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技術 光学アセンブリ、投影系、計測系、及びEUVリソグラフィー装置

出願人 カール・ツァイス・エスエムティー・ゲーエムベーハー
発明者 ミヒャエルブレームウルフガングメルケルウルリッヒヴェーバーヘンリーヴェゲルト
出願日 2016年10月4日 (4年8ヶ月経過) 出願番号 2016-196703
公開日 2017年5月18日 (4年0ヶ月経過) 公開番号 2017-083824
状態 特許登録済
技術分野 光学要素の取付・調整 レンズ以外の光学要素 ホトレジスト感材への露光・位置合せ
主要キーワード 連続開口 流量レート 弾性固定 ウェブ形状 継ぎ輪 密着接続 迷光放射 透過損
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図面 (6)

課題

パージガスによる光学素子パージが改善される光学アセンブリ、そのような光学アセンブリを備える投影系、そのような投影系を備える計測系、およびEUVリソグラフィー装置を提供する。

解決手段

光学アセンブリ1に関し、光学アセンブリは、光学素子2と、光学素子を保持するためのマウント3と、光学素子をマウントに止着するための止着箇所14を有する複数の止着素子12であって、止着素子は、光学素子とマウントとの間の隙間11を架橋する、止着素子と、光学素子の領域で少なくとも1つのパージガス流16を生成するためのパージ装置15であって、前記パージガス流は、止着素子の止着領域周りを流れるパージ装置と、を備える。

概要

背景

光学素子止着される止着箇所を有する止着素子の使用は、マウント上で光学素子を保持する目的で知られている。光学素子は、例えば接着剤といった接合剤によって止着素子に止着することができる。一般に、光学素子は、光学素子を外縁部で支持するために止着箇所の領域にて止着素子の上にある;しかしながら、止着素子は、側面から光学素子をクランプするために側面の止着箇所を有することも可能であり、この方法により止着することが可能となる。例として、止着素子は、ウェブ又は同様のものとして具現化することができ、これによりマウントの内縁部と光学素子の外縁部との間の隙間を架橋することができる。

UV又はEUV放射を使用する場合、光学活性表面汚染が光学素子の透過損および不可逆損傷につながる場合があるので、光学素子の光学活性表面をパージガス流によって保護することが一般に必要である。特に、約200nm未満の波長放射を使用する場合、パージガス吸収線の結果として、該当する場合、例えばアルゴンといった希ガス窒素の代わりに用いなければならないので、単位時間あたりのパージガス流またはパージガス体積が少ないものを用いることが有利である。

例として、光学表面に沿ってパージガス流を生成する目的のために、特許文献1には、EUVリソグラフィー系に配置された光学表面から汚染物質を除去する目的のためにEUVリソグラフィー系内でガス流を生成するための少なくとも1つのガスノズルを提供するための実施が開示されており、上記ガス流はEUVリソグラフィー系にガス渦を形成する。ガス流は、光学表面に沿って延在することができ、結果としてガス渦が光学表面に沿って誘導される。

特許文献2は、リソグラフィー光学装置用の光学膜素子を開示しており、上記膜素子は少なくとも1つの膜層と、少なくとも1つの膜層を少なくとも部分的に取り囲み、膜層の縁部の少なくとも一部分が止着されるマウントとを有する。調整可能な方法で膜をクランプするための少なくとも1つの張力付与素子が提供される。光学膜素子は、マウントを支えホルダーを有し、張力付与素子は、マウントとホルダーとの間に長さが調整可能な接続素子を有する。膜層は、気密性を保ってホルダーに止着することができ、その結果、膜上およびホルダー上の止着素子の接触点の間に膜の存在しない空間が残存しない。

概要

パージガスによる光学素子のパージが改善される光学アセンブリ、そのような光学アセンブリを備える投影系、そのような投影系を備える計測系、およびEUVリソグラフィー装置を提供する。光学アセンブリ1に関し、光学アセンブリは、光学素子2と、光学素子を保持するためのマウント3と、光学素子をマウントに止着するための止着箇所14を有する複数の止着素子12であって、止着素子は、光学素子とマウントとの間の隙間11を架橋する、止着素子と、光学素子の領域で少なくとも1つのパージガス流16を生成するためのパージ装置15であって、前記パージガス流は、止着素子の止着領域周りを流れるパージ装置と、を備える。

目的

例として、光学表面に沿ってパージガス流を生成する目的のために、特許文献1には、EUVリソグラフィー系に配置された光学表面から汚染物質を除去する目的のためにEUVリソグラフィー系内でガス流を生成するための少なくとも1つのガスノズルを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

光学素子(2)と、前記光学素子(2)を保持するためのマウント(3)と、前記光学素子(2)を前記マウント(3)に止着するための止着箇所(14)を有する複数の止着素子(12)であって、前記止着素子(12)は、前記光学素子(2)と前記マウント(3)との間の隙間(11)を架橋する、止着素子(12)と、前記光学素子(2)の前記領域で少なくとも1つのパージガス流(16,16a,16b)を生成するパージ装置(15)であって、前記パージガス流は、前記止着素子(12)の前記止着箇所(14)の周りを流れる、パージ装置(15)と、を備える光学アセンブリ(1)。

請求項2

前記パージ装置(15)は、前記隙間(11)を通過するパージガス流(16a)を生成するように具現化される、請求項1に記載の光学アセンブリ。

請求項3

流動誘導素子(21,25)が、光学使用領域(8a)の外側にて、前記光学素子(2)および/または前記マウント(3)に止着され、かつ、前記光学素子(2)と前記マウント(3)との間の前記隙間(11)を平面的に被覆する、請求項1または2に記載の光学アセンブリ。

請求項4

前記流動誘導素子(21,25)は、金属材料からなる、請求項3に記載の光学アセンブリ。

請求項5

前記流動誘導素子(21)は、気密性を保って前記隙間(11)を密閉する、請求項3または4に記載の光学アセンブリ。

請求項6

前記光学素子(2)は、接合剤によって、特に接着剤(22)によって、前記止着素子(13)の止着箇所(14)に止着される、請求項1〜5のいずれか1項に記載の光学アセンブリ。

請求項7

前記光学素子は、ミラー(2,M1,S500,S600)であり、基板(6,122)と前記基板(6)に適用された反射コーティング(8)とを有する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の光学アセンブリ。

