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技術 電子写真感光体および画像形成装置

出願人 コニカミノルタ株式会社
発明者 倉持和裕栗本和典前田誠亮石田健
出願日 2015年11月18日 (6年1ヶ月経過) 出願番号 2015-225597
公開日 2017年6月1日 (4年7ヶ月経過) 公開番号 2017-097005
状態 特許登録済
技術分野 電子写真における感光体
主要キーワード 拡がり方向 平均最大径 押し込み試験 層状ケイ酸塩鉱物 弾性変形率 規格用 マイカ粒子 中間層用材料
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この項目の情報は公開日時点(2017年6月1日)のものです。
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図面 (1)

課題

接触帯電プロセスにおける近接放電放電生成物による保護層の劣化を抑制可能な電子写真感光体および当該劣化による画像不良の発生を抑制可能な画像形成装置を提供する。

解決手段

本発明における電子写真感光体は、導電性支持体感光層および保護層を有する。上記保護層は、ラジカル重合性組成物重合硬化物で形成されており、均一に分散されている粘土鉱物箔片を有している。当該粘土鉱物箔片は、化学結合を含む相互作用によって当該重合硬化物に対して固定されている。

概要

背景

電子写真方式画像形成方法における電子写真感光体(以下、単に「感光体」とも言う)の帯電方法として、ローラーなどを使用する接触式の帯電方法(以下「ローラー帯電ステム」とも言う)がある。ローラー帯電システムは、ワイヤーなどを使用した非接触式帯電方式スコロトロン帯電システム)と比較して、低エネルギーで均一に感光体を帯電させることが可能である。さらに、ローラー帯電システムは、スコロトロン帯電システムと比べて、オゾンなどの放電生成物の放出量が少ないため、近年採用が進められている。

ローラー帯電システムは、感光体への近接放電を利用する。このため、スコロトロン帯電システムと比較して、帯電時に感光体の表面層(「保護層」とも言う)が劣化しやすい。これには幾つかの理由が考えられる。

たとえば、上記の理由としては、近接放電時の電子イオンなどの高エネルギーを持つ粒子衝突が感光体の表面の劣化を加速するため、と考えられる。また、上記の理由としては、ローラー帯電システムでは、通常、交流電圧が感光体に印加されるが、この交流電圧の印加により、感光体内部の異物微細な空隙において部分放電が発生しやすく、その結果、表面層を構成する重合体の結合が切断されて表面層内部の劣化が加速されるため、と考えられる。

さらに、ローラー帯電システムでは窒素酸化物やオゾンなどの放電生成物が感光体の極めて近傍で発生する。当該放電生成物の放出量は、スコロトロン帯電システムでのそれに比べて少ないものの、放電生成物の発生位置は、スコロトロン帯電システムでのそれに比べて非常に近い。このため、上記の理由としては、当該放電生成物の表面層内部への浸透がスコロトロン帯電システムに比べてよりも多くなり、その結果、表面層内部の劣化が加速される、と考えられる。

したがって、ローラー帯電システムでは、前述の近接放電や放電生成物による劣化を抑制する技術が求められている。このような技術としては、粘土鉱物箔片を感光体の保護層に添加する技術が知られている。

ここで、粘土鉱物箔片は、当該粘土鉱物箔片が積層した構造を有する多層粘土鉱物から剥離したシート状の粘土鉱物の粉体として入手され得る。当該多層粘土鉱物は、一般には層状ケイ酸塩鉱物のことをいい、例えば、ケイ酸金属イオンが連結してできた粘土鉱物箔片が層状に重なった構造を有する。粘土鉱物箔片の厚みは、通常、1nm程度と極めて薄い。この粘土鉱物箔片は、一般的な樹脂中に均一に分散させることによって、少量の添加でも、樹脂組成物絶縁性機械的強度ガスバリア性を大きく向上させることが知られている。さらに、粘土鉱物箔片の有機溶媒や樹脂への分散性を高めるために、多層粘土鉱物の層間の金属イオンを、第4級アンモニウムイオンを有する界面活性剤イオン交換することが知られている(例えば、特許文献1および2参照)。

概要

接触帯電プロセスにおける近接放電や放電生成物による保護層の劣化を抑制可能な電子写真感光体および当該劣化による画像不良の発生を抑制可能な画像形成装置を提供する。本発明における電子写真感光体は、導電性支持体感光層および保護層を有する。上記保護層は、ラジカル重合性組成物重合硬化物で形成されており、均一に分散されている粘土鉱物箔片を有している。当該粘土鉱物箔片は、化学結合を含む相互作用によって当該重合硬化物に対して固定されている。なし

目的

本発明は、接触帯電プロセスにおける近接放電や放電生成物による保護層の劣化を抑制可能な電子写真感光体および当該劣化による画像不良の発生を抑制可能な画像形成装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

導電性支持体と、前記導電性支持体上に配置された感光層と、前記感光層上に配置された保護層とを有する電子写真感光体において、前記保護層は、ラジカル重合性化合物ラジカル重合性粘土鉱物箔片とのラジカル重合反応による生成物で一体的に構成されており、前記ラジカル重合性粘土鉱物箔片は、粘土鉱物箔片と、前記粘土鉱物箔片の表面に担持されているラジカル重合性官能基とを有する、電子写真感光体。

請求項2

前記感光層は、前記導電性支持体上に配置された電荷発生層と、前記電荷発生層上に配置された電荷輸送層とを含む、請求項1に記載の電子写真感光体。

請求項3

前記粘土鉱物箔片の粘土鉱物は、スメクタイトである、請求項1または2に記載の電子写真感光体。

請求項4

前記ラジカル重合性粘土鉱物箔片は、前記粘土鉱物箔片と、前記粘土鉱物箔片の表面にイオン結合している界面活性剤とを有し、前記界面活性剤は、前記ラジカル重合性官能基を有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の電子写真感光体。

請求項5

前記ラジカル重合性官能基は、アクリルイル基およびメタクリロイル基の一方または両方である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の電子写真感光体。

請求項6

前記ラジカル重合性粘土鉱物箔片の面方向における粒径は、0.01〜2μmである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の電子写真感光体。

請求項7

前記保護層における前記ラジカル重合性粘土鉱物箔片の含有量は、前記ラジカル重合性化合物由来の前記生成物100質量部に対して0.1〜20質量部である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の電子写真感光体。

請求項8

前記ラジカル重合性化合物は、アクリルモノマーおよびメタクリルモノマーの一方または両方である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の電子写真感光体。

請求項9

前記保護層は、導電性金属酸化物微粒子をさらに含有する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の電子写真感光体。

請求項10

請求項1〜9のいずれか一項に記載の電子写真感光体と、前記電子写真感光体を接触帯電させるための接触帯電装置とを有する、電子写真方式画像形成装置

請求項11

前記接触帯電装置は、ローラー帯電装置である、請求項10に記載の画像形成装置。

技術分野

0001

本発明は、電子写真感光体および画像形成装置に関する。

背景技術

0002

電子写真方式画像形成方法における電子写真感光体(以下、単に「感光体」とも言う)の帯電方法として、ローラーなどを使用する接触式の帯電方法(以下「ローラー帯電ステム」とも言う)がある。ローラー帯電システムは、ワイヤーなどを使用した非接触式帯電方式スコロトロン帯電システム)と比較して、低エネルギーで均一に感光体を帯電させることが可能である。さらに、ローラー帯電システムは、スコロトロン帯電システムと比べて、オゾンなどの放電生成物の放出量が少ないため、近年採用が進められている。

