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技術 引張バネ及び人体サポート装置

出願人 株式会社イノフィス
発明者 小林宏
出願日 2015年11月18日 (5年6ヶ月経過) 出願番号 2015-225869
公開日 2017年6月1日 (4年0ヶ月経過) 公開番号 2017-093505
状態 特許登録済
技術分野 補綴
主要キーワード メッシュスリーブ 湾曲形 内側プレート 腰部ベルト 高張力繊維 外側プレート 前傾角度 装着ベルト
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年6月1日)のものです。
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図面 (7)

課題

引張バネの軽量化を図る。また、人体サポート装置の軽量化及び構成の簡素化を図る。

解決手段

引張バネ20は、荷重が入力されるワイヤ係止部20Bと、内部にガス封入される密閉空間を有し、ワイヤ係止部が引張られることで該引張方向への寸法が増加されると共に引張方向と直交する方向への寸法が減少され、結果として密閉空間内の体積が減少され、当該密閉空間内のガスが圧縮されることで引張方向とは反対方向への復元力をワイヤ係止部20Bに生じさせる弾性チューブ44と、を備えている。また、腰部サポート装置10は、使用者に装着される大腿アーム16及び上体側フレーム18と、大腿アーム16と上体側フレーム18との間に設けられ、上体側フレーム18が大腿アーム16に対して一方側へ変位されることで引張られる引張バネ20と、を備えている。

概要

背景

下記特許文献1には、使用者の起き上がり補助する装置(人体サポート装置)が開示されている。この文献に記載された装置は、使用者の背部側に配置される部材2と、部材2に取付けられていると共に使用者の上体を支持する部材3と、使用者の大腿部に沿って配置されると共に内部に引張バネ11が格納された部材4と、を備えている。そして、部材2及び部材3が部材4に対して傾動されて、引張バネ11が引張られることによって、使用者の上体を引き起こす方向へのサポート力が生じるようになっている。

また、下記特許文献2には、使用者に装着されることにより、当該使用者の腰部を補助する腰部補助装置(人体サポート装置)が開示されている。この腰部補助装置は、使用者の腰部の側方側に配置される左右一対サイド部に傾動可能に取付けられていると共に使用者の背部に装着される背中フレームを備えている。また、腰部補助装置は、左右一対のサイド部に傾動可能に取付けられていると共に使用者の大腿部に当接される大腿プレートが固定された下肢フレームを備えている。さらに、腰部補助装置は、一端部が背中フレームに係止されていると共に他端部がワイヤを介して下肢フレームに係止された人工筋肉を備えている。そして、コンプレッサタンク内からチューブを介して人工筋肉内へ圧縮空気が供給されることで、人工筋肉が収縮する。これにより、使用者の上体に起立方向へのサポート力が加わり、重量物を持ち上げる際における使用者の腰部の負荷を低減することが可能となっている。

概要

引張バネの軽量化をる。また、人体サポート装置の軽量化及び構成の簡素化をる。引張バネ20は、荷重が入力されるワイヤ係止部20Bと、内部にガス封入される密閉空間を有し、ワイヤ係止部が引張られることで該引張方向への寸法が増加されると共に引張方向と直交する方向への寸法が減少され、結果として密閉空間内の体積が減少され、当該密閉空間内のガスが圧縮されることで引張方向とは反対方向への復元力をワイヤ係止部20Bに生じさせる弾性チューブ44と、を備えている。また、腰部サポート装置10は、使用者に装着される大腿アーム16及び上体側フレーム18と、大腿アーム16と上体側フレーム18との間に設けられ、上体側フレーム18が大腿アーム16に対して一方側へ変位されることで引張られる引張バネ20と、を備えている。

目的

また、特許文献1及び特許文献2に記載された人体サポート装置のように使用者に装着されて使用される人体サポート装置では、使用者への負荷低減や取り扱いを容易にする等の観点から人体サポート装置の軽量化及び構成の簡素化が望まれている

