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図面 (2)

課題

非多孔質で、現像ローラとして使用した際に外周面押出肌の荒れに基づく形成画像濃度ムラ等を生じにくく、常に良好な画像を形成しうる半導電性ローラを提供する。

解決手段

半導電性ローラ1は、ゴム分としてエピクロルヒドリンゴムクロロプレンゴムブタジエンゴム、およびアクリロニトリルブタジエンゴムの4種のみを併用したゴム組成物の、非多孔質の架橋物からなる。

概要

背景

上記画像形成装置において、感光体の表面を一様に帯電させる帯電ローラ、帯電させた表面を露光して形成した静電潜像トナー像現像する現像ローラ、形成したトナー像を紙等に転写させる転写ローラ、トナー像を転写後の感光体の表面に残留するトナーを除去するクリーニングローラ等としては、半導電性ローラが用いられる。
半導電性ローラは、耐久性圧縮永久ひずみ特性等を向上することを考慮すると、ゴム組成物の、非多孔質架橋物によって形成するのが好ましい。

かかる半導電性ローラは、例えばゴム組成物を非多孔質の筒状に押出成形するとともに架橋させ、かつその中心の通孔に金属等からなるシャフト挿通するとともに、外周面研磨する等して製造される。
半導電性ローラのもとになるゴム組成物は、例えばエピクロルヒドリンゴム等のイオン導電性ゴムゴム分として用いてイオン導電性を付与して、全体を半導電性とするのが一般的である。

また上記ゴム分としては、ジエン系ゴムを併用するのも一般的である。
ジエン系ゴムは、ゴム組成物を押出成形する際の流動性成形性を向上し、押出成形された非多孔質の筒状体の、外周面の押出肌の状態を良好にして、当該外周面をできるだけ凹凸のない滑らかな状態としたり、半導電性ローラの機械的強度や耐久性等を向上したり、半導電性ローラのゴムとしての特性、すなわち柔軟でしかも圧縮永久歪みが小さくヘタリを生じにくい特性等を向上したり、あるいは紫外線等の照射によって自身が酸化して、半導電性ローラの外周面に、後述する誘電層低摩擦層等としての酸化膜を形成したりするために機能する。

ジエン系ゴムとしては、これらの機能に優れるとともに、特にプラス帯電型の非磁性成分トナーを良好に帯電させることができるブタジエンゴム(BR)や、上記の機能を有する上、半導電性ローラの柔軟性を向上したりニップ幅を大きくしたりしてトナーの帯電量を高めたり、トナーへのダメージを低減して画像耐久性を向上したりするために機能するクロロプレンゴム(CR)等が好適に使用される。

しかし、例えば半導電性ローラの半導電性を現状よりも向上するためにエピクロルヒドリンゴムの配合割合を多くしたり、それに伴って低下する傾向にある半導電性ローラの柔軟性やニップ幅を維持するためにCRの割合を多くしたりして、相対的にBRの割合が少なくなると、ゴム組成物を押出成形する際の流動性や成形性が低下して外周面の押出肌が荒れやすくなる。

そして押出肌が荒れると、その後の工程で外周面を研磨しているにも拘らず、例えば現像ローラとして使用して画像形成した際に、形成画像濃度ムラを生じたりするといった問題を生じる。
ゴム組成物を押出成形する場合、外周面の押出肌の状態を改善して、当該外周面をできるだけ凹凸のない滑らかな状態とするために、例えば自動車用タイヤなどでは押出機バックダイの形状等を工夫する場合がある(特許文献1等)。

一方、半導電性ローラ等のOA機器ゴム部品の押出成形では、例えば押出機の設定温度を高くしたり、口金の形状を変更したりして、ゴム組成物の流動性、成形性を高めるのが一般的である。

概要

非多孔質で、現像ローラとして使用した際に外周面の押出肌の荒れに基づく形成画像の濃度ムラ等を生じにくく、常に良好な画像を形成しうる半導電性ローラを提供する。半導電性ローラ1は、ゴム分としてエピクロルヒドリンゴム、クロロプレンゴム、ブタジエンゴム、およびアクリロニトリルブタジエンゴムの4種のみを併用したゴム組成物の、非多孔質の架橋物からなる。

目的

本発明の目的は、非多孔質で、しかも現像ローラとして使用した際に押出成形時の押出肌の荒れに基づく形成画像の濃度ムラ等を生じにくく、良好な画像を形成しうる半導電性ローラを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

請求項2

前記ゴム分の総量100質量部あたりの、前記ブタジエンゴムの配合割合は55質量部以下で、かつ前記アクリロニトリルブタジエンゴムの配合割合は3質量部以上である請求項1に記載の半導電性ローラ。

請求項3

外周面酸化膜を備えている請求項1または2に記載の半導電性ローラ。

請求項4

電子写真法を利用した画像形成装置に組み込んで、感光体の表面に形成される静電潜像を、帯電させたトナーによってトナー像現像する現像ローラとして用いる請求項1ないし3のいずれか1項に記載の半導電性ローラ。

技術分野

0001

本発明は、例えばレーザープリンタ静電式複写機、普通紙ファクシミリ装置、あるいはこれらの複合機等の、電子写真法を利用した各種の画像形成装置において、特に現像ローラとして好適に用いることができる半導電性ローラに関するものである。

背景技術

0002

上記画像形成装置において、感光体の表面を一様に帯電させる帯電ローラ、帯電させた表面を露光して形成した静電潜像トナー像現像する現像ローラ、形成したトナー像を紙等に転写させる転写ローラ、トナー像を転写後の感光体の表面に残留するトナーを除去するクリーニングローラ等としては、半導電性ローラが用いられる。
半導電性ローラは、耐久性圧縮永久ひずみ特性等を向上することを考慮すると、ゴム組成物の、非多孔質架橋物によって形成するのが好ましい。

0003

かかる半導電性ローラは、例えばゴム組成物を非多孔質の筒状に押出成形するとともに架橋させ、かつその中心の通孔に金属等からなるシャフト挿通するとともに、外周面研磨する等して製造される。
半導電性ローラのもとになるゴム組成物は、例えばエピクロルヒドリンゴム等のイオン導電性ゴムゴム分として用いてイオン導電性を付与して、全体を半導電性とするのが一般的である。

