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技術 サンドブラスト装置セットおよび鉄塔の素地調整方法

出願人 曾根電工株式会社
発明者 曾根雄介
出願日 2016年1月12日 (4年11ヶ月経過) 出願番号 2016-003401
公開日 2017年4月20日 (3年8ヶ月経過) 公開番号 2017-074667
状態 特許登録済
技術分野 砥粒による吹付け加工の細部
主要キーワード 各分割ユニット 直円筒形状 小型コンプレッサー 耐腐食処理 研削粒 設置用脚 アングル鋼 作業対象部位
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年4月20日)のものです。
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図面 (8)

課題

容易に運搬することが可能な軽量・小型な送電線鉄塔素地調整サンドブラスト装置セットおよびそれを用いた素地調整方法を提供する。

解決手段

本発明として、例えば、鉄塔の素地調整のためのサンドブラスト装置セットであって、定格出力が1.4〜4.0kWの範囲内である小型コンプレッサー、および先端の口径が1〜3mmの範囲内である噴射孔を持つ噴射ノズル部を有する小型高圧サンドブラスト機を含み、前記各装置がいずれも人力により運搬可能であることを特徴とする、サンドブラスト装置セットを挙げることができる。

概要

背景

発電所発電された電力を日本中のあらゆる場所に送るため、様々なところに送電線鉄塔が設置されている。屋外に設置された送電線鉄塔、特に山間部に設置されたものは常に過酷な自然環境、例えば風雨等にさらされるため、その部材(金属)の錆や腐食などの劣化により寿命は短縮される。過去の高度成長期においては、劣化した送電線鉄塔は取り壊され、新しい送電線鉄塔への建て替えが行われていた。しかし、近年は資源の節約およびエコロジー重視する時代の流れを受け、送電線鉄塔の部材の交換または部材の補修を行うことにより、送電線鉄塔の延命を図ることが一般的となってきている。

送電線鉄塔の補修作業は、その部材の表面に生じた錆や腐食を削り取ることにより行われる。部材の表面の錆や腐食を削り取る手段としては、回転する研削砥石により加工物の表面を研削する工具であるディスクサンダー等が用いられ、鉄塔の部材の錆、または腐食が発生した表面を削り取ることにより行われる。錆等を削り取った部材の表面は、その後、耐腐食処理を施した塗装を行うことにより部材の寿命を延長することが可能である。

ディスクサンダー等の他に、送電線鉄塔の補修には研削粒対象物に吹き付けることにより対象物の表面を研削する工具であるサンドブラストも使用される(特許文献1参照)。サンドブラストを使用した場合、ディスクサンダーを使用した場合と比較して、部材の表面の錆や腐食部位のみを適切に研削することができるため、部材の耐久度を維持するという面ではより好ましい。

送電線鉄塔の錆や腐食を研削することが可能な高い出力を有するサンドブラスト装置には、大型の装置が用いられる。その大型の装置としてコンプレッサー集塵機などがあり、そのコンプレッサーや集塵機等とサンドブラスト装置一式トラック等の運搬手段で鉄塔の真下まで運搬し、サンドブラストガン等の比較的軽量な装置のみを鉄塔の上部まで運搬し作業が行われる。作業は地上50m〜100m以上の送電線鉄塔上で行われるため、コンプレッサーや集塵機の比較的大型の装置は地上に設置し、空気流を送るエアホースや使用した研削粒を回収するホースは、地上から鉄塔の上部まで伸ばすことになる。

したがって、通常、サンドブラストによる効果的な錆落とし作業を行うためには、高速度の空気流を必要とする。つまり、コンプレッサーのパワーが必要になる。そのため、従来の送電線鉄塔の錆落とし作業においては、例えば定格出力が20〜100kW以上で吐出空気量が2500〜11000L/分程度はある大型のコンプレッサーが使用されることが一般的である。この場合のコンプレッサーの重量は400kg〜2000kgにもなる。

また、錆を効果的に落とすためには、吹き付けるサンドブラストの研削粒の相応吐出量が必要になる。一定量の研削粒を一定速度で錆に吹き付けることにより、効果的に錆を落とすことが可能となる。しかし、サンドブラストの研削粒は高価なため、経済性を考慮して、使用後の研削粒は集塵機等で回収され再使用されるのが一般的である。そのため、サンドブラスト作業を行う際は集塵機が用いられ、その装置も他の装置と共に運搬される。

概要

容易に運搬することが可能な軽量・小型な送電線鉄塔の素地調整サンドブラスト装置セットおよびそれを用いた素地調整方法を提供する。本発明として、例えば、鉄塔の素地調整のためのサンドブラスト装置セットであって、定格出力が1.4〜4.0kWの範囲内である小型コンプレッサー、および先端の口径が1〜3mmの範囲内である噴射孔を持つ噴射ノズル部を有する小型高圧サンドブラスト機を含み、前記各装置がいずれも人力により運搬可能であることを特徴とする、サンドブラスト装置セットを挙げることができる。

目的

本発明は、主として、道路整備されていない山間部等に設置された鉄塔においてもサンドブラスト装置による素地調整作業を容易に行うことができ、しかも従来法と同等以上の素地調整能力を有しうる新規なサンドブラスト装置セットを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

