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技術 熱電変換モジュール及び熱電変換器並びに熱電変換モジュールの製造方法

出願人 日立化成株式会社
発明者 谷江尚史地主孝広藤原伸一東平知丈
出願日 2015年10月6日 (5年1ヶ月経過) 出願番号 2015-198152
公開日 2017年4月13日 (3年7ヶ月経過) 公開番号 2017-073430
状態 特許登録済
技術分野 熱電素子 特殊な電動機、発電機
主要キーワード 凸形状部材 加圧箇所 多孔質金属部材 長径部分 気密封止部材 熱変形差 高温源 熱電変換器
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (20)

課題

熱電変換素子以外の部材の熱抵抗が小さく、かつ、変形を吸収できる熱電変換モジュールを提供する。

解決手段

熱電変換素子と、高温側電極と、低温側電極と、容器と、気密封止部材と、緩衝材と、を備えた熱電変換モジュールであって、熱電変換素子は、高温側電極と低温側電極との間に配置され、熱電変換素子、高温側電極及び低温側電極は、容器と気密封止部材とで形成された空間に配置され、緩衝材は、低温側電極と気密封止部材との間に挟み込まれ、低温側電極と緩衝材との接触面積は、熱電変換素子の横断面積より大きい。

概要

背景

特許文献1には、熱電変換素子電極を備えた熱電変換モジュール熱源の間に気孔率30〜90%の多孔質金属部材を挟み、加圧して多孔質金属部材を塑性変形させた構成とすることにより、熱電変換モジュールと熱源の密着性及び伝熱性を高めた熱電変換システムが開示されている。

特許文献2には、低温側電極は、高温側基板に向かって突出し、押圧部材は、外側の熱電変換素子における低温側基板側の部分を、他の外側の熱電変換素子に向かって押圧することにより、押圧部材の熱による損傷、並びに高温側での押圧部材を介した放熱及びそれによる熱電変換効率の低下を抑制でき、熱電変換素子と電極とが接合材により接合されていない場合であっても、電気的に良好な接触状態を得る熱電変換モジュールが開示されている。

特許文献3には、複数のp型熱電変換素子と複数のn型熱電変換素子とを高温側の面と低温側の面とをそろえて交互に並べて配置し、p型熱電変換素子とn型熱電変換素子との間に接合金属材料を挟み、高温側の面と低温側の面とが熱伝導性が良い絶縁材で覆われるように構成することにより、高温環境下温度変動環境下で熱電素子電極間に発生する熱応力を抑制し、実使用環境下でも高い信頼性を確保できる熱電変換モジュールが開示されている。

概要

熱電変換素子以外の部材の熱抵抗が小さく、かつ、変形を吸収できる熱電変換モジュールを提供する。熱電変換素子と、高温側電極と、低温側電極と、容器と、気密封止部材と、緩衝材と、を備えた熱電変換モジュールであって、熱電変換素子は、高温側電極と低温側電極との間に配置され、熱電変換素子、高温側電極及び低温側電極は、容器と気密封止部材とで形成された空間に配置され、緩衝材は、低温側電極と気密封止部材との間に挟み込まれ、低温側電極と緩衝材との接触面積は、熱電変換素子の横断面積より大きい。C

目的

本発明の目的は、熱電変換素子以外の部材の熱抵抗が小さく、かつ、変形を吸収できる熱電変換モジュールを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
0件

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請求項1

熱電変換素子と、高温側電極と、低温側電極と、容器と、気密封止部材と、緩衝材と、を備え、前記熱電変換素子は、前記高温側電極と前記低温側電極との間に配置され、前記熱電変換素子、前記高温側電極及び前記低温側電極は、前記容器と前記気密封止部材とで形成された空間に配置され、前記緩衝材は、前記低温側電極と前記気密封止部材との間に挟み込まれ、前記低温側電極と前記緩衝材との接触面積は、前記熱電変換素子の横断面積より大きい、熱電変換モジュール

請求項2

前記緩衝材は、前記低温側電極と前記気密封止部材とに密着している、請求項1記載の熱電変換モジュール。

請求項3

前記空間の気圧は、外気圧よりも低い、請求項1又は2に記載の熱電変換モジュール。

請求項4

前記低温側電極が前記緩衝材に接触する面は、前記低温側電極の凸部である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の熱電変換モジュール。

請求項5

前記気密封止部材の一部は、蛇腹形状である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の熱電変換モジュール。

請求項6

前記低温側電極は、1つの凸部を有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の熱電変換モジュール。

請求項7

前記低温側電極は、複数の凸部を有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の熱電変換モジュール。

請求項8

前記凸部は、曲面である、請求項6又は7に記載の熱電変換モジュール。

請求項9

前記凸部は、前記気密封止部材の表面を流れる低温流体の流れ方向に傾斜する面を有する、請求項6〜8のいずれか一項に記載の熱電変換モジュール。

請求項10

前記熱電変換素子と前記低温側電極とは、個数が等しく、前記低温側電極のすべてが同一の形状を有し、隣接する前記低温側電極同士は、連結部材により電気的に接続されている、請求項1〜9のいずれか一項に記載の熱電変換モジュール。

