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技術 半導体光学素子

出願人 ウシオ電機株式会社
発明者 寺野昭久
出願日 2015年9月30日 (4年9ヶ月経過) 出願番号 2015-193339
公開日 2017年4月6日 (3年2ヶ月経過) 公開番号 2017-069388
状態 特許登録済
技術分野 半導体レーザ LED素子(パッケージ以外)
主要キーワード 電極配置構成 横方向抵抗 半導体エピ層 半導体光学素子 ペア層 n型半導体 ワイヤ配線 低容量化
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (14)

課題

動作電圧が低く光学特性に優れた半導体光学素子を提供する。

解決手段

半導体光学素子は、基板と、n型半導体層と、活性層と、p型半導体層と、p電極と、n電極と、を備え、前記n型半導体層は、膜厚が10nm以上の第1のn型半導体層と、膜厚が前記第1のn型半導体層の2倍以上で、かつ、バンドギャップエネルギーが前記第1のn型半導体層よりも小さい第2のn型半導体層とが交互にそれぞれ複数積層されたn型マルチヘテロ接合層を有し、前記n電極は、前記n型マルチヘテロ接合層に接している。

概要

背景

赤外から紫外までの発光波長帯カバーする半導体発光素子は、GaAs系材料InP系材料、及びGaN系材料等、材料ごとにバンドギャップエネルギーは異なるものの、ほぼ全てが3−5族化合物半導体材料を用いて製造されている。
本技術分野の背景技術として、GaN系半導体を例にとると特許3233139号公報(特許文献1)がある。この公報には、サファイヤ基板上に作製された発光ダイオードLED)のn型コンタクト層に関して「n型コンタクト層は、窒化物半導体で形成されたもので、特にGaNやAlGaNで形成されることが好ましい。」、「特にn側電極を設けるためのn型コンタクト層として用いる場合には、SiやGe等のn型不純物がドープされたGaNを用いることで、電子濃度が高いn型層が得られ、n側電極との接触抵抗を小さくすることが可能である。」([0019]参照)と記載されている。

また、特許3434162号公報(特許文献2)がある。この公報には、半導体レーザダイオード(LD)のn電極が接する層に関して「Siを1×1019/cm3ドープしたAl0.1Ga0.9Nよりなる層を20オングストローム成長させ、続いてSiを同量でドープしたn型GaNよりなる層を20オングストローム成長させる。そして、この操作をそれぞれ200回繰り返し、キャリア濃度1×1019/cm3の総膜厚0.8μmの超格子層を形成する」(実施例2参照)と記載されている。

概要

動作電圧が低く光学特性に優れた半導体光学素子を提供する。半導体光学素子は、基板と、n型半導体層と、活性層と、p型半導体層と、p電極と、n電極と、を備え、前記n型半導体層は、膜厚が10nm以上の第1のn型半導体層と、膜厚が前記第1のn型半導体層の2倍以上で、かつ、バンドギャップエネルギーが前記第1のn型半導体層よりも小さい第2のn型半導体層とが交互にそれぞれ複数積層されたn型マルチヘテロ接合層を有し、前記n電極は、前記n型マルチヘテロ接合層に接している。

目的

本発明は、動作電圧が低く光学特性に優れた半導体光学素子を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

基板と、n型半導体層と、活性層と、p型半導体層と、p電極と、n電極と、を備え、前記n型半導体層は、膜厚が10nm以上の第1のn型半導体層と、膜厚が前記第1のn型半導体層の2倍以上で、かつ、バンドギャップエネルギーが前記第1のn型半導体層よりも小さい第2のn型半導体層とが交互にそれぞれ複数積層されたn型マルチヘテロ接合層を有し、前記n電極は、前記n型マルチヘテロ接合層に接していることを特徴とする半導体光学素子

請求項2

前記第1のn型半導体層と、該第1のn型半導体層よりも前記基板側に位置する前記第2のn型半導体層との界面に、膜厚が1nm以上5nm以下で、前記第2のn型半導体層と同じ半導体材料からなるアンドープ半導体層を備えたことを特徴とする請求項1に記載の半導体光学素子。

請求項3

前記第1のn型半導体層と、該第1のn型半導体層よりも前記基板から遠い側に位置する前記第2のn型半導体層との界面に、膜厚が1nm以上5nm以下で、前記第2のn型半導体層と同じ半導体材料からなるアンドープの半導体層を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の半導体光学素子。

請求項4

前記第1のn型半導体層は、不純物濃度が5.0×1016cm−3以上5.0×1018cm−3以下であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の半導体光学素子。

請求項5

前記第2のn型半導体層は、不純物濃度が5.0×1016cm−3以上5.0×1018cm−3以下であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の半導体光学素子。

請求項6

前記第1のn型半導体層は、膜厚が10nm以上20nm以下であることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の半導体光学素子。

請求項7

前記第2のn型半導体層は、膜厚が20nm以上200nm以下であることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の半導体光学素子。

請求項8

前記p電極と前記n電極との双方が、前記基板の表裏両側のうちの片側に設けられていることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の半導体光学素子。

請求項9

前記基板が、GaAsInP、GaN、サファイヤ、Si、SiC、ZnO、AlNからなる群から選択された材料の基板であることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の半導体光学素子。

請求項10

前記n型マルチヘテロ接合層はクラッド層であることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の半導体光学素子。

請求項11

前記半導体光学素子は発光ダイオードであることを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の半導体光学素子。

請求項12

前記半導体光学素子はレーザダイオードであることを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の半導体光学素子。

技術分野

0001

本発明は、半導体光学素子に関し、特に、半導体片面側にp電極とn電極の両方が形成された半導体発光素子に関する。

背景技術

0002

赤外から紫外までの発光波長帯カバーする半導体発光素子は、GaAs系材料InP系材料、及びGaN系材料等、材料ごとにバンドギャップエネルギーは異なるものの、ほぼ全てが3−5族化合物半導体材料を用いて製造されている。
本技術分野の背景技術として、GaN系半導体を例にとると特許3233139号公報(特許文献1)がある。この公報には、サファイヤ基板上に作製された発光ダイオードLED)のn型コンタクト層に関して「n型コンタクト層は、窒化物半導体で形成されたもので、特にGaNやAlGaNで形成されることが好ましい。」、「特にn側電極を設けるためのn型コンタクト層として用いる場合には、SiやGe等のn型不純物がドープされたGaNを用いることで、電子濃度が高いn型層が得られ、n側電極との接触抵抗を小さくすることが可能である。」([0019]参照)と記載されている。

0003

また、特許3434162号公報(特許文献2)がある。この公報には、半導体レーザダイオード(LD)のn電極が接する層に関して「Siを1×1019/cm3ドープしたAl0.1Ga0.9Nよりなる層を20オングストローム成長させ、続いてSiを同量でドープしたn型GaNよりなる層を20オングストローム成長させる。そして、この操作をそれぞれ200回繰り返し、キャリア濃度1×1019/cm3の総膜厚0.8μmの超格子層を形成する」(実施例2参照)と記載されている。