鉄塔素地調整のためのサンドブラスト装置セットであって、定格出力が1.4〜4.0kWの範囲内である小型コンプレッサー、および先端の口径が1〜3mmの範囲内である噴射孔を持つ噴射ノズル部を有する小型高圧サンドブラスト機を含み、前記装置がいずれも人力により運搬可能であることを特徴とする、サンドブラスト装置セット。

請求項2

前記噴射ノズル部において、ノズル中心軸に対して傾斜している噴射孔を少なくとも1つ有する、請求項1に記載のサンドブラスト装置セット。

請求項3

前記噴射孔の傾斜角が、ノズルの中心軸に対して10〜90度の範囲内である、請求項2に記載のサンドブラスト装置セット。

請求項4

前記噴射ノズル部が先端の閉鎖した中空筒体であって、噴射孔を当該中空筒体の側面に有する、請求項2または3に記載のサンドブラスト装置セット。

請求項5

前記小型コンプレッサーが分割可能な複数のユニットからなり、各分割ユニットの重量が10〜30kgの範囲内である、請求項1〜4のいずれか一項に記載のサンドブラスト装置セット。

請求項6

前記小型高圧サンドブラスト機の重量が5〜30kgの範囲内であり、その内部に1〜5Lの範囲内のメディアタンク研削粒容器)部を有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載のサンドブラスト装置セット。

請求項7

さらに圧縮空気清浄器を有する、請求項1〜6のいずれか一項に記載のサンドブラスト装置セット。

請求項8

請求項1〜7のいずれか一項に記載のサンドブラスト装置セットと研削粒とを鉄塔の上部に運搬し、当該サンドブラスト装置セットのコンプレッサーを作動し、サンドブラスト機に封入された研削粒を噴射ノズル部の噴射孔の先端から鉄塔の作業対象部材に吹きつけブラスト処理を行うことを特徴とする、鉄塔の素地調整方法

請求項9

前記作業対象部材が管状部材であって、当該管状部材の内側に前記噴射ノズル部を挿入し、当該管状部材内面のブラスト処理を行う、請求項8に記載の素地調整方法。

請求項10

前記研削粒の直径が0.1〜2.2mmの範囲内である、請求項8または9に記載の素地調整方法。

請求項11

さらに前記研削粒の飛散防止対策を施して行う、請求項8〜10のいずれか一項に記載の素地調整方法。

請求項12

鉄塔が送電線鉄塔である、請求項8〜11のいずれか一項に記載の素地調整方法。

請求項13

先端が閉鎖した中空筒体であって、ノズルの中心軸に対して傾斜した角度で噴射孔を当該中空筒体の側面に少なくとも1つ有し、当該噴射孔の先端の口径が1〜3mmの範囲内であることを特徴とする、小型高圧サンドブラスト機用ノズル。

請求項14

前記噴射孔の傾斜角が、ノズルの中心軸に対して10〜90度の範囲内である、請求項13に記載の小型高圧サンドブラスト機用ノズル。

技術分野

0001

本発明は、粒状物質を用いたブラスト処理の技術分野に属する。そして、本発明は、サンドブラスト装置セットに関するものである。詳しくは、本発明は、送電線鉄塔などの鉄塔の効果的な錆落とし腐食部の研削等の素地調整作業(ブラスト処理)を行うためのサンドブラスト装置セットに関するものである。

背景技術

0002

発電所発電された電力を日本中のあらゆる場所に送るため、様々なところに送電線鉄塔が設置されている。屋外に設置された送電線鉄塔、特に山間部に設置されたものは常に過酷な自然環境、例えば風雨等にさらされるため、その部材(金属)の錆や腐食などの劣化により寿命は短縮される。過去の高度成長期においては、劣化した送電線鉄塔は取り壊され、新しい送電線鉄塔への建て替えが行われていた。しかし、近年は資源の節約およびエコロジー重視する時代の流れを受け、送電線鉄塔の部材の交換または部材の補修を行うことにより、送電線鉄塔の延命を図ることが一般的となってきている。

0003

送電線鉄塔の補修作業は、その部材の表面に生じた錆や腐食を削り取ることにより行われる。部材の表面の錆や腐食を削り取る手段としては、回転する研削砥石により加工物の表面を研削する工具であるディスクサンダー等が用いられ、鉄塔の部材の錆、または腐食が発生した表面を削り取ることにより行われる。錆等を削り取った部材の表面は、その後、耐腐食処理を施した塗装を行うことにより部材の寿命を延長することが可能である。

0004

ディスクサンダー等の他に、送電線鉄塔の補修には研削粒対象物に吹き付けることにより対象物の表面を研削する工具であるサンドブラストも使用される(特許文献1参照)。サンドブラストを使用した場合、ディスクサンダーを使用した場合と比較して、部材の表面の錆や腐食部位のみを適切に研削することができるため、部材の耐久度を維持するという面ではより好ましい。

