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図面 (7)

課題

加熱初期における低粘性かつ硬化時の熱時硬度立ち上がりが急峻な硬化挙動(以下「鍋底型硬化挙動」という。)を示す樹脂組成物の提供。

解決手段

式(1)で表されるオニウムカチオンと、カルバニオンとの塩で表されるオニウムメタニド化合物又はその互変異性体硬化促進剤として配合するエポキシ樹脂系組成物。(R1〜R4は各々独立にC1〜4の直鎖状分子鎖状のアルキル基或いはアルコキシ基置換してもよいフェニル基又はC1〜16の直鎖状/分岐鎖状のアルキル基;QはP又はN)

概要

背景

従来、エポキシ樹脂系組成物を用いると、優れた機械的、化学的および電気的性質を有する成形体などが得られるため、エポキシ樹脂系組成物は、接着剤塗料注型材料としてコイルコンデンサープリント基板などの各種の電気部品、あるいは半導体素子集積回路絶縁封止などの用途に広く使用されている。これらの用途の中で、半導体素子の絶縁封止の分野では、半導体素子の高集積化への要求が高いため、半導体パッケージの構造も進歩し続けている。

このため、封止材料としてのエポキシ樹脂系組成物の性能も、より優れたものが要求されている。例えば、封止用エポキシ樹脂組成物を用いて半導体素子を封止する際には、加熱初期における低粘性、かつ硬化時の熱時硬度立ち上がりが急峻な硬化挙動を示す樹脂組成物が提案されている(特許文献1、特許文献2参照)が、さらに有用なエポキシ樹脂系組成物が要望されている。

そのような状況下、エポキシ樹脂用硬化促進剤としては、リン系、あるいはイミダゾール系があるが、硬化力が高く、かつ電気的信頼性の高い硬化物を得ることが出来るリン系が一般的に知られており、トリス(4−メチルフェニルホスフィン非特許文献1参照)、ダイホスフィン類(特許文献3、特許文献4参照)、ホスホニウムカルボキシレート類(特許文献5、特許文献6)が挙げられる。

概要

加熱初期における低粘性かつ硬化時の熱時硬度立ち上がりが急峻な硬化挙動(以下「鍋底型硬化挙動」という。)を示す樹脂組成物の提供。式(1)で表されるオニウムカチオンと、カルバニオンとの塩で表されるオニウムメタニド化合物又はその互変異性体を硬化促進剤として配合するエポキシ樹脂系組成物。(R1〜R4は各々独立にC1〜4の直鎖状分子鎖状のアルキル基或いはアルコキシ基置換してもよいフェニル基又はC1〜16の直鎖状/分岐鎖状のアルキル基;QはP又はN)なし

目的

)を示す樹脂組成物および当該樹脂組成物を可能とする硬化促進剤を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

下記の一般式(1)(式中、R1〜R4は、同一または異なって、炭素数1〜4の直鎖状もしくは分子鎖状のアルキル基またはアルコキシ基置換してもよいフェニル基、または炭素数1〜16の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基を示し、Qはリン原子または窒素原子を示す。)で表されるオニウムカチオンと、下記の一般式(2)、(3)(式中、R5〜R6は、同一または異なって、それぞれアセチル基トリフルオロアセチル基、ベンゾイル基シアノ基を示す。)(式中、X、Yは、同一または異なって、それぞれ炭素原子、窒素原子、酸素原子を示し、Zはジメチルメチレン基カルボニル基を示す。)で表される群から選ばれるカルバニオンとの塩で表されるオニウムメタニド化合物またはその互変異性体

請求項2

前記一般式(1)において、R1〜R4がフェニル基、p−トリル基エチル基ブチル基から選ばれる置換基である請求項1に記載のオニウムメタニド化合物またはその互変異性体。

