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技術 ポンプ装置

出願人 株式会社日立産機システム
発明者 富田敏夫岡藤啓斎藤信彦
出願日 2015年11月10日 (5年1ヶ月経過) 出願番号 2015-219989
公開日 2017年5月25日 (3年7ヶ月経過) 公開番号 2017-089482
状態 特許登録済
技術分野 非容積形ポンプの制御
主要キーワード 圧力確認 許容圧力範囲 直結方式 吐出し管 制限幅 自動運転処理 直送式 顧客仕様
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年5月25日)のものです。
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図面 (20)

課題

ポンプ装置において、設備環境によらず、始動時や使用水量急変時などに圧力のオーバーシュートを防ぎつつ、速やかに吐き出し側圧力目標圧力に一致させ、目標圧力で安定した運転をおこなうようにする。

解決手段

ポンプと、ポンプを駆動する電動機と、電動機の回転数を制御する制御装置と、ポンプの吐き出し側圧力を検出する圧力検出部とを備え、制御装置は、電動機に駆動する周波数により、電動機の回転数を制御し、圧力検出部により検出されるポンプの吐き出し側圧力を許容圧力範囲内で駆動するように制御される。そして、ポンプの吐き出し側圧力が許容圧力範囲を超え、制御装置の出力する周波数を変更させている間に、ポンプの吐き出し側圧力が許容圧力範囲に向かう方向に変化し始めた場合には、制御装置の出力する周波数の変更を停止させる、または、周波数の変更量を減少させるようにする。

概要

背景

従来、ポンプ商用電源駆動による一定回転数での運転をおこない、バルブ(弁)により流量を調整していたが、近年では、この調整の代わりにインバータ駆動周波数を変更して、電動機を可変速運転することにより流量を制御している。

一般に、ポンプ装置においては、ポンプの吐き出し側圧力値が許容圧力範囲内に収まるように制御することが求められる。このときの制御においては、ポンプの吐き出し側圧力値と予め設定した目標圧力に差が生じた場合には、短時間で吐き出し側圧力値が目標圧力に達するよう制御するのが望ましい。

例えば、ポンプの始動時に圧力低下、すなわち、吐き出し側圧力値が目標圧力より低い状態を起こさないよう制御するために、加速時間を変更する方法が特許文献1に開示されている。

概要

ポンプ装置において、設備環境によらず、始動時や使用水量急変時などに圧力のオーバーシュートを防ぎつつ、速やかに吐き出し側圧力を目標圧力に一致させ、目標圧力で安定した運転をおこなうようにする。ポンプと、ポンプを駆動する電動機と、電動機の回転数を制御する制御装置と、ポンプの吐き出し側圧力を検出する圧力検出部とを備え、制御装置は、電動機に駆動する周波数により、電動機の回転数を制御し、圧力検出部により検出されるポンプの吐き出し側圧力を許容圧力範囲内で駆動するように制御される。そして、ポンプの吐き出し側圧力が許容圧力範囲を超え、制御装置の出力する周波数を変更させている間に、ポンプの吐き出し側圧力が許容圧力範囲に向かう方向に変化し始めた場合には、制御装置の出力する周波数の変更を停止させる、または、周波数の変更量を減少させるようにする。 B

目的

本発明では、上記問題点を解決するためになされたもので、その目的、設備環境によらず、始動時や使用水量の急変時などに圧力のオーバーシュートを防ぎつつ、速やかに吐き出し側圧力を目標圧力に一致させ、目標圧力で安定した運転をおこなうことのできるポンプ装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

ポンプと、前記ポンプを駆動する電動機と、前記電動機の回転数を制御する制御装置と、前記ポンプの吐き出し側圧力を検出する圧力検出部とを備え、前記制御装置は、前記電動機に駆動する周波数により、前記電動機の回転数を制御し、前記圧力検出部により検出される前記ポンプの吐き出し側圧力を許容圧力範囲内で駆動するように制御されるポンプ装置であって、前記ポンプの吐き出し側圧力が許容圧力範囲を超え、前記制御装置の出力する周波数を変更させている間に、前記ポンプの吐き出し側圧力が許容圧力範囲に向かう方向に変化し始めた場合には、前記制御装置の出力する周波数の変更を停止させる、または、周波数の変更量を減少させることを特徴とするポンプ装置。

請求項2

前記制御装置の出力する周波数の変更を停止させる時間、または周波数の変更量は、前記ポンプの吐き出し側圧力の所定の時間あたりの変化量に応じて変更することを特徴とする請求項1記載のポンプ装置。

請求項3

前記制御装置の出力する周波数の変更を停止させる時間、または周波数の変更量は、制御装置の出力する周波数を変化させ始めてから前記ポンプの吐き出し側圧力が変化し始めるまでの時間に応じて変更することを特徴とする請求項1記載のポンプ装置。

請求項4

前記制御装置の出力する周波数の変更を停止させている間、または周波数の変更量を減少させている間に、前記ポンプの吐き出し側圧力が所定の値を超えて許容圧力範囲から遠ざかる方向に変化した場合、再び周波数の変更をおこなう、または再び最初の周波数の変更量で周波数を変更させることを特徴とする請求項1記載のポンプ装置。

請求項5

前記制御装置の出力する周波数の変更を停止させるのは、前記ポンプの吐き出し側圧力が、その直前圧力値に対して許容圧力範囲に向かう方向で変化している間とすることを特徴とする請求項1記載のポンプ装置。

請求項6

前記ポンプの吐き出し側圧力が許容圧力範囲を超え、前記制御装置の出力する周波数を変更させる際に、前記制御装置の出力する周波数の変更量に制限を設けることを特徴とする請求項1に記載ポンプ装置。

請求項7

所定のタイミング、もしくは、所定の時間周期、または、前記制御装置の出力する周波数が増加から減少、または減少から増加に変化した際に運転状態を記憶し、記憶したデータが所定の時間内で増加と減少を繰り返している場合で、前記ポンプの吐き出し側圧力が許容圧力範囲を超え、制御装置の出力する周波数を変更させている間に、前記ポンプの吐き出し側圧力が許容圧力範囲に向かう方向で変化し始めた場合には、制御装置の出力する周波数の変更を停止させる、または周波数の変更量を減少させることを特徴とする請求項1記載のポンプ装置。

請求項8

ポンプと、前記ポンプを駆動する電動機と、前記電動機の回転数を制御する制御装置と、前記ポンプの吐き出し側圧力を検出する圧力検出部とを備え、前記制御装置は、前記電動機に駆動する周波数により、前記電動機の回転数を制御し、前記圧力検出部により検出される前記ポンプの吐き出し側圧力を許容圧力範囲内で駆動するように制御されるポンプ装置であって、前記圧力検出部により前記ポンプの吐き出し側圧力を許容圧力範囲内で駆動するように制御されるポンプ装置において、所定のタイミングで運転状態を記憶し、記憶したデータが所定の時間内で増加と減少を繰り返している場合には、前記ポンプの吐き出し側圧力が許容圧力範囲を超え、制御装置の出力する周波数を変更させる際に、制御装置の出力する周波数を、記憶したデータの間の値で所定の時間だけ固定して運転をおこなうことを特徴とするポンプ装置。

請求項9

所定の時間だけ周波数の値を固定して運転をおこなう際の、固定する周波数の値は、前記記憶したデータの圧力記憶値平均値、もしくは、前記記憶したデータの圧力記憶値のうち最も新しい二つの圧力記憶値の極値の平均値、または、前記記憶したデータの圧力記憶値のうち最大値最小値の平均値とすることを特徴とする請求項8記載のポンプ装置。

技術分野

0001

本発明は、ポンプ装置係り、特に、インバータにより速度制御される電動機によって駆動するポンプ装置において、目標圧力で安定した運転をおこなうことのできるポンプ装置に関する。

背景技術

0002

従来、ポンプ商用電源駆動による一定回転数での運転をおこない、バルブ(弁)により流量を調整していたが、近年では、この調整の代わりにインバータ駆動周波数を変更して、電動機を可変速運転することにより流量を制御している。

