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技術 トンネル補強構造

出願人 大成建設株式会社
発明者 高倉克彦猪口泰彦竹中計行
出願日 2015年10月13日 (4年8ヶ月経過) 出願番号 2015-202373
公開日 2017年4月20日 (3年2ヶ月経過) 公開番号 2017-075459
状態 特許登録済
技術分野 トンネルの覆工・支保
主要キーワード 摩擦低減材 充填固化材 トンネル内外 外力作用 ピン支承 作用応力 曲げモーメント図 地殻変動
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この項目の情報は公開日時点(2017年4月20日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (7)

課題

トンネル内空への影響を最小限に抑え、かつ、トンネル覆工耐久性を向上させることを可能とした、トンネル補強構造を提供する。

解決手段

トンネル覆工11の内面に沿って設けられたアーチ鋼材3と、アーチ状鋼材3とトンネル覆工11との間に形成された空間に充填された充填固化材と、アーチ状鋼材3の一方の端部から他方の端部に至る弦材5とを備えるトンネル補強構造2であって、アーチ状鋼材3は、トンネル覆工11の周方向に対して部分的に設けられているとともに、両端部がトンネル覆工11に接合されている。

概要

背景

近年、地下空間の有効活用により、既設地下構造物近接して新設地下構造物施工する場合がある。既設トンネルに隣接して他の地下構造物構築すると、既設トンネルへの外力作用状況が変化する場合がある。
また、トンネルの施工後に地下水位の低下や地殻変動等が生じると、トンネルへの外力の作用状況が変化する場合もある。
外力の作用状況が変化すると、トンネル覆工作用応力状態が変化し、トンネル覆工に変形が生じるおそれがある。
また、老朽化に起因するトンネル覆工の変形も懸念されている。

トンネル覆工に変形が生じた既設トンネルの補強方法としては、トンネル覆工の内面に、増しコンクリート打設する方法や鋼板を貼着する方法等が採用されている。
また、本出願人は、特許文献1に示すように、断面コ字状の鋼材を開口面がトンネル覆工側になるように配置するとともに、この鋼材とトンネル覆工とにより形成された空間にゴムチューブを配置しておき、このゴムチューブ内に充填固化材加圧注入する方法を開発した。
ところが、前記従来の補強方法は、トンネル覆工の内面を全体的に補強するものであるため、インバートを有するトンネルには適用が難しかった。

一方、トンネル覆工を部分的に補強する補強方法として、トンネル覆工の表面に炭素繊維シートを貼着する方法や、トンネル覆工の変形に抵抗させるための支柱や梁等の支保材を既設トンネル内に設置する方法が採用される場合がある。
ところが、炭素繊維シートによる補強構造は、コンクリートの剥落防止としての効果は得られるものの、トンネル覆工の補強効果は小さい。
また、トンネル内へ支柱や梁等の支保材を設置すると、支保材がトンネル内空横断するため、道路トンネル鉄道トンネル等には採用することができない。

概要

トンネル内空への影響を最小限に抑え、かつ、トンネル覆工の耐久性を向上させることを可能とした、トンネル補強構造を提供する。トンネル覆工11の内面に沿って設けられたアーチ状鋼材3と、アーチ状鋼材3とトンネル覆工11との間に形成された空間に充填された充填固化材と、アーチ状鋼材3の一方の端部から他方の端部に至る弦材5とを備えるトンネル補強構造2であって、アーチ状鋼材3は、トンネル覆工11の周方向に対して部分的に設けられているとともに、両端部がトンネル覆工11に接合されている。

目的

本発明は、トンネルの形状等に限定されることなく、効果的にトンネル覆工の耐久性を向上させることを可能とした、トンネル補強構造を提案することを課題とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

トンネル覆工内面に沿って設けられたアーチ鋼材と、前記アーチ状鋼材と前記トンネル覆工との間に形成された空間に充填された充填固化材と、前記アーチ状鋼材の一方の端部から他方の端部に至る弦材と、を備えるトンネル補強構造であって、前記アーチ状鋼材は、前記トンネル覆工の周方向に対して部分的に設けられているとともに、両端部が前記トンネル覆工に接合されていることを特徴とするトンネル補強構造。

