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技術 絶縁基板、配線基板および電子装置

出願人 京セラ株式会社
発明者 若崎昭細井義博釡瀬祐志
出願日 2015年10月21日 (5年2ヶ月経過) 出願番号 2015-207304
公開日 2017年4月27日 (3年8ヶ月経過) 公開番号 2017-079286
状態 特許登録済
技術分野 プリント板の材料 セラミックスの後処理 多層プリント配線板の製造 半導体または固体装置の冷却等 半導体または固体装置のマウント
主要キーワード キープ温度 過電圧防止用 温度カーブ 主導体 微小電子機械システム 薄膜導体 薄膜配線導体 孔あけ加工
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年4月27日)のものです。
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図面 (5)

課題

窒化アルミニウム溶出が抑制された絶縁基板等を提供する。

解決手段

窒化アルミニウム質焼結体からなる基板本体1と、酸化アルミニウムを主成分として含有しているとともにナノメートルオーダーの厚みを有しており、基板本体1の外表面を被覆している酸化物層2とを備える絶縁基板10等である。酸化物層2によって基板本体1の窒化アルミニウムの溶出を抑制できる。また、酸化物層2の厚みが小さいため、酸化物層2と基板本体1との間に生じる熱応力が小さく、酸化物層2の剥がれを抑制できる。

概要

背景

発光ダイオード等の電子部品を搭載する配線基板として、放熱性等を高めるために、窒化アルミニウム質焼結体からなる電気絶縁性基板を有するものが用いられるようになってきている。

基板の外表面等の所定部位には、電子部品と外部電気回路とを電気的に接続するための配線導体が配置される。近年、配線導体は、例えば微細化対応のため、薄膜導体によって形成される場合がある。このような配線基板に電子部品が搭載され、電子部品と配線導体とが互いに電気的に接続されて電子装置製作される。

概要

窒化アルミニウム溶出が抑制された絶縁基板等を提供する。窒化アルミニウム質焼結体からなる基板本体1と、酸化アルミニウムを主成分として含有しているとともにナノメートルオーダーの厚みを有しており、基板本体1の外表面を被覆している酸化物層2とを備える絶縁基板10等である。酸化物層2によって基板本体1の窒化アルミニウムの溶出を抑制できる。また、酸化物層2の厚みが小さいため、酸化物層2と基板本体1との間に生じる熱応力が小さく、酸化物層2の剥がれを抑制できる。

目的

したがって、伝熱性が高く、かつ電気特性および長期信頼性等に優れた配線基板等を製作することが可能な絶縁基板を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

窒化アルミニウム質焼結体からなる基板本体と、酸化アルミニウムを主成分として含有しているとともにナノメートルオーダーの厚みを有しており、前記基板本体の外表面を被覆している酸化物層とを備えることを特徴とする絶縁基板

請求項2

請求項1に記載の絶縁基板と、該絶縁基板の前記酸化物層上に設けられた薄膜配線導体とを備えることを特徴とする配線基板

請求項3

前記絶縁基板が、前記薄膜配線導体が配置された部分から内部に向かって貫通孔を有しているとともに、該貫通孔内に前記薄膜配線導体に端部が接続された貫通導体が配置されており、該貫通導体の前記端部が酸化膜で覆われていないことを特徴とする請求項2に記載の配線基板。

請求項4

請求項2に記載の配線基板と、前記絶縁基板に搭載されているとともに、前記薄膜配線導体に電気的に接続された電子部品とを備えることを特徴とする電子装置

技術分野

0001

本発明は、窒化アルミニウム質焼結体からなる絶縁基板、その絶縁基板を含む配線基板および電子装置に関するものである。

背景技術

0002

発光ダイオード等の電子部品を搭載する配線基板として、放熱性等を高めるために、窒化アルミニウム質焼結体からなる電気絶縁性基板を有するものが用いられるようになってきている。

0003

基板の外表面等の所定部位には、電子部品と外部電気回路とを電気的に接続するための配線導体が配置される。近年、配線導体は、例えば微細化対応のため、薄膜導体によって形成される場合がある。このような配線基板に電子部品が搭載され、電子部品と配線導体とが互いに電気的に接続されて電子装置が製作される。

