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技術 監視方法および半導体装置の製造方法

出願人 ルネサスエレクトロニクス株式会社
発明者 中久木政秀清水幹郎篠原亮一中島理博
出願日 2015年10月15日 (5年1ヶ月経過) 出願番号 2015-203687
公開日 2017年4月20日 (3年7ヶ月経過) 公開番号 2017-076273
状態 特許登録済
技術分野 制御系の試験・監視 アニール
主要キーワード 装置制御用コンピュータ 圧力検出情報 ヒーター加熱方式 温度管理用 電圧率 ゾーン配置 温度検出情報 S間隔
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (18)

課題

発熱源断線予兆を検知することが可能な監視方法を提供する。また、信頼性の高い半導体装置を提供する。

解決手段

監視方法は、複数の温度計からの出力を、第1周波数サンプリング(100HzサンプリングS10)し、サンプリングにより得られた温度情報に基づいて、複数の発熱源を制御する第1制御装置と、第1周波数でのサンプリング(100HzサンプリングS20)により得られた温度情報と、複数の発熱源のそれぞれからの出力を、第1周波数でサンプリング(100HzサンプリングS20)することにより得られた発熱源情報とに基づいた情報を形成する第2制御装置を備えている。ここで、第1周波数でのサンプリング(100HzサンプリングS20)により得られた温度情報と、第1周波数でのサンプリング(100HzサンプリングS20)により得られた発熱源情報とに基づいて、複数の発熱源の状態が監視される。

概要

背景

半導体装置には、例えば電界効果型トランジスタ(以下、MOSFETとも称する)のようなトランジスタが、多数個、形成されている。高集積化を図るために、微細化が進んでおり、微細化に伴って、MOSFETのゲート寸法ソース領域およびドレイン領域の小型化が進んでいる。

MOSFETのソース領域およびドレイン領域は、例えば、それぞれの領域を形成する部分に、不純物注入し、アニール処理を行うことによって形成される。ここでのアニール処理は、注入した不純物の活性化および不純物を注入することにより生じる結晶欠陥回復するために行われる熱処理を意味している。熱処理を行うことにより、注入した不純物の活性化および結晶欠陥の回復が行われるが、ソース領域または/およびドレイン領域が広がることになる。MOSFETの特性は、不純物の活性化率、ソース領域およびドレイン領域の広がり等に、大きく影響される。微細化が進むにつれて、この影響が大きくなり、許容されるマージンが非常に小さくなっている。

アニール処理は、注入された不純物の活性化、不純物領域の広がりを決める工程である。アニール処理の工程(アニール工程)で用いられるRTP(ラピッドサーマルプロセス)装置においては、例えばランプ発熱源として用いられる。ランプを発熱源とし、ランプからの光を被処理体照射することにより、被処理体を加熱するアニール装置が、例えば特許文献1および2に記載されている。

概要

発熱源断線予兆を検知することが可能な監視方法を提供する。また、信頼性の高い半導体装置を提供する。監視方法は、複数の温度計からの出力を、第1周波数サンプリング(100HzサンプリングS10)し、サンプリングにより得られた温度情報に基づいて、複数の発熱源を制御する第1制御装置と、第1周波数でのサンプリング(100HzサンプリングS20)により得られた温度情報と、複数の発熱源のそれぞれからの出力を、第1周波数でサンプリング(100HzサンプリングS20)することにより得られた発熱源情報とに基づいた情報を形成する第2制御装置を備えている。ここで、第1周波数でのサンプリング(100HzサンプリングS20)により得られた温度情報と、第1周波数でのサンプリング(100HzサンプリングS20)により得られた発熱源情報とに基づいて、複数の発熱源の状態が監視される。

目的

そのため、ランプの劣化あるいは断線の予兆を検知することが、重要な課題である

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

複数の温度計からの出力を、第1周波数サンプリングし、サンプリングにより得られた温度情報に基づいて、複数の発熱源を制御する第1制御装置と、前記第1周波数でのサンプリングにより得られた温度情報と、前記複数の発熱源のそれぞれからの出力を、前記第1周波数でサンプリングすることにより得られた発熱源情報とに基づいた情報を形成する第2制御装置と、を備え、前記第1周波数でのサンプリングにより得られた温度情報と、前記第1周波数でのサンプリングにより得られた発熱源情報とに基づいて、前記複数の発熱源の状態を監視する、監視方法

請求項2

請求項1に記載の監視方法において、前記第1制御装置は、前記複数の温度計のうち、所定の温度計からの出力を、前記第1周波数でサンプリングすることにより得られた温度情報を、前記第1周波数よりも周波数が低い第2周波数でサンプリングしたときに相当する温度情報へ変換し、変換により得た温度情報を統計値として、第3制御装置へ出力し、前記第1制御装置は、前記複数の発熱源からの出力から、前記第2周波数でサンプリングしたときに相当する発熱源情報を生成し、生成した発熱源情報の平均値を統計値として、前記第3制御装置へ出力し、前記第2制御装置は、前記複数の発熱源によって熱処理された被処理体を特定する特定情報と、前記第1周波数でのサンプリングにより得られた温度情報と、前記第1周波数でのサンプリングにより得られた発熱源情報とを、前記情報として、前記第3制御装置へ供給する、監視方法。

請求項3

請求項2に記載の監視方法において、前記複数の発熱源のそれぞれは、ハロゲンランプを備え、前記第1周波数は、100Hzであり、前記第2周波数は、20Hzである、監視方法。

請求項4

請求項1に記載の監視方法において、前記第1周波数でのサンプリングより得られた発熱源情報の変化に基づいて、発熱源の状態が監視される、監視方法。

請求項5

請求項1に記載の監視方法において、前記第1周波数でのサンプリングにより得られた発熱源情報は、第1期間、積分され、積分によって得られた積分値の変化に基づいて、発熱源の状態が監視される、監視方法。

請求項6

請求項5に記載の監視方法において、前記第1周波数でのサンプリングにより得られた温度情報が、第1温度以上を示している期間が、前記第1期間とされる、監視方法。

請求項7

請求項6に記載の監視方法において、前記積分値の変化に基づいて、発熱源の予兆を検知する、監視方法。

請求項8

請求項1に記載の監視方法において、前記複数の発熱源は、熱処理される被処理体に対向するように配置された複数のハロゲンランプを備え、前記複数のハロゲンランプは、配置された位置によって、複数のゾーンに分けられ、前記複数のゾーンのそれぞれからのハロゲンランプの出力が、前記第1周波数でサンプリングされ、前記発熱源情報とされ、前記第1周波数でのサンプリングにより得られた温度情報と、前記複数のゾーンのそれぞれからの発熱源情報とに基づいて、ゾーン単位でハロゲンランプの状態を監視する、監視方法。

請求項9

請求項8に記載の監視方法において、前記温度情報が、第1温度以上を示している期間において、前記複数のゾーンのそれぞれからの発熱源情報は、積分され、積分により得られた積分値の変化に基づいて、ゾーン単位でハロゲンランプの状態が監視される、監視方法。

請求項10

請求項9に記載の監視方法において、前記積分値の変化に基づいて、ゾーン単位でハロゲンランプの予兆を検知する、監視方法。

請求項11

半導体領域に不純物注入する不純物注入工程と、アニールを行うアニール工程とを備えた半導体装置の製造方法であって、前記アニール工程での熱処理に用いられる複数の発熱源が、請求項1に記載の監視方法によって監視される、半導体装置の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、監視方法および半導体装置の製造方法に関し、特に熱処理アニール)の際に用いられる発熱源の状態を監視する監視方法およびアニール工程を備える半導体装置の製造方法に関する。