先行技術

0004

特許3233139号公報
特許3434162号公報

発明が解決しようとする課題

0005

p電極とn電極が半導体の片面側に両方とも形成された半導体発光素子において、上記特許文献1に記載された従来技術のように、n電極が接するn型コンタクト層にn型GaN層やn型AlGaN層を用いて、同層内に添加する不純物濃度を高めてキャリア密度を高くすると、不純物により活性層発光した光の吸収率が増大するため、外部への光取り出し効率が低下して、発光ダイオードやレーザダイオード発光特性が低下する問題がある。
また、上記特許文献2に記載された従来技術においても、不純物濃度を1×1019/cm3にまで高めているため、前記光吸収による特性低下の問題がある。

0006

一方で、上記問題を解消するために不純物濃度を下げてn型コンタクト層のキャリア密度を低下させた場合、n電極とのオーミック接続が低下する上、n型コンタクト層自体の抵抗も高くなるため、n電極から活性層に至るまでの直列抵抗が増加して、前記発光素子動作電圧の増大や、信頼性の低下を引き起こす問題がある。
これらは、紫外〜青〜緑の波長帯で発光する前記窒化物半導体発光素子のみならず、その他の、赤色〜近赤外の発光素子であるGaAs/AlGaAs系発光素子や、波長ミクロン以上の通信用レーザ等に用いられるInP/InGaAsP系発光素子等においても、n電極を、表面側に形成されたp電極に対して裏面側ではなく、p電極と同じ表面側に形成する構造である場合には、同様の問題が発生する。
そこで、本発明は、動作電圧が低く光学特性に優れた半導体光学素子を提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

0007

上記課題を解決するために、本発明に係る半導体光学素子の一態様は、基板と、n型半導体層と、活性層と、p型半導体層と、p電極と、n電極と、を備え、前記n型半導体層は、膜厚が10nm以上の第1のn型半導体層と、膜厚が前記第1のn型半導体層の2倍以上で、かつ、バンドギャップエネルギーが前記第1のn型半導体層よりも小さい第2のn型半導体層とが交互にそれぞれ複数積層されたn型マルチヘテロ接合層を有し、前記n電極は、前記n型マルチヘテロ接合層に接している。

0008

このような半導体光学素子によれば、後で詳述するように、n型マルチヘテロ接合層における第1のn型半導体層と第2のn型半導体層との間で充分な二次元電子ガス(2DEG)が生じてキャリア密度が向上するとともに、電子移動度も向上する。この結果、n型マルチヘテロ接合層における不純物濃度を低く抑えても、充分に低いシート抵抗が実現でき、動作電圧が低く光学特性に優れた半導体光学素子が得られる。
なお、電極に接する層は一般にコンタクト層と称され、前記n型マルチヘテロ接合層は前記n電極に対するコンタクト層となっている。

0009

また、前記半導体光学素子において、前記第1のn型半導体層と、該第1のn型半導体層よりも前記基板側に位置する前記第2のn型半導体層との界面に、膜厚が1nm以上5nm以下で、前記第2のn型半導体層と同じ半導体材料からなるアンドープ半導体層を備えるか、あるいは、前記第1のn型半導体層と、該第1のn型半導体層よりも前記基板から遠い側に位置する前記第2のn型半導体層との界面に、膜厚が1nm以上5nm以下で、前記第2のn型半導体層と同じ半導体材料からなるアンドープの半導体層を備えることが好ましい。

0010

これらの好ましい構造を有する半導体光学素子によれば、アンドープの半導体層の存在によってキャリア密度が更に向上する。
前記半導体光学素子において、前記第1のn型半導体層は、不純物濃度が5.0×1016cm−3以上5.0×1018cm−3以下であることが望ましく、前記第2のn型半導体層も、不純物濃度が5.0×1016cm−3以上5.0×1018cm−3以下であることが望ましい。
不純物濃度が5.0×1018cm−3以下であることによって光の吸収を抑制することができる。また、不純物濃度が5.0×1016cm−3以上であることによって他の不純物による補償の影響を避けることができる。

0011

また、前記半導体光学素子において、前記第1のn型半導体層は、膜厚が10nm以上20nm以下であることが好ましい。膜厚が10nm以上であることによって充分な2DEGが生じ、逆に膜厚が20nmを超えると、2DEGの電気的特性がそれほど向上しないことに加えて、今度は厚膜化にともなう合金散乱の影響によって、膜厚が厚いほどヘテロ接合界面の深さ方向の結晶性が損なわれて2DEGの電子移動度が低下する傾向を示すからである。
また、前記半導体光学素子において、前記第2のn型半導体層は、膜厚が20nm以上200nm以下であってもよい。
また、前記半導体光学素子において、前記p電極と前記n電極との双方が、前記基板の表裏両側のうちの片側に設けられていてもよい。

0012

また、前記半導体光学素子において、前記基板が、GaAs、InP、GaN、サファイヤ、Si、SiC、ZnO、AlNからなる群から選択された材料の基板であってもよい。
また、前記半導体光学素子において、前記n型マルチヘテロ接合層はクラッド層であってもよい。
また、前記半導体光学素子は、発光ダイオードであってもよく、レーザダイオードであってもよく、受光素子であってもよい。

発明の効果

0013

本発明の半導体光学素子によれば、動作電圧が低く光学特性に優れている。

図面の簡単な説明

0014

p電極とn電極の両方を基板の片側に形成した半導体光学素子の比較例を示した簡易断面構造図である。
半導体光学素子の第1実施形態である半導体レーザを示す断面構成図である。
第1実施形態におけるn型マルチヘテロ接合層の構造を示した部分拡大図である
第1実施形態におけるn型マルチヘテロ接合層の別構造を示した図である。
半導体光学素子の第2実施形態である発光ダイオード(LED)を示す断面構成図である。
第2実施形態におけるn型マルチヘテロ接合層の構造を示した部分拡大図である。
半導体光学素子の第3実施形態である半導体レーザを示す断面構成図である。
第3実施形態におけるn型マルチヘテロ接合層の構造を示した部分拡大図である。
半導体光学素子の第4実施形態である発光ダイオードを示す断面構成図である。
第4実施形態におけるn型マルチヘテロ接合層の構造を示した部分拡大図である。
第4実施形態におけるn型マルチヘテロ接合層の別構造を示した図である。
半導体光学素子の第5実施形態である半導体レーザを示す断面構成図である。
第5実施形態におけるn型マルチヘテロ接合層の構造を示した部分拡大図である。

実施例

0015

以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明するが、それに先だって比較例について説明する。
図1は、p電極とn電極の両方を基板の片側に形成した半導体光学素子の比較例を示した簡易断面構造図であり、比較例として、窒化物半導体を用いた半導体レーザが示されている。
図1に示す比較例の半導体レーザ200は従来の構造を有する半導体レーザ200である。半導体レーザ200には、基板20上に、バッファ層としてのアンドープGaN層21と、n型コンタクト層としてのn型GaN層22と、n型クラッド層としてのn型AlGaN層23と、発光する活性層24と、p型クラッド層としてのp型AlGaN層25と、p型コンタクト層としてのp型GaN層26がこの順で積層されている。基板20としては、サファイヤ基板のほか、SiC基板Si基板GaN基板、及びAlN基板等が適用できる。

0016

なお、図1では図示を簡略化するために活性層24が単一の層で示されているが、実際には、例えばInGaNやAlGaN、GaN等を用いた周知の多重量子井戸MQW:Multi-Quantum-Well)構造、または単一量子井戸(SQW:Single-Quantum-Well)構造からなり、発光波長によって用いる半導体材料や組成比等が異なる。
以下、説明の便宜上、基板20に垂直な方向を「縦」と称し、基板20に沿った方向を「横」と称する場合がある。また、基板20から活性層24へと向かう方向を「上」と称し、活性層24から基板20へと向かう方向を「下」と称する場合がある。また、基板20の「上」側を「表面側」と称し、基板20の「下」側を「裏面側」と称する場合がある。

