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技術 水素含有ガス生成装置

出願人 大阪瓦斯株式会社
発明者 松本明渡邉真吾
出願日 2015年10月21日 (4年1ヶ月経過) 出願番号 2015-207393
公開日 2017年4月27日 (2年7ヶ月経過) 公開番号 2017-078000
状態 特許登録済
技術分野 水素、水、水素化物
主要キーワード 伝熱状態 運転停止期間 多孔質粒状体 学習運転 加熱用排ガス 昇温期間 水蒸気流路 容器形成部材
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (9)

課題

運転時間の経過に伴う水素含有ガス生成能力低下を抑制し得る水素含有ガス生成装置を提供する。

解決手段

運転制御手段Cが、脱硫部1への原燃料ガスの供給を開始して改質部2にて改質処理を開始する前に、脱硫処理触媒1cを起動時脱硫部温度に昇温させる起動時昇温処理において、脱硫処理触媒1cを脱硫部通常昇温速度で昇温させるべく、脱硫部加熱手段21を制御する通常昇温制御を実行するように構成された水素含有ガス生成装置であって、運転制御手段Cが、要低速昇温条件が満たされると、起動時昇温処理において、脱硫処理触媒1cを脱硫部通常昇温速度よりも低い脱硫部低昇温速度で昇温させるべく脱硫部加熱手段21を制御する低速昇温制御を実行するように構成されている。

概要

背景

かかる水素含有ガス生成装置は、炭化水素系の原燃料ガス脱硫部で脱硫すると共に、その脱硫原燃料ガス改質部で改質処理して、水素を主成分とする水素含有ガスを生成するものであり、生成された水素含有ガスは、例えば、燃料電池消費される。
脱硫部は、容器の内部の触媒収容空間に粒状の脱硫処理触媒が収容されて、容器状に構成される。
又、起動時に、容器状の脱硫部の一部を外部から加熱することで、脱硫処理触媒を起動時脱硫部温度に加熱する脱硫部加熱手段が設けられている。
そして、脱硫部で所望通りに脱硫処理が可能になるのを速めて、所定の成分で水素含有ガスの生成が可能になるのに要する起動時間を短縮すべく、起動時に、脱硫処理触媒を起動時脱硫部温度に昇温させる起動時昇温処理においては、脱硫処理触媒を比較的高い脱硫部通常昇温速度で昇温させるべく、脱硫部加熱手段を制御する通常昇温制御が実行される(例えば、特許文献1参照。)。

又、特許文献1にも開示されているように、一酸化炭素ガス濃度がより一層低い水素含有ガスを生成するために、改質部で脱硫原燃料ガスが改質処理されて生成された改質ガスに対して、一酸化炭素二酸化炭素変成する変成処理を施す変成部、及び、変成部で変成処理された改質ガスに対して、一酸化炭素を選択除去する選択除去処理を施す選択除去部が設けられる場合もある。
変成部も、容器の内部の触媒収容空間に粒状の変成処理触媒が収容されて、容器状に構成され、選択除去部も、容器の内部の触媒収容空間に粒状の選択除去処理触媒が収容されて、容器状に構成される。
変成部及び選択除去部が設けられる場合は、起動時に、容器状の変成部の一部を外部から加熱することで、変成処理触媒を起動時変成部温度に加熱する変成部加熱手段、及び、容器状の選択除去部の一部を外部から加熱することで、選択除去処理触媒を起動時選択除去部温度に加熱する選択除去部加熱手段も設けられる。

そして、変成部で所望通りに変成処理が可能になるのを速めると共に、選択除去部で所望通りに選択除去処理が可能になるのを速めて、起動時間を短縮すべく、起動時昇温処理における通常昇温制御では、変成処理触媒を比較的高い変成部通常昇温速度で起動時変成部温度に昇温させるべく、変成部加熱手段を制御し、並びに、選択除去処理触媒を比較的高い選択除去部通常昇温速度で起動時選択除去部温度に昇温させるべく、選択除去部加熱手段を制御するように構成されている。

図8(a)に示すように、例えば、脱硫部1の触媒収容空間Rが、扁平状の容器B内に形成され、その扁平状の触媒収容空間Rに脱硫処理触媒1cが収容される。
この容器Bは、例えば、厚さ方向視矩形状の一対の皿形状容器形成部材51の間に、厚さ方向視で矩形状の平板状の区画部材52を位置させた状態で、周辺部が溶接接続されて、内部に二つの偏平な内部空間Sが区画形成される。そして、例えば、二つの内部空間Sの一方を触媒収容空間Rとして、その触媒収容空間Rに脱硫処理触媒1cが収容されることにより、容器Bを用いて、容器状の脱硫部1が構成される。
図示を省略するが、変成部、選択除去部も、夫々、脱硫部を構成するのと同様の扁平状の容器Bを用いて、容器状に構成される。

図8(a)に示すように、脱硫部加熱手段21は、例えば、厚さ方向視が矩形状で、プレート状の電気ヒータにて構成され、このようなプレート状の脱硫部加熱手段21が、触媒収容空間Rを形成する皿形状容器形成部材51の外面に当て付けて設けられて、容器状の脱硫部1の一部を外部から加熱することで脱硫処理触媒1cを加熱するように構成されている。
図示を省略するが、変成部加熱手段、選択除去部加熱手段も、夫々、脱硫部加熱手段21と同様のプレート状に構成されて、脱硫部加熱手段21と同様に、扁平状の容器Bに対して設けられる。

概要

運転時間の経過に伴う水素含有ガスの生成能力低下を抑制し得る水素含有ガス生成装置を提供する。運転制御手段Cが、脱硫部1への原燃料ガスの供給を開始して改質部2にて改質処理を開始する前に、脱硫処理触媒1cを起動時脱硫部温度に昇温させる起動時昇温処理において、脱硫処理触媒1cを脱硫部通常昇温速度で昇温させるべく、脱硫部加熱手段21を制御する通常昇温制御を実行するように構成された水素含有ガス生成装置であって、運転制御手段Cが、要低速昇温条件が満たされると、起動時昇温処理において、脱硫処理触媒1cを脱硫部通常昇温速度よりも低い脱硫部低昇温速度で昇温させるべく脱硫部加熱手段21を制御する低速昇温制御を実行するように構成されている。

目的

本発明は、かかる実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、運転時間の経過に伴う水素含有ガスの生成能力低下を抑制し得る水素含有ガス生成装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
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請求項1

容器の内部の触媒収容空間に脱硫処理触媒が収容されて、供給される原燃料ガスに対して脱硫処理を施す容器状の脱硫部と、前記脱硫部の一部を外部から加熱することで前記脱硫処理触媒を加熱する脱硫部加熱手段と、改質処理触媒が収容されて、前記脱硫部から供給される脱硫処理後の原燃料ガスを改質処理して水素ガスを主成分とする改質ガスを生成する改質部と、運転を制御する運転制御手段とが設けられ、前記運転制御手段が、前記脱硫部への原燃料ガスの供給を開始して前記改質部にて改質処理を開始する前に、前記脱硫処理触媒を起動時脱硫部温度に昇温させる起動時昇温処理において、前記脱硫処理触媒を脱硫部通常昇温速度で昇温させるべく、前記脱硫部加熱手段を制御する通常昇温制御を実行するように構成された水素含有ガス生成装置であって、前記運転制御手段が、要低速昇温条件が満たされると、前記起動時昇温処理において、前記脱硫処理触媒を前記脱硫部通常昇温速度よりも低い脱硫部低昇温速度で昇温させるべく前記脱硫部加熱手段を制御する低速昇温制御を実行するように構成されている水素含有ガス生成装置。

請求項2

容器の内部の触媒収容空間に変成処理触媒が収容されて、前記改質部から供給される改質ガスに対して、一酸化炭素二酸化炭素変成する変成処理を施す容器状の変成部と、前記変成部の一部を外部から加熱することで前記変成処理触媒を加熱する変成部加熱手段と、容器の内部の触媒収容空間に選択除去処理触媒が収容されて、前記変成部から供給される変成処理後の改質ガスに対して、一酸化炭素を選択除去する選択除去処理を施す容器状の選択除去部と、前記選択除去部の一部を外部から加熱することで前記選択除去処理触媒を加熱する選択除去部加熱手段とが設けられ、前記運転制御手段が、前記起動時昇温処理において、前記変成処理触媒を起動時変成部温度に昇温させ、且つ、前記選択除去処理触媒を起動時選択除去部温度に昇温させるように構成され、並びに、前記通常昇温制御では、前記変成処理触媒を変成部通常昇温速度で昇温させるべく、前記変成部加熱手段を制御し、且つ、前記選択除去処理触媒を選択除去部通常昇温速度で昇温させるべく、前記選択除去部加熱手段を制御し、前記低速昇温制御では、前記変成処理触媒を前記変成部通常昇温速度よりも低い変成部低昇温速度で昇温させるべく、前記変成部加熱手段を制御し、且つ、前記選択除去処理触媒を前記選択除去部通常昇温速度よりも低い選択除去部低昇温速度で昇温させるべく、前記選択除去部加熱手段を制御するように構成されている請求項1に記載の水素含有ガス生成装置。

請求項3

前記脱硫部、前記変成部及び前記選択除去部夫々の前記触媒収容空間が、扁平状の各別の容器内に形成され、前記脱硫部、前記変成部及び前記選択除去部夫々の前記触媒収容空間を夫々形成する複数の前記容器が、容器厚さ方向に積層状態に並べられている請求項2に記載の水素含有ガス生成装置。

請求項4

外気温度を検出する外気温度検出手段が設けられ、前記要低速昇温条件が、前記外気温度検出手段にて検出される外気温度が、所定の上限設定温度以下になる条件に設定されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の水素含有ガス生成装置。

請求項5

前記外気温度検出手段にて検出される外気温度が低いほど、前記脱硫部低昇温速度が低く設定される請求項4に記載の水素含有ガス生成装置。

請求項6

前記要低速昇温条件が、前記起動時昇温処理を実行する時期が、外気温度が所定の上限設定温度以下になると予測されるとして予め設定された要低速昇温期間である条件に設定されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の水素含有ガス生成装置。

請求項7

前記要低速昇温条件が、所定の設定流量で前記脱硫部に供給されるときの原燃料ガスの圧力が、所定の設定圧力以上になる条件に設定されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の水素含有ガス生成装置。

請求項8

次に改質処理を開始する改質処理開始時点を予め設定する開始時点設定手段が設けられ、前記要低速昇温条件が、前記低速昇温制御による起動時昇温処理を実行すると仮定した場合に、前記開始時点設定手段にて設定された改質処理開始時点までに、前記脱硫処理触媒を前記起動時脱硫部温度に昇温させることが可能となる条件に設定されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の水素含有ガス生成装置。

請求項9

前記運転制御手段が、前記起動時昇温処理を開始するときの前記脱硫処理触媒の温度が所定の低速昇温回避設定温度以上のときは、通常昇温制御を実行するように構成されている請求項1〜8のいずれか1項に記載の水素含有ガス生成装置。

