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技術 パラサイロイドホルモン類含有製剤の製造方法

出願人 ニプロ株式会社
発明者 松田健作村上卓広山脇範彦田口千穂西山要
出願日 2015年10月14日 (5年1ヶ月経過) 出願番号 2015-202823
公開日 2017年4月20日 (3年7ヶ月経過) 公開番号 2017-075108
状態 特許登録済
技術分野 化合物または医薬の治療活性 医薬品製剤 蛋白脂質酵素含有:その他の医薬
主要キーワード 非金属容器 充填環 滅菌処理条件 簡易操作 容器内空間 接液層 濾過滅菌処理 窒素充填
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年4月20日)のものです。
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図面 (4)

課題

製造直後の品質が良好な製剤であり、かつ、保存安定性を維持することができるパラサイロイドホルモン類含有製剤の製造方法の提供。

解決手段

パラサイロイドホルモン類を含有する溶液を調製する工程、調製途中の溶液及び/又は得られた溶液を凍結乾燥工程の前に冷却する工程を含む凍結乾燥用パラサイロイドホルモン類含有製剤の製造方法。前記冷却工程において、窒素充填容器接液部がポリエチレン又はポリプロピレンからなる容器で15℃以下に冷却することが好ましい製造方法。凍結乾燥した制剤は容器に収容し、容器の外側に脱酸素剤を配置し、更に酸素透過性が1mL/m2・日・atm以下及び/又は水蒸気透過速度が1g/m2・日以下の樹脂製の袋で包装することが好ましい製造方法。

概要

背景

生理活性ペプチドは、種々の疾病に対する治療薬として有望視されている。そして、これらの製剤は、液剤とした場合に、その保存安定性が悪いという問題がある(例えば、特許文献1)。そのために、例えば、凍結乾燥製剤の形態で供給されることがある(例えば、特許文献2)。
凍結乾燥製剤は、その製造過程において、生理活性ペプチドが溶液の状態にある工程が必然となる。よってこの工程の間に生理活性ペプチドの分解等が起こり、製造直後の凍結乾燥製剤の品質劣化させることが余儀なくされる。

概要

製造直後の品質が良好な製剤であり、かつ、保存安定性を維持することができるパラサイロイドホルモン類含有製剤の製造方法の提供。パラサイロイドホルモン類を含有する溶液を調製する工程、調製途中の溶液及び/又は得られた溶液を凍結乾燥工程の前に冷却する工程を含む凍結乾燥用パラサイロイドホルモン類含有製剤の製造方法。前記冷却工程において、窒素充填容器接液部がポリエチレン又はポリプロピレンからなる容器で15℃以下に冷却することが好ましい製造方法。凍結乾燥した制剤は容器に収容し、容器の外側に脱酸素剤を配置し、更に酸素透過性が1mL/m2・日・atm以下及び/又は水蒸気透過速度が1g/m2・日以下の樹脂製の袋で包装することが好ましい製造方法。なし

目的

本発明は、良好な保存安定性を維持した製剤としながら、保存開始の時点でも不純物含有量が少ない優良なパラサイロイドホルモン類含有製剤の製造方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
2件

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請求項1

パラサイロイドホルモン類を含有する溶液を調製する工程、調製途中の溶液及び/又は得られた溶液を凍結乾燥工程の前に冷却する工程を含む凍結乾燥用パラサイロイドホルモン類含有製剤の製造方法。

請求項2

前記冷却工程において、前記溶液を15℃以下に冷却する請求項1に記載の製造方法。

請求項3

前記冷却工程を、窒素充填容器内で行う請求項1又は2に記載の製造方法。

請求項4

凍結乾燥工程を、凍結乾燥機内で行い、前記冷却工程を、前記溶液の前記凍結乾燥機への移載中に及び/又は前記凍結乾燥機内で行う請求項1又は2に記載の製造方法。

請求項5

前記冷却工程を、非金属容器内で行う請求項1〜3のいずれか1つに記載の製造方法。

請求項6

前記非金属容器が単層又は複層の容器であり、接液層材質ポリエチレン又はポリプロピレンである請求項5に記載の製造方法。

請求項7

前記パラサイロイドホルモン類が、副甲状腺ホルモンテリパラチド又はヒト−PTH(1−38)である請求項1〜6のいずれか1つに記載の製造方法。

請求項8

さらに、前記凍結乾燥した製剤を容器に収容し、該容器の外側に脱酸素剤を配置する請求項1〜7のいずれか1つに記載の製造方法。

請求項9

前記容器を、酸素透過性が1mL/m2・日・atm以下及び/又は水蒸気透過速度が1g/平方メートル・日以下の樹脂製の袋で包装する請求項1〜8のいずれか1つに記載の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、パラサイロイドホルモン類含有製剤の製造方法に関する。