0004

また上記ゴム分としては、ジエン系ゴムを併用するのも一般的である。
ジエン系ゴムは、ゴム組成物を押出成形する際の流動性成形性を向上し、押出成形された非多孔質の筒状体の、外周面の押出肌の状態を良好にして、当該外周面をできるだけ凹凸のない滑らかな状態としたり、半導電性ローラの機械的強度や耐久性等を向上したり、半導電性ローラのゴムとしての特性、すなわち柔軟でしかも圧縮永久歪みが小さくヘタリを生じにくい特性等を向上したり、あるいは紫外線等の照射によって自身が酸化して、半導電性ローラの外周面に、後述する誘電層低摩擦層等としての酸化膜を形成したりするために機能する。

0005

ジエン系ゴムとしては、これらの機能に優れるとともに、特にプラス帯電型の非磁性成分トナーを良好に帯電させることができるブタジエンゴム(BR)や、上記の機能を有する上、半導電性ローラの柔軟性を向上したりニップ幅を大きくしたりしてトナーの帯電量を高めたり、トナーへのダメージを低減して画像耐久性を向上したりするために機能するクロロプレンゴム(CR)等が好適に使用される。

0006

しかし、例えば半導電性ローラの半導電性を現状よりも向上するためにエピクロルヒドリンゴムの配合割合を多くしたり、それに伴って低下する傾向にある半導電性ローラの柔軟性やニップ幅を維持するためにCRの割合を多くしたりして、相対的にBRの割合が少なくなると、ゴム組成物を押出成形する際の流動性や成形性が低下して外周面の押出肌が荒れやすくなる。

0007

そして押出肌が荒れると、その後の工程で外周面を研磨しているにも拘らず、例えば現像ローラとして使用して画像形成した際に、形成画像濃度ムラを生じたりするといった問題を生じる。
ゴム組成物を押出成形する場合、外周面の押出肌の状態を改善して、当該外周面をできるだけ凹凸のない滑らかな状態とするために、例えば自動車用タイヤなどでは押出機バックダイの形状等を工夫する場合がある(特許文献1等)。

0008

一方、半導電性ローラ等のOA機器ゴム部品の押出成形では、例えば押出機の設定温度を高くしたり、口金の形状を変更したりして、ゴム組成物の流動性、成形性を高めるのが一般的である。

先行技術

0009

特開2007−106015号公報

発明が解決しようとする課題

0010

しかし、ゴム組成物の組成が変わるごとに口金の形状や構造を変更するのは手間がかかる上、組成によっては口金の変更だけでは対処しきれない場合も生じる。また、押出機の設定温度を高くしすぎるとゴム焼けを生じやすくなるという問題もある。
本発明の目的は、非多孔質で、しかも現像ローラとして使用した際に押出成形時の押出肌の荒れに基づく形成画像の濃度ムラ等を生じにくく、良好な画像を形成しうる半導電性ローラを提供することにある。

課題を解決するための手段

0011

本発明は、エピクロルヒドリンゴム、CR、BR、およびアクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)の4種のみをゴム分として含むゴム組成物の、非多孔質の架橋物からなる半導電性ローラである。

発明の効果

0012

本発明によれば、非多孔質で、しかも現像ローラとして使用した際に押出成形時の押出肌の荒れに基づく形成画像の濃度ムラ等を生じにくく、良好な画像を形成しうる半導電性ローラを提供できる。

図面の簡単な説明

0013

本発明の半導電性ローラの、実施の形態の一例を示す斜視図である。

0014

本発明は、エピクロルヒドリンゴム、CR、BR、およびNBRの4種のみをゴム分として含むゴム組成物の、非多孔質の架橋物からなる半導電性ローラである。
本発明の半導電性ローラによれば、ゴム分としてのエピクロルヒドリンゴム、CR、およびBRの併用系に、さらにジエン系ゴムとしてNBRを配合したゴム組成物を非多孔質の筒状に押出成形することにより、当該押出成形時に筒状体の外周面の押出肌が荒れるのをできるだけ抑制できる。

0015

これはNBRが、前述したジエン系ゴムとしての機能を有する上、その溶解パラメータSP値)がエピクロルヒドリンゴム、CR、およびBRのいずれとも近いため、いわば相溶化剤としても機能してゴム組成物の一体性を向上して、当該ゴム組成物の流動性、成形性を向上させるのが原因と考えられる。
したがって本発明によれば、特に現像ローラとして使用した際に、上記押出肌の荒れに基づく形成画像の濃度ムラ等を生じにくく、常に良好な画像を形成しうる非多孔質の半導電性ローラを提供できる。

0016

《ゴム組成物》
〈ゴム分〉
(エピクロルヒドリンゴム)
エピクロルヒドリンゴムとしては、繰り返し単位としてエピクロルヒドリンを含み、イオン導電性を有する種々の重合体使用可能である。

0017

かかるエピクロルヒドリンゴムとしては、例えばエピクロルヒドリン単独重合体、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド二元共重合体(ECO)、エピクロルヒドリン−プロピレンオキサイド二元共重合体、エピクロルヒドリン−アリルグリシジルエーテル二元共重合体、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体(GECO)、エピクロルヒドリン−プロピレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−プロピレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル四元共重合体等の1種または2種以上が挙げられる。

0018

中でもエチレンオキサイドを含む共重合体、特にECOおよび/またはGECOが好ましい。
上記両共重合体におけるエチレンオキサイド含量は、いずれも30モル%以上、特に50モル%以上であるのが好ましく、80モル%以下であるのが好ましい。
エチレンオキサイドは半導電性ローラのローラ抵抗値下げる働きをする。しかし、エチレンオキサイド含量がこの範囲未満ではかかる働きが十分に得られないため、ローラ抵抗値を十分に低下できないおそれがある。

0019

一方、エチレンオキサイド含量が上記の範囲を超える場合には、エチレンオキサイドの結晶化が起こり、分子鎖セグメント運動が妨げられるため、逆にローラ抵抗値が上昇する傾向がある。また架橋後の半導電性ローラが硬くなりすぎたり、ゴム組成物の、加熱溶融時の粘度が上昇して流動性、成形性が低下したりするおそれもある。
ECOにおけるエピクロルヒドリン含量は、エチレンオキサイド含量の残量である。すなわちエピクロルヒドリン含量は、20モル%以上であるのが好ましく、70モル%以下、特に50モル%以下であるのが好ましい。