請求項2

前記アーチ状鋼材の端部を前記トンネル覆工に接合するスライド支承を備えていることを特徴とする、請求項1に記載にトンネル補強構造。

請求項3

前記アーチ状鋼材の端部を前記トンネル覆工に接合するピンスライド支承を備えていることを特徴とする、請求項1に記載にトンネル補強構造。

請求項4

前記充填固化材が加圧注入されたチューブ材を備えていることを特徴とする、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のトンネル補強構造。

請求項5

前記アーチ状鋼材がトンネル上部に設けられていることを特徴とする、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のトンネル補強構造。

技術分野

0001

本発明は、トンネル補強構造に関する。

背景技術

0002

近年、地下空間の有効活用により、既設地下構造物近接して新設地下構造物施工する場合がある。既設トンネルに隣接して他の地下構造物構築すると、既設トンネルへの外力作用状況が変化する場合がある。
また、トンネルの施工後に地下水位の低下や地殻変動等が生じると、トンネルへの外力の作用状況が変化する場合もある。
外力の作用状況が変化すると、トンネル覆工作用応力状態が変化し、トンネル覆工に変形が生じるおそれがある。
また、老朽化に起因するトンネル覆工の変形も懸念されている。

0003

トンネル覆工に変形が生じた既設トンネルの補強方法としては、トンネル覆工の内面に、増しコンクリート打設する方法や鋼板を貼着する方法等が採用されている。
また、本出願人は、特許文献1に示すように、断面コ字状の鋼材を開口面がトンネル覆工側になるように配置するとともに、この鋼材とトンネル覆工とにより形成された空間にゴムチューブを配置しておき、このゴムチューブ内に充填固化材加圧注入する方法を開発した。
ところが、前記従来の補強方法は、トンネル覆工の内面を全体的に補強するものであるため、インバートを有するトンネルには適用が難しかった。

0004

一方、トンネル覆工を部分的に補強する補強方法として、トンネル覆工の表面に炭素繊維シートを貼着する方法や、トンネル覆工の変形に抵抗させるための支柱や梁等の支保材を既設トンネル内に設置する方法が採用される場合がある。
ところが、炭素繊維シートによる補強構造は、コンクリートの剥落防止としての効果は得られるものの、トンネル覆工の補強効果は小さい。
また、トンネル内へ支柱や梁等の支保材を設置すると、支保材がトンネル内空横断するため、道路トンネル鉄道トンネル等には採用することができない。

先行技術

0005

特許第5603291号公報

発明が解決しようとする課題

0006

このような観点から、本発明は、トンネルの形状等に限定されることなく、効果的にトンネル覆工の耐久性を向上させることを可能とした、トンネル補強構造を提案することを課題とする。

課題を解決するための手段

0007

前記課題を解決するために、本発明は、トンネル覆工の内面に沿って設けられたアーチ状鋼材と、前記アーチ状鋼材と前記トンネル覆工との間に形成された空間に充填された充填固化材と、前記アーチ状鋼材の一方の端部から他方の端部に至る弦材とを備えるトンネル補強構造であって、前記アーチ状鋼材は、前記トンネル覆工の周方向に対して部分的に設けられているとともに、両端部が前記トンネル覆工に接合されていることを特徴としている。

0008

かかるトンネル補強構造によれば、アーチ状鋼材と充填固化材により外向き(地山方向)に荷重を作用させることで、トンネル覆工に対して内向き内空方向)に作用する外力に抵抗することができる。
また、トンネル覆工を部分的に補強することで、トンネル内空への影響を最小限に抑えることができる。
また、充填固化材の注入時の反力を弦材で受けることができるため、所望の補強効果を得ることができる。さらに、弦材を使用することで、アーチ状鋼材の大断面化により耐力を確保する場合に比べてトンネル補強構造の軽量化を図ることができる。

0009

前記アーチ状鋼材の端部は、前記トンネル覆工に剛接合されていてもよいし、ピン支承スライド支承またはピンスライド支承を介してトンネル覆工に接合されていてもよい。
また、充填固化材は、前記アーチ状鋼材と前記トンネル覆工との間に形成された空間に配設されたチューブ材に加圧注入してもよい。
さらに、前記アーチ状鋼材は、トンネル上部に設けてもよいし、トンネル側部に設けてもよい。

