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技術 コンデンサ

出願人 株式会社ケーヒン・サーマル・テクノロジー
発明者 有野康太中根大衛
出願日 2015年11月17日 (5年0ヶ月経過) 出願番号 2015-224839
公開日 2017年5月25日 (3年6ヶ月経過) 公開番号 2017-090023
状態 特許登録済
技術分野 圧縮機、蒸発器、凝縮器、流体循環装置 一般的な熱交換又は熱伝達装置の細部(3)
主要キーワード 総流路断面積 仮想垂直線 外方張り出し 用連通路 受液タンク 気相分 連通部材 気液分離効果
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重要な関連分野

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図面 (9)

課題

外部環境変動に対する凝縮部の凝縮能力の安定性が向上したコンデンサを提供する。

解決手段

コンデンサ1は、凝縮部1A、過冷却部1Bおよび受液部2を備えている。受液部2内に、冷媒が凝縮部1Aから流入する第1空間19と、第1空間19よりも上方に位置しかつ冷媒が第1空間19内から流入する第2空間20と、第1空間19の下方に位置しかつ冷媒が第2空間20から流入して過冷却部1Bに流出する第3空間21とを設ける。冷媒が第1空間19から第2空間20に流入する部分に絞り22を設ける。受液部2内に、第2空間20と第3空間21とを通じさせる冷媒通過路28と、第1空間19内に存在する周壁部分30を有する冷媒流通部材27を配置する。冷媒流通部材27の周壁部分30の下部に、第1空間19と冷媒通過路28とを通じさせる流入口36を設ける。

概要

背景

たとえばカーエアコンコンデンサとして、本出願人は、先に、凝縮部と、凝縮部の下方に設けられた過冷却部と、凝縮部と過冷却部との間に設けられ、かつ長手方向を上下方向に向けるとともに上下両端部が閉鎖された筒状体からなる受液部とを備えており、凝縮部に、長手方向を左右方向に向けるとともに上下方向に間隔をおいて並列状に配置された複数の熱交換管からなる少なくとも1つの冷媒凝縮パスと、下端の冷媒凝縮パスの熱交換管の冷媒流れ方向下流側端部が通じる凝縮部出口ヘッダ部とが設けられ、過冷却部に、長手方向を左右方向に向けるとともに上下方向に間隔をおいて並列状に配置された複数の熱交換管からなる少なくとも1つの冷媒過冷却パスと、凝縮部出口ヘッダ部と左右いずれか同じ側でかつ凝縮部出口ヘッダ部よりも下方の高さ位置に設けられるとともに、上端の冷媒過冷却パスの熱交換管の冷媒流れ方向上流側端部が通じる過冷却部入口ヘッダ部とが設けられ、受液部の下端が凝縮部出口ヘッダ部の下端よりも下方に位置するとともに、受液部の上端が凝縮部出口ヘッダ部の下端よりも上方に位置しており、下端の冷媒凝縮パスの熱交換管から流出した冷媒が、受液部を経て上端の冷媒過冷却パスの熱交換管に流入するようになっているコンデンサであって、左右いずれか一端部側に、凝縮部の全熱交換管が接続される第1ヘッダタンクと、過冷却部の全熱交換管が接続される第2ヘッダタンクとが、第2ヘッダタンクが第1ヘッダタンクよりも左右方向外側に位置するように配置され、第1ヘッダタンクに凝縮部出口ヘッダ部が設けられ、第2ヘッダタンクの下端が第1ヘッダタンクの下端よりも下方に位置するとともに同上端が第1ヘッダタンクの下端よりも上方に位置し、第2ヘッダタンクにおける第1ヘッダタンクの下端よりも下方に位置する部分に過冷却部の全熱交換管が接続され、第2ヘッダタンクに過冷却部入口ヘッダ部が設けられ、第1ヘッダタンクの凝縮部出口ヘッダ部と第2ヘッダタンク内における過冷却部入口ヘッダ部よりも上方の部分とが連通部材を介して通じさせられ、第2ヘッダタンクが受液部を兼ねており、下端の冷媒凝縮パスの熱交換管から流出して凝縮部出口ヘッダ部内に入った冷媒が、連通部材を経て第2ヘッダタンク内における過冷却部入口ヘッダ部よりも上方の部分に入り気液分離されて第2ヘッダタンク内を下方に流れて過冷却部入口ヘッダ部に入り、上端の冷媒過冷却パスの熱交換管に流入するようになっているコンデンサを提案した(特許文献1参照)。

特許文献1記載のコンデンサにおいては、第1ヘッダタンクの凝縮部出口ヘッダ部から第2ヘッダタンク内における過冷却部入口ヘッダ部よりも上方の部分に入った冷媒が、十分に気液に分離されずに下方に流れて過冷却部入口ヘッダ部内に入り、気相分の比較的多い冷媒が冷媒過冷却パスの熱交換管に流入することがある。

一般に、冷媒過冷却パスの熱交換管内には液相分のみが流れることが想定されているので、冷媒過冷却パスの全熱交換管の総内容積は小さく設計されており、気相分の多い冷媒が冷媒過冷却パスの熱交換管内に流入すると、コンデンサ内部での圧力損失が大きくなってカーエアコンへの負荷が大きくなる。特に、コンデンサの小型化を図った場合に、温度や風速などの外部環境極端に変動すると、負荷変動時にコンデンサ内部での圧力損失が瞬間的に大きくなり、凝縮部の凝縮能力が十分に発揮されない場合が想定される。

概要

外部環境変動に対する凝縮部の凝縮能力の安定性が向上したコンデンサを提供する。コンデンサ1は、凝縮部1A、過冷却部1Bおよび受液部2を備えている。受液部2内に、冷媒が凝縮部1Aから流入する第1空間19と、第1空間19よりも上方に位置しかつ冷媒が第1空間19内から流入する第2空間20と、第1空間19の下方に位置しかつ冷媒が第2空間20から流入して過冷却部1Bに流出する第3空間21とを設ける。冷媒が第1空間19から第2空間20に流入する部分に絞り22を設ける。受液部2内に、第2空間20と第3空間21とを通じさせる冷媒通過路28と、第1空間19内に存在する周壁部分30を有する冷媒流通部材27を配置する。冷媒流通部材27の周壁部分30の下部に、第1空間19と冷媒通過路28とを通じさせる流入口36を設ける。

目的

この発明の目的は、上記問題を解決し、外部環境変動に対する凝縮部の凝縮能力の安定性が向上したコンデンサを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

凝縮部と、凝縮部の下方に設けられた過冷却部と、凝縮部と過冷却部との間に設けられ、かつ長手方向を上下方向に向けるとともに上下両端部が閉鎖された筒状体からなる受液部とを備えており、凝縮部に、長手方向を左右方向に向けるとともに上下方向に間隔をおいて並列状に配置された複数の熱交換管からなる少なくとも1つの冷媒凝縮パスが設けられ、過冷却部に、長手方向を左右方向に向けるとともに上下方向に間隔をおいて並列状に配置された複数の熱交換管からなる少なくとも1つの冷媒過冷却パスが設けられ、下端の冷媒凝縮パスの熱交換管から流出した冷媒が、受液部を経て上端の冷媒過冷却パスの熱交換管に流入するようになっているコンデンサであって、受液部内に、冷媒が下端の冷媒凝縮パスの熱交換管から流入する第1空間と、第1空間よりも上方に位置し、かつ冷媒が第1空間から流入して気相と液相とに分離される第2空間と、第1空間の下方に位置し、かつ冷媒が重力により第2空間から流入するとともに上端の冷媒過冷却パスの熱交換管に流出する第3空間とが設けられており、受液部内における冷媒が第1空間から第2空間に流入する部分に絞りが設けられ、受液部内に、第1空間内に存在する部分を有しかつ第2空間と第3空間とを通じさせる冷媒通過路を有する冷媒流通部材が配置され、冷媒流通部材の第1空間に存在する部分の下部に、第1空間と冷媒通過路とを通じさせ、かつ下端の冷媒凝縮パスの熱交換管から第1空間に流入した冷媒の一部を冷媒通過路内に流入させる流入口が設けられているコンデンサ。