0020

またGECOにおけるアリルグリシジルエーテル含量は0.5モル%以上、特に2モル%以上であるのが好ましく、10モル%以下、特に5モル%以下であるのが好ましい。
アリルグリシジルエーテルは、それ自体が側鎖として自由体積を確保するために機能することにより、エチレンオキサイドの結晶化を抑制して、半導電性ローラのローラ抵抗値を低下させる働きをする。しかし、アリルグリシジルエーテル含量がこの範囲未満ではかかる働きが十分に得られないため、ローラ抵抗値を十分に低下できないおそれがある。

0021

一方、アリルグリシジルエーテルはGECOの架橋時に架橋点として機能するため、アリルグリシジルエーテル含量が上記の範囲を超える場合には、GECOの架橋密度が高くなりすぎることによって分子鎖のセグメント運動が妨げられて、却ってローラ抵抗値が上昇する傾向がある。
GECOにおけるエピクロルヒドリン含量は、エチレンオキサイド含量、およびアリルグリシジルエーテル含量の残量である。すなわちエピクロルヒドリン含量は、10モル%以上、特に19.5モル%以上であるのが好ましく、69.5モル%以下、特に60モル%以下であるのが好ましい。

0022

なおGECOとしては、先に説明した3種の単量体を共重合させた狭義の意味での共重合体のほかに、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド共重合体(ECO)をアリルグリシジルエーテルで変性した変性物も知られており、本発明ではこのいずれのGECOも使用可能である。
エピクロルヒドリンゴムとしては、特にGECOが好ましい。GECOは、アリルグリシジルエーテルに起因し、架橋点として機能する二重結合を主鎖中に有するため、主鎖間での架橋によって半導電性ローラの圧縮永久ひずみを小さくできる。

0023

そのため、例えば半導電性ローラを現像ローラとして使用した際にヘタリを生じにくくして、当該ヘタリによって形成画像に濃度ムラ等の画像不良が生じるのを抑制できるという利点がある。
(CR)
ジエン系ゴムのうちCRは、クロロプレン乳化重合させて合成されるもので、その際に用いる分子量調整剤の種類によって硫黄変性タイプと非硫黄変性タイプとに分類される。

0024

このうち硫黄変性タイプのCRは、クロロプレンと、分子量調整剤としての硫黄とを共重合させたポリマを、チウラムジスルフィド等で可塑化して所定の粘度に調整することで合成される。
また非硫黄変性タイプのCRは、例えばメルカプタン変性タイプキサントゲン変性タイプ等に分類される。

0025

このうちメルカプタン変性タイプのCRは、例えばn−ドデシルメルカプタン、tert−ドデシルメルカプタンオクチメルカプタン等のアルキルメルカプタン類を分子量調整剤として使用すること以外は硫黄変性タイプのCRと同様にして合成される。
またキサントゲン変性タイプのCRは、アルキルキサントゲン化合物を分子量調整剤として使用すること以外は、やはり硫黄変性タイプのCRと同様にして合成される。

0026

またCRは、その結晶化速度に基づいて、当該結晶化速度が遅いタイプ、中庸であるタイプ、および速いタイプに分類される。
本発明においてはいずれのタイプのCRを用いてもよいが、中でも非硫黄変性タイプで、かつ結晶化速度が遅いタイプのCRが好ましい。
またCRとしては、クロロプレンと他の共重合成分との共重合体を用いてもよい。かかる他の共重合成分としては、例えば2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン、1−クロロ−1,3−ブタジエン、スチレンアクリロニトリルメタクリロニトリルイソプレン、ブタジエン、アクリル酸アクリル酸エステルメタクリル酸、およびメタクリル酸エステル等の1種または2種以上が挙げられる。

0027

またCRとしては、伸展油を加えて柔軟性を調整した油展タイプのものと、加えない非油展タイプのものとがあるが、このいずれも使用可能である。
(BR)
BRとしては、分子中にポリブタジエン構造を備え、架橋性を有する種々の重合体がいずれも使用可能である。特に柔軟でありながら圧縮永久ひずみの小さい架橋物を形成できる、シス−1,4結合の含量が90質量%以上の高シスBRが好ましい。

0028

またBRとしては、やはり伸展油を加えて柔軟性を調整した油展タイプのものと、加えない非油展タイプのものとがあるが、このいずれも使用可能である。
(NBR)
NBRとしては、アクリロニトリル含量が24%以下である低ニトリルNBR、25〜30%である中ニトリルNBR、31〜35%である中高ニトリルNBR、36〜42%である高ニトリルNBR、43%以上である極高ニトリルNBRのいずれを用いてもよい。

0029

またNBRとしては、やはり伸展油を加えて柔軟性を調整した油展タイプのものと、加えない非油展タイプのものとがあるが、このいずれも使用可能である。
またNBRとしては、ゴム組成物の流動性を向上するためにムーニー粘度が小さいものを選択して用いるのが好ましい。より具体的には、NBRのムーニー粘度ML1+4(100℃)は35以下であるのが好ましい。ムーニー粘度の下限は特に限定されず、入手可能な最小のムーニー粘度のNBRまで、種々の固形のNBRが使用可能である。

0030

あるいは固形のNBRに代えて、常温で液状を呈する液状NBRを用いることもできる。
(配合割合)
ゴム分のうちエピクロルヒドリンゴムの配合割合は、ゴム分の総量100質量部あたり15質量部以上、特に20質量部以上であるのが好ましく、65質量部以下、特に60質量部以下であるのが好ましい。

0031

エピクロルヒドリンゴムの配合割合がこの範囲未満では、半導電性ローラに良好な半導電性を付与できないおそれがある。
一方、エピクロルヒドリンゴムの配合割合が上記の範囲を超える場合には、相対的にCRの割合が少なくなって、当該CRによる、半導電性ローラの柔軟性を向上したりニップ幅を大きくしたりする効果が十分に得られないおそれがある。またBR、NBRの割合が少なくなり、ゴム組成物の流動性や成形性が低下して、外周面の押出肌が荒れやすくなるおそれもある。