0005

送電線鉄塔の錆や腐食を研削することが可能な高い出力を有するサンドブラスト装置には、大型の装置が用いられる。その大型の装置としてコンプレッサー集塵機などがあり、そのコンプレッサーや集塵機等とサンドブラスト装置一式トラック等の運搬手段で鉄塔の真下まで運搬し、サンドブラストガン等の比較的軽量な装置のみを鉄塔の上部まで運搬し作業が行われる。作業は地上50m〜100m以上の送電線鉄塔上で行われるため、コンプレッサーや集塵機の比較的大型の装置は地上に設置し、空気流を送るエアホースや使用した研削粒を回収するホースは、地上から鉄塔の上部まで伸ばすことになる。

0006

したがって、通常、サンドブラストによる効果的な錆落とし作業を行うためには、高速度の空気流を必要とする。つまり、コンプレッサーのパワーが必要になる。そのため、従来の送電線鉄塔の錆落とし作業においては、例えば定格出力が20〜100kW以上で吐出空気量が2500〜11000L/分程度はある大型のコンプレッサーが使用されることが一般的である。この場合のコンプレッサーの重量は400kg〜2000kgにもなる。

0007

また、錆を効果的に落とすためには、吹き付けるサンドブラストの研削粒の相応吐出量が必要になる。一定量の研削粒を一定速度で錆に吹き付けることにより、効果的に錆を落とすことが可能となる。しかし、サンドブラストの研削粒は高価なため、経済性を考慮して、使用後の研削粒は集塵機等で回収され再使用されるのが一般的である。そのため、サンドブラスト作業を行う際は集塵機が用いられ、その装置も他の装置と共に運搬される。

先行技術

0008

特開2004−009215号公報

発明が解決しようとする課題

0009

以上のように、従来のサンドブラスト装置を使用する場合、大型のコンプレッサーや集塵機など比較的大きな、重量の重い装置を含むため、トラック等の運搬手段を必要とする。そのため、道路整備されていない山間部等に設置された送電線鉄塔においてサンドブラスト装置等一式を運搬し、素地調整作業を行うことは非常に困難である。
本発明は、主として、道路が整備されていない山間部等に設置された鉄塔においてもサンドブラスト装置による素地調整作業を容易に行うことができ、しかも従来法と同等以上の素地調整能力を有しうる新規なサンドブラスト装置セットを提供することを課題とする。
ここで「素地調整」とは、いわゆるブラスト処理を行うことであって、金属の錆落としや再塗装のためのケレン清浄化)などを行うことをいう。

課題を解決するための手段

0010

本発明者は、鋭意検討を重ねた結果、人力でも運搬可能な小さい定格出力の小型コンプレッサーと、噴射ノズル部の噴射孔の先端が細い一定範囲の直径を有するサンドブラスト機を用いることにより、上記課題を解決しうることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明として、例えば、下記のものを挙げることができる。
[1]鉄塔の素地調整のためのサンドブラスト装置セットであって、
定格出力が1.4〜4.0kWの範囲内である小型コンプレッサー、および先端の口径が1〜3mmの範囲内である噴射孔を持つ噴射ノズル部を有する小型高圧サンドブラスト機を含み、前記各装置がいずれも人力により運搬可能であることを特徴とする、サンドブラスト装置セット。
[2]前記噴射ノズル部において、ノズル中心軸に対して傾斜している噴射孔を少なくとも1つ有する、上記[1]に記載のサンドブラスト装置セット。
[3]前記噴射孔の傾斜角が、ノズルの中心軸に対して10〜90度の範囲内である、上記[2]に記載のサンドブラスト装置セット。
[4]前記噴射ノズル部が先端の閉鎖した中空筒体であって、噴射孔を当該中空筒体の側面に有する、上記[2]または[3]に記載のサンドブラスト装置セット。
[5]前記小型コンプレッサーが分割可能な複数のユニットからなり、各分割ユニットの重量が10〜30kgの範囲内である、上記[1]〜[4]のいずれか一項に記載のサンドブラスト装置セット。
[6]前記小型高圧サンドブラスト機の重量が5〜30kgの範囲内であり、その内部に1〜5Lの範囲内のメディアタンク(研削粒容器)部を有する、上記[1]〜[5]のいずれか一項に記載のサンドブラスト装置セット。
[7]さらに圧縮空気清浄器を有する、上記[1]〜[6]のいずれか一項に記載のサンドブラスト装置セット。

0011

[8]上記[1]〜[7]のいずれか一項に記載のサンドブラスト装置セットと研削粒とを鉄塔の上部に運搬し、当該サンドブラスト装置セットのコンプレッサーを作動し、サンドブラスト機に封入された研削粒を噴射ノズル部の噴射孔の先端から鉄塔の作業対象部材に吹きつけブラスト処理を行うことを特徴とする、鉄塔の素地調整方法
[9]前記作業対象部材が管状部材であって、当該管状部材の内側に噴射ノズル部を挿入し、当該管状部材内面のブラスト処理を行う、上記[8]に記載の素地調整方法。
[10]前記研削粒の直径が0.1〜2.2mmの範囲内である、上記[8]または[9]に記載の素地調整方法。
[11]さらに前記研削粒の飛散防止対策を施して行う、上記[8]〜[10]のいずれか一項に記載の素地調整方法。
[12]鉄塔が送電線鉄塔である、上記[8]〜[11]のいずれか一項に記載の素地調整方法。
[13]先端が閉鎖した中空筒体であって、ノズルの中心軸に対して傾斜した角度で噴射孔を当該中空筒体の側面に少なくとも1つ有し、当該噴射孔の先端の口径が1〜3mmの範囲内であることを特徴とする、小型高圧サンドブラスト機用ノズル。
[14]前記噴射孔の傾斜角が、ノズルの中心軸に対して10〜90度の範囲内である、上記[13]に記載の小型高圧サンドブラスト機用ノズル。

