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図面 (18)

課題

構造物における上部構造下部構造との間で伝達された振動がある程度の大きさを超えた箇所を簡単な構成で適正に検知することができる技術を提供する。

解決手段

構造物は、上部構造を下部構造の上に支承を介して載置している。ダンパ5は、軸方向の一端が構造物の上部構造側に取り付けられ、軸方向の他端が構造物の下部構造側に取り付けられている。センサノード1は、ダンパ5における軸方向の伸縮量が予め定めた一定量を超えているかどうかを検知する。報知装置2は、センサノード1によってダンパ5における軸方向の伸縮量が予め定めた一定量を超えたことが検知された場合、その旨を出力する。

概要

背景

従来、橋梁ビル等の様々な種類の構造物について、損傷等にかかる異常を検知するシステムがある(特許文献1、2等参照)。この種のシステムでは、温度センサ湿度センサ加速度センサ変位センサ赤外線イメージセンサ等、様々な種類のセンサを用いて、構造物にかかる計測対象物理量センシングすることによって、構造物の損傷等にかかる状態をモニタリングしている。

また、上部構造下部構造の上に支承を介して載置された構造物においては、耐震性を向上させるために、ダンパを取り付けることが行われている(特許文献3等参照)。また、上部構造が下部構造の上に支承を介して載置された構造物においては、上部構造と下部構造との間における振動の伝達が支承を介して行われる。例えば、地震動にともなう下部構造の振動が支承介して上部構造に伝達される。ダンパは、軸方向(伸縮方向)の一方の端部が上部構造側に取り付けられ、他方の端部が下部構造側に取り付けられ、下部構造または上部構造の一方から他方に伝達される振動の大きさを抑制する。

概要

構造物における上部構造と下部構造との間で伝達された振動がある程度の大きさを超えた箇所を簡単な構成で適正に検知することができる技術を提供する。構造物は、上部構造を下部構造の上に支承を介して載置している。ダンパ5は、軸方向の一端が構造物の上部構造側に取り付けられ、軸方向の他端が構造物の下部構造側に取り付けられている。センサノード1は、ダンパ5における軸方向の伸縮量が予め定めた一定量を超えているかどうかを検知する。報知装置2は、センサノード1によってダンパ5における軸方向の伸縮量が予め定めた一定量を超えたことが検知された場合、その旨を出力する。

目的

この発明の目的は、構造物における上部構造と下部構造との間で伝達された振動がある程度の大きさを超えた箇所(すなわち、上部構造と下部構造との間に位置する支承や支承周辺の部材が損傷した可能性が高い箇所)を簡単な構成で適正に検知することができる技術を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

軸方向に伸縮可能に構成され、上部構造下部構造の上に支承を介して載置した構造物に対して、前記軸方向の一端が前記構造物の前記上部構造側に取り付けられ、且つ前記軸方向の他端が前記構造物の前記下部構造側に取り付けられたダンパと、前記ダンパにおける前記軸方向の伸縮量が予め定めた一定量を超えているかどうかを検知する検知部と、前記ダンパにおける前記軸方向の伸縮量が予め定めた一定量を超えていることが前記検知部によって検知された場合、その旨を出力する出力部と、を備えた異常検知装置。

請求項2

前記ダンパは、内筒外筒に対して前記軸方向にスライド可能に挿入した構成であり、前記検知部は、センサと、このセンサによって検知される検知対象物と、を有し、前記ダンパにおける前記軸方向の伸縮量が予め定めた一定量を越えていないとき、前記センサが前記検知対象物を検知し、且つ前記ダンパにおける前記軸方向の伸縮量が予め定めた一定量を超えているとき、前記センサが前記検知対象物を検知しないように、前記センサを前記内筒、または前記外筒の一方に取り付け、且つ前記検知対象物を前記センサが取り付けられていない前記内筒、または前記外筒の他方に取り付けている、請求項1に記載の異常検知装置。

請求項3

前記ダンパは、内筒を外筒に対して前記軸方向にスライド可能に挿入した構成であり、前記検知部は、センサを有し、前記ダンパにおける前記軸方向の伸縮量が予め定めた一定量を超えていないとき、前記センサが前記ダンパの一部を検知し、且つ前記ダンパにおける前記軸方向の伸縮量が予め定めた一定量を超えているとき、前記センサが前記ダンパの一部を検知しないように、前記センサを前記内筒、または前記外筒の一方に取り付けている、請求項1に記載の異常検知装置。

請求項4

前記検知部は、前記ダンパの周辺に配置したセンサによって、前記ダンパにおける前記軸方向の伸縮量が予め定めた一定量であるかどうかを検知する、請求項1に記載の異常検知装置。

請求項5

前記検知部は、前記ダンパにおける前記軸方向の伸縮量を予め定めた複数段階のレベル計測し、前記出力部は、前記検知部によって計測された、前記ダンパにおける前記軸方向の伸縮量のレベルを出力する、請求項1に記載の異常検知装置。

請求項6

前記出力部は、前記検知部が前記ダンパにおける前記軸方向の伸縮量が予め定めた一定量を超えていることを検知した後に、前記ダンパにおける前記軸方向の伸縮量が予め定めた一定量を超えていないことを検知したときも、前記ダンパにおける前記軸方向の伸縮量が予め定めた一定量を超えていることが前記検知部によって検知されたことを出力する、請求項1〜5のいずれかに記載の異常検知装置。

請求項7

前記出力部は、前記検知部が前記ダンパにおける前記軸方向の伸縮量が予め定めた一定量を超えていることを検知した後に、前記ダンパにおける前記軸方向の伸縮量が予め定めた一定量を超えていないことを検知した第1状態と、前記検知部が前記ダンパにおける前記軸方向の伸縮量が予め定めた一定量を超えていることを検知した後に、前記ダンパにおける前記軸方向の伸縮量が予め定めた一定量を超えていないことを検知していない第2状態と、を区別して出力する、請求項1〜6のいずれかに記載の異常検知装置。

