率を含む「ノード」を規定し、複数のノードを、異なる基準に基づく複数のモデル(グループ)に区分し、該モデル毎に、ノード同士をアークで結んだ有向グラフを予め蓄積した学習モデル記憶手段と、各モデルについて理解度確率の平均値となる平均理解度確率を算出し、当該平均理解度確率に基づいて次候補モデルを選択する次候補モデル選択手段と、前記次候補モデルの中で、未出の問題が対応付けられたノードを選択し、当該問題を提示する問題提示手段と、出題された問題に対する解答の正答/誤答を判定する解答判定手段と、ユーザ毎に、前記学習モデル記憶手段における各モデルについて、既出の問題とその解答の正答/誤答に基づいて、未出の問題が対応付けられた他の全てのノードにおける理解度確率を再計算する理解度確率更新手段とを有することを特徴とする装置。

請求項9

ユーザ適応型のテストを実行する装置のテスト方法であって、問題及び解答が対応付けられた、理解度確率を含む「ノード」を規定し、前記装置は、複数のノードを、異なる基準に基づく複数のモデル(グループ)に区分し、該モデル毎に、ノード同士をアークで結んだ有向グラフを予め蓄積した学習モデル記憶部を有し、前記装置は、各モデルについて理解度確率の平均値となる平均理解度確率を算出し、当該平均理解度確率に基づいて次候補モデルを選択する第1のステップと、前記次候補モデルの中で、未出の問題が対応付けられたノードを選択し、当該問題を提示する第2のステップと、出題された問題に対する解答の正答/誤答を判定する第3のステップと、ユーザ毎に、前記学習モデル記憶手段における各モデルについて、既出の問題とその解答の正答/誤答に基づいて、未出の問題が対応付けられた他の全てのノードにおける理解度確率を再計算する第4のステップとを実行することを特徴とする装置のテスト方法。

技術分野

0001

本発明は、ユーザ(学習者)の学力を判定するe-Learningシステムの技術に関する。

背景技術

0002

ユーザ適応型のe-Learningシステムによれば、過去の多数のユーザの解答傾向を履歴として蓄積したデータベースを用いて、ユーザ毎に、当該ユーザの学習理解に適した問題やコンテンツを選択して明示することができる。また、e-Learningシステムをサーバとしてネットワークに配置することによって、ユーザ毎に異なる問題や学習資料を提供する「テスティング」システムもある。

0003

ユーザの理解度レベルに対応した問題を複数作成することは非常に難しい。特に、毎回の出題難易度を一定にし、その理解度レベルを判定することは極めて難しい。これに対して、ユーザの解答結果に応じて、未出の問題のパラメータ推定して、次の問題を選択するアダプティブテスティング(コンピュータ適応型テスト)の技術がある(例えば非特許文献1参照)。

0004

また、テストデータベースを用いて、テスト実施結果からユーザの理解度を判定する技術もある(例えば特許文献1、非特許文献2及び3参照)。この技術によれば、ユーザの理解度確率に応じた問題を選択して出題し、少ない問題数であっても高い精度でユーザの学力を判定することができる。特に、非特許文献3に記載の技術によれば、ベイジアンネットワーク(Bayesian network)を用いて、学習モデルに対するネットワーク型情報量を最大化する問題を、次に出題するように制御される。

0005

尚、ベイジアンネットワークを動作させる場合、所与の条件に基づいて推定した確率値を含む確率表(Conditional Probability Table)の記憶メモリ空間をコンピュータ内に用意する必要がある。ここで、推定粒度をOとし、ノード数をnとした場合、確率表の要素数は最大でOn個となることが知られており、膨大なコンピュータ計算リソースを用意する必要がある。これに対し、計算リソースを低減する技術として、loopy belief propagation、サンプリング法、Junction Tree法などのアルゴリズムが提案されている(例えば非特許文献5参照)。

