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技術 レーザ増幅システム

出願人 三菱重工業株式会社
発明者 西方伸吾池淵博濱本浩一森岡朋也落合敦司
出願日 2015年9月29日 (5年1ヶ月経過) 出願番号 2015-191345
公開日 2017年4月6日 (3年7ヶ月経過) 公開番号 2017-069323
状態 特許登録済
技術分野 機械的光走査系 レーザ(2)
主要キーワード 方向調整器 冷媒供給ポンプ 冷媒供給機構 破壊対象物 筐体外部側 液化ヘリウム 間歇回転 アクティブミラー
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (20)

課題

レーザ反射スポットの位置を変化させることにより、レーザ利得媒質に作用する熱負荷を分散させるレーザ増幅システムを提供する。

解決手段

種光Aおよび励起光Bを受け取り、前記種光Aおよび前記励起光Bを同軸光Cとして出力する第1光学素子(40;40’)と、前記種光Aを増幅する増幅器(60;60’:60’’)と、前記同軸光Cを前記増幅器(60;60’:60’’)に供給する入力側光学系(50;50’;50’’;50’’’)と、前記入力側光学系(50;50’;50’’;50’’’)を駆動して、前記同軸光Cの前記増幅器(60;60’:60’’)への入射位置65または入射方向Dを変更する駆動機構(80;80’;80’’)と、前記駆動機構(80;80’;80’’)を制御する制御装置90を具備する。

概要

背景

近年、アクティブミラー型の固体レーザステム反射型固体レーザーシステム)の研究開発が行われている。アクティブミラー型の固体レーザシステムでは、ディスクまたは板状のレーザ利得媒質の一部表面が反射膜で覆われている。レーザ光は、反射膜で覆われた表面とは異なる表面からレーザ利得媒質内に導入され、反射膜で反射され、反射膜で覆われた表面とは異なる表面からレーザ利得媒質外に出力される。

ところで、レーザ加工また防衛等の分野において、要求されるレーザ出力が増加し、レーザ利得媒質に作用する熱負荷は、大きくなる傾向がある。

関連する技術として、特許文献1には、固体レーザ装置が記載されている。特許文献1に記載の固体レーザ装置は、固体レーザ利得媒質と、固体レーザ利得媒質を冷却する冷媒と、冷媒を収納する冷媒容器とを備える。固体レーザ利得媒質は、冷媒容器の開口部に配置される。固体レーザ利得媒質が、冷却容器内面に向かって押圧されることにより、冷媒容器の開口部が、固体レーザ利得媒質によって塞がれる。固体レーザ利得媒質は、レーザ反射面が冷媒と接触することにより冷却される。

特許文献2には、レーザ発振器およびレーザ増幅器が記載されている。特許文献2に記載のレーザ発振器およびレーザ増幅器は、光学媒質と、光学媒質に接合されたレーザ利得媒質とを備える。レーザ利得媒質の周囲には、冷却手段が設けられている。冷却手段は、レーザ利得媒質の背面側を冷却する。

特許文献3には、レーザ波長変換装置が記載されている。特許文献3に記載のレーザ波長変換装置は、レーザ共振器と、レーザ共振器内に配置された非線形光学結晶と、非線形光学結晶よりも上流側に配置されたレーザビーム光路シフト用の平行平板透過板と、当該透過板を振動させる振動機構とを備える。なお、非線形光学結晶は、入射されるレーザビームから高調波ビームを生成する結晶である。レーザビーム光路シフト用の平行平板透過板を振動させることにより、レーザビームの光路がシフトする。レーザビームの光路シフトにより、非線形光学結晶内におけるレーザビームの通過経路が変化する。通過経路の変化により、非線形光学結晶の温度上昇が抑制される。

特許文献4には、高調波レーザ装置が記載されている。特許文献4に記載の高調波レーザ装置は、励起用半導体レーザと、集光レンズと、反射ミラーと、固体レーザ媒質と、非線形光学結晶と、出力ミラーを備える。また、高調波レーザ装置は、レーザ光の光軸垂直方向に非線形光学結晶の位置を移動させる移動機構、または、非線形光学結晶上のレーザ光の通過位置をレーザ照射連動して変化させる移動機構付光学素子を含む。移動機構または移動機構付光学素子を用いることにより、非線形光学結晶内におけるレーザビームの通過経路が変化する。通過経路の変化により、非線形光学結晶の温度上昇が抑制される。

特許文献5には、固体レーザ装置が記載されている。特許文献5に記載の固体レーザ装置は、半導体レーザ光源と、ロッドレンズと、VBGと、ボールレンズと、ミラーと、固体レーザ結晶と、波長変換素子と、凹面型ミラーを備える。凹面型ミラーは、レーザの光軸から傾けて配置される。凹面型ミラーを、光軸から傾けて配置することにより、固体レーザ結晶中や波長変換素子中のレーザ光の透過領域が拡大する。レーザ光の透過領域の拡大により、固体レーザ結晶や波長変換素子の温度上昇が抑制される。

概要

レーザの反射スポットの位置を変化させることにより、レーザ利得媒質に作用する熱負荷を分散させるレーザ増幅システムを提供する。種光Aおよび励起光Bを受け取り、前記種光Aおよび前記励起光Bを同軸光Cとして出力する第1光学素子(40;40’)と、前記種光Aを増幅する増幅器(60;60’:60’’)と、前記同軸光Cを前記増幅器(60;60’:60’’)に供給する入力側光学系(50;50’;50’’;50’’’)と、前記入力側光学系(50;50’;50’’;50’’’)を駆動して、前記同軸光Cの前記増幅器(60;60’:60’’)への入射位置65または入射方向Dを変更する駆動機構(80;80’;80’’)と、前記駆動機構(80;80’;80’’)を制御する制御装置90を具備する。A

目的

本発明の目的は、レーザの反射スポットの位置を変化させることにより、レーザ利得媒質に作用する熱負荷を分散させるレーザ増幅システムを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

種光および励起光受け取り、前記種光および前記励起光を同軸光として出力する第1光学素子と、前記同軸光を受け取り、前記励起光を用いて前記種光を増幅し、前記種光の増幅により得られる増幅光を出力する増幅器と、前記第1光学素子と前記増幅器との間に配置され、前記第1光学素子から前記同軸光を受け取り、前記同軸光を前記増幅器に供給する入力側光学系と、前記入力側光学系を駆動して、前記同軸光の前記増幅器への入射位置または入射方向を変更する駆動機構と、前記駆動機構を制御する制御装置とを具備し、前記増幅器は、前記同軸光が導入され、前記種光を増幅する第1レーザ利得媒質と、前記同軸光を反射する第1反射層とを具備し、前記制御装置は、前記駆動機構を制御して、前記入射位置または前記入射方向を変更することにより、前記第1反射層における前記同軸光の反射スポットの位置を移動させるレーザ増幅システム

請求項2

請求項1に記載のレーザ増幅システムであって、前記入力側光学系は、前記同軸光を反射する第1ミラーを含み、前記駆動機構は、前記第1ミラーを揺動または回転させる第1駆動機構を含むレーザ増幅システム。

請求項3

請求項2に記載のレーザ増幅システムであって、前記制御装置は、前記第1ミラーが、第1軸まわりに揺動または回転するように前記第1駆動機構を制御し、前記第1ミラーが、前記第1軸まわりに揺動または回転することにより、前記反射スポットは、前記第1反射層上を移動するレーザ増幅システム。

請求項4

請求項3に記載のレーザ増幅システムであって、前記制御装置は、前記第1ミラーが、前記第1軸とは異なる第2軸まわりに、揺動または回転するように前記第1駆動機構を制御し、前記第1ミラーが、前記第1軸まわりに揺動または回転するとともに、前記第2軸まわりに揺動または回転することにより、前記反射スポットは、前記第1反射層上を2次元的に移動するレーザ増幅システム。

請求項5

請求項2乃至4のいずれか一項に記載のレーザ増幅システムであって、前記入力側光学系は、前記第1ミラーと前記増幅器との間に配置され、前記第1ミラーからの前記同軸光を受け取り、前記同軸光を反射する第2ミラーを含み、前記駆動機構は、前記第2ミラーを揺動または回転させる第2駆動機構を含み、前記制御装置は、前記入射方向を固定した状態で前記入射位置を変化させる平行入射モードを実行するレーザ増幅システム。

請求項6

請求項1乃至5のいずれか一項に記載のレーザ増幅システムであって、前記増幅光を受け取り、前記増幅光を集光し、前記増幅光を定方向に向けて出力する出力側光学系を更に含み、前記出力側光学系は、前記反射スポットの位置の移動に関わらず、前記増幅光を前記定方向に向けて出力するレーザ増幅システム。

請求項7

請求項6に記載のレーザ増幅システムであって、前記出力側光学系は、固定型集光光学系であるレーザ増幅システム。

請求項8

請求項6に記載のレーザ増幅システムであって、前記入力側光学系を構成する入力側光学要素と、前記出力側光学系を構成する出力側光学要素とは、互いに対称的に配置されるレーザ増幅システム。

請求項9

請求項6に記載のレーザ増幅システムであって、前記増幅器からの前記増幅光が入射され、前記増幅光を反射する第3ミラーと、前記第3ミラーからの前記増幅光が入射され、前記増幅光を反射する第4ミラーと、前記第3ミラーを揺動または回転する第3駆動機構と、前記第4ミラーを揺動または回転する第4駆動機構とを更に具備し、前記第3ミラーおよび前記第4ミラーは、前記出力側光学系を構成するレーザ増幅システム。

請求項10

請求項1乃至9のいずれか一項に記載のレーザ増幅システムであって、前記増幅器は、前記第1レーザ利得媒質からの前記同軸光が導入され、前記種光を増幅する第2レーザ利得媒質と、前記同軸光を反射する第2反射層とを具備するレーザ増幅システム。

請求項11

請求項1乃至10のいずれか一項に記載のレーザ増幅システムであって、前記第1レーザ利得媒質を冷却する冷却機構を更に備えるレーザ増幅システム。

請求項12

請求項11に記載のレーザ増幅システムであって、前記冷却機構は、前記第1反射層に接触配置されるヒートシンクを含むレーザ増幅システム。

請求項13

請求項11または12に記載のレーザ増幅システムであって、前記冷却機構は、冷媒流路と、前記冷媒流路に冷媒を供給する冷媒供給機構とを備えるレーザ増幅システム。

請求項14

請求項13に記載のレーザ増幅システムであって、前記冷媒流路は、光学部品に向けて前記冷媒を供給する冷媒放出口を備え、前記冷媒は、前記光学部品を洗浄するレーザ増幅システム。

請求項15

請求項14に記載のレーザ増幅システムであって、前記増幅器を囲む筐体と、前記増幅光を前記筐体の内部から前記筐体の外部に出力する出力窓とを更に備え、洗浄される前記光学部品は、前記出力窓であるレーザ増幅システム。

