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技術 乗物用シート

出願人 テイ・エステック株式会社
発明者 香取孝宜
出願日 2015年11月20日 (3年9ヶ月経過) 出願番号 2015-228184
公開日 2017年6月1日 (2年3ヶ月経過) 公開番号 2017-094870
状態 特許登録済
技術分野 乗客設備 椅子の脚、座部、背もたれ及び付属物
主要キーワード 稲妻形 リンクカバー 対向リンク 中間カバー 交差リンク 端受け 幅方向他端側 サブリンク
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (13)

課題

進退部材の先端部の可動範囲をより小さくして、進退部材の先端部にて生じるガタツキ度合いを軽減する。

解決手段

オットマンの状態を切り替えリンク群と、各リンクを移動させるために直進しながら進退する進退部材Msと、進退部材Msの先端部が取り付けられており進退部材Msの駆動力受け付けてリンク群に伝達する先端受け部と、を備え、リンク群は、交差し合った二つの交差リンクのうちの一方に対してリベットR1を介して組み付けられており駆動力が伝達されることで揺動するサブリンク25を備える。そして、進退部材Msの先端部のうち、先端受け部に固定された固定部位回動支点aを中心にして回動した際の第一軌跡RA1と、サブリンク25の一部分がリベットR1を中心にして回動した際の第二軌跡RA2とを、リベットR1の軸方向と直交する仮想平面上に投影した場合に両軌跡が互いに交差している。

概要

背景

シート本体の状態を切り替えることが可能な乗物用シートは、既に知られている。かかる乗物用シートの一例としては、回動リンク等の移動部材を複数備え、当該複数の移動部材の各々が動作することでシート本体の状態を切り替えることが可能なものが挙げられる(例えば、特許文献1参照)。

特許文献1に記載された乗物用シートについて説明すると、収納展開自在なオットマンを備えた車両用シートである。また、オットマンとシートクッションとの間には複数のリンクからなるリンク機構が設けられている。また、リンク機構には、固定リンクと、フロントリンクと、リアリンクと、アッパリンクと、駆動ユニットが含まれている。さらに、駆動ユニットは、モータと、モータの駆動力によって軸方向に移動する送りネジと、を有し、固定リンクとアッパリンクの間を連結している。

上記のように構成された特許文献1の乗物用シートでは、モータが作動して送りネジが軸方向に移動することにより、各リンクが移動する。この結果、各リンクの移動動作によってオットマンの状態が切り替わり、具体的には収納状態使用状態着座者下腿部を支える状態)との間で切り替わるようになる。

概要

進退部材の先端部の可動範囲をより小さくして、進退部材の先端部にて生じるガタツキ度合いを軽減する。オットマンの状態を切り替えるリンク群と、各リンクを移動させるために直進しながら進退する進退部材Msと、進退部材Msの先端部が取り付けられており進退部材Msの駆動力を受け付けてリンク群に伝達する先端受け部と、を備え、リンク群は、交差し合った二つの交差リンクのうちの一方に対してリベットR1を介して組み付けられており駆動力が伝達されることで揺動するサブリンク25を備える。そして、進退部材Msの先端部のうち、先端受け部に固定された固定部位回動支点aを中心にして回動した際の第一軌跡RA1と、サブリンク25の一部分がリベットR1を中心にして回動した際の第二軌跡RA2とを、リベットR1の軸方向と直交する仮想平面上に投影した場合に両軌跡が互いに交差している。

目的

本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、進退部材の先端部の可動範囲をより小さくすることで当該先端部にて発生するガタツキの度合いを軽減することが可能な乗物用シートを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

シート本体の状態を切り替えるために移動する複数のリンクと、該複数のリンクの各々を移動させるために直進しながら進退する進退部材と、該進退部材の先端部が取り付けられており、前記進退部材の駆動力受け付けて前記複数のリンクに伝達する駆動力受付部と、を備え、前記複数のリンクは、互いに相対回動可能な状態で交差し合った二つの交差リンクと、該二つの交差リンクのうち、一方の交差リンクに対して回動軸を介して組み付けられ、前記駆動力が伝達されることで揺動する補助リンクと、を備え、前記進退部材の前記先端部のうち、前記駆動力受付部に固定された固定部位回動支点を中心にして回動した際の回動軌跡を第一軌跡とし、前記補助リンクの一部分が前記回動軸を中心にして回動した際の回動軌跡を第二軌跡としたとき、前記回動軸の軸方向と直交する仮想平面上に前記第一軌跡と前記第二軌跡の双方を投影した場合に該双方が互いに交差していることを特徴とする乗物用シート

請求項2

前記複数のリンクは、前記シート本体のうち、着座者下腿部を支えオットマンの状態を使用状態収納状態との間で切り替えるために移動し、前記乗物用シートの幅方向において間隔を設けた状態で一組ずつ配置されていることを特徴とする請求項1に記載の乗物用シート。

請求項3

前記複数のリンクは、前記一方の交差リンクに組み付けられ、前記オットマンの状態が前記使用状態にあるときに前記二つの交差リンクのうち、他方の交差リンクに沿いながら該他方の交差リンクと対向している第一対向リンクと、前記他方の交差リンクに組み付けられ、前記オットマンの状態が前記使用状態にあるときに前記一方の交差リンクに沿いながら前記一方の交差リンクと対向している第二対向リンクと、前記駆動力受付部と連結し、前記駆動力が伝達されることで揺動する第一サブリンクと、前記幅方向において前記第一サブリンクと隣り合い、前記第一サブリンクと一体的に揺動する前記補助リンクとしての第二サブリンクと、を備えることを特徴とする請求項2に記載の乗物用シート。

請求項4

前記第一サブリンクは、前記第二対向リンクに対して第二の回動軸を介して組み付けられ、前記第一サブリンクのうち、前記幅方向において前記固定部位と隣り合う部分が前記第二の回動軸を中心にして回動した際の回動軌跡を第三軌跡としたとき、前記仮想平面上に前記第一軌跡、前記第二軌跡及び前記第三軌跡を投影した場合に前記第一軌跡及び前記第三軌跡が部分的に重なり合い、前記第二軌跡が前記第一軌跡中、前記第三軌跡に重なっている範囲と交差していることを特徴とする請求項3に記載の乗物用シート。

