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技術 転写装置、画像形成装置および転写制御方法

出願人 コニカミノルタ株式会社
発明者 速水俊樹
出願日 2015年9月28日 (4年9ヶ月経過) 出願番号 2015-189477
公開日 2017年4月6日 (3年2ヶ月経過) 公開番号 2017-067818
状態 特許登録済
技術分野 電子写真における制御・管理・保安 電子写真における帯電・転写・分離
主要キーワード 裏面側支持部材 M成分 規格用 一周期内 通信制御カード 白抜き部分 支持ローラー 総電荷量
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (12)

課題

凹凸の大きな表面形状を有する用紙における転写不良を抑制することが可能な転写装置画像形成装置および転写制御方法を提供する。

解決手段

転写装置は、トナー像担持する像担持体と、前記像担持体に転写ニップを形成するために用いられる転写部材と、前記転写ニップを通過する用紙へ前記像担持体上のトナー像を転写するための同極性の転写バイアスを前記転写部材に印加する電圧印加部と、表面平滑度が低い第1用紙が前記転写ニップを通過する際、前記第1用紙以外の第2用紙が前記転写ニップを通過する際に印加すべき転写バイアスとして設定されている基準転写バイアスより絶対値が大きい第1転写バイアスを印加する第1印加期間と、絶対値が前記基準転写バイアス以下である第2転写バイアスを印加する第2印加期間とが交互に発生する転写バイアスを前記転写バイアスに印加するように、前記電圧印加部を制御する制御部と、を備える。

概要

背景

一般に、電子写真プロセス技術を利用した画像形成装置プリンター複写機ファクシミリ等)は、帯電した感光体に対して、画像データに基づくレーザー光照射露光)することにより静電潜像を形成する。そして、静電潜像が形成された感光体ドラム像担持体)へ現像装置よりトナーを供給することにより静電潜像を可視化してトナー像を形成する。さらに、このトナー像を直接または間接的に用紙に転写させた後、定着ニップで加熱、加圧して定着させることにより用紙にトナー像を形成する。

このような画像形成装置に用いられる転写装置としては、トナー像を担持する第1転写部材(例えば、中間転写ベルト)と、第1転写部材との間で転写ニップを形成する第2転写部材(例えば、二次転写ローラー)とを備えたものが知られている。通常、第2転写部材には、一定値直流電圧からなる転写バイアス印加され、第1転写部材と第2転写部材との間に転写電界が形成される。そして、形成された転写電界により第1転写部材上のトナー像が用紙に静電的に移動することで、用紙にトナー像が転写される。この種の転写装置においては、トナー像の用紙への転写効率を向上させるため様々な手法が提案されている。

例えば、特許文献1には、転写ニップを通過する用紙にトナー像を転写可能な第1直流電圧に対応する第1部分と、第1直流電圧と同極性であって第1直流電圧よりも絶対値の小さい第2直流電圧に対応する第2部分とを有するパルス波形からなる転写バイアスを第2転写部材に印加する構成が開示されている。

また、特許文献2には、互いに極性の異なる転写電圧と戻し電圧とを交互に繰り返す交流成分を含むパルス波形からなる転写バイアスが第2転写部材に印加される構成が開示されている。この構成では、エンボス紙のような表面平滑度の低い、つまり、凹凸の大きな表面形状を有する用紙の凹部の部分において、転写電圧と戻し電圧により、トナーを第1転写部材と用紙間往復運動させることで、転写性を向上させている。

概要

凹凸の大きな表面形状を有する用紙における転写不良を抑制することが可能な転写装置、画像形成装置および転写制御方法を提供する。転写装置は、トナー像を担持する像担持体と、前記像担持体に転写ニップを形成するために用いられる転写部材と、前記転写ニップを通過する用紙へ前記像担持体上のトナー像を転写するための同極性の転写バイアスを前記転写部材に印加する電圧印加部と、表面平滑度が低い第1用紙が前記転写ニップを通過する際、前記第1用紙以外の第2用紙が前記転写ニップを通過する際に印加すべき転写バイアスとして設定されている基準転写バイアスより絶対値が大きい第1転写バイアスを印加する第1印加期間と、絶対値が前記基準転写バイアス以下である第2転写バイアスを印加する第2印加期間とが交互に発生する転写バイアスを前記転写バイアスに印加するように、前記電圧印加部を制御する制御部と、を備える。