0003

一般に、ポンプ装置においては、ポンプの吐き出し側圧力値が許容圧力範囲内に収まるように制御することが求められる。このときの制御においては、ポンプの吐き出し側圧力値と予め設定した目標圧力に差が生じた場合には、短時間で吐き出し側圧力値が目標圧力に達するよう制御するのが望ましい。

0004

例えば、ポンプの始動時に圧力低下、すなわち、吐き出し側圧力値が目標圧力より低い状態を起こさないよう制御するために、加速時間を変更する方法が特許文献1に開示されている。

先行技術

0005

特開2005−291179号公報

発明が解決しようとする課題

0006

上記特許文献1に記載されたポンプ装置の制御方法では、ポンプ始動時の加速時間を短く、常用時の加速時間を長くして、始動時の圧力の落ち込みを小さくしながら、始動時のオーバーシュートを抑えることが可能であるとしている。

0007

しかしながら、上述した従来技術を用いた方法では、最適な加速時間を決定するためには、ポンプ装置を設置する個々の設備環境、特にポンプの吐き出し側に設置する圧力タンクの容量と、末端までの配管長を考慮しなければならず、設備に変更を加える際には加速時間の見直しもおこなわなければならない。上記特許文献1には、このような観点は考慮されていない。さらには、圧力タンクが大きい場合や配管長が長い場合には、運転周波数の上昇に対して吐き出し側圧力の上昇が遅れることがあり、圧力のオーバーシュートが発生しやすい。圧力がオーバーシュートすることにより、圧力の周期的な変動(後述)、およびそれに伴う運転周波数の周期的な変動(後述)が発生し、給水圧力が安定しない恐れがある。このような圧力のオーバーシュートは、ポンプの始動時以外にも使用水量に急激な変化があった場合にも発生しやすい。

0008

本発明では、上記問題点を解決するためになされたもので、その目的、設備環境によらず、始動時や使用水量の急変時などに圧力のオーバーシュートを防ぎつつ、速やかに吐き出し側圧力を目標圧力に一致させ、目標圧力で安定した運転をおこなうことのできるポンプ装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

0009

本発明のポンプ装置は、ポンプと、ポンプを駆動する電動機と、電動機の回転数を制御する制御装置と、ポンプの吐き出し側圧力を検出する圧力検出部とを備え、制御装置は、電動機に駆動する周波数により、電動機の回転数を制御し、圧力検出部により検出されるポンプの吐き出し側圧力を許容圧力範囲内で駆動するように制御されるポンプ装置である。そして、ポンプの吐き出し側圧力が許容圧力範囲を超え、制御装置の出力する周波数を変更させている間に、ポンプの吐き出し側圧力が許容圧力範囲に向かう方向に変化し始めた場合には、制御装置の出力する周波数の変更を停止させる、または、周波数の変更量を減少させるようにする。

発明の効果

0010

本発明によれば、設備環境によらず、始動時や使用水量の急変時などに圧力のオーバーシュートを防ぎつつ、速やかに吐き出し側圧力を目標圧力に一致させ、目標圧力で安定した運転をおこなうことのできるポンプ装置を提供することができる。

図面の簡単な説明

0011

本発明の第一の実施形態に係るポンプ装置の全体構成図である。
電力変換部の詳細な構成図である。
一般的なポンプの性能特性グラフと使用水量が変化した際の吐き出し側圧力とポンプの運転周波数の時間経過に対する変化のグラフを示した図である。
本発明の第一の実施形態に係るインバータ30の記憶部33の揮発性メモリに記憶されるパラメータの一覧を示す図である。
本発明の第一の実施形態に係るインバータ30の記憶部33の不揮発性メモリに記憶されるパラメータの一覧を示す図である。
本発明の第一の実施形態に係るポンプ装置のメイン制御処理を示すフローチャートである。
ポンプ状態確認処理図6:S200)を示すフローチャートである。
ポンプ制御処理(運転モード処理)を示すフローチャートである。
ポンプ制御処理(手動運転処理)を示すフローチャートである。
ポンプ制御処理(自動運転処理定速運転設定処理)を示すフローチャートである。
ポンプ制御処理(運転開始処理)を示すフローチャートである。
ポンプ制御処理(少水量検出処理)を示すフローチャートである。
ポンプ制御処理(圧力制御処理)を示すフローチャートである。
ポンプ制御処理(昇圧停止処理)を示すフローチャートである。
ポンプ制御処理(加速処理前半)を示すフローチャートである。
ポンプ制御処理(加速処理後半)を示すフローチャートである。
ポンプ制御処理(減速処理前半)を示すフローチャートである。
ポンプ制御処理(減速処理後半)を示すフローチャートである。
本発明の第二の実施形態に係るインバータ30の記憶部33の揮発性メモリに記憶されるパラメータの一覧を示す図である。
本発明の第二の実施形態に係るインバータ30の記憶部33の不揮発性メモリに記憶されるパラメータの一覧を示す図である。
本発明の第三の実施形態に係るポンプ制御処理(加速処理前半)を示すフローチャートである。
本発明の第三の実施形態に係るポンプ制御処理(減速処理前半)を示すフローチャートである。
本発明の第三の実施形態に係るインバータ30の記憶部33の揮発性メモリに記憶されるパラメータの一覧を示す図である。
本発明の第三の実施形態に係るインバータ30の記憶部33の不揮発性メモリに記憶されるパラメータの一覧を示す図である。
本発明の第三の実施形態に係るポンプ状態確認処理(図6:S200)(前半)を示すフローチャートである。
本発明の第三の実施形態に係るポンプ状態確認処理(図6:S200)(後半)を示すフローチャートである。
本発明の第三の実施形態に係るポンプ制御処理(加速処理後半)を示すフローチャートである。
本発明の第三の実施形態に係るポンプ制御処理(減速処理後半)を示すフローチャートである。

実施例

0012

以下、本発明の各実施形態を、図1から図19を用いて説明する。

0013

〔実施形態1〕
以下、本発明に係る第一の実施形態を、図1から図10Bを用いて説明する。

0014

先ず、図1および図2を用いて本発明の第一の実施形態に係るポンプ装置の構成について説明する。
図1は、本発明の第一の実施形態に係るポンプ装置の全体構成図である。
図2は、電力変換部の詳細な構成図である。

0015

ポンプ10は、電動機20で駆動されている。ポンプの吸込み側は、吸込み管11を介して水源側と接続される。水源側は、直結方式では、水道本管(図示せず)からの水の供給を受け、受水槽方式では、受水槽(図示せず)から水の供給を受ける。給水管12(吐出し管)は、水の通路であり、圧力検出部52が、この給水管12に備わっている。圧力検出部52は、ここの水圧(ポンプの吐き出し側圧力)に応じて電気信号を発する。そして、ポンプ装置は、この圧力検出部の検出値を基にポンプの吐き出し側圧力を制御(例えば、吐出圧一定制御推定末端圧一定制御)する。さらに、需要側として、給水管12の端末の先が直送式の場合には、需要側給水管と接続して、例えば、集合住宅等の水栓に給水する。高置水槽式の場合には、この需要側給水管と接続して高置水槽へ給水する。水栓など需要側末端までの配管長が長い場合や、水栓の数が多く全末端までの配管長の合計が大きな値となる場合には電動機(ポンプ装置)の運転周波数の上昇に対して吐き出し側圧力の上昇が遅れることがある。図示していないが、給水圧力の急激な変動を抑えると同時に自動運転中のポンプ停止間隔を長くすることを目的に、給水管12に圧力タンクを設けることもある。需要側の最大使用水量、あるいは、推定される使用水量の変化量に合わせて、圧力タンクの容量を変更するが、圧力タンクの容量が大きい場合にも、運転周波数の上昇に対して吐き出し側圧力の上昇が遅れることがある。

