図面 (/)
技術分野
背景技術
0002
建物内のレイアウト図、間取り図などの平面図には、各部屋等の寸法が補助線及び寸法を示す数値で示されており、各主要な部屋の面積や部屋の大きさを把握することができる(例えば、下記の特許文献1を参照)。
0003
また、下記の特許文献2には、図面の上にインテリアコーディネートを施した図をカラープリントした透明シートを重ねることにより、各主要な部屋の大きさ等のイメージを認識することができる技術が記載されている。
先行技術
0004
特開平09−128418号公報
登録実用新案第3037468号公報
発明が解決しようとする課題
0005
しかしながら、通常のレイアウト図や間取りの平面図は、各部屋等の辺の寸法補助線が多数引かれ寸法が図面の枠外に記載されて見づらい上、部屋の面積が分かり難いという問題がある。また、寸法補助線や寸法が引かれていない場合には、例えば、定規などで寸法を測るなど煩雑な作業を行う必要があった。
課題を解決するための手段
0007
本発明は、建物内の各部屋の間取りを表記した平面図からなる図面であって、該図面の上に、該間取りの縮尺に合わせて各辺及び面積が規定された六角形が複数整列して重ねて配設され、該六角形の個数に基づいて該各部屋のサイズを確認する。
0008
また、上記平面図からなる図面は、紙媒体図面からなり、上記六角形は、透明シートに複数整列して印刷されており、該透明シートを該紙媒体図面の上に重ねることにより該透明シートから該紙媒体図面を透かした状態で、該六角形の個数に基づいて上記各部屋のサイズを確認する。
発明の効果
0009
本発明の図面は、建物内の複数の部屋の間取りを表記した平面図からなる図面であって、該図面の上に、該間取りの縮尺に合わせて各辺及び面積が規定された六角形が複数整列して重ねて配設され、六角形の個数に基づいて各部屋のサイズを確認できるため、各部屋の辺の寸法や寸法補助線等が図面に表記されていなくても、確認したい各部屋に重なっている六角形の個数を数えるだけで、部屋の寸法や面積を容易に把握することができる。
0010
また、上記平面図からなる上記図面が紙媒体図面からなり、上記六角形が透明シートに複数整列して印刷されている場合は、透明シートを紙媒体図面の上に重ねることにより透明シートから平明図を透かした状態で、六角形の個数に基づいて各部屋のサイズを確認することができるため、各部屋の辺の寸法や寸法補助線等が紙媒体図面に表記されていなくても、上記同様に、確認したい各部屋に重なっている六角形の個数を数えるだけで、部屋の寸法や面積を容易に把握することができる。
図面の簡単な説明
0011
建物内の各部屋の間取りの一例を表記した平面図である。
図1の図面の上に、複数の六角形が重ねて整列して配設された状態を示す一部拡大平面図である。
六角形の構成を説明する説明図である。
大型建物内の各部屋の間取りの一例を表記した紙媒体図面の平面図である。
複数の六角形が整列して印刷された透明シートを示す図である。
図4の紙媒体図面の上に図5の透明シートを重ね合わせた状態を示す図である。
実施例
0012
1 第1の実施形態
図1に示す図面1は、建物内の各部屋の間取りの一例を表記した平面図である。図面1には、寸法補助線及び各部屋の寸法を示す数値は表記されていない。図面1の構成は、特に限定されるものではなく、紙媒体図面によって構成してもよいし、電子上の画像によって構成してもよい。
0013
図面1の上には、図2に示すように、間取りの縮尺に合わせて各辺及び面積が規定された複数の六角形3が複数整列して重ねて配設されている。すなわち、図面1の上に、確認したい各部屋のサイズ(寸法及び面積)を測るためのツールとなる六角形3が表記され、図面1と複数の六角形3とが一体化した構成となっている。
0014
図3に示すように、六角形3は、所定の長さの各辺及び面積を有する扁平六角形から構成される。ここで、六角形3の6つの頂点をそれぞれA,B,C,D,E及びFとする。頂点Bと頂点Dとを結ぶ辺BDの中央を中点Gとする。頂点Aと頂点Eとを結ぶ辺AEの中央を中点Hとする。本実施形態に示す六角形3においては、例えば、辺AB及び辺DEの長さが1000mmに規定され、辺AE,辺BD及び辺CFの長さが2000mmに規定され、辺CG及び辺FHが500mmに規定されているものとする。そして、この場合の六角形3の面積は、四角形ABDEの面積(2m2)と三角形FAE及びCBDの面積(1m2)との合計に基づき3m2となる。
0015
