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技術 医療支援システム、医療支援方法及びプログラム

出願人 キヤノン株式会社
発明者 工藤朋紀
出願日 2015年11月13日 (5年0ヶ月経過) 出願番号 2015-223114
公開日 2017年5月25日 (3年6ヶ月経過) 公開番号 2017-091366
状態 未査定
技術分野 医療・福祉事務
主要キーワード 絞り込み範囲 多重共線性 ダミー変数 医療文書 順序尺度 医療支援装置 患者領域 名義尺度
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年5月25日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (7)

課題

ユーザによるエビデンス活用支援することを目的とする。

解決手段

処理対象の対象効果属性対応付けられた、エビデンスとしての文書を抽出する抽出手段と、記文書に対応付けられている患者属性と対象効果属性とに基づいて、患者属性と対象効果属性との関係性を評価する評価手段と、評価手段による評価結果に基づいて、対象効果属性に対して有意な患者属性を特定する特定手段とを有する。

概要

背景

従来、患者中心の医療のために、エビデンスに基づいた医療(EBM)が行われている。EBMは、治療効果副作用・予後の臨床結果に基づき医療を行うというものである。これは専門誌や学会で公表された過去の臨床結果や論文等を広く検索し、できるだけ客観的疫学的観察や統計学による治療結果の比較に根拠を求めながら、患者と共に方針を決めることを心がけるものである。特許文献1には、エビデンスとして新規患者の影響度が最大である項目の値と共に病名を表示するシステムが開示されている。

また、医療の分野においてメタアナリシスという解析法が知られている。メタアナリシスは、過去に行われた複数の研究結果を定量的に統合分析する統計学的な解析の方法の1つである。メタアナリシスは、複数の臨床試験データを単純に平均したものではなく、データのばらつきの度合いで重み付けしてから統合したものである(非特許文献1参照)。

概要

ユーザによるエビデンスの活用支援することを目的とする。処理対象の対象効果属性対応付けられた、エビデンスとしての文書を抽出する抽出手段と、記文書に対応付けられている患者属性と対象効果属性とに基づいて、患者属性と対象効果属性との関係性を評価する評価手段と、評価手段による評価結果に基づいて、対象効果属性に対して有意な患者属性を特定する特定手段とを有する。

目的

本発明はこのような問題点に鑑みなされたもので、医師等のユーザによるエビデンスの活用を支援することを目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

処理対象の対象効果属性対応付けられた、エビデンスとしての文書を抽出する抽出手段と、前記文書に対応付けられている患者属性と前記対象効果属性とに基づいて、前記患者属性と前記対象効果属性との関係性を評価する評価手段と、前記評価手段による評価結果に基づいて、前記対象効果属性に対して有意な患者属性を特定する特定手段とを有することを特徴とする医療支援システム

請求項2

前記エビデンスとしての文書と、前記効果属性と、前記患者属性とを対応付けて記憶する記憶手段をさらに有し、前記抽出手段は、前記記憶手段から前記文書を抽出し、前記評価手段は、前記記憶手段において前記文書に対応付けられている前記患者属性と前記対象効果属性とに基づいて、前記関係性を評価することを特徴とする請求項1に記載の医療支援システム。

請求項3

前記有意な患者属性を表示手段に表示させる表示制御手段をさらに有することを特徴とする請求項1又は2に記載の医療支援システム。

請求項4

ユーザから効果属性の選択指示受け付ける受付手段をさらに有し、前記評価手段は、前記選択指示に係る前記効果属性を、前記対象効果属性とし、前記関係性を評価することを特徴とする請求項1乃至3何れか1項に記載の医療支援システム。

請求項5

前記有意な患者属性と、処置対象患者の患者属性の値と、に基づいて、前記対象効果属性を示す文書の中から、提示対象の文書を決定する決定手段をさらに有し、前記表示制御手段は、前記提示対象の文書を示す情報をさらに前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項3又は4に記載の医療支援システム。

請求項6

前記抽出手段が抽出した文書に対応する効果属性に基づいて、前記対象患者に対して処置を適用した場合の効果属性の属性値推定する推定手段をさらに有し、前記表示制御手段は、前記推定手段により推定された前記属性値をさらに前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項5に記載の医療支援システム。