背景技術

0002

生理活性ペプチドは、種々の疾病に対する治療薬として有望視されている。そして、これらの製剤は、液剤とした場合に、その保存安定性が悪いという問題がある(例えば、特許文献1)。そのために、例えば、凍結乾燥製剤の形態で供給されることがある(例えば、特許文献2)。
凍結乾燥製剤は、その製造過程において、生理活性ペプチドが溶液の状態にある工程が必然となる。よってこの工程の間に生理活性ペプチドの分解等が起こり、製造直後の凍結乾燥製剤の品質劣化させることが余儀なくされる。

先行技術

0003

特開2004−10511号公報
特開平05−306235号公報

発明が解決しようとする課題

0004

このような状況下、凍結乾燥製剤の製造過程における生理活性ペプチド又は製剤の品質の劣化を回避し得る製造方法が求められている。
本発明は、良好な保存安定性を維持した製剤としながら、保存開始の時点でも不純物含有量が少ない優良なパラサイロイドホルモン類含有製剤の製造方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0005

本願は以下の発明を含む。
〔1〕パラサイロイドホルモン類を含有する溶液を調製する工程、
調製途中の溶液及び/又は得られた溶液を凍結乾燥工程の前に冷却する工程を含む
凍結乾燥用パラサイロイドホルモン類含有製剤の製造方法。
この製造方法では、以下の1以上を備えることが好ましい。
〔2〕前記冷却工程において、前記溶液を15℃以下に冷却する。
〔3〕前記冷却工程を、窒素充填容器内で行う。
〔4〕凍結乾燥工程を、凍結乾燥機内で行い、
前記冷却工程を、前記溶液の前記凍結乾燥機への移載中に及び/又は前記凍結乾燥機内で行う。
〔5〕前記冷却工程を、非金属容器内で行う。
〔6〕前記非金属容器が単層又は複層の容器であり、接液層材質ポリエチレン又はポリプロピレンである。
〔7〕前記パラサイロイドホルモン類が、副甲状腺ホルモンテリパラチド又はヒト−PTH(1−38)である。
〔8〕さらに、前記凍結乾燥した製剤を容器に収容し、該容器の外側に脱酸素剤を配置する。
〔9〕前記容器を、酸素透過性が1mL/m2・日・atm以下及び/又は水蒸気透過速度が1g/平方メートル・日以下の樹脂製の袋で包装する。

発明の効果

0006

本発明によれば、良好な保存安定性を維持した製剤としながら、保存開始の時点でも不純物の含有量が少ない優良なパラサイロイドホルモン類含有製剤の製造方法を提供することができる。

図面の簡単な説明

0007

本発明のパラサイロイドホルモン類含有製剤の製造方法で得られた製剤の保存安定性を示すグラフである。
本発明のパラサイロイドホルモン類含有製剤の製造方法で得られた製剤の保存安定性を示すグラフである。
本発明のパラサイロイドホルモン類含有製剤の製造方法で得られた製剤の保存安定性を示すグラフである。
本発明のパラサイロイドホルモン類含有製剤の製造方法で得られた製剤の保存安定性を示すグラフである。

0008

本願のパラサイロイドホルモン類含有製剤の製造方法は、例えば、凍結乾燥用のパラサイロイドホルモン類含有製剤を製造するための方法である。少なくとも、パラサイロイドホルモン類を含有する溶液を調製する工程と、調製途中の溶液及び/又は得られた溶液を冷却する工程とを含む。そして、この後、冷却された溶液を凍結乾燥する工程に付すことが好ましい。

0009

パラサイロイドホルモン類としては、ヒト副甲状腺ホルモン、テリパラチド(ヒト副甲状腺ホルモンの1〜34番目アミノ酸に相当(ヒト−PTH(1−34)))、ヒト−PTH(1−38)等が挙げられる。この物質は、薬学的に許容され得る塩、例えば、無機塩又は有機塩の形態であってもよい。無機塩としてはホウ酸及びリン酸等の塩並びにアルカリ金属塩ナトリウム塩カリウム塩等)及びアルカリ土類金属塩カルシウム塩マグネシウム塩等)等、有機塩としてはクエン酸酢酸乳酸等の塩が挙げられる。