0032

これに対し、エピクロルヒドリンゴムの配合割合を上記の範囲とすることにより、前述した3種のジエン系ゴムを併用することによる効果を維持しながら、半導電性ローラに良好な半導電性を付与できる。
CRの配合割合は、ゴム分の総量100質量部あたり5質量部以上、特に10質量部以上であるのが好ましく、45質量部以下、特に40質量部以下であるのが好ましい。

0033

CRの配合割合がこの範囲未満では、当該CRによる、半導電性ローラの柔軟性を向上したりニップ幅を大きくしたりする効果が十分に得られないおそれがある。
一方、CRの配合割合が上記の範囲を超える場合には、相対的にエピクロルヒドリンゴムの割合が少なくなって、半導電性ローラに良好な半導電性を付与できないおそれがある。またBR、NBRの割合が少なくなり、ゴム組成物の流動性や成形性が低下して、外周面の押出肌が荒れやすくなるおそれもある。

0034

これに対し、CRの配合割合を上記の範囲とすることにより、他の3種のゴムを併用することによる効果を維持しながら柔軟性を向上したりニップ幅を大きくしたりして、半導電性ローラを現像ローラとして使用した際のトナーの帯電性や画像耐久性をさらに向上できる。
CRの配合割合は、当該CRとして油展タイプのものを用いる場合は、かかる油展タイプのCR中に含まれる固形分としてのCR自体の配合割合である。

0035

BRの配合割合は、基本的に他の3種のゴムの残量である。すなわちエピクロルヒドリンゴム、CR、およびNBRを所定の割合で配合し、さらにBRを加えてゴム分の総量を100質量部とすればよい。
ただしBRの配合割合は、ゴム分の総量100質量部あたり20質量部以上、特に25質量部以上であるのが好ましく、60質量部以下、特に55質量部以下であるのが好ましい。

0036

BRの配合割合がこの範囲未満では、ゴム組成物の流動性や成形性を主に担う当該BRの量が不足するため、たとえNBRを併用したとしても、上記流動性や成形性が低下して、外周面の押出肌が荒れやすくなるおそれがある。
一方、BRの配合割合が上記の範囲を超える場合には、相対的にエピクロルヒドリンゴムの割合が少なくなって、半導電性ローラに良好な半導電性を付与できないおそれがある。またCRの割合が少なくなって、当該CRによる、半導電性ローラの柔軟性を向上したりニップ幅を大きくしたりする効果が十分に得られないおそれもある。さらにNBRの割合が少なくなって、当該NBRによる、ゴム組成物の一体性を向上して流動性、成形性を向上させる効果が不十分になって、却って外周面の押出肌が荒れやすくなるおそれもある。

0037

これに対し、BRの配合割合を上記の範囲とすることにより、他の3種のゴムを併用することによる効果を維持しながら、ゴム組成物の流動性、成形性を向上して、押出成形時に押出肌が荒れるのをできるだけ抑制できる。
BRの配合割合は、当該BRとして油展タイプのものを用いる場合は、かかる油展タイプのBR中に含まれる固形分としてのBR自体の配合割合である。

0038

NBRの配合割合は、特にゴム組成物の流動性、成形性を担うBRの配合割合との兼ね合いを考慮して設定するのが好ましい。
例えば上述したようにBRの配合割合が、ゴム分の総量100質量部あたり55質量部以下である系では、NBRの配合割合は、上記ゴム分の総量100質量部あたり3質量部以上、特に5質量部以上であるのが好ましく、15質量部以下、特に10質量部以下とするのが好ましい。

0039

NBRの配合割合がこの範囲未満では、当該NBRを併用することによる、ゴム組成物の一体性を向上して流動性、成形性を向上させる効果が不十分になって、外周面の押出肌が荒れやすくなるおそれがある。
一方、NBRの配合割合が上記の範囲を超える場合には、相対的にエピクロルヒドリンゴムの割合が少なくなって、半導電性ローラに良好な半導電性を付与できないおそれがある。またCRの割合が少なくなって、当該CRによる、半導電性ローラの柔軟性を向上したりニップ幅を大きくしたりする効果が十分に得られないおそれもある。さらに、ゴム組成物の流動性、成形性を主として担うBRの割合が少なくなって、たとえNBRを併用したとしても、上記流動性や成形性が低下して外周面の押出肌が荒れやすくなるおそれもある。

0040

これに対し、NBRの配合割合を上記の範囲とすることにより、他の3種のゴムを併用することによる効果を維持しながら、ゴム組成物の流動性、成形性を向上して、押出成形時に押出肌が荒れるのをできるだけ抑制できる。
NBRの配合割合は、当該NBRとして油展タイプのものを用いる場合は、かかる油展タイプのNBR中に含まれる固形分としてのNBR自体の配合割合である。

0041

架橋成分
ゴム組成物には、上記ゴム分を架橋させるための架橋成分を含有させる。架橋成分としては架橋剤、促進剤が挙げられる。
このうち架橋剤としては、例えば硫黄系架橋剤、チオウレア系架橋剤トリアジン誘導体系架橋剤、過酸化物系架橋剤、各種モノマー等の1種または2種以上が挙げられる。

0042

また、硫黄系架橋剤としては粉末硫黄有機含硫黄化合物等が挙げられ、このうち有機含硫黄化合物等としては、例えばテトラメチルチウラムジスルフィド、N,N−ジチオビスモルホリン等が挙げられる。
チオウレア系架橋剤としては、例えばテトラメチルチオウレアトリメチルチオウレア、エチレンチオウレア、(CnH2n+1NH)2C=S〔式中、nは1〜10の数を示す。〕で表されるチオウレア等の1種または2種以上が挙げられる。

0043

さらに過酸化物架橋剤としては、例えばベンゾイルペルオキシド等が挙げられる。
なお架橋剤としては、粉末硫黄等の硫黄と、チオウレア系架橋剤とを併用するのが好ましい。
かかる併用系において硫黄の配合割合は、ゴム分の総量100質量部あたり0.5質量部以上であるのが好ましく、2質量部以下であるのが好ましい。