技術分野

0001

本発明は、レーザ増幅システム、特に、レーザ反射スポットの位置を変化させることにより、レーザ利得媒質に作用する熱負荷を分散させるレーザ増幅システムに関する。

背景技術

0002

近年、アクティブミラー型の固体レーザステム反射型固体レーザーシステム)の研究開発が行われている。アクティブミラー型の固体レーザシステムでは、ディスクまたは板状のレーザ利得媒質の一部表面が反射膜で覆われている。レーザ光は、反射膜で覆われた表面とは異なる表面からレーザ利得媒質内に導入され、反射膜で反射され、反射膜で覆われた表面とは異なる表面からレーザ利得媒質外に出力される。

0003

ところで、レーザ加工また防衛等の分野において、要求されるレーザ出力が増加し、レーザ利得媒質に作用する熱負荷は、大きくなる傾向がある。

0004

関連する技術として、特許文献1には、固体レーザ装置が記載されている。特許文献1に記載の固体レーザ装置は、固体レーザ利得媒質と、固体レーザ利得媒質を冷却する冷媒と、冷媒を収納する冷媒容器とを備える。固体レーザ利得媒質は、冷媒容器の開口部に配置される。固体レーザ利得媒質が、冷却容器内面に向かって押圧されることにより、冷媒容器の開口部が、固体レーザ利得媒質によって塞がれる。固体レーザ利得媒質は、レーザ反射面が冷媒と接触することにより冷却される。

0005

特許文献2には、レーザ発振器およびレーザ増幅器が記載されている。特許文献2に記載のレーザ発振器およびレーザ増幅器は、光学媒質と、光学媒質に接合されたレーザ利得媒質とを備える。レーザ利得媒質の周囲には、冷却手段が設けられている。冷却手段は、レーザ利得媒質の背面側を冷却する。

0006

特許文献3には、レーザ波長変換装置が記載されている。特許文献3に記載のレーザ波長変換装置は、レーザ共振器と、レーザ共振器内に配置された非線形光学結晶と、非線形光学結晶よりも上流側に配置されたレーザビーム光路シフト用の平行平板透過板と、当該透過板を振動させる振動機構とを備える。なお、非線形光学結晶は、入射されるレーザビームから高調波ビームを生成する結晶である。レーザビーム光路シフト用の平行平板透過板を振動させることにより、レーザビームの光路がシフトする。レーザビームの光路シフトにより、非線形光学結晶内におけるレーザビームの通過経路が変化する。通過経路の変化により、非線形光学結晶の温度上昇が抑制される。

0007

特許文献4には、高調波レーザ装置が記載されている。特許文献4に記載の高調波レーザ装置は、励起用半導体レーザと、集光レンズと、反射ミラーと、固体レーザ媒質と、非線形光学結晶と、出力ミラーを備える。また、高調波レーザ装置は、レーザ光の光軸垂直方向に非線形光学結晶の位置を移動させる移動機構、または、非線形光学結晶上のレーザ光の通過位置をレーザ照射連動して変化させる移動機構付光学素子を含む。移動機構または移動機構付光学素子を用いることにより、非線形光学結晶内におけるレーザビームの通過経路が変化する。通過経路の変化により、非線形光学結晶の温度上昇が抑制される。

0008

特許文献5には、固体レーザ装置が記載されている。特許文献5に記載の固体レーザ装置は、半導体レーザ光源と、ロッドレンズと、VBGと、ボールレンズと、ミラーと、固体レーザ結晶と、波長変換素子と、凹面型ミラーを備える。凹面型ミラーは、レーザの光軸から傾けて配置される。凹面型ミラーを、光軸から傾けて配置することにより、固体レーザ結晶中や波長変換素子中のレーザ光の透過領域が拡大する。レーザ光の透過領域の拡大により、固体レーザ結晶や波長変換素子の温度上昇が抑制される。

先行技術

0009

特許第5424320号公報
特許第5330801号公報
特開平7−22686号公報
特開2004−22946号公報
特開2009−259854号公報

発明が解決しようとする課題

0010

本発明の目的は、レーザの反射スポットの位置を変化させることにより、レーザ利得媒質に作用する熱負荷を分散させるレーザ増幅システムを提供することにある。熱負荷の分散により、レーザ利得媒質の温度上昇が抑制される。

0011

この発明のこれらの目的とそれ以外の目的と利益とは以下の説明と添付図面とによって容易に確認することができる。

課題を解決するための手段

0012

以下に、発明を実施するための形態で使用される番号・符号を用いて、課題を解決するための手段を説明する。これらの番号・符号は、特許請求の範囲の記載と発明を実施するための形態との対応関係の一例を示すために、参考として、括弧付きで付加されたものである。よって、括弧付きの記載により、特許請求の範囲は、限定的に解釈されるべきではない。

0013

いくつかの実施形態に係るレーザ増幅システムは、種光(A)および励起光(B)を受け取り、前記種光(A)および前記励起光(B)を同軸光(C)として出力する第1光学素子(40;40’)と、前記同軸光(C)を受け取り、前記励起光(B)を用いて前記種光(A)を増幅し、前記種光(A)の増幅により得られる増幅光(M)を出力する増幅器(60;60’:60’’)と、前記第1光学素子(40;40’)と前記増幅器(60;60’:60’’)との間に配置され、前記第1光学素子(40;40’)から前記同軸光(C)を受け取り、前記同軸光(C)を前記増幅器(60;60’:60’’)に供給する入力側光学系(50;50’;50’’;50’’’)と、前記入力側光学系(50;50’;50’’;50’’’)を駆動して、前記同軸光(C)の前記増幅器(60;60’:60’’)への入射位置(65)または入射方向(D)を変更する駆動機構(80;80’;80’’)と、前記駆動機構(80;80’;80’’)を制御する制御装置(90)とを具備する。前記増幅器(60;60’:60’’)は、前記同軸光(C)が導入され、前記種光(A)を増幅する第1レーザ利得媒質(62)と、前記同軸光(C)を反射する第1反射層(67)とを具備する。前記制御装置(90)は、前記駆動機構(80;80’;80’’)を制御して、前記入射位置(65)または前記入射方向(D)を変更することにより、前記第1反射層(67)における前記同軸光(C)の反射スポット(68)の位置を移動させる。

0014

上記レーザ増幅システムにおいて、前記入力側光学系(50;50’’;50’’’)は、前記同軸光(C)を反射する第1ミラー(50;50’’;50−1)を含んでいてもよい。前記駆動機構(80;80’’)は、前記第1ミラー(50;50’’;50−1)を揺動または回転させる第1駆動機構(80;80’’;80−1)を含んでいてもよい。

0015

請求項2に記載のレーザ増幅システムであって、
上記レーザ増幅システムにおいて、前記制御装置(90)は、前記第1ミラー(50;50’’;50−1)が、第1軸(X;X1;AX1)まわりに揺動または回転するように前記第1駆動機構(80;80’’;80−1)を制御してもよい。前記第1ミラー(50;50’’;50−1)が、前記第1軸(X;X1;AX1)まわりに揺動または回転することにより、前記反射スポット(68)は、前記第1反射層(67)上を移動してもよい。

0016

上記レーザ増幅システムにおいて、前記制御装置(90)は、前記第1ミラー(50’’)が、前記第1軸(AX1)とは異なる第2軸(AX2)まわりに、揺動または回転するように前記第1駆動機構(80’’)を制御してもよい。前記第1ミラー(50’’)が、前記第1軸(AX1)まわりに揺動または回転するとともに、前記第2軸(AX2)まわりに揺動または回転することにより、前記反射スポット(68)は、前記第1反射層(67)上を2次元的に移動してもよい。

0017

上記レーザ増幅システムにおいて、前記入力側光学系は、前記第1ミラー(50−1)と前記増幅器(60;60’:60’’)との間に配置され、前記第1ミラー(50−1)からの前記同軸光(C)を受け取り、前記同軸光(C)を反射する第2ミラー(50−2)を含んでいてもよい。また、前記駆動機構(80)は、前記第2ミラー(50−2)を揺動または回転させる第2駆動機構(80−2)を含んでいてもよい。また、前記制御装置(90)は、前記入射方向(D)を固定した状態で前記入射位置(65)を変化させる平行入射モードを実行してもよい。

0018

上記レーザ増幅システムにおいて、前記増幅光(M)を受け取り、前記増幅光(M)を集光し、前記増幅光(M)を定方向に向けて出力する出力側光学系(55;55’)を更に含んでもよい。前記出力側光学系(55;55’)は、前記反射スポット(68)の位置の移動に関わらず、前記増幅光(M)を前記定方向(F)に向けて出力してもよい。

0019

上記レーザ増幅システムにおいて、前記出力側光学系(55’)は、固定型集光光学系であってもよい。

0020

上記レーザ増幅システムにおいて、前記入力側光学系(50’’’)を構成する入力側光学要素と、前記出力側光学系(55)を構成する出力側光学要素とは、互いに対称的に配置されてもよい。

0021

上記レーザ増幅システムにおいて、前記増幅器(60;60’:60’’)からの前記増幅光(M)が入射され、前記増幅光(M)を反射する第3ミラー(55−3)と、前記第3ミラー(55−3)からの前記増幅光(M)が入射され、前記増幅光(M)を反射する第4ミラー(55−4)と、前記第3ミラー(55−3)を揺動または回転する第3駆動機構(85−3)と、前記第4ミラー(55−4)を揺動または回転する第4駆動機構(85−4)とを更に具備してもよい。前記第3ミラー(55−3)および前記第4ミラー(55−4)は、前記出力側光学系(55)を構成してもよい。

0022

上記レーザ増幅システムにおいて、前記増幅器(60’;60’’)は、前記第1レーザ利得媒質(62)からの前記同軸光(C)が導入され、前記種光(A)を増幅する第2レーザ利得媒質(62−2)と、前記同軸光(C)を反射する第2反射層(67−2)とを具備してもよい。

0023

上記レーザ増幅システムにおいて、前記第1レーザ利得媒質(62)を冷却する冷却機構(70)を更に備えてもよい。

0024

上記レーザ増幅システムにおいて、前記冷却機構(70)は、前記第1反射層(67)に接触配置されるヒートシンク(70)を含んでいてもよい。

0025

上記レーザ増幅システムにおいて、前記冷却機構(70)は、冷媒流路(72)と、前記冷媒流路(72)に冷媒を供給する冷媒供給機構(74)とを備えてもよい。

0026

上記レーザ増幅システムにおいて、前記冷媒流路(72)は、光学素子に向けて前記冷媒を供給する冷媒放出口(101A、101B)を備えてもよい。前記冷媒は、前記光学素子を洗浄してもよい。

0027

上記レーザ増幅システムにおいて、前記増幅器(60;60’:60’’)を囲む筐体(100)と、前記増幅光(M)を前記筐体(100)の内部から前記筐体(100)の外部に出力する出力窓(110)とを更に備えてもよい。洗浄される前記光学部品は、前記出力窓(110)であってもよい。

