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技術 医用画像処理装置、X線コンピュータ断層撮像装置及び医用画像処理方法

出願人 キヤノンメディカルシステムズ株式会社
発明者 ジョウユウチュウリンタン中西知ウェンリー・ワン
出願日 2016年11月28日 (4年6ヶ月経過) 出願番号 2016-230470
公開日 2017年6月1日 (4年0ヶ月経過) 公開番号 2017-094097
状態 特許登録済
技術分野 放射線診断機器
主要キーワード 線形重畳 方向軌道 メモリ格納デバイス 最適変換 横方向オフセット 平滑部分 ルジャンドル多項式 前処理デバイス
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年6月1日)のものです。
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図面 (20)

課題

従来に比して、放射線量を増やすことなく画質を改善することができる医用画像処理装置等を提供すること。

解決手段

所定の検査に対応する複数時相の画像を取得する取得部と、前記複数時相の画像から第1の画像を生成し、当該第1の画像と前記複数時相の画像との相違に基づき、当該複数時相の画像を複数の変換画像にそれぞれ変換し、前記第1の画像および前記複数の変換画像についてノイズ低減処理を行い、ノイズ低減処理後の前記複数の変換画像について、ノイズ低減処理後の前記第1の画像により逆変換を行い前記複数時相のノイズ低減画像を生成する処理部と、を具備する医用画像処理装置である。

概要

背景

医用撮像における近年の発達には、より広い範囲、より速いスキャン速度、空間分解能時間分解能での改良、そして放射線量の削減を提供する医用撮像モダリティがある。これらの発達は、より高度な患者治療を提供するだけでなく、新たなスキャニング技術や臨床応用の可能性をも潜在的に秘めている。多くのモダリティに渡る一傾向は、ダイナミック撮像技術の発達である。ダイナミック撮像において、患者は時間内に異なる点でスキャンされる。時系列に沿ったそれぞれの瞬間に対応するボリューム画像(例えば、三次元スナップショット)は、その後再構成される。患者の医学的状態に関連する機能情報は、それ後画像タイムシーケンスから抜き出され得る。例えば、パーフュージョンスタディにおいて、パーフュージョンマップは、ダイナミック画像における画像の時系列から抜き出され得る。X線コンピュータ断層撮像(CT)において、パーフュージョンスキャンは血流や重要な臓器への血液供給に関する情報を提供できる。その他の例として、ダイナミックポジトロンエミッショントモグラフィ陽電子放射断層撮像、PET)は、腫瘍の検出や特徴づけを改善させるかもしれない動的パラメータを評価するために使うことができる。ダイナミック撮像が有益足り得るダイナミック医用撮像のその他例は、心臓CT、減算CT、デジタル減算アンギオグラフィDSA)、ダイナミックPET、CTの大量のスタディを含むものであり、これらのCTスタディ等は、患者での造影剤注入と分散の間に実行されるものである。

ダイナミックPETとCTに対する一般的なある挑戦としては、多数の画像を撮像することであり、例え比較的低い放射線量を使って画像が取得されたとしても、放射線量が多く積み重なる結果となり得る。PETとCTの両方において、診断画質は、それぞれスナップショットに対する少なくとも最小限の放射線量を使うことによって達成される。ダイナミック画像のデノイジングの改善は、診断画質のためのこの最小限の放射線量がより低く抑えられることにつながる。

ダイナミック撮像における高放射線量は、これらの方法が広く導入される際の障壁となる可能性がある。診断画質を保ちながら一画像あたりの放射線量を減らすためには、動作モデル動的モデルを使うことで、四次ボリューム(例えば、三空間次元時間次元)全体を一緒に再構成する逐次再構成方法が提案されてきた。しかし、これらのやり方は、複雑且つ高い演算コストを引き起こす可能性がある。結果的に、これらのやり方は商業用スキャナに対して広く導入されてこなかった。

このようにして、診断画質を維持しつつ、患者への放射線量を最小限にすることとの間で、ある緊張が存在する。一方で、それぞれの画像に対する低放射線量を維持することは、総放射線量極端に高くなり過ぎないということを確かにするために、重要である。他方で、信号対ノイズ比は、放射線量が減るにつれて悪くなる。結果的に、放射線量を増やすことなく画質を改善する方法は、診断画質と共に画像を取得しながら、患者に対する低放射線量を維持することとの間のバランス上手くとるのに、重要な役割を果たす。

概要

従来に比して、放射線量を増やすことなく画質を改善することができる医用画像処理装置等を提供すること。所定の検査に対応する複数時相の画像を取得する取得部と、前記複数時相の画像から第1の画像を生成し、当該第1の画像と前記複数時相の画像との相違に基づき、当該複数時相の画像を複数の変換画像にそれぞれ変換し、前記第1の画像および前記複数の変換画像についてノイズ低減処理を行い、ノイズ低減処理後の前記複数の変換画像について、ノイズ低減処理後の前記第1の画像により逆変換を行い前記複数時相のノイズ低減画像を生成する処理部と、を具備する医用画像処理装置である。 A

目的

医用撮像における近年の発達には、より広い範囲、より速いスキャン速度、空間分解能や時間分解能での改良、そして放射線量の削減を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

所定の検査に対応する複数時相の画像を取得する取得部と、前記複数時相の画像から第1の画像を生成し、当該第1の画像と前記複数時相の画像との相違に基づき、当該複数時相の画像を複数の変換画像にそれぞれ変換し、前記第1の画像および前記複数の変換画像についてノイズ低減処理を行い、ノイズ低減処理後の前記複数の変換画像について、ノイズ低減処理後の前記第1の画像により逆変換を行い前記複数時相のノイズ低減画像を生成する処理部と、を具備する医用画像処理装置

請求項2

前記第1の画像は、前記複数時相の画像の平均画像である請求項1記載の医用画像処理装置。

請求項3

前記処理部は、前記第1の画像と前記複数時相の画像との差分に基づいて、前記複数時相の画像を前記複数の変換画像に変換する請求項1又は2記載の医用画像処理装置。

請求項4

前記処理部は、前記複数時相の画像の共分散行列を計算し、前記共分散行列の固有値分解を実行し、前記変換のための基底関数として前記共分散行列の前記固有値の複数の最大固有値に対応する固有ベクトルを選択し、前記複数時相の画像を前記基底関数上に投影することを前記変換において含む請求項1乃至3のうちいずれか一項記載の医用画像処理装置。

請求項5

前記処理部は、主成分を生成するために前記複数時相の画像上に主成分分析を実行することと、前記複数時相の画像の変換のための基底関数として複数の最大主成分を選択することと、前記複数時相の画像を前記基底関数上に投影することによって、前記複数時相の画像を前記第1の画像と前記複数の変換画像とに変換することを前記変換において含む請求項1乃至3のうちいずれか一項記載の医用画像処理装置。

請求項6

前記主成分分析は、前記主成分のL1ノルムと前記主成分のL0ノルムとの少なくとも一つを制限する疎の制限に従って実行される請求項5記載の医用画像処理装置。

請求項7

前記処理部は、前記基底関数の個々の係数によって重みづけられた線形重畳を実行し、前記第1の画像と前記複数の変換画像とを合成して、前記複数時相のノイズ低減画像を生成する請求項5記載の医用画像処理装置。

請求項8

前記処理部は、前記逆変換において恒等作用素を生じる請求項1乃至7のうちいずれか一項記載の医用画像処理装置。

請求項9

前記処理部は、前記複数の変換画像について少なくとも一つの疎の近似を実行することにより、前記複数の変換画像を生成する請求項1乃至8のうちいずれか一項記載の医用画像処理装置。

請求項10

前記処理部は、前記基底関数を生成するために、前記複数の変換画像のピクセルアレイトレーニングし、それぞれピクセルアレイは前記複数の変換画像の個々のピクセル値を含んでおり、個々のピクセルアレイのピクセル値は前記各変換画像上の同一のピクセルに対応しており、前記ディクショナリの前記基底関数は疎の状態に従って前記ピクセルアレイを近似させるように生成されており、前記ディクショナリを使って、前記複数の変換画像の前記ピクセルアレイを近似させるために、照合追跡方法と直交照合追跡方法とのうちの一つを使って前記複数の変換画像を生成する請求項5記載の医用画像処理装置。

請求項11

前記処理部は、前記複数の変換画像のピクセルアレイのセットをトレーニング用のセットと他のセットと分類し、ピクセルアレイのセットのそれぞれのピクセルアレイは前記複数の変換画像の個々のピクセル値を含んでおり、個々のピクセルアレイの前記ピクセル値は前記少なくとも一枚の変換画像のそれぞれの画像上の同一のピクセル位置に対応しており、前記トレーニングセット上にK—SVD法を使うことによって、前記ディクショナリの基底関数のトレーニングと前記トレーニングセットへの疎の近似を生成し、前記基底関数の前記トレーニング後に前記ディクショナリの前記基底関数を決定し、前記ディクショナリの前記固定された基底関数を使って、前記他のセットの前記個々のピクセルアレイの疎の近似を実行する請求項9記載の医用画像処理装置。

請求項12

前記処理部は、前記ディクショナリの前記固定された基底関数を使って、また照合追跡方法か直交追跡方法のうちの一つを使って、前記もう一つのセットの前記個々のピクセルアレイの前記疎の近似を実行することで、前記複数の変換画像を生成する請求項11記載の医用画像処理装置。

請求項13

前記処理部は、前記ディクショナリの前記基底関数の前記トレーニング前に、前記ピクセルアレイをダウンサンプリングし、前記もう一つのセットの前記個々のピクセルアレイの前記疎の近似の前記生成前に、前記ディクショナリの前記トレーニングされた前記関数アップサンプリングして、前記複数の変換画像を生成する請求項11記載の医用画像処理装置。

請求項14

前記処理部は、ローパスフィルタリング方法、異方性拡散フィルタリング方法、全変分最小化フィルタリング方法、メジアンフィルタリング方法、非線形フィルタリング方法、そして非局所的平均フィルタリング方法のうちの少なくとも一つを使って、前記複数の変換画像をフィルタリングする請求項1乃至13のうちいずれか一項記載の医用画像処理装置。

