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概要
背景
超音波洗浄は、超音波の作用によって洗浄対象物品(被洗浄物)に付着した汚れを取り除く洗浄方法であり、対象物品の形状にかかわらず洗浄ムラが少なく、精密洗浄が可能であることから、産業用品、一般用品および半導体等電気電子部品などの洗浄において広く利用されている。
超音波洗浄は、通常、洗浄容器、洗浄容器の外壁面に備えられた圧電素子からなる超音波振動子、および超音波振動子を駆動する超音波発振器を主な構成要素とする超音波洗浄機を用い、洗浄液を収容した洗浄容器に被洗浄物を投入し、超音波を付与することにより行われる。
洗浄に際しては、超音波発振器により超音波振動子の固有周波数に相当する周波数の変調電圧を印加すると、超音波振動子が固有振動数で振動し、洗浄容器に収容された洗浄液中に超音波振動が伝搬することにより被洗浄物が洗浄される。
超音波洗浄は、一般に、以下の三つの作用によって洗浄が行われていると考えられている。
(1)キャビテーション
洗浄液に超音波が付与されると、超音波振動により洗浄液には減圧力と加圧力とが繰り返し加わる。この減圧力によって、洗浄液中に気泡が生じる(キャビテーション)。この気泡が加圧力により消滅する際に生じる衝撃波によって、被洗浄物に付着している汚れが取り除かれる。
(2)加速度
洗浄液に超音波が付与されると、超音波振動により洗浄液が振動する。この洗浄液の振動の加速度の力によって、被洗浄物に付着している汚れが取り除かれる。洗浄液に付与する超音波の周波数が高いほど、加速度による洗浄力は強くなる。
(3)直進流
洗浄液に超音波が付与されると、超音波の伝わる方向に洗浄液の流れが生じる。この洗浄液の流れによって、物品表面の近くにある洗浄液が撹拌され、被洗浄物に付着している汚れが取り除かれる。
このような超音波洗浄においては、洗浄ムラを減少するために洗浄液に伝えられる超音波の音圧の均一化が求められており、一方、低出力化・高周波数化のために効率のよい超音波の伝搬が望まれている。
超音波洗浄に際し、洗浄容器および振動板などの洗浄用部材は、従来からステンレス等の金属やガラス製のものが使用されており(特許文献1および特許文献2)、最近では、軽量で割れにくく取扱いが容易であることから、樹脂製のものも使用されている。
概要
目的
このような超音波洗浄においては、洗浄ムラを減少するために洗浄液に伝えられる超音波の音圧の均一化が求められており、一方、低出力化・高周波数化のために効率のよい超音波の伝搬が望まれている
効果
実績
- 技術文献被引用数
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この技術が所属する分野
(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成
請求項1
請求項2
請求項3
液晶ポリマーが、芳香族ヒドロキシカルボン酸、芳香族ジカルボン酸、芳香族ジオール、芳香族アミノカルボン酸、芳香族ヒドロキシアミン、芳香族ジアミン、脂肪族ジオールおよび脂肪族ジカルボン酸からなる群から選択される2種以上の化合物から構成される共重合体である、請求項1または2に記載の洗浄用部材。
請求項4
液晶ポリマーが、芳香族ヒドロキシカルボン酸、芳香族ジカルボン酸および芳香族ジオールからなる群から選択される2種以上の化合物から構成される共重合体である、請求項1または2に記載の洗浄用部材。
請求項5
請求項6
芳香族ジカルボン酸が、テレフタル酸、イソフタル酸および2,6−ナフタレンジカルボン酸からなる群から選択される1種以上の化合物である、請求項3または4に記載の洗浄用部材。
請求項7
芳香族ジオールが、ハイドロキノン、レゾルシン、4,4'−ジヒドロキシビフェニルおよび2,6−ジヒドロキシナフタレンからなる群から選択される1種以上の化合物である、請求項3または4に記載の洗浄用部材。
請求項8
請求項1〜7のいずれかに記載の洗浄用部材を備えた超音波洗浄機。
技術分野
背景技術
0002
超音波洗浄は、超音波の作用によって洗浄対象物品(被洗浄物)に付着した汚れを取り除く洗浄方法であり、対象物品の形状にかかわらず洗浄ムラが少なく、精密洗浄が可能であることから、産業用品、一般用品および半導体等電気電子部品などの洗浄において広く利用されている。
0003
超音波洗浄は、通常、洗浄容器、洗浄容器の外壁面に備えられた圧電素子からなる超音波振動子、および超音波振動子を駆動する超音波発振器を主な構成要素とする超音波洗浄機を用い、洗浄液を収容した洗浄容器に被洗浄物を投入し、超音波を付与することにより行われる。
0004
