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技術 タイヤのシミュレーション方法

出願人 住友ゴム工業株式会社
発明者 玉田良太
出願日 2015年10月1日 (5年3ヶ月経過) 出願番号 2015-196180
公開日 2017年4月6日 (3年8ヶ月経過) 公開番号 2017-068759
状態 特許登録済
技術分野 タイヤ一般 CAD
主要キーワード 接地特性 数値解析法 ボディモデル 性能解析 すべり量 内圧条件 有限体積法 共通仕様
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年4月6日)のものです。
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図面 (7)

課題

イヤの性能を、より正確に評価することができるタイヤのシミュレーション方法を提供する。

解決手段

コンピュータを用いてタイヤの性能を評価するためのタイヤのシミュレーション方法である。コンピュータに、トレッド部を含むタイヤを有限個の要素でモデル化したタイヤモデル1を入力する入力工程S1と、コンピュータが、タイヤモデル1を、予め定めた路面モデル上で転動させ、タイヤの性能に関する物理量の時間変化を計算する計算工程S3と、コンピュータが、物理量の時間変化に対し、少なくとも2つの区間N1,N2に分けて、それぞれに異なる平滑化処理を行う平滑化工程S4と、コンピュータが、平滑化処理が行われた物理量に基づいて、タイヤの性能を評価する評価工程S5とを含んでいる。

概要

背景

従来、コンピュータを用いてタイヤの性能を評価するためのタイヤのシミュレーション方法が、種々提案されている。例えば、下記特許文献1では、タイヤの接地特性解析するために、物理量の時間変化を計算するタイヤのシミュレーション方法が提案されている。

概要

タイヤの性能を、より正確に評価することができるタイヤのシミュレーション方法を提供する。コンピュータを用いてタイヤの性能を評価するためのタイヤのシミュレーション方法である。コンピュータに、トレッド部を含むタイヤを有限個の要素でモデル化したタイヤモデル1を入力する入力工程S1と、コンピュータが、タイヤモデル1を、予め定めた路面モデル上で転動させ、タイヤの性能に関する物理量の時間変化を計算する計算工程S3と、コンピュータが、物理量の時間変化に対し、少なくとも2つの区間N1,N2に分けて、それぞれに異なる平滑化処理を行う平滑化工程S4と、コンピュータが、平滑化処理が行われた物理量に基づいて、タイヤの性能を評価する評価工程S5とを含んでいる。

目的

本発明は、以上のような実状に鑑み案出されたもので、物理量の連続的な時間変化のある区間を、少なくとも2つの区間に分けて、それぞれに異なる平滑化処理を行うことを基本として、タイヤの性能を、より正確に評価することができるタイヤのシミュレーション方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

コンピュータを用いてタイヤの性能を評価するためのタイヤのシミュレーション方法であって、前記コンピュータに、トレッド部を含む前記タイヤを有限個の要素でモデル化したタイヤモデルを入力する入力工程と、前記コンピュータが、前記タイヤモデルを、予め定めた路面モデル上で転動させ、前記タイヤの性能に関する物理量の時間変化を計算する計算工程と、前記コンピュータが、前記物理量の時間変化に対し、少なくとも2つの区間に分けて、それぞれに異なる平滑化処理を行う平滑化工程と、前記コンピュータが、前記平滑化処理が行われた前記物理量に基づいて、前記タイヤの性能を評価する評価工程とを含むことを特徴とするタイヤのシミュレーション方法。

請求項2

前記平滑化工程では、前記平滑化処理が移動平均フィルタにより行われ、前記少なくとも2つの区間では、それぞれの区間における前記移動平均フィルタの計算に用いられる時間幅が異なる請求項1に記載のタイヤのシミュレーション方法。

請求項3

前記要素には、複数の節点が設けられ、前記計算工程では、前記タイヤモデルの前記節点が、前記路面モデルに接地している時間領域において、前記物理量の時間変化を計算する請求項1又は2に記載のタイヤのシミュレーション方法。

請求項4

前記タイヤの性能は、摩耗性能を含む請求項1乃至3のいずれかに記載のタイヤのシミュレーション方法。

請求項5

前記物理量は、前記トレッド部のすべり量を含む請求項1乃至4のいずれかに記載のタイヤのシミュレーション方法。

請求項6

前記物理量は、前記トレッド部のせん断力を含む請求項1乃至5のいずれかに記載のタイヤのシミュレーション方法。

請求項7

前記少なくとも2つの区間の分割位置は、予め設定されたしきい値に基づいて設定される請求項1乃至6のいずれかに記載のタイヤのシミュレーション方法。

請求項8

前記少なくとも2つの区間の分割位置は、前記物理量の時間変化の程度に基づいて設定される請求項1乃至6のいずれかに記載のタイヤのシミュレーション方法。

請求項9

前記物理量の時間変化は、前記タイヤモデルの前記各要素毎に計算され、前記少なくとも2つの区間の分割位置は、前記タイヤモデルの前記各要素毎に個別に設定される請求項1乃至8のいずれかに記載のタイヤのシミュレーション方法。