請求項8

前記流動誘導素子(21,25)は、前記反射コーティング(8)から離れる方向に面する基板(6)の側(7b)に止着される、請求項7に記載の光学アセンブリ。

請求項9

前記流動誘導素子は、前記光学使用領域(8a)の外側で、前記光学素子(2)および前記マウント(3)に止着される膜(21)として具現化される、請求項1〜8のいずれか1項に記載の光学アセンブリ。

請求項10

前記膜(21)は、接合剤により、特に接着剤(22)により前記光学使用領域(8a)の外側で、前記光学素子(2)に止着される、請求項9に記載の光学アセンブリ。

請求項11

前記接合剤、特に前記接着剤(22)は、前記光学素子(2)の上にジグザグ軌跡(23)の形態で適用される、請求項10に記載の光学アセンブリ。

請求項12

前記膜(21)は、50μm未満の厚み(d)を有する、請求項9〜11のいずれか1項に記載の光学アセンブリ。

請求項13

前記パージガス流(16b)の通過のために、好ましくはリング形状のギャップ(26)が前記流動誘導素子(25)と前記光学素子(2)との間、または前記流動誘導素子(25)と前記マウント(3)との間に形成される、請求項3〜12のいずれか1項に記載の光学アセンブリ。

請求項14

前記光学素子(2)および/または前記マウント(3)は、前記流動誘導素子(25)を支えるための凹部(27,28)を有する、請求項13に記載の光学アセンブリ。

請求項15

前記光学素子(2)は、前記光学使用領域(8a)において少なくとも1つの開口部(5)を有する、請求項1〜14のいずれか1項に記載の光学アセンブリ。

請求項16

前記開口部(5)を完全に被覆する透明膜(24)をさらに備える、請求項15に記載の光学アセンブリ。

請求項17

前記パージ装置(15)は、前記開口部(5)を通過するパージガス流(16,16a)を生成するように具現化される、請求項15に記載の光学アセンブリ。

請求項18

前記パージ装置(15)は、好ましくは前記開口部(5)を通って誘導される第1パージガス流(16a)と、前記隙間(11)に誘導される第2パージガス流(16b)との間でパージガス(18)を分配させるための分配装置(17)を有する、請求項1〜17のいずれか1項に記載の光学アセンブリ。

請求項19

前記分配装置(17)は、前記光学素子(2)から隔てて配置される2つの流動誘導素子(19a,19b)を有し、ギャップ(20a,20b)が各流動誘導素子(19a,19b)と前記光学素子(2)との間にそれぞれ形成され、前記パージ装置(15)は、前記2つのパージガス流(16a,16b)の間の前記分配のために、前記パージガス(18)が前記光学素子(2)の方向に前記2つの流動誘導素子(19a,19b)の間に流入するのを可能とするように具現化される、請求項18に記載の光学アセンブリ。

請求項20

請求項1〜19のいずれか1項に記載の光学アセンブリ(1)を少なくとも1つ備える投影系(107,200)。

請求項21

請求項20に記載の投影系(200)を備えるEUVリソグラフィー装置(201)。

請求項22

請求項1〜19のいずれか1項に記載の光学アセンブリ(1)を少なくとも1つ備えるマイクロリソグラフィー計測系(101)。

関連出願の相互参照

0001

本願は、2015年10月12日付けで出願された独国特許出願第10 2015 219 671.2号の優先権を主張する。該独国特許出願の内容を参照により本願の本文に援用する。

技術分野

0002

本発明は、光学素子と、光学素子を保持するためのマウントと、光学素子をマウントに止着するための止着箇所を有する複数の止着素子と、を備える光学アセンブリに関し、止着素子は、光学素子とマウントとの間の隙間を架橋する。本発明は、そのようなアセンブリを備える投影系、そのような投影系を備える計測系及びEUVリソグラフィー装置にも関する。

背景技術

0003

光学素子が止着される止着箇所を有する止着素子の使用は、マウント上で光学素子を保持する目的で知られている。光学素子は、例えば接着剤といった接合剤によって止着素子に止着することができる。一般に、光学素子は、光学素子を外縁部で支持するために止着箇所の領域にて止着素子の上にある;しかしながら、止着素子は、側面から光学素子をクランプするために側面の止着箇所を有することも可能であり、この方法により止着することが可能となる。例として、止着素子は、ウェブ又は同様のものとして具現化することができ、これによりマウントの内縁部と光学素子の外縁部との間の隙間を架橋することができる。

0004

UV又はEUV放射を使用する場合、光学活性表面汚染が光学素子の透過損および不可逆損傷につながる場合があるので、光学素子の光学活性表面をパージガス流によって保護することが一般に必要である。特に、約200nm未満の波長放射を使用する場合、パージガス吸収線の結果として、該当する場合、例えばアルゴンといった希ガス窒素の代わりに用いなければならないので、単位時間あたりのパージガス流またはパージガス体積が少ないものを用いることが有利である。

0005

例として、光学表面に沿ってパージガス流を生成する目的のために、特許文献1には、EUVリソグラフィー系に配置された光学表面から汚染物質を除去する目的のためにEUVリソグラフィー系内でガス流を生成するための少なくとも1つのガスノズルを提供するための実施が開示されており、上記ガス流はEUVリソグラフィー系にガス渦を形成する。ガス流は、光学表面に沿って延在することができ、結果としてガス渦が光学表面に沿って誘導される。

0006

特許文献2は、リソグラフィー光学装置用の光学膜素子を開示しており、上記膜素子は少なくとも1つの膜層と、少なくとも1つの膜層を少なくとも部分的に取り囲み、膜層の縁部の少なくとも一部分が止着されるマウントとを有する。調整可能な方法で膜をクランプするための少なくとも1つの張力付与素子が提供される。光学膜素子は、マウントを支えホルダーを有し、張力付与素子は、マウントとホルダーとの間に長さが調整可能な接続素子を有する。膜層は、気密性を保ってホルダーに止着することができ、その結果、膜上およびホルダー上の止着素子の接触点の間に膜の存在しない空間が残存しない。