請求項11

前記低温側電極は、平面部材及び凸形状部材で構成され、前記平面部材は、前記熱電変換素子と前記凸形状部材との間に配置され、隣接する前記前記凸形状部材同士は、平面部材により電気的に接続されている、請求項1〜9のいずれか一項に記載の熱電変換モジュール。

請求項12

前記気密封止部材を複数有し、それぞれの前記気密封止部材が前記緩衝材を介して前記低温側電極と密着している、請求項1〜11のいずれか一項に記載の熱電変換モジュール。

請求項13

前記低温側電極の表面には、絶縁層を設け、前記緩衝材は、導電性を有する、請求項1〜12のいずれか一項に記載の熱電変換モジュール。

請求項14

さらに、フタ部を備え、前記気密封止部材と前記フタ部との間には、低温流体流路が形成されている、請求項1〜13のいずれか一項に記載の熱電変換モジュール。

請求項15

熱電変換素子と、高温側電極と、緩衝材と接触するように構成された面を介して低温流体との熱交換をする低温側電極と、を備え、前記熱電変換素子は、前記高温側電極と前記低温側電極との間に配置され、前記低温側電極の伝熱面積は、前記熱電変換素子の横断面積より大きい、熱電変換器

請求項16

前記低温側電極の伝熱面は、前記低温側電極の凸部である、請求項15記載の熱電変換器。

請求項17

前記低温側電極は、1つ又は複数の凸部を有する、請求項15又は16に記載の熱電変換器。

請求項18

熱電変換素子と、高温側電極と、低温側電極と、を有する熱電変換器を、高温流体流路を有する容器に、前記高温側電極が前記高温流体流路に接するように設置する工程と、前記低温側電極の表面に緩衝材を付設する工程と、気密封止部材を構成要素の一部として用いることにより形成した低温流体流路を前記緩衝材の表面に付設する工程と、を含む、熱電変換モジュールの製造方法。

請求項19

さらに、前記気密封止部材と前記容器とで囲まれた領域を減圧する工程を含む、請求項18記載の熱電変換モジュールの製造方法。

請求項20

前記低温流体流路は、前記気密封止部材にフタ部を接合することにより形成する、請求項18又は19に記載の熱電変換モジュールの製造方法。

技術分野

0001

本発明は、熱電変換モジュール及び熱電変換器並びに熱電変換モジュールの製造方法に関する。

背景技術

0002

特許文献1には、熱電変換素子電極を備えた熱電変換モジュールと熱源の間に気孔率30〜90%の多孔質金属部材を挟み、加圧して多孔質金属部材を塑性変形させた構成とすることにより、熱電変換モジュールと熱源の密着性及び伝熱性を高めた熱電変換システムが開示されている。

0003

特許文献2には、低温側電極は、高温側基板に向かって突出し、押圧部材は、外側の熱電変換素子における低温側基板側の部分を、他の外側の熱電変換素子に向かって押圧することにより、押圧部材の熱による損傷、並びに高温側での押圧部材を介した放熱及びそれによる熱電変換効率の低下を抑制でき、熱電変換素子と電極とが接合材により接合されていない場合であっても、電気的に良好な接触状態を得る熱電変換モジュールが開示されている。

0004

特許文献3には、複数のp型熱電変換素子と複数のn型熱電変換素子とを高温側の面と低温側の面とをそろえて交互に並べて配置し、p型熱電変換素子とn型熱電変換素子との間に接合金属材料を挟み、高温側の面と低温側の面とが熱伝導性が良い絶縁材で覆われるように構成することにより、高温環境下温度変動環境下で熱電素子電極間に発生する熱応力を抑制し、実使用環境下でも高い信頼性を確保できる熱電変換モジュールが開示されている。

先行技術

0005

特開2012−195441号公報
特開2010−212339号公報
特開2014−49713号公報

発明が解決しようとする課題

0006

熱電変換器は、温度の異なる高温源低温源との温度差を利用して、熱電変換素子に温度分布を生じさせてゼーベック効果熱電変換する。したがって、熱電変換素子を有する熱電変換モジュールの変換効率を向上するには、熱電変換素子以外の部分の熱抵抗を低減して、熱電変換素子の内部に生じる温度差を大きくすることが有効である。また、動作時における大きな温度変化によって生じる熱応力を低減して熱電変換器の信頼性を向上するには、各部材の熱変形差を吸収できる構造が有効である。

0007

特許文献1に記載の多孔質金属部材は、電極の高さのばらつきに対応して密着性を確保するものであるが、熱抵抗の低減の面では改善の余地がある。

0008

特許文献2に記載の押圧部材は、弾性体で狭い範囲を押圧する構成であるため、一様でかつ適切な力を加える観点からは改善の余地がある。

0009

特許文献3に記載の電極をなくした構成は、熱応力を抑制する効果は得られるが、熱電変換素子の伝熱面積を拡大することを想定したものではない。

0010

本発明の目的は、熱電変換素子以外の部材の熱抵抗が小さく、かつ、変形を吸収できる熱電変換モジュールを提供することにある。

課題を解決するための手段

0011

本発明は、熱電変換素子と、高温側電極と、低温側電極と、容器と、気密封止部材と、緩衝材と、を備えた熱電変換モジュールであって、熱電変換素子は、高温側電極と低温側電極との間に配置され、熱電変換素子、高温側電極及び低温側電極は、容器と気密封止部材とで形成された空間に配置され、緩衝材は、低温側電極と気密封止部材との間に挟み込まれ、低温側電極と緩衝材との接触面積は、熱電変換素子の横断面積より大きい。