技術分野

0001

本発明は、タイヤの性能を、より正確に評価することができるタイヤのシミュレーション方法に関する。

背景技術

0002

従来、コンピュータを用いてタイヤの性能を評価するためのタイヤのシミュレーション方法が、種々提案されている。例えば、下記特許文献1では、タイヤの接地特性解析するために、物理量の時間変化を計算するタイヤのシミュレーション方法が提案されている。

先行技術

0003

特開2005−022469号公報

発明が解決しようとする課題

0004

コンピュータを用いてタイヤの性能を評価する場合、タイヤを有限個の要素でモデル化したタイヤモデルが用いられる。各要素の辺又は面は、直線又は平面である。従って、タイヤモデルを側面から見ると、タイヤモデルは、タイヤ周方向に各要素を1辺とする多角形状として構成されている。このようなタイヤモデルを転動させて計算した場合、計算された結果には、多角形の頂点に起因した振動成分が含まれる。このような振動成分は、タイヤの性能を評価するときのノイズとなり、正確な評価を妨げている。

0005

上記特許文献1のタイヤのシミュレーション方法では、この振動成分を除去するために、計算された物理量に対し平滑化処理が行われている。しかしながら、特許文献1の平滑化処理は、その時間領域において一律に行われているため、平滑化処理された物理量が、真の値に対して誤差の大きいものとなる場合があった。

0006

本発明は、以上のような実状に鑑み案出されたもので、物理量の連続的な時間変化のある区間を、少なくとも2つの区間に分けて、それぞれに異なる平滑化処理を行うことを基本として、タイヤの性能を、より正確に評価することができるタイヤのシミュレーション方法を提供することを主たる目的としている。

課題を解決するための手段

0007

本発明は、コンピュータを用いてタイヤの性能を評価するためのタイヤのシミュレーション方法であって、前記コンピュータに、トレッド部を含む前記タイヤを有限個の要素でモデル化したタイヤモデルを入力する入力工程と、前記コンピュータが、前記タイヤモデルを、予め定めた路面モデル上で転動させ、前記タイヤの性能に関する物理量の時間変化を計算する計算工程と、前記コンピュータが、前記物理量の時間変化に対し、少なくとも2つの区間に分けて、それぞれに異なる平滑化処理を行う平滑化工程と、前記コンピュータが、前記平滑化処理が行われた前記物理量に基づいて、前記タイヤの性能を評価する評価工程とを含むことを特徴とする。

0008

本発明に係るタイヤのシミュレーション方法において、前記平滑化工程では、前記平滑化処理が移動平均フィルタにより行われ、前記少なくとも2つの区間では、それぞれの区間における前記移動平均フィルタの計算に用いられる時間幅が異なるのが望ましい。

0009

本発明に係るタイヤのシミュレーション方法において、前記要素には、複数の節点が設けられ、前記計算工程では、前記タイヤモデルの前記節点が、前記路面モデルに接地している時間領域において、前記物理量の時間変化を計算するのが望ましい。

0010

本発明に係るタイヤのシミュレーション方法において、前記タイヤの性能は、摩耗性能を含むのが望ましい。

0011

本発明に係るタイヤのシミュレーション方法において、前記物理量は、前記トレッド部のすべり量を含むのが望ましい。

0012

本発明に係るタイヤのシミュレーション方法において、前記物理量は、前記トレッド部のせん断力を含むのが望ましい。

0013

本発明に係るタイヤのシミュレーション方法において、前記少なくとも2つの区間の分割位置は、予め設定されたしきい値に基づいて設定されるのが望ましい。

0014

本発明に係るタイヤのシミュレーション方法において、前記少なくとも2つの区間の分割位置は、前記物理量の時間変化の程度に基づいて設定されるのが望ましい。

0015

本発明に係るタイヤのシミュレーション方法において、前記物理量の時間変化は、前記タイヤモデルの前記各要素毎に計算され、前記少なくとも2つの区間の分割位置は、前記タイヤモデルの前記各要素毎に個別に設定されるのが望ましい。