技術分野

0001

本発明は、容器の内部の触媒収容空間に脱硫処理触媒が収容されて、供給される原燃料ガスに対して脱硫処理を施す容器状の脱硫部と、脱硫部の一部を外部から加熱することで脱硫処理触媒を加熱する脱硫部加熱手段と、改質処理触媒が収容されて、脱硫部から供給される脱硫処理後の原燃料ガスを改質処理して水素ガスを主成分とする改質ガスを生成する改質部と、運転を制御する運転制御手段とが設けられ、運転制御手段が、脱硫部への原燃料ガスの供給を開始して改質部にて改質処理を開始する前に、脱硫処理触媒を起動時脱硫部温度に昇温させる起動時昇温処理において、脱硫処理触媒を脱硫部通常昇温速度で昇温させるべく、脱硫部加熱手段を制御する通常昇温制御を実行するように構成された水素含有ガス生成装置に関する。

背景技術

0002

かかる水素含有ガス生成装置は、炭化水素系の原燃料ガスを脱硫部で脱硫すると共に、その脱硫原燃料ガスを改質部で改質処理して、水素を主成分とする水素含有ガスを生成するものであり、生成された水素含有ガスは、例えば、燃料電池消費される。
脱硫部は、容器の内部の触媒収容空間に粒状の脱硫処理触媒が収容されて、容器状に構成される。
又、起動時に、容器状の脱硫部の一部を外部から加熱することで、脱硫処理触媒を起動時脱硫部温度に加熱する脱硫部加熱手段が設けられている。
そして、脱硫部で所望通りに脱硫処理が可能になるのを速めて、所定の成分で水素含有ガスの生成が可能になるのに要する起動時間を短縮すべく、起動時に、脱硫処理触媒を起動時脱硫部温度に昇温させる起動時昇温処理においては、脱硫処理触媒を比較的高い脱硫部通常昇温速度で昇温させるべく、脱硫部加熱手段を制御する通常昇温制御が実行される(例えば、特許文献1参照。)。

0003

又、特許文献1にも開示されているように、一酸化炭素ガス濃度がより一層低い水素含有ガスを生成するために、改質部で脱硫原燃料ガスが改質処理されて生成された改質ガスに対して、一酸化炭素二酸化炭素変成する変成処理を施す変成部、及び、変成部で変成処理された改質ガスに対して、一酸化炭素を選択除去する選択除去処理を施す選択除去部が設けられる場合もある。
変成部も、容器の内部の触媒収容空間に粒状の変成処理触媒が収容されて、容器状に構成され、選択除去部も、容器の内部の触媒収容空間に粒状の選択除去処理触媒が収容されて、容器状に構成される。
変成部及び選択除去部が設けられる場合は、起動時に、容器状の変成部の一部を外部から加熱することで、変成処理触媒を起動時変成部温度に加熱する変成部加熱手段、及び、容器状の選択除去部の一部を外部から加熱することで、選択除去処理触媒を起動時選択除去部温度に加熱する選択除去部加熱手段も設けられる。

0004

そして、変成部で所望通りに変成処理が可能になるのを速めると共に、選択除去部で所望通りに選択除去処理が可能になるのを速めて、起動時間を短縮すべく、起動時昇温処理における通常昇温制御では、変成処理触媒を比較的高い変成部通常昇温速度で起動時変成部温度に昇温させるべく、変成部加熱手段を制御し、並びに、選択除去処理触媒を比較的高い選択除去部通常昇温速度で起動時選択除去部温度に昇温させるべく、選択除去部加熱手段を制御するように構成されている。

0005

図8(a)に示すように、例えば、脱硫部1の触媒収容空間Rが、扁平状の容器B内に形成され、その扁平状の触媒収容空間Rに脱硫処理触媒1cが収容される。
この容器Bは、例えば、厚さ方向視矩形状の一対の皿形状容器形成部材51の間に、厚さ方向視で矩形状の平板状の区画部材52を位置させた状態で、周辺部が溶接接続されて、内部に二つの偏平な内部空間Sが区画形成される。そして、例えば、二つの内部空間Sの一方を触媒収容空間Rとして、その触媒収容空間Rに脱硫処理触媒1cが収容されることにより、容器Bを用いて、容器状の脱硫部1が構成される。
図示を省略するが、変成部、選択除去部も、夫々、脱硫部を構成するのと同様の扁平状の容器Bを用いて、容器状に構成される。

0006

図8(a)に示すように、脱硫部加熱手段21は、例えば、厚さ方向視が矩形状で、プレート状の電気ヒータにて構成され、このようなプレート状の脱硫部加熱手段21が、触媒収容空間Rを形成する皿形状容器形成部材51の外面に当て付けて設けられて、容器状の脱硫部1の一部を外部から加熱することで脱硫処理触媒1cを加熱するように構成されている。
図示を省略するが、変成部加熱手段、選択除去部加熱手段も、夫々、脱硫部加熱手段21と同様のプレート状に構成されて、脱硫部加熱手段21と同様に、扁平状の容器Bに対して設けられる。

先行技術

0007

特開2002−356309号公報

発明が解決しようとする課題

0008

ところで、起動時昇温処理が実行される間は、脱硫部加熱手段により、脱硫部を構成する容器の一部が、比較的高い昇温速度で局所的に外部から加熱されることになる。そして、その容器における局所的に加熱される部分は、他の部分に比べて、面方向に速く且つ大きく伸びて、局所的に大きく熱膨張することになるが、その局所的に加熱される部分は、脱硫部加熱手段によって、触媒収容空間の外方側への反りが規制されるので、触媒収容空間Rの内方側へ反ることになる。
例えば、図8(a)に示すように、脱硫部1が扁平状の容器Bを用いて構成される場合、起動時昇温処理が実行されると、図8(b)に示すように、皿形状容器形成部材51において脱硫部加熱手段21により加熱される部分が、触媒収容空間の内方側へ反ることになる。尚、図8(b)は、皿形状容器形成部材51の反りの状態を分かり易く示すために、反りの状態を誇張して示している。

0009

そして、脱硫部を構成する容器の一部が局所的に触媒収容空間の内方側へ反ると、触媒収容空間に収容されている脱硫処理触媒に対して圧縮応力が加わるので、起動時昇温処理によって、脱硫処理触媒の圧壊が促進されて、脱硫処理触媒の細粒化が進行する虞がある。脱硫処理触媒の細粒化が進行すると、触媒収容空間を通流する原燃料ガスに偏流が生じ易くなるので、触媒収容空間において原燃料ガスに対して脱硫処理が施される領域が狭められて、原燃料ガスに脱硫処理を施す処理能力が低下し、延いては、水素含有ガス生成能力が低下することになる。

0010

同様に、変成部や選択除去部においても、起動時昇温処理の間に、変成処理触媒や選択除去処理触媒の圧壊による細粒化が進行する虞があるので、変成処理能力や選択除去処理能力が低下する虞があり、延いては、水素含有ガス生成能力がより一層低下することになる。

0011

本発明は、かかる実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、運転時間の経過に伴う水素含有ガスの生成能力低下を抑制し得る水素含有ガス生成装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

0012

上記目的を達成するための本発明に係る水素含有ガス生成装置は、容器の内部の触媒収容空間に脱硫処理触媒が収容されて、供給される原燃料ガスに対して脱硫処理を施す容器状の脱硫部と、前記脱硫部の一部を外部から加熱することで前記脱硫処理触媒を加熱する脱硫部加熱手段と、改質処理触媒が収容されて、前記脱硫部から供給される脱硫処理後の原燃料ガスを改質処理して水素ガスを主成分とする改質ガスを生成する改質部と、運転を制御する運転制御手段とが設けられ、
前記運転制御手段が、前記脱硫部への原燃料ガスの供給を開始して前記改質部にて改質処理を開始する前に、前記脱硫処理触媒を起動時脱硫部温度に昇温させる起動時昇温処理において、前記脱硫処理触媒を脱硫部通常昇温速度で昇温させるべく、前記脱硫部加熱手段を制御する通常昇温制御を実行するように構成された水素含有ガス生成装置であって、その特徴構成は、
前記運転制御手段が、要低速昇温条件が満たされると、前記起動時昇温処理において、前記脱硫処理触媒を前記脱硫部通常昇温速度よりも低い脱硫部低昇温速度で昇温させるべく前記脱硫部加熱手段を制御する低速昇温制御を実行するように構成されている点にある。

0013

上記特徴構成によれば、要低速昇温条件が満たされると、低速昇温制御による起動時昇温処理が実行されるので、脱硫処理触媒の温度が、脱硫部通常昇温速度よりも低い脱硫部低昇温速度にて起動時脱硫部温度に昇温する。
つまり、低速昇温制御による起動時昇温処理が実行されると、通常昇温制御による起動時昇温処理が実行される場合に比べて、脱硫処理触媒の昇温速度が遅くなる状態で、脱硫部を構成する容器の一部が局所的に外部から加熱されるので、その局所的に加熱される部分の昇温速度が遅くなる。
すると、起動時昇温処理が実行されて、脱硫部加熱手段によって、脱硫部を構成する容器の一部が外部から局所的に加熱される際に、その局所的に加熱される部分の昇温速度が遅くなる分、その局所的に加熱される部分から他の部分へ熱伝導が行きわたり易くなるので、脱硫部を構成する容器が局所的に触媒収容空間の内方側へ反るのを抑制することができる。
従って、起動時における脱硫処理触媒の圧壊を抑制することにより、脱硫部における脱硫処理能力の低下を抑制することができるので、運転時間の経過に伴う水素含有ガスの生成能力低下を抑制し得る水素含有ガス生成装置を提供することができる。

0014

本発明に係る水素含有ガス生成装置の更なる特徴構成は、容器の内部の触媒収容空間に変成処理触媒が収容されて、前記改質部から供給される改質ガスに対して、一酸化炭素を二酸化炭素に変成する変成処理を施す容器状の変成部と、前記変成部の一部を外部から加熱することで前記変成処理触媒を加熱する変成部加熱手段と、容器の内部の触媒収容空間に選択除去処理触媒が収容されて、前記変成部から供給される変成処理後の改質ガスに対して、一酸化炭素を選択除去する選択除去処理を施す容器状の選択除去部と、前記選択除去部の一部を外部から加熱することで前記選択除去処理触媒を加熱する選択除去部加熱手段とが設けられ、
前記運転制御手段が、
前記起動時昇温処理において、前記変成処理触媒を起動時変成部温度に昇温させ、且つ、前記選択除去処理触媒を起動時選択除去部温度に昇温させるように構成され、並びに、
前記通常昇温制御では、前記変成処理触媒を変成部通常昇温速度で昇温させるべく、前記変成部加熱手段を制御し、且つ、前記選択除去処理触媒を選択除去部通常昇温速度で昇温させるべく、前記選択除去部加熱手段を制御し、
前記低速昇温制御では、前記変成処理触媒を前記変成部通常昇温速度よりも低い変成部低昇温速度で昇温させるべく、前記変成部加熱手段を制御し、且つ、前記選択除去処理触媒を前記選択除去部通常昇温速度よりも低い選択除去部低昇温速度で昇温させるべく、前記選択除去部加熱手段を制御するように構成されている点にある。

0015

上記特徴構成によれば、改質部にて原燃料ガスが改質処理されて生成された改質ガスが、変成部、選択除去部を順に通流して、変成部では、改質ガスに対して、一酸化炭素を二酸化炭素に変成する変成処理が施され、選択除去部では、変成処理後の改質ガスに対して、一酸化炭素を選択除去する選択除去処理が施されるので、一酸化炭素濃度がより一層低い水素含有ガスが生成される。