発明の効果

0012

本発明によれば、熱電変換素子以外の部材の熱抵抗が小さく、かつ、変形を吸収できる熱電変換モジュールを提供することができる。

図面の簡単な説明

0013

実施例1の熱電変換モジュールを示す外観斜視図である。
実施例1の熱電変換モジュールを示す側面図である。
図1BのA−A断面図である。
実施例1の熱電変換器における素子の配置を示す外観斜視図である。
実施例1の上側電極を示す外観斜視図である。
実施例1の上側電極を示す外観斜視図である。
実施例1の上側電極を示す外観斜視図である。
実施例1の熱電変換器における上側電極の配置を示す外観斜視図である。
実施例1の熱電変換器における下側電極の配置を示す外観斜視図である。
実施例1の熱電変換器の下側電極と素子と上側電極とを接合した状態を示す外観斜視図である。
実施例1の熱電変換器の下側電極と素子と上側電極とを接合した状態を示す側面図である。
図5BのB−B断面図である。
実施例1の熱電変換モジュールの下側流路ケースとを接合した状態を示す外観斜視図である。
実施例1の熱電変換モジュールの下側流路とケースとを接合した状態を示す側面図である。
図6BのC−C断面図である。
図5Aに示す熱電変換器と、図6Aに示す構造体と、を接合した状態を示す外観斜視図である。
図5Aに示す熱電変換器と、図6Aに示す構造体と、を接合した状態を示す側面図である。
図7BのD−D断面図である。
図7Aに示す構造体に更に緩衝材を配置した状態を示す外観斜視図である。
図7Aに示す構造体に更に緩衝材を配置した状態を示す側面図である。
図8BのE−E断面図である。
図8Aに示す構造体に接合するフタ等を示す外観斜視図である。
図9Aに示すフタ等に接合する気密封止部材を示す外観斜視図である。
図9Aに示すフタ等と気密封止部材とを接合した状態を示す側面図である。
図9CのF−F断面図である。
図1C部分拡大図である。
実施例2の熱電変換器を示す外観斜視図である。
実施例2の熱電変換器を示す側面図である。
図11BのG−G断面図である。
実施例3の熱電変換器を示す外観斜視図である。
実施例3の熱電変換器を示す側面図である。
図12BのH−H断面図である。
実施例4の熱電変換器を示す外観斜視図である。
実施例4の熱電変換器を示す側面図である。
図13BのI−I断面図である。
実施例5の熱電変換器を示す外観斜視図である。
実施例5の熱電変換器を示す側面図である。
図14BのJ−J断面図である。
実施例6の熱電変換器を示す外観斜視図である。
図15Aの上側電極2の組み立て前後を示す外観斜視図である。
図15Aの熱電変換器の側面図である。
図15CのK−K断面図である。
実施例7の熱電変換モジュールを示す断面図である。
実施例8の熱電変換器を示す断面図である。
実施例8の熱電変換モジュールを示す断面図である。
本発明の熱電変換モジュールを備えた自動車を示す概略断面図である。

0014

本発明の一実施形態に係る熱電変換モジュールは、熱電変換素子と、これに接合される電極と、を有し、電極の一部に凸形状となる箇所を備え、電極の凸形状となる箇所と熱源との間には、変形吸収のための緩衝材と、気密封止部材と、を配置し、熱電変換素子を搭載する領域の気圧を外部(外気圧)よりも減圧するものである。

0015

本発明の熱電変換モジュールの製造方法は、概略、次のとおりである。

0016

すなわち、当該製造方法は、熱電変換素子と、高温側電極と、低温側電極と、を有する熱電変換器を、高温流体流路を有する容器に、高温側電極が高温流体流路に接するように設置する工程と、低温側電極の表面に緩衝材を付設する工程と、気密封止部材を構成要素の一部として用いることにより形成した低温流体流路を緩衝材の表面に付設する工程と、を含む。

0017

さらに、気密封止部材と容器とで囲まれた領域を減圧する工程を含むことが望ましい。

0018

低温流体流路は、気密封止部材にフタ部を接合することにより形成することが望ましい。

0019

以下、図面を用いて実施例を説明する。

0020

図1Aは、本実施例の熱電変換モジュールを示す外観斜視図である。図1Bは、本実施例の熱電変換モジュールを示す側面図である。

0021

これらの図に示すように、熱電変換モジュール100は、ケース9、フタ10(フタ部)、下側流路6(高温流体流路)、上側流路連結部材11、電極端子12及び電極絶縁部材13を有する。