0006

特開2004−170842号公報

先行技術

0007

植野真臣、「新時代における学習評価」、教育テスト研究センター第18回研究会報告書、2010年6月18日、[online]、[平成27年4月21日検索]、インターネット<https://www.cret.or.jp/files/dbd90c4cb469bf94ef5da2256616c7e7.pdf>
植野真臣、大西、繁、「確率ネットワークを組み込んだテスト理論の提案」,信学技報,ET93-64,55-62,1993、[online]、[平成27年4月21日検索]、インターネット<http://ci.nii.ac.jp/naid/110003192386>
植野真臣、河、大西仁、「ネットワーク型テスト理論における構造最適化法」、信学技報, ET93-ET127, 1994年3月26日、電子情報通信学会、Vol100、P50-P60、[online]、[平成27年3月8日検索]、インターネット<URL:http://jglobal.jst.go.jp/public/20090422/200902144032577390>
繁桝算男、植野真臣、本陽一、「ベイジアンネットワーク概説」、培風、2006年7月21日初版発行
本村陽一、「ベイジアンネットワーク:入門からヒューマンモデリングへの応用まで」、[平成27年7月30日検索]、インターネット<URL: https://staff.aist.go.jp/y.motomura/paper/BSJ0403.pdf>
「情報量」、ウィキディア、[online]、[平成27年14月9日検索]、インターネット<URL: https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%83%85%E5%A0%B1%E9%87%8F>

発明が解決しようとする課題

0008

しかしながら、ユーザの理解度を判定するための次の問題を、例えばベイジアンネットワークを用いて選択する場合、前述したように大量の演算処理量及び記憶メモリ空間を要する。選択可能な問題数が大量になるほど、理解度確率の算出に要する計算リソースも膨大となる。

0009

また、ユーザにとって現実的な学習内容の理解は、単に学習レベルカリキュラム)に応じて段階的に進むものではない。例えば実際の教育現場の中では、中学1年生数学の理解度が低い場合、単に小学生の算数に対する理解度の向上に努めればいいというものではない。中学1年生のユーザが数学の「図形」に理解度が低い場合、小学生の算数でも「図形」に基づく理解度から判定すべきである。この場合、小学生の算数の「図形」の問題に対する理解度を判定することによって、結果として出題数全体を減少させることもできる。

0010

そこで、本発明は、学習レベル(カリキュラム)に限られず、ユーザにとって理解度が曖昧な問題群の中から、次の問題を選択することができるユーザ適応型のテストプログラム、装置及び方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0011

本発明によれば、装置に搭載されたコンピュータを機能させるユーザ適応型のテストプログラムであって、
問題及び解答が対応付けられた、理解度確率を含む「ノード」を規定し、
複数のノードを、異なる基準に基づく複数のモデルグループ)に区分し、該モデル毎に、ノード同士をアークで結んだ有向グラフを予め蓄積した学習モデル記憶手段と、
各モデルについて理解度確率の平均値となる平均理解度確率を算出し、当該平均理解度確率に基づいて次候補モデルを選択する次候補モデル選択手段と、
次候補モデルの中で、未出の問題が対応付けられたノードを選択し、当該問題を提示する問題提示手段と、
出題された問題に対する解答の正答/誤答を判定する解答判定手段と、
ユーザ毎に、学習モデル記憶手段における各モデルについて、既出の問題とその解答の正答/誤答に基づいて、未出の問題が対応付けられた他の全てのノードにおける理解度確率を再計算する理解度確率更新手段と
してコンピュータを機能させることを特徴とする。

0012

本発明のテストプログラムにおける他の実施形態によれば、
モデルは、複数のノードを、学習レベル及び/又は学習カテゴリを基準として区分されたものであり、
モデルの有向グラフは、学習順序関係に基づいてノード同士をアークで結んだものである
ようにコンピュータを機能させることも好ましい。

0013

本発明のテストプログラムにおける他の実施形態によれば、
理解度確率更新手段は、問題に対して、正答の場合に当該ノードの理解度確率を1とし、誤答の場合に当該ノードの理解度確率を0として、学習モデル記憶手段に記録し、理解度確率を再計算する
ようにコンピュータを機能させることも好ましい。

0014

本発明のテストプログラムにおける他の実施形態によれば、
理解度確率更新手段は、ベイズの定理によって当該ノードの理解度確率を計算する
ようにコンピュータを機能させることも好ましい。