背景技術

0002

半導体装置には、例えば電界効果型トランジスタ(以下、MOSFETとも称する)のようなトランジスタが、多数個、形成されている。高集積化を図るために、微細化が進んでおり、微細化に伴って、MOSFETのゲート寸法ソース領域およびドレイン領域の小型化が進んでいる。

0003

MOSFETのソース領域およびドレイン領域は、例えば、それぞれの領域を形成する部分に、不純物注入し、アニール処理を行うことによって形成される。ここでのアニール処理は、注入した不純物の活性化および不純物を注入することにより生じる結晶欠陥回復するために行われる熱処理を意味している。熱処理を行うことにより、注入した不純物の活性化および結晶欠陥の回復が行われるが、ソース領域または/およびドレイン領域が広がることになる。MOSFETの特性は、不純物の活性化率、ソース領域およびドレイン領域の広がり等に、大きく影響される。微細化が進むにつれて、この影響が大きくなり、許容されるマージンが非常に小さくなっている。

0004

アニール処理は、注入された不純物の活性化、不純物領域の広がりを決める工程である。アニール処理の工程(アニール工程)で用いられるRTP(ラピッドサーマルプロセス)装置においては、例えばランプが発熱源として用いられる。ランプを発熱源とし、ランプからの光を被処理体照射することにより、被処理体を加熱するアニール装置が、例えば特許文献1および2に記載されている。

先行技術

0005

特開2000−223434号公報
特開2001−102320号公報

発明が解決しようとする課題

0006

発熱源であるランプが劣化あるいは断線すると、被処理体を加熱する温度が変動してしまうことになり、所望の不純物の活性化率および不純物領域の広がりを得ることが困難になる。この結果、半導体装置の信頼性が低下することになる。そのため、ランプの劣化あるいは断線の予兆を検知することが、重要な課題である。

0007

特許文献1および2には、ランプが切れた(ランプ断線)ことを検出する技術が記載されている。しかしながら、例えばランプ断線の予兆を検知することは記載も示唆もされていない。

0008

その他の課題と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。

課題を解決するための手段

0009

一実施の形態による監視方法は、複数の温度計からの出力を、第1周波数サンプリングし、サンプリングにより得られた温度情報に基づいて、複数の発熱源を制御する第1制御装置と、第1周波数でのサンプリングにより得られた温度情報と、複数の発熱源のそれぞれからの出力を、第1周波数でサンプリングすることにより得られた発熱源情報とに基づいた情報を形成する第2制御装置を備えている。ここで、第1周波数でのサンプリングにより得られた温度情報と、第1周波数でのサンプリングにより得られた発熱源情報とに基づいて、複数の発熱源の状態が監視される。

0010

発熱源であるランプは断線する前から、その出力は若干ながら変化する。一実施の形態においては、監視により、この変化を検出し、例えばランプ断線の予兆を検知する。

0011

複数の発熱源は、第1周波数でのサンプリングによって得られた温度情報に基づいて、適切な加熱温度になるように、フィードバック制御される。フィードバック制御におけるサンプリングの周波数と同じ第1周波数でのサンプリングによって得られた温度情報と発熱源情報とに基づいて、ランプが監視される。

発明の効果

0012

一実施の形態によれば、発熱源断線の予兆を検知することが可能な監視方法を提供することができる。また、半導体装置の信頼性を向上させることができる。

図面の簡単な説明

0013

実施の形態1に係わるアニール装置の構成を示す平面図である。
実施の形態1に係わるプロセスチャンバーの断面を示す断面図である。
一般的なRTPアニールの温度変化スパイクアニールによる温度変化を示す特性図である。
図3に示した特性において、一点鎖線で囲んだ領域Aを拡大した特性図である。
スパイクアニールにおいて、ランプ電圧到達温度との関係を示す分布図である。
実施の形態1に係わるランプの構成例を示す平面図である。
(A)および(B)は、実施の形態1に係わるランプの構成を示す回路図である。
実施の形態1に係わる放射温度計の構成を示す平面図である。
実施の形態1に係わるコンピュータの構成を示すブロック図である。
実施の形態1に係わる第1コンピュータおよび第2コンピュータの機能を説明するフローチャート図である。
実施の形態1に係わる温度検出信号とランプ電圧の波形を示す波形図である。
実施の形態1に係わるランプ電圧の経時変化を示す波形図である。
実施の形態2に係わるランプ電圧の経時変化を示す波形図である。
実施の形態2に係わるランプ電圧と温度検出信号の波形を示す波形図である。
実施の形態2に係わるランプ電圧率積分値サンプリング周波数との関係を示す特性図である。
実施の形態2に係わる半導体装置の製造方法を示すフローチャート図である。
(A)および(B)は、実施の形態2に係わる半導体装置の製造方法を示す断面図である。

実施例

0014

以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一部分には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は、原則として省略する。

0015

また、本明細書においては、半導体装置を製造する際のアニール工程で用いられるアニール装置を例として説明するが、これに限定されるものではない。

0016

(実施の形態1)
<アニール装置>
図1は、実施の形態1に係わるアニール装置の構成を示した平面図である。アニール装置にはヒーター加熱方式ランプ加熱方式等が存在する。ランプ加熱方式は一般的にRTPアニール装置としても知られている。スパイクアニールはRTPアニール装置の一種であり、より高温短時間アニールが可能となっている。この実施の形態1はそのスパイクアニール装置が用いられている。

0017

スパイクアニール装置1は、プロセスチャンバーPCH、ウェハ搬送部WTPおよび複数のウェハが収められたカセットが置かれるロードポートLPを備えている。半導体装置の製造工程において、所定の領域に不純物イオンが注入された半導体ウェハが、所定枚数を1ロットとして、1つのカセットに収められ、ロードポートRLPに置かれる。ロードポートRLPに置かれたカセットから半導体ウェハが取り出され、ウェハ搬送部WTPに移される。ウェハ搬送部WTPに移された半導体ウェハは、プロセスチャンバーPCHへ搬入される。

0018

プロセスチャンバーPCHには、所定のガスを供給されるガス流入口GBIと、プロセスチャンバーPCHからガスを排出するガス排出口GBOを備えている。プロセスチャンバーPCHに搬入された半導体ウェハは、プロセスチャンバーPCHに所定のガスが充填された状態で、加熱される。このとき、プロセスチャンバーPCHは密封状態にされる。半導体ウェハを加熱することにより、アニールの処理が行われることになる。アニールの処理が終了すると、半導体ウェハは、再びウェハ搬送部WTPへ移され、ウェハ搬送部WTPから、ロードポートRLPに置かれているカセットに移され、カセットに収められる。カセットに収められた複数枚の半導体ウェハが、1ロットとされ、次の製造工程へ移される。

0019

図1では、省略されているが、アニール装置1には、アニール装置1を制御する第1コンピュータ(第1制御装置)FEPCとアニール装置1の状態を監視する第2コンピュータ(第2制御装置)EEPCが接続されている。この第1コンピュータFEPCおよび第2コンピュータEEPCは、半導体装置を製造する種々の製造装置が配置された工場に設置された管理用コンピュータ(第3制御装置)MPCに接続されており、第1コンピュータFEPCおよび第2コンピュータEEPCから、アニール処理に関する種々のデータが、管理用コンピュータMPCへ提供される。図1に示したスパイクアニール装置1は、工場に設置された複数の製造装置のうちの1つであると見なすことができ、管理用コンピュータMPCには、それぞれの製造装置から、種々のデータが提供されることになる。