発明の効果

0010

本発明のトンネル補強構造によれば、トンネルの形状等に限定されることなく、効果的にトンネル覆工の耐久性を向上させることが可能となる。

図面の簡単な説明

0011

本発明の実施形態に係るトンネル補強構造が設けられたトンネルの横断図である。
図1のトンネル補強構造のアーチ状鋼材を示す断面図である。
(a)は図1のA部分を示す拡大図、(b)は(a)のB−B断面図である。
(a)は図1のA部分の他の形態を示す拡大図、(b)は(a)のC−C断面図である。
(a)はトンネル補強構造設置前のトンネルの曲げモーメント図、(b)はトンネル補強構造設置した場合のトンネルの曲げモーメント図である。
(a)はアーチ状鋼材を覆工に剛結合した場合の曲げモーメント図、(b)はピン支承を介してアーチ状鋼材を覆工に接合した場合の曲げモーメント図、(c)はスライド支承を介してアーチ状鋼材を覆工に接合した場合の曲げモーメント図である。

実施例

0012

本発明の実施形態では、図1に示すように、既設のトンネル1を補強するためにトンネル1の覆工(トンネル覆工)11の内面に設けられたトンネル補強構造2について説明する。
本実施形態のトンネル補強構造2は、図1に示すように、断面円形のトンネル1の頂部(上部)に設けられており、アーチ状鋼材3と、充填固化材4(図2参照)と、弦材5とを備えている。

0013

アーチ状鋼材3は、覆工11の内面に沿って設けられた鋼材である。
本実施形態のアーチ状鋼材3は、覆工11の周方向に対して、トンネル1の頂点から左右に中心角が25°(計50°)の範囲に設けられている。また、アーチ状鋼材3は、両端部において覆工11に接合されている。なお、アーチ状鋼材3を設置する範囲(アーチ状鋼材3の長さ)は限定されるものではない。
本実施形態のアーチ状鋼材3は、図2および図3に示すように、一対の主桁31,31と受圧板32と、取付板33とにより構成されている。

0014

主桁31は、覆工11の内面形状に沿う弧状に形成された鋼板であって、覆工11の内面に当接した状態で、トンネル周方向に沿って配設されている。図2に示すように、一対の主桁31,31は、トンネル1の軸方向に間隔をあけて平行に設けられている。なお、主桁31同士の間隔や主桁31の板厚、高さおよび長さ等は限定されるものではなく、適宜設定すればよい。
図3(a)に示すように、主桁31の端部には、弦材5を固定するための固定部31aが形成されている。本実施形態の固定部31aは、主桁31の端部の面積を広げることで形成されている。なお、固定部31aの構成は限定されるものではない。

0015

受圧板32は、一対の主桁31,31に横架された鋼板であって、両端が主桁31,31に固定(溶接されている)。受圧板32は、図2に示すように、主桁31の覆工11側の端面から隙間を開けた位置に固定されている。したがって、アーチ状鋼材3を覆工11の内面に設置した際に、覆工11と受圧板32との間に隙間が形成される。なお、本実施形態では、受圧板32を、主桁31の中間よりも覆工11側に固定しているが、受圧板32の取り付け箇所は限定されるものではなく、例えば、主桁31の中間に固定してもよい。また、受圧板32の板厚や幅等は限定されるものではなく、適宜設定すればよい。

0016

取付板33は、図3(a)に示すように、アーチ状鋼材3の端部に設けられた鋼板である。取付板33は、主桁31,31および受圧板32の端面に一体に固定されているとともに、取付部材6に接合されている。なお、取付板33は、主桁31,31および受圧板32により形成された矩形状の空間に配設してもよい。なお、取付板33は、必要に応じて配設すればよく、例えば、主桁31または受圧板32を取付部材6に直接取り付ける場合には省略してもよい。
また、アーチ状鋼材3の構成は限定されるものではなく、例えば、H形鋼溝形鋼等の所定の断面形状を有した鋼材により構成してもよい。

0017

アーチ状鋼材3は、図1に示すように、取付部材6を介して覆工11に接合されている。
取付部材6は、アーチ状鋼材3の両端部にそれぞれ設けられている。
本実施形態の取付部材6は、図3(a)および(b)に示すように、アンカー61と、ベース部材62と、摺動部材63と、回転部材64と、ピン65とを備えている。なお、取付部材6の構成は、アーチ状鋼材3の端部を覆工11に接合可能であれば限定されるものではない。