0016

インバータ30は、電源側より電源の供給を受け、電力変換装置32により出力電圧の周波数を変化させることによって、電動機20の回転速度を変化させ駆動する制御装置である。演算処理部31は、記憶部33に記憶された制御パラメータに従い、信号処理部34から入力された信号に応じて、電動機20の運転/停止および回転速度変化をおこなう。信号処理部34と圧力検出部52は、圧力信号線51で接続され、圧力検出部52で検出した吐き出し圧力値が信号処理部34に入力される。

0017

次に、図2を用いて電力変換装置32の回路構成について詳細に説明する。
入力される交流電力は、順変換器61で直流電力に変換される。変換された直流電力は、平滑コンデンサ62により平滑された後に、パワースイッチング素子により構成される逆変換器63にて任意の周波数の交流電力に変換されて電動機20に供給される。逆変換器63は、駆動回路67により駆動される。温度検出器66で検出された温度情報は、制御回路64に入力され、駆動回路67は制御回路64からの指令により制御され、例えば、電動機温度が異常に高い場合には、電動機への電力供給を停止する。また、制御回路64に接続された操作表示部65により各種設定をおこなうことができる。

0018

次に、図3を用いて本発明のポンプ装置の制御方法の考え方について概要を説明する。
図3は、一般的なポンプの性能特性グラフと使用水量が変化した際の吐き出し側圧力とポンプの運転周波数の時間経過に対する変化のグラフを示した図である。

0019

本実施形態は、ポンプの吐き出し側圧力が許容圧力範囲を超え、インバータの出力する周波数を変更させている間に、吐き出し側圧力が許容圧力範囲に向かう方向で変化し始めた場合には、インバータの出力する周波数の変更を停止させるよう制御するものである。

0020

一般的なポンプの性能特性グラフは、図3(a)のように表される。ここで、横軸が水量、縦軸吐出圧である。周波数HF1でポンプを運転させた時の水量に対する吐出圧の変化を曲線FH1で表ことにし、以下、同様に周波数HF2、HF3、HF4で運転させた場合の吐出圧の変化をそれぞれ曲線FH2、FH3、FH4で表ことにする。一般的なポンプ特性として同じ周波数で運転した場合、水量が増えると吐出圧が下がるため、水量−吐出圧の特性は、右肩下がりの曲線となる。水量に対する吐出圧の低下量は、ポンプ内部の羽根車の形状などにより変化する。

0021

顧客仕様点(顧客がポンプ運転望む水量、吐出圧)が、仮に、水量Q3、吐出圧H3であった場合、吐出圧一定制御であれば、使用水量に対して自動運転における給水圧(目標圧力)は、図中のH1からH2、H3、H4を通る直線のように変化する。目標圧力の上下に点線で示した直線NCU、NCLはそれぞれ目標圧力に誤差許容値を加えた、あるいは、誤差許容値を引いた直線であり、吐出圧がこの曲線NCU、NCLの範囲に収まるように給水制御をおこなうことにより安定した給水をおこなうことができる。
図3(b)に示したのは、時間の経過につれての吐出圧と運転周波数の変化を示すグラフであり、使用水量が急激に変化した場合で、圧力タンクの容量が小さい場合や配管長が短い場合の従来の制御方法での吐出圧の変化(Ha:点線)、運転周波数の変化(Fa:点線)および圧力タンクの大きい場合や配管長が長い場合の従来の制御方法での吐出圧の変化(Hb:一点鎖線)、運転周波数の変化(Fb:一点鎖線)、さらに圧力タンクの大きい場合や配管長が長い場合の実施形態1を用いた場合の吐出圧の変化(Hc:実線)、運転周波数の変化(Fc:実線)を、それぞれ示している。

0022

従来の制御方法であっても、圧力タンクの容量が小さい場合や配管長が短い場合(Ha,Fa)には、多少の圧力のオーバーシュートがあるが、時刻t3を過ぎると吐出圧は一定値に安定する。しかしながら、圧力タンクの容量が大きい場合や配管長が長い場合(Hb,Fb)には、従来の制御方法では吐出圧が安定しない。

0023

この吐出圧が安定しない様子を説明すると以下のようになる。時刻t1の時点で吐出圧がNCLを下回っているために、ポンプ装置は、加速処理を開始し、時刻t2の時点でも加速を続ける。その後、吐出圧が許容圧力範囲に収まるため加速処理を止めるが、周波数の上昇に対して吐出圧が遅れて上昇するため、吐出圧がNCUを超えてしまう。そこで、時刻t3から減速処理を開始し、時刻t4で減速処理を止める。しかしながら、今度は周波数の減少に対して吐出圧が遅れて低下するため、時刻t5で吐出圧がNCLを下回る。よって、時刻t5から時刻t6まで加速処理をおこない、時刻t7で減速を開始し、と加速処理と減速処理を繰り返し、結果として吐出圧は安定しない。

0024

本実施形態の制御方法を用いた場合(Hc,Fc)は、時刻t1の時点で吐出圧が上昇し始めたことを確認し、加速処理を止める(後述する図9AのS520、図9Bの560、S561〜S562、S564の処理の流れとなる)。次に、時刻t2の時点で吐出圧の上昇も止まっており、この時点で吐出圧はNCLを下回っている(後述する図8FのS420、S421、S430、S500)。そこで、再び加速処理をおこない、時刻t3には吐出圧が安定した状態となる(後述する図9AのS520、図9BのS560、S563の流れで加速処理をおこない、メイン制御フローに戻った後、再び自動運転制御フローを実行する際には、加減速停止タイマが運転中であれば、図9AのS520、S533、S540、S542、加減速停止タイマが停止した後であっても圧力が上昇している間は、図9AのS520、図9BのS560、S561〜S562、S564の処理の流れとなり、加速処理をおこなわない)。このように、本実施形態のポンプ装置では、吐出圧の応答を確認しながら、少しずつ周波数を上げることにより圧力のオーバーシュートを起こすことなく、また吐出圧が周期的に変動(脈動)し、その度に吐出圧が低下することを防ぐことができる。

0025

次に、図4および図5を用いて本発明の第一の実施形態に係るポンプ装置の処理に用いられるパラメータ(変数)について説明する。
図4は、本発明の第一の実施形態に係るインバータ30の記憶部33の揮発性メモリに記憶されるパラメータの一覧を示す図である。
図5は、本発明の第一の実施形態に係るインバータ30の記憶部33の不揮発性メモリに記憶されるパラメータの一覧を示す図である。

0026

インバータ30の記憶部33の揮発性メモリには、図4に示されるような一時的変数が記憶される。現在のポンプ吐き出し側圧力(吐出圧)DpNは、現在のポンプ10の吐き出し側の圧力である(1001番地)。前回のポンプ吐き出し側圧力DpMは、圧力の変化を確認するために記憶される吐き出し圧が変更前の前回のポンプ吐き出し側圧力である(1002番地)。現在の周波数(運転速度)HzNは、インバータ30が電動機に対し出力している現在に周波数である(1003番地)。現在の水量における目標圧力HsNは、その時点の使用水量に対し、ポンプ10が出力すべき吐出圧である(1004番地)。

0027

運転モードRSNは、外部から入力されるポンプ装置の運転状態を表すパラメータであり(1005番地)、例えば、信号入出力部34に制御線を用いて手動運転信号が入力されれば、RSNを1とし、自動運転信号が入力されれば、RSNを2とし、運転を切るときには、RSNを0とする。

0028

ポンプ状態PSNは、ポンプ10の状態を表すパラメータであり(1006番地)、ポンプ10に対し停止の指示をしている状態は0(停止)とし、運転の指示をしている状態は1(運転中)とする。

0029

指令周波数HzCは、インバータ30が電動機20に対し出力する目標である周波数(指示速度)を表すパラメータであり(1007番地)、インバータ30は、所定の時間をかけて電動機をある周波数(運転速度)から指令周波数(指示速度)まで速度を変化させる。よって、定速運転中は、指令周波数と出力周波数が一致するが、電動機の加速中、あるいは、減速中は、指令周波数と出力周波数に差が生じることに留意する。

