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技術 ガス検知装置

出願人 株式会社デンソー
発明者 阿部行孝
出願日 2015年10月14日 (5年2ヶ月経過) 出願番号 2015-202626
公開日 2017年4月20日 (3年8ヶ月経過) 公開番号 2017-076210
状態 特許登録済
技術分野 異常警報装置 流体の吸着、反応による材料の調査、分析
主要キーワード 電気的特性値 継時的 乖離量 ガス検知装置 工場出荷 ガス検出装置 所定回数分 移動平均値
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (8)

課題

ガス濃度と、センサ電気的特性値との関係が継時的に変化した場合であっても、車室内におけるガス濃度の異常を正確に判定することのできるガス検知装置を提供する。

解決手段

ガス検知装置10は、車両の車室RM内における検知対象ガスの濃度、であるガス濃度に応じて電気的特性値を変化させるセンサ部200と、電気的特性値を閾値と比較することにより、ガス濃度が異常であるか否かを判定する制御部100と、を備える。制御部100は、ガス検知装置10が起動された直後における電気的特性値を基準値として記憶しており、当該基準値に基づいて閾値を設定するように構成されている。

概要

背景

車両に備えられるガス検知装置は、車室内における特定の検知対象ガスの濃度をセンサによって検知する装置である。検知対象ガスとしては、例えば一酸化炭素のように、人体有毒ガス等が挙げられる。検知対象ガスの濃度が高くなったときには、ガス検知装置は運転者への報知を行う。これにより、車室内の換気及び車両の点検を促す。

検知対象ガスの濃度を検知するためのセンサとしては、例えば半導体式のガス検知素子のように、検知対象ガスの濃度に応じてその電気的特性値を変化させるものが用いられる。下記特許文献1には、ガス検知素子の電気的特性値(具体的には抵抗値)の変化に基づいてガス濃度を検出する構成のガス検出装置が記載されている。

このような構成のガス検知装置によれば、現時点におけるセンサの電気的特性値と、所定の閾値とを比較することにより、車室内のガス濃度が異常か否かの判定を行うことができる。例えば、下記特許文献1に記載されているような構成のガス検知装置においては、ガス検知素子の抵抗値が所定の閾値を下回ったときに、ガス濃度が異常であるとの判定及び報知がなされることとすればよい。

ところで、実際のガス濃度と、ガス検知素子の電気的特性値との関係は常に同じなのではなく、継時的に変化することが知られている。このため、ガス濃度が異常か否かを判定するための閾値として、常に同じ固定値が用いられることは好ましくない。

そこで、電気的特性値の継時的な変化に基づいて、閾値を適宜更新することが考えられる。このような閾値の更新は、ガス検知装置の分野に限らず、他の種類の検知装置でも一般的に行われている。例えば、下記特許文献2に記載された光電センサは、受光量の移動平均相当値周期的に算出し、当該移動平均相当値にオフセット値加算することによって受光量閾値を設定している。このような受光量閾値と実際の受光量とを比較することにより、光電センサによる判定(この場合は物体の有無についての判定)を正確に行うことが可能となっている。

概要

ガス濃度と、センサの電気的特性値との関係が継時的に変化した場合であっても、車室内におけるガス濃度の異常を正確に判定することのできるガス検知装置を提供する。ガス検知装置10は、車両の車室RM内における検知対象ガスの濃度、であるガス濃度に応じて電気的特性値を変化させるセンサ部200と、電気的特性値を閾値と比較することにより、ガス濃度が異常であるか否かを判定する制御部100と、を備える。制御部100は、ガス検知装置10が起動された直後における電気的特性値を基準値として記憶しており、当該基準値に基づいて閾値を設定するように構成されている。

目的

本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、ガス濃度と、センサの電気的特性値との関係が継時的に変化した場合であっても、車室内におけるガス濃度の異常を正確に判定することのできるガス検知装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