発明の効果

0028

本発明により、レーザの反射スポットの位置を変化させることにより、レーザ利得媒質に作用する熱負荷を分散させるレーザ増幅システムが提供できる。

図面の簡単な説明

0029

図1は、比較例におけるレーザ増幅器を模式的に示す図である。図1の上側の図は、側面図であり、図1の下側の図は、底面図である。
図2は、別の比較例におけるレーザ共振器を模式的に示す図である。
図3Aは、第1の実施形態のレーザ増幅システムを模式的に示す平面図である。
図3Bは、第1の実施形態のレーザ増幅システムを模式的に示す側面図である。
図3Cは、第1の実施形態の第1変形例のレーザ増幅システムを模式的に示す平面図である。
図3Dは、第1の実施形態の第2変形例のレーザ増幅システムを模式的に示す平面図である。
図3Eは、第1の実施形態の第3変形例のレーザ増幅システムを模式的に示す平面図である。
図3Fは、第1の実施形態の第3変形例のレーザ増幅システムを模式的に示す側面図である。
図3Gは、第1の実施形態の第4変形例のレーザ増幅システムを模式的に示す平面図である。
図3Hは、第1の実施形態の第4変形例のレーザ増幅システムを模式的に示す側面図である。
図3Iは、第1の実施形態の第4変形例のレーザ増幅システムを模式的に示す平面図である。
図3Jは、第1の実施形態の第4変形例のレーザ増幅システムを模式的に示す側面図である。
図3Kは、第1の実施形態の第5変形例のレーザ増幅システムを模式的に示す平面図である。
図3Lは、第1の実施形態の第5変形例のレーザ増幅システムを模式的に示す平面図である。
図3Mは、第1の実施形態の第5変形例のレーザ増幅システムを模式的に示す平面図である。
図4Aは、第2の実施形態のレーザ増幅システムを模式的に示す平面図である。
図4Bは、第2の実施形態のレーザ増幅システムを模式的に示す側面図である。
図4Cは、平行入射モードの1例を模式的に示す図である。
図4Dは、第2の実施形態の第1変形例のレーザ増幅システムを模式的に示す平面図である。
図4Eは、第2の実施形態の第1変形例のレーザ増幅システムを模式的に示す側面図である。
図4Fは、第2の実施形態の第2変形例のレーザ増幅システムを模式的に示す平面図である。
図5Aは、第3の実施形態のレーザ増幅システムを模式的に示す平面図である。
図5Bは、第3の実施形態のレーザ増幅システムを模式的に示す側面図である。
図5Cは、第3の実施形態の第1変形例のレーザ増幅システムを模式的に示す平面図である。
図5Dは、第3の実施形態の第1変形例のレーザ増幅システムを模式的に示す側面図である。
図5Eは、第3の実施形態の第2変形例のレーザ増幅システムを模式的に示す平面図である。
図5Fは、第3の実施形態の第2変形例のレーザ増幅システムを模式的に示す側面図である。
図5Gは、第3の実施形態の第3変形例のレーザ増幅システムを模式的に示す平面図である。
図6Aは、第4の実施形態のレーザ増幅システムを模式的に示す平面図である。
図6Bは、第4の実施形態のレーザ増幅システムを模式的に示す断面図である。

実施例

0030

以下、実施形態に係るレーザ増幅システムに関して、添付図面を参照して説明する。

0031

(発明者によって認識された事項
図1および図2を参照して、発明者によって認識された事項について説明する。

0032

図1は、比較例におけるレーザ増幅器1を模式的に示す図である。図1の上側の図は、側面図であり、図1の下側の図は、底面図である。

0033

図1において、レーザ増幅器1は、レーザ利得媒質2と、反射膜3とを備える。種光4は、レーザ利得媒質2に導入され、反射スポット6の位置において、反射膜3によって反射される。励起光5は、レーザ利得媒質2に導入され、反射スポット6の位置において、反射膜3によって反射される。種光4の一部および励起光5の一部は、レーザ利得媒質2によって吸収され熱に変換される。

0034

ところで、図1に記載の例のように、レーザ増幅器1では、種光4と励起光5とがレーザ利得媒質2における同じ場所に照射される必要がある。このため、一般的には、種光4の光路および励起光5の光路は、固定化されており、時間に応じて変化しない。

0035

したがって、種光4の光路内および励起光5の光路内では、レーザ利得媒質2の熱負荷(温度上昇)が大きい。特に、反射スポット6の周辺領域において、熱負荷(温度上昇)が大きくなる。

0036

図2は、別の比較例におけるレーザ共振器10を模式的に示す図である。

0037

レーザ共振器10は、共振器ミラー11と、レーザ利得媒質13と、平行平板透過板14と、非線形光学結晶15と、共振器ミラー12と、レーザ励起用のランプ18とを備える。共振器ミラー11、12は、周波数fのレーザ光に対し高い反射率を示し、周波数2fのレーザ光に対し高い透過率を示す。レーザ利得媒質13は、周波数fのレーザ光を生成する。平行平板透過板14は、レーザ光の光路を、光の屈折現象を用いて、変更する。非線形光学結晶15は、周波数fのレーザ光を、周波数2fのレーザ光に変換する。レーザ励起用のランプ18は、レーザ利得媒質13を励起する。

0038

レーザ励起用のランプ18を用いて、レーザ利得媒質13内で生成された周波数fのレーザ光は、平行平板透過板14に導入され、平行平板透過板14を通過する。平行平板透過板14が、図2破線で示される第1位置にある時には、レーザ光は、光路16を通って、非線形光学結晶15を通過する。他方、平行平板透過板14が、図2実線で示される第2位置にある時には、レーザ光は、光路17を通って、非線形光学結晶15を通過する。光路16または光路17を通って、非線形光学結晶15を通過するレーザ光は、周波数2fのレーザ光に変換される。そして、周波数2fのレーザ光は、共振器ミラー12を透過して、レーザ共振器10の外部に向けて取り出される。

0039

図2に記載の例では、非線形光学結晶15を通過するレーザ光の光路が、(光路16と光路17との間で)変更されるため、非線形光学結晶15の温度上昇が抑制される。しかし、図2に記載の例は、レーザ共振器に適用される温度上昇抑制技術を示しており、レーザ増幅器に適用可能な温度上昇抑制技術を示していない。例えば、レーザ増幅器の場合、異なる周波数のレーザ光(種光および励起光)が同じ場所に照射されるように、レーザ利得媒質に導入される必要がある。しかし、図2の記載の例は、このような場合に適していない。例えば、平行平板透過板の揺動を用いた光路変更では、周波数の異なる2つの光が、互いに分離されてしまうおそれ、換言すれば、同軸光が維持されないおそれがある。

0040

また、上述の特許文献4もレーザ増幅器に適用可能な温度上昇抑制技術を示していない。例えば、特許文献4には、移動機構付光学素子22の移動による光軸のずれについて記載されている。特許文献4に記載の技術を増幅器に適用した場合には、光軸のずれにより、同軸光が維持されないおそれがある。

0041

なお、図1、および、図2は、発明者によって認識された事項を説明するための図であって、公知の課題等を示すものではない。

0042

(第1の実施形態)
図3Aおよび図3Bを参照して、第1の実施形態に係るレーザ増幅システム30について説明する。図3Aは、レーザ増幅システム30を模式的に示す平面図、図3Bは、レーザ増幅システム30を模式的に示す側面図(図3Aを矢印T方向に沿って見た時の側面図)である。なお、図3Bには、図面の複雑化を避けるため、入力側光学系50および増幅器60以外の構成要素については、記載が省略されている。

0043

レーザ増幅システム30は、第1光学素子40と、入力側光学系50と、増幅器60と、駆動機構80と、制御装置90とを備える。レーザ増幅システム30は、種光源98、または、励起光源99のうちの少なくとも一方を含んでいてもよい。

0044

光源
種光源98は、増幅されるべき種光Aの光源である。種光Aは、波長λ1を有する。種光Aは、第1光学素子40に入射される。なお、種光源98と第1光学素子40との間には、1つまたは複数の光学素子が配置されてもよい。

0045

励起光源99は、後述の第1レーザ利得媒質62を励起する励起光Bの光源である。励起光Bは、種光Aの波長λ1とは異なる波長λ2を有する。励起光の波長λ2は、種光の波長λ1より大きくてもよいし、種光の波長λ1より小さくてもよい。励起光Bは、第1光学素子40に入射される。なお、励起光源99と第1光学素子40との間には、1つまたは複数の光学素子が配置されてもよい。

0046

(第1光学素子)
第1光学素子40は、種光Aおよび励起光Bを受け取り、種光Aおよび励起光Bを同軸光Cとして出力する。本明細書において、「同軸」とは、種光Aの進行方向が、励起光Bの進行方向と同じであり(種光Aの進行方向が、励起光Bの進行方向と実質的に同じである場合を含む)、かつ、種光Aの少なくとも一部と励起光Bの少なくとも一部とがオーバーラップしている状態を意味する。すなわち、同軸光Cは、種光Aおよび励起光Bを含み、同軸光Cを構成する種光Aの進行方向と、同軸光Cを構成する励起光Bの進行方向とは同じ(実質的に同じ)であり、同軸光Cを構成する種光Aの少なくとも一部と、同軸光Cを構成する励起光Bの少なくとも一部とは、互いにオーバーラップしている。同軸光Cにおいて、励起光Bの光路が、種光Aの光路を完全に包含していてもよい。例えば、励起光Bの進行方向に垂直な断面における励起光Bの直径は、種光Aの進行方向に垂直な断面における種光Aの直径よりも大きくてもよい。同軸光Cにおいて、励起光Bの中心軸と、種光Aの中心軸とは、互いに一致していてもよいし、互いに多少オフセットしていてもよい。

0047

第1光学素子40は、例えば、ダイクロイックミラーである。図3Aに記載の例では、ダイクロイックミラー(第1光学素子40)は、波長λ1の種光Aを透過し、波長λ2の励起光Bを反射するミラーである。代替的に、ダイクロイックミラー(第1光学素子40)は、波長λ1の種光Aを反射し、波長λ2の励起光Bを透過するミラーであってもよい。後者の場合、図3Aにおいて、種光源98の位置を、図3Aにおける励起光源99の位置に変更し、励起光源99の位置を、図3Aにおける種光源98の位置に変更すればよい。

0048

(入力側光学系)
入力側光学系50は、第1光学素子40と増幅器60との間に配置される光学系である。入力側光学系50は、第1光学素子40から同軸光Cを受け取る。また、入力側光学系50は、増幅器60に同軸光Cを供給する。

0049

図3Aおよび図3Bに記載の例では、入力側光学系50は、ポリゴンミラー(第1ポリゴンミラー)を含む。ポリゴンミラーでは、例えば、正多角形柱のそれぞれの側面にミラーが配置されている。ポリゴンミラーが、X軸まわりに回転することにより、ポリゴンミラーによって反射された同軸光Cの進行方向が変化する。例えば、図3Bにおいて、光路C1は、ポリゴンミラーが第1の位置にあるときの同軸光Cの光路を示し、光路C2は、ポリゴンミラーが第2の位置にあるときの同軸光Cの光路を示す。