0044

硫黄の配合割合がこの範囲未満では、ゴム組成物の全体での架橋速度が遅くなり、架橋に要する時間が長くなって半導電性ローラの生産性が低下するおそれがある。
また硫黄の配合割合が上記の範囲を超える場合には、架橋後の圧縮永久ひずみが大きくなったり、過剰の硫黄が半導電性ローラの外周面にブルームして感光体等を汚染したりするおそれがある。

0045

なお、例えばオイル入り粉末硫黄を使用する場合、上記配合割合は、当該オイル入り粉末硫黄中に含まれる有効成分としての硫黄自体の配合割合である。
チオウレア系架橋剤の配合割合は、ゴム分の総量100質量部あたり0.2質量部以上であるのが好ましく、1質量部以下であるのが好ましい。
チオウレア系架橋剤を上記の割合で硫黄と併用することにより、相対的に、硫黄の配合割合を先述した範囲内でも少なくして、半導電性ローラの圧縮永久ひずみを小さくできる。

0046

また、チオウレア系架橋剤はゴムの分子運動をあまり妨げないため、半導電性ローラのローラ抵抗値をより低くできる。特に、上記の範囲でチオウレア系架橋剤の配合割合を増やして架橋密度を高めるほど、半導電性ローラのローラ抵抗値を低下できる。
しかしチオウレア系架橋剤の配合割合が上記の範囲未満では、当該チオウレア系架橋剤を硫黄と併用することによるこれらの効果が十分に得られないおそれがある。

0047

一方、チオウレア系架橋剤の配合割合が上記の範囲を超える場合には、過剰のチオウレア系架橋剤が半導電性ローラの外周面にブルームして感光体等を汚染したり、半導電性ローラの破断伸び等の機械的特性を低下させたりするおそれがある。
促進剤としては、例えば消石灰マグネシア(MgO)、リサージ(PbO)等の無機促進剤や、下記の有機促進剤等の1種または2種以上が挙げられる。

0049

促進剤は種類によって機能が異なるため、2種以上の促進剤を併用するのが好ましい。
個々の促進剤の配合割合は、その種類によって任意に設定できるが、通常は個別に、ゴム分の総量100質量部あたり0.2質量部以上であるのが好ましく、2質量部以下であるのが好ましい。
〈その他〉
ゴム組成物には、さらに必要に応じて各種の添加剤を配合してもよい。添加剤としては、例えば促進助剤受酸剤可塑剤加工助剤劣化防止剤充填剤スコーチ防止剤滑剤顔料帯電防止剤難燃剤中和剤造核剤共架橋剤等が挙げられる。

0050

このうち促進助剤としては、例えば酸化亜鉛亜鉛華)等の金属化合物ステアリン酸オレイン酸綿実脂肪酸等の脂肪酸、その他従来公知の促進助剤の1種または2種以上が挙げられる。
促進助剤の配合割合は、ゴム分の総量100質量部あたり0.5質量部以上であるのが好ましく、7質量部以下であるのが好ましい。上記範囲内で、ゴム分や架橋剤、促進剤の種類と組み合わせに応じて適宜、配合割合を設定できる。

0051

受酸剤は、ゴム分の架橋時にエピクロルヒドリンゴムやCRから発生する塩素系ガスが半導電性ローラ内に残留したり、それによって架橋阻害や感光体等の汚染などを生じたりするのを防止するために機能する。
受酸剤としては、酸受容体として作用する種々の物質を用いることができるが、中でも分散性に優れたハイドロタルサイト類またはマグサラットが好ましく、特にハイドロタルサイト類が好ましい。

0052

また、ハイドロタルサイト類等を酸化マグネシウム酸化カリウムと併用すると、より高い受酸効果を得ることができ、上記架橋阻害や感光体等の汚染などをより一層確実に防止できる。
受酸剤の配合割合は、ゴム分の総量100質量部あたり0.5質量部以上であるのが好ましく、4質量部以下であるのが好ましい。

0053

受酸剤の配合割合がこの範囲未満では、当該受酸剤を配合することによる効果が十分に得られないおそれがある。また受酸剤の配合割合が上記の範囲を超える場合には、架橋後の半導電性ローラの硬さが上昇するおそれがある。
可塑剤としては、例えばジブチルフタレート(DBP)、ジオクチルフタレートDOP)、トリクレジルホスフェート等の各種可塑剤や、極性ワックス等の各種ワックス等が挙げられる。また加工助剤としては、ステアリン酸等の脂肪酸などが挙げられる。

0054

可塑剤および/または加工助剤の配合割合は、ゴム分の総量100質量部あたり5質量部以下であるのが好ましい。例えば画像形成装置への装着時や運転時に感光体等の汚染が生じたりするのを防止するためである。かかる目的に鑑みると、可塑剤のうち極性ワックスを使用するのが特に好ましい。
劣化防止剤としては、各種の老化防止剤酸化防止剤等が挙げられる。

0055

このうち酸化防止剤は、半導電性ローラのローラ抵抗値の環境依存性を低減するとともに、連続通電時のローラ抵抗値の上昇を抑制する働きをする。酸化防止剤としては、例えばジエチルジチオカルバミン酸ニッケル〔大内新興化学工業(株)製のノクラック登録商標NEC−P〕、ジブチルジチオカルバミン酸ニッケル〔大内新興化学工業(株)製のノクラックNBC〕等が挙げられる。

0056

充填剤としては、例えば酸化亜鉛、シリカカーボンカーボンブラッククレータルク炭酸カルシウム炭酸マグネシウム水酸化アルミニウム等の1種または2種以上が挙げられる。
充填剤を配合することにより、半導電性ローラの機械的強度等を向上できる。
充填剤の配合割合は、ゴム分の総量100質量部あたり2質量部以上であるのが好ましく、20質量部以下であるのが好ましい。

0057

また充填剤として、例えば導電性カーボンブラック等の導電性充填剤を配合して、半導電性ローラに電子導電性を付与してもよい。
導電性カーボンブラックの配合割合は、ゴム分の総量100質量部あたり1質量部以上であるのが好ましく、3質量部以下であるのが好ましい。
スコーチ防止剤としては、例えばN−シクロへキシルチオフタルイミド無水フタル酸、N−ニトロソジフエニルアミン、2,4−ジフエニル−4−メチル−1−ペンテン等の1種または2種以上が挙げられる。特にN−シクロへキシルチオフタルイミドが好ましい。