車両に備えられるガス検知装置(10)であって、前記車両の車室(RM)内における検知対象ガスの濃度、であるガス濃度に応じて電気的特性値を変化させるセンサ部(200)と、前記電気的特性値を閾値と比較することにより、前記ガス濃度が異常であるか否かを判定する制御部(100)と、を備え、前記制御部は、ガス検知装置が起動された直後における前記電気的特性値を基準値として記憶しており、当該基準値に基づいて前記閾値を設定するように構成されているガス検知装置。

請求項2

前記制御部は、ガス検知装置が起動される毎の前記基準値を、直近所定回数分だけ記憶しており、記憶している複数個の前記基準値の平均値に基づいて前記閾値を設定するように構成されている、請求項1に記載のガス検知装置。

請求項3

前記制御部は、記憶している前記基準値に所定の係数掛けることによって前記閾値を設定する、請求項1に記載のガス検知装置。

請求項4

前記制御部は、記憶している複数個の前記基準値の平均値、に所定の係数を掛けることによって前記閾値を設定する、請求項2に記載のガス検知装置。

請求項5

前記電気的特性値とは前記センサ部の電気抵抗値である、請求項1に記載のガス検知装置。

請求項6

前記制御部は、前記ガス濃度が異常であると判定すると、前記車両の運転者に対する報知を行う、請求項1に記載のガス検知装置。

請求項7

前記制御部は、前記電気的特性値が前記閾値を超えた場合に、前記ガス濃度が異常であると判定する、請求項5に記載のガス検知装置。

請求項8

前記制御部は、前記電気的特性値の移動平均値が前記閾値を超えた場合に、前記ガス濃度が異常であると判定する、請求項5に記載のガス検知装置。

請求項9

工場出荷時において、前記制御部には1個又は複数個の前記基準値が予め初期値として記憶されている、請求項2に記載のガス検知装置。

技術分野

0001

本発明は、車両に備えられるガス検知装置に関する。

背景技術

0002

車両に備えられるガス検知装置は、車室内における特定の検知対象ガスの濃度をセンサによって検知する装置である。検知対象ガスとしては、例えば一酸化炭素のように、人体有毒ガス等が挙げられる。検知対象ガスの濃度が高くなったときには、ガス検知装置は運転者への報知を行う。これにより、車室内の換気及び車両の点検を促す。

0003

検知対象ガスの濃度を検知するためのセンサとしては、例えば半導体式のガス検知素子のように、検知対象ガスの濃度に応じてその電気的特性値を変化させるものが用いられる。下記特許文献1には、ガス検知素子の電気的特性値(具体的には抵抗値)の変化に基づいてガス濃度を検出する構成のガス検出装置が記載されている。

0004

このような構成のガス検知装置によれば、現時点におけるセンサの電気的特性値と、所定の閾値とを比較することにより、車室内のガス濃度が異常か否かの判定を行うことができる。例えば、下記特許文献1に記載されているような構成のガス検知装置においては、ガス検知素子の抵抗値が所定の閾値を下回ったときに、ガス濃度が異常であるとの判定及び報知がなされることとすればよい。

0005

ところで、実際のガス濃度と、ガス検知素子の電気的特性値との関係は常に同じなのではなく、継時的に変化することが知られている。このため、ガス濃度が異常か否かを判定するための閾値として、常に同じ固定値が用いられることは好ましくない。

0006

そこで、電気的特性値の継時的な変化に基づいて、閾値を適宜更新することが考えられる。このような閾値の更新は、ガス検知装置の分野に限らず、他の種類の検知装置でも一般的に行われている。例えば、下記特許文献2に記載された光電センサは、受光量の移動平均相当値周期的に算出し、当該移動平均相当値にオフセット値加算することによって受光量閾値を設定している。このような受光量閾値と実際の受光量とを比較することにより、光電センサによる判定(この場合は物体の有無についての判定)を正確に行うことが可能となっている。