0015

本発明のテストプログラムにおける他の実施形態によれば、
次候補モデル選択手段は、
ユーザ毎に、各モデルについて複数のノードの理解度確率における標準偏差を更に算出し、
平均値が、理解度確率の中央値(=0.5)から第1の所定閾値の範囲内であり、且つ、標準偏差が第2の所定閾値以上となるモデルを、次候補モデルとして選択する
ようにコンピュータを機能させることも好ましい。

0016

本発明のテストプログラムにおける他の実施形態によれば、
次候補モデル選択手段は、複数の次候補モデルが選択された際に、
当該次候補モデルに含まれる全てのノードUの確率変数Xが確率分布Pに従う場合の平均情報量H(X)を、以下の式によって次候補モデル毎に算出し、
H(X)=−Σx∈UP(X=x)logP(X=x)
当該平均情報量H(X)が最も高いモデルを、次候補モデルとして選択する
ようにコンピュータを機能させることも好ましい。

0017

本発明のテストプログラムにおける他の実施形態によれば、
問題提示手段が、未出題の学習単元に含まれる所定数以上の問題を提示し、解答判定手段が、所定数以上の問題に対する解答の正答/誤答の結果の後に、理解度確率更新手段及び次候補モデル選択手段が実行される
ようにコンピュータを機能させることも好ましい。

0018

本発明によれば、ユーザ適応型のテストを実行する装置であって、
問題及び解答が対応付けられた、理解度確率を含む「ノード」を規定し、
複数のノードを、異なる基準に基づく複数のモデル(グループ)に区分し、該モデル毎に、ノード同士をアークで結んだ有向グラフを予め蓄積した学習モデル記憶手段と、
各モデルについて理解度確率の平均値となる平均理解度確率を算出し、当該平均理解度確率に基づいて次候補モデルを選択する次候補モデル選択手段と、
次候補モデルの中で、未出の問題が対応付けられたノードを選択し、当該問題を提示する問題提示手段と、
出題された問題に対する解答の正答/誤答を判定する解答判定手段と、
ユーザ毎に、学習モデル記憶手段における各モデルについて、既出の問題とその解答の正答/誤答に基づいて、未出の問題が対応付けられた他の全てのノードにおける理解度確率を再計算する理解度確率更新手段と
を有することを特徴とする。

0019

本発明によれば、ユーザ適応型のテストを実行する装置のテスト方法であって、
問題及び解答が対応付けられた、理解度確率を含む「ノード」を規定し、
装置は、複数のノードを、異なる基準に基づく複数のモデル(グループ)に区分し、該モデル毎に、ノード同士をアークで結んだ有向グラフを予め蓄積した学習モデル記憶部を有し、
装置は、
各モデルについて理解度確率の平均値となる平均理解度確率を算出し、当該平均理解度確率に基づいて次候補モデルを選択する第1のステップと、
次候補モデルの中で、未出の問題が対応付けられたノードを選択し、当該問題を提示する第2のステップと、
出題された問題に対する解答の正答/誤答を判定する第3のステップと、
ユーザ毎に、学習モデル記憶手段における各モデルについて、既出の問題とその解答の正答/誤答に基づいて、未出の問題が対応付けられた他の全てのノードにおける理解度確率を再計算する第4のステップと
を実行することを特徴とする。

発明の効果

0020

本発明のユーザ適応型のテストプログラム、装置及び方法によれば、学習レベル(カリキュラム)に限られず、ユーザにとって理解度が曖昧な問題群の中から、次の問題を選択することができる。結果として、ユーザの理解度を判定するための出題数自体を減少させることもできる。