0020

図2は、プロセスチャンバーPCHの断面を示す断面図である。図2において、PCHBはプロセスチャンバーPCHの筐体、RPはランプ、CHWは搬入された半導体ウェハ、TSNは放射温度計を示している。また、同図において、GSは、所定のガスを示しており、ガスGSは、ガス流入口GBIから、プロセスチャンバーPCHの筐体PCHB内の空間PCHIへ注入され、ガス排出口GBOから排出される。同図において、ガスGSに付された矢印は、ガスの流れる方向を示している。特に制限されないが、プロセスチャンバーPCHには、ガスの流量を測定する流量センサーGSNが設置されている。また、密封されたプロセスチャンバーCH内の圧力を測定する圧力センサーPSNが、プロセスチャンバーPCHに設置されている。

0021

ランプPRは、複数のハロゲンランプを備えている。この複数のハロゲンランプのそれぞれは、ランプRPの主面と平行になるように配置されている。図2では、複数のハロゲンランプのうち、一部のハロゲンランプが、RP(14−n)、RP(13−n)、RP(11−n)、RP(13−3)、RP(14−3)として示されている。放射温度計TSNは、複数の温度計TSN(0)〜TSN(6)を備えている。複数の温度計TSN(0)〜TSN(6)は、放射温度計TSNの主面と平行するように配置されている。

0022

ランプRPおよび放射温度計TSNについては、後で図6図8等を用いて一例を説明するが、図2には、ランプRPを構成する複数のハロゲンランプに供給されるランプ電圧および複数のハロゲンランプから出力されるランプ状態電圧が、Vcm(0)〜Vcm(14)として示されている。また、図2には、放射温度計TSNを構成する温度計TSN(0)〜TSN(6)から出力される温度検出信号が、TSS(0)〜TSS(6)として示されている。図2において、GSSは、流量センサーGSNから出力される流量検出信号を示し、PSSは、圧力センサーPSNから出力される圧力検出信号を示している。

0023

プロセスチャンバーPCHに搬入された半導体ウェハCHWは、互いに対向する第1主面と第2主面とを備えている。第1主面には、イオン不純物が注入された所定の領域が配置されている。半導体ウェハCHWは、その第1主面がランプRPの主面と対向し、その第2主面が放射温度計TSNの主面と対向するように、プロセスチャンバーPCH内の空間PCHIに設置される。

0024

ランプRPを構成する複数のハロゲンランプに、ランプ電圧Vcm(0)〜Vcm(14)が供給されることにより、それぞれのハロゲンランプは、光を発生する。この光が半導体ウェハ(被処理体)CHWに照射され、半導体ウェハCHWが加熱される。放射温度計TSNを構成する温度計TSN(0)〜TSN(6)のそれぞれは、半導体ウェハCHWにおいて対応する領域における温度を測定し、温度検出信号TSS(0)〜TSS(6)として出力する。

0025

温度検出信号TSS(0)〜TSS(6)、ハロゲンランプから出力される温度検出信号Vcm(0)〜Vcm(14)、圧力検出信号PSSおよび流量検出信号GSSのそれぞれは、時間とともに変化する信号である。すなわち、これらの信号はアナログ信号である。アナログ信号である、これらの信号(温度検出信号TSS(0)〜TSS(6)、ハロゲンランプから出力される温度検出信号Vcm(0)〜Vcm(14)、圧力検出信号PSSおよび流量検出信号GSS)は、第1コンピュータFEPCに供給される。また、これらの信号のうち、温度検出信号TSS(0)〜TSS(6)およびハロゲンランプから出力される温度検出信号Vcm(0)〜Vcm(14)は、第2コンピュータEEPCに供給される。第1コンピュータFEPCおよび第2コンピュータEEPCは、供給されたこれらのアナログ信号をサンプリングして、デジタル信号へ変換し、処理を行う。

0026

この実施の形態1においては、温度検出信号TSS(0)〜TSS(6)とハロゲンランプから出力される温度検出信号Vcm(0)〜Vcm(14)は、第1コンピュータFEPCおよび第2コンピュータEEPCに供給され、それぞれのコンピュータにおいて、サンプリングされるが、これに限定されるものではない。実施の形態1では、これらの信号をサンプリングするときのサンプリング周波数が、第1コンピュータFEPCと第2コンピュータEEPCとにおいて、同じ周波数にされる。そのため、例えば第1コンピュータFEPCにおいて、これらの信号をサンプリングし、サンプリングによって得られた情報(温度情報、発熱源情報)を、第1コンピュータFEPCから第2コンピュータEEPCへ供給するようにしてもよい。また、第1コンピュータFEPCおよび第2コンピュータEEPCとは異なる装置によって、これらの信号をサンプリングし、サンプリングによって得られた情報(温度情報、発熱源情報)を、第1コンピュータFEPCおよび第2コンピュータEEPCへ供給するようにしてもよい。
<スパイクアニール>
ここで、スパイクアニール装置1の特性について説明しておく。図3は、一般的なRTPアニール方法による温度変化とスパイクアニールによる温度変化を示す特性図である。図3において、横軸は時間を示し、縦軸は温度を示している。また、同図において、破線は、一般的なRTPアニール方法による温度変化を示し、実線が、スパイクアニールによる温度変化を示している。一般的なRTPアニール方法では、加熱するとき、例えば75℃/秒で温度が上昇し、冷却するときには、−30℃/秒で、温度が下降する。これに対して、スパイクアニールでは、加熱するときには、例えば200℃/秒で温度が上昇し、冷却するときには、−75℃/秒で温度が下降する。

0027

また、図4は、一般的なRTPアニール方法とスパイクアニールとの相違をより詳しく示すために、図3において、一点鎖線で囲んだ領域Aを拡大して、示した特性図である。図3の領域Aを拡大しているため、図4の横軸は時間を示し、縦軸は温度を示している。

0028

図4において、スパイクアニールにおいては、28秒近辺で、温度が最高温度(1050℃近辺)に到達している。同図において、t−50は、加熱によって所定の温度から最高温度に到達し、冷却によって再び所定の温度まで低下するまでの時間を示している。図4では、最高温度から50℃低い温度が所定の温度とされている。そのため、時間t−50は、最高温度(1050℃近辺)より50℃低い温度(1000℃近辺)から、ランプの発光による加熱で、温度が上昇し、冷却で、最高温度から所定の温度(1000℃近辺)に到達するまでの時間である。スパイクアニールにおいては、時間t−50は、例えば1.4秒程度である。これに対して、一般的なRTPアニール方法では、最高温度が1000℃近辺であり、最高温度よりも20℃低い温度(980℃近辺)から最高温度に到達し、再び980℃近辺に到達するまでに、例えば8秒程度が必要とされている。

0029

アニールによって、不純物の活性化および結晶欠陥の回復が行われるが、加熱されている時間が長いと、注入された不純物が拡散し、不純物領域が広がることになり、MOSFET等の特性が変動してしまう。一般的なRTPアニール方法に比べると、スパイクアニールでは、図4で示したように、時間t−50が短く、短時間で、加熱(昇温)と冷却(降温)を行うことが可能であり、MOSFET等の特性の変動を抑制することが可能である。スパイクアニールにおいては、短時間で、昇温および降温が発生するため、過渡的にアニールが行われることになる。スパイクアニール装置1でのアニールの状態を把握するには、過渡的なアニールをモニタリングすることが要求されることになる。