請求項3

請求項1、2のいずれかに記載のオニウムメタニド化合物またはその互変異性体を少なくとも含むことを特徴とするエポキシ樹脂用硬化促進剤

請求項4

請求項3に記載のエポキシ樹脂用硬化促進剤と、エポキシ樹脂硬化剤とを少なくとも含むことを特徴とするエポキシ樹脂系組成物

請求項5

硬化剤がフェノール樹脂であることを特徴とする、請求項4に記載のエポキシ樹脂系組成物。

請求項6

請求項4、5のいずれかに記載の組成物硬化して得られるエポキシ樹脂系硬化物

技術分野

背景技術

0002

従来、エポキシ樹脂系組成物を用いると、優れた機械的、化学的および電気的性質を有する成形体などが得られるため、エポキシ樹脂系組成物は、接着剤塗料注型材料としてコイルコンデンサープリント基板などの各種の電気部品、あるいは半導体素子集積回路絶縁封止などの用途に広く使用されている。これらの用途の中で、半導体素子の絶縁封止の分野では、半導体素子の高集積化への要求が高いため、半導体パッケージの構造も進歩し続けている。

0003

このため、封止材料としてのエポキシ樹脂系組成物の性能も、より優れたものが要求されている。例えば、封止用エポキシ樹脂組成物を用いて半導体素子を封止する際には、加熱初期における低粘性、かつ硬化時の熱時硬度立ち上がりが急峻な硬化挙動を示す樹脂組成物が提案されている(特許文献1、特許文献2参照)が、さらに有用なエポキシ樹脂系組成物が要望されている。

0004

そのような状況下、エポキシ樹脂用の硬化促進剤としては、リン系、あるいはイミダゾール系があるが、硬化力が高く、かつ電気的信頼性の高い硬化物を得ることが出来るリン系が一般的に知られており、トリス(4−メチルフェニルホスフィン非特許文献1参照)、ダイホスフィン類(特許文献3、特許文献4参照)、ホスホニウムカルボキシレート類(特許文献5、特許文献6)が挙げられる。

0005

特許第3543854号公報
特許第5386837号公報
特開昭61−053321号公報
特許第3876944号公報
国際公開(WO)2010/087526号公報
国際公開(WO)2009/014270号公報

先行技術

0006

ネットワークポリマー合成樹脂工業協会発行(2012年)、Vol.33、No.3、p123〜129

発明が解決しようとする課題

0007

本発明は、上記の従来技術に伴う問題点を解決しようとするものである。すなわち、加熱初期における低粘性かつ硬化時の熱時硬度立ち上がりが急峻な硬化挙動(以下「鍋底型硬化挙動」という。)を示す樹脂組成物および当該樹脂組成物を可能とする硬化促進剤を提供することにある。

課題を解決するための手段

0008

このような状況に鑑み、本発明者らは鋭意検討した。その結果、下記の一般式(1)

0009

(式中、R1〜R4は、同一または異なって、アルキル基またはメトキシ基置換してもよいフェニル基、または炭素数1〜16の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基を示し、Qはリン原子または窒素原子を示す。)

0010

で表されるオニウムカチオンと、下記の一般式(2)、(3)

0011

(式中、R5〜R6は、同一または異なって、それぞれアセチル基トリフルオロアセチル基、ベンゾイル基シアノ基を示す。)

0012

(式中、X、Yは、同一または異なって、それぞれ炭素原子、窒素原子、酸素原子を示し、Zはジメチルメチレン基カルボニル基を示す。)

0013

で表される群から選ばれるカルバニオンとの塩で表されるオニウムメタニド化合物またはその互変異性体を硬化促進剤として配合することにより、硬化挙動が鍋底型硬化挙動を示す樹脂組成物が得られることなどを見いだし、本発明を完成するに至った。

0014

なお、上記化合物は、新規化合物であり、かつ、エポキシ樹脂用硬化促進剤として有効であることは、これまで知られていなかった。
すなわち、本発明は以下の内容をその要旨とするものである。

0015

〔1〕下記の一般式(1)



(式中、R1〜R4は、同一または異なって、炭素数1〜4の直鎖状もしくは分子鎖状のアルキル基またはアルコキシ基で置換してもよいフェニル基、または炭素数1〜16の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基を示し、Qはリン原子または窒素原子を示す。)で表されるオニウムカチオンと、下記の一般式(2)、(3)



(式中、R5〜R6は、同一または異なって、それぞれアセチル基、トリフルオロアセチル基、ベンゾイル基、シアノ基を示す。)



