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技術 車体後部構造

出願人 本田技研工業株式会社
発明者 村松佑紀福冨勉室田将人
出願日 2015年10月27日 (5年2ヶ月経過) 出願番号 2015-211323
公開日 2017年5月18日 (3年7ヶ月経過) 公開番号 2017-081399
状態 特許登録済
技術分野 推進装置の冷却,吸排気,燃料タンクの配置 車両用車体構造
主要キーワード 取付ロッド 左側部材 右側部材 左右略対称 外シート 内シート フロアパネル下方 車両用補機
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年5月18日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (8)

課題

車高を高めることなく燃料タンクなどの車両用補機フロアパネル下方に配置でき、かつ、サスペンション支持剛性を高めることができる車体後部構造を提供する。

解決手段

車体後部構造10は、リアフロアパネル18の下面に接合される下部クロスメンバ25と、下部クロスメンバ25に沿ってリアフロアパネル18の上面に接合される上部クロスメンバ24とを備える。下部クロスメンバ25は、リアフロアパネル18とともに閉断面を形成し、両側の前取付部13に連結される。上部クロスメンバ24は、リアフロアパネル18とともに閉断面を形成する。下部クロスメンバ25の後フランジ55と上部クロスメンバ24の前フランジ44がリアフロアパネル18を介して重なるように接合される。

概要

背景

車体後部構造のなかには、車幅方向両側リアフレームクロスメンバが架け渡され、クロスメンバに連結させてサブフレームが設けられ、サブフレームにリアサスペンションが支持されるものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
サブフレームにクロスメンバに連結させることにより、リアサスペンションの支持剛性を確保できる。また、リアサスペンションからサブフレームに入力した荷重をクロスメンバで支持できる。

ここで、リアサスペンションの支持剛性を高めるためには、クロスメンバの断面積を大きくする必要がある。このため、燃料タンクなどの車両用補機を配置する空間がクロスメンバで狭められる。
解決手段として、車高を高くして空間を確保することが考えられる。しかし、車高を高くすることにより、車両の運動性能の低下につながる虞がある。

一方、車体後部構造のなかには、リアフロアパネルの下面に下部クロスメンバが接合され、リアフロアパネルの上面に上部クロスメンバが接合され、下部クロスメンバの後フランジと上部クロスメンバの前フランジとが重ね合わされた状態で接合されるものが知られている(例えば、特許文献2参照。)。
下部クロスメンバの後フランジと上部クロスメンバの前フランジとを接合することにより、下部クロスメンバの断面積を小さく抑えることが可能になる。これにより、車高を高くすることなく、リアフロアパネル下方の空間を大きくでき、空間に燃料タンクなどの車両用補機を配置できる。

しかし、特許文献2の車体後部構造では、下部クロスメンバでサブフレームが支持されていない。よって、乗り心地性能を確保するためには、サブフレームを支持するクロスメンバが別途必要となり、車両重量が増加する。
また、サブフレームが下部クロスメンバで支持されていないため、燃料タンクの支持剛性が低く、走行時の燃料タンクの揺れにより、燃料流動音(いわゆる、チャプチャプ音)の発生を抑えることが難しい。

概要

車高を高めることなく燃料タンクなどの車両用補機をフロアパネル下方に配置でき、かつ、サスペンションの支持剛性を高めることができる車体後部構造を提供する。車体後部構造10は、リアフロアパネル18の下面に接合される下部クロスメンバ25と、下部クロスメンバ25に沿ってリアフロアパネル18の上面に接合される上部クロスメンバ24とを備える。下部クロスメンバ25は、リアフロアパネル18とともに閉断面を形成し、両側の前取付部13に連結される。上部クロスメンバ24は、リアフロアパネル18とともに閉断面を形成する。下部クロスメンバ25の後フランジ55と上部クロスメンバ24の前フランジ44がリアフロアパネル18を介して重なるように接合される。

目的

本発明は、車高を高めることなく燃料タンクなどの車両用補機をフロアパネル下方に配置でき、かつ、サスペンションの支持剛性を高めることができる車体後部構造を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