請求項7

前記推定手段は、前記抽出手段が抽出した複数の文書それぞれに対応する、前記対象患者に対する効果属性の属性値を推定し、前記表示制御手段は、複数の属性値の総合値をさらに前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項6に記載の医療支援システム。

請求項8

前記評価手段は、前記患者属性の属性値に対応する変数を用いた多変量解析により前記関係性を評価することを特徴とする請求項1乃至7何れか1項に記載の医療支援システム。

請求項9

前記評価手段は、前記文書に対応付けらている前記変数を用いた前記多変量解析により前記関係性を評価することを特徴とする請求項8に記載の医療支援システム。

請求項10

予め定められた条件に従い、前記患者属性の属性値を前記変数に変換する変換手段をさらに有し、前記評価手段は、前記変換手段により得られた前記変数を用いた前記多変量解析により前記関係性を評価することを特徴とする請求項8に記載の医療支援システム。

請求項11

ユーザからの指示に従い、前記患者属性の属性値を前記変数に変換する変換手段をさらに有し、前記評価手段は、前記変換手段により得られた前記変数を用いた前記多変量解析により前記関係性を評価することを特徴とする請求項8に記載の医療支援システム。

請求項12

医療支援システムが実行する医療支援方法であって、処理対象の対象効果属性に対応付けられた、エビデンスとしての文書を抽出する抽出ステップと、前記文書に対応付けられている患者属性と前記対象効果属性とに基づいて、前記患者属性と前記対象効果属性との関係性を評価する評価ステップと、前記評価ステップにおける評価結果に基づいて、前記対象効果属性に対して有意な患者属性を特定する特定ステップとを含むことを特徴とする医療支援方法。

請求項13

コンピュータを、請求項1乃至11何れか1項に記載の医療支援システムの各手段として機能させるためのプログラム

技術分野

0001

本発明は、医療支援システム医療支援方法及びプログラムに関する。

背景技術

0002

従来、患者中心の医療のために、エビデンスに基づいた医療(EBM)が行われている。EBMは、治療効果副作用・予後の臨床結果に基づき医療を行うというものである。これは専門誌や学会で公表された過去の臨床結果や論文等を広く検索し、できるだけ客観的疫学的観察や統計学による治療結果の比較に根拠を求めながら、患者と共に方針を決めることを心がけるものである。特許文献1には、エビデンスとして新規患者の影響度が最大である項目の値と共に病名を表示するシステムが開示されている。

0003

また、医療の分野においてメタアナリシスという解析法が知られている。メタアナリシスは、過去に行われた複数の研究結果を定量的に統合分析する統計学的な解析の方法の1つである。メタアナリシスは、複数の臨床試験データを単純に平均したものではなく、データのばらつきの度合いで重み付けしてから統合したものである(非特許文献1参照)。

0004

特開2004−288047号公報

先行技術

0005

Introduction to Meta-Analysis Michael Borenstein (著), Larry V. Hedges (著), Julian P. T. Higgins (著)

発明が解決しようとする課題

0006

医師が患者に施す処置を決定する際には、必要なエビデンスをすべて読むことが望ましい。しかしながら、参照可能なエビデンスが多数存在するため、必要なエビデンスを検索するのが難しく、エビデンスを有効に活用しきれていないという問題があった。

0007

本発明はこのような問題点に鑑みなされたもので、医師等のユーザによるエビデンスの活用を支援することを目的とする。

課題を解決するための手段

0008

そこで、本発明は、医療支援システムであって、処理対象の対象効果属性対応付けられた、エビデンスとしての文書を抽出する抽出手段と、前記文書に対応付けられている患者属性と前記対象効果属性とに基づいて、前記患者属性と前記対象効果属性との関係性を評価する評価手段と、前記評価手段による評価結果に基づいて、前記対象効果属性に対して有意な患者属性を特定する特定手段とを有することを特徴とする。

発明の効果

0009

本発明によれば、ユーザによるエビデンスの活用を支援することができる。

図面の簡単な説明

0010

医療支援装置を示す図である。
エビデンス関連情報の一例を示す図である。
表示画面例を示す図である。
効果表示処理を示すフローチャートである。
提示対象のエビデンスを決定する処理の説明図である。
変更例の説明図である。