(式中、X、Yは、同一または異なって、それぞれ炭素原子、窒素原子、酸素原子を示し、Zはジメチルメチレン基、カルボニル基を示す。)で表される群から選ばれるカルバニオンとの塩で表されるオニウムメタニド化合物またはその互変異性体。

0016

〔2〕一般式(1)において、R1〜R4がフェニル基、p−トリル基エチル基ブチル基から選ばれる置換基である〔1〕に記載のオニウムメタニド化合物またはその互変異性体。

0017

〔3〕〔1〕、〔2〕のいずれかに記載のオニウムメタニド化合物またはその互変異性体を少なくとも含むことを特徴とするエポキシ樹脂用硬化促進剤。

0018

〔4〕〔3〕に記載のエポキシ樹脂用硬化促進剤と、エポキシ樹脂硬化剤とを少なくとも含むことを特徴とするエポキシ樹脂系組成物。

0019

〔5〕硬化剤がフェノール樹脂であることを特徴とする、〔4〕に記載のエポキシ樹脂系組成物。

0020

〔6〕〔4〕、〔5〕のいずれかに記載の組成物を硬化して得られるエポキシ樹脂系硬化物

発明の効果

0021

本発明の化合物を含むエポキシ樹脂用硬化促進剤を成分として含有するエポキシ樹脂系組成物は、従来の硬化促進剤を用いた場合に比べ、特に好適な硬化挙動を示すため有用である。

図面の簡単な説明

0022

テトラブチルホスホニウムジアセチルメタニド(TBP−DAM)のIRスペクトル
テトラブチルホスホニウムトリフルオロアセチルアセチルメタニド(TBP−TFAM)のIRスペクトル。
テトラブチルホスホニウムジベンゾイルメタニド(TBP−DBM)のIRスペクトル。
テトラブチルホスホニウムメルドラム酸塩(TBP−メルドラム酸塩)のIRスペクトル。
テトラブチルホスホニウムジメドネート(TBP−ジメドン塩)のIRスペクトル。
テトラブチルホスホニウムバルビツール酸塩(TBP−バルビツール酸塩)のIRスペクトル。
175℃における硬化反応時の熱時硬度測定結果を示す図。

0023

以下、本発明について詳細に説明する。
<硬化促進剤>
本発明は、下記の一般式(1)

0024

(式中、R1〜R4は、同一または異なって、炭素数1〜4の直鎖状もしくは分子鎖状のアルキル基またはアルコキシ基で置換してもよいフェニル基、または炭素数1〜16の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基を示し、Qはリン原子または窒素原子を示す。)

0025

で表されるオニウムカチオンと、下記の一般式(2)、(3)

0026

(式中、R5〜R6は、同一または異なって、それぞれアセチル基、トリフルオロアセチル基、ベンゾイル基、シアノ基を示す。)

0027

(式中、X、Yは、同一または異なって、それぞれ炭素原子、窒素原子、酸素原子を示し、Zはジメチルメチレン基、カルボニル基を示す。)
で表される群から選ばれるカルバニオンとの塩で表されるオニウムメタニド化合物またはその互変異性体である。

0028

上記式(1)中、R1〜R4で表される炭素数1〜16の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基をとしては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、iso−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基n−ヘキシル基、n−オクチル基、n−デシル基、n−ドデシル基が挙げられる。

0029

上記式(1)中、フェニル基に置換してもよい炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、iso−ブチル基、tert−ブチル基が挙げられる。また、フェニル基に置換してもよい炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、iso−ブトキシ基、tert−ブトキシ基が挙げられる。

0030

上記式(1)で表されるオニウムカチオンと、上記式(2)、(3)で表される群から選ばれるカルバニオンとの塩で表されるオニウムメタニド化合物またはその互変異性体からなる塩は、通常は、オニウムカチオン1モルとカルバニオン1モルとの1:1塩が主成分であり、下記の一般式(4)、(5)で示される。

0031

(式中、R1〜R6、Qは、前記と同意である。)

0032

(式中、R1〜R4、Q、X、Y、Zは、前記と同意である。)