先行技術

0004

国際公開2003−86747号公報

発明が解決しようとする課題

0005

上記従来技術の基板では、高温の水分、例えば基板の洗浄用水またはサブトラクト法による薄膜配線導体の形成時等のめっき処理液等との反応によって、窒化アルミニウムの一部が溶出する可能性があるという問題点があった。

0006

また、この窒化アルミニウムの基板が配線基板の一部として用いられている場合には、いったん溶出したアルミニウム成分が配線導体等に付着する可能性があるため、例えば配線導体に対する接続抵抗の増加といった、配線基板および電子装置としての特性の劣化が生じる可能性がある。

0007

これに対して、例えば特許文献1に記載されている技術のように、窒化アルミニウム基板酸化膜を設けて上記のような溶出を抑制することが提案されている。

0008

しかしながら、酸化アルミニウム等の酸化膜を窒化アルミニウム質焼結体からなる絶縁基板の外表面に設けた場合には、酸化アルミニウムと窒化アルミニウムとの熱膨張率の差(酸化アルミニウムが約7.2×10−6、窒化アルミニウムが約4.6×10−6)に起因した熱応力によって、酸化膜の剥がれ等が生じる可能性があった。酸化膜に剥がれが生じると、窒化アルミニウムの溶出を抑制する効果の減少、または酸化膜上に配線導体が設けられたときの配線導体の剥がれ等の不具合を生じる可能性がある。

課題を解決するための手段

0009

本発明の1つの態様の絶縁基板は、窒化アルミニウム質焼結体からなる基板本体と、酸化アルミニウムを主成分として含有しているとともにナノメートルオーダーの厚みを有しており、前記基板本体の外表面を被覆している酸化物層とを備えることを特徴とする。

0010

本発明の1つの態様の配線基板は、上記構成の絶縁基板と、該絶縁基板の前記酸化物層上に設けられた薄膜配線導体とを備えることを特徴とする。

0011

本発明の1つの態様の電子装置は、上記構成の配線基板と、前記絶縁基板に搭載されているとともに、前記薄膜配線導体に電気的に接続された電子部品とを備えることを特徴とする。

発明の効果

0012

本発明の1つの態様の絶縁基板によれば、窒化アルミニウム質焼結体からなる基板本体の外表面が、酸化アルミニウムを主成分とする酸化物層によって被覆されており、酸化物層が緻密であることから、基板本体を形成している窒化アルミニウムの溶出を効果的に抑制することができる。

0013

また、この酸化物層の厚みがナノメートルオーダーと小さいことから、酸化物層と基板本体との間に生じる熱応力の絶対値が従来よりも低減されている。そのため、熱応力に起因した酸化物層の基板本体からの剥がれを効果的に抑制することができる。

0014

したがって、伝熱性が高く、かつ電気特性および長期信頼性等に優れた配線基板等を製作することが可能な絶縁基板を提供することができる。

0015

また、本発明の1つの態様の配線基板によれば、上記構成の絶縁基板を含んでいることから、例えば電子部品が搭載されたときの放熱性が高く、電気特性および長期信頼性等に優れた配線基板を提供することができる。

0016

また、本発明の1つの態様の電子装置によれば、上記構成の配線基板を含んでいることから、放熱性が高く、電気特性および長期信頼性等に優れた電子装置を提供することができる。

図面の簡単な説明

0017

本発明の実施形態の絶縁基板を示す断面図である。
本発明の実施形態の配線基板を示す断面図である。
本発明の実施形態の電子装置を示す断面図である。
本発明の実施形態の配線基板および電子装置の変形例を示す断面図である。

実施例

0018

以下、図面を参照して本発明の絶縁基板、配線基板および電子装置について説明する。なお、以下の説明における上下の区別は便宜的なものであり、実際に回路基板および電子装置が使用されるときの上下を限定するものではない。

0019

図1は、本発明の実施形態の絶縁基板を示す断面図である。図2は、本発明の実施形態の配線基板を示す断面図である。図3は、本発明の実施形態の電子装置を示す断面図である。

0020

窒化アルミニウム質焼結体からなる基板本体1と、基板本体1の外表面を被覆している酸化物層2とによって実施形態の絶縁基板1Oが基本的に構成されている。また、絶縁基板10と、絶縁基板10の酸化物層2上に設けられた薄膜配線導体3とによって実施形態の配線基板20が基本的に構成されている。また、配線基板20に電子部品4が搭載されて実施形態の電子装置30が基本的に構成されている。すなわち、実施形態の配線基板20は電子部品搭載用の配線基板として用いることができる。