0016

要低速昇温条件が満たされて、低速昇温制御による起動時昇温処理が実行されると、変成処理触媒の温度が、変成部通常昇温速度よりも低い変成部低昇温速度にて起動時変成部温度に昇温し、並びに、選択除去処理触媒の温度が、選択除去部通常昇温速度よりも低い選択除去部低昇温速度にて起動時変成部温度に昇温する。
つまり、低速昇温制御による起動時昇温処理が実行されると、通常昇温制御による起動時昇温処理が実行される場合に比べて、変成部を構成する容器及び選択除去部を構成する容器夫々における局所的に加熱される部分の昇温速度が遅くなる。
すると、起動時昇温処理が実行されて、変成部を構成する容器、選択除去部を構成する容器夫々の一部が外部から局所的に加熱される際に、夫々の局所的に加熱される部分の昇温速度が遅くなる分、夫々の局所的に加熱される部分から他の部分へ熱伝導が行きわたり易くなるので、変成部を構成する容器、選択除去部を構成する容器夫々が局所的に触媒収容空間の内方側へ反るのを抑制することができる。
従って、改質部で生成された改質ガスに対して変成処理及び選択除去処理が施されて、一酸化炭素ガスが低減されるので、一酸化炭素濃度がより一層低い水素含有ガスが生成される。そして、そのように一酸化炭素濃度がより一層低い水素含有ガスの生成が可能な水素含有ガス生成装置において、脱硫部における脱硫処理能力の低下の抑制に加えて、起動時における変成処理触媒及び選択除去処理触媒の圧壊を抑制して、変成部における変成処理能力及び選択除去部における選択除去処理能力の低下を抑制することができるので、運転時間の経過に伴う水素含有ガスの生成能力低下を抑制することができる。

0017

本発明に係る水素含有ガス生成装置の更なる特徴構成は、前記脱硫部、前記変成部及び前記選択除去部夫々の前記触媒収容空間が、扁平状の各別の容器内に形成され、
前記脱硫部、前記変成部及び前記選択除去部夫々の前記触媒収容空間を夫々形成する複数の前記容器が、容器厚さ方向に積層状態に並べられている点にある。

0018

上記特徴構成によれば、脱硫部、変成部及び選択除去部夫々を構成する複数の扁平状の容器が、容器厚さ方向に積層状態に並べられているので、水素含有ガス生成装置をコンパクトに構成することができる。
一方、脱硫部、変成部、選択除去部夫々を構成する容器が積層状態に並べられることで、夫々の容器における容器厚さ方向に直交する面を形成する部分は、容器厚さ方向における触媒収容空間の外方側への反りがきつく規制されるので、触媒収容空間の内方側へ反り易い。
そこで、起動時に要低速昇温条件が満たされると、低速昇温制御による起動時昇温処理が実行されることにより、脱硫部、変成部、選択除去部夫々を構成する容器について、夫々の容器における容器厚さ方向に直交する面を形成する部分が触媒収容空間の内方側へ反るのを効果的に抑制することができる。
従って、水素含有ガス生成装置をコンパクトに構成しながらも、運転時間の経過に伴う水素含有ガスの生成能力低下を効果的に抑制することができる。

0019

本発明に係る水素含有ガス生成装置の更なる特徴構成は、外気温度を検出する外気温度検出手段が設けられ、
前記要低速昇温条件が、前記外気温度検出手段にて検出される外気温度が、所定の上限設定温度以下になる条件に設定されている点にある。

0020

上記特徴構成によれば、外気温度検出手段にて検出される外気温度が上限設定温度以下になると、要低速昇温条件が満たされて、低速昇温制御による起動時昇温処理が実行される。
つまり、外気温度が低いほど、脱硫部を構成する容器における起動時昇温処理の開始時の温度と起動時脱硫部温度との差が大きくなるので、通常昇温制御による起動時昇温処理が実行されると、脱硫部を構成する容器の触媒収容空間内方側への局所的な反りが大きくなる。又、変成部及び選択除去部が設けられる場合は、外気温度が低いほど、変成部を構成する容器における起動時昇温処理の開始時の温度と起動時変成部温度との差が大きくなり、選択除去部を構成する容器における起動時昇温処理の開始時の温度と起動時選択除去部温度との差が大きくなるので、通常昇温制御による起動時昇温処理が実行されると、変成部を構成する容器、選択除去部を構成する容器夫々の触媒収容空間内方側への局所的な反りが大きくなる。

0021

そこで、上限設定温度を適宜設定することにより、外気温度がそれほど高くなくて、通常昇温制御による起動時昇温処理が実行されると、脱硫部を構成する容器の触媒収容空間内方側への局所的な反りが比較的大きくなる場合に、低速昇温制御による起動時昇温処理が実行されるようにして、脱硫部を構成する容器の触媒収容空間内方側への局所的な反りを抑制することができる。
又、変成部及び選択除去部が設けられる場合も、同様に低速昇温制御による起動時昇温処理が実行されるようにすることにより、変成部を構成する容器、選択除去部を構成する容器夫々の触媒収容空間内方側への局所的な反りを抑制することができる。
従って、不必要に低速昇温制御による起動時昇温処理が実行されて、起動時間が長くなるのを回避しながら、運転時間の経過に伴う水素含有ガスの生成能力低下を抑制することができる。

0022

本発明に係る水素含有ガス生成装置の更なる特徴構成は、前記外気温度検出手段にて検出される外気温度が低いほど、前記脱硫部低昇温速度が低く設定される点にある。

0023

上記特徴構成によれば、要低速昇温条件が満たされて低速昇温制御による起動時昇温処理が実行されるにしても、外気温度が低いほど、脱硫処理触媒の昇温速度が遅くなる。
つまり、外気温度が低いほど、脱硫部を構成する容器における起動時昇温処理の開始時の温度と起動時脱硫部温度との差が大きくなるので、脱硫処理触媒の昇温速度が同じであるとすると、外気温度が低いほど、起動時昇温処理の際に、脱硫部を構成する容器が局所的に触媒収容空間内方側へ反る反りの程度が大きくなる。
一方、脱硫部低昇温速度を低くするほど、脱硫処理触媒の昇温速度が遅くなるので、脱硫部を構成する容器の触媒収容空間内方側への局所的な反りを抑制することができるが、起動時間が長くなる。

0024

そこで、低速昇温制御による起動時昇温処理が実行される際に、外気温度が低いほど、脱硫部低昇温速度が低く設定されるようにして、脱硫処理触媒の昇温速度を遅くすることにより、換言すると、外気温度が高いほど、脱硫部低昇温速度が高く設定されるようにして、脱硫処理触媒の昇温速度を速くすることにより、脱硫処理触媒が起動時脱硫部温度にまで加熱されるのに要する時間が長くなるのを抑制しながら、脱硫部を構成する容器の触媒収容空間内方側への局所的な反りを効果的に抑制することができる。
従って、起動時間が長くなるのを極力抑制しながら、運転時間の経過に伴う水素含有ガスの生成能力低下を抑制することができる。

0025

本発明に係る水素含有ガス生成装置の更なる特徴構成は、前記要低速昇温条件が、前記起動時昇温処理を実行する時期が、外気温度が所定の上限設定温度以下になると予測されるとして予め設定された要低速昇温期間である条件に設定されている点にある。

0026

上記特徴構成によれば、起動時昇温処理を実行する時期が要低速昇温期間内であると、要低速昇温条件が満たされて、低速昇温制御による起動時昇温処理が実行される。
つまり、外気温度が低いほど、脱硫部を構成する容器における起動時昇温処理の開始時の温度と起動時脱硫部温度との差が大きくなるので、通常昇温制御による起動時昇温処理が実行されると、脱硫部を構成する容器の触媒収容空間内方側への局所的な反りが大きくなる。又、変成部及び選択除去部が設けられる場合は、外気温度が低いほど、変成部を構成する容器における起動時昇温処理の開始時の温度と起動時変成部温度との差が大きくなり、選択除去部を構成する容器における起動時昇温処理の開始時の温度と起動時選択除去部温度との差が大きくなるので、通常昇温制御による起動時昇温処理が実行されると、変成部を構成する容器、選択除去部を構成する容器夫々の触媒収容空間内方側への局所的な反りが大きくなる。

0027

そこで、外気温度がそれほど高くなくて、通常昇温制御による起動時昇温処理が実行されると、脱硫部を構成する容器の触媒収容空間内方側への局所的な反りが比較的大きくなると予測される期間を、要低速昇温期間として設定する。
そして、要低速昇温期間に起動時昇温処理が実行される場合は、低速昇温制御による起動時昇温処理が実行されるようにすることにより、脱硫部を構成する容器の触媒収容空間内方側への局所的な反りを抑制することができる。
又、変成部及び選択除去部が設けられる場合も、同様に低速昇温制御による起動時昇温処理が実行されるようにすることにより、変成部を構成する容器、選択除去部を構成する容器夫々の触媒収容空間内方側への局所的な反りを抑制することができる。
従って、不必要に低速昇温制御による起動時昇温処理が実行されて、起動時間が遅くなるのを回避しながら、運転時間の経過に伴う水素含有ガスの生成能力低下を抑制することができる。

0028

本発明に係る水素含有ガス生成装置の更なる特徴構成は、前記要低速昇温条件が、所定の設定流量で前記脱硫部に供給されるときの原燃料ガスの圧力が、所定の設定圧力以上になる条件に設定されている点にある。

0029

上記特徴構成によれば、設定流量で脱硫部に供給されるときの原燃料ガスの圧力が、設定圧力以上になると、要低速昇温条件が満たされて、低速昇温制御による起動時昇温処理が実行される。

0030

つまり、脱硫処理触媒の圧壊が進行して脱硫処理触媒の細粒化が進行するほど、脱硫処理触媒が収容された触媒収容空間を原燃料ガスが通流する際の圧力損失が大きくなる。
そこで、設定圧力を適宜設定することにより、脱硫処理触媒の圧壊が更に進行すると脱硫処理能力が低下する可能性がある程度にまで、脱硫処理触媒の圧壊が進行すると、低速昇温制御による起動時昇温処理が実行されるようにすることができる。すると、脱硫部を構成する容器の触媒収容空間内方側への局所的な反りを抑制することができるので、脱硫処理触媒の更なる圧壊を抑制することができる。
従って、不必要に低速昇温制御による起動時昇温処理が実行されて、起動時間が長くなるのを回避しながら、運転時間の経過に伴う水素含有ガスの生成能力低下を抑制することができる。

0031

本発明に係る水素含有ガス生成装置の更なる特徴構成は、次に改質処理を開始する改質処理開始時点を予め設定する開始時点設定手段が設けられ、
前記要低速昇温条件が、前記低速昇温制御による起動時昇温処理を実行すると仮定した場合に、前記開始時点設定手段にて設定された改質処理開始時点までに、前記脱硫処理触媒を前記起動時脱硫部温度に昇温させることが可能となる条件に設定されている点にある。

0032

上記特徴構成によれば、低速昇温制御による起動時昇温処理によって、開始時点設定手段にて設定された改質処理開始時点までに脱硫処理触媒を起動時脱硫部温度に昇温させることが可能な場合は、要低速昇温条件が満たされるとして、低速昇温制御による起動時昇温処理が実行される。

0033

つまり、低速昇温制御による起動時昇温処理によって、脱硫処理触媒を起動時脱硫部温度に昇温させるのに要する時間を、低速昇温制御での起動時昇温処理所要時間とする。又、脱硫部への原燃料ガスの供給が停止されて改質部での改質処理が停止される運転停止時点から、開始時点設定手段にて設定された改質処理開始時点までの期間を、運転停止期間とする。
運転停止期間の長さ等の条件の違いにより、低速昇温制御での起動時昇温処理所要時間が運転停止期間よりも長くなる場合がある。そして、低速昇温制御での起動時昇温処理所要時間が運転停止期間よりも長い場合に、低速昇温制御による起動時昇温処理が実行されると、脱硫処理触媒が起動時脱硫部温度に昇温するのが、開始時点設定手段にて設定された改質処理開始時点よりも遅くなって、運転開始遅れることになる。