請求項2

冷媒流通部材が、長手方向を上下方向に向けるとともに内部に冷媒通過路が設けられた筒状であり、第1空間と第2空間との間の高さ位置において、冷媒流通部材の周壁外周面と受液部の周壁内周面との間に絞り形成部材が配置されるとともに当該絞り形成部材に絞りが設けられ、第1空間と第3空間との間の高さ位置において、冷媒流通部材の周壁外周面と受液部の周壁内周面との間に、受液部内を第1空間と第3空間とに分割する仕切部材が配置され、下端の冷媒凝縮パスの熱交換管から第1空間に流入した冷媒が絞り形成部材の絞りを通って第2空間に流入し、ついで冷媒流通部材の冷媒通過路を通って第3空間に流入し、その後上端の冷媒過冷却パスの熱交換管に流入するようになされている請求項1記載のコンデンサ。

請求項3

冷媒流通部材に、第2空間と冷媒通過路とを通じさせかつ第2空間内の冷媒を冷媒通過路内に流入させる第1連通口、および第3空間と冷媒通過路とを通じさせかつ冷媒通過路内の冷媒を第3空間に流出させる第2連通口が設けられ、冷媒流通部材の周壁が、上下方向の全体が第1空間の上下方向の全長と等しくかつ第1空間内に存在する周壁部分を有し、当該周壁部分に、前記流入口となる貫通穴が形成されている請求項2記載のコンデンサ。

請求項4

凝縮部が、受液部と別個に設けられ、かつ下端の冷媒凝縮パスの熱交換管の冷媒流れ方向下流側端部が通じる凝縮部出口ヘッダ部を有し、過冷却部が、凝縮部出口ヘッダ部と左右いずれか同じ側で、かつ凝縮部出口ヘッダ部よりも下方の高さ位置に設けられるとともに、上端の冷媒過冷却パスの熱交換管の冷媒流れ方向上流側端部が通じる過冷却部入口ヘッダ部を有し、受液部の下端が凝縮部出口ヘッダ部の下端よりも下方に位置するとともに、受液部の上端が凝縮部出口ヘッダ部の下端よりも上方に位置しており、受液部と凝縮部出口ヘッダ部との間に連通部材が設けられ、連通部材に、一端が凝縮部出口ヘッダ部内に開口するともに他端が受液部の第1空間内に開口する連通路が設けられ、前記流入口の上端が、当該連通路の第1空間側の開口における上下方向の中心よりも下方に設けられている請求項3記載のコンデンサ。

請求項5

前記流入口の上端が、前記連通路の第1空間側の開口の上下方向の中心と、前記仕切部材の上下方向の中心とを結ぶ仮想垂直線中点を通る仮想水平面よりも下方に位置している請求項4記載のコンデンサ。

請求項6

左右いずれか一端部側に、凝縮部の全熱交換管が接続される第1ヘッダタンクと、過冷却部の全熱交換管が接続される第2ヘッダタンクとが、第2ヘッダタンクが第1ヘッダタンクよりも左右方向外側に位置するように配置され、第2ヘッダタンクの下端が第1ヘッダタンクの下端よりも下方に位置するとともに同上端が第1ヘッダタンクの下端よりも上方に位置し、第2ヘッダタンクにおける第1ヘッダタンクの下端よりも下方に位置する部分に過冷却部の全熱交換管が接続され、第1ヘッダタンクに凝縮部出口ヘッダ部が設けられ、第2ヘッダタンクが受液部を兼ねているとともに第2ヘッダタンク内に第1〜第3空間が設けられ、第3空間の少なくとも一部が凝縮部出口ヘッダ部の下端よりも下方に位置しているとともに、当該第3空間が過冷却部入口ヘッダ部を兼ねている請求項4または5記載のコンデンサ。

請求項7

左右いずれか一端部側に、凝縮部および過冷却部の全熱交換管が接続されるヘッダタンクと、ヘッダタンクとは別個に形成された受液部とが配置され、ヘッダタンク内が分割部材により上下2つのタンク部に分割され、ヘッダタンクの上タンク部に凝縮部の全熱交換管が接続されるとともに、同下タンク部に過冷却部の全熱交換管が接続され、ヘッダタンクの上タンク部に凝縮部出口ヘッダ部が設けられ、ヘッダタンクの下タンク部に過冷却部入口ヘッダ部が設けられ、受液部内に第1〜第3空間が設けられ、受液部と過冷却部入口ヘッダ部との間に下側連通部材が設けられ、下側連通部材に、一端が受液部の第3空間内に開口するともに他端が過冷却部入口ヘッダ部内に開口する流出用連通路が設けられている請求項4または5記載のコンデンサ。

請求項8

冷媒流通部材、絞り形成部材および仕切部材がプラスチック製であって全体に一体化されている請求項2〜7のうちのいずれかに記載のコンデンサ。

技術分野

0001

この発明は、たとえば自動車に搭載される冷凍サイクルであるカーエアコンに好適に用いられるコンデンサに関する。

0002

この明細書および特許請求の範囲において、図1および図6の上下、左右を上下、左右というものとする。

背景技術

0003

たとえばカーエアコンのコンデンサとして、本出願人は、先に、凝縮部と、凝縮部の下方に設けられた過冷却部と、凝縮部と過冷却部との間に設けられ、かつ長手方向を上下方向に向けるとともに上下両端部が閉鎖された筒状体からなる受液部とを備えており、凝縮部に、長手方向を左右方向に向けるとともに上下方向に間隔をおいて並列状に配置された複数の熱交換管からなる少なくとも1つの冷媒凝縮パスと、下端の冷媒凝縮パスの熱交換管の冷媒流れ方向下流側端部が通じる凝縮部出口ヘッダ部とが設けられ、過冷却部に、長手方向を左右方向に向けるとともに上下方向に間隔をおいて並列状に配置された複数の熱交換管からなる少なくとも1つの冷媒過冷却パスと、凝縮部出口ヘッダ部と左右いずれか同じ側でかつ凝縮部出口ヘッダ部よりも下方の高さ位置に設けられるとともに、上端の冷媒過冷却パスの熱交換管の冷媒流れ方向上流側端部が通じる過冷却部入口ヘッダ部とが設けられ、受液部の下端が凝縮部出口ヘッダ部の下端よりも下方に位置するとともに、受液部の上端が凝縮部出口ヘッダ部の下端よりも上方に位置しており、下端の冷媒凝縮パスの熱交換管から流出した冷媒が、受液部を経て上端の冷媒過冷却パスの熱交換管に流入するようになっているコンデンサであって、左右いずれか一端部側に、凝縮部の全熱交換管が接続される第1ヘッダタンクと、過冷却部の全熱交換管が接続される第2ヘッダタンクとが、第2ヘッダタンクが第1ヘッダタンクよりも左右方向外側に位置するように配置され、第1ヘッダタンクに凝縮部出口ヘッダ部が設けられ、第2ヘッダタンクの下端が第1ヘッダタンクの下端よりも下方に位置するとともに同上端が第1ヘッダタンクの下端よりも上方に位置し、第2ヘッダタンクにおける第1ヘッダタンクの下端よりも下方に位置する部分に過冷却部の全熱交換管が接続され、第2ヘッダタンクに過冷却部入口ヘッダ部が設けられ、第1ヘッダタンクの凝縮部出口ヘッダ部と第2ヘッダタンク内における過冷却部入口ヘッダ部よりも上方の部分とが連通部材を介して通じさせられ、第2ヘッダタンクが受液部を兼ねており、下端の冷媒凝縮パスの熱交換管から流出して凝縮部出口ヘッダ部内に入った冷媒が、連通部材を経て第2ヘッダタンク内における過冷却部入口ヘッダ部よりも上方の部分に入り気液分離されて第2ヘッダタンク内を下方に流れて過冷却部入口ヘッダ部に入り、上端の冷媒過冷却パスの熱交換管に流入するようになっているコンデンサを提案した(特許文献1参照)。

0004

特許文献1記載のコンデンサにおいては、第1ヘッダタンクの凝縮部出口ヘッダ部から第2ヘッダタンク内における過冷却部入口ヘッダ部よりも上方の部分に入った冷媒が、十分に気液に分離されずに下方に流れて過冷却部入口ヘッダ部内に入り、気相分の比較的多い冷媒が冷媒過冷却パスの熱交換管に流入することがある。