目的

本発明の目的は、凹凸の大きな表面形状を有する用紙における転写不良を抑制することが可能な転写装置、画像形成装置および転写制御方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

トナー像担持する像担持体と、前記像担持体に転写ニップを形成するために用いられる転写部材と、前記転写ニップを通過する用紙へ前記像担持体上のトナー像を転写するための同極性の転写バイアスを前記転写部材に印加する電圧印加部と、表面平滑度が低い第1用紙が前記転写ニップを通過する際、前記第1用紙以外の第2用紙が前記転写ニップを通過する際に印加すべき転写バイアスとして設定されている基準転写バイアスより絶対値が大きい第1転写バイアスを印加する第1印加期間と、絶対値が前記基準転写バイアス以下である第2転写バイアスを印加する第2印加期間とが交互に発生する転写バイアスを前記転写バイアスに印加するように、前記電圧印加部を制御する制御部と、を備える転写装置

請求項2

前記第1用紙上の各位置が前記転写ニップを通過する期間は、前記第1印加期間および前記第2印加期間を含む、請求項1に記載の転写装置。

請求項3

前記第2転写バイアスは、前記基準転写バイアスよりも絶対値が小さい、請求項1または請求項2に記載の転写装置。

請求項4

前記基準転写バイアスと前記第1転写バイアスとの差分の時間積分値は、前記基準転写バイアスと前記第2転写バイアスとの差分の時間積分値に等しい、請求項3に記載の転写装置。

請求項5

前記電圧印加部は、前記第1転写バイアスおよび前記第2転写バイアスを切り替えて印加する直流電源を有する、請求項1〜4の何れか1項に記載の転写装置。

請求項6

前記電圧印加部は、前記第1転写バイアスを印加する第1直流電源と、前記第2転写バイアスを印加する第2直流電源と、を有する、請求項5に記載の転写装置。

請求項7

前記転写バイアスは、8又は10個の前記第1印加期間および前記第2印加期間を有する、請求項1〜6の何れか1項に記載の転写装置。

請求項8

トナー像を担持する像担持体と、前記像担持体に転写ニップを形成するために用いられる転写部材と、前記転写ニップを通過する用紙へ前記像担持体上のトナー像を転写するための同極性の転写バイアスを前記転写部材に印加する電圧印加部と、表面平滑度が低い第1用紙が前記転写ニップを通過する際、前記第1用紙以外の第2用紙が前記転写ニップを通過する際に印加すべき転写バイアスとして設定されている基準転写バイアスより絶対値が大きい第1転写バイアスを印加する第1印加期間と、絶対値が前記基準転写バイアス以下である第2転写バイアスを印加する第2印加期間とが交互に発生する転写バイアスを前記転写バイアスに印加するように、前記電圧印加部を制御する制御部と、を備える画像形成装置

請求項9

トナー像を担持する像担持体と、前記像担持体に転写ニップを形成するために用いられる転写部材と、前記転写ニップを通過する用紙へ前記像担持体上のトナー像を転写するための同極性の転写バイアスを前記転写部材に印加する電圧印加部と、を備える転写装置の転写制御方法であって、表面平滑度が低い第1用紙が前記転写ニップを通過する際、前記第1用紙以外の第2用紙が前記転写ニップを通過する際に印加すべき転写バイアスとして設定されている基準転写バイアスより絶対値が大きい第1転写バイアスを印加する第1印加期間と、絶対値が前記基準転写バイアス以下である第2転写バイアスを印加する第2印加期間とが交互に発生する転写バイアスを前記転写バイアスに印加するように、前記電圧印加部を制御する転写制御方法。