0017

p型GaN層26とp型AlGaN層25の一部には、周知の窒化物半導体ドライエッチングによって電流狭窄のための所望の形状からなるストライプ状のリッジ部が形成されており、そのリッジ部の最頂部に露出したp型GaN層26を残して、p型AlGaN層25の側面及び表面には、SiO2からなる保護膜27が形成されている。
p型GaN層26とオーミック接続するp電極28は、上記リッジ部の最頂部に存在するp型GaN層26に接しているのに加えて、保護膜27上の所望の領域まで横方向に延長されて、保護膜27の一部を覆うように形成されている。

0018

n電極29は、ストライプ状のリッジ部から離れた所望の領域のp型AlGaN層25、InGaN量子井戸層24、及びn型AlGaN層23をエッチングすることで露出したn型GaN層22に接して形成され、そのn型GaN層22に対してオーミック接続している。
以上は、窒化物半導体レーザを例に、簡略化した半導体光学素子の構成を示したものであり、GaAs系やInP系等のように半導体材料が異なった場合でも、p型層/活性層/n型層という組み合わせの基本的な半導体積層構成に変わりはない。

0019

また、レーザダイオード(LD)と発光ダイオード(LED)ではp電極周辺の形状や、活性層の上下に位置するクラッド層の有無、及び膜厚等が異なるものの、上述した基本的な構成は、双方ともに顕著な差異はない。
上記構成によれば、活性層24の直上にp電極28が位置するため、p電極28から活性層24に至るまでの電流は、p電極28からほぼ垂直下方に向かってp型クラッド層(図1の例ではp型AlGaN層25)を介して流れる経路をたどる。窒化物半導体レーザの場合、p型クラッド層の膜厚は、500nm〜700nmの範囲であることが一般的である。
したがって、p電極28と活性層24との間における抵抗成分は、主にp電極28とp型コンタクト層26と間における接触抵抗および接触面積、並びにp型クラッド層25の膜厚に応じて変化する。

0020

一方、n電極29から活性層24に至るまでの電子の流れは、n電極29からまずはn型コンタクト層(図1の例ではn型GaN層22)を横方向に流れた後、縦方向にn型クラッド層を通過する経路をたどる。
上記構成の半導体発光素子において、n型コンタクト層22の膜厚は、一般的には1μmから厚くても3μm程度までの範囲であり、製造する発光素子、材料系によってその膜厚は変わる。
一方、エッチングによってパターン化された後のn電極29からn型クラッド23の側面までの距離は5μmから数十μmと、n型コンタクト層の膜厚に比べて長い場合が多い。

0021

したがって、基板の表裏面のうち片側にp電極28とn電極29の双方を形成した構造の半導体光学素子の場合、n型コンタクト層22の膜厚に対して、n型コンタクト層22を横方向に流れる電流経路の距離は長くなる傾向であるため、上記電極配置構成素子全体における抵抗成分の中で、n型コンタクト層22の横方向抵抗成分が占める割合は比較的大きいことになる。

0022

したがって、上記構成の発光素子の低電圧動作には、n電極29への横方向通電に係わるn型コンタクト層22の横方向抵抗成分を低減すること、言い換えるとn型コンタクト層22のシート抵抗を可能な限り低減することが必要となる。
これには、n型コンタクト層22の不純物濃度を高くしてキャリア密度を増大させることでシート抵抗を下げることが1つの解決法であるが、上述した通り、活性層24で発光した光の吸収量も増加するため、n型コンタクト層22の不純物濃度増加によるシート抵抗低減は、素子の発光特性の低下を引き起こす要因になる。

0023

もう1つの解決策として、n型コンタクト層22の厚膜化によるシート抵抗低減があるが、通常、半導体発光素子の半導体層は、MOCVD法等のエピタキシャル成長法を用いて形成しており、プロセスコスト等の観点から、厚膜化といってもせいぜい3μm程度にとどめるのが一般的である。
以上のことから、上記p電極28とn電極29の双方を基板の片側に持つ構成の半導体発光素子において、n電極が接するn型コンタクト層に必要とされる要件は、不純物濃度をあまり高くせずにコンタクト層自体のシート抵抗を可能な限り低くする、ことである。
本発明者らは、上記要件を満たすn型半導体層の構成を探索するべく鋭意検討した。
その結果、以下説明するn型マルチヘテロ接合構造を用いることで、例えばn型GaN単層やn型AlGaN単層などといった従来構成よりもシート抵抗を低減できることを見出した。

0024

以下に、本発明者らが行った実験結果について説明する。ここで、エピタキシャル成長のことを「エピ成長」と称し、エピ成長で得られた層のことを「エピ層」と称し、エピ層が形成された基板のことを「エピ基板」と称する場合がある。
実験に用いたエピ基板としては、サファイヤ基板上に高抵抗GaNバッファ層を形成したものの上に、下記の「構造1」〜「構造3」のいずれかを形成した合計3種類のエピ基板を作製した。
<構造1>
膜厚480nmのn型GaN単層(Si不純物濃度:1×1018cm−3)。
<構造2>
n型Al0.08GaN(膜厚:3nm、Si不純物濃度:1×1018cm−3)とn型GaN(膜厚:3nm、Si不純物濃度:1×1018cm−3)からなるペア層を80ペア合計膜厚:480nm)積層したn型超格子層

0025

<構造3>
n型Al0.1GaN層(膜厚:10nm、Si不純物濃度:1×1018cm−3)とn型GaN層(膜厚:30nm、Si不純物濃度:1×1018cm−3)からなるヘテロ接合層を12ペア(合計膜厚:480nm)積層したn型マルチヘテロ接合層。
「構造1」は上述した特許文献1に記載の層構造に相当し、「構造2」は上述した特許文献2に記載の層構造に相当する。「構造3」は本発明者らが今回新たに提案する層構造である。

0026

これら3種類のエピ基板を用いて、ホール効果測定によりそれぞれのn型エピ層の電気的特性を評価した。
その結果、「構造1」のシート抵抗は345Ω/sq、「構造2」のシート抵抗は376Ω/sq、「構造3」のシート抵抗は273Ω/sqとなり、n型マルチヘテロ接合層を有した「構造3」のシート抵抗が最も低抵抗化する結果が得られた。
この低抵抗化の要因としては、電子移動度向上の影響・効果が最も大きく、「構造1」「構造2」の電子移動度がそれぞれ213、264cm2/Vsであったのに対して、「構造3」では358cm2/Vsとなっていて、すべてSiドピング層で構成したマルチヘテロ構造であるにもかかわらず、「構造3」の膜厚構成とすることで、電子移動度が向上する効果が得られた。これは、ヘテロ界面に生じた2次元電子ガス(2DEG)領域の移動度が向上したものと推定される。

0027

一方で、「構造2」の超格子構造は、シート抵抗が最も高い結果であった。これはn型AlGaN層とn型GaN層の膜厚がともに3nmの薄膜からなる積層構造を用いたことで、ヘテロ界面に十分な2DEGが生じなかったこと、さらにヘテロ接合間の距離が3nmと狭いことによって、合金散乱の影響を受けて全体の結晶性が劣化したことによりシート抵抗が低減されなかったものと考えられる。