技術分野

0001

この発明は、上部構造下部構造の上に支承を介して載置された橋梁ビル等の構造物の異常を検知する技術に関する。

背景技術

0002

従来、橋梁やビル等の様々な種類の構造物について、損傷等にかかる異常を検知するシステムがある(特許文献1、2等参照)。この種のシステムでは、温度センサ湿度センサ加速度センサ変位センサ赤外線イメージセンサ等、様々な種類のセンサを用いて、構造物にかかる計測対象物理量センシングすることによって、構造物の損傷等にかかる状態をモニタリングしている。

0003

また、上部構造が下部構造の上に支承を介して載置された構造物においては、耐震性を向上させるために、ダンパを取り付けることが行われている(特許文献3等参照)。また、上部構造が下部構造の上に支承を介して載置された構造物においては、上部構造と下部構造との間における振動の伝達が支承を介して行われる。例えば、地震動にともなう下部構造の振動が支承介して上部構造に伝達される。ダンパは、軸方向(伸縮方向)の一方の端部が上部構造側に取り付けられ、他方の端部が下部構造側に取り付けられ、下部構造または上部構造の一方から他方に伝達される振動の大きさを抑制する。

先行技術

0004

特開2008− 2986号公報
特開2013− 40774号公報
特開2005−299078号公報

発明が解決しようとする課題

0005

しかしながら、上部構造が下部構造の上に支承を介して載置された構造物に取り付けたダンパは、振動時における上部構造と下部構造との相対的な変位を抑制するものである。そして、耐震性を向上させるためにダンパを取り付けた構造物であっても、地震発生時における下部構造の振動は支承を介して上部構造に伝達される。したがって、ダンパが取り付けられた構造物であっても、地震動にともなう下部構造の振動がある程度の大きさを超えると、上部構造と下部構造との間に位置する支承や支承周辺の部材が損傷する可能性が高い。すなわち、上部構造と下部構造との間において伝達された振動が、ある程度の大きさを超えたときには、支承の状態を確認する(支承や支承周辺の部材が損傷していないかどうかを確認する)必要がある。

0006

この発明の目的は、構造物における上部構造と下部構造との間で伝達された振動がある程度の大きさを超えた箇所(すなわち、上部構造と下部構造との間に位置する支承や支承周辺の部材が損傷した可能性が高い箇所)を簡単な構成で適正に検知することができる技術を提供することにある。

課題を解決するための手段

0007

この発明の異常検知装置は、上記目的を達するために以下のように構成している。

0008

上部構造を下部構造の上に支承を介して載置した構造物には、軸方向に伸縮可能に構成されたダンパが取り付けられている。このダンパは、伸縮する軸方向の一端が構造物の上部構造側に取り付けられ、且つ軸方向の他端が構造物の下部構造側に取り付けられている。すなわち、ダンパには、軸方向における上部構造と、下部構造との相対的な変位に応じた応力が作用する。ダンパは、粘性ダンパ粘弾性ダンパ、摩擦ダンパ等を用いればよい。

0009

検知部は、ダンパにおける軸方向の伸縮量が予め定めた一定量を超えているかどうかを検知する。一定量は、支承や支承周辺の部材が損傷する可能性が高い大きさの振動が、上部構造と下部構造との間で伝達されたときに、ダンパの軸方向に作用する応力によって、このダンパが軸方向に伸縮する伸縮量に基づいて定めればよい。ダンパの軸方向に作用する応力は、上部構造と下部構造との間で伝達される振動が大きくなるにつれて大きくなる。

0010

また、検知部は、上部構造と下部構造との間で伝達された振動がある程度の大きさ(一定量に応じた大きさ)を超えたときに、そのことを検知することができる構成であればよい。すなわち、検知部は、ダンパの軸方向の伸縮量が予め定めた一定量を超えたかどうかを検知できる構成であればよく、ダンパの軸方向の伸縮量を定量的に検知できる構成である必要はない(但し、検知部は、ダンパの軸方向の伸縮量を定量的に検知できる構成であってもよい。)。したがって、検知部は、例えば近接センサ(公知の誘導型静電型等)や、光電センサ(公知の反射型透過型)や、限定反射形センサ(公知の光電式や、超音波式)や、画像センサを用いることで実現できる。

0011

出力部は、検知部がダンパにおける軸方向の伸縮量が予め定めた一定量を超えていることを検知した場合、その旨を出力する。すなわち、出力部は、上部構造と下部構造との間で伝達された振動がある程度の大きさ(一定量に応じた大きさ)を超えたことを検知した場合、すなわち上部構造と下部構造との間に位置する支承や支承周辺の部材が損傷した可能性が高いことが検知部によって検知された場合に、その旨を出力する。

0012

このように、ダンパの伸縮量が予め定めた一定量を超えているかどうかを検知するという簡単な構成で、上部構造と下部構造との間に位置する支承や支承周辺の部材が損傷した可能性が高いかどうかを適正に検知することができる。

0013

出力部は、検知部がダンパにおける軸方向の伸縮量が予め定めた一定量を超えていることを検知した後に、ダンパにおける軸方向の伸縮量が予め定めた一定量を超えていないことを検知した第1状態と、検知部がダンパにおける軸方向の伸縮量が予め定めた一定量を超えていることを検知した後に、ダンパにおける軸方向の伸縮量が予め定めた一定量を超えていないことを検知していない第2状態と、を区別して出力する、構成としてもよい。第1の状態は、上部構造と下部構造との相対的な変位が適正な状態に戻っていない状態であり、第2の状態は、上部構造と下部構造との相対的な変位が適正な状態に戻っている状態である。したがって、震災等の自然災害の発生時に、ダンパにおける軸方向の伸縮量が予め定めた一定量を超えている箇所、すなわち支承が損傷している可能性が高い箇所、が多数検知された場合、保守員による支承の状態の目視確認優先付けが行える。例えば、保守員による支承の状態の目視確認において、第1の状態である箇所を優先することができる。第2の状態である箇所は、支承の状態を確認する必要がないということではない。

0014

また、検知部が、ダンパにおける軸方向の伸縮量を予め定めた複数段階のレベル計測し、出力部が、検知部によって計測された、ダンパにおける軸方向の伸縮量のレベルを出力する構成にしてもよい。ダンパにおける軸方向の伸縮量のレベルは、上部構造と下部構造との間で伝達された振動の大きさを示す。したがって、このように構成すれば、上部構造と下部構造との間で伝達された振動の大きさを示すレベルを検知し、出力することができる。