0030

図5は、スパイクアニールにおいて、ランプ電圧と到達温度との関係を示す分布図である。図5において、横軸はランプの電圧率(ランプ電圧率)を示し、縦軸は到達温度を示している。横軸に示したランプ電圧率は、スパイクアニール装置1がランプに供給可能な最大電圧を100%としたときの率を示している。例えば、横軸の70は、最大電圧の70%の電圧がランプへ供給されていることを示している。図5には、ランプ電圧を68%近辺から72%近辺まで変えたときの到達温度が、プロットされている。また、加熱される半導体ウェハまたは/および発光するランプの位置を変更しながら、到達温度がプロットされている。図5から理解されるように、同じランプ電圧率であっても、到達する温度(到達温度)は異なっており、ランプ電圧率と、そのランプ電圧率によって到達する到達温度との間には、相関性がない。そのため、ランプ電圧に基づいて、到達温度を把握することは困難であることがわかる。

0031

<ランプRPの構成>
図6は、実施の形態1に係わるランプRPの構成例を示す平面図である。図2で説明したように、ランプRPは、複数のハロゲンランプを備えている。図6には、そのうち、ハロゲンランプRP(1−0)〜RP(1−n)、RP(13−0)〜RP(13−n)およびRP(14−0)〜RP(14−n)が、代表として示されている。ランプRPは、複数のゾーンを有している。それぞれのゾーンは、互いに異なる位置に割り当てられ、それぞれのゾーンに、複数のハロゲンランプが配置されている。特に制限されないが、図6では、半径が互いに異なる15個の同心円が、ゾーンVcm0〜Vcm14として割り当てられている。図6においては、この15個のゾーンVcm0〜Vcm14のうち、3個のゾーンがVcm1、Vcm13およびVcm14として例示されている。残りの図示されていない12個のゾーン(Vcm0およびVcm2〜Vcm12)についても、例示した3個のゾーンと同様に、半径の異なる同心円に、それぞれ割り当てら、割り当てられたゾーンには、複数のハロゲンランプが配置されている。

0032

それぞれのゾーンは、互いに異なる位置に配置された複数のハロゲンランプを備えている。図6に示したゾーンVcm1、Vcm13、Vcm14を例にして説明すると、ゾーンVcm1は、同じ同心円上で、互いに異なる位置に配置されたハロゲンランプRP(1−0)〜RP(1−n)を備えており、ゾーンVcm13は、同じ同心円上に、互いに異なる位置に配置されたハロゲンランプRP(13−0)〜RP(13−n)を備えており、ゾーンVcm14も、同じ同心円上で、互いに異なる位置に配置されたハロゲンランプRP(14−0)〜RP(14−n)を備えている。残りのゾーンVcm0、Vcm2〜Vcm12についても同様である。

0033

同じゾーンに配置された複数のハロゲンランプは、一体として扱われる。すなわち、同じゾーンに配置された複数のハロゲンランプに、同じランプ電圧が供給され、複数のハロゲンランプによって、1個のランプ状態電圧が形成される。図6に示した例では、ゾーンVcm1に配置されたハロゲンランプRP(1−0)〜RP(1−n)が、一体として扱われ、同じランプ電圧が、これらのハロゲンランプRP(1−0)〜RP(1−n)に供給される。また、これらのハロゲンランプRP(1−0)〜RP(1−n)によって、1個のランプ状態電圧が形成される。図2と同様に、図6でも、ハロゲンランプRP(1−0)〜RP(1−n)に供給されるランプ電圧と、ランプ状態電圧とを合わせて、ランプ電圧Vcm(1)として示されている。

0034

同様に、ゾーンVcm13に配置されたハロゲンランプRP(13−0)〜RP(13−n)が、一体として扱われ、同じランプ電圧が、これらのハロゲンランプRP(13−0)〜RP(13−n)に供給される。これらのハロゲンランプによって1個のランプ状態電圧が形成される。このランプ電圧とランプ状態電圧は、図6では、電圧Vcm(13)として示されている。さらに、ゾーンVcm14に配置されたハロゲンランプRP(14−0)〜RP(14−n)が、一体として扱われ、同じランプ電圧が、これらのハロゲンランプRP(14−0)〜RP(14−n)に供給される。これらのハロゲンランプによって1個のランプ状態電圧が形成される。このランプ電圧とランプ状態電圧は、図6では、電圧Vcm(14)として示されている。残りのゾーンVcm0、Vcm2〜Vcm12に配置されているハロゲンランプについても、ゾーン毎に、1体として扱われる。ゾーンVcm0、Vcm2〜Vcm12のそれぞれにおいても、対応する電圧Vcm(0)、Vcm(2)〜Vcm(12)が、ランプ電圧として供給され、ランプ状態電圧として出力される。

0035

図7は、実施の形態1に係わるランプRPの構成を示す回路図である。図7(A)および(B)には、ゾーンVcm1に配置されたハロゲンランプの構成が示されている。図7(B)については、後で説明するので、ここでは説明しない。

0036

図7(A)には、ハロゲンランプRP(1−0)の構成が示されている。他のハロゲンランプRP(1−1)〜RP(1−n)も同様な構成を有しているため、ここでは、ハロゲンランプRP(1−0)を例にして説明する。破線RPBは、ハロゲンランプの筐体を示している。コイル状に巻かれて導電配線によって、フィラメントLが構成されている。フィラメントLは、所定のガスとともに、筐体RPBに密封されており、フィラメントLの両端にランプ電圧Vcm(1)が供給されることにより、発光する。この実施の形態1においては、フィラメントLの所定部分、例えばフィラメントLの中央部分が、支持部材CNNによって、ハロゲンランプRP(1−0)の筐体RPBに固定されている。これにより、フィラメントLは、筐体RPBの両端UU、DDと中央部分において筐体RPBに固定されている。

0037

特に制限されないが、同じゾーンVcm1に配置されたハロゲンランプRP(1−0)〜RP(1−n)は、並列接続されている。すなわち、それぞれのハロゲンランプにおけるフィラメントLが、互いに並列接続されている。特に制限されないが、ゾーンVcm1は、ランプ状態電圧を生成するための抵抗素子RDを備えている。ハロゲンランプRP(1−0)〜RP(1−n)のそれぞれの一方の端子は、共通に接続され、さらに抵抗素子RDに接続されている。この抵抗素子RDを介して、ランプ電圧Vcm(1)が、ハロゲンランプRP(1−0)〜RP(1−n)の一方の端子に供給される。また、ハロゲンランプRP(1−0)〜RP(1−n)のそれぞれの他方の端子には、例えば接地電圧が供給される。勿論、抵抗素子RDを介して、一方の端子に接地電圧を供給し、他方の端子にランプ電圧Vcm(1)を供給するようにしてもよい。

0038

ハロゲンランプの状態によって、抵抗素子RDを流れる電流が変化する。これにより、抵抗素子RDで生じる電圧降下が変化するため、抵抗素子RDで生じる電圧降下が、ランプ状態電圧Vcd(1)として得られることになる。

0039

これにより、ゾーンVcm1に配置された複数のハロゲンランプRP(1−0)〜RP(1−n)は、一体として扱われることになる。

0040

ハロゲンランプの状態を把握する概念を説明するために、抵抗素子RDを設ける例を示したが、抵抗素子RDは、設けなくても、ハロゲンランプの状態を把握することは可能である。例えばランプ電圧Vcm(1)を、所定の定電流を供給することが可能な電圧源によって形成すれば、ランプ電圧Vcm(1)を、ランプ状態電圧Vcd(1)として用いることが可能である。この場合、電圧源から、一体として扱うハロゲンランプRP(1−0)〜RP(1−n)に供給する電流が大きくなれば、ランプ電圧Vcm(1)は低下し、供給する電流が小さくなれば、ランプ電圧Vcm(1)は上昇することになる。これにより、ランプ電圧Vcm(1)を監視することにより、ハロゲンランプRP(1−0)〜RP(1−n)の状態を、検出することが可能となる。