先行技術

0007

国際公開第2015/090862A1号明細書
米国特許出願公開第2010/0195076A1号明細書

発明が解決しようとする課題

0008

パージガスによる光学素子のパージが改善される光学アセンブリ、そのような光学アセンブリを備える投影系、そのような投影系を備える計測系およびEUVリソグラフィー装置を特定することが本発明の目的である。

課題を解決するための手段

0009

この目的は、導入部で説明した型の光学アセンブリにより達成でき、この光学アセンブリは、光学素子の領域で少なくとも1つのパージガス流を生成するためのパージ装置を備え、上記パージガス流は、止着素子の止着箇所の周りを流れる。止着箇所の周りを流れるパージガス流を有することにより、又はパージガスによってパージされる容積に止着箇所を配置することにより、これらを周囲、特に湿気の影響から保護することができる。

0010

一実施形態では、パージ装置は、隙間を通過するパージガス流を生成するように具現化される。この実施形態によれば、止着箇所を周囲、特に湿気の影響から保護するために、隙間を通過するように(乾燥した)パージガスを誘導する、すなわち、上記パージガスは、上記隙間を通過することが可能となる。これによって止着箇所を湿気から保護することが可能となる。しかしながら、原則として、この解決策では、光学素子の光学使用領域も同時にパージガス流によってパージされる場合には、比較的大量のパージガスを要する。

0011

さらなる実施形態では、(典型的には板形状の)流動誘導素子が、光学使用領域の外側において、光学素子および/またはマウントに止着され、光学素子とマウントとの間の隙間を平面的に典型的には完全に被覆する。流動誘導素子によって隙間を平面的に被覆することによって達成されることは、隙間を通って流れるパージガスの量がかなり低減するが、それにもかかわらず止着素子の止着箇所の周りのかなりの流れを確保するということである。

0012

さらなる実施形態では、流動誘導素子は、例えばステンレス鋼といった金属材料からなる。流動誘導素子は、例えばシートの形態の自己支持型素子、または膜の形態の非自己支持型素子とすることができる。流動誘導素子は、マウントに及び/又は光学使用素子の外側にて光学素子に止着されるので、必ずしもそれは光学アセンブリの使用放射に対して透過的である材料から形成される必要はない。

0013

流動誘導素子の材料は、第1に周囲に汚染物質をガス抜けさせず、第2に長時間にわたって流動誘導素子の材料が劣化しないように、流動誘導素子に達する使用放射の波長での迷光放射に対して安定であるように選択すべきである。上記要件は、ともに特にステンレス鋼といった金属材料によって典型的に満たされる。特に膜の形態の流動誘導素子も、他の材料、例えばウェーハ又はマスクを汚染物質から保護するためにリソグラフィーにて使用されるいわゆる薄膜を生成するために使用される材料から形成することができるということを理解されたい。特に、流動誘導素子に適した材料は、使用放射の波長に依存する方法で選択することができる。特に、マウントの材料よりも低い剛性を有する材料を流動誘導素子の材料として選択することができる。

0014

さらなる実施形態では、流動誘導素子は、気密性を保って隙間を密閉する。この実施形態では、光学素子とマウントとの間の隙間が例えば金属材料といった気密性の材料からなる流動誘導素子によって完全に被覆され、その結果、流動誘導素子は、気密性を保って隙間を密閉する。それ故、流動誘導素子は、光学素子とマウントとの間の隙間を完全に密閉し、その結果、止着箇所と止着素子までもが、流動誘導素子の側のうち止着面から隔たった側の面で起こり得る環境の影響から保護される。その上、隙間を密閉することによって、例えば光学アセンブリを含む結像光学系といった光学系内のさらなる光学素子を保護するために供給され得るさらなるパージガス流と衝突する又は交差する際に、隙間を通って誘導され、あるいは乱流を引き起こすパージガス流を防止することが可能となる。

0015

典型的には、(いわゆる「フィート」と称される)例えばウェブ形状の止着素子とすることができる止着素子は、流動誘導素子の側のうちパージガスも光学素子に沿って誘導される側の上を延在する。従って、パージガス流を止着素子、特に止着箇所に沿って誘導することができ、その結果、パージガス流の一部が隙間を通って逃げることなく、これらを湿気および他の環境の影響から保護することができる。それ故に、光学使用領域が同様に形成される光学素子の側上の容積をパージすることのみが必要となるので、流動誘導素子によって隙間を完全に密閉する際、パージ装置によって必要とされるパージガス流の量をかなり低減することができる。典型的には、上述した実施形態と比べて、流動誘導素子を用いて隙間を密閉することによってかなり高い防御因子を得ることができる。防御因子は、(窒素やアルゴン等の)パージガスの汚染に対する(一般に大気である)雰囲気ガスの汚染の割合を記述する。例として、所与の体積の大気中に10000個の酸素分子が汚染として存在する場合であって、かつ、光学系内における同体積のパージガス中にたった1個の酸素分子しか見つからない場合には、防御因子は10000:1である。

0016

一実施形態では、光学素子は、接合剤、特に接着剤によって止着素子の止着箇所に止着される。接着接続は、環境の影響、特に湿気によるその性質の観点から変化させることができる。湿気を吸収することによって、接着剤の体積は増加する場合がある、すなわち接着剤は膨れることがあり、その結果として、光学素子または光学アセンブリが取り付けられるマウント及び光学系に対する光学素子のアライメントにおける変化が生じ、それらの光学的性質の観点から望ましくない悪化につながる。典型的には比較的薄い光学素子のそのような方向変化または変形は、密着接続以外の異なる方法によってそれがマウント又は止着素子の止着箇所に止着される際に随意に起こる場合もある。止着素子は、マウントと一体的に設計することもできる;しかしながら、止着素子を、密着圧力ばめ、又は嵌合接続によってマウントに止着することも可能である。

0017

一実施形態では、光学素子はミラー素子であり、基板とその基板に適用される反射コーティングとを有する。ミラーの光学使用領域もまた、反射コーティングの一部を形成し、又は、反射コーティングが基板に適用される領域に対応する。反射コーティングは、平面的な、または凸状もしくは凹状の任意の曲率の基板の表面に適用することができる。パージ装置は、典型的にはパージガス流を誘導する、又は、反射コーティングの光学使用領域に沿ってパージガス流を誘導するように具現化される。