発明の効果

0016

本発明のタイヤのシミュレーション方法は、コンピュータが、物理量の時間変化に対し、少なくとも2つの区間に分けて、それぞれに異なる平滑化処理を行う平滑化工程を含んでいる。このようなタイヤのシミュレーション方法は、それぞれの区間毎に適切な平滑化処理を行えるので、平滑化処理された物理量を真の値に近づけることができる。このため、この平滑化処理を含むタイヤのシミュレーション方法は、タイヤの性能を、より正確に評価することができる。

図面の簡単な説明

0017

本発明の一実施形態のタイヤのシミュレーション方法の処理手順を示すフローチャートである。
性能が評価されるタイヤモデルを視覚化した側面図である。
トレッド部のすべり量の計算結果の一例を示すグラフである。
平滑化工程の処理手順を示すフローチャートである。
図3の分割位置を示すグラフである。
平滑化処理されたトレッド部のすべり量の一例を示すグラフである。

0018

以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。
本実施形態のタイヤのシミュレーション方法(以下、単に「シミュレーション方法」ということがある。)は、タイヤの性能を、コンピュータを用いて再現し、評価するための方法である。

0019

図1は、本実施形態のシミュレーション方法の処理手順を示すフローチャートである。本実施形態のシミュレーション方法では、まず、コンピュータに、タイヤモデル1を入力する入力工程S1が実行される。

0020

図2は、本実施形態のシミュレーション方法により性能が評価される3次元のタイヤモデル1を視覚化した部分的な側面図である。入力工程S1では、図2に示されるように、タイヤに関する情報に基づいて、トレッド部を含むタイヤを数値解析法により取り扱い可能な有限個の小さな要素F(i)(i=1,2,…)に離散化している。これにより、タイヤを有限個の要素F(i)で3次元的にモデル化したタイヤモデル1が設定される。なお、数値解析法としては、例えば有限要素法有限体積法差分法又は境界要素法が適宜採用できるが、本実施形態では有限要素法が採用される。

0021

要素F(i)としては、例えば、4面体ソリッド要素、5面体ソリッド要素、又は6面体ソリッド要素等が用いられる。各要素F(i)には、複数個の節点P(j)(j=1,2,…)が設けられる。このような各要素F(i)には、要素番号、節点P(j)の番号、節点P(j)の座標値及び材料特性(例えば密度ヤング率及び/又は減衰係数等)等の数値データが定義される。

0022

タイヤモデル1は、例えば、タイヤ内周側のボディモデル2と、タイヤ外周側のトレッドモデル3とを含んでいる。ボディモデル2は、例えば、タイヤ周方向、タイヤ径方向及びタイヤ幅方向に対して、要素F(i)が規則正しく整列されている。このようなボディモデル2は、計算時間を短縮することができる。一方、トレッドモデル3は、評価対象のトレッド部のトレッドパターンを再現するために、ボディモデル2の要素F(i)よりも小さい要素F(i)により構成されているのが望ましい。このようなトレッドモデル3は、トレッドパターンを再現するとともに、トレッド部接地時の変形をより正確に再現することができる。

0023

図1に示されるように、シミュレーション方法は、次に、タイヤモデル1等の初期設定を行う設定工程S2が実行される。設定工程S2では、例えば、路面モデルの設定、境界条件の設定、タイヤモデル1の内圧付加及びタイヤモデル1と路面モデルとの接地等が行われる。

0024

路面モデルの設定は、例えば、タイヤモデル1と同様に、評価対象となる路面に関する情報に基づいて、路面を数値解析法(本実施形態では、有限要素法)により取り扱い可能な有限個の要素に離散化している。路面モデルとしては、平滑な表面を有するものであるのが望ましいが、アスファルト路面のような微小凹凸不規則段差、窪み、うねり又は轍等の実走行路面近似した凹凸などが設けられていても良い。

0025

境界条件の設定は、例えば、タイヤモデル1の内圧条件負荷荷重条件、キャンバー角及びタイヤモデル1と路面モデルとの摩擦係数等が設定される。さらに、境界条件としては、走行速度に対応する角速度、並進速度、及び、横力等が設定される。

0026

タイヤモデル1の内圧付加では、例えば、内圧条件の基づいて内圧が充填された後のタイヤモデル1が計算される。内圧は、例えば、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格が定めている空気圧が設定されるのが望ましい。

0027

タイヤモデル1と路面モデルとの接地では、例えば、負荷荷重条件、キャンバー角及び摩擦係数等に基づいて、内圧充填後のタイヤモデル1の変形が計算される。これにより、路面モデルに接地したタイヤモデル1が計算される。