実施例

0011

以下、本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。

0012

図1は、実施形態にかかる医療支援装置100を示す図である。医療支援装置100は、CPU101と、ROM102と、RAM103と、HDD104と、表示部105と、入力部106と、通信部107とを有している。CPU101は、ROM102に記憶された制御プログラム読み出して各種処理を実行する。RAM103は、CPU101の主メモリワークエリア等の一時記憶領域として用いられる。HDD104は、各種情報や各種プログラムを記憶する。なお、後述する医療支援装置100の機能や処理は、CPU101がROM102又はHDD104に格納されているプログラムを読み出し、このプログラムを実行することにより実現されるものである。表示部105は、各種情報を表示する。入力部106は、キーボードマウスを有し、ユーザによる各種操作を受け付ける。通信部107は、ネットワークを介して外部装置との通信処理を行う。

0013

HDD104は、エビデンス等の情報を記憶している。エビデンスとは、医学論文や医学文書等である。CPU101は、エビデンス等の情報に基づいて、適切なエビデンスを選択し、ユーザとしての医師に提示する。図2は、HDD104に記憶されているエビデンス関連情報の一例を示す図である。HDD104には、複数のエビデンスが対応する処置内容毎に分類されて記憶されている。さらに、各エビデンスには、属性と、各属性に対する属性値とが対応付けられている。「属性」は、エビデンス(医学論文、医療文書等)に書かれている重要な項目であり、各エビデンスには、「患者属性」、「効果属性」及び「処置属性」の3つの属性が対応付けられている。

0014

「患者属性」は、「個人属性」と「病態属性」とを含んでいる。「個人属性」は、「年齢属性」、「性別属性」等患者の個人情報に係る属性である。「病態属性」は、「血圧」や「身長」等患者の検査結果等の病態に係る属性である。「効果属性」は、「死亡低下率」(指標としてオッズ比、ARRNNT等)、「発症低下率」、「入院日数低下率」、「検査値変化」等処置に対する結果に係る属性である。「処置属性」は、処置方法に関する属性である。このように、HDD104は、構造化されたエビデンスを記憶している。なお、エビデンスの各属性とその属性値は、例えば管理者等により予め付与され、登録されているものとする。さらに、CPU101は、属性の誤り自動抽出し、修正してもよい。

0015

通常、効果(アウトカムまたはエンドポイント)には、2値効果(脳卒中、心筋梗塞、死亡等のベント発生の割合等)と、連続値効果(潰瘍の症状の減少や日数輸血量、肺機能の変化等)の2種類がある。前者では、オッズ比(OR)や相対危険(RR)が用いられる。後者では、測定尺度の単位が同じ場合は介入群と対照群平均値の差(加重平均の差:WMD)が用いられる。また、測定尺度の単位が異なる場合には、標準化平均差SMD)が用いられる。すなわち、平均の差を標準偏差で除したもので統合される。効果が2値でない場合には、閾値を設定することで2値変数に変換した値を用いることとしてもよい。なお、HDD104は、エビデンスと、各属性と、各属性の属性値とを対応付けて記憶していればよく、そのためのデータ構成は実施形態に限定されるものではない。

0016

以下、情報処理システムが、医師が対象患者に対する処置を決定する際に、適切なエビデンスを提示する処理について説明する。図3(a)は、医療支援装置100の表示部105に表示される表示画面の一例を示す図である。表示画面300の患者領域310には、対象患者の患者属性とその属性値が表示されている。エビデンス領域320には、医師により選択された処置の種類毎の提示領域が設けられている。図3の例では、降圧療法薬剤A)と降圧療法(薬剤B)と降圧療法(薬剤C)に対応する提示領域321〜323が設けられている。なお、処置の数が多く1画面に表示しきれない場合には、スクロールにより他の処置が表示されるものとする。

0017

各提示領域321〜323には、処置の種類331が表示されている。また、提示領域には、有意な患者属性332と、有意な患者属性332に対する範囲333と、有意な患者属性332に対する対象患者の属性値を示す三角アイコン334と、が表示されている。ここで、有意な患者属性とは、医師により選択された処置と効果属性に対して寄与する患者属性である。図3の例では、降圧療法(薬剤A)は年齢と血圧の影響が大きいことが分かる。有意な患者属性は、医師により選択された効果属性と処置とにより特定されるエビデンス群の患者属性に基づいて特定される。また、範囲は、有意な患者属性に対して、エビデンス群の各エビデンスに示される属性値を含む範囲である。