図面の簡単な説明

0021

本発明におけるテスト装置機能構成図である。
本発明のフローチャートである。
学習モデル記憶部に記憶されたノードの有向グラフの例である。
学習モデル記憶部における全てのノードを表す説明図である。
学習モデル記憶部における学習レベルに応じて区分したモデルを表す説明図である。
学習モデル記憶部における学習カテゴリに応じて区分したモデルを表す説明図である。
初期設定時におけるノードの有向グラフ及び理解度確率を表す第1の説明図である。
ノード6−5の問題に正答した場合におけるノードの理解度確率の更新を表す第2の説明図である。
ノード6−8の問題に誤答した場合におけるノードの理解度確率の更新を表す第3の説明図である。
ノード6−4の問題に誤答した場合におけるノードの理解度確率の更新を表す第4の説明図である。
ノード6−13の問題に正答した場合におけるノードの理解度確率の更新を表す第5の説明図である。
本発明における次候補モデル選択部のフローチャートである。
ユーザ毎に、各モデルについて平均理解度確率及び標準偏差を算出した表である。
ユーザ毎に、各モデルについて平均理解度確率を表すグラフである。
ユーザ毎に、理解度確率の分散を表すグラフである。
発生確率と情報量との関係を表すグラフである。
モデル毎における要素単位平均情報量と、要素単位平均情報量の平均値とを算出した表である。

実施例

0022

以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。

0023

図1は、本発明におけるテスト装置の機能構成図である。
図2は、本発明のフローチャートである。

0024

図1によれば、ユーザ適応型のテスティングを実行するテスト装置1と、学習対象となるユーザによって操作される端末2(例えばタブレット端末)とが、ネットワークを介して接続されている。テスト装置1は、端末2に対してサーバとして機能する。また、テスト装置1の機能構成部が端末2に搭載されて、端末単体でテスト装置と機能するものであってもよい。

0025

図1のテスト装置1によれば、学習モデル記憶部10と、次候補モデル選択部11と、問題提示部12と、解答判定部13と、理解度確率更新部14とを有する。これらの機能構成部は、装置に搭載されたコンピュータを機能させるプログラムを実行することによって実現される。また、これら機能構成部の処理の流れは、図2のようにユーザ適応型のテスト方法としても理解できる。

0026

[学習モデル記憶部10]
学習モデル記憶部10は、問題及び解答が対応付けられた、理解度確率を含む「ノード」を規定する。問題は、テキストのみならず、画像や映像音声を含むものであってもよい。学習モデル記憶部10は、複数のノードを、異なる基準に基づく複数のモデル(グループ)に区分し、該モデル毎に、ノード同士をアークで結んだ有向グラフを予め蓄積する。

0027

学習モデル記憶部10は、初期状態として、多数のユーザに対する解答結果から、ノード毎に理解度確率を総合的に付与したものとする。例えば、初期状態の理解度確率は、多数のユーザから得られた平均正答率であってもよい。勿論、人手によって予め設定したものであってもよいし、機械学習を用いて算出したものであってもよい。

0028

学習モデル記憶部10は、各ノードの理解度確率について、そのノードの問題が出題された後、正答の場合に当該ノードの理解度確率を1とし、誤答の場合に当該ノードの理解度確率を0として記録する。

0029

図3は、学習モデル記憶部に記憶されたノードの有向グラフの例である。

0030

図3によれば、1つのモデルにおける有向グラフが表されており、学習順序関係に基づいてノード同士がアークで結ばれている。学習順序関係とは、先のノードの理解度確率が、後のノードの理解度確率に影響を及ぼすことを意味する。例えば中学1年生の4月->5月のように学習カリキュラムに応じて大まかに、前から後への関係が特定できればよい。

0031

各ノードに対応付けられた問題及び解答のテキストを、形態素解析によって抽出した単語集合を比較し、アークは、ノード間の学習内容類似度が高いもの同士を結んだものであってもよい。形態素解析とは、文法及び単語辞書情報源として用いて、自然言語で書かれた文を言語として意味を持つ最小単位である形態素(Morpheme)に分割し、それぞれの品詞判別する処理をいう。ここでは、抽出された全ての単語を用いてもよいし、品詞が名詞の形態素のみを抽出するものであってもよい。

0032

尚、ノード間の学習内容類似度を算出する方法としては、例えばTF−IDF(Term Frequency - Inverse Document Frequency:単語の出現頻度逆出現頻度)法を用いたものであってもよい。この方法によれば、単語wiが、ノードjの学習内容に出現する回数及び頻度から算出したTFi,jと、全てのノードj=1〜Nの内、単語wiが出現するノードの数miを算出したIDFiとを用いて、ノードjに含まれる単語wiに対する重みとする。ノード同士について、学習内容をBag-of-Words表現し、各ベクトルの成分を、該当するTF×IDFiの値で重み付けする。Bag-of-Wordsは、学習テキストを1つの単語の頻度により定義される特徴ベクトルで表現し、文章集合に基づいて予め導出されたIDFを単語の重みとして文章間の類似度を導出するものである。そして、2つのベクトル間でコサイン距離を算出し、これを学習内容間の類似度とする。