0003

ローラー帯電システムは、感光体への近接放電を利用する。このため、スコロトロン帯電システムと比較して、帯電時に感光体の表面層(「保護層」とも言う)が劣化しやすい。これには幾つかの理由が考えられる。

0004

たとえば、上記の理由としては、近接放電時の電子イオンなどの高エネルギーを持つ粒子衝突が感光体の表面の劣化を加速するため、と考えられる。また、上記の理由としては、ローラー帯電システムでは、通常、交流電圧が感光体に印加されるが、この交流電圧の印加により、感光体内部の異物微細な空隙において部分放電が発生しやすく、その結果、表面層を構成する重合体の結合が切断されて表面層内部の劣化が加速されるため、と考えられる。

0005

さらに、ローラー帯電システムでは窒素酸化物やオゾンなどの放電生成物が感光体の極めて近傍で発生する。当該放電生成物の放出量は、スコロトロン帯電システムでのそれに比べて少ないものの、放電生成物の発生位置は、スコロトロン帯電システムでのそれに比べて非常に近い。このため、上記の理由としては、当該放電生成物の表面層内部への浸透がスコロトロン帯電システムに比べてよりも多くなり、その結果、表面層内部の劣化が加速される、と考えられる。

0006

したがって、ローラー帯電システムでは、前述の近接放電や放電生成物による劣化を抑制する技術が求められている。このような技術としては、粘土鉱物箔片を感光体の保護層に添加する技術が知られている。

0007

ここで、粘土鉱物箔片は、当該粘土鉱物箔片が積層した構造を有する多層粘土鉱物から剥離したシート状の粘土鉱物の粉体として入手され得る。当該多層粘土鉱物は、一般には層状ケイ酸塩鉱物のことをいい、例えば、ケイ酸金属イオンが連結してできた粘土鉱物箔片が層状に重なった構造を有する。粘土鉱物箔片の厚みは、通常、1nm程度と極めて薄い。この粘土鉱物箔片は、一般的な樹脂中に均一に分散させることによって、少量の添加でも、樹脂組成物絶縁性機械的強度ガスバリア性を大きく向上させることが知られている。さらに、粘土鉱物箔片の有機溶媒や樹脂への分散性を高めるために、多層粘土鉱物の層間の金属イオンを、第4級アンモニウムイオンを有する界面活性剤イオン交換することが知られている(例えば、特許文献1および2参照)。

先行技術

0008

特開2014−142571号公報
特開2007−064998号公報

発明が解決しようとする課題

0009

しかしながら、上記イオン交換に係る先行技術では、粘土鉱物箔片を保護層内で均一に分散させることが困難であり、その結果、保護層の劣化を抑制する効果が不十分となることがある。このように、従来の感光体では、保護層の近接放電や放電生成物による劣化に対する粘土鉱物箔片による抑制効果を十分に発現させる観点から、検討の余地が残されている。

0010

本発明は、接触帯電プロセスにおける近接放電や放電生成物による保護層の劣化を抑制可能な電子写真感光体および当該劣化による画像不良の発生を抑制可能な画像形成装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0011

本発明は、導電性支持体と、当該導電性支持体上に配置された感光層と、当該感光層上に配置された保護層とを有し、当該保護層は、ラジカル重合性化合物ラジカル重合性粘土鉱物箔片とのラジカル重合反応による生成物で一体的に構成されており、当該ラジカル重合性粘土鉱物箔片は、粘土鉱物箔片と、当該粘土鉱物箔片の表面に担持されているラジカル重合性官能基とを有する電子写真感光体、を提供する。

0012

また、本発明は、上記電子写真感光体と、当該電子写真感光体を接触帯電させるための接触帯電装置とを有する電子写真方式の画像形成装置、を提供する。

発明の効果

0013

本発明に係る電子写真感光体は、接触帯電プロセスにおける近接放電や放電生成物による保護層の劣化を抑制することが可能であり、本発明に係る画像形成装置は、当該劣化による画像不良の発生を抑制することが可能である。

図面の簡単な説明

0014

本発明の一実施の形態に係る画像形成装置の構成の一例を模式的に示す図である。

0015

以下、本発明の一実施の形態を説明する。
本実施の形態に係る電子写真感光体(感光体)は、導電性支持体と、当該導電性支持体上に配置される感光層と、当該感光層上に配置される保護層と、を有する。

0016

上記導電性支持体は、上記感光層を支持可能で、かつ導電性を有する部材である。上記導電性支持体の例には、金属製のドラムまたはシート、ラミネートされた金属箔を有するプラスチックフィルム蒸着された導電性物質の膜を有するプラスチックフィルム、導電性物質またはそれとバインダー樹脂とからなる塗料を塗布してなる導電層を有する金属部材やプラスチックフィルム、紙などが含まれる。上記金属の例には、アルミニウム、銅、クロムニッケル亜鉛およびステンレス鋼が含まれ、上記導電性物質の例には、上記金属、酸化インジウムおよび酸化スズが含まれる。

0017

上記感光層は、後述する露光により所期の画像の静電潜像を上記感光体の表面に形成するための層である。当該感光層は、単層でもよいし、積層された複数の層で構成されていてもよい。上記感光層の例には、電荷輸送化合物電荷発生化合物とを含有する単層、および、電荷輸送化合物を含有する電荷輸送層と、電荷発生化合物を含有する電荷発生層との積層物、が含まれる。

0018

上記保護層は、上記感光層の上に配置されるとともに上記感光体の表面を構成する、上記感光層を保護するための層である。上記保護層は、ラジカル重合性化合物とラジカル重合性粘土鉱物箔片とのラジカル重合反応による生成物で一体的に構成されている。すなわち、上記保護層は、上記ラジカル重合性モノマーラジカル重合による一体的な重合体で構成され、上記保護層中に分散されている粘土鉱物箔片を含有する。当該粘土鉱物箔片は、いずれも、上記重合体とラジカル重合による共有結合を介して結合している。

0019

また、上記感光体は、本実施形態に係る効果が得られる範囲において、上記導電性支持体上記感光層および上記保護層以外の他の構成をさらに含んでいてもよい。当該他の構成の例には、中間層が含まれる。当該中間層は、例えば、上記導電性支持体と上記感光層との間に配置される、バリア機能接着機能とを有する層である。

0020

上記感光体は、上記保護層以外は、公知の有機感光体と同様に構成することが可能である。また、保護層も、ラジカル付加反応に供されたラジカル重合性粘土鉱物箔片が含まれる以外は、ラジカル重合により構成される公知の保護層と同様に構成することが可能である。

0021

上記保護層は、上記ラジカル重合性組成物のラジカル重合による重合硬化物と言うことができ、当該ラジカル重合性組成物は、上記ラジカル重合性モノマーおよび上記ラジカル重合性粘土鉱物箔片を含有する。これらは、いずれも一種でもそれ以上でもよい。

0022

[ラジカル重合性モノマー]
上記ラジカル重合性モノマーは、ラジカル重合性官能基を有し、紫外線可視光線、電子線などの活性線照射により、あるいは加熱などのエネルギーの付加により、ラジカル重合(硬化)して、一般に感光体のバインダー樹脂として用いられる樹脂となる化合物である。ラジカル重合性モノマーの例には、スチレン系モノマーアクリル系モノマーメタクリル系モノマービニルトルエンモノマー酢酸ビニル系モノマーおよびN−ビニルピロリドン系モノマーが含まれ、上記バインダー樹脂の例には、ポリスチレンおよびアクリル樹脂が含まれる。