0010

パラサイロイドホルモン類を含有する溶液を調製するための媒体は、注射用蒸留水生理食塩液緩衝液等が挙げられる。さらに水性溶媒は、毒性を示さない限り、水溶性有機溶媒、例えば少量のエタノール等を含んでいてもよい。これらの媒体は、パラサイロイドホルモン類を添加、溶解する前に、窒素ガス等の不活性ガスによってバブリングすることが好ましい。また、パラサイロイドホルモン類は、比較的熱に弱い性質を有するために、これを溶解する際の媒体は、室温以下とすることが好ましく、20℃以下とすることがより好ましい。

0011

パラサイロイドホルモン類は、溶液の全質量に対して、0.0005〜0.1質量%で含有されることが好ましい。なお、これを用いて凍結乾燥用の製剤を調製する場合には、凍結乾燥製剤の全質量に対して、0.01〜10質量%となるように調製することが好ましい。

0012

パラサイロイドホルモン類を含有する溶液は、安定剤として、例えば、アルギニンヒスチジンニコチンアミドグルタミン酸フェノール等を含んでいてもよい。また、当該分野で公知の安定化剤をさらに含んでもよい。このような安定化剤としては、上述した特開2004−10511号公報、特開平05−306235号公報及び特表2001−525372号公報等に例示されたもの、例えば、単糖類二糖類メチオニンキシリトールポリオール糖アルコール多価アルコール塩化ナトリウム等が挙げられる。
安定化剤は、液体組成物の全質量に対して、0.1〜10質量%で含有される。また、凍結乾燥製剤を調製する場合は、凍結乾燥製剤の全質量に対して、0.1〜100質量%が挙げられ、0.1〜99.99質量%が好ましく、1〜30質量%となるように調製することがより好ましい。

0013

パラサイロイドホルモン類を含有する溶液は、パラサイロイドホルモン類の活性に大きな影響を与えない範囲で、当該分野で公知の添加剤をさらに含んでもよい。添加剤としては、pH調整剤等張化剤増量剤保存剤防腐剤等、当該分野で公知の添加剤が挙げられる。

0014

パラサイロイドホルモン類を含有する溶液のpHは、薬剤安定性の観点から3〜7であることが好ましく、4〜5がより好ましい。pHは、塩酸等の酸又は水酸化ナトリウム等のアルカリを用いて調整することができる。また、薬学的に許容し得る緩衝液、塩化ナトリウム又はブドウ糖を添加してもよい。

0015

パラサイロイドホルモン類を含有する溶液の調製は、当該分野で公知の方法によって行えばよい。パラサイロイドホルモン類の媒体への溶解は、少なくとも媒体を加熱することなく行うことが好ましく、常温で又は冷却しながら行うことがより好ましい。溶解は、手動で行ってもよいし、攪拌機等を用いてもよい。溶液の調製は、遮光して行うことが好ましい。また、用いる容器は、金属容器でもよいが、ガラス及びプラスチック等の非金属容器を用いることが好ましい。例えば、非金属容器が単層又は複層の容器であり、接液層の材質がポリエチレン又はポリプロピレンであるものが好ましい。ただし、容器が複層の容器であり、かつ接液層の材質がポリエチレン又はポリプロピレンであれば、それ以外の層は金属であってもよい。
容器内で溶液を調製した場合には、容器の空間に窒素ガス等の不活性なガスを充填することが好ましい。

0016

パラサイロイドホルモン類を含有する溶液は、上述したような調製途中で及び/又は調製した後の得られた溶液を冷却する。冷却は、パラサイロイドホルモン類を含有する溶液を調製するための媒体の溶液よりも低温で行うことが好ましく、20℃以下又は15℃以下に冷却することがより好ましい。ただし、媒体を予め冷却して用いる場合は、媒体の温度と同等に維持することによる冷却でもよい。冷却は、調製した溶液を容器とともに20℃以下又は15℃以下の雰囲気で保持することが好ましい。さらには10℃以下で保持することがより好ましい。あるいは、容器に15℃以下の酸素を含まない気体を吹き付けてもよい。

0017

冷却する際、パラサイロイドホルモン類を含有する溶液は、上述した容器内に収容することが好ましく、非金属容器を用いることがより好ましい。また、冷却の一部又は全過程において、容器内空間に窒素ガス等の不活性なガスを充填することが好ましい。冷却時においても、遮光することが好ましい。
従って、冷却は、静置した状態で行ってもよいし、後述するように次工程で凍結乾燥機を利用する場合には、その凍結乾燥機への移載中に及び/又は乾燥機内で行ってもよい。 冷却は、後述する1投与単位の凍結乾燥製剤ごとに行ってもよいし、複数の投与単位を同時に行ってもよい。