0033

学習内容類似度が所定閾値以上となるノード同士を、有向グラフのアークによって結ぶ。例えばユーザが、先のノードの問題に対する理解度確率の高低に応じて、そのアークによって結ばれた後のノードの問題に対する理解度確率も変化すると考えられる。

0034

この有向グラフは、学習指導方針に基づいて、ノード間の関連性を考えながら、人手によって作成されたものであってもよい。また、各ノードの学習単元における学習内容の類似度から、学習開始時期に基づいて自動的に作成されたものであってもよい。例えば同一教科内の各学習単元の係り受けが明確であれば、比較的容易に決定することができる。図3によれば、単一教科「数学」について適用しているが、複数教科に跨るものであってもよいし、専門性が高い資格教育や企業教育に基づくものであってもよい。

0035

図4は、学習モデル記憶部における全てのノードを表す説明図である。図4によれば、小学4年生から中学3年生までの学習単元としてのノードが表されている。小学4年生から6年生までの学習単元を、49個のノードによって表し、中学生の学習単元を、21個のノードによって表している。

0036

図5及び図6は、複数のノードを、異なる基準に基づく複数のモデル(グループ)に区分したものである。モデルは、複数のノードを、学習レベル及び/又は学習カテゴリを基準として区分されたものである。また、同じ学習レベル及び/又は学習カテゴリの中でも、粒度が異なったものとすることもできる。

0037

図5は、学習モデル記憶部における学習レベルに応じて区分したモデルを表す説明図である。図5によれば、学習レベルとして学年毎に、ノードを区分したものである。

0038

図6は、学習モデル記憶部における学習カテゴリに応じて区分したモデルを表す説明図である。図6によれば、学習カテゴリ毎に、ノードを区分したものである。例えば「数と計算」「量・図形」「数量」のような学習カテゴリによって、複数学年や小学生及び中学校に跨って、ノードが区分されている。

0039

例えば、モデルm20は、小学生の「数と計算」と中学校の「数と式」を学習領域として、合計15個のノード(小5の4ノード、小6の3ノード、中1の3ノード、中2の2ノード、中3の3ノード)から構成されている。
また、モデルm22及びm23によれば、小学生の「数量関係」は、中学生の「関数」に発展すると共に、「資料活用」にも発展している。そのために、モデルm22及びm23は、小学生のノードは共通するものの、中学生のノードが異なっている。

0040

図1によれば、問題提示部12、解答判定部13及び理解度確率更新部14は、次候補モデル選択部11によって抽出された次候補モデル単位で実行される。ここでは、以下の3つの実施形態を想定することができる。
(1)実施形態1
次候補モデル毎に、問題提示部12、解答判定部13及び理解度確率更新部14を所定数以上繰り返し実行する。この場合、ユーザに対して、次候補モデル内で所定数の問題/解答を繰り返すために、次候補モデルを選択する計算量を減らすことができる。また、所定数の問題について次候補モデルが固定されるために、学習レベル及び/又は学習カテゴリ内での問題が連続的に出題される。
(2)実施形態2
問題提示部12、解答判定部13及び理解度確率更新部14を実行する毎に、全モデルの中から次候補モデルを再選択する。この場合、毎回、最適な次候補モデルを選択するために計算量が増加するが、学習レベル及び/又は学習カテゴリ外で網羅的に出題することができる。
(3)実施形態3
前述した実施形態1及び2を組み合わせて、次候補モデル内で所定数の問題/解答を繰り返した後に、改めて次候補モデルを選択するように繰り返す。実施形態1によって次候補モデルを選択する計算量を適度に減らすと共に、実施形態2によって学習レベル及び/又は学習カテゴリ外で網羅的に出題することができる。