0033

一般式(4)の化合物としては、テトラフェニルホスホニウムジアセチルメタニド、テトラフェニルホスホニウムトリフルオロアセチルアセチルメタニド、テトラフェニルホスホニウムジベンゾイルメタニド、テトラブチルホスホニウムジアセチルメタニド(TBP−DAM)、テトラブチルホスホニウムトリフルオロアセチルアセチルメタニド(TBP−TFAM)、テトラブチルホスホニウムジベンゾイルメタニド(TBP−DBM)、テトラエチルホスホニウムジアセチルメタニド、テトラエチルホスホニウムトリフルオロアセチルアセチルメタニド、テトラエチルホスホニウムジベンゾイルメタニド、テトラフェニルアンモニウムジアセチルメタニド、テトラフェニルアンモニウムトリフルオロアセチルアセチルメタニド、テトラフェニルアンモニウムジベンゾイルメタニド、テトラブチルアンモニウムジアセチルメタニド、テトラブチルアンモニウムトリフルオロアセチルアセチルメタニド、テトラブチルアンモニウムジベンゾイルメタニド、テトラエチルアンモニウムジアセチルメタニド、テトラエチルアンモニウムトリフルオロアセチルアセチルメタニド、テトラエチルアンモニウムジベンゾイルメタニドなどが挙げられ、

0034

一般式(5)の化合物としては、テトラフェニルホスホニウムメルドラム酸塩、テトラフェニルホスホニウムジメドン塩、テトラフェニルホスホニウムバルビツール酸塩、テトラブチルホスホニウムメルドラム酸塩(TBP−メルドラム酸塩)、テトラブチルホスホニウムジメドン塩(TBP−ジメドン塩)、テトラブチルホスホニウムバルビツール酸塩(TBP−バルビツール酸塩)、テトラエチルホスホニウムメルドラム酸塩、テトラエチルホスホニウムジメドン塩、テトラエチルホスホニウムバルビツール酸塩、テトラフェニルアンモニウムメルドラム酸塩、テトラフェニルアンモニウムジメドン塩、テトラフェニルアンモニウムバルビツール酸塩、テトラブチルアンモニウムメルドラム酸塩、テトラブチルアンモニウムジメドン塩、テトラブチルアンモニウムバルビツール酸塩、テトラエチルアンモニウムメルドラム酸塩、テトラエチルアンモニウムジメドン塩、テトラエチルアンモニウムバルビツール酸塩などが挙げられる。

0035

また、本発明にかかるカルバニオンとの塩で表されるオニウムメタニド化合物の互変異性体はケトエノール互変異性体である。

0036

本発明にかかるエポキシ樹脂用硬化促進剤は、上記一般式(4)〜(5)で表されるオニウムメタニド化合物を少なくとも含み、また、上記オニウムメタニド化合物の他に、適宜エポキシ樹脂の硬化促進剤を併用してもよい。

0037

本発明にかかる上記一般式(4)、(5)の化合物の合成方法としては、例えば、テトラ置換オニウムハライド溶液溶媒は、水、メタノール等)を、イオン交換することによりテトラ置換オニウムヒドロキシドの溶液(溶媒は、水、メタノール等)とし、該溶液中で、そのテトラ置換オニウムヒドロキシド1モルに対して下記の一般式(6)、(7)

0038

(式中、R5〜R6は、同一または異なって、それぞれアセチル基、トリフルオロアセチル基、ベンゾイル基、シアノ基を示す。)

0039

(式中、X、Yは、同一または異なって、それぞれ炭素原子、窒素原子、酸素原子を示し、Zはジメチルメチレン基、カルボニル基を示す。)

0040

からなる群から選ばれる少なくとも1種を0.5〜5モル、より好ましくは0.5〜2モル用いて中和することにより塩形成する方法などが挙げられる。得られた塩を含む反応混合物から、適当な方法、例えば、減圧蒸留等により溶媒を除去して、目的の塩を分離する。本製法による製造例は、製造例1〜6に記載した。
なお、上記テトラ置換オニウムヒドロキシドおよび一般式(6)、(7)で示される化合物はいずれも市販されているものを使用してもよい。