0018

また、解析結果領域335には、メタアナリシスの標準的な表示内容が表示される。四角アイコン336は、エビデンスに示される患者のサンプルサイズを表している。四角アイコン336の位置は、効果(平均値)を表し、四角アイコン336がより左に位置するほど効果が大きく、より右に位置するほど悪化することを意味する。337は中央線で、四角アイコン336が中央線337上にあるときに効果なしを意味する。338は、横線で、この幅が短いほど、効果の信頼性が高いことを意味する。339は各エビデンスを識別するエビデンスIDを表している。ひし形アイコン340は、対応する処置に対して集計されたトータルな効果(総合値)を表している。例えば、処置として降圧療法(薬剤C)を適用した場合、エビデンスC1はほぼ効果がなく、エビデンスC2は悪化、トータルな効果もほぼ効果がないことがわかる。

0019

効果属性領域350には、記憶装置110に記録されているすべてのエビデンスから得られた効果属性が一覧表示される。医師は、表示画面300の内容に基づき、読むべきエビデンスを判断して必要なエビデンスを確認することができる。

0020

なお、図3(b)は、他の例に係る表示画面360の表示例である。表示画面360は、図3(a)に示す表示画面300を簡略化した表示例であり、各エビデンスの効果を省略してトータルの効果のみ表示した例である。

0021

図4は、医療支援装置100による効果表示処理を示すフローチャートである。S400において、CPU101は、医師から対象患者に対する処置属性の選択指示を受け付ける。次に、S401において、CPU101は、医師から効果属性の選択指示を受け付ける(受付処理)。なお、医師は、処置対象となる対象患者の情報を基に、効果属性を決め、表示画面300の効果属性領域350において、効果属性を選択する。これに対し、CPU101は、入力部106を介して、効果属性の選択指示を受け付ける。以下、選択指示に係る処置属性を対象処置属性、選択指示に係る効果属性を対象効果属性と称する。次に、S402において、CPU101は、HDD104から、対象処置属性を示し、かつ対象効果属性を示すエビデンスを抽出する(抽出処理)。そして、CPU101は、抽出した複数のエビデンスを以降の処理対象の対象エビデンス群とする。なお、他の例としては、CPU101は、医師の選択に替えて、対象患者の患者属性に基づいて、自動的に対象処置属性を特定してもよい。

0022

次に、S403において、CPU101は、S302において抽出されたエビデンス群の各エビデンスの患者属性の属性値と、対象効果属性の属性値とに基づいて、対象効果属性と各患者属性との関係性を評価する(評価処理)。具体的には、CPU101は、重回帰分析を利用し、関係性の指標となる関連度としてt値を算出する。まず、CPU101は、各患者属性のタイプ別に必要に応じてダミー変数割り当てる。例えば、性別のような名義尺度は「男性」、「女性」の2つの変数を割り当てる。男性であれば「男性」変数=1、女性であれば「女性」変数=0となる。性別の指定がなければ、「男性」変数と「女性」変数はともに1となる。また、年齢や血圧等の検査値のような比尺度で、エビデンスでは対象範囲があるような属性値がある。例として患者の年齢属性において順序尺度のダミー変数として表現することする。20以下=0、40歳以上=1、60歳以上=2、80歳以上=3のように表現することが可能である。

0023

なお、上述のように患者属性の属性値をダミー変数に変換するための条件が予め定められており、本条件はHDD104等の記憶部に設定されているものとする。そして、CPU101は、この条件に従い、各患者属性の属性値をダミー変数に変換する(変換処理)。また、他の例としては、エビデンスに対応付けて、患者属性の属性値に対応するダミー変数がHDD104に予め記憶されていてもよい。この場合には、CPU101は、ダミー変数への変換処理を行うのに替えて、HDD104に記憶されているダミー変数を抽出すればよい。

0024

CPU101は、ダミー変数を用いて、複数の患者属性それぞれの属性値と対象効果属性の属性値との相関として重回帰分析で算出される係数tを関連度として得る。表1は、「年齢」と「血圧」を順序尺度として、「性別」と「BMI25以上」を名義尺度としてダミー変数を定義し、(式1)とした場合の重回帰分析の結果を示す表である。表1に示すように、重回帰分析により、各患者属性に対し、係数K1〜K5と、標準誤差と、t値(t1〜t5)とが得られる。