洗浄に際しては、超音波発振器により超音波振動子の固有周波数に相当する周波数の変調電圧を印加すると、超音波振動子が固有振動数で振動し、洗浄容器に収容された洗浄液中に超音波振動が伝搬することにより被洗浄物が洗浄される。
0005
超音波洗浄は、一般に、以下の三つの作用によって洗浄が行われていると考えられている。
(1)キャビテーション
洗浄液に超音波が付与されると、超音波振動により洗浄液には減圧力と加圧力とが繰り返し加わる。この減圧力によって、洗浄液中に気泡が生じる(キャビテーション)。この気泡が加圧力により消滅する際に生じる衝撃波によって、被洗浄物に付着している汚れが取り除かれる。
(2)加速度
洗浄液に超音波が付与されると、超音波振動により洗浄液が振動する。この洗浄液の振動の加速度の力によって、被洗浄物に付着している汚れが取り除かれる。洗浄液に付与する超音波の周波数が高いほど、加速度による洗浄力は強くなる。
(3)直進流
洗浄液に超音波が付与されると、超音波の伝わる方向に洗浄液の流れが生じる。この洗浄液の流れによって、物品表面の近くにある洗浄液が撹拌され、被洗浄物に付着している汚れが取り除かれる。
0007
超音波洗浄に際し、洗浄容器および振動板などの洗浄用部材は、従来からステンレス等の金属やガラス製のものが使用されており(特許文献1および特許文献2)、最近では、軽量で割れにくく取扱いが容易であることから、樹脂製のものも使用されている。
先行技術
0008
特開平9−1094号公報
特開2010−125372号公報
発明が解決しようとする課題
0009
しかしながら、ステンレス等の金属製の洗浄容器やガラス製の洗浄用部材は、洗浄液に伝わる超音波の音圧が不均一となり洗浄ムラが生じるおそれがある。また、ポリエチレンやポリプロピレン等の樹脂製の洗浄用部材は音圧の不均一性が多少緩和されるものの、超音波の伝搬効率が低下し洗浄不足となることがある。
0010
そこで本発明の目的は、超音波洗浄に際し、洗浄ムラおよび洗浄不足を抑制することができる洗浄用部材を提供することにある。
課題を解決するための手段
0011
本発明者等は、超音波洗浄機を構成する洗浄用部材について鋭意検討した結果、洗浄容器や振動板などの洗浄用部材を液晶ポリマーで構成することにより、洗浄効果が向上することを見出し、本発明を完成するに至った。
0012
すなわち本発明は、超音波洗浄に用いられる洗浄用部材であって、液晶ポリマーから構成される洗浄用部材を提供する。
発明の効果
0013
本発明の洗浄用部材を備えた超音波洗浄機によれば、洗浄ムラや洗浄不足を抑制することができる。
図面の簡単な説明
0014
本発明の洗浄用部材を備えた超音波洗浄機の第1の実施態様を説明する略示断面図である。
本発明の洗浄用部材を備えた超音波洗浄機の第2の実施態様を説明する略示断面図である。
本発明の洗浄用部材を備えた超音波洗浄機の第3の実施態様を説明する略示断面図である。
0015
本発明の洗浄用部材は、液晶ポリマーから構成されるものである。本発明の洗浄用部材は、超音波洗浄に用いられ、すなわち超音波洗浄機を構成する部材として用いることができる。以下に本発明の洗浄用部材を備えた超音波洗浄機(以下、「本発明の超音波洗浄機」ともいう)の例を挙げるが、本発明の超音波洗浄機の構成がこれらに限定されることを意図するものではない。
0016
本発明の洗浄用部材を備えた超音波洗浄機の第1の実施態様を図1に示す。超音波洗浄機1は、洗浄容器2、洗浄容器2の底面に取り付けられた超音波振動子3、および超音波振動子3を駆動する超音波発振器4を主な構成要素とする。超音波振動子3は洗浄容器2の側面に取り付けられていてもよい。
0017
洗浄に際しては、洗浄液5を収容した洗浄容器2に被洗浄物6が投入され、超音波発振器4によって超音波振動子3が振動せしめられることによって超音波振動が発生する。超音波振動子3から発生した超音波振動は洗浄容器2内の洗浄液5に伝わり、被洗浄物6が洗浄される。超音波振動子3の形状については特に限定されないが、セラミック製の圧電素子を用いたものが好適に使用され、ボルト締めや接着剤によって洗浄容器2に固定される。
0018
洗浄液5としては、物品に付着した汚れの種類により、水、有機溶媒、水と有機溶媒との混合溶媒、酸性溶液またはアルカリ性溶液などが好適に使用される。洗浄液5にはさらに洗浄力を向上させるために、界面活性剤などの洗浄成分を加えてもよい。
0019
本発明の第1の実施態様において、洗浄用部材の1つである洗浄容器2が液晶ポリマーから構成される。洗浄容器2の形状は特に限定されないが、洗浄液と被洗浄物とを収容できる開放型または密閉型の容器であればよく、被洗浄物の形態や洗浄目的に応じて、箱状、籠状、カップ状、ボトル状またはチューブ状のものが適宜使用される。
0020