0023

上記ラジカル重合性官能基は、炭素−炭素2重結合を有しラジカル重合可能な基である。上記ラジカル重合性官能基は、少ない光量あるいは短い時間でのラジカル重合反応(硬化)が可能であることから、アクリロイル基(CH2=CHCO−)またはメタクリロイル基(CH2=C(CH3)CO−)であることが特に好ましい。

0024

上記ラジカル重合性モノマーの例には、具体的には、以下の化合物M1〜M15が含まれる。下記式中、Rはアクリロイル基を表し、R’はメタクリロイル基を表す。

0025

0026

0027

上記ラジカル重合性モノマー化合物は、公知であり、また市販品としても入手することができる。上記ラジカル重合性モノマーは、ラジカル重合性官能基が3個以上有する化合物であることが、架橋密度の高い高硬度の保護層を形成する観点から好ましい。

0028

[ラジカル重合性粘土鉱物箔片]
ラジカル重合性粘土箔片は、粘土鉱物箔片と、その表面に担持されているラジカル重合性官能基とを有する。粘土鉱物箔片およびラジカル重合性官能基は、いずれも、一種でもそれ以上でもよい。

0029

粘土鉱物とは、一般には層状ケイ酸塩鉱物をいい、ケイ酸と金属イオンが連結してできたシート状の粘土鉱物が層状に重なった構造を、本発明では多層粘土鉱物という。粘土鉱物箔片とは、板状の粘土鉱物の微粉体またはそのそれぞれであり、例えば、上記シート状粘土鉱物そのものまたはその数枚(例えば1〜100枚)程度の低次の積層物である。

0030

粘土鉱物箔片の厚みは、1nm程度と極めて薄く、粘土鉱物を構成する原子数個分の厚さとなり得、例えば1〜100nmである。粘土鉱物箔片は、基本的には絶縁性を有し、樹脂中に均一分散することで樹脂の絶縁特性を向上させることができることが知られている。

0031

上記粘土鉱物の例には、スメクタイトマイカベントナイトおよびモンモリロナイトが含まれる。中でも、スメクタイトがより好ましい。

0032

粘土鉱物箔片の面方向における粒径は、0.01〜2μmであることが好ましく、より好ましくは0.03〜0.5μmである。粘土鉱物箔片の面方向における粒径は、例えば、粘土鉱物箔片の箔片の平面的な拡がり方向における最大径平均値で表され、例えば、走査型電子顕微鏡(SEM)による観察またはそれによる画像の画像処理によって求めることが可能である。また、粘土鉱物箔片の上記粒径は、例えば、後述する溶剤中での分散の強度または処理時間によって調整することが可能である。

0033

ラジカル重合性官能基は、粘土鉱物箔片の表面に担持されていればよい。当該表面におけるラジカル重合性官能基の担持は、化学的であっても物理的であってもよく、例えば、粘土鉱物箔片の表面に直接結合していてもよいし、架橋部を介して粘土鉱物箔片の表面に結合していてもよい。ラジカル重合性官能基は、ラジカル重合性化合物とラジカル付加反応を呈する官能基であればよく、その例には、アクリロイル基、メタクリロイル基、ビニル基アリル基および開環重合性分子構造が含まれる。中でも、アクリロイル基またはメタクリロイル基が好ましい。

0034

ラジカル重合性粘土鉱物箔片は、市販品であっても調製品であってもよい。ラジカル重合性粘土鉱物箔片は、有機化処理された多層粘土鉱物が担持する有機部位を、ラジカル重合性官能基を有するカチオン界面活性剤によって置き換えることによって調製することが可能である。あるいは、ラジカル重合性粘土鉱物箔片は、ラジカル重合性官能基を有するカチオン界面活性剤によって多層粘土鉱物を直接有機化処理することによって調製することが可能である。

0035

上記多層粘土鉱物は、有機化処理されていない市販品であってもよいし、第4級のアンモニウム塩フォスフォニウム塩、イミダゾリウム塩などのカチオン性界面活性剤によって予め有機化処理されている市販品であってもよい。

0036

多層粘土鉱物の有機化処理は、例えば、上記カチオン性界面活性剤を溶かした十分量の溶液中に多層粘土鉱物を投入して十分な力を加えて十分な時間、撹拌、分散させることによって行うことが可能である。多層粘土鉱物を有機化処理することで、当該多層粘土鉱物の層間の距離が広がり、層間のインタラクションが減少する。当該層が剥離すると、有機化処理された粘土鉱物箔片となる。有機化処理された粘土鉱物箔片は、粘土鉱物箔片とその表面に担持された有機化合物とから構成される。

0037

有機化処理するための有機化合物は、カチオン性を有する化合物であることが好ましい。多層粘土鉱物の有機化処理では、多層粘土鉱物の各層間に存在するナトリウムカルシウムなどの金属イオンに対して、それと交換する性質を有するカチオン界面活性剤などの有機化合物が交換し、多層粘土鉱物とイオン結合によって結合することによって行われる、と考えられる。

0038

当該カチオン性を有する有機化合物は、例えばカチオン性界面活性剤であり、その例には、第4級のアンモニウム塩やフォスフォニウム塩、イミダゾリウム塩など陽イオン性親水基を有する有機化合物が含まれる。

0039

ラジカル重合性官能基を有するカチオン性界面活性剤の例には、アクリロイル基やメタクリロイル基を分子内に有する第4級のアンモニウム塩やフォスフォニウム塩、イミダゾリウム塩が含まれ、例えば、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド(株式会社大阪ソーダ製の「DADMAC」(ダイソー株式会社の登録商標)が含まれる。

0040

当該有機化処理に用いられる溶剤は、処理に供される上記有機化合物を溶解可能であればよい。当該溶剤の例には、水および有機溶剤が含まれ、有機溶剤の例には、2−ブタノールが含まれる。

0041

イオン結合によって多層粘土鉱物または粘土鉱物箔片に固定化できるラジカル重合性官能基を有するカチオン性界面活性剤の量は、多層粘土鉱物の陽イオン交換容量によって決まる。多層粘土鉱物の陽イオン交換容量は、少なすぎると上記保護層中での上記粘土鉱物箔片の分散が不十分となり、多すぎると、例えば、その効果が頭打ちになる。このような理由から、当該多層粘土鉱物の陽イオン交換容量は、好ましくは50〜1000ミリ当量/100gである。

0042

上述の多層粘土鉱物の有機化処理およびラジカル重合性官能基の導入は、例えば、多層粘土鉱物を2−ブタノール中にて撹拌しながら、上記陽イオン交換容量の1.5倍量の(ラジカル重合性官能基を有する)カチオン性界面活性剤を添加し、一日以上撹拌した後、超音波ホモジナイザーを用いて分散することにより行うことができる。このような方法により、ラジカル重合性官能基を粘土鉱物箔片に十分量で担持させることができるとともに、多層粘土鉱物の各層を剥離させかつ均一に分散させることができる。

0043

こうして得られるラジカル重合性粘土鉱物箔片は、上記溶剤中に分散した分散液のまま保護層の製造に用いてもよいし、上記分散液中から分離、洗浄して、余剰の上記カチオン性界面活性剤などの余分な成分を除去した後、再度2−ブタノールなどの溶剤に分散した分散液として保護層の製造に用いてもよい。

