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技術 照明装置

出願人 パラマウントベッド株式会社国立大学法人千葉大学
発明者 下村義弘三宅徳久
出願日 2015年10月15日 (4年8ヶ月経過) 出願番号 2015-203736
公開日 2017年4月20日 (3年2ヶ月経過) 公開番号 2017-076539
状態 特許登録済
技術分野 意識の状態を変化させる装置
主要キーワード 近傍帯域 自転周期 空圧センサ 定常発光 活動モード 休息状態 覚醒水準 色パルス
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年4月20日)のものです。
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図面 (6)

課題

昼間のように、覚醒状態を強くしたい場合に、青白い光になることがなく、調光範囲が広い照明を得ることができ、夜間のように、休息効果を強くしたい場合には、睡眠阻害しないと共に、色の視認性を高めることができる。

解決手段

活動モードにおいて、赤色光緑色光パルス波形が、無発光レベル低値0レベルと、有発光レベルの高値D4,D3とを有する。青色光のパルス波形は、低い発光レベルの低値D1と、高い発光レベルの高値D2とを有する。また、赤色光のパルス波形及び緑色光のパルス波形の低値0レベルと、青色光のパルス波形の高値D2とが同期している。一方、休息モードにおいては、赤色光と緑色光が、いずれも無発光レベルの低値0と、有発光レベルの高値N3,N2とを有するパルス波形を有し、青色光が、一定レベルの発光強度N1を有するように、発光が制御される。

概要

背景

LED(発光ダイオード)は、その発光光波長を容易に制御することができ、青色光白色光等を任意に設定して照射することができる。また、青色光が人体に対して覚醒作用を有する等、発光光の人体に対する影響も明らかになっている。

特許文献1には、主光源からの白色光と、副光源からの青色光とを、相補的に(相互的に)照射し,白色光を主に照射し、青色光を間欠的に照射する照明装置が開示されている。これにより、連続光として白色光及び青色光を照射するよりも、覚醒水準を向上させることができるとしている。また、青色光の時間的な幅を短くして点灯することにより、視覚的には白い光としながらも、非視覚的作用によって生体覚醒をもたらす効果があるとされている。

また、特許文献2には、夜間受光時のメラトニン分泌抑制による睡眠障害を起こさずに、視覚情報の確保を実現するために、光源からの出力に対応した分光成分のうちの少なくとも410nmから505nmの波長域における分光成分を減衰又はカットするフィルタを設けた屋内用照明装置が開示されている。この減衰又はカットする波長域は、青色帯域である。

更に、特許文献3には、夜間の睡眠を促進するメラトニン分泌を抑制しにくい照明を得るために、環形蛍光ランプと青色LEDを光源とする照明器具が提案されている。この照明器具においては、環形蛍光ランプを点灯中に、青色LEDを環形蛍光ランプとは別に独立に点灯する。環形蛍光ランプは、ベースとしてメラトニン分泌抑制作用白熱電球と同程度以下に低減すると共に、又は昼間には、メラトニン分泌を抑制する青成分を多く含む発光を簡単に実現するとされる。

概要

昼間のように、覚醒状態を強くしたい場合に、青白い光になることがなく、調光範囲が広い照明を得ることができ、夜間のように、休息効果を強くしたい場合には、睡眠を阻害しないと共に、色の視認性を高めることができる。活動モードにおいて、赤色光緑色光パルス波形が、無発光レベル低値0レベルと、有発光レベルの高値D4,D3とを有する。青色光のパルス波形は、低い発光レベルの低値D1と、高い発光レベルの高値D2とを有する。また、赤色光のパルス波形及び緑色光のパルス波形の低値0レベルと、青色光のパルス波形の高値D2とが同期している。一方、休息モードにおいては、赤色光と緑色光が、いずれも無発光レベルの低値0と、有発光レベルの高値N3,N2とを有するパルス波形を有し、青色光が、一定レベルの発光強度N1を有するように、発光が制御される。

目的

本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、昼間のように、覚醒状態を強くしたい場合に、青白い光になることがなく、調光範囲が広い照明装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