0030

運転指令信号RCNは、外部から入力される運転指令信号が入力されているか否かを表すフラグであり(1008番地)、例えば、信号入出力部34に制御線を用いて運転指令信号が入力されれば、RCNを1とし、入力されていなければ、RCNを0とする。停止指令信号SCNは、外部から入力される停止指令信号が入力されているか否かを表すフラグであり(1009番地)、停止指令信号が入力されれば、SCNを1とし、入力されていなければ、SCNを0とする。運転指令信号と停止指令信号を一つの制御線で制御し、信号が入力されているときは、RCNを1、SCNを0、信号が入力されていない時はRCNを0、SCNを1としてもよい。

0031

定速運転指令信号CCNは、外部から入力される定速運転指令信号が入力されているか否かを表すフラグであり(1010番地)、例えば、信号入出力部34に制御線を用いて定速運転指令信号が入力されれば、CCNを1とし、入力されていなければ、CCNを0とする。

0032

停止前昇圧運転フラグSTFは、ポンプ10が停止した直後に圧力が急激に下がることがないよう、ポンプ停止前に昇圧運転をおこなっていることを表すフラグであり(1011番地)、STFが0であれば、通常運転中であり、STFが1であれば、停止前昇圧運転中である。

0033

少水量検出タイマの残り時間TN1は、少水量検出機能による少水量検出のタイマ時間を表すパラメータである(1051番地)。

0034

加減速停止タイマの残り時間TN2は、加減速処理一時停止の残り時間を表すパラメータであり(1052番地)、タイマの残り時間が0でないときは、タイマが運転中であり、タイマの残り時間がカウントダウンし0になったとき、タイマは停止中となる。加減速停止フラグCGFは、加減速処理を停止するか否かを表すフラグであり(1053番地)、CGFが0であれば通常の加速処理、減速処理をおこない、1であれば、圧力変動を抑えるために加速処理、減速処理を停止する。加減速識別フラグDFは、加減速処理のいずれを実施したか否かを表すフラグであり(1054番地)、ADFが1であれば加速処理の実施後であり、ADFが2であれば減速処理の実施後である。このADFにより、直前の処理が加速であったか、減速であったかを識別することができる。

0035

インバータ30の記憶部33の不揮発性メモリには、図4に示されるようなシステム設定値が記憶される。

0036

最低目標圧力H1は、ポンプ10が自動運転する際に水量0(締切運転)で目標とする圧力である(2001番地)。最高目標圧力H4は、ポンプ10が自動運転する際に最大水量で目標とする圧力である(2001番地)。ここで、需要側末端での圧力が一定となるように推定し、給水制御をおこなう場合(推定末端圧一定制御の場合)配管抵抗を加味し、H1<H4とする。需要側末端を意識せず、ポンプ装置の吐き出し側圧力を一定にするよう給水制御をおこなう場合(吐出圧一定制御の場合)、H1=H4とする。

0037

始動圧力Honは、ポンプ10が運転を開始する圧力である(2003番地)。停止前昇圧目標圧力Hofは、ポンプ10が停止前に昇圧する際の目標とする圧力である(2004番地)。

0038

最低制御周波数HF1は、ポンプ10が水量0(締切運転)で吐出圧H1となるよう運転した際の出力周波数である(2005番地)。最高制御周波数HF4は、ポンプ10が最大水量で吐出圧H4となるよう運転した際の出力周波数である(2006番地)。

0039

少水量周波数HFLは、少水量であると判定するときの周波数(判定速度)である(2007番地)。周波数加算値FAは、加速処理において出力周波数に加える値である(2008番地)。周波数減算値FDは、減速処理において出力周波数より引く値である(2009番地)。

0040

手動運転時の運転周波数HFMは、手動運転をおこなう際の指令周波数である(2010番地)。定速運転時の運転速度HFCは、定速運転をおこなう際の指令周波数である(2011番地)。

0041

圧力誤差許容値NCDは、吐出圧DpNと目標圧力HsNの差の許容値である(2012番地)。この許容値を超えた場合、加速処理または減速処理をおこなうことにより水量に対し、最適な吐出圧となるように制御する。

0042

少水量検出時間TM1は、少水量検出タイマの設定値である(2051番地)。圧力確認時間TM2は、加減速停止タイマの設定値である(2052番地)。

0043

加減速一時停止時の周波数加算値STAは、加減速一時停止中に出力周波数に加える値である(2101番地)。加減速一時停止時の周波数減算値STDは、加減速一時停止中に出力周波数から引く値である(2102番地)。

0044

加減速変更量の制限値MTは、加減速一時停止時の指令周波数の変更の制限幅を表す値である(2111番地)。

0045

次に、図6から図10Bを用いて本発明の第一の実施形態に係るポンプ装置の処理について説明する。

0046

先ず、図6を用いて本発明の第一の実施形態に係るポンプ装置のメイン制御処理について説明する。
図6は、本発明の第一の実施形態に係るポンプ装置のメイン制御処理を示すフローチャートである。

0047

先ず、インバータ内の各種機能の初期化処理をおこない(S100)、以下、S200とS300の各処理を繰り返し実行する。S200では、ポンプ状態確認処理をおこない、運転状態を揮発性メモリに記憶させる。S300では、ポンプ制御処理をおこない、入力された信号に従いポンプを制御し、自動運転モードの場合には圧力制御をおこなう。

0048

次に、図7を用いてポンプ状態確認処理(図6:S200)を説明する。
図7は、ポンプ状態確認処理(図6:S200)を示すフローチャートである。

0049

先ず、既に記憶している現在のポンプ吐き出し側圧力(吐出圧)DpNを前回のポンプ吐き出し側圧力DpMに記憶する。DpNにデータがなければDpMには0が記憶される。次に、現在の吐出圧をDpNに記憶する(S202)。次に、現在の出力周波数を現在の周波数HzNに記憶し(S203)、メイン制御処理に戻る(S204)。

0050

次に、図8Aから図10Bを用いてポンプ制御処理について説明する。
図8Aから図8Gは、ポンプ制御処理を示すフローチャートである。
図8Aは、ポンプ制御処理(運転モード処理)を示すフローチャートである。
図8Bは、ポンプ制御処理(手動運転処理)を示すフローチャートである。
図8Cは、ポンプ制御処理(自動運転処理、定速運転設定処理)を示すフローチャートである。
図8Dは、ポンプ制御処理(運転開始処理)を示すフローチャートである。
図8Eは、ポンプ制御処理(少水量検出処理)を示すフローチャートである。
図8Fは、ポンプ制御処理(圧力制御処理)を示すフローチャートである。
図8Gは、ポンプ制御処理(昇圧停止処理)を示すフローチャートである。
図9Aは、ポンプ制御処理(加速処理前半)を示すフローチャートである。
図9Bは、ポンプ制御処理(加速処理後半)を示すフローチャートである。
図10Aは、ポンプ制御処理(減速処理前半)を示すフローチャートである。
図10Bは、ポンプ制御処理(減速処理後半)を示すフローチャートである。

0051

先ず、運転モードRSNの判定をおこない(S310)、0(切)であれば、S320に進み、1(手動運転)であれば、S330に進み、2(自動運転)であれば、S350に進む。

0052

運転モードRSNが0(切)のとき、ポンプ状態PSNが1(運転)であるか否かの判定をおこない(S320)、PSNが1(運転)であれば、指令周波数HzCに0を設定し(S321)、PSNに0(停止)を設定し(S322)、図6のメイン制御処理に戻る(S323)。

0053

S320で、PSNが0(停止)であれば、何も処理をおこなわず、図6のメイン制御処理に戻る(S323)。ここで、RSNが0(切)である場合に運転状態の確認をおこなうのは、運転モードを切り替えた後、ポンプ状態PSNが、0(切)のモードにおいてポンプを確実に停止させておくためである。