0041

また、周知の方法でベンザインを合成し、ベンザインとホスフィン化合物またはアミン化合物を反応させた後、上記一般式(6)、(7)からなる群から選ばれる少なくとも1種とを反応させることによっても、オニウムメタニド化合物を得ることができる。
なお、上記ホスフィン化合物、アミン化合物は市販されているものを使用してもよい。

0042

本発明のエポキシ樹脂系組成物の成分であるエポキシ樹脂、硬化剤について次に説明する。

0043

<エポキシ樹脂>
エポキシ樹脂としては、特に限定されず、1分子中に2個以上のエポキシ基を有する汎用的なエポキシ樹脂を用いることが可能であり、例えば、フェノールクレゾールキシレノールカテコールレゾルシンビスフェノールA、ビスフェノールF等のフェノール類および/またはナフトールジヒドロキシナフタレン等のナフトール類ホルムアルデヒドアセトアルデヒドプロピオンアルデヒドベンズアルデヒドサリチルアルデヒド等のアルデヒド基を有する化合物とを酸性触媒の存在下で縮合または共縮合させて得られるノボラック樹脂エポキシ化したフェノールノボラック型エポキシ樹脂オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂;ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、アルキル置換または非置換のビフェノールスチルベン系フェノール類等をエポキシ化したビスフェノール型エポキシ樹脂ビフェニル型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂;フェノール類および/またはナフトール類とジメトキシパラキシレンビスメトキシメチルビフェニルから合成されるフェノールアラルキル樹脂ナフトールアラルキル樹脂ビフェニルアラルキル樹脂等をエポキシ化したフェノールアラルキル型エポキシ樹脂ナフトールアラルキル型エポキシ樹脂、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂ブタンジオールポリエチレングリコールポリプロピレングリコール等のアルコール類グリシジルエーテル型エポキシ樹脂フタル酸イソフタル酸テトラヒドロフタル酸等のカルボン酸類グリシジルエステル型エポキシ樹脂;アニリンイソシアヌル酸等の窒素原子に結合した活性水素グリシジル基で置換したグリシジル型またはメチルグリシジル型エポキシ樹脂;分子内のオレフィン結合をエポキシ化して得られるビニルシクロヘキセンジエポキシド、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル−5,5−スピロ(3,4−エポキシ)シクロヘキサン−m−ジオキサン等の脂環型エポキシ樹脂パラキシリレン及び/又はメタキシリレン変性フェノール樹脂グリシジルエーテルテルペン変性フェノール樹脂のグリシジルエーテル;フェノール類および/またはナフトール類とジシクロペンタジエンから合成される、ジシクロペンタジエン変性フェノール樹脂ジシクロペンタジエン型ナフトール樹脂のグリシジルエーテル;シクロペンタジエン変性フェノール樹脂のグリシジルエーテル;多環芳香環変性フェノール樹脂のグリシジルエーテル;ナフタレン環含有フェノール樹脂のグリシジルエーテル;ハロゲン化フェノールノボラック型エポキシ樹脂ハイドロキノン型エポキシ樹脂トリメチロールプロパン型エポキシ樹脂;オレフィン結合を過酢酸等の過酸で酸化して得られる線状脂肪族エポキシ樹脂ジフェニルメタン型エポキシ樹脂硫黄原子含有エポキシ樹脂等が挙げられる。