赤色のLED光発光する第1発光部と、緑色のLED光を発光する第2発光部と、青色のLED光を発光する第3発光部と、前記第1発光部からの発光光を制御する第1ドライバと、前記第2発光部からの発光光を制御する第2ドライバと、前記第3発光部からの発光光を制御する第3ドライバと、前記赤色光と前記緑色光が、いずれも無発光レベル低値と、有発光レベルの高値とを有するパルス波形であり、前記青色光が、ロウ発光レベルの低値と、ハイ発光レベルの高値とを有するパルス波形であると共に、前記赤色光のパルス波形及び前記緑色光のパルス波形の低値と、前記青色光のパルス波形の高値とが同期するように、前記第1乃至第3ドライバを制御する制御部と、を有することを特徴とする照明装置

請求項2

赤色のLED光を発光する第1発光部と、緑色のLED光を発光する第2発光部と、青色のLED光を発光する第3発光部と、前記第1発光部からの発光光を制御する第1ドライバと、前記第2発光部からの発光光を制御する第2ドライバと、前記第3発光部からの発光光を制御する第3ドライバと、活動モードにおいて、前記赤色光と前記緑色光が、いずれも無発光レベルの低値と、有発光レベルの高値とを有するパルス波形を有し、前記青色光が、ロウ発光レベルの低値と、ハイ発光レベルの高値とを有するパルス波形を有すると共に、前記赤色光のパルス波形及び前記緑色光のパルス波形の低値と、前記青色光のパルス波形の高値とが同期するように、前記第1乃至第3ドライバを制御すると共に、休息モードにおいて、前記赤色光と前記緑色光が、いずれも無発光レベルの低値と、有発光レベルの高値とを有するパルス波形を有し、前記青色光が、一定レベル発光強度を有するように、前記第1乃至第3ドライバを制御する制御部と、を有することを特徴とする照明装置。

請求項3

前記活動モードにおいて、青色パルス光の高値の期間は、100μs以上であり、前記青色パルス光の高値の発光強度は、12μW/cm2以上であることを特徴とする請求項2に記載の照明装置。

請求項4

前記第1乃至第3発光部は、ベッドが設置された部屋の照明を担うものであり、前記制御部は、ベッド上の利用者体動及び/又は活動量を検出するセンサ検出信号に基づいて、ベッド利用者覚醒状態であるか、睡眠状態であるかを判定し、この判定結果に基づいて、前記活動モード又は前記休息モードを設定することを特徴とする請求項2又は3に記載の照明装置。

請求項5

前記制御部は、昼間時を活動モードとし、夜間時を休息モードとして、前記活動モードと、前記休息モードとを、タイマーにより切り替えることを特徴とする請求項2又は3に記載の照明装置。

技術分野

0001

本発明は、人体に対する覚醒作用と、人体に対する睡眠作用とを効果的に得ることができる照明装置に関する。

背景技術

0002

LED(発光ダイオード)は、その発光光波長を容易に制御することができ、青色光白色光等を任意に設定して照射することができる。また、青色光が人体に対して覚醒作用を有する等、発光光の人体に対する影響も明らかになっている。

0003

特許文献1には、主光源からの白色光と、副光源からの青色光とを、相補的に(相互的に)照射し,白色光を主に照射し、青色光を間欠的に照射する照明装置が開示されている。これにより、連続光として白色光及び青色光を照射するよりも、覚醒水準を向上させることができるとしている。また、青色光の時間的な幅を短くして点灯することにより、視覚的には白い光としながらも、非視覚的作用によって生体覚醒をもたらす効果があるとされている。

0004

また、特許文献2には、夜間受光時のメラトニン分泌抑制による睡眠障害を起こさずに、視覚情報の確保を実現するために、光源からの出力に対応した分光成分のうちの少なくとも410nmから505nmの波長域における分光成分を減衰又はカットするフィルタを設けた屋内用照明装置が開示されている。この減衰又はカットする波長域は、青色帯域である。

0005

更に、特許文献3には、夜間の睡眠を促進するメラトニン分泌を抑制しにくい照明を得るために、環形蛍光ランプと青色LEDを光源とする照明器具が提案されている。この照明器具においては、環形蛍光ランプを点灯中に、青色LEDを環形蛍光ランプとは別に独立に点灯する。環形蛍光ランプは、ベースとしてメラトニン分泌抑制作用白熱電球と同程度以下に低減すると共に、又は昼間には、メラトニン分泌を抑制する青成分を多く含む発光を簡単に実現するとされる。