先行技術

0007

特開2013−250179号公報
特開2003−87107号公報

発明が解決しようとする課題

0008

上記特許文献2に記載されているような判定方法をガス検知装置に適用した場合には、センサの電気的特性値の移動平均値に基づいて閾値が設定されることとなる。電気的特性値が急激に変化した場合には、電気的特性値と閾値との乖離量が大きくなる。このため、ガス濃度の異常を検知することができる。

0009

一方、車室内におけるガス濃度が時間をかけて徐々に高くなっていった場合には、センサの電気的特性値及びその移動平均値も緩やかに変化して行く。このため、移動平均値に基づいて設定される閾値も緩やかに変化していくこととなる。

0010

その結果、運転者への報知が必要なレベルまでガス濃度が高くなった場合であっても、電気的特性値と閾値との乖離量が小さいままとなり、ガス濃度が異常であるとの判定がなされない可能性が生じてしまう。

0011

本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、ガス濃度と、センサの電気的特性値との関係が継時的に変化した場合であっても、車室内におけるガス濃度の異常を正確に判定することのできるガス検知装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

0012

上記課題を解決するために、本発明に係るガス検知装置は、車両に備えられるガス検知装置(10)であって、車両の車室(RM)内における検知対象ガスの濃度、であるガス濃度に応じて電気的特性値を変化させるセンサ部(200)と、電気的特性値を閾値と比較することにより、ガス濃度が異常であるか否かを判定する制御部(100)と、を備える。制御部は、ガス検知装置が起動された直後における電気的特性値を基準値として記憶しており、当該基準値に基づいて閾値を設定するように構成されている。

0013

ガス検知装置が起動された直後は、車両の内燃機関始動されて間もないタイミングであるから、このときの車室内の空気は清浄である可能性が高い。つまり、車室内における検知対象ガスの濃度は十分に小さい可能性が高い。そこで、上記構成のガス検知装置では、起動された直後におけるセンサ部の電気的特性値を、閾値を設定するための基準値として用いることとしている。この基準値は、空気が清浄でありガス濃度が十分に小さいときにおける電気的特性値である。

0014

つまり、上記のようなガス検知装置においては、ガス検知装置が起動される毎に、車室内の空気が清浄である状態においてセンサ部の校正が行われている、ということもできる。このため、ガス濃度と、センサの電気的特性値との関係が継時的に変化していたとしても、車室内におけるガス濃度及びその異常を正確に判定することができる。

0015

尚、上記における「ガス検知装置が起動された直後」とは、ガス検知装置が起動されてから、車室内におけるガス濃度の変化が無視できる程度、の短い時間しか経過していないタイミングのことを言う。

発明の効果

0016

本発明によれば、ガス濃度と、センサの電気的特性値との関係が継時的に変化した場合であっても、車室内におけるガス濃度の異常を正確に判定することのできるガス検知装置が提供される。

図面の簡単な説明

0017

本発明の実施形態に係るガス検知装置、及び当該ガス検知装置が搭載された車両の構成を模式的に示す図である
センサ部の構成を示す回路図である。
ガス検知装置の機能的な構成を示すブロック図である。
センサ部の抵抗値が変化する様子の例を示すグラフである。
制御部によって実行される処理の流れを示すフローチャートである。
制御部によって実行される処理の流れを示すフローチャートである。
制御部によって実行される処理の流れを示すフローチャートである。

実施例

0018

以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。

0019

図1を参照しながら、本発明の実施形態に係るガス検知装置10について説明する。図1には、ガス検知装置10が搭載された車両の車室RMのうち、運転席の近傍の部分のみが模式的に示されている。尚、図1における左側が車両の前方側であり、右側が車両の後方側である。

0020

ガス検知装置10は、車室RM内における検知対象ガスの濃度(以下、単に「ガス濃度」とも表記する)を検知して、ガス濃度が高くなり過ぎたときには運転者Mへの報知を行うように構成されている。本実施形態では、検知対象ガスは一酸化炭素である。ガス検知装置10は、制御部100と、センサ部200と、報知部300と、を備えている。

