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図面 (20)

課題

キシロースに対する反応性が低下した変異グルコース脱水素酵素GDH)の提供。

解決手段

以下のペプチド配列(i)〜(v)をこの順で含む520〜550アミノ酸のGDHαサブユニットにおいて、ペプチド配列(iii)の10位、ペプチド配列(iv)の4位、及びペプチド配列(v)の4位の1つ以上が他のアミノ酸に置換されたαサブユニットを含む変異GDH。(i)Val/Ile Val/Ile Val/Ile Gly Ser Gly Val Ala Gly(ii)Cys Cys Gly Asn Asn Asn Cys Met Pro Ile Cys(iii)Val Gly Arg Asn Leu Met Asp His Pro Gly Thr Gly(iv)Lys Lys Ile/Leu His Leu Ser Asn(v)Phe Ala Pro/Asn Asn Asn His Ile

概要

背景

現在、野生型シトクロムC含有GDH(CyGDH)やピロロキノリンキノン補酵素とするPQQGDHが自己血糖測定センサに用いられている。しかし、野生型のCyGDHやPQQGDHはグルコースのみならずキシロースにも反応することから、正確な血糖値の測定ができないという欠点があった。

特許文献1には、二糖類に対する反応性の低い、αサブユニットの326位、365位及び472位に変異を有する変異GDHが開示されているが、反応性の低下が示されているのはマルトースに対してのみであり、キシロースやガラクトースに対する反応性が低下した変異GDHについては知られていなかった。

概要

キシロースに対する反応性が低下した変異グルコース脱水素酵素(GDH)の提供。以下のペプチド配列(i)〜(v)をこの順で含む520〜550アミノ酸のGDHαサブユニットにおいて、ペプチド配列(iii)の10位、ペプチド配列(iv)の4位、及びペプチド配列(v)の4位の1つ以上が他のアミノ酸に置換されたαサブユニットを含む変異GDH。(i)Val/Ile Val/Ile Val/Ile Gly Ser Gly Val Ala Gly(ii)Cys Cys Gly Asn Asn Asn Cys Met Pro Ile Cys(iii)Val Gly Arg Asn Leu Met Asp His Pro Gly Thr Gly(iv)Lys Lys Ile/Leu His Leu Ser Asn(v)Phe Ala Pro/Asn Asn Asn His Ileなし

目的

本発明は、キシロース、好ましくはキシロース及びガラクトースに対する反応性が低下し、グルコースに対する基質特異性の向上したGDHを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

以下のペプチド配列(i)〜(v)をこの順で含む520〜550アミノ酸グルコース脱水素酵素αサブユニットアミノ酸配列において、ペプチド配列(iii)の10位のグリシン、ペプチド配列(iv)の4位のヒスチジン、及びペプチド配列(v)の4位のアスパラギンの1つ以上が他のアミノ酸に置換されたアミノ酸配列を有する変異グルコース脱水素酵素αサブユニットを含む変異グルコース脱水素酵素であって、グルコース脱水素酵素活性を有し、キシロースに対する反応性が低下した、変異グルコース脱水素酵素。(i)Val/Ile Val/Ile Val/Ile Gly Ser Gly Val Ala Gly (配列番号21)(ii)Cys Cys Gly Asn Asn Asn Cys Met Pro Ile Cys (配列番号22)(iii)Val Gly Arg Asn Leu Met Asp His Pro Gly Thr Gly (配列番号23)(iv)Lys Lys Ile/Leu His Leu Ser Asn (配列番号24)(v)Phe Ala Pro/Asn Asn Asn His Ile (配列番号25)

請求項2

さらに、ペプチド配列(ii)の8位のMet、ペプチド配列(iii)の12位のGly、ペプチド配列(iv)の6位のSer、ペプチド配列(v)の2位のAla、ペプチド配列(v)の3位のPro/Asn、ペプチド配列(v)の5位のAsn及びペプチド配列(v)の7位のIleから選択される少なくとも1つのアミノ酸残基に相当するアミノ酸残基が他のアミノ酸残基で置換されている、請求項1に記載の変異グルコース脱水素酵素。

請求項3

さらにガラクトースに対する反応性が低下したことを特徴とする、請求項1または2に記載の変異グルコース脱水素酵素。

請求項4

前記変異グルコース脱水素酵素αサブユニットは、配列番号3と少なくとも60%の同一性を有するアミノ酸配列を有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の変異グルコース脱水素酵素。

請求項5

前記変異グルコース脱水素酵素αサブユニットは、配列番号3,配列番号4,配列番号5,配列番号6,配列番号7または配列番号8と少なくとも80%の同一性を有するアミノ酸配列を有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の変異グルコース脱水素酵素。

請求項6

前記変異グルコース脱水素酵素αサブユニットは、配列番号3,配列番号4,配列番号5,配列番号6,配列番号7または配列番号8において、1または数個のアミノ酸が置換、欠失、挿入または付加されたアミノ酸配列を有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の変異グルコース脱水素酵素。

請求項7

配列番号3と少なくとも60%の同一性を有するアミノ酸配列を有し、かつ、グルコース脱水素酵素活性を有するタンパク質を含む変異グルコース脱水素酵素であって、前記アミノ酸配列においては、配列番号3の474位のアスパラギンに相当するアミノ酸残基がセリンに置換され、配列番号3の322位のグリシンに相当するアミノ酸残基がグルタミンに置換され、配列番号3の363位のヒスチジンに相当するアミノ酸残基がグルタミンまたはセリンに置換され、かつ配列番号3の475位のアスパラギンに相当するアミノ酸残基がセリンに置換されており、キシロースに対する反応性が低下したことを特徴とする、変異グルコース脱水素酵素。

請求項8

さらに電子伝達サブユニットを含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の変異グルコース脱水素酵素。

請求項9

電子伝達サブユニットがシトクロムCであることを特徴とする請求項8に記載の変異グルコース脱水素酵素。

請求項10

請求項1〜9のいずれか一項に記載の変異グルコース脱水素酵素をコードするDNA。

請求項11

請求項10に記載のDNAを含む組み換えベクター

請求項12

請求項11に記載の組み換えベクターで形質転換された微生物

請求項13

請求項1〜9のいずれか一項に記載の変異グルコース脱水素酵素を含む、グルコースアッセイキット

請求項14

請求項1〜9のいずれか一項に記載の変異グルコース脱水素酵素を含む、グルコースセンサ

技術分野

0001

本発明は基質特異性の向上した変異グルコース脱水素酵素GDH)に関する。詳細には、本発明は変異型αサブユニットを含むGDHに関する。本発明のGDHはグルコースセンサ及びグルコースアッセイキット等に好適に使用することができ、生化学分野、臨床分野等で有用である。

背景技術

0002

現在、野生型シトクロムC含有GDH(CyGDH)やピロロキノリンキノン補酵素とするPQQGDHが自己血糖測定センサに用いられている。しかし、野生型のCyGDHやPQQGDHはグルコースのみならずキシロースにも反応することから、正確な血糖値の測定ができないという欠点があった。

0003

特許文献1には、二糖類に対する反応性の低い、αサブユニットの326位、365位及び472位に変異を有する変異GDHが開示されているが、反応性の低下が示されているのはマルトースに対してのみであり、キシロースやガラクトースに対する反応性が低下した変異GDHについては知られていなかった。