洗浄容器2を、液晶ポリマーで構成することによって、超音波振動子3から発生した超音波振動が、音圧が均一な状態で洗浄液に伝わるとともに、伝搬効率が改善するため、洗浄ムラや洗浄不足を抑制することができる。したがって、短時間で効率よい被洗浄物の精密洗浄が可能となる。
0022
本発明において付与される超音波の周波数は、低周波数から高周波数のいずれの周波数域であってもよいが、洗浄力向上および洗浄ムラ抑制の観点から、好ましくは20kHz〜5MHz、より好ましくは50kHz〜4MHz、さらに好ましくは100kHz〜3MHzである。
0023
本発明の洗浄用部材を備えた超音波洗浄機の第2の実施態様を図2に示す。第2の実施態様においては、洗浄容器2の内部に振動板7が取り付けられ、超音波振動子3から発生した超音波振動が振動板7を介して洗浄液5に伝わり、被洗浄物6が洗浄される。
0024
本発明の第2の実施態様においては、洗浄用部材の1つである振動板7が液晶ポリマーから構成される。振動板7の形状は特に限定されないが、洗浄容器の形状、被洗浄物の形態や洗浄目的に応じて、板状、棒状、網状またはブロック状のものが適宜使用される。振動板7はボルト締めや接着剤などによって洗浄容器2の底面または側面に固定されていてもよく、または洗浄容器2の底面に固定することなく載置してもよい。
0025
振動板7を液晶ポリマーで構成することによって、第1の実施態様と同様の効果を奏する。なお、本発明の第2の実施態様に示すように、振動板7を液晶ポリマーで構成した場合、洗浄容器2は必ずしも液晶ポリマーで構成する必要はなく、従来のステンレス等の金属製やガラス製またはポリエチレン等の他の樹脂製のもので構成してもよい。
0026
第1および第2の実施態様においては、超音波振動子3を洗浄容器2の外部に取り付けた事例を示したが、超音波振動子3は洗浄容器内部の洗浄液中に浸漬させた状態で配置してもよい。
0027
本発明の洗浄用部材を備えた超音波洗浄機の第3の実施態様を図3に示す。第3の実施態様においては、媒体8を収容した外槽9の内部に網状の載置部材10が設置され、載置部材10上に洗浄容器2が載置される構成となっている。超音波振動子3は外槽9の底面に取り付けられ、超音波振動子3から発生した超音波振動は外槽9内の媒体8を通じて洗浄容器2内の被洗浄物6が洗浄される。
0028
第3の実施態様においては、超音波洗浄機は、洗浄用部材として、洗浄容器2、外槽9および載置部材10を備えており、これらのうち洗浄容器2は液晶ポリマーで構成され、さらに外槽9および載置部材10の少なくとも一つ以上が液晶ポリマーから構成されることが望ましい。これらの洗浄用部材を液晶ポリマーで構成することによって、第1の実施態様と同様の効果を奏する。
0029
外槽9に収容される媒体8としては、上述した洗浄液5と同様のものが使用される。
0030
洗浄用部材は、超音波洗浄機が備える部材であれば特に限定されない。本発明の第1〜第3の実施態様においては、洗浄用部材として、洗浄容器、振動板、外槽、および載置部材等を例示したが、これら以外に洗浄液中に被洗浄物を浸漬させて担持するための担持部材や洗浄容器内部の底部や側壁部に取り付けられる保持部材や支持部材なども本発明の洗浄用部材に含まれ、これらの部材も液晶ポリマーで構成するのが望ましい。洗浄用部材が洗浄容器および/または振動板であると、超音波振動子からの超音波が液晶ポリマーを介して被洗浄物に伝搬し易くなるために洗浄力が向上する傾向にあるため、少なくとも洗浄容器または振動板が本発明における液晶ポリマーから構成されることが好ましい。
なお、洗浄用部材の厚みは、特に限定されるものではないが、例えば0.1〜10mmである。
0031
超音波洗浄機が備える洗浄用部材が液晶ポリマーから構成されることにより、超音波振動子からの超音波が液晶ポリマーを介して被洗浄物に伝搬し易くなるため、洗浄力が向上するものと推定される。また、定常波が発生しにくくなり、洗浄液に伝わる超音波の音圧が均一になり易くなるため、洗浄ムラが抑制されると想定される。
0032
本発明において液晶ポリマーは、異方性溶融相を形成するポリエステルまたはポリエステルアミドであり、当該技術分野においてサーモトロピック液晶ポリエステルまたはサーモトロピック液晶ポリエステルアミドと呼ばれるものであれば特に限定されない。
0033
異方性溶融相の性質は、直交偏光子を利用した慣用の偏光検査法により確認することができる。より具体的には、異方性溶融相の確認は、Leitz偏光顕微鏡を使用し、Leitzホットステージに載せた試料を窒素雰囲気下で40倍の倍率で観察することにより実施できる。本発明における液晶ポリマーは光学的に異方性を示すもの、即ち、直交偏光子の間で検査したときに光を透過させるものである。試料が光学的に異方性であると、たとえ静止状態であっても偏光は透過する。