0044

上記保護層におけるラジカル重合性粘土鉱物箔片の含有量は、少なすぎると粘土鉱物箔片による劣化防止効果が不十分となることがあり、多すぎると保護層の弾性変形率が低下して保護層が脆くなり、例えば耐摩耗性が不十分となることがある。粘土鉱物箔片による劣化防止効果と機械的強度とを両立させる観から、上記保護層におけるラジカル重合性粘土鉱物箔片の含有量は、上記ラジカル重合性化合物由来の重合体(生成物)の含有量100質量部に対して、0.1〜20質量部であることが好ましく、より好ましくは1〜10質量部である。

0045

上記保護層は、前述のラジカル重合性化合物およびラジカル重合性粘土鉱物箔片以外の他の成分をさらに含有していてもよい。たとえば、上記保護層は、導電性金属酸化物微粒子をさらに含有していてもよい。当該導電性金属酸化物微粒子は、一種でもそれ以上でもよい。

0046

上記導電性金属酸化物微粒子には、有機感光体における保護層中に添加されることが公知である、導電性を有する金属酸化物微粒子を用いることが可能である。当該導電性金属酸化物微粒子の導電性金属酸化物の例には、酸化スズ、酸化チタン酸化亜鉛ジルコニア、酸化インジウムスズおよび銅アルミニウム複合酸化物が含まれる。

0047

上記導電性金属酸化物微粒子の数平均一次粒径は、大きすぎると形成される画像の画質が低くなることがあり、あるいは上記感光体の耐メモリ性が不十分となることがあり、小さすぎると耐摩耗性が不十分となることがある。このような理由から、上記導電性金属酸化物微粒子の数平均一次粒径は、10〜500nmであることが好ましい。上記導電性金属酸化物微粒子の当該数平均一次粒径は、例えば粒度分布計によって測定することが可能であるが、カタログ値であってもよく、分級および分級品の混合によって調製することが可能である。

0048

上記保護層における上記導電性金属酸化物微粒子の含有量は、少なすぎると、当該導電性金属酸化物微粒子による保護層の機械的強度の向上効果が不十分となることがあり、多すぎると、保護層が脆くなることによる前述したような不都合が生じることがある。導電性金属酸化物微粒子による効果を十分に発現させる観点から、上記保護層における上記導電性金属酸化物微粒子の含有量は、上記ラジカル重合性化合物由来の重合体(生成物)の含有量100質量部に対して40〜200質量部であることが好ましい。

0049

上記導電性金属酸化物微粒子は、親油性表面処理が施されていることが、保護層中での均一分散性を高める観点から好ましい。たとえば、上記導電性金属酸化物微粒子は、親油性の官能基を有する表面処理剤で表面処理されていることが好ましく、ラジカル重合性官能基を有する表面処理剤で表面処理されていることがより好ましい。このラジカル重合性官能基の例には、上記ラジカル重合性粘土鉱物箔片のそれと同じ官能基が挙げられる。

0050

当該表面処理剤による表面処理は、例えば、上記導電性金属酸化物微粒子による当該表面処理剤の物理的な担持であってもよいし、化学的な結合によってもよい表面処理されている導電性金属酸化物微粒子は、例えば、上記導電性金属酸化物微粒子と、その表面に化学結合している表面処理剤残基と、当該表面処理剤残基に含まれる上記ラジカル重合性官能基とを有し、上記保護層中では、導電性金属酸化物微粒子が、その表面に有する上記表面処理剤残基を介して、保護層を構成している一体的な重合体と化学結合した状態で存在する。なお、表面処理剤残基とは、例えば、金属酸化物微粒子の表面に化学結合している分子構造であって上記表面処理剤由来の部分である。

0051

上記表面処理剤の例には、ラジカル重合性官能基を有していてもよいシランカップリング剤が含まれる。その例には、以下の化合物S−1〜S−36が含まれる。

0052

S−1:CH2=CHSi(CH3)(OCH3)2
S−2:CH2=CHSi(OCH3)3
S−3:CH2=CHSiCl3
S−4:CH2=CHCOO(CH2)2Si(CH3)(OCH3)2
S−5:CH2=CHCOO(CH2)2Si(OCH3)3
S−6:CH2=CHCOO(CH2)2Si(OC2H5)(OCH3)2
S−7:CH2=CHCOO(CH2)3Si(OCH3)3
S−8:CH2=CHCOO(CH2)2Si(CH3)Cl2
S−9:CH2=CHCOO(CH2)2SiCl3
S−10:CH2=CHCOO(CH2)3Si(CH3)Cl2
S−11:CH2=CHCOO(CH2)3SiCl3
S−12:CH2=C(CH3)COO(CH2)2Si(CH3)(OCH3)2
S−13:CH2=C(CH3)COO(CH2)2Si(OCH3)3
S−14:CH2=C(CH3)COO(CH2)3Si(CH3)(OCH3)2
S−15:CH2=C(CH3)COO(CH2)3Si(OCH3)3
S−16:CH2=C(CH3)COO(CH2)2Si(CH3)Cl2
S−17:CH2=C(CH3)COO(CH2)2SiCl3
S−18:CH2=C(CH3)COO(CH2)3Si(CH3)Cl2
S−19:CH2=C(CH3)COO(CH2)3SiCl3
S−20:CH2=CHSi(C2H5)(OCH3)2
S−21:CH2=C(CH3)Si(OCH3)3
S−22:CH2=C(CH3)Si(OC2H5)3
S−23:CH2=CHSi(OCH3)3
S−24:CH2=C(CH3)Si(CH3)(OCH3)2
S−25:CH2=CHSi(CH3)Cl2
S−26:CH2=CHCOOSi(OCH3)3
S−27:CH2=CHCOOSi(OC2H5)3
S−28:CH2=C(CH3)COOSi(OCH3)3
S−29:CH2=C(CH3)COOSi(OC2H5)3
S−30:CH2=C(CH3)COO(CH2)3Si(OC2H5)3
S−31:CH2=CHCOO(CH2)2Si(CH3)2(OCH3)
S−32:CH2=CHCOO(CH2)2Si(CH3)(OCOCH3)2
S−33:CH2=CHCOO(CH2)2Si(CH3)(ONHCH3)2
S−34:CH2=CHCOO(CH2)2Si(CH3)(OC6H5)2
S−35:CH2=CHCOO(CH2)2Si(C10H21)(OCH3)2
S−36:CH2=CHCOO(CH2)2Si(CH2C6H5)(OCH3)2

0053

上記感光体は、保護層用の塗料に前述の材料を含有するラジカル重合性組成物を用いる以外は、公知の感光体の製造方法によって製造することができる。たとえば、上記感光体は、導電性支持体上に形成された感光層の表面に、上記ラジカル重合性組成物を含有する保護層用塗料を塗布する工程と、塗布された保護層用塗料に活性線を照射して、あるいは塗布された保護層用塗料を加熱して、保護層用塗料中のラジカル重合性官能基のラジカル重合させる工程と、を含む方法によって製造することが可能である。

0054

上記保護層用塗料は、本実施の形態の効果が得られる範囲において、上記ラジカル重合性組成物以外の他の成分をさらに含んでいてもよい。当該他の成分の例には、溶剤および重合開始剤が含まれる。