先行技術

0004

特開2012-090563号公報

発明が解決しようとする課題

0005

本発明は、キシロース、好ましくはキシロース及びガラクトースに対する反応性が低下し、グルコースに対する基質特異性の向上したGDHを提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

0006

本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、下記ペプチド配列(i)
〜(v)をこの順で含む520〜550アミノ酸のGDH αサブユニットのアミノ酸配列において、ペプチド配列(iii)の10位のグリシン、ペプチド配列(iv)の4位のヒス
ジン、及びペプチド配列(v)の4位のアスパラギンの1つ以上を他のアミノ酸に置換
することにより、キシロースやガラクトースに対する反応性が低下し、グルコースに対する基質特異性が向上することを見出し、この知見に基づいてグルコースセンサ等に有用な変異GDHを得ることに成功し、本発明を完成するに至った。

0007

すなわち、本発明は以下のとおりである。
(1)以下のペプチド配列(i)〜(v)をこの順で含む520〜550アミノ酸のGDHαサブユニットのアミノ酸配列において、ペプチド配列(iii)の10位のグリシン、ペ
プチド配列(iv)の4位のヒスチジン、及びペプチド配列(v)の4位のアスパラギンの
1つ以上が他のアミノ酸に置換されたアミノ酸配列を有する変異GDHαサブユニットを含む変異GDHであって、GDH活性を有し、キシロースに対する反応性が低下した、変異GDH。
(i)Val/Ile Val/Ile Val/Ile Gly Ser Gly Val Ala Gly (配列番号21)
(ii)Cys Cys Gly Asn Asn Asn Cys Met Pro Ile Cys (配列番号22)
(iii)Val Gly Arg Asn Leu Met Asp His Pro Gly Thr Gly (配列番号23)
(iv)Lys Lys Ile/Leu His Leu Ser Asn (配列番号24)
(v)Phe Ala Pro/Asn Asn Asn His Ile (配列番号25)
(2)さらに、ペプチド配列(ii)の8位のMet、ペプチド配列(iii)の12位のGly、
ペプチド配列(iv)の6位のSer、ペプチド配列(v)の2位のAla、ペプチド配列(v)の3位のPro/Asn、ペプチド配列(v)の5位のAsn及びペプチド配列(v)の7位のIleから
選択される少なくとも1つのアミノ酸残基に相当するアミノ酸残基が他のアミノ酸残基で置換されている、(1)に記載の変異GDH。
(3)さらにガラクトースに対する反応性が低下したことを特徴とする、(1)または(2)に記載の変異GDH。
(4)前記変異GDHαサブユニットは、配列番号3と少なくとも60%の同一性を有するアミノ酸配列を有する、(1)〜(3)のいずれかに記載の変異GDH。
(5)前記変異GDHαサブユニットは、前記タンパク質は、配列番号3(SM4),配列
番号4(YP_002234347),配列番号5(ZP_02370914),配列番号6(ZP_02007109),配列番号7(YP_002260434)または配列番号8(YP_001890482)と少なくとも80%の同一性を有するアミノ酸配列を有する、(1)〜(3)のいずれかに記載の変異GDH。
(6)前記変異GDHαサブユニットは、配列番号3(SM4),配列番号4(YP_002234347),配列番号5(ZP_02370914),配列番号6(ZP_02007109),配列番号7(YP_002260434)または配列番号8(YP_001890482)において、1または数個のアミノ酸が置換、欠失、挿入または付加されたアミノ酸配列を有する、(1)〜(4)のいずれかに記載の変異GDH。
(7)配列番号3と少なくとも60%の同一性を有するアミノ酸配列を有し、かつ、グルコース脱水素酵素活性を有するタンパク質を含む変異GDHであって、前記アミノ酸配列においては、配列番号3の474位のアスパラギンに相当するアミノ酸残基がセリンに置換され、配列番号3の322位のグリシンに相当するアミノ酸残基がグルタミンに置換され、配列番号3の363位のヒスチジンに相当するアミノ酸残基がグルタミンまたはセリンに置換され、かつ配列番号3の475位のアスパラギンに相当するアミノ酸残基がセリンに置換されており、キシロースに対する反応性が低下したことを特徴とする、変異GDH。
(8)さらに電子伝達サブユニットを含む、(1)〜(7)のいずれかに記載の変異GDH。
(9)電子伝達サブユニットがシトクロムCであることを特徴とする(8)に記載の変異GDH。
(10)(1)〜(9)のいずれかに記載の変異GDHをコードするDNA。
(11)(10)に記載のDNAを含む組み換えベクター
(12)(11)に記載の組み換えベクターで形質転換された微生物
(13)(1)〜(9)のいずれかに記載の変異GDHを含む、グルコースアッセイキット。
(14)(1)〜(9)のいずれかに記載の変異GDHを含む、グルコースセンサ。

発明の効果

0008

本発明によれば、グルコースに対する特異性の向上したGDHが提供され、グルコースセンサ等の用途に好適に使用される。

図面の簡単な説明

0009

GDHの配列アライメントを示す図〜その1。
GDHの配列アライメントを示す図〜その1(続き)。
GDHの配列アライメントを示す図〜その1(続き)。
GDHの配列アライメントを示す図〜その1(続き)。
GDHの配列アライメントを示す図〜その1(続き)。
GDHの配列アライメントを示す図〜その1(続き)。
GDHの配列アライメントを示す図〜その1(続き)。
GDHの配列アライメントを示す図〜その1(続き)。
GDHの配列アライメントを示す図〜その1(続き)。
GDHの配列アライメントを示す図〜その1(続き)。
GDHの配列アライメントを示す図〜その2。
GDHの配列アライメントを示す図〜その2(続き)。
GDHの配列アライメントを示す図〜その2(続き)。
GDHの配列アライメントを示す図〜その2(続き)。
GDHの配列アライメントを示す図〜その2(続き)。
GDHの配列アライメントを示す図〜その2(続き)。
GDHの配列アライメントを示す図〜その2(続き)。
GDHの配列アライメントを示す図〜その2(続き)。
GDHの配列アライメントを示す図〜その2(続き)。
GDHの配列アライメントを示す図〜その2(続き)。
GDHの配列アライメントを示す図〜その3。
GDHの配列アライメントを示す図〜その3(続き)。
GDHの配列アライメントを示す図〜その3(続き)。
GDHの配列アライメントを示す図〜その3(続き)。
GDHの配列アライメントを示す図〜その3(続き)。
GDHの配列アライメントを示す図〜その3(続き)。
GDHの配列アライメントを示す図〜その3(続き)。
GDHの配列アライメントを示す図〜その3(続き)。
GDHの配列アライメントを示す図〜その3(続き)。
GDHの配列アライメントを示す図〜その3(続き)。

0010

以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の変異GDHは、以下のペプチド配列(i)〜(v)をこの順で含む520〜550アミノ酸のGDHαサブユニットのアミノ酸配列において、ペプチド配列(iii)の1
0位のグリシン、ペプチド配列(iv)の4位のヒスチジン、及びペプチド配列(v)の4
位のアスパラギンの1つ以上が他のアミノ酸に置換されたアミノ酸配列を有する変異GDHαサブユニットを含み、GDH活性を有し、キシロースに対する反応性が低下したことを特徴とする。
(i)Val/Ile Val/Ile Val/Ile Gly Ser Gly Val Ala Gly 配列番号21
(ii)Cys Cys Gly Asn Asn Asn Cys Met Pro Ile Cys 配列番号22
(iii)Val Gly Arg Asn Leu Met Asp His Pro Gly Thr Gly 配列番号23
(iv)Lys Lys Ile/Leu His Leu Ser Asn 配列番号24
(v)Phe Ala Pro/Asn Asn Asn His Ile 配列番号25