0034
本発明において液晶ポリマーを構成する重合性単量体としては、例えば芳香族ヒドロキシカルボン酸、芳香族ジカルボン酸、芳香族ジオール、芳香族アミノカルボン酸、芳香族ヒドロキシアミン、芳香族ジアミン、脂肪族ジオールおよび脂肪族ジカルボン酸が挙げられる。液晶ポリマーを構成する重合性単量体は、これら化合物の1種のみであってもよく、2種以上の化合物を組み合わせてもよいが、少なくとも1種のヒドロキシ基またはアミノ基を有する重合性単量体を含むことが望ましい。液晶ポリマーを構成する重合性単量体は、前記化合物の1種以上が結合してなるオリゴマー、つまり1種以上の前記化合物から構成されるオリゴマーであってもよい。
0035
芳香族ヒドロキシカルボン酸の具体例としては、4−ヒドロキシ安息香酸、3−ヒドロキシ安息香酸、2−ヒドロキシ安息香酸、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、5−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、7−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、4'−ヒドロキシフェニル−4−安息香酸、3'−ヒドロキシフェニル−4−安息香酸、4'−ヒドロキシフェニル−3−安息香酸およびそれらのアルキル、アルコキシまたはハロゲン置換体ならびにこれらのアシル化物、エステル誘導体、酸ハロゲン化物などのエステル形成性誘導体が挙げられる。これらの中でも、得られる液晶ポリマーの耐熱性および機械強度ならびに融点を調節し易いという観点から、4−ヒドロキシ安息香酸および6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸からなる群から選択される1種以上の化合物が好ましい。
0036
芳香族ジカルボン酸の具体例としては、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、4,4'−ジカルボキシビフェニル、3,4'−ジカルボキシビフェニルおよび4,4'−ジカルボキシターフェニル、これらのアルキル、アルコキシまたはハロゲン置換体ならびにそれらのエステル誘導体、酸ハロゲン化物などのエステル形成性誘導体が挙げられる。これらの中でも、得られる液晶ポリマーの耐熱性を効果的に高められる観点から、テレフタル酸、イソフタル酸および2,6−ナフタレンジカルボン酸からなる群から選択される1種以上の化合物が好ましく、テレフタル酸がより好ましい。
0037
芳香族ジオールの具体例としては、ハイドロキノン、レゾルシン、2,6−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレン、1,6−ジヒドロキシナフタレン、3,3'−ジヒドロキシビフェニル、3,4'−ジヒドロキシビフェニル、4,4'−ジヒドロキシビフェニル、4,4'−ジヒドロキシビフェノールエーテルおよび2,2'−ジヒドロキシビナフチル、これらのアルキル、アルコキシまたはハロゲン置換体ならびにそれらのアシル化物などのエステル形成性誘導体が挙げられる。これらの中でも、重合時の反応性に優れる観点から、ハイドロキノン、レゾルシン、4,4'−ジヒドロキシビフェニルおよび2,6−ジヒドロキシナフタレンからなる群から選択される1種以上の化合物が好ましく、ハイドロキノン、4,4'−ジヒドロキシビフェニルおよび2,6−ジヒドロキシナフタレンからなる群から選択される1種以上の化合物がより好ましい。
0038
芳香族アミノカルボン酸の具体例としては、4−アミノ安息香酸、3−アミノ安息香酸、6−アミノ−2−ナフトエ酸、これらのアルキル、アルコキシまたはハロゲン置換体、ならびにそれらのアシル化物、エステル誘導体、酸ハロゲン化物などのエステル形成性誘導体が挙げられる。
0039
芳香族ヒドロキシアミンの具体例としては、4−アミノフェノール、N−メチル−4−アミノフェノール、3−アミノフェノール、3−メチル−4−アミノフェノール、4−アミノ−1−ナフトール、4−アミノ−4'−ヒドロキシビフェニル、4−アミノ−4'−ヒドロキシビフェニルエーテル、4−アミノ−4'−ヒドロキシビフェニルメタン、4−アミノ−4'−ヒドロキシビフェニルスルフィドおよび2,2'−ジアミノビナフチル、これらのアルキル、アルコキシまたはハロゲン置換体、ならびにそれらのアシル化物などのエステル形成性誘導体が挙げられる。これらの中でも、得られる液晶ポリマーの耐熱性および機械強度のバランスをとりやすい観点から、4−アミノフェノールが好ましい。
0040