請求項5

前記幅方向の一端側に配置された前記複数のリンクが備える前記第一サブリンクと、前記幅方向の他端側に配置された前記複数のリンクが備える前記第一サブリンクと、の間を連結する連結部材を更に有し、前記駆動力受付部は、前記連結部材の外周面上に固定されていることを特徴とする請求項3又は4に記載の乗物用シート。

請求項6

前記進退部材を進退させるためのモータを更に有し、前記進退部材は、ロッド状の部材であり、前進する際には前方に向かって斜め上に直進し、後退する際には後方に向かって斜め下に直進することを特徴とする請求項3乃至5のいずれか一項に記載の乗物用シート。

請求項7

前記オットマンの状態が前記使用状態にあるとき、前記駆動力受付部が前記モータよりも上方に位置することを特徴とする請求項6に記載の乗物用シート。

請求項8

前記幅方向の一端側に配置された前記複数のリンクをシートクッションに取り付けるために設けられた一端側の取り付けブラケットと、前記幅方向の他端側に配置された前記複数のリンクを前記シートクッションに取り付けるために設けられた他端側の取り付けブラケットと、前記幅方向において前記一端側の取り付けブラケットと前記他端側の取り付けブラケットとの間に配置されたモータ固定用ブラケットと、を有し、前記モータは、前記モータ固定用ブラケットに固定されていることを特徴とする請求項6又は7に記載の乗物用シート。

技術分野

0001

本発明は、乗物用シート係り、特に、複数のリンクを動作させてシート本体の状態を切り替えることが可能な乗物用シートに関する。

背景技術

0002

シート本体の状態を切り替えることが可能な乗物用シートは、既に知られている。かかる乗物用シートの一例としては、回動リンク等の移動部材を複数備え、当該複数の移動部材の各々が動作することでシート本体の状態を切り替えることが可能なものが挙げられる(例えば、特許文献1参照)。

0003

特許文献1に記載された乗物用シートについて説明すると、収納展開自在なオットマンを備えた車両用シートである。また、オットマンとシートクッションとの間には複数のリンクからなるリンク機構が設けられている。また、リンク機構には、固定リンクと、フロントリンクと、リアリンクと、アッパリンクと、駆動ユニットが含まれている。さらに、駆動ユニットは、モータと、モータの駆動力によって軸方向に移動する送りネジと、を有し、固定リンクとアッパリンクの間を連結している。

0004

上記のように構成された特許文献1の乗物用シートでは、モータが作動して送りネジが軸方向に移動することにより、各リンクが移動する。この結果、各リンクの移動動作によってオットマンの状態が切り替わり、具体的には収納状態使用状態着座者下腿部を支える状態)との間で切り替わるようになる。

先行技術

0005

特開2013−244936号公報

発明が解決しようとする課題

0006

ところで、特許文献1に記載された乗物用シートでは、複数のリンクを動作させるために直進動作する部材として送りネジが用いられているが、上記の送りネジに相当する部材として、先端部がリンク又はリンクと連結されている部材に固定された状態で直進しながら進退する部材(進退部材)が用いられる場合がある。かかる場合には、進退部材が進退することで進退部材の駆動力が各リンクに伝達され、この結果、各リンクが移動するようになる。

0007

ただし、上記の構成では、進退部材の先端部と当該先端部が固定されている部材との間でガタツキが生じてしまう虞がある。特に、進退部材の直進方向が水平方向又は鉛直方向に対して傾いている場合には、進退部材の先端部が揺れ動き易くなるため、上記のガタツキがより顕著に発生する。一方で、上記のガタツキが発生した際のガタツキ度合い振れ度合い)については、進退部材の先端部の可動範囲に依存し、可動範囲が広がるほどガタツキ度合いが大きくなる傾向にある。

0008

そこで、本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、進退部材の先端部の可動範囲をより小さくすることで当該先端部にて発生するガタツキの度合いを軽減することが可能な乗物用シートを提供することにある。

課題を解決するための手段

0009

前記課題は、本発明の乗物用シートによれば、シート本体の状態を切り替えるために移動する複数のリンクと、該複数のリンクの各々を移動させるために直進しながら進退する進退部材と、該進退部材の先端部が取り付けられており、前記進退部材の駆動力を受け付けて前記複数のリンクに伝達する駆動力受付部と、を備え、前記複数のリンクは、互いに相対回動可能な状態で交差し合った二つの交差リンクと、該二つの交差リンクのうち、一方の交差リンクに対して回動軸を介して組み付けられ、前記駆動力が伝達されることで揺動する補助リンクと、を備え、前記進退部材の前記先端部のうち、前記駆動力受付部に固定された固定部位回動支点を中心にして回動した際の回動軌跡を第一軌跡とし、前記補助リンクの一部分が前記回動軸を中心にして回動した際の回動軌跡を第二軌跡としたとき、前記回動軸の軸方向と直交する仮想平面上に前記第一軌跡と前記第二軌跡の双方を投影した場合に該双方が互いに交差していることにより解決される。

0010

上記のように構成された本発明の乗物用シートでは、複数のリンクの中に、互いに交差し合った二つの交差リンクと、一方の交差リンクに対して回動軸を介して組み付けられた補助リンクと、が含まれている。ここで、進退部材の先端部のうち、駆動力受付部に固定された固定部位が回動支点を中心にして回動した際の回動軌跡を第一軌跡とする。また、補助リンクの一部分が回動軸を中心にして回動した際の回動軌跡を第二軌跡とする。そして、回動軸の軸方向と直交する仮想平面上に第一軌跡及び第二軌跡の双方を投影したとき、当該双方は、互いに交差している。かかる構成であれば、進退部材の先端部が動き得る領域(可動範囲)が第一軌跡のうち、第二軌跡が横切った範囲に制限されるようになる。この結果、進退部材の先端部の可動範囲をより小さくし、これにより、進退部材の先端部にて生じるガタツキの度合いを軽減することが可能となる。