請求項15

前記処理部は、回転処理及び並進処理の少なくとも一方を使って、前記複数の変換画像を登録する請求項1乃至14のうちいずれか一項記載の医用画像処理装置。

請求項16

所定の検査に対応する複数時相の画像を撮像する撮像部と、前記複数時相の画像から第1の画像を生成し、当該第1の画像と前記複数時相の画像との相違に基づき、当該複数時相の画像を複数の変換画像にそれぞれ変換し、前記第1の画像および前記複数の変換画像についてノイズ低減処理を行い、ノイズ低減処理後の前記複数の変換画像について、ノイズ低減処理後の前記第1の画像により逆変換を行い前記複数時相のノイズ低減画像を生成する処理部と、を具備するX線コンピュータ断層撮像装置

請求項17

所定の検査に対応する複数時相の画像を取得し、前記複数時相の画像から第1の画像を生成し、当該第1の画像と前記複数時相の画像との相違に基づき、当該複数時相の画像を複数の変換画像にそれぞれ変換し、前記第1の画像および前記複数の変換画像についてノイズ低減処理を実行し、ノイズ低減処理後の前記複数の変換画像について、ノイズ低減処理後の前記第1の画像により逆変換を行い前記複数時相のノイズ低減画像を生成すること、を具備する医用画像処理方法

技術分野

背景技術

0002

医用撮像における近年の発達には、より広い範囲、より速いスキャン速度、空間分解能時間分解能での改良、そして放射線量の削減を提供する医用撮像モダリティがある。これらの発達は、より高度な患者治療を提供するだけでなく、新たなスキャニング技術や臨床応用の可能性をも潜在的に秘めている。多くのモダリティに渡る一傾向は、ダイナミック撮像技術の発達である。ダイナミック撮像において、患者は時間内に異なる点でスキャンされる。時系列に沿ったそれぞれの瞬間に対応するボリューム画像(例えば、三次元スナップショット)は、その後再構成される。患者の医学的状態に関連する機能情報は、それ後画像タイムシーケンスから抜き出され得る。例えば、パーフュージョンスタディにおいて、パーフュージョンマップは、ダイナミック画像における画像の時系列から抜き出され得る。X線コンピュータ断層撮像(CT)において、パーフュージョンスキャンは血流や重要な臓器への血液供給に関する情報を提供できる。その他の例として、ダイナミックポジトロンエミッショントモグラフィ陽電子放射断層撮像、PET)は、腫瘍の検出や特徴づけを改善させるかもしれない動的パラメータを評価するために使うことができる。ダイナミック撮像が有益足り得るダイナミック医用撮像のその他例は、心臓CT、減算CT、デジタル減算アンギオグラフィDSA)、ダイナミックPET、CTの大量のスタディを含むものであり、これらのCTスタディ等は、患者での造影剤注入と分散の間に実行されるものである。

0003

ダイナミックPETとCTに対する一般的なある挑戦としては、多数の画像を撮像することであり、例え比較的低い放射線量を使って画像が取得されたとしても、放射線量が多く積み重なる結果となり得る。PETとCTの両方において、診断画質は、それぞれスナップショットに対する少なくとも最小限の放射線量を使うことによって達成される。ダイナミック画像のデノイジングの改善は、診断画質のためのこの最小限の放射線量がより低く抑えられることにつながる。

0004

ダイナミック撮像における高放射線量は、これらの方法が広く導入される際の障壁となる可能性がある。診断画質を保ちながら一画像あたりの放射線量を減らすためには、動作モデル動的モデルを使うことで、四次ボリューム(例えば、三空間次元時間次元)全体を一緒に再構成する逐次再構成方法が提案されてきた。しかし、これらのやり方は、複雑且つ高い演算コストを引き起こす可能性がある。結果的に、これらのやり方は商業用スキャナに対して広く導入されてこなかった。

0005

このようにして、診断画質を維持しつつ、患者への放射線量を最小限にすることとの間で、ある緊張が存在する。一方で、それぞれの画像に対する低放射線量を維持することは、総放射線量極端に高くなり過ぎないということを確かにするために、重要である。他方で、信号対ノイズ比は、放射線量が減るにつれて悪くなる。結果的に、放射線量を増やすことなく画質を改善する方法は、診断画質と共に画像を取得しながら、患者に対する低放射線量を維持することとの間のバランス上手くとるのに、重要な役割を果たす。

発明が解決しようとする課題

0006

放射線量を増やすことなく画質を改善する方法は、更なる改善が依然として望まれている。

0007

目的は、従来に比して、放射線量を増やすことなく画質を改善することができる医用画像処理装置、X線コンピュータ断層撮像装置及び医用画像処理方法を提供することである。

課題を解決するための手段

0008

本実施形態に係る医用画像処理装置は、所定の検査に対応する複数時相の画像を取得する取得部と、前記複数時相の画像から第1の画像を生成し、当該第1の画像と前記複数時相の画像との相違に基づき、当該複数時相の画像を複数の変換画像にそれぞれ変換し、前記第1の画像および前記複数の変換画像についてノイズ低減処理を行い、ノイズ低減処理後の前記複数の変換画像について、ノイズ低減処理後の前記第1の画像により逆変換を行い前記複数時相のノイズ低減画像を生成する処理部と、を具備する。

図面の簡単な説明

0009

ダイナミック画像のためのスパース化変換デノイジング方法のフロー概要図を示す。
スパース化変換を使って変換され、その後ダイナミック画像ドメインに変換し戻される前にデノイズされる、五枚のスナップショットを有するダイナミック画像を示す。
ハーフスキャン再構成CT画像を示す。
フルスキャン再構成CT画像を示す。
ハーフスキャン再構成CT画像とフルスキャン再構成CT画像との間の差分を表す画像を示す。
デノイジング後の図2Cからの画像を示す。
デノイズされたハーフスキャン再構成CT画像を示す。
スパース化変換を実行する処理のフロー概要図を示す。
変換ドメイン画像をデノイズするための処理の概要図を示す。
一次元動的基底関数の第一のセットを示す。
一次元動的基底関数の第二のセットを示す。
ダイナミック画像のノイズのあるスナップショットを示す。
K−SVDデノイジング方法を使って、ダイナミック画像のデノイズされたスナップショットを示す。
図6Aのノイズのあるスナップショットと図6Bのデノイズされたスナップショットとの間の差分を表す画像を示す。
ダイナミック画像のためのデノイジング方法に基づいた主成分分析PCA)のフローチャートを示す。
ダイナミック画像のための共分散行列を示す。
共分散行列の固有値プロットを示す。
共分散行列の三つの最大固有値に対応する三つの固有ベクトルのプロットを示す。
共分散行列の11番目、12番目、13番目の最大固有値に対応する三つの固有ベクトルのプロットを示す。
共分散行列の1番目に最大固有値に対応する固有ベクトル上に、ダイナミック画像の個々のピクセル軌道投影することによって取得された、変換ドメイン画像を示す。
共分散行列の2番目に最大固有値に対応する固有ベクトル上に、ダイナミック画像の個々のピクセル軌道を投影することによって取得された、変換ドメイン画像を示す。
共分散行列の3番目に最大固有値に対応する固有ベクトル上に、ダイナミック画像の個々のピクセル軌道を投影することによって取得された、変換ドメイン画像を示す。
ダイナミック画像のノイズのあるスナップショットを示す。
デノイジング方法に基づいたPCAを使ってデノイズされた、ダイナミック画像のスナップショットを示す。
図9Gのノイズのあるスナップショットと図9Hのデノイズされたスナップショットとの間の差分を表す画像を示す。
ダイナミック画像のスナップショットの関心ドメインROI)をレジストレーションするための変換Tを描いている。
ダイナミック画像のスナップショットがレジストレーションされなかった際のスパース化変換のための変換ドメイン画像を示す。
ダイナミック画像のスナップショットがレジストレーションされた際のスパース化変換のための変換ドメイン画像を示す。
ダイナミック画像のノイズのあるスナップショットを示す。
レジストレーションのないダイナミック画像のデノイズされたスナップショットを示す。
図11Cのノイズのあるスナップショットと図11Dのレジストレーションのないデノイズされたスナップショットとの間の差分の画像を示す。
レジストレーションのあるダイナミック画像のデノイズされたスナップショットを示す。
図11Cのノイズのあるスナップショットのレジストレーションされたバージョン図11Fのレジストレーションのあるデノイズされたスナップショットとの間の差分の画像を示す。
本実施形態に係るCTスキャナを描いている。

実施例

0010

本実施形態において、ダイナミック撮像は、撮像された検体空間的関係時間的関係との両方の情報を提供する。これらダイナミック画像は、時に四次元(4D)画像と呼ばれ、三つの空間次元と時間的次元とに対応する。代わりに、三つの空間次元よりも少ない数が使われることもある。しかし、X線コンピュータ断層撮像(CT)および陽電子放出型断層撮像(PET)の両方においては、三次元(3D)空間画像が取得される可能性がある。結果的に、また一般性を失うことなく、ここに述べられる方法および装置は、4Dダイナミック画像の文脈に関連して議論されるが、これらの方法は、四次元以外のダイナミック画像にも適用可能である。さらに、ここで述べられる画像は、ピクセルの基本単位を使って、述べられる。ここで使われる「ピクセル」という言葉とは、例えば一次元ピクセル、二次元ピクセル、三次元ボリュームピクセル(つまり、ボクセル)を含み、広く解釈される。

0011

さらに、ここでは特にダイナミック画像が議論されるが、ここで述べられる方法は、任意のスナップショットのシリーズに対しても使うことが出来る。(「スナップショット」という言葉は画像のシリーズから選択された画像を指し、ダイナミック画像は画像のシリーズの組み合わせのことである)シリーズ中のスナップショットは、残りのスナップショットとかなりの特徴を分け合っている(つまり、スナップショットはある次元に沿って相関性があるが、その相関する次元とは大抵時間である)。結果的に、スナップショット間/中の変化/差分を描くために、その相関する次元に沿っていくつものスナップショット間の差分を取ることで、疎の画像は取得することができる。言い方を変えれば、相関性のある次元におけるスナップショット間の変化は、それぞれのスナップショットにおける全体的な特徴に比べてわずかである。このようにして、ここに述べられる方法は、画像の時系列に限ったものではないということであり、画像中の相関性のある次元は時間である。