芳香族ジアミンの具体例としては、1,4−フェニレンジアミン、1,3−フェニレンジアミン、1,5−ジアミノナフタレン、1,8−ジアミノナフタレン、これらのアルキル、アルコキシまたはハロゲン置換体、ならびにそれらのアシル化物などのアミド形成性誘導体が挙げられる。
0041
脂肪族ジオールの具体例としては、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ならびにそれらのアシル化物が挙げられる。また、ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレートなどの脂肪族ジオールを含有するポリマーを、前記の芳香族オキシカルボン酸、芳香族ジカルボン酸、芳香族ジオールおよびそれらのアシル化物、エステル誘導体、酸ハロゲン化物などと反応させてもよい。
0042
脂肪族ジカルボン酸の具体例としては、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、テトラデカン二酸、フマル酸、マレイン酸およびヘキサヒドロテレフタル酸が挙げられる。これらの中でも、重合時の反応性に優れる観点から、シュウ酸、コハク酸、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸およびドデカン二酸が好ましい。
0043
本発明において液晶ポリマーは、本発明の目的を損なわない範囲で、ジヒドロキシテレフタル酸、4−ヒドロキシイソフタル酸、5−ヒドロキシイソフタル酸、トリメリット酸、1,3,5−ベンゼントリカルボン酸、ピロメリット酸またはこれらのアルキル、アルコキシもしくはハロゲン置換体、ならびにそれらのアシル化物、エステル誘導体、酸ハロゲン化物などのエステル形成性誘導体を重合性単量体として含むものであってもよい。これらの重合性単量体の含有量は、他の重合性単量体の合計量に対して10モル%以下であるのが好ましい。
0044
本発明において液晶ポリマーは、本発明の目的を損なわない範囲で、チオエステル結合を含むものであってもよい。このような結合を与える重合性単量体としては、メルカプト芳香族カルボン酸、および芳香族ジチオールおよびヒドロキシ芳香族チオールなどが挙げられる。これらの重合性単量体の含有量は、他の重合性単量体の合計量に対して10モル%以下であるのが好ましい。
0045
本発明において液晶ポリマーは、洗浄力向上の観点から、芳香族ヒドロキシカルボン酸、芳香族ジカルボン酸、芳香族ジオール、芳香族アミノカルボン酸、芳香族ヒドロキシアミン、芳香族ジアミン、脂肪族ジオールおよび脂肪族ジカルボン酸からなる群から選択される2種以上の化合物から構成される共重合体であることが好ましく、芳香族ヒドロキシカルボン酸、芳香族アミノカルボン酸、芳香族ジオール、芳香族ヒドロキシアミン、芳香族ジアミン、脂肪族ジオール、芳香族ジカルボン酸および脂肪族カルボン酸からなる群から選択される2種以上の化合物から構成される共重合体であることがより好ましい。
0046
また、洗浄力向上の観点から、本発明において液晶ポリマーを構成する重合性単量体が芳香族ヒドロキシカルボン酸を含むことが特に好ましく、液相ポリマーが芳香族ヒドロキシカルボン酸、芳香族ジカルボン酸および芳香族ジオールからなる群から選択される2種以上の化合物から構成される共重合体であることが非常に好ましい。
なお、重合性単量体が芳香族ヒドロキシカルボン酸として4−ヒドロキシ安息香酸を含む場合、4−ヒドロキシ安息香酸の含有量は、洗浄力向上の観点から、全重合性単量体100モル部に対して、好ましくは30〜100モル部、より好ましくは40〜95モル部、さらに好ましくは50〜90モル部、特に好ましくは55〜85モル部、とりわけ好ましくは60〜80モル部である。
0047
本発明の洗浄用部材を構成する液晶ポリマーを構成する重合性単量体の具体例としては、例えば下記の組み合わせからなるものが挙げられる。
1)4−ヒドロキシ安息香酸/6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、
2)4−ヒドロキシ安息香酸/テレフタル酸/4,4'−ジヒドロキシビフェニル、
3)4−ヒドロキシ安息香酸/テレフタル酸/イソフタル酸/4,4'−ジヒドロキシビフェニル、
4)4−ヒドロキシ安息香酸/テレフタル酸/イソフタル酸/4,4'−ジヒドロキシビフェニル/ハイドロキノン、
5)4−ヒドロキシ安息香酸/テレフタル酸/ハイドロキノン、
6)6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸/テレフタル酸/ハイドロキノン、
7)4−ヒドロキシ安息香酸/6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸/テレフタル酸/4,4'−ジヒドロキシビフェニル、