0058

スコーチ防止剤の配合割合は、ゴム分の総量100質量部あたり0.1質量部以上であるのが好ましく、5質量部以下であるのが好ましい。
共架橋剤とは、それ自体が架橋するとともにゴム分とも架橋反応して全体を高分子化する働きを有する成分を指す。
共架橋剤としては、例えばメタクリル酸エステルや、あるいはメタクリル酸またはアクリル酸の金属塩等に代表されるエチレン性不飽和単量体、1,2−ポリブタジエン官能基を利用した多官能ポリマ類、あるいはジオキシム等の1種または2種以上が挙げられる。

0059

このうちエチレン性不飽和単量体としては、例えば下記(a)〜(h)の各種化合物等の1種または2種以上が挙げられる。
(a)アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸などのモノカルボン酸類
(b)マレイン酸フマル酸イタコン酸などのジカルボン酸類
(c) (a)(b)の不飽和カルボン酸類エステルまたは無水物。

0060

(d) (a)〜(c)の金属塩。
(e) 1,3−ブタジエン、イソプレン、2−クロル−1,3−ブタジエンなどの脂肪族共役ジエン
(f)スチレン、α−メチルスチレンビニルトルエンエチルビニルベンゼンジビニルベンゼンなどの芳香族ビニル化合物

0061

(g)トリアリルイソシアヌレートトリアリルシアヌレートビニルピリジンなどの、複素環を有するビニル化合物
(h) その他、(メタ)アクリロニトリルもしくはα−クロルアクリロニトリルなどのシアン化ビニル化合物アクロレインホルミルステロールビニルメチルケトンビニルエルケトン、ビニルブチルケトン

0062

また(c)の不飽和カルボン酸類のエステルとしては、モノカルボン酸類のエステルが好ましい。
モノカルボン酸類のエステルとしては、例えば下記の各種化合物等の1種または2種以上が挙げられる。
メチル(メタ)アクリレートエチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、i−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、n−ぺンチル(メタ)アクリレート、i−ぺンチル(メタ)アクリレート、n−へキシル(メタ)アクリレート、シクロへキシル(メタ)アクリレート、2−エチルへキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、i−ノニル(メタ)アクリレート、tert−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ヒドロキシメチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートなどの、(メタ)アクリル酸のアルキルエステル

0063

アミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ブチルアミノエチル(メタ)アクリレートなどの、(メタ)アクリル酸のアミノアルキルエステル。
べンジル(メタ)アクリレート、ベンゾイル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレートなどの、芳香族環を有する(メタ)アクリレート。

0064

グリシジル(メタ)アクリレート、メタグリシジル(メタ)アクリレート、エポキシシクロヘキシル(メタ)アクリレートなどの、エポキシ基を有する(メタ)アクリレート。
N−メチロール(メタ)アクリルアミド、γ−(メタ)アクリルオキシプロピルトリメトキシシランテトラハイドロフルフリルメタクリレートなどの、各種官能基を有する(メタ)アクリレート。

0065

エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンジメタクリレート(EDMA)、ポリエチレングリコールジメタクリレートイソブチレンエチレンジメタクリレートなどの多官能(メタ)アクリレート。
以上で説明した各成分を含むゴム組成物は、従来同様に調製できる。まずゴム分を所定の割合で配合して素練りし、次いで架橋成分以外の各種添加剤を加えて混練した後、最後に架橋成分を加えて混練することでゴム組成物が得られる。混練には、例えばニーダバンバリミキサ、押出機等を用いることができる。

0066

《半導電性ローラ》
図1は、本発明の半導電性ローラの、実施の形態の一例を示す斜視図である。
図1を参照して、この例の半導電性ローラ1は、上記ゴム組成物によって非多孔質でかつ単層構造の筒状に形成されるとともに、中心の通孔2にシャフト3が挿通されて固定されたものである。

0067

シャフト3は、例えばアルミニウムアルミニウム合金ステンレス鋼等の金属によって一体に形成されている。
シャフト3は、例えば導電性を有する接着剤を介して半導電性ローラ1と電気的に接合されるとともに機械的に固定されるか、あるいは通孔2の内径よりも外径の大きいものを通孔2に圧入することで、半導電性ローラ1と電気的に接合されるとともに機械的に固定されて、上記半導電性ローラ1と一体に回転される。

0068

半導電性ローラ1の外周面4には、図中に拡大して示すように酸化膜5を形成してもよい。
酸化膜5を形成すると、当該酸化膜5が誘電層として機能して半導電性ローラ1の誘電正接を低減できる。また現像ローラとして使用した場合は、酸化膜5が低摩擦層として機能してトナーの付着を良好に抑制できる。

0069

しかも酸化膜5は、例えば酸化性雰囲気中で外周面4に紫外線を照射する等して、当該外周面4の近傍のゴム組成物中に含まれるジエン系ゴムを、前述したように酸化させるだけで簡単に形成できるため、半導電性ローラ1の生産性が低下したり製造コストが高くついたりするのを抑制できる。
なお、半導電性ローラ1の「単層構造」とはゴムからなる層の数が単層であることを指し、紫外線照射等によって形成される酸化膜5は層数に含まないこととする。

0070

半導電性ローラ1を製造するには、まず調製したゴム組成物を、押出成形機を用いて筒状に押出成形し、次いで所定の長さにカットして加硫缶内加圧、加熱して架橋させる。
次いで架橋させた筒状体を、オーブン等を用いて加熱して二次架橋させ、冷却したのち所定の外径となるように研磨する。
研磨方法としては、例えば乾式トラバース研削等の種々の研磨方法が採用可能であるが、研磨工程の最後に鏡面研磨をして仕上げると、当該外周面の離型性を向上して、酸化膜5を形成しない場合でもトナーの付着を抑制できる。また感光体等の汚染を有効に防止できる。