0022

図1Cは、図1BのA−A断面図である。本図は、熱電変換モジュール100の内部を示したものである。

0023

ケース9及びフタ10で覆われた熱電変換モジュール100の内部には、ゼーベック効果を持つ熱電変換材料で構成された複数の素子1(熱電変換素子)と、上側電極2(低温側電極)と、下側電極3(高温側電極)と、が設置されている。上側電極2及び下側電極3はそれぞれ、素子1の異なる端部に接続されている。

0024

なお、本明細書において「熱電変換器」とは、素子1と、上側電極2と、下側電極3と、を基本要素として含むものをいう。言い換えると、「熱電変換器」は、熱電変換モジュール100の内部に設置された接合体であって、熱交換に用いる部材を除いた部分をいう。

0025

本実施例においては、上側電極2の主材料は銅であり、下側電極3は銅とセラミックス積層構造体である。

0026

下側電極3は、下側流路6と接合され、下側流路6は、ケース9(容器)に固定されている。下側流路6やケース9は、厚さ約1mmのステンレス鋼で構成される。下側電極3は、銅とセラミックスの積層構造体であることから、上下面が絶縁されており、素子1と下側流路6との間の絶縁性を確保できる。上側電極2は、緩衝材8を介して気密封止部材7と密着している。気密封止部材7の端部は、フタ10と結合されている。気密封止部材7には厚さ約0.1mmのステンレス鋼、フタ10には厚さ約1mmのステンレス鋼を用いている。

0027

緩衝材8は、低弾性で絶縁性を持つ材料で形成されていることが望ましい。このため、緩衝材8としては、樹脂材料が望ましい。緩衝材8を用いることで、密着した状態での緩衝効果を維持しながら素子1と気密封止部材7との間の絶縁を確保することができる。

0028

気密封止部材7とフタ10とで囲まれる領域が上側流路14(低温流体流路)となっている。フタ10の側面部には、上側流路連結部材11が連結され、上側流路14に冷却用流体を供給することができるようになっている。

0029

一般に、伝熱の観点から、上側電極2と緩衝材8との接触面積(伝熱面積)は、素子1の横断面積より大きいことが望ましい。ここで、横断面積は、素子1の通電方向に直交する断面の面積をいう。

0030

また、伝熱の観点から、上側電極2の横断面積は、素子1の横断面積より大きいことが望ましい。そして、下側電極3の横断面積は、素子1の横断面積より大きいことが望ましい。さらに、上側電極2と素子1との接触面積は、素子1の横断面積より大きいことが望ましい。そして、下側電極3と素子1との接触面積は、素子1の横断面積より大きいことが望ましい。

0031

なお、上側電極2と緩衝材8との接触面は、上側電極2の伝熱面である。

0032

緩衝材8の具体例としては、ポリイミドポリイミドアミド等の樹脂カーボンシートが挙げられる。ポリイミドとグリースとを組み合わせて用いてもよい。この場合に、高熱伝導性フィラを混合したグリースを用いてもよい。また、カーボンシートとしては、伝熱性の観点から、厚さ方向に繊維の長径部分を配置したものが望ましい。

0033

また、図示していないが、下側電極3と下側流路6との間に緩衝材を設けてもよい。この場合の緩衝材の材料としては、カーボンシート、銅箔ステンレス鋼箔粉末金属等が望ましい。

0034

さらに、ケース9とフタ10とが結合され、ケース9とフタ10と気密封止部材7とで囲まれる領域が減圧領域15となる。減圧領域15の内部に配置される複数の素子1は、電極端子12によって外部との電気的導通が確保されている。電極端子12は、ケース9に電極絶縁部材13で固定され、絶縁性が確保されている。電極端子12の材料には銅、電極絶縁部材13にはセラミックスを用いた。

0035

本構造において、減圧領域15を減圧して外部よりも気圧を低くすることで、内外気圧差によって薄い気密封止部材7が変形する。この変形によって、緩衝材8が圧縮され、上側電極2と気密封止部材7とが緩衝材8を介して密着される。

0036

本実施例の熱電変換モジュール100を動作する際には、下側流路6と上側流路14に温度の異なる流体を流す。本実施例では、下側流路6に高温のガスを流し、上側流路14に低温の冷却水を流した。この温度差によって、それぞれの素子1の上下に温度差が生じ、ゼーベック効果によって発電する。これにより、熱から電気へと変換できる。

0037

この熱電変換モジュール100においては、上側電極2の上部を凸形状とし、その凸形状となる箇所と気密封止部材7との間に緩衝材8が配置され、熱電変換器が設置された減圧領域15の気圧が外部よりも減圧されている。これが本発明の特徴である。

0038

本発明の熱電変換モジュール100では、上側電極2と熱源となる上側流路14との間に緩衝材8を配置することにより、動作時の温度変化で生じる熱変形を吸収でき、発生する熱応力を低減できる。また、上側電極2、下側電極3及び素子1の高さのばらつきなども緩衝材8で吸収できる。さらに、気密封止部材7が薄い蛇腹形状となっているため、気密封止部材7の変形によっても熱変形や高さのばらつきを吸収できる。これらの効果によって、熱変形や寸法ばらつきの大きい熱電変換器においても、高い信頼性を確保できる。