0050

図3Aに記載の例では、ポリゴンミラーの回転は、駆動機構80(第1駆動機構)によって行われる。図3Aに記載の例では、駆動機構80は、モータ81と出力軸82とによって構成され、出力軸82とポリゴンミラーとが機械的に連結されている。なお、モータ81とポリゴンミラーとの間には、適宜の動力伝達機構が配置されてもよい。

0051

駆動機構80は、制御装置90からの指令信号(例えば、電気信号)に基づいて駆動される。図3Aに記載の例では、制御装置90と駆動機構80とは電気的に接続されており、駆動機構80は、制御装置90からの指令信号に基づいて、ポリゴンミラー(入力側光学系50)を駆動する。駆動機構80は、ポリゴンミラーを、例えば、X軸まわりに定角速度で回転させる。

0052

なお、入力側光学系50は、ポリゴンミラーに加えて、他の光学素子を含んでいてもよい。

0053

(増幅器)
増幅器60は、入力側光学系50から同軸光Cを受け取る。増幅器60は、第1レーザ利得媒質62と、第1反射層67とを含む。

0054

第1レーザ利得媒質62は、励起光Bによって、エネルギ状態が高い状態に励起される。また、種光Aが励起状態の第1レーザ利得媒質62を通過することにより、エネルギ誘導放出される。その結果、種光Aが増幅される。増幅された種光Aは、増幅光Mとして、増幅器60から出力される。なお、本明細書では、増幅器から出力されるレーザ光を「増幅光」と呼ぶ。

0055

第1レーザ利得媒質62として固体のレーザ利得媒質を用いてもよい。第1レーザ利得媒質62として固体のレーザ利得媒質を用いる場合、固体のレーザ利得媒質として、例えば、イッテルビウム価イオン(Yb3+)を含んだイットリウムアルミニウムガーネット(YAG)が選択されてもよい。代替的に、第1レーザ利得媒質62として液体のレーザ利得媒質を用いてもよい。第1レーザ利得媒質62として液体のレーザ利得媒質を用いる場合、液体のレーザ利得媒質として、例えば、蛍光性有機色素(例えば、オキサジン色素)が溶剤(例えば、アルコール)に融解した液体が選択されてもよい。

0056

第1レーザ利得媒質62は、同軸光Cが入射する側の表面63、および、第1反射層67に接触配置される表面64を含む。

0057

第1反射層67は、第1レーザ利得媒質62の表面64に接して配置される。第1反射層67は、同軸光Cを反射する。第1反射層67は、反射膜であってもよいし、反射フィルムであってもよいし、反射コーティングであってもよい。第1反射層67は、例えば、誘電体多層膜である。

0058

図3Aおよび図3Bから把握されるように、ポリゴンミラー(入力側光学系50)が駆動されることにより、同軸光Cの増幅器60(第1レーザ利得媒質62)への入射位置65または入射方向Dが変更される。図3Aおよび図3Bに記載の例では、入射位置65および入射方向Dの両者が変更される。なお、入射方向Dは、表面63(および第1反射層67)に対して傾斜している。換言すれば、入射方向Dの表面63に対する入射角は、例えば、0度より大きく90度より小さい。

0059

入射位置65または入射方向Dが変更されることにより、第1反射層67における反射スポット68の位置が移動する。図3Bに記載の例では、光路C1に対応する反射スポット68が、反射スポット68D1であり、光路C2に対応する反射スポット68が、反射スポット68D2である。なお、ポリゴンミラーをX軸まわりにR方向(図3Aを参照。)に連続的に回転させる場合、反射スポット68の位置は、符号68D1によって示される位置から、符号68D2によって示される位置に向けて連続的に移動する(図3Bにおいて符号Eで示される矢印を参照)。そして、ポリゴンミラーの回転により、同軸光Cが、ポリゴンミラーの角部51(図3Bを参照)を通過する時、反射スポット68の位置は、符号68D2によって示される位置から、符号68D1によって示される位置に不連続的に移動する。

0060

なお、ポリゴンミラーのX軸まわりの回転は、連続回転であっても間歇回転であってもよい。ポリゴンミラーを間歇回転させる場合、反射スポット68の位置は、符号68D1によって示される位置から、符号68D2によって示される位置に向けて間歇的に移動する。ただし、より均質な増幅光Mを得るためには、ポリゴンミラーを間歇回転させるより、ポリゴンミラーを連続回転させる方が好ましい。

0061

第1の実施形態では、レーザ増幅システム30の作動中に(換言すれば、増幅光Mの出力中に)、入力側光学系50が駆動される。より具体的には、第1の実施形態では、レーザ増幅システム30の作動中に、入力側光学系50を構成する光学素子(例えば、ポリゴンミラー等)の位置または角度が変化する(例えば、位置または角度が周期的に変化する)。そして、入力側光学系50が駆動されることにより、第1反射層67における同軸光Cの反射スポット68の位置が移動する。その結果、第1レーザ利得媒質62に作用する熱負荷が分散される。

0062

また、第1の実施形態では、入力側光学系50が、ポリゴンミラーによって構成されている。このため、例えば、平行平板透過板の揺動を用いる場合と比較して、種光Aと励起光Bとの間の軸ずれが抑制される。その結果、同軸光Cを構成する種光Aの第1レーザ利得媒質への入射位置(または入射方向)と、同軸光Cを構成する励起光Bの第1レーザ利得媒質への入射位置(または入射方向)との間のずれが抑制される。

0063

さらに、入力側光学系50として、ポリゴンミラーを採用する場合、図3Bに示されるように、反射スポット68の位置は、周期的に変化する。より具体的には、反射スポットの位置は、符号68D1によって示される位置から符号68D2によって示される位置に向けて移動し、当該移動が周期的に繰り返される。これに対し、入力側光学系50として、揺動するミラーを採用する場合には、反射スポット68の位置は、符号68D1によって示される位置と符号68D2によって示される位置との間を、周期的に往復移動する。後者の例(揺動するミラーの例)では、符号68D1で示される位置と符号68D2によって示される位置との間の中間部分が、符号68D1で示される位置に対応する部分(端部分)または符号68D2で示される位置に対応する部分(端部分)よりも、同軸光によって加熱され易い。これに対し、前者の例(ポリゴンミラーの例)では、当該中間部分の同軸光による加熱と、当該端部分の同軸光による加熱とが、同程度となり易い。このため、前者の例(ポリゴンミラーの例)の方が、後者の例(揺動するミラーの例)よりも、均質な増幅光を得る観点からみて、より有利である。

0064

(第1の実施形態の第1変形例)
図3Cは、第1の実施形態の第1変形例のレーザ増幅システム30Aを模式的に示す平面図である。なお、第1変形例のレーザ増幅システム30Aにおいて、第1の実施形態のレーザ増幅システム30の構成要素と同じ機能を有する構成要素については、同じ図番を付与し、繰り返しの説明を省略する。

0065

図3Cに記載の例では、図3Aの第1光学素子40が、第1光学素子40’に置換されている。図3Cにおけるその他の構成は、図3Aにおける構成と同様である。

0066

第1光学素子40’は、例えば、回折格子である。第1光学素子40’は、種光Aおよび励起光Bを受け取り、種光Aおよび励起光Bを同軸光Cとして出力する。第1光学素子40’(回折格子)には、波長λ1の種光Aおよび波長λ2の励起光Bが、互いに異なる入射角度で入射される。また、第1光学素子40’(回折格子)からは、同軸光Cが出力される。なお、図3Cに記載の例では、第1光学素子40’は、反射型の回折格子であるが、代替的に、透過型の回折格子が採用されてもよい。

0067

(第1の実施形態の第2変形例)
図3Dは、第1の実施形態の第2変形例のレーザ増幅システム30Bを模式的に示す平面図である。なお、第2変形例のレーザ増幅システム30Bにおいて、第1の実施形態のレーザ増幅システム30の構成要素と同じ機能を有する構成要素については、同じ図番を付与し、繰り返しの説明を省略する。

0068

図3Dに記載の例では、図3Aの入力側光学系50が、入力側光学系50’に置換され、駆動機構80が、駆動機構80’(第1駆動機構)に置換されている。図3Dにおけるその他の構成は、図3Aにおける構成と同様である。

0069

入力側光学系50’は、第1光学素子40と増幅器60との間に配置される光学系である。入力側光学系50’は、第1光学素子40から同軸光Cを受け取る。また、入力側光学系50’は、増幅器60に同軸光Cを供給する。図3Dに記載の例では、入力側光学系50’は、光ファイバーを含む。光ファイバーの出射側の端部は、駆動機構80’(例えば、マニピュレータ)に接続されている。駆動機構80’の駆動により、光ファイバーの出射側の端部は、連続的または間歇的に移動する。光ファイバーが、図3Dにおいて実線で示される位置にある時には、同軸光Cは、光路C1に沿って進行する。そして、同軸光Cは、反射スポット68D1において反射される。他方、光ファイバーが、図3Dにおいて破線で示される位置にある時には、同軸光Cは、光路C2に沿って進行する。そして、同軸光Cは、反射スポット68D2において反射される。

0070

図3Dに記載の第2変形例では、第1反射層67における同軸光Cの反射スポット68の位置が移動する。その結果、第1レーザ利得媒質62に作用する熱負荷が分散される。また、第2変形例では、入力側光学系50’が、光ファイバーによって構成されている。このため、例えば、平行平板透過板の揺動を用いる場合と比較して、種光Aと励起光Bとの間の軸ずれが抑制される。

0071

なお、入力側光学系として、プリズムを用いることも可能である。しかし、入力側光学系に、屈折を利用する光学素子(プリズム等)が含まれる場合、屈折により種光Aと励起光Bとが分離されるおそれがある。このため、種光Aの波長λ1と、励起光Bの波長λ2との違いが大きくない場合を除いて、入力側光学系には、屈折を利用する光学素子が含まれない方がよい。

0072

(第1の実施形態の第3変形例)
図3Eは、第1の実施形態の第3変形例のレーザ増幅システム30Cを模式的に示す平面図である。また、図3Fは、第1の実施形態の第3変形例のレーザ増幅システム30Cを模式的に示す側面図である。なお、第3変形例のレーザ増幅システム30Cにおいて、第1の実施形態のレーザ増幅システム30の構成要素と同じ機能を有する構成要素については、同じ図番を付与し、繰り返しの説明を省略する。

0073

図3Eおよび図3Fに記載の例では、図3Aおよび図3Bの増幅器60が、増幅器60’に置換されている。図3Eおよび図3Fにおけるその他の構成は、図3Aおよび図3Bにおける構成と同様である。

0074

増幅器60’は、第1段目増幅ユニット60−1と、第2段目の増幅ユニット60−2とを備える。第1段目の増幅ユニット60−1は、第1レーザ利得媒質62と第1反射層67とを含む。第1レーザ利得媒質62、第1反射層67は、図3Aおよび図3Bに記載された第1レーザ利得媒質62、第1反射層67と、それぞれ同一である。よって、第1レーザ利得媒質62、第1反射層67について、繰り返しとなる説明は省略する。

