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技術 木材の乾燥方法

出願人 株式会社いちい
発明者 中島正雄
出願日 2015年10月30日 (5年2ヶ月経過) 出願番号 2015-213867
公開日 2017年5月18日 (3年7ヶ月経過) 公開番号 2017-081064
状態 特許登録済
技術分野 木材等の化学的、物理的処理
主要キーワード 木工用ボンド 製材機 背割り 無水マイレン酸 人工乾燥 乾燥室内 木口面 ベニヤ
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年5月18日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (7)

課題

木材の表面にヒビが入らないように乾燥させることができる木材の乾燥方法を提供する。

解決手段

直径が30cm以上の未乾燥の丸太2を断面が八角形で、一つの側面3aに表面から年輪の中心までの深さで全長に亘って切り込んだ背割り3bを入れた木材3に製材し、その木材3の残りの各側面3aの中央部に、通気性を有するように木工用ボンド所定幅ベニヤ板4を全長に亘って貼り付けると共に、両端面の中心部A1と外周部A3に木工用ボンドを塗布した後に、ベニヤ板4を貼り付けたまま木材3を自然乾燥させる。

概要

背景

神社やお、或いは、おのような大型の木造建築物には、直径が30cmを越える太い木材が、柱材梁材等の構造材として用いられている。このような木造建築物に用いられる構造材は、表面にヒビや節のないことが求められている。

ところで、太い木材を乾燥させると、表面側と中心側とで収縮度合いが異なることで、木材の繊維が切れてヒビが入り、ヒビが大きくなると割れてしまう問題がある。そこで、一般的に、図6(a)に示すように、丸太100を断面が多角形の木材101に製材した上で、木材101を乾燥させる前に、木材101の外周における一つの側面の中央から年輪の中心まで全長に亘って切り込んだ背割り102を入れることで、乾燥による割れを防ぐようにしている。しかしながら、木材101に背割り102を入れて乾燥させた場合でも、木材101の表面にヒビ103が入る問題を解決することができなかった。また、表面にヒビ103が入ることで、木材101の強度が低下する問題があった。

従って、従来では、木材101を乾燥させた時にヒビ103が入らないようにするために、乾燥によってヒビ103の入り易い部位に、ボンドペンキを塗って乾燥を遅らせることで、表面側と中心側との収縮の度合い差を少なくしてヒビ103が入らないようにしている。しかしながら、ボンドやペンキを塗っても、ヒビ103が入るのを確実に防止することは困難であった。また、ボンドやペンキの種類によっては、ボンドやペンキが塗られている部位にカビが発生する問題があった。

このようなことから、木材101を柱材や梁材等の構造材104に用いる場合、従来は、乾燥させた木材101の表面からヒビ103の入っていない部位(図6(b)において一点鎖線で示す部位)までを切り落として、表面(側面)にヒビ103の無い綺麗な(付加価値の高い)構造材104を得るようにしていた。しかしながら、乾燥によって入ったヒビ103の分だけ、木材101の表面を切り落としているため、丸太100の太さに対して、得られる構造材104の太さが小さくなってしまう問題があった。従って、所望の太さの構造材104を得るには、より太い丸太100が必要となるため、コストが増加する問題があった。

また、ヒビ103の深さによっては、切り落とした時に、その表面に節が現れてしまい、表面にヒビ103や節の無いことが要求されている構造材104としては用いることができない問題があった。そして、ヒビ103が入ることで構造材104として用いることができなくなった木材101は、細分化して角材板材等に製材するしかなく、丸太100の価値に対して、乾燥、製材後に得られる製品の価値が低くなってしまう問題があった。この問題は、丸太100が太くなるほど、より顕著に現れる。

また、直径が30cmを越えるような太い木材101を、乾燥機を用いて人工乾燥させるようにした場合、表面側ばかりが強制的に乾燥させられるため、表面側と中心側の収縮の度合いが大きく異なってしまい、あちこちで繊維が切断されて無数のヒビ103が入る問題があった。