0018

ミラーの代わりに、光学素子は、例えばレンズ素子といった透過性光学素子であってもよい。透過性光学素子も光学使用領域を有し、放射は光学素子のその領域を直接通過する。この場合も膜は、光学使用領域の外側の光学素子に止着することができる。

0019

一発展形では、流動誘導素子は、反射コーティングから離れる方向に面する基板側(すなわち後側)に止着される。この場合、止着素子は、典型的に流動誘導素子のまさに反射コーティングに面する側の上に延在する。光学素子より正確には光学使用領域は、パージガスによってパージされるので、パージガス流も止着箇所の周りを流れ、それ故、環境からの影響からこれらを保護する。代替的に、流動誘導素子を反射コーティングに面する側上で光学素子に止着することも可能である。この場合、止着箇所を環境の影響から保護するために、ミラー又は基板の後側に沿って延在するパージガス流を生成することが有利である。

0020

光学素子及び/又はマウントへの流動誘導素子の止着については、様々な選択肢がある。好ましくは、接合剤、特に接着剤によって、光学使用領域の外側で光学素子に及び/又はマウントに止着される。

0021

一実施形態では、流動誘導素子は、光学使用領域の外側で光学素子およびマウントに止着される膜として具現化される。膜は、典型的には自己自立型ではなく、そのためマウント及び光学素子の両方に止着される。しかしながら、例えば薄いシートの形態の自己支持型の流動誘導素子は、それが気密性を保って隙間を密閉するのに使用される場合、光学素子およびマウントの両方に止着され得ることも理解されたい。

0022

一発展形では、膜は、接合剤、特に接着剤によって、光学使用領域の外側で光学素子に止着される。そのような止着によって、第1に、光学素子を変形させることなく膜に止着することが可能になり、第2に、典型的に膜と光学素子との間の接続を完全に密閉させることができる。例えば(円形の)リング形状の膜を完全な密閉状態でマウントに接着結合することもできる。さらに接着接続は、接着層の厚みを例えば約20〜30μm又はそれ未満とできるので、わずかな設置スペースしか必要としない。例として、エポキシ樹脂に基づく接着剤を接着結合に使用することができる。理想的には、接着剤は、光学使用領域においていかなる変形をも生成しないように最縁部領域内で光学素子の上に適用されるのみである。接着剤の代わりに、接続される材料に随意に依存して他の接合剤を用いることも可能であり、これは例えばはんだペースト又は同様の密着接続を可能とする。光学素子および/またはマウントへの膜または流動誘導素子の止着は、圧力嵌め又は嵌合の方法によっても可能である。

0023

さらなる発展形では、接合剤、特に接着剤は、光学素子の上へジグザグ軌跡の形態で適用される。この場合、接着剤は、円周の形態、典型的には円形のリング形状で縁部領域に沿って光学素子の上に適用され、ジグザグ軌跡の相対向する先端は、径方向におけるその最大内径または最大外径広がりを表わす。ジグザグ軌跡の形態で接着剤を採用することによって、接着剤が硬化する際に、径方向内方または随意に径方向外方に作用する力が光学素子に働くのを防ぐことができる。できる限り正確に画定かつ計量される接着結合を生成する目的のために、通常のようにスポイトの使用ではなく、むしろスクリーン印刷法によって、接着剤を光学素子の上に適用することが有利である。光学素子の上に膜として具現化されない流動誘導素子をジグザグ軌跡の形態で具現化される接着剤によって止着することも可能であることを理解されたい。

0024

パージガスが隙間を通過する場合にも、反射コーティングを有する基板側に典型的に形成される大気圧に対するわずかな正圧がパージされた容積中で有利であり、その結果、パージガスの一定の流出が保証される。パージされた容積への汚染物質の進入を効果的に防ぐために、この流出は平均拡散速度よりも高い速度を有する。光学素子へのパージガス及び止着素子の抵抗によって発揮される正圧の結果、光学素子は、光学素子の後側の方向および径方向に作用する張力を受ける。それ故、圧力誘起により光学素子が外側に向けて状になるのを少なくとも部分的に補償するために、径方向のプリテンション(pretension)の発生の下で膜を光学素子に止着することが有利となる可能性がある。プリテンションは、接着剤が硬化する際の収縮によっても生成され得る。この場合、接着剤は、典型的には上述したようなジグザグ軌跡の形態で光学素子の上に適用されず、そのかわり典型的には一定の直径を有する円形のリング形状の軌跡の形態で適用される。

0025

さらなる実施形態では、膜は50μm未満の厚みを有する。膜は非常に薄い方法で具現化することができ、できる限り10μm未満の厚みとする。従って、膜は、典型的にはウェブ形状の止着素子の最も薄い部分よりもかなり薄くできるので、典型的に、光学素子に止着される膜によって光学素子がかなり傾いたり、偏心したりすることにはならないようにできる。例えば、開口部を有するミラーの下側に膜を取り付けるのには、わずかな設置スペースしか必要とせず、そのため開口部を通過する使用放射が入射する例えばさらなるミラーといったコンポーネントは、ミラーの後側からわずかに隔てて配置することができる。それ故、光学素子の作動距離がほんの少し減少するだけである。それに対して、ミラーの後側に沿って通るパージチャネルの供給は、かなり大きな設置スペースを要することもある。

0026

代替的な実施形態では、パージガス流の通路のために、好ましくはリング形状のギャップが、流動誘導素子と光学素子との間に又は流動誘導素子とマウントとの間に形成される。従って、ギャップは、流動誘導素子によって平面的に被覆される典型的にはリング形状の隙間の外側を延びる。この場合、流動誘導素子は、光学素子ではなくマウントに止着される例えばシートといった自己支持型の典型的には板形状のコンポーネントであり、その逆も同様である。パージガス流は、光学素子の一方の側から他方の側に、典型的にはリング形状のギャップを通って到達することができる。ギャップは、隙間の幅よりも典型的にはかなり小さいギャップ幅を有し、ギャップ幅は典型的には200μm未満、好ましくは20μm未満である。(狭い)ギャップの結果、光学素子の一方の側から他の側へのパージガス流が隙間を通って直接的に通過する場合、すなわち流動誘導素子無しで通過する場合に比べて、防御因子が(かなり)低減されることなく、そのパージガス流はかなり低減される。ギャップがリング形状の方法で典型的な円周であっても、ギャップが円周方向で遮られることも随意に可能であり、すなわち、流動誘導素子が光学素子に周方向において少なくとも一部分に沿って接触することも、又は上記部分において光学素子に止着されることも随意に可能である。