0005

一般に、冷媒過冷却パスの熱交換管内には液相分のみが流れることが想定されているので、冷媒過冷却パスの全熱交換管の総内容積は小さく設計されており、気相分の多い冷媒が冷媒過冷却パスの熱交換管内に流入すると、コンデンサ内部での圧力損失が大きくなってカーエアコンへの負荷が大きくなる。特に、コンデンサの小型化を図った場合に、温度や風速などの外部環境極端に変動すると、負荷変動時にコンデンサ内部での圧力損失が瞬間的に大きくなり、凝縮部の凝縮能力が十分に発揮されない場合が想定される。

先行技術

0006

特開2012−247148号公報

発明が解決しようとする課題

0007

この発明の目的は、上記問題を解決し、外部環境変動に対する凝縮部の凝縮能力の安定性が向上したコンデンサを提供することにある。

課題を解決するための手段

0008

本発明は、上記目的を達成するために以下の態様からなる。

0009

1)凝縮部と、凝縮部の下方に設けられた過冷却部と、凝縮部と過冷却部との間に設けられ、かつ長手方向を上下方向に向けるとともに上下両端部が閉鎖された筒状体からなる受液部とを備えており、凝縮部に、長手方向を左右方向に向けるとともに上下方向に間隔をおいて並列状に配置された複数の熱交換管からなる少なくとも1つの冷媒凝縮パスが設けられ、過冷却部に、長手方向を左右方向に向けるとともに上下方向に間隔をおいて並列状に配置された複数の熱交換管からなる少なくとも1つの冷媒過冷却パスが設けられ、下端の冷媒凝縮パスの熱交換管から流出した冷媒が、受液部を経て上端の冷媒過冷却パスの熱交換管に流入するようになっているコンデンサであって、
受液部内に、冷媒が下端の冷媒凝縮パスの熱交換管から流入する第1空間と、第1空間よりも上方に位置し、かつ冷媒が第1空間から流入して気相と液相とに分離される第2空間と、第1空間の下方に位置し、かつ冷媒が重力により第2空間から流入するとともに上端の冷媒過冷却パスの熱交換管に流出する第3空間とが設けられており、受液部内における冷媒が第1空間から第2空間に流入する部分に絞りが設けられ、受液部内に、第1空間内に存在する部分を有しかつ第2空間と第3空間とを通じさせる冷媒通過路を有する冷媒流通部材が配置され、冷媒流通部材の第1空間に存在する部分の下部に、第1空間と冷媒通過路とを通じさせ、かつ下端の冷媒凝縮パスの熱交換管から第1空間に流入した冷媒の一部を冷媒通過路内に流入させる流入口が設けられているコンデンサ。

0010

2)冷媒流通部材が、長手方向を上下方向に向けるとともに内部に冷媒通過路が設けられた筒状であり、第1空間と第2空間との間の高さ位置において、冷媒流通部材の周壁外周面と受液部の周壁内周面との間に絞り形成部材が配置されるとともに当該絞り形成部材に絞りが設けられ、第1空間と第3空間との間の高さ位置において、冷媒流通部材の周壁外周面と受液部の周壁内周面との間に、受液部内を第1空間と第3空間とに分割する仕切部材が配置され、下端の冷媒凝縮パスの熱交換管から第1空間に流入した冷媒が絞り形成部材の絞りを通って第2空間に流入し、ついで冷媒流通部材の冷媒通過路を通って第3空間に流入し、その後上端の冷媒過冷却パスの熱交換管に流入するようになされている上記1)記載のコンデンサ。

0011

3)冷媒流通部材に、第2空間と冷媒通過路とを通じさせかつ第2空間内の冷媒を冷媒通過路内に流入させる第1連通口、および第3空間と冷媒通過路とを通じさせかつ冷媒通過路内の冷媒を第3空間に流出させる第2連通口が設けられ、冷媒流通部材の周壁が、上下方向の全体が第1空間の上下方向の全長と等しくかつ第1空間内に存在する周壁部分を有し、当該周壁部分に、前記流入口となる貫通穴が形成されている上記2)記載のコンデンサ。

0012

4)凝縮部が、受液部と別個に設けられ、かつ下端の冷媒凝縮パスの熱交換管の冷媒流れ方向下流側端部が通じる凝縮部出口ヘッダ部を有し、過冷却部が、凝縮部出口ヘッダ部と左右いずれか同じ側で、かつ凝縮部出口ヘッダ部よりも下方の高さ位置に設けられるとともに、上端の冷媒過冷却パスの熱交換管の冷媒流れ方向上流側端部が通じる過冷却部入口ヘッダ部を有し、受液部の下端が凝縮部出口ヘッダ部の下端よりも下方に位置するとともに、受液部の上端が凝縮部出口ヘッダ部の下端よりも上方に位置しており、受液部と凝縮部出口ヘッダ部との間に連通部材が設けられ、連通部材に、一端が凝縮部出口ヘッダ部内に開口するともに他端が受液部の第1空間内に開口する連通路が設けられ、前記流入口の上端が、当該連通路の第1空間側の開口における上下方向の中心よりも下方に設けられている上記3)記載のコンデンサ。

0013

5)前記流入口の上端が、前記連通路の第1空間側の開口の上下方向の中心と、前記仕切部材の上下方向の中心とを結ぶ仮想垂直線中点を通る仮想水平面よりも下方に位置している上記4)記載のコンデンサ。

0014

6)左右いずれか一端部側に、凝縮部の全熱交換管が接続される第1ヘッダタンクと、過冷却部の全熱交換管が接続される第2ヘッダタンクとが、第2ヘッダタンクが第1ヘッダタンクよりも左右方向外側に位置するように配置され、第2ヘッダタンクの下端が第1ヘッダタンクの下端よりも下方に位置するとともに同上端が第1ヘッダタンクの下端よりも上方に位置し、第2ヘッダタンクにおける第1ヘッダタンクの下端よりも下方に位置する部分に過冷却部の全熱交換管が接続され、第1ヘッダタンクに凝縮部出口ヘッダ部が設けられ、第2ヘッダタンクが受液部を兼ねているとともに第2ヘッダタンク内に第1〜第3空間が設けられ、第3空間の少なくとも一部が凝縮部出口ヘッダ部の下端よりも下方に位置しているとともに、当該第3空間が過冷却部入口ヘッダ部を兼ねている上記4)または5)記載のコンデンサ。

0015

7)左右いずれか一端部側に、凝縮部および過冷却部の全熱交換管が接続されるヘッダタンクと、ヘッダタンクとは別個に形成された受液部とが配置され、ヘッダタンク内が分割部材により上下2つのタンク部に分割され、ヘッダタンクの上タンク部に凝縮部の全熱交換管が接続されるとともに、同下タンク部に過冷却部の全熱交換管が接続され、ヘッダタンクの上タンク部に凝縮部出口ヘッダ部が設けられ、ヘッダタンクの下タンク部に過冷却部入口ヘッダ部が設けられ、受液部内に第1〜第3空間が設けられ、受液部と過冷却部入口ヘッダ部との間に下側連通部材が設けられ、下側連通部材に、一端が受液部の第3空間内に開口するともに他端が過冷却部入口ヘッダ部内に開口する流出用連通路が設けられている上記4)または5)記載のコンデンサ。