0054

S310で、運転モードRSNが1(手動運転)のとき、運転指令信号が入力されている(RCNが1)か否かの判定をおこない(図8B:S330)、RCNが1の場合には、指令周波数HzCに手動運転周波数HFMを設定し(S331)、ポンプ状態PSNに1(運転)を設定し(S332)、S340に進む。S330で、運転指令信号が入力されていなければ(RCNが0であれば)、何も処理をおこなわず、S340に進む。

0055

次に、停止指令信号が入力されている(SCNが1)か否かの判定をおこない(S340)、SCNが1の場合には、指令周波数HzCに0を設定し(S341)、PSNに0(停止)を設定し(S342)、図6のメイン制御処理に戻る(S343)。S340で、停止指令信号が入力されていなければ(SCNが0であれば)、何も処理をおこなわず、図6のメイン制御処理に戻る(S343)。

0056

S310で、運転モードRSNが2(自動運転)のとき、定速運転指令信号が入力されている(CCNが1)か否かの判定をおこない(図8C:S350)、CCNが1の場合には、指令周波数HzCに定速運転周波数HFCを設定し(S351)、ポンプ状態PSNに1(運転)を設定し(S352)、図6のメイン制御処理に戻る(S353)。

0057

S350で、定速運転指令信号が入力されていなければ(CCNが0)、S360に進む。そして、PSNが1(運転)であるか否かの判定をおこない(S360)、1(運転)であれば、S370に進み、0(停止)であれば、図8DのS380に進む。

0058

次に、停止前昇圧運転中である(STFが1)か否かの判定をおこない(S370)、1(昇圧運転中)であれば、図8GのS450に進み、0(通常運転中)であれば、図8EのS390に進む。

0059

S370で、停止前昇圧運転でなければ(通常運転中であれば)、吐出圧DpNが始動圧力Hon未満であるか否かの判定をおこない(図8D:S380)、DpNがHon未満であれば、指令周波数HzCに最低制御周波数HF1を設定し(S381)、ポンプ状態PSNに1(運転)を設定し(S382)、メイン制御フローに戻る。S380でDpNがHon以上である場合、何も処理をおこなわず、メイン制御処理に戻る(S383)。

0060

S370で、停止前昇圧運転中でなければ(STFが01)、出力周波数HzNが少水量周波数HFL未満であるか否かの判定をおこない(S390:図8E)、HzNがHFL未満であれば、S400に進み、HzNがHFL未満でなければ、少水量検出タイマを停止させ(TN1に0を設定し)(S391)、図8GのS420に進む。

0061

S390で、HzNがHFL未満であれば、少水量検出タイマTN1が運転中である(TN1が0ではない)か否かの判定をおこない(S400)、運転中であれば、TN1をカウントダウンし(値を減少させ)(S401)、S410に進む。S400で、TN1が停止中(TN1が0)であれば、TN1に少水量検出時間TM1を設定し(S402)、図8FのS420に進む。

0062

S410で、少水量検出タイマTN1が0であれば(少水量検出タイマ終了)、S411に進み、少水量検出タイマTN1が0でなければ(少水量検出タイマが終了していない)、図8GのS420に進む。

0063

S410で、少水量検出タイマTN1が0のときは、停止前昇圧運転処理をおこなう(S411)。停止前昇圧運転処理では、例えば、加速にかける時間を長くするなど昇圧運転をおこなうのに適した制御パラメータに変更する。その後、停止前昇圧運転フラグSTFを1(昇圧運転中)に設定し(S412)、メイン制御処理に戻る(S413)。停止前昇圧とは、少水量検出時などに停止前に昇圧することにより、ポンプ停止時間を長くして、省エネルギーな運転にすることを目的とした処理である。
図8Eで、S391、S402実行後、または、S410で、少水量検出タイマTN1が0でない(少水量検出タイマが終了していない)ときには、出力周波数HzNが指令周波数HzCと等しいか否かの判定をおこない(S420:図8E)、HzNがHzCと等しければ、HzNと最低目標圧力H1、最高目標圧力H4、最低制御周波数HF1、最高制御周波数HF4から目標圧力HsNを算出し(S421)、S430に進む。算出には次の(式1)(一次式近似)や(式2)(二次式近似)を用いる。

0064

HsN = (HzN−HF1)÷(HF4−HF1)
×(H4−H1)+H1 … (式1)
HsN = ( (HzN−HF1)÷(HF4−HF1) )1/2
×(H4−H1)+H1 … (式2)
S420で、HzNがHzCと等しくなければ、メイン制御処理に戻る。

0065

次に、吐出圧が目標圧力から許容値分よりも低い(DpNがHsNから圧力誤差許容値NCD引いた値より小さい:DpN<HsN−NCD)か否かの判定をおこない(S430)、DpNがHsNからNCD引いた値より小さければ、S500に行き、DpNがHsNよりNCD引いた値より小さくなければ、S440に行く。

0066

S430で、吐出圧が目標圧力から許容値分よりも低ければ(DpNがHsNよりNCD引いた値より小さければ)、加速処理をおこなう(S500:図9Aにより後述)。S430で、、吐出圧が目標圧力から許容値分よりも低くなければ(DpNがHsNがよりNCD引いた値より小さくなければ)、吐出圧が目標圧力から許容値分よりも高い(DpNがHsNにNDC足した値より大きい:DpN>HsN+NDC)か否かの判定をおこない(S440)、吐出圧が目標圧力から許容値分よりも高ければ(DpNがHsNにNDC足した値より大きければ)、減速処理をおこなう(S600:図14により後述)。

0067

S440で、吐出圧が目標圧力から許容値分よりも高くなければ(DpNがHsNにNDC足した値より大きくなければ)、メイン制御処理に戻る(S422)。

0068

そして、S500の加速処理、または、S600の減速処理の後、指令周波数HzCを設定し(S443)、メイン制御フローに戻る(S444)。

0069

S370で、停止前昇圧運転であれば、吐出圧DpNが停止前昇圧目標圧力Hofに達しているか否かの判定をおこない(DpN≧Hof)(S450:図8G)、達していれば、S451に行き、達していなければ、S454に行く。

0070

S370で、吐出圧DpNが停止前昇圧目標圧力Hofに達していれば、指令周波数HzCに0を設定し(S451)、ポンプ状態PSNに0(停止)を設定し(S452)、停止前昇圧運転フラグSTFを0(通常運転)に設定し(S453)、メイン制御処理に戻る(S456)。

0071

S370で、吐出圧DpNが停止前昇圧目標圧力Hofに達していない場合、指令周波数HzCに周波数加算値HFA454を加え(S454)、メイン制御処理に戻る(S456)。

0072

次に、図9Aを用いて加速処理(S500:図8F)について説明する。

0073

先ず、加減速識別フラグADFが1(加速)であるか否かの判定をおこない、(S510)、加速であれば、S520に進み、ADFが1でなければ、図9BのS560に進む。

0074

次に、加減速停止フラグCGFが1(停止中)であるか否かの判定をおこない(S520)、1であれば、S533に進み、加減速停止フラグCGFが1でなければ、図9BのS560に進む。

0075

S520で、加減速停止フラグCGFが1であれば、加減速停止タイマTN2をカウントダウンし(値を減少させ)(S533)、加減速停止タイマTN2が終了している(TN2が0である)ならば(S540)、加減速停止フラグCGFを0(通常)に設定し(S541)、ポンプ制御処理に戻る(S542)。

0076

S540で、加減速停止タイマTN2が終了していない(TN2が0でない)場合には、何も処理をおこなわず、ポンプ制御処理(S443:図8F)に戻る(S542)。
図9AのS510で、加減速識別フラグADFが1(加速)でないとき、または、S520で、加減速停止フラグCGFが1でないときには、現在の吐出圧DpNが前回の吐出圧DpMより高い場合には(S560:図9B)、S561に進み、現在の吐出圧DpNが前回の吐出圧DpMより高くない場合には、S563に進む。

0077

S560で、現在の吐出圧DpNが前回の吐出圧DpMより高い場合には、加減速停止タイマTN2に圧力確認時間TM2を設定し(S561)、加減速停止フラグを1(あり)に設定し(S562)、加減速判別フラグを1(加速)に設定し(S564)、ポンプ制御処理(S443:図8F)に戻る(S565)。