0011

上記ペプチド配列(i)〜(v)は、図1〜3に示すように、種々のGDH αサブユ
ットタンパク質間で保存され、GDH活性に重要な領域である。

0012

図1の各配列は以下の通り。
Sequence 3 配列番号3(CyGDH)
WP_006396898.1 choline dehydrogenase [Burkholderia multivorans]
WP_035974223.1 MULTISPECIES: choline dehydrogenase [Burkholderia cepacia complex]
EGD03130.1 glucose-methanol-choline oxidoreductase [Burkholderia sp. TJI49]
WP_040131619.1 choline dehydrogenase [Burkholderia cenocepacia]
WP_040140036.1 choline dehydrogenase [Burkholderia cenocepacia]
WP_034204694.1 choline dehydrogenase [Burkholderia cepacia]
WP_044843287.1 choline dehydrogenase [Burkholderia sp. USMB20]
WP_023476482.1 glucose dehydrogenase [Burkholderia cenocepacia]
WP_027780833.1 choline dehydrogenase [Burkholderia cepacia]
WP_011658979.1 choline dehydrogenase [Burkholderia ambifaria]
WP_050012791.1 choline dehydrogenase [Burkholderia cenocepacia]
WP_011547562.1 choline dehydrogenase [Burkholderia cenocepacia]
WP_034202233.1 choline dehydrogenase [Burkholderia cepacia]
WP_011349244.1 choline dehydrogenase [Burkholderia lata]
WP_034180249.1 choline dehydrogenase [Burkholderia pyrrocinia]
WP_006752014.1 choline dehydrogenase [Burkholderia ambifaria]
WP_047903069.1 choline dehydrogenase [Burkholderia pyrrocinia]
YP_002234347 putative oxidoreductase [Burkholderia cenocepacia J2315] (配列番
号7)
WP_039320756.1 choline dehydrogenase [Burkholderia sp. A9]
WP_011882360.1 MULTISPECIES: choline dehydrogenase [Burkholderia]
WP_021162033.1 MULTISPECIES: glucose dehydrogenase [Burkholderia]
WP_014724779.1 MULTISPECIES: choline dehydrogenase [Burkholderia]
WP_012366205.1 choline dehydrogenase [Burkholderia ambifaria]
WP_046548034.1 choline dehydrogenase [Burkholderia contaminans]
WP_039351161.1 choline dehydrogenase [Burkholderia contaminans]
WP_027791851.1 MULTISPECIES: choline dehydrogenase [Burkholderia cepacia complex]
WP_047849808.1 choline dehydrogenase [Burkholderia contaminans]
WP_043184375.1 choline dehydrogenase [Burkholderia cepacia]
WP_014899066.1 choline dehydrogenase [Burkholderia cepacia]
WP_048252127.1 choline dehydrogenase [Burkholderia cepacia]
WP_031400524.1 MULTISPECIES: choline dehydrogenase [Burkholderia]
WP_010089726.1 choline dehydrogenase [Burkholderia ubonensis]
WP_011354898.1 choline dehydrogenase [Burkholderia lata]
WP_034187894.1 choline dehydrogenase [Burkholderia cenocepacia]
WP_017329146.1 choline dehydrogenase [Burkholderia pyrrocinia]
WP_045565070.1 choline dehydrogenase [Burkholderia ubonensis]
WP_010804580.1 glucose-methanol-choline oxidoreductase [Pandoraea sp. SD6-2]
WP_042588018.1 choline dehydrogenase [Burkholderia sp.MSHR3999]
WP_038746878.1 choline dehydrogenase [Burkholderia pseudomallei]
WP_010118596.1 choline dehydrogenase [Burkholderia oklahomensis]
WP_010108853.1 choline dehydrogenase [Burkholderia oklahomensis]
ZP_02370914 hypothetical protein BthaT_07876 [Burkholderia thailandensis TXDOH](配列番号8)
WP_045602806.1 choline dehydrogenase [Burkholderia thailandensis]
WP_004528231.1 MULTISPECIES: choline dehydrogenase [Burkholderia]
WP_009897186.1 choline dehydrogenase [Burkholderia thailandensis]
WP_038763142.1 choline dehydrogenase [Burkholderia pseudomallei]
WP_038781432.1 choline dehydrogenase [Burkholderia pseudomallei]
WP_038778573.1 choline dehydrogenase [Burkholderia pseudomallei]
WP_038779482.1 choline dehydrogenase [Burkholderia pseudomallei]
WP_004198666.1 MULTISPECIES: choline dehydrogenase [pseudomallei group]
WP_041195444.1 choline dehydrogenase [Burkholderia pseudomallei]
WP_044490678.1 choline dehydrogenase [Burkholderia pseudomallei]
WP_041189202.1 choline dehydrogenase [Burkholderia pseudomallei]
WP_038789867.1 MULTISPECIES: choline dehydrogenase [pseudomallei group]
WP_041198446.1 choline dehydrogenase [Burkholderia pseudomallei]
KGT02773.1FADdependent oxidoreductase family protein [Burkholderia pseudomallei]
WP_015602981.1 FAD-binding protein [Burkholderia thailandensis]
WP_006027349.1 MULTISPECIES: choline dehydrogenase [Burkholderia]
WP_027778581.1 choline dehydrogenase [Burkholderia caledonica]

0013

図2の各配列は以下の通り。
Sequence 3 配列番号3(CyGDH)
WP_038789867.1 MULTISPECIES: choline dehydrogenase [pseudomallei group]
WP_041198446.1 choline dehydrogenase [Burkholderia pseudomallei]
KGT02773.1FADdependent oxidoreductase family protein [Burkholderia pseudomallei]
WP_015602981.1 FAD-binding protein [Burkholderia thailandensis]
WP_006027349.1 MULTISPECIES: choline dehydrogenase [Burkholderia]
WP_027778581.1 choline dehydrogenase [Burkholderia caledonica]
WP_020067867.1 choline dehydrogenase [Burkholderia bryophila]
WP_027798558.1 choline dehydrogenase [Burkholderia dilworthii]
WP_017774216.1 choline dehydrogenase [Burkholderia kururiensis]
WP_035557405.1 choline dehydrogenase [Burkholderia sp. 9120]
WP_028194543.1 MULTISPECIES: choline dehydrogenase [Burkholderia]
WP_048931828.1 choline dehydrogenase [Ralstonia sp. MD27]
WP_039597686.1 choline dehydrogenase [Ralstonia sp. A12]
WP_021195199.1 MULTISPECIES: choline dehydrogenase [Ralstonia]
WP_027677929.1 choline dehydrogenase [Ralstonia sp. UNC404CL21Col]
WP_004629448.1 MULTISPECIES: choline dehydrogenase [Ralstonia]
WP_024976326.1 choline dehydrogenase [Ralstonia pickettii]
WP_045204558.1 choline dehydrogenase [Burkholderiaceae bacterium 26]
ZP_02007109 FAD dependent oxidoreductase [Ralstonia pickettii 12D](配列番号9