0021

基板本体1は、例えば、平面視において長方形状または正方形状等の四角形状を含む多角形状、円形状または楕円形状等の板状のものである。図1に示す例における基板本体1は平板状であるが、例えば上面等の主面に凹部(図示せず)を有するものであってもよい
。凹部は、例えば絶縁基板10が電子部品搭載用の配線基板に使用されるときに、電子部品4が収容される部分(いわゆるキャビティ)として機能する。

0022

基板本体1は、窒化アルミニウム質焼結体によって形成されている。基板本体1が窒化アルミニウム質焼結体で形成されていることによって、熱伝導率が高い基板本体1さらに絶縁基板10の提供が可能になっている。基板本体1の熱伝導率は、例えば150〜200W/mK程度である。例えば、基板本体1の1つの端部分に発熱源が接したときに、その1つの端部分から他の部分(例えば反対側の端部分)への伝熱性が高い。

0023

基板本体1の熱伝導率が上記のように高いため、例えば絶縁基板10を、電子部品4を搭載する配線基板20に用いたときに、電子部品4から外部への熱の放散を効果的に行なわせることができる。

0024

具体的には、配線基板20が有する四角板状等の絶縁基板10の上面の中央部に電子部品4が搭載されたときに、電子部品4で発生する熱が、絶縁基板10の下面および外周部に熱が容易に伝わり、外部に放散される。すなわち、放熱性が高い配線基板20を製作することが可能な絶縁基板10の提供が可能になっている。

0025

絶縁基板10の基板本体1は、例えば次のようにして製作することができる。まず、主原料としての窒化アルミニウムに焼結助剤としてのイットリアカルシア及び適当な有機溶剤溶媒添加混合してスラリーを作製する。次にこのスラリーをドクターブレード法またはカレンダーロール法によってシート状に成形してグリーンシート生シート)を形成する。その後、グリーンシートを高温(約1800℃)で焼成する。以上の工程によって、基板本体1が製作される。

0026

酸化物層2は、基板本体1を保護するためのものである。酸化物層2が基板本体1の外表面を被覆していることによって、基板本体1の外表面が外部環境に直接に接する可能性が効果的に低減されている。酸化物層2は基板本体1の外表面を緻密な層として被覆している。これによって、基板本体1(特に外表面およびその近傍)の窒化アルミニウムの酸化、分解等の可能性が効果的に低減されている。

0027

仮に、酸化物層2がないとすると、例えば水分等の外部環境に基板本体1の外表面が直接に接したときに、基板本体1を形成している窒化アルミニウムが溶出する可能性がある。特に、その水分の温度が高い(例えば60℃以上等である)ときには、窒化アルミニウムの溶出の可能性が高い。これに対して、絶縁基板10が上記構成の酸化物層2を有し、基板本体1の外表面が保護されていることによって、窒化アルミニウムの溶出等の可能性が効果的に低減されている。

0028

この場合、酸化物層2が、化学的な安定性が高い酸化アルミニウムを主成分として含有しているため、酸化物層2自体の酸化および溶出等の可能性が非常に小さい。そのため、酸化物層2は、基板本体1を効果的に保護することができる。

0029

酸化物層2は、基板本体1の窒化アルミニウムの溶出を効果的に抑制するために、例えば基板本体1の外表面の全面を覆うように形成されている。

0030

酸化物層2は、酸化アルミニウム以外にイットリア(酸化イットリウム)等の酸化物を含有していても構わない。酸化物層2における酸化アルミニウムの含有率は、例えば約80質量%以上であればよい。

0031

また、酸化物層2は、ナノメートル(nm)オーダーの厚みを有している。具体的には
、酸化物層2の厚みは数nm〜数十nm程度に設定されている。

0032

酸化物層2の厚みが上記のようにナノメートルオーダーであり、非常に薄いため、酸化物層2と基板本体1との間に生じる熱応力の絶対値が従来よりも効果的に低減されている。そのため、熱応力に起因した酸化物層2の基板本体1からの剥がれを効果的に抑制することができる。

0033

酸化物層2の基板本体1からの剥がれが抑制されるため、酸化物層2上に薄膜配線導体3が設けられたときに、酸化物層2とともに薄膜配線導体3が絶縁基板10から剥がれるような可能性も低減される。したがって、伝熱性が高く、かつ電気特性および長期信頼性等に優れた配線基板20等を製作することが可能な絶縁基板10を提供することができる。