0034

そこで、低速昇温制御での起動時昇温処理所要時間が運転停止期間と同じ長さか短い場合に、低速昇温制御による起動時昇温処理が実行されるようにすることにより、運転開始が開始時点設定手段にて設定された改質処理開始時点よりも遅くなるのを回避することができる。
従って、運転開始が開始時点設定手段にて設定された改質処理開始時点よりも遅くなるのを回避しながら、運転時間の経過に伴う水素含有ガスの生成能力低下を抑制することができる。

0035

本発明に係る水素含有ガス生成装置の更なる特徴構成は、前記運転制御手段が、前記起動時昇温処理を開始するときの前記脱硫処理触媒の温度が所定の低速昇温回避設定温度以上のときは、通常昇温制御を実行するように構成されている点にある。

0036

上記特徴構成によれば、起動時昇温処理を開始するときの脱硫処理触媒の温度が低速昇温回避設定温度以上のときは、通常昇温制御による起動時昇温処理が実行される。
つまり、起動時昇温処理を開始するときの脱硫処理触媒の温度が比較的高くて、脱硫部を構成する容器における起動時昇温処理の開始時の温度と起動時脱硫部温度との差が比較的小さいときは、通常昇温制御による起動時昇温処理が実行されても、脱硫部を構成する容器の触媒収容空間内方側への局所的な反りが比較的小さいので、脱硫処理触媒の圧壊を十分に抑制することができる。
そこで、低速昇温回避設定温度を適宜設定することにより、通常昇温制御による起動時昇温処理が実行されると、脱硫部を構成する容器の触媒収容空間内方側への局所的な反りが比較的比較的大きくなって、脱硫処理触媒の圧壊が進行する可能性があるときだけ、低速昇温制御による起動時昇温処理が実行されるようにすることができる。
従って、不必要に低速昇温制御による起動時昇温処理が実行されて、起動時間が長くなるのを回避しながら、運転時間の経過に伴う水素含有ガスの生成能力低下を抑制することができる。

図面の簡単な説明

0037

第1実施形態に係る水素含有ガス生成装置の全体構成を示すブロック図
容器状の脱硫部を示す斜視図
容器状の脱硫部における厚さ方向に沿う方向での縦断面図
実施形態に係る水素含有ガス生成装置の制御動作フローチャートを示す図
第2実施形態に係る水素含有ガス生成装置の全体構成を示すブロック図
第3実施形態に係る水素含有ガス生成装置の全体構成を示すブロック図
第4実施形態に係る水素含有ガス生成装置の全体構成を示すブロック図
脱硫処理触媒が圧壊する状態を説明する容器状の脱硫部の縦断面図

実施例

0038

以下、図面に基づいて、本発明の実施形態を説明する。
〔第1実施形態〕
先ず、第1実施形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、水素含有ガス生成装置Pは、容器B(B3)の内部の触媒収容空間Rに粒状の脱硫処理触媒1cが収容されて、供給される炭化水素系の原燃料ガスに対して脱硫処理を施す脱硫部1と、脱硫部1の一部を外部から加熱することで脱硫処理触媒1cを加熱する脱硫部ヒータ21(脱硫部加熱手段の一例)と、触媒収容空間Rに粒状の改質処理触媒2cが収容されて、脱硫部1から供給される脱硫処理後の原燃料ガス(以下、脱硫原燃料ガスと記載する場合がある)を改質処理して水素ガスを主成分とする改質ガスを生成する改質部2と、運転を制御する運転制御部(運転制御手段の一例)C等を備えて構成されている。

0039

又、水素含有ガス生成装置Pには、改質用水ポンプ30により改質用水供給路31を通して供給される改質用水を加熱して水蒸気を生成する水蒸気生成部J、及び、改質部2の改質処理触媒2cを加熱する改質用バーナ3を備えた燃焼部4が設けられている。

0040

更に、水素含有ガス生成装置Pには、容器B(B4,B5,B6)の内部の触媒収容空間Rに粒状の変成処理触媒5cが収容されて、改質部2から供給される改質ガスに対して、一酸化炭素を二酸化炭素に変成する変成処理を施す変成部5と、変成部5の一部を外部から加熱することで変成処理触媒5cを加熱する変成部ヒータ22(変成部加熱手段の一例)と、容器B(B7)の内部の触媒収容空間Rに粒状の選択酸化処理触媒(選択除去処理触媒の一例)6cが収容されて、変成部5から供給される変成処理後の改質ガスに対して、一酸化炭素を選択酸化する選択酸化処理(選択除去処理の一例)を施す選択酸化部(選択除去部の一例)6と、選択酸化部6の一部を外部から加熱することで選択酸化処理触媒6cを加熱する選択酸化部ヒータ23(選択除去部加熱手段の一例)とが設けられている。そして、一酸化炭素ガス濃度の低い(例えば10ppm以下)水素リッチな水素含有ガスを生成するように構成されている。

0041

水素含有ガス生成装置Pにて生成された水素含有ガスは燃料ガスとして、燃料ガス供給路32を通して燃料電池Gに供給される。
この燃料電池Gは、周知であるので詳細な説明及び図示を省略して簡単に説明すると、例えば、固体高分子膜電解質層とするセルを複数積層状態に設けた固体高分子型に構成され、各セルの燃料極に水素含有ガス生成装置Pから燃料ガス供給路32を通して燃料ガスを供給し、各セルの酸素極反応用空気ブロア33により空気を供給して、水素と酸素との電気化学反応により発電を行うように構成されている。

0042

図示を省略するが、燃料電池Gから発生する熱を回収すると共に、その回収熱を用いて貯湯槽湯水を加熱して貯湯槽に貯湯する排熱回収部も設けられて、コージェネレーションシステムに構成されている。

0043

脱硫部1には、原燃料ガスが原燃料ガスポンプ34により原燃料ガス供給路35を通して供給され、原燃料ガス供給路35には、燃料電池Gの出力電力を調整すべく、脱硫部1に供給される原燃料ガスの流量を調整する原燃料ガス流量調整弁36が設けられている。

0044

次に、図1に基づいて、水素含有ガス生成装置Pの各部について、説明を加える。
脱硫部1は、脱硫処理触媒1cを所定の脱硫処理温度(例えば200〜300℃の範囲)に昇温させた状態で、原燃料ガス中の硫黄化合物を水素化すると共に、その水素化物吸着して脱硫する。脱硫処理触媒1cは、触媒作用させる物質セラミック製等の多孔質粒状体担持させて構成される。ちなみに、脱硫部1における脱硫反応発熱反応である。

0045

改質部2の触媒収容空間Rには、水蒸気生成部Jで生成された水蒸気が混合された状態で、脱硫原燃料ガスが供給される。
そして、改質部2は、改質処理触媒2cを所定の改質処理温度(例えば600〜700℃の範囲)に昇温させた状態で炭化水素系の原燃料ガスを水素ガスと一酸化炭素ガスとを含む改質ガスに改質処理する。例えば、原燃料ガスがメタンガスを主成分とする天然ガスベース都市ガス(例えば、13A)である場合は、下記の反応式にて、メタンガスを水蒸気と反応させて改質処理する。改質処理触媒2cは、ルテニウムニッケル白金等の触媒作用させる物質をセラミック製等の多孔質粒状体に担持させて構成される。ちなみに、改質部2における改質反応吸熱反応である。

0046

CH4+H2O→CO+3H2

0047

変成部5は、変成処理触媒5cを所定の変成処理温度(例えば180〜250℃の範囲)に昇温させた状態で、下記の反応式にて改質ガス中の一酸化炭素ガスを水蒸気と反応させて、二酸化炭素ガスに変成させる。変成処理触媒5cは、白金、ルテニウム、ロジウム等の触媒作用させる物質をセラミック製等の多孔質粒状体に担持させて構成される。ちなみに、変成部5における変成反応は発熱反応である。

0048

CO+H2O→CO2+H2

0049

選択酸化部6は、選択酸化処理触媒6cを所定の選択酸化処理温度(例えば、80〜150℃の範囲)に昇温させた状態で、変成処理後の改質ガス中に残っている一酸化炭素ガスを選択酸化させる。選択酸化処理触媒6cは、白金、ルテニウム、ロジウム等の触媒作用させる物質をセラミック製等の多孔質粒状体に担持させて構成される。ちなみに、選択酸化部6における酸化反応は発熱反応である。

0050

水蒸気生成部Jは、燃焼部4から排出された改質用バーナ3の燃焼ガスを通流させる加熱用排ガス通流部7と、改質用水ポンプ30により改質用水供給路31を通して供給される改質用水を加熱用排ガス通流部7による加熱にて蒸発させる蒸発処理部8とを備えて構成されている。

0051

更に、水素含有ガス生成装置Pには、改質部2から排出された高温の改質ガスにより脱硫部1にて脱硫された脱硫原燃料ガスを加熱する脱硫後原燃料熱交換器Ea、その脱硫後原燃料用熱交換器Eaにて熱交換後の改質ガスにより脱硫部1にて脱硫処理する原燃料ガスを加熱する脱硫前原燃料用熱交換器Eb、及び、加熱用排ガス通流部7から排出された燃焼ガスを通流させて、その燃焼ガスにより変成部5を冷却する冷却用排ガス通流部9が設けられている。

0052

脱硫後原燃料用熱交換器Eaは、改質部2から排出された改質ガスを通流させる上流側改質ガス通流部10と、改質部2に供給する脱硫原燃料ガスを通流させる脱硫後原燃料通流部11とを熱交換自在に設けて構成され、脱硫前原燃料用熱交換器Ebは、上流側改質ガス通流部10から排出された改質ガスを通流させる下流側改質ガス通流部12と、脱硫部1に供給する原燃料ガスを通流させる脱硫前原燃料通流部13とを熱交換自在に設けて構成されている。

0053

この実施形態では、改質部2、燃焼部4等を一体的に組み付けて、改質装置Mが構成されている。
図1に基づいて、改質装置Mについて説明を加える。
改質装置Mは、夫々円筒状の内筒14と外筒15とを同軸状に配設し、それらの両端を上板16及び底板17にて閉塞し、更に、内筒14の内部に、円筒状の輻射筒18を、一端を上板16に固定し、他端を底板17から離間させた状態で、内筒14と同軸状に設けて構成されている。
内筒14と外筒15との間に環状の触媒収容空間Rが形成され、その触媒収容空間Rに改質処理触媒2cが充填されて、内筒14、外筒15、上板16及び底板17等により、改質部2が構成される。
又、改質用バーナ3が、内筒14と同軸状に上板16に支持された状態で、内筒14内の空間を燃焼空間とするように設けられ、内筒14、上板16及び底板17等により、燃焼部4が構成されている。