WP_045786289.1 choline dehydrogenase [Ralstonia mannitolilytica]
WP_009238767.1 MULTISPECIES: choline dehydrogenase [Bacteria]
CBJ51936.1 putative transmembrane dehydrogenase (Large subunit) oxidoreductase[Ralstonia solanacearum PSI07]
WP_020749404.1 dehydrogenase (Large subunit) oxidoreductase [Ralstonia solanacearum]
WP_011000725.1 choline dehydrogenase [Ralstonia solanacearum]
WP_028852718.1 choline dehydrogenase [Ralstonia solanacearum]
WP_016727135.1 choline dehydrogenase [Ralstonia solanacearum]
WP_019717688.1 choline dehydrogenase [Ralstonia solanacearum]
WP_020831435.1 2-Keto-D-gluconate dehydrogenase [Ralstonia solanacearum]
YP_002260434 transmembrane dehydrogenase (large subunit) protein [Ralstonia solanacearum IPO1609](配列番号10)
WP_003279244.1 choline dehydrogenase [Ralstonia solanacearum]
WP_039568928.1 choline dehydrogenase [Ralstonia solanacearum]
WP_050138572.1 choline dehydrogenase [Yersinia enterocolitica]
WP_049608172.1 choline dehydrogenase [Yersinia pekkanenii]
WP_050140675.1 choline dehydrogenase [Yersinia frederiksenii]
WP_050101384.1 choline dehydrogenase [Yersinia frederiksenii]
WP_050151802.1 choline dehydrogenase [Yersinia frederiksenii]
WP_050107996.1 choline dehydrogenase [Yersinia frederiksenii]
WP_050146890.1 choline dehydrogenase [Yersinia frederiksenii]
WP_050135114.1 choline dehydrogenase [Yersinia frederiksenii]
WP_050122940.1 choline dehydrogenase [Yersinia frederiksenii]
WP_050113306.1 choline dehydrogenase [Yersinia kristensenii]
WP_019081810.1 choline dehydrogenase [Yersinia enterocolitica]
CQH40496.1 2-keto-D-gluconate dehydrogenase membrane-bound flavoprotein [Yersinia enterocolitica]
WP_050076365.1 MULTISPECIES: choline dehydrogenase [Yersinia]
CFQ84255.1 2-keto-D-gluconate dehydrogenase membrane-bound flavoprotein [Yersinia enterocolitica]
CFB68626.1 2-keto-D-gluconate dehydrogenase membrane-bound flavoprotein [Yersinia enterocolitica]
WP_019083704.1 choline dehydrogenase [Yersinia enterocolitica]
WP_004391242.1 choline dehydrogenase [Yersinia kristensenii]
WP_050130822.1 choline dehydrogenase [Yersinia frederiksenii]
WP_048616917.1 MULTISPECIES: choline dehydrogenase [Yersinia]
WP_050157528.1 choline dehydrogenase [Yersinia enterocolitica]
CNB97617.1 2-keto-D-gluconate dehydrogenase membrane-bound flavoprotein [Yersinia enterocolitica]
CRE83670.1 2-keto-D-gluconate dehydrogenase membrane-bound flavoprotein [Yersinia enterocolitica]
WP_038635282.1 MULTISPECIES: choline dehydrogenase [Yersinia]
CQQ92408.1 2-keto-D-gluconate dehydrogenase membrane-bound flavoprotein [Yersinia enterocolitica]
WP_049679386.1 choline dehydrogenase [Yersinia mollaretii]
WP_049648565.1 choline dehydrogenase [Yersinia mollaretii]
WP_050159872.1 choline dehydrogenase [Yersinia enterocolitica]
WP_050144494.1 choline dehydrogenase [Yersinia enterocolitica]
CFR10819.1 2-keto-D-gluconate dehydrogenase membrane-bound flavoprotein [Yersinia frederiksenii]
WP_050299034.1 choline dehydrogenase [Yersinia frederiksenii]
WP_049610421.1 choline dehydrogenase [Yersinia mollaretii]
WP_004877956.1 choline dehydrogenase [Yersinia mollaretii]
WP_046050437.1 choline dehydrogenase [Yersinia enterocolitica]
CFR23261.1 2-keto-D-gluconate dehydrogenase membrane-bound flavoprotein [Yersinia kristensenii]

0014

図3の各配列は以下の通り。
Sequence 3 配列番号3(CyGDH)
WP_013650283.1 choline dehydrogenase [Yersinia enterocolitica]
CQJ52766.1 2-keto-D-gluconate dehydrogenase membrane-bound flavoprotein [Yersinia enterocolitica]
WP_050539080.1 choline dehydrogenase [Yersinia mollaretii]
WP_049562931.1 choline dehydrogenase [Yersinia kristensenii]
CCV62586.1 hypothetical protein YE3094_31131 [Yersinia enterocolitica (type O:2) str. YE3094/96]
WP_005172530.1 choline dehydrogenase [Yersinia enterocolitica]
WP_011815792.1 choline dehydrogenase [Yersinia enterocolitica]
WP_050290584.1 choline dehydrogenase [Yersinia kristensenii]
WP_004707861.1 choline dehydrogenase [Yersinia frederiksenii]
CQJ18911.1 2-keto-D-gluconate dehydrogenase membrane-bound flavoprotein [Yersinia enterocolitica]
WP_049600682.1 choline dehydrogenase [Yersinia bercovieri]
WP_049603209.1 choline dehydrogenase [Yersinia aldovae]
CFQ30984.1 2-keto-D-gluconate dehydrogenase membrane-bound flavoprotein [Yersinia enterocolitica]
WP_004702484.1 choline dehydrogenase [Yersinia aldovae]
WP_049688140.1 choline dehydrogenase [Yersinia aldovae]
WP_042548059.1 choline dehydrogenase [Yersinia aldovae]
CRX73404.1 2-keto-D-gluconate dehydrogenase membrane-bound flavoprotein [Yersinia enterocolitica]
WP_014609437.1 choline dehydrogenase [Yersinia enterocolitica]
CFQ15314.1 2-keto-D-gluconate dehydrogenase membrane-bound flavoprotein [Yersinia enterocolitica]
WP_050128783.1 choline dehydrogenase [Yersinia enterocolitica]
WP_018433926.1 choline dehydrogenase [Burkholderia sp. JPY251]
WP_018424152.1 choline dehydrogenase [Burkholderia sp. WSM4176]
WP_008921043.1 choline dehydrogenase [Burkholderia sp. H160]
WP_013092964.1 choline dehydrogenase [Burkholderia sp. CCGE1002]
WP_027195331.1 choline dehydrogenase [Burkholderia sprentiae]
WP_028223852.1 choline dehydrogenase [Burkholderia ferrariae]
WP_027796285.1 choline dehydrogenase [Burkholderia acidipaludis]
WP_028196142.1 choline dehydrogenase [Burkholderia fungorum]
YP_001890482 glucose-methanol-choline oxidoreductase [Burkholderia phytofirmans]

0015

したがって、本発明において、キシロースに対する反応性を低下させる変異が導入される前のGDH αサブユニットの配列は、これらペプチド配列(i)〜(v)の配列を有し
全長アミノ酸が520〜550(好ましくは525〜544)であってGDH活性が維持されている限り、特に制限されない。
本発明において、キシロースに対する反応性を低下させる変異が導入される前のGDH
αサブユニットの配列は、好ましくは配列番号3と60%以上の同一性を有する。