0012

CT大量のスタディにおけるダイナミック画像など、時間的次元を有するダイナミック画像において、異なる瞬間で撮像されたスナップショットは、ダイナミック画像の時間的に近いスナップショット差分が疎の画像を生み出すように、時間次元において高い相関性を示す可能性がある。しかし、フェーズなど、時間以外の次元も相関性のある次元として使われ得る。例えば、心臓CT画像はEKG信号と相関性を示すことがあり、ダイナミック心臓次元の相関性のある次元は心臓フェーズの可能性があり、この相関性のある次元は、EKG信号を参考に決定される。一般性を失うことなく、ここに述べられる方法は、相関性のある次元として時間的次元を使って、実証される。

0013

ダイナミック画像のデノイジングは、ダイナミック撮像の長い被爆時間の間に蓄積する放射線量を最小化するために、重要であるかもしれない。例えば、X線CTスキャナまたはPETスキャナは、パーフュージョン撮像、減算撮像、そしてマルチフェーズ心臓撮像など、ダイナミック撮像を実行する能力はあるが、許容範囲における蓄積する放射線量を維持するために、それぞれ個々の画像に対しては低い放射線量を維持するのが望ましい。蓄積する放射線量を低く下げつつ、さらに同時に診断に用いられても耐えられるような品質のダイナミック画像を提供すれば、医用臨床医現行および未来医用撮像スキャナのダイナミック撮像の機能を使うという可能性が増える。ダイナミック画像をデノイズするために、ダイナミック画像の冗長性そして稀薄性(sparsity)を使うという方法は、放射線量を増やすことなく画質を改善でき、従って放射線量をより低く抑えることが可能となる。

0014

本開示に述べられるダイナミック画像デノイジング方法および装置は、医用ワークステーションに代表される医用画像処理装置、X線コンピュータ断層撮像装置、或いは当該方法をコンピュータに実行させるためのプログラムによって実現される。当該ダイナミック画像デノイジング方法又は装置において、スキャン放射線量が減らされてもよいように、ダイナミック再構成におけるノイズを減らす。本開示に述べられる方法は、ダイナミック画像が再構成されてきた後に画像空間中に作用する。結果的に、これらの方法は、動作モデルまたは動態モデルを使って、全体的な4D画像を一緒に再構成する逐次再構成技法に比べ、より簡素且つより少ない計算リソースで実行され得る。複雑さや計算リソースにおける蓄えは、ここに述べられる方法を、商業用スキャナにも適合させる。さらに、ここに述べられた方法は、特定応用に対して、動作モデルおよび/または動態モデルが組み込まれてもよいよう、適応性は十分ある。

0015

簡潔な検出理論に基づく再構成方法は、ダイナミックX線CT画像のための画質を改善するために使われてもよい。これらの簡潔な検出理論に基づいた方法は、画像が特定の変換の後には疎であるという、いくつかの臨床画像では通用しない仮説に依存する。しかし、4D‐CTの場合、背景解剖情報は疎でない可能性があるが、動作やパーフュージョンのおかげ前景信号は大抵疎である。本開示に述べられる方法において、ダイナミック画像の変換は、画像をダイナミック画像における全てのスナップショットに共通の静的な背景画像を示す集約画像と、ダイナミック画像におけるスナップショット間/中の変化を示す差分画像(例えば、変換ドメイン画像)とに分けるために実行される。簡素な検出理論に基づいた方法によって、変換ドメイン画像をデノイジングと適合させ、これらの変換ドメイン画像は疎になり得る。ここでは、このダイナミック画像から集約画像と変換ドメイン画像への変換をスパース化変換と呼び、その逆変換をスパース化逆変換と呼ぶ。このスパース化変換は、上述されたように、様々な4DCTやPETアプリケーションに対して使うことが出来る。さらに、疎の状態にする変換は、ダイナミック画像のシリーズにおける様々なスナップショット中の明らかに冗長な情報を共有する、任意の画像シリーズにも使うことができる。

0016

変換ドメイン画像は疎であるが、そのことが本開示に述べられるデノイジング方法の適合を可能としている。特定の実行において、集約画像は、それぞれスナップショットにおける冗長な特徴が平均化によって強化されるように、ダイナミック画像の全てのスナップショットに渡る平均化から恩恵を受け、またゼロ平均で且つ相関性がないと想定されるノイズは、平均からゼロの傾向がある。変換ドメイン画像は他方で、オリジナルダイナミック画像からのノイズの殆どを含む。デノイジング方法はそれから変換ドメイン画像に適用され、このデノイジング方法はノイズから信号を分離させるために、変換ドメイン画像の稀薄性を有利に使うことが出来る。この信号は、変換ドメイン画像のピクセル中に局部集中し且つ相関性をもつ傾向があるが、ノイズは、局部集中や相関性の傾向はない。変換ドメイン画像上のデノイジングを実行の後に、大半のノイズが除去され、変換ドメイン画像は、デノイズされたダイナミック画像を生成するために、集約画像と再び合体させられる可能性がある。

0017

ここに述べられる方法は、ダイナミック画像の冗長性と稀薄性の性質により、動機づけされる側面がある。上述の通り、ダイナミック画像において、異なる時間でのスナップショットは、動き生理機能のためにいくつかの局所的な差分を除けば、非常によく似ている可能性がある。従って、スナップショットのシーケンスは冗長性が極めて高いことがあり、一方で時間的に近い間のスナップショットは疎であることがある。他方、画像におけるノイズは、これら同じ冗長性や疎の状態の性質を有していない。寧ろ、時間的に近い間のスナップショットのノイズには、相関性がないことがある。加えて、ノイズは時間的に近いスナップショットにおいてどこにでも現れる可能性があり、従ってノイズは局部集中やスパースにならない。本開示に述べられる方法において、時間的に近いスナップショットの冗長性や稀薄性は、ノイズから信号を区別するために使われるモデルの一部なのである。

0018

ダイナミック画像における冗長性や稀薄性を使うために、本開示に述べられる方法は、ダイナミック画像を時間ドメインから変換ドメインに変換する。変換ドメイン中のダイナミック画像から冗長な情報が集約画像に集約される。集約画像は高い信号対ノイズ比を有し、ダイナミック画像からの動的情報は変換ドメイン画像のシリーズにおいて示され、変換ドメイン画像は疎であり、ダイナミック画像からのノイズも殆ど含む。この変化は、スパース化変換と呼ばれる。

0019

例えば、時間tnでの画像Pn=(i,j,l,tn)のピクセルを示すya(tn)を使って、aは指数i,jそしてlとを一つの指数に組み合わせる省略表現として使われ、ダイナミック画像は時間tnのサンプルとされたN枚のスナップショットの時系列と想定すれば、n=1,.....N,における時間指数で、スパース化変換は、以下のように書かれ得る。

0020

0021

ここで、aはピクセルの疎の位置を示す指数、ベクトルyaはピクセルaに対する時系列のNx1の大きさの列ベクトルである。ベクトルyaは、ピクセル軌道と呼ばれてもよい。ピクセルaのピクセル軌道に対する集約ピクセル値はベクトルy0,aによって固定され、ベクトルdaは変換ドメインピクセル値であり、サイズKx1の列ベクトルであり、スパース化変換からの動的係数を含む。これらの動的係数は、ピクセル値が時間と共に変化しない傾向があるときにゼロになる傾向がある。この文脈において、スパース化変換演算子Sは、(K+1)xNの大きさのマトリックスとして表現され得る。従って、それぞれピクセル軌道aに対する時系列は、y0,aとベクトルdaとによって、表現される可能性がある。

0022

集約画像は、集約ピクセルの個々のピクセル位置で全ての集約ピクセル値を組み合わせることで、生成される。スパース化変換は、空間次元に影響を及ぼさない。同様に、kth(k番目)の変換ドメイン画像は、変換ドメインピクセルベクトルの個々のピクセル位置で変換ドメインピクセルdaのk番目の動的係数を組み合わせることで、生成される。

0023

この表現において、y0,aは、全ての時間サンプルから予測される可能性がある。例えば、y0,aはピクセル軌道における全ての時間サンプルを平均化することで、演算され得る。平均化処理において、信号は信号における冗長性のために平均化することで強められる可能性がある一方、ノイズは平均的になる傾向がある。従って、y0,aは高い信号対ノイズ比を有する傾向にある。他方、ピクセル軌道daの変換ドメインは、疎である傾向がある。そのため、ベクトルdaは疎の制約を使うデノイジング方法を使って、デノイズされてもよい。

0024

スパース化変換を適用した後に、動的変換ドメインベクトルはデノイズされる可能性があり、それから基準画像と動的画像とは合成変換Bを使って、ダイナミック画像に変換し戻される可能性がある。合成変換Bは、以下の式で固定される。

0025

0026

K=Nの場合、合成変換とスパース化変換とは、BS=Iのように定義されてもよく、ここでのIは指数マトリックスである。従って、スパース化変換と合成変換とを使って変換し戻したり変換することで、失われる情報は何もないということになる。スパース化変換と合成変換SとBの種類を選ぶ際に、スパース化変換Sがまず選ばれ、それから合成変換BがB=S−1のようにして定義される可能性がある。

0027

代わりに、合成変換Bが最初に選ばれてもよい。例えば、合成変換Bが基底関数のセット上に時系列を投影する演算子となってもよい。基底関数がピクセル軌道を疎に近似するために選択される際に、基底関数上に投影する行為は、ダイナミック画像にデノイジングを実行することができる。ピクセル軌道中、動的信号は相関性が高い可能性があり、つまりそれぞれのピクセル軌道に対する正常な近似は、動的信号の形に似るようにして選ばれたほんのわずかな基底関数の線形重ね合わせを使って、得られる可能性があることを意味する。例えば、ピクセル軌道は高い相関性があり、わずかな基底関数のみを使う疎の近似を使って、近似することができる。他方で、ノイズは相関性がないために、疎の近似はノイズを近似させにくい。このようにして、適切に選ばれた基底関数上に投影することで、ノイズは動的信号が保たれる一方で、投影されなくなる可能性がある。言い方を変えれば、基底関数は、ノイズを投影しない一方で、ダイナミック画像における動的信号を同時に近似させるように選ばれてもよい。