概要

木材の表面にヒビが入らないように乾燥させることができる木材の乾燥方法を提供する。直径が30cm以上の未乾燥の丸太2を断面が八角形で、一つの側面3aに表面から年輪の中心までの深さで全長に亘って切り込んだ背割り3bを入れた木材3に製材し、その木材3の残りの各側面3aの中央部に、通気性を有するように木工用ボンド所定幅ベニヤ板4を全長に亘って貼り付けると共に、両端面の中心部A1と外周部A3に木工用ボンドを塗布した後に、ベニヤ板4を貼り付けたまま木材3を自然乾燥させる。

目的

本発明は、上記の実情に鑑み、木材の表面にヒビが入らないように乾燥させることができる木材の乾燥方法の提供を課題とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
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請求項1

未乾燥の丸太を断面が多角形の木材に製材し、該木材の各側面の中央部に木工用ボンドベニヤ板全長に亘って貼り付けた後に、該ベニヤ板を貼り付けたまま前記木材を自然乾燥させることを特徴とする木材の乾燥方法

請求項2

前記木材を前記自然乾燥させる前に、前記木材の両側の夫々の端面に、前記木工用ボンドを、外周と中心との間の中間部を残して塗布することを特徴とする請求項1に記載の木材の乾燥方法。

技術分野

0001

本発明は、木材の乾燥方法に関するものであり、特に木材の表面にヒビが入らないように乾燥させるための木材の乾燥方法に関するものである。

背景技術

0002

神社やお、或いは、おのような大型の木造建築物には、直径が30cmを越える太い木材が、柱材梁材等の構造材として用いられている。このような木造建築物に用いられる構造材は、表面にヒビや節のないことが求められている。

0003

ところで、太い木材を乾燥させると、表面側と中心側とで収縮度合いが異なることで、木材の繊維が切れてヒビが入り、ヒビが大きくなると割れてしまう問題がある。そこで、一般的に、図6(a)に示すように、丸太100を断面が多角形の木材101に製材した上で、木材101を乾燥させる前に、木材101の外周における一つの側面の中央から年輪の中心まで全長に亘って切り込んだ背割り102を入れることで、乾燥による割れを防ぐようにしている。しかしながら、木材101に背割り102を入れて乾燥させた場合でも、木材101の表面にヒビ103が入る問題を解決することができなかった。また、表面にヒビ103が入ることで、木材101の強度が低下する問題があった。

0004

従って、従来では、木材101を乾燥させた時にヒビ103が入らないようにするために、乾燥によってヒビ103の入り易い部位に、ボンドペンキを塗って乾燥を遅らせることで、表面側と中心側との収縮の度合い差を少なくしてヒビ103が入らないようにしている。しかしながら、ボンドやペンキを塗っても、ヒビ103が入るのを確実に防止することは困難であった。また、ボンドやペンキの種類によっては、ボンドやペンキが塗られている部位にカビが発生する問題があった。

0005

このようなことから、木材101を柱材や梁材等の構造材104に用いる場合、従来は、乾燥させた木材101の表面からヒビ103の入っていない部位(図6(b)において一点鎖線で示す部位)までを切り落として、表面(側面)にヒビ103の無い綺麗な(付加価値の高い)構造材104を得るようにしていた。しかしながら、乾燥によって入ったヒビ103の分だけ、木材101の表面を切り落としているため、丸太100の太さに対して、得られる構造材104の太さが小さくなってしまう問題があった。従って、所望の太さの構造材104を得るには、より太い丸太100が必要となるため、コストが増加する問題があった。

0006

また、ヒビ103の深さによっては、切り落とした時に、その表面に節が現れてしまい、表面にヒビ103や節の無いことが要求されている構造材104としては用いることができない問題があった。そして、ヒビ103が入ることで構造材104として用いることができなくなった木材101は、細分化して角材板材等に製材するしかなく、丸太100の価値に対して、乾燥、製材後に得られる製品の価値が低くなってしまう問題があった。この問題は、丸太100が太くなるほど、より顕著に現れる。

0007

また、直径が30cmを越えるような太い木材101を、乾燥機を用いて人工乾燥させるようにした場合、表面側ばかりが強制的に乾燥させられるため、表面側と中心側の収縮の度合いが大きく異なってしまい、あちこちで繊維が切断されて無数のヒビ103が入る問題があった。