0016

配列番号3はブルクホリデリアセパシアKS1株が保持するGDH αサブユニットのアミノ酸配列である。KS1株は、平成12年9月25日に独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センター(〒305−8566 日本国県つくば市東1丁目1番
地1 中央第6)に、受託番号第FERM BP−7306として寄託されている。ペプチド配列(i)〜(v)は配列番号3においては、それぞれ、アミノ酸番号12−20、212−222、313−324、360−366、471−477の領域に該当する。

0017

配列番号3と60%以上同一性を有するGDH αサブユニットのアミノ酸配列としては
ブルクホルデリア・セノセパシアJ2315株のputative oxidoreductase(配列番号
7)、ブルクホルデリア・タイランデンシスTXDOH株のhypothetical protein BthaT#07876(配列番号8)、ラルストニアピッケティ12D株のFADdependent oxidoreductase(配列番号9)、ラルストニア・ソラナセアラムIPO1609株のtransmembrane dehydrogenase(配列番号10)およびブルクホルデリア・フィトフィルマンスPsJN
株のglucose-methanol-choline oxidoreductase(配列番号11)のそれぞれのαサブユ
ニットが例示される。
なお、配列番号7〜11に示したアミノ酸配列については、いずれもアメリカの国立生物
工学情報センター(National Center for Biotechnology Information,NCBI)のデータ
ベース登録されている。それぞれの登録番号は、配列番号7がYP_002234347、配列番号8がZP_02370914、配列番号9がYP_002980762、配列番号10がYP_002260434、配列番号
11がYP_001890482である。
ブルクホルデリア・セノセパシアJ2315株は、LMG 16656、ATCCBAA-245、CCM 4899
CCUG 48434、NCTC 13227として寄託されている。ブルクホルデリア・フィトフィルマンスPsJN株は、LMG 22487、CCUG 49060として寄託されている。

0018

また、配列番号3と60%以上同一性を有するGDH αサブユニットとして、ブルクホリデリア・セパシアKS1株と同属である、ブルクホリデリア・セパシア株、例えばJCM2800、JCM2801、JCM5506、JCM5507、IFO14595由来のそれぞれのGDHのαサブユニット(配列番号12〜16)も挙げることができる。なお、JCM2800、JCM2801、JCM5506、およびJCM5507は、独立行政法人理化学研究所微生物系統保存施設(Japan Collection of Microorganisms, JCM
)に保存されている。IFO14595は、財団法人発酵研究所(IFO)に保存されている。

0019

なお、配列番号3に示すアミノ酸配列は、配列番号7〜11に対して、それぞれ、96%、93%、82%、82%、63%のアミノ酸配列同一性を有する。
図1〜3において、これらを含めた149のGDH αサブユニットの配列について、配列番号3に対して配列アライメントを行った。図1〜3に示されている種々のGDH αサブユニットの配列のうち、最も配列番号3と同一性が低いのはYP_001890482であり、これが配列番号3に対して63%同一である。このように、多くのGDH αサブユニットが知
られており、いずれも配列番号3と60%以上の同一性を有し、上記領域は保存されている。したがって、ペプチド配列(i)〜(v)をこの順で含む520〜550アミノ酸のGDH αサブユニットのアミノ酸配列、好ましくはペプチド配列(i)〜(v)をこの順で
含み、配列番号3と60%以上(好ましくは63%以上)の同一性を有する520〜550アミノ酸のアミノ酸配列において、ペプチド配列(iii)の10位のグリシン、ペプチ
ド配列(iv)の4位のヒスチジン、及びペプチド配列(v)の4位のアスパラギンの1つ
以上を他のアミノ酸に置換することにより、本発明の変異GDH αサブユニットを含む変異GDHが得られる。

0020

ペプチド配列(iii)の10位のグリシンを置換するアミノ酸はグリシン以外であればど
のアミノ酸でもよいが、グルタミン、ヒスチジン、メチオニン、アスパラギン、アスパラギン酸システインバリンロイシンアラニンイソロイシンフェニルアラニングルタミン酸、セリン、スレオニンアルギニンが好ましく、グルタミンが特に好ましい。
ペプチド配列(iv)の4位のヒスチジンを置換するアミノ酸はヒスチジン以外であればどのアミノ酸でもよいが、グルタミン、アスパラギン、アルギニン、セリンが好ましく、グルタミンが特に好ましい。
ペプチド配列(v)の4位のアスパラギンを置換するアミノ酸はアスパラギン以外であれ
ばどのアミノ酸でもよいが、セリン、グリシン、アラニン、バリン、イソロイシン、グルタミン、メチオニン、チロシン、システイン、スレオニン、グルタミン酸、アスパラギン酸が好ましく、セリンが特に好ましい。

0021

本発明の変異GDH αサブユニットは、これら3つの変異のうちいずれかを有していればよいが、2つ以上有することが好ましく、3つ有することが特に好ましい。
好ましいのは、ペプチド配列(iii)の10位のグリシンの置換とペプチド配列(v)の4位のアスパラギンの置換の組み合わせであり、より好ましいのはペプチド配列(iii)
の10位のグリシンの置換とペプチド配列(v)の4位のアスパラギンの置換とペプチド
配列(iv)の4位のヒスチジンの置換の組み合わせである。

0022

ペプチド配列(iii)の10位のグリシンは、配列番号3では322位のグリシン、配
列番号7では322位のグリシン、配列番号8では320位のグリシン、配列番号9では323位のグリシン、配列番号10では323位のグリシン、配列番号11では318位のグリシン、に該当する。
ペプチド配列(iv)の4位のヒスチジンは、配列番号3では363位のヒスチジン、配列番号7では363位のヒスチジン、配列番号8では361位のヒスチジン、配列番号9では364位のヒスチジン、配列番号10では364位のヒスチジン、配列番号11では359位のヒスチジン、に該当する。
ペプチド配列(v)の4位のアスパラギンは、配列番号3では474位のアスパラギン
、配列番号7では474位のアスパラギン、配列番号8では472位のアスパラギン、配列番号9では475位のアスパラギン、配列番号10では475位のアスパラギン、配列番号11では468位のアスパラギン、に該当する。

0023

なお、上記アミノ酸置換変異の位置は、配列番号3、7、8、9、10、11における位置であるが、配列番号3、7、8、9、10、11のアミノ酸配列において、前記特定の変異以外に、1又は数個のアミノ酸残基が置換、欠失、挿入、又は付加されたアミノ酸配列を有するGDH αサブユニットのホモログ又はバリアントにおいては、元のアミノ酸
配列とのアラインメントにおいて、前記アミノ酸置換の位置に相当する位置を示す。例えば、N末端メチオニン残基翻訳後に脱落する可能性があるので、1〜321位の領域において1個のアミノ酸残基の欠失を有するGDH αサブユニットの保存的バリアント
においては、322位とは、前記バリアントの321位を示す。

0024

本発明の変異型αサブユニットの例として、前記特定の変異以外は、配列番号3、7〜11に示すアミノ酸配列を有するタンパク質が挙げられる。また、変異型αサブユニットは、GDH活性を有し、キシロースに対する反応性が低下したものである限り、配列番号3、7〜11のアミノ酸配列において、前記特定の変異以外に、1又は数個のアミノ酸残基が置換、欠失、挿入、又は付加されたアミノ酸配列を有するタンパク質であってもよい。前記「1又は数個」とは、例えば、1〜20個、好ましくは1〜10個、より好ましくは1〜5個、特に好ましくは1〜3個である。また、上記置換は保存的な置換が好ましく、「保存的置換」とは、酸性アミノ酸同士の置換、中性アミノ酸同士の置換、塩基性アミノ酸同士の置換など、性質が類似したアミノ酸同士の置換をいう。
なお、本発明の変異型αサブユニットは、配列番号3、7〜11のいずれかのアミノ酸配列に対して、少なくとも80%、好ましくは85%、より好ましくは90%のアミノ酸同一性を有するタンパク質がより好ましい。