発明の効果

0015

この発明によれば、構造物における上部構造と下部構造との間で伝達された振動がある程度の大きさを超えた箇所を簡単な構成で適正に検知することができる。

図面の簡単な説明

0016

モニタリングシステムの構成を示す図である。
高架道路橋の橋軸方向の概略断面図である。
高架道路橋の橋軸直角方向の概略断面図である。
ダンパの取り付け状態を示す図である。
センサノードの主要部の構成を示す図である。
図6(A)、(B)は、ダンパにおけるセンサの取り付け例を示す平面図である。
図7(A)、(B)は、検知対象物取付部材を示す平面図である。
報知装置の主要部の構成を示すブロック図である。
上位装置の主要部の構成を示すブロック図である。
センサノードの動作を示すフローチャートである。
報知装置の動作を示すフローチャートである。
上位装置の動作を示すフローチャートである。
上位装置における集計結果の表示例を示す図である。
図14(A)、(B)は、別の例にかかるダンパにおけるセンサの取り付け例を示す平面図である。
図15(A)、(B)は、別の例にかかるダンパにおけるセンサの取り付け例を示す平面図である。
図16(A)、(B)は、別の例にかかるダンパにおけるセンサの取り付け例を示す平面図である。
別の例にかかるダンパにおけるセンサの取り付け例を示す平面図である。

実施例

0017

以下、この発明の実施形態について説明する。

0018

図1は、この発明の実施形態であるモニタリングシステムの構成を示す図である。この例にかかるモニタリングシステムは、自動車走行する高架道路橋(橋梁)の上部構造と、下部構造との間に位置する支承や支承周辺の部材が損傷した可能性が高い場合に、その旨を出力する。高架道路橋が、この発明でいう構造物に相当する。この例にかかるモニタリングシステムは、複数のセンサノード1と、複数の報知装置2と、上位装置3と、を備える。

0019

複数のセンサノード1は、グループP1〜Pnに分けている。各グループP1〜Pnに属するセンサノード1は、1つであってもよいし、複数であってもよい。また、各グループP1〜Pnに属するセンサノード1の数は、均一である必要はない。この例では、センサノード1とダンパ5とを、1対1で対応付けている。センサノード1は、後述するダンパ5の軸方向における伸縮量が、予め定めた一定量を超えたかどうかを検知する。センサノード1のグループ分けの詳細については、後述する。

0020

報知装置2は、センサノード1のグループP1〜Pn毎に設けている。報知装置2は、対応するグループP1〜Pnに属するセンサノード1との間で入出力にかかる通信を行う。

0021

上位装置3は、高架道路橋を含む交通網を管理する道路管制センタに設置している。上位装置3は、各報知装置2との間で入出力にかかる通信を行う。

0022

構造物である高架道路橋について説明する。図2は、高架道路橋の橋軸方向(この例では、車両の走行方向)の概略断面図である。図3は、高架道路橋の橋軸直角方向(この例では、車両の幅方向)の概略断面図である。図4は、図3において破線で囲んだ領域の拡大図である。高架道路橋の橋脚は、橋軸方向に適当な間隔で並んでいる。高架道路橋は、下部構造である橋脚と、上部構造である主桁との間に、支承が位置する。支承は、主桁を含む上部構造と、橋脚を含む下部構造との間に作用する荷重(振動)を伝達する部材である。自動車が走行する路面は、主桁の上面(橋脚側の反対面)側に設けた床版の上に形成されている。

0023

この例では、高架道路橋の下部構造である橋脚と、報知装置2とを1対1で対応付けている。報知装置2は、図2に示すように、上部構造の側壁に取り付けている。報知装置2は、橋軸方向において、対応する橋脚と略同じ位置に取り付けている。

0024

支承は、公知のように、下部構造である橋脚側に位置する下と、上部構造である主桁側に位置する上沓とを備え、下沓と上沓とが相対的に変位する部材である。支承は、下沓を橋脚の上面(上部構造に対向する面)に取り付け、上沓を橋桁の底面(下部構造に対向する面)に取り付けている。すなわち、支承は、図2、および図3に示すように、上部構造と、下部構造との間に位置する。言い換えれば、上部構造は、支承を介して下部構造の上に載置されている。図3は、支承が橋軸直角方向に3つ並んでいる場合を例示している。

0025

なお、橋軸直角方向に並んでいる支承の数は、3つでなくてもよい。

0026

また、下部構造である橋脚の上面には、定着台が形成されている。この定着台は、橋脚に載置されている上部構造の橋桁のいずれかの側面に対向する面を有するブロックである。

0027

ダンパ5は、上部構造の橋桁と、下部構造の定着台との間に取り付けている。図4に示すようには、ダンパ5は、伸縮する軸方向の一方の端部を橋桁に取り付け、軸方向の他方の端部を定着台に取り付けている。すなわち、ダンパ5は、軸方向の一方の端部が上部構造側に取り付けられ、軸方向の他方の端部が下部構造側に取り付けられている。ダンパ5の軸方向は、この例では橋軸直角方向に合わせている。図3は、1つの橋脚に対して、2つのダンパ5を取り付けた場合を例示している。

0028

なお、1つの橋脚に取り付けるダンパ5の数は、2つでなくてもよい。また、定着台は、橋脚に取り付けるダンパ5の個数に応じて形成すればよい。

0029

この例では、ダンパ5は摩擦ダンパである。摩擦ダンパについて簡単に説明しておく。摩擦ダンパは、公知のように、内筒外筒に挿入した構成であり、内筒が外筒に対して挿入方向にスライドすることで伸縮する(例えば、http://www.aaconst.co.jp/sb/point/01.html#01参照)。摩擦ダンパの軸方向は、外筒に対する内筒の挿入方向である。外筒の内部には、軸方向に延びるロッドが取り付けられている。また、内筒の内部には、軸方向に貫通させた穴を有するダイスが取り付けられている。ダイスの穴の内径は、ロッドの外形よりも少し小さい。摩擦ダンパは、内筒を外筒に挿入したとき、ロッドがダイスの穴に嵌挿される構成である。すなわち、摩擦ダンパは、ダイスと、ロッドとの接触面において生じている摩擦力静摩擦、または動摩擦)を超える応力が軸方向に作用しているときに伸縮する。また、摩擦ダンパは、軸方向に作用している応力がダイスと、ロッドとの接触面において生じている摩擦力未満になると、そのときの状態を保持する。