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

この技術が所属する分野

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請求項1

荷重が入力される荷重入力部と、内部にガス封入される密閉空間を有し、前記荷重入力部が引張られることで該引張方向への寸法が増加されると共に前記密閉空間内の体積が減少され、該密閉空間内のガスが圧縮されることで前記引張方向とは反対方向への復元力を前記荷重入力部に生じさせるガス封入部と、を有する引張バネ

請求項2

前記ガス封入部は、前記引張方向への寸法が増加される際に該引張方向と直交する方向への寸法が減少される筒状のカバー部材に覆われている請求項1記載の引張バネ。

請求項3

前記密閉空間内に予め封入されるガスの量が調節可能とされている請求項1又は請求項2記載の引張バネ。

請求項4

使用者に装着される第1装着部及び第2装着部と、前記第1装着部と前記第2装着部との間に設けられ、前記第2装着部が前記第1装着部に対して一方側へ変位されることで引張られる請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の引張バネと、を備えた人体サポート装置

請求項5

前記第1装着部は、前記使用者の脚部に装着される脚部装着部とされていると共に、前記第2装着部は、前記使用者の上体に装着される上体装着部とされており、前記使用者が前傾することで、前記上体装着部が前記脚部装着部に対して変位される請求項4記載の人体サポート装置。

技術分野

0001

本発明は、引張バネ及び人体サポート装置に関する。

背景技術

0002

下記特許文献1には、使用者の起き上がり補助する装置(人体サポート装置)が開示されている。この文献に記載された装置は、使用者の背部側に配置される部材2と、部材2に取付けられていると共に使用者の上体を支持する部材3と、使用者の大腿部に沿って配置されると共に内部に引張バネ11が格納された部材4と、を備えている。そして、部材2及び部材3が部材4に対して傾動されて、引張バネ11が引張られることによって、使用者の上体を引き起こす方向へのサポート力が生じるようになっている。

0003

また、下記特許文献2には、使用者に装着されることにより、当該使用者の腰部を補助する腰部補助装置(人体サポート装置)が開示されている。この腰部補助装置は、使用者の腰部の側方側に配置される左右一対サイド部に傾動可能に取付けられていると共に使用者の背部に装着される背中フレームを備えている。また、腰部補助装置は、左右一対のサイド部に傾動可能に取付けられていると共に使用者の大腿部に当接される大腿プレートが固定された下肢フレームを備えている。さらに、腰部補助装置は、一端部が背中フレームに係止されていると共に他端部がワイヤを介して下肢フレームに係止された人工筋肉を備えている。そして、コンプレッサタンク内からチューブを介して人工筋肉内へ圧縮空気が供給されることで、人工筋肉が収縮する。これにより、使用者の上体に起立方向へのサポート力が加わり、重量物を持ち上げる際における使用者の腰部の負荷を低減することが可能となっている。

先行技術

0004

独国特許出願公開第102004008509(A1)号明細書
特開2013−75078号公報

発明が解決しようとする課題

0005

しかしながら、特許文献1に記載された人体サポート装置の一部を構成する引張バネ11は金属製とされている。そのため、当該引張バネ11を含んで構成された人体サポート装置の重量の増加を抑制することが難しい。

0006

また、特許文献1及び特許文献2に記載された人体サポート装置のように使用者に装着されて使用される人体サポート装置では、使用者への負荷低減や取り扱いを容易にする等の観点から人体サポート装置の軽量化及び構成の簡素化が望まれている。

0007

本発明は上記事実を考慮し、引張バネの軽量化を図ることを第1の目的とし、人体サポート装置の軽量化及び構成の簡素化を図ることを第2の目的とする。

課題を解決するための手段

0008

請求項1記載の引張バネは、荷重が入力される荷重入力部と、内部にガス封入される密閉空間を有し、前記荷重入力部が引張られることで該引張方向への寸法が増加されると共に前記密閉空間内の体積が減少され、該密閉空間内のガスが圧縮されることで前記引張方向とは反対方向への復元力を前記荷重入力部に生じさせるガス封入部と、を備えている。