0034

この酸化物層2を有する絶縁基板10が電子部品搭載用の配線基板20用に用いられたときに、配線基板20について、搭載される電子部品4から外部への放熱性が高い電子装置30の製作が可能な配線基板20とすることができる。

0035

なお、酸化物層2の厚みが10nmよりも小さければ、より効果的に熱応力が低減されるため、酸化物層2の剥がれがより確実に抑制される。

0036

酸化物層2は、前述したグリーンシートの焼成工程において、雰囲気組成温度カーブまたは露点等の条件を適宜調整することによって、所定のナノメートルオーダーで形成することができる。すなわち、グリーンシートに含有されている窒化アルミニウムのうちグリーンシートの表面部分に存在する窒化アルミニウムのみを酸化させて、厚みが数十nm以下程度の薄い酸化アルミニウムの層を生成させることができる。この酸化アルミニウムの層が上記の酸化物層2を形成し、基板本体1の外表面が酸化物層2によって被覆される。例えばこのような熱履歴を経て形成されていることによって、酸化物層2は空隙の存在が抑制された緻密な構造を有している。

0037

この場合、焼成時の雰囲気が酸化雰囲気であれば酸化物層2の厚みが大きくなり過ぎる可能性があるため、酸素濃度が低い方が好ましい。非酸化性雰囲気でもよく、還元雰囲気であってもよい。

0038

また、窒化アルミニウムの酸化(水酸化物の生成)の進行を容易とするために、露点を比較的高くするようにしてもよい。この場合も、酸化物層2の厚みが大きくなり過ぎないようにするために、上記の酸素濃度または焼成温度等の条件に応じて露点を適宜調整することが望ましい。

0039

また、約800〜1200℃程度の比較的低い温度で、窒化アルミニウムからなる基板本体1
焼結したもの)の表面部分のみにおいて効果的に酸化させるようにしてもよい。このような加熱は、例えば、上記の焼成後の降温時に、上記の温度がキープされる時間を調整する(長くする)ことによって行なうことができる。この場合には、一度の焼成で、酸化物層2を有する絶縁基板10を製作することができる。

0040

また、いったん焼成して製作した絶縁基板基板10について、上記のような温度範囲で再度加熱して、本体1の外表面に形成された酸化物層2の厚みを調整するようにしてもよい。この場合には、酸化物層2の厚みの調整の精度を高める上で有利である。

0041

前述したように、上記構成の絶縁基板10の酸化物層2上に薄膜配線導体3が設けられて実施形態の配線基板20が製作されている。この薄膜配線導体3は、例えば、酸化物層2の露出した表面に直接設けられている。薄膜配線導体3は、例えば後述するように、1層の
導体層からなるものでもよく、複数層の導体層からなるものでもよい。

0042

配線基板20は、例えば上面の一部が、電子部品4が搭載される搭載部として機能する。また、配線基板20は、下面が外部電気回路(図示せず)に対向して実装される。薄膜配線導体3は、この上面から下面にかけて電気的に導出するように設けられている。なお、配線基板20の上面の薄膜配線導体3と下面の薄膜配線導体3とは、例えば絶縁基板10の上面から側面を経て下面に至る接続用の薄膜配線導体(図示せず)によって互いに電気的に接続させることができる。

0043

薄膜配線導体3は、例えば銅、アルミニウム、銀、パラジウム白金、金、ニッケルコバルト等の金属材料によって形成されている。このような金属材料は、例えばサブトラクト法等の薄膜形成技術によって、酸化物層2上の所定位置に形成することができる。なお、これらの金属材料は、複数の層として絶縁基板10の酸化膜2上に設けられていてもよい。複数の層は、例えば主導体の銅等の層と、それを保護する金等の保護層である。

0044

例えば、薄膜配線導体3が銅を主導体とするものであれば、無電解めっき法等の方法で酸化膜2上に銅の薄膜導体層を形成し、この銅の薄膜導体層をフォトリソグラフ法等の方法で所定のパターンに加工することによって、銅を主導体とする薄膜配線導体3を形成することができる。薄膜配線導体3は、上記の銅の主導体の表面に、さらにニッケルめっき層および金めっき層等の保護層が設けられていてもよい。