8)6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸/テレフタル酸/4,4'−ジヒドロキシビフェニル、
9)4−ヒドロキシ安息香酸/6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸/テレフタル酸/ハイドロキノン、
10)4−ヒドロキシ安息香酸/6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸/テレフタル酸/ハイドロキノン/4,4'−ジヒドロキシビフェニル、
11)4−ヒドロキシ安息香酸/2,6−ナフタレンジカルボン酸/4,4'−ジヒドロキシビフェニル、
12)4−ヒドロキシ安息香酸/テレフタル酸/2,6−ナフタレンジカルボン酸/ハイドロキノン、
13)4−ヒドロキシ安息香酸/2,6−ナフタレンジカルボン酸/ハイドロキノン、
14)4−ヒドロキシ安息香酸/6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸/2,6−ナフタレンジカルボン酸/ハイドロキノン、
15)4−ヒドロキシ安息香酸/テレフタル酸/2,6−ナフタレンジカルボン酸/ハイドロキノン/4,4'−ジヒドロキシビフェニル、
16)4−ヒドロキシ安息香酸/テレフタル酸/4−アミノフェノール、
17)6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸/テレフタル酸/4−アミノフェノール、
18)4−ヒドロキシ安息香酸/6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸/テレフタル酸/4−アミノフェノール、
19)4−ヒドロキシ安息香酸/テレフタル酸/4,4'−ジヒドロキシビフェニル/4−アミノフェノール、
20)4−ヒドロキシ安息香酸/テレフタル酸/エチレングリコール、
21)4−ヒドロキシ安息香酸/テレフタル酸/4,4'−ジヒドロキシビフェニル/エチレングリコール、
22)4−ヒドロキシ安息香酸/6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸/テレフタル酸/エチレングリコール、
23)4−ヒドロキシ安息香酸/6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸/テレフタル酸/4,4'−ジヒドロキシビフェニル/エチレングリコール、
24)4−ヒドロキシ安息香酸/テレフタル酸/2,6−ナフタレンジカルボン酸/4,4'−ジヒドロキシビフェニル。
0048
これらの中でも、1)、9)、10)および14)のモノマー構成単位からなる液晶ポリマーが好ましい。
0049
以下、本発明の洗浄用部材を構成する液晶ポリマーの製造方法について説明する。
0050
本発明の洗浄用部材を構成する液晶ポリマーを製造する方法に特に制限はなく、重合性単量体を、エステル結合またはアミド結合を形成させる公知の重縮合方法、例えば溶融アシドリシス法、スラリー重合法などに供することにより液晶ポリマーを得ることができる。
0051
溶融アシドリシス法は、本発明の洗浄用部材を構成する液晶ポリマーを製造するのに好ましい方法である。この方法は、最初に重合性単量体を加熱して反応物質の溶融溶液を形成し、次いで重縮合反応を続けて溶融ポリマーを得るものである。なお、縮合の最終段階で副生する揮発物(例えば酢酸、水など)の除去を容易にするために真空を適用してもよい。
0053
溶融アシドリシス法およびスラリー重合法のいずれの場合においても、液晶ポリマーを製造する際に使用される重合性単量体を、常温において、ヒドロキシ基および/またはアミノ基をアシル化した変性形態、すなわち低級アシル化物として反応に供することもできる。
0056
溶融アシドリシス法またはスラリー重合法のいずれの場合においても、重縮合反応は、温度150〜400℃、好ましくは250〜370℃で、常圧および/または減圧下で行うのがよく、必要に応じて触媒を用いてもよい。
0057
触媒の具体例としては、ジアルキルスズオキシド(例えばジブチルスズオキシド)、ジアリールスズオキシドなどの有機スズ化合物;二酸化チタン;三酸化アンチモン;アルコキシチタンシリケート、チタンアルコキシドなどの有機チタン化合物;カルボン酸のアルカリおよびアルカリ土類金属塩(例えば酢酸カリウム);ルイス酸(例えば三フッ化硼素)、ハロゲン化水素(例えば塩化水素)などの気体状酸触媒などが挙げられる。
触媒を使用する場合、該触媒の量は重合性単量体全量に対し、好ましくは1〜1000ppm、より好ましくは2〜100ppmである。