0075

第2段目の増幅ユニット60−2は、第2レーザ利得媒質62−2と第2反射層67−2とを含む。第2レーザ利得媒質62−2は、励起光Bによって、エネルギ状態が高い状態に励起される。また、種光Aが励起状態の第2レーザ利得媒質62−2を通過することにより、エネルギが誘導放出される。その結果、種光Aが増幅される。第2レーザ利得媒質62−2の材質は、第1レーザ利得媒質62の材質と同じであってもよいし、異なっていてもよい。図3Eおよび図3Fに記載の例では、第2レーザ利得媒質62−2は、第1レーザ利得媒質62から離間して配置されている。

0076

第2レーザ利得媒質62−2は、同軸光Cが入射する側の表面63−2、および、第2反射層67−2に接触配置される表面64−2を含む。

0077

第2反射層67−2は、第2レーザ利得媒質62−2の表面64−2に接して配置される。第2反射層67−2は、同軸光Cを反射する。第2反射層67−2の材質は、第1反射層67の材質と同じであってもよいし、異なっていてもよい。

0078

図3Eおよび図3Fから把握されるように、入力側光学系50が駆動されることにより、同軸光Cの第2レーザ利得媒質62−2への入射位置65−2または入射方向D’が変更される。図3Eおよび図3Fに記載の例では、入射位置65−2および入射方向D’の両者が変更される。

0079

また、入射位置65−2または入射方向D’が変更されることにより、第2反射層67−2における反射スポット68−2の位置が移動する。図3Fに記載の例では、光路C1に対応する反射スポット68−2が、反射スポット68D1−2であり、光路C2に対応する反射スポット68−2が、反射スポット68D2−2である。なお、入力側光学系50をX軸まわりにR方向に連続的に回転させる場合、反射スポット68−2の位置は、符号68D1−2によって示される位置から、符号68D2−2によって示される位置に向けて連続的に移動する(図3Fにおいて符号E’で示される矢印を参照)。そして、入力側光学系50の回転により、同軸光Cが、ポリゴンミラーの角部51を通過する時、反射スポット68−2の位置は、符号68D2−2によって示される位置から、符号68D1−2によって示される位置に不連続的に移動する。

0080

第1の実施形態の第3変形例では、第2反射層67−2における同軸光Cの反射スポット68−2の位置が移動する。その結果、第2レーザ利得媒質62−2に作用する熱負荷が分散される。また、第3変形例では、増幅器が、第1段目の増幅ユニット60−1と、第2段目の増幅ユニット60−2とを含む。このため、第3変形例では、図3Aおよび図3Bに記載の例と比較して、種光の増幅率の高いレーザ増幅システムを実現することができる。

0081

なお、図3Eおよび図3Fに記載の例では、増幅ユニットの数が2つであるが、増幅ユニットの数は3つ以上であってもよい。また、図3Eおよび図3Fに記載の例では、入力側光学系50が、ポリゴンミラーによって構成されている。代替的に、入力側光学系50が、図3Dに記載の光ファイバー、あるいは、ポリゴンミラー以外のミラー(例えば、ガルバノミラーピエゾミラー、MEMSミラー)によって構成されてもよい。

0082

(第1の実施形態の第4変形例)
図3Gは、第1の実施形態の第4変形例のレーザ増幅システム30Dを模式的に示す平面図である。また、図3Hは、第1の実施形態の第4変形例のレーザ増幅システム30Dを模式的に示す側面図である。なお、第4変形例のレーザ増幅システム30Dにおいて、第1の実施形態のレーザ増幅システム30の構成要素と同じ機能を有する構成要素については、同じ図番を付与し、繰り返しの説明を省略する。

0083

図3Gおよび図3Hに記載の例では、図3Aおよび図3Bの入力側光学系50が、入力側光学系50’’に置換され、図3Aおよび図3Bの駆動機構80が、駆動機構80’’(第1駆動機構)に置換されている。図3Gおよび図3Hにおけるその他の構成は、図3Aおよび図3Bにおける構成と同様である。

0084

入力側光学系50’’は、第1光学素子40と増幅器60との間に配置される光学系である。入力側光学系50’’は、第1光学素子40から同軸光Cを受け取る。また、入力側光学系50’’は、増幅器60に同軸光Cを供給する。図3Gおよび図3Hに記載の例では、入力側光学系50’’は、ミラー(第1ミラー)を含む。ミラーは、例えば、ガルバノミラー(ミラーを軸まわりに揺動させる形式のミラー)、ピエゾミラー(ピエゾ素子によって揺動駆動されるミラー)、または、MEMSミラー(MicroElectro Mechanical Systemによって駆動されるミラー)である。

0085

図3Gおよび図3Hに記載のミラー(入力側光学系50’’)は、駆動機構80’’に接続され、駆動機構80’’によって駆動される。ミラーがピエゾミラーである場合、駆動機構80’’は、ピエゾ素子を含む。ミラーがMEMSミラーである場合、駆動機構80’’は、MEMS素子を含む。駆動機構80’’の駆動により、ミラーは、連続的または間歇的に回転または揺動する。

0086

図3Gに記載の例では、駆動機構80’’は、ミラー(入力側光学系50’’)を、第1軸AX1まわりに揺動させる。第1軸AX1は、第1反射層67の反射面に平行であってもよいし、非平行であってもよい。ミラー(入力側光学系50’’)が、第1軸AX1まわりに揺動することにより、反射スポット68は、図3Hの矢印E1で示される方向に平行な方向に移動する。

0087

図3Gに記載の例では、駆動機構80’’は、ミラー(入力側光学系50’’)を、第2軸AX2まわりにも揺動させる。第2軸AX2は、第1軸AX1とは異なる軸である。第2軸AX2は、第1軸AX1に垂直な軸であってもよいし、第1軸AX1に垂直な軸、かつ、第1反射層67の反射面に平行な軸であってもよい。ミラー(入力側光学系50’’)が、第2軸AX2まわりに揺動することにより、反射スポット68は、図3Gの矢印E2で示される方向に平行な方向に移動する。

0088

図3Gおよび図3Hに記載の第4変形例では、第1反射層67における同軸光Cの反射スポット68の位置が移動する。その結果、第1レーザ利得媒質62に作用する熱負荷が分散される。また、第4変形例では、ミラー(入力側光学系50’’)が、第1軸AX1まわりに揺動または回転するとともに、第2軸AX2まわりに揺動または回転する。このため、第1反射層67における同軸光Cの反射スポット68は、第1反射層67上を2次元的に移動する。その結果、第1レーザ利得媒質62に作用する熱負荷がより一層分散される。また、第4変形例では、入力側光学系50’’が、ミラーによって構成されている。このため、平行平板透過板の揺動を用いる場合と比較して、種光Aと励起光Bとの間の軸ずれが抑制される。

0089

なお、第4変形例では、ミラー(入力側光学系50’’)が、第1軸AX1まわりに揺動または回転するとともに、第2軸AX2まわりに揺動または回転する例について説明した。しかし、ミラー(入力側光学系50’’)の揺動または回転は、1つの軸まわりのみで行われてもよい。図3Iおよび図3Jに記載の例では、ミラーは、第1軸AX1まわりに揺動または回転するが、第1軸AX1とは異なる軸まわりには揺動または回転しない。この場合、ミラー(入力側光学系50’’)が第1軸AX1まわりに揺動または回転することにより、反射スポット68は、第1反射層67上を1次元的に、すなわち、直線的に移動する。なお、図3Iおよび図3Jに記載の例では、図3Gおよび図3Hに記載の例と比較して、駆動機構80’’をより簡素化することが可能である。

0090

(第1の実施形態の第5変形例)
図3K乃至図3Mは、第1の実施形態の第5変形例のレーザ増幅システム30Eを模式的に示す平面図である。なお、第5変形例のレーザ増幅システム30Eにおいて、第1の実施形態のレーザ増幅システム30の構成要素と同じ機能を有する構成要素については、同じ図番を付与し、繰り返しの説明を省略する。

0091

図3K乃至図3Mに記載の例では、増幅器60に冷却機構70が配置されている点で、図3Aに記載の例と異なる。図3K乃至図3Mにおけるその他の構成は、図3Aにおける構成と同様である。冷却機構70は、増幅器60(特に、第1レーザ利得媒質62等のレーザ利得媒質)を冷却する機構である。

0092

図3Kに記載の例では、冷却機構70は、ヒートシンクを含む。ヒートシンクは、熱伝導率の高い材料、例えば、金属材料によって構成される。図3Kに記載の例では、ヒートシンク(冷却機構70)は、第1レーザ利得媒質62の裏面側(第1反射層67が設けられている側)に配置されている。ヒートシンクは、第1反射層67に接触配置されている。

0093

図3Kに記載の例では、冷却機構70によって、第1レーザ利得媒質62の温度上昇が、より一層抑制される。なお、冷却機構70は、図3C図3D図3G図3Iに記載の例における増幅器60(より具体的には、第1レーザ利得媒質62の裏面側)に適用されてもよい。また、冷却機構70は、図3Eに記載の例における増幅器60’に適用されてもよい。例えば、第1のヒートシンク(冷却機構70)が、第1反射層67に接触配置され、かつ、第2のヒートシンク(冷却機構70)が、第2反射層67−2に接触配置されてもよい。

0094

図3Lに記載の例では、冷却機構70は、冷媒流路72と、冷媒流路72に冷媒(例えば、水、液化窒素液化ヘリウム等の液体、または、空気等の気体)を供給する冷媒供給機構74(例えば、冷媒タンク冷媒供給ポンプ等)とを含む。冷媒流路72の少なくとも一部は、第1反射層67に沿って配置されてもよい。冷媒流路72の少なくとも一部は、第1反射層67に平行に配置されてもよい。また、図3Lに記載の例では、冷媒流路72は、第1レーザ利得媒質62の裏面側(第1反射層67が設けられている側)に配置されている。

0095

図3Lに記載の例では、冷媒流路72を流れる冷媒によって、第1レーザ利得媒質62の温度上昇が、より一層抑制される。なお、冷媒流路72は、図3C図3D図3G図3Iに記載の例における増幅器60(より具体的には、第1レーザ利得媒質62の裏面側)に適用されてもよい。また、冷媒流路72は、図3Eに記載の例における増幅器60’に適用されてもよい。例えば、冷媒流路72の少なくとも一部が、第1反射層67に沿って配置され、かつ、冷媒流路72の少なくとも一部が、第2反射層67−2に沿って配置されてもよい。

0096

図3Mに記載の例は、図3Kに記載の例と、図3Lに記載の例との組み合わせである。冷却機構70は、ヒートシンクと、冷媒流路72と、冷媒流路72に冷媒(例えば、水、液化窒素、液化ヘリウム等の液体、または、空気等の気体)を供給する冷媒供給機構74(例えば、冷媒タンク、冷媒供給ポンプ等)とを含む。図3Mに記載の例では、冷媒流路72は、ヒートシンクの内部に設けられている。代替的に、冷媒流路72は、ヒートシンクの表面に冷媒を供給してもよい。