0041

以下の説明では、抵抗素子RDの電圧降下によって生成したランプ状態電圧Vcd(1)ではなく、ランプ電圧Vcm(1)を監視することにより、ハロゲンランプの状態を監視する場合を説明する。このようにすることにより、抵抗素子RDでの消費電力を低減することが可能となる。勿論、抵抗素子RDを用いてランプ状態電圧を生成し、これを基にして、ハロゲンランプの状態を監視するようにしてもよい。

0042

他のゾーンVcm0、Vcm2〜Vcm14に配置された複数のハロゲンランプも、ゾーンVcm1と同様である。すなわち、同じゾーン配置された複数のハロゲンランプは、互いに並列的に接続され、並列接続されたハロゲンランプには、対応するランプ電圧Vcm(0)、Vcm(2)〜Vcm(14)が供給される。また、このランプ電圧Vcm(0)、Vcm(2)〜Vcm(14)によって、対応するハロゲンランプの状態が監視される。

0043

1つの同心円を1個のゾーンとして説明したが、これに限定されるものではない。例えば、同心円ではなく、設置された半導体ウェハCHWと対向するランプRPの主面を複数の小領域に分割し、分割によって得た複数の小領域を、それぞれゾーンとしてもよい。

0044

<放射温度計の構成>
図8は、実施の形態1に係わる放射温度計TSNの構成を示す平面図である。この実施の形態1において、放射温度計TSNは、特に制限されないが、1行に配置された7個の温度計TSN(0)〜TSN(6)を備えている。それぞれの温度計TSN(0)〜TSN(6)は、対向する半導体ウェハの領域における温度に従った温度検出信号TSS(0)〜TSS(6)を出力する。

0045

勿論、温度計の数は、7個に限定されず、7個未満でも、7個を超える数であってもよい。さらに、1行に配置されていなくてもよい。

0046

<第1コンピュータFEPC、第2コンピュータEEPC>
図9は、実施の形態1に係わるコンピュータの構成を示すブロック図である。図2で述べたように、実施の形態1に係わるスパイクアニール装置1には、第1コンピュータFEPCと第2コンピュータEEPCが接続されている。図9を用いて、第1コンピュータFEPCと第2コンピュータEEPCの概要を説明する。

0047

第1コンピュータFEPCは、図2等で説明した温度検出信号TSS(0)〜TSS(6)、流量検出信号GSS、圧力検出信号PSSおよびランプ電圧Vcm(0)〜Cm(14)を受けて、スパイクアニール装置1の制御を行うとともに、スパイクアニール装置1に関する統計値化された情報を生成し、工場に設置された管理用コンピュータMPCに提供する。一方、第2コンピュータEEPCは、温度検出信号TSS(0)〜TSS(6)およびランプ電圧Vcm(0)〜Cm(14)を受け、これらに基づいて、ランプRPの状態に関する情報を生成し、管理用コンピュータMPCへ提供する。

0048

図10は、実施の形態1に係わる第1コンピュータFEPCおよび第2コンピュータEEPCの機能を説明するフローチャート図である。図10において、右側は、第1コンピュータFEPCの機能を示しており、左側は、第2コンピュータEEPCの機能を示している。

0049

図11は、実施の形態1に係わる温度検出信号TSSとランプ電圧Vcmの波形を示す波形図である。ランプ電圧を一般化して説明するために、図11では、ランプ電圧Vcmは、ランプ電圧率で描かれている。すなわち、ランプアニール装置1が出力可能なランプ電圧に対する率として、ランプ電圧Vcmの波形が描かれている。図11において、横軸は、時間を示し、左側の縦軸は、温度を示し、右側の縦軸はランプ電圧率を示している。

0050

ランプ電圧Vcmの波形とランプ電圧率の波形は、相似であるため、本明細書においては、ランプ電圧率の波形も、ランプ電圧Vcmの波形として説明する場合がある。

0051

図11において、ランプ電圧Vcm(ランプ電圧率)の波形は、破線で描かれており、温度検出信号TSSの波形は、実線で描かれている。勿論、ランプ電圧(ランプ電圧率)の値を読むときには、右側の縦軸に示したランプ電圧率を参照し、温度検出信号の値を読むときには、左側の縦軸に示した温度を参照する。

0052

図11には、先に説明した複数のゾーンのうちの特定のゾーン(例えば、Vcm14)に対応するランプ電圧(Vcm(14))の波形と、この特定のゾーンに配置された複数のハロゲンランプ(RP(14−0)〜RP(14−n)により加熱される領域に対応した温度計(例えば、TSN(6))からの温度検出信号(TSS(6))の波形が、描かれている。また、図11において、温度検出信号TSS(TSS(6))に付された実線の矢印は、第1コンピュータFEPCおよび第2コンピュータEEPCにおいて、温度検出信号TSS(TSS(6))をサンプリングするサンプリングタイミングを示している。図11では、図面が複雑になるのを避けるために、1つのサンプリングタイミングについてのみ、符号S100が付されており、残りのサンプリングタイミングについては、符号S100が省略されている。実施の形態1においては、第1コンピュータFEPCおよび第2コンピュータEEPCのそれぞれは、100Hzで、温度検出信号TSS(TSS(6))をサンプリングする。すなわち、サンプリングタイミングS100は、10ms間隔で発生する。

0053

温度検出信号TSS(6)を例にして述べたが、残りの温度検出信号TSS(0)〜TSS(5)についても、第1コンピュータFEPCおよび第2コンピュータEEPCのそれぞれは、100Hzでサンプリングを行う。また、第1コンピュータFEPCは、温度検出信号TSS(0)〜TSS(6)だけでなく、流量検出信号GSS、圧力検出信号PSSおよびランプ電圧Vcm(0)〜Cm(14)のそれぞれも、100Hzでサンプリングを行う。一方、第2コンピュータEEPCは、温度検出信号TSS(0)〜TSS(6)だけでなく、ランプ電圧Vcm(0)〜Vcm(14)も、100Hzでサンプリングする。

0054

先ず、第1コンピュータFEPCの機能から説明する。第1コンピュータFEPCには、温度検出信号TSS(0)〜TSS(6)、ランプ電圧Vcm(0)〜Vcm(14)、流量検出信号GSSおよび圧力検出信号PSSが供給される。第1コンピュータFEPCは、ステップS10において、これらの信号および電圧を、100Hzでサンプリングし、デジタル信号へ変換する。

0055

図11に示すように、ランプ電圧Vcm(14)を上昇させることにより、ゾーンVcm14に配置されたハロゲンアンプRP(14−0)〜RP(14−n)の発光が強くなり、温度が上昇する。この温度の上昇に伴って、温度計TSN(6)からの温度検出信号TSS(6)も上昇する。温度検出信号TSS(6)は、100Hzでサンプリングされており、サンプリングよって得られた温度情報を基にして、第1コンピュータFEPCは、温度が適正温度(例えば最高温度)に到達したか否かを、ステップS11で判定する。ステップS11において、適正温度に到達していないと判定した場合、ステップS12において、ランプ電圧Vcm(14)を上昇させる。一方、ステップS11において、適正温度に到達していると判定した場合には、ステップS13を実行する。ステップS13においては、ランプ電圧Vcm(14)を下降させる。

0056

ステップS11とS12は、サンプリングによって得られた温度情報が、適正温度(最高温度)を示すまで、繰り返される。すなわち、約10mS間隔と言う短い間隔で、ゾーンVcm14の温度が、適正温度に到達するように、フィードバック制御が行われる。また、適正温度に到達すると、ステップS13が実行され、温度が降下する。これにより、図5で述べたように、ランプ電圧(ランプ電圧率)と到達温度との間に相関性がなくても、適切温度になるように、制御することが可能となる。