0044

これらのエポキシ樹脂は、単独で、また2種類以上を混合してもよく、有姿のまま使用してもよく、適宜溶剤添加材等を添加してもよく、市販品を使用してもよい。

0046

フェノール樹脂系硬化剤としては、特に限定されず、一般に硬化剤として使用される1分子中に2個以上のフェノール性水酸基を有する汎用的なフェノール樹脂を用いることが可能であり、例えば、カテコール、レゾルシン、ヒドロキノン、ビスフェノールA、ビスフェノールF、置換または非置換のビフェノール等の1分子中に2個以上のフェノール性水酸基を有する化合物;フェノール、クレゾール、キシレノール、カテコール、レゾルシン、ヒドロキノン、ビスフェノールA、ビスフェノールF、フェニルフェノールアミノフェノール等のフェノール類および/またはナフトール、ジヒドロキシナフタレン等のナフトール類とホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ベンズアルデヒド、サリチルアルデヒド等から合成されるノボラック型フェノール樹脂;フェノール類および/また又はナフトール類とジメトキシパラキシレンやビス(メトキシメチル)ビフェニルから合成されるフェノールアラルキル樹脂、ナフトールアラルキル樹脂、ビフェニルアラルキル樹脂等のアラルキル型フェノール樹脂;パラキシリレンおよび/またはメタキシリレン変性フェノール樹脂;メラミン変性フェノール樹脂;テルペン変性フェノール樹脂;フェノール類および/またはナフトール類とジシクロペンタジエンから合成される、ジシクロペンタジエン型フェノール樹脂、ジシクロペンタジエン型ナフトール樹脂;シクロペンタジエン変性フェノール樹脂;多環芳香環変性フェノール樹脂;ビフェニル型フェノール樹脂トリフェニルメタン型フェノール樹脂などが挙げられる。

0048

酸無水物系硬化剤としては、特に限定されず、汎用的な酸無水物を用いることが可能であり、例えば、ヘキサヒドロフタル酸無水物、3−メチルヘキサヒドロフタル酸無水物、4−メチルヘキサヒドロフタル酸無水物、1−メチルノルボルナン−2,3−ジカルボン酸無水物、5−メチルノルボルナン−2,3−ジカルボン酸無水物、ノルボルナン−2,3−ジカルボン酸無水物、1−メチルナジック酸無水物、5−メチルナジック酸無水物、ナジック酸無水物、フタル酸無水物テトラヒドロフタル酸無水物、3−メチルテトラヒドロフタル酸無水物、4−メチルテトラヒドロフタル酸無水物、およびドデセニルコハク酸無水物等が挙げられる。

0049

これらの硬化剤は、単独で、または2種類以上を混合して使用することができ、有姿でそのまま使用してもよく、適宜溶剤や添加材等を添加し、硬化剤組成物として使用することもでき市販品を使用してもよい。

0050

<エポキシ樹脂系組成物>
エポキシ樹脂系組成物は、線膨張率を小さくするために、公知の各種無機充填剤を含有することができる。無機充填剤としては、例えば、溶融シリカ結晶シリカアルミナ窒化アルミニウムなどが挙げられる。これらの無機充填剤は、シランカップリング剤などのカップリング剤表面処理してもよい。
その他、エポキシ樹脂系組成物に、イオントラップ剤離型剤カーボンブラックなどの顔料などを添加してもよく、エポキシ樹脂以外の樹脂を含むこともできる。

0051

エポキシ樹脂系組成物中のオニウムメタニド化合物の含有量は、0.5重量部より少ないと、組成物の硬化力を十分に発揮できない場合があり、10重量部より多いと、組成物の貯蔵安定性が悪くなるため、硬化性エポキシ樹脂100重量部に対して0.5〜10重量部であることが好ましく、硬化性をより厳密に考慮すれば、かかる含有量を0.7〜5重量部とすることが更に好ましい。

0052

硬化剤の含有量は、エポキシ樹脂中のエポキシ当量と、硬化剤の当量との当量比を考慮して、一般的には、エポキシ当量と硬化剤の当量との当量比が0.9〜1.2となるようにする。
調製方法としては、硬化剤と硬化促進剤の混合物を加熱後、冷却し、続いてエポキシ樹脂と混合し、加熱後、冷却することが好ましい。

0053

硬化剤と硬化促進剤の混合物を加熱することにより、硬化剤の粘度を低下させ、混合・攪拌を容易にし、硬化剤と硬化促進剤が均一に分散される。
硬化剤と硬化促進剤の混合物はエポキシ樹脂と混合する前に、予め冷却することにより正確に計量でき、取り扱いが容易になる。