0054

改質装置Mは、その上板16が上方を向く姿勢で配置される。
改質用バーナ3には、燃焼用ガス燃料を供給する燃焼用ガス燃料供給路38が接続され、燃焼用ガス燃料ポンプ39が、都市ガス(13A等)を燃焼用ガス燃料として燃焼用ガス燃料供給路38に供給するように設けられている。又、燃料電池Gの燃料極から水素が残存した状態で排出されるオフガスを燃焼用ガス燃料として導くオフガス路40、及び、燃焼用空気ブロア41からの燃焼用空気を導く燃焼用空気供給路42が、混合器43を介して燃焼用ガス燃料供給路38に接続されている。
更に、燃焼用ガス燃料供給路38には、都市ガスの流量を調整する燃焼用ガス燃料流量調整弁44が設けられている。

0055

上板16には、水蒸気が混合された脱硫原燃料ガスを通流させるガス処理流路45が、外筒15と内筒14との間の触媒収容空間Rに連通する状態で、並びに、改質用バーナ3の燃焼ガスを通流させる燃焼ガス流路46が、内筒14と輻射筒18との間の環状空間に連通する状態で、夫々、接続されている。
又、上板16には、改質部温度センサ27が、触媒収容空間Rに収容されている改質処理触媒2cの温度を検出するように支持されている。
又、底板17には、改質部2で改質処理された改質ガスを通流させるガス処理流路45が、外筒15と内筒14との間の触媒収容空間Rに連通する状態で接続されている。

0056

そして、燃焼用ガス燃料供給路38からの燃焼用ガス燃料と燃焼用空気供給路42からの燃焼用空気とを混合器43で混合させて、その混合気を改質用バーナ3にて燃焼させることにより、燃焼ガスが輻射筒18内を下方に流動した後、底板17に衝突して、内筒14と輻射筒18との間の環状空間を上方に流動して、燃焼ガス流路46に排出され、その燃焼ガスの保有熱及び輻射筒18からの輻射熱が内筒14を伝熱して、改質処理触媒2cが加熱される。
改質処理触媒2cを改質処理が可能な改質処理温度に加熱するに当たって、オフガスだけでは不足する不足分を都市ガスにて補うように、燃焼用ガス燃料流量調整弁44により都市ガスの流量が調整される。

0057

図1図3に示すように、水素含有ガス生成装置Pを構成する各部のうち、改質装置M以外の各部は、内部に扁平状の内部空間Sを形成する扁平状の容器Bを用いて構成されている。
そして、水素含有ガス生成装置Pは、改質装置M及び複数の容器Bを、改質装置Mを中間に位置させた状態で容器厚さ方向に積層状態に並べ、それら複数の容器Bを容器並び方向(容器厚さ方向に相当する)両側から押し付け手段(図示省略)にて押し付けることにより構成されている。このように構成された水素含有ガス生成装置Pが、容器並び方向を略水平方向に沿わせた姿勢で設置される。

0058

各容器Bは、ステンレス等の伝熱性を有する耐熱金属製であり、図2及び図3に示すように、厚さ方向視で矩形状の一対の皿形状容器形成部材51の間に、厚さ方向視で矩形状の平板状の区画部材52を位置させた状態で、周辺部が溶接接続されて構成され、内部に二つの偏平な内部空間Sが区画形成されている。
容器Bの区画部材52には、必要に応じて、両側の内部空間Sを連通する連通口53が設けられている

0059

この実施形態では、水素含有ガス生成装置Pは、7個の容器Bを用いて構成されている。尚、7個の容器Bの区別が明確になるように、便宜上、容器を示す符号Bの後に、図1において左からの並び順を示す符号1,2,3……………7を付す。
尚、図2及び図3は、左から3個目の容器B3を示すものであり、詳細は後述するが、この容器B3は、脱硫部1と脱硫前原燃料通流部13を構成するものである。

0060

図1に示すように、左端の容器B1における左側の内部空間Sを有する部分にて加熱用排ガス通流部7が構成され、右側の内部空間Sを有する部分にて蒸発処理部8が構成されている。つまり、この左端の容器B1により、水蒸気生成部Jが構成されている。

0061

左から2個目の容器B2における左側の内部空間Sを有する部分により、上流側改質ガス通流部10が構成され、右側の内部空間Sを有する部分により、脱硫後原燃料通流部11が構成されている。つまり、この左から2個目の容器B2にて、脱硫後原燃料用熱交換器Eaが構成されている。

0062

図2及び図3にも示すように、左から3個目の容器B3における左側の内部空間Sを触媒収容空間Rとし、その触媒収容空間Rに脱硫処理触媒1cを収容して、左側の内部空間Sを有する部分により脱硫部1が構成され、右側の内部空間Sを有する部分により、脱硫前原燃料通流部13が構成されている。
脱硫部ヒータ21は、厚さ方向視が矩形状で、プレート状の電気ヒータにて構成され、この脱硫部ヒータ21が、左から3個目の容器B3における左側面、即ち、脱硫部1の側面を形成する皿形状容器形成部材51に当て付けて設けられている。
図2及び図3に示すように、脱硫部1の側面を形成する皿形状容器形成部材51には、脱硫部ヒータ21を入れ込むための凹部51dが設けられ、脱硫部ヒータ21は、この凹部51dに入れ込まれた状態で、皿形状容器形成部材51に当て付けて設けられている。

0063

この脱硫部1を構成する容器B3には、脱硫部温度センサ24が、触媒収容空間Rに収容されている脱硫処理触媒1cの温度を検出するように支持されている。

0064

左から4個目の容器B4における左側の内部空間Sを有する部分により、下流側改質ガス通流部12が構成され、右側の内部空間Sを触媒収容空間Rとし、その触媒収容空間Rに変成処理触媒5cを収容して、右側の内部空間Sを有する部分により変成部5が構成されている。
左から5個目の容器B5における左側の内部空間Sを触媒収容空間Rとし、その触媒収容空間Rに変成処理触媒5cを収容して、左側の内部空間Sを有する部分により変成部5が構成され、右側の内部空間Sを有する部分により、冷却用排ガス通流部9が構成されている。

0065

左から6個目の容器B6における左右の内部空間Sをいずれも触媒収容空間Rとし、各触媒収容空間Rに変成処理触媒5cを収容して、左から6個目の容器B6により変成部5が構成されている。
つまり、左から4個目の容器B4にて構成される変成部5、左から5個目の容器B5にて構成される変成部5、左から6個目の容器B6にて構成される変成部5を、夫々、1段目、2段目、3段目として、順に改質ガスを通流させるように構成されて、変成部5が3段に設けられている。

0066

変成部5を構成する左から6個目の容器B6には、変成部温度センサ25が、触媒収容空間Rに収容されている変成処理触媒5cの温度を検出するように支持されている。

0067

変成部ヒータ22も、厚さ方向視が矩形状で、プレート状の電気ヒータにて構成され、この変成部ヒータ22が、左から4個目の容器B4と5個目の容器B5との間に、両側の変成部5の側面を形成する皿形状容器形成部材51に当て付けて設けられ、更に、同様の変成部ヒータ22が、左から6個目の容器B6における右側の側面、即ち、変成部5の側面を形成する皿形状容器形成部材51に当て付けて設けられている。
図示を省略するが、変成部ヒータ22を当て付ける皿形状容器形成部材51にも、脱硫部ヒータ21を当て付ける皿形状容器形成部材51と同様の凹部51dが設けられ、変成部ヒータ22は、この凹部51dに入れ込まれた状態で、皿形状容器形成部材51に当て付けて設けられている。

0068

左から7個目、即ち右端の容器B7における左側の内部空間Sを有する部分は、何にも用いずに伝熱調整用とされ、右側の内部空間Sを触媒収容空間Rとし、その触媒収容空間Rに選択酸化処理触媒6cを収容して、右側の内部空間Sを有する部分により選択酸化部6が構成されている。

0069

選択酸化部6を構成する右端の容器B7には、選択酸化部温度センサ26が、触媒収容空間Rに収容されている選択酸化処理触媒6cの温度を検出するように支持されている。

0070

選択酸化部ヒータ23も、厚さ方向視が矩形状で、プレート状の電気ヒータにて構成され、この選択酸化部ヒータ23が、左から7個目の容器B7における右側面、即ち、選択酸化部6の側面を形成する皿形状容器形成部材51に当て付けた状態で設けられている。
図示を省略するが、選択酸化部ヒータ23を当て付ける皿形状容器形成部材51にも、脱硫部ヒータ21を当て付ける皿形状容器形成部材51と同様の凹部51dが設けられ、選択酸化部ヒータ23は、この凹部51dに入れ込まれた状態で、皿形状容器形成部材51に当て付けて設けられている。

0071

そして、図1に示すように、上述の7個の容器Bと改質装置Mが、左端の容器B1と左から2個目の容器B2との間に改質装置Mを位置させると共に、左端の容器B1と改質装置Mとの間、改質装置Mと左から2個目の容器B2との間、左から2個目の容器B2と左から3個目の容器B3との間の夫々に断熱材47が配置された状態で、押し付け手段により容器並び方向両側から押し付けられて、密接状態に並べて設けられている。更に、選択酸化部6を構成する右端の容器B7の側方に、その容器B7に向けて通風するように冷却用ファン48が設けられている。

0072

上述のような配置形態で7個の容器Bと改質装置Mを配置するに当たっては、改質部2を改質処理温度に維持するように、改質用バーナ3の燃焼量を調整し、且つ、選択酸化部6を選択酸化処理温度に維持するように、冷却用ファン48の通風量を調節して冷却能力を調節することにより、脱硫部1及び変成部5がそれぞれの処理温度になるように、隣接するもの同士の伝熱状態が予め設定されている。

0073

次に、図1に基づいて、各容器Bに流体を供給したり、各容器Bから流体を排出するための、各容器Bに対する流路の接続形態について説明する。尚、各容器B内の内部空間Sにおいては、流体を上部から供給して下方側に向けて通流させて下部から排出する、あるいは、流体を下部から供給して上方側に向けて通流させて上部から排出するように、流体を上下方向に通流させるので、各流路は、各容器Bの内部空間Sの上端部又は下端部に接続される。

0074

原燃料ガス供給路35が脱硫前原燃料通流部13に接続され、脱硫部1と脱硫後原燃料通流部11とが、その脱硫後原燃料通流部11と改質部2とが、その改質部2と上流側改質ガス通流部10とが、その上流側改質ガス通流部10と下流側改質ガス通流部12とが、1段目の変成部5と2段目の変成部5とが、2段目の変成部5と3段目の変成部5とが、3段目の変成部5と選択酸化部6とが、夫々、ガス処理流路45にて接続され、更に、その選択酸化部6と燃料電池Gとが燃料ガス供給路32にて接続されている。

0075

3段目の変成部5と選択酸化部6とを接続するガス処理流路45と改質用水供給路31とにわたって、原料水予熱用熱交換器49が設けられている。
又、脱硫部1と脱硫後原燃料通流部11とを接続するガス処理流路45には、脱硫原燃料ガスに水蒸気を混合させるためのエジェクタ29が設けられている。

0076

燃焼部4と加熱用排ガス通流部7とが、その加熱用排ガス通流部7と冷却用排ガス通流部9が、夫々、燃焼ガス流路46にて接続されて、燃焼部4から排出される燃焼ガスを、加熱用排ガス通流部7、冷却用排ガス通流部9の順に通流させて排出するように構成されている。

0077

前述の改質用水供給路31が、蒸発処理部8の下端に接続され、加熱用排ガス通流部7による加熱により蒸発処理部8にて生成された水蒸気を導く水蒸気流路50がエジェクタ29に接続されている。