0028

例えば、以下で議論されるが、ノイズを投影しないことと動的信号を保つこととの効果は、主成分、即ち、PCAから共分散マトリックスの最大固有値に対応する固有値、に対応する基底関数上にダイナミック画像を投影するために、主成分分析(PCA)を使って、決定されたら達成される。これらの基底関数は、主に動的信号や、より小さな成分に対応するが、この二つは基底関数としては使われず、ノイズと対応するようになる。このようにして、基底関数として主成分を使って、ダイナミック画像を疎に近似させるために、ノイズが投影されない一方で、所望の動的信号が保たれる。

0029

例えば、ピクセル軌道の基底関数描写は、以下のように表されてもよい。

0030

0031

ここでbk(t)は時間の関数としてピクセル値を表すための、事前に定義された一次元基底関数のセットであり、dkはピクセル軌道の変換ドメイン係数である。この表現において、Bは基底関数の時間サンプルによって定義されている。

0032

SおよびBのマトリックスを選択する目的は、変換ドメイン係数によって表される際、ピクセル軌道の疎の近似を可能にする、基底関数を選択することである。従って、基底関数、Kの数は、時間サンプルの数よりも少ない可能性がある。この場合、タイムシーケンスを基底関数空間上に投影することで、ノイズ削減を達成することができる。これは、本開示で議論されるPCAを基にしたデノイジング方法のための場合である。

0033

代わりに、本開示でも議論される過完備辞書の場合、Kは時間サンプルの数よりはるかに大きい数となるように選択される可能性があり(例えば、過完備基底)、変換ドメイン係数の稀薄性は、外的制約を使って実施されてもよい。例えば、基底関数は、全ての可能性のあるボクセル動力の辞書として見なされることがあり、動的信号を上手く表すのには長けているが、ノイズを近似するのには長けていない。K−SVD方法は、ピクセル軌道のスパース近似を生成するために、過完備辞書を使う方法の一例として、本開示に提供される。PCAを基にしたデノイジング方法は、スパース化変換およびデノイジングの両方のステップを一つのステップとして実行できるのとは対照的に、本開示に述べられるK−SVDステップは二つのステップで実行する。まず、スパース化変換は、変換ドメイン画像を生成するために実行され、そしてその後に、K−SVD方法がノイズのない動的信号を取得するために、ピクセル軌道のスパース近似を実行する。

0034

PCAを基にした方法において、ダイナミック画像から変換ドメイン画像に変換するために使われる基底関数は、スパース化変換の一部としてノイズを同時に投影しない。従って、PCAに基づく方法において、スパース化変換およびデノイジングは、一つのステップで達成される。しかし、スパース化変換後とスパース化逆変換前に、追加のデノイジング方法が変換ドメイン画像に適用される可能性がある。だから、ノイズを投影しない基底関数を選択することに加えて、本開示に述べられる方法は、変換ドメインの間にデノイジングの第二のステップを含むことがある。技術的に、K−SVDデノイジングは、この第二のステップの間に実行される。変換ドメイン係数の稀薄性は、稀薄性実施ノーム、(例えば、L0またはL1)、または前もって一般的な境界維持を使うことで、このステップにおいて都合良く生かされる。

0035

K−SVD方法によって実証されたように、特定の実施において、デノイジングステップは、スパース化変換が第一に実行されて、それからダイナミック画像ドメインに変換し戻す前にデノイジングステップが第二に実行されるように、変換ステップから分かれて単独であってもよい。PCAを基本にした方法によって実証されたように、その他の実施において、変換そのものがダイナミック画像のデノイジングの機能を実行するように、デノイジングステップはスパース化変換中に統合される。これらの実行において、スパース化変換から別個のデノイジングの追加ステップが省略されてもよい。

0036

次に図に関して、参照番号が同一のまたは様々な図を通して対応する部分を指し示すように、図1Aはダイナミック画像をデノイジングするための方法100のフロー図を示している。

0037

方法100のステップ110において、ダイナミック画像が取得される。加えて、ダイナミック画像に様々な前処理ステップが実行され得る。特定の実施において、ダイナミック画像は、投影データを生成するために、検体OBJのCTスキャンを実行することで、そして画像の時系列が四次元ダイナミック画像であるように、投影データから三次元画像の時系列を再構成することで、CTスキャナを使って取得されてもよい。ダイナミック画像の前処理は、例えば、二重エネルギー投影データの物質分解を実行するステップなどを含んでもよい。さらに、ダイナミック画像の前処理は、患者による故意でない動きを補正するためのレジストレーション処理を含んでもよい。レジストレーション処理は、患者の動きを補正するためにダイナミック画像のスナップショットの枠を回転させ且つ並進させてもよい。従って、ダイナミック画像のスナップショット間の差分は、患者の意図的でない動きよりも、多量の造影剤など、関心の変化に制限されることであろう。前処理は、キャリブレーション補正直線性補正検出器反応補正、散乱補正、様々な画像処理ステップ予備スムージングフィルタリング、またはデノイジングも含む可能性がある。

0038

特定の実施において、投影データは前もって取得されてきたであろうし、ダイナミック画像の取得はメモリからの投影データの読み込みおよび投影データからのダイナミック画像の再構成とを、含む。代わりに、ダイナミック画像は前もって再構成されて、コンピュータ可読メモリ内に格納されてもよい。この場合、ダイナミック画像を取得することは、ダイナミック画像が格納されたコンピュータ可読メモリからダイナミック画像の読み込みを伴う可能性がある。

0039

方法100の処理120において、スパース化変換は、集約画像と変換ドメイン画像とを生成するために、実行される。

0040

方法100の処理130において、デノイジング方法は、集約画像と変換ドメイン画像とに適用される。集約画像に適用されるデノイジング方法は、変換ドメイン画像に適用されるデノイジング方法と異なる可能性があり、また特定の実施において、集約画像のデノイジングが省略されてもよい。例えば、変換ドメイン画像は疎であってもよいし、集約画像は疎でなくてもよい。従って、スパース画像に適応されたデノイジング方法は、その他のデノイジング方法が集約画像に適用される可能性があるのに対し、変換ドメイン画像に適用される可能性がある。特定の実施において、上記デノイジング方法は変換ドメイン画像に適用される。一方、デノイジング方法は集約画像に適用されない。

0041

方法100のステップ140において、変換ドメイン画像がデノイズされてきた後に、変換ドメイン画像は、スパース化逆変換を使って、集約画像と再結合されてもよい。

0042

図1Bは、スパース化変換(プロセス120)を使って、一枚の集約画像と五枚の変換ドメイン画像とに変換される、時系列の五枚の心臓画像の例である。次に、一枚の集約画像と五枚の変換ドメイン画像とはデノイズされ(プロセス130)、この後デノイズされた画像は逆変換されて五枚のデノイズされた心臓画像に戻る。

0043

図2Aは、ダイナミック画像のスナップショットの一例である。図2Aにおける画像は、ハーフスキャン(例えば、スキャナが180度にさらにファン角二倍回転するスキャン)に基づく、再構成である。ハーフスキャン再構成は、フルスキャンよりも時間分解能がよいので、心臓CTにとっては好ましい。図2Bは、ハーフスキャン再構成よりもノイズが少ないが、時間分解能に低下の犠牲を払った、フルスキャン再構成を示す。この場合、フルスキャン画像は集約画像として使われ得るし、差分画像はハーフスキャン画像とフルスキャン画像との間の差分を取ることで、取得される可能性がある。この差分が、図2Cである。図2Dは、図2Cからの変換ドメイン画像に対応するデノイズされた画像である。図2Dからのデノイズされた変換ドメイン画像と図2Bからのフルスキャン画像との再結合は、図2Eに示されるようなデノイズされたハーフスキャン画像を提供する。このようにして、図2Eにおいては、時間分解能での改良やノイズ低減の両方が同時に達成される。

0044

図3には、ダイナミック画像にスパース化変換を実行するためのプロセス120のフロー図が示されている。

0045

ステップ310で、集約画像が計算される。例えば、集約画像は、ダイナミック画像における全てのスナップショットの平均になり得る。また、心臓CTにおいて、スナップショットは、異なる心臓フェーズで取得された画像の可能性がある。大量の撮像において、スナップショットは、造影剤が患者に注入されて、より高い血流量および/またはより高い血液供給を有する領域により素早く流れ込む造影剤のように、減弱の変化を表す時系列の画像であってもよい。

0046

時系列を表すダイナミック画像において、隣接する時間間隔で取得された二枚のスナップショット間の差分は比較的小さい可能性があり、またその差分は一般的に局部集中している。加えて、変換ドメイン画像において、時間の関数としてそれぞれのピクセル位置により描かれた形状は平滑関数の可能性があり、時間の関数としてこれらのピクセル軌道の形は例えば、近接するピクセルに対するピクセル軌道の形状と同様の形を有していてもよい。これら類似点より作られた冗長性は、変換ドメイン画像をデノイズするために、ノイズから変換ドメイン画像の特徴を分離するために使われ得る。

0047

それぞれのスナップショットはPn=(i,j,l,tn)として表され、ここでのi,jそしてIは空間的座標の三つの指数であり、tnはスナップショットの時間、そしてnは時間指数である。それぞれスナップショットは、J行、K列、L層を有するピクセル値の三次元マトリクス行列)として、表され得る。ダイナミック画像のピクセル軌道は、以下の表記法を使って、一次元列ベクトルによって固定される可能性がある。

0048

0049

ここでNは、ダイナミック画像におけるスナップショットの総数である。

0050

スナップショット数Pn=P(j,k,l,tn)がNと等しい時、集約画像P0は以下のように固定される可能性がある。

0051

0052

注釈を簡略化するために、指数i,j,そしてIは、特定の文脈において関連性のある場合を除き、一般に省略される。集約画像に対する上記定義に加え、他の定義も同じく使える。例えば、集約画像は、ダイナミック画像の時系列における第一のスナップショットとして定義されてもよい。さらに、集約画像は、上で既に実証された通り、フルスキャンの心臓画像として定義されてもよい。

0053

ステップ310において、変換ドメイン画像が計算される。特定の実施において、変換ドメイン画像は以下のようにして固定され得る。

0054

0055

ここでk=1,2,.....,N−1である。変換ドメイン画像のこの定義の利点としては、一般に時間的に隣接するスナップショット間の変化が、より近い時間的な近似で撮られたスナップショットに対して、より小さくなるだろうということである。従って、この定義は最低限の特徴での変換ドメイン画像を供給する傾向があるということである。上記変換ドメイン画像dkに対応するスパース化逆変換は、以下の式で固定され得る。