先行技術

0006

特開2012−119221号公報
特開2005−230171号公報
特開2007−299714号公報

発明が解決しようとする課題

0007

しかしながら、特許文献1の照明装置は、青色の強度が白と同じであるため、もたらされる非視覚的作用は十分ではない。また、白に青が加わるため、青白い照明になり、調光範囲が狭い。更に、夜間にこの照明を用いると、メラトニンが抑制されて睡眠を阻害するため、使用は日中に限られる。特許文献2及び特許文献3の照明装置は、青色近傍帯域を除去してしまうため、夜間において睡眠は阻害しないが、色の視認性が悪くなり、血色の判別が困難になると共に、高齢者に使うと、視認性が悪いため、床上面の状態を適切に判別できず、転倒リスクが高まるという問題点がある。また、在宅医療では、血色を判別しにくくなり、生活上の支障が生じるという問題点がある。

0008

本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、昼間のように、覚醒状態を強くしたい場合に、青白い光になることがなく、調光範囲が広い照明装置を提供することを目的とし、更に、夜間のように、休息効果を強くしたい場合には、睡眠を阻害しないと共に、色の視認性を高めることができる照明装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0009

本発明に係る照明装置は、
赤色のLED光を発光する第1発光部と、
緑色のLED光を発光する第2発光部と、
青色のLED光を発光する第3発光部と、
前記第1発光部からの発光光を制御する第1ドライバと、
前記第2発光部からの発光光を制御する第2ドライバと、
前記第3発光部からの発光光を制御する第3ドライバと、
前記赤色光と前記緑色光が、いずれも無発光レベル低値と、有発光レベルの高値とを有するパルス波形であり、前記青色光が、ロウ発光レベルの低値と、ハイ発光レベルの高値とを有するパルス波形であると共に、前記赤色光のパルス波形及び前記緑色光のパルス波形の低値と、前記青色光のパルス波形の高値とが同期するように、前記第1乃至第3ドライバを制御する制御部と、
を有することを特徴とする。

0010

本発明に係る他の照明装置は、
赤色のLED光を発光する第1発光部と、
緑色のLED光を発光する第2発光部と、
青色のLED光を発光する第3発光部と、
前記第1発光部からの発光光を制御する第1ドライバと、
前記第2発光部からの発光光を制御する第2ドライバと、
前記第3発光部からの発光光を制御する第3ドライバと、
活動モードにおいて、前記赤色光と前記緑色光が、いずれも無発光レベルの低値と、有発光レベルの高値とを有するパルス波形を有し、前記青色光が、ロウ発光レベルの低値と、ハイ発光レベルの高値とを有するパルス波形を有すると共に、前記赤色光のパルス波形及び前記緑色光のパルス波形の低値と、前記青色光のパルス波形の高値とが同期するように、前記第1乃至第3ドライバを制御すると共に、休息モードにおいて、前記赤色光と前記緑色光が、いずれも無発光レベルの低値と、有発光レベルの高値とを有するパルス波形を有し、前記青色光が、一定レベル発光強度を有するように、前記第1乃至第3ドライバを制御する制御部と、
を有することを特徴とする。

0011

この場合に、前記活動モードにおいて、青色パルス光の高値の期間は、100μs以上であり、前記青色パルス光の高値の発光強度は、12μW/cm2以上であることが好ましい。

0012

例えば、前記第1乃至第3発光部は、ベッドが設置された部屋の照明を担うものであり、前記制御部は、ベッド上の利用者体動及び/又は活動量を検出するセンサ検出信号に基づいて、ベッド利用者が覚醒状態であるか、睡眠状態であるかを判定し、この判定結果に基づいて、前記活動モード又は前記休息モードを設定することとすることができる。

0013

又は、前記制御部は、昼間時を活動モードとし、夜間時を休息モードとして、前記活動モードと、前記休息モードとを、タイマーにより切り替えることとすることもできる。

発明の効果

0014

本発明によれば、日中は青色の独立した高強度パルスによって非視覚的作用をより強くもたらして覚醒度を高め、夜間は青色を低レベル定常発光として他の色と混色させ、視認性は確保したままで非視覚的な覚醒作用を減弱させる。この照明をベッドサイドシーリングライトなどの生活照明として使うと、一日を通して視認性を損なうことなく、日中は覚醒度を高めて夜間は睡眠しやすい効果を生体に与える。