0016

8)冷媒流通部材、絞り形成部材および仕切部材がプラスチック製であって全体に一体化されている上記2)〜7)のうちのいずれかに記載のコンデンサ。

発明の効果

0017

上記1)〜8)のコンデンサによれば、凝縮部と、凝縮部の下方に設けられた過冷却部と、凝縮部と過冷却部との間に設けられ、かつ長手方向を上下方向に向けるとともに上下両端部が閉鎖された筒状体からなる受液部とを備えたコンデンサにおいて、受液部内に、冷媒が下端の冷媒凝縮パスの熱交換管から流入する第1空間と、第1空間よりも上方に位置し、かつ冷媒が第1空間から流入して気相と液相とに分離される第2空間と、第1空間の下方に位置し、かつ冷媒が重力により第2空間から流入するとともに上端の冷媒過冷却パスの熱交換管に流出する第3空間とが設けられているので、気液混相冷媒が上向きに流れて第1空間から第2空間内に流入すると、密度の小さい気相冷媒は第2空間内の上部に溜まり、密度の大きい液相冷媒は重力により第3空間内に流入しやすくなる。しかも、受液部内における冷媒が第1空間から第2空間に流入する部分に絞りが設けられているので、絞りの働きによって、冷媒が第1空間から第2空間に流入する際の流速が増大して上方に流れやすくなり、これによっても密度の小さい気相冷媒は第2空間内の上部に溜まりやすくなる。したがって、第2空間での気液分離効果が向上し、第3空間を経て冷媒過冷却パスの熱交換管に流入する冷媒中の気相分を減少させることができる。その結果、コンデンサの小型化を図った場合にも、外部環境変動に対する凝縮部の凝縮能力の安定性が向上し、特殊な外部環境条件下においても、凝縮部は、期待される冷媒凝縮能力を安定的に発揮する。

0018

また、上記1)〜8)のコンデンサによれば、受液部内に、第1空間内に存在する部分を有しかつ第2空間と第3空間とを通じさせる冷媒通過路を有する冷媒流通部材が配置され、冷媒流通部材の第1空間に存在する部分の下部に、第1空間と冷媒通過路とを通じさせ、かつ下端の冷媒凝縮パスの熱交換管から第1空間に流入した冷媒の一部を冷媒通過路内に流入させる流入口が設けられているので、冷媒凝縮パスの熱交換管から第1空間に流入した冷媒中の液相分の少なくとも一部が、流入口から冷媒流通部材の冷媒通過路内に入り、冷媒通過路を通って第3空間に入る。したがって、第3空間を経て冷媒過冷却パスの熱交換管に流入する冷媒中の液相分を増加させ、その結果気相分を減少させることができる。

0019

しかも、冷媒中に含まれていた冷凍機油は、密度が大きいので、第1空間から第2空間に流入しなかった分が、流入口を通って冷媒流通部材の冷媒通過路内に入る冷媒とともに冷媒通過路内に入った後、冷媒通過路を通って第3空間に入り、冷媒過冷却パスの熱交換管内に入る。したがって、冷凍機油が第1空間内に滞留することが防止され、冷凍機油が不足することに起因するコンプレッサ劣化や破損を防止することができる。

0020

上記2)のコンデンサによれば、比較的簡単な構造で、受液部内に第1空間、第2空間および第3空間を設けることができるとともに、冷媒が第1空間から第2空間に流入する部分に絞りを設けることができる。

0021

上記3)のコンデンサによれば、比較的簡単に、受液部内に、冷媒通過路、第1連通口、第2連通口および流入口を有する冷媒流通部材を配置することができる。

0022

上記4)および5)のコンデンサによれば、冷媒凝縮パスの熱交換管から第1空間に流入した冷媒中の液相分および当該冷媒中の冷凍機油が、流入口を通って冷媒流通部材の冷媒通過路内に流入しやすくなる。

0023

上記8)のコンデンサによれば、部品点数を削減することができるとともに、コンデンサの製造時の組み付け工数を削減することができ、コストが安価になる。

図面の簡単な説明

0024

この発明の実施形態1のコンデンサの全体構成を具体的に示す正面図である。
図1に示すコンデンサを模式的に示す正面図である。
図1のA−A線拡大断面図である。
図3のB−B線断面図である。
図1に示すコンデンサの第1および第2ヘッダタンクの一部と冷媒流通部材とを示す分解斜視図である。
この発明の実施形態2のコンデンサの全体構成を具体的に示す正面図である。
図6に示すコンデンサを模式的に示す正面図である。
図6に示すコンデンサの一部分を示す図4相当の図である。

実施例

0025

以下、この発明の実施形態を、図面を参照して説明する。

0026

以下の説明において、図1および図6紙面裏側(図3の上側)を前、これと反対側を後というものとする。

0027

また、以下の説明において、「アルミニウム」という用語には、純アルミニウムの他にアルミニウム合金を含むものとする。

0028

さらに、全図面を通じて同一物および同一部分には同一符号を付す。
実施形態1
この実施形態は図1図6に示すものである。

0029

図1はこの発明の実施形態1のコンデンサの全体構成を具体的に示し、図2図1のコンデンサを模式的に示し、図3図5図1のコンデンサの要部の構成を示す。図2においては、個々の熱交換管の図示は省略されるとともに、コルゲートフィンサイドプレート冷媒入口部材および冷媒出口部材の図示も省略されている。

0030

図1および図2において、コンデンサ(1)は、凝縮部(1A)と、凝縮部(1A)の下方に設けられた過冷却部(1B)と、凝縮部(1A)と過冷却部(1B)との間に設けられ、かつ長手方向を上下方向に向けるとともに上下両端部が閉鎖された筒状体からなる受液部(2)とを備えている。コンデンサ(1)は、幅方向通風方向図1および図2の紙面表裏方向)に向けるとともに長手方向を左右方向に向けた状態で上下方向に間隔をおいて配置された複数のアルミニウム製扁平状熱交換管(3)と、長手方向を上下方向に向けて配置されるとともに熱交換管(3)の左右両端部がろう材により接合されて連通状に接続された3つのアルミニウム製ヘッダタンク(4)(5)(6)と、隣り合う熱交換管(3)どうしの間および上下両端の外側に配置されて熱交換管(3)にろう材により接合されたアルミニウム製コルゲートフィン(7)と、上下両端のコルゲートフィン(7)の外側に配置されてコルゲートフィン(7)にろう材により接合されたアルミニウム製サイドプレート(8)とを備えている。

0031

コンデンサ(1)の凝縮部(1A)および過冷却部(1B)には、それぞれ上下に連続して並んだ複数の熱交換管(3)からなる少なくとも1つ、ここでは1つの熱交換パス(P1)(P2)が設けられており、凝縮部(1A)に設けられた熱交換パス(P1)が冷媒凝縮パスとなり、過冷却部(1B)に設けられた熱交換パス(P2)が冷媒過冷却パスとなっている。冷媒過冷却パスを構成する熱交換管(3)の長さは、冷媒凝縮パスを構成する熱交換管(3)の長さよりも長い。各熱交換パス(P1)(P2)を構成する全ての熱交換管(3)の冷媒流れ方向が同一となっているとともに、隣り合う2つの熱交換パスの熱交換管(3)の冷媒流れ方向が異なっている。ここで、凝縮部(1A)の熱交換パス(P1)を第1熱交換パスといい、過冷却部(1B)の熱交換パス(P2)を第2熱交換パスというものとする。コンデンサ(1)においては、第1熱交換パス(P1)(下端の冷媒凝縮パス)の熱交換管(3)から流出した冷媒が、受液部(2)を経て第2熱交換パス(P2)(上端の冷媒過冷却パス)の熱交換管(3)に流入するようになっている。

0032

コンデンサ(1)の左端側には、凝縮部(1A)に設けられた第1熱交換パス(P1)の全熱交換管(3)の左端部が接続された第1ヘッダタンク(4)と、過冷却部(1B)に設けられた第2熱交換パス(P2)の全熱交換管(3)の左端部が接続された第2ヘッダタンク(5)とが、第2ヘッダタンク(5)が左右方向外側に位置するように別個に設けられている。第2ヘッダタンク(5)の下端は第1ヘッダタンク(4)の下端よりも下方に位置するとともに同上端が第1ヘッダタンク(4)の下端よりも上方に位置しており、第2ヘッダタンク(5)における第1ヘッダタンク(4)の下端よりも下方に位置する部分に過冷却部(1B)の全熱交換管(3)、すなわち第2熱交換パス(P2)の全熱交換管(3)が接続されている。第2ヘッダタンク(5)が、凝縮部(1A)から流入した冷媒を貯留して気相と液相とに分離するとともに、液相主体の冷媒を過冷却部(1B)に供給する受液部(2)を兼ねている。また、第2ヘッダタンク(5)は、上端が開口するとともに下端が閉鎖された円筒状のタンク本体(31)と、タンク本体(31)の上端部に着脱自在に取り付けられてタンク本体(31)の上端開口を閉鎖する閉鎖部材(32)とからなる。