0054

また、硬化剤、硬化促進剤、および硬化性エポキシ樹脂の各成分は、各混合工程において一度に混合してもよく、または複数回に分けて少しずつ混合してもよい。また、上記溶剤や添加剤、無機充填剤等を混合する場合も、同様に、任意の時期に一度または複数回に分けて混合することができる。
なお、硬化剤と硬化促進剤との混合やエポキシ樹脂との混合の際は、均一に攪拌、・混合することを容易とするため、ロールニーダーなどの混練機等を用いてもよい。

0055

<エポキシ樹脂系硬化物>
本発明においてエポキシ樹脂硬化物とは、当該エポキシ樹脂組成物に特定の条件下で加熱することによってエポキシ樹脂の流動性がなくなり、硬化した固形物のことをいう。
エポキシ樹脂系硬化物は、上記した本発明のエポキシ樹脂系組成物を、硬化温度80〜250℃程度で硬化時間30秒〜15時間加熱により得ることができる。

0056

以下に本発明のエポキシ樹脂系組成物を実施例および試験例により詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。

0057

[1H−NMR測定]
結晶10mgを約0.5mlの重DMSOに溶かし、φ5mmの試料管に入れ、(株)JEOL RESONANCE社製JNM−ECS400で測定した。シフト値は、DMSO(δ=2.49ppm)を基準とした。

0058

[31P−NMR測定]
結晶10mgを約0.5mlの重DMSOに溶かし、φ5mmの試料管に入れ、(株)JEOL RESONANCE社製JNM−ECS400で測定した。シフト値は、リン酸(δ=0ppm)を基準とした。

0059

[IR測定]
ブルカー・オプティクス(株)社製ALPHAを用い、ATR法で測定した。

0060

<製造例1>
テトラブチルホスホニウムヒドロキシド化学工業社製;TBPH(登録商標))の40重量%水溶液100重量部に、アセチルアセトン14重量部を加えて中和し、得られた反応混合物から減圧蒸留法を用いて脱水することにより、下記式(8)で示されるテトラブチルホスホニウムジアセチルメタニド(TBP−DAM)52重量部を得た。



(式中、Buはブチル基を示す。)

0061

<製造例2>
アセチルアセトン14重量部に代えて、トリフルオロアセチルアセトン22重量部とした以外は、製造例1と同様にして、下記式(9)で示されるテトラブチルホスホニウムトリフルオロアセチルアセチルメタニド(TBP−TFAM)60重量部を得た。



(式中、Buはブチル基を示す。)

0062

<製造例3>
アセチルアセトン14重量部に代えて、ジベンゾイルメタン32重量部とした以外は、製造例1と同様にして、下記式(10)で示されるテトラブチルホスホニウムジベンゾイルメタニド(TBP−DBM)70重量部を得た。



(式中、Buはブチル基を示し、Phはフェニル基を示す。)

0063

<製造例4>
アセチルアセトン14重量部に代えて、メルドラム酸21重量部とした以外は、製造例1と同様にして、下記式(11)で示されるテトラブチルホスホニウムメルドラム酸塩(TBP−メルドラム酸塩)58重量部を得た。



(式中、Buはブチル基を示す。)

0064

<製造例5>
アセチルアセトン14重量部に代えて、ジメドン20重量部とした以外は、製造例1と同様にして、下記式(12)で示されるTBP−ジメドン塩58重量部を得た。



(式中、Buはブチル基を示す。)

0065

<製造例6>
アセチルアセトン14重量部に代えて、バルビツール酸19重量部とした以外は、製造例1と同様にして、下記式(13)で示されるテトラブチルホスホニウムバルビツール酸塩(TBP−バルビツール酸塩)56重量部を得た。



(式中、Buはブチル基を示す。)

0066

前記製造例に準じて製造した本発明に係る化合物の1H−NMRスペクトル、31P−NMRスペクトルのσ(ppm)値を、表1に示す。

0067

0068

また、製造例1〜6で得られた生成物のIRスペクトルデータをそれぞれ、図1〜6に示す。
これらのデータから、製造例1〜6で得られた生成物はそれぞれ、式(8)〜(13)で示される目的の化合物であることを確認した。