技術分野

0001

本発明は、転写装置画像形成装置および転写制御方法に関する。

背景技術

0002

一般に、電子写真プロセス技術を利用した画像形成装置(プリンター複写機ファクシミリ等)は、帯電した感光体に対して、画像データに基づくレーザー光照射露光)することにより静電潜像を形成する。そして、静電潜像が形成された感光体ドラム像担持体)へ現像装置よりトナーを供給することにより静電潜像を可視化してトナー像を形成する。さらに、このトナー像を直接または間接的に用紙に転写させた後、定着ニップで加熱、加圧して定着させることにより用紙にトナー像を形成する。

0003

このような画像形成装置に用いられる転写装置としては、トナー像を担持する第1転写部材(例えば、中間転写ベルト)と、第1転写部材との間で転写ニップを形成する第2転写部材(例えば、二次転写ローラー)とを備えたものが知られている。通常、第2転写部材には、一定値直流電圧からなる転写バイアス印加され、第1転写部材と第2転写部材との間に転写電界が形成される。そして、形成された転写電界により第1転写部材上のトナー像が用紙に静電的に移動することで、用紙にトナー像が転写される。この種の転写装置においては、トナー像の用紙への転写効率を向上させるため様々な手法が提案されている。

0004

例えば、特許文献1には、転写ニップを通過する用紙にトナー像を転写可能な第1直流電圧に対応する第1部分と、第1直流電圧と同極性であって第1直流電圧よりも絶対値の小さい第2直流電圧に対応する第2部分とを有するパルス波形からなる転写バイアスを第2転写部材に印加する構成が開示されている。

0005

また、特許文献2には、互いに極性の異なる転写電圧と戻し電圧とを交互に繰り返す交流成分を含むパルス波形からなる転写バイアスが第2転写部材に印加される構成が開示されている。この構成では、エンボス紙のような表面平滑度の低い、つまり、凹凸の大きな表面形状を有する用紙の凹部の部分において、転写電圧と戻し電圧により、トナーを第1転写部材と用紙間往復運動させることで、転写性を向上させている。

先行技術

0006

特開平3−132684号公報
特開2012−42832号公報

発明が解決しようとする課題

0007

ところで、凹凸の大きな表面形状を有する用紙の凹部の部分には、第1転写部材との間に空隙が生じているので、例えば、特許文献1の第1直流電圧からなる転写バイアスにより転写を行うと、凹部の部分に形成される転写電界は、その空隙が生じている分、トナーを凹部の底に移動させるには不十分な電界となる。このような転写電界においてトナーの転写がされると、トナーが凹部の底に移動しにくくなり、用紙の凹部の部分で転写不良が発生してしまう。

0008

また、凹部においてトナーが移動するのに十分な電界を形成するために、転写バイアスの値を増加させることが考えられる。しかし、電圧値を増加させた転写バイアスを第2転写部材に印加し続けると、凹部において放電が発生しやすくなるとともに、凹部以外の部分でトナーの過剰電流による逆帯電化が発生し、ひいては転写不良が発生してしまう。

0009

なお、特許文献2に記載の構成では、転写電圧と戻し電圧の極性が異なるので、転写電圧と戻し電圧の変化幅が大きくなるので、パルス波形の立ち下がりにおいて電圧がアンダーシュートするノイズやパルス波形の立ち上がりにおいて電圧がオーバーシュートするノイズの影響を受けやすく、ひいては転写不良が発生してしまう。

0010

本発明の目的は、凹凸の大きな表面形状を有する用紙における転写不良を抑制することが可能な転写装置、画像形成装置および転写制御方法を提供することである。

課題を解決するための手段

0011

本発明に係る転写装置は、
トナー像を担持する像担持体と、
前記像担持体に転写ニップを形成するために用いられる転写部材と、
前記転写ニップを通過する用紙へ前記像担持体上のトナー像を転写するための同極性の転写バイアスを前記転写部材に印加する電圧印加部と、
表面平滑度が低い第1用紙が前記転写ニップを通過する際、前記第1用紙以外の第2用紙が前記転写ニップを通過する際に印加すべき転写バイアスとして設定されている基準転写バイアスより絶対値が大きい第1転写バイアスを印加する第1印加期間と、絶対値が前記基準転写バイアス以下である第2転写バイアスを印加する第2印加期間とが交互に発生する転写バイアスを前記転写バイアスに印加するように、前記電圧印加部を制御する制御部と、
を備える。