図面の簡単な説明

0015

本発明の実施形態に係る照明装置のLEDの駆動波形を示す図である。
本発明の実施形態に係る照明装置が適用されたベッドサイド照明設備を示すブロック図である。
LEDの駆動波形の変形例を示す図である。
本発明の実施形態の照明装置が設置された病室を示す模式図である。
本発明の実施形態の照明装置の具体例を示す斜視図である。

実施例

0016

以下、本発明の実施形態について、添付の図面を参照して具体的に説明する。図1は、本発明の実施形態に係る照明装置のLEDの駆動波形を示す図、図2は、本発明の実施形態に係る照明装置が適用されたベッドサイド照明設備を示すブロック図である。図4に示すように、病室内のベッド1上に、ベッド利用者が横たわっており、その病室内のベッドの近傍に、スタンドとしてのLED5が設置されていて、病室内を照明している。図2に示すように、ベッド1には、ベッド使用者がベッド上に在床しているか、又は離床しているか、また、背ボトムが起き上がっているか、又は水平状態にあるかを検知するために、ベッドに印加される荷重を検出する複数個のセンサ2が設置されている。このセンサ2の検出信号は、制御部3に入力され、制御部3は、このセンサ2が検出したベッド利用者の状態に基づいて、赤色光、緑色光、青色光を発光させるために、赤色LED用ドライバ4a、緑色LED用ドライバ4b及び青色LED用ドライバ4cを制御する。LED5には、赤色発光ダイオード(LED5a)、緑色発光ダイオード(LED5b)及び青色発光ダイオード(LED5C)が設置されており、赤色LED用ドライバ4a、緑色LED用ドライバ4b及び青色LED用ドライバ4cは、制御部3からの信号に基づいて、LED5(5a、5b、5c)の赤色光、緑色光及び青色光の各パルス光の発光を駆動する。

0017

制御部3は、センサ2からの検出信号に基づき、ベッド利用者の在床又は離床を検知し、ベッド1の背ボトムの起き上がり又は下降を検知する。また、制御部3は、センサ2からの検出信号により、ベッド上のベッド利用者の体動又は活動量を検出し、ベッド利用者の体動があるか若しくは活動量が高いかによりベッド利用者が覚醒状態にあることを認識し、又はベッド利用者の体動がないか若しくは活動量が低いかによりベッド利用者が休息状態にあることを認識する。即ち、センサ2のうち、ベッドの荷重を検出する荷重センサが検出した荷重変動、又はマットレスの下に配置された空圧センサが検出した圧力変動を基に、制御部3は、ベッド利用者の体動の有無及び/又は活動状態を検出し、それを検出した場合に、ベッド利用者が覚醒状態にあると認識する。また、制御部3は、センサ2からの検出信号により、ベッド利用者が在床しているか、離床しているかを判断する。そして、制御部3は、ベッド利用者がベッド1上に在床しており、体動があるか又は活動状態が高い場合は、ベッド利用者が覚醒状態にあると検知し、ベッド利用者が在床しているが、体動がないか又は活動状態が低い場合は、制御部3は、ベッド利用者が睡眠又は休息状態にあると検知して、後述のように、LED5の照明を制御する。更に、ベッド利用者が長時間離床している場合は、制御部3はLED5の発光を停止し、照明をオフにする。この長時間と判断される基準となる時間は、例えば、1〜60分であり、この基準時間以上、離床しているときに、照明をオフにする。

0018

図1(a)は、活動モードにおけるLEDの各色光発光パターン(パルス波形)を示し、図1(b)は、休息モードにおけるLEDの各色光の発光パターン(パルス波形)を示す。活動モードとは、昼間時のように、人間が活動するのに好都合なモードである。また、休息モードとは、夜間時のように、人間が睡眠又は休息をとるのに好都合なモードである。