六角形3は、本実施形態に示した大きさ(各辺の長さ及び面積)に限られるものではなく、大きさの異なる複数種類の六角形を形成してもよい。すなわち、確認したい部屋などのサイズに対応する大きさに六角形を形成すればよい。なお、図面1が電子上の画像からなる場合には、六角形3も電子画像として構成し、電子画像同士を重ね合わせるようにしてもよい。なお、図示の例では、図面1の上の一部分に複数の六角形3が整列して配設されているが、この構成に限られない。
0016
本実施形態に示した六角形3は、正六角形ではなく、扁平六角形から構成されているため、確認したい部屋のサイズを区切りのいい数値で把握することができる。六角形3の個数は、必要に応じて適宜増減させればよい。
0017
図1に示した図面1のうち、例えば四角形状の部屋2のサイズを確認したい場合は、図2に示すように、部屋2の上に整列して重ねて配設された六角形3の個数に基づいて、部屋2のサイズを確認する。部屋2には、縦方向に2個、横方向に3個半の六角形3が整列して配設されて重なっている。よって、部屋2の縦方向の長さは、例えば、図3に示した辺ABの長さ(1000mm)と辺FGの長さ(1500mm)との和に基づき3500mmであることが確認できる。また、部屋2の横方向の長さは、例えば、辺BDを三倍した長さ(6000mm)と辺BGの長さ(500mm)との和に基づき6500mmであると確認することができる。そして、部屋2の面積は、縦方向の長さ(3500mm)と横方向の長さ(6500mm)とを乗じて算出することにより、22.75m2であると確認することができる。
0018
このように、第1の実施形態では、図面1の上に、間取りの縮尺に合わせて各辺及び面積が規定された六角形3が複数整列して重ねて配設され、六角形3の個数に基づいて各部屋のサイズを確認できるように構成したため、図面1に各部屋の辺の寸法や寸法補助線等が表記されていなくても、確認したい各部屋に重なっている六角形3の個数を数えるだけで、部屋の寸法や面積を容易に把握することができる。
0019
2 第2の実施形態
図4に示す図面4は、大型建物内の間取りの一例を示した平面図が紙媒体図面によって構成されたものである。図面4には、図1に示した図面1と同様に、寸法補助線及び各部屋の寸法を示す数値は表記されていない。このように構成される図面4の上に、図5に示す複数の六角形3が複数整列して印刷された透明シート5を重ね合わせることにより、六角形3の個数に基づいて各部屋のサイズを確認する。透明シート5に印刷されている六角形3の構成は、第1の実施形態に示したものと同様に、所定の長さの各辺及び面積を有する扁平六角形からなり、本実施形態においても、六角形3の面積は、3m2に規定されているものとする。
0020
透明シート5のサイズは、特に限定されない。また、透明シート5の全面に複数の六角形3が整列して印刷されているが、透明シート5の一部に六角形3を整列して印刷してもよい。
0021
このように構成される図面4の上に透明シート5を重ね合わせると、図6に示すように、透明シート5から図面4の建物内の間取りを透かした状態で視認することができる。かかる状態で、確認したい部屋や施設に重なっている六角形3の個数に基づいて、確認したい部屋や施設のサイズを測る。透明シート5は、図面4の全体を複数の六角形3で覆うことができるサイズに構成されていることから、一部の部屋や施設のサイズのみならず、図面4に表記された建物内の全体のサイズを把握することができる。
0022
このように、第2の実施形態では、図面4が紙媒体図面からなり、間取りの縮尺に合わせて各辺及び面積が規定された六角形3が透明シート5に複数整列して印刷され、透明シート5を図面4の上に重ねることにより透明シート5から図面4を透かした状態で、六角形3の個数に基づいて各部屋のサイズを確認できるように構成したため、図面4に各部屋の辺の寸法や寸法補助線等が表記されていなくても、図面4に透明シート5を重ね合わせて、確認したい各部屋に重なっている六角形3の個数を数えるだけで、部屋の寸法や面積を容易に把握することができる。
0023
なお、本実施形態に示した図面1,図面4及び透明シート5は、例えば、インテリアコーディネーター、建物の販売担当者、建物の購入者及び建物の所有者等において広く使用されることが期待される。すなわち、図面1,図面4及び透明シート5を用いれば、確認したい建物内の各部屋や各施設のサイズを各自で容易に測ることができる。
0024
1:図面 2:部屋 3:六角形4:図面 5:透明シート