0030

ダンパ5には、上部構造と下部構造との間で伝達される振動の大きさに応じた応力が軸方向に作用する。ダンパ5の軸方向に作用する応力は、上部構造と下部構造との間で伝達された振動が大きくなるにつれて大きくなる。

0031

報知装置2は、センサノード1のグループP1〜Pn毎に設けている。また、報知装置2と、橋脚とは1対1で対応付けている。そして、センサノード1のグループP1〜Pnと、橋脚とは1対1で対応付けている。すなわち、各報知装置2に対応するグループに属するセンサノード1は、その報知装置2が対応する橋脚に取り付けられているダンパ5の軸方向における伸縮量を検知する。

0032

図5は、センサノードの主要部の構成を示すブロック図である。センサノード1は、制御部11と、電源部12と、センサ部13と、近距離無線通信部14とを備えている。

0033

制御部11は、センサノード1本体の動作を制御する。また、センサノード1は、自機を識別するノードコードを制御部11に設けたメモリ(不図示)に記憶している。このノードコードは、例えばn桁のコードであり、先頭のm桁(n>m)が対応する橋脚を示すコードである。

0034

電源部12は、センサノード1本体各部に動作電源を供給する。電源部12は、センサノード1本体に内蔵している電池外部接続しているバッテリ電力源とし、センサノード1本体各部に動作電源を供給する構成であってもよいし、内蔵、または外部接続している発電ユニットを電力源とし、センサノード1本体各部に動作電源を供給する構成であってもよい。さらには、電源部12は、商用電源を電力源とし、センサノード1本体各部に動作電源を供給する構成であってもよい。

0035

センサ部13は、誘導型の近接センサ13aを有し、この近接センサ13aでダンパ5の軸方向における伸縮量が予め定めた一定量を超えたかどうかを検知する。

0036

近接センサ13aは、検知対象物6aが検知面に対向しているか、いないかを検知する。図6は、ダンパにおける近接センサの取り付け例を示す平面図である。図6(A)、(B)において、ダンパ5の軸方向は、左右方向である。図6(A)は、ダンパの軸方向に対して垂直な方向からみた平面図であり、図6(B)は、図6(A)に示すA方向からみた平面図である。検知対象物取付部材6が、ダンパ5の内筒に取り付けられている。また、近接センサ13aを取り付けるセンサ取付部材7が、ダンパ5の外筒に取り付けられている。

0037

図7は、検知対象物取付部材を示す平面図である。図7(A)は、図6(A)と同じ方向からみた平面図であり、図7(B)は、図6(B)と同じ方向からみた平面図である。検知対象物取付部材6は、図7に示すように、検知対象物6aが取り付けられている。検知対象物取付部材6の材質は、近接センサ13aが検出できない材質(例えば、樹脂)である。検知対象物6aの材質は、近接センサ13aが検出できる材質(例えば、金属)である。

0038

ダンパ5を、構造物である橋桁と定着台との間に取り付けるとき、センサ取付部材7に取り付けた近接センサ13aの検知面の中心と、検知対象物取付部材6に取り付けた検知対象物6aの中心とを対向させている。ダンパ5の軸方向の伸縮に応じて、近接センサ13aの検知面と、検知対象物6aとの相対的な位置がダンパ5の軸方向に変化する。センサ部13は、近接センサ13aが検知面と検知対象物6aとが対向していない状態を検知することにより、ダンパ5の軸方向における伸縮量が予め定めた一定量を超えたことを検知する。この一定量は、ダンパ5の軸方向における検知対象物6aの長さLを変えることにより調整できる。具体的には、一定量は、ダンパ5の軸方向における検知対象物6aの長さLを長くするにつれて長くなる。また、ダンパ5の軸方向における検知対象物6aの長さLは、上部構造と下部構造との間で、支承や支承周辺の部材が損傷する可能性が高い振動が伝達されたときにおける、ダンパ5の軸方向の伸縮量に応じて定める。

0039

なお、ここでは、誘導型の近接センサ13aを用いるとしたが、静電容量型磁気式の近接センサを用いてもよい。

0040

近距離無線通信部14は、報知装置2との間における近距離無線通信を制御する。

0041

図8は、報知装置の主要部の構成を示すブロック図である。報知装置2は、制御部21と、電源部22と、操作部23と、表示部24と、近距離無線通信部25と、無線通信部26とを備えている。

0042

制御部21は、報知装置2本体の動作を制御する。また、報知装置2は、自機を識別する装置コードを制御部21に設けた不揮発性のメモリ(不図示)に記憶している。この装置コードは、例えばm桁のコードであり、対応する橋脚を示すコードである。

0043

電源部22は、報知装置2本体各部に動作電源を供給する。電源部22は、商用電源が接続される商用電源接続端子22a、およびバッテリが接続されるバッテリ接続端子22bを備えている。電源部22は、商用電源接続端子22aに商用電源が接続されている場合、商用電源接続端子22aに接続されている商用電源を電力源とし、報知装置2本体各部に動作電源を供給する。また、電源部22は、商用電源接続端子22aに商用電源が接続されておらず(商用電源の停電時を含む)、バッテリ接続端子22bにバッテリが接続されている場合、バッテリ接続端子22bに接続されているバッテリを電力源とし、報知装置2本体各部に動作電源を供給する。

0044

なお、電源部22は、上述の商用電源に換えて、内蔵、または外部接続している発電ユニット等を電力源とし、報知装置2本体各部に動作電源を供給する構成としてもよい。

0045

操作部23は、報知装置2本体に対応する橋脚に取り付けたいずれかのダンパ5における軸方向の伸縮量が予め定めた一定量を超えたかどうかを出力させるときに操作する確認ボタン23aを有している。この確認ボタン23aは、報知装置2本体の表面に露出しており、簡単に操作できる。