0056

上記重合開始剤は、一種でもそれ以上でもよい。重合開始剤は、保護層の製造工程に応じて公知の重合開始剤から適宜に決めることができる。重合開始剤の例には、光重合開始剤熱重合開始剤、および、光、熱の両方で重合開始可能な重合開始剤、が含まれる。

0057

上記重合開始剤の例には、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルアゾビスバレロニリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)などのアゾ化合物、および、過酸化ベンゾイル(BPO)、ジ−tert−ブチルヒドロペルオキシド、tert−ブチルヒドロペルオキシド、過酸化クロロベンゾイル、過酸化ジクロロベンゾイル、過酸化ブロモメチルベンゾイル過酸化ラウロイルなどの過酸化物、が含まれる。

0058

また、上記重合開始剤の例には、アセトフェノン系またはケタール系光重合開始剤が含まれ、その例には、ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、4−(2−ヒドロキシエトキシフェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピルケトン(12) 、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニルブタノン−1(イルガキュア369:BASFジャパン社製、「イルガキュア」はBASF社の登録商標)、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2−メチル−2−モルフォリノ(4−メチルチオフェニルプロパン−1−オン、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニルオキシムが含まれる。

0059

また、上記重合開始剤の例には、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテルなどのベンゾインエーテル系光重合開始剤、および、ベンゾフェノン、4−ヒドロキシベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、2−ベンゾイルナフタレン、4−ベンゾイルビフェニル、4−ベンゾイルフェニールエーテル、アクリル化ベンゾフェノン、1,4−ベンゾイルベンゼンなどのベンゾフェノン系光重合開始剤、が含まれる。

0060

また、上記重合開始剤の例には、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントンなどのチオキサントン系光重合開始剤が含まれる。

0061

また、上記重合開始剤の例には、エチルアントラキノン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルエトキシホスフィンオキサイドビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,4−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキサイド、メチルフェニルグリオキシエステル、9,10−フェナントレンアクリジン系化合物、トリアジン系化合物、および、イミダゾール系化合物、が含まれる。

0062

また、光重合開始剤には、光重合促進効果を有する光重合促進剤を併用してもよい。当該光重合促進剤の例には、トリエタノールアミンメチルジエタノールアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル安息香酸(2−ジメチルアミノ)エチルおよび4,4’−ジメチルアミノベンゾフェノンが含まれる。

0063

上記重合開始剤は、光重合開始剤であることが好ましく、例えば、アルキルフェノン系化合物フォスフィンオキサイド系化合物が好ましく、さらに好ましくはα−ヒドロキシアセトフェノン構造を有する重合開始剤、あるいはアシルフォスフィンオキサイド構造を有する重合開始剤、である。

0064

上記ラジカル重合性組成物中における上記重合開始剤の含有量は、上記ラジカル重合性モノマー100質量部に対して0.1〜40質量部であることが好ましく、より好ましくは0.5〜20質量部である。

0065

上記保護層中、上記ラジカル重合性化合物は、保護層を形作る一体的な重合物(重合硬化物)を構成し、上記ラジカル重合性粘土鉱物箔片は、ラジカル重合性官能基のラジカル重合反応により上記重合体と化学結合している粘土鉱物箔片を構成している。当該重合硬化物がラジカル重合性モノマーのラジカル重合体であること、および、当該粘土鉱物箔片が上記ラジカル重合性粘土鉱物箔片由来であることは、いずれも、熱分解GC−MS、核磁気共鳴(NMR)、フーリエ変換赤外分光光度計(FT−IR)、元素分析などの公知の機器分析技術による上記重合硬化物の分析によって確認することが可能である。

0066

以上の説明から明らかなように、上記電子写真感光体は、導電性支持体と、当該導電性支持体上に配置された感光層と、当該感光層上に配置された保護層とを有し、当該保護層は、ラジカル重合性化合物とラジカル重合性粘土鉱物箔片とのラジカル重合反応による生成物で一体的に構成されている。そして、上記ラジカル重合性粘土鉱物箔片は、粘土鉱物箔片と、当該粘土鉱物箔片の表面に担持されているラジカル重合性官能基とを有する。

0067

上記粘土鉱物箔片の形状は、平ら拡がりを有する。したがって、上記粘土鉱物箔片は、上記保護層中において、粘土鉱物箔片の面方向が保護層の面方向とほぼ一致するように、保護層に対して略平行に配置される。

0068

ラジカル重合性粘土鉱物箔片では、粘土鉱物箔片は、ラジカル重合性官能基を有する有機成分によって修飾されており、多層粘土鉱物の有機溶剤中での分散処理によって生成する。よって、有機溶剤中での上記分散処理による粘土鉱物箔片の剥離が改善される。

0069

また、粘土鉱物箔片の表面にラジカル重合性官能基が担持されていることから、ラジカル重合性化合物またはその溶液中におけるラジカル重合性粘土鉱物箔片の親和性が高められ、ラジカル重合性粘土鉱物箔片の分散性が向上する。よって、ラジカル重合性化合物またはその溶液中において、より微細なラジカル重合性粘土鉱物箔片が均一に分散する。

0070

さらに、ラジカル重合性鉱物箔片は、粘土鉱物箔片の表面にラジカル重合性官能基を担持していることから、ラジカル重合性化合物の存在下で当該ラジカル重合性官能基をラジカル付加反応させることにより、ラジカル重合性化合物由来の重合体と粘土鉱物箔片との間に十分に密な架橋構造構築される。よって、当該重合体中に均一に分散した状態で粘土鉱物箔片が保持され、その結果、安定して存在する。

0071

このように、上記保護層において、厚さ方向により微細に、そして上記重合体中で均一に分散して粘土鉱物箔片が安定して存在することから、上記保護層は、前述した電子などの光エネルギーを有する粒子や放電生成物に対するバリア機能に優れる。また、当該粘土鉱物箔片は、化学結合を含む相互作用によって当該重合硬化物に対して固定されていることから、上記保護層の機械的強度が高く、また前述した保護層内部での結合の切断が生じにくい。よって、上記保護層は、有機物での表面処理された粘土鉱物箔片が分散された従来の保護層に比べて、絶縁性および機械的強度のいずれにも優れる。また、ガスバリア性の大幅な向上も期待される。

0072

上記感光層が、上記導電性指示体上に配置された電荷発生層と、当該電荷発生層上に配置された電荷輸送層とを含むことは、電子写真方式における高画質の画像を形成する観点からより一層効果的である。

0073

また、上記粘土鉱物箔片の粘土鉱物がスメクタイトであることは、保護層の絶縁性および機械的強度を高める観点からより一層効果的である。

0074

また、上記ラジカル重合性粘土鉱物箔片が、上記粘土鉱物箔片と、当該粘土鉱物箔片の表面にイオン結合している界面活性剤とを有し、当該界面活性剤が上記ラジカル重合性官能基を有することは、上記ラジカル重合性粘土鉱物箔片の厚さ方向における微細さを高める観点からより一層効果的である。

0075

また、上記ラジカル重合性官能基がアクリルイル基およびメタクリロイル基の一方または両方であることは、保護層中の粘土鉱物箔片の分散性と機械的強度を高める観点からより一層効果的である。

0076

また、上記ラジカル重合性粘土鉱物箔片の面方向における粒径が0.01〜2μmであることは、粘土鉱物箔片を保護層の面方向に沿って保護層中に適切に配置させる観点からより一層効果的である。