0027

この実施形態では、好ましくはマウント及び/又は光学素子は、(板形状の)流動誘導素子を支えるための凹部を有する。例として、マウント及び/又は光学素子は突起または段差を有することができ、その高さは、(随意にリング形状のギャップの幅を含む)(板形状の)流動誘導素子の厚さに実質的に相当する。このようにして、流動誘導素子は、マウント又は光学素子に組み込むことができ、その結果、それはマウント又は光学素子と同一平面内で境を為し、あるいは光学素子を超えて、又はマウントを超えてわずかに突出するのみである。

0028

一発展形では、光学素子は光学使用領域に少なくとも1つの開口部を有する。光学素子は、特にミラーであり、その反射コーティングには放射の通過のための開口部が形成されている。特に、開口部は、反射コーティングが適用される円形の凹または凸に湾曲しうる基板の表面の中心に形成することができる。連続開口部を有するそのようなミラーは、例えばリソグラフィー用の計測系、検査系、又はEUVリソグラフィー装置で使用される光学系で用いることができる。そこで用いられる複数又は個々のミラーは、比較的薄い厚みを有しており、上述した方法でマウントに止着される。そのようなミラーは、随意に2以上の開口部を有することができ、パージガス流はそれら又はその1つを通過することができる。

0029

一実施形態では、光学アセンブリは、追加的に開口部を完全に被覆する透過膜を備える。使用放射に対して一般的には透過的でなく、かつ隙間を完全に被覆する膜に加えて又は代替的に、光学素子の開口部を(随意にさらなる)透過膜によって被覆することもできる。この方法では、開口部を有する光学素子の場合でさえも、パージガス流は、光学素子の一方の側のみに沿って誘導され得る。本出願の意味の範囲内で、透過膜は、光学アセンブリが挿入される光学系の使用放射の波長に対して透過的である材料からなる膜を意味すると理解されたい。使用放射は、典型的には約200nm未満の波長を有するUV放射である。約5nmと約35nmとの間のEUV波長範囲内の放射が使用放射として用いられる場合、透過膜は、実施上これらの波長の放射に対していかなる透過性の材料も存在しないので十分に薄く具現化される。この場合、透過膜は十分に薄い厚みを有しており、その結果、それにもかかわらずEUV放射のかなりの部分が透過膜を通過することができる。

0030

さらなる代替的な実施形態では、パージ装置は、開口部を通過するパージガス流を生成するように具現化される。例としてパージガス流は、光学使用領域の外側に位置する径方向外側の横縁部領域における開口部の方向に実質的に垂直な又はわずかに斜めな光学素子の上に配列され得る。パージガス流を適切に配列させる場合、後者は、光学使用領域に沿って、光学使用領域の中心に又は開口部の位置に誘導され、そこに形成された開口部を通過する。パージガス流を誘導する目的のために、パージ装置は開口部の方向にパージガス流を誘導または偏向させる流動誘導装置を有することができる。

0031

一発展形では、パージ装置は、好ましくは開口部を通って誘導される第1パージガス流と隙間に誘導される第2パージガス流との間でパージガスを分配するための分配装置を有する。典型的には、この実施形態では、完全に気密性を保って隙間を密閉する流動誘導素子が提供されるわけではない。例えばパージガス貯蔵器によって提供されるパージガスは、分配装置によって2つのパージガス流に分かれることができる。この目的のために、分配装置は例えば流動誘導素子を有することができる。

0032

一発展形では、分配装置は、2つの流動誘導素子を有し、これらは光学素子から隔てて配置され、それぞれの場合において、各流動誘導素子と光学素子との間にギャップが形成され、パージ装置は、2つのパージガス流の分配の目的で、光学素子の方向にある2つの流動誘導素子の間にパージガスが流入するのを可能とするように具現化される。流動誘導素子は、ガスシール(「リーキーシール(leaky seal)」)のように作用することができ、この目的のために、流動誘導素子は、典型的には光学素子からわずかな距離を隔てて配置することができ、結果として、各流動誘導素子と光学素子との間にギャップが形成される。パージガスは、光学素子の方向に2つの流動誘導素子の間に誘導され、流動誘導素子と光学素子との間の2つのギャップの間に分配される。各ギャップの幅、それ故、2つのパージガス流の1つに流れ込むパージガスの部分は、各流動誘導素子と光学素子との間の距離によって調整することができる。光学素子の光学使用領域の外側に、典型的には光学素子の円周の縁部領域に、2つの流動誘導素子を配置することが典型的に必要であることを理解されたい。

0033

本発明のさらなる観点は、上述したように具現化された少なくとも1つの光学アセンブリを有する投影系に関する。特に、上述したアセンブリは、開口部または(中心)孔を有するミラーの形態の光学素子を有することができる。そのようなミラーは、例えば瞳オブスキュレーションを実現するためにリソグラフィー装置用の投影系にて使用することができる。投影系にて従来のとおりのように、これらは物体視野内の物体結像視野の像に結像させるのに役に立ち、その結像は典型的にはスケール増減させて実行される。

0034

本発明のさらなる観点は、上述したように具現化される投影系を有するEUVリソグラフィー装置に関する。オブスキュレーション投影系を備えるEUVリソグラフィー装置は、例えば国際公開第2006/069725A1号明細書にて説明され、全体として参照により本願の内容に含まれる。

0035

本発明のさらなる観点は、マイクロリソグラフィー計測系または検査系に関し、それらは上述したように具現化される少なくとも1つの光学アセンブリを有し、例えば投影レンズにおいて配置することができる。例えばマスクやウェーハといった物体が計測系を用いて照らされ、典型的には投影系を用いて検出器にスケールを増加させて結像される。少なくとも1つの開口部のあるミラーを有する投影系を備える計測系の例は、例えば国際公開第2012/101269A1号明細書および国際公開第2013/174686A1号明細書に開示され、これらの全体は、参照により本願の内容に含まれる。随意に、例えば投影系を有しないウェーハやマスクを検査するために、光学アセンブリはマイクロリソグラフィー検査系に配置されてもよい。