0021

制御部100は、ガス検知装置10の全体の動作を制御する部分である。制御部100は、CPU、ROM、RAM等を有するコンピュータシステムとして構成されており、車室RMの外側、例えばフロントパネルの裏側の空間等に配置される。制御部100の具体的な機能については後に説明する。

0022

センサ部200は、車室RM内のガス濃度を検知するためのセンサである。センサ部200は、車室RMのうち天井に設けられた照明カバー400の内側に配置されている。照明カバー400には、二つの開口410、420が形成されている。開口410は、照明カバー400のうち後方側部分に形成されており、車室RM内の空気が照明カバー400内に取り込まれる際の空気の入口となっている。開口420は、照明カバー400のうち前方側部分に形成されており、照明カバー400内から空気が排出される際の空気の出口となっている。

0023

照明カバー400の内部のうち、センサ部200よりも後方側となる位置には、送風機430が設けられている。送風機430は、後方側から前方側に向かう方向に空気を送り出すファンである。送風機430が動作しているときには、車室RM内の空気が開口410から照明カバー400内に取り込まれる。当該空気は照明カバー400内を前方側に向かって流れ、センサ部200を通過した後、開口420から照明カバー400の外へと排出される。送風機430の動作は、制御部100によって制御される。センサ部200によるガス濃度の測定が行われるときには、送風機430は常に動作中とされる。

0024

センサ部200は、金属酸化物半導体焼結体によって形成された検知部RV図1では不図示)を有するセンサである。検知部RVは、周囲のガス濃度に応じてその電気的特性値を変化させるものである。電気的特性値とは、具体的には抵抗値である。ガス濃度が高くなるほど、検知部RVの抵抗値は小さくなる。尚、センサ部200としては、上記のようにガス濃度に応じて内部の抵抗値を変化させるものが用いられてもよいが、ガス濃度に応じて他の電気的特性値(例えば電流値電圧値)を変化させるものが用いられてもよい。また、上記のようなセンサ部200に替えて、ガス濃度が高くなるほど、検知部RVの抵抗値が大きくなるようなセンサ部200が用いられてもよい。

0025

図2には、センサ部200の構成が回路図として示されている。図2に示されるように、センサ部200は、電源VSに対して抵抗R0と検知部RVとが直列に接続された構成となっている。抵抗R0は、固定の抵抗値を有する抵抗素子である。検知部RVは、上記のようにガス濃度に応じてその抵抗値を変化させる可変抵抗として配置されている。電源VSは、一定の電圧(例えば5V)を出力する定電圧源である。

0026

電源VSの電圧は、抵抗R0と検知部RVとのそれぞれの抵抗値の比率に応じて分圧される。このため、ガス濃度が変化し、検知部RVの抵抗値が変化すると、検知部RVの両端に掛る電圧も変化する。センサ部200には、検知部RVの両端の電圧を測定するための電圧計MVが設けられている。センサ部200は、電圧計MVで計測された電圧に基づいて検知部RVの抵抗値を算出する。算出された抵抗値は、制御部100へ送信される。

0027

尚、上記のような態様に替えて、電圧計MVで計測された電圧が制御部100へと送信され、制御部100において検知部RVの抵抗値が算出される態様であってもよい。また、検知部RVの両端の電圧が制御部100に直接入力され、その値が制御部100側において計測されるような態様であってもよい。このように、検知部RVの抵抗値が、直接又は間接的に制御部100によって検知されるような態様であればよい。

0028

図1に戻って説明を続ける。報知部300は、ガス検知装置10の検知結果を運転者Mに報知するための部分である。報知部300はフロントパネルに設けられており、警告音を鳴らしたり、警告ランプ点灯させたりすることにより、ガス濃度が異常である旨を運転者Mに報知する。報知部300の上記動作は制御部100によって制御される。