0009

請求項1記載の引張バネが引張られると、すなわち、荷重入力部が引張られると、ガス封入部が変形される。これにより、荷重入力部の引張方向へのガス封入部の寸法が増加される。また、引張方向へのガス封入部の寸法が増加されると、当該ガス封入部の引張方向と直交する方向への寸法が減少され、結果として当該ガス封入部の内部の体積が減少する。ここで、請求項1記載の引張バネでは、ガス封入部の内部が密閉空間とされているため、ガス封入部の内部の体積が減少すると、ガス封入部の内部のガスが圧縮される。これにより、引張方向とは反対方向への復元力が荷重入力部に生じる。ところで、請求項1記載の引張バネでは、金属等の固体に比べて単位体積当たりの質量が軽いガスを圧縮させることで、引張方向とは反対方向への復元力が荷重入力部に生じる。その結果、金属等の固体の変形により復元力が生じる引張バネに比べて引張バネの軽量化を図ることができる。

0010

請求項2記載の引張バネは、請求項1記載の引張バネにおいて、前記ガス封入部は、前記引張方向への寸法が増加される際に該引張方向と直交する方向への寸法が減少される筒状のカバー部材に覆われている。

0011

請求項2記載の引張バネが引張られると、ガス封入部が当該ガス封入部を覆うカバー部材と共に変形される。すなわち、引張方向へのガス封入部及びカバー部材の寸法が増加される。ここで、カバー部材の引張方向への寸法が増加されると、当該カバー部材の引張方向と直交する方向への寸法が減少される。これにより、ガス封入部がカバー部材によって押圧されて、ガス封入部の引張方向と直交する方向への寸法がより一層減少される。その結果、ガス封入部の引張方向への変形量に対するガス封入部内のガスの圧縮率を高めることができる。

0012

請求項3記載の引張バネは、請求項1又は請求項2記載の引張バネにおいて、前記密閉空間内に予め封入されるガスの量が調節可能とされている。

0013

請求項3記載の引張バネによれば、ガス封入部内の密閉空間内に予め封入されるガスの量を調節することにより、引張バネの荷重入力部に生じる復元力を調節することができる。

0014

請求項4記載の人体サポート装置は、使用者に装着される第1装着部及び第2装着部と、前記第1装着部と前記第2装着部との間に設けられ、前記第2装着部が前記第1装着部に対して一方側へ変位されることで引張られる請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の引張バネと、を備えている。

0015

請求項4記載の人体サポート装置によれば、使用者において第2装着部が装着された部位が、第1装着部が装着された部位に対して動かされると、第1装着部と第2装着部との間に設けられた引張バネが引張られる。この引張バネの復元力が使用者において第2装着部が装着された部位に伝達されることで、使用者において第2装着部が装着された部位にサポート力が生じる。ここで、請求項4記載の本発明では、金属等の固体の変形により復元力が生じる引張バネに対して軽量化が図られた引張バネを用いて人体サポート装置を構成することで、当該人体サポート装置の軽量化を図ることができる。また、本実施形態では、引張バネの一部を構成するガス封入部内のガスが圧縮されることで、使用者にサポート力が生じるようになっている。すなわち、請求項4記載の本発明では、使用者にサポート力を生じさせるためにガス封入部内にガスを注入することが不要である。これにより、ガス封入部内にガスを注入するためのコンプレッサ、タンク及びチューブ等が不要となる。

0016

請求項5記載の人体サポート装置は、請求項4記載の人体サポート装置において、前記第1装着部は、前記使用者の脚部に装着される脚部装着部とされていると共に、前記第2装着部は、前記使用者の上体に装着される上体装着部とされており、前記使用者が前傾することで、前記上体装着部が前記脚部装着部に対して変位される。

0017

請求項5記載の人体サポート装置によれば、当該人体サポート装置を装着した使用者の上体が前傾すると、上体装着部と脚部装着部との間に設けられた引張バネが引張られる。この引張バネの復元力が上体装着部を介して使用者の上体に伝達されることで、使用者の上体にサポート力が生じる。