0036

本発明のさらなる特徴および利点は、本発明にとって本質的な詳細を示す説明内の図面に基づく本発明の例示的な実施形態についての以下の説明および特許請求の範囲から明らかになる。個々の特徴は、本発明の一変形にてそれ自体または如何なる組合せによってそれぞれ実現することができる。

0037

例示的な実施形態が概略図にて示され、後述の詳細な説明にて説明される。

図面の簡単な説明

0038

光学素子とマウントとの間の隙間を通過するパージガス流を生成するパージ装置を有する光学アセンブリを例示する概略図である。
図2a〜cは、隙間が気密性の膜の形態の流動誘導素子によって完全に被覆される図1に類似する光学アセンブリを例示する概略図である。
光学素子と流動誘導素子との間に、隙間を被覆するシートの形態のリング形状のギャップが形成される、図1及び図2a〜cに類似する光学アセンブリを例示する概略図である。
図1図2a〜c、又は図3による光学アセンブリを有する投影系を有する計測系を示す図である。
図1図2a〜c、又は図3による光学アセンブリを有する投影系を有するEUVリソグラフィー装置を示す図である。

実施例

0039

以下の図の説明では、等価つまり機能的に等価な構成要素に対しては、同一の参照番号を用いる。

0040

図1は、ミラー2の形態の光学素子とミラー2を保持するためのマウントとを有する光学アセンブリ1を概略的に示す。示す例では、ミラー2は、ミラー2の中心を通って延在する中心軸4に関して回転対称となるように設計されている。中心軸4の領域では、ミラー2は、円孔の形態の中央開口部5を有する。ミラー2は、基板6から形成され、ミラー2の凸に湾曲した上側7aに使用放射9を反射するために反射コーティング8が施されている。反射コーティング8で被覆されているミラー2の上側7aの箇所は円形であり、ミラー2の径内光学使用領域8aがそこに形成される。図1では、反射コーティング8は、ミラー2の外縁部に向かって径方向に延在する。しかしながら、反射コーティング8は、随意にミラー2の外縁部まで径方向に延在していなくてもよく、この場合、反射コーティング8が適用される上側7aにある部分のみがミラー2の光学使用領域8aを形成することを理解されたい。

0041

使用放射9は、例えば、典型的に約200nm未満の波長を有するUV放射または典型的に約5nmと約35nmとの間にある波長を有するEUV放射であってもよい。使用放射9がUV放射である場合、例えば、(合成)溶融シリカ(SiO2)又はフッ化カルシウム(CaF2)を基板6の材料として用いることができる。使用放射9がEUV放射である場合、例えばULE登録商標)又はZerodur(登録商標)といったいわゆるゼロ膨張材料が基板6の材料として典型的に用いられる。温度変化がある場合の基板6の寸法安定性について低めの要件しかない用途の場合、金属、合金シリコン、又はSiSiCをミラー1の基板6として用いることもできる。どちらの場合も、反射コーティング8は、典型的に複数の個別層を有しており、使用放射9に対して高屈折率低屈折率とを交互に有する材料からなる。その下側7bの上では基板6は平面状であり、マウント3の下側と実質的に同一平面の境をなす。

0042

示す例では、マウント3は、実質的に円形のリング形状に設計され、輪状の円周の内縁部10を有する。円形のリング形状の隙間11は、マウント3の内縁部10とミラー2の同様の円形の外縁部との間に形成される。隙間11は、中心軸4の周りに規則的な分布で円周方向に配置される複数のウェブ形状の止着素子12によって架橋される。各場合においてマウント3から続行し、止着素子12はミラー2に向かって径方向に延在する。(ウェブ又はフィートとも称される)止着素子12は、マウント3の内縁部10に平行に延在する部分を有し、上記止着素子12は、マウント3にミラー2を弾性固定することを可能にするために約500μmの最小厚みを上記部分で有する。

0043

その外縁部では、ミラー2は、円周が継ぎ輪形状の部分13(突起)を有し、その下側には止着素子12が隣接する。より正確には、ミラー2は、継ぎ輪形状の部分13で止着素子12の上側に形成される止着箇所14の上に載っている。接着剤22の形態の接合剤は、ミラー2をマウント3に永久に接続するため、又は上記ミラーを固定するために止着箇所14と継ぎ輪形状の部分13の下側との間に導入され、ミラー2が横方向に傾く又は滑ることによるミラー2の整合不良を防ぐ。

0044

光学アセンブリ1はパージ装置15を有しており、示す例では、パージ装置15は、ミラー2の上側7aの領域に配置され、第1パージガス流16aと第2パージガス流16bを生成するように具現化される。第1パージガス流16aは、ミラー2の径内光学使用領域8aが形成される反射コーティング8に沿って径方向を外から内に向かって延在し、後側7bに向かってミラー2の中心かつ連続的な開口部5を通過する。第2パージガス流16bは、ミラー2の外縁部に沿って径外に向かって延在し、マウント3の内縁部10で偏向され、ミラー2の後側2に向かってミラー2とマウント3との間に形成される隙間11を通過する。

0045

第1パージガス流16aは、反射コーティング8又は光学使用領域8aをパージし、それらから汚染物質を遠ざけるのに役立つ。第2パージガス流16bは、止着素子12の止着箇所14の周りを流れ、その結果、周囲からの湿気との接触を起こさないのに役立つ。例えばエポキシ樹脂に基づく接着剤22が水を含有することによって膨らみ、結果としてミラー2の整合が変化することもあるので、これは有利である。

0046

図1に示す例では、2つのパージガス流16a,16bを生成するためのパージ装置15は、パージガス18を第1パージガス流16aと第2パージガス流16の間に分配するための分配装置17を有する。例として、パージガス18は、図1にて長方形で示されたパージガス貯蔵器から取り出すことができる。例として、パージガス18は、窒素または例えばアルゴンといった希ガスとすることができる;特にEUV波長領域の使用放射9の場合には、水素もパージガス18として用いることもできる。