車幅方向両側で車体前後方向に延びるリアフレームと、前記リアフレームの下部に設けられる取付部と、前記取付部に取り付けられるサブフレームと、前記サブフレームの上方で各リアフレーム間に配置されるリアフロアパネルと、前記リアフロアパネルの下方に配置される車両用補機と、を備える車体後部構造において、前記リアフロアパネルの下面に接合された状態で車幅方向両側の取付部に連結され、前記リアフロアパネルとともに閉断面を形成する下部クロスメンバと、前記下部クロスメンバに沿って前記リアフロアパネルの上面に接合され、前記リアフロアパネルとともに閉断面を形成する上部クロスメンバと、を備え、前記下部クロスメンバのフランジ部と前記上部クロスメンバのフランジ部が前記リアフロアパネルを介して重なるように接合されることを特徴とする車体後部構造。

請求項2

前記下部クロスメンバと前記上部クロスメンバとが車体前後方向において異なる位置に配置される請求項1記載に車体後部構造。

請求項3

前記車両用補機は燃料タンクであり、前記燃料タンクの内部にバルブ収納され、前記バルブの上部が前記燃料タンクの上面から上方へ突出された状態で、前記上部クロスメンバの下方に配置され、前記リアフロアパネルと前記バルブとの間にクリアランスが設けられる請求項2記載の車体後部構造。

請求項4

前記バルブの上部が前記燃料タンクの上面のバルブ支持部で支持され、前記バルブ支持部が前記下部クロスメンバの車体後方で、かつ、前記下部クロスメンバの下面より上方に配置され、前記燃料タンクの上面が、前記下部クロスメンバの下方から前記バルブ支持部にかけて上方へ延びる傾斜部を有する請求項3記載の車体後部構造。

請求項5

前記車体後部構造は、さらに、前記リアフレームから立ち上がるリアバルクヘッドを備え、前記リアバルクヘッドの両脚部が前記上部クロスメンバと接合されることにより、リアバルクヘッドおよび上部クロスメンバが環状に形成される請求項1〜4のいずれか1項記載の車体後部構造。

請求項6

前記車両用補機は燃料タンクであり、前記下部クロスメンバに前記燃料タンクを樹脂部材を介して突き当てる請求項1〜4のいずれか1項記載の車体後部構造。

請求項7

前記車体後部構造は、さらに、前記リアフロアパネルに取り付けられ、チャイルドシートを支持するシート支持アンカを備え、前記シート支持アンカは、略U字状にロッドが折り曲げられることにより、前記チャイルドシートが取り付けられるU形取付部と、前記U形取付部から延びる一対の自由端部とを有する取付ロッドと、前記取付ロッドの自由端部が接合され、前記下部クロスメンバの上方で前記リアフロアパネルに固定されるフロア固定部と、を備える請求項1〜6のいずれか1項記載の車体後部構造。

請求項8

前記フロア固定部の下方において前記下部クロスメンバの内部にバルクヘッドが設けられる請求項7記載の車体後部構造。

請求項9

前記フロア固定部は前記バルクヘッドに締結部材締結される請求項8記載の車体後部構造。

技術分野

0001

本発明は、フロアパネルの下方に車両用補機サブフレームを備える車体後部構造に関する。

背景技術

0002

車体後部構造のなかには、車幅方向両側リアフレームクロスメンバが架け渡され、クロスメンバに連結させてサブフレームが設けられ、サブフレームにリアサスペンションが支持されるものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
サブフレームにクロスメンバに連結させることにより、リアサスペンションの支持剛性を確保できる。また、リアサスペンションからサブフレームに入力した荷重をクロスメンバで支持できる。

0003

ここで、リアサスペンションの支持剛性を高めるためには、クロスメンバの断面積を大きくする必要がある。このため、燃料タンクなどの車両用補機を配置する空間がクロスメンバで狭められる。
解決手段として、車高を高くして空間を確保することが考えられる。しかし、車高を高くすることにより、車両の運動性能の低下につながる虞がある。

0004

一方、車体後部構造のなかには、リアフロアパネルの下面に下部クロスメンバが接合され、リアフロアパネルの上面に上部クロスメンバが接合され、下部クロスメンバの後フランジと上部クロスメンバの前フランジとが重ね合わされた状態で接合されるものが知られている(例えば、特許文献2参照。)。
下部クロスメンバの後フランジと上部クロスメンバの前フランジとを接合することにより、下部クロスメンバの断面積を小さく抑えることが可能になる。これにより、車高を高くすることなく、リアフロアパネル下方の空間を大きくでき、空間に燃料タンクなどの車両用補機を配置できる。