発明の効果

0018

請求項1記載の引張バネは、当該引張バネの軽量化を図ることができる、という優れた効果を有する。

0019

請求項2記載の引張バネは、当該引張バネの復元力を高めることができる、という優れた効果を有する。

0020

請求項3記載の引張バネは、当該引張バネの復元力を調節することができる、という優れた効果を有する。

0021

請求項4記載の人体サポート装置は、軽量化及び構成の簡素化を図ることができる、という優れた効果を有する。

0022

請求項5記載の人体サポート装置は、重量物を持ち上げる際における使用者の腰部の負荷を低減することができる、という優れた効果を有する。

図面の簡単な説明

0023

腰部サポート装置を斜め前方側から見た斜視図である。
腰部サポート装置を側方側から見た側面図である。
(A)は自然長の引張バネを示す側面図であり、(B)は(A)に示された状態の引張バネの弾性チューブ及びメッシュスリーブを模式的に示す模式図である。
(A)は引張試験機にセットされた自然長の引張バネを示す図であり、(B)は自然長に対して引張られた引張バネを示す図である。
腰部サポート装置を装着した使用者が前傾した状態を示す側面図である。
腰部サポート装置における使用者の前傾角度サポートトルクとの関係を示すグラフである。

実施例

0024

図1図4を用いて本発明の実施形態に係る腰部サポート装置について説明する。なお、腰部サポート装置を装着している状態でかつ直立した状態の使用者から見た前後方前方側を矢印FRで示し、右側及び左側をそれぞれ矢印RH及び矢印LHで示し、上下方向上側を矢印UPで示す。また、以下の説明で、単に前後、左右、上下の方向を示す場合は、腰部サポート装置を装着している状態でかつ直立した状態の使用者から見た前後、左右、上下を示すものとする。

0025

図1及び図2に示されるように、人体サポート装置としての腰部サポート装置10は、使用者の腰部の側方側に配置される左右一対のベース部12と、ベース部12に取付けられていると共に使用者の腰部に装着される腰部ベルト14と、を備えている。また、腰部サポート装置10は、使用者の大腿部に沿って配置されると共にベース部12に傾動可能に取付けられた第1装着部及び脚部装着部としての大腿アーム16と、使用者の上体に沿って配置されると共にベース部12に傾動可能に取付けられた第2装着部及び上体装着部としての上体側フレーム18と、を備えている。また、上体側フレーム18には、引張バネ20が取付けられている。

0026

ベース部12は、板状に形成された外側プレート22及び内側プレート24と、を含んで構成されている。外側プレート22と内側プレート24とは、側面視で(右側又は左側から見て)ほぼ同一の形状に形成されている。また、外側プレート22と内側プレート24とは、複数の接続ピン26等を介して接続されている。これにより、外側プレート22及び内側プレート24とは、左右方向に所定の間隔を空けてかつ互いに平行に配置されている。

0027

また、外側プレート22と内側プレート24との間には、第1プーリ28及び第2プーリ30が回転可能に設けられている。第1プーリ28は、外側プレート22及び内側プレート24の下部側に左右方向を回転軸方向として取付けられている。この第1プーリ28の回転軸は、使用者の股関節に対応する第1軸C1とされている。また、第1プーリ28は、後述するワイヤ48の一部が係止されるワイヤ係止部28Aと、後述する大腿アーム16が取付けられる大腿アーム取付部28Bと、を備えている。第2プーリ30は、外側プレート22及び内側プレート24の上部側かつ第1プーリ28の後方側に左右方向を回転軸方向として取付けられている。この第2プーリ30の回転軸は、使用者の仙腸関節に対応する第2軸C2とされている。また、第2プーリ30の外周部には、後述するワイヤ48の長手方向の中間部をガイドするためのガイド溝30Aが形成されている。さらに第2プーリ30は、後方側に向けて延出されていると共に、後述する上体側フレーム18が取付けられる上体側フレーム取付部30Bを備えている。