0046

表示部24は、報知装置2本体に対応する橋脚に設けられているいずれかのダンパ5において、軸方向の伸縮量が予め定めた一定量を超えたことが検知された場合に点灯させる異常通知ランプ24a、および報知装置2本体に対応する橋脚に設けられている全てのダンパ5において、軸方向の伸縮量が予め定めた一定量を超えたことが検知されていない場合に点灯させる適正通知ランプ24bを有している。異常通知ランプ24aと、適正通知ランプ24bとは、発光色が異なる。例えば、異常通知ランプ24aの発光色は赤であり、適正通知ランプ24bの発光色は青である。

0047

近距離無線通信部25は、対応するグループP1〜Pnに属するセンサノード1との間における近距離無線通信を制御する。

0048

なお、ここでは、センサノード1と報知装置2とは、入出力にかかる通信を近距離無線通信で行う構成にしているが、センサノード1と報知装置2とが有線で接続された構成であってもよい。

0049

無線通信部26は、上位装置3との間における入出力にかかる無線通信を制御する。

0050

図9は、上位装置の主要部の構成を示すブロック図である。上位装置3は、制御部31と、操作部32と、表示部33と、記憶部34と、無線通信部35と、交通網データベース36(以下、交通網DB36と言う。)と、を備えている。

0051

制御部31は、上位装置3本体の動作を制御する。

0052

操作部32には、キーボードマウス等の入力デバイスが接続されている。操作部32は、オペレータによる入力デバイスの操作に応じて、上位装置3本体に対する入力を受け付ける。

0053

表示部33には、液晶ディスプレイ等の表示デバイスが接続されている。表示部33は、接続されている表示デバイスにおける画面表示を制御する。

0054

記憶部34は、動作時に発生したデータ等を一時的に記憶するワーキングエリアとして使用するメモリを有する。

0055

無線通信部35は、報知装置2との間における入出力にかかる無線通信を制御する。この例では、上位装置3と、報知装置2との間における通信を無線通信にしているが、有線による通信であってもよい。また、上位装置3と、報知装置2との間における通信は、公衆回線を利用してもよいし、インタネット等のネットワークを利用してもよい。

0056

交通網DB36は、この例にかかるモニタリングシステムにおいて、状態をモニタリングする高架道路橋を含む交通網の地図データを記憶している。また、この例にかかるモニタリングシステムにおいて、状態をモニタリングする高架道路橋にかかる橋脚毎に、その橋脚の地図上の位置を示すデータを記憶している。具体的には、橋脚の識別コード(この例では、報知装置2の装置コードでもある。)と、橋脚の位置を示す緯度データ、および経度データと、を対応付けて記憶している。交通網DB36が記憶しているデータを総称して交通網データと言う。

0057

以下、この例にかかるモニタリングシステムの動作について説明する。

0058

図10は、センサノードの動作を示すフローチャートである。センサノード1は、検知タイミングになると(s1)、センサ部13で検知対象のダンパ5(対応付られているダンパ5)に軸方向の伸縮量が予め定めた一定量を超えているかどうかを検知する(s2)。

0059

センサノード1には、検知タイミングになったと判定する条件が予め設定されている。例えば、センサノード1は、
(1)前回の検知タイミングから予め定めている一定時間(数分、数秒等)経過したときや、
(2)追加的に設けた地震動による揺れを検知するセンサ(不図示)が地震動による揺れを検知したときや、
(3)近距離無線通信部14において、対応する報知装置2側から送信されてきた検知要求を受信したとき、
に検知タイミングになったと判定する。センサノード1が検知タイミングになったと判定する条件は、上記(1)〜(3)以外の条件であってもよい。また、センサノード1が検知タイミングになったと判定する条件は、複数であってもよい。さらに、センサノード1は、s2にかかる処理を常時行う構成であってもよい(この場合、s1にかかる処理は不要である。)。

0060

s2では、予め定めた検知時間(例えば、数秒)にわたって、近接センサ13aが連続して検知対象物6aを検知しつづけた場合、検知対象のダンパ5の軸方向の伸縮量が予め定めた一定量の範囲内であったとする検知結果を得る。また、予め定めた検知時間(例えば、数秒)において、近接センサ13aが連続して検知対象物6aを検知しつづけていない場合、検知対象のダンパ5の軸方向の伸縮量が予め定めた一定量を超えたとする検知結果を得る。

0061

上述したように、上部構造と下部構造との間で伝達された振動が大きくなるにつれて、ダンパ5の軸方向に作用する応力が大きくなる。したがって、ダンパ5の軸方向の伸縮量が予め定めた一定量を超えた場合、上部構造と下部構造との間で伝達された振動によって支承や支承周辺の部材が損傷した可能性が高い。すなわち、s2では、支承や支承周辺の部材が損傷した可能性が高いかどうかにかかる検知結果を得ることができる。

0062

なお、(3)の場合、報知装置2は、対応するグループに属する全てのセンサノード1に対して検知要求を一斉に送信してもよいし、特定のセンサノード1に対して検知要求を送信してもよい。

0063

センサノード1は、近距離無線通信部14における近距離無線通信で、センサ部13で取得した今回の検知結果(検知対象のダンパ5における軸方向の伸縮量が予め定めた一定量を超えたかどうか)を報知装置2に送信し(s3)、s1に戻る。センサノード1は、s3で今回の検知結果を送信するとき、この検知結果に自機のノードコードを対応付けている。

0064

図11は、報知装置の動作を示すフローチャートである。報知装置2は、近距離無線通信部25において、対応するグループに属するいずれかのセンサノード1から送信されてきた検知結果を受信すると(s11)、受信した検知結果を制御部21に設けている不揮発性のメモリ(不図示)に記憶し(s12)、s11に戻る。報知装置2は、近距離無線通信部25で受信した検知結果に対応づけられているノードコードによって、受信した検知結果が対応するグループに属するいずれかのセンサノード1から送信されてきたものであるかどうかを判定することができる。