0005

しかし、特許文献2の車体後部構造では、下部クロスメンバでサブフレームが支持されていない。よって、乗り心地性能を確保するためには、サブフレームを支持するクロスメンバが別途必要となり、車両重量が増加する。
また、サブフレームが下部クロスメンバで支持されていないため、燃料タンクの支持剛性が低く、走行時の燃料タンクの揺れにより、燃料流動音(いわゆる、チャプチャプ音)の発生を抑えることが難しい。

先行技術

0006

特開2003−2233号公報
特開2010−76671号公報

発明が解決しようとする課題

0007

本発明は、車高を高めることなく燃料タンクなどの車両用補機をフロアパネル下方に配置でき、かつ、サスペンションの支持剛性を高めることができる車体後部構造を提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

0008

請求項1に係る発明は、車幅方向両側で車体前後方向に延びるリアフレームと、前記リアフレームの下部に設けられる取付部と、前記取付部に取り付けられるサブフレームと、前記サブフレームの上方で各リアフレーム間に配置されるリアフロアパネルと、前記リアフロアパネルの下方に配置される車両用補機と、を備える車体後部構造において、前記リアフロアパネルの下面に接合された状態で車幅方向両側の取付部に連結され、前記リアフロアパネルとともに閉断面を形成する下部クロスメンバと、前記下部クロスメンバに沿って前記リアフロアパネルの上面に接合され、前記リアフロアパネルとともに閉断面を形成する上部クロスメンバと、を備え、前記下部クロスメンバのフランジ部と前記上部クロスメンバのフランジ部が前記リアフロアパネルを介して重なるように接合される車体後部構造を提供する。

0009

このように、リアフロアパネルの下面に下部クロスメンバを接合し、下部クロスメンバを車幅方向両側の取付部に連結させた。この状態において、下部クロスメンバおよびリアフロアパネルで閉断面を形成する。
また、上部クロスメンバを下部クロスメンバに沿わせ、リアフロアパネルの上面に接合させた。この状態において、上部クロスメンバおよびリアフロアパネルで閉断面を形成する。さらに、下部クロスメンバのフランジ部と上部クロスメンバのフランジ部とをリアフロアパネルを介して重ね合わせ、重ね合わせた各フランジ部を接合した。

0010

よって、車幅方向両側の取付部から下部クロスメンバに入力する車幅方向の荷重を各フランジ部を経て上部クロスメンバに効率よく伝達できる。よって、入力した車幅方向の荷重を各クロスメンバで支えることができる。これにより、入力した車幅方向の荷重に対する剛性、いわゆる支持剛性を確保することができる。

0011

また、車幅方向両側の取付部から下部クロスメンバに入力する車幅方向の荷重が下部クロスメンバと上部クロスメンバとで支えられる。よって、下部クロスメンバの断面積を小さく抑えることができる。これにより、車高を高くすることなく、車両用補機(例えば、燃料タンク)を配置する空間をリアフロアパネルの下方に形成できる。

0012

請求項2に係る発明では、好ましくは、前記下部クロスメンバと前記上部クロスメンバとが車体前後方向において異なる位置に配置される。

0013

このように、下部クロスメンバと上部クロスメンバとを車体前後方向において異なる位置に配置させた。よって、下部クロスメンバと上部クロスメンバとにより、リアフロアパネルの車体前後方向の広い領域を支持できる。これにより、リアフロアパネルの剛性を好適に高め、乗り心地性能を高めることができる。

0014

請求項3に係る発明では、好ましくは、前記車両用補機は燃料タンクであり、前記燃料タンクの内部にバルブ収納され、前記バルブの上部が前記燃料タンクの上面から上方へ突出された状態で、前記上部クロスメンバの下方に配置され、前記リアフロアパネルと前記バルブとの間にクリアランスが設けられる。

0015

ここで、下部クロスメンバと上部クロスメンバとを車体前後方向において異なる位置(すなわち、互い違いに)に配置されている。よって、リアフロアパネルと燃料タンクとの間に空間を確保でき、この空間にバルブの上部を配置できる。このように、リアフロアパネルと燃料タンクとの間の空間を利用してバルブの上部を配置することにより空間の有効活用ができる。