0033

第1ヘッダタンク(4)の全体に、受液部(2)と別個に設けられるとともに、第1熱交換パス(P1)(凝縮部(1A)の下端の熱交換パス)の冷媒流れ方向下流側端部が通じる1つの凝縮部出口ヘッダ部(9)が設けられ、第2ヘッダタンク(5)における第1ヘッダタンク(4)の下端よりも下方の高さ位置に、第2熱交換パス(P2)(過冷却部(1B)の上端の熱交換パス)の冷媒流れ方向上流側端部が通じる過冷却部入口ヘッダ部(11)が設けられている。すなわち、受液部(2)、すなわち第2ヘッダタンク(5)の下端が凝縮部出口ヘッダ部(9)の下端よりも下方に位置するとともに、同じく上端が凝縮部出口ヘッダ部(9)の下端よりも上方に位置している。なお、第2ヘッダタンク(5)が第1ヘッダタンク(4)よりも左右方向外側に配置されているので、過冷却部入口ヘッダ部(11)は、上端が凝縮部出口ヘッダ部(9)の下端と同一位置またはこれよりも若干上方に位置する場合もあり、あるいは上端が凝縮部出口ヘッダ部(9)の下端よりも下方に位置する場合もある。

0034

コンデンサ(1)の右端部側には、第1および第2熱交換パス(P1)(P2)を構成する全ての熱交換管(3)の右端部が接続された第3ヘッダタンク(6)が配置されている。

0035

第3ヘッダタンク(6)内は、第1熱交換パス(P1)と第2熱交換パス(P2)との間の高さ位置に設けられた板状のアルミニウム製仕切部材(12)により上下2つの区画(6a)(6b)に分割されており、上側区画(6a)に、凝縮部(1A)の第1熱交換パス(P1)の冷媒流れ方向上流側端部が通じる凝縮部入口ヘッダ部(13)が設けられ、同じく下側区画(6b)に、過冷却部(1B)の第2熱交換パス(P2)の冷媒流れ方向下流側端部が通じる過冷却部出口ヘッダ部(14)が設けられている。第3ヘッダタンク(6)の凝縮部入口ヘッダ部(13)の高さ方向の中程に冷媒入口(15)が形成されるとともに、過冷却部出口ヘッダ部(14)に冷媒出口(16)が形成されている。また、第3ヘッダタンク(6)に、冷媒入口(15)に通じるアルミニウム製冷媒入口部材(17)および冷媒出口(16)に通じるアルミニウム製冷媒出口部材(18)がろう付により接合されている。

0036

図3図5に示すように、受液部(2)である第2ヘッダタンク(5)内に、冷媒が、第1熱交換パス(P1)の熱交換管(3)から凝縮部出口ヘッダ部(9)を経て流入する第1空間(19)と、第1空間(19)よりも上方に位置し、かつ冷媒が第1空間(19)から流入する第2空間(20)と、第1空間(19)の下方に位置し、かつ冷媒が第2空間(20)から流入するとともに第2熱交換パス(P2)の熱交換管(3)に流出する第3空間(21)とが設けられており、冷媒が第1空間(19)から第2空間(20)に流入する部分に絞り(22)が設けられている。第1空間(19)は凝縮部出口ヘッダ部(9)の下端よりも上方の部分に設けられている。第3空間(21)は過冷却部入口ヘッダ部(11)を兼ねている。

0037

第1ヘッダタンク(4)の凝縮部出口ヘッダ部(9)内の下端寄りの部分と、第2ヘッダタンク(5)の第1空間(19)に対応する高さ位置との間に、アルミニウム製連通部材(23)が配置されるとともに両ヘッダタンク(4)(5)にろう材により接合されている。連通部材(23)に、一端が凝縮部出口ヘッダ部(9)内に開口するとともに他端が第1空間(19)内に開口した連通路(24)が形成されている。なお、連通部材(23)の連通路(24)は、冷媒が凝縮部出口ヘッダ部(9)内から第1空間(19)に流入する際の絞りとなっている。連通部材(23)の連通路(24)の流路断面積は、凝縮部出口ヘッダ部(9)に通じる全熱交換管(3)の総流路断面積以下となっていることが好ましい。

0038

受液部(2)である第2ヘッダタンク(5)内に、長手方向を上下方向に向けた円筒状であり、かつ上端が第2空間(20)の下部に位置するとともに下端が第3空間(21)の下部に位置する冷媒流通部材(27)が配置され、第2ヘッダタンク(5)の第2空間(20)内における冷媒流通部材(27)よりも上方の部分に、通気性および通液性を有する材料からなる袋状の乾燥剤収納容器(29)が配置されている。また、第2ヘッダタンク(5)内における第1空間(19)と第2空間(20)との間の高さ位置において、冷媒流通部材(27)の周壁外周面と第2ヘッダタンク(5)のタンク本体(31)の周壁内周面との間に絞り形成部材(25)が配置され、同じく第1空間(19)と第3空間(21)との間の高さ位置において、冷媒流通部材(27)の周壁外周面と第2ヘッダタンク(5)のタンク本体(31)の周壁内周面との間に、第2ヘッダタンク(5)内を第1空間(19)と第3空間(21)とに分割する仕切部材(26)が配置されている。冷媒流通部材(27)、絞り形成部材(25)および仕切部材(26)はプラスチック製であって全体に一体化されている。

0039

冷媒流通部材(27)は上端が開口するとともに下端が閉鎖されており、その内部に第2空間(20)と第3空間(21)を通じさせる冷媒通過路(28)が設けられている。冷媒流通部材(27)の上端は絞り形成部材(25)よりも上方でかつ凝縮部出口ヘッダ部(9)の下端よりも上方(第2空間(20)内)に位置しているとともに、下端が仕切部材(26)よりも下方でかつ第2ヘッダタンク(5)の下端部(第3空間(21)内)に位置しており、第1〜第3空間(19)(20)(21)にかけて配置されている。冷媒流通部材(27)の第3空間(21)内に存在する部分の外径は、第1空間(19)内および第2空間(20)内に存在する部分の外径よりも小径となっている。大径部を(27a)で示し、小径部を(27b)で示す。冷媒流通部材(27)の上端開口が、冷媒通過路(28)と第2空間(20)とを通じさせる第1連通口(33)となっている。また、冷媒流通部材(27)の小径部(27b)の周壁における第3空間(21)内に存在する部分に、冷媒通過路(28)内と第3空間(21)とを通じさせる第2連通口(34)が周方向に間隔をおいて複数形成されている。

0040

冷媒流通部材(27)の大径部(27a)は、上下方向の全長が第1空間(19)の上下方向の全長と等しくかつ第1空間(19)内に存在する周壁部分(30)を有している。周壁部分(30)の下部に、周方向に長い貫通穴からなり、かつ第1空間(19)と冷媒通過路(28)とを通じさせるとともに第1空間(19)内に流入した冷媒の一部を冷媒通過路(28)内に流入させる流入口(36)が周方向に間隔をおいて複数設けられている。流入口(36)の上端は、連通部材(23)の連通路(24)の第1空間(19)側の開口における上下方向の中心(O)よりも下方に設けられていることが好ましい。また、流入口(36)の上端は、連通部材(23)の連通路(24)の第1空間(19)側の開口における上下方向の中心(O)と、仕切部材(26)の上下方向の中心(P)とを結ぶ仮想垂直線(V)の中点(H)を通る仮想水平面よりも下方に位置していることが望ましい。

0041

冷媒流通部材(27)の第1連通口(33)および流入口(36)、あるいは第2連通口(34)、ここでは第2連通口(34)が、メッシュ状のフィルタ(35)により塞がれている。フィルタ(35)は、冷媒流通部材(27)と一体に形成されていてもよいし、あるいは冷媒流通部材(27)とは別個に形成されたものが冷媒流通部材(27)に固着されていてもよい。