0029

図3を参照しながら、制御部100の機能的な構成について説明する。図3に示されるように、制御部100は機能的な制御ブロックとして、検出部110と、演算部120と、判定部130と、記憶部140と、を有している。

0030

検出部110は、センサ部200から送信される電気信号を受信して、現時点における検知部RVの抵抗値を取得する部分である。上記のように、検出部110に入力される情報は抵抗値であってもよいが、抵抗値に対応する他の物理量(例えば検知部RVに掛る電圧値)であってもよい。

0031

演算部120は、検出部110において取得された抵抗値に基づいて各種の演算を行う部分である。後に説明するように、演算部120は、抵抗値に基づいて基準値の算出を行う。また、当該基準値に基づいて閾値の設定を行う。

0032

判定部130は、検出部110において取得された抵抗値と、演算部120によって設定された閾値と、を比較することにより、車室RM内のガス濃度が異常であるか否かの判定を行う部分である。抵抗値が閾値を下回っていたときには、ガス濃度が異常であるとの判定がなされる。その際、判定部130は、報知部300を制御することにより運転者Mへの報知を行う。

0033

記憶部140は、制御部100に設けられた不揮発性メモリである。後に説明するように、記憶部140には、ガス検知装置10の起動直後に取得された検知部RVの抵抗値、が複数個記憶されている。記憶部140に記憶されている抵抗値に基づいて、演算部120による基準値の算出等が行われる。

0034

図4を参照しながら、ガス検知装置10において行われるガス濃度の検出方法、及びガス濃度が異常であるか否かの判定方法の概要について説明する。図4に示されるのは、センサ部200における抵抗値(具体的には、検知部RVの抵抗値)の変化の一例を示すグラフである。当該グラフでは、車両のイグニッションスイッチがONとされ、ガス検知装置10が起動された直後におけるタイミングが時刻t0として示されている

0035

本実施形態では、時刻t0において取得されたセンサ部200の抵抗値が、基準値として記憶部140に記憶される。尚、このような基準値の取得及び記憶は、ガス検知装置10が起動される度に行われる。記憶部140には、直近のn回分の基準値が記憶されている。上記の「n」は任意に設定される自然数であり、本実施形態では10が設定されている。

0036

時刻t0において基準値が取得されると、制御部100では、基準値に基づいて閾値が設定される。本実施形態では、記憶部140に記憶されている複数の(過去の)基準値に、今回分を加えた直近10回分の基準値の平均値が算出され、当該平均値の80%となる値(つまり、基準値の平均値に所定の係数掛けた値)が閾値として設定される。図4では、平均値として値RSTが算出され、閾値として値RTHが設定された例が示されている。

0037

時刻t0におけるセンサ部200の抵抗値は、基準値の平均値である値RSTに概ね一致する。時刻t0以降は、車室RM内におけるガス濃度の変化に伴って、センサ部200の抵抗値が徐々に変化している。図4の例では、何らかの原因でガス濃度が急激に高くなっている。その結果、時刻t10において、センサ部200の抵抗値が閾値である値RTHを超えてしまい、時刻t10以降においては値RTHを下回っている。センサ部200の抵抗値が閾値を下回ると、制御部100はガス濃度が異常であると判定し、報知部300の制御によって運転者Mへの報知を行う。

0038

制御部100によって行われる具体的な処理の内容について、図5を参照しながら説明する。図5に示される一連の処理は、ガス検知装置10が起動された以降、所定の周期が経過する毎に繰り返し実行される。つまり、車両の内燃機関が動作している期間において、常に繰り返し実行される処理となっている。