0047

示す例では、分配装置17は、断面が長方形の円形のリングの形態で具現化される2つの流動誘導素子19a,19bを有する。2つのリング形状の流動誘導素子19a,19bは、ミラー2の上側7aから隔てて、正確には、内側の光学使用領域8aの外側のミラー2の径方向外側の部分に配置される。流動誘導素子19a,19bは、ミラー2の上側7aからわずかな距離にしか隔たっておらず、幅b1,b2のギャップ20a,20bが各流動誘導素子19a,19bとミラー2の上側7aとの間にそれぞれ形成され、その幅は例えば約0.1mmのオーダーである。

0048

パージ装置15は、パージガス18が貯蔵器からミラー2の方向に、より正確には、その上側7aの上に、2つの流動誘導素子19a,19bの間を流れることを可能とするように供給管路(不図示)を有する。ミラー2の上側7aは、パージガス18の衝突領域として役立ち、2つのリング形状のギャップ20a,20bの間を分割し、その結果2つのパージガス流16a,16bが形成される。各ギャップ20a,20bの幅b1,b2を設定することによって各パージガス流16a,16bに配分されるパージガス18の量を調整、又は前もって設定することが可能である。

0049

図1に示す光学アセンブリ1の例では、光学使用領域8aと止着箇所14との両方でミラー2をパージするために2つのパージガス流16a,16bが使用されるので、比較的大量のパージガス18が必要となる。図2a〜cに示す光学アセンブリ1の例では、パージ装置15は1つのパージガス流16のみを生成し、その経路は、図1と併せて説明した第1パージガス流16aに実質的に対応し、すなわち、パージガス流16は、ミラー2の上側7aで光学使用領域8a又は反射コーティング8に沿って誘導される。この目的で、パージ装置15は、例えばリング形状のガスノズルを有することができ、その吹出開口部は、図2aにて概略的に示すようにミラー2の上側7aに対して斜めに配置される。

0050

図2a〜cに示す例では、ミラー2とマウント3との間のリング形状の隙間11は、膜21の形態の流動誘導素子によって完全に被覆され、示す例では、ミラー2の下側7bおよびマウント3に止着される。膜21は、示す例ではステンレス鋼といった金属材料からなり、気密性を保ってマウント3とミラー2との間の隙間11を密閉する。

0051

気密性を保って隙間11を密閉するために、膜21は、接着剤22、より正確には図2cにて簡単に特定できる接着層22a,22bによってミラー2の下側7bとマウント3に止着される。膜21をマウント3に接続するための第2接着層22bは、円形のリング形状を有し、図2b及び図2cにて特定されるようにマウント3の下側に平面的に適用されており、図2b及び図2cではそれぞれ(膜21のない)下側から光学アセンブリ1の半分と、光学アセンブリ1の詳細を断面で示す。ミラー2の下側7bの第1接着層22aは、平面的には適用されていないが、図2bにて特定されるようにジグザグ軌跡23の形態で適用される。ミラー2上の接着剤22または接着層22aにジグザク形状を適用すると、ミラー2の上に接着剤22又は第1接着層22aを平面状に適用する場合、後者が硬化する際に接着剤22の体積の収縮に起因して起こり得る径内に作用する張力が発生するのを防ぐのを可能にする。ジグザグ軌跡23は、円形のリング形状の広がりを有し、互いに相対向するジグザグ軌跡23の先端は、径方向における最大内径または最大外径の広がりを表す。この例では、ジグザグ軌跡23は、接着剤22の正確な計量を容易とするためにスクリーン印刷法によってミラー2の下側7bに適用される。必要に応じて、接着剤22は、ジグザグ軌跡23を生成するための接着剤22を正確に計量することを容易にする点からスポイトによっても随意に適用することができる。図2bにて特定することができるのと同様に、接着剤22は、ミラー2の光学使用領域8aの範囲内でいかなる変形をも生成しないようにするために、ミラー2の縁部に隣接する径外領域にてミラー2の下側7bの上に適用されるのみである。

0052

特に図2cで特定することができるように、膜21は、約50μm未満のわずかな厚みdを有しており、示す例では約5μmと約20μmとの間である。接着層22a,22bも、それぞれ例えば約20μmのオーダーのわずかな厚みを有する。それ故、膜21は極めて小さなスペースしか必要とせず、その結果、光学アセンブリ1の下方に配置されるさらなる光学素子やコンポーネントをミラー2や光学アセンブリ1からわずかな隔たりで配置することができる。さらに、膜21は、止着素子12の止着箇所14を効果的に保護または効果的に密閉するのを容易にし、その結果、防御因子が増大する。膜21を使用する場合、止着箇所14もパージガス流16によってパージされる容積内にあるので、これらはパージガス流16によって保護され、いかなる湿気も止着箇所14に到達できない。

0053

以下にてより詳細に説明するように、ミラー2の開口部5は、例えばマスクやウェーハの形態の物体等のさらなるコンポーネント、又は例えばさらなるミラーの形態の光学素子への使用放射9の通路として役立つ。開口部5は、さらなる膜24によって完全に被覆することもでき、これは、図2aにて点線で示しており、開口部5を完全に被覆する。さらなる膜24は、使用放射9に透過的であり、すなわちさらなる膜24は、そこに入射する使用放射9の大部分(95%超え、特に99%超え)を伝える。この目的のため、さらなる膜24は使用放射9に対して透過的である材料から形成される。EUV波長領域の使用放射9に対しては、特に透過性の材料が存在しないので、さらなる膜24は、できる限りわずかな使用放射9の一部のみを吸収するために、特に薄くすべきである。さらなる膜24と隙間11を完全に被覆する膜21とに対して、いわゆる薄膜を生成するために特に用いられる材料、例えば冒頭で引用した米国特許出願公開第2010/0195076A1号明細書に記載の材料、すなわちSi,Zr,Ru,Rh,Nb,Mo,B又は窒化硅素を用いることができる。

0054

透過膜24を使用する場合、図2aに示すものと異なりパージガス流16は、開口部5を通過しないが、そのかわりミラー2の上側7aに沿って延在する。この場合、光学アセンブリ1のミラー2の上側7a及び下側7bは、気密性を保って互いに完全に分離されるので、ミラー2の上側7a上のパージガス流16は、必要に応じて存在するさらなるパージガス流と衝突することがなく、光学アセンブリ1の下側に配置されるさらなるアセンブリをパージするのに役立つ。