0045

実施形態の配線基板20によれば、絶縁基板10が上記の構成であることから、上記のようなめっき時にも、めっき用の各種の処理液と基板本体1との直接の接触の可能性が酸化物層2によって効果的低減されている。言い換えれば、比較的高温の水分が基板本体1の窒化アルミニウムに接して、窒化アルミニウムが溶出する可能性が低減されている。

0046

また、絶縁基板10の基板本体1が窒化アルミニウム質焼結体からなることから、例えば電子部品4が搭載されて電子装置30が製作されたときに、電子部品4から外部への放熱性が高い電子装置30とすることができる。

0047

さらに、この酸化物層2は、その厚みがナノメートルオーダーであることから、上記のように基板本体1からの剥がれが効果的に抑制されている。すなわち、酸化物層2上に設けられた薄膜配線導体3の絶縁基板10からの剥がれが効果的に抑制されている。

0048

したがって、実施形態の配線基板20によれば、例えば電子部品4が搭載されたときの放熱性が高く、電気特性および長期信頼性等に優れた配線基板20を提供することができる。

0049

本実施形態の電子装置30は、前述したように、実施形態の配線基板20に電子部品4が搭載されて製作されている。電子部品4は、上記のLED素子に限定されるものではなく、半導体集積回路素子(IC)、半導体レーザ(LD)素子微小電子機械システム(いわゆるMEMS)素子およびIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)用等のパワ
半導体素子等の種々の電子部品を挙げることができる。

0050

配線基板20に搭載される電子部品4は、例えば図3に示すように1つでもよく、複数(図示せず)でもよい。また、搭載される複数の電子部品は、互いに同じものであってもよく、異なるものが含まれていてよい。例えば、1つの電子部品がLED素子等の発光素子であるときに、過電圧防止用の各種の保護素子(図示せず)が他の電子部品として配線基板20に搭載されてもよい。

0051

配線基板20に対する電子部品4の搭載は、例えば次のようにして行なわれている。すな
わち、まず薄膜配線導体3と電子部品4の下面の電極(図示せず)とをはんだバンプ5等の導電性接続材を介して互いに対向させて配置する。次に、はんだバンプ5等の導電性接続材を加熱溶融させた後に冷却固化させる。以上の工程によって、電子部品4と薄膜配線導体3とが互いに電気的および機械的に接続されて、電子部品4が配線基板20に搭載される。

0052

なお、電子部品4は、その下面が金−スズろう材等の低融点ろう材または接着剤等の接合材を介して絶縁基板10の上面に接合されて搭載されるものであってもよい。この場合には、電子部品4の上面に設けられた電極と薄膜配線導体3とがボンディングワイヤ等(図示せず)によって互いに電気的に接続される。

0053

配線基板20の上面に搭載された電子部品4は、例えば前述したように、薄膜配線導体3によって配線基板20の下面側に電気的に導出されている。配線基板20の下面の薄膜配線導体3がはんだまたは導電性接着剤等の導電性接続材を介して外部電気回路に接合されれば、電子部品4と外部電気回路との電気的な接続が可能になる。

0054

実施形態の電子装置30によれば、上記構成の配線基板20を含んでいることから、放熱性が高く、電気特性および長期信頼性等に優れた電子装置30を提供することができる。電子装置30は、電子部品4が蓋体または封止樹脂等の封止材(図示せず)によって封止されて、電子部品4の長期の差動信頼性が高められたものであってもよい。

0055

図4は、本発明の実施形態の配線基板20および電子装置30の変形例を示す断面図である。すなわち、図2に示す配線基板20の変形例の配線基板20に電子部品4が搭載されて製作された、図3に示す電子装置30の変形例の電子装置30を図4に示している。

0056

この変形例の配線基板20および電子装置30は、絶縁基板10の薄膜配線導体3が配置された部分から内部に向かって貫通孔6aを有しているとともに、その貫通孔6a内に、薄膜配線導体3に端部が接続された貫通導体6が配置されている。この例における貫通導体6は、貫通孔6aを充填している。なお、図4に示す例における配線基板20および電子装置30は、絶縁基板10を厚み方向に貫通する貫通導体6を有している。すなわち、貫通導体6は、その上下の端部がそれぞれ薄膜配線導体3に直接に接続されている。貫通導体6以外の点において、変形例の配線基板20および電子装置30は上記実施形態の配線基板20および電子装置30と同様である。これらの同様の点については説明を省略する。