0077

また、上記保護層における上記ラジカル重合性粘土鉱物箔片の含有量が、上記ラジカル重合性化合物由来の上記生成物100質量部に対して0.1〜20質量部であることは、保護層の絶縁性および機械的強度の両方を十分に発現させる観点からより一層効果的である。

0078

また、上記ラジカル重合性化合物がアクリルモノマーおよびメタクリルモノマーの一方または両方であることは、保護層の機械的強度を高める観点からより一層効果的である。

0079

また、上記保護層が導電性金属酸化物微粒子をさらに含有することは、保護層の機械的強度を高める観点からより一層効果的である。

0080

上記感光体は、電子写真方式の画像形成装置における有機感光体として使用される。たとえば、上記画像形成装置は、上記感光体と、上記感光体を接触帯電させるための接触帯電装置と、帯電した上記感光体の表面に光を照射して静電潜像を形成するための露光装置と、静電潜像が形成された上記感光体にトナーを供給してトナー像を形成するための現像装置と、上記感光体の表面の上記トナー像を記録媒体転写するための転写装置と、を有する。

0081

図1は、上記感光体を有する画像形成装置の構成の一例を模式的に示す図である。図1に示す画像形成装置100は、画像読取部110、画像処理部30、画像形成部40、用紙搬送部50および定着装置60を有する。

0082

画像形成部40は、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)の各色トナーによる画像を形成する画像形成ユニット41Y、41M、41Cおよび41Kを有する。これらは、収容されるトナー以外はいずれも同じ構成を有するので、以後、色を表す記号を省略することがある。画像形成部40は、さらに、中間転写ユニット42および二次転写ユニット43を有する。これらは、転写装置に相当する。

0083

画像形成ユニット41は、露光装置411、現像装置412、前述の感光体413、帯電装置414、およびクリーニング装置415を有する。帯電装置414は、接触帯電装置であり、例えばローラー帯電装置である。帯電装置414は、感光体413に接触して帯電させる帯電ローラーを有する。なお、帯電装置414は、帯電ローラーに代えて帯電ブラシ帯電ブレードなどの他の接触帯電部材を有してもよい。

0084

露光装置411は、例えば、光源としての半導体レーザーと、形成すべき画像に応じたレーザー光を感光体413に向けて照射する光偏向装置ポリゴンモータ)とを含む。

0085

現像装置412は、使用する現像剤の種類に応じて選ばれ、例えば、現像剤がトナー粒子キャリア粒子とを含有する二成分系現像剤であれば、二成分現像方式の現像装置である。現像装置412は、例えば、二成分現像剤を収容する現像容器と、当該現像容器の開口部に回転自在に配置されている現像ローラー磁性ローラー)と、二成分現像剤が連通可能に現像容器内仕切隔壁と、現像容器における開口部側の二成分現像剤を現像ローラーに向けて搬送するための搬送ローラーと、現像容器内の二成分現像剤を撹拌するための撹拌ローラーと、を有する。現像剤がトナー粒子からなる一成分現像剤である場合には、現像装置412は、一成分現像方式の現像装置となる。

0086

中間転写ユニット42は、中間転写ベルト421、中間転写ベルト421を感光体413に圧接させる一次転写ローラー422、バックアップローラー423Aを含む複数の支持ローラー423、およびベルトクリーニング装置426を有する。中間転写ベルト421は、複数の支持ローラー423にループ状張架される。複数の支持ローラー423のうちの少なくとも一つの駆動ローラーが回転することにより、中間転写ベルト421は矢印A方向に一定速度で走行する。

0087

二次転写ユニット43は、無端状の二次転写ベルト432、および二次転写ローラー431Aを含む複数の支持ローラー431を有する。二次転写ベルト432は、二次転写ローラー431Aおよび支持ローラー431によってループ状に張架される。

0088

定着装置60は、例えば、定着ローラー62と、定着ローラー62の外周面を覆い、用紙S上のトナー画像を構成するトナーを加熱、融解するための無端状の発熱ベルト61と、用紙Sを定着ローラー62および発熱ベルト61に向けて押圧する加圧ローラー63と、を有する。用紙Sは、記録媒体に相当する。

0089

画像形成装置100は、さらに、画像読取部110、画像処理部30および用紙搬送部50を有する。画像読取部110は、給紙装置111およびスキャナー112を有する。用紙搬送部50は、給紙部51、排紙部52、および搬送経路部53を有する。給紙部51を構成する三つの給紙トレイユニット51a〜51cには、坪量やサイズなどに基づいて識別された用紙S(規格用紙、特殊用紙)が予め設定された種類ごとに収容される。搬送経路部53は、レジストローラー対53aなどの複数の搬送ローラー対を有する。

0090

画像形成装置100による画像の形成を説明する。
スキャナー112は、コンタクトガラス上の原稿Dを光学的に走査して読み取る。原稿Dからの反射光CCDセンサー112aにより読み取られ、入力画像データとなる。入力画像データは、画像処理部30において所定の画像処理が施され、露光装置411に送られる。

0091

感光体413は一定の周速度で回転する。帯電装置414は、感光体413の表面を一様に負極性に帯電させる。

0092

感光体413の保護層は、前述したように、ラジカル重合性モノマーのラジカル重合による重合物で一体的に構成され、粘土鉱物箔片は、保護層全体において、保護層に対して略平行な向きで均一に分散されている。よって、感光体413では、接触帯電プロセスにおける近接放電や放電生成物による保護層の劣化が抑制される。

0093

露光装置411では、ポリゴンモータのポリゴンミラー高速で回転し、各色成分の入力画像データに対応するレーザー光が、感光体413の軸方向に沿って展開し、当該軸方向に沿って感光体413の外周面に照射される。こうして感光体413の表面には、静電潜像が形成される。

0094

現像装置412では、上記現像容器内の二成分現像剤の撹拌、搬送によってトナー粒子が帯電し、二成分現像剤は上記現像ローラーに搬送され、当該現像ローラーの表面で磁性ブラシを形成する。帯電したトナー粒子は、上記磁性ブラシから感光体413における静電潜像の部分に静電的に付着する。こうして、感光体413の表面の静電潜像が可視化され、感光体413の表面に、静電潜像に応じたトナー画像が形成される。なお、「トナー画像」とは、トナーが画像状に集合した状態を言う。

0095

感光体413の表面のトナー画像は、中間転写ユニット42によって中間転写ベルト421に転写される。転写後に感光体413の表面に残存する転写残トナーは、感光体413の表面に摺接されるクリーニングブレードを有するクリーニング装置415によって除去される。

0096

一次転写ローラー422によって中間転写ベルト421が感光体413に圧接することにより、感光体413と中間転写ベルト421とによって、一次転写ニップ感光体ごとに形成される。当該一次転写ニップにおいて、各色のトナー画像が中間転写ベルト421に順次重なって転写される。

0097

一方、二次転写ローラー431Aは、中間転写ベルト421および二次転写ベルト432を介して、バックアップローラー423Aに圧接される。それにより、中間転写ベルト421と二次転写ベルト432とによって、二次転写ニップが形成される。当該二次転写ニップを用紙Sが通過する。用紙Sは、用紙搬送部50によって二次転写ニップへ搬送される。用紙Sの傾きの補正および搬送のタイミングの調整は、レジストローラー対53aが配設されたレジストローラー部により行われる。