0055

図3は、第1パージガス流16a及び第2パージガス流16bを生成するために図1のように具現化される分配装置17を有する光学アセンブリのさらなる実施形態を示す。図3の光学アセンブリは、平面的に隙間11を被覆する流動誘導金属シート25の形態の流動誘導素子を有する。流動誘導金属シート25はマウント3に止着されるが、光学素子2には止着されない。流動誘導金属シートは、光学素子2の下側7bと重複するので、ギャップ26が、光学素子2より正確にはその下側7bと流動誘導金属シート25との間に形成される。図2a〜cに示す例とは異なり、流動誘導金属シート25は、光学素子2の上側7a上の空隙を光学素子2の下側7b上の空隙から気密性を保って完全には分離しない。第2パージガス流16bは、光学素子2の上側7aの空隙およびウェブ状の止着素子12での止着箇所14を光学素子2の下側7bの空隙からの汚染から保護するために、比較的低い流量レートで、例えば100μm未満の幅を有することができる(狭い)ギャップ26を通過する。

0056

光学素子2の下側7b上で可能な限り少ない設置スペースを使うために、光学素子2の下側7bは、階段状の実施態様および凹部27を有し、その高さは、例えば約1mmといった流動誘導金属シート25の厚みdとリング形状のギャップ26のギャップ幅Sとの合計に実質的に対応する。径方向では、凹部27は、流動誘導金属シート25の自由端よりも(ギャップ幅Sだけ)わずかにより内側に延在するので、ギャップ26は、流動誘導金属シート25の自由端で下によじれる。流動誘導金属シート25は、接着剤(不図示)によってマウント3に止着される。必要とする設置スペースをできる限り小さく保つために、マウント3も同様にその下側に凹部28を有し、上記マウントの高さは、流動誘導金属シート25の厚みに対応する。それ故、流動誘導金属シート25は、光学素子2の下側7bとマウント3の下側とで同一平面内で境を為すので、いかなる追加の設置スペースも必要としない。

0057

図1図2a〜c、又は図3に示す光学アセンブリは、異なる光学系で用いることができる。図4は、投影系107の形態のそのような光学系を示し、投影系107は計測系101に組み込まれ、計測系101は、投影系107に加えて、照明系(不図示)および物体視野106を照らすための光源を有する。投影系107は、冒頭で引用した国際公開第2012/101269A1号明細書の図3と併せて説明したように具現化される。 投影系107は、750の倍率で、結像平面112に位置する結像視野109へ物体平面111に位置する物体視野106を結像させる。マスク102の形態の物体は、物体平面111に配置される;例えばCCD検出器の形態の検出器110は、結像平面112に配置される。投影系107は、13.5nmのEUV波長範囲の波長用に構成される。

0058

図4では、投影系107の結像ビーム経路108を視覚化する目的で、xyz座標系のy方向に互いの上に配置された5つの物体視野点から発する主光線113及びコマ光線114,115の経路が示される。結像ビーム経路108では、主光線113は、z方向に延在している法線116に関して、実質的に0°の主光線角αで物体平面111の中心物体視野点から発する。結像ビーム経路108では、投影系107は、物体視野106と結像視野109との間に4つのミラーM1〜M4を有する。開口絞り117は、物体視野106と第1ミラーM1との間の結像ビーム経路108に配置され、中間結像118は、第1ミラーM1と第2ミラーM2との間の結像ビーム経路108に位置する。第1結像部分ビーム119および第2結像部分ビーム120は、ともに第1ミラーM1のミラー本体または基板122の連続開口部121を通過し、前記ミラー本体または基板は、図4にて連続開口部121の周囲においてだけ概略的に示される。

0059

第1ミラーM1は、図1図2a〜c、又は図3と併せて上記にてさらに例示したように光学アセンブリ1の一部である。結像ビーム経路108では、開口部121は、図4にて2点影線123で明らかにするように、第2ミラーM2によって影に完全に覆われる。第1結像部分ビーム119および第2結像部分ビーム120は、ともに第1ミラーM1の連続開口部121を通過し、第3ミラーM3に入射する。

0060

最後に、図5は、EUV投影系200に加えて照明系および光源も有するマイクロリソグラフィーEUVリソグラフィー装置201のオブスキュレーション投影系200の形態の結像光学系での、図1図2a〜c、又は図3と併せて上述した光学アセンブリ1の使用を示す。投影系200の設定は、出願人によって国際公開第2006/069725A1号明細書(図17を参照)にて詳細に説明される。投影系200は6枚のミラーS100〜S600を有し、その4つは第1部分レンズ10000に配置され、2つは第2部分レンズ20000に配置され、それらの間に中間結像ZWISCHが形成される。光路内の第2ミラーS200は、低角入射を得るために頂点V200を有する凹面ミラーとして具現化される。第3ミラーS300は、頂点V300を有する凸面ミラーとして具現化される。

0061

投影レンズ200は、第5ミラーS500と第6ミラーS600との間のビーム経路内絞り平面700に配置される開口絞りBを有する。オブスキュレーション、すなわち照明系の内径を定義するシェーディング絞りABは、第3ミラーS300と第4ミラーS400との間のビーム経路内のさらなる絞り平面704に位置する。絞り平面700,704は、投影レンズ200の入射瞳に結合し、投影レンズ200の光学軸HAとの主光線CRの交点として現れる。第5ミラーS500と第6ミラーS600はともに各々開口部(図4では不図示)を有しており、EUV放射の形態の使用放射9がそこを通過する。

0062

マスク102の形態の物体が投影レンズ200の物体平面に配置され、結像平面にスケールを減少させて結像され、そこにはEUVリソグラフィー装置201によって露光されるウェーハ202が配置される。第5ミラーS500及び第6ミラーS600は、ともに光学アセンブリ1の一部分であり、図1図2a〜c、又は図3と併せて説明したように具現化される。第5ミラーS500及び第6ミラーS600の代わりに、開口部を有しない第1乃至第4ミラーS100〜S400は、光学アセンブリ1の一部分を形成することができ、図1図2a〜c、又は図3と併せて説明したように具現化されるということを理解されたい。また、ミラー2の代わりに、上記にてさらに説明した光学アセンブリ1に組み込まれる例えばレンズ素子または同様のものの形態の透光性の光学素子といった他の素子もパージガス18によってパージすることができる。

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