0039

また、上側電極2の凸形状となる箇所で上側電極2と緩衝材8とを連結することで、電極が凸形状を持たない平面の場合と比較して、上側電極2と緩衝材8とが接する面積を大きくできる。緩衝材部分の熱抵抗は、緩衝材の厚さ/(緩衝材の熱伝導率×面積)である。緩衝材8には樹脂材料を用いており、電極などの材料である金属と比較して熱伝導率が小さいが、本発明によって面積を大きくできるので、緩衝材部分の熱抵抗を小さくできる。このとき、緩衝材8が気圧差によって上側電極2と気密封止部材7との間で圧縮されることで、上側電極2と気密封止部材7とが緩衝材8を介して強固に密着し、電極2と気密封止部材7との間の熱抵抗を低減できる。

0040

ばねなどを用いて機械的に密着する構造では、面積の大きい領域を加圧するためにはその分大きな加圧力が必要になる。しかし、本発明では、気圧差を活用して緩衝材を加圧するので、面積の大きさにかかわらず均一に気圧差分の圧力で加圧できる。

0041

ところで、本実施例の上側電極2は、凸形状を持つことで厚さが増加し、電極が平面の場合と比較して厚さ方向の熱抵抗が増加する。しかし、上側電極2の材料は熱伝導率の大きい銅であり、上側電極2の厚さ方向の熱抵抗は問題にならない。一方、上側電極2に熱伝導率の大きい銅を用いることで、水平方向の熱広がり効果が大きくなり、全体の熱抵抗を低減できる。また、気密封止部材7が蛇腹形状となって冷却水と面することで、気密封止部材7がフィンの効果を持ち、冷却水との伝熱量が大きくなる効果も得ることができる。

0042

気密封止部材7が平面の場合、冷却水との伝熱量を向上するために気密封止部材7の表面にフィンなどを設けることが有効であるが、本発明を備えた熱電変換器では気密封止部材7自体がフィンとなるため、フィンを設ける必要がない。したがって、フィンを追加することで気密封止部材7の剛性が増加することがなく、より上側電極2に密着させることができる。

0043

これらの効果によって、高い変換効率を持つと共に、高い信頼性を持つ熱電変換器を提供できる。なお、本実施例では電極2や電極3の材料に銅を用いたが、アルミニウムなどの材料を用いても良い。アルミニウムを用いた場合、熱伝導率は銅よりは小さいが、他の部材と比較して大きく、熱抵抗の増加は小さい。一方、アルミニウムは、銅よりも軽いので、熱電変換器の重量軽減に有効である。

0044

以下、図2〜10を用いて、本実施例の熱電変換モジュールを構成する部品および製造方法の特徴を説明する。

0045

図2は、実施例1の熱電変換器における素子の配置を示す外観斜視図である。

0046

本図においては、素子1は、直方体状である。本図に示すように、複数の素子1を所定の間隔で配置する。本実施例では、素子1は、3行3列の合計9個とした。素子1は、p型とn型とが隣り合うように配置されている。

0047

図3A〜3Cは、実施例1において用いた上側電極を示す外観斜視図である。

0048

図3Aに示す上側電極2aは、凸部を2つ有するものである。図3Bに示す上側電極2bは、稜線が長い凸部を1つ有するものである。図3Cに示す上側電極2cは、1個の素子1に結合するものである。

0049

図3Dは、図3A〜3Cの上側電極を配置した状態を示す外観斜視図である。

0050

隣接する2つの素子1は、上側電極又は下側電極により電気的に連結され、全体としてp型とn型とが交互に直列に接続される必要がある。また、上側電極の形状は、図1Cに示す上側流路14の形状に影響するため、上側流路14の内部を流れる冷却水の流れを妨げない形状とすることが望ましい。そこで、図3Dに示すように、冷却水の流れに直交する2素子を連結する場合には上側電極2aを用い、冷却水の流れに並行する2素子を連結する場合には上側電極2bを用い、隣接する素子と連結せず外部と連結する場合には上側電極2cを用いて、これらを組み合わせることにより、上側電極2全体で冷却水の流れに対して直交する方向の蛇腹形状を形成できる。

0051

それぞれの上側電極2a、2b、2cは、本実施例では押し出し加工にて作製した。プレス打ち抜き加工などで作製することもできる。電極形状によっては、プレス打ち抜き加工時に生じる端部形状のダレを活用して、目的とする電極形状を作製することもできる。

0052

図4は、実施例1の熱電変換器における下側電極の配置を示す外観斜視図である。

0053

図4においては、図3Dに示す上側電極2a、2b、2cの配置に対応して、隣接する2つの素子1が全体として交互に直列に接続されるように下側電極3a、3bを配置する。隣接する素子1と連結する場合には下側電極3aを用い、隣接する素子と連結せず外部と連結する場合には下側電極3bを用い、これらを組み合わせることにより、下側電極3全体を構成する。

0054

図5Aは、図2〜4に示す下側電極と素子と上側電極とを接合した状態を示す外観斜視図である。図5Bは、図5Aの熱電変換器の側面図である。図5Cは、図5BのB−B断面図である。