0065

制御部21は、センサノード1毎に、そのセンサノード1から送信されてきた検知結果を2ビットで記憶する。上位ビットは、ダンパ5における軸方向の伸縮量が予め定めた一定量を超えたことがあるかどうかを示すビットであり、下位ビットは、今回の検知結果を記憶するビットである。制御部21は、今回受信した検知結果がダンパ5における軸方向の伸縮量が予め定めた一定量を超えていない場合、下位ビットを0にし(この時点において下位ビットが0である場合は、0で保持する。)、上位ビットを現在の値で保持する。一方、制御部21は、今回受信した検知結果がダンパ5における軸方向の伸縮量が予め定めた一定量を超えていた場合、下位ビットを1にするとともに(この時点において下位ビットが1である場合は、1で保持する。)、上位ビットを1にする(この時点において上位ビットが1である場合は、1で保持する。)。

0066

なお、センサノード1が、検知結果を上述した2ビットで記憶し、この2ビットの検知結果を報知装置2に送信する構成であってもよい。

0067

また、報知装置2は、第1の判定タイミングになると(s13)、対応する橋脚の状態を判定する判定処理を行う(s14)。具体的には、対応する橋脚に取り付けられているいずれかのダンパ5において、軸方向の伸縮量が予め定めた一定量を超えたことがあるかどうかを判定することにより、対応する橋脚の状態を判定する。

0068

報知装置2には、第1の判定タイミングになったと判定する条件が予め設定されている。例えば、報知装置2は、
(1)前回の判定処理から予め定めている一定時間(1時間、数十分、数分等)経過したときや、
(2)前回の判定処理以降に、対応するグループに属する全てのセンサノード1から検知結果の受信を完了したときや、
(3)無線通信部26において、上位装置3側から送信されてきた判定要求を受信したとき、
に判定タイミングになったと判定する。報知装置2が第1の判定タイミングになったと判定する条件は、上記(1)〜(3)以外の条件であってもよい。また、報知装置2が第1の判定タイミングになったと判定する条件は、複数であってもよい。

0069

なお、(3)の場合、上位装置3は、全ての報知装置2に対して判定要求を一斉に送信してもよいし、特定の報知装置2に対して判定要求を送信してもよい。

0070

s14にかかる判定処理は、制御部21において行われる。s14では、各センサノード1について2ビットで記憶している検知結果を用い、橋脚の状態を判定する。具体的には、制御部21は、
(1)橋脚に取り付けられている全てのダンパにおいて、これまで一度も、軸方向の伸縮量が予め定めた一定量を超えたことがない場合、対応する橋脚の状態を適性状態と判定し、
(2)橋脚に取り付けられているいずれかのダンパ5において、軸方向の伸縮量が予め定めた一定量を超えたことがあり、最新の検知結果では軸方向の伸縮量が予め定めた一定量を超えていない場合、対応する橋脚の状態を第1の不適正状態と判定し、
(3)橋脚に取り付けられているいずれかのダンパ5において、軸方向の伸縮量が予め定めた一定量を超えたことがあり、最新の検知結果でも軸方向の伸縮量が予め定めた一定量を超えている場合、対応する橋脚の状態を第2の不適正状態と判定する。

0071

なお、s14では、橋脚に取り付けられている1つのダンパ5が、軸方向の伸縮量が予め定めた一定量を超えたことがあり、最新の検知結果では軸方向の伸縮量が予め定めた一定量を超えていない状態であり、且つ他の1つのダンパ5が、軸方向の伸縮量が予め定めた一定量を超えたことがあり、最新の検知結果では軸方向の伸縮量が予め定めた一定量を超えていない状態である場合には、第2の不適正状態であると判定する。

0072

報知装置2は、無線通信部26における無線通信で、s14にかかる判定処理の判定結果を上位装置3に送信し(s15)、s11に戻る。適正状態は、支承が損傷している可能性が低いと推定される状態であり、第1の不適正状態、および第2の不適正状態は、支承や支承周辺の部材が損傷している可能性が高いと推定される状態である。報知装置2は、s15で判定結果を送信するとき、この判定結果に自機の装置コード(すなわち、橋脚を示すコード)を対応付けている。

0073

また、報知装置2は、第2の判定タイミングになったと判定すると、対応するグループに属する全てのセンサノード1に対して検知要求の一斉送信を行う(s16、s17)。報知装置2は、確認ボタン23aが操作されたときに、s16で第2の判定タイミングになったと判定する。例えば、地震の発生後に、路面の段差陥没等の状況を確認に来た保守員が確認ボタン23aを操作したときに、報知装置2は第2の判定タイミングになったと判定する。

0074

報知装置2は、s17で検知要求の一斉送信を行うと、予め定めた一定時間経過するのを待つ(s18)。この一定時間は、センサノード1が上述したs2、s3にかかる処理を行うのに必要な時間よりも、少し長い。すなわち、報知装置2は、s18において、対応するグループに属する各センサノード1から検知結果が送信されてくるのを待っている。

0075

報知装置2は、s18で予め定めた一定時間経過したと判定すると、対応する橋脚に取り付けられているいずれかのダンパ5において、軸方向の伸縮量が予め定めた一定量を超えたことがあるかどうかを判定する判定処理を行う(s19)。s19にかかる判定処理は、上述したs14にかかる判定処理とほぼ同じであるが、s18で一定時間経過するのを待っている間に、対応するグループに属する全てのセンサノード1から検知結果が送信されてこなかった場合、上述した第2の不適正状態と判定する。すなわち、s19では、いずれかのセンサノード1(検知結果が送信されてこなかったセンサノード1)が損傷している可能性が高いことから、支承が損傷している可能性が高いと判断するようにしている。

0076

報知装置2は、s19にかかる判定処理が完了すると、今回の判定結果を表示部24において表示する(s20)。具体的には、判定結果が適正状態である場合、表示部24は、異常通知ランプ24aを消灯し、適正通知ランプ24bを点灯する。反対に、判定結果が第1の不適正状態、または第2の不適正状態である場合、表示部24は、異常通知ランプ24aを点灯し、適正通知ランプ24bを消灯する。したがって、保守員は、確認ボタン23aを操作した報知装置2に対応する橋脚に取り付けられている支承が損傷している可能性が高く、支承を目視確認する必要があるかどうかの確認が簡単に行える。