0011

また、上記の乗物用シートにおいて、前記複数のリンクは、前記シート本体のうち、着座者の下腿部を支えるオットマンの状態を使用状態と収納状態との間で切り替えるために移動し、前記乗物用シートの幅方向において間隔を設けた状態で一組ずつ配置されているとよい。
上記の構成であれば、複数のリンクの動作によってオットマンの状態を切り替えることが可能な乗物用シートにおいて、直進動作する進退部材の先端部にて生じるガタツキの度合いを軽減することが可能となる。

0012

また、上記の乗物用シートにおいて、前記複数のリンクは、前記一方の交差リンクに組み付けられ、前記オットマンの状態が前記使用状態にあるときに前記二つの交差リンクのうち、他方の交差リンクに沿いながら該他方の交差リンクと対向している第一対向リンクと、前記他方の交差リンクに組み付けられ、前記オットマンの状態が前記使用状態にあるときに前記一方の交差リンクに沿いながら前記一方の交差リンクと対向している第二対向リンクと、前記駆動力受付部と連結し、前記駆動力が伝達されることで揺動する第一サブリンクと、前記幅方向において前記第一サブリンクと隣り合い、前記第一サブリンクと一体的に揺動する前記補助リンクとしての第二サブリンクと、を備えるとよい。
上記の構成では、複数のリンクの中に、パンタグラフ機構をなす4つのリンクと2つのサブリンクが含まれている。そして、2つのサブリンクを設けることにより、進退部材の先端部の可動範囲をより小さくし、進退部材の先端部にて生じるガタツキの度合いを軽減することが可能となる。

0013

また、上記の乗物用シートにおいて、前記第一サブリンクは、前記第二対向リンクに対して第二の回動軸を介して組み付けられ、前記第一サブリンクのうち、前記幅方向において前記固定部位と隣り合う部分が前記第二の回動軸を中心にして回動した際の回動軌跡を第三軌跡としたとき、前記仮想平面上に前記第一軌跡、前記第二軌跡及び前記第三軌跡を投影した場合に前記第一軌跡及び前記第三軌跡が部分的に重なり合い、前記第二軌跡が前記第一軌跡中、前記第三軌跡に重なっている範囲と交差しているとよい。
上記の構成では、第一サブリンクのうち、進退部材の先端部(厳密には固定部位)と隣り合う部分が第二の回動軸を中心にして回動した際の回動軌跡を第三軌跡としたとき、上述の仮想平面上に投影された第一軌跡及び第三軌跡が部分的に重なり合う。また、仮想平面上に投影された第二軌跡は、第一軌跡と第三軌跡とが重なり合っている範囲に対して交差している。これにより、より効果的に進退部材の先端部の可動範囲を小さくすることが可能となる。

0014

また、上記の乗物用シートにおいて、前記幅方向の一端側に配置された前記複数のリンクが備える前記第一サブリンクと、前記幅方向の他端側に配置された前記複数のリンクが備える前記第一サブリンクと、の間を連結する連結部材を更に有し、前記駆動力受付部は、前記連結部材の外周面上に固定されているとよい。
上記の構成では、連結部材の外周面上に駆動力受付部が固定されている。すなわち、幅方向一端側に配置された複数のリンクと、幅方向他端側に配置された複数のリンクと、の間のスペースに駆動力受付部が配置されることになっている。このような構成であれば、駆動力受付部の配置スペースについて省スペース化を図ることが可能となる。

0015

また、上記の乗物用シートにおいて、前記進退部材を進退させるためのモータを更に有し、前記進退部材は、ロッド状の部材であり、前進する際には前方に向かって斜め上に直進し、後退する際には後方に向かって斜め下に直進するとよい。
上記の構成では、進退部材がロッド状の部材からなり、モータによって駆動されて斜め方向に進退することになっている。このような構成では、進退部材の先端部がより揺れ動き易くなるため、当該先端部にてガタツキがより生じ易くなる。それ故に、上記の構成では、補助リンクを設けることで進退部材の先端部の可動範囲を小さくしてガタツキ度合いを軽減するという本発明の効果が、より際立って発揮されるようになる。

0016

また、上記の乗物用シートにおいて、前記オットマンの状態が前記使用状態にあるとき、前記駆動力受付部が前記モータよりも上方に位置するとよい。
上記の構成では、オットマンの状態が使用状態にあるとき、駆動力受付部がモータよりも上方に位置する。すなわち、オットマンの状態が使用状態にあるとき、進退部材の先端部は、進退部材の回動支点よりも上方に位置している。このため、オットマンの状態を収納状態から使用状態に切り替えるために進退部材が進退して複数のリンクを移動させる際、進退部材の先端部がより揺れ動き易くなり、当該先端部にてガタツキがより生じ易くなる。それ故に、上記の構成では、補助リンクを設けることで進退部材の先端部の可動範囲を小さくしてガタツキ度合いを軽減するという本発明の効果が、より一層際立って発揮されるようになる。

0017

また、上記の乗物用シートにおいて、前記幅方向の一端側に配置された前記複数のリンクをシートクッションに取り付けるために設けられた一端側の取り付けブラケットと、前記幅方向の他端側に配置された前記複数のリンクを前記シートクッションに取り付けるために設けられた他端側の取り付けブラケットと、前記幅方向において前記一端側の取り付けブラケットと前記他端側の取り付けブラケットとの間に配置されたモータ固定用ブラケットと、を有し、前記モータは、前記モータ固定用ブラケットに固定されているとよい。
上記の構成では、一端側の取り付けブラケットと他端側の取り付けブラケットとの間にモータ固定用ブラケットが設けられており、モータ固定用ブラケットにモータが固定されている。これにより、幅方向一端側に設けられた複数のリンクと、幅方向他端側に設けられた複数のリンクと、の間のスペースを利用してモータを固定(配置)することが可能となり、以て、モータの配置スペースについて省スペース化を図ることが可能となる。