0071

また外周面を上記のように鏡面研磨して仕上げた後にさらに酸化膜5を形成すると、この両者の相乗効果によってトナーの付着をより一層良好に抑制できるとともに、感光体等の汚染をさらに良好に防止できる。
シャフト3は、筒状体のカット後から研磨後までの任意の時点で通孔2に挿通して固定できる。

0072

ただしカット後、まず通孔2にシャフト3を挿通した状態で二次架橋、および研磨をするのが好ましい。これにより二次架橋時の膨張収縮による筒状体→半導電性ローラ1の反りや変形を抑制できる。また、シャフト3を中心として回転させながら研磨することで当該研磨の作業性を向上し、なおかつ外周面4のフレを抑制できる。
シャフト3は、先に説明したように通孔2の内径よりも外径の大きいものを通孔2に圧入するか、あるいは導電性を有する熱硬化性接着剤を介して、二次架橋前の筒状体の通孔2に挿通すればよい。

0073

後者の場合は、オーブン中での加熱によって筒状体が二次架橋されるのと同時に熱硬化性接着剤が硬化して、当該シャフト3が筒状体→半導電性ローラ1に電気的に接合されるとともに機械的に固定される。
また前者の場合は、シャフト3の圧入と同時に電気的な接合と機械的な固定が完了する。

0074

酸化膜5は、先に説明したように半導電性ローラ1の外周面4に紫外線を照射して形成するのが好ましい。すなわち、半導電性ローラ1の外周面4に所定波長の紫外線を所定時間照射して、当該外周面4の近傍を構成するゴム組成物中のジエン系ゴム自体を酸化させるだけで酸化膜5を形成できるため簡単で効率的である。
しかも酸化膜5は、上記のように外周面4の近傍を構成するゴム組成物中のジエン系ゴム自体が紫外線の照射によって酸化されて形成されるため、例えば従来の、塗剤を塗布して形成される被覆層のような問題を生じることがなく、厚みや表面形状等の均一性にも優れている。

0075

照射する紫外線の波長は、ジエン系ゴムを効率よく酸化させて、先に説明した機能に優れた酸化膜5を形成することを考慮すると100nm以上であるのが好ましく、400nm以下、特に300nm以下であるのが好ましい。また照射の時間は30秒間以上、特に1分間以上であるのが好ましく、30分間以下、特に15分間以下であるのが好ましい。
ただし、酸化膜5は他の方法で形成してもよいし、場合によっては形成しなくてもよい。

0076

非多孔質でかつ単層構造の半導電性ローラ1のタイプAデュロメータ硬さは60以下、特に50以下であるのが好ましい。
タイプAデュロメータ硬さがこの範囲を超える半導電性ローラ1は、柔軟性が低下したりニップ幅が小さくなったりして、半導電性ローラを現像ローラとして使用した際のトナーの帯電性や画像耐久性が不十分になるおそれがある。

0077

なおタイプAデュロメータ硬さを、本発明では日本工業規格JIS K6253−3:2012に記載の測定方法に則って、温度23±2℃で測定した値でもって表すこととする。
また半導電性ローラ1は、現像ローラとして使用する場合、温度23±2℃、相対湿度55±2%で測定される、印加電圧1000Vでのローラ抵抗値Rが104Ω以上、特に106.5Ω以上であるのが好ましく、108Ω以下であるのが好ましい。

0078

ローラ抵抗値Rがこの範囲未満である低抵抗の半導電性ローラ1は、現像ローラとして使用した際にトナーのチャージをリークしやすく、例えば面方向にチャージがリークすることで形成画像の解像度等が低下するおそれがある。
またローラ抵抗値Rが上記の範囲を超える高抵抗の半導電性ローラ1では、現像ローラとして使用した際に、十分な画像濃度を有する画像を形成できないという問題を生じるおそれがある。

0079

上記硬さやローラ抵抗値、あるいは圧縮永久ひずみ等を調整するためには、例えば4種のゴムの配合割合を先に説明した範囲内で調整したり、架橋成分の種類と配合割合を調整したり、充填剤その他を配合するか否かやその種類、配合割合を調整したりすればよい。
本発明の半導電性ローラは、以上で説明した単層の半導電性ローラ1を備えた単層構造のものには限定されず、外周面4側の外層とシャフト3側の内層の2層のゴム層を備えた積層構造に形成してもよい。

0080

その場合には、外周面4側の外層を上述したゴム組成物によって形成することにより、当該外層の押出成形時に上記外周面4の押出肌が荒れるのを抑制して、例えば転写ローラとして使用した際に形成画像の濃度ムラ等が生じるのを良好に抑制できる。
本発明の半導電性ローラ1は、例えばレーザープリンタ等の電子写真法を利用した画像形成装置に組み込んで、感光体の表面に形成される静電潜像を、帯電させたトナー、特にプラス帯電型の非磁性1成分トナーによってトナー像に現像するための現像ローラとして好適に使用される。

0081

半導電性ローラ1の厚みは、例えば現像ローラとして使用する場合、その小型化、軽量化を図りながら適度なニップ幅を確保するために1mm以上、特に3mm以上であるのが好ましく、10mm以下、特に7mm以下であるのが好ましい。
本発明の半導電性ローラは、上記現像ローラとして例えばレーザープリンタ、静電式複写機、普通紙ファクシミリ装置、あるいはこれらの複合機等の画像形成装置に組み込んで好適に使用できるほか、当該画像形成装置において、例えば帯電ローラ、転写ローラ、クリーニングローラ等として用いることもできる。

0082

〈実施例1〉
(ゴム組成物の調製)
ゴム分としては、下記の4種を用いた。
GECO〔ダイソー(株)製のエピオン(登録商標)−301L、EO/EP/AGE=73/23/4(モル比)〕:32質量部
CR〔昭和電工(株)製のショウプレン(登録商標)WRT〕:10質量部
NBR〔日本ゼオン(株)製のNipol(登録商標)DN401LL、低ニトリルNBR、アクリロニトリル含量:18%、ムーニー粘度ML1+4(100℃):32〕:3質量部
BR〔JSR(株)製のJSR BR01、シス−1,4結合の含量:95質量%、ムーニー粘度ML1+4(100℃):45〕:55質量部
上記4種のゴム分の合計100質量部を、バンバリミキサを用いて素練りしながら、下記表1に示す各成分のうち架橋成分以外を加えて混練し、最後に架橋成分を加えてさらに混練してゴム組成物を調製した。