0028

シミュレーション方法は、次に、タイヤの性能に関する物理量を計算する計算工程S3が実行される。計算工程S3では、コンピュータが、タイヤモデル1を、設定工程S2で予め定めた路面モデル上で転動させ、タイヤの性能に関する物理量の時間変化を計算している。

0029

このような計算工程S3は、図2に示されるように、タイヤモデル1を所定のタイヤ回転方向Rに転動させたときのタイヤの性能を、各要素F(i)の節点P(j)毎に単位時間刻みで計算している。計算工程S3では、タイヤモデル1の節点P(j)が、路面モデルに接地している時間領域、すなわち、当該節点P(j)が、接地入点c1から接地出点c2に至る接地面Cを移動する時間領域において、各節点P(j)毎のタイヤの性能に関する物理量の時間変化を計算するのが望ましい。

0030

本実施形態のタイヤの性能として、例えば、摩耗性能を含むことができる。摩耗性能は、摩耗エネルギーEにより評価されるのが望ましい。摩耗エネルギーEは、転動しているトレッドモデル3の各節点P(j)について、作用するせん断力Hとすべり量Lとの積を、当該節点P(j)が路面モデルに接地してから離れるまでの間、単位時間刻みで計算し、かつ、それらを総和した物理量である。

0031

本実施形態の摩耗性能に関する物理量は、例えば、トレッド部のせん断力Hとすべり量Lとを含んでいる。本実施形態では、トレッドモデル3の踏面に表れる全ての要素F(i)の節点P(j)について、単位時間毎に、接地中に受けるタイヤ周方向及びタイヤ軸方向のせん断力Hと、各せん断力Hの作用方向に対するすべり量Lとが計算される。

0032

図3には、トレッド部のすべり量Lの計算結果の一例を示すグラフが示されている。図3において、横軸は時間tであり、縦軸はすべり量Lである。図3に示されるように、トレッドモデル3のある節点P(j)における、接地入点c1(図2に示す)に達する時間t1から接地出点c2(図2に示す)に達する時間t2までのすべり量Lの時間変化が計算されている。すべり量Lの時間変化は、例えば、接地入点c1に達する時間t1近傍でやや大きく、その後、小さくなり、接地出点c2に達する時間t2近傍で急に大きくなる傾向を有している。

0033

図示は省略されるが、すべり量Lと同様に、せん断力Hについても、トレッドモデル3の節点P(j)における、接地入点c1に達する時間t1から接地出点c2に達する時間t2までの時間変化が計算されている。

0034

図1に示されるように、シミュレーション方法は、次に、計算された物理量に対し、平滑化処理を行う平滑化工程S4が実行される。平滑化工程S4では、コンピュータが、図3に示された物理量の時間変化のある区間(本実施形態では、t1〜t2)を、少なくとも2つの区間に分けて、それぞれに異なる平滑化処理を行っている。

0035

図4は、平滑化工程S4の処理手順を示すフローチャートである。図4に示されるように、平滑化工程S4では、まず、物理量の時間変化に対し、少なくとも2つの区間の分割位置tcを設定する分割工程S41が実行される。

0036

分割工程S41の少なくとも2つの区間の分割位置tcは、例えば、予め設定されたしきい値に基づいて設定される。図5は、図3のグラフにおいて、分割位置tcを示すグラフである。図5には、第1区間N1と第2区間N2との2つの区間に分けられた例が示されている。図5に示されるように、分割位置tcは、例えば、すべり量Lの時間変化の傾向が変わる時間近傍をしきい値として設定することができる。

0037

分割工程S41の少なくとも2つの区間の分割位置tcは、タイヤモデル1の各要素F(i)の節点P(j)毎に個別に設定されるのが望ましい。平滑化処理する際の適切な分割位置tcは、トレッドパターン等の影響により、各節点P(j)毎に異なる可能性がある。この場合でも、分割位置tcを各節点P(j)毎に個別に設定することで、平滑化処理された物理量がより正確に計算され得る。

0038

図4に示されるように、平滑化工程S4は、次に、分割された区間毎にそれぞれ異なる平滑化処理を行う区間平滑化処理S42が実行される。本実施形態の区間平滑化処理S42は、移動平均フィルタにより行われるのが望ましい。この場合、少なくとも2つの区間では、それぞれの区間において移動平均フィルタの計算に用いられる時間幅が異なるのが望ましい。このような区間平滑化処理S42は、それぞれの区間毎に適切な平滑化処理を行えるので、平滑化処理された物理量をより真の値に近づけることができる。