0042

絞り形成部材(25)は、冷媒流通部材(27)の外周面に外方張り出し状に一体に形成されており、その外周縁部は第2ヘッダタンク(5)の内周面に密接し、絞り形成部材(25)が、第2ヘッダタンク(5)(受液部(2))の内周面と冷媒流通部材(27)の大径部(27a)外周面との間の間隙を塞いでいる。絞り形成部材(25)に、第1空間(19)と第2空間(20)とを通じさせる複数の冷媒通過穴(37)が周方向に間隔をおいて形成されており、冷媒通過穴(37)が、冷媒が第1空間(19)から第2空間(20)に流入する際の絞り(22)となっている。なお、絞り形成部材(25)の外周縁は第2ヘッダタンク(5)の内周面に密接している必要はなく、両者間には若干の隙間が存在していてもよい。

0043

仕切部材(26)は、冷媒流通部材(27)の外周面に外方張り出し状に一体に形成されており、その外周縁部が第2ヘッダタンク(5)の内周面に密接し、仕切部材(26)が、第2ヘッダタンク(5)(受液部(2))の内周面と冷媒流通部材(27)の外周面との間の間隙を完全に塞いでいる。

0044

絞り形成部材(25)および仕切部材(26)が一体に形成された冷媒流通部材(27)は、コンデンサ(1)における冷媒流通部材(27)、乾燥剤収納容器(29)および閉鎖部材(32)を除いた部材を一括してろう付した後に、第2ヘッダタンク(5)のタンク本体(31)内に、上端開口から入れられる。

0045

絞り形成部材(25)および仕切部材(26)が冷媒流通部材(27)に一体に形成されている場合、部品点数を削減することができるとともに、加工工数が減って製造コストが低減される。ここで、仕切部材(26)を冷媒流通部材(27)に一体に形成するには、第2ヘッダタンク(5)における仕切部材(26)よりも上方の部分に熱交換管(3)が接続されていないこと、ならびに第2ヘッダタンク(5)がタンク本体(31)およびタンク本体(31)の上端部に着脱自在に取り付けられた閉鎖部材(32)からなることが前提となる。なお、絞り形成部材(25)および仕切部材(26)は冷媒流通部材(27)と一体に形成されている必要はない。

0046

コンデンサ(1)は、圧縮機、膨張弁減圧器)およびエバポレータとともに冷凍サイクルを構成し、カーエアコンとして車両に搭載される。

0047

上述した構成のコンデンサ(1)を備えたカーエアコンにおいて、圧縮機により圧縮された高温高圧の気相冷媒が、冷媒入口部材(17)および冷媒入口(15)を通って第3ヘッダタンク(6)の凝縮部入口ヘッダ部(13)内に流入し、第1熱交換パス(P1)の熱交換管(3)内を左方に流れて第1ヘッダタンク(4)の凝縮部出口ヘッダ部(9)内に流入する。

0048

第1ヘッダタンク(4)の凝縮部出口ヘッダ部(9)内に流入した冷媒は、連通部材(23)の連通路(24)を通って第2ヘッダタンク(5)の第1空間(19)内に横向きに流入する。このとき、連通部材(23)の連通路(24)が絞りとして働き、冷媒が凝縮部出口ヘッダ部(9)から第1空間(19)に流入する際に圧力損失が発生する。

0049

第2ヘッダタンク(5)の第1空間(19)内に流入した冷媒は上向きに流れ、絞り形成部材(25)の絞り(22)を通って第2空間(20)内に流入する。気液混相冷媒が第1空間(19)から第2空間(20)内に流入すると、密度の小さい気相冷媒は第2空間(20)内の上部に溜まり、密度の大きい液相冷媒は重力によって第2空間(20)内の下部に溜まる。しかも、絞り(22)の働きによって、冷媒が第1空間(19)から第2空間(20)に流入する際に流速が増大して上方に流れやすくなり、これによっても密度の小さい気相冷媒は第2空間(20)内の上部に溜まりやすくなる。その結果、冷媒は第2空間(20)内において気相と液相とに効果的に分離され、気相冷媒が第2空間(20)内に溜められる。液相冷媒は、第1連通口(33)から冷媒流通部材(27)の冷媒通過路(28)内に入り、重力によって冷媒通過路(28)を下方に流れ、第1空間(19)に流入することなく第2連通口(34)から第3空間(21)である過冷却部入口ヘッダ部(11)内に流入する。したがって、第2空間(20)での気液分離効果が向上し、過冷却部入口ヘッダ部(11)を兼ねる第3空間(21)を経て第2熱交換パス(P2)の熱交換管(3)に流入する冷媒中の気相分を減少させることができる。その結果、コンデンサ(1)の小型化を図った場合にも、外部環境変動に対する凝縮部(1A)の凝縮能力の安定性が向上し、特殊な外部環境条件下においても、凝縮部(1A)は、期待される冷媒凝縮能力を安定的に発揮する。

0050

また、第1ヘッダタンク(4)の凝縮部出口ヘッダ部(9)内から連通部材(23)の連通路(24)を通って第2ヘッダタンク(5)の第1空間(19)内に横向きに流入した冷媒中に含まれている液相冷媒の少なくとも一部は、流入口(36)から冷媒流通部材(27)の冷媒通過路(28)内に入り、冷媒通過路(28)を通って第3空間(21)に入る。したがって、過冷却部入口ヘッダ部(11)を兼ねる第3空間(21)を経て第2熱交換パス(P2)の熱交換管(3)に流入する冷媒中の液相分を増加させ、その結果気相分を減少させることができる。

0051

さらに、冷媒中に含まれていた冷凍機油は密度が大きいので、第1ヘッダタンク(4)の凝縮部出口ヘッダ部(9)内から連通部材(23)の連通路(24)を通って第2ヘッダタンク(5)の第1空間(19)内に横向きに流入した冷媒中に含まれている冷凍機油のうち第1空間(19)から第2空間(20)に流入しなかった分は、流入口(36)を通って冷媒流通部材(27)の冷媒通過路(28)内に入る液相冷媒とともに冷媒通過路(28)内に入った後、冷媒通過路(28)を通って第3空間(21)に入り、第2熱交換パス(P2)の熱交換管(3)内に入る。したがって、冷凍機油が第1空間内に滞留することが防止され、冷凍機油が不足することに起因するコンプレッサの劣化や破損を防止することができる。

0052

過冷却部入口ヘッダ部(11)に入った冷媒は、第2熱交換パス(P2)の熱交換管(3)内に入り、熱交換管(3)内を右方に流れる間に過冷却された後、第3ヘッダタンク(6)の過冷却部出口ヘッダ部(14)内に入り、冷媒出口(16)および冷媒出口部材(18)を通って流出し、膨張弁を経てエバポレータに送られる。

0053

実施形態1のコンデンサ(1)において、凝縮部(1A)に、上下に連続して並んだ複数の熱交換管(3)からなる複数の熱交換パスが上下に並んで設けられ、過冷却部(1B)に、上下に連続して並んだ複数の熱交換管(3)からなる複数の熱交換パスが設けられていてもよい。凝縮部(1A)に複数の熱交換パスが上下に並んで設けられる場合、上端の熱交換パスから下端の熱交換パスに向かって冷媒が順次流れるように、第1ヘッダタンク(4)内および第3ヘッダタンク(6)内は、適当な高さ位置に設けられた仕切部材により複数の区画に分割され、第1ヘッダタンク(4)の下端の区画が凝縮部出口ヘッダ部となる。また、過冷却部(1B)に複数の熱交換パスが上下に並んで設けられる場合、上端の熱交換パスから下端の熱交換パスに向かって冷媒が順次流れるように、第2ヘッダタンク(5)の第3空間(21)内および第3ヘッダタンク(6)内は、適当な高さ位置に設けられた仕切部材により複数の区画に分割され、第2ヘッダタンク(5)の上端の区画が過冷却部入口ヘッダ部となる。
実施形態2
この実施形態は図6図8に示すものである。

0054

図6はこの発明の実施形態2のコンデンサの全体構成を具体的に示し、図7図6のコンデンサを模式的に示し、図8図6のコンデンサの要部の構成を示す。図7においては、個々の熱交換管の図示は省略されるとともに、コルゲートフィン、サイドプレート、冷媒入口部材および冷媒出口部材の図示も省略されている。