0056

0057

特定の実施において、スパース化変換のもう一つの定義が使われてもよい。このその他のスパース化変換において、変換ドメイン画像は以下のように固定されてもよい。

0058

0059

ここでk=1,2,.....,Nである。このスパース化変換に対応するスパース化逆変換は、以下のように固定されてもよい。

0060

0061

どちらのスパース化変換が使われるにしろ、スパース化変換は変換演算子Sによって表されてもよいし、スパース化逆変換は変換演算子B=S−1によって表されてもよいが、ここでのBおよびSはマトリクスとして表されてもよい。

0062

その他の変換もまた、ダイナミック画像を集約画像と変換ドメイン画像とに変換するために使われる可能性がある。ダイナミック画像のスナップショットによって共有される共通の特徴の背景を表すために、任意の定義が使われてもよい。例えば、集約画像はダイナミック画像のスナップショットのうちの一枚であってもよい。当業者にとっては周知のことであるが、ダイナミック画像を、スナップショットの共通の背景を表す集約画像と、スナップショット間の変化を表す変換ドメイン画像とに分割する、任意のスパース化変換が使われる可能性がある。

0063

スパース化変換は、疎である変換ドメイン画像を生成する。集約画像に含まれる、背景を変換ドメイン画像から区別することで、変換ドメイン画像は、スナップショットと相関性のないランダムノイズとの間の変化に対応する両方の動的信号を含む。動的信号は、ノイズが差分画像を通してランダムに分散する可能性があるのに対し、局部集中する可能性がある。動的信号のこの特徴は、変換ドメイン画像におけるノイズから動的信号を識別且つ分離させるのに使われ得る。特に、ノイズは、適切に選ばれたディクショナリ(例えば、変換ドメイン画像からピクセル軌道のサブセットを使って訓練された、過完備ディクショナリ)から取られた、基底関数の線形結合を使うスパース近似を使って、上手く表される可能性がある。このスパース近似は、スパース近似を使って上手に近似されなかった、ノイズを投影しないという効果を有する。

0064

プロセス130において、変換ドメイン画像はデノイズされる。一つ以上のデノイジング方法が使われてよい。上述の通り、スパース近似は、画像をデノイズするために使われる可能性がある。これらのデノイジングのスパース近似方法は、変換ドメインの次元において作動してもよい。特定の実施において、デノイジング方法は、変換ドメイン次元における作動に加え、空間次元においても作動することもできる。三つの空間次元におけるデノイジング方法は、スパース化変換の次元を作動するスパース近似方法に戻る前に、ひとまず議論される。

0065

線形平滑フィルタ、異方性拡散、非局所方法、そして非線形フィルタを含む、デノイジングの沢山の空間ドメイン方法が、変換ドメイン画像に適用できる。

0066

線形平滑フィルタは、ローパスフィルタまたは平滑作動を示すマスクを伴うオリジナル画像を畳み込むことで、ノイズを除去する。例えば、ガウスマスクは、ガウス関数によって決定された構成要素を具備する。この畳み込みは、それぞれピクセルの値を、それぞれのピクセル近くのピクセルの値により近く一致させる。一般的に、平滑フィルタはそれぞれピクセルを、それぞれのピクセル自体とそのピクセル近くのピクセルの、平均値または重みづけられた平均に設定する。例えば、ガウシアンフィルタは、まさに可能性のある重みの一セットである。不利なことに、平滑フィルタは、画像をぼかす傾向がある。その理由は、周囲の近接するピクセル強度値よりも著しくピクセル強度値が高いまたは低いピクセル強度値が、ピクセル強度値の近接するエリアに渡って不鮮明または平均化されてしまうからである。鮮明な境界は、不鮮明になる。一般的に、局部的な線形フィルタ方法は、局部的な近接において見当たる均一性が均一であると見なし、従って、病変または臓器境界など、非均一な特徴を不鮮明にする均一性を画像上に強いる傾向がある。

0067

異方性拡散は、熱伝導方程式と同じ平滑部分差分方程式の下で画像を展開することにより、鮮明な境界を維持する一方で、ノイズを除去する。もし拡散係数が空間的に不変ならば、この平滑は線形ガウスフィルタリングと等しくなるであろうが、境界の存在に従って拡散係数が異方性である場合、ノイズは画像の境界をぼやかすことなく、除去される可能性がある。

0068

メジアンフィルタは、非線形フィルタの実施例であるが、もし適当に計画すれば、非線形フィルタも境界を維持し且つぼやけを回避することができる。メジアンフィルタは、例えば、画像におけるそれぞれピクセルの評価、強度に従って近接するピクセルの並び替え(sort)、そして順番付けられた強度のリストからメジアン値を伴うピクセルのオリジナル値交換により、作動する。メジアンフィルタは、ラン条件付きランク選択(rank-conditioned rank-selection)(RCRS)フィルタの一例である。例えば、メジアンフィルタやその他RCRSフィルタは、大幅なぼやけアーチファクトを取り込むことなく、画像から塩ノイズや胡椒ノイズを除去するために適用されることがある。

0069

フィルタリングに加えて、様々な正則化方法が画像再構成アルゴリズムと併せて使われてもよい。例えば、全変分(TV)最小正則化項(term)は、画像化されたエリアがエリア間の比較的鮮明な境界を伴う分離したエリアに渡って均一であると仮定されれば、エリアに使われる可能性がある。TVフィルタは、非線形フィルタの別の例としても使われ得る。

0070

非局所的方法フィルタリングにおいて、ピクセルの空間的近似に従ってピクセルの重みづけられた平均を実行するよりも、ピクセルは画像におけるパッチ(patches)間の類似性に従って重みづけられた平均になるように、決定される。このようにして、ノイズは、近接するピクセルのみでなく、画像における全てのピクセルの非局所的平均化に基づいて除去される。特に、ピクセルに対する重みの総量は、あの(that)ピクセル近くに中心のある小さなパッチとデノイズされるピクセル周りに中心のある別の小さなパッチとの間の類似性の程度に基づいている。

0071

では、変換ドメイン次元において作動するデノイジング方法について議論する。特定の実施において、変換ドメイン画像デノイジングのプロセス130は、ピクセル軌道のスパース近似を生成することで、ノイズを投影しないことを含む。これらのスパース近似は、ピクセル軌道そのものから導出された形に対応する辞書を発展させるために、K−SVD機械学習方法(K-SVD machine-learning method)を最初に使うことで、またその後それぞれピクセル軌道の形に一致させるために辞書の形の線形組み合わせを最適化する照合追跡方法または類似方法を使って、生成される可能性がある。このスパース近似は、変換ドメインにおいて実行される。

0072

K−SVD方法において、基底関数の辞書(スパース近似方法に基づく辞書の専門用語において、これらの基底関数は「原子アトム:atoms)」と呼ばれる)は、変換ドメイン画像データからピクセル軌道のサブセットを使って訓練することで、生成され得る。学習した辞書は、その後変換ドメイン画像データの全てのピクセル指数/位置(i,j,l)に対するピクセル軌道を近似するために、使われる可能性があり、変換ドメイン画像データは、それぞれが辞書の原子の線形重畳として、近似させられてもよい。辞書の原子が、変換ドメイン画像のピクセル軌道を表す基底関数の過完備セットを形成する際、画像のスパース近似が生成される可能性があり、また個々の変換ドメイン画像を表すためにこれらのスパース近似を使うことで、変換ドメイン画像がデノイズされてもよい。例えば、直交照合追跡(OMP)方法は、変換ドメイン画像のピクセル軌道のスパース近似を生成するための辞書を使って変換ドメイン画像を近似することにより、デノイズされた変換ドメイン画像を生成するために、使われ得る。

0073

辞書は、一連の変換ドメイン画像を近似するための線形重畳において組み合わせ出来る基底関数を含む。例えば、N枚の変換ドメイン画像があり、それぞれ変換ドメイン画像はI行、J列、そしてピクセル値のL層を有する三次元マトリックスとして示され得るならば、その次に変換ドメイン画像は、それぞれピクセル軌道がN個の係数の長さであり、M=I×J×Lのピクセル軌道であるとして考えられ得る。一次元カーブの辞書は、それぞれカーブはN個の値を伴うが、それぞれピクセル軌道の形を近似する基底関数として使われる可能性がある。ルジャンドル多項式などの直交基底関数は、数多くの変換係数を使って、ピクセル軌道の任意の形を近似することが出来る一方で、厳選された基底関数の完完備セットは、ほんのわずかな変換係数(即ち、スパース近似)を使って、ピクセル軌道を近似することが出来る。このスパース近似を生成するための辞書の能力は、基底関数が変換ドメイン画像から実際のピクセル軌道のサブセットを使っての訓練によって生成されたら、正しく本物である。

0074

また、厳選された辞書は、ピクセル軌道の形の先験的知識を使って、取得され得る。例えば、パーフュージョンスタディにおいて、辞書は、動的モデルに基づいてまた重要臓器への血液供給の基礎生理学にも基づく可能性がある。この場合、図5Aおよび図5Bに示される基底関数は、例えば、大量のスタディにおける様々なピクセル軌道のスパース近似に対する厳選された辞書を提供することが出来る。上述の動的モデルに基づいた基底関数など、客観的基準に基づく辞書は、計画的辞書と呼ばれることがある。他方で、データのサブセット上の訓練によって生成された辞書は、学習辞書と呼ばれることがある。方法100のプロセス130において、計画的辞書または学習辞書のうち一方が、変換ドメイン画像をデノイジングするために使われてもよい。K−SVD方法における辞書は、学習辞書である。

0075

特定の実施において、K−SVD方法は、辞書を生成し、変換ドメイン画像を近似させるために使われることになる。K−SVD方法は、特異値分解アプローチを用いて、スパース表現に対する辞書を作るためのディクショナリ学習アルゴリズムである。K−SVD方法は、k方法クラスタリング方法一般化であり、現在辞書に基づく入力データをスパースコーディングすることと、データに更にフィットさせるために辞書における基底関数を更新すること、との間を逐次的に交互に行うことによって、機能する。辞書における基底関数は、複数の原子(アトム:atoms)と呼ばれてもよい。