0059
ペレット状、フレーク状、または粉末状の液晶ポリマーは、分子量を高め耐熱性を向上させる目的などで、減圧下、真空下、または窒素、ヘリウムなどの不活性ガス雰囲気下において、実質的に固相状態で熱処理を行ってもよい。
0060
固相状態において行う熱処理の温度は、液晶ポリマーが溶融しない限り特に限定されないが、260〜350℃、好ましくは280〜320℃で行うのがよい。
0061
上記のようにして得られた液晶ポリマーには、無機または有機充填材、以下に説明する他の添加剤、および他の樹脂成分から選択される一種以上を含有させてもよい。なお、液晶ポリマーの他に、無機または有機充填材および他の添加剤等を含有する組成物を液晶ポリマー組成物ともいう。
0062
液晶ポリマー組成物が含有し得る無機充填材または有機充填材は、繊維状、板状または粒状のものであってよく、例えばガラス繊維、ミルドガラス、シリカアルミナ繊維、アルミナ繊維、炭素繊維、アラミド繊維、チタン酸カリウムウイスカ、ホウ酸アルミニウムウイスカ、ウォラストナイト、タルク、マイカ、グラファイト、炭酸カルシウム、ドロマイト、クレイ、ガラスフレーク、ガラスビーズ、硫酸バリウム、および酸化チタンが挙げられる。これらの中では、ガラス繊維が物性とコストのバランスが優れている点で好ましい。これら充填材は、2種以上を併用してもよい。
0063
液晶ポリマー組成物における無機充填材または有機充填材の合計量は、液晶ポリマー100重量部に対して、好ましくは1〜200重量部、より好ましくは5〜100重量部である。前記の無機充填材または有機充填材の合計量が液晶ポリマー100重量部に対して200重量部を超える場合には、液晶ポリマー組成物の成形加工性が低下する傾向や、成形機のシリンダーや金型の磨耗が大きくなる傾向がある。前記の無機充填材または有機充填材の合計量が上記下限値以上であると、充填材の含有量に応じた機械強度の向上効果を発現させることができる。
0064
本発明において液晶ポリマー組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、他の添加剤、例えば高級脂肪酸、高級脂肪酸エステル、高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸金属塩(ここで高級脂肪酸とは、炭素原子数10〜25のものをいう)、ポリシロキサン、フッ素樹脂などの離型改良剤;染料、顔料などの着色剤;酸化防止剤;熱安定剤;紫外線吸収剤;帯電防止剤;界面活性剤などを含有してもよい。これらの添加剤は1種のみを含有してもよく、または2種以上を組み合わせて含有してもよい。
0065
液晶ポリマー組成物における他の添加剤の合計量は、液晶ポリマー100重量部に対して、好ましくは0.1〜10重量部、より好ましくは0.5〜5重量部である。他の添加剤の合計量が液晶ポリマー100重量部に対して10重量部を超える場合には、液晶ポリマー組成物の成形加工性が低下する傾向や、熱安定性が悪くなる傾向がある。他の添加剤の合計量が上記下限値以上であると、添加剤の含有量に応じた添加剤の機能を発現させることができる。
0066
また、本発明の洗浄用部材を構成する液晶ポリマー組成物を成形するに際し、上記他の添加剤のうち高級脂肪酸、高級脂肪酸エステル、高級脂肪酸金属塩、フルオロカーボン系界面活性剤等の外部滑剤効果を有する添加剤を、予め、液晶ポリマーのペレット表面に付着せしめてもよい。
0067
本発明の洗浄用部材を構成する液晶ポリマー組成物は、他の樹脂成分を含有してもよい。他の樹脂成分としては、例えばポリアミド、ポリエステル、ポリアセタール、ポリフェニレンエーテル、およびその変性物、ならびにポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミドなどの熱可塑性樹脂や、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂などの熱硬化性樹脂が挙げられる。他の樹脂成分は、単独で、または2種以上を組み合わせて含有することができる。他の樹脂成分の含有量は特に限定的ではないが、一つの典型的な例において、他の樹脂成分の合計量は、液晶ポリマー100重量部に対して、通常0.1〜100重量部、特に0.1〜80重量部である。
0068
本発明の洗浄用部材を構成する液晶ポリマー組成物は、無機充填材または有機充填材、他の添加剤および他の樹脂成分等を液晶ポリマー中に添加し、これをバンバリーミキサー、ニーダー、一軸もしくは二軸押出機などを用いて、液晶ポリマーの結晶融解温度近傍から結晶融解温度プラス100℃までの温度範囲で溶融混練して得ることができる。
0069