0028

腰部ベルト14は、使用者の上方側から見て前方側が開放された略C字状に形成されることにより使用者の腰部の後方側及び側方側に沿って配置される幅広パッド14Aを備えている。また、腰部ベルト14は、幅広パッド14Aの左右方向の両端部からそれぞれ延出された前方延出部14Bを備えている。そして、幅広パッド14A及び一対の前方延出部14Bによって形成される環状の部分の周長が使用者の腰部回りの長さに調節された状態で、一方の前方延出部14Bが他方の前方延出部14Bに係止されることで、腰部ベルト14が使用者の腰部に装着されるようになっている。

0029

大腿アーム16は、使用者の大腿部に沿って延びるアーム本体32と、アーム本体32に取付けられるパッド34と、を含んで構成されている。アーム本体32は、板状の部材に曲げ加工等が施されることによって形成されており、このアーム本体32は、使用者の大腿部の側方側に配置される側方側延在部32Aと、側方側延在部32Aの下端側から使用者の大腿部の前方側に向けて延びる前方側延在部32Bと、を備えている。図2に示されるように、側方側延在部32Aは、下方側に向かうにつれて前方側に傾斜されており、この側方側延在部32Aの上端部が、第1プーリ28の大腿アーム取付部28Bにヒンジ36を介して取付けられることで、大腿アーム16がベース部12に対して第1軸C1を傾動(回動)軸として傾動可能に取付けられるようになっている。なお、本実施形態では、ヒンジ36が左右方向に回動可能に構成されていることにより、大腿アーム16がベース部12に対して左右方向にも傾動可能になっている。

0030

腿パッド34は、使用者の大腿部の前方側の面に沿う湾曲形状とされており、この腿パッド34は、アーム本体32の前方側延在部32Bに取付けられている。また、腿パッド34は、アーム本体32に対して左右方向を軸方向として所定の角度だけ回動可能とされている。これにより、腿パッド34と使用者の大腿部の前方側の面との接触状態を所望の接触状態にすることができる。

0031

図1及び図2に示されるように、上体側フレーム18は、正面視で(使用者の正面側から見て)下方側が開放された略U字状(V字状)に形成されている。この上体側フレーム18は、左右方向に間隔を空けて配置されていると共に内部に引張バネ20が配置される引張バネ収容部38A(図2参照)を有する一対の引張バネ取付部38と、一対の引張バネ取付部38の上方側の部位を左右方向に繋ぐ接続部40と、を有して構成されている。一対の引張バネ取付部38は、正面視で上方側から下方側に向かうにつれて使用者の右側及び左側にそれぞれ傾斜されている。また、一対の引張バネ取付部38には、使用者の上体に装着される上体装着ベルト42が取付けられる上体装着ベルト取付部38Bが設けられている。上体装着ベルト42は、使用者の右肩に装着される右側装着ベルト42Rと、使用者の左肩に装着される左側装着ベルト42Lと、を含んで構成されており、右側装着ベルト42R及び左側装着ベルト42Lの長さはそれぞれ調整可能とされている。

0032

また、一対の引張バネ取付部38の下端部は、第2プーリ30の上体側フレーム取付部30Bに固定されている。これにより、上体側フレーム18が、ベース部12に対して第2軸C2を傾動(回動)軸として傾動可能になっている。

0033

図3(A)及び(B)に示されるように、引張バネ20は、所謂McKibben型の人工筋肉と同様に構成されている。この引張バネ20の長手方向一方側の端部は、上体側フレーム18の引張バネ取付部38(図2参照)の上端部に係止されるフレーム係止部20Aとされており、引張バネ20の長手方向他方側の端部は、後述するワイヤ48(図2参照)が係止される荷重入力部としてのワイヤ係止部20Bとされている。また、引張バネ20は、ゴム等の弾性材料を用いて管状に形成されたガス封入部としての弾性チューブ44と、弾性チューブ44を覆うカバー部材としての筒状のメッシュスリーブ46と、を含んで構成されている。