0019

図1に示すように、両モードにおける各色LEDの発光パターンは、休息モードの青色光を除いて、パルス発光である。図1(a)に示すように、活動モードにおいては、青色LEDの発光は、振幅(発光強度)の高値がD2、低値がD1(D2>D1)であり、緑色LEDの発光は、振幅の高値がD3、低値が0であり、赤色LEDの発光は、振幅の高値がD4、低値が0である。そして、青色光の発光強度が高値D2である期間はt1、低値D1である期間はt2である。また、青色光のパルス光が高値D2である期間と、緑色光及び赤色光のパルス光が低値0である期間とが同期しており、青色光が高値である期間は、緑色光及び赤色光が非点灯状態にある。

0020

一方、図1(b)に示すように、休息モードにおいては、青色LEDの発光は低強度N1の常時発光又は定常発光である。また、緑色LED及び赤色LEDの発光パターンは、夫々高値がN2及びN3、いずれも低値が0のパルス発光である。

0021

青色、緑色、赤色の発光は、人間に対し、視覚で青色、緑色、赤色の光を認識させ、これらの青色、緑色及び赤色の混色は、白色として認識させるというように、各色のLED発光は、人間に対して視覚的作用を及ぼす。その一方、青色の発光は、人間に対し、覚醒作用を及ぼすというように、非視覚的作用を及ぼす。よって、青色光は、人間に対し、昼間の活動時に、好ましい作用を及ぼすが、夜間は、睡眠を傷害するというように、好ましくない作用を及ぼす。この青色光の非視覚的作用は公知であるが、本発明は、青色光のもつ非視覚的作用の持続性を有効に利用することにより、調光範囲が広く、色の視認性が高い照明を得ることに特徴がある。

0022

図1(a)に示すように、活動モードにおいては、青色光の強いパルス的な発光の後、青色光の弱い発光が続き、緑色光及び赤色光は、青色光の強い発光がある期間t1は、0レベルになり、青色光が弱い発光に移った後、この青色光が弱発光している期間t2、緑色光及び赤色光が高値D3,D4にて発光する。この期間t1において、緑色光及び赤色光が非発光であるのは、青色光は、劣加法性という性質を有し、他の緑色又は赤色の発光が存在すると、青色光のもつ覚醒作用(非視覚的作用)が弱まるからである。

0023

ヒトの網膜にあるメラノプシン網膜神経節細胞(mRGC)は、青い光に特異的に反応し、ヒトの体温などの1日の変動である概日リズムサーカディアンリズム)を地球の自転周期に合わせている。mRGCは形及び色を認識する役目、即ち光の視覚的作用には、ほとんど役に立っておらず、もっぱら非視覚的作用を生体にもたらす。つまり、mRGCは、特定の色の光に反応して、無自覚下で生体に影響を及ぼし、例えば日中に覚醒度を高めたり、又は夜間に睡眠をもたらしたりする役割がある。このmRGCによる非視覚的作用は比較的強めの青色の光で覚醒作用が顕著であり、また、mRGCの活動はごく瞬間的な光に対しても、その後数十秒にわたって持続的に反応する特徴がある。よって、短期間t1の青色光の強い発光で、青色光の覚醒作用というmRGCへの非視覚的作用が持続的に生じ、青色光の強度が低いt2の期間も、この非視覚的作用(覚醒作用)がmRGCに有効に作用する。一方、この青色光に他の色光を加えて暴露すると、照度は高くなるものの、劣加法性により非視覚作用が減弱してしまう。このため、t1の期間は、緑色光及び赤色光は強度を0にする。

0024

また、t2の期間においても、青色光は弱強度D1(ベースレベル)で発光を継続する。仮に、このt2の期間において、緑色光及び赤色光のみを発光させると、照明光は黄色となり、黄色のみで照らされている状態は、視認性が極めて低下する。この視認性としては、例えば、人間の血色があり、血色の視認が困難になる。よって、視認性を確保するために、このt2の期間においても、基本的には、青色光を弱強度D1で発光させる。しかし、本発明においては、t2の期間において、青色光を発光させず、青色光の発光強度比D1/D3及びD1/D4が0であっても良い。この場合、このt2の期間においては、赤色光と緑色光との混色の黄色光になり、黄色光がLEDから発光する。一方、t2の期間において、青色光が低値でも存在する場合は、白っぽい黄色光となる。このとき、人間の視覚による色温度認識特性は、t1+t2を十分に短くすることにより、t1+t2の期間の全体で認識されるものとなり、赤色光が、D4×t2/(t1+t2)、緑色光が、D3×t2/(t1+t2)、青色光が、(D1×t2+D2×t1)/(t1+t2)の強度で連続して発光している場合と同じ色温度になる。従って、D1=0であっても、D2のパルス高さを大きくすることにより、同じ色温度を認識することができる。このように、本発明においては、t1の期間において、赤色光及び緑色光の発光を0にして、青色光のみを発光させ、t2の期間において、青色光を0にするか、又は弱く発光させて、覚醒作用と、血色の視認性等を確保する。