0078

S560で、DpNがDpMより高くない場合には、指令周波数HzCにHFAを加え(S563)、加減速判別フラグを1(加速)に設定し(S564)、ポンプ制御処理(S443:図8F)に戻る(S565)。

0079

次に、図10Aを用いて減速処理(S600:図8F)について説明する。

0080

先ず、加減速識別フラグADFが2(減速)であるか否かの判定をおこない(S610)、減速であれば、S620に進み、ADFが2でなければ、図10BのS660に進む。

0081

S610で、加減速識別フラグADFが減速であれば、加減速停止フラグCGFが1(停止中)であるか否かの判定をおこない(S620)、1であれば、S633に進み、1でなければ、図10BのS660に進む。

0082

S620で、加減速停止フラグCGFが1(停止中)であれば、S640に進み、加減速停止フラグが1でなければ(通常)、図10BのS660に進む。

0083

S620で、加減速停止フラグCGFが1(停止中)であれば、加減速停止タイマTN2をカウントダウンし(値を減少させ)(S633)、加減速停止タイマが終了している(TN2が0である)ならば(S640)、加減速停止フラグを0(通常)に設定し、ポンプ制御処理に戻る(S642)。S640で、加減速停止タイマが終了していない場合には、何も処理をおこなわず、ポンプ制御処理に戻る(S642)。

0084

S610で、加減速識別フラグADFが減速でないとき、または、S620で、加減速停止フラグが1でないときには(通常)、現在の吐出圧DpNが前回の吐出圧DpMより低いか否かを判定し(S660:図10B)、現在の吐出圧DpNが前回の吐出圧DpMより低い場合には、S661に進み、現在の吐出圧DpNが前回の吐出圧DpMより低くない場合には、S663に進む。

0085

S610で、現在の吐出圧DpNが前回の吐出圧DpMより低い場合には、加減速停止タイマTN2に圧力確認時間TM2を設定し(S661)、加減速停止フラグを1(停止中)に設定し(S662)、加減速判別フラグを2(減速)に設定し(S664)、ポンプ制御処理に戻る(S665)。

0086

S610で、現在の吐出圧DpNが前回の吐出圧DpMより低くない場合には、指令周波数HzCからHFDを引き(S663)、加減速判別フラグを2(減速)に設定し(S664)、ポンプ制御処理に戻る(S665)。

0087

次に、本実施形態のポンプ装置の処理についての特徴について要約する。
本実施形態では、出力周波数が指令周波数と等しい状態で、吐出圧が目標圧力より許容値以上に低い場合に、図8FのS500の処理の中、すなわち、具体的には、図9BのS560、S563で加速処理をおこない、指令周波数を上げてメイン制御処理に戻る。ここで、指令周波数を上げてから実際に出力周波数が上がるまでには少しの時間差が発生する。そして、図6のメインのループ処理を繰り返し、出力周波数が指令周波数と等しくなってから、図8FのS420を実行した際、吐出圧が目標圧力より許容値以上に低くても、加減速停止タイマが運転中の間は加速をおこなわず、加減速停止タイマが停止していても、現在の吐き出し圧が前回の吐き出し圧より高い、すなわち、圧力が上昇している間は加速をおこなわない(図9AのS520、S533、S540、S542、あるいは、図9AのS520、図9BのS560、S561〜S562、S564の処理の流れとなる)。もし、吐出圧が目標圧力より許容値以上に低く、加減速停止タイマが停止し、圧力の上昇もない状態であれば、再び加速処理をおこなう。このように吐出圧の応答を確認しながら少しずつ周波数を上げることにより圧力のオーバーシュートを起こすことなく、また、吐出圧が周期的に変動し、その度に吐出圧が低下することを防ぐことができる。もし上述の処理をおこなっている最中に水量が急激に減少し、吐出圧が急上昇して目標圧力より許容値以上に高くなった場合には減速処理をおこなう。減速処理の場合も、同様に圧力の応答を確認しながら制御する。

0088

なお、本実施形態において、加減速停止フラグCGFが1(停止中)の場合の出力周波数に加える値(周波数加算値)STAを、図5に示したように不揮発性メモリの2101番地に記憶し、2102番地に加減速停止フラグが1(停止中)の場合の出力周波数より引く値(周波数減算値)STDを記憶し、図9BのS561の前において、指令周波数HzCにSTAを加える処理を付け加える、あるいは、図10BのS661の前において、指令周波数HzCからSTDを引く処理を付け加えるようにしてもよい。ここで、STAおよびSTDは、通常の周波数加算値HFAおよび周波数減算値HFDより小さい値とする。さらには、図には記載していないが、図9BのS562、あるいは、図10BのS662で、加減速停止フラグを1にする際に、加減速一時停止開始時の出力周波数HzSを記憶し、S561の前の指令周波数HzCにSTAを加える処理、あるいは、図10BのS661の前の指令周波数HzCからSTDを引く処理において、加算あるいは減算後の指令周波数HzCと加減速一時停止開始時の出力周波数HzSの差が加減速変更量の制限値LMTを超えないことを条件として与えることにより、加減速一時停止時の指令周波数の変更の幅に制限をおこなうのもよい。この場合には、図5に示されるように、不揮発性メモリ2111番地に、予め加減速変更量の制限値LMTを記憶しておく。

0089

また、本実施形態において、加減速停止タイマの設定値TM2(圧力確認時間)は、予め設定する固定値としたが、現在の吐出圧DpNと前回の吐出圧DpMの値の差に応じて変更してもよい。同様に、加速処理において出力周波数に加える値である周波数加算値HFAと、減速処理において出力周波数より引く値である周波数減算値HFDを、現在の吐出圧DpNと前回の吐出圧DpMの値の差に応じて変更してもよい。

0090

また、加減速停止タイマの設定値TM2は、加速処理を開始してから現在の吐出圧DpNと前回の吐出圧DpMの値に差が生じるまでの時間に応じて変更してもよい。さらには、加減速停止タイマの設定値TM2を非常に短く、あるいは、0とすることにより、吐出圧の変化がある間は、加速あるいは減速をしない制御としてもよい。これにより、逆に言えば、吐出圧の変化がなくなると加速あるいは減速を再開する制御とすることができる。

0091

さらには、本実施形態では、加速時、減速時ともに吐出圧が許容圧力範囲に向かう方向で変化している間は、指令周波数の変更を停止するものとしたが、圧力低下時には極力早く圧力を回復させたいのであれば、減速時のみ加減速停止タイマの設定値TM2(圧力確認時間)を設けるものとし、圧力のオーバーシュートを防ぎたいのであれば加速時のみ加減速停止タイマの設定値TM2(圧力確認時間)を設けるものとしてもよい。

0092

〔実施形態2〕
以下、本発明に係る第二の実施形態を、図11から図14を用いて説明する。
本実施形態は、第一の実施形態の処理に加えて、吐出圧が許容圧力範囲に向かう方向で変化し、指令周波数の変更を停止している間に、吐出圧が所定の値を超えて許容圧力範囲から遠ざかる方向に変化した場合、加減速一時停止時間(圧力確認時間)の間であっても、再び周波数の変更をおこなうものである。例えば、吐出圧が低下し、指令周波数を増加させた後、さらに、吐出圧が低下するということは水量が増加している途中であるということである。その際には、指令周波数を増加させ続けても圧力が周期的に変動することにはならず、逆に指令周波数を増加させなければ吐出圧が目標圧力に到達せず、圧力が不足している状態が長く継続してしまうことになる。よって、吐出圧が許容範囲から遠ざかる方向に変化した場合は、圧力確認時間の間であっても再び周波数の変更をおこなう。