0028

さらに「構造3」の膜厚構成のうちGaN層側を3nm厚のアンドープGaN層(上層側)と27nm厚のn型GaN層(下層側)との2層構造に変更して、同様にマルチヘテロ接合層を構成した「構造4」を作製した結果、「構造3」よりも電子移動度がさらに向上して397cm2/Vsとなり、シート抵抗が239Ω/sqにまで低減した。
ここで「構造3」と「構造4」のキャリア密度を比較すると、「構造3」は1.27×1018cm−3であるのに対して、「構造4」は1.40×1018cm−3と、キャリア密度が増大することが確認された。

0029

以上から、n型マルチヘテロ接合層のシート抵抗が低減された要因は、上記の膜厚構成によって、各AlGaN(上層)とGaN(下層)とのヘテロ接合界面のGaN側に2DEGが十分に生じ、これによって、擬似的にキャリア密度が向上したことと、電気移動度が向上したこととの相乗効果であると推定される。
一方で、前記特許文献2に示された超格子構造では、不純物濃度を1×1019cm−3にまで高めた構造について記載されていたが、上記実験によれば、不純物濃度を1×1018cm−3にまで下げた場合は、超格子構造における抵抗低減に関する有効性は確認されなかった。

0030

また、「構造3」と「構造4」において、n型AlGaN層のAl組成を0.1として実験、評価したが、Al組成をより高めることで同層のバンドギャップエネルギーは大きくなるため、バンドギャップエネルギーの小さい層として適用した例えばGaN層とのバンドオフセット量は大きくなり、2DEGのシートキャリア密度はよりいっそう増大する傾向を示すため、シート抵抗低減効果はより大きくなる。

0031

また、n型AlGaN層の膜厚に関しても、上記10nmよりも厚膜化することで、分極の作用が大きくなり、2DEGのシートキャリア密度がより高くなる傾向を示すことから、この厚膜化によってもシート抵抗を低減する効果が得られる。
このとき、バンドギャップエネルギーの小さい層側の膜厚も同時に厚膜化することで、さらなるシートキャリア密度の増大が望める。

0032

以上のことから、第1のn型半導体層と、第1のn型半導体よりもバンドギャップエネルギーの小さい、特に伝導帯側において第1のn型半導体層に対してバンドオフセットが生じる第2のn型半導体層とを交互に複数層ずつ積層したn型マルチヘテロ接合層によって、シート抵抗を低減する効果が得られることがわかった。
このn型マルチヘテロ接合層において、第1のn型半導体層の膜厚が10nm以上であることが好ましく、具体的には、10nm以上20nm以下とすることが好ましい。膜厚が10nmよりも薄いと2DEGのシートキャリア密度が不十分となるし、20nmより厚くしても、2DEGの電気的特性がそれほど向上しないことに加えて、今度は厚膜化にともなう合金散乱の影響によって、膜厚が厚いほどヘテロ接合界面の深さ方向の結晶性が損なわれ、逆に2DEGの電子移動度が低下する傾向を示すことが実験的にわかったためである。

0033

さらに、厚膜化による応力の影響によって、エピ層表面にクラックが生じやすくなる弊害もある。
また、第2のn型半導体層の膜厚は、第1のn型半導体層の膜厚の2倍以上の膜厚であることが好ましく、具体的には、20nm以上200nm以下とすることが好ましい。
上記構成によってn型マルチヘテロ接合層を形成することで、各半導体材料のバンドオフセットによって各ヘテロ接合界面に生じる複数の2DEGにより、n型不純物ドーピングによるものとは異なるキャリア密度の増大効果を十分に得ることができるため、n型不純物濃度が低くても、同層のシート抵抗を大幅に低減できる効果がある。

0034

また、第2のn型半導体よりもバンドギャップエネルギーが大きい前記第1のn型半導体の膜厚を上記膜厚範囲として第2のn型半導体層と交互に複数分散して設けることで、臨界膜厚を超えた場合でも半導体エピ層にかかる歪みが緩和され、エピ層表面のクラック発生をある程度の厚さまで防ぐことができる。
逆に、上記膜厚範囲の下限よりも膜厚を薄くした場合には、上記超格子構造に関する検討結果で明らかなように、n型不純物濃度が低い場合には、各ヘテロ接合界面における2DEG発生による効果が十分に得られず、目的とするn型層のシート抵抗低減効果が得られないことは明白である。

0035

また、上記n型マルチヘテロ接合層において、上層側の第1のn型半導体層と下層側の第2のn型半導体層との各接合層界面に、第2のn型半導体層と同じ半導体材料からなるアンドープの半導体層を設けた構成とすることが好ましい。
この構成により、n型マルチヘテロ接合層において各々のヘテロ接合界面に生じる2DEGの電子移動度が向上し、n型マルチヘテロ接合層全体のシート抵抗がより一層低減する効果がある。
この時、アンドープの半導体層の膜厚は1nm以上5nm以下とすることが好ましい。
アンドープの半導体層の膜厚を5nmよりも厚くした場合は、n型マルチヘテロ接合層内部の縦方向の抵抗成分が増加する傾向に転じるため、5nmよりも厚くすることは逆に発光素子の電気特性の低下を招く要因になる。

0036

また、上記n型マルチヘテロ接合層において、第1のn型半導体層、及び第2のn型半導体層に添加する不純物濃度は、5×1018cm−3以下とすることが好ましい。
不純物濃度が高いことに関して、n型マルチヘテロ接合層のシート抵抗低減に悪影響をもたらすことはないが、不純物濃度を2×1018cm−3以下とすることで、活性層が例えば発光層である場合には、発光した光の吸収を抑制しつつ、n型コンタクト層のシート抵抗が低減される効果によって、発光素子の動作電圧低減に効果がある。活性層が受光層である場合にも同様に光吸収抑制と動作電圧低減の効果が得られる。

0037

また、不純物濃度に特に下限値を設ける必要はないが、不純物濃度が5×1016cm−3よりも低い場合、C(炭素)等の半導体中に含まれる他の不純物による補償の影響を受けて、半導体材料によっては導電型判別できなくなる可能性があるため、5×1016cm−3を不純物濃度の下限値とすることが好ましい。
また、他の効果として、上記のn型マルチヘテロ接合層は、例えば青紫色レーザダイオードで一般的に用いられるInGaN多重量子井戸層からなる活性層に対して大きな屈折率差が生じるため、n型コンタクト層としての機能のほかに、活性層で発光した光を閉じ込めるクラッド層としても機能する。

0038

なお、上記のn型マルチヘテロ接合層を構成する半導体層としては、上記n型Al0.1GaN/n型GaNマルチヘテロ接合層のほかに、窒化物半導体であれば、例えばAlNモル比率がそれぞれ異なるAlXGa1−XN/AlYGa1−YN(X>Y)マルチヘテロ接合層や、GaN/InGaNマルチヘテロ接合層、InAlN(InAlGaN)/GaN(AlGaN)マルチヘテロ接合層等が考えられる。