0025

本発明の変異型αサブユニットは、上記の変異に加えて、ペプチド配列(ii)の8位のメチオニン、ペプチド配列(iii)の12位のグリシン、ペプチド配列(iv)の6位のセ
リン、ペプチド配列(v)の2位のアラニン、ペプチド配列(v)の3位のプロリンまたはアスパラギン、ペプチド配列(v)の5位のアスパラギンおよびペプチド配列(v)の7位のイソロイシンから選択される少なくとも1つのアミノ酸残基に相当するアミノ酸残基が他のアミノ酸残基で置換されていてもよい。
これらのアミノ酸は、配列番号3においては、以下の位置に該当する。
ペプチド配列(ii)の8位のメチオニン・・・配列番号3の219位の
メチオニン
ペプチド配列(iii)の12位のグリシン・・・配列番号3の324位のグリシン
ペプチド配列(iv)の6位のセリン・・・配列番号3の365位のセリン
ペプチド配列(v)の2位のアラニン・・・配列番号3の472位のアラニン
ペプチド配列(v)の3位のプロリンまたはアスパラギン・・・配列番号3の473位の
プロリン
ペプチド配列(v)の5位のアスパラギン・・・配列番号3の475位のアスパラギン
ペプチド配列(v)の7位のイソロイシン・・・配列番号3の477位のイソロイシン
その他にも、配列番号3の59位のメチオニン、配列番号3の61位のフェニルアラニン、配列番号3の326位のセリン、配列番号3の341位のグルタミン酸、配列番号3の367位のロイシン、配列番号3の369位のアルギニン、配列番号3の400位のチロシン、配列番号3の402位のグルタミン、配列番号3の404位のアスパラギン酸に相当するアミノ酸の一つ以上が置換されてもよい。

0026

以下に、好ましい変異体の例を示す。
G322Q-H363Q-N474S-N475S
G322Q-H363Q-S365A-N474S-N475S
G322Q-H363Q-S365G-N474S-N475S
G322Q-H363S-S365N-N474S-N475S
G322Q-H324Q-N474S-N475S
G322Q-H324S-N474S-N475S
G322Q-D404E-N474S-N475S
G322Q-A472M-N474S-N475S
これらの変異点は配列番号3における位置を示しており、例えば、G322Q-H363Q-N474S-N475Sは配列番号3において、322位のグリシンがグルタミンに、363位のヒスチジ
ンがグルタミンに、474位のアスパラギンがセリンに、475位のアスパラギンがセリンに、それぞれ置換された変異体であるが、配列番号3においてこれら以外のアミノ酸に変異が導入されてもよいし、配列番号7〜11等の他のGDHの配列において同じ位置に変
異が導入されたものも当然に本発明の変異GDHに含まれる。

0027

例えば、以下に示すような変異体は本発明の変異体に含まれる。

0028

配列番号3と少なくとも60%の同一性を有するアミノ酸配列を有し、かつ、グルコース脱水素酵素活性を有するタンパク質を含む変異GDHであって、配列番号3の474位のアスパラギンに相当するアミノ酸残基がセリンに置換され、配列番号3の322位のグリシンに相当するアミノ酸残基がグルタミンに置換され、かつ配列番号3の475位のアスパラギンに相当するアミノ酸残基がセリンに置換されており、キシロースに対する反応性が低下したことを特徴とする、変異GDH。

0029

配列番号3と少なくとも60%の同一性を有するアミノ酸配列を有し、かつ、グルコース脱水素酵素活性を有するタンパク質を含む変異GDHであって、配列番号3の474位のアスパラギンに相当するアミノ酸残基がセリンに置換され、配列番号3の322位のグリシンに相当するアミノ酸残基がグルタミンに置換され、配列番号3の363位のヒスチジンに相当するアミノ酸残基がグルタミンまたはセリンに置換され、かつ配列番号3の475位のアスパラギンに相当するアミノ酸残基がセリンに置換されており、キシロースに対する反応性が低下したことを特徴とする、変異GDH。

0030

本発明の変異GDHは、上記特定の変異を有することによって、キシロースに対する反応性が低下している。例えば、キシロースに対する反応性が野生型GDHに比べて50%以下、好ましくは20%以下、より好ましくは10%以下である。
なお、グルコースに対する反応性と比較してキシロースに対する反応性が相対的に低下した場合も「キシロースに対する反応性が低下した」に含まれる。例えば、以下のような基質特異性(Xyl/Glc)が野生型GDHと比較して低下した場合が該当する。例えば、基
質特異性(Xyl/Glc)が野生型GDHに比べて、50%以下、好ましくは20%以下、よ
り好ましくは10%以下である。基質特異性=(キシロースに対する比活性/グルコース
に対する比活性)×100)

0031

本発明の変異GDHは、上記特定の変異を有することによって、好ましくは、キシロースに対する反応性だけでなく、ガラクトースに対する反応性も野生型GDHに比べて低下している。例えば、ガラクトースに対する反応性も野生型GDHに比べて、例えば、50%以下、好ましくは20%以下、より好ましくは10%以下である。
なお、グルコースに対する反応性と比較してガラクトースに対する反応性が相対的に低下した場合も「ガラクトースに対する反応性が低下した」に含まれる。例えば、以下のような基質特異性(Gal/Glc)が野生型GDHと比較して低下した場合が該当する。例えば
、基質特異性(Gal /Glc)が野生型GDHに比べて、50%以下、好ましくは20%以下、より好ましくは10%以下である。
基質特異性=(ガラクトースに対する比活性/グルコースに対する比活性)×100)

0032

本発明の変異GDHは、αサブユニットのみであってもよいし、αサブユニットとβサブユニットとの複合体、αサブユニットとγサブユニットとの複合体、又はαサブユニット、βサブユニット及びγサブユニットからなる複合体であってもよい。

0033

ブルクホリデリア・セパシアKS1株のGDH αサブユニット遺伝子、及びβサブユニ
ット遺伝子の一部を含む染色体DNA断片塩基配列を配列番号1に示す(米国特許出願公開第2004/0023330号)。この塩基配列には3つのオープンリーディングフレーム(ORF)が存在し、5’末端側から2番目及び3番目のORFは、それぞれαサブユニット(配列番号3)、及びβサブユニット(配列番号4)をコードしている。また、1番目のORFはγサブユニット(配列番号2)をコードしている。また、配列番号5に、βサブユニット遺伝子全長を含む断片の塩基配列を示す。さらに、βサブユニットのアミノ酸配列を配列番号6に示す(欧州特許出願公開第1498484号)。配列番号6において、アミノ酸番号1〜22はシグナルペプチドである。