0097

図3Mに記載の例では、ヒートシンクおよび冷媒流路72によって、第1レーザ利得媒質62の温度上昇が、より一層抑制される。なお、ヒートシンクおよび冷媒流路72は、図3C図3D図3G図3Iに記載の例における増幅器60(より具体的には、第1レーザ利得媒質62の裏面側)に適用されてもよい。また、ヒートシンクおよび冷媒流路72は、図3Eに記載の例における増幅器60’に適用されてもよい。例えば、第1ヒートシンクおよび冷媒流路72が第1レーザ利得媒質62の裏面側に配置され、かつ、第2ヒートシンクおよび第2冷媒流路が、第2レーザ利得媒質62−2の裏面側に配置されてもよい。

0098

(第2の実施形態)
図4Aおよび図4Bを参照して、第2の実施形態に係るレーザ増幅システム30A−1について説明する。図4Aは、レーザ増幅システム30A−1を模式的に示す平面図であり、図4Bは、レーザ増幅システム30A−1を模式的に示す側面図である。なお、図4Bには、図面の複雑化を避けるため、入力側光学系50’’’および増幅器60以外の構成要素については、記載が省略されている。また、第2の実施形態におけるレーザ増幅システム30A−1において、第1の実施形態のレーザ増幅システム30の構成要素と同じ機能を有する構成要素については、同じ図番を付与し、繰り返しの説明を省略する。

0099

第2の実施形態におけるレーザ増幅システム30A−1は、入力側光学系50’’’の構成が、第1の実施形態のレーザ増幅システム30における入力側光学系50と異なっている。

0100

入力側光学系50’’’は、第1光学素子40と増幅器60との間に配置される光学系である。入力側光学系50’’’は、第1光学素子40から同軸光Cを受け取る。また、入力側光学系50’’’は、増幅器60に同軸光Cを供給する。入力側光学系50’’’は、第1ミラー50−1と、第2ミラー50−2とを備える。

0101

第1ミラー50−1は、第1光学素子40からの同軸光Cを受け取る。第1ミラー50−1は、同軸光Cを反射し、同軸光Cを第2ミラー50−2に供給する。第2ミラー50−2は、第1ミラー50−1と増幅器60との間に配置される。第2ミラー50−2には、第1ミラー50−1からの同軸光Cが入射され、第2ミラー50−2は、同軸光Cを反射する。第2ミラー50−2によって反射された同軸光Cは、増幅器60に供給される。

0102

第1ミラー50−1は、図4Aに記載の例では、ポリゴンミラーであるが、その他のミラー(ガルバノミラー、ピエゾミラー、MEMSミラー)であってもよい。第2ミラー50−2は、図4Aに記載の例では、ポリゴンミラーであるが、その他のミラー(ガルバノミラー、ピエゾミラー、MEMSミラー)であってもよい。

0103

図4Aに記載の例では、第1ミラー50−1の回転または揺動は、第1駆動機構80−1によって行われる。第1駆動機構80−1は、例えば、モータおよび動力伝達機構を備える。図4Aに記載の例では、第1駆動機構80−1は、第1ミラー50−1に機械的に連結されている。

0104

第1駆動機構80−1は、制御装置90からの指令信号(例えば、電気信号)に基づいて駆動される。図4Aに記載の例では、制御装置90と第1駆動機構80−1とは電気的に接続されており、第1駆動機構80−1は、制御装置90からの指令信号に基づいて、第1ミラー50−1を駆動する。第1駆動機構80−1は、第1ミラー50−1を、軸X1まわりに、連続的または間歇的に回転または揺動する。

0105

図4Aに記載の例では、第2ミラー50−2の回転または揺動は、第2駆動機構80−2によって行われる。第2駆動機構80−2は、例えば、モータおよび動力伝達機構を備える。図4Aに記載の例では、第2駆動機構80−2は、第2ミラー50−2に機械的に連結されている。

0106

第2駆動機構80−2は、制御装置90からの指令信号(例えば、電気信号)に基づいて駆動される。図4Aに記載の例では、制御装置90と第2駆動機構80−2とは電気的に接続されており、第2駆動機構80−2は、制御装置90からの指令信号に基づいて、第2ミラー50−2を駆動する。第2駆動機構80−2は、第2ミラー50−2を、軸X2まわりに、連続的または間歇的に回転または揺動する。第1駆動機構80−1および第2駆動機構80−2は、入力側光学系50’’’を駆動する駆動機構を構成する。

0107

(平行入射モード)
制御装置90は、駆動機構(第1駆動機構80−1および第2駆動機構80−2)に制御信号を送信する。図4Aおよび4Bに記載の例では、制御装置90は、増幅器60への入射方向Dを固定した状態で増幅器60への入射位置65を変化させる平行入射モードを実行可能である。平行入射モードでは、増幅器60から、互いに平行な増幅光M(図4Bの光路M1、および、光路M2を参照)が出力される。なお、入射方向Dの表面63に対する入射角は、例えば、0度より大きく90度より小さい。

0108

図4Cを参照して、平行入射モードの1例について説明する。図4Cには、第1ミラー50−1と、第2ミラー50−2とが記載されている。第1ミラー50−1は、第1反射面52−1を含み、第2ミラー50−2は、第2反射面52−2を含む。第1ミラー50−1に向けて入射される同軸光Cは、第1ミラー50−1の第1反射面52−1および第2ミラー50−2の第2反射面52−2で反射され、光路C1または光路C2等に沿って出射される。図4Cの上側の図に記載の例では、第1反射面52−1と、第2反射面52−2とが平行である。このため、第1ミラー50−1に向けて入射される同軸光Cと、光路C1に沿って出射される同軸光とは、互いに平行である。

0109

図4Cの下側の図は、図4Cの上側の図に示される状態から、第1ミラー50−1がR1方向に第1角度θ回転し、第2ミラー50−2がR2方向(R1方向と同方向)に第2角度θ(第1角度=第2角度)回転した後の状態を示す。図4Cの下側の図に記載の例では、第1反射面52−1と、第2反射面52−2とが平行である。このため、第1ミラー50−1に向けて入射される同軸光Cと、光路C2に沿って出射される同軸光とは、互いに平行である。以上のことから、図4Cにおいて、光路C1と光路C2とは、互いに平行であることが把握される。すなわち、図4Cに記載の例では、第1反射面52−1と、第2反射面52−2とが互いに平行となるように、制御装置90は、駆動機構(第1駆動機構80−1および第2駆動機構80−2)に制御信号を送信する。その結果、平行入射モードが実現される。

0110

なお、図4A乃至図4Cに記載の例では、制御装置90は、第1ミラー50−1の揺動速度の大きさまたは回転速度の大きさが、第2ミラー50−2の揺動速度の大きさまたは回転速度の大きさと等しくなるように、第1駆動機構80−1および第2駆動機構80−2を制御してもよい。また、制御装置90は、制御装置90は、第1ミラー50−1の揺動方向または回転方向(軸X1まわりの揺動方向R1または回転方向R1)が、第2ミラー50−2の揺動方向または回転方向(軸X2まわりの揺動方向R2または回転方向R2)と同方向となるように、第1駆動機構80−1および第2駆動機構80−2を制御してもよい。

0111

なお、平行入射モードにおける制御は、図4Cに記載の例に限定されない。平行入射モードにおける制御は、増幅器60への入射方向Dを固定した状態で増幅器60への入射位置65を変化させる制御であれば、第1ミラー50−1および第2ミラー50−2をどのように制御してもよい。

0112

図4Bに記載の例では、平行入射モードが実行されることにより、反射スポット68は、符号68D1で示される位置から、符号68D2で示される位置に連続的または間歇的に移動する(図4Bにおいて符号Eで示される矢印を参照)。反射スポット68の位置の移動に伴い、増幅光Mの光路は、符号M1で示される光路から、符号M2で示される光路に移動する。光路M1と光路M2とは互いに平行である。

0113

第2の実施形態は、第1の実施形態の効果と同様の効果を奏する。また、第2の実施形態では、増幅器60への入射方向Dを一定にする平行入射モードを実行可能である。平行入射モードでは、互いに平行な増幅光が出力される。互いに平行な増幅光が出力される場合には、互いに非平行な増幅光が出力される場合と比較して、増幅光の取り扱い、例えば、増幅光の目標加工対象物あるいは破壊対象物)への誘導制御が容易となる。また、第1の実施形態では、増幅器内において、光路間の幅(図3Bにおける光路C1と光路C2との間の距離)が、同軸光Cの進行につれて広がる。これに対し、平行入射モードでは、増幅器内において、光路間の幅(図4Bにおける光路C1と光路C2との間の距離)が、同軸光Cの進行につれて広がらない。よって、レーザ利得媒質を小型化することが可能である。特に、同軸光の進行方向に沿って複数の増幅ユニットが配置されている場合、小型化の効果は顕著である。当該効果について、下記第1変形例を用いて説明する。

0114

(第2の実施形態の第1変形例)
図4Dは、第2の実施形態の第1変形例のレーザ増幅システム30B−1を模式的に示す平面図である。また、図4Eは、第2の実施形態の第1変形例のレーザ増幅システム30B−1を模式的に示す側面図である。なお、第1変形例のレーザ増幅システム30B−1において、第2の実施形態、第1の実施形態(および第1の実施形態の各変形例)のレーザ増幅システムの構成要素と同じ機能を有する構成要素については、同じ図番を付与し、繰り返しの説明を省略する。

0115

図4Dおよび図4Eに記載の例では、図4Aおよび図4Bの増幅器60が、増幅器60’に置換されている。図4Dおよび図4Eにおけるその他の構成は、図4Aおよび図4Bにおける構成と同様である。

0116

増幅器60’は、第1段目の増幅ユニット60−1と、第2段目の増幅ユニット60−2とを備える。第1段目の増幅ユニット60−1は、第1レーザ利得媒質62と第1反射層67とを含む。また、第2段目の増幅ユニット60−2は、第2レーザ利得媒質62−2と第2反射層67−2とを含む。図4Dおよび図4Eに記載の第1レーザ利得媒質62、第1反射層67の機能は、図3Aおよび図3Bに記載の第1レーザ利得媒質62、第1反射層67の機能と、それぞれ同一である。また、図4Dおよび図4Eに記載の第2レーザ利得媒質62−2、第2反射層67−2の機能は、図3Eおよび図3Fに記載の第2レーザ利得媒質62−2、第2反射層67−2の機能と、それぞれ同一である。よって、第1レーザ利得媒質62、第1反射層67、第2レーザ利得媒質62−2、第2反射層67−2について、繰り返しとなる説明は省略する。なお、図4Dおよび図4Eに記載の例では、増幅ユニットの数が2つであるが、増幅ユニットの数は3つ以上であってもよい。

0117

図4Dおよび図4Eから把握されるように、入力側光学系50が駆動されることにより、同軸光Cの第2レーザ利得媒質62−2への入射位置65−2が変更される。他方、同軸光Cの第2レーザ利得媒質62−2への入射方向D’は一定である