0025

この活動モード(日中モード)におけるLEDの発光は、ある程度の強度の赤色光と緑色光との混色光、即ち黄色光と、それより高めの強度の青色光とが、高い周波数で交互に発光するものであり、青色光はベースレベルでも発光を続けるので、人間には、色温度が高く、照度が高い定常発光として、視覚的に作用する。そして、赤色光及び緑色光と、青色光との発光時間の比率を変えることで、色温度を調整することができる。また、各色の発光強度、即ち振幅を変えるか、発光1周期ごとにブランクの時間を入れてその時間幅を変えることにより、照度を調整することができる。

0026

なお、この赤色光及び緑色光のパルス光の高値の期間t2は、青色光のパルス光の高値の期間t1と重なってはいけない。しかし、この赤色光及び緑色光のパルス光の高値の期間t2と、青色光のパルス光の高値の期間t1との間に、赤色光及び緑色光の非発光の期間が存在しても良い。また、赤色光及び緑色光のパルス光の高値の期間は、相互に時間的にずれていても良いが、大部分で重なっている方が好ましい。

0027

図1(b)に示すように、休息モードにおいては、青色光は、弱いレベルN1で定常発光とし、赤色光及び緑色光は、一般的なパルス幅変調制御とする。この休息モードは、人には、色温度が低く、照度が低い定常発光に見える。夜間等の休息モードにおいても、青色光は、弱い強度N1で定常発光させる必要がある。これは、前述の如く、赤色光及び緑色光のみの場合は、全体として黄色状態の発光となり、ベッド利用者の血色等を視認することが困難であるためである。青色光も混色させることにより、照明装置としては白色光で環境を照らすことができ、夜間の視認性を高めることができる。この場合でも、青色光に対し、他の赤色光又は緑色光を加えることにより、青色光の劣加法性により、照度が十分に得られていても、青色光の非視覚作用を減衰させることができる。よって、人間への青色光の生体影響を可及的に低減することができる。なお、この生体影響とは、生体に対する覚醒作用の影響を意味するが、これは、人間の瞳孔径の変化を調べることにより、認識することができる。なお、赤色光及び緑色光と、青色光との振幅を変えることにより、照度を調整することができる。また、赤色光及び緑色光のパルス発光時間を変えることにより、色温度を調整できる。

0028

日中及び夜間ともに、発光周期は人がちらつきを感じない20ms以下とすることが好ましい。また、日中の青色光のパルス発光時間t1は、生体影響が認められている100μs以上であることが望ましい。更に、日中の青色光の発光強度D2は、生体影響が認められている12μW/cm2以上であることが望ましい。

0029

なお、本実施形態においては、図2のセンサ2がベッド上の利用者の状態を検知し、ベッド利用者が在床して背ボトムが起き上がっているときに活動モードに設定し、ベッド利用者が在床して背ボトムが下降している(水平の)ときに休息モードに設定したが、これに限らず、例えば、日中と夜間の活動モード及び休息モードの切替を、時刻若しくは環境の照度、又はそれらの組み合わせによって、自動的に行っても良いし、また、ベッド利用者又は介護者手入力することにより、活動モードと休息モードとを切り替えても良い。