0034

弾性チューブ44は、内部にガス(空気)が封入される密閉空間を有しており、この弾性チューブ44は、フレーム係止部20Aとワイヤ係止部20Bとの間に配置されている。この弾性チューブ44の内部には、バルブ50(図4(A)参照)を介して空気を封入することが可能となっている。これにより、弾性チューブ44内の密閉空間内に予め封入されるガスの量(ガスの質量)が調節可能となっている。

0035

メッシュスリーブ46は、例えば伸縮性の小さい高張力繊維等の線材が織り上げられること等により形成されている。また、メッシュスリーブ46の長さ(軸)方向の両端部は、フレーム係止部20A及びワイヤ係止部20Bにそれぞれ固定されている。そして、図4(A)に示された自然長の状態から図4(B)に示された状態まで引張バネ20が引張られると(ワイヤ係止部20Bがフレーム係止部20Aと離間する方向へ移動されると)、メッシュスリーブ46の引張方向(矢印A1方向)への寸法が増加されると共に当該引張方向と直交する方向(矢印B方向)への寸法が減少するようになっている。これにより、当該メッシュスリーブ46内に配置された弾性チューブ44の引張方向(矢印A1方向)への寸法が増加されると共に当該引張方向と直交する方向(矢印B方向)への寸法が減少されるようになっている。その結果、弾性チューブ44内の密閉空間内の体積が減少されて、当該密閉空間内のガスが圧縮される。これにより、引張方向とは反対方向(矢印A2方向)への復元力がワイヤ係止部20Bに生じるようになっている。なお、図4(A)及び(B)に示された引張試験においては、自然長及び引張られた状態におけるフレーム係止部20Aとワイヤ係止部20Bとの間の長さLは、それぞれ228mm及び246mmである。また、自然長及び引張られた状態における弾性チューブ44の長手方向の中央部の外径Dは、36mm及び22mmである。ここで、弾性チューブ44とメッシュスリーブ46とは密着されているため、弾性チューブ44の外径とメッシュスリーブ46の外径とは一致するものと仮定している。そして、本試験においては、図4(A)に示された自然長の状態から図4(B)に示された状態まで引張バネ20が引張られることで、弾性チューブ44内の密閉空間内の体積が約60パーセントほど減少されている。

0036

また、本実施形態の腰部サポート装置10は、以上説明した4本又は2本の引張バネ20を備えている。そして、4本の引張バネ20を備えた構成では、一対の引張バネ取付部38(図1参照)内にそれぞれ2本ずつの引張バネ20が設けられている。また、2本の引張バネ20を備えた構成では、一対の引張バネ取付部38(図1参照)内にそれぞれ1本ずつの引張バネ20が設けられている。

0037

図2に示されるように、上体側フレーム18の引張バネ収容部38A内に配置された引張バネ20の下端部(ワイヤ係止部20B)には、ワイヤ48の一端部が係止されている。また、ワイヤ48は、上体側フレーム18下端側から導出されており、さらにワイヤ48の他端部は、第1プーリ28のワイヤ係止部28Aに係止されている。

0038

(本実施形態の作用並びに効果)
次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。

0039

図5に示されるように、本実施形態では、腰部ベルト14、上体装着ベルト42及び大腿アーム16が使用者Pの腰部P1、上体P2及び大腿部16にそれぞれ装着されることで、腰部サポート装置10が使用者Pに装着される。

0040

また、使用者Pが床面52に置かれた重量物54を持ち上げるために、使用者Pが前傾すると、大腿アーム16を支点として上体側フレーム18が前方側に向けて傾動される。その結果、引張バネ20が引張られる。そして、この引張バネ20のワイヤ係止部20Bに生じる復元力が上体側フレーム18を介して使用者Pの上体P2に伝達されることで、前傾した使用者Pの上体P2を引き起こす方向へのサポート力が生じる。これにより、使用者Pが床面52に置かれた重量物54を持ち上げる際に当該使用者Pの腰部P1に生じる負荷を低減することができる。