0076

K−SVD方法は、K信号原子を含む、以下の過完備辞書マトリックスDを学習する(マトリックス表記法において、原子は辞書を表すDの列であってもよい)。また、以下信号ベクトルyは、辞書Dの原子の線形組み合わせを使って、疎に近似される可能性がある。

0077

0078

変換ドメイン画像の文脈において、信号ベクトルyはピクセル軌道でもよい。信号ベクトルyへのスパース近似はxによって表すことが出来、ここでxは行列方程式によって固定され得る。

0079

0080

変換ドメイン画像の文脈において、ベクトルxはスパース近似係数であってもよい。特定の実行において、信号ベクトルyへの近似は、所定の小さな値に対する式(12)、そして所定のpノルムLp(例えば、pノルマはL1、L2ノルマまたはL∞ノルマのうちの一つの可能性がある)を求めることによって、より正確に定義され得る。

0081

0082

もしN<KおよびDが最大階数マトリックスであれば、表示問題y=Dxに対して、解の無限数が使用可能である。従って、解が特定の所望の特性を有するためには、これらの解が疎であることを選択するように、解を制限するために制約が設定される可能性がある。稀薄性を達成するためには、非ゼロ係数の最も少ない数を有する解が好まれる。従って、解のスパース表現は、以下の式に従って解を制約することで取得され得る。

0083

0084

ここで、式(14)はベクトルxにおける非ゼロエントリーを数える。

0085

0086

同様に、解のスパース近似は、以下の数式に従って解を制約することで取得され得る。

0087

0088

特定の実施において、K−SVD方法は、K平均アルゴリズムの一般化として、実施されてもよい。例えばK平均アルゴリズムにおいて、k平均クラスタリングは、以下の式を解くことで、最も近い近接の検索を使って式(16)に示すデータサンプルYを示す最適な可能性のあるコードブック探す

0089

0090

これにより、次の式(17)スパース表現を作るために使われ得る。

0091

0092

これは、以下の式(18)と非常に似通っている。

0093

0094

ここで式(19)の記号は、フロベニウスノルムである。

0095

0096

信号ベクトルYへの近似は、式(20)によって表される。

0097

0098

そして式(21)は信号ベクトルの基底ベクトルである。

0099

0100

式(22)によって表されるスパース表現項は、辞書Dにおける一原子(列)のみを使うK平均アルゴリズムを含む。

0101

0102

この制約を緩めるには、K−SVD方法は、Dにおける原子の線形組み合わせとして信号ベクトルを表す。

0103

K−SVD方法は、Dにおける原子の線形組み合わせを達成するために、それぞれの列xiにおいて使われる非ゼロエントリーの数は1以上でもよいが、所定の閾値T0以下となるように疎の制約が緩和されることを除けば、K平均アルゴリズムと同様であってもよい。

0104

特定の実施において、辞書Dと近似Xとは以下の方程式への解として導き出される可能性がある。

0105

0106

代わりに、辞書Dと近似Xとは以下の方程式への解として導き出されてもよい。

0107

0108

代わりに、辞書Dと近似Xとは以下の方程式への解として導き出されてもよい。

0109

0110

ここでλは重みづけ因子である。

0111

辞書の最適化での結合問題を任意の上記公式化で解くこと、また辞書を使ってそれぞれの信号ベクトルに対するスパース近似を決定すること、とは、固定されたXにおける近似係数を伴う辞書Dを最適化すること、そしてそれから固定された辞書を伴うXにおける近似係数を最適化すること、などとの間を交互に行うことにより逐次方法を使って、実行される可能性がある。例えば、近似追跡方法がXにおける近似係数を決定するために使われ得る。例えば、直交照合追跡(OMP)方法がXにおける近似係数を決定するために、疎の制約状況を条件として使われてもよい。辞書Dを伴う近似を最適化するスパースコーディングタスクが固定された後、方法は辞書Dを最適化することで開始する。辞書Dを最適化する方法については、従来通りであり本開示では議論されない。

0112

辞書Dは、信号データYのサブセットのみを使って訓練されることも出来、その後辞書DはOMP方法のように、スパース近似方法を使いながらYの残りの信号データのスパース近似を生成するために、固定されることも出来る。図4は、残りの信号データを近似しながら、差分画像データのサブセットの訓練およびデノイジングをして、その後辞書を固定するためのプロセス130の実行のフロー図を示している。

0113

図4プロセス130は、K−SVD方法など、スパースコーディング方法を使って、実行され得る。プロセス130のステップ410、420、および430は、辞書を生成する。例えば、信号ベクトルは変換ドメイン画像におけるそれぞれピクセル位置に対する長さNの時間方向軌道でもよいし、辞書は長さNの対応する一次元ベクトルを含んでもよい。代わりに、信号ベクトルは、変換ドメイン画像のうちの一枚から取得される、固定された次元のピクセル値のパッチ/ブロック(patches/blocks)を表すことも出来るし、辞書の原子は、信号ベクトルとして同数の係数/次元を有するパッチ/ブロックであってもよい。本開示では、一次元ピクセル軌道のみが特に議論される。しかし、当業者であれば、ピクセル軌道が一次元より高い次元を一般化し得ることに、お気づきだろう。

0114

ステップ410、420、そして430において、初期辞書訓練信号ベクトルのサブセットの共通特性に従って、最適化される(この、信号ベクトルは、長さNの一次元ピクセル軌道である)。特定の代わりの実施において、ステップ410、420、そして430は、省略される可能性があり、計画的辞書が学習辞書の代わりに使われる可能性がある。使われるのが計画的辞書であろうと学習辞書であろうと、辞書はスパース近似を促進させるために過完備であってもよい。

0115

ステップ410において、辞書を訓練するために使われるパッチのサブセットは、計算の必要条件を減らためにダウンサンプルされる。ステップ410と430とは、辞書Dがアップサンプリングまたはダウンサンプリングすることなく生成される、特定の実施において省略されてもよい。

0116

ステップ420において、辞書は、例えば、ピクセル軌道のサブセットなど、信号ベクトルのダウンサンプルされたサブセットを使うことで、訓練される。特定の実施において、辞書は、共有辞書推定(joint dictionary estimation)と画像デノイジング問題とを解くために、K−SVD方法を使って生成される。

0117

0118

ここでiはピクセル軌道の指数であり、Dは基底関数の辞書である。実際のところ、辞書Dは、ピクセル軌道の小さなサブセットを使って、訓練される可能性があり、その後で辞書Dが固定されて、方程式を最小化する変換係数xiを導き出すために上記式が最適化される。これらの変換係数は、個々のピクセル軌道へのスパース近似である。デノイズされた変換ドメイン画像は、これらのスパース近似によって、それから表される。

0119

ステップ430において、辞書の原子は、変換ドメイン画像(つまり、ピクセル軌道)から信号ベクトルの長さを照合するために、アップサンプルされる。デノイズされた訓練サブセットもまたアップサンプルされる可能性がある。アップサンプリングは、例えば、線形、二次方程式、三次方程式、またはスプライン補間方法を使う、補間を含み得る。特定の実施において、アップサンプルされデノイズされた訓練サブセットの追加での最適化は、辞書がアップサンプルされてきた後に実施されてもよい。

0120

ステップ430の後に、辞書が固定され、ステップ440が以下の式を解くことで残りのピクセル軌道までスパース近似を生成する。

0121

0122

代わりに、ピクセル軌道までのスパース近似は、照合追跡(MP)方法または直交照合追跡(OMP)方法を使って、生成されてもよい。

0123

特定の実施において、照合追跡方法は、以下の式のように過完備辞書D上に多次元データの投影を求めることで、信号ベクトルy(t)のスパース近似を生成する。

0124

0125

ここで,RND(t)は余り、NDは近似で使われる辞書における原子の数、nは原子αn(t)の指数、x[n]は近似のn番目の係数である。固定された辞書を考慮すると、照合追跡は、信号ベクトル(つまり、第一の原子は、内積|<y(t),αl(t)>|を最大化するα1(t)である)を伴う最大内積を有する原子をまず見つけ、第一の原子に対する係数は、x[1]=<y(t),αl(t)>によって固定される。次に、第二の値は、第一の余り(つまり、第二の原子は、内積|<R1(t),α2(t)>|を最大化するα2(t)であり、そしてx[2]=<R1(t),α2(t)>である)を伴う最大内積を有する原子である。なお、α1(t)、α2(t)、αn(t)は、以下の要件を満たす。

0126

0127

従って、照合追跡方法は、内積|<Rn−1(t),αn(t)>|、x[n]=<Rn−1(t),αn(t)>、および式(30−1)に示すRn(t)を最大化するαn(t)は、余りが式(30−2)のように収束基準を満たすまで、それぞれの原子が選ばれることを続ける。

0128

0129

特定の実施において、照合追跡(MP)方法の延長である、直交照合追跡(OMP)方法は、信号ベクトルへの近似を生成するために使われる可能性がある。OMP方法とMP方法との違いは、OMP方法において、近似におけるそれぞれアトムの選別の後、それまでに選別されたアトムのセット上に信号ベクトルの直交投影を計算することで、それまでに抽出された全ての係数が更新される。このOMP方法における追加ステップは、計算量が増えることを犠牲に、より良い結果に繋がる可能性がある。

0130

OMP方法は、以下のスパース問題を近似する。

0131

0132

上に与えられたスパース問題との類似点は、収束基準(30−2)を式(32)に示す条件など、スパース制約と置き換えるまたは組み合わせることで、増えるかもしれない。

0133

0134

例えば、近似に対する新たな原子の計算は、収束基準(30−2)または式(33)に示すスパース状態の何れかが満たされるまで、継続する可能性がある。

0135

0136

特定の実施において、信号ベクトルへの近似は、MP方法またはOMP方法の顕著な拡張を、例えば段階的なOMP方法、圧縮サンプリング照合追跡方法、そしてマルチパス照合追跡方法として使いながら、決定され得る。

0137

図6Aはダイナミック画像から撮られたノイズの多いスナップショットを示している。図6BはK−SVD方法を使って、デノイズされてきた後の数枚のスナップショットを示している。図6Cは、図6Aのノイズの多いスナップショットと図6Bのデノイズされたスナップショットとの間の差分画像である。

0138

特定の実施において、主成分分析(PCA)に基づく方法は、スパース化変換を実施し、ダイナミック画像をデノイズするために使われてもよい。図7は、方法100のプロセス120、130、そしてステップ140を実行するために使われる、PCA方法のフローチャートである。