0057

第1コンピュータFEPCは、ステップS14において、スパイクアニール装置1の制御を行う。ステップS10では、流量検出信号GSSおよび圧力検出信号PSSも、100Hzでサンプリングされている。このサンプリングによって得られた流量検出情報と圧力検出情報に基づいて、ステップS14においてガス流量を制御する。

0058

さらに、第1コンピュータFEPCは、ステップS10において得たサンプリング結果を、ステップS15において、統計値化し、管理用コンピュータMPCへ提供する。ステップS15において行われる統計値化の一例を述べると次の通りである。

0059

100Hzでのサンプリングにより得たサンプリング結果を、例えば20Hzでサンプリングしたようなサンプリング結果となるように、100Hzサンプリングのサンプリング結果を間引く。すなわち、温度検出信号TSS(0)〜TSS(6)、流量検出信号GSS、圧力検出信号PSSおよびランプ電圧Vcm(0)〜Vcm(14)が、実質的に、約50mS間隔で、サンプリングされたように、100Hzサンプリング結果を間引く。間引いた7個の温度検出信号TSS(0)〜TSS(6)のうち、代表的な3個の温度検出結果(例えば、TSS(0)、TSS(4)およびTSS(6))のみを選択する。さらに、間引いたランプ電圧Vcm(0)〜Vcm(14)の平均値を求める。この場合の平均値は、例えば所定の期間における複数の平均値のうちの最大値最小値および平均値である。間引いて得た流量検出情報、圧力検出情報、選択された3個の温度検出結果およびランプ電圧の平均値が、統計値として、管理用コンピュータMPCに提供される(S16)。

0060

一方、第2コンピュータEEPCは、図10の左側に示すように、ステップS20において、ステップS10と同様に、温度検出信号TSS(0)〜TSS(6)およびランプ電圧Vcm(0)〜Vcm(14)を、100Hzでサンプリングする。サンプリングによって得られた温度検出信号TSS(0)〜TSS(6)にそれぞれ対応する7個の温度検出情報と、サンプリングによって得られたランプ電圧Vcm(0)〜Vcm(14)のそれぞれに対応する15個の発熱源情報は、ステップS21において、ロット情報対応付けられる。すなわち、第2コンピュータEEPCにおいて、7個の温度検出情報と、15個の発熱源情報と、ロット情報とに基づいて情報が形成され、管理用コンピュータMPCに提供される(S22)。ここでのロット情報は、アニール処理を行ったウェハを特定するための情報である。この実施の形態1では、特に制限されないが、ロードポートRLP(図1)に設置されたカセットに収められる複数のウェハが、1ロットとされている。そのため、カセットの情報が、ステップS21において、7個の温度検出情報と、15個の発熱源情報とに対応付けられ、管理用コンピュータMPCへ提供されることになる。

0061

この実施の形態1においては、第2コンピュータEEPCから管理用コンピュータMPCへ提供される情報が、10mSと言う短い間隔でのサンプリングによって得られた温度検出情報と発熱源情報を含んでいる。また、温度検出情報としては、全ての温度計TSN(0)〜TSN(6)のそれぞれのサンプリング結果が提供され、発熱源情報としては、全てのゾーンVcm0〜Vcm15に対応したサンプリング結果が提供される。そのため、第2コンピュータEEPCにおいて形成された情報を使うことにより、図4で述べたスパイクアニールにおける過渡的な温度変化をモニタリングすることが可能となる。また、ハロゲンランプの過渡的な変化もモニタリングすることが可能となる。

0062

さらに、全てのゾーンにおける発熱源情報と、全ての温度計からの温度検出情報が提供されるため、ハロゲンランプの状態を、ゾーン単位で確実に監視することが可能となる。

0063

<ハロゲンランプの断線監視
図12は、実施の形態1に係わるランプ電圧(ランプ電圧率)の経時変化を示す波形図である。図12は、第2コンピュータEEPCにおいて、ランプ電圧Vcm(0)〜Vcm(14)を、ステップS20で、100Hzサンプリングをして得た発熱源情報を、所定期間(7月21日から8月29日)プロットして作成した波形図である。図12に示す波形は、第2コンピュータEEPCから管理用コンピュータMPCへ提供された情報を用いて、管理用コンピュータMPCが、生成してもよいし、第2コンピュータEEPCが、管理用コンピュータMPCへ提供する情報を用いて作成してもよい。

0064

説明を容易にするために、ランプ電圧Vcm(0)〜Vcm(14)を、100Hzサンプリングして得た発熱源情報を、Vcmd0〜Vcmd14として、以下説明する。なお、図12においては、横軸は日を示し、縦軸はランプ電圧率を示している。同図において、プロットの点は、発熱源情報を取得した日にのみ付されている。ランプ電圧Vcm(0)〜Vcm(14)をそれぞれ100Hzサンプリングすることによって、発熱源情報Vcmd0〜Vcmd(14)が得られているため、発熱源情報はランプ電圧(ランプ電圧率)に対応しており、発熱源情報の値は、図12の縦軸に示したランプ電圧(ランプ電圧率)を参照することにより把握される。

0065

1日の間には、多数の半導体ウェハが、アニール処理されるが、図12では、1枚の半導体ウェハについて、特定のゾーンにおける発熱源情報が示されている。実施の形態1では、ゾーンが15個存在しているが、図12には、ゾーンVcm1に対応する発熱源情報Vcmd1が、太い実線で示され、ゾーンVcm2に対応する発熱源情報Vcmd2が、太い破線で示され、ゾーンVcm3に対応する発熱源情報Vcmd3が、太い一点鎖線で示され、ゾーンVcm4に対応する発熱源情報Vcmd4が、太い二点鎖線で示されている。ゾーンVcm5に対応する発熱源情報Vcmd5が、細い実線で示され、ゾーンVcm7に対応する発熱源情報Vcmd7が、細い破線で示され、ゾーンVcm10に対応する発熱源情報Vcmd10が、細い一点鎖線で示され、ゾーンVcm14に対応する発熱源情報Vcmd14が、細い二点鎖線で示されている。

0066

図12を見ると、発熱源情報Vcmd1〜Vcmd3、Vcmd5、Vcmd7、Vcmd10およびVcmd14は、所定の期間の間、ほぼ一定の値となっている。これに対して、発熱源情報Vcmd4は、徐々に低下し、破線の○で囲んでいるように、8月17日において、上昇している。

0067

図10で説明したように、第1コンピュータFEPCは、温度が適正温度(例えば最高温度)となるようにフィードバック制御を行う。そのため、同じゾーンに配置されている複数のハロゲンランプのうち、例えば1個のハロゲンランプのフィラメントLが断線すると、同じゾーンに配置されている残りのハロゲンランプで、温度が適切温度に到達するように、ランプ電圧が上昇することになる。発熱源情報は、ランプ電圧を、100Hzでサンプリングすることによって、得ている。そのため、ゾーンに配置されているハロゲンランプに断線が発生すると、そのゾーンに対応する発熱源情報(ランプ電圧)が、上昇することになる。これにより、第2コンピュータEEPCは、それぞれのゾーンに対応した発熱源情報を監視することにより、ハロゲンランプの断線を検知し、断線したハロゲンランプの配置されているゾーン(ゾーン単位)を特定することが可能である。図12の例では、ハロゲンランプが、8月17日に断線し、断線したハロゲンランプは、ゾーンVcm4に配置されていることを特定することができる。