0041

ここで、図6には、使用者Pの前傾角度θとサポートトルクTとの関係を示すグラフが示されている。なお、使用者Pの前傾角度θとは、当該使用者Pを側方側から見て床面52と上体側フレーム18が延在する方向とのなす角度のことであり、サポートトルクTとは、上体側フレーム18に生じる第2軸C2(図2参照)回りのトルクのことである。

0042

4本の引張バネ20を備えた腰部サポート装置10においては、使用者Pが直立している状態で(前傾角度θが120°の状態で)、引張バネ20の弾性チューブ44内の圧力を0.08MPaに設定すると、符号T1で示された特性線に示されるように、前傾角度が0°の時に約100Nmのサポートトルクが得られる。

0043

また、2本の引張バネ20を備えた腰部サポート装置10においては、使用者Pが直立している状態で(前傾角度θが120°の状態で)、引張バネ20の弾性チューブ44内の圧力を0.2MPaに設定すると、符号T2で示された特性線に示されるように、前傾角度が0°の時に約100Nmのサポートトルクが得られる。このように、引張バネ20の本数や当該引張バネ20の弾性チューブ44内に封入される空気の圧力は、使用者Pが持ち上げる重量物54の重量や使用者Pが前傾する際の抵抗等を考慮して適宜設定すればよい。

0044

なお、符号T3で示された特性線は、4本の引張バネ20を備えた腰部サポート装置10において、外部から引張バネ20の弾性チューブ44内に空気を供給することにより、当該弾性チューブ44内の圧力を0.3MPaに保った場合における特性線である。
また、符号T4で示された特性線は、2本の引張バネ20を備えた腰部サポート装置10において、弾性チューブ44内の圧力を0.5MPaに保った場合における特性線である。

0045

また、本実施形態の腰部サポート装置10の一部を構成する引張バネ20は、金属等の固体に比べて単位体積当たりの質量が軽い空気を圧縮させることで、引張方向とは反対方向への復元力がワイヤ係止部20Bに生じる。その結果、金属等の固体の変形により復元力が生じる引張バネに比べて引張バネ20の軽量化を図ることができると共に、当該引張バネ20を含んで構成された腰部サポート装置10の軽量化を図ることができる。

0046

また、本実施形態では、復元力をワイヤ係止部20Bに生じさせるために、すなわち、使用者Pの上体P2にサポート力を生じさせるために、引張バネ20の弾性チューブ44内に空気を注入することが不要である。これにより、弾性チューブ44内にガスを注入するためのコンプレッサ、タンク及びチューブ等が不要となる。その結果、腰部サポート装置10の構成の簡素化を図ることができる。

0047

なお、本実施形態では、弾性チューブ44がメッシュスリーブ46に覆われているタイプの引張バネ20を用いて腰部サポート装置10を構成した例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、弾性チューブ44の長手方向の両端部にワイヤ係止部20B及びフレーム係止部20Aをそれぞれ結合したタイプの引張バネとしてもよい。このように、弾性チューブ44を設けるか否かについては、引張バネが引張られた際の弾性チューブ44内の空気の圧縮率や引張バネの引張強度等を考慮して、適宜設定すればよい。

0048

また、本実施形態では、引張バネ20を用いて腰部サポート装置10を構成した例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、使用者の腿上げ、腕上げ、寝ている状態からの起き上がり等をサポートする人体サポート装置に本発明を適用することができる。

0049

以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記に限定されるものでなく、その主旨を逸脱しない範囲内において上記以外にも種々変形して実施することが可能であることは勿論である。

0050

10腰部サポート装置(人体サポート装置)
20Bワイヤ係止部20B(荷重入力部)
44弾性チューブ(ガス封入部)
46メッシュスリーブ(カバー部材)10 腰部サポート装置
16大腿アーム(第1装着部及び脚部装着部)
18上体側フレーム(第2装着部及び上体装着部)

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