0078

つまり、原燃料ガス供給路35を通して供給される原燃料ガスを脱硫部1にて脱硫処理し、その脱硫原燃料ガスに、蒸発処理部8にて生成されて水蒸気路50を通して供給される水蒸気をエジェクタ29にて混合させ、その水蒸気を混合させた脱硫原燃料ガスを改質部2にて改質処理し、その改質ガスを1段目、2段目、3段目の変成部5にて変成処理し、その変成処理した改質ガスを選択酸化部6にて選択酸化処理して、一酸化炭素濃度の低い水素含有ガスを生成し、その水素含有ガスを燃料ガスとして燃料ガス供給路32を通じて燃料電池Gに供給するように構成されている。

0079

次に、運転制御部Cの制御動作について説明する。
図1に示すように、運転制御部Cには、時系列的熱消費データ及び時系列的な電力消費データを管理して、その管理データに基づいて、燃料電池Gの運転条件を設定する学習部Cpを備えられて、運転制御部Cは、学習部Cpにて設定された運転条件で燃料電池Gを運転するように、水素含有ガスを生成すべく、水素含有ガス生成装置Pの運転を制御するように構成されている。
ちなみに、学習部Cpは、燃料電池Gの運転条件として、例えば、電力負荷追従して発電する電力負荷追従運転を実行するとして、燃料電池Gの運転時間帯を設定するが、このように時系列的な熱消費データ及び時系列的な電力消費データに基づいて燃料電池Gの運転条件を設定する機能、所謂、学習機能としては、周知の種々の手法を用いることが可能であるので、詳細な説明を省略する。

0080

運転制御部Cは、脱硫部1への原燃料ガスの供給を開始して改質部2にて改質処理を開始する前において、運転開始指令指令されると、脱硫処理触媒1cを起動時脱硫部温度に昇温させるべく脱硫部ヒータ21を制御し、改質処理触媒2cを起動時改質部温度に昇温させるべく、改質用バーナ3の燃焼量を調整する起動時昇温処理を実行した後、脱硫部1へ原燃料ガスを供給して水素含有ガスを生成する通常運転を実行し、運転停止指令が指令されると、脱硫部1への原燃料ガスの供給を停止する停止処理を実行して、水素含有ガス生成装置Pの運転を停止する。
この実施形態では、変成部5及び選択酸化部6が設けられているので、運転制御部Cは、起動時昇温処理では、変成処理触媒5cを起動時変成部温度に昇温させるべく変成部ヒータ22を制御し、且つ、選択酸化処理触媒6cを起動時選択酸化部温度(起動時選択除去部温度の一例)に昇温させるべく選択酸化部ヒータ23を制御するように構成されている。

0081

運転制御部Cは、起動時昇温処理では、脱硫処理触媒1cを脱硫部通常昇温速度で昇温させるべく、脱硫部ヒータ21を制御する通常昇温制御を実行するように構成されている。
更に、この実施形態では、変成部5及び選択酸化部6が設けられているので、運転制御部Cは、通常昇温制御では、変成処理触媒5cを変成部通常昇温速度で昇温させるべく、変成部ヒータ22を制御し、且つ、選択酸化処理触媒6cを選択酸化部通常昇温速度(選択除去部通常昇温速度の一例)で昇温させるべく、選択酸化部加熱ヒータ23を制御するように構成されている。

0082

ここで、起動時改質部温度は、上記の改質処理温度(例えば600〜700℃の範囲)か、その改質処理温度よりも多少低い温度に設定される。
同様に、起動時脱硫部温度は、上記の脱硫処理温度(例えば200〜300℃の範囲)か、その脱硫処理温度よりも多少低い温度に、起動時変成部温度は、上記の変成処理温度(例えば180〜250℃の範囲)か、その変成処理温度よりも多少低い温度に、起動時選択酸化部温度は、上記の選択酸化処理温度(例えば、80〜150℃の範囲)か、その選択酸化処理温度よりも多少低い温度に、夫々、設定される。
又、脱硫部通常昇温速度、変成部通常昇温速度、選択酸化部通常昇温速度は、夫々、例えば30〜40℃/分の範囲内の同じ値に設定され、この実施形態では、例えば30℃/分に設定される。尚、脱硫部通常昇温速度、変成部通常昇温速度、選択酸化部通常昇温速度は、夫々、異なる値に設定することも可能である。
つまり、起動時昇温処理を実行すると、脱硫部1での脱硫処理、改質部2での改質処理、変成部5での変成処理及び選択酸化部6での選択酸化処理が可能、又は、略可能な状態となるので、起動時昇温処理を実行すると、脱硫部1へ原燃料ガスを供給して水素含有ガスを生成する通常運転を開始することが可能となる。

0083

本発明では、脱硫部1の触媒収容空間Rに収容されている脱硫処理触媒1cの圧壊を抑制するために、運転制御部Cが、要低速昇温条件が満たされると、起動時昇温処理において、脱硫処理触媒1cを脱硫部通常昇温速度よりも低い脱硫部低昇温速度で昇温させるべく脱硫部ヒータ21を制御する低速昇温制御を実行するように構成されている。
この実施形態では、変成部5及び選択酸化部6が設けられているので、変成部5の触媒収容空間Rに収容されている変成処理触媒5cの圧壊を抑制すると共に、選択酸化部6の触媒収容空間Rに収容されている選択酸化処理触媒6cの圧壊を抑制するために、運転制御部Cは、低速昇温制御では、変成処理触媒5cを変成部通常昇温速度よりも低い変成部低昇温速度で昇温させるべく、変成部ヒータ22を制御し、且つ、選択除去処理触媒6cを選択酸化部通常昇温速度よりも低い選択酸化部低昇温速度(選択除去部低昇温速度の一例)で昇温させるべく、選択除去部ヒータ23を制御するように構成されている。
ここで、脱硫部低昇温速度、変成部低昇温速度、選択酸化部低昇温速度は、夫々、例えば15℃/分以下の同じ値に設定される。尚、脱硫部低昇温速度、変成部低昇温速度、選択酸化部低昇温速度は、夫々、異なる値に設定することも可能である。

0084

又、運転制御部Cが、起動時昇温処理を開始するときの脱硫処理触媒1cの温度が所定の低速昇温回避設定温度以上のときは、通常昇温制御を実行するように構成されている。ここで、低速昇温回避設定温度は、例えば、100℃以上で且つ起動時脱硫部温度よりも低い温度に設定される。

0085

通常昇温制御にて起動時昇温処理を実行したときに、脱硫処理触媒1cを起動時脱硫部温度に昇温させるのに要する時間、即ち、通常昇温制御での起動時昇温処理所要時間は、予め、分かっている。
又、低速昇温制御にて起動時昇温処理を実行したときに、脱硫処理触媒1cを起動時脱硫部温度に昇温させるのに要する時間、即ち、低速昇温制御での起動時昇温処理所要時間も、予め、分かっている。
そして、低速昇温制御での起動時昇温処理所要時間は、通常昇温制御での起動時昇温処理所要時間よりも長くなる。
そこで、この第1実施形態では、学習部Cpにて設定された運転条件で燃料電池Gが運転される学習運転の実行中は、学習部Cpにて設定された燃料電池Gの運転時間帯の開始時点から、少なくとも低速昇温制御での起動時昇温処理所要時間を遡った時点に達することに基づいて、運転開始指令が指令され、当該運転時間帯の終了時点に達することに基づいて、運転停止指令が指令されるように構成されている。
又、図示を省略するが、運転制御部Cに対して、手動操作で運転開始指令及び運転停止指令を指令する運転スイッチも設けられている。つまり、この運転スイッチにより、学習運転を休止して、人為操作で運転開始指令を指令することも可能となっている。

0086

運転制御部Cの制御動作について、説明を加える。
図4のフローチャートに示すように、運転制御部Cは、運転開始指令が指令されると、要低速昇温条件が満たされるか否かを判断し、要低速昇温条件が満たされる場合は、脱硫部温度センサ24の検出温度を読み込んで、その検出温度が低速昇温回避設定温度よりも低いときは、低速昇温制御による起動時昇温処理を実行し、その検出温度が低速昇温回避設定温度以上の場合は、通常昇温制御による起動時昇温処理を実行し、低速昇温条件が満たされない場合も、通常昇温制御による起動時昇温処理を実行する(ステップ#1〜5)。
起動時昇温処理が終了すると、運転停止指令が指令されるまで、通常運転を実行し、運転停止指令が指令されると、停止処理を実行して運転を停止する(ステップ#6〜8)。

0087

運転制御部Cは、通常昇温制御による起動時昇温処理では、燃焼用ガス燃料ポンプ39及び燃焼用空気ブロア41を作動させて、改質用バーナ3を燃焼させると共に、改質部温度センサ27の検出温度が起動時改質部温度になるように、改質用バーナ3の燃焼量を調整すべく燃焼用ガス燃料流量調整弁44を制御し、並びに、脱硫部温度センサ24の検出温度が脱硫部通常昇温速度で昇温して起動時脱硫部温度になるように、脱硫部ヒータ21の加熱量(供給電力)を調整し、且つ、変成部温度センサ25の検出温度が変成部通常昇温速度で昇温して起動時変成部温度になるように、変成部ヒータ22の加熱量(供給電力)を調整し、且つ、選択酸化部温度センサ26の検出温度が選択酸化部通常昇温速度で昇温して起動時選択酸化部温度になるように、選択酸化部ヒータ23の加熱量(供給電力)を調整する。尚、改質用バーナ3への燃焼用空気の流量が燃焼量に見合った流量になるように調整されるが、そのような燃焼用空気流量調整手法は周知であるので、説明を省略する。

0088

又、運転制御部Cは、低速昇温制御による起動時昇温処理では、燃焼用ガス燃料ポンプ39及び燃焼用空気ブロア41を作動させて、改質用バーナ3を燃焼させると共に、改質部温度センサ27の検出温度が起動時改質部温度になるように、改質用バーナ3の燃焼量を調整すべく燃焼用ガス燃料流量調整弁44を制御し、並びに、脱硫部温度センサ24の検出温度が脱硫部低昇温速度で昇温して起動時脱硫部温度になるように、脱硫部ヒータ21の加熱量(供給電力)を調整し、且つ、変成部温度センサ25の検出温度が変成部低昇温速度で昇温して起動時変成部温度になるように、変成部ヒータ22の加熱量(供給電力)を調整し、且つ、選択酸化部温度センサ26の検出温度が選択酸化部低昇温速度で昇温して起動時選択酸化部温度になるように、選択酸化部ヒータ23の加熱量(供給電力)を調整する。

0089

運転制御部Cは、改質部温度センサ27の検出温度が起動時改質部温度になり、且つ、脱硫部温度センサ24の検出温度が起動時脱硫部温度になり、且つ、変成部温度センサ25の検出温度が起動時変成部温度になり、且つ、選択酸化部温度センサ26の検出温度が起動時選択酸化部温度になると、脱硫部ヒータ21、変成部ヒータ22及び選択酸化部ヒータ23を停止させて、起動時昇温処理を終了する。

0090

運転制御部Cは、起動時昇温処理を終了すると、原燃料ガスポンプ34、改質用水ポンプ30及び冷却用ファン48を作動させて、通常運転を開始する。
この通常運転では、運転制御部Cは、改質部温度センサ27の検出温度を改質処理温度に維持するように、改質用バーナ3の燃焼量を調整すべく燃焼用ガス燃料流量調整弁44を制御すると共に、選択酸化部温度センサ26の検出温度を選択酸化処理温度に維持するように、冷却用ファン37の通風量を調節し、並びに、電力負荷に追従して燃料電池Gの出力電力を出力電力調整範囲で調整すべく、脱硫部1に供給される原燃料ガスの流量を調整するように、原燃料ガス流量調整弁36を制御する。尚、蒸発処理部8に供給される改質用水の流量が、脱硫部1に供給される原燃料ガスの流量に見合った流量になるように調整されるが、そのような改質用水の流量の調整手法は、周知の各種手法を用いることができるので、説明を省略する。