0039

最初のステップS01では、現時点におけるセンサ部200の抵抗値が検出部110によって取得される。ステップS01に続くステップS02では、ステップS01で取得された抵抗値が、閾値を超えているか否か、すなわち、閾値を下回っているか否かが判定部130によって判定される。抵抗値が閾値を下回っている場合には、ステップS03に移行する。尚、ガス濃度が高くなるほど、検知部RVの抵抗値が大きくなるようなセンサ部200が用いられた場合には、ステップS02では、抵抗値が閾値を上回っている場合にステップS03に移行することとなる。

0040

ステップS03に移行したということは、車室RM内におけるガス濃度が、閾値に対応する濃度よりも高いということである。このため、ステップS03では、ガス濃度が異常であるとの判定がなされる。その後、ステップS04に移行し、報知部300の制御による運転者Mへの報知が行われる。

0041

ステップS02において、抵抗値が閾値を超えていなかった場合、すなわち、閾値以上であった場合には、ステップS05に移行する。尚、ガス濃度が高くなるほど、検知部RVの抵抗値が大きくなるようなセンサ部200が用いられた場合には、ステップS02では、抵抗値が閾値以下である場合にステップS05に移行することとなる。ステップS05に移行したということは、車室RM内におけるガス濃度が、閾値に対応する濃度以下であるということである。このため、ステップS05では、ガス濃度が正常であるとの判定がなされる。その後、図5に示される一連の処理を終了する。

0042

図6を参照しながら、閾値を設定するために制御部100により行われる処理について説明する。図6に示される一連の処理は、車両のイグニッションスイッチがONとされ、ガス検知装置10が起動されたタイミングにおいて1回だけ実行される。

0043

最初のステップS11では、センサ部200の暖機が完了したか否かが判定される。センサ部200の暖機が未だ完了していなければ、ステップS11の処理が繰り返し実行される。センサ部200の暖機が完了していれば、ステップS12に移行する。

0044

尚、センサ部200の暖機が完了している状態とは、センサ部200によるガス濃度の検知が正常に行い得るようになった状態のことである。ガス検知装置10が起動された後、センサ部200によるガス濃度の検知を直ちに行い得るのであれば、ステップS11の処理は不要である。

0045

ステップS12では、現時点におけるセンサ部200の抵抗値が検出部110によって取得される。既に説明したように、当該抵抗値は基準値として記憶部140に記憶される値である。

0046

ステップS12に続くステップS13では、記憶部140に記憶されている複数の基準値のうち、直近の過去(n−1)回分の基準値が演算部120によって取得される。既に述べたように、本実施形態ではnの値として10が設定されている。このため、ステップS13では、過去9回分の基準値が取得される。

0047

ステップS13に続くステップS14では、ステップS12において取得された現時点の基準値(抵抗値)と、ステップS13において取得された9回分の基準値と、の平均値が演算部120によって算出される。つまり、今回分を含む直近10回分の基準値の平均値が算出される。

0048

尚、このような直近10回分の基準値についての平均値の算出は、ガス検知装置10が起動される度に行われることとなる。従って、ここで算出される平均値は、起動直後における基準値の移動平均値、ということもできる。

0049

ステップS14に続くステップS15では、ステップS14で算出された平均値に基づいて閾値が設定される。既に述べたように、本実施形態では、平均値に0.8を掛けた値が閾値として設定される。当該閾値は、次にガス検知装置10が起動されるまでの間は変更されない。

0050

ステップS15に続くステップS16では、記憶部140に記憶されているデータが更新される。具体的には、記憶部140に記憶されている複数の基準値のうち最も古いものが削除される。また、ステップS12で取得された最新の基準値が、新たなデータとして記憶部140に追加される。

0051

以上のように、本実施形態に係るガス検知装置10では、起動された直後におけるセンサ部200の抵抗値が基準値として複数記憶されており、当該基準値の平均値に基づいて閾値が設定される。つまり、車室RM内の空気が清浄である可能性が高いタイミング、における抵抗値に基づいて閾値が設定される。これにより、ガス検知装置10が起動される毎に、車室RM内の空気が清浄である状態においてセンサ部200の校正が行われることとなる。