0139

方法700のステップ710において、共分散マトリックスは、以下の数式で共分散マトリックスが固定されるようにして、ピクセル軌道を使って計算されてもよい。

0140

0141

ここで、マトリックス要素は、平均差分積の期待値を使って計算されるが、以下のようにして計算されてもよい。

0142

0143

この平均は、以下によって固定される。

0144

0145

図8は、29枚のスナップショットを有するダイナミック画像に対する共分散マトリックスである。ダイナミック画像は、図6A図6B、そして図6Cに図示されるK−SVDに対して使われるのと同一のダイナミック画像である。

0146

方法700のステップ720において、共分散マトリックスの固有値分解は、以下の式を生成するために実施される可能性がある。

0147

0148

特定の実施において、固有値分解は、スパース制約を条件に実行され得る。例えば、固有値分解は、疑似ノルマL0を小さくするまたは抑制する制約を条件に実施されてもよい。同様にして、固有値分解は、ノルマL1を小さくするまたは抑制する制約を条件に行われてもよい。

0149

ステップ730において、基底関数(例えば、固有ベクトル)の数は、K<Nのように切り上げられる可能性がある。つまり、基底関数の数は、ダイナミック画像におけるスナップショット数よりも少ないのである。図9Aは、図8における共分散マトリックスに対応する固有値の対数のプロットを示している。図9Aに見られるように、いくつかの固有値は大きく、残りの固有値はずっと小さい。動的信号は最大固有値に対応する固有ベクトルによって表され、最小固有値に対応する固有ベクトルは大部分がノイズを表す。このようにして、最小固有値に対応する固有ベクトルは、ノイズのかなりの割合を除去する一方で、動的信号の近似への著しい悪影響を与えることなく、破棄することができる。

0150

この基底関数の切り上げは、QとQ−1マトリックスの附随再組織化を伴う最大固有値から最小固有値まで、対角マトリックスΛの固有値を選出することにより、達成されてもよく、そしてマトリックスQの列ベクトルqkは、(列ベクトルqkは、Q−1マトリックスの行ベクトルエルミート共役に等しい)スパース化変換の基底関数である(例えば、合成変換マトリックスはB=Qであり、スパース化変換はS=Q´−1である)。QおよびQ−1マトリックスは、K最大固有値に対応するのを除き、全ての固有値をゼロに設定することで、Q´およびQ´−1を作るために修正され得る。このようにして、スパース化逆変換はB=、Q´となり、スパース化変換はS=Q´−1となる。特定の実施において、Kの値は変換ドメイン画像数Nの所定の割合となるように決定され得る。特定のその他実施において、Kは固有値の数に基づいて所定の基準を使って、決定される可能性があり、最大固有値への固有値の割合は所定値より下回ることはない。

0151

図9Bは、三つの最大固有値に対応する固有値(つまり、基底関数)を示す。第一の基底関数ベクトルq1はDC信号であり、第二の基底関数ベクトルq2および第三の基底関数ベクトルq3は時間指数14および23で鮮明な変換を有し、第一の基底関数ベクトルq1はこのデータにおいて、患者の動きおよび動的変化と一致する。図9Cは十一番目、十二番目、十三番目に大きい固有値に対応する固有ベクトル(即ち、基底関数)を示す。これらの基底関数は、構造により一貫性のないように見えるが、これはノイズを示している。図9Dは、第一の基底関数ベクトルq1上にダイナミック画像のピクセル軌道を投影することで生成された、変換ドメイン画像を示している。変換ドメイン画像のそれぞれは、以下の式を使って基底関数上に投影することで、取得されてもよい。

0152

0153

ここでqk[n]はk番目の基底関数のn番目の係数である。9Dを見れば分かるように、最大固有値に対応する基底関数上の投影は、解剖学的情報の殆どを含む集約画像である。図9Eおよび図9Fは、二番目の最大固有値および三番目の最大固有値に対応する変換ドメイン画像を示す。これらの変換ドメイン画像は、ダイナミック画像の動的情報を含む。ダイナミック画像が多量のスタディのためであるこの場合、第二の変換ドメイン画像および第三の変換ドメイン画像は、パーフュージョンによるコントラスト変化および呼吸による動作変化を含む。

0154

方法700において、ステップ740は以下の式を使って、変換ドメイン画像上にダイナミック画像をスパース化変換させる。

0155

0156

次に、方法700のステップ750において、追加のデノイジングが実行されてもよい。この追加のデノイジングは、プロセス130に対して以前に述べられた空間ドメインデノイジング方法を使って、実行され得る。この方法とは、例えば、局所線形フィルタリング、局所非線形フィルタリング、非局所平均フィルタリングを含む。

0157

上述の通り、K最大固有値に対応する基底関数上にダイナミック画像を投影することは、ステップ750実行前にかかわらず、デノイジングを提供する。さらに、固有値分解の間にスパース制約を強化することは、低レベル無作為分配されたノイズよりも、より大きな局所的な特性を示す固有ベクトルを選り好みすることで、追加のデノイジングを提供する。このようにして、特定の実施において、ステップ750は省略される可能性があり、方法100における全てのデノイジングはK最大固有値に対応する基底関数上にダイナミック画像への投影が起源である可能性もある。

0158

最後に、方法100のステップ140に対応する方法700のステップ760において、変換ドメイン画像とスパース化逆変換されたダイナミック画像とは、以下の式によって変換が固定される。

0159

0160

ここで、P´n(i,j,l)はデノイズされたダイナミック画像である。ステップ750が省略されたら、PCAを基にした方法は、単純に以下の式のように表され得る。

0161

0162

図9Gは、ダイナミック画像から撮られたノイズの多いスナップショットを示している。
図9Hは、PCAを基にした方法700を使ってデノイズされてきた後の、スナップショット数枚を示している。図9Iは、図9Gのノイズの多いスナップショットと図9Hに示されたデノイズされたスナップショットとの間の差分画像を示している。局所ダイナミックデノイジング方法と比較すると、PCAを基にした方法700は、全ての時間サンプルにおけるデータを使うので、再構成においてノイズをさらに減らすことが潜在的に可能である。

0163

図10は、関心領域(ROI)における画像補正を最大化するために、空間変換(例えば、回転と並進)を使って、画像を記録する例を描いている。補正は、ダイナミック画像の時間的に隣接するスナップショット間であってもよい。ROIは、第一のスナップショットと第二のスナップショットとにおける、所定の探索ドメインである。図10は、第二のスナップショットの関心領域の例を描いている。第一のスナップショットのROIは、第二のスナップショットのROIと同じ寸法である。しかし、第一のスナップショットと第二のスナップショットとの間の患者の動作は、二つのスナップショットにおける特性の位置の間に差分(例えば、横方向オフセット回転オフセット)を生じる可能性がある。従って、相互相関は、変換が二枚のスナップショットを位置合わせさせたら、最大相互相関値を見つけるために、その他ROIについて一つのROIを変換しながら、実施され得る。

0164

図11Aはレジストレーションのない変換ドメイン画像を示しており、図11Bはレジストレーションのある変換ドメイン画像を示している。レジストレーションがないと、図11Aに示される変換ドメイン画像における殆どの特性は、多量のから生じる変化というより患者の動作によるものである。図11Cは、デノイジング前のダイナミック画像のスナップショットを示している。図11Dはレジストレーションのないデノイジング後のダイナミック画像のスナップショットであり、図11E図11C図11Dとの間の差分を示している。同様に、図11Fはレジストレーションのあるデノイジング後のダイナミック画像のスナップショットであり、図11G図11C図11Fとの間の差分の画像を示している。図11E図11Gと比較すると、レジストレーションがデノイズされた画像の画質を有利に改善することが見て取れる。

0165

レジストレーションは、第一のスナップショットと第二のスナップショットとの間の相互相関関数最大値発見することで実行されてもよく、ここでの相互相関関数は並進と回転との両方を含む可能性がある。代わりに、レジストレーションは、第一のスナップショットと第二のスナップショットとの間の重なり積分を最大化するアーギュメント(つまり、変換)を解くことで実行されてもよく、ここでの変換演算子の独立変数は、並進と回転との両方を含む。

0166

次に、第一のスナップショットPn(u,v)と対応する第二のスナップショットPn+1(u,v)とのレジストレーションの方法が議論されるが、ここでのuおよびvは空間的指標に対応する空間的座標(例えば、一様格子u=u(0)+jΔuおよびv=v(0)+kΔvであり、ここでのΔuとΔvとはピクセルの間の空間的隔離)である。ここでは、三次元スナップショットよりも、二次元スナップショットの方が、表記を簡素化すると考えられるが、三次元スナップショットへの一般化は容易ではある。さらに、一般性を失うことなく、単一のフレームペアのみが議論されるだけであり、同様のプロセスはそれぞれスナップショットペアに対して使うことが出来る。境界線に囲まれたROI第一のスナップショットは、左上ピクセルPn(u0,v0)と右下ピクセルPn(u1,v1)とに関連して、議論され得る。このようにして、ROIにおける第一のスナップショット(“第一のスナップショットのROI”)は、以下のように表されてもよい。

0167

0168

同様にして、ROIにおける対応する第二のスナップショット(“第二のスナップショットのROI”)は、以下のように表されてもよい。

0169

0170

第二のスナップショットのROIは、図10に示されるように、変換演算子Tによって変換され得るし、また変換された第二のスナップショットのROIにおけるピクセル値は、重なり積分を計算するために第一のスナップショットを照合するグリッド上に補間されてマッピングされ得る。第二のスナップショットにおけるROIのリジッド変換(回転と並進として定義される)は、以下の二式のようにして定義され得る。

0171

0172

変換されたROIにおける第二のスナップショットは、以下の式のように表されてもよい。

0173

0174

ここでベクトルuおよびベクトルvは、変換されたuおよびv方向に沿った正規化されたベクトルである。第二のスナップショットにおけるROI画像の変換は、第一のスナップショットのROIを伴う照合寸法(u1−u0,v1−v0)を伴うグリッド上に第二のスナップショットをマップする画像補間によって、実行される可能性がある。一実施において、第一のスナップショットのROIと第二のスナップショットの変換されたROIとの間の相互相関は、以下の式のように表され得る。