0034

本発明の変異GDHがβサブユニットを含む場合、βサブユニットとしてはβサブユニットとして機能する限り特に制限されず、公知のものを含め種々の生物に由来するβサブユニットが使用できるが、具体的には、例えば、ブルクホリデリア・セパシアKS1株由来の配列番号6のアミノ酸番号23〜425のアミノ酸配列を有するタンパク質が使用できる。しかし、GDHのβサブユニットとして機能し得る限り、配列番号6のアミノ酸番号23〜425からなるアミノ酸配列において、1又は数個のアミノ酸残基が置換、欠失、挿入、又は付加されたアミノ酸配列を有するタンパク質であってもよい。また、GDHのβサブユニットとして機能し得る限り、KS1株以外のβサブユニットのアミノ酸配列において、1又は数個のアミノ酸残基が置換、欠失、挿入、又は付加されたアミノ酸配列を有するタンパク質であってもよい。前記「1又は数個」とは、好ましくは1〜20個、より好ましくは1〜10個、特に好ましくは1〜5個である。尚、GDHのβサブユニットとして機能するとは、αサブユニットとともに複合体を形成したときに同複合体のGDH活性を損なわずに電子伝達サブユニット、すなわち、チトクロームCとして機能することをいう。

0035

本発明の変異GDHがγサブユニットを含む場合、γサブユニットとしてはγサブユニットとして機能する限り特に制限されず、公知のものを含め種々の生物に由来するγサブユニットが使用できるが、具体的には、例えば、ブルクホリデリア・セパシアKS1株由来の配列番号2のアミノ酸配列を有するタンパク質が使用できる。しかし、γサブユニットとして機能し得る限り、配列番号2からなるアミノ酸配列において、1又は数個のアミノ酸残基が置換、欠失、挿入、又は付加されたアミノ酸配列を有するタンパク質であってもよい。また、γサブユニットとして機能し得る限り、KS1株以外のγサブユニットのアミノ酸配列において、1又は数個のアミノ酸残基が置換、欠失、挿入、又は付加されたア
ミノ酸配列を有するタンパク質であってもよい。前記「1又は数個」とは、好ましくは1〜20個、より好ましくは1〜10個、特に好ましくは1〜5個である。尚、γサブユニットとして機能するとは、αサブユニットとともに複合体を形成したときに同複合体のGDH活性を高める機能をいう。

0036

本発明の変異GDHのαサブユニットをコードする遺伝子としては、変異GDH αサブ
ユニットのアミノ酸配列に対応した塩基配列を有するものであればよいが、具体例としては、配列番号1の塩基番号764〜2380からなる塩基配列において上記アミノ酸置換に対応するコドン置換を有する塩基配列を含むDNAが挙げられる。また、αサブユニット遺伝子は、配列番号1の塩基配列の塩基番号764〜2380からなる塩基配列を有するDNA、又はこの配列から調製され得るプローブストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつ、GDH活性を有するタンパク質をコードするDNAであってもよい。

0037

βサブユニット遺伝子の具体例としては、配列番号5の塩基番号187〜1398からなる塩基配列を含むDNAが挙げられる。またβサブユニット遺伝子は、配列番号5の塩基番号187〜1398からなる塩基配列を有するDNA、又はこの配列から調製され得るプローブとストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつ、βサブユニットとして機能し得るタンパク質をコードするDNAであってもよい。

0038

γサブユニット遺伝子の具体例としては、配列番号1の塩基番号258〜761からなる塩基配列を含むDNAが挙げられる。またγサブユニット遺伝子は、配列番号1の塩基番号258〜761からなる塩基配列を有するDNA、又はこの配列から調製され得るプローブとストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつ、γサブユニットとして機能し得るタンパク質をコードするDNAであってもよい。

0039

前記ストリンジェントな条件としては、好ましくは80%、より好ましくは90%以上、特に好ましくは95%以上の同一性を有するDNA同士がハイブリダイズする条件、具体的には、0.1×SSC、0.1%SDS、60℃で洗浄する条件が挙げられる。

0040

αサブユニット遺伝子、βサブユニット遺伝子及びγサブユニット遺伝子は、例えば、ブルクホルデリア・セパシアKS1株の染色体DNAを鋳型とするPCRによって、取得することができる。PCR用プライマーは、前記の塩基配列に基づいて化学合成することによって調製することができる。また、前記配列に基づいて作製したオリゴヌクレオチドをプローブとするハイブリダイゼーションによって、ブルクホルデリア・セパシアKS1株の染色体DNAから取得することもできる。なお、KS1株以外のブルクホルデリア・セノセパシアJ2315株、ブルクホルデリア・タイランデンシスTXDOH株、ラルストニア・ピッケティ12D株、ラルストニア・ソラナセアラムIPO1609株およびブルクホルデリア・フィトフィルマンスPsJN株も用いることができる。

0041

所望の変異を有するGDH αサブユニットは、GDH αサブユニットをコードするDNA(αサブユニット遺伝子)に、部位特異的変異法によって、所望のアミノ酸変異に対応するヌクレオチド変異を導入し、得られる変異DNAを適当な発現系を用いて発現させることによって、取得することができる。また、変異GDH αサブユニットをコードする
DNAを、βサブユニットをコードするDNA(βサブユニット遺伝子)、又はβサブユニット遺伝子とγサブユニットをコードするDNA(γサブユニット遺伝子)とともに発現させることによって、変異CyGDH複合体を取得することができる。尚、GDHαサブユニットをコードするDNAへの変異の導入は、γサブユニット、αサブユニット及びβサブユニットをこの順にコードするポリシストロニックなDNA断片を用いてもよい。

0042

γサブユニット、αサブユニット及びβサブユニットをこの順にコードするポリシストロ
ニックなDNA断片は、例えば、ブルクホルデリア・セパシアKS1株の染色体DNAを鋳型とし、配列番号19、20の塩基配列を有するオリゴヌクレオチドをプライマーとするPCRによって取得することができる。

0043

GDHの各サブユニットの遺伝子の取得、変異の導入、遺伝子の発現等に用いるベクターとしては、例えばエシェリヒア属細菌で機能するベクター、具体的にはpTrc99A、pBR322、pUC18、pUC118、pUC19、pUC119、pACYC184、pBBR122等が挙げられる。遺伝子の発現に用いるプロモーターとしては、例えばlac、trp、tac、trc、PL、tet、PhoA等が挙げられる。また、プ
モーターを含む発現ベクターの適当な部位に、αサブユニット遺伝子又は他のサブユニット遺伝子を挿入することによって、これらの遺伝子のベクターへの挿入とプロモーターの連結とを同じ工程で行うことができる。このような発現ベクターとしては、pTrc99A、pBluescript、pKK223−3等が挙げられる。

0044

また、αサブユニット遺伝子又は他のサブユニット遺伝子は、発現可能な形態で宿主微生物の染色体DNA中に組み込まれてもよい。
組換えベクターで微生物を形質転換するには、例えばカルシウム処理によるコンピテントセル法、プロトプラスト法又はエレクトロポレーション法等が挙げられる。

0045

宿主微生物としては、バチルスサブチリス等のバチルス属細菌サッカロマイセスセレビシエ等の酵母アスペルギルスニガー等の糸状菌が挙げられるが、これらに限られず、異種タンパク質生産に適した宿主微生物であれば用いることができる。

0046

変異型αサブユニットを含むGDHの糖類に対する基質特異性は、例えば、実施例に記載
された方法によって各種糖類に対する反応性を調べ、野生型αサブユニットを含むGDHの反応性と比較することよって、決定することができる。