発明の効果

0012

本発明によれば、例えば、山間部等の道路が整備されていない場所に設置された送電線鉄塔等へサンドブラスト装置一式を人力で容易に運搬し、鉄塔の素地調整作業を行うことができ、かつ従来法と同等以上のブラスト処理を行うことができる。

0013

コンプレッサーからサンドブラスト機へのライン高圧ホース)の長さは空気流の圧力を保つため一定範囲に制限される。そのため、従来、地上に設置したコンプレッサー等の機器からのラインが長くなる高所でのサンドブラスト作業は困難であった。本発明のサンドブラスト装置セットによれば、サンドブラスト装置セット全てを鉄塔の高所に運んで作業するため、コンプレッサーを作業部位の近くに設置でき、常にコンプレッサーからの高圧ホースの全長を短く抑えることができる。したがって、地上に設置した機器からの高圧ホースの長さを考える必要がなく、鉄塔の100メートル以上の高所おいても作業が可能である。また、低い出力のコンプレッサーでも高効率で作業することができる。さらに、鉄塔の管状部材の内側に対しても容易にブラスト処理を行うことができる。

図面の簡単な説明

0014

本発明のサンドブラスト装置セット例全体を示した写真である。
本発明で用いうる小型コンプレッサーを各ユニットに分割した状態を示した写真である。
本発明のサンドブラスト装置セットを用いた、鉄塔の素地調整作業のフローチャートを表す。
本発明のサンドブラスト装置セットを用いた鉄塔での素地調整作業例を表す。
飛散防止用密閉カバーの一例を表す。図(1)は正面図、図(2)は分離状態側面板を示す側面図、図(3)は分離状態のカバー部を表す側面図である。
飛散防止用密閉カバーの一例を表す写真である。
本発明に係る斜方噴射型ノズルの長手中心軸に沿った断面図である。

実施例

0015

以下、本発明について詳述する。
1.本発明に係るサンドブラスト装置セット
本発明に係るサンドブラスト装置セット(以下、「本発明装置セット」という。)は、鉄塔の素地調整のためのものであって、定格出力が1.4〜4.0kWの範囲内である小型コンプレッサー、および先端の口径が1〜3mmの範囲内である噴射孔を持つ噴射ノズル部を有する小型高圧サンドブラスト機を含み、前記各装置がいずれも人力により運搬可能であることを特徴とする。

0016

1.1小型コンプレッサーについて
本発明装置セットの小型コンプレッサーは、定格出力が1.4〜4.0kWの範囲内である。当該定格出力としては、1.7〜3.5kWの範囲内が好ましく、2.0〜2.5kWの範囲内がより好ましい。定格出力が1.4kWより低いと、十分量の圧縮空気を得られないおそれがあり、4.0kWより高いと、持ち運ぶことが困難なコンプレッサーとなるおそれがある。

0017

当該コンプレッサーの制御圧力は、通常、0.5〜1.5MPaの範囲内であり、好ましくは0.6〜1.2MPaの範囲内、より好ましくは0.7〜1.0MPaの範囲内である。吐出し空気量としては、150〜500L/分の範囲内が適当であり、200〜400L/分の範囲内が好ましく、250〜300L/分の範囲内がより好ましい。空気タンク容積としては、8〜20Lの範囲内が適当であり、10〜15Lの範囲内が好ましい。

0018

動力としては、上記性能を発揮しうるものであれば特に制限されないが、例えば、ガソリンエンジン電気モーターディーゼルエンジンを挙げることができる。この中、一定時間、安定した出力を保証するためにはガソリンエンジンが好ましい。

0019

当該コンプレッサーは人力により運搬可能であるため、その重量は、通常、10〜30kgの範囲内であり、好ましくは20kg以下である。当該コンプレッサーが、例えば、動力部空気圧縮部、エアタンク部のように分割可能な複数のユニットからなる場合、それぞれの分割ユニットが10〜30kgの範囲内(好ましくは20kg以下)にあればよい。
ここで「人力で運搬可能」とは、通常の体力を有する作業者が人力で持ち運ぶことができることをいう。

0020

上記性能を有する当該コンプレッサーは市販されており、それをそのまま用いることができる。そのような市販の当該コンプレッサーとして、例えば、アネスト岩田社製のPLUE22B−10やPLUE22−10Sを挙げることができる。

0021

1.2 小型高圧サンドブラスト機について
本発明装置セットの小型高圧サンドブラスト機は、先端の口径が1〜3mmの範囲内(好ましくは1〜2mm)である噴射孔を持つ噴射ノズル部を有する。このように、従来のサンドブラストの噴射ノズル部が持つ噴射孔の先端の口径4mm〜5mmより大幅に細いため、研削粒の消費を抑えることができる。なおかつ流速を確保し十分な研削を可能とする。