「効果」=K1*「年齢」+K2*「血圧」+K3*「性別:男性」+K4*「性別:女性」+K5*「BMI:25以上」 …(式1)

0025

次に、S404において、CPU101は、S403における評価結果に基づいて、対象効果属性に対し有意な患者属性を特定する(特定処理)。重回帰分析において計算されるt値は、説明変数の係数や定数項の確からしさの度合いを示す値である。t値は、それぞれの患者属性(説明変数)が対象効果属性(目的変数)に与える影響の大きさを表し、絶対値が大きいほど影響が強いことを意味する。そこで、本実施形態においては、CPU101は、ひとつの目安として2を閾値とし、t値の絶対値が閾値以上の場合は統計的にはその説明変数は目的変数に影響する、すなわち有意な説明変数(有意な患者属性)であると判断する。表1の例においては、CPU101は、t値に基づき、「血圧」及び「年齢」を有意な患者属性として特定する。なお、t値が閾値以上となる患者属性の数が多い場合には、t値が閾値以上の患者属性のうち、上位n個までの患者属性を有意な患者属性として特定してもよい。

0026

次に、S405において、CPU101は、対象患者の患者属性と、有意な患者属性とに基づいて、対象エビデンス群から提示対象のエビデンスを決定する。具体的には、CPU101は、有意な患者属性に対し、対象患者の属性値を含む範囲を抽出範囲として決定する。例えば、有意な患者属性である「年齢」については、対象患者の年齢が72歳であることから、抽出範囲は、「40歳以上」、「60歳以上」と決定される。なお、「80歳以上」は対象から外される。同様に、有意な患者属性である「血圧」については、対象患者の血圧が172mmHgであることから抽出範囲は、「140mmHg以上」と「160mmHg以上」と決定され、「180mmHg以上」は対象から外される。なお、有意な患者属性以外の患者属性については、抽出範囲は指定なし(すべての属性値)となる。例えば、「BMI係数」については、表1に示すようにt値が閾値未満であるため、抽出範囲は指定なしとなる。CPU101は、以上のように患者属性に係る抽出範囲を決定し、抽出範囲に基づいて、対象エビデンス群から、提示対象のエビデンスを決定する(決定処理)。これにより、例えば、図5に示すように、19個のエビデンスのうち、斜線で示す10個のエビデンスが提示対象のエビデンスとして決定される。

0027

次に、S406において、CPU101は、S405において抽出された、提示対象のエビデンスを用いて、対象患者に対象処置を適用した場合の効果属性の属性値を推定する(推定処理)。本実施形態においては、CPU101は、メタアナリシスの手法を用いて属性値を推定する。メタアナリシスによって、母集団の数を大きくすることで、この統計的有意性のある差異発見される可能性が上がる。メタアナリシスの手法は母数(固定)効果モデルや変量効果モデル等いくつかの手法があるが、特定の手法に限定するものではない。以下においては、母数(固定)効果モデルの1つであるMantel-Haenszel法を用いた場合を例に処理を説明する。なお、各エビデンスの結果を、表2の通り定義するものとする。

0028

CPU101は、(式2)により、効果(オッズ比)を算出する。



さらに、CPU101は、(式3)により、効果(オッズ比)の標準誤差を算出する。

0029

さらに、CPU101は、(式4)により、各研究の重み付けωiを算出する。



そして、CPU101は、(式5)により、トータルな効果(オッズ比)を算出する。

0030

さらに、CPU101は、(式6)により、その95%信頼区間を算出する。



なお、メタアナリシスの詳細については、非特許文献1を参照することができる。

0031

次に、S407において、CPU101は、提示対象のエビデンスと、有意な患者属性と、メタアナリシスの分析結果を表示画面300に表示する(表示制御処理)。CPU101は、有意な患者属性332と、その範囲333、有意な患者属性に対する対象患者の属性値を示す三角アイコン334を表示する。また、CPU101は、提示対象のエビデンスのエビデンスIDと、各エビデンスの効果属性の属性値(四角のアイコン)とを表示し、さらにエビデンス毎の属性値の総合値(ひし形のアイコン)を表示する。なお、提示対象のエビデンスのエビデンスIDは、提示対象の文書を示す情報の一例である。