0077

なお、表示部24は、第1の不適正状態と、第2の不適正状態とを区別して表示できるように、異常通知ランプ24aを2つ設けた構成にしてもよい。

0078

また、報知装置2は、s19にかかる判定処理の判定結果を上位装置3に送信し(s21)、s11に戻る。s21は、s15と同じ処理である。

0079

このように、ダンパ5の軸方向の伸縮量が予め定めた一定量を超えたかどうかを検知するという簡単な構成で、構造物における上部構造と下部構造との間で伝達された振動がある程度の大きさを超えた箇所(すなわち、上部構造と下部構造との間に位置する支承や支承周辺の部材が損傷した可能性が高い箇所)を適正に検知することができる。

0080

また、保守員は、地震によって停電が発生していた地域の報知装置2であっても、バッテリ接続端子22bに携帯しているバッテリを接続し、確認ボタン23aを操作することにより、この報知装置2に上述したs16〜s21の処理を行わせ、対応する橋脚に取り付けられている支承や支承周辺の部材が損傷しているかどうかを確認することができる。

0081

また、報知装置2は、バッテリ接続端子22bにバッテリが接続されたときに、s16で第2の判定タイミングになったと判定する構成にしてもよい。このようにすれば、保守員は、確認ボタン23aを操作しなくても、対応する橋脚に取り付けられている支承や支承周辺の部材が損傷しているかどうかを確認することができる。

0082

また、上記の例では、報知装置2は、s19にかかる判定処理の判定結果を視覚により確認できる形態(異常通知ランプ24a、および適正通知ランプ24bの点灯状態)で出力する構成であるとしたが、判定結果を音声メッセージ聴覚により確認できる形態)で出力する構成にしてもよいし、判定結果をメッセージで表示する構成にしてもよい。判定結果を出力する形態は、保守員が視覚、または聴覚で確認できる形態であれば、どのような形態であってもよい。

0083

なお、報知装置2は、上述したs17、s18にかかる処理をなくし、s19にかかる処理を、s14と同じ処理にしてもよい。

0084

図12は、上位装置の動作を示すフローチャートである。上位装置3は、無線通信部35において、いずれかの報知装置2から送信されてきた判定結果を受信すると(s31)、受信した判定結果を記憶部34に記憶し(s32)、s31に戻る。s32では、受信した判定結果を、この判定結果を送信してきた報知装置2の装置コードに対応づけて記憶する。

0085

また、上位装置3は、判定結果の集計開始要求があると(s33)、記憶部34に記憶している各報知装置2から通知された判定結果を集計する集計処理を行う(s34)。オペレータは、操作部32で所定の入力操作を行うことにより、上位装置3に対してs33にかかる集計開始要求の入力が行える。

0086

s34では、記憶部34に記憶している最新の判定結果に基づき、橋脚を上述した適正状態、第1の不適正状態、または第2の不適正状態の3つのグループに分類する。そして、交通網DB36に記憶している交通網データを用い、交通網において、自動車の走行を禁止する区間通行止めにする区間)、および自動車の走行を禁止しない区間(通行止めにしない区間)を判断する。道路網は、道路網に設けられているインタチェンジや、ジャンクションによって、複数の区間に分割される。自動車の走行を禁止する区間は、その区間内に位置する橋脚の中に第1の不適正状態、または第2の不適正状態である橋脚が存在する区間である。自動車の走行を禁止しない区間は、その区間内に位置する全ての橋脚が適正状態である区間である。

0087

上位装置3は、s34にかかる集計処理の集計結果を出力し(s35)、s31に戻る。s35では、例えば、図13に示すように、交通網において、通行止めにする区間と、通行止めにしない区間と、を区別したマップを表示部33に接続されている液晶ディスプレイ等の表示デバイスに表示する。図13において、実線で示す区間が自動車の走行を禁止しない区間であり、破線で示す区間が自動車の走行を禁止する区間である。

0088

したがって、オペレータは、上位装置3がs35で表示部33に表示したマップによって、交通網において、自動車の走行を禁止する区間、および自動車の走行を禁止しない区間の確認が簡単に行える。

0089

なお、s35では、支承や支承周辺の部材が損傷している可能性が高い橋脚の一覧表を、表示部33に接続されている液晶ディスプレイ等の表示デバイスに表示してもよい。

0090

また、上記の例では、ダンパ5の軸方向における伸縮量が予め定めた一定量を超えたかどうかを誘導型の近接センサ13aで検知するとしたが、図14図17に示す構成で、ダンパ5の軸方向における伸縮量が予め定めた一定量を超えたかどうかを検知する構成にしてもよい。図14図17では、センサや検知対象物を取り付ける部材の図示を省略している。

0091

図14(A)は、ダンパの軸方向に対して垂直な方向からみた平面図であり、図14(B)は、図14(A)に示すA方向からみた平面図である。図14に示す構成は、超音波式の限定反射形センサ50をダンパ5の内筒に取り付け、超音波式の限定反射形センサ50が検知する検知対象物51をダンパ5の外筒に取り付けた構成である。超音波式の限定反射形センサ50と、検知対象物51との距離は、ダンパ5における軸方向の伸縮量に応じて変化する。

0092

超音波式の限定反射形センサ50は、超音波送出し、予め設定した検知範囲内に位置する検知対象物51からの反射波を検出するセンサである。超音波式の限定反射形センサ50は、検知対象物51を検知できる範囲(検知面から検知対象物51までの距離の範囲)を設定できる。すなわち、超音波式の限定反射形センサ50が、送出した超音波にかかる反射波を検出したときには、検知対象物51が予め設定した検知範囲内に位置し、送出した超音波にかかる反射波を検出しなかったときには、検知対象物51が予め設定した検知範囲内に位置しない。

0093

超音波式の限定反射形センサ50、および検知対象物51は、ダンパ5の軸方向における伸縮量が予め定めた一定量の範囲内であるとき、超音波式の限定反射形センサ50が検知対象物51を検知でき、ダンパ5の軸方向における伸縮量が予め定めた一定量の範囲内でないとき、超音波式の限定反射形センサ50が検知対象物51を検知できないようにダンパ5に取り付けている。したがって、センサ部13は、超音波式の限定反射形センサ50によって、ダンパ5の軸方向における伸縮量が予め定めた一定量を超えたかどうかを検知することができる。