0118

入射位置65−2が変更されることにより、第2反射層67−2における反射スポット68−2の位置が移動する。図4Eに記載の例では、光路C1に対応する反射スポット68−2が、反射スポット68D1−2であり、光路C2に対応する反射スポット68−2が、反射スポット68D2−2である。

0119

図4Eに記載の例では、同軸光Cの第1レーザ利得媒質62への入射方向Dは一定であり、同軸光Cの第2レーザ利得媒質62−2への入射方向D’は一定である。このため、増幅器60’内において、光路間の幅(図4Eにおける光路C1と光路C2との間の距離)が、同軸光Cの進行につれて広がらない。このため、図4Eに記載の例では、図3Fに記載の例と比較して、第2レーザ利得媒質62−2の大きさを、より小型化することが可能である。

0120

第2の実施形態の第1変形例は、第2の実施形態と同様の効果を奏する。また、第1変形例では、増幅器が、第1段目の増幅ユニット60−1と、第2段目の増幅ユニット60−2とを含む。このため、第1変形例では、図4Aおよび図4Bに記載の例と比較して、種光の増幅率の高いレーザ増幅システムを実現することができる。加えて、第2の実施形態の第1変形例では、第2レーザ利得媒質62−2の小型化が可能である。

0121

(第2の実施形態の第2変形例)
図4Fは、第2の実施形態の第2変形例のレーザ増幅システム30C−1を模式的に示す平面図である。なお、第2変形例のレーザ増幅システム30C−1において、第2の実施形態のレーザ増幅システム30A−1の構成要素と同じ機能を有する構成要素については、同じ図番を付与し、繰り返しの説明を省略する。

0122

図4Fに記載の例では、増幅器60に冷却機構70が配置されている点で、図4Aに記載の例と異なる。図4Fにおけるその他の構成は、図4Aにおける構成と同様である。

0123

冷却機構70は、図3Kに記載の冷却機構70と同じであってもよいし、図3Lに記載の冷却機構70と同じであってもよいし、図3Mに記載の冷却機構70と同じであってもよい。

0124

図4Fに記載の例では、冷却機構70によって、第1レーザ利得媒質62の温度上昇が抑制される。

0125

なお、冷却機構70は、第2の実施形態の第1変形例(具体的には、図4Dに記載の例における増幅器60’)に適用されてもよい。

0126

(第3の実施形態)
図5Aおよび図5Bを参照して、第3の実施形態に係るレーザ増幅システム30A−2について説明する。図5Aは、レーザ増幅システム30A−2を模式的に示す平面図であり、図5Bは、レーザ増幅システム30A−2を模式的に示す側面図である。なお、図5Bには、図面の複雑化を避けるため、入力側光学系50’’’、増幅器60、出力側光学系55以外の構成要素については、記載が省略されている。また、第3の実施形態におけるレーザ増幅システム30A−2において、第1の実施形態のレーザ増幅システム30の構成要素、または、第2の実施形態のレーザ増幅システム30A−1の構成要素と同じ機能を有する構成要素については、同じ図番を付与し、繰り返しの説明を省略する。

0127

第3の実施形態におけるレーザ増幅システム30A−2は、出力側光学系55を備える点で、第2の実施形態におけるレーザ増幅システム30A−1と異なる。

0128

出力側光学系55は、増幅器60からの増幅光Mを受け取る。また、出力側光学系55は、増幅光Mを集光する。また、出力側光学系55は、増幅光Mを定方向Fに向けて出射する。後述されるように、出力側光学系55は、反射スポット68の位置の移動に関わらず、増幅光Mを定方向Fに向けて出射する。なお、出力側光学系55は、反射スポット68の位置の移動に関わらず、増幅光Mを定位置Pから定方向Fに向けて出射するようにしてもよい。

0129

図5Aおよび図5Bに記載の例では、出力側光学系55は、第3ミラー55−3と、第4ミラー55−4とを備える。出力側光学系55は、任意付加的に、第3ミラーおよび第4ミラー以外の1つまたは複数の光学素子55−5を備えていてもよい。

0130

第3ミラー55−3は、増幅器60からの増幅光Mを受け取る。第3ミラー55−3は、増幅器60と第4ミラー55−4との間に配置される。第3ミラー55−3は、増幅光Mを反射し、増幅光Mを第4ミラー55−4に供給する。第4ミラー55−4には、第3ミラー55−3からの増幅光Mが入射され、第4ミラー55−4は、増幅光Mを反射する。第4ミラー55−4によって反射された増幅光Mは、出力窓(図5Aおよび図5Bには、図示せず)を介して、レーザ増幅システム30A−2の外部に、出力レーザ光として出力される。

0131

第3ミラー55−3は、図5Aに記載の例では、ポリゴンミラーであるが、その他のミラー(ガルバノミラー、ピエゾミラー、MEMSミラー)であってもよい。第4ミラー55−4は、図5Aに記載の例では、ポリゴンミラーであるが、その他のミラー(ガルバノミラー、ピエゾミラー、MEMSミラー)であってもよい。

0132

図5Aに記載の例では、第3ミラー55−3の回転または揺動は、第3駆動機構85−3によって行われる。第3駆動機構85−3は、例えば、モータおよび動力伝達機構を備える。図5Aに記載の例では、第3駆動機構85−3は、第3ミラー55−3に機械的に連結されている。

0133

第3駆動機構85−3は、制御装置90からの指令信号(例えば、電気信号)に基づいて駆動される。図5Aに記載の例では、制御装置90と第3駆動機構85−3とは電気的に接続されており、第3駆動機構85−3は、制御装置90からの指令信号に基づいて、第3ミラー55−3を駆動する。第3駆動機構85−3は、第3ミラー55−3を、軸X3まわりに、連続的または間歇的に回転または揺動する。

0134

図5Aに記載の例では、第4ミラー55−4の回転または揺動は、第4駆動機構85−4によって行われる。第4駆動機構85−4は、例えば、モータおよび動力伝達機構を備える。図5Aに記載の例では、第4駆動機構85−4は、第4ミラー55−4に機械的に連結されている。

0135

第4駆動機構85−4は、制御装置90からの指令信号(例えば、電気信号)に基づいて駆動される。図5Aに記載の例では、制御装置90と第4駆動機構85−4とは電気的に接続されており、第4駆動機構85−4は、制御装置90からの指令信号に基づいて、第4ミラー55−4を駆動する。第4駆動機構85−4は、第4ミラー55−4を、軸X4まわりに、連続的または間歇的に回転または揺動する。第3駆動機構85−3および第4駆動機構85−4は、出力側光学系55を駆動する駆動機構を構成する。

0136

(集光モード)
制御装置90は、駆動機構(第3駆動機構85−3および第4駆動機構85−4)に制御信号を送信する。図5Aおよび図5Bに記載の例では、制御装置90は、増幅器60からの増幅光Mを集光する集光モードを実行可能である。集光モードでは、制御装置90は、例えば、第3ミラー55−3の第3反射面56−3と、第4ミラー55−4の第4反射面56−4とが互いに平行となるように、第3駆動機構85−3および第4駆動機構85−4を制御する。

0137

より具体的には、集光モードでは、制御装置90は、第3ミラー55−3の揺動速度の大きさまたは回転速度の大きさが、第4ミラー55−4の揺動速度の大きさまたは回転速度の大きさと等しくなるように、第3駆動機構85−3および第4駆動機構85−4を制御する。また、集光モードでは、制御装置90は、第3ミラー55−3の揺動方向または回転方向(軸X3まわりの揺動方向R3または回転方向R3)が、第4ミラー55−4の揺動方向または回転方向(軸X4まわりの揺動方向R4または回転方向R4)と同方向となるように、第3駆動機構85−3および第4駆動機構85−4を制御する。

0138

また、集光モードでは、制御装置90は、例えば、第3ミラー55−3の揺動方向または回転方向(軸X3まわりの揺動方向R3または回転方向R3)が、第2ミラー50−2の揺動方向または回転方向(軸X2まわりの揺動方向R2または回転方向R2)と同方向となるように、第2駆動機構80−2および第3駆動機構85−3を制御する。さらに、制御装置90は、第3ミラー55−3の揺動速度の大きさまたは回転速度の大きさが、第2ミラー50−2の揺動速度の大きさまたは回転速度の大きさと等しくなるように、第2駆動機構80−2および第3駆動機構85−3を制御してもよい。

0139

なお、集光モードでは、増幅光Mが、定方向Fに向けて出射される。増幅光Mが、定方向Fに向けて出射される場合には、増幅光Mの出射方向が変化する場合と比較して、増幅光の取り扱い、例えば、増幅光の目標(加工対象物あるいは破壊対象物)への誘導制御が容易となる。なお、集光モードにおける制御装置90による制御は、上述の例に限定されない。

0140

図5Aおよび図5Bに記載の例では、入力側光学系50’’’を構成する光学要素である第1ミラー50−1と、出力側光学系55を構成する第4ミラー55−4とが、種光の光路に沿って(あるいは、増幅器60に対して)、互いに対称的に配置されている。第1ミラー50−1と、第4ミラー55−4とは、同じ部品によって構成されてもよい。部品の共通化によりコストが削減される。また、図5Aおよび図5Bに記載の例では、入力側光学系50’’’を構成する光学要素である第2ミラー50−2と、出力側光学系55を構成する第3ミラー55−3とが、種光の光路に沿って(あるいは、増幅器60に対して)、互いに対称的に配置されている。第2ミラー50−2と、第3ミラー55−3とは、同じ部品によって構成されてもよい。部品の共通化によりコストが削減される。なお、第1ミラー50−1乃至第4ミラー55−4が全て、同じ部品によって構成されてもよい。

0141

なお、レーザ増幅システムは、方向調整器59を備えていてもよい。方向調整器59は、出力側光学系55から増幅光Mを受け取り(出力側光学系55が存在しない時には、増幅器60から増幅光を受け取り)、目標TA(加工対象物、破壊対象物等)に向けて増幅光Mが進行するように増幅光の進行方向を調整する。方向調整器59は、例えば、ミラー59Aとミラー59Aの角度を調整する駆動機構59B(モータ等)を備えていてもよい。方向調整器59の構成は、上述の第1の実施形態または第2の実施形態に適用されてもよい。

0142

(第3の実施形態の第1変形例)
図5Cは、第3の実施形態の第1変形例のレーザ増幅システム30B−2を模式的に示す平面図である。また、図5Dは、第3の実施形態の第1変形例のレーザ増幅システム30B−2を模式的に示す側面図である。なお、第1変形例のレーザ増幅システム30B−2において、第3の実施形態のレーザ増幅システム30B−1の構成要素と同じ機能を有する構成要素については、同じ図番を付与し、繰り返しの説明を省略する。

0143

図5Cおよび図5Dに記載の例では、図5Aおよび図5Bの出力側光学系55が、出力側光学系55’に置換されている。図5Cおよび図5Dにおけるその他の構成は、図5Aおよび図5Bにおける構成と同様である。