0039

これらのマルチヘテロ接合層における各半導体材料にSi等のn型不純物を添加することで、GaN系窒化物半導体を用いて製造できる全ての発光波長帯の半導体発光素子のn型コンタクト層に対してマルチヘテロ接合層を適用することができる。
また、これらのマルチヘテロ接合層においても、層を構成する窒化物半導体材料の組み合わせにより、活性層材料に対して高い屈折率差を持つ場合には、クラッド層としても適用できることは、これまで説明してきた中で明らかである。

0040

上記のn型マルチヘテロ接合層は、窒化物半導体とは異なる化合物半導体材料に対しても適用可能であり、例えばGaAs系化合物半導体材料であれば、例えばn型AlGaAs/n型GaAsマルチヘテロ接合層のほかに、InAlP/GaAsマルチヘテロ接合層や、InAlP/InGaPマルチヘテロ接合層、AlMGa1−MAs/AlNGa1−NAs(M>N)マルチヘテロ接合層、InAlGaP/InGaPマルチヘテロ接合層等が考えられる。

0041

これらのマルチヘテロ接合層における各半導体材料にSi等のn型不純物を添加することで、GaAs基板上にエピ成長できる化合物半導体を用いて製造できる全ての発光波長帯の半導体発光素子のn型コンタクト層に対してマルチヘテロ接合層を適用できる。具体的には、例えばGaAs基板上に作製する赤色系発光素子に適用できる。
また、これらのマルチヘテロ接合層を構成するGaAs系化合物半導体材料の組み合わせにより、活性層材料に対して高い屈折率差を持つ場合には、クラッド層としても適用できることは言うまでもない。

0042

上記のn型マルチヘテロ接合層は、他の化合物半導体基板であるInP基板上に作製する構造としても適用可能であり、例えばInP系化合物半導体材料であれば、例えばInP/InGaAsマルチヘテロ接合層のほかに、InGaAsP/InPマルチヘテロ接合層や、InGaAs/InGaAsPマルチヘテロ接合層等が考えられる。
これらのマルチヘテロ接合層における各半導体材料にSi等のn型不純物を添加することで、InP基板上にエピ成長できる化合物半導体を用いて製造できる全ての発光波長帯の半導体発光素子のn型コンタクト層に対してマルチヘテロ接合層を適用できる。具体的には、例えば主に1μm以上の発光波長帯を有する半導体発光素子に適用できる。

0043

また、これらのマルチヘテロ接合層を構成するInP系化合物半導体材料の組み合わせにより、活性層材料に対して高い屈折率差を持つ場合には、上述した通りクラッド層としても適用できることは言うまでもない。
さらに、以上説明してきた各種半導体材料によるn型マルチヘテロ接合層においても、窒化物半導体材料によるn型マルチヘテロ接合層と同様に、各々のヘテロ接合界面のバンドギャップエネルギーが狭い材料側に、その材料と同じ半導体材料からなる膜厚を1nm〜5nmの範囲としたアンドープ層を設けることで、各々の界面に生じる2DEGの電子移動度を高くすることができるため、上記マルチヘテロ接合層のシート抵抗をよりいっそう低減できる効果がある。

0044

以上説明したn型マルチヘテロ接合層を適用した具体的な実施形態について、以下図面を参照して説明する。
<第1実施形態>
図2は、半導体光学素子の第1実施形態である半導体レーザを示す断面構成図であり、図3は、第1実施形態におけるn型マルチヘテロ接合層の構造を示した部分拡大図である。
第1実施形態の半導体レーザ100は、窒化物半導体を用いた半導体レーザである。窒化物半導体を用いた発光素子は、約300nm〜520nmの発光波長域を有し、紫外〜緑色の光を発する発光素子として適用できる。
半導体レーザ100は、GaN基板1と、n型GaNバッファ層2と、上記のn型マルチヘテロ接合層を有するn型コンタクト層3と、n型コンタクト層3上の所望の領域に形成されたn型AlGaNクラッド層4と、アンドープのInGaN系多重量子井戸層からなる活性層(発光層)5と、p型AlGaNクラッド層6と、p型GaNコンタクト層7がこの順で積層された半導体積層構造を有する。

0045

p型GaNコンタクト層7とp型AlGaNクラッド層6の一部には、周知の窒化物半導体ドライエッチングによって電流狭窄のためのストライプ状のリッジ部が形成されており、リッジ部の最頂部に露出したp型GaNコンタクト層7を残して、p型AlGaNクラッド層6の側面及び表面には、例えばSiO2からなる保護膜8が形成されている。
p電極9は、リッジ部の最頂部に露出したp型GaNコンタクト層7に接してオーミック接続しており、p電極を構成する電極メタルは、保護膜8上の所望の領域まで横方向に延長されて、保護膜8の一部を覆うように形成されている。
n電極10は、ストライプ状のリッジ部から離れた領域に露出したn型コンタクト層3に接して形成され、n型コンタクト層3に対してオーミック接続している。

0046

ここで、図2破線で囲まれた領域のn型マルチヘテロ接合層の構成について、図3を参照して詳細に説明する。
n型コンタクト層3は、上層側に位置して膜厚が例えば10nmでn型不純物(Si)濃度が例えば1×1018cm−3であるn型Al0.15GaN層3aと、下層側に位置して膜厚が例えば70nmでn型不純物(Si)濃度が例えば1×1018cm−3であるn型GaN層3bとが交互に例えば20ペア積層されて合計膜厚が例えば1.6μmとなったn型マルチヘテロ接合層を有している。

0047

n型コンタクト層3と同じ不純物濃度および同じ膜厚を有するn型GaN層に比べて、図3に示すようなn型マルチヘテロ接合層を有するn型コンタクト層3ではキャリア密度が増大してシート抵抗が低減されるため、n電極10のオーミック特性は良好な状態を保持しつつ、n電極側の直列抵抗成分に影響を与える横方向抵抗が低減される。即ち、n電極10近傍からn型コンタクト層3を経由してn型AlGaNクラッド層4に至るまでの横方向抵抗が低減されるため、GaN基板上に作製した窒化物半導体レーザであっても動作電圧が低減される。

0048

図4は、第1実施形態におけるn型マルチヘテロ接合層の別構造を示した図である。
図4に示すn型マルチヘテロ接合層では、上層側のn型Al0.15GaN層3aは図3に示すn型Al0.15GaN層3aと同じ膜厚、ならびに同じ不純物濃度を有する。
一方、下層側に位置するGaN層は、その中で下層側と上層側に分かれた2層構成をなしており、下層側は膜厚が例えば67nmでn型不純物(Si)濃度が例えば1×1018cm−3のn型GaN層3bbであり、上層側は膜厚が例えば3nmのアンドープGaN層3cである。

0049

つまり、1つのヘテロ接合層の構成が、上からn型Al0.15GaN層3a/アンドープGaN層3c/n型GaN層3bbという順の3層構造となっている。図4に示すn型マルチヘテロ接合層では、この構成のヘテロ接合層を例えば20層積層して合計膜厚が例えば1.6μmのn型マルチヘテロ接合層を構成している。
図4に示す構成のn型マルチヘテロ接合層を用いることで、2DEG発生領域の不純物による散乱の影響が小さくなるため、図3に示す構成に比べてn型コンタクト層3全体の電子移動度は15%〜20%程度高くなり、n型コンタクト層3のシート抵抗をさらに低減できる効果がある。
したがって、図2に示された窒化物半導体レーザに、図4に示す構成のn型マルチヘテロ接合層の構成からなるn型コンタクト層3を適用すれば、よりいっそうレーザの動作電圧を低減できる効果がある。