発明の効果

0018

本発明によれば、進退部材の先端部の可動範囲をより小さくして、進退部材の先端部にて生じるガタツキの度合いを軽減することが可能となる。
また、本発明によれば、複数のリンクの動作によってオットマンの状態を切り替える構成において、直進動作する進退部材の先端部にて生じるガタツキの度合いを軽減することが可能となる。
また、本発明によれば、2つのサブリンクを設けることで進退部材の先端部の可動範囲をより小さくし、進退部材の先端部にて生じるガタツキの度合いを効果的に軽減することが可能となる。
また、本発明によれば、より効果的に進退部材の先端部の可動範囲を小さくすることが可能となる。
また、本発明によれば、駆動力受付部の配置スペースを省スペース化することが可能となる。
また、本発明によれば、ロッド状の部材からなる進退部材がモータによって駆動されて斜め方向に進退する構成を採用するため、本発明の効果がより際立って発揮されるようになる。
また、本発明によれば、オットマンの状態を収納状態から使用状態に切り替えるために進退部材が進退して複数のリンクを移動させる際に、進退部材の先端部にてガタツキがより生じ易くなる。このため、本発明の効果がより一層際立って発揮されるようになる。
また、本発明によれば、モータの配置スペースについて省スペース化を図ることが可能となる。

図面の簡単な説明

0019

本発明の一実施形態に係る乗物用シートの全体図である。
オットマンの状態の切り替えに関する説明図である。
オットマン及びリンク群を示す図である。
オットマン、リンク群及びリンクカバーを示す図である。
オットマンの状態が使用状態にあるときのリンク群及びリンクカバーを示す側面図である。
オットマンの状態が収納状態にあるときのリンク群及びリンクカバーを示す側面図である。
リンク群を上方から見たときの図である。
リンク群の動作例を示した図であり、図7中の矢視X方向から見たときの図である。
リンク群の動作例を示した図であり、図7中のA−A断面を示す図である。
リンク群の動作例を示した図であり、図7中のB−B断面を示す図である。
本発明の一実施形態に係る進退部材の先端部の可動範囲に関する説明図である。
比較例に係る進退部材の先端部の可動範囲に関する説明図である。

実施例

0020

以下、本発明の一実施形態(本実施形態)について説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明の理解を容易にするための一例に過ぎず、本発明を限定するものではない。すなわち、本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。

0021

また、以下では、本実施形態に係る乗物用シートとして車両用シートSを例に挙げて説明することとする。ただし、本発明は、車両用シート以外の乗物用シート、すなわち、車両以外の乗物(例えば、船舶航空機等)に搭載されるシートにも適用可能である。

0022

ちなみに、以下の説明中、「前後方向」とは、車両用シートSの前後方向を意味し、具体的には車両の走行方向と一致する方向である。また、幅方向とは、車両用シートSの幅方向を意味し、具体的には車両の横幅方向(左右方向)と一致する方向である。

0023

先ず、本実施形態に係る車両用シートSの基本構成について図1を参照しながら概説する。本実施形態に係る車両用シートSは、図1に示すように、着座者の臀部を下方から支えるシートクッションS1、着座者の背が凭れ掛かるシートバックS2、及び、着座者の頭部を後方から支えるヘッドレストS3を備えている。シートクッションS1、シートバックS2及びヘッドレストS3のそれぞれの構成は、公知の構成と同様であるため、説明を省略することとする。

0024

また、本実施形態に係る車両用シートSは、図1に示すように、シートクッションS1より前方に配置されたオットマン10を備えている。このオットマン10は、シートクッションS1の前方で着座者の下腿部を下方から支えるものであり、シートクッションS1、シートバックS2及びヘッドレストS3とともにシート本体を構成している。

0025

また、オットマン10は、上下方向及び前後方向に移動(厳密には回動)することが可能である。これにより、オットマン10の状態は、図2中、実線にて示す位置にある状態(すなわち、使用状態)と、破線にて示す位置にある状態(すなわち、収納状態)との間で切り替わることになる。「使用状態」とは、オットマン10が着座者の下腿部を支えることが可能な状態であり、具体的には、上下方向においてオットマン10の後端がシートクッションS1の前端部と略同じ高さにあり、且つ、オットマン10の前端が後端よりも幾分下がった状態である。「収納状態」とは、使用状態にあるときの位置からシートクッションS1の前端部に向かって退避した状態であり、具体的には、シートクッションS1の直前位置で垂下した状態である。

0026

本実施形態に係る車両用シートSは、オットマン10の周辺機器として、図3に図示のリンク群20を有する。このリンク群20は、複数のリンクに相当し、シート本体の一部であるオットマン10の状態を使用状態と収納状態との間で切り替えるために移動するものである。また、本実施形態では、図3に示すように、リンク群20が幅方向において間隔を設けた状態で一組ずつ配置されている。

0027

また、本実施形態に係る車両用シートSは、図4に図示のリンクカバー40を有する。このリンクカバー40は、リンク群20を前方及び側方から覆う樹脂製のカバー部材である。なお、本実施形態において、リンクカバー40は、図4に示すように3つのパーツに分かれており、具体的には上部カバー41、中間カバー42及び下部カバー43に分割されている。ただし、リンクカバー40については、本実施形態のように複数のパーツに分割されたものに限らず、単一のパーツにて構成されたものであってもよい。

0028

そして、リンクカバー40は、オットマン10の状態の切り替え、すなわち、リンク群20の動作に連動して変形することになっている。図5及び6を参照しながら説明すると、オットマン10の状態が使用状態にあるとき、リンク群20の各リンクは、それぞれの移動範囲の一端位置(展開位置)に在る。このとき、リンクカバー40は、図5に示すように、上部カバー41、中間カバー42及び下部カバー43が上下に並んだ形態(展開形態)をなしている。

0029

一方、オットマン10の状態が収納位置にあるとき、リンク群20の各リンクは、それぞれの移動範囲の他端位置(収納位置)に在る。このとき、リンクカバー40は、図6に示すように、上部カバー41及び下部カバー43が中間カバー42の内側(幅方向内側)に入り込んだ形態(収納形態)をなしている。

0030

以上のように本実施形態では、リンク群20の動作に連動してリンクカバー40の形態が切り替わるようになっている。これにより、リンク群20が動作する際(換言すると、オットマン10の状態を切り替える際)には、リンク群20とリンクカバー40との干渉を回避し、リンク群20の各リンクがスムーズに動作するようになる。