0032

以上のように、本実施形態に係る100は、患者に対して選択された効果属性に有意な患者属性を特定し、この患者属性を用いて、エビデンスの絞り込みを行うことができる。すなわち、医療支援装置100は、医師によるエビデンスの活用を支援することができる。

0033

なお、本実施形態の第1の変更例としては、エビデンス活用の支援方法は、実施形態に限定されるものではない。例えば、有意な患者属性から、医師が絞り込み範囲(抽出範囲)を決定したい場合もある。この場合には、医療支援装置100は、有意な患者属性のみを表示し、医師がこの有意な患者属性からエビデンスの絞り込みの範囲(抽出範囲)を指定することとする。そして、医療支援装置100は、医師の指示に従い絞り込みを行い、その結果としてのエビデンスと、メタアナリシスの分析結果を表示してもよい。

0034

また、第2の変更例としては、本実施形態においては、処理対象となる対象効果属性は、医師が選択するものとしたが、これに限定されるものではない。他の例としては、CPU101は、すべての効果属性を対象効果属性とし、すべての効果属性に対し、有意な患者属性の特定、エビデンスの絞り込み等を行ってもよい。

0035

また、第3の変更例としては、CPU101は、関係性の評価において重回帰分析を用いることとしたが、これに替えて、他の多変量解析等を用いてもよい。他の多変量解析としては、例えば共分散解析が挙げられる。なお、この場合も、CPU101は、各患者属性の属性値を予め定められた条件に従い、多変量解析に用いられる変数に変換すればよい。また、他の例としては、医療支援装置100は、多変量解析に用いられる変数をエビデンスに対応付けて記憶しておいてもよい。

0036

また、第4の変更例としては、医療支援装置100が実行する処理は、複数の装置からなる医療支援システムにより実現されてもよい。例えば、記憶装置と情報処理装置とを備えた医療支援システムにおいて、記憶装置がエビデンスと、エビデンスの効果属性、患者属性等の情報を記憶しているものとする。そして、情報処理装置が記憶装置から情報を読み出して、図4に示す効果表示処理を行うこととしてもよい。

0037

また、第5の変更例としては、医療支援装置100は、ダミー変数の割り当てを医師の入力に応じて行ってもよい。実施形態においては、CPU101は、連続尺度を順序尺度としてダミー変数を割り当てているが、これに替えて、ユーザ指示に応じて、連続尺度の範囲を適当に区切り名義尺度としてダミー変数を割り当ててもよい。例えば、60歳以上を対象とした場合、ダミー変数として範囲を適当に区切り名義尺度として扱うことができる。年齢であれば、「0歳−20歳」、「20歳−40歳」、「40歳−60歳」、「60歳−80歳」、「80歳以上」ように5つのダミー名義尺度として表現できる。なお、変数同士が関係性の高い場合、多重共線性と呼ばれる状態になるため、係数が直感に反する値になることがある。範囲を細かくすると多重共線性となるため適当な範囲設定が必要である。CPU101は、60歳以上の場合、「0歳−20歳」=0、「20歳−40歳」=0、「40歳−60歳」=0、「60歳−80歳」=1、「80歳以上」=1のように変換すればよい。図6は、連続尺度を名義尺度ダミー変数とした場合の具体例である。

0038

(他の実施形態の例)
本発明の目的は前述した実施例の機能を実現するプログラムコードを記録した記録媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータが記録媒体に格納された制御プログラムコードを読み出し実行することによっても達成される。この場合、記憶媒体から読み出された制御プログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することとなり、その制御プログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。制御プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスクハードディスク光ディスク光磁気ディスクCD−ROM、CD−R、磁気テープ不揮発性メモリカード、ROM、DVD等を用いることができる。

0039

また、コンピュータが読み出した制御プログラムコードを実行することにより、前述した実施例の機能が実現される場合も含まれる。また、その制御プログラムコードの指示に基づきコンピュータ上で稼動しているOS等が実際の処理を行い、その処理によって前述した実施例の機能が実現される場合も含まれる。

0040

さらに、記憶媒体から読み出された制御プログラムコードが、コンピュータに挿入されたボードに備わるメモリに書きこまれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、そのボードが実際の処理を行い、その処理によって機能が実現される場合も含まれる。コンピュータに接続されたユニットも同様である。

0041

以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。

0042

100情報処理装置
101 CPU
104 HDD
105 表示部
106 入力部

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