0175

0176

ここでのPn,roiおよびPn+1,roiは、それぞれ、第一のスナップショットPn,roi(u´,v´)のROIにおける平均であり、変換された第二のスナップショットPn+1,roi(u´,v´,T)のROIにおける平均である。レジストレーションは、上記相互相関を最大化する変換を見つけることで発生する。例えば、第一のスナップショットのROIと第二のスナップショットのROIとの間の相互相関を最大化する最適変換は、所定の検索ドメインにおいて力ずくの方法を使って、変換独立変数が以下の式に表されるように相互相関を最大化するようにして、取得される可能性がある。

0177

0178

レジストレーションされたコントラストフレームは、その結果以下の式となる。

0179

0180

レジストレーションされたコントラストフレームは、第二のスナップショットの補間と変換されたROIに対応するグリッド上にマッピングすることで、取得され得る。一実施において、遺伝的アルゴリズムなど、確率的探索が力ずくの方法よりも使われ得る。一実施において、勾配探索方法が力ずくの方法よりも使われてもよい。任意の有名な方法が、相互相関関数の変換独立変数を最適化するために、使われてよい。

0181

レジストレーションプロセスは、最初のスナップショットへのそれぞれのスナップショットを登録するために、繰り返し実施され得る。代わりに、それぞれスナップショットが、時間内に先行して、第一のスナップショットで開始する、速やかにスナップショットにレジストレーションされてもよい。この代わりの方法は、変換エラー伝播を防ぐために、品質制御確認を使ってもよい。それによって、第一のスナップショットの早期レジストレーションにおける小さなエラーは先行して実行され、その後のスナップショットのレジストレーションに付け足される。それに引き替え、その後のスナップショットは最初のスナップショットへとそれぞれ登録されれば、エラー伝播の問題は回避され得る。
図12は、CT装置またはスキャナに含まれる放射線ガントリ実装を描いている。図12に図示されるように、放射線ガントリ1200は側面図で描かれており、さらにX線管1201、環状フレーム1202、そして多列または2次元アレイ型X線検出器1203とを含む。X線管1201およびX線検出器1203は、環状フレーム1202上に被検体OBJを横切って正反対に取り付けられ、環状フレーム1202は、回転軸RAの回りに回転可能に支持される。被検体OBJは軸RAに沿って図示された頁の奥の方向または手前の方向に移動しながら、回転ユニット1207が環状フレーム1202を0.4秒/回転もの高速で回転させる。

0182

本願発明に係るX線コンピュータ断層撮像装置の第一の実施形態は、付随する図面を参照しながら以下に説明される。X線コンピュータ断層撮像装置は、様々なタイプの装置を含んでいることに留意されたい。具体的には、X線管とX線検出器とが検査される予定の被検体の周辺を一緒に回る回転/回転型機構、そして多数の検出器要素がリング状または水平状に配置されており、X線管のみが検査される予定の被検体の周辺を回る固定/回転型機構がある。本開示は、いずれのタイプにも適用可能である。今回は、現在主流である回転/回転型機構を例示する。

0183

マルチスライスX線CT装置高電圧発生器1209をさらに含み、X線管1201がX線を生成するように、スリップリング1208を通して、高電圧発生器1209はX線管1201に印加される管電圧を生成する。X線は被検体OBJに向かって照射され、被検体OBJの断面ドメインが円によって表される。X線検出器1203は、被検体OBJを通り抜けて伝搬してきた照射X線を検出するために、被検体OBJを挟んでX線管1201から反対側に位置する。X線検出器1203は、個々の検出器要素または装置をさらに含む。

0184

CT装置は、X線検出器1203から検出された信号を処理するためのその他のデバイスをさらに含む。データ収集回路またはデータ収集システム(DAS)1204は、それぞれのチャンネルに対するX線検出器1203からの出力信号電圧信号に変換し、その電圧信号を増幅させ、さらにその電圧信号をデジタル信号に変換させる。X線検出器1203およびDAS1204は、1回転当たりの所定全投影数(TPPR:total number of projections per rotation)を処理するように構成されている。TPPRの具体例として、900TPPR、900TPPR〜1800TPPR、および900TPPR〜3600TPPRとすることができるが、この限りではない。

0185

上述のデータは、非接触データ送信装置1205を通して、放射線ガントリ1200外部のコンソール内に収容された、前処理デバイス1206に送信される。前処理デバイス1206は、生データ上に感度補正など、特定の補正を実行する。メモリ1212は、再構成処理直前段階で、投影データとも呼ばれる結果データを格納する。メモリ1212は、再構成デバイス1214、入力デバイス1215、表示デバイス1216と共に、データ/制御バス1211を通して、システムコントローラ1210に接続されている。システムコントローラ1210は、CTシステムを駆動させるための十分なレベルに達するまで電流を制限する、電流調整器1213を制御する。
検出器は、様々な世代のCTスキャナシステムの中の患者に対して、回転させるおよび/または固定される。一実行において、上述のCTシステムは、第三世代ジオメトリシステムと第四世代ジオメトリシステムとが組み合わせられた例であってもよい。第三世代ジオメトリシステムにおいて、X線管1201とX線検出器1203とは、環状フレーム1202上に正反対に取り付けられ、環状フレーム1202が回転軸RAを軸として回るように、被検体OBJの周辺を回転する。第四世代ジオメトリシステムにおいて、検出器は患者の周辺に固定して取り付けられており、X線管は患者の周辺を回る。代替的な実施形態において、放射線ガントリ1200は、Cアーム(C-arm)およびスタンドによって支持されている、環状フレーム1202上に配置された多数の検出器を有する。
後に続くのは、CT投影データおよびデノイズされたダイナミック画像とからダイナミック画像を再構成するために使われる実施形態の詳細が提供される。

0186

メモリ格納デバイス1212は、X線検出器ユニット1203でX線照射量測定値見本を格納してもよい。さらに、メモリ1212格納デバイスは、本開示で議論されるダイナミック画像デノイジングを実行するための専用プログラムを格納していてもよい。

0187

再構成デバイス1214は、CT画像再構成方法を実行する可能性がある。さらに、再構成デバイス1214は、ボリュームレンダリング処理画像差分処理などの前再構成画像処理を、必要に応じて実行してもよい。

0188

前処理デバイス1206によって実行された投影データの前再構成処理は、検出器キャリブレーション、検出器非直線性極性効果、ノイズバランシング、そして物質分解とに対する補正を含む可能性がある。

0189

再構成デバイス1214により実行される後再構成処理は、画像のフィルタリングやスムージング、ボリュームレンダリング処理、そして画像差分処理を必要に応じて、含んでもよい。さらに、後再構成処理は、本開示で述べられるダイナミック画像デノイジング方法を含んでもよい。画像再構成処理は、フィルタ逆補正方法、逐次画像再構成方法、また確率論的画像再構成方法を使って、実行される可能性がある。再構成デバイス1214は、メモリ格納デバイス1212を使って、例えば投影データ、再構成画像、キャリブレーションデータおよびパラメータ、そしてコンピュータプログラムを格納し得る。

0190

再構成デバイス1214は、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、または複合プログラマブル論理デバイス(CPLD)など、個々の論理ゲートとして実行可能なCPUを含むことが出来る。FPGAまたはCPLD実行は、VHDL、ベリログ、またはその他ハードウェア記述言語コード化されていてもよく、そしてそのコードはFPGAまたはCPLDにおいて直接電子メモリ内に格納されてもよいし、あるいは個別の電子メモリとして格納されてもよい。さらに、メモリ1212は、ROM、EPROM、EEPROM(登録商標)、またはFLASHメモリなど、不揮発性メモリであってもよい。メモリ1212は、静的または動的RAMなど揮発性メモリマイクロコントローラマイクロプロセッサなど、プロセッサであってもよく、FPGAまたはCPLDと、メモリとの間の相互作用と同様、電子メモリを管理するために提供されていてもよい。

0191

代替的に、再構成デバイス1214内のCPUは、本開示で説明された機能を実行するコンピュータ可読指示のセットを含むコンピュータプログラムを実行してもよく、そのコンピュータプログラムは、任意の上述非一時的電子メモリおよび/またはハードディスクドライブ、CD、DVD、FLASHドライブ、またはその他任意の既知格納媒体に格納されている。さらに、コンピュータ可読指示は、ユーティリティアプリケーションバックグラウンドデーモン、またはオペレーティングシステムの構成要素、またはそれらの組み合わせで提供されてもよく、米国Intel社からのXenonプロセッサまたは米国AMD社からのOpteronプロセッサなどのプロセッサと、またMicrosoft VISTA、UNIX(登録商標)、Solaris、LINUX(登録商標)、Apple、MAC−OSなどのオペレーティングシステムや、当業者にとっては馴染みのあるその他オペレーティングシステムがプロセッサと一体となって実行する。さらに、CPUは、指示を実行するために並行して協同的に働くマルチプルプロセッサとして実行されてもよい。

0192

一実行において、再構成画像は、ディスプレイ1216上に映し出されてもよい。ディスプレイ1216は、LCDディスプレイCRTディスプレイプラズマディスプレイ、OLED、LED、または当業者にとっては既知のその他ディスプレイであってもよい。
メモリ1212は、ハードディスクドライブ、CD-ROMドライブ、DVDドライブ、FLASHドライブ、RAM、ROM、または当業者にとっては既知のその他格納メディアであってもよい。

0193

本願発明の数多くの特徴および利点が、上述の説明において、本願発明の構造および機能の詳細とともに、詳述されてきたにも関わらず、その開示は例示にすぎないこと、ならびに細部、特に部品の形状、サイズおよび配置に関して、またソフトウェアハードウェア、またはその両方の組み合わせの実行と同様に変更がされてもよいが、それら変更は、添付の特許請求の範囲が表現される用語の広い意味が及ぶ限り、本願発明の根本から乖離することはない。

0194

1…アルゴリズム、1200…放射線ガントリ、1201…X線管、1202…環状フレーム、1203…X線検出器、1204…データ収集システム、1205…非接触データ送信装置、1206…前処理デバイス、1207…回転ユニット、1208…スリップリング、1209…高電圧発生器、1210…システムコントローラ、1211…データ/制御バス、1212…メモリ、1212…メモリ格納デバイス、1213…電流調整器、1214…再構成デバイス、1215…入力デバイス、1216…ディスプレイ、1216…表示デバイス。

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