0068

ゾーンVcm4を例にして説明したが、第2コンピュータEEPCは、全てのゾーンに対応する発熱源情報Vcmd0〜Vcmd14を備えているため、いずれのゾーンにおいて、ハロゲンランプの断線が発生しても、検知し、特定することが可能である。

0069

ここでは、第2コンピュータEEPCが、ハロゲンランプの断線と断線したハロゲンランプの特定を、第2コンピュータEEPCが行う例を示したが、これに限定されるものではない。図10で説明したように、第2コンピュータEEPCから管理用コンピュータMPCへ提供される情報に、全ての発熱源情報Vcmd0〜Vcmd14が含まれているため、管理用コンピュータMPCにおいて、図12に示すような波形を作成して、断線の検知と、断線したハロゲンランプが配置されているゾーンを特定するようにしてもよい。

0070

図10で説明したように、第1コンピュータFEPCからも、統計値として、発熱源情報の平均値が、管理用コンピュータMPCに供給される。そのため、発熱源情報の平均値を用いて、ハロゲンランプの断線を検知することが考えられる。しかしながら、ハロゲンランプが断線したとき、その断線したハロゲンランプが配置されているゾーンに対応する発熱源情報(ランプ電圧)を見たとき、断線の前と断線の後では、変化幅が少ない。図12を例にして述べると、断線前と断線後の変化幅は、ランプ電圧率として、約4%しかない。この4%の変化幅は、15個の発熱源情報を平均化した場合、さらに小さくなる。そのため、断線しているか否かの検知が困難になる。さらに、平均化しているため、断線しているゾーンを特定することが困難である。

0071

図9および図10では、第1コンピュータFEPCおよび第2コンピュータEEPCを用いる例を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、第1コンピュータFEPCを、温度管理用コンピュータ(図示しないが、便上、O−PCとする)と、スパイクアニール装置制御用コンピュータ(図示しないが、便壇上、C−PCとする)と、スパイクアニール装置管理用コンピュータ(図示しないが、便壇上、FEPC1とする)によって構成してもよい。

0072

この場合、温度管理用コンピュータO−PCに、図10で説明した100Hzサンプリングの機能(ステップS10)と、フィードバック制御の機能(ステップS11〜S13)を実行させる。また、スパイクアニール装置制御用コンピュータC−PCに、図10で説明したスパイクアニール装置制御の機能(ステップS14)を実行される。このとき、スパイクアニール装置管理用コンピュータFEPC1は、図10で示したステップS15およびS16の実行と、温度管理用コンピュータO−PCおよびスパイクアニール装置制御用コンピュータC−PCの制御を行うようにする。

0073

この場合、第2コンピュータEEPCには、100Hzサンプリングの機能は設けず、温度管理用コンピュータO−PCから100Hzサンプリングによって得られた温度情報と発熱源情報とが供給されるようにすればよい。

0074

(実施の形態2)
図13は、実施の形態2に係わるランプ電圧(ランプ電圧率)の経時変化を示す波形図である。図13は、図12と類似している。ここでは、図12との相違点を主に説明する。図12と同様に、図13の横軸は、所定の期間を示している。一方、図13の縦軸は、ランプ電圧率積分値を示している。ランプ電圧率積分値は、この実施の形態2においては、ゾーンに対応した温度計によって測定された温度が、特定の温度以上となっている期間におけるランプ電圧率を積分した値である。図11を例にして、ランプ電圧率積分値を説明すると、次のようになる。実施の形態2では、特に制限されないが、特定の温度(第1温度)は、950℃である。

0075

図11において、温度が950℃以上となるのは、破線で示す時刻t1で、温度950℃より低下するのは、破線で示す時刻t2である。この時刻t1と時刻t2との間の期間(破線間、第1期間)におけるランプ電圧率が積分され、ランプ電圧率積分値となる。言い換えるならば、時刻t1と時刻t2との間の期間におけるランプ電圧波形面積が、ランプ電圧率積分値となる。

0076

ランプ電圧Vcm(0)〜Vcm(14)は、100Hzサンプリングによって、それぞれサンプリングされ、発熱源情報Vcmd0〜Vcmd14となる。ランプ電圧率積分値のそれぞれは、対応する温度情報が、950℃以上を示している期間(時刻t1から時刻t2)における発熱源情報Vcmd0〜Vcmd14を積分(あるいは累積)した値となる。

0077

ランプ電圧率積分値は、それぞれのゾーンVcm0〜Vcm14に対して求める。説明を容易にするために、ゾーンVcm0〜Vcm14のそれぞれに対して求めたランプ電圧率積分値(発熱源情報積分値)を、Vcmd0s〜Vcmd14sとして説明する。図13では、ゾーンVcm1に対応するランプ電圧率積分値Vcmd1sが、太い実線で示され、ゾーンVcm2に対応するランプ電圧率積分値Vcmd2sが、太い破線で示され、ゾーンVcm3に対応するランプ電圧率積分値Vcmd3sが、太い一点鎖線で示され、ゾーンVcm4に対応するランプ電圧率積分値Vcmd4sが、太い二点鎖線で示されている。また、ゾーンVcm5に対応するランプ電圧率積分値Vcmd5sが、細い実線で示され、ゾーンVcm7に対応するランプ電圧率積分値Vcmd7sが、細い破線で示され、ゾーンVcm10に対応するランプ電圧率積分値Vcmd10sが、細い一点鎖線で示され、ゾーンVcm14に対応するランプ電圧率積分値Vcmd14sが、細い二点鎖線で示されている。

0078

このように、ランプ電圧(ランプ電圧率)Vcm(0)〜Vcm(14)を、所定の期間、すなわち対応するゾーンの温度が950℃以上の期間、積分することにより、ランプ電圧の変化を顕在化することが可能となる。

0079

図13でも、ゾーンVcm4に配置されているハロゲンランプが断線する場合が示されている。図13を見ると、ランプ電圧率積分値(発熱源情報積分値)Vcmd1s〜Vcmd3s、Vcmd5s、Vcmd7s、Vcmd10sおよびVcmd14sは、所定の期間の間、ほぼ一定あるいは若干低下している。これに対して、ランプ電圧率積分値(発熱源情報積分値)Vcmd4sは、その値が徐々に低下し、破線の○で囲んでいるように、8月17日頃において、急に上昇している。この場合、上昇する前後での変化幅は、約11%にも達する。

0080

図12で説明したように、ハロゲンランプが断線すると、そのハロゲンランプが配置されたゾーンにおけるランプ電圧(ランプ電圧率)が上昇する。そのため、ランプ電圧率積分値(発熱源情報積分値)も上昇する。これにより、ランプ電圧率積分値(発熱源情報積分値)を監視することにより、ハロゲンランプに断線が発生していることが検知され、断線の発生しているのが、ゾーンVcm4に配置されているハロゲンランプであることを特定することができる。また、この実施の形態2では、断線の前後での変化幅が大きくなるため、確実に断線の発生と特定を行うことが可能となる。

0081

図7(A)でハロゲンランプの構造を説明したが、ランプRP(図2)にハロゲンランプを搭載する際、例えば、ハロゲンランプの筐体RPBの一方の端部を上側にし、他方の端部を下側にして搭載する。図7(A)を例にして説明すると、筐体RPBの一方の端部UUを上側にし、他方の端部DDを下側にして搭載する。すなわち、一方の端部DDが、他方の端部UUに比べて、放射温度計TSNに接近するように搭載される。このようにした場合、重力の作用により、コイル状に巻かれたフィラメントLが、時間の経過、すなわち経時変化に伴って、下側に延び、図7(B)に示すように、コイル状に巻いた部分が互いに接触し、大電流が流れ、その後断線する。