0018

冷却は、パラサイロイドホルモン類を含有する溶液を調製するための溶媒を予め冷却するか、パラサイロイドホルモン類を含有する溶液の調製途中で冷却するか、得られた溶液を凍結乾燥工程の前に冷却するかのいずれか、これらの2以上又は全部を行うことが好ましく、できるだけ速やかに行うことがより好ましい。

0019

このようにして、得られた凍結乾燥用のパラサイロイドホルモン類含有製剤は、調製後8時間の時点において、初期類縁物質の100%以内の増加しか見られず、品質の良好な製剤とすることができる。調製後8時間の時点において、初期の類縁物質の、好ましくは85%以内、より好ましくは80%以内、より一層好ましくは70%以内の増加である。
特に、冷却の際に非金属容器を用い、金属容器を用いない場合、溶液の調製及び冷却の際に金属容器を用いない場合、容器の空間に窒素ガスを充填した場合などにおいては、初期の類縁物質の50%以内の増加、好ましくは40%以内の増加、より好ましくは30%以内の増加である。
ただし、後述するように、パラサイロイドホルモン類はγ線滅菌したプラスチック容器との接触安定性が悪いこと等から、上述した類縁物質の増加割合は、このようなγ線滅菌したプラスチック容器を用いない場合の割合を示す。

0020

なお、冷却の前後において、パラサイロイドホルモン類を含有する溶液を滅菌することが好ましい。滅菌は当該分野で公知の方法によって行うことができる。例えば、濾過滅菌等、熱負荷を伴わない滅菌方法を採用することが好ましい。

0021

冷却した後、調製から8時間以内に、冷却したパラサイロイドホルモン類を含有する溶液を凍結乾燥することが好ましい。凍結乾燥は、通常適用される条件下で、トレー凍結乾燥、スプレー凍結乾燥、バイアルシリンジ凍結乾燥等の公知の凍結乾燥法を採用することができる。そのために、これらの凍結乾燥法を実施することができる凍結乾燥機を利用することが好ましい。凍結乾燥では、通常、凍結乾燥物の水分含量が3質量%以下となるように乾燥することが好ましい。

0022

凍結乾燥製剤は、バイアル、シリンジ等の容器に充填された製剤とすることが好ましい。特に、使用時の簡易操作の観点から、凍結乾燥製剤は、例えば、ダブルチャンバープレフィルドシリンジの形態とすることが好ましい。この場合、1製剤あたり、例えば、1μg〜500μg、好ましくは、1μg〜150μgのパラサイロイドホルモン類を含有することが好ましい。
バイアル、シリンジ等の容器は、ガラス製又はプラスチック製のいずれでもよい。なかでも、ガラス製又はオレフィン系のプラスチックが好ましい。プラスチックとしては、特に、シクロオレフィンポリマー、ポリエチレン及びポリプロピレンが好ましく、ポリエチレン及びポリプロピレンがより好ましい。
なお、パラサイロイドホルモン類、特に、テリパラチドは、γ線滅菌したプラスチック容器とは接触安定性が悪いことから(特許第5522879号)、テリパラチドを用いる場合には、γ線滅菌したプラスチック容器を使用しないことが好ましい。

0023

バイアル、シリンジ等は、通常、さらに包装体に包囲して保存することが好ましい。また、バイアル、シリンジ等の外側に脱酸素剤を配置することが好ましい。
包装体の材質は水蒸気及び/又は酸素の透過性が低いものが好ましい。例えば、酸素透過性が1mL/m2・日・atm以下及び/又は水蒸気透過速度が1g/平方メートル・日以下であるものがより好ましい。このような包装体は、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレンポリアミドポリカーボネートポリ塩化ビニルアクリル樹脂ポリエステルポリオレフィンのような各種樹脂(アルミニウム蒸着品を含む)の単層構造又は積層構造等からなる樹脂製の袋が挙げられる。

0024

以下に、本開示のパラサイロイドホルモン類含有製剤の製造方法について、実施例を挙げてより詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。