0055

図5A〜5Cに示すように、素子1の上に上側電極2、下に下側電極3を接合する。このとき、図3A〜4に示すように、上側電極2が連結する2つの素子1と下側電極3が連結する2つの素子1を互い違いにすることで、全ての素子1を電気的に直列に配置することができる。

0056

図6Aは、実施例1の熱電変換モジュールの下側流路とケースとを接合した状態を示す外観斜視図である。図6Bは、その側面図である。図6Cは、図6BのC−C断面図である。

0057

これらの図は、下側流路6とケース9とを接合した状態を示したものである。下側流路6とケース9とは、ケース9の両端部のみで接合し、ケース9の内部では下側流路6とケース9は接しない。このことにより、下側流路6からケース9に伝わる熱量を小さくでき、下側流路6の温度低下を低減できる。なお、図6Aに示すように、ケース9には、電極絶縁部材13を配置するための穴61を設けている。なお、図6A〜6Cに示すものをまとめて高温側熱交換ユニットと呼んでもよい。

0058

図7Aは、図5Aに示す熱電変換器と、図6Aに示す構造体と、を接合した状態を示す外観斜視図である。図7Bは、その側面図である。図7Cは、図7BのD−D断面図である。

0059

これらの図においては、図6A〜6Cに示す下側流路6の上面に、図5A〜5Cに示す素子1や上側電極2と接合された下側電極3を接合した状態を示している。

0060

図8Aは、図7Aに示す構造体に更に緩衝材を配置した状態を示す外観斜視図である。図8Bは、その側面図である。図8Cは、図8BのE−E断面図である。

0061

これらの図においては、上側電極2の上部に緩衝材8を配置している。緩衝材8は上側電極2の凸部の形状に沿って配置している。本実施例では、1枚のシート状の緩衝材8で複数の上側電極2の凸部形状を覆ったが、複数の緩衝材8で覆うこともできる。材料の作製方法組み立て方法に応じて選択すれば良い。

0062

上側電極2の外部と連結する上側電極2c(図3Dに示す。)と電極端子12を電気的に接合し、電極端子12をケース9の穴61から外部に突出させる。下側電極3の外部と連結する電極3bと電極端子12も電気的に接合し、電極端子12をケース9の穴61から外部に突出させている。電極端子12は、電極絶縁部材13によって固定され、ケース9から絶縁されている。電極端子12を外部に突出させることで、熱電変換器の内部で発電した電力を外部に取り出すことができる。

0063

図9Aは、図8Aに示す構造体に接合するフタ等を示す外観斜視図である。図9Bは、図9Aに示すフタ等に接合する気密封止部材を示す外観斜視図である。図9Cは、図9Aに示すフタ等と気密封止部材とを接合した状態を示す側面図である。図9Dは、図9CのF−F断面図である。

0064

図9Aにおいては、フタ10と上側流路連結部材11とを接合した状態を示している。

0065

図9Bに示すように、気密封止部材7は、外周部が平面形状で中央部が蛇腹形状を持つ薄板であり、プレス加工によって製造したものである。図9Cに示すように、フタ10の下面に気密封止部材7の外周部をロウ付けで接合することで、図9Dに示すように、上側流路14を構成する。フタ10と上側流路連結部材11と気密封止部材7とを接合したものを低温側熱交換ユニットと呼ぶ。

0066

図8A〜8Cに示す構造体と、図9Cに示す低温側熱交換ユニットとをロウ付けで接合することにより、図1A〜1Cに示す熱電変換モジュールを作製する。このとき、上側電極2の凸部形状と、気密封止部材7の蛇腹形状が合致するように配置する。各部材の寸法誤差などによって、上側電極2の凸部形状と気密封止部材7の蛇腹形状は完全には合致しないが、これらの間に配置される低弾性の緩衝材8が形状の差異を吸収することで、上側電極2と気密封止部材7が緩衝材8を介して密着する。

0067

次に、減圧領域15を略真空に減圧すると、減圧領域15は外部から1気圧で加圧される。

0068

図10は、図1Cの部分拡大図である。

0069

図10に示すように、気密封止部材7の蛇腹形状は各面がそれぞれ垂直に1気圧で加圧され、緩衝材8が圧縮されて密着する。これにより、気密封止部材7と上側電極2との間の熱抵抗を小さくすることができる。

0070

以上のように、図2〜10に示すような部材や構造体を作製し、組み立てることにより、図1A〜1Cに示す熱電変換モジュールを作製することができる。

0071

以上のことから、本発明を備えた熱電変換モジュールの構造および製造方法を用いることで、高い変換効率を持つと共に、高い信頼性を持つ熱電変換器を提供できる。

0072

図11Aは、実施例2の熱電変換器を示す外観斜視図である。図11Bは、その側面図である。図11Cは、図11BのG−G断面図である。

0073

実施例1との相違点は、次のとおりである。

0074

実施例1では、1つの素子に対して上側電極2が1つの凸部を持つ。これに対して、本実施例では、図11Cに示すように、1つの素子に対して上側電極2が複数の凸部を持つ。すなわち、上側電極2には、凹部も形成されている。