0098

上記二次転写ニップに用紙Sが搬送されると、二次転写ローラー431Aへ転写バイアスが印加される。この転写バイアスの印加によって、中間転写ベルト421に担持されているトナー画像が用紙Sに転写される。トナー画像が転写された用紙Sは、二次転写ベルト432によって、定着装置60に向けて搬送される。

0099

定着装置60は、発熱ベルト61と加圧ローラー63とによって、定着ニップを形成し、搬送されてきた用紙Sを当該定着ニップ部で加熱、加圧する。こうしてトナー画像が用紙Sに定着する。トナー像が定着された用紙Sは、排紙ローラー52aを備えた排紙部52により機外に排紙される。

0100

なお、二次転写後に中間転写ベルト421の表面に残存する転写残トナーは、中間転写ベルト421の表面に摺接されるベルトクリーニングブレードを有するベルトクリーニング装置426によって除去される。

0101

前述したように、感光体413では、接触帯電プロセスにおける近接放電や放電生成物による保護層の劣化が抑制されることから、画像形成装置100では、当該劣化による画像不良の発生が抑制される。

0102

以上の説明から明らかなように、本実施の形態に係る画像形成装置は、上記感光体とそれを接触帯電させるための上記接触帯電装置とを有することから、接触帯電プロセスにおける近接放電や放電生成物に起因する保護層の劣化による画像不良の発生を抑制することができる。その結果、上記画像形成装置は、高画質の画像を長期に亘って形成することができる。

0103

上記接触帯電装置がローラー帯電装置であることは、感光体を均一に帯電させる観点からより一層効果的である。

0104

[鉱物箔片1の調製]
100質量部のスメクタイト(「SPN」、(コープケミカル株式会社製))を5000質量部の2−ブタノール中に投入し、80rpmの速度で撹拌した。上記スメクタイトの陽イオン交換容量は、50〜1000ミリ当量/100gと思われる。

0105

次いで、得られた分散液に、質量比で陽イオン交換容量の1.5倍量のラジカル重合性カチオン界面活性剤(「ジアリルジメチルアンモニウムクロライドDADMAC」、(株式会社大阪ソーダ製))を添加し、一日以上撹拌した。次いで、上記分散液に超音波ホモジナイザーを用いて上記分散液中のスメクタイトを薄片状に剥離し、均一に微分散させた。得られたスメクタイト箔片を上記分散液からろ別し、十分量の2−ブタノールで洗浄して余分な上記界面活性剤を当該スメクタイト箔片から除去し、固形分の濃度が2質量%となるように再度2−ブタノール中に分散した。こうして、ラジカル重合性官能基としてアリル基をスメクタイト箔片の表面に有するラジカル重合性粘土鉱物箔片である鉱物箔片1を調製した。鉱物箔片1の面方向の粒径は、SEMによる観察またはそれによる画像の画像処理によって前述の平均最大径として求めたところ、0.05μmであった。

0106

[鉱物箔片2〜4の調製]
上記超音波ホモジナイザーによる微分散の処理時間を変えた以外は鉱物箔片1の調製と同様にして、ラジカル重合性粘土鉱物箔片である鉱物箔片2〜4をそれぞれ調製した。鉱物箔片2の面方向における前述した粒径は0.01μmであり、鉱物箔片3の面方向における粒径は2.0μmであり、鉱物箔片4の面方向における粒径は2.5μmであった。

0107

[鉱物箔片5の調製]
スメクタイトに変えて、粗粉カットしたマイカ粒子(「ソマシMPE」、(コープケミカル株式会社製、「ソマシフ」は同社の登録商標)、平均最大径:2.0μm)を用いた以外は鉱物箔片1の調製と同様にして、ラジカル重合性粘土鉱物箔片である鉱物箔片5を調製した。鉱物箔片5の面方向における平均最大径2.0μmであった。

0108

[鉱物箔片6の調製]
ラジカル重合性カチオン界面活性剤を添加しない以外は鉱物箔片1の調製と同様にして、鉱物箔片6を調製した。鉱物箔片6の面方向における粒径は0.05μmであった。

0109

[鉱物箔片7の調製]
スメクタイトに変えて、市販品(「Micron8」、(巴工業株式会社製))を粉砕し、さらに粗粉をカットして得たバーミキュライトを用い、ラジカル重合性カチオン界面活性剤を添加しない以外は鉱物箔片1の調製と同様にして、鉱物箔片7を調製した。鉱物箔片7の面方向における粒径は5.0μmであった。

0110

[実施例1感光体1の作製]
(1)導電性支持体の準備
円筒形アルミニウム支持体の表面を切削加工し、導電性支持体を準備した。

0111

(2)中間層の形成
ポリアミド樹脂(X1010、ダイセルデグサ株式会社製) 10質量部
酸化チタン粒子SMT500SASテイカ株式会社製) 11質量部
エタノール200質量部
上記中間層用材料を混合し、分散機としてサンドミルを用いて、バッチ式で10時間の分散を行い、中間層用塗布液を調製した。当該塗布液を浸漬塗布法によって上記導電性支持体の表面に塗布し、110℃で20分間乾燥し、膜厚2μmの中間層を導電性支持体上に形成した。

0112

(3)電荷発生層の形成
電荷発生物質(Cu−Kα特性X線回折スペクトル測定で8.3°、24.7°、25.1°、26.5°に明確なピークを有するチタニルフタロシアニンおよび(2R,3R)−2,3−ブタンジオールの1:1付加体と、未付加のチタニルフタロシアニンの混晶) 24質量部
ポリビニルブチラール樹脂エスレックBL−1、積水化学工業株式会社製、「エスレック」は同社の登録商標)」 12質量部
混合液(3−メチル−2−ブタノンシクロヘキサノン=4/1(V/V) 400質量部
上記電荷発生層用材料を混合し、循環式超音波ホモジナイザー「RUS−600TCVP(株式会社日本精機製作所製)」を19.5kHz、600Wにて循環流量40L/Hで0.5時間に亘って分散することにより、電荷発生層用の塗布液を調製した。当該塗布液を浸漬塗布法によって上記中間層の表面に塗布し、乾燥させて、膜厚0.3μmの電荷発生層を中間層上に形成した。

0113

(4)電荷輸送層の形成
下記構造式(2)で表される電荷輸送物質60質量部
ポリカーボネート樹脂(Z300、三菱ガス化学株式会社製) 100質量部
酸化防止剤(IRGANOX1010、BASF社製、「IRGANOX」は同社の登録商標)」 4質量部
上記電荷輸送層用材料を混合、溶解させることにより電荷輸送層用の塗布液を調製した。当該塗布液を浸漬塗布法によって上記電荷発生層の表面に塗布し、120℃で70分間乾燥することにより、膜厚24μmの電荷輸送層を電荷輸送層上に形成した。

0114

0115

(5)保護層の形成
下記の成分を下記の量で、遮光下で混合し、超音波ホモジナイザーにより5時間分散した。
導電性微粒子1 80質量部
鉱物箔片1 2質量部(固形分として)
SR350 100質量部
2−ブタノール320質量部
テトラヒドロフラン80質量部

0116

導電性微粒子1は、シーアイ化成株式会社製の「NanoTek Powder SnO2」(平均粒径:0.02μm、「NanoTek」はCIナノテック株式会社の登録商標)であり、導電性金属酸化物微粒子である。導電性微粒子1は、信越化学工業株式会社製のKBM503(3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン)で表面処理された酸化スズ微粒子(SnO2)である。SR350は、ラジカル重合性化合物に該当し、具体的にはトリメチロールプロパントリメタクリレートである。また、2−ブタノールおよびテトラヒドロフランは、いずれも溶剤である。