0057

なお、貫通導体6は、絶縁基板10の上面の薄膜配線導体3を他の導体(例えば他の薄膜配線導体3)に電気的に接続するものであるため、例えば絶縁基板10の上面から内部に向かって、絶縁基板10の厚み方向の一部のみを貫通するもの(図示せず)であっても構わない。この場合には、絶縁基板10の上面の薄膜配線導体3と、絶縁基板10の内部に設けられた他の導体(図示せず)とが、その貫通導体を介して互いに電気的に接続される。

0058

貫通導体6は、例えば、配線基板20の上面の薄膜配線導体3と、配線基板20の下面の薄膜配線導体3とを互いに電気的に接続するために設けられている。貫通導体6を介して、上下の薄膜配線導体3同士が互いに電気的に接続されている。

0059

貫通導体6は、例えばタングステンモリブデンおよび銅等の金属材料から適宜選択された金属材料によって形成されている。貫通導体6は、上記金属材料を複数種含有しているものでもよく、合金材料でもよい。このような金属材料は、例えば基板本体1となるグリーンシートとの同時焼成によって所定位置に形成することができる。この場合には、あらかじめ機械的な加工またはレーザ加工等の孔あけ加工によって上記のグリーンシートに貫通孔6aを設けておいて、この貫通孔6a内にタングステン等の金属材料のペースト
充填し、同時焼成する。

0060

この例の配線基板20および電子装置30において、貫通導体6の端部は酸化物で覆われていない。これは、厳密に酸化物が存在していない状態のみを意味するのではなく、貫通導体6と薄膜配線導体3との互いの接触抵抗が上昇しない程度の酸化物が形成されている状態も意味している。この場合の酸化物の厚みは、例えば数nm程度である。この場合、接触抵抗の上昇は約5%以下程度に抑えられる。

0061

この場合、上記のように焼成時の条件を適宜調整して、窒化アルミニウム質焼結体からなる基板本体1(グリーンシート)の外表面には酸化物層2が形成されるが、貫通導体6(金属ペースト)の端部は酸化物で覆われないように設定すればよい。

0062

この条件を考慮すれば非酸化性雰囲気での焼成が適している。すなわち、非酸化性雰囲気での焼成であれば、前述したような焼成条件の調整等によって基板本体1の外表面に有効に酸化物層2を形成することができる。また、非酸化性雰囲気での焼成であれば、タングステン、モリブデンおよび銅等の金属材料から選択された金属材料からなる貫通導体6は基板本体1に比べて酸化しにくいため、酸化物層2の生成が抑制される。このような条件を考慮した場合には、例えば、酸化物層2を形成する焼成後のキープ温度を、上記800
〜1200℃の温度範囲のうち比較的低い温度範囲に設定すればよい。

0063

また、貫通導体6は、配線基板20の上面と下面との間等の電気的な導通以外の機能を有するものであってもよい。例えば、配線基板20の上面の電子部品4が搭載される部分から下面に設けられた貫通導体(図示せず)であって、上面から下面への熱伝導を促進する機能を有するものであってもよい。

0064

なお、本発明の絶縁基板、配線基板および電子装置は、上記実施形態の例に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内であれば種々の変更は可能である。例えば、酸化物層2の厚みが、基板本体1の外表面の一部において他の部分と異なるものであってもよい。この場合、絶縁基板10の角部分における酸化物層2の厚みを他の部分よりも小さくして、熱応力が大きくなる可能性がある角部分において、熱応力をより低減できるようにしてもよい。

0065

また、酸化物層2と基板本体1との間に、酸化アルミニウムおよび窒化アルミニウムの両方が含有される部分が存在していてもよい。この場合、酸化アルミニウムおよび窒化アルミニウムの両方が含有される部分は、例えば基板本体1と酸化物層2との中間的な熱膨張率を有するものとすることもできるため、熱応力による基板本体1と酸化物層2との間に生じる熱応力が低減される。そのため、絶縁基板10、配線基板20および電子装置30としての長期信頼性の向上に対して有効である。

0066

1・・・基板本体
2・・・酸化物層
3・・・薄膜配線導体
4・・・電子部品
5・・・はんだバンプ
6・・・貫通導体
6a・・・貫通孔
10・・・絶縁基板
20・・・配線基板
30・・・電子装置

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