0012

本発明に係る画像形成装置は、
トナー像を担持する像担持体と、
前記像担持体に転写ニップを形成するために用いられる転写部材と、
前記転写ニップを通過する用紙へ前記像担持体上のトナー像を転写するための同極性の転写バイアスを前記転写部材に印加する電圧印加部と、
表面平滑度が低い第1用紙が前記転写ニップを通過する際、前記第1用紙以外の第2用紙が前記転写ニップを通過する際に印加すべき転写バイアスとして設定されている基準転写バイアスより絶対値が大きい第1転写バイアスを印加する第1印加期間と、絶対値が前記基準転写バイアス以下である第2転写バイアスを印加する第2印加期間とが交互に発生する転写バイアスを前記転写バイアスに印加するように、前記電圧印加部を制御する制御部と、
を備える。

0013

本発明に係る転写制御方法は、
トナー像を担持する像担持体と、前記像担持体に転写ニップを形成するために用いられる転写部材と、前記転写ニップを通過する用紙へ前記像担持体上のトナー像を転写するための同極性の転写バイアスを前記転写部材に印加する電圧印加部と、を備える転写装置の転写制御方法であって、
表面平滑度が低い第1用紙が前記転写ニップを通過する際、前記第1用紙以外の第2用紙が前記転写ニップを通過する際に印加すべき転写バイアスとして設定されている基準転写バイアスより絶対値が大きい第1転写バイアスを印加する第1印加期間と、絶対値が前記基準転写バイアス以下である第2転写バイアスを印加する第2印加期間とが交互に発生する転写バイアスを前記転写バイアスに印加するように、前記電圧印加部を制御する。

発明の効果

0014

本発明によれば、凹凸の大きな表面形状を有する用紙における転写不良を抑制することができる。

図面の簡単な説明

0015

本実施の形態に係る画像形成装置の全体構成を概略的に示す図である。
本実施の形態に係る画像形成装置の制御系の主要部を示す図である。
用紙の凹部において基準転写バイアスによりトナーが転写される様子を示す図である。
用紙の凹部において基準転写バイアスより高い転写電圧によりトナーが転写される様子を示す図である。
二次転写バイアスの例1を示す図である。
二次転写バイアスの例2を示す図である。
二次転写バイアスの例3を示す図である。
二次転写バイアスの例4を示す図である。
変形例に係る電圧印加部および中間転写ユニット二次転写ニップ周辺を示す図である。
変形例に係る二次転写バイアスの例を示す図である。
評価実験における評価装置を示す図である。

実施例

0016

以下、本実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本実施の形態に係る画像形成装置1の全体構成を概略的に示す図である。図2は、本実施の形態に係る画像形成装置1の制御系の主要部を示す。図1,2に示す画像形成装置1は、電子写真プロセス技術を利用した中間転写方式カラー画像形成装置である。すなわち、画像形成装置1は、感光体ドラム413上に形成されたY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)の各色トナー像を中間転写ベルト421に一次転写し、中間転写ベルト421上で4色のトナー像を重ね合わせた後、用紙Sに二次転写することにより、画像を形成する。

0017

また、画像形成装置1には、YMCKの4色に対応する感光体ドラム413を中間転写ベルト421の走行方向に直列配置し、中間転写ベルト421に一回の手順で各色トナー像を順次転写させるタンデム方式が採用されている。

0018

図2に示すように、画像形成装置1は、画像読取部10、操作表示部20,画像処理部30、画像形成部40、用紙搬送部50、定着部60、電圧印加部90および制御部100を備える。