0082

経時変化により、コイル状の部分が互いに接触し、大電流が流れると、ランプ電圧(ランプ電圧率)は低下することになる。これにより、図12に示すように、断線するハロゲンランプが配置されているゾーンVcm4に対応するランプ電圧(ランプ電圧率)Vcmd4は、断線する前に若干低下する。

0083

図14は、実施の形態2に係わるゾーンVcm4に対応するランプ電圧Vcm(4)とゾーンVcm4に対応する温度計からの温度検出信号T4の波形を示す波形図である。図14は、図11と同様に、横軸は時間を示し、左側の縦軸は温度を示し、右側の縦軸はランプ電圧率を示している。図12および図13に示すように、ゾーンVcm4に配置されたハロゲンランプは、8月17日頃に断線する。その前から、ゾーンVcm4に対応するランプ電圧は、低下する。すなわち、経時変化により、ゾーンVcm4に配置されたハロゲンランプにおいて、フィラメントLが、図7(B)に示すように変形する。これにより、ハロゲンランプを流れる電流が大きくなり、対応するランプ電圧Vcm(4)が、低下する。

0084

図14において、特に制限されないが、一点鎖線Vcmd4(28)は、7月28日におけるランプ電圧の波形を示しており、実線Vcmd4(12)は、8月12日のランプ電圧の波形を示している。ランプ電圧Vcmd4(12)は、ランプ電圧Vcmd(28)に比べると、若干ではあるが、その値が小さくなっている。この差は微少であるが、実施の形態2で述べたように、温度が950℃以上の期間(時刻t1から時刻t2の間)における、ランプ電圧Vcmd4(12)の積分値(ランプ電圧率積分値)Vcmd4sと、ランプ電圧Vcmd4(28)の積分値(ランプ電圧率積分値)Vcmd4sとを比較することにより、この微少な差を顕在化することが可能となる。その結果、ハロゲンランプが断線する前に、断線を予知することが可能となる。

0085

第1コンピュータFEPCから管理用コンピュータMPCにも、統計値化された発熱源情報が供給されるが、平均化された発熱源情報であるため、ハロゲンランプが断線する前の予兆(ランプ電圧の低下)を検知することは困難である。これに対して、実施の形態2においては、それぞれのゾーンに対するランプ電圧率積分値を求めているため、ゾーン(ゾーン単位)毎に、ハロゲンランプが断線する前の予兆を検知することが可能となる。

0086

図13に示した波形図は、図12と同様に、第2コンピュータEEPCにおいて作成してもよいし、管理用コンピュータMPCにおいて作成してもよい。図10のステップS21で生成した情報が、温度検出情報と発熱源情報を含んでいる。そのため、例えば、第2コンピュータEEPCは、温度検出情報が所定の温度(950℃)以上を示しているとき、発熱源情報を積分することにより、図13に示した波形を作成することができる。また、管理用コンピュータMPCは、提供された情報に、温度検出情報と発熱源情報とが含まれているため、第2コンピュータEEPCと同様に、図13に示した波形を作成することができる。

0087

図15は、実施の形態2に係わるランプ電圧率積分値とサンプリング周波数との関係を示す特性図である。図15には、サンプリング周波数が、100Hzの場合のランプ電圧率積分値が、左側に示され、20Hzの場合のランプ電圧率積分値が、右側に示されている。ゾーンVcm0〜Vcm14にそれぞれに対応するランプ電圧率積分値Vcmd1s〜Vcmd14sを求めているが、図15には、図13と同様に、特定のランプ電圧率積分値のみが、図13と同じ表示形式で描かれている。なお、ランプ電圧率積分値は、既に述べたように、所定の温度(950℃)以上の期間におけるランプ電圧率の積分によって求められている。

0088

図15において、縦軸は、ランプ電圧率積分値を示している。また、横軸は時間を示しており、ハロゲンランプの断線前(ランプ切れ前)とランプの断線後(ランプ切れ後)を示している。この図15においても、ゾーンVcmd4に配置されたハロゲンランプが断線した場合が示されている。図15から理解されるように、サンプリング周波数を高くすることにより、ハロゲンランプの断線前と断線後の変化幅を大きくすることが可能であり、監視により確実に断線を検知することが可能となる。

0089

<半導体装置の製造方法>
図16は、実施の形態2に係わる半導体装置の製造方法を示すフローチャート図である。図16には、半導体装置の製造方法のうち、特にイオン注入工程IPPと、イオン注入工程IPPの後に行われるアニール工程APPが示されている。また、図17は、実施の形態2に係わるイオン注入工程IPPおよびアニール工程APPにおける半導体装置の断面を示す断面図である。

0090

イオン注入工程IPPよりも前の工程BEPにおいて、半導体ウェハには、所定の領域に開口部が形成される。例えば、MOSFETのソース領域およびドレイン領域となる領域(所定の領域)に開口部が形成される。

0091

イオン注入工程(不純物注入工程)IPPにおいては、図17(A)に示すように、半導体基板1700に形成された所定の領域に、不純部イオン1705が注入される。図17(A)において、1702は、半導体基板1700に形成された絶縁膜を示しており、1703は、ゲート絶縁膜を示しており、1704は、ゲート絶縁膜1703上に形成されたゲート電極を示している。ゲート電極1704(ゲート酸化膜1703)と絶縁膜1702との間の領域が、所定の領域1701とされ、この所定の領域1701へ、不純部イオン1705が注入される。

0092

アニール工程APPでは、不純物イオン1705が注入された半導体ウェハが、図1で説明したように、プロセスチャンバーPCHに搬入される。プロセスチャンバーPCHに搬入されたウェハは、ランプによって加熱され、アニールの処理が行われる。このとき、上記したように、ランプ電圧Vcm(0)〜Vcm(14)および温度検出信号TSS(0)〜TSS(6)が、100Hzでサンプリングされ、発熱源情報および温度情報が得られる。得られた発熱源情報および温度情報によって、全てのゾーンに対応するランプ電圧率積分値が求められる。例えば、日毎に、全てのゾーンに対応するランプ電圧率積分値を求め、図13に示すような波形図を作成し、それぞれのゾーンに対応するランプ電圧率積分値の経時変化を基にして、ランプの状態を監視する。

0093

本実施の形態ではこのようなスパイクアニール装置を用いることにより、MOSFETのソース領域およびドレイン領域の広がりを制御することができ、また、不純物の活性化率を適正な値とすることができる。従って、半導体装置の信頼性を向上させることができる。

0094

半導体装置の製造方法として、実施の形態2を用いた場合を説明したが、これに限定されるものではない。すなわち、実施の形態1で述べたように、100Hzのサンプリングにより得られた発熱源情報を基にして、ランプの状態を監視するようにしてもよい。

0095

アニール工程APPで、処理されたウェハは、次の工程AFPへ移る。工程AFPでは、例えば、ウェハから複数の半導体チップ切り出され、パッケージングされる。これにより、半導体装置が提供されることになる。

0096

ランプの状態は、予め定められた時間間隔、例えば1日に1回、1枚のウェハに対してアニールの処理を実施したときに、監視するようにしてもよいが、より正確にランプの状態を監視するためには、アニールの処理を実施する度に、ランプの状態を監視することが望ましい。

0097

以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。

0098

1スパイクアニール装置
CHW半導体ウェハ
PCHプロセスチャンバー
RPランプ
RP(1−0)〜RP(14−n)ハロゲンランプ
TSN放射温度計
TSN(0)〜TSN(6)温度計
EEPC 第1コンピュータ
FEPC 第2コンピュータ
MPC管理用コンピュータ
S10、S20 100Hzサンプリング

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