0022

1.2.1 小型高圧サンドブラスト機本体について
当該高圧サンドブラスト機の噴射方式としては、高圧噴射を実現するため直圧式が好ましい。
当該高圧サンドブラスト機は、主に、メディアタンク(研削粒容器)部および噴射ノズル部を有する。それに圧縮空気清浄器を有していてもよい。圧縮空気清浄器は空気の圧縮の際に生じる水を除去するための装置であり、水により湿った研削粒が噴射ノズル部の細い先端を詰まらせ、ブラスト機の使用を不能になることを少しでも避けることができるため、有することが好ましい。その他、一般に、吐出量や流入量を調整するためのバルブ圧力計設置用脚(3〜6本程度)、排気バルブメディアバルブなどを備えている。当該メディアタンク部と噴射ノズル部とは、通常、高圧に耐えうるいわゆるブラストホースで接続されている。

0023

当該高圧サンドブラスト機の重量は、人力での運搬を容易にするため5〜30kgの範囲内が適当であり、20kg以下であることが好ましい。また、当該高圧サンドブラスト機は、背負って運搬しうるタイプのものが好ましい。

0024

上記メディアタンク部の容量は、持ち運び易さなどを考慮し、また同時に使用時間を確保するため1〜5L程度が好ましい。より好ましくは2〜4Lないし2.5〜3.5L程度である。

0025

本発明装置セットの前記コンプレッサーと当該高圧サンドブラスト機とは、通常、高圧ホースで、必要に応じて圧縮空気清浄器を介して接続される。その高圧ホースを通して、当該コンプレッサーから排出された圧縮空気流が当該高圧サンドブラスト機に送られ、その高圧空気流で当該高圧サンドブラスト機に封入された研削粒が噴射ノズル部から高速で吹き出される。

0026

1.2.2噴射ノズル部について
当該高圧小型サンドブラスト機が有する噴射ノズル部としては、一般的には、例えば、ステンレススチール等の金属製またはセラミック製の細長直円筒形状であり、一端に噴射口、反対側にはブラストホース側の金具との結合部を有する直噴型ノズルを挙げることができる。当該直噴型ノズルにおいては、ブラストホースから送られてきた圧縮空気流および研削粒は、ノズル内では方向を変えられることなくノズル内部を直進し、ノズルの先端から噴射される。当該直噴型ノズルは、作業者にとって最も使いやすいタイプのノズルであるため、作業の場所および状況を問わず使用することができるが、例えば、鉄塔の部材の表面等の素地調整に好んで使用される。

0027

上記直噴型ノズルで素地調整が難しい部位、例えば、鉄塔の鋼管金属パイプ等の部材の内側に対して本発明装置セットを用いて素地調整を行う場合は、ノズルの中心軸に対して傾斜している噴射孔を少なくとも1つ有する斜方噴射型ノズルを用いることが好ましい。当該斜方噴射型ノズルにおいて、噴射口はノズルの先端(この場合、噴射孔は通常一つ)または側面のどちらにあってもよい。噴射孔の数は少なくとも1つ有ればよいが、本発明装置セットに係る小型高圧サンドブラスト機は小型コンプレッサーを使用し比較的出力が低いため、噴射孔の数は3つ以下であることが好ましく、1つであることがより好ましい。ノズルの中心軸に対する噴射孔の傾斜角は特に制限されないが、90度より大きい角度では斜め後ろ方向に研削粒を噴射することになり、研削粒の流れを大きく偏向させることになるから、ノズル内部の磨耗が早くなるおそれがあり、また流速が低下するおそれがある。そのため当該噴射孔の傾斜角は、ノズルの中心軸に対して10〜90度の範囲内であることが好ましく、30〜70度の範囲内であることがより好ましい。このような斜方噴射型ノズルによれば、直噴型ノズルと比較して前方に10〜90度等に偏向して研削粒を噴射することができ、例えば、鉄塔の管状部材の内側についても容易に素地調整することができる。

0028

斜方噴射型ノズルとしては、例えば、前記直噴型ノズルの先端を曲げたようなもの、または先端が閉鎖した中空筒体であって、噴射孔を当該中空筒体の側面に少なくとも1つ有するものを挙げることができる。材質は、前記直噴型ノズルと同様、ステンレススチール等の金属製またはセラミック製が適当である。当該斜方噴射型ノズルも直噴型ノズルと同様にブラストホース側の金具との結合部を有する。
噴射ノズル部とブラストホース側の金具との結合方式としては、例えば、差し込み、雄ねじ雌ねじによる螺合が挙げられる。

0029

2.本発明に係る、鉄塔の素地調整方法
本発明に係る、鉄塔の素地調整方法(以下、「本発明調整方法」という。)は、本発明装置セットと研削粒とを鉄塔の上部に運搬し、当該本発明装置セットのコンプレッサーを作動し、サンドブラスト機に封入された研削粒を噴射ノズル部の先端から鉄塔の作業対象部材に吹きつけブラスト処理を行うことを特徴とする。