0144

出力側光学系55’は、固定型の集光光学系である。固定型の集光光学系においては、レーザ増幅システム30B−2の作動中に、出力側光学系55’を構成する光学要素(例えば、後述の凸レンズ57、凹レンズ58)は、駆動されない。換言すれば、レーザ増幅システム30B−2の作動中に、出力側光学系55’を構成する光学要素(例えば、後述の凸レンズ57、凹レンズ58)は、位置変更されず、かつ、角度変更されない。

0145

図5Cおよび図5Dを参照して、出力側光学系55’の一例について説明する。出力側光学系55’は、凸レンズ57および凹レンズ58を含む。凸レンズ57は、増幅光Mを集光する。なお、上述の平行入射モードが実行される時、凸レンズ57に入射される増幅光Mは、平行光である(換言すれば、図5Dにおける光路C1と光路C2とは、互いに平行である)。凹レンズ58は、集光された増幅光Mを定位置Pから定方向Fに向けて出力する。

0146

第3の実施形態の第1変形例は、第3の実施形態と同様の効果を奏する。また、図5Cおよび図5Dに記載の例では、出力側光学系55’は、固定型の集光光学系である。このため、図5Cおよび図5Dに記載の例では、図5Aおよび図5Bに記載の例と比較して、駆動機構を簡素化または省略することが可能である。

0147

(第3の実施形態の第2変形例)
図5Eは、第3の実施形態の第2変形例のレーザ増幅システム30C−2を模式的に示す平面図である。また、図5Fは、第3の実施形態の第2変形例のレーザ増幅システム30C−2を模式的に示す側面図である。なお、第2変形例のレーザ増幅システム30C−2において、第3の実施形態(および第2の実施形態の第1変形例)のレーザ増幅システムの構成要素と同じ機能を有する構成要素については、同じ図番を付与し、繰り返しの説明を省略する。

0148

図5Eおよび図5Fに記載の例では、図5Aおよび図5Bの増幅器60が、増幅器60’’に置換されている。図5Eおよび図5Fにおけるその他の構成は、図5Aおよび図5Bにおける構成と同様である。

0149

増幅器60’’は、第1段目の増幅ユニット60−1と、第2段目の増幅ユニット60−2と、第3段目の増幅ユニット60−3とを備える。第1段目の増幅ユニット60−1は、第1レーザ利得媒質62と第1反射層67とを含み、第2段目の増幅ユニット60−2は、第2レーザ利得媒質62−2と第2反射層67−2とを含み、第3段目の増幅ユニット60−3は、第3レーザ利得媒質62−3と第3反射層67−3とを含む。第3レーザ利得媒質62−3、第3反射層67−3の材質は、第1レーザ利得媒質62、第1反射層67の材質と同じであってもよい。なお、図5Eおよび図5Fに記載の例では、増幅ユニットの数が3つであるが、増幅ユニットの数は2つであってもよいし、4つ以上であってもよい。

0150

図5Eに記載の例では、同軸光Cの第1レーザ利得媒質62への入射方向Dは一定であり、同軸光Cの第2レーザ利得媒質62−2への入射方向D’は一定であり、同軸光Cの第3レーザ利得媒質62−3への入射方向D’’は一定である。このため、増幅器60’’内において、光路間の幅(図5Fにおける光路C1と光路C2との間の距離)が、同軸光Cの進行につれて広がらない。このため、図5Fに記載の例では、図3Fに記載の例と比較して、第2レーザ利得媒質62−2の大きさを小型化することが可能である。また、図5Fに記載の例では、第3レーザ利得媒質62−3の大きさを小型化することも可能である。

0151

第3の実施形態の第2変形例は、第3の実施形態と同様の効果を奏する。また、第2変形例では、増幅器が、複数の増幅ユニットを含む。このため、第2変形例では、図5Aおよび図5Bに記載の例と比較して、種光の増幅率の高いレーザ増幅システムを実現することができる。加えて、第3の実施形態の第2変形例では、レーザ利得媒質の小型化が可能である。

0152

(第3の実施形態の第3変形例)
図5Gは、第3の実施形態の第3変形例のレーザ増幅システム30D−2を模式的に示す平面図である。なお、第3変形例のレーザ増幅システム30D−2において、第3の実施形態のレーザ増幅システム30A−2の構成要素と同じ機能を有する構成要素については、同じ図番を付与し、繰り返しの説明を省略する。

0153

図5Gに記載の例では、増幅器60に冷却機構70が配置されている点で、図5Aに記載の例と異なる。図5Gにおけるその他の構成は、図5Aにおける構成と同様である。

0154

冷却機構70は、図3Kに記載の冷却機構70と同じであってもよいし、図3Lに記載の冷却機構70と同じであってもよいし、図3Mに記載の冷却機構70と同じであってもよい。

0155

図5Gに記載の例では、冷却機構70によって、第1レーザ利得媒質62の温度上昇が抑制される。

0156

なお、冷却機構70は、第3の実施形態の第1変形例または第2変形例に適用されてもよい。

0157

(第4の実施形態)
図6Aおよび図6Bを参照して、第4の実施形態に係るレーザ増幅システム30A−3について説明する。図6Aは、第4の実施形態のレーザ増幅システム30A−3を模式的に示す平面図である。図6Bは、第4の実施形態のレーザ増幅システム30A−3を模式的に示す断面図である。

0158

なお、第4の実施形態のレーザ増幅システム30A−3において、第3の実施形態のレーザ増幅システム30A−2(または、第3の実施形態のレーザ増幅システムの各変形例)の構成要素と同じ機能を有する構成要素については、同じ図番を付与し、繰り返しの説明を省略する。

0159

第4の実施形態のレーザ増幅システム30A−3は、増幅器60を囲む筐体100と、増幅光Mを筐体の内部から筐体の外部に出力するための出力窓110とを含む。筐体100内には、増幅器60に加え、種光源98、励起光源99、第1光学素子40、入力側光学系50、出力側光学系55、冷媒供給機構74のうちの少なくとも1つが配置されてもよい。

0160

レーザ増幅システム30A−3は、冷媒流路72と、冷媒流路72に冷媒を供給する冷媒供給機構74とを備える。冷媒流路72を流れる冷媒は、増幅器60(例えば、第1レーザ利得媒質62)を冷却する。冷媒流路72は、冷媒を出力窓110に向けて供給する放出口101A、101Bを備える。放出口101Aは、筐体100の内部に配置されており、放出口101Aは、出力窓110の内面(筐体内部側の面)に向けて冷媒を供給する。その結果、出力窓110の内面が洗浄される。放出口101Bは、筐体100の外部に配置されており、放出口101Bは、出力窓110の外面(筐体外部側の面)に向けて冷媒を供給する。その結果、出力窓110の外面が洗浄される。放出口101Bと、冷媒流路72の筐体内の部分とは、開閉弁103を介して接続されている。放出口101Bへの冷媒の供給は、開閉弁103が開いている時のみ可能である。なお、筐体100の外部は、筐体100の内部と比較して、塵、汚れ等が蓄積され易い。このため、出力窓110の外面を洗浄する機構を設けることは、有意義である。

0161

冷媒流路72は、冷媒の回収機構102A、102Bを備える。回収機構102Aは、放出口101Aから出力窓110に向けて供給された冷媒を回収し、回収された冷媒は、冷媒供給機構74に戻される。回収機構102Bは、放出口101Bから出力窓110に向けて供給された冷媒を回収し、回収された冷媒は、冷媒供給機構74に戻される。回収機構102Bと、冷媒流路72の筐体内の部分とは、開閉弁104を介して接続されている。

0162

第4の実施形態では、増幅器の冷却に使用する冷媒を利用して、出力窓等の光学素子を洗浄する。その結果、光路上の塵、汚れ等が除去される。光路上の塵、汚れ等が除去されることにより、光学素子(出力窓等)の焼き付きが防止される。また、光学素子(出力窓等)の透過効率の低下が防止され、光学素子(ミラー等)の反射効率の低下が防止される。

0163

なお、図6Aおよび図6Bに記載の例では、出力窓110の洗浄機構(例えば、放出口101A、101B等)について説明されたが、洗浄機構は、レーザ増幅システム30−4を構成する他の光学素子の洗浄のために用いられてもよい。この場合、洗浄対象各光学素子に対応して冷媒の放出口が設けられ、洗浄対象の各光学素子に対応して冷媒の回収機構が設けられることとなる。

0164

また、第4の実施形態における光学素子の洗浄機構あるいは筐体の構成は、第1の実施形態、第2の実施形態、第3の実施形態、あるいは、各実施形態の各変形例にも適用可能である。

0165

本発明は上記各実施形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、各実施形態は適宜変形又は変更され得ることは明らかである。また、各実施形態又は変形例で用いられる種々の技術は、技術的矛盾が生じない限り、他の実施形態又は変形例にも適用可能である。なお、本発明は、上述の特許文献1乃至5に記載の技術を排除するものではない。特許文献1乃至5に記載の技術と、本発明とを組み合わせれば、特許文献1乃至5に記載の技術が改善され得る。

0166

1 :レーザ増幅器
2 :レーザ利得媒質
3 :反射膜
4 :種光
5 :励起光
6 :反射スポット
10 :レーザ共振器
11 :共振器ミラー
12 :共振器ミラー
13 :レーザ利得媒質
14 :平行平板透過板
15 :非線形光学結晶
16 :光路
17 :光路
18 :ランプ
30 :レーザ増幅システム
40、40' :第1光学素子
50、50'、50''、50''' :入力側光学系
50−1 :第1ミラー
50−2 :第2ミラー
51 :角部
52−1 :第1反射面
52−2 :第2反射面
55、55' :出力側光学系
55−3 :第3ミラー
55−4 :第4ミラー
55−5 :光学素子
56−3 :第3反射面
56−4 :第4反射面
57 :凸レンズ
58 :凹レンズ
59 :方向調整器
59A :ミラー
59B :駆動機構
60、60'、60'' :増幅器
60−1、60−2、60−3 :増幅ユニット
62 :第1レーザ利得媒質
62−2 :第2レーザ利得媒質
62−3 :第3レーザ利得媒質
63 :表面
64 :表面
65、65−2 :入射位置
67 :第1反射層
67−2 :第2反射層
67−3 :第3反射層
68、68−2 :反射スポット
70 :冷却機構
72 :冷媒流路
74 :冷媒供給機構
80、80'、80'' :駆動機構
80−1 :第1駆動機構
80−2 :第2駆動機構
81 :モータ
82 :出力軸
85−3 :第3駆動機構
85−4 :第4駆動機構
90 :制御装置
98 :種光源
99 :励起光源
100 :筐体
101A、101B :放出口
102A、102B :回収機構
103 :開閉弁
104 :開閉弁
110 :出力窓
A :種光
B :励起光
C :同軸光
C1 :光路
C2 :光路
D、D'、D'' :入射方向
M :増幅光
M1 :光路
M2 :光路
P :定位置

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