発明が解決しようとする課題

0008

そこで、本発明は、上記の実情に鑑み、木材の表面にヒビが入らないように乾燥させることができる木材の乾燥方法の提供を課題とするものである。

課題を解決するための手段

0009

上記の課題を解決するために、本発明に係る木材の乾燥方法は、「未乾燥の丸太を断面が多角形の木材に製材し、該木材の各側面の中央部に木工用ボンドベニヤ板を全長に亘って貼り付けた後に、該ベニヤ板を貼り付けたまま前記木材を自然乾燥させることを特徴とする」ものである。

0010

ここで、「丸太」としては、直径が30cm以上のものであれば良く、これよりも直径が小さいと、乾燥時に木材の側面にヒビが入り難く、ベニヤ板を貼り付ける必要がないためである。また、「多角形」としては、「正方形」、「長方形」、「六角形」、「八角形」、等を例示することができる。

0011

木材の側面の「中央部」とは、乾燥によってヒビの入り易い部位のことであり、側面の幅方向の中央を中心として、側面の幅W2の1/3〜3/4の範囲内の幅W1の部位のことである(図2(a)を参照)。

0012

「木工用ボンド」としては、「ポリウレタン系」、「イソシアネート系」、「酢酸ビニル系」、「イソブテン無水マイレン酸重合系」、「にかわ」、等の成分のものを例示することができ、ひび割れ防止用ボンドのような通気性を有するものが良い。「ベニヤ板」としては、「ラワンベニヤ」、「シナベニヤ」、等を例示することができる。

0013

まず、乾燥により木材の側面にヒビが入るメカニズムを説明する。丸太を、断面が多角形の木材に製材した場合、環状の年輪の一つを見ると、側面の中央部に近い部位は表面から近く、側面と側面との境付近の端部に近い部位は表面から遠くなっている(図6(a)を参照)。この状態で木材を乾燥させると、当該年輪において、側面の中央部に近い部位が先に乾燥して収縮し、側面の端部に近い部位が遅れて乾燥して収縮することとなる。そして、側面の端部に近い部位が乾燥して収縮することで、先に乾燥している側面の中央部に近い部位が、両側から引っ張られることとなり、側面の中央部において繊維が切れてヒビが入ることとなる。

0014

これに対して、本構成では、木材において、乾燥によってヒビの入り易い側面の中央部に、木工用ボンドでベニヤ板を全長に亘って貼り付けた状態で乾燥させている。木材に貼り付けられるベニヤ板は、複数の単板が互いの木目を直交させて交互に接着されているため、延びたり縮んだりすることは殆どない。従って、乾燥によって木材の側面の中央部に、両端部側から引っ張られるような力が作用しても、貼り付けられているベニヤ板によってその力を相殺させることができるため、中央部の繊維が切れて木材の側面にヒビが入るのを防止することができる。

0015

また、木材の側面に、木工用ボンドでベニヤ板を貼り付けていることから、通気性を有する木工用ボンドを用いたり、木工用ボンドを点状や線状に塗ってベニヤ板を貼り付けた時に通気性を有するようにしたりすることで、ベニヤ板を貼り付けた中央部でもベニヤ板を介して木材内の水分を蒸散させることが可能となり、側面の中央部もベニヤ板が貼り付けられていない部位と同様に乾燥させることができる。また、通気性を有するようにすることで、木材を乾燥させている時に、ベニヤ板を貼り付けた部位にカビが発生することはない。

0016

更に、木材の側面に木工用ボンドでベニヤ板を貼り付けているため、木材を乾燥させた後に、乾燥により変色したり反ったりした表面を削って柱材や梁材等の構造材に製材する(仕上げる)時に、ベニヤ板を貼り付けたままで製材機にかけることができる。

0017

また、木材を自然乾燥させているため、人工乾燥のように、木材が収容される乾燥室内の温度や湿度を管理して木材を短期間で乾燥させる乾燥機を用いる必要がなく、乾燥に係るコストの増加を抑制させることができる。