0050

ここで、第1実施形態についてより具体的な例をあげて説明する。
図2に示す構成を有する半導体レーザ100において、リッジ部のストライプ幅を2.5μm、共振器長を800μmとして、n型コンタクト層3に下記の「構造1」〜「構造3」のいずれかを適用した合計3通りの構造の半導体レーザを用意した。
<構造1>
n型GaN層(膜厚:1.6μm、Si不純物濃度:1×1018cm−3)。この「構造1」はマルチへテロ構造ではないので、「構造1」が適用された半導体レーザは比較例である。
<構造2>
n型Al0.15GaN層(膜厚:10nm、Si不純物濃度:1×1018cm−3)とn型GaN層(膜厚:70nm、Si不純物濃度:1×1018cm−3)からなるヘテロ接合層を20層(合計膜厚1.6μm)積層したn型マルチヘテロ接合層。この「構造2」は図3に示す構成の具体例である。

0051

<構造3>
n型Al0.15GaN層(膜厚:10nm、Si不純物濃度:1×1018cm−3)とアンドープGaN層(膜厚3nm)とn型GaN層(膜厚:67nm、Si不純物濃度:1×1018cm−3)からなるヘテロ接合層を20層(合計膜厚1.6μm)積層したn型マルチヘテロ接合層。この「構造3」は図4に示す構成の具体例である。
これら3通りの構造の半導体レーザについて、レーザ出力が100mW時であるときの動作電圧を比較した。その結果、「構造1」が4.41〜4.68Vであったのに対して、「構造2」では4.03〜4.35V、「構造3」では3.94〜4.21Vとなり、図3図4に示す構成をn型コンタクト層に適用することで、比較例の「構造1」に比べてレーザの動作電圧を低減できる効果が得られた。

0052

<第2実施形態>
図5は、半導体光学素子の第2実施形態である発光ダイオード(LED)を示す断面構成図であり、図6は、第2実施形態におけるn型マルチヘテロ接合層の構造を示した部分拡大図である。
図5に示す発光ダイオード300は、窒化物半導体材料の発光ダイオードであり、サファイヤ基板30と、アンドープのGaNバッファ層31と、n型マルチヘテロ接合層を有したn型コンタクト層32と、アンドープのInGaN系多重量子井戸層からなる活性層(発光層)33と、低Mg濃度のp型GaN層34と、高Mg濃度のp型GaNコンタクト層35とがこの順で積層された半導体積層構造を有する。

0053

n電極を形成する所望の領域において、p型GaNコンタクト層35から活性層(発光層)33までがエッチングされてn型コンタクト層32が露出しており、n型コンタクト層32上にはn電極38が設けられて、n型コンタクト層32に対してオーミック接続している。
p型GaNコンタクト層35上の所望の領域には、透明電極36が設けられており、透明電極36上の一部にはp電極37が設けられている。なお、上記透明電極36としては、周知のITO(酸化インジウム錫)膜が適用できる。

0054

ここで、図5の破線で囲まれた領域のn型マルチヘテロ接合層の構成について、図6を用いて詳細に説明する。
n型コンタクト層32は、上層側に位置して膜厚が例えば20nmでn型不純物(Si)濃度が例えば5×1017cm−3であるn型Al0.1GaN層32aと、下層側に位置して膜厚が例えば200nmでn型不純物(Si)濃度が例えば1×1017cm−3であるn型GaN層32bとが交互に例えば15ペア積層されて合計膜厚が例えば3.3μmとなったn型マルチヘテロ接合構造を有している。

0055

図5に示す発光ダイオード300では、活性層33で発光した光を主に表面側に放出するため、活性層33の下側に位置するn型コンタクト層32にのみAlGaNを複数層設けた構造としている。これにより、n型コンタクト層32は発光した光の反射層としても機能する。
さらに、n型コンタクト層32を構成するn型AlGaN層32aとn型GaN層32bにおいて、厚膜であり、活性層33との屈折率差が小さいn型GaN層32b側のSi不純物濃度を下げているため、n型コンタクト層32における光吸収を抑制している。

0056

また、n型マルチヘテロ接合層を構成するn型AlGaN層とn型GaN層とで上記のようにSi不純物濃度を異なる濃度とした場合でも、n電極とのオーミック接続に影響を与えることはなく、良好なオーミック特性を示した。
したがって、n型マルチヘテロ接合層を構成する各半導体材料の不純物濃度は、本発明の主旨を逸脱しない範囲で各層ごとに異ならせることは可能であり、その不純物濃度は、5.0×1016cm−3以上5.0×1018cm−3以下であることが好ましい。

0057

<第3実施形態>
図7は、半導体光学素子の第3実施形態である半導体レーザを示す断面構成図であり、図8は、第3実施形態におけるn型マルチヘテロ接合層の構造を示した部分拡大図である。
第3実施形態の半導体レーザ600も、窒化物半導体を用いた半導体レーザである。
第3実施形態と上記の第1実施形態とでは、n電極が設けられた被着面が異なり、裏面電極69を設けた点も異なっている。
半導体レーザ600は、GaN基板60と、n型GaNバッファ層61と、n型マルチヘテロ接合層を有するn型コンタクト層62と、アンドープのInGaN系多重量子井戸層からなる活性層(発光層)63と、p型AlGaNクラッド層64と、p型GaNコンタクト層65がこの順で積層された半導体積層構造を有する。

0058

p型GaNコンタクト層65とp型AlGaNクラッド層64の一部には、周知の窒化物半導体ドライエッチングによって電流狭窄のためのストライプ状のリッジ部が形成されており、リッジ部の最頂部に露出したp型GaNコンタクト層65を残して、p型AlGaNクラッド層64の側面及び表面には、例えばSiO2からなる保護膜66が形成されている。
p電極67は、リッジ部の最頂部に露出したp型GaNコンタクト層65に接してオーミック接続しており、p電極67を構成する電極メタルは、保護膜66上の所望の領域まで横方向に延長されて、保護膜66の一部を覆うように形成されている。
n電極68は、ストライプ状のリッジ部から離れた領域に露出したn型コンタクト層62に接して形成され、n型コンタクト層62に対してオーミック接続している。但し、n電極68はn型コンタクト層62の最表面ではなく、n型コンタクト層62の一部がエッチングによって掘り込まれた面に接して設けられている。

0059

また、n型コンタクト層62は、図8に示されているように、上層側に位置して膜厚が例えば10nmでn型不純物(Si)濃度が例えば1×1018cm−3であるn型Al0.15GaN層62aと、下層側に位置して膜厚が例えば70nmでn型不純物(Si)濃度が例えば1×1018cm−3であるn型GaN層62bとが交互に例えば20ペア積層されて合計膜厚が例えば1.6μmとなったn型マルチヘテロ接合構造を有している。