0025

(類縁物質の測定方法
以下の実施例又は比較例において、保管した各試験サンプル50μLを試験に供し、類縁物質の経時変化を測定した。
検出条件
機器名:超高速液体クロマトグラフ装置
検出器紫外吸光光度計波長:220nm)
カラム:50×2.1mmI.D.オクタデシルシリカゲル
カラム温度:40℃付近の一定温
移動相:0.1%トリフルオロ酢酸と0.07%アセトニトリル混液
流 量:テリパラチドの保持時間が約18分になるように調整する。
上記の検出条件で、各サンプルの各々のピーク面積を自動積分法により測定し、3回測定の平均値により得られた類縁物質の割合(%)を得た。

0026

実施例1
遮光された環境で、ポリプロピレン容器を用いて、窒素バブリングした25℃の注射用蒸留水1Lに、塩化ナトリウムを0.56g及び精製白糖を11.2g加えて溶解した。
次いで、得られた溶液にPTH(1−34)酢酸塩の67.9mgを添加し、攪拌機を用いて溶解してPTH水溶液を得た。
得られたPTH水溶液をろ過滅菌処理した後、γ線滅菌処理したポリプロピレン容器に10mL充填して密栓した。このポリプロピレン容器を10℃にて保持して冷却した。なお、冷却開始時、保持の4及び8時間後にサンプリングした。
その後、冷却したPTH水溶液を、ガラスバイアル(ニプロ製)に、PTH(1−34)が63.3μg含有されるように充填し、凍結乾燥機を利用して凍結乾燥を行い、凍結乾燥製剤を製造した。

0027

比較例1
遮光された環境で、ポリプロピレン容器を用いて、窒素バブリングした25℃の注射用蒸留水1Lに、塩化ナトリウムを0.56g及び精製白糖を11.2g加えて溶解した。
次いで、得られた溶液にPTH(1−34)酢酸塩の67.9mgを添加し、攪拌機を用いて溶解してPTH水溶液を得た。
得られたPTH水溶液をろ過滅菌処理した後、γ線滅菌処理したポリプロピレン容器に10mL充填して密栓した。このポリプロピレン容器を室温にて保持した。なお、冷却開始時、保持の4及び8時間後にサンプリングした。
その後、得られたPTH水溶液を用いて、実施例1と同様に凍結乾燥製剤を製造した。

0028

実施例1及び比較例1の結果を、表1及び図1に示す。



表1及び図1から明らかなように、実施例の方法で得られた製剤、つまり、パラサイロイドホルモン類を含有する溶液を調製して、冷却した溶液形態の製剤は、冷却しない溶液形態の製剤に比べて、顕著に経時的な類縁物質の発生を抑え、類縁物質の経時的な増加を防止することができた。従って、この類縁物質の少ない溶液形態の製剤を凍結乾燥に付すことにより、やはり、類縁物質の少ない、経時的に安定な製剤を得ることができる。
これによって、保存開始の時点で不純物の含有量が少ない、優良な保存安定性を維持し得る凍結乾燥製剤を簡便かつ確実に製造することができることがわかった。

0029

実施例2
遮光された環境で、ポリプロピレン容器を用いて、窒素バブリングした25℃の注射用蒸留水1Lに、塩化ナトリウムを0.56g及び精製白糖を11.2g加えて溶解した。
次いで、得られた溶液にPTH(1−34)酢酸塩の67.9mgを添加し、攪拌機を用いてこれを溶解してPTH水溶液を得た。
得られたPTH水溶液を濾過滅菌処理した後、ガラスバイアルに1mL充填して、5℃の遮光条件下で保持して冷却した。冷却開始時、約1、4及び8時間後にサンプリングした。
その後、実施例1と同様に凍結乾燥を行い、凍結乾燥製剤を製造した。

0030

比較例2〜4
遮光された環境で、ポリプロピレン容器を用いて、窒素バブリングした25℃の注射用蒸留水1Lに、塩化ナトリウムを0.56g及び精製白糖を11.2g加えて溶解した。
次いで、得られた溶液にPTH(1−34)酢酸塩の67.9mgを添加し、攪拌機を用いてこれを溶解してPTH水溶液を得た。
得られたPTH水溶液を濾過滅菌処理した後、ガラスバイアルに1mL充填して、遮光、曝光又は空間部を窒素置換後曝光の条件下、25℃で保持した。保持開始時、約1、4及び8時間後にサンプリングした。
その後、実施例1と同様に凍結乾燥を行い、凍結乾燥製剤を製造した。