0016

請求項4に係る発明では、好ましくは、前記バルブの上部が前記燃料タンクの上面のバルブ支持部で支持され、前記バルブ支持部が前記下部クロスメンバの車体後方で、かつ、前記下部クロスメンバの下面より上方に配置され、前記燃料タンクの上面が、前記下部クロスメンバの下方から前記バルブ支持部にかけて上方へ延びる傾斜部を有する。

0017

ここで、前面衝突の際に、燃料タンクが慣性力車体前方へ移動する。そこで、バルブ支持部を下部クロスメンバの下面より上方に配置し、燃料タンクの上面の傾斜部を下部クロスメンバの下方からバルブ支持部にかけて上方へ延ばした。
よって、燃料タンクが慣性力で車体前方へ移動した場合に、傾斜部を下部クロスメンバに当てることができる。これにより、バルブが下部クロスメンバに当たることを防止でき、バルブの損傷や破損による燃料漏れを防ぐことができる。

0018

請求項5に係る発明では、好ましくは、前記車体後部構造は、さらに、前記リアフレームから立ち上がるリアバルクヘッドを備え、前記リアバルクヘッドの両脚部が前記上部クロスメンバと接合されることにより、リアバルクヘッドおよび上部クロスメンバが環状に形成される。

0019

このように、リアバルクヘッドの両脚部を上部クロスメンバに接合して、リアバルクヘッドおよび上部クロスメンバを環状に形成する。また、上部クロスメンバは下部クロスメンバ、取付部を介してサブフレームに連結されている。
よって、サブフレームから入力する荷重を下部クロスメンバ、上部クロスメンバ、バルクヘッドへ伝えることができる。これにより、サブフレームから入力する荷重をバルクヘッドで支えることができ、乗り心地性能の向上が図れる。
また、サブフレームから入力する荷重をバルクヘッドで支えることにより、下部クロスメンバの断面積を小さくでき、燃料タンクを収納する収納空間を確保することができる。

0020

請求項6に係る発明では、好ましくは、前記車両用補機は燃料タンクであり、前記下部クロスメンバに前記燃料タンクを樹脂部材を介して突き当てる。

0021

このように、車両用補機を燃料タンクとし、下部クロスメンバに燃料タンクを樹脂部材を介して突き当てるようにした。よって、燃料タンクを下部クロスメンバで好適に支持でき、いわゆる、燃料タンクの支持剛性が高められる。
これにより、走行時の燃料タンクの揺れを抑えて、燃料タンク内の燃料の流動音(いわゆる、チャプチャプ音)の発生を抑えることができる。

0022

請求項7に係る発明では、好ましくは、前記車体後部構造は、さらに、前記リアフロアパネルに取り付けられ、チャイルドシートを支持するシート支持アンカを備え、前記シート支持アンカは、略U字状にロッドが折り曲げられることにより、前記チャイルドシートが取り付けられるU形取付部と、前記U形取付部から延びる一対の自由端部とを有する取付ロッドと、前記取付ロッドの自由端部が接合され、前記下部クロスメンバの上方で前記リアフロアパネルに固定されるフロア固定部と、を備える。

0023

ここで、チャイルドシートを支持するために、リアフロアパネルにシート支持アンカが取り付けられる。このシート支持アンカにチャイルドシートを取り付ける際の作業性を考慮すると、シート支持アンカを車体前方へある程度大きく延ばすことが好ましい。
しかし、シート支持アンカを車体前方へ大きく延ばした場合、シート支持アンカの取付強度を高める工夫が要求される。

0024

そこで、フロア固定部を下部クロスメンバの上方に固定するようにした。すなわち、フロア固定部に接合された取付ロッドの自由端部を下部クロスメンバで支持可能になる。よって、シート支持アンカの取付強度が高められ、シート支持アンカのU形取付部を車体前方へある程度大きく延ばすことができる。これにより、シート支持アンカのU形取付部にチャイルドシートを取り付ける際の作業性が向上する。

0025

請求項8に係る発明では、好ましくは、前記フロア固定部の下方において前記下部クロスメンバの内部にバルクヘッドが設けられる。

0026

すなわち、下部クロスメンバの強度がバルクヘッドで高められる。よって、フロア固定部を下部クロスメンバで強固に取り付けることができ、シート支持アンカの取付強度を一層高めることができる。
これにより、シート支持アンカのU形取付部をある程度大きく延ばして、チャイルドシートの取付作業性を高めることができる。