0060

n電極68は、最表面のn型AlGaN層62aとその下層のn型GaN層62bの途中までエッチングされて露出したn型GaN層62bの露出面に被着形成されている。
上記のような状況は、半導体層のエッチング制御の観点から見れば、通常の製造プロセスにおいて起こりうるケースであるが、図8に示すn型マルチヘテロ接合層は、同層のほぼすべてがn型の導電型であるため、n電極とのオーム性が劣化する等の不良は発生しない。
したがって、n型マルチヘテロ接合層の一部がエッチングによって後退した面にn電極を形成した場合でも、n型マルチヘテロ接合層を適用することで得られる利点が損なわれることはない。
また、図7では、GaN基板60の裏面側に裏面電極69が設けられている。この裏面電極69は、半導体レーザ600の裏面側を半田実装する際に必要な電極であり、AuSn半田等を用いて実装する場合は、裏面電極69の最表面はAuであることが好ましい。
また、裏面電極69とGaN基板60との電気的接続に特に制限はなく、オーミック接続でもショットキー接続でも、どちらでも構わない。

0061

また、この第3実施形態では、裏面電極が設けられた基板の材料としてGaN基板を用いた例について述べたが、如何なる基板材料を用いた場合でも裏面側を半田実装する場合があるため、基板材料の種類にかかわらず裏面電極を設けてよいことは言うまでもない。
また、上述した第1実施形態〜第3実施形態ではn型マルチヘテロ接合層の半導体材料の構成として、n型AlGaN/n型GaNヘテロ接合層を多層化した構成を用いたが、活性層に用いる材料系、発光波長、及びデバイス構造により、AlNモル比率がそれぞれ異なるAlXGa1−XN/AlYGa1−YN(X>Y)マルチヘテロ接合層や、GaN/InGaNマルチヘテロ接合層や、InAlN(InAlGaN)/GaN(AlGaN)マルチヘテロ接合層等というように、GaAs基板上に作製可能な他の半導体材料による構成、及びデバイス構造を用いても良いことは言うまでもない。

0062

また、窒化物半導体を用いた第1実施形態〜第3実施形態では、基板にGaN基板やサファイヤ基板を用いた例について述べたが、この他、SiC基板、Si基板、AlN基板、ZnO基板等というように、窒化物半導体をエピタキシャル成長できる他の基板材料を用いても良いことは言うまでもない。
特に、導電性を持たない基板材料上に作製する半導体光学素子にn型マルチヘテロ接合層を適用することで、導電性基板上に作製する半導体光学素子よりも、本願発明の効果を十分に発揮することができる。
<第4実施形態>
図9は、半導体光学素子の第4実施形態である発光ダイオードを示す断面構成図であり、図10は、第4実施形態におけるn型マルチヘテロ接合層の構造を示した部分拡大図である。

0063

図9に示す発光ダイオード900は、n型GaAs基板上に作製されたものである。このようにGaAs基板上に作製される半導体発光素子は、主に650nm以上の発光波長域を有し、赤色〜近赤外の発光素子として適用できる。
発光ダイオード900は、n型GaAs基板90と、n型マルチヘテロ接合構造を有するn型コンタクト層91と、アンドープのAlGaAsからなる活性層(発光層)92と、p型不純物であるZn(亜鉛)がドーピングされた低Zn濃度のp型GaAs層93と、高Zn濃度のp型GaAsコンタクト層94とがこの順で積層された半導体積層構造を有する。図9に示すn型コンタクト層91におけるn型マルチヘテロ接合構造は、後で詳述するように、n型AlGaAsとn型GaAsが交互に複数層ずつ積層されたものである。

0064

n電極96を形成する所望の領域において、p型GaAsコンタクト層94から活性層(発光層)92までが周知の選択ウェットエッチング法によりエッチングされ、n型コンタクト層91が露出しており、このn型コンタクト層91上には、周知のAuGe系n電極96が設けられて、n型コンタクト層91に対してオーミック接続している。
p型GaAsコンタクト層94上の所望の領域には、細線状の複数のp電極95が設けられており、ワイヤ配線のために設けたパッド部(図示せず)によってすべてのp電極95が互いに接続されている。

0065

n型GaAs基板90の裏面側には、半田実装用の裏面電極97が設けられている。
ここで、図9の破線で囲まれた領域のn型マルチヘテロ接合層の構成について、図10を用いて詳細に説明する。
n型コンタクト層91は、上層側に位置して膜厚が15nmでn型不純物(Si)濃度が2×1018cm−3であるn型Al0.2GaAs層91aと、下層側に位置して膜厚が55nmでn型不純物(Si)濃度が5×1017cm−3であるn型GaAs層91bとが交互に40ペア積層されて合計膜厚が2.8μmとなったn型マルチヘテロ接合構造を有している。

0066

このようなn型マルチヘテロ接合層を適用したGaAs系の発光ダイオード900によれば、n電極96から活性層92に至るまでの抵抗成分の低減を反映して、同じ膜厚のn型GaAs層をn型コンタクト層に用いた場合よりも動作電圧を低減できる効果がある。
図11は、第4実施形態におけるn型マルチヘテロ接合層の別構造を示した図である。
図11に示すn型コンタクト層91のn型マルチヘテロ接合層では、上層側のn型Al0.2GaAs層91aは図10に示すn型Al0.2GaAs層91aと同じ膜厚、ならびに同じ不純物濃度を有する。

0067

一方、下層側に位置するGaAs層は、その中で下層側と上層側と中間層とに分かれた3層構成をなしており、中間層は膜厚が例えば66nm、n型不純物(Si)濃度が例えば5×1017cm−3であるn型GaAs層91bbであり、その中間層の上層と下層に膜厚が2nmであるアンドープGaAs層91cが配置されている。すなわち、n型GaAs層をアンドープGaAs層で挟んだ構成である。
図11に示すn型コンタクト層91は、このような3層構造のGaAs層とn型Al0.2GaAs層91aとからなるヘテロ接合層を20層積層して合計膜厚が1.6μmとなったn型マルチヘテロ接合層を有している。

0068

GaAs系材料の場合、窒化物半導体と異なって分極しにくい半導体材料であるため、例えばn型AlGaAs層/アンドープGaAs層/n型AlGaAs層というようにGaAs層の上下でヘテロ接合構造を構成すると、2DEGはアンドープGaAs層の上下のn型AlGaAs層との間のヘテロ接合界面に生じる。
したがって、n型マルチヘテロ接合層において、下層側のn型AlGaAs層とヘテロ接合するn型GaAs層の下面側、及び上層側のn型AlGaAs層とヘテロ接合するn型GaAs層の上面側を、双方ともアンドープGaAs層で構成することで、上下接合界面の双方に生じる2DEGの電子移動度を高めることができるため、n型コンタクト91のシート抵抗をさらに低減できる効果がある。

0069

なお、アンドープのGaAs層の膜厚は1nm以上5nm以下とすることが好ましい。
アンドープの半導体層の膜厚を5nmよりも厚くした場合は、n型マルチヘテロ接合層内部の縦方向の抵抗成分が増加する傾向に転じるため、5nmよりも厚くすることは逆に発光素子の電気特性の低下を招く要因になる。
以上説明した第4実施形態では、GaAs基板上に作製する発光ダイオードのn型コンタクト層にn型マルチヘテロ接合層を適用する例について説明したが、GaAs基板上に作製するレーザのn型コンタクト層に適用してもよいことは、上述した第1実施形態から第3実施形態で説明した窒化物半導体を用いたレーザ、及び発光ダイオードへの適用例からも明らかである。