0041

以下では、モデル毎に実行される問題提示部12、解答判定部13及び理解度確率更新部14を説明した後、次候補モデル選択部11について説明する。

0042

[問題提示部12(S12)]
問題提示部12は、ユーザ毎に、次候補モデルの中で、未出の問題が対応付けられたノードを選択し、当該問題を提示する。テスト装置1がサーバである場合、問題提示部12は、ユーザが操作する端末2へ、その問題のコンテンツを送信する。

0043

[解答判定部13(S13)]
解答判定部13は、ユーザ毎に、出題された問題に対する解答の正答/誤答を判定する。各ノードは、問題及び解答を含んでいるために、ユーザの解答と問題の解答とを比較することによって、正答/誤答を判定する。その判定結果は、学習モデル記憶部10へ反映される。

0044

本発明によれば、問題提示部12が、未出題の学習単元に含まれる所定数以上の問題を提示し、解答判定部13が、所定数以上の問題に対する解答の正答/誤答の結果の後に、後述する理解度確率更新部14及び次候補モデル選択部11を実行するのが好ましい。所定数のノードにおける理解度確率が算出された後であれば、できる限り、次に問うべき最適なモデルを選択することができる。

0045

前述した図4によれば、10個のノードについて既に解答済みとなっている。そして、これらノードには、理解度確率として既に1(正答)又は0(誤答)のいずれか一方が付与されている。本発明によれば、その後、次に問うべきモデルを選択し、そのモデルの未出の問題に対応するノードを選択する。

0046

[理解度確率更新部14(S14)]
理解度確率更新部14は、ユーザ(学習者)毎に、学習モデル記憶部10における各モデルについて、既出の問題とその解答の正答/誤答に基づいて、未出の問題が対応付けられた他の全てのノードにおける理解度確率(尤度)を再計算する。
ユーザが、出題される問題に順次解答していき、後述する解答判定部13によって、正答の場合に当該ノードの理解度確率を1.0とし、誤答の場合に当該ノードの理解度確率を0.0とする。その正答/誤答の結果の毎に、学習モデル記憶部10に記憶された理解度確率を再計算する。これによって、既に出題した問題の解答結果を用いて、未出題の問題の理解度確率を更新することができる。

0047

理解度確率更新部14によって更新される、各モデルに含まれるノードの理解度確率は、例えば「ベイジアンネットワーク」を用いたものであってもよい。ベイジアンネットワークとは、ノード間の因果関係を、確率によって記述するグラフィカルネットワークである(例えば非特許文献4参照)。本発明におけるネットワークとは、問題及び解答を対応付けた「ノード」を有し、ノード間のアークに付与された類似度を「重み」として付与したグラフ構造をいう。ベイジアンネットワークは、複数ノード間の因果関係の推論有向非巡回グラフ構造によって表し、個々の変数の関係を条件つき確率で表す確率推論のモデルである。有向非巡回グラフ構造とは、アークに矢印が付与され(有向)、その矢印の経路がノードを巡回することが無いものをいう。ベイジアンネットワークを用いることによって、既に解答された各ノードの正答/誤答から、未出の問題に対応付けられたノードについて、不確実な事象(正答/誤答)の正答率(理解度確率)を定量的に推定することができる。

0048

ベイジアンネットワークについて、例えばノードA、B、C間の有向グラフとして、親ノードA->子ノードB、親ノードA->子ノードCの場合を考える。
Aの理解度確率:P(A)
Bの理解度確率:P(B)
Cの理解度確率:P(C)
Aが正答した場合におけるCの理解度確率=P(C|A)
Bが正答した場合におけるCの理解度確率=P(C|B)
Aが正答し次にBが正答した場合におけるCの理解度確率
=P(C|A=1,B=1)
出題した問題の解答結果が得られる毎に、未出題の全てのノード(学習単元)の理解度確率が再計算される。これによって、複雑な系であっても、各ノードにおける理解度確率(条件付確率)を用いて、次に続いて出題される問題における確率的な依存関係モデル化することができる。