このようにして得られた液晶ポリマーまたは液晶ポリマー組成物は、公知の方法によって、洗浄容器、振動板、外槽、載置部材、保持部材および支持部材などの洗浄用部材に成形加工される。
0070
本発明の洗浄用部材を備えた超音波洗浄機は、音圧が均一な状態で洗浄液に伝わるとともに、伝搬効率が向上することによって、洗浄ムラや洗浄不足が抑制されるため、短時間で効率よく被洗浄物の精密洗浄が可能となる。
0071
本発明の洗浄用部材を備えた超音波洗浄機で洗浄される被洗浄物としては、ガラス製品、金属製品、陶器、セラミックおよびプラスチックなどの物品が挙げられる。具体的には、半導体ウェハー、液晶ガラス基板などの電気電子部品、カメラや時計などに用いる精密機械部品、メガネ、コンタクトレンズ、入れ歯などの日用品、指輪やアクセサリーなどの装飾品、プレス部品、配管、フィルター、刃物などの産業用品、食器類などの生活用品等が挙げられる。
0072
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
0073
参考例1(液晶ポリマー1の合成)
下記化合物を撹拌翼、留出管を備えた反応容器に仕込み、窒素ガス雰囲気下に40〜170℃の間を1時間かけて昇温し、170℃で30分保った後、330℃まで7時間かけて昇温し、さらに330℃で10分反応させた後、330℃で減圧を行った。次いで1.5時間かけて10torrまで減圧し、所定の撹拌トルクに達成した時点で重縮合を完結させた。反応容器から内容物を取り出し、粉砕機により液晶ポリマーのペレットを得た。重合時の留出酢酸量はほぼ理論量どおりであった。
4−ヒドロキシ安息香酸:655.3g(73モル部)
6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸:330.3g(27モル部)
無水酢酸:676.9g(102モル部)
0074
参考例2(液晶ポリマー2の合成)
下記化合物を撹拌翼、留出管を備えた反応容器に仕込み、窒素ガス雰囲気下に40〜170℃の間を1時間かけて昇温し、170℃で30分保った後、350℃まで7時間かけて昇温し、さらに350℃で10分反応させた後、350℃で減圧を行った。次いで1.5時間かけて5torrまで減圧し、所定の撹拌トルクに達成した時点で重縮合を完結させた。反応容器から内容物を取り出し、粉砕機により液晶ポリマーのペレットを得た。重合時の留出酢酸量はほぼ理論量どおりであった。
4−ヒドロキシ安息香酸:628.4g(70モル部)
6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸:24.5g(2モル部)
ヒドロキノン:100.2g(14モル部)
2,6−ナフタレンジカルボン酸:196.7g(14モル部)
無水酢酸:696.8g (105モル部)
0075
〈音圧測定〉
実施例1
参考例1で合成した液晶ポリマー1を用いて、射出成形により厚さ0.8mm、長さ17cm、幅12.7cmの試験片を作製した。
得られた試験片を用いて音圧測定を行った。この試験片に対して、USBオシロスコープ(Pico Technology Limited社製)によりセラミック発信子を介して2Vの音圧を印加した。発信子から5cm離れた場所において、受信用の素子により試験片を透過した超音波を受信し、最大受信電圧を測定した。結果を表1に示す。
0076
実施例2
液晶ポリマー2を用いて試験片を作製した以外は実施例1と同様にして、最大受信電圧を測定した。結果を表1に示す。
0077
比較例1〜3
ガラスプレート、SUS304およびポリエチレンをそれぞれ用いて試験片を作製した以外は実施例1と同様にして、最大受信電圧を測定した。結果を表1に示す。
0078
0079
〈洗浄力評価〉
実施例3
液晶ポリマー1を用いて射出成形により作製した300mLの口広容器(厚み:0.5mm)に蒸留水100mLを加え、そこへ油性スキンクリーム(「アロエスキンクリーム」、株式会社大創産業製)0.1gをネジ部に万遍なく塗布した金属製のネジを沈めた。次いで、口広容器を、水で満たした超音波洗浄機(株式会社エヌエヌデイ製US−102)に容器内に水が入らないように載置し、38kHzの超音波を100Vの出力で10分間印加し洗浄した。洗浄後のネジのネジ部を観察したところ、ネジ山の頂部分および溝部分においてクリームの脱離が確認された。
0080
比較例4
口広容器をポリエチレンで作製した以外は実施例3と同様にして洗浄した。洗浄後のネジのネジ部を確認したところ、ネジ山の頂部分におけるクリームは脱離しているものの溝部分に残存するクリームが確認された。
実施例
0082
1超音波洗浄機
2洗浄容器
3超音波振動子
4超音波発振器
5洗浄液
6被洗浄物
7振動板
8媒体
9外槽
10 載置部材