0093

本実施形態のポンプ装置の構成は、図1および図2に示される第一の実施形態と同様である。

0094

次に、図11および図12を用いて本発明の第二の実施形態に係るポンプ装置の処理に用いられるパラメータ(変数)について説明する。
図11は、本発明の第二の実施形態に係るインバータ30の記憶部33の揮発性メモリに記憶されるパラメータの一覧を示す図である。
図12は、本発明の第二の実施形態に係るインバータ30の記憶部33の不揮発性メモリに記憶されるパラメータの一覧を示す図である。

0095

本実施形態の記憶部33の揮発性メモリに記憶されるパラメータには、図4に示した第一の実施形態のものに加えて、加減速一時停止開始時のポンプの吐き出し側圧力DpSが加わっている。

0096

加減速一時停止開始時のポンプの吐き出し側圧力DpSは、加減速一時停止開始時のポンプ10の吐き出し側の圧力を表すパラメータである(1201番地)。

0097

また、記憶部33の不揮発性メモリに記憶されるパラメータには、図4に示した第一の実施形態のものに加えて、吐出圧比較時の誤差許容値NDpが加わっている。

0098

吐出圧比較時の誤差許容値NDpは、吐出圧比較時の加減速停止の判定のために使われる値である(2201番地)
本実施形態のポンプ装置の処理は、第一の実施形態の処理において、図9A図13に、図10A図14に置き換えたものである。
図13は、本発明の第三の実施形態に係るポンプ制御処理(加速処理前半)を示すフローチャートである。
図14は、本発明の第三の実施形態に係るポンプ制御処理(減速処理前半)を示すフローチャートである。
図13の加速処理においては、先ず、加減速識別フラグADFが1(加速)であるか否かの判定をおこない、(S510)、加速であれば、S520に進み、ADFが1でなければ、図9BのS560に進む。

0099

次に、加減速停止フラグCGFが1(停止中)であるか否かの判定をおこない(S520)、1であれば、S530に進み、加減速停止フラグCGFが1でなければ、図9BのS560に進む。

0100

S520で、加減速停止フラグCGFが1(停止中)であれば、現在の吐出圧DpNが加減速開始時の吐出圧DpSより誤差許容値NDp分を超えて低い(DpN<DpS−NDp)か否かの判定をおこない(S530)、低い場合には、S531に進み、低くない場合には、S533に進む。

0101

S530で、現在の吐出圧DpNが加減速開始時の吐出圧DpSより誤差許容値NDp分を超えて低い場合には、加減速停止フラグを0(通常)に設定し(S531)、指令周波数HzCにHFAを加え(S532)、ポンプ制御処理に戻る(S542)。

0102

S530で、現在の吐出圧DpNが加減速開始時の吐出圧DpSより誤差許容値NDp分を超えて低くない場合には、加減速停止タイマTN2をカウントダウンし(値を減少させ)(S533)、加減速停止タイマTN2が終了している(TN2が0である)ならば(S540)、加減速停止フラグCGFを0(通常)に設定し(S541)、ポンプ制御処理に戻り(S542)、加減速停止タイマTN2が終了していないならば、何も処理をおこなわず、ポンプ制御処理(S443:図8F)に戻る(S542)。
図14の減速処理においては、先ず、加減速識別フラグADFが2(減速)であるか否かの判定をおこない(S610:図10A)、減速であれば、S620に進み、ADFが2でなければ、図10BのS660に進む。

0103

S610で、加減速識別フラグADFが減速であれば、加減速停止フラグCGFが1(停止中)であるか否かの判定をおこない(S620)、1であれば、S630に進み、1でなければ、図10BのS660に進む。

0104

S620で、加減速停止フラグCGFが1(停止中)であれば、現在の吐出圧DpNが加減速開始時の吐出圧DpSより誤差許容値NDp分を超えて高い(DpN>DpS+NDp)か否かの判定をおこない(S630)、高い場合には、加減速停止フラグを0(通常)に設定し(S631)、指令周波数HzCから周波数減算値HFDを引き、ポンプ制御処理に戻る(S642)。

0105

S630で、現在の吐出圧DpNが加減速開始時の吐出圧DpSより誤差許容値NDp分を超えて高くない場合には、加減速停止タイマTN2をカウントダウンし(値を減少させ)(S633)、加減速停止タイマTN2が終了している(TN2が0である)ならば(S640)、加減速停止フラグCGFを0(通常)に設定し(S641)、ポンプ制御処理に戻り(S642)、加減速停止タイマTN2が終了していないならば、何も処理をおこなわず、ポンプ制御処理に戻る(S642)。
図には記載していないが、図9BのS562、あるいは、図10BのS662で、加減速停止フラグを1にする際に、加減速開始時の吐出圧DpSを記憶するとよい。

0106

本実施形態のポンプ装置の制御方法によれば、出力周波数の変化を停止している間に、圧力が許容圧力範囲から遠ざかる方向(圧力が不安定となる方向)に変化した際には再び周波数の変化を開始することで圧力がより安定するように制御することが可能となる。

0107

〔実施形態3〕
以下、本発明に係る第三の実施形態を、図15から図19を用いて説明する。
本実施形態は、一定時間毎に運転状態(ここでは、簡易的に説明するために吐出圧のみとする)を記憶し、記憶された運転状態の変化を確認し、圧力が周期的に上下に変動する、すなわち、脈動するようであれば、吐出圧が許容圧力範囲に向かう方向で変化している間は、指令周波数の変更を停止するものである。運転状態の記憶値から脈動を確認することにより、水量の変化によって周波数や圧力が変動しているときは、通常の加減速処理をおこない、吐出圧が目標圧力に等しくなるよう制御して安定した給水をおこないつつ、脈動が発生した場合にのみ、周波数の増減を停止して、吐出圧が周期的に変動し、その度に吐出圧が低下することを防ぐことができる。さらには、運転状態を記憶しておくことにより、後述するように周波数を運転状態から算出した最適な値に固定して運転し、より素早く吐出圧を目標圧力付近で安定させることができる。

0108

本実施形態のポンプ装置の構成は、図1および図2に示される第一の実施形態と同様である。

0109

次に、図15および図16を用いて本発明の第三の実施形態に係るポンプ装置の処理に用いられるパラメータ(変数)について説明する。
図15は、本発明の第三の実施形態に係るインバータ30の記憶部33の揮発性メモリに記憶されるパラメータの一覧を示す図である。
図16は、本発明の第三の実施形態に係るインバータ30の記憶部33の不揮発性メモリに記憶されるパラメータの一覧を示す図である。

0110

本実施形態の記憶部33の揮発性メモリに記憶されるパラメータには、図4に示した第一の実施形態のものに加えて、1301番地〜1509番地のものが加わったものである。

0111

運転状態確認タイマの残り時間TN3は、運転状態確認タイマの残り時間を表すパラメータである(1301番地)。運転状態確認回数CN1は、現在、運転状態を何回確認したかの回数を表すパラメータである(1302番地)。圧力脈動フラグDpFは、圧力の脈動が生じているか否かを表すパラメータであり(1303番地)、DpFが0であれば、圧力脈動なし、1であれば、圧力脈動ありとなる。

0112

運転状態データ1〜9は、脈動を判定するための運転状態データ(吐出し圧)のデータである(1501〜1509番地)。

0113

本実施形態の記憶部33の不揮発性メモリに記憶されるパラメータには、図5に示した第一の実施形態のものに加えて、2301〜2303番地のものが加わったものである。

0114

運転状態確認タイマの設定値TM3は、圧力確認の周期時間の値である(2301番地)。運転状態確認回数CM1は、運転状態を確認する上限値である(2302番地)。吐出圧変動判定値DpJは、脈動を判定するための吐出圧の変動の判定値である(2303番地)。

0115

ここで、揮発性メモリに記憶された運転状態確認タイマの残り時間TN3が0になるたびに、現在の運転状態確認回数CN1が不揮発性メモリに記憶されているCM1に達するまで、運転状態データHN1〜HN9(1501〜1509番地)を記憶する。このとき、データを記憶する部分は、現在の運転状態確認回数CN1の回数に応じて変更する。よって、運転状態確認回数CM1の値と運転状態を記憶するデータ領域の数(図15では、9)は一致しているのがよい。CN1がCM1に達した場合には記憶されたデータを確認し、吐出圧変動の判定値DpJを用いて脈動の有無を判定する。なお、データ領域の数は、ポンプ装置の仕様や使用目的によって適宜変更されうる。