0018

このように、直径が30cm以上の木材の乾燥に、上述したような木材の乾燥方法を用いることで、木材の表面にヒビが入らないように乾燥させることができるため、木材を乾燥させた後に、柱材や梁材等の構造材に製材する時に、変色したり反ったりした表面がなくなる程度に切り落とせば良く、丸太の太さに近い太さの構造材を得ることができる。また、構造材に製材する時に、切り落とす量を、ヒビが入っている場合と比較して少なくすることができるため、木材の無駄な廃棄を少なくすることができ、コストの低減化を図ることができる。更に、構造材に製材する時に、表面から切り落とす量を少なくすることができるため、切り落とした時に表面に節が現れにくくなり、表面にヒビや節の無い綺麗な構造材を得易くすることができる。従って、直径が30cm以上の太さで、表面にヒビや節の無い、付加価値の高い構造材を提供することができる。

0019

また、木材の乾燥方法は、上記の構成に加えて、「前記木材を前記自然乾燥させる前に、前記木材の両側の夫々の端面に、前記木工用ボンドを、外周と中心との間の中間部を残して塗布する」ようにしても良い。

0020

ここで、「中間部」とは、材木の中心から外周までの全体の幅を3〜5等分した時の、中心に接する側(中心部)と外周に接する側(外周部)とを除いた間の1/3〜3/5の幅の部位のことである。

0021

本構成によれば、木材の両側の夫々の端面(木口面)において、中間部を間にした中心部と外周部に木工用ボンドを塗布しているため、木工用ボンドが塗布されている中心部と外周部では導管(根が吸収した水分を枝葉に送るための組織)が塞がれており、木工用ボンドが塗布されていない中間部では導管が塞がれていない状態となり、その状態とした木材を自然乾燥させるようにしている。

0022

これにより、木工用ボンドを塗布していない両端面の中間部では、導管を通して木材内の水分を外部へ放出させることができると共に、導管により通気性を得ることができ、木工用ボンドを塗布した中心部や外周部よりも乾燥を早めることができる。従って、木材全体を、均一な速度で乾燥させることが可能となるため、ヒビが入らないように乾燥させることができる。

発明の効果

0023

以上のように、本発明の効果として、木材の表面にヒビが入らないように乾燥させることができる木材の乾燥方法を提供することができる。

図面の簡単な説明

0024

本発明の一実施形態である木材の乾燥方法を示すフローチャートである。
(a)丸太を断面が八角形の木材に製材し、一つの側面に背割りを入れて残りの各側面にベニヤ板を貼り付けた状態を示す端面図であり、(b)は(a)の木材の乾燥後を説明する端面図である。
(a)丸太を断面長方形の木材に製材し、一つの側面に背割りを入れて残りの各側面にベニヤ板を貼り付けた状態を示す端面図であり、(b)は(a)の木材の乾燥後を説明する端面図である。
(a)丸太を正方形の木材に製材し、一つの側面に背割りを入れて残りの各側面にベニヤ板を貼り付けた状態を示す端面図であり、(b)は(a)の木材の乾燥後を説明する端面図である。
丸太を断面が八角形の木材に製材して各側面にベニヤ板を貼り付けた状態を示す端面図である。
(a)丸太を断面が角形の木材に製材した状態で年輪と共に示す端面図であり、(b)は(a)の状態のまま従来の乾燥方法により乾燥させて側面にヒビが入った状態を説明する端面図である。

実施例

0025

本発明の一実施形態である木材の乾燥方法1について、図1及び図2を参照して詳細に説明する。本実施形態の木材の乾燥方法1は、直径が3cm以上の未乾燥の丸太2を断面が多角形の木材3に製材し、その木材3の各側面3aの中央部に木工用ボンドでベニヤ板4を全長に亘って貼り付けた後に、ベニヤ板4を貼り付けたまま木材3を自然乾燥させるものである。