0049

本発明の有向グラフは、学習単元間の学習順序関係を特定したネットワークである。そのために、任意のノードについて正答した場合、そのノードにつながる他のノードの理解度確率もその正答に応じて高くなる。一方で、任意のノードについて誤答した場合、そのノードにつながる他のノードの理解度確率もその誤答に応じて低くなる。

0050

図7図11は、選択されたモデル内でノードの理解度確率が更新されている過程を表す。

0051

図7は、初期設定時におけるノードの有向グラフ及び理解度確率を表す第1の説明図である。
初期設定時の各学習単元の理解度確率は、多数のユーザの過去の正答/誤答の解答結果から得られた平均値であってもよい。また、その解答結果から得られた平均情報量であってもよい。平均値の場合、理解度確率0.5に近いノードほど、「理解している」「理解していない」の判定が比較的難しい。
最初に、中央値0.5に最も近いノード6−5(理解度確率は0.52)が選択され、そのノードに対応付けられた問題がユーザに出題される。平均情報量の場合、その平均情報量の値が大きい程、「理解している」「理解していない」の判定が比較的難しい。

0052

図8は、ノード6−5の問題に正答した場合におけるノードの理解度確率の更新を表す第2の説明図である。図8によれば、ユーザは、ノード6−5の問題に正答している。ノード6−5の理解度確率を1に更新し、ベイジアンネットワークによって理解度確率が1又は0以外の全ノードについて理解度確率を再計算する。

0053

図9は、ノード6−8の問題に誤答した場合におけるノードの理解度確率の更新を表す第3の説明図である。図9によれば、ユーザは、ノード6−8の問題に誤答している。ノード6−8の理解度確率を0に更新し、ベイジアンネットワークによって理解度確率が1又は0以外の全ノードについて理解度確率を再計算する。

0054

図10は、ノード6−4の問題に誤答した場合におけるノードの理解度確率の更新を表す第4の説明図である。図10によれば、ユーザは、ノード6−4の問題に誤答している。ノード6−4の理解度確率を0に更新し、ベイジアンネットワークによって理解度確率が1又は0以外の全ノードについて理解度確率を再計算する。

0055

図11は、ノード6−13の問題に正答した場合におけるノードの理解度確率の更新を表す第5の説明図である。図11によれば、ユーザは、ノード6−13の問題に正答している。ノード6−13の理解度確率を1に更新し、ベイジアンネットワークによって理解度確率が1又は0以外の全ノードについて理解度確率を再計算する。

0056

[次候補モデル選択部11(S11)]
次候補モデル選択部11は、各モデルについて理解度確率の平均値となる平均理解度確率を算出し、当該平均理解度確率に基づいて次候補モデルを抽出する。具体的には、平均理解度確率が、中央値(=0.5)に最も近いものを次候補モデルとして抽出するものであってもよいし、更に標準偏差を用いて次候補モデルを抽出するものであってもよい。

0057

図12は、本発明における次候補モデル選択部のフローチャートである。

0058

(S111)次候補モデル選択部11は、最初に、ユーザ毎に、各モデルについて複数のノードの理解度確率の平均値及び標準偏差を算出する。

0059

図13は、ユーザ毎に、各モデルについて平均理解度確率及び標準偏差を算出した表である。学習レベル(学年区分)や学習カテゴリ(学習領域)のモデル毎に算出されている。

0060

図14は、ユーザ毎に、各モデルについて平均理解度確率を表すグラフである。各モデルについて、平均理解度確率が所定閾値以上である場合、そのユーザは、そのモデルの学習内容については習熟していると判定できる。

0061

尚、ユーザによって未履修のモデルは、分布把握の対象外とする。例えば中学2年生のユーザAは、中学3年生の学習内容を含むモデルm9を対象外とする。また、例えば小学6年生のユーザBは、中学生の学習内容を含むモデルm7,m8,m9を対象外とする。

0062

(S112)そして、次候補モデル選択部11は、平均理解度確率が、その中央値(=0.5)から第1の所定閾値の範囲内であり、且つ、標準偏差が第2の所定閾値(許容閾値)以上となるモデルを、次候補モデルとして抽出する。ここでは、モデル毎に、次候補となるモデルのフラグには、1をセットする。