0055

図6および図7において、コンデンサ(50)は、凝縮部(50A)と、凝縮部(50A)の下方に設けられた過冷却部(50B)と、凝縮部(50A)と過冷却部(50B)との間に凝縮部(50A)および過冷却部(50B)とは別個に設けられ、かつ長手方向を上下方向に向けるとともに上下両端部が閉鎖された筒状体からなる受液タンク(51)(受液部)とを備えている。

0056

コンデンサ(50)の凝縮部(50A)には、上下に連続して並んだ複数の熱交換管(3)からなる少なくとも1つ、ここでは3つの熱交換パス(P1)(P2)(P3)が設けられ、過冷却部(50B)には上下に連続して並んだ複数の熱交換管(3)からなる少なくとも1つ、ここでは1つの熱交換パス(P4)が設けられている。凝縮部(50A)に設けられた熱交換パス(P1)(P2)(P3)が冷媒凝縮パスとなり、過冷却部(50B)に設けられた熱交換パス(P4)が冷媒過冷却パスとなっている。各熱交換パス(P1)(P2)(P3)(P4)を構成する全ての熱交換管(3)の冷媒流れ方向が同一となっているとともに、隣り合う2つの熱交換パスの熱交換管(3)の冷媒流れ方向が異なっている。ここで、全熱交換パス(P1)(P2)(P3)(P4)を上から順に第1〜第4熱交換パスというものとする。第3熱交換パス(P3)(下端の冷媒凝縮パス)の熱交換管(3)から流出した冷媒が、受液タンク(51)を経て第4熱交換パス(P4)(上端の冷媒過冷却パス)の熱交換管(3)に流入するようになっている。

0057

コンデンサ(50)の左端側には、第1〜第4熱交換パス(P1)(P2)(P3)(P4)の全熱交換管(3)の左端部がろう材により接合されて連通状に接続されたアルミニウム製左ヘッダタンク(52)が配置されており、左ヘッダタンク(52)の左右方向外側に、左ヘッダタンク(52)とは別個に形成された受液タンク(51)が配置されている。コンデンサ(50)の右端部側には、第1〜第4熱交換パス(P1)(P2)(P3)(P4)の全熱交換管(3)の右端部がろう材により接合されて連通状に接続されたアルミニウム製右ヘッダタンク(53)が配置されている。左ヘッダタンク(52)内および右ヘッダタンク(53)は、それぞれ第3熱交換パス(P3)と第4熱交換パス(P4)との間の高さ位置、すなわち凝縮部(50A)と過冷却部(50B)との間の高さ位置に設けられた板状のアルミニウム製分割部材(54)により上下のタンク部(55)(56)(57)(58)に分割されており、両ヘッダタンク(52)(53)の上タンク部(55)(57)に第1〜第3熱交換パス(P1)(P2)(P3)の熱交換管(3)が接続され、同じく下タンク部(56)(58)に第4熱交換パス(P4)の熱交換管(3)が接続されている。

0058

左ヘッダタンク(52)の上タンク部(55)内は、第2熱交換パス(P2)と第3熱交換パス(P3)との間の高さ位置に設けられた板状のアルミニウム製仕切部材(59)により上下2つの区画(55a)(55b)に分割されており、上側区画(55a)に、第1熱交換パス(P1)の冷媒流れ方向下流側端部、および第2熱交換パス(P2)の冷媒流れ方向上流側端部が通じる第1中間ヘッダ部(61)が設けられ、下側区画(55b)に、第3熱交換パス(P3)(凝縮部(50A)の下端の熱交換パス)の冷媒流れ方向下流側端部が通じる凝縮部出口ヘッダ部(9)が設けられている。また、左ヘッダタンク(52)の下タンク部(56)の全体に、第4熱交換パス(P4)(過冷却部(50B)の上端の熱交換パス)の冷媒流れ方向上流側端部が通じる過冷却部入口ヘッダ部(11)が設けられている。

0059

右ヘッダタンク(53)の上タンク部(57)内は、第1熱交換パス(P1)と第2熱交換パス(P2)との間の高さ位置に設けられた板状のアルミニウム製仕切部材(62)により上下2つの区画(57a)(57b)に分割されている。上側区画(57a)に、凝縮部(50A)の第1熱交換パス(P1)の冷媒流れ方向上流側端部が通じる凝縮部入口ヘッダ部(13)が設けられ、下側区画(57b)に、凝縮部(50A)の第2熱交換パス(P2)の冷媒流れ方向下流側端部、および第3熱交換パス(P3)の冷媒流れ方向上流側端部が通じる第2中間ヘッダ部(63)が設けられている。また、右ヘッダタンク(53)の下タンク部(58)の全体に、第4熱交換パス(P4)の冷媒流れ方向下流側端部が通じる過冷却部出口ヘッダ部(14)が設けられている。右ヘッダタンク(53)の凝縮部入口ヘッダ部(13)の上部に冷媒入口(15)が形成されるとともに、過冷却部出口ヘッダ部(14)に冷媒出口(16)が形成されている。また、右ヘッダタンク(53)に、冷媒入口(15)に通じる冷媒入口部材(17)および冷媒出口(16)に通じる冷媒出口部材(18)が接合されている。

0060

受液タンク(51)は、上端が開口するとともに下端が閉鎖された円筒状のタンク本体(64)と、タンク本体(64)の上端部に着脱自在に取り付けられてタンク本体(64)の上端開口を閉鎖する閉鎖部材(65)とからなる。

0061

図8に示すように、受液タンク(51)内に、冷媒が、第3熱交換パス(P3)の熱交換管(3)から凝縮部出口ヘッダ部(9)を経て流入する第1空間(66)と、第1空間(66)よりも上方に位置し、かつ冷媒が第1空間(66)から流入する第2空間(67)と、第1空間(66)の下方に位置し、かつ冷媒が第2空間(67)から流入するとともに第4熱交換パス(P4)の熱交換管(3)に流出する第3空間(68)とが設けられており、冷媒が第1空間(66)から第2空間(67)に流入する部分に絞り(22)が設けられている。第1空間(66)は凝縮部出口ヘッダ部(9)の下端よりも上方の部分に設けられている。

0062

左ヘッダタンクの(52)の凝縮部出口ヘッダ部(9)内の下端寄りの部分と、受液タンク(51)の第1空間(66)に対応する高さ位置との間に、アルミニウム製連通部材(23)が配置されるとともに両タンク(52)(51)にろう材により接合されている。連通部材(23)に、一端が凝縮部出口ヘッダ部(9)内に開口するとともに他端が第1空間(19)内に開口した連通路(24)が形成されている。なお、連通部材(23)の連通路(24)は、冷媒が凝縮部出口ヘッダ部(9)内から第1空間(19)に流入する際の絞りとなっている。連通部材(23)の連通路(24)の流路断面積は、凝縮部出口ヘッダ部(9)に通じる全熱交換管(3)の総流路断面積以下となっていることが好ましい。また、受液タンク(51)の第3空間(68)に対応する高さ位置と、左ヘッダタンク(52)の過冷却部入口ヘッダ部(11)の下部との間に、アルミニウム製下側連通部材(70)が配置されるとともに両タンク(51)(52)にろう材により接合されている。下側連通部材(70)に、一端が受液タンク(51)の第3空間(68)内に開口するとともに他端が過冷却部入口ヘッダ部(11)内に開口した流出用連通路(71)が形成されている。

0063

受液タンク(51)内に、長手方向を上下方向に向けた円筒状であり、かつ上端が第2空間(67)の下部に位置するとともに下端が第3空間(68)の下部に位置する冷媒流通部材(270)が配置され、受液タンク(51)の第2空間(67)内における冷媒流通部材(270)よりも上方の部分に乾燥剤収納容器(29)が配置されている。また、受液タンク(51)内における第1空間(66)と第2空間(67)との間の高さ位置において、冷媒流通部材(270)の周壁外周面と受液タンク(51)のタンク本体(64)の周壁内周面との間に絞り形成部材(25)が配置され、同じく第1空間(66)と第3空間(68)との間の高さ位置において、冷媒流通部材(270)の周壁外周面と受液タンク(51)のタンク本体(64)の周壁内周面との間に、受液タンク(51)内を第1空間(66)と第3空間(68)とに分割する仕切部材(26)が配置されている。冷媒流通部材(270)、絞り形成部材(25)および仕切部材(26)はプラスチック製であって全体に一体化されている。