0047

本発明の変異αサブユニットを含むGDH又はこれを発現する微生物は、グルコースセンサ
酵素電極の構成要素として用いることができる。グルコースセンサとしては、作用極として、本発明の変異αサブユニットを含むGDHが金電極白金電極カーボン電極等の電
極表面上に固定化された酵素電極を用いるグルコースセンサが挙げられる。センサは、目的とする被検物質の濃度を電気化学的に測定する測定系をいい、通常は、作用極(酵素電極)、対極白金等)、および参照極(Ag/AgCl等)の3電極を含む。あるいは、慣用簡易血糖値システムにおいて用いられているような、作用極と対極とから構成される2電極系でもよい。センサはさらに、緩衝液および被検試料を入れる恒温セル、作用極に電圧印加する電源電流計記録計等を含むことが好ましい。センサは、バッチ型であってもフロー型であってもよい。特にフロー型のセンサとしては、血糖値を連続で計測できるセンサであってもよい。すなわち、連続的に供給される血液試料、あるいは同透析試料、あるいは血液中あるいは細胞間質液中に本発明の酵素を固定した二電極系あるいは三電極系を挿入して計測するセンサであってもよい。このような酵素センサの構造は、当該技術分野においてよく知られており、例えばBiosensors−Fundamental and Applications−Anthony P.F.Turner,I
sao Karube and Geroge S. Wilson,Oxford University Press 1987に記載されている。

0048

本発明のグルコースセンサを用いるグルコースの濃度の測定は、以下のようにして行うことができる。センサの恒温セルに緩衝液を入れ、一定温度に維持する。作用電極として本発明の変異GDHを固定化した酵素電極を用い、対極としては例えば白金電極を、参照電極としては例えばAg/AgCl電極を用いる。作用極に一定の電圧を印加して、電流定常になった後、恒温セルにグルコースを含む試料を加えて電流の増加を測定する。標準
濃度のグルコース溶液により作製したキャリブレーションカーブに従い、試料中のグルコース濃度を計算することができる。

0049

本発明の変異αサブユニットを含むGDHは、グルコースアッセイキットの構成要素として
用いることもできる。グルコースアッセイキットには、本発明の変異αサブユニットを含むGDH以外に、発色又は発光試薬希釈用緩衝液標準物質使用説明書などが含まれて
よい。

0050

例えば、ブルクホルデリア・セパシアの野生型GDHを用いたグルコースセンサ及びグルコースアッセイキットは、米国特許公開第2004/0023330A1に記載されている。本発明の変異GDHも、同様にして使用することができる。

0051

次に、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に何ら限定されるものではない。

0052

〔実施例1〕ブルクホルデリア・セパシアのGDHを発現するプラスミド構築ブルクホルデリア・セパシアのGDHを発現するプラスミドとして、GDHのαサブユニット及びγサブユニットを発現するプラスミドを用意した。

0053

αサブユニット及びγサブユニットを発現するプラスミドとしては、WO02/036779(EP1331272A1に対応)に記載のプラスミドpTrc99A/γ+αを使用した。同プラスミドは、ブルクホルデリア・セパシアKS1株のGDH γサブユニッ
構造遺伝子とαサブユニット構造遺伝子を連続して含むDNA断片が、ベクターpTrc99Aのクローニング部位であるNcoI/HindIIIに挿入されてなるプラスミドである。本プラスミド中のGDHγα遺伝子は、trcプロモーターによって制御される。pTrc99A/γ+αは、アンピシリン耐性遺伝子を保持している。
前記プラスミドpTrc99A/γ+αを鋳型として、以下の配列を有するオリゴヌクレオチドをプライマーとするPCRにより、GDHのαサブユニットC末端に6個のヒスチジン残基が付加されたDNA断片を含むプラスミド全体を増幅した。

0054

フォワードプライマー
5’−ACCACCACTGATAAGGAGGTCTGACCGTGCGGAAATCTAC−3’(配列番号17)
リバースプライマー
5’−AGCCTGTGCGACTTCTTCCTTCAGCGATCGGTGGTGGTGG−3’(配列番号18)

0055

増幅した断片の両端を平滑末端化した後、5’末端をリン酸化し、ライゲーションによって環状化した。得られた組換えベクターでエシェリヒアコリDH5αを形質転換し、アンピシリン50μg/mLを含むLB寒天培地で生じるコロニー採取した。得られた形質転換体液体LB培地で培養してプラスミドを抽出し、その挿入DNA断片を解析したところ、約2.1kb挿入断片が確認された。本プラスミド中のGDHの各構造遺伝子は、trcプロモーターによって制御される。本プラスミドは、アンピシリン耐性遺伝子を保持している。

0056

〔実施例2〕GDH αサブユニット遺伝子への変異導入
実施例1で得られたpTrc99A/γ+αに含まれるGDH αサブユニット遺伝子を
用い、同遺伝子がコードするαサブユニットの各アミノ酸に変異が導入されるように、部位特異的変異導入を行った。具体的には、市販の部位特異的変異導入キット(Strat
agene社、QuikChangeII Site−Directed Mutagenesis Kit)を用いて、実施例1に記載のプラスミドpTrc99A/γ+αに含
まれるGDH αサブユニット遺伝子において、322位のグリシン、363位のヒスチ
ジン、及び474位のアスパラギン等のアミノ酸が他のアミノ酸に置換されるようにコドン改変を行った。

0057

表1に、構築した各変異体を示す。尚、変異を表す表記において、数字はアミノ酸配列における位置を、数字の前のアルファベットはアミノ酸置換前のアミノ酸残基を、数字の後のアルファベットはアミノ酸置換後のアミノ酸残基を示す。例えば、N474Gは、474
位のアスパラギンからグリシンへの置換を示す。

0058

〔実施例3〕変異GDHの基質特異性の解析
実施例2で得られた変異GDH発現プラスミドを用いて、変異GDHを製造し、基質特異性を検討した。

0059

(1)培養
変異GDH発現プラスミドを導入したエシェリヒア・コリBL21株を、各々3mlのLB培地(カルベニシリン100μg/ml含有)で、L字管を用いて37℃で4時間培養後、温度を25℃にしてさらに20時間培養した。

0060

(2)粗酵素サンプルの調製
前記で培養した培養液から菌体を集め、これを400μlのバグバスターメルクミリポア製)に懸濁して室温で20分間高速振盪することで破砕した。この懸濁液を遠心分離(15000×g、20分、4℃)して残渣を除去し、得られた上清水溶性画分)を粗酵素サンプルとした。

0061

(3)GDH活性の測定
酵素活性は、脱水素酵素基質の反応により還元されるDCIP(2,6−ジクロロフェノールインドフェノール)の退色を600nmでの吸光度経時変化を定量することにより行った。反応条件は断りの無い限り以下の条件で行った。酵素溶液を含む反応溶液(10mMリン酸カリウム(pH6.5)+6.0mMPMSメチルフェナジンメトサルフェート)+0.12mM DCIP濃度は全て終濃度)に基質(グルコース、キシロ
ス又はガラクトース)を加えることで反応を開始し、600nmの吸光度変化を測定した。基質の終濃度は40mMとした、結果を、表1に示す。尚、野生型GDHとして、SM4
γαを用いた。

0062

実施例

0063

この結果、322位のグリシン、363位のヒスチジン、474位のアスパラギンの一つ
以上を置換した時に、グルコースに対する反応性を維持しつつ、キシロースとの反応性が低下すること、およびこれらの変異体の多くはガラクトースに対する反応性も同時に低下させることが分かった。

0064

本発明の変異GDHは、グルコースに対する基質特異性が向上しており、グルコースセンサ等を用いたグルコースの測定に好適に使用することができる。

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