0031

実施例2及び比較例2〜4の結果を、表2及び図2に示す。



表2及び図2から明らかなように、実施例の方法で得られた製剤、つまり、パラサイロイドホルモン類を含有する溶液を調製して、冷却した溶液形態の製剤は、冷却しない溶液形態の製剤に比べて、顕著に経時的な類縁物質の発生を抑え、類縁物質の経時的な増加を防止することができた。従って、この類縁物質の少ない溶液形態の製剤を凍結乾燥に付しても、やはり、類縁物質の少ない、経時的に安定な製剤を得ることができることが確認された。
また、実施例1及び実施例2により、保存容器の種類及び滅菌処理条件にかかわらず、冷却工程を行うことが、類縁物質の生成を抑制することが確認された。
これによって、保存開始の時点で不純物の含有量が少ない、優良な保存安定性を維持し得る凍結乾燥製剤を簡便かつ確実に製造することができることがわかった。

0032

実施例3
実施例1の方法において、得られたPTH水溶液をγ線照射滅菌処理する代わりにAC滅菌処理したポリプロピレン容器にて保管したこと以外、実施例1と同様の方法によって、水溶液のサンプリングを行い、凍結乾燥製剤を製造した。

0033

実施例4
実施例1の方法において、ポリプロピレン容器を用いる代わりにSUS(SUS316L)を用いた以外、実施例1と同様の方法によって、水溶液のサンプリングを行い、凍結乾燥製剤を製造した。

0034

実施例3及び比較例4の結果を、表3及び図3に示す。



表3及び図3から明らかなように、実施例の方法で得られた製剤、つまり、パラサイロイドホルモン類を含有する溶液を調製して、冷却し、この冷却工程を、非金属容器内で行うことにより、より一層の経時的な類縁物質の発生の抑制を実現できた。従って、この類縁物質の少ない溶液形態の製剤を凍結乾燥に付しても、やはり、類縁物質の少ない、経時的に安定な製剤を得ることができることが確認された。
なお、冷却工程を行う場合であっても、保存容器を非金属容器とすることにより、金属容器を用いるよりも、より一層類縁物質の生成を抑制できることが確認された。
これによって、保存開始の時点で不純物の含有量が少ない、優良な保存安定性を維持し得る凍結乾燥製剤を簡便かつ確実に製造することができることがわかった。

0035

実施例5
遮光された環境で、ステンレス容器を用いて、窒素バブリングした25℃の注射用蒸留水1Lに、塩化ナトリウム0.56g及び精製白糖11.2gを加え、溶解した。
次いで、得られた溶液にPTH(1−34)酢酸塩の67.9mgを添加し、攪拌機を用いて溶解してPTH水溶液を得た。
このPTH水溶液を濾過滅菌処理した後、ステンレス容器(SUS316L)に10mL充填し、空間部を窒素置換した後、密栓した。この容器を15℃にて保持して冷却した。冷却開始時、4及び8時間後にサンプリングした。
その後、実施例1と同様に凍結乾燥を行い、凍結乾燥製剤を製造した。

0036

実施例5の結果を、実施例3の結果とともに表4及び図4に示す。



表4及び図4から明らかなように、実施例5の方法で得られた製剤、つまり、パラサイロイドホルモン類を含有する溶液を調製して、冷却し、この冷却工程を、窒素ガス充填環境で行うことにより、より一層の経時的な類縁物質の発生の抑制を実現できた。従って、この類縁物質の少ない溶液形態の製剤を凍結乾燥に付しても、やはり、類縁物質の少ない、経時的に安定な製剤を得ることができることが確認された。
また、冷却工程を、窒素充填容器内で行うことにより、窒素充填容器内で行わない場合に対して、類縁物質の生成を抑制できることが確認された。
これによって、保存開始の時点で不純物の含有量が少ない優良な保存安定性を維持し得る凍結乾燥製剤を簡便かつ確実に製造することができることがわかった。

実施例

0037

実施例6
遮光された環境で、ポリエチレン容器を用いて、窒素バブリングした25℃の注射用蒸留水1Lに、塩化ナトリウムを1g及び精製白糖を20g加えて溶解した。
次いで、得られた溶液にPTH(1−34)酢酸塩の67.9mgを添加し、攪拌機を用いて溶解してPTH水溶液を得た。
得られたPTH水溶液を濾過滅菌処理した後、ガラスバイアル(ニプロ製)に63.3μg含有するように充填して、凍結乾燥を行い、ガラスバイアル製剤を製造する。

0038

本発明のパラサイロイドホルモン類含有製剤の製造方法は、良好な保存安定性を維持した製剤としながら、保存開始の時点でも不純物の含有量が少ない優良なパラサイロイドホルモン含有製剤を簡便かつ確実に製造することができる。

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