0064

受液タンク(51)内に配置された冷媒流通部材(270)における実施形態1のコンデンサ(1)の冷媒流通部材(27)との相違点は全体が同径の円筒状であることであり、上端が開口するとともに下端が閉鎖されており、その内部に第2空間(20)と第3空間(21)を通じさせる冷媒通過路(28)が設けられている。さらに、上端開口からなる第1連通口(33)、第3空間(68)内に存在する部分に形成されかつ冷媒通過路(28)内と第3空間(68)とを通じさせる第2連通口(34)およびフィルタ(35)を有している。また、冷媒流通部材(270)は、上下方向の全長が第1空間(66)の上下方向の全長と等しくかつ第1空間(66)内に存在する周壁部分(30)を有しており、周壁部分(30)の下部に、周方向に長く、かつ第1空間(66)と冷媒通過路(28)とを通じさせるとともに第1空間(66)内に流入した冷媒の一部を冷媒通過路(28)内に流入させる貫通状の流入口(36)が周方向に間隔をおいて複数設けられている。実施形態1のコンデンサ(1)と同様に、流入口(36)の上端は、連通部材(23)の連通路(24)の第1空間(66)側の開口における上下方向の中心(O)よりも下方に設けられていることが好ましい。また、流入口(36)の上端は、連通部材(23)の連通路(24)の第1空間(66)側の開口における上下方向の中心(O)と、仕切部材(26)の上下方向の中心(P)とを結ぶ仮想垂直線(V)の中点(H)を通る仮想水平面よりも下方に位置していることが望ましい。

0065

絞り形成部材(25)および仕切部材(26)が一体に形成された冷媒流通部材(270)は、コンデンサ(50)における冷媒流通部材(270)、乾燥剤収納容器(29)および閉鎖部材(65)を除いた部材を一括してろう付した後に、受液タンク(51)のタンク本体(64)内に、上端開口から入れられる。

0066

コンデンサ(50)は、圧縮機、膨張弁(減圧器)およびエバポレータとともに冷凍サイクルを構成し、カーエアコンとして車両に搭載される。

0067

上述した構成のコンデンサ(50)を備えたカーエアコンにおいて、圧縮機により圧縮された高温高圧の気相冷媒が、冷媒入口部材(17)および冷媒入口(15)を通って右ヘッダタンク(53)の凝縮部入口ヘッダ部(13)内に流入し、第1熱交換パス(P1)の熱交換管(3)内を左方に流れて左ヘッダタンク(52)の第1中間ヘッダ部(61)内に流入する。第1中間ヘッダ部(61)内に流入した冷媒は、第2熱交換パス(P2)の熱交換管(3)内を右方に流れて右ヘッダタンク(53)の第2中間ヘッダ部(63)内に流入し、さらに第3熱交換パス(P3)の熱交換管(3)内を左方に流れて左ヘッダタンク(52)の凝縮部出口ヘッダ部(9)内に流入する。

0068

左ヘッダタンク(52)の凝縮部出口ヘッダ部(9)内に流入した冷媒は、連通部材(23)の連通路(24)を通って受液タンク(51)の第1空間(66)内に横向きに流入する。このとき、連通部材(23)の連通路(24)が絞りとして働き、冷媒が凝縮部出口ヘッダ部(9)から第1空間(66)に流入する際に圧力損失が発生する。

0069

受液タンク(51)の第1空間(66)内に流入した冷媒は上向きに流れ、絞り形成部材(25)の絞り(22)を通って第2空間(67)内に流入する。気液混相冷媒が第1空間(66)から第2空間(67)内に流入すると、密度の小さい気相冷媒は第2空間(67)内の上部に溜まり、密度の大きい液相冷媒は第2空間(67)内の下部に溜まる。しかも、絞り(22)の働きによって、冷媒が第1空間(66)から第2空間(67)に流入する際に流速が増大して上方に流れやすくなり、これによっても密度の小さい気相冷媒は第2空間(67)内の上部に溜まりやすくなる。その結果、冷媒は第2空間(67)内において気相と液相とに効果的に分離され、気相冷媒が第2空間(67)内に溜められる。液相冷媒は、第1連通口(33)から冷媒流通部材(270)の冷媒通過路(28)内に入り、重力によって冷媒通過路(28)を下方に流れ、第1空間(66)に流入することなく第2連通口(34)から第3空間(68)内に流入する。第3空間(68)内に流入した冷媒は、下側連通部材(70)の連通路(71)を通って、左ヘッダタンク(52)の過冷却部入口ヘッダ部(11)内に入る。

0070

したがって、第2空間(67)での気液分離効果が向上し、過冷却部入口ヘッダ部(11)を経て第4熱交換パス(P4)の熱交換管(3)に流入する冷媒中の気相分を減少させることができる。その結果、コンデンサ(1)の小型化を図った場合にも、外部環境変動に対する凝縮部の凝縮能力の安定性が向上し、特殊な外部環境条件下においても、凝縮部は、期待される冷媒凝縮能力を安定的に発揮する。

0071

また、左ヘッダタンク(52)の凝縮部出口ヘッダ部(9)内から連通部材(23)の連通路(24)を通って受液タンク(51)の第1空間(66)内に横向きに流入した冷媒中に含まれている液相冷媒の少なくとも一部は、流入口(36)から冷媒流通部材(270)の冷媒通過路(28)内に入り、冷媒通過路(28)を通って第3空間(68)に入る。したがって、第3空間(68)および過冷却部入口ヘッダ部(11)を経て第4熱交換パス(P4)の熱交換管(3)に流入する冷媒中の液相分を増加させ、その結果気相分を減少させることができる。

0072

さらに、冷媒中に含まれていた冷凍機油は密度が大きいので、左ヘッダタンク(52)の凝縮部出口ヘッダ部(9)内から連通部材(23)の連通路(24)を通って受液タンク(51)の第1空間(66)内に横向きに流入した冷媒中に含まれている冷凍機油のうち第1空間(66)から第2空間(67)に流入しなかった分は、流入口(36)を通って冷媒流通部材(270)の冷媒通過路(28)内に入る液相冷媒とともに冷媒通過路(28)内に入った後、冷媒通過路(28)を通って第3空間(68)に入り、過冷却部入口ヘッダ部(11)を経て第4熱交換パス(P4)の熱交換管(3)内に入る。したがって、冷凍機油が第1空間内に滞留することが防止され、冷凍機油が不足することに起因するコンプレッサの劣化や破損を防止することができる。

0073

過冷却部入口ヘッダ部(11)に入った冷媒は、第4熱交換パス(P4)の熱交換管(3)内に入り、熱交換管(3)内を右方に流れる間に過冷却された後、右ヘッダタンク(53)の過冷却部出口ヘッダ部(14)内に入り、冷媒出口(16)および冷媒出口部材(18)を通って流出し、膨張弁を経てエバポレータに送られる。

0074

この発明によるコンデンサは、自動車に搭載されるカーエアコンに好適に用いられる。

0075

(1)(50):コンデンサ
(1A)(50A):凝縮部
(1B)(50B):過冷却部
(2):受液部
(3):熱交換管
(4):第1ヘッダタンク
(5):第2ヘッダタンク
(9):凝縮部出口ヘッダ部
(11):過冷却部入口ヘッダ部
(19)(66):第1空間
(20)(67):第2空間
(21)(68):第3空間
(22):絞り
(23):連通部材
(24):連通路
(25):絞り形成部材
(26):仕切部材
(27)(270):冷媒流通部材
(28):冷媒通過路
(30):周壁部分
(33):第1連通口
(34):第2連通口
(36):流入口
(37):冷媒通過穴(絞り(22))
(51):受液タンク(受液部)
(52):左ヘッダタンク
(54):分割部材
(55):上タンク部
(56):下タンク部
(70):下側連通部材
(71):連通路
(P1):第1熱交換パス
(P2):第2熱交換パス
(P3):第3熱交換パス
(P4):第4熱交換パス

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