0052

その結果、ガス濃度と、センサ部200の抵抗値との関係が継時的に変化していたとしても、車室RM内におけるガス濃度及びその異常を正確に判定することが可能となっている。

0053

ところで、車両が工場から出荷されたばかりであり、使用が開始されて間もない期間においては、記憶部140に記憶されている基準値の個数がnよりも少ない。そこで、工場出荷時の段階において、n個分の基準値が予め初期値として記憶部140に記憶されていることとしてもよい。このような基準値は、工場において実際に測定されたセンサ部200の抵抗値であってもよいが、ダミーデータであってもよい。

0054

閾値の算出に用いられる基準値の個数、すなわち自然数nの値として、1が設定されていてもよい。つまり、閾値の設定には過去の基準値が用いられることなく、ステップS12で取得された単一の基準値のみを用いて閾値が設定されることとしてもよい。この場合、ステップS15では、ステップS12で取得された基準値に0.8を掛けた値が閾値として設定されることとなる。

0055

以上のような実施形態の変形例について、図7を参照しながら説明する。当該変形例においては、ガス濃度が正常か否かを判定するために行われる処理の内容において、上記実施形態と異なっている。図7に示される一連の処理は、図5に示される一連の処理に替えて実行されるものである。

0056

最初のステップS21では、現時点におけるセンサ部200の抵抗値が検出部110によって取得される。この変形例では、ステップS21において取得された直近10回分の抵抗値が制御部100のRAMに記憶される。つまり、ステップS01では、取得された最新の抵抗値がRAMに記憶されるとともに、RAMに記憶されている複数の抵抗値のうち最も古いものが削除される。尚、RAMに記憶される直近の抵抗値の個数は、10個より多くてもよく、10個より少なくてもよい。

0057

ステップS21に続くステップS22では、RAMに記憶されている複数の抵抗値の平均値、すなわち移動平均値が算出される。

0058

ステップS22に続くステップS23では、ステップS22で算出された移動平均値が、閾値を超えているか否か、すなわち、閾値を下回っているか否かが判定部130によって判定される。移動平均値が閾値を下回っている場合には、ステップS24に移行する。尚、ガス濃度が高くなるほど、検知部RVの抵抗値が大きくなるようなセンサ部200が用いられた場合には、ステップS23では、移動平均値が閾値を上回っている場合にステップS24に移行することとなる。

0059

ステップS24に移行したということは、車室RM内におけるガス濃度が、閾値に対応する濃度よりも高いということである。このため、ステップS24では、ガス濃度が異常であるとの判定がなされる。その後、ステップS25に移行し、報知部300の制御による運転者Mへの報知が行われる。

0060

ステップS23において、移動平均値が閾値を越えていなかった場合、すなわち、閾値以上であった場合には、ステップS26に移行する。尚、ガス濃度が高くなるほど、検知部RVの抵抗値が大きくなるようなセンサ部200が用いられた場合には、ステップS23では、移動平均値が閾値以下である場合にステップS26に移行することとなる。ステップS26に移行したということは、車室RM内におけるガス濃度が、閾値に対応する濃度以下であるということである。このため、ステップS26では、ガス濃度が正常であるとの判定がなされる。その後、図7に示される一連の処理を終了する。

0061

以上のように、この変形例では、センサ部200の抵抗値の瞬時値に基づくのではなく、抵抗値の移動平均に基づいてガス濃度が異常か否かの判定が行われる。このため、例えばノイズの影響を受けることなく、上記判定を正確に行うことができる。

0062

以上、具体例を参照しつつ本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明はこれらの具体例に限定されるものではない。すなわち、これら具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、前述した各具体例が備える各要素およびその配置、材料、条件、形状、サイズなどは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。

0063

10:ガス検知装置
100:制御部
140:記憶部
200:センサ部
300:報知部
RM:車室

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