0026

詳述すると、木材の乾燥方法1は、直径が3cm以上の表面の樹皮を剥いた丸太2を、図示しない製材機により断面が八角形の木材3に製材し、一つの側面3aの幅方向の中央から年輪の中心までの深さで木材3の全長に亘って切り込んで背割り3bを入れる(丸太製材工程S1)。

0027

次に、背割り3bの入っていない残りの側面3aの中央部に、ベニヤ板4を木材3の全長に亘って木工用ボンドで貼り付ける(ベニヤ板貼付工程S2)。本実施形態では、通気性を有するポリウレタン系、又はイソシアネート系のひび割れ防止用ボンドを用いている。ベニヤ板4は、板厚が1.8mm〜5.5mmの範囲内のものである。ベニヤ板4の板厚が5.5mmよりも厚いと、ベニヤ板4の価格が高くなり、木材3の乾燥にかかるコストが高くなる。本実施形態では、ベニヤ板4に、板厚が2.5mmのラワンベニヤを用いている。

0028

ベニヤ板4が貼り付けられる木材3の側面3aにおける中央部の範囲(幅)W1は、木材3の側面3aの幅方向の中央を中心として、側面3aの幅W2の1/3〜3/4の範囲内の部位である。この理由は、中央部の幅W1が、側面3aの幅W2の1/3よりも狭いと、ベニヤ板4が貼り付けられている部位の外側にヒビが入る恐れがあるためであり、側面3aの幅W2の3/4よりも広いと、ベニヤ板4が貼り付けられている部位の外側にヒビが入ることは殆どなく、ベニヤ板4の使用量が無用に多くなってコストが増加すると共に、ベニヤ板4で被覆される面積が大きくなって乾燥が妨げられるためである。木材4に貼り付けるベニヤ板4は、中央部の幅W1と同じ幅に形成されている。

0029

次に、木材3の両側の夫々の端面(木口面)において、中心部A1と外周部A3に、ベニヤ板4を貼り付けたものと同じ木工用ボンドを塗布し、塗布した木工用ボンドを乾かす。中心部A1と外周部A3は、互いの幅が略同じとなるようにする。中心部A1と外周部A3との間の中間部A2には、木工用ボンドを塗布しない。中間部A2の幅B2は、材木3の中心から外周までの全体の幅B1に対して、1/3〜3/5の範囲内としている。この理由は、中間部A2の幅B2が、全体の幅B1の1/3よりも狭いと、木口面からの乾燥が遅くなり乾燥に時間がかかると共に側面側にヒビが入り易くなるためであり、全体の幅B1の3/5よりも広いと、側面よりも内側が早く乾燥することで内部にヒビが入り易くなり、構造材5に製材した時に内部のヒビが側面に現れてしまう恐れがあるためである。

0030

木材3の両端面に木工用ボンドを塗布する際に、中心部A1、中間部A2、及び外周部A3の幅が、木材3の外周に対して正確に沿うように塗布する必要はない。また、両端面への木工用ボンドの塗布は、側面3aにベニヤ板4を貼り付ける前に行っても良い。

0031

続いて、側面3aにベニヤ板4を貼り付けると共に、両端面の中心部A1と外周部A3に木工用ボンドを塗布した木材3を、直射日光や雨が当たらない場所で自然乾燥させる(乾燥工程S3)。木材3を乾燥させる時に、木材3を、根元側を上にして(逆さにして)立てた状態で、或る程度の期間、乾燥させることが望ましい。木材3を逆さにすることで、導管を通して内部の水分を抜け易くして内部の乾燥を早めることができる。

0032

この乾燥工程S3において、木材3が乾燥する時に、通気性を有した木工用ボンドでベニヤ板4を貼り付けているため、木材3の側面3aにおけるベニヤ板4が貼り付けられている中央部でも、木工用ボンドとベニヤ板4を介して木材3内の水分を蒸散させることができ、側面3aの中央部もベニヤ板4が貼り付けられていない部位と同様な状態に乾燥させられる。また、乾燥によってヒビの入り易い側面3aの中央部に、ベニヤ板4を貼り付けているため、乾燥によって側面3aの中央部に、両端部側から引っ張られるような力が作用しても、ベニヤ板4によってその力を相殺させることができ、中央部の繊維が切れてヒビが入ることはない。