0027

請求項9に係る発明では、好ましくは、前記フロア固定部は前記バルクヘッドに締結部材締結される。

0028

よって、フロア固定部をバルクヘッドで支持できる。よって、フロア固定部を下部クロスメンバやバルクヘッドで強固に支持でき、シート支持アンカの取付強度を一層高めることができる。
これにより、シート支持アンカのU形取付部をある程度大きく延ばして、チャイルドシートの取付作業性を高めることができる。

発明の効果

0029

本発明によれば、下部クロスメンバのフランジ部と上部クロスメンバのフランジ部とを重ね合わせた状態で接合することにより、燃料タンクなどの車両用補機を、車高を高めることなくフロアパネルの下方に配置できる。
さらに、下部クロスメンバを車幅方向両側の取付部に連結させることにより、サスペンションの支持剛性を高めることができる。

図面の簡単な説明

0030

本発明に係る車体後部構造を示す斜視図である。
図1の車体後部構造を示す底面図である。
図1の3−3線断面図である。
図6の4−4線断面図である。
図6の5−5線断面図である。
図1の6部拡大図である。
図6の7−7線断面図である。

0031

本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、「前(Fr)」、「後(Rr)」、「左(L)」、「右(R)」は運転者から見た方向にしたがう

0032

実施例に係る車体後部構造10について説明する。
なお、車体後部構造10は左右略対称の構造である。よって、車体後部構造10の左側部材および右側部材に同じ符号を付して左側部材について詳説し、右側部材の説明を省略する。

0033

図1図2に示すように、車体後部構造10は、車幅方向両側で車体前後方向に延びるリアフレーム12と、各リアフレーム12の下部12a前方側に設けられる前取付部(取付部)13と、各リアフレーム12の下部12a後方側に設けられる後取付部(取付部)14と、前取付部13および後取付部14に取り付けられるサブフレーム16と、サブフレーム16の上方で各リアフレーム12間に配置されるリアフロアパネル18とを備える。

0034

また、車体後部構造10は、リアフレーム12から立ち上がるリアバルクヘッド(バルクヘッド)21と、リアバルクヘッド21間に配置される上部クロスメンバ24と、リアフロアパネル18の下方に配置される下部クロスメンバ25と、リアフロアパネル18に取り付けられる複数のシート支持アンカ27,28と、リアフロアパネル18の下方に配置される燃料タンク(車両用補機)31とを備える。

0035

サブフレーム16の両サイドフレーム17にリアサスペンション(図示せず)が支持される。よって、車両Veの走行方向を変える場合や、車両Veを旋回する場合に、リアサスペンションを介してサブフレーム16に車幅方向への荷重が入力する。
よって、サブフレーム16が取り付けられる前取付部13に車幅方向への荷重F1が作用する。同様に、サブフレーム16が取り付けられる後取付部14に車幅方向への荷重F2が作用する。

0036

上部クロスメンバ24は、リアバルクヘッド21間において車幅方向へ延出され、リアフロアパネル18の上面18aに接合される。上部クロスメンバ24の左端部24aが、リアバルクヘッド21の左脚部33の下端部33aに連結される。また、上部クロスメンバ24の右端部24bが、リアバルクヘッド21の右脚部34の下端部34aに連結される。

0037

図3に示すように、燃料タンク31の上方にリアフロアパネル18が配置される。リアフロアパネル18は、燃料タンク31の前後方向上中央31aから後上部31bへ向けて上り勾配に傾斜する傾斜フロア部36と、傾斜フロア部36の上端部36aから車体後方へ略水平に延びる平坦フロア部37とを有する。
平坦フロア部37の上方に上部クロスメンバ24が配置される。

0038

図4に示すように、上部クロスメンバ24は、車体前方側に配置される前壁41と、車体後方側に配置される後壁42と、前壁41および後壁42を連結する上部43と、前壁41の下端部から張り出される前フランジ(フランジ部)44と、後壁42の下端部から張り出される後フランジ45とを有する。
前壁41、後壁42および上部43で上部クロスメンバ24が断面略逆U字状に形成される。