0030

本発明調整方法で用いることができる研削粒としては、研削力が強くブラスト処理で用いうるものであれば特に制限されず、例えば、アルミナ系、セラミック系、金属系、炭化ケイ素系および硅砂等が挙げられる。これらの中でも回収しなくても自然への害の少ない、例えば、硅砂、アルミナ、フェロニッケルスラグガーネットが好ましい。この中、MgO・SiO2からなるエンステタイトフォルステライト主体とした鉱物人工的フェロニッケルスラグがより好ましい。

0031

当該研削粒の粒径としては、噴射ノズル部の噴射孔の先端の口径、用いる研削粒などによって異なるが、例えば、0.1〜2.2mmの範囲内を挙げることができ、好ましくは0.2〜1.7mmの範囲内、より好ましくは0.3〜0.8mmの範囲内である。0.1mmより小さい研削粒であると、十分な素地調整を行うことができないおそれがあり、2.2mmより大きい研削粒であると、サンドブラスト機の噴射ノズルから十分な流速で研削粒が噴出されないおそれがあり、素地調整が不十分となる可能性がある。

0032

上記のようなブラスト処理用研削粒は市販されており、それをそのまま本発明調整方法に用いることができる。そのような市販品として、例えばネオブラスト(宇部サンド工業社製)を挙げることができる。

0033

本発明装置セットの鉄塔上部への運搬方法としては、例えば、作業者が人力で持ち運ぶ方法、作業者が人力によりワイヤー等で吊り上げる方法、クレーンなどの機械で吊り上げる方法を挙げることができる。

0034

本発明調整方法においては、少量の研削粒の使用で鉄塔の素地調整を行い得るため、研削粒の飛散防止対策を施す必要性は少ないが、従来と同様に、高分子素材等のシート(例、ビニールシート)等で素地調整を行う周囲を覆い作業することもできる。また、例えば、通電中の電線の周囲においては、安全のため、例えば、透明な円柱形状の硬質樹脂製(例、アクリル樹脂)の飛散防止用密閉カバー(図5、6参照)で作業対象部材をコンパクトに覆い、素地調整作業を行うこともできる。少量の研削粒の使用で済むため、それが可能となる。
上記飛散防止用密閉カバーとしては、例えば、透明な樹脂製の円筒形状のカバー部と、側面より当該円筒密閉する透明な樹脂製の円形の側面板より構成され、カバー部前面中央にはカバー部の外側より噴射ノズル部を挿入しブラスト処理するための円形の作業用開口が設けられているものを挙げることができる。

0035

本発明調整方法が対象とする部材は、鉄塔の部材(通常は金属)であり、一般的にはその表面に腐食または錆を生じている部材である。かかる部材の種類としては、例えば、山形鋼アングル鋼)、鋼管、金属パイプが挙げられる。腐食または錆を生じている部材は、放置しておくと、表面に生じた錆や腐食が部材の内部まで達し、部材全体の強度が大幅に低下し、部材全体を取り換えなければならなくなる。本発明調整方法により部材の表面の錆や腐食を研削し、その後、適切な耐腐食処理を施した塗装等を施すことにより部材の寿命を延長することが可能である。

0036

さらに、本発明調整方法においては、一般的な直噴型ノズルでは素地調整が難しい部材、例えば、内側まで腐食や錆を生じている鉄塔の鋼管や金属パイプ等の部材を対象とする場合には、斜方噴射型ノズルを用いることにより、容易に部材の内側まで素地調整を行うことができる。作業時には、斜方噴射型ノズルを装着した噴射ノズル部を、対象部材である鋼管等の内側に挿入し、さらに噴射ノズル部をノズルの中心軸まわりに回転させ、また噴射ノズル部の位置を前後に移動させながらブラスト処理を行うことにより、対象部材である鋼管等の内側を隅々まで素地調整することができる。

0037

本発明調整方法を実施する鉄塔としては、主に金属製の鉄塔であれば特に制限されないが、例えば、送電線鉄塔、電波塔携帯電話基地局(鉄塔)、防災無線鉄塔を挙げることができる。この中、本発明調整方法は特に送電線鉄塔の素地調整に好ましい。また、山間部等の道路が整備されていない場所、車の進入が容易でない場合に設置された鉄塔の素地調整に有効である。

0038

3.具体例
次に図面に基づき、本発明装置セットや本発明調整方法について詳述するが、本発明はかかる図面に記載の態様に何ら限定されものではない。

0039

3.1 本発明装置セット
本発明装置セットの一例を図1に示す。図1に示す本発明装置セットAは、主に、サンドブラスト機10、およびコンプレッサー20(市販品:PLUE22B−10、アネスト岩田社製)により構成されている。サンドブラスト機10とコンプレッサー20とは、圧縮空気清浄器13(WELLAIR(登録商標)、カマタテナス社製)を介して高圧ホース30で接続されている。これにより、コンプレッサー20から送られてくる圧縮空気がサンドブラスト機10に供給される。

0040

サンドブラスト機10は圧縮空気を用いる直圧式であり、重量が12kg程度である。そのため作業者一人で運搬可能である。また、サンドブラスト機10は、メディアタンク部11(材質:一般構造用鋼SS400)、直噴型ノズルである噴射ノズル部12(材質:セラミック)、圧縮空気清浄器13の傍(圧縮空気流の入口)に流入空気量調整バルブ14や圧力計15、設置用脚16(アルミ製)、吐出用のブラストホース31などを有する。