0031

以下、リンク群20の構成について図3を参照しながら詳しく説明する。なお、幅方向一端側(図3では左側)のリンク群20と、幅方向他端側(図3では右側)のリンク群20とは、左右対称の構造となっているため、以下では、幅方向一端側のリンク群20の構成のみを説明することとする。

0032

リンク群20は、複数のリンクからなり、本実施形態では7つのリンクからなる。より具体的に説明すると、リンク群20を構成する複数のリンクには、オットマン10に固定される1つの被固定リンクと、パンタグラフ機構をなす4つの本体リンクと、2つのサブリンクと、が含まれている。そして、これらの7つのリンクが協働して動作(移動動作)することで、オットマン10の状態が切り替わるようになる。

0033

各リンクについて個別に説明すると、上記の被固定リンクに相当するリンク(以下、第一リンク21)は、図3に示すように、オットマン10のベース部をなす略矩形状のパンフレーム11に固定されている。この第一リンク21は、パンフレーム11の幅方向端部にボルト止めされており、オットマン10が使用状態にある際には第一リンク21の延出方向と前後方向とが互いに沿うようになる。

0034

上記の本体リンクに相当する4つのリンク(以下、第二リンク22、第三リンク23、第四リンク24及び第七リンク27)は、前述したようにパンタグラフ機構をなしている。具体的に説明すると、第三リンク23及び第四リンク24は、互いに相対回動可能な状態で交差し合った二つの交差リンクに相当する。なお、第四リンク24は、本発明の「一方の交差リンク」に相当し、第三リンク23は、本発明の「他方の交差リンク」に相当する。

0035

第三リンク23は、側方視で略Z字状のリンクであり、比較的に長いリンクである。また、第三リンク23の延出方向一端部は、リベットRを介して第一リンク21の延出方向端部(厳密には、オットマン10の状態が使用状態であるときにより後方に位置する端部)に対して回動自在な状態で組み付けられている。そして、オットマン10が使用状態であるとき、第三リンク23は、その延出方向が上下方向に対してやや傾いた姿勢にあり、第一リンク21に組み付けられている側の端部が最も上方に位置するようになる。

0036

第四リンク24は、側方視で略直線型のリンクである。また、第四リンク24の延出方向中央部分は、リベットRを介して第三リンク23の延出方向中央部分に対して回動自在な状態で組み付けられている。そして、オットマン10が使用状態にあるとき、第四リンク24は、その延出方向が前後方向に対してやや傾いた姿勢にあり、厳密には、後方に向かうに連れて下方に向かうように傾いた姿勢にある。

0037

第二リンク22は、第一対向リンクに相当し、側面視で略稲妻形のリンクである。また、第二リンク22の延出方向一端部は、リベットRを介して第一リンク21の延出方向端部(厳密には、オットマン10の状態が使用状態であるときにより前方に位置する端部)に対して回動自在な状態で組み付けられている。また、第二リンク22の延出方向他端部は、リベットRを介して第四リンク24の延出方向端部(厳密には、オットマン10の状態が使用状態であるときにより前方に位置する端部)に対して回動自在な状態で組み付けられている。そして、第二リンク22は、オットマン10の状態が使用状態にあるときに第三リンク23と略平行な姿勢にて第三リンク23と対向しており、第一リンク21に組み付けられている側の端部が最も上方に位置するようになる。

0038

第七リンク27は、第二対向リンクに相当し、側方視で略V字状(厳密には、屈曲角度鈍角となったV字状)のリンクである。また、第七リンク27の延出方向一端部は、リベットRを介して第三リンク23の延出方向端部(厳密には、オットマン10の状態が使用状態であるときにより下方に位置する端部)に対して回動自在な状態で組み付けられている。そして、第七リンク27は、オットマン10の状態が使用状態にあるときに第四リンク24の下方位置で第四リンク24に沿いながら第四リンク24と対向しており、第三リンク23に組み付けられている側の端部が最も前方に位置するようになる。

0039

上記のサブリンクに相当する2つのリンク(以下、第五リンク25及び第六リンク26)は、前述したパンタグラフ機構をなす4つのリンク(すなわち、第二リンク22、第三リンク23、第四リンク24及び第七リンク27)を移動させるために動作するリンクである。なお、第六リンク26は、本発明の「第一サブリンク」に相当する。また、第五リンク25は、本発明の「補助リンク」に相当すると共に、本発明の「第二サブリンク」に相当する。

0040

第五リンク25は、側方視で略V字状(厳密には、屈曲角度が鈍角となったV字状)のリンクであり、他のリンクと比較して幾分小型である。この第五リンク25は、第四リンク24の延出方向端部(厳密には、第二リンク22が組み付けられている側とは反対側の端部)に組み付けられている。より具体的に説明すると、略V字状の第五リンク25の一端部が、回動軸としてのリベットRを介して第四リンク24の延出方向端部に対して回動自在な状態で組み付けられている。そして、第五リンク25は、自身が動作(厳密には揺動動作)することで第四リンク24を連れ回して第四リンク24を移動させる。

0041

第六リンク26は、側方視で略V字状(厳密には屈曲角度が鈍角となったV字状)のリンクである。この第六リンク26は、幅方向において第四リンク24とは反対側で第五リンク25と隣り合った状態で、第五リンク25に組み付けられている。より具体的に説明すると、略V字状の第六リンク26の一端部が、リベットRを介して第五リンク25の端部(厳密には、第四リンク24に組み付けられている側とは反対側の端部)に対して回動自在な状態で組み付けられている。そして、第六リンク26は、自身が動作(厳密には揺動動作)することで第五リンク25を連れ回して第五リンク25を移動させる。換言すると、第五リンク25は、第六リンク26が揺動動作する際に第六リンク26と一体的に揺動する。

0042

また、第六リンク26のうち、第五リンク25に組み付けられている側とは反対側の端部は、例えば図10に示すように、第二の回動軸としてのリベットRを介して第七リンク27の延出方向中間部分に対して回動自在な状態で組み付けられている。そして、第六リンク26は、自身が動作(厳密には揺動動作)することで第七リンク27を連れ回して第七リンク27を移動させる。