0030

本発明におけるLEDの駆動波形は、活動モードにおいて、照明装置として、環境照度が1000Lx以上(例えば、1200Lx)、環境色温度が5000K以上(例えば、6000K)となるものであることが好ましい。また、青色パルス光の波長は、例えば、450乃至480nm(例えば452nm)である。また、この青色パルス光のパルス幅t1は、1乃至10ms(例えば、3ms)である。赤色光及び緑色光のパルス幅t2は、1乃至10ms(例えば、7ms)である。また、赤色光及び緑色光のパルス光の点灯周波数は、50Hz以上(例えば、100Hz)である。更に、赤色光及び緑色光のパルス光の高値D4及びD3に対する青色光のパルス光の高値D2の比(発光強度比D2/D3及びD2/D4)は、50%乃至150%(例えば、100%)であるが、覚醒効果をより大きくするためには、これを大きめにする。そして、赤色光及び緑色光のパルス光の高値D4及びD3に対する青色光のパルス光の低値D1の比(定常発光強度比D1/D3及びD1/D4)は、0%乃至50%(例えば、5%)である。ちらつき感が大きい場合は、この定常発光強度比を大きめにする。

0031

休息モードにおいては、照明装置として,環境照度が10乃至50Lx(例えば,20Lx)、環境色温度が2000乃至3000K(例えば,2000K)となるものであることが好ましい。また、赤色光及び緑色光のパルスの点灯周波数は、50Hz以上(例えば,100Hz)であることが好ましい。赤色光及び緑色光のパルス幅は、任意であるが、例えば0.1msである。この休息モードにおける赤色光及び緑色光のパルスは、図1(b)に示すように、重なっていることが好ましいが、図3に示すように、時間的にずれていても良い。そして、赤色光及び緑色光の夫々パルス高(発光強度)N3及びN2に対する青色光の強度N1の比、即ち、定常発光強度比は、50%未満、例えば47%である。照明装置として、照明光の色味の視認性は、この定常発光強度比を変更することにより調整することができる。

0032

なお、上記実施形態においては、制御部3が、現状が、ベッド利用者が覚醒状態であるのか、又は休息状態であるのかを、センサ2の検出信号に基づいて判断し、自動的に、LED5の各色光のパルス波形を制御しているが、本発明はこれに限らず、覚醒状態及び休息状態の期間を、タイマーにより、一律に定めることもできる。覚醒状態である期間を、例えば、午前6時から午後6時とし、休息状態である期間を、午後6時から午前6時までとして、タイマーにより、この覚醒状態及び休息状態を切り替えて、LEDの各色光の発光パルスを制御することとしても良い。この場合は、夜間における休息モードにおいて、暗闇で突然起床した場合に、これを覚醒状態とせずに、休息状態のままにして、ベッド利用者の負担を軽減することができる。これにより、生体リズムを適切に維持することができる。また、夜間における休息モードにおいて、自動的に点灯させることにより、暗闇での起床時に、過度の覚醒をさせずに視認性を確保することができる。よって、自動点灯により、生体リズムの向上と不意の転倒の予防を両立させることができる。また、本発明においては、LEDが装着される照明装置としては、図4に示すスタンドに限らず、天井のシーリングライトは勿論のこと、種々のものを使用することができる。例えば、図5に示す照明装置5aは、クリップ5bにより、任意の場所に設置することができ、汎用性がある。

0033

本発明によれば、覚醒作用と、照明装置としての視認性とを向上させることができるので、一日をとおして、視認性を損なうことなく、日中は覚醒度を高め、夜間は睡眠しやすい環境を作ることができる。このため、一般家庭における照明装置として有効であると共に、病院在宅医療患者(ベッド利用者)の部屋、新生児治療室ICU集中治療室)等における患者(ベッド利用者)の生体リズムを維持し、向上させることができる。例えば、ICU等においては、従来、一日中、同じ照明環境下で過ごしており、照明環境が同一の中で、覚醒し、睡眠をとっている。このため、ICU患者(ベッド利用者)は、極度睡眠不足になりがちであり、夜間に目が覚めて、もうろうとなる等の問題がある。そこで、本発明の照明装置を使用すれば、照明の状態を、活動モードと休息モードとの間で切り替えることにより、ベッド利用者の生体リズムを明確にすることができると共に夜間の転倒等を防止でき、ベッド利用者の生活環境を著しく向上させることができる。

0034

1:ベッド
2:センサ
3:制御部
4a:赤色LEDドライバ
4b:緑色LEDドライバ
4c:青色LEDドライバ
5:LED

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