0041

サンドブラスト機10は圧縮空気清浄器13を有するため、コンプレッサーによる空気の圧縮の際に生じる水を有効に除去することができる。また、メディアタンク部11に固定された設置用脚16を4本有しているため、高所でも安定して設置することができる。

0042

上記メディアタンク部11には研削粒(メディア)が収納され、そのタンク容量は3.2Lである。噴射ノズル部12の噴射孔の先端の口径は2mmである。当該先端の口径が小さく、吐出量が少ないため研削粒の消費量を抑えることができる。

0043

コンプレッサー20は、空気圧縮部21、動力部22、空気圧縮部21で発生された圧縮空気を内蔵するエアタンク部23の各ユニットを有し、各ユニットはそれぞれ分離しうる(図2参照)。コンプレッサー20全体の重量は60kg程度であるが、分割された各ユニットの重量は20kg/個程度であるから、各ユニットは通常の方法(人力、吊り上げ手段など)により運搬可能である。

0044

空気圧縮部21の仕様は、定格出力が2.2kW程度、制御圧力が0.8〜1.0MPa、吐出空気量が265L/分程度である。動力部22はガソリンエンジンである。エアタンク部23の容積は11L程度である。

0045

3.2 本発明調整方法
以下、本発明装置セットAを用いた、送電線鉄塔での素地調整作業について具体的に説明する。

0046

(1)まず本発明装置セットAと研削粒をトラック等の通常の運搬手段で、送電線鉄塔のできる限り近くまで運搬し(図3テップ1)、山間部等の道路未整備な地域に到着した場合には(図3ステップ2)、必要に応じてコンプレッサー20を各ユニットに3分割して、本発明装置セットA等を通常複数の作業者によって人力で運搬する(図3ステップ3)。各重量は、20kg以下であるから、通常の体力を有する複数の作業者により、本発明装置セットA等の全てを容易に運搬することができる。

0047

(2)作業する送電線鉄塔まで本発明装置セットA等を運搬した後、サンドブラスト機10およびコンプレッサー20の各ユニットをワイヤー等で送電線鉄塔の高所の作業部位まで吊り上げる(図3ステップ4)。同時に研削粒も別途、またはサンドブラスト機10に封入して高所の作業部位まで運ぶ。各装置ないしユニット等は軽量ゆえ、容易に高所の作業部位まで運ぶことができる。

0048

(3)送電線鉄塔の作業部位の近傍にまで、本発明装置セットA等を運搬し、各ユニットに分割したコンプレッサー20を組み立て、サンドブラスト機10、高圧ホース30およびコンプレッサー20を相互に接続するなどし、研削粒をサンドブラスト10のメディアタンク部11に封入して、本発明装置セットAを所定位置に設置する。その際、本発明装置セットAを鉄塔上で安定させるため、本発明装置セットAを木矢板等と共に鉄塔に固縛することが好ましい。その後、作業対象部材の素地調整を行う(図3ステップ5)。送電線鉄塔における高所作業部位での実際の本発明装置セットAの配置例および作業状況図4に示す。

0049

本発明装置セットAを設置した後、実際には、準備段階として、コンプレッサー20を起動し、コンプレッサー20(エアタンク部23)内の気圧が所定の値(0.7〜1.0MPa(約7気圧))程度にまで上昇するまで待機する。そして、気圧の上昇後、使用可能となったコンプレッサー20の吐出バルブを開き空気の吐出を開始する。コンプレッサー20から吐出された空気は高圧ホース30を通りサンドブラスト機10に達し、メディアタンク部11内に封入されている研削粒がサンドブラスト機10の噴射ノズル部12から噴出される。噴射ノズル部12から噴射される研削粒により作業部位の表面が研削される。

0050

本発明装置セットAで用いうる研削粒としては、サンドブラスト機10で噴射可能なものであれば特に制限されないが、硅砂、アルミナ、ガーネット、フェロニッケルスラグ等の自然への害の少ないものが好ましい。またその粒子径は、サンドブラスト機10の噴射ノズル部12の噴射孔の先端の口径は2mm程度であることから、0.5mm前後(例えば、0.3〜0.8mmの範囲内)が適当である。本発明調整方法に適した市販の研削粒として、例えば、ネオブラスト(宇部サンド工業社製)を挙げることができる。

0051

本発明装置セットAを用いた作業対象部材の素地調整は、一カ所につき1分〜10分程度、通常、2分〜5分程度で終了することができる。

0052

(4)作業の開始に際して、高分子素材等のシート(例、ビニールシート)等で作業周囲を覆い、それから素地調整作業を行うことが好ましい。これによりサンドブラスト処理の際の研削粒の周囲への飛散を低減することができる。

0053

また、例えば、通電中の電線の周囲において作業を行うときは、図5、6に示すような、円柱形状の透明な硬質樹脂製の飛散防止用密閉カバーBで作業対象部位をコンパクトに覆い、素地調整作業を行うこともできる。この飛散防止用密閉カバーBは、透明な樹脂製の開閉可能な円筒形状のカバー部42と、両側面より当該円筒を密閉する透明な樹脂製の分離可能な円形の側面板41より構成され、カバー部42正面の中央部にはカバー部の外側より噴射ノズル部12を挿入しブラスト処理するための円形の作業用開口43が設けられている(図5(1)参照)。このカバーは透明であるため、カバーの外部から作業を確認することができる。作業用開口部分に筒状の塩化ビニル製等の飛散防止シートを使用した場合、作業者への研削粒の飛散をさらに抑制することができる(図6参照)。