0070

また、第4実施形態では、n型マルチヘテロ接合層の半導体材料の構成として、n型AlGaAs/n型GaAsヘテロ接合層を多層化した構成を用いたが、活性層に用いる材料系、発光波長、及びデバイスの構成により、InAlP/GaAsマルチヘテロ接合層や、InAlP/InGaPマルチヘテロ接合層、AlMGa1−MAs/AlNGa1−NAs(M>N)マルチヘテロ接合層、InAlGaP/InGaPマルチヘテロ接合層等というような、GaAs基板上に作製可能な他の半導体材料による構成、及びデバイス構造を用いても良いことは言うまでもない。

0071

<第5実施形態>
図12は、半導体光学素子の第5実施形態である半導体レーザを示す断面構成図であり、図13は、第5実施形態におけるn型マルチヘテロ接合層の構造を示した部分拡大図である。
半導体レーザ1100は、半絶縁性InP基板上に作製したものである。InP基板上に作製する半導体発光素子は1.2μm〜1.7μmの発光波長域を有し、通信ステムに用いられる長波長帯域の発光素子として適用できる。
半導体レーザ1100は、半絶縁性InP基板110と、n型InPバッファ層111と、n型マルチヘテロ接合構造を有するn型コンタクト層112と、n型InP層からなるn型クラッド層113と、n型InGaAsP層からなるn型ガイド層114と、アンドープInGaAs層からなる活性層115と、p型InGaAsP層からなるp型ガイド層116と、p型InP層からなるp型クラッド層117と、p型InGaAs層からなるp型コンタクト層118がこの順で積層された半導体積層構造を有している。図12に示すn型コンタクト層112におけるn型マルチヘテロ接合構造は、後で詳述するように、n型InPとn型InGaAsが交互に複数層ずつ積層されたものである。

0072

n電極121を形成する所望の領域には、p型コンタクト層118からクラッド層113まで周知のウェットエッチングによりエッチングされており、最終エッチングとして、InP材料のみを選択的にエッチングする処理を実施するため、n型コンタクト層112表面には、n型InGaAs層112b(図13参照)が露出している。
また、所望の領域には、電流狭窄のためのストライプ状のリッジ部もエッチング加工により形成されている。リッジ部の側面から、エッチングによって露出したp型クラッド層117上にかけて、例えばSiO2からなる保護膜119が設けられている。

0073

n型コンタクト層112上には、周知のAuGe系のn電極121が設けられて、n型コンタクト層112に対してオーミック接続している。
p電極120は、リッジ部の最頂部に露出したp型コンタクト層118に接してオーミック接続しており、p電極120を構成する電極メタルは、保護膜119上の所望の領域まで横方向に延長されて、保護膜119の一部を覆うように形成されている。
半絶縁性InP基板110の裏面側には、半田実装用の裏面電極122が設けられている。

0074

ここで、図12の破線で囲まれた領域のn型マルチヘテロ接合層の構成について、図13を用いて説明する。
n型コンタクト層112は、上層側に位置して膜厚が例えば10nmでn型不純物(Si)濃度が例えば1×1018cm−3であるn型InP層112aと、下層側に位置して膜厚が例えば40nmでn型不純物(Si)濃度が例えば1×1018cm−3であるn型InGaAs層112bとが交互に例えば20ペア積層されて合計膜厚が例えば1μmとなったn型マルチヘテロ接合構造をなしている。

0075

上述した通り、n電極形成領域を開口するための半導体エッチングの最終処理として、InP選択エッチングを実施しているため、n電極121はn型InGaAs層に接して形成されているが、オーミック接触が低下する等の問題は生じず、素子の低容量化のためにコンタクト層膜厚が1μmと薄いながらも、n型マルチヘテロ接合構造が適用されたことにより、n型コンタクト層内の横方向抵抗成分が低減された効果で、高周波特性に優れた良質な半導体レーザを提供できる。
第5実施形態の説明ではInP基板上に作製する半導体レーザのn型コンタクト層にn型マルチヘテロ接合構造を適用した例について述べたが、InP基板上に作製する発光ダイオードのn型コンタクト層にn型マルチヘテロ接合構造を適用してもよいことは言うまでもない。

0076

また、第5実施形態では、n型マルチヘテロ接合層の半導体材料の構成として、n型InP/n型InGaAsヘテロ接合層を多層化した構成を用いたが、InGaAsP/InPマルチヘテロ接合層や、InGaAs/InGaAsPマルチヘテロ接合層等といったような、InP基板上に作製可能な他の半導体材料による構成、及びデバイス構造を用いても良いことは言うまでもない。
また、上述した第1実施形態〜第5実施形態では、本発明の半導体光学素子の例として発光素子が示されているが、本発明の半導体光学素子は、化合物半導体を用いた受光素子であってもよい。このような受光素子のn型コンタクト層にn型マルチヘテロ接合層を用いた場合にも、素子抵抗の低減効果によって受光素子の特性向上に効果的である。受光素子の場合には、本発明にいう活性層として受光層を有することになる。

0077

また、上述した第1実施形態〜第5実施形態では、保護膜にSiO2を適用した例について述べたが、この他、SiN、PSG、Al2O3等、半導体素子の製造プロセスにおいて一般的に用いられる絶縁膜を適用しても何ら問題はない。
また、第1実施形態〜第5実施形態を用いて説明したように、本発明にいうn型マルチヘテロ接合層は、バンドギャップエネルギーの異なる半導体材料のヘテロ接合によって、その界面にバンドオフセットに応じた二次元電子ガスを生じることが可能なあらゆる化合物半導体材料で構成することが可能であり、発光波長、デバイス構造、及び半導体材料に応じて、半導体材料を変更したn型マルチヘテロ接合層を各種の半導体光学素子のn型コンタクト層として設けることで、動作電圧が低く、光学特性に優れた半導体光学素子を提供できる。

0078

100,200,600……半導体レーザ、1,60……GaN基板、20……基板、
2,61……n型GaNバッファ層、21……アンドープGaNバッファ層、
3,62……n型コンタクト層、22……n型GaNコンタクト層、
3a,62a……n型Al0.15GaN層、3b,3bb,62b……n型GaN層、3c……アンドープGaN層、4,23,64……n型AlGaNクラッド層、
5,24,63……活性層(発光層)、6,25……p型AlGaNクラッド層、
7,26,65……p型GaNコンタクト層、8,27,66……保護膜、
9,28,67……p電極、10,29,68……n電極、69……裏面電極、
300……発光ダイオード、30……サファイヤ基板、32……n型コンタクト層、
31……アンドープGaNバッファ層、32a……n型Al0.1GaN層、
32b……n型GaN層、33……活性層、34……低Mg濃度のp型GaN層、
35……高Mg濃度のp型GaNコンタクト層、36……透明電極、37……p電極、
38……n電極、900……発光ダイオード、90……n型GaAs基板、
91……n型コンタクト層、91a……n型Al0.2GaAs層、
91b,91bb……n型GaAs層、91c……アンドープGaAs層、
92……活性層、93……低Zn濃度のp型GaAs層、95……p電極、
94……高Zn濃度のp型GaAsコンタクト層、96……n電極、97……裏面電極、1100……半導体レーザ、110……半絶縁性InP基板、
111……n型InPバッファ層、112……n型コンタクト層、
113……n型クラッド層、114……n型ガイド層、115……活性層、
116……p型ガイド層、117……p型クラッド層117、
118……p型コンタクト層、119……保護膜、120……p電極、
121……n電極、122……裏面電極

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