0075

本実施例においても、複数の凸部それぞれが緩衝材8に密着し、かつ、緩衝材8が気密封止部材7と密着する。これにより、密着する面積(すなわち伝熱面積)を更に増加できるので、熱抵抗をより低減できる。また、冷却水に対するフィンのピッチを小さくできる効果を持つ。最適なフィンのピッチは、冷却水の冷媒流速圧力損失によって異なるため、熱電変換モジュールを用いる条件に合わせて実施例1又は本実施例を選択すれば良い。

0076

本実施例において、冷却水の流れに直交する2つの素子を連結する電極2がn個の凸部を持つ場合、冷却水の流れに並行する2つの素子を連結する電極は2n個の凸部を持つ。

0077

図12Aは、実施例3の熱電変換器を示す外観斜視図である。図12Bは、その側面図である。図12Cは、図12BのH−H断面図である。

0078

実施例1及び2との相違点は、本実施例では上側電極2の凸部が曲面で構成される点である。上側電極2の凸部が曲面で構成される場合でも、気圧差による加圧は上側電極2の表面各位置に垂直に作用するため、気密封止部材7と上側電極2を緩衝材8で密着させて熱抵抗を小さくすることができる。また、上側電極2の凸部が角部を持たず滑らかな表面となることで、熱変形や寸法ばらつきを吸収する場合に、角部が変形を拘束することがなく滑らかに吸収できる。冷却水の冷媒や流速や圧力損失などの条件を基に、実施例1若しくは2又は本実施例のようにフィン形状を選択することができる。

0079

図13Aは、実施例4の熱電変換器を示す外観斜視図である。図13Bは、その側面図である。図13Cは、図13BのI−I断面図である。

0080

他の実施例との相違点は、実施例1〜3では上側電極2の凸部が冷却水の流れに垂直方向テーパを持っているのに対して、本実施例では冷却水の流れ方向にもテーパ(傾斜する面)を持つ点である。実施例1〜3では、冷却水の流れ方向に対して上側電極2の前面および後面が垂直となる。冷却水の冷媒や流速や圧力損失などの条件によっては、本実施例のように前面や後面にテーパを持たせた方が適切な場合があるので、使用条件によって選択することができる。

0081

なお、本実施例では、上側電極2の凸部の冷却水流れ方向のテーパを高さ方向に設けているが、水平方向に設けることもできる。冷却水の冷媒や流速や圧力損失などの条件によって選択すれば良い。

0082

図14Aは、実施例5の熱電変換器を示す外観斜視図である。図14Bは、実施例5の熱電変換器を示す側面図である。図14Cは、図14BのJ−J断面図である。

0083

他の実施例との相違点は、実施例1〜4では、図3A〜3Dに示すように、連結する素子の方向に合わせて形状の異なる複数の上側電極2を用いたが、本実施例では、素子1つに対して1つの同じ形状の上側電極2を用いている点である。

0084

このため、本実施例においては、上側電極2の電気的な接続が問題となる。これを解決するため、本実施例においては、上側電極連結部材151(単に「連結部材」ともいう。)を用いて隣接する上側電極2を連結している。

0085

本実施例では、複数の形状の上側電極2を用意する必要がないので、製造に必要な部品の種類を削減できる。その一方、上側電極2を上側電極連結部材151で連結する工程が必要になる。これらを鑑み、用いる上側電極2を選定すれば良い。

0086

図15Aは、実施例6の熱電変換器を示す外観斜視図である。図15Bは、図15Aの上側電極2の組み立て前後を示す外観斜視図である。図15Cは、図15Aの熱電変換器の側面図である。図15Dは、図15CのK−K断面図である。

0087

他の実施例との相違点は、本実施例では、図15Aに示すように、上側電極2は、凸部がすべて四角錐状ピラミッド状)の同一の形状を有する点である。図15Bに示すように、これらの凸部102(凸形状部材)の下面は、板状の導体112(平面部材)により電気的に接続されている。凸部102と導体112とを接合したものが上側電極2である。凸部102と導体112とを別部材とすることにより、冷却水の冷媒や流速や圧力損失などの条件に応じて凸部102のみを変更することができ、平面部材を共通化することができる。

0088

上側電極2や素子1や下側電極3や下側流路6を接合する際に加圧が必要な場合、上側電極2が凸部を持っていると加圧箇所が平面にならないので、加圧のための治具などが必要になる場合がある。

0089

一方、本実施例では、凸部を持たない上側電極2を用いて素子1や下側電極3や下側流路6を接合し、最後に凸部を追加することで、素子1や下側電極3や下側流路6は平面の加圧で接合できる。その一方、部品数が増加する。また、上側電極2の平面部材と凸部の接合工程が必要になる。これらを鑑み、用いる上側電極2を選定すれば良い。

0090

図16は、実施例7の熱電変換モジュールを示す断面図である。

0091

他の実施例との相違点は、実施例1〜6では下側流路6の一面に素子1を配置したが、本実施例では、図16に示すように、下側流路6の複数の面に素子1を配置している点である。さらに、上側流路14も両側に配置し、それに対応して上側電極2や気密封止部材7も両側に配置される。下側流路6、素子1等は、ケース109に収納され、フタ10も両側に付設される。低温流体流路114も両側に形成される。