0043

以上のように構成されたリンク群20は、各リンクがその移動範囲内で移動動作(揺動動作)することで折り畳まれた状態から展開し、または展開状態から折り畳まれるようになる。これにより、オットマン10の状態が使用状態と収納状態との間で切り替わることになる。

0044

なお、本実施形態においてリンク同士を組み合わせるための部品として用いられているリベットRは、その軸方向が幅方向に沿うように配置されている。また、リベットRは、各リンクに形成された挿入孔に嵌合されている不図示のブッシュ挿通され、最終的にリベットRの端部がカシメられることで各リンクに組み付けられている。

0045

また、リンク群20は、図3に図示の取り付けブラケット28を介してシートクッションS1、厳密には、不図示のシートクッションフレームに固定されている。取り付けブラケット28について説明すると、取り付けブラケット28は、上下方向に延出した板状部材からなり、左右一対のリンク群20のそれぞれに対して設けられている。すなわち、本実施形態では、幅方向一端側に配置されたリンク群20をシートクッションS1に取り付けるための取り付けブラケット28(一端側の取り付けブラケット)と、幅方向他端側に配置されたリンク群20をシートクッションS1に取り付けるための取り付けブラケット28(他端側の取り付けブラケット)と、がそれぞれ設けられている。

0046

そして、取り付けブラケット28には、リンク群20のうち、第四リンク24及び第七リンク27がリベットRを介して回動自在な状態で取り付けられている。具体的に説明すると、取り付けブラケット28の幅方向外側の端部には、図3に示すように、折り曲げられて前方に延出したフランジ部28aが形成されている。このフランジ部28aにおいて上下2箇所に設けられたリンク支持部分のうち、より上方のリンク支持部分には、第四リンク24の延出方向端部(厳密には、第二リンク22が組み付けられている側とは反対側の端部)がリベットRを介して回動自在な状態で支持されている。また、より下方のリンク支持部分には、第七リンク27の延出方向端部(厳密には、第三リンク23に組み付けられている側とは反対側の端部)がリベットRを介して回動自在な状態で支持されている。

0047

また、図3に示すように、左右一対のリンク群20の間には両方のリンク群20を連動させるためにリンク群20中のリンク同士を連結するための連結部材が設けられている。具体的に説明すると、第一リンク21の間には棒材からなる第一連結部材31が、第四リンク24の間にはパイプ材からなる第二連結部材32が、第六リンク26の間にはパイプ材からなる第三連結部材33が、第七リンク27の間には棒材からなる第四連結部材34が、それぞれ配置されている。なお、第三連結部材33は、本発明の「連結部材」に相当する。

0048

ちなみに、第一連結部材31、第二連結部材32及び第四連結部材34は、リンクカバー40を保持するための部品として兼用されている。具体的には、上部カバー41が第一連結部材31に取り付けられており、中間カバー42が第二連結部材32に取り付けられており、下部カバー43が第四連結部材34に取り付けられている。

0049

ところで、本実施形態に係る車両用シートSの着座者は、不図示のスイッチを操作することによりオットマン10の状態を自動的に切り替えることが可能である。すなわち、本実施形態に係る車両用シートSには、左右一対のリンク群20を動作させる駆動装置が設けられている。かかる駆動装置について説明すると、図3及び7に示すように、本実施形態ではモータM及び進退部材Msが駆動装置を構成している。進退部材Msは、ロッド状の部材であり、具体的にはリードスクリューである。

0050

そして、モータMが作動(回転)すると、その回転力を受けて進退部材Msが直進動作する。このとき、進退部材Msが進む向きは、モータMの回転方向に応じて切り替わり、これにより、進退部材Msは、直進しながら進退することになる。

0051

一方、進退部材Msの先端部は、先端受け部33aを介して第三連結部材33に取り付けられている。先端受け部33aは、進退部材Msの駆動力を受け付けて各リンク群20に伝達する駆動力受付部として機能する。より具体的に説明すると、先端受け部33aは、進退部材Msの先端部を保持する略プレート状の部品であり、第三連結部材33の外周面上に固定されている。

0052

そして、モータMが回転して進退部材Msが進退すると、これに連動する形で先端受け部33a及び第三連結部材33が、進退部材Msの先端部が向かう向きに当該先端部と一体的に移動するようになる。これにより、第六リンク26が動作(揺動動作)するようになる。以降、進退部材Msからの駆動力が第六リンク26を経由して残りのリンクへ順次伝達されるようになる。例えば、第五リンク25は、第六リンク26が揺動すると第六リンク26と一体的に揺動するようになり、これにより、進退部材Msからの駆動力が第五リンク25に伝達されることになる。

0053

ちなみに、本実施形態において、進退部材Msは、水平方向に対して幾分傾いた方向に進退し、具体的には、前進する際には前方に向かって斜め上に直進し、後退する際には後方に向かって斜め下に直進する。このような進退部材Msの動きは、モータMと先端受け部33aとの位置関係に依存するものである。以下、モータMと先端受け部33aとの位置関係について説明する。

0054

先ず、モータMの配置位置について説明すると、図3に示すように、本実施形態では左右一対のリンク群20の間にモータMが配置されている。より具体的に説明すると、幅方向一端側の取り付けブラケット28と幅方向他端側の取り付けブラケット28との間には、横長なモータ固定用ブラケット35が架設されている。このモータ固定用ブラケット35の前面にモータMが固定されている。このような配置位置によれば、幅方向において左右一対のリンク群20の内側にモータMが収納されるようになるので、車両用シートSのうち、オットマン10周辺機構をよりコンパクト化することが可能となる。

0055

次に、先端受け部33aの位置について説明すると、前述したように、先端受け部33aは第三連結部材33の外周面上に固定されており、厳密には、外周面の上側部分から上方に向かって延出した状態で固定されている。一方、第三連結部材33は、例えば図9に示すように、上下方向においてモータMと略同じ位置に在る。このため、先端受け部33a(特に、先端受け部33aのうち、進退部材Msの先端が固定されている箇所)は、モータMよりも上方に位置することになる。