0033

また、木工用ボンドを塗布していない両端面の中間部A2では、導管を通して木材3内の水分を外部へ放出させることができると共に、導管により通気性を得ることができるため、木工用ボンドを塗布した中心部A1や外周部A3よりも乾燥を早めることができ、木材3全体を、均一な速度で乾燥させることが可能となり、ヒビが入り難くなる。

0034

そして、木材3が乾燥したら、木材3の表面を削って柱材や梁材等の構造材5に製材する(仕上げ製材工程S4)。この仕上げ製材工程S4では、乾燥により変色したり反ったりした表面がなくなる程度(1cm程度)に切り落としたり削ったりして、丸太2の太さに近い太さの構造材5を得る。

0035

上記の実施形態では、丸太2を、断面が八角形の木材3に製材したものを示したが、図3に示すように、断面が長方形の木材3に製材し、その木材3の側面に木工用ボンドでベニヤ板4を貼り付けると共に、両端面の中心部A1と外周部A3に木工用ボンドを塗布して自然乾燥させるようにしても良い。この実施形態では、長方形の断面が45cm×30cmの大きさとなる構造材5が得られるように、直径が約60cmの太さの丸太2を用いたものである。

0036

また、図4に示すように、丸太2を、断面が正方形の木材3に製材し、その木材3の側面に木工用ボンドでベニヤ板4を貼り付けると共に、両端面の中心部A1と外周部A3に木工用ボンドを塗布して自然乾燥させるようにしても良い。

0037

このように、直径が30cm以上の構造材5を得るために、上述したような本実施形態の木材の乾燥方法1を用いることで、木材3における乾燥によってヒビの入り易い側面3aの中央部に、木工用ボンドでベニヤ板4を全長に亘って貼り付けた状態で乾燥させているため、中央部の繊維が切れて木材3の側面3aにヒビが入るのを防止することができる。

0038

また、木材3を自然乾燥させているため、人工乾燥のように乾燥機を用いる必要がなく、乾燥に係るコストの増加を抑制させることができる。

0039

更に、木材3の側面3aに木工用ボンドでベニヤ板4を貼り付けているため、木材3を乾燥させた後に、乾燥により変色したり反ったりした表面を削って柱材や梁材等の構造材5に製材する時に、ベニヤ板4を貼り付けたままの状態で製材機にかけることができ、ベニヤ板4を剥がす手間を省くことができる。

0040

また、構造材5に製材する時に、切り落とす量を、ヒビが入っている場合と比較して少なくすることができるため、木材3の無駄な廃棄を少なくすることができ、コストの低減化を図ることができる。また、構造材5に製材する時に、切り落とした表面に節が現れにくくなり、表面にヒビや節の無い綺麗な構造材5を得易くすることができる。従って、直径が30cm以上の太さで、表面にヒビや節の無い、付加価値の高い構造材5を提供することができる。

0041

以上、本発明について好適な実施形態を挙げて説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改良及び設計の変更が可能である。

0042

例えば、上記の実施形態では、丸太2を断面が八角形や長方形の木材3に製材したものを示したが、これに限定するものではなく、断面が五角形や六角形等の木材に製材しても良い。

0043

また、上記の実施形態では、木材3の一つの側面3aに背割り3bを入れたものを示したが、これに限定するものではなく、図5に示すように、背割りを入れずに全ての側面3aにベニヤ板4を貼り付けると共に、両端面の中心部A1と外周部A3に木工用ボンドを塗布して自然乾燥させるようにしても良い。

0044

更に、上記の実施形態では、木材3の両端面の中心部A1と外周部A3に木工用ボンドを塗布してから自然乾燥させるものを示したが、これに限定するものではなく、木材3の両端面に木工用ボンドを塗布せずに、自然乾燥させるようにしても良い。

0045

1 木材の乾燥方法
2丸太
3 木材
3a 側面
3b背割り
4ベニヤ板
5構造材
100 丸太
101 木材
102 背割り
103ヒビ
104 構造材
A1 中心部
A2 中間部
A3 外周部

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