0018

アンカー61は、ベース部材62の内空側の面に係止されているとともに、覆工11に埋め込まれている。本実施形態では、ベース部材62の四隅にそれぞれアンカー61が配設されている。アンカー61は、ベース部材62に挿通された状態で覆工11に埋め込まれているとともに、覆工11から突出した部分に螺合されたナット61aによってベース部材62に係止されている。
なお、アンカー61を構成する材料や、アンカー61の数および配置は限定されるものではない。また、アンカー61のベース部材62への固定方法も限定されない。

0019

ベース部材62は、アンカー61を介して覆工11の表面に固定された鋼板である。図3(b)に示すように、ベース部材62には、断面T字状の溝62aが形成されている。
溝62aは、覆工11側の幅広部分と、幅広部分よりも小さい幅でトンネル内空側に開口している開口部分とを備えている。溝62aは、トンネル周方向に沿って形成されており、摺動部材63のレールとして機能する。
なお、ベース部材62を構成する材料や、ベース部材62の形状等は限定されるものではない。

0020

摺動部材63は、ベース部材62の内空側に配設された鋼製部材であって、溝62aに沿って移動可能に配設されている。図3(b)に示すように、摺動部材63は、本体部63aと、突起63bとを備えている。
本体部63aは、図3(a)に示すように、回転部材64の回転を妨げることがないように、トンネル軸方向から望む外形がアーチ状を呈している。また、本体部63aの中央部にはピン65を挿通するための貫通孔63cが形成されている。
突起63bは、本体部63aの地山側の面に突設されており、幅広部分と幅広部分よりも小さい幅の幅狭部分とにより断面T字状を呈している。
突起63bの幅広部分は、溝62aの断面積も小さい断面積を有しているとともに、溝62bの開口部分よりも大きな幅を有している。
また、突起63bの幅狭部分は、開口部分よりも小さな幅を有しているとともに、開口部分よりも大きな高さ(トンネル内外方向の長さ)を有している。
突起63bはベース部材62の溝62b内に挿入されている。突起63bと溝62aとの間には、摩擦低減材が介設されていて、突起63bが溝62a内を移動可能に設けられている。
このように、摺動部材63は、ベース部材62に対して摺動可能に設けられているとともに、突起63bの幅広部分により溝62aからの抜け出し(ベース部材62からの落下)が防止されている。

0021

回転部材64は、図3(a)および(b)に示すように、取付板64aと、一対の脚板64b,64bとにより門型に形成されている。
取付板64aは、図3(a)に示すように、アーチ状鋼材3の取付板33に、重ね合わせた状態でボルト接合されている。取付板33のアーチ状鋼材3と反対側の面には、一対の脚板64bが固定されている。
一対の脚板64bは、摺動部材63の本体部63aを挟んで対向している。脚板64bには、本体部63aの貫通孔63cに対応して、貫通孔64cが形成されている。

0022

ピン65は、円柱状を呈しており、摺動部材63の貫通孔63cと回転部材64の貫通孔64c,64cとを貫通している。
回転部材64は、ピン65を中心に、摺動部材63に対して回転する。
すなわち、本実施形態の取付部材6は、摺動部材63がベース部材62の溝62aに沿ってトンネル周方向にスライドするとともに、回転部材64がトンネル軸と平行な軸を中心に回転する、ピンスライド支承を構成している。

0023

なお、取付部材6を構成する各部材の形状や部材同士連結方法等は限定されない。
例えば、摺動部材63は、必ずしもベース部材62の溝62aに沿ってトンネル周方向にスライドする必要はなく、図4(a)および(b)に示すように、ベース部材62に固定されていてもよい。このとき、摺動部材63の貫通孔63cが長穴であれば、回転部材64が貫通孔63cに沿ってトンネル周方向にスライドするとともに、トンネル軸と平行な軸を中心に回転するピンスライド支承となる。