0069

<実施例1>
フェノール樹脂系硬化剤のMEH−7851M(水酸基当量214、明和化成社製)214重量部に、TBP−DAMを5.4重量部加え、150℃加熱下で2分間攪拌・混合した後、室温まで冷却した。これにエポキシ樹脂のNC−3000(エポキシ当量274、日本化薬社製)280重量部を加え、120℃加熱下で2分間攪拌・混合した後、室温まで冷却しエポキシ樹脂系組成物(エポキシ当量と水酸基当量の当量比1.0:1.0)を得た。

0070

<実施例2>
TBP−DAM5.4重量部に代えて、TBP−DBMを7.2重量部使用した以外は、実施例1と同様にしてエポキシ樹脂系組成物を得た。

0071

<実施例3>
TBP−DAM5.4重量部に代えて、TBP−メルドラム酸塩を6.0重量部使用した以外は、実施例1と同様にしてエポキシ樹脂系組成物を得た。

0072

<実施例4>
TBP−DAM5.4重量部に代えて、TBP−ジメドン塩を6.0重量部使用した以外は、実施例1と同様にしてエポキシ樹脂系組成物を得た。

0073

<比較例1>
TBP−DAM5.4重量部に代えて、テトラブチルホスホニウムデカノエート(以下「TBPDA」という。)を7.8重量部使用した以外は、実施例1と同様にしてエポキシ樹脂系組成物を得た。

0074

<比較例2>
TBP−DAM5.4重量部に代えて、トリス(4−メチルフェニル)ホスフィン(以下「TPTP」という。)を3.4重量部使用した以外は、実施例1と同様にしてエポキシ樹脂系組成物を得た。

0075

<比較例3>
TBP−DAM5.4重量部に代えて、1,4−ビス(ジフェニルホスフィノブタン(以下「DPPB」という。)を5.1重量部使用した以外は、実施例1と同様にしてエポキシ樹脂系組成物を得た。

0076

<比較例4>
TBP−DAM5.4重量部に代えて、テトラブチルホスホニウムカチオンビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3−ジカルボン酸メチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3−ジカルボン酸(重量比1/4)混合物由来の混合アニオン残基との塩(以下「TBP−HNA塩」という。)を10.0重量部使用した以外は、実施例1と同様にしてエポキシ樹脂系組成物を得た。

0077

ゲルタイム測定〕
得られたエポキシ樹脂系組成物のゲルタイム(GT)はJIS K 6910記載のゲル化時間測定方法に準じ、鋼板温度を175℃として、日新科学社製GT—Dを使用して測定した。結果を表2に示した。

0078

粘度測定
得られたエポキシ樹脂系組成物の粘度は、レオメーターにより経時的に測定した。レオメーターはレオテック社製コーンプレート型レオメーターRC20−CPSを使用し、コーンプレートはC25−2を用い、回転速度6.67rpm、剪断速度20(1/s)で、エポキシ樹脂系組成物を175℃熱板上で測定した。結果を表2に示した。

0079

〔硬化性評価〕
得られたエポキシ樹脂系組成物の熱時硬度は、デュロメーターにより経時的に測定した。熱時硬度の立ち上がりが急峻であるほど、硬化性が良好といえる。デュロメーターはテクロック社製デュロメーターGS−720G(JIS K6253、JIS K7215準拠、タイプD)を使用し、エポキシ樹脂系組成物を175℃熱板上で測定した。結果を図7に示した。

0080

0081

表2に示すように、実施例1〜4のエポキシ樹脂系組成物は、加熱初期における粘度が低く、また図1に示すように、硬化反応時における熱時硬度の上昇が急峻であることから、硬化挙動が鍋底型硬化挙動を示した。

実施例

0082

比較例1〜4のエポキシ樹脂系組成物は、実施例と比較し加熱初期における粘度が高く、また硬化反応時における熱時硬度の上昇が急峻でないため、硬化挙動は劣る。
よって、本発明のオニウムメタニド化合物を硬化促進剤として配合したエポキシ樹脂系組成物は、潜在性と速硬性を兼ね備え、硬化挙動のバランスが優れるといえる。

0083

本発明のエポキシ樹脂系組成物は硬化特性に優れるため、例えば、各種の小型の電気電子部品半導体部品樹脂封止に有用である。

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