0091

運転制御部Cは、停止処理では、改質用バーナ3の消火、冷却用ファン48の停止、原燃料ガスポンプ34の停止による原燃料ガスの供給停止、改質用水ポンプ30の停止による改質用水の供給停止等の各処理を所定の手順で行って、通常運転を終了する。

0092

図1に示すように、この第1実施形態では、外気温度を検出する外気温度センサ60(外気温度検出手段の一例)が設けられている。
そして、要低速昇温条件が、外気温度センサ60にて検出される外気温度が、所定の上限設定温度以下になる条件に設定されている。ここで、上限設定温度は、例えば、30℃に設定されている。

0093

更に、外気温度センサ60にて検出される外気温度が低いほど、脱硫部低昇温速度が低く設定される。
例えば、外気温度センサ60にて検出される外気温度が、10℃以下のときは、脱硫部低昇温速度が5℃/分に設定され、外気温度センサ60にて検出される外気温度が、10℃よりも高く且つ20℃以下のときは、脱硫部低昇温速度が10℃/分に設定され、外気温度センサ60にて検出される外気温度が、20℃よりも高く且つ30℃以下のときは、脱硫部低昇温速度が15℃/分に設定される。

0094

又、変成部低昇温速度及び選択酸化部低昇温速度も、脱硫部低昇温速度と同様に、外気温度センサ60にて検出される外気温度が低いほど低く設定される。尚、この第1実施形態では、脱硫部低昇温速度、変成部低昇温速度及び選択酸化部低昇温速度は、夫々、互いに同一の値に設定されるので、以下では、脱硫部低昇温速度、変成部低昇温速度及び選択酸化部低昇温速度を低昇温速度と総称する場合がある。

0095

低速昇温制御での起動時昇温処理所要時間では、低昇温速度が5℃/分のときが最も長くなる。
そこで、この第1実施形態では、学習運転において運転開始指令が指令される時点は、学習部Cpにて設定された燃料電池Gの運転時間帯の開始時点から、低昇温速度が5℃/分のときの低速昇温制御での起動時昇温処理所要時間を遡った時点に設定されている。

0096

そして、運転制御部Cは、運転開始指令が指令されると、外気温度センサ60にて検出される外気温度を読み込んで、その外気温度が上限設定温度以下のときは、要低速昇温条件が満たされるとし、更に、脱硫部温度センサ24にて検出される脱硫処理触媒1cの温度を読み込んで、その脱硫処理触媒1cの温度が低速昇温回避設定温度よりも低いときは、外気温度に応じた低昇温速度による低速昇温制御にて、起動時昇温処理を実行する。

0097

運転制御部Cは、外気温度センサ60にて検出される外気温度が上限設定温度以下であって、要低速昇温条件が満たされる場合でも、脱硫部温度センサ24にて検出される脱硫処理触媒1cの温度が低速昇温回避設定温度以上であれば、通常昇温制御による起動時昇温処理を実行し、又、外気温度が上限設定温度よりも高くて、要低速昇温条件が満たされない場合も、通常昇温制御による起動時昇温処理を実行する。

0098

この第1実施形態の水素含有ガス生成装置Pでは、外気温度が上限設定温度(例えば30℃)以下になると、要低速昇温条件が満たされるとして、低速昇温制御による起動時昇温処理が実行される。しかも、要低速昇温条件が満たされて低速昇温制御による起動時昇温処理が実行されるにしても、外気温度が高いほど、脱硫処理触媒1cの昇温速度が速くなるので、脱硫処理触媒1cが起動時脱硫部温度にまで加熱されるのに要する時間が長くなるのを抑制しながら、脱硫部1を構成する容器B(B3)の触媒収容空間R内方側への局所的な反りを効果的に抑制することができる。

0099

同様に、変成処理触媒5cが起動時変成部温度にまで加熱されるのに要する時間が長くなるのを抑制しながら、変成部5を構成する容器B(B4,5,6)の触媒収容空間R内方側への局所的な反りを効果的に抑制することができると共に、選択酸化処理触媒6cが起動時選択除去部温度にまで加熱されるのに要する時間が長くなるのを抑制しながら、選択酸化部6を構成する容器B(B7)の触媒収容空間R内方側への局所的な反りを効果的に抑制することができる。
従って、起動時間が長くなるのを極力抑制しながら、運転時間の経過に伴う水素含有ガスの生成能力低下を抑制することができる。

0100

以下、本発明の第2〜第4の各実施形態を説明するが、各実施形態は要低速昇温条件の別の実施形態を説明するものであり、要低速昇温条件に関連する構成以外の構成は上記の第1実施形態と同様である。従って、重複説明を避けるために、第1実施形態と同じ構成要素や同じ作用を有する構成要素については、同じ符号を付すことにより説明を省略して、主として、要低速昇温条件、及び、それに関連する構成について説明する。

0101

〔第2実施形態〕
この第2実施形態では、要低速昇温条件が、起動時昇温処理を実行する時期が、外気温度が所定の上限設定温度以下になると予測されるとして予め設定された要低速昇温期間である条件に設定されている。
ここで、所定の上限設定温度は、例えば、30℃に設定されている。
そして、要低速昇温期間が、期(11月〜3月)、中間期(4月〜5月、10月)、初夏期(6月、9月)の3期に区分されて設定されている。

0102

つまり、要低速昇温期間が、予測される外気温度に応じて、複数に区分されて設定される。そして、予測される外気温度が低い要低速昇温期間の区分け部分ほど、脱硫部低昇温速度、変成部低昇温速度及び選択酸化部低昇温速度夫々が低く設定される。尚、この第2実施形態では、脱硫部低昇温速度、変成部低昇温速度及び選択酸化部低昇温速度は、夫々、互いに同一の値に設定されるので、以下では、脱硫部低昇温速度、変成部低昇温速度及び選択酸化部低昇温速度を低昇温速度と総称する場合がある。
例えば、冬期の要低速昇温期間に対応して、低昇温速度が5℃/分に設定され、中間期の要低速昇温期間に対応して、低昇温速度が10℃/分に設定され、初夏晩夏期の要低速昇温期間に対応して、低昇温速度が15℃/分に設定される。

0103

図5に示すように、この第2実施形態では、運転制御部Cに、内蔵のカレンダー機能によって月日を認識する月日認識手段61が備えられている。
そして、学習運転の実行中は、月日認識手段61により、学習部Cpにて設定された次の運転時間帯の開始時点が含まれる月日(以下、改質処理開始月日と記載する場合がある)が認識され、運転制御部Cは、月日認識手段61により認識された改質処理開始月日に応じて、下記の如き運転開始指令時点設定条件に基づいて、運転開始指令が指令される運転開始指令時点を設定するように構成されている。

0104

改質処理開始月日が要低速昇温期間外の場合は、学習部Cpにて設定された燃料電池Gの運転時間帯の開始時点から、通常昇温制御での起動時昇温処理所要時間を遡った時点。
改質処理開始月日が冬期の要低速昇温期間である場合は、学習部Cpにて設定された燃料電池Gの運転時間帯の開始時点から、低昇温速度が5℃/分のときの低速昇温制御での起動時昇温処理所要時間を遡った時点。
改質処理開始月日が中間期の要低速昇温期間である場合は、学習部Cpにて設定された燃料電池Gの運転時間帯の開始時点から、低昇温速度が10℃/分のときの低速昇温制御での起動時昇温処理所要時間を遡った時点。
改質処理開始月日が初夏晩夏期の要低速昇温期間である場合は、学習部Cpにて設定された燃料電池Gの運転時間帯の開始時点から、低昇温速度が15℃/分のときの低速昇温制御での起動時昇温処理所要時間を遡った時点。

0105

学習運転の実行中、設定された運転開始指令時点に達すると、月日認識手段61により、その指令時点の月日が運転開始指令月日として認識され、運転制御部Cは、月日認識手段61により認識された運転開始指令月日が要低速昇温期間内であると、要低速昇温条件が満たされると判断し、その運転開始指令月日が要低速昇温期間外であると、要低速昇温条件が満たされないと判断する。
そして、運転制御部Cは、要低速昇温条件が満たされると判断したときは、脱硫部温度センサ24にて検出される脱硫処理触媒1cの温度を読み込んで、脱硫処理触媒1cの温度が低速昇温回避設定温度よりも低い場合は、運転開始指令月日が含まれる要低速昇温期間の区分け部分に応じた低昇温速度による低速昇温制御にて、起動時昇温処理を実行し、脱硫処理触媒1cの温度が低速昇温回避設定温度以上の場合は、通常昇温制御による起動時昇温処理を実行する。
又、運転制御部Cは、要低速昇温条件が満たされないと判断したときは、通常昇温制御による起動時昇温処理を実行する。

0106

又、運転スイッチにより、人為操作で運転開始指令が指令されたときは、月日認識手段61により、その指令時点の月日が運転開始指令月日として認識され、運転制御部Cは、上記の学習運転時と同様に、月日認識手段61により認識された運転開始指令月日に基づく要低速昇温条件が満たされるか否かの判断、脱硫処理触媒1cの温度が低速昇温回避設定温度よりも低いか否かの判断結果に基づいて、通常昇温制御による起動時昇温処理か、低速昇温制御による起動時昇温処理かのいずれかを実行する。

0107

この第2実施形態の水素含有ガス生成装置Pでは、外気温度が上限設定温度(例えば30℃)以下になると予測される要低速昇温期間に起動時昇温処理が実行される場合は、低速昇温制御による起動時昇温処理が実行される。
しかも、要低速昇温期間が、予測される外気温度に応じて複数に区分され、予測される外気温度が低い区分け部分ほど、低昇温速度が低く設定される。つまり、低速昇温制御による起動時昇温処理が実行されるにしても、予測される外気温度が高い区分け部分ほど、脱硫処理触媒1cの昇温速度が速くなるので、脱硫処理触媒1cが起動時脱硫部温度にまで加熱されるのに要する時間が長くなるのを抑制しながら、脱硫部1を構成する容器B(B3)の触媒収容空間R内方側への局所的な反りを効果的に抑制することができる。

0108

同様に、変成処理触媒5cが起動時変成部温度にまで加熱されるのに要する時間が長くなるのを抑制しながら、変成部5を構成する容器B(B4,5,6)の触媒収容空間R内方側への局所的な反りを効果的に抑制することができると共に、選択酸化処理触媒6cが起動時選択除去部温度にまで加熱されるのに要する時間が長くなるのを抑制しながら、選択酸化部6を構成する容器B(B7)の触媒収容空間R内方側への局所的な反りを効果的に抑制することができる。
従って、起動時間が長くなるのを極力抑制しながら、運転時間の経過に伴う水素含有ガスの生成能力低下を抑制することができる。