0054

飛散防止密閉カバーBの構造を詳細に説明すると、まず、円筒形状のカバー部42は円筒の中心軸を通る線で半分とした、一端を蝶番46によって開閉可能に結合された2つの部分421、422から構成される(図5(3)参照)。当該部分の他端には連結部材47と把持部48が設けられている。次に円形の両側面板41は内角を90度とする4分の1に相当する部分からなる扇形の部分411と、内角を270度とする4分の3に相当する扇形の部分412とからなる。両側面板41の各部分の内角を挟む辺の外側の面にはL字型金属部材44、45がボルトナットを用いて装着されている(図5(2)参照)。

0055

飛散防止用密閉カバーBの設置時には、まず、所定の幅を開けた位置で、例えば、山形鋼である送電線鉄塔の部材50をL字型の金属部材44とL字型の金属部材45の間に挟みボルト等で固定することで両側面板41を配置する。その後、配置された両側面板41とカバー部42端部の溝とを嵌合することで、両側面板41とカバー部42とを回転可動密着する。当該溝はカバー部42端部の内面の一周に一様に存在するため、カバー部42は両側面板41に対して任意の配向取付けることが可能である。カバー部42の部分421と部分422とは連結部材47によって相互に連結し円筒状に固定することができる。以上のように、飛散防止用密閉カバーBを送電線鉄塔の部材50に固定可能である。この飛散防止用密閉カバーBを用いれば、シート等のように風で揺れて電線に接触する危険はなく、より安全に本発明装置セットAを使用し、作業を行うことができる。

0056

また、両側面板41とカバー部42とは、カバー部42の溝へ両側面板41を嵌合することのみによって密着しているため、カバー部42は両側面版41に対してスライドしながら回転可能である。すなわち、カバー部42は両側面板41が固定された作業対象部材を中心軸として回転可能である。そのため、カバー部42を回転させ、作業用開口43の位置を移動させながらブラスト処理を行うことができ、作業対象部材の隅々まで素地調整作業を行うことができる。なお、この飛散防止用密閉カバーBも軽量であるため作業者が容易に運搬することができる。

0057

(5)鉄塔の鋼管や金属パイプ等の部材の内側(内面)等に対して本発明装置セットAを用いて素地調整を行う場合は、図7に示すような斜方噴射型ノズルCを用いることが好ましい。図7の斜方噴射型ノズルCは、先端部64が閉鎖したステンレススチール製の直円筒状の中空筒体61であって、中空筒体61の表面の長手方向中心部から後部にはブラストホース側金具の雌ねじと螺合される雄ねじを有する螺合部62が形成され、中空筒体61の中心部から先端部側には、空洞部63から当該ノズル側面に向けて貫通する、ノズルの中心軸aに対して50度傾斜した角度で先端も含め2mmの口径を有する円形の噴射孔65が1つ設けられている。空洞部63の内径は9mm、当該ノズルの外径は26mm、当該ノズルの長手方向の長さは44mmである。空洞部63の周囲には内面の摩耗を低減するために円筒状セラミック部材66が使用されている。以上の構成により、当該斜方噴射型ノズルは前方斜め50度方向に研削粒を噴射することができる。

0058

作業に際して、ファイバースコープ等の手段によって鋼管等の内部の腐食および錆の状況を確認後、素地調整が必要である部材の素地調整を行うことになる。そして、本発明装置セットAの噴射ノズル部12に斜方噴射型ノズルCをセットし、当該噴射ノズル部12を鋼管等の内側に挿入し、ブラスト処理を開始する。斜方噴射型ノズルCを用いることにより、研削粒は、噴射ノズル部12の正面ではなく、50度斜め前方向へ偏向して噴射されるので、ノズルの斜め方向に存在する対象部材である鋼管等の内面に対して噴射される。実際の作業においては、噴射ノズル部12をノズルの中心軸まわりに回転させ、さらに噴射ノズル部12の位置を前後に移動させながらブラスト処理を行うことにより対象部材である鋼管等の内側(内面)を隅々まで素地調整することができる。

0059

本発明装置セットは、山間部等の道路未整備地域に設置された送電線鉄塔などの鉄塔の部材の素地調整等に有用である。

0060

A 本発明装置セット
B飛散防止用密閉カバー
C斜方噴射型ノズル
10サンドブラスト機
11メディアタンク部
12噴射ノズル部
13圧縮空気清浄器
14 調製バルブ
15圧力計
16設置用脚
20コンプレッサー
21空気圧縮部
22動力部
23エアタンク部
30高圧ホース
31ブラストホース
41側面板
42カバー部
43作業用開口
44 L字型の金属部材
45 L字型の金属部材
46蝶番
47連結部材
48把持部
50送電線鉄塔の部材
61中空筒体
62螺合部
63 空洞部
64 先端部
65噴射孔
66円筒状セラミック部材
a ノズルの中心軸

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