0024

充填固化材4は、図2に示すように、アーチ状鋼材2と覆工11との間に形成された空間に充填されている。本実施形態では、一対の主桁31,31、受圧板32および覆工11により形成された矩形状の空間に配設されたチューブ41内に、充填固化材4が加圧注入されている。
充填固化材4を構成する材料は限定されるものではないが、本実施形態ではセメントミルクを使用する。
また、チューブ41を構成する材料は、充填固化材4を加圧注入することで圧縮応力を蓄える材料であれば、限定されるものではないが、本実施形態ではゴムチューブを使用する。
また、チューブ41に代えて、外縁がアーチ状鋼材2に固定されたゴム板に充填固化材4を加圧注入してもよい。また、アーチ状鋼材2と覆工11との間に形成された空間に充填固化材4を注入した際に、充填固化材4が漏出するおそれがない場合には、チューブ41等は省略してもよい。

0025

弦材5は、アーチ状鋼材3の一方の端部から他方の端部に至る鋼材である。
弦材5の両端は、アーチ状鋼材3の端部に固定されている。弦材5をアーチ状鋼材3に固定する方法は限定されるものではないが、本実施形態では、図3(a)に示すように、ボルトにより主桁31の固定部31aに固定する。
本実施形態では、弦材5をH形鋼により構成するが、弦材5を構成する材料は限定されるものではなく、例えば溝形鋼やL形鋼等を使用してもよい。

0026

本実施形態のトンネル補強構造2によれば、アーチ状鋼材3と充填固化材4により外向き(地山方向)に荷重を作用させることで、覆工11に対して内向き(内空方向)に作用する外力に対して抵抗することができる。
図5(a)に示すように、老朽化の進行または外荷重の変化によりトンネル頂部において内側引張の曲げモーメントM0が大きくなると、トンネル1に縦方向つぶれが生じる。
一方、トンネル補強構造2によれば、図5(b)に示すように、トンネル頂部で外側引張の曲げモーメントM1を発生させることができるので、トンネル頂部の曲げモーメントを軽減させることができる。

0027

また、トンネル補強構造2によれば、トンネル覆工が部分的に補強されるので、トンネル内空への影響を最小限に抑えることができる。特に、トンネル頂部にトンネル補強構造2を設置した場合には、道路トンネルや鉄道トンネルの建築限界の外側にトンネル補強構造2が配設されるため、トンネルの使用に支障をきたすことがない。
また、弦材5に充填固化材4の加圧注入時の反力を弦材5で受けることができるため、所望の補強効果を得ることができる。すなわち、充填固化材4を加圧注入することによってアーチ状鋼材の端部に作用する内向きの力に対しては、弦材5が対向する。
また、弦材5を使用することで、アーチ状鋼材3の大断面化により耐力を確保する場合に比べてトンネル補強構造の軽量化を図ることができる。
アーチ状鋼材3の覆工11への接合構造としてピンスライド支承を採用しているため、充填固化材4を加圧注入する際にアーチ状鋼材3と覆工11との接合部の負担を軽減させることができる。
充填固化材4をチューブ41に加圧注入することで、充填固化材の漏出を防止し、覆工11に確実に圧力を作用させることができる。
また、充填固化材4をチューブ41に加圧注入すると、充填固化材4の圧力によって直ちに効果が得られるため、既設のトンネル1の補強効果を早期に得ることができる。

0028

以上、本発明の実施形態について説明したが本発明は、前述の実施形態に限られず、前記の各構成要素については、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更が可能である。
前記実施形態では、断面円形のトンネル1について説明したが、トンネル1の断面形状は限定されるものではなく、例えば馬蹄形であってもよい。
また、前記実施形態では、トンネル補強構造2をトンネル1の頂部に設置する場合について説明したが、トンネル補強構造2の設置個所は限定されるものではなく、例えば、トンネルの側壁に設置してもよい。
前記実施形態では、アーチ状鋼材の端部を、ピンスライド支承を介して覆工11に接合する場合について説明したが、アーチ状鋼材の端部の接合構造は限定されるものではない。例えば、アーチ状鋼材の端部を剛結合した場合(図6(a)参照)、ピン支承を介して接合した場合(図6(b)参照)、または、スライド支承を介して接合した場合(図6(c)参照)であっても、外側引張の曲げモーメントを発生させることによりトンネル頂部の曲げモーメントを軽減させることができる。

0029

1トンネル
11覆工(トンネル覆工)
2トンネル補強構造
3アーチ状鋼材
4充填固化材
41チューブ
5弦材
6取付部材(ピンスライド支承)
61アンカー
62ベース部材
63摺動部材
64回転部材
65 ピン

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