0063

図12及び図13によれば、例えば、第1の所定閾値を0.1とし、第2の所定閾値を0.45としている。
この場合、ユーザAについては、次候補モデルとして、以下の4個のモデルが抽出される。
[平均理解度確率] [標準偏差]
モデルm7 0.44 0.48
モデルm8 0.41 0.53
モデルm10 0.55 0.60

0064

図15は、ユーザ毎に、理解度確率の分散を表すグラフである。

0065

例えば、標準偏差の差σdiffは、σmax−σminで与えられる。
ユーザAの標準偏差の最大差:σAdiff_max=σAm6−σAm4
ユーザBの標準偏差の最大差:σBdiff_max=σBm6−σBm4
このとき、理解度確率に対する標準偏差の許容値をσconstとした場合、当該ユーザの理解度確率に対する標準偏差が許容値を超えているか否かについて、判定することができる。
標準偏差許容値は、学習レベル又は学習カテゴリのモデル毎に異なる値であってもよいし、同じ値を用いたものであってもよい。

0066

(S113)次に、次候補モデル選択部11は、次候補モデルの数が、1個か複数かを判定する。次候補モデルが1個であれば、そのモデルを選択するだけでよい。

0067

(S114)次候補モデル選択部11は、複数の次候補モデルが選択された際に、当該次候補モデル毎に、平均情報量H(X)を算出する。
平均情報量H(X)は、ある事象の起こり易さや起こりにくさを指し示す指標であって、以下のように定義される。
H(X)=−plogp−(1-p)log(1-p)

0068

図16は、発生確率と情報量との関係を表すグラフである。図16によれば、以下のような関係を有する。
事象が常に起きる場合(発生確率が0又は1)->平均情報量H(X)は最小となる
発生確率が2分の1である場合(発生確率が0.5)->平均情報量H(X)は最大となる

0069

次候補モデル選択部11は、当該次候補モデルに含まれる全てのノードUの確率変数Xが確率分布Pに従う場合の平均情報量H(X)を、以下の式によって次候補モデル毎に算出する(例えば非特許文献6参照)。
H(X)=−Σx∈UP(X=x)logP(X=x)

0070

(S115)そして、次候補モデル選択部11は、当該平均情報量H(X)が最も高いモデルを、次候補モデルとして選択する。

0071

尚、次候補モデル選択部11は、次候補モデル毎に、レベルカテゴリを単位とす要素単位平均情報量と、その要素単位平均情報量の平均値とを算出する。

0072

図17は、モデル毎における要素単位平均情報量と、要素単位平均情報量の平均値とを算出した表である。図17によれば、モデルm7、m8、m10の中から、最終的に、平均情報量の値が最大となるm8(理解度確率は0.529)が選択される。

0073

以上、詳細に説明したように、本発明のユーザ適応型のテストプログラム、装置及び方法によれば、計算リソースを低減すると共に、学習レベル(カリキュラム)に限られず、ユーザにとって理解度が低い様々なカテゴリに基づく問題群の中から、次の問題を選択することができる。これによって、ユーザの理解度が低いカテゴリの中から次に出題すべき問題を選択することによって、結果として、ユーザの理解度を判定するための出題数自体を減少させることもできる。

0074

また、例えば小学1年生〜中学3年生まで例えば429ノードを1つの確率モデルとして構成した場合、条件付確率表(CPT)の要素数は、最大で1.39×10119(=2の429乗)個となる。これに対し、本発明によれば、学習レベル及び/又は学習カテゴリを基準とした複数のモデル(グループ)に区分することによって、ひとつのモデルを構成するノード数を例えば34〜75の範囲に縮小することができ、これによって、CPTの要素数は最大で、3.77×1022(=2の75乗)個とすることができる。

0075

前述した本発明の種々の実施形態について、本発明の技術思想及び見地の範囲の種々の変更、修正及び省略は、当業者によれば容易に行うことができる。前述の説明はあくまで例であって、何ら制約しようとするものではない。本発明は、特許請求の範囲及びその均等物として限定するものにのみ制約される。

0076

1テスト装置
10学習モデル記憶部
11次候補モデル選択部
12問題提示部
13解答判定部
14理解度確率更新部
2 端末

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