0039

前フランジ44が傾斜フロア部36に上方から接合される。また、後フランジ45が平坦フロア部37より車体後方側のフロア部38に上方から接合される。これにより、上部クロスメンバ24がリアフロアパネル18に上方から接合される。この状態において、上部クロスメンバ24およびリアフロアパネル18(特に、平坦フロア部37)で閉断面が形成される。
上部クロスメンバ24に対して車体前方で、かつ、上部クロスメンバ24に沿って下部クロスメンバ25が配置される。下部クロスメンバ25はリアフロアパネル18の傾斜フロア部36に下方から接合される。

0040

図2に戻って、下部クロスメンバ25は、車幅方向へ延出されることにより、左側のリアフレーム12と右側のリアフレーム12とに架け渡される。下部クロスメンバ25の左端部25aが左側のリアフレーム12の前取付部13に連結される。また、下部クロスメンバ25の右端部25bが右側のリアフレーム12の前取付部13に連結される。
よって、車両Veの進行方向を変える場合や、車両Veを旋回する場合に、リアサスペンションを介してサブフレーム16に入力する車幅方向への荷重が、前取付部13を経て下部クロスメンバ25に荷重F3として伝えられる。

0041

図4に示すように、下部クロスメンバ25は、車体前方側に配置される前壁51と、車体後方側に配置される後壁52と、前壁51および後壁52を連結する下部53と、前壁51の上端部から張り出される前フランジ54と、後壁52の上端部から張り出される後フランジ(フランジ部)55とを有する。
前壁51、後壁52および下部53で下部クロスメンバ25が断面略U字状に形成される。

0042

前フランジ54が傾斜フロア部36に下方から接合される。また、後フランジ55が傾斜フロア部36に下方から接合される。これにより、下部クロスメンバ25がリアフロアパネル18の下面18bに下方から接合される。この状態において、下部クロスメンバ25およびリアフロアパネル18(特に、傾斜フロア部36)で閉断面が形成される。

0043

ここで、下部クロスメンバ25に沿って上部クロスメンバ24が延出される。また、下部クロスメンバ25の後フランジ55と上部クロスメンバ24の前フランジ部44とが上下方向に重ね合わされる。この状態において、下部クロスメンバ25の後フランジ55と上部クロスメンバ24の前フランジ部44とが傾斜フロア部26を介して重なるように接合される。
また、上部クロスメンバ24および下部クロスメンバ25は各々閉断面に形成されている。

0044

よって、車幅方向両側の前取付部13(図2参照)から下部クロスメンバ25に入力する車幅方向の荷重F3を、下部クロスメンバ25の後フランジ55、上部クロスメンバ24の前フランジ部44を経て上部クロスメンバに効率よく伝達できる。
よって、入力した車幅方向の荷重F3を下部クロスメンバ25および上部クロスメンバ24で支えることができ、荷重F3に対する車体後部構造10の剛性、いわゆる支持剛性を確保できる。

0045

また、車幅方向両側の前取付部13(図2参照)から下部クロスメンバ25に入力する車幅方向の荷重F3を下部クロスメンバ25と上部クロスメンバ24とで支えることにより、下部クロスメンバ25の断面積を小さく抑えることができる。
これにより、従来技術のように、車高を高くすることなく、燃料タンク31などの車両用補機を配置する空間 を確保できる。

0046

さらに、上部クロスメンバ24に対して車体前方に下部クロスメンバ25が配置される。すなわち、下部クロスメンバ25と上部クロスメンバとが車体前後方向において異なる位置に配置される。
よって、リアフロアパネル18の車体前後方向の広い領域(すなわち、傾斜フロア部36、平坦フロア部37)が、下部クロスメンバ25および上部クロスメンバ24で支持される。これにより、リアフロアパネル18の剛性が増し、乗り心地性能が高められる。

0047

また、燃料タンク31の後上部31bにおいて、燃料タンク31の内部57に圧力調整弁(バルブ)58が収納される。圧力調整弁58により燃料タンク31内の圧力が調整される。圧力調整弁58の上部59が後上部31bの上面31cから上方へ突出される。さらに、突出された上部59は、上部クロスメンバ24の下方(具体的には平坦フロア部37の下方)に配置される。

0048

ここで、下部クロスメンバ25と上部クロスメンバ24とが車体前後方向において異なる位置(すなわち、互い違いに)に配置されている。よって、下部クロスメンバ25が圧力調整弁58の上部59より車体前方に配置される。
これにより、燃料タンク31の後上部31bと平坦フロア部37との間に空間62が確保され、この空間62に圧力調整弁58の上部59が配置される。