0092

本実施例では、下側流路6を流れる高温ガス熱エネルギー回収するための伝熱面積を大きくし、熱エネルギーをより有効に電気に変換することができる。その一方、熱電変換器が大きくなり、部品数が増加する。これらを鑑み、用いる熱電変換器の構造を選定すれば良い。

0093

なお、図16では、下側流路6の上下面に素子1を配置しているが、側面など他の面に素子1を配置しても良い。また、下側流路6が曲面を持つ場合には、曲面に沿って素子1を配置することも可能である。その場合、気密封止部材7を素子1の配置位置に合わせた形状とする。

0094

いずれの素子配置においても、気密封止部材7はそれぞれ垂直に気圧差分の圧力が加圧されるので、本発明の効果を得ることができる。

0095

図17は、実施例8の熱電変換器を示す断面図である。

0096

他の実施例との相違点は、次のとおりである。

0097

実施例1〜7では、緩衝材8に絶縁性の樹脂材料を用いることにより、上側電極2と気密封止部材7との間の絶縁を確保している。これに対し、本実施例では、図17に示すように、上側電極2の凸部の表面に絶縁層181を設けてある。これにより、上側電極2と気密封止部材7との間の絶縁を確保する。

0098

本実施例では、上側電極2と気密封止部材7との間の絶縁を上側電極2で確保できるので、緩衝材8の材料に銅箔やアルミニウム箔等の導電性の材料を選ぶことができる。そのため、より熱伝導率の大きい材料を用いることで熱抵抗を低減することや、より低弾性の材料を用いることで変形吸収性を向上することや、より密着力の大きい材料を用いることで密着界面の熱抵抗を低減するなど、材料選択の幅が広がる。

0099

図18は、実施例8の熱電変換モジュールを示す断面図である。

0100

本図において、上側電極2の凸部の表面に設けられた絶縁層181は、上側電極2の下部にまで達している、これに対して、気密封止部材7や緩衝材8は、上側電極2の下部までは到達しない。そのため、各部材の寸法誤差があった場合であっても、上側電極2の端部で電気的短絡が生じることはない。

0101

絶縁層181は、セラミックスの溶射により形成することが望ましい。このようにして形成した絶縁層181は、熱電変換モジュールを稼働している際に、不要なガスが発生しにくい。また、絶縁層181は、エナメル塗料(一般に樹脂塗料)を塗布することにより形成してもよいし、スプレーにより樹脂を塗布してもよい。

0102

図19は、本発明の熱電変換モジュールを備えた自動車を示す概略断面図である。

0103

本図において、熱電変換モジュール210は、自動車の車体201の前部に配置されている。熱電変換モジュール210の下側流路6(図1)には、エンジン220から出る高温の排気ガスを供給する。下側流路6を通過した排気ガスは、車体201の後部の排気口230から排出される。一方、熱電変換モジュール210の上側流路14(図1)には、外気を流す。ここで、外気の代わりに、空冷され車体201の内部を循環する冷却水を用いてもよい。

0104

本実施例の構成により、従来外気に放出されていた排気ガスの熱エネルギーの一部を回収し、電気エネルギーに変化して利用することができる。

0105

以上、本発明を実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。

0106

以下、本発明の効果についてまとめて説明する。

0107

本発明によれば、電極と熱源との間に配置された緩衝材で動作時に生じる熱変形を吸収することで、発生する熱応力を低減できる。また、電極の凸形状となる箇所で電極と緩衝材を連結することで、電極が平面の場合と比較して電極と緩衝材が連結する面積を大きくできる。緩衝材部分の熱抵抗は、緩衝材の厚さ/(緩衝材の熱伝導率×面積)である。一般に、緩衝材となる材料は、電極などの材料と比較して熱伝導率が小さいが、本発明によって面積を大きくできるので、緩衝材部分の熱抵抗を小さくできる。

0108

さらに、緩衝材と熱電との間に気密封止部材を配置して熱電変換素子を搭載する領域の気圧を外部よりも減圧することで、気圧差によって緩衝材が電極と気密封止部材の間で圧縮され、電極と気密封止部材が緩衝材を介して強固に密着する。その結果、電極と気密封止部材の間の熱抵抗を低減できる。ばねなどを用いて機械的に密着する構造では、面積の大きい領域を加圧するためにはその分大きな加圧力が必要になるが、本発明では気圧差を活用して緩衝材を加圧するので、面積の大きさにかかわらず均一に気圧差分の圧力で加圧できる。

実施例

0109

これらの効果によって、高い変換効率を持つと共に、高い信頼性を持つ熱電変換器を提供できる。

0110

1:素子、2:上側電極、2a、2b、2c:上側電極、3:下側電極、3a、3b:下側電極、6:下側流路、7:気密封止部材、8:緩衝材、9、109:ケース、10:フタ、11:上側流路連結部材、12:電極、13:電極絶縁部材、14:上側流路、15:減圧領域、61:電極用穴、100:熱電変換モジュール、151:上側電極連結部材、181:絶縁層、201:車体、210:熱電変換モジュール、220:エンジン、230:排気口。

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