0116

本実施形態のポンプ装置の処理は、第一の実施形態の処理において、図7図17Aおよび図17Bに、図9B図18に、図10B図19に置き換えたものである。したがって、図9AのS510、S520のNo判定時の続く処理は、図18のS550に、図10AのS610、S620のNo判定時の続く処理は、S650になる。
図17Aは、本発明の第三の実施形態に係るポンプ状態確認処理(図6:S200)(前半)を示すフローチャートである。
図17Bは、本発明の第三の実施形態に係るポンプ状態確認処理(図6:S200)(後半)を示すフローチャートである。
図18は、本発明の第三の実施形態に係るポンプ制御処理(加速処理後半)を示すフローチャートである。
図19は、本発明の第三の実施形態に係るポンプ制御処理(減速処理後半)を示すフローチャートである。
図17Aに示されるポンプ状態確認処理では、既に記憶している吐出圧DpNを前回の吐出圧としてDpMに記憶する(S201)。DpNにデータがなければ、DpMには0が記憶される。次に、現在の吐出圧をDpNに記憶する(S202)。次に、現在の出力周波数をHzNに記憶する(S203)。

0117

次に、運転状態確認タイマTN3が終了しているか否かの判定をおこない(S210)、終了していれば(TN3が0であれば)、S211に進み、終了していなければ(TN3が0でなければ)、S214に進む。

0118

S210で、運転状態確認タイマTN3が終了している(TN3が0)ときには、現在の吐出圧DpNを、運転状態を記憶するデータ領域である運転状態データi(i=1〜9)(1501番地から1509番地のうち、現在の運転状態確認回数に該当する部分)に記憶する(S211)。次に、現在の運転状態確認回数CN1をカウントアップする(S212)。次に、運転状態確認タイマの残り時間TN3に確認周期時間TM3を設定し(S213)、図17BのS220に進む。

0119

S210で、運転状態確認タイマTN3が終了していない(TN3が0でない)ときには、TN3をカウントダウンし(値を減少させ)(S214)、メイン制御処理(図3:S300)に戻る。
図17AのS213実行後、現在の運転状態確認回数CN1が運転状態確認回数CM1以上であるか(確認回数がCM1の回数に達したか)否かの判定をおこない(S220)、CN1がCM1以上であれば、S221に進み、CN1がCM1以上でなければ、メイン制御処理(図3:S300)に戻る。

0120

S220で、現在の運転状態確認回数CN1が運転状態確認回数CM1以上のときには、圧力脈動確認処理をおこなう(S221)。この圧力脈動確認処理では、運転状態データi(HNi)(i=1〜9)(1501番地〜1509番地)に記憶されたデータ(吐出圧)が周期的に上下している、すなわち、脈動しているか否かの判定をおこなう。このときに、脈動の有無を判定する方法は、目標圧HsNより吐出圧変動の判定値DpJ分より低い値と、HzNよりDpJ分より高い値があるか否かで判定してもよい。あるいは、記憶されたデータのうちHzSより高いデータの値と、HzSより低いデータの値の差がDpJより大きいか否かで判定をおこなってもよい。周期的に繰り返しているか否かの判定を、より正確におこなうために、上述のような値の組が複数あるか否かを判定の条件とするとなおよい。

0121

圧力脈動確認処理の後、圧力脈動があるか否かの判定をおこない(S230)、圧力脈動確認処理で圧力脈動があった場合には、圧力脈動フラグを1に設定し(S231)、圧力脈動がなかった場合には、圧力脈動フラグを0に設定する(S232)。その後、現在の運転状態確認回数CN1を0にし(S233)、メイン制御処理に戻る。

0122

加速処理において、図9AのS510で、加減速識別フラグADFが1(加速)でないとき、または、S520で、加減速停止フラグCGFが1でないときには、本実施形態では、圧力脈動フラグが1であるか(圧力脈動があるか)否かの判定をおこない(S550:図18)、1である(圧力脈動がある)場合には、S560に進み、1でない(圧力脈動がない)場合には、S564に進む。

0123

以下、第一の実施形態の図9BのS560〜S565と同様である。

0124

減速処理において、図10AのS610で、加減速識別フラグADFが減速でないとき、または、S620で、加減速停止フラグが1でないときには(通常)、本実施形態では、圧力脈動フラグが1であるか(圧力脈動があるか)否かの判定をおこない(S650:図19)、1である(圧力脈動がある)場合には、S660に進み、1でない(圧力脈動がない)場合には、S664に進む。

0125

以下、第一の実施形態の図10BのS560〜S565と同様である。

0126

本実施形態の方法によれば、圧力脈動がある場合にのみ、周波数の変化を停止させる処理をおこなうことにより、通常時は従来と同じ制御をおこないつつ、圧力脈動が発生し、給水圧力が不安定になった場合にのみ、本発明の制御方法を取り入れることができる。

0127

また、運転状態を記憶するタイミングは一定周期ではなく、加速から減速、または減速から加速に切り替えるタイミングで運転状態と記憶するのでもよい。この場合、吐出圧は加減速識別フラグCGFが、1(加速)から2(減速)、または、2(減速)から1(加速)に変化するタイミングでおこなうとよく、図9AのS510のNo判定時の後、および、図10BのS610のNo判定時の後がよい。圧力の上下する周期が確認周期TM3よりも長い場合や、逆に、非常に短い場合には、各データの値は、偏った値となってしまうが、圧力の上下する周期は、圧力タンクや配管長によって異なり、予測が困難であるため、運転状態を記憶するタイミングを加速から減速、または、減速から加速に切り替えるタイミングとしておくことは汎用的に設定できるという点で利点がある。

0128

また、本実施形態では、説明を簡易にするために運転状態データを吐出圧のみとしたが、吐出圧のみでは、実際の使用水量の変化に対して吐出圧が変動しているのと、脈動による吐出圧の変化の区別がつかないため、運転状態として保存するデータには、出力周波数も加えるとよい。さらに、正確に運転状態を把握するためにインバータが出力する電流値負荷電流値)を加えるとなおよい。運転状態として保存するデータに、出力周波数を加えた場合、吐出圧が許容圧力範囲に向かう方向で変化している際、指令周波数HzCを変更しない、あるいは、加減速一時停止時の周波数の加算値STA、加減速一時停止時の周波数の減算値STDといった通常より小さい値の変化量とするのではなく、指令周波数HzCを一定時間だけ固定値とすることによって、より素早く吐出圧を目標圧力HsN付近で安定させることができる。例えば、図3の吐出圧の変化(Hb)、運転周波数の変化(Fb)の関係を見ても明らかなように、圧力脈動が起きている場合には、その間の運転周波数HzNの中間値を指令周波数HzCとすれば、吐出圧が目標圧力HsN付近で安定することが期待できる。よって、運転状態の各データである運転状態i(i=1〜9)(ここでは運転周波数)の平均値を求め、それを上述の固定値として指令周波数HzCとする。あるいは、運転状態の各データの中で極値(値が増加から減少、または、減少から増加に変化する点の値)を確認し、最も新しい二つの極値の平均値を上述の固定値として指令周波数HzCとする、または、運転状態の各データの中で最大値最小値を確認し、その平均値を上述の固定値として指令周波数HzCとするようにしてもよい。

0129

〔その他の応用例〕
上記の実施形態においては、インバータを別途設置するポンプとして説明したが。本発明はこれに限られることなくポンプの周囲あるいは一部にインバータ部品を配置した制御装置一体型ポンプでも同様の効果が得られることは、当業者であれば明らかである。さらに、複数台のポンプを用いた給水装置においても、インバータを用いて可変速運転をおこなうポンプに、上記制御を適用することで本発明と同様の効果を得ることができる。

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