0049

この状態において、平坦フロア部37と圧力調整弁58の上部59との間にクリアランス61が確保される。このように、燃料タンク31の後上部31bと平坦フロア部37との間の空間62を利用して圧力調整弁58の上部59を配置することにより空間62の有効活用ができる。

0050

また、圧力調整弁58の上部59が後上部31bの上面31cから上方へ突出された状態において、上部59が後上部31bの上面31cのバルブ支持部64で支持される。バルブ支持部64は、下部クロスメンバ25の車体後方で、かつ、下部クロスメンバ25の下部(下面)53より上方に配置される。
また、後上部31bの上面31cは、下部クロスメンバ25の下方部位31dからバルブ支持部64にかけて上方へ延びる傾斜部65を有する。

0051

ここで、前面衝突の際に、燃料タンクが慣性力で車体前方へ移動する。よって、燃料タンク31が慣性力で車体前方へ矢印Aの如く移動した場合に、傾斜部65を下部クロスメンバ25に当てることができる。
これにより、圧力調整弁58の上部59が下部クロスメンバ25に当たることを防止でき、圧力調整弁58の上部59の損傷や破損による燃料漏れを防ぐことができる。

0052

図1図2に戻って、リアバルクヘッド21の左脚部33および右脚部34が上部クロスメンバ24と接合されている。リアバルクヘッド21は、左側のリアフレーム12から立ち上げられる左脚部33と、右側のリアフレーム12から立ち上げられる右脚部34と、左脚部33の上端部33bおよび右脚部34の上端部34bを連結する連結クロスメンバ35とを備える。

0053

左脚部33、右脚部34および連結クロスメンバ35でリアバルクヘッド21が正面視略逆U字状に形成される。よって、左脚部33の下端部33aおよび右脚部34の下端部34bが上部クロスメンバ24と連結されることにより、リアバルクヘッド21および上部クロスメンバ24が正面視環状に形成される。
また、上部クロスメンバ24がリアフロアパネル18、下部クロスメンバ25や前取付部13を介してサブフレーム16に連結されている。

0054

よって、サブフレーム16から前取付部13に入力する荷重F1を下部クロスメンバ、上部クロスメンバを経てリアバルクヘッド21へ伝える(分散させる)ことができる。これにより、サブフレーム16から前取付部13に入力する荷重F1をリアバルクヘッド21で支えることができ、乗り心地性能の一層の向上が図れる。

0055

また、サブフレーム16から前取付部13に入力する荷重F1をリアバルクヘッド21で支えることにより、下部クロスメンバ25の断面積を小さくできる。これにより、リアフロアパネル18の下方の収納空間67(図3も参照)を大きく確保でき、収納空間67に燃料タンク31を収納できる。

0056

図5に示すように、燃料タンク31の後上部31bの上面31cに段部31eが形成される。段部31eと下部クロスメンバ25の下部53との間に、樹脂部材71が弾性変形圧縮)された状態で介在される。換言すれば、下部クロスメンバ25の下部53に上面31cの段部31eが樹脂部材71を介して突き当てられる。

0057

よって、燃料タンク31を下部クロスメンバ25で好適に支持され、いわゆる、燃料タンク31の支持剛性が高められる。これにより、車両Veの走行時の燃料タンク31の揺れを抑えて、燃料タンク31内の燃料の流動音(いわゆる、チャプチャプ音)の発生を抑えることができる。

0058

図1に示すように、リアフロアパネル18に複数のシート支持アンカ27,28が取り付けられる。具体的には、上部クロスメンバ24に隣接して内シート支持アンカ(シート支持アンカ)27が取り付けられる。また、リアバルクヘッド21の左脚部33および右脚部34に隣接して外シート支持アンカ28が取り付けられる。

0059

チャイルドシート74がリアシート73に載せられた状態で、車幅方向右側の内シート支持アンカ27にチャイルドシート74の内取付部75が取り付けられる。また、車幅方向右側の外シート支持アンカ28にチャイルドシート74の外取付部76が取り付けられる。
これにより、車幅方向右側の内シート支持アンカ27および外シート支持アンカ28でチャイルドシート74が支持される。
同様に、車幅方向左側の内シート支持アンカ27および外シート支持アンカ28にも、チャイルドシート74が支持可能である。