0094

なお、超音波式の限定反射形センサ50をダンパ5の外筒に取り付け、検知対象物51をダンパ5の内筒に取り付けてもよい。

0095

また、図15(A)は、ダンパの軸方向に対して垂直な方向からみた平面図であり、図15(B)は、図15(A)に示すA方向からみた平面図である。図15に示す構成は、光電式の限定反射形センサ52をダンパ5の内筒に取り付け、光電式の限定反射形センサ52が検知する検知対象物53をダンパ5の外筒に取り付けた構成である。光電式の限定反射形センサ52と、検知対象物53との距離は、ダンパ5における軸方向の伸縮量に応じて変化する。

0096

光電式の限定反射形センサ52は、光ビームを送出し、予め設定した検知範囲内に位置する検知対象物53からの反射光を検出するセンサである。光電式の限定反射形センサ52は、検知対象物53を検知できる範囲(検知面から検知対象物53までの距離の範囲)を設定できる。すなわち、光電式の限定反射形センサ52が、送出した光ビームにかかる反射光を検出したときには、検知対象物53が予め設定した検知範囲内に位置し、送出した光ビームにかかる反射光を検出しなかったときには、検知対象物53が予め設定した検知範囲内に位置しない。

0097

光電式の限定反射形センサ52、および検知対象物53は、ダンパ5の軸方向における伸縮量が予め定めた一定量の範囲内であるとき、光電式の限定反射形センサ52が検知対象物53を検知でき、ダンパ5の軸方向における伸縮量が予め定めた一定量の範囲内でないとき、光電式の限定反射形センサ52が検知対象物53を検知できないようにダンパ5に取り付けている。したがって、センサ部13は、光電式の限定反射形センサ52によって、ダンパ5の軸方向における伸縮量が予め定めた一定量を超えたかどうかを検知することができる。

0098

なお、光電式の限定反射形センサ52をダンパ5の外筒に取り付け、検知対象物53をダンパ5の内筒に取り付けてもよい。

0099

また、図16(A)は、ダンパの軸方向に対して垂直な方向からみた平面図であり、図16(B)は、図16(A)に示すA方向からみた平面図である。図16に示す構成は、光電式の限定反射形センサ54をダンパ5の外筒に取り付けた構成である。この例では、光電式の限定反射形センサ54は、ダンパ5の内筒の端部(ダンパ5の一部)を検知する。すなわち、光電式の限定反射形センサ54が検知するダンパ5の内筒の端部が、上述した検知対象物53に相当する。

0100

この例では、光電式の限定反射形センサ54は、ダンパ5の軸方向における伸縮量が予め定めた一定量の範囲内であるとき、ダンパ5の内筒の端部を検知でき、ダンパ5の軸方向における伸縮量が予め定めた一定量の範囲内でないとき、ダンパ5の内筒の端部を検知できないようにダンパ5の外筒に取り付けている。したがって、センサ部13は、光電式の限定反射形センサ54によって、ダンパ5の軸方向における伸縮量が予め定めた一定量を超えたかどうかを検知することができる。また、検知対象物を必要としないので、構成を簡単にできる。

0101

なお、光電式の限定反射形センサ54は、ダンパ5の内筒に取り付け、ダンパ5の外筒の端部(ダンパ5の一部)を検知するようにしてもよい。

0102

図17は、ダンパの軸方向に対して垂直な方向からみた平面図である。図17に示す構成は、センサ部13において、ダンパ5の周辺に配置した画像センサ55により撮像したダンパ5の画像を処理し、このダンパ5の軸方向における伸縮量を検知する構成である。したがって、この構成でも、ダンパ5の軸方向における伸縮量が予め定めた一定量を超えたかどうかを検知することができる。

0103

また、この構成では、ダンパ5の軸方向における伸縮量を検知することができるので、伸縮量を予め定めた複数段階のレベルで区分しておき、ダンパ5の軸方向における伸縮量が予め定めた一定量を超えたときには、今回検知したダンパ5の軸方向における伸縮量が該当するレベルを判断し、このレベルも報知装置2に送信するようにしてもよい。

0104

また、センサ部13は、画像センサ55を用いないで、超音波式や光学式の測距センサを用いて、ダンパ5の軸方向における伸縮量(センサの検知面と、検知対象物との距離)を検知する構成としてもよい。

0105

また、上記の例では、報知装置2に対応付ける橋脚を1つとしたが、隣接する複数の橋脚を対応付けてもよい。このようにすれば、必要な報知装置2の台数が抑えられる。また、上記の例では、報知装置2は、側壁に取り付けるとしたが、対応する橋脚の周辺であれば、側壁に限らず、他の場所に取り付けてもよい。

0106

また、上記の例では、ダンパ5は、軸方向を橋軸直角方向に合わせているとしたが、軸方向を橋軸方向にしてもよいし、橋軸直角方向と平行の角度から橋軸方向の角度までの範囲に合わせてもよいし、構造物の鉛直方向に合わせてもよい。

0107

また、上記の例では、ダンパ5は、摩擦ダンパであるとしたが、粘性ダンパ、粘弾性ダンパを用いてもよい。

0108

また、上記の例におけるセンサノード1と報知装置2とを1つの筐体で構成してもよい。

0109

また、上記の例では、構造物として高架道路橋(橋梁)を例にして説明したが、ビル等の橋梁以外の構造物であっても、本願発明は適用できる。

0110

1…センサノード
2…報知装置
3…上位装置
5…ダンパ
6…検知対象物取付部材
6a、51、53…検知対象物
7…センサ取付部材
11…制御部
12…電源部
13…センサ部
13a…近接センサ
14…近距離無線通信部
21…制御部
22…電源部
22a…商用電源接続端子
22b…バッテリ接続端子
23…操作部
23a…確認ボタン
24…表示部
24a…異常通知ランプ
24b…適正通知ランプ
25…近距離無線通信部
26…無線通信部
31…制御部
32…操作部
33…表示部
34…記憶部
35…無線通信部
36…交通網データベース(交通網DB)
50…超音波式の限定反射形センサ
52、54…光電式の限定反射形センサ
55…画像センサ

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