0056

より詳しく説明すると、例えば図9に示すように、オットマン10の状態が収納状態にあるとき、先端受け部33aは、モータMよりも若干上方に位置している。一方で、オットマン10の状態が使用状態になると、先端受け部33aが当初の位置(オットマン10の状態が収納状態であるときの位置)よりも上昇し、モータMよりも幾分上方に位置するようになる。

0057

以上のような位置関係にモータMと先端受け部33aとが在るため、進退部材Msは、水平方向に対して幾分傾いた方向に向かって進退することとなる。

0058

次に、リンク群20及び進退部材Msの動作を中心として、オットマン10の状態が切り替わる流れについて、図8乃至10を参照しながら説明する。なお、図8乃至10の各図には、オットマン10の状態が異なる3つの場面の様子を示している。具体的には、各図中、上段の図が、オットマン10の状態が使用状態であるときの図であり、下段の図が収納状態であるときの図であり、中段の図が、切り替え途中の状態であるときの図である。

0059

オットマン10の状態が収納状態であるとき、図9に示すように、進退部材Msは、最も後退している。また、かかる状態において、リンク群20は、折り畳まれた状態にあり、具体的には、図8及び10に示すように、パンタグラフ機構をなす4つの本体リンク(すなわち、第二リンク22、第三リンク23、第四リンク24及び第七リンク27)が閉じた状態にある。

0060

そして、上記の状態において、モータMが作動(回転)すると進退部材Msが前方に向かって斜め上方に直進する。これにより、図9に示すように、先端受け部33a及び第三連結部材33が進退部材Msの先端部と一体的に前方に向かって斜め上方に移動するようになる。また、第三連結部材33の移動に連動する形で第六リンク26が前方に向かって斜め上方に移動するように揺動する。このとき、第五リンク25が第六リンク26と一体的に揺動し、また、第五リンク25の揺動に伴って第四リンク24が移動する。具体的に説明すると、第四リンク24は、取り付けブラケット28に組み付けられたリベットRを中心として延出方向端部(厳密には、第二リンク22が組み付けられている側の端部)が持ち上がるように回動する。

0061

他方、第六リンク26が前方に向かって斜め上方に移動するように揺動すると、第七リンク27が第六リンク26に連れ回されて移動するようになる。具体的に説明すると、図10に示すように、第七リンク27は、取り付けブラケット28に組み付けられたリベットRを中心として延出方向端部(厳密には、第三リンク23が組み付けられている側の端部)が持ち上がるように回動する。

0062

そして、第四リンク24及び第七リンク27の両方が回動動作するのに伴って、第三リンク23が移動するようになる。具体的に説明すると、第三リンク23は、第七リンク27に組み付けられたリベットRを中心として延出方向端部(厳密には、第一リンク21が組み付けられている側の端部)が上方に向かうように回動する。また、このとき、第三リンク23の回動動作に連動する形で第二リンク22が移動するようになる。具体的に説明すると、第二リンク22は、第四リンク24に組み付けられたリベットRを中心として延出方向端部(厳密には、第一リンク21が組み付けられている側の端部)が上方に向かうように回動する。

0063

以上までに説明してきた一連の動きにより、オットマン10の状態が収納状態から使用状態へ切り替わるようになる。また、上述した動きを逆に辿れば、オットマン10の状態が使用状態から収納状態へ切り替わるようになる。このように、本実施形態では、進退部材Msからの駆動力がリンク群20の各リンクに伝達されることで、各リンクが移動し、この結果としてオットマン10の状態が切り替わるようになっている。

0064

一方、発明が解決しようとする課題の項で説明したように、進退部材Msの先端部と当該先端部が固定されている先端受け部33aとの間においてガタツキが生じてしまう場合がある。特に、本実施形態のように進退部材Msの直進方向が水平方向に対して傾いている場合には、進退部材Msの先端部が揺れ動き易くなるため、ガタツキの発生がより顕著となる。このような状況に対して、本実施形態では、ガタツキが発生した際のガタツキ度合いを軽減する構成を採用している。具体的には、リンク群20の中に上述のサブリンクが含まれており、当該サブリンクによってガタツキ度合いを軽減することとしている。

0065

以下、図11及び図12を参照しながら、サブリンクによるガタツキ度合いの軽減効果について詳しく説明することとする。なお、図11は、本実施形態に係る進退部材Msの先端部の可動範囲に関する説明図であり、サブリンク及び進退部材Msの骨格及びそれぞれの回動軌跡を模式的に示した図である。また、進退部材Msの先端部の可動範囲は、図11中、ハッチングが施された範囲として表されている。

0066

また、図12は、比較例に係る進退部材Msの先端部の可動範囲に係る説明図である。図12は、サブリンクが設けられておらず進退部材Msの駆動力が本体リンクに伝達されるケースを図示しており、具体的に説明すると、第四リンク24同士を連結している第二連結部材32に先端受け部33aと同様の部品(以下、他の先端受け部32x)が設けられているケースを図示している。そして、図12は、第四リンク24及び進退部材Msの骨格及びそれぞれの回動軌跡を模式に示しており、また、図12中、進退部材Msの先端部の可動範囲は、ハッチングが施された範囲として表されている。

0067

なお、図11及び図12は、いずれもオットマン10の状態が収納状態であるときの様子を示している。

0068

先ず、図12を参照しながら、比較例におけるガタツキ度合いについて説明する。進退部材Msの先端部のうち、他の先端受け部32xに固定された固定部位は、回動支点(図12中、記号aにて示す)を中心にして回動し得る。この際の回動軌跡を第一軌跡RA1と呼ぶこととする。

0069

一方、第四リンク24は、回動軸としてのリベットR(厳密には、取り付けブラケット28に組み付けられたリベットRであり、図12では「R0」と表記)を中心にして回動する。このとき、第四リンク24のうち、幅方向において進退部材Msの先端部(厳密には、先端部のうち、他の先端受け部32xに固定された固定部位)と隣り合う部分も、当然ながら上記リベットRを中心にして回動することになる。この際の回動軌跡を比較軌跡RA0と呼ぶこととする。