0060

以下、車幅方向右側の内シート支持アンカ27を図5図7に基づいて説明する。
図5図6に示すように、内シート支持アンカ27は、略U字状にロッドが折り曲げられる取付ロッド81と、取付ロッド81を傾斜フロア部36に取り付けるフロア固定部82とを備える。

0061

取付ロッド81は、チャイルドシート74の内取付部75が取り付けられるU形取付部83と、U形取付部83から延びる一対の自由端部84とを有する。一対の自由端部84がフロア固定部82の取付凹部86(図7も参照)に接合される。
この状態において、下部クロスメンバ25の上方において傾斜フロア部36にフロア固定部82が、例えば、スポット溶接で固定される。すなわち、フロア固定部82に接合された一対の自由端部84が下部クロスメンバ25で強固に支持される。

0062

よって、内シート支持アンカ27の取付強度が高められ、内シート支持アンカ27のU形取付部83を車体前方へある程度大きく延ばすことができる。すなわち、U形取付部83の長さ寸法L1をある程度大きくできる。
これにより、内シート支持アンカ27のU形取付部83にチャイルドシート74(図1参照)の内取付部75を取り付ける際の作業性を向上させることができる。

0063

図7に示すように、フロア固定部82の下方において下部クロスメンバ25の内部91にバルクヘッド92が設けられる。すなわち、下部クロスメンバ25の強度がバルクヘッド92で高められる。よって、フロア固定部82を下部クロスメンバ25で強固に取り付けることができ、内シート支持アンカ27の取付強度を一層高めることができる。

0064

さらに、フロア固定部82がバルクヘッド92のフランジ93にボルト(締結部材)95、ナット96で締結される。すなわち、フロア固定部82をバルクヘッド92で支持できる。よって、フロア固定部82を下部クロスメンバ25やバルクヘッド92で強固に支持でき、内シート支持アンカ27の取付強度をより一層高めることができる。
これにより、内シート支持アンカ27のU形取付部83の長さ寸法L1をある程度大きくした状態において、内シート支持アンカ27でチャイルドシート74(図1参照)を確実に支持できる。

0065

なお、本発明に係る車体後部構造は、前述した実施例に限定されるものではなく適宜変更、改良などが可能である。
例えば、前記実施例では、締結部材としてボルトを例示したが、これに限らないで、リベットなどの他の締結部材を使用することも可能である。

実施例

0066

また、前記実施例で示した車体後部構造、リアフレーム、前後の取付部、サブフレーム、リアフロアパネル、リアバルクヘッド、上部クロスメンバ、下部クロスメンバ、内シート支持アンカ、燃料タンク、圧力調整弁、バルブ支持部、傾斜部、樹脂部材、チャイルドシート、取付ロッド、フロア固定部、U形取付部、自由端部およびバルクヘッドなどの形状や構成は例示したものに限定するものではなく適宜変更が可能である。

0067

本発明は、フロアパネルの下方に車両用補機やサブフレームが配置され、サブフレームにサスペンションが支持される車体後部構造を備えた自動車への適用に好適である。

0068

10車体後部構造
12リアフレーム
12a リアフレームの下部
13,14 前後の取付部(取付部)
16サブフレーム
18リアフロアパネル
18a リアフロアパネルの上面
18b リアフロアパネルの下面
21リアバルクヘッド
24 上部クロスメンバ
25 下部クロスメンバ
27内シート支持アンカ(シート支持アンカ)
31燃料タンク(車両用補機)
31c 後上部の上面(燃料タンクの上面)
33,34 リアバルクヘッドの左右の脚部(両脚部)
44 上部クロスメンバの前フランジ(上部クロスメンバのフランジ部)
53 下部クロスメンバの下部(下部クロスメンバの下面)
55 下部クロスメンバの後フランジ(下部クロスメンバのフランジ部)
57 燃料タンク31の内部
58圧力調整弁(バルブ)
59 圧力調整弁の上部
61クリアランス
64 バルブ支持部
65 傾斜部
71樹脂部材
74チャイルドシート
81取付ロッド
82フロア固定部
83 U形取付部
84 自由端部
91 下部クロスメンバの内部
92バルクヘッド
95ボルト(締結部材)

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