0039

図6は、平滑化処理されたトレッド部のすべり量Lの一例を示すグラフである。図6の横軸及び縦軸は、図3と同様である。図6に示されるように、第1区間N1は、例えば、計算に用いられる時間幅が長い移動平均フィルタにより平滑化処理が行われ、第2区間N2は、例えば、計算に用いられる時間幅が短い移動平均フィルタにより平滑化処理が行われる。第1区間N1は、すべり量Lの時間変化量が小さいので、計算に用いられる時間幅を長くして、不要なノイズを効率よく除去することができる。第2区間N2は、すべり量Lの時間変化量が大きいので、計算に用いられる時間幅を短くして、真の値との誤差を小さくすることができる。

0040

図1に示されるように、シミュレーション方法は、次に、タイヤの性能を評価する評価工程S5が実行される。評価工程S5では、コンピュータが、平滑化処理が行われた物理量に基づいて、タイヤの性能を評価している。本実施形態では、評価対象となる物理量から不要なノイズが除去されているので、タイヤの性能を、より正確に評価することができる。

0041

以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施し得る。

0042

例えば、上述の実施形態では、摩耗性能に関する物理量として、すべり量Lとせん断力Hとが例示されていたが、さらに、せん断力Hとすべり量Lとの積である単位時間当たりの摩耗エネルギーEtや、単位時間当たりの摩耗エネルギーEtとトレッド部の材料の摩耗係数Kとの積である単位時間摩耗量Dtが用いられてもよい。

0043

また、上述の実施形態では、分割工程S41において、分割位置tcがしきい値に基づいて設定されたが、分割工程S41の少なくとも2つの区間の分割位置tcは、物理量、例えば、すべり量Lの時間変化の程度に基づいて設定されてもよい。この場合、例えば、所定の時間幅における物理量の傾きを計算し、この傾きに基づいて、分割位置tcが設定されてもよい。また、物理量の時間変化に対し、時間領域全体において一律の第1平滑化処理を行った上で、この第1平滑化処理の結果と物理量の時間変化との差に基づいて、分割位置tcが設定されてもよい。第1平滑化処理として移動平均フィルタを用いる場合、第1平滑化処理の結果は、同一時間幅の物理量の時間変化の移動平均を、時間領域全体にわたって計算すればよい。

0044

また、上述の実施形態では、平滑化処理は、移動平均フィルタにより行われたが、メディアンフィルタ又はバンドパスフィルタ等の他のフィルタを用いて行われてもよい。また、上述の実施形態では、区間毎に移動平均フィルタの時間幅を異なるものとしていたが、例えば、区間毎に異なる種類のフィルタを用いて平滑化処理をしてもよい。

0045

さらに、上述の実施形態では、2つの区間に分ける方法が例示されたが、3つ以上の区間に分けられてもよい。例えば、各区間が、接地入点c1に達する時間t1近傍の第1区間N1と、その後の小さくなる部分の第2区間N2と、接地出点c2に達する時間t2近傍の第3区間N3とに分けられてもよい。

0046

また、上述の実施形態では、タイヤの性能として摩耗性能について説明されたが、ノイズ性能等の転動性能解析に用いられてもよい。

0047

図1に示される処理手順に従って、すべり量の時間変化に対し、2つの区間に分けて、それぞれに異なる平滑化処理行われたタイヤモデルの摩耗性能が評価された(実施例)。比較例として、すべり量の時間変化に対し、平滑化処理が行われないタイヤモデルの摩耗性能(比較例1)と、すべり量の時間変化に対し、当該時間領域において一律の平滑化処理が行われたタイヤモデルの摩耗性能(比較例2)とが評価された。

0048

実施例及び比較例の共通仕様は以下のとおりである。
タイヤサイズ : 195/60R14 86H
リム: 14×6J
内圧: 240kPa
荷重: 3.83kN
転動モード :フリー転動

0049

<摩耗性能>
計算されたすべり量とせん断力とから、摩耗エネルギーが計算された。結果は、別途計測された実験値を100とする指数で示され、数値が100に近い程、摩耗性能の再現性に優れていることを示す。

0050

テストの結果が表1に示される。

0051

実施例

0052

表1から明らかなように、実施例の計算結果は、比較例に対し、実験値に近い値となっており、タイヤの摩耗性能をより正確に評価できることが確認された。

0053

1タイヤモデル
S3 計算工程
S4平滑化工程

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