0083

0084

表1中の各成分は下記のとおり。
硫黄系架橋剤:5%オイル入り硫黄〔鶴見化学工業(株)製〕
チウラム系促進剤:テトラメチルチウラムモノスルフィド〔三新化学工業(株)製のサンセラー(登録商標)TS〕
チアゾール系促進剤:ジ−2−ベンゾチアジルジスルフィド〔Shandong Shanxian Chemical Co. Ltd.製の商品名SUNSINEMBTS〕
チオウレア系架橋剤:エチレンチオウレア〔2−メルカプトイミダゾリン、川口化学工業(株)製のアクセル(登録商標)22−S〕
グアニジン系促進剤:1,3−ジ−o−トリルグアニジン〔三新化学工業(株)製のサンセラーDT〕
促進助剤:酸化亜鉛2種〔三井金属鉱業(株)製〕
充填剤I:カーボンブラックFT〔旭カーボン(株)製の旭#15〕
充填剤II:導電性カーボンブラック〔電気化学工業(株)製のデンカブラック(登録商標)粒状〕
受酸剤:ハイドロタルサイト類〔協和化学工業(株)製のDHT-4A(登録商標)〕
(半導電性ローラの製造)
調製したゴム組成物を押出機に供給して外径φ20mm、内径φ7.0mmの筒状に押出成形し、架橋用の仮のシャフトに装着して加硫缶内で160℃×1時間架橋させた。

0085

次いで架橋させた筒状体を、外周面に導電性の熱硬化性接着剤を塗布した外径φ7.5mmのシャフトに装着し直して、オーブン中で160℃に加熱してシャフトに接着させた。
次いで両端をカットするとともに、外周面を、円筒研磨機を用いてトラバース研磨したのち仕上げとして鏡面研磨して、外径φ20.00mm(公差0.05)になるように仕上げた。鏡面研磨には#2000のラッピングフィルム〔三共理化学(株)製のミラーフィルム(登録商標)〕を用いた。

0086

次いで、鏡面研磨後の外周面を水洗いしたのち、当該外周面からUVランプまでの距離が5cmになるように設定して紫外線照射装置セン特殊光源(株)製のPL21−200〕にセットし、シャフトを中心として90°ずつ回転させながら、波長184.9nmと253.7nmの紫外線を5分間ずつ照射することで上記外周面に酸化膜を形成して半導電性ローラを製造した。

0087

〈実施例2〉
GECOの配合割合を30質量部、NBRの配合割合を5質量部としたこと以外は実施例1と同様にしてゴム組成物を調製し、半導電性ローラを製造した。
〈実施例3〉
GECOの配合割合を40質量部、NBRの配合割合を5質量部、BRの配合割合を45質量部としたこと以外は実施例1と同様にしてゴム組成物を調製し、半導電性ローラを製造した。

0088

〈実施例4〉
GECOの配合割合を40質量部、NBRの配合割合を10質量部、BRの配合割合を40質量部としたこと以外は実施例1と同様にしてゴム組成物を調製し、半導電性ローラを製造した。
〈実施例5〉
GECOの配合割合を20質量部、CRの配合割合を40質量部、NBRの配合割合を10質量部、BRの配合割合を30質量部としたこと以外は実施例1と同様にしてゴム組成物を調製し、半導電性ローラを製造した。

0089

〈実施例6〉
GECOの配合割合を60質量部、CRの配合割合を10質量部、NBRの配合割合を5質量部、BRの配合割合を25質量部としたこと以外は実施例1と同様にしてゴム組成物を調製し、半導電性ローラを製造した。
〈実施例7〉
NBRとして、ムーニー粘度ML1+4(100℃)が43である、JSR(株)製のN250SL〔低ニトリルNBR、アクリロニトリル含量:19.5%〕を同量配合したこと以外は実施例2と同様にしてゴム組成物を調製し、半導電性ローラを製造した。

0090

〈比較例1〉
GECOの配合割合を35質量部としてNBRを配合しなかったこと以外は実施例1と同様にしてゴム組成物を調製し、半導電性ローラを製造した。
実機試験
各実施例、比較例で製造した半導電性ローラを、市販のレーザープリンタ用の新品カートリッジ(トナーを収容したトナー容器、感光体、および感光体と接触させた現像ローラが一体になったもの)の既設の現像ローラと交換した。なおレーザープリンタはプラス帯電型の非磁性1成分トナーを使用するもので、トナー推奨印字枚数は約8000枚である。

0091

上記カートリッジを初期状態のレーザープリンタに装着し、温度23±1℃、相対湿度55±1%の環境下で初期画像として黒ベタ画像を出力して、押出肌の荒れに起因する濃度ムラの画像不良が発生したか否かを確認し、下記の基準で初期画像の良否を評価した。
○:濃度ムラは見られなかった。良好。
△:目視では確認できない程度のごく僅かな濃度ムラが見られたが実用レベル

0092

×:目視で確認できる濃度ムラが見られた。不良。
以上の結果を表2、表3に示す。

0093

0094

0095

表2、表3の実施例1〜7、比較例1の結果より、ゴム分としてのエピクロルヒドリンゴム、CR、およびBRの併用系に、さらにジエン系ゴムとしてNBRを配合したゴム組成物を非多孔質の筒状に押出成形することにより、当該押出成形時に筒状体の外周面の押出肌が荒れるのを抑制して、現像ローラとして使用した際に、上記押出肌の荒れに基づく形成画像の濃度ムラ等を生じにくく、常に良好な画像を形成しうる半導電性ローラが得られることが判った。

実施例

0096

また実施例1〜6の結果より、ゴム分の総量100質量部あたりのBRの配合割合が55質量部以下である系では、NBRの配合割合を3質量部以上、特に5質量部以上とするのが好ましいことが判った。
さらに実施例2、7の結果より、NBRとしては、ムーニー粘度ML1+4(100℃)が35以下であるものを用いるのが好ましいことが判った。

0097

1半導電性ローラ
2通孔
3シャフト
4外周面
5 酸化膜

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