0109

〔第3実施形態〕
この第3実施形態では、要低速昇温条件が、所定の設定流量で改質部2に供給されるときの原燃料ガスの圧力が、所定の設定圧力以上になる条件に設定されている。
図6に示すように、原燃料ガス供給路35には、原燃料ガスの圧力を検出する原燃料ガス圧力センサ62が設けられている。
ここで、設定流量は、例えば、燃料電池Gを定格出力で運転するために必要な原燃料ガスの流量である定格流量に設定され、以下では、その設定流量で改質部2に供給されるときの原燃料ガスの圧力を定格流量時圧力と称する場合がある。そして、水素含有ガス生成装置Pを初めて運転したときの定格流量時圧力を初期圧力とすると、設定圧力は、例えば、初期圧力の1.5倍に設定される。

0110

そして、運転制御部Cは、通常運転の実行中は、原燃料ガス圧力センサ62にて検出される定格流量時圧力を監視し、その定格流量時圧力が設定圧力以上になると、要低速昇温条件が満たされるとし、次に、運転開始指令が指令されたときは、低速昇温制御での起動時昇温処理を実行するように構成されている。

0111

更に、定格流量時圧力が、設定圧力以上で高くなるほど、脱硫部低昇温速度、変成部低昇温速度及び選択酸化部低昇温速度夫々が低く設定される。尚、この第3実施形態でも、脱硫部低昇温速度、変成部低昇温速度及び選択酸化部低昇温速度は、夫々、互いに同一の値に設定されるので、以下では、脱硫部低昇温速度、変成部低昇温速度及び選択酸化部低昇温速度を低昇温速度と総称する場合がある。
例えば、原燃料ガスの定格流量時圧力が設定圧力以上で、設定圧力の1.2倍未満のときは、低昇温速度が15℃/分に設定され、原燃料ガスの定格流量時圧力が設定圧力の1.2倍以上で、設定圧力の1.4倍未満のときは、低昇温速度が10℃/分に設定され、原燃料ガスの定格流量時圧力が設定圧力の1.4倍以上のときは、低昇温速度が5℃/分に設定される。

0112

この第3実施形態では、学習運転の実行中は、下記のように、通常運転中に原燃料ガス圧力センサ62にて検出される定格流量時圧力に応じて、次に運転開始指令が指令される時点が設定される。
原燃料ガス圧力センサ62にて検出される定格流量時圧力が設定圧力未満のときは、学習部Cpにて設定された燃料電池Gの運転時間帯の開始時点から、通常昇温制御での起動時昇温処理所要時間を遡った時点。
原燃料ガス圧力センサ62にて検出される定格流量時圧力が設定圧力以上で、設定圧力の1.2倍未満の間は、学習部Cpにて設定された燃料電池Gの運転時間帯の開始時点から、低昇温速度が15℃/分のときの低速昇温制御での起動時昇温処理所要時間を遡った時点。
原燃料ガス圧力センサ62にて検出される定格流量時圧力が設定圧力の1.2倍以上で、設定圧力の1.4倍未満の間は、学習部Cpにて設定された燃料電池Gの運転時間帯の開始時点から、低昇温速度が10℃/分のときの低速昇温制御での起動時昇温処理所要時間を遡った時点。
原燃料ガス圧力センサ62にて検出される定格流量時圧力が設定圧力の1.4倍以上のときは、学習部Cpにて設定された燃料電池Gの運転時間帯の開始時点から、低昇温速度が5℃/分のときの低速昇温制御での起動時昇温処理所要時間を遡った時点。

0113

運転制御部Cは、通常運転の実行中は、原燃料ガス圧力センサ62にて検出される定格流量時圧力を監視し、その定格流量時圧力が設定圧力以上になると、要低速昇温条件が満たされるとする。
そして、運転制御部Cは、要低速昇温条件が満たされたときは、定格流量時圧力に基づいて、次に運転開始指令が指令される時点を設定し、その設定した運転開始指令時点に達すると、脱硫部温度センサ24にて検出される脱硫処理触媒1cの温度を読み込んで、その脱硫処理触媒1cの温度が低速昇温回避設定温度よりも低いときは、直前の通常運転時の定格流量時圧力に応じた低昇温速度による低速昇温制御にて、起動時昇温処理を実行し、脱硫部温度センサ24にて検出される脱硫処理触媒1cの温度が低速昇温回避設定温度以上のときは、通常昇温制御による起動時昇温処理を実行する。

0114

又、運転スイッチにより、人為操作で運転開始指令が指令されたときも、運転制御部Cは、直前の通常運転時における要低速昇温条件が満たされるか否かの判断結果、及び、運転開始指令が指令された時点の脱硫処理触媒1cの温度が低速昇温回避設定温度よりも低いか否かの判断結果に基づいて、上記の学習運転時と同様に、通常昇温制御による起動時昇温処理か、低速昇温制御による起動時昇温処理かのいずれかを実行する。

0115

この第3実施形態の水素含有ガス生成装置Pでは、原燃料ガス圧力センサ62にて検出される定格流量時圧力が設定圧力以上になると、低速昇温制御による起動時昇温処理が実行される。つまり、脱硫処理触媒1cの圧壊が更に進行すると脱硫処理能力が低下する可能性がある程度にまで、脱硫処理触媒1cの圧壊が進行することにより、原燃料ガスの定格流量時圧力が高くなると、低速昇温制御による起動時昇温処理が実行される。

0116

しかも、原燃料ガスの定格流量時圧力が設定圧力以上で高くなるほど、低速昇温制御における低昇温速度が低く設定される。つまり、触媒収容空間Rに収容されている脱硫処理触媒1cの細粒化の進行度合いに応じて、細粒化が進行するほど、脱硫処理触媒1cの昇温速度が遅くなるので、脱硫部1を構成する容器B(B3)の触媒収容空間R内方側への局所的な反りを抑制して、脱硫処理触媒1cの更なる圧壊を抑制することができるようになり、結果的に、脱硫処理能力の低下を効果的に抑制することができる。
このように脱硫処理能力の低下を効果的に抑制できるのと同様に、変成処理能力及び選択酸化処理能力の低下も効果的に抑制することができる。
従って、運転時間の経過に伴う水素含有ガスの生成能力低下をより一層抑制することができる。

0117

〔第4実施形態〕
図7に示すように、この第4実施形態では、次に改質処理を開始する改質処理開始時点を予め設定する開始時点設定手段63が設けられ、要低速昇温条件が、低速昇温制御を実行すると仮定した場合に、開始時点設定手段に63にて設定された改質処理開始時点までに、脱硫処理触媒1cを脱硫処理温度に昇温させることが可能となる条件に設定されている。

0118

学習部Cpにて設定される燃料電池Gの運転時間帯の開始時点は、改質処理開始時点に相当するので、この第4実施形態では、開始時点設定手段63は、学習部Cpにより構成されることになる。
この第4実施形態では、低速昇温制御における低昇温速度は、一義的に(例えば5℃/分)に設定される。

0119

運転制御部Cは、停止処理を実行して通常運転を停止したときに、その通常運転の停止時点から、学習部Cpにより設定された運転時間帯の開始時点までの期間である停止期間が、低速昇温制御での起動時昇温処理所要時間と同じか、それよりも長い場合は、要低速昇温条件が満たされると判断する。
そして、運転制御部Cは、要低速昇温条件が満たされると判断した場合は、学習部Cpにて設定された燃料電池Gの運転時間帯の開始時点から、低速昇温制御による起動時昇温処理所要時間を遡った時点に達すると、運転開始指令が指令されたとして、脱硫部温度センサ24にて検出される脱硫処理触媒1cの温度を読み込んで、その脱硫処理触媒1cの温度が低速昇温回避設定温度よりも低いときは、低速昇温制御による起動時昇温処理を実行し、その脱硫処理触媒1cの温度が低速昇温回避設定温度以上の場合は、通常昇温制御による起動時昇温処理を実行する。
又、運転制御部Cは、要低速昇温条件が満たされないと判断したときは、学習部Cpにて設定された燃料電池Gの運転時間帯の開始時点から、通常昇温制御による起動時昇温処理所要時間を遡った時点に達すると、通常昇温制御による起動時昇温処理を実行する。

0120

この第4実施形態の水素含有ガス生成装置Pでは、運転開始が学習部Cpにて設定された運転開始時点よりも遅くなるのを回避しながら、運転時間の経過に伴う水素含有ガスの生成能力低下を抑制することができる。

0121

〔別実施形態〕
(A)上記の第1実施形態では、外気温度センサ60にて検出される外気温度が低いほど、脱硫部低昇温速度が低く設定されるように構成したが、外気温度センサ60にて検出される外気温度が上限設定温度以下になって、要低速昇温条件が満たされると、脱硫部低昇温速度が一義的に設定されるように構成しても良い。

0122

(B)上記の第2実施形態では、要低速昇温期間が、予測される外気温度に応じて複数に区分され、予測される外気温度が低い区分け部分ほど、低昇温速度が低く設定されるように構成したが、要低速昇温期間を区分せずに、低昇温速度を一義的に設定しても良い。

0123

(C)上記の第3実施形態では、所定の設定流量で改質部2に供給されるときの原燃料ガスの圧力が設定圧力以上になって、要低速昇温条件が満たされるときは、原燃料ガスの圧力が高くなるほど、低昇温速度が低く設定されるように構成したが、要低速昇温条件が満たされるときは、低昇温速度が一義的に設定されるように構成しても良い。

0124

(D)上記の第4実施形態においては、開始時点設定手段63を学習部Cpにて構成して、改質処理開始時点が自動的に設定される場合について例示したが、次に燃料電池Gの運転を開始する運転開始日時を手動操作で設定する予約部を設けて、改質処理開始時点を人為的に設定するように構成しても良い。

0125

(E)選択除去処理部の具体的な例として、上記の第1〜第4の各実施形態では、改質ガス中の一酸化炭素ガスを選択酸化して除去する選択酸化部6を設けたが、これに代えて、触媒収容空間Rに選択メタン化触媒を収容して、改質ガス中の一酸化炭素ガスを選択的にメタン化して除去する選択メタン化処理部を設けても良い。

0126

(F)改質装置Mの具体構成は、上記の第1〜第4の各実施形態において説明した構成に限定されるものではない。例えば、改質装置Mを、上記の各実施形態と同様の扁平状の内部空間Sを2室備えた扁平状の容器Bを用いて構成しても良い。つまり、扁平状の容器Bにおける一方の内部空間Sを有する部分を用いて扁平状の改質部2を構成し、他方の内部空間Sを有する部分を用いて扁平状の燃焼部7を構成することになる。

0127

(G)本発明に係る水素含有ガス生成装置の用途は、上記の第1〜第4の各実施形態で例示した燃料電池用に限定されるものではなく、水素精製濃縮装置用等、種々の用途の水素含有ガス生成装置に適用することができる。

0128

尚、上記の実施形態(別実施形態を含む、以下同じ)で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することが可能であり、又、本明細書において開示された実施形態は例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されず、本発明の目的を逸脱しない範囲内で適宜改変することが可能である。

0129

以上説明したように、運転時間の経過に伴う水素含有ガスの生成能力低下を抑制し得る水素含有ガス生成装置を提供することができる。

0130

1脱硫部
1c脱硫処理触媒
2改質部
2c改質処理触媒
5変成部
5c変成処理触媒
6選択酸化部(選択除去部)
6c選択酸化処理触媒(選択除去処理触媒)
21 脱硫部ヒータ(脱硫部加熱手段)
22 変成部ヒータ(変成部加熱手段)
23 選択酸化部ヒータ(選択除去部加熱手段)
60外気温度センサ(外気温度検出手段)
63開始時点設定手段
B容器
C運転制御部(運転制御手段)
R触媒収容空間

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