0117

得られた混合液を超音波ホモジナイザーにより5時間分散した後、重合開始剤としてアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤10質量部を上記混合液に加え、遮光下で撹拌して溶解させた。こうして、保護層用塗布液を調製した。

0118

保護層用塗布液を電荷輸送層上に円形スライドホッパー塗布装置を用いて塗布して塗膜を形成し、株式会社モリテックス製のキセノンランプを用いて紫外線を上記塗膜に1分間照射して、乾燥膜厚1.0μmの保護層を形成した。こうして、感光体1を作製した。

0119

[実施例2、4、8、9感光体2、4、8、9の作製]
鉱物箔片1に代えて鉱物箔片2〜5のそれぞれを用いた以外は実施例1と同様にして、感光体2、4、9、8をそれぞれ作製した。

0120

[実施例3、7、11感光体3、7、11の作製]
導電性微粒子に代えて導電性微粒子2〜4のそれぞれを用いた以外は実施例1と同様にして、感光体3、7、11をそれぞれ作製した。

0121

導電性微粒子2は、株式会社豊島製作所製の「銅アルミナート微粒子」(平均粒径:0.05μm)であり、KBM503で表面処理された銅アルミニウム複合酸化物微粒子(CuAlO2)である。導電性微粒子3は、シーアイ化成株式会社製の「NanoTek Powder SnO2」(平均粒径:0.02μm)であり、信越化学工業株式会社製のKBM1003(ビニルトリメトキシシラン)で表面処理された酸化スズ微粒子である。導電性微粒子4は、(シーアイ化成株式会社)社製の「NanoTek Powder SnO2」(平均粒径:0.02μm)であり、表面処理されていない酸化スズ微粒子である。導電性微粒子2〜4は、いずれも導電性金属酸化物微粒子に該当する。

0122

[実施例5、6感光体5、6の作製]
鉱物箔片1の量(固形分量)を0.05質量部、20質量部にそれぞれ変えた以外は実施例1と同様にして、感光体5、6をそれぞれ作製した。

0123

[実施例10感光体10の作製]
導電性微粒子1を用いない以外は実施例1と同様にして、感光体10を作製した。

0124

[比較例1〜3感光体C1〜C3の作製]
鉱物箔片1を用いない以外は実施例1と同様にして、感光体C1を作製した。また、鉱物箔片1に代えて鉱物箔片6、7をそれぞれ用いた以外は実施例1と同様にして、感光体C2、C3をそれぞれ作製した。

0125

[評価]
(1)耐摩耗性
感光体1〜11およびC1〜C3のそれぞれを、図1に示されるようなフルカラー複写機商品名:「bizhub PRO C554」のローラー帯電改造機、コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社製、「bizhub」は同社の登録商標)に搭載した。当該フルカラー複写機は、「bizhub PRO C554」のスコロトロン帯電装置をローラー帯電装置に置き換えた電子写真方式の画像形成装置である。波長780nmの半導体レーザーを露光光源として用い、温度20℃、湿度50%の環境下で、画像比率5%の文字画像をA4用紙で片面30万枚印刷する耐久試験を行った。当該耐久試験の前後における感光体の保護層の膜厚を測定し、耐久試験による保護層の減耗量を求めた。

0126

具体的には、感光体の軸方向における一端から10mmの位置から他端から10mmの位置までの間の10mm間隔ごとの位置で保護層の膜厚を、渦電流方式膜厚測定器を用いて測定し、得られた測定値の平均値を保護層の膜厚とした。そして、耐久試験による保護層の減耗量(μm)を以下の基準により判定した。◎および○は、実用上問題ないことを意味し、△および×は、実用上問題が生じることを意味する。
◎:減耗量が0.1μm以下
○:減耗量が0.1μmより大きく0.3μm以下
△:減耗量が0.3μmより大きく0.4μm以下
×:減耗量が0.4μmより大きい

0127

(2)表面硬度
感光体1〜11およびC1〜C3のそれぞれの表面のユニバーサル硬度を、押し込み試験機を用いて温度20℃、湿度50%の環境下で測定した。そして、求められたユニバーサル硬度(N/mm2)の値を以下に基準により判定した。◎および○は、実用上問題ないことを意味し、△および×は、実用上問題が生じることを意味する。
◎:ユニバーサル硬度が280N/mm2以上
○:ユニバーサル硬度が280N/mm2より大きく230N/mm2以下
△:ユニバーサル硬度が230N/mm2より大きく180N/mm2以下
×:ユニバーサル硬度が180N/mm2より大きい

0128

各感光体における保護層の材料の特徴および評価結果を表1に示す。表中、鉱物箔片の「粒径」は、面方向における前述の平均最大径を表し、「含有量」は、ラジカル重合性化合物100質量部に対する鉱物箔片の量を表す。また、「RPDG」は、ラジカル重合性官能基を意味し、「RPC」は、ラジカル重合性化合物を意味する。また、「Sme」はスメクタイトを、「Mic」はマイカを、「Ver」はバーミキュライトを、それぞれ意味する。

0129

0130

表1に示されるように、感光体1〜11は、いずれも十分な耐摩耗性および表面硬度を有している。

0131

また、例えば、実施例1、10、11から、保護層が導電性微粒子を含有することが、表面硬度を高める観点からより一層効果的であり、当該導電性微粒子がラジカル重合性官能基を有する表面処理剤で表面処理されていることが、耐摩耗性を高める観点からより一層効果的である、と考えられる。

0132

一方、感光体C1は、耐摩耗性および表面硬度のいずれも不十分である。これは、保護層が鉱物箔片を含有していないため、上記耐久試験における接触帯電による劣化の抑制が不十分であるため、と考えられる。

0133

また、感光体C2は、耐摩耗性が不十分である。これは、鉱物箔片がラジカル重合性官能基をその表面に担持していないため、保護層中への分散が不十分となり、その結果、鉱物箔片による上記劣化の抑制効果が不十分となるため、と考えられる。

実施例

0134

さらに、感光体C3も、耐摩耗性および表面硬度のいずれもが不十分である。これは、バーミキュライトが粘土鉱物ではなく、上記劣化に関するバーミキュライトのバリア機能が不十分なため、と考えられる。

0135

本発明によれば、電子写真方式における接触帯電プロセスにおける近接放電や放電生成物に対する高いバリア機能が発現される。よって、本発明によれば、電子写真方式の画像形成装置における省力化および環境付加の軽減と高耐久化との両立が達成され、当該画像形成装置のさらなる普及が期待される。

0136

30画像処理部
40画像形成部
41Y、41M、41C、41K画像形成ユニット
42中間転写ユニット
43二次転写ユニット
50 用紙搬送部
51 給紙部
51a、51b、51c給紙トレイユニット
52 排紙部
52a排紙ローラー
53搬送経路部
53aレジストローラー対
60定着装置
61発熱ベルト
62定着ローラー
63加圧ローラー
100画像形成装置
110画像読取部
111給紙装置
112スキャナー
112aCCDセンサー
411露光装置
412現像装置
413感光体
414帯電装置
415クリーニング装置
421中間転写ベルト
422一次転写ローラー
423、431支持ローラー
423Aバックアップローラー
426ベルトクリーニング装置
431A二次転写ローラー
432二次転写ベルト
D原稿
S 用紙

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