0070

ここで、幅方向と直交する仮想平面(すなわち、図12紙面に相当する仮想平面)上に第一軌跡RA1と比較軌跡RA0とを投影すると、両軌跡は、図12に示すように、湾曲向きこそ異なるが、互いに沿っており比較的広範囲に亘って重なり合っている。この両軌跡が重なり合っている範囲が、進退部材Msの先端部の可動範囲に相当する。そして、進退部材Msの先端部でのガタツキは、当該先端部の可動範囲内で生じ得る。このため、図12に示すケースのように可動範囲が比較的広くなっている場合には、比較的にガタツキ度合いが大きくなってしまう傾向にある。

0071

これに対して、本実施形態では2つのサブリンクを設けることにより上記の可動範囲を縮小し、特に、前後方向において縮小している。より詳しく説明すると、本実施形態において、進退部材Msの先端部のうち、先端受け部33aに固定された固定部位は、回動支点(図11中、記号aにて示す)を中心にして回動し得る。この際の回動軌跡については、比較例と同様、第一軌跡RA1と呼ぶこととする。

0072

一方、2つのサブリンクのうち、幅方向外側に位置する第五リンク25は、回動軸としてのリベットR(厳密には、第四リンク24に組み付けられたリベットRであり、図11では「R1」と表記)を中心にして回動し得る。このとき、第五リンク25のうち、進退部材Msの先端部と対応する位置に在る部分も、当然ながら上記リベットRを中心にして回動することになる。この際の回動軌跡を第二軌跡RA2と呼ぶこととする。なお、第五リンク25のうち、進退部材Msの先端部と対応する位置に在る部分とは、当該先端部分中、先端受け部33aに固定された固定部位と第六リンク26を挟んで対向する位置に在る部分、より詳しくは、第三連結部材33の周方向において上記の固定部位と同じ位置に在る部分のことである。

0073

また、2つのサブリンクのうち、幅方向内側に位置する第六リンク26は、第二の回動軸としてのリベットR(厳密には、第七リンク27に組み付けられたリベットRであり、図11では「R2」と表記)を中心にて回動し得る。このとき、第六リンク26のうち、幅方向において進退部材Msの先端部(厳密には、先端部のうち、先端受け部33aに固定された固定部位)と隣り合う部分も、当然ながら上記リベットRを中心にして回動することになる。この際の回動軌跡を第三軌跡RA3と呼ぶこととする。

0074

ここで、幅方向と直交する仮想平面(すなわち、図11の紙面に相当する仮想平面)上に第一軌跡RA1と第二軌跡RA2と第三軌跡RA3とを投影すると、図11に示すように、第一軌跡RA1及び第三軌跡RA3が部分的に重なり合っている。また、同図に示すように、第二軌跡RA2は、第一軌跡RA1中、第三軌跡RA3に重なっている範囲と交差している(横断している)。そして、3つの軌跡が重なり合っている範囲が、進退部材Msの先端部の可動範囲に相当する。

0075

本実施形態に係る進退部材Msの先端部の可動範囲については、図11及び図12を対比すると分かるように、比較例に係る可動範囲よりも縮小され、特に、前後方向において縮小している。これにより、進退部材Msの先端部で生じ得るガタツキ(特に、前後方向のガタツキ)について、その度合いが軽減されるようになる。

0076

なお、前後方向におけるガタツキ度合いが軽減されることにより、例えば、車両走行時においてオットマン10の状態が収納状態であるときに、進退部材Msの先端部が前後方向にガタつくのを抑えることが可能となる。

0077

以上までに本発明の乗物用シート(具体的には、車両用シートS)の構成について一例を挙げて説明した。ただし、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。すなわち、本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。

0078

また、上記の実施形態では、リンク群20の各リンクを移動させるために直進しながら進退する進退部材Msとしてロッド状のリードスクリューを用いることとした。ただし、これに限定されるものではなく、直進方向に進退することで各リンクに駆動力を伝達するものである限り、ロッド状の部材以外の部材であってもよい。

0079

また、上記の実施形態では、進退部材Msの駆動源としてモータMを用いることとしたが、進退部材Msを駆動させるものである限り、モータM以外の装置を進退部材Msの駆動源として用いてもよい。

0080

また、上記の実施形態では、リンク群20が7つのリンクによって構成されていることとしたが、リンク群20を構成するリンクの個数については任意に設定することが可能である。また、上記の実施形態では、リンク群20中に2つのサブリンク(すなわち、第五リンク25及び第六リンク26)が含まれており、この2つのサブリンクが設けられていることにより、進退部材Msの先端部の可動範囲を縮小して当該先端部でのガタツキ度合いを軽減することとした。ただし、進退部材Msの先端部の可動範囲を縮小するために設けられるサブリンクの個数については任意に設定することが可能である。

0081

また、上記の実施形態では、リンク群20、進退部材Ms及びモータMがオットマン10の状態を切り替えるための機構として用いられることとした。すなわち、上記の実施形態では、本発明の適用例として、リンク群20の各リンクの動作によってオットマン10の状態を切り替える構成について説明してきた。ただし、本発明は、複数のリンクによってシート本体の状態を切り替えることが可能な乗物用シートに対して適用可能であり、当然ながらシート本体中、オットマン10以外の部位を切り替える構成にも適用可能である。例えば、複数のリンクの動作によってシート本体(具体的にはシートクッション)の位置上下方向に移動させる機構(いわゆるハイトリンク機構)を有する乗物用シートに対しても本発明は適用可能である。

0082

10オットマン
20リンク群
21 第一リンク
22 第二リンク(第一対向リンク)
23 第三リンク(他方の交差リンク)
24 第四リンク(一方の交差リンク)
25 第五リンク(第二サブリンク、補助リンク)
26 第六リンク(第一サブリンク)
27 第七リンク(第二対向リンク)
28取り付けブラケット
31 第一連結部材
32 第二連結部材
32x他の先端受け部
33 第三連結部材(連結部材)
33a 先端受け部(駆動力受付部)
34 第四連結部材
40リンクカバー
41 上部カバー
42中間カバー
43 下部カバー
Rリベット(回動軸、第二の回動軸)
Mモータ
Ms進退部材
RA0比較軌跡
RA1 第一軌跡
RA2 第二軌跡
RA3 第三軌跡
S車両用シート
S1シートクッション
S2シートバック
S3 ヘッドレスト

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