0019

制御部100は、CPU(Central Processing Unit)101、ROM(Read Only Memory)102、RAM(Random Access Memory)103等を備える。CPU101は、ROM102から処理内容に応じたプログラム読み出してRAM103に展開し、展開したプログラムと協働して画像形成装置1の各ブロックの動作を集中制御する。このとき、記憶部72に格納されている各種データが参照される。記憶部72は、例えば不揮発性半導体メモリ(いわゆるフラッシュメモリ)やハードディスクドライブで構成される。本実施の形態では、記憶部72は、画像形成部40により実行される印刷ジョブに関する画像形成情報を記憶する。

0020

制御部100は、通信部71を介して、LAN(Local Area Network)、WAN(WideArea Network)等の通信ネットワークに接続された外部の装置(例えばパーソナルコンピューター)との間で各種データの送受信を行う。制御部100は、例えば、外部の装置から送信された画像データを受信し、この画像データ(入力画像データ)に基づいて用紙Sに画像を形成させる。通信部71は、例えばLANカード等の通信制御カードで構成される。

0021

図1に示すように、画像読取部10は、ADF(Auto Document Feeder)と称される自動原稿給紙装置11および原稿画像走査装置12(スキャナー)等を備えて構成される。

0022

自動原稿給紙装置11は、原稿トレイに載置された原稿Dを搬送機構により搬送して原稿画像走査装置12へ送り出す。自動原稿給紙装置11により、原稿トレイに載置された多数枚の原稿Dの画像(両面を含む)を連続して一挙に読み取ることが可能となる。

0023

原稿画像走査装置12は、自動原稿給紙装置11からコンタクトガラス上に搬送された原稿またはコンタクトガラス上に載置された原稿を光学的に走査し、原稿からの反射光をCCD(Charge Coupled Device)センサー12aの受光面上に結像させ、原稿画像を読み取る。画像読取部10は、原稿画像走査装置12による読取結果に基づいて入力画像データを生成する。この入力画像データには、画像処理部30において所定の画像処理が施される。

0024

図2に示すように、操作表示部20は、例えばタッチパネル付の液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)で構成され、表示部21および操作部22として機能する。表示部21は、制御部100から入力される表示制御信号に従って、各種操作画面、画像の状態、各機能の動作状況等の表示を行う。操作部22は、テンキースタートキー等の各種操作キーを備え、ユーザーによる各種入力操作受け付けて、操作信号を制御部100に出力する。

0025

画像処理部30は、入力画像データに対して、初期設定またはユーザー設定に応じたデジタル画像処理を行う回路等を備える。例えば、画像処理部30は、制御部100の制御下で、階調補正データ階調補正テーブル)に基づいて階調補正を行う。また、画像処理部30は、入力画像データに対して、階調補正の他、色補正シェーディング補正等の各種補正処理や、圧縮処理等を施す。これらの処理が施された画像データに基づいて、画像形成部40が制御される。

0026

図1に示すように、画像形成部40は、入力画像データに基づいて、Y成分、M成分、C成分、K成分の各有色トナーによる画像を形成するための画像形成ユニット41Y、41M、41C、41K、中間転写ユニット42等を備える。

0027

Y成分、M成分、C成分、K成分用の画像形成ユニット41Y、41M、41C、41Kは、同様の構成を有する。図示および説明の便宜上、共通する構成要素は同一の符号で示し、それぞれを区別する場合には符号にY、M、CまたはKを添えて示すこととする。図1では、Y成分用の画像形成ユニット41Yの構成要素についてのみ符号が付され、その他の画像形成ユニット41M、41C、41Kの構成要素については符号が省略されている。

0028

画像形成ユニット41は、露光装置411,現像装置412、感光体ドラム413、帯電装置414およびドラムクリーニング装置415等を備える。

0029

感光体ドラム413は、例えばドラム状の金属基体外周面に、有機光導電体を含有させた樹脂よりなる感光層が形成された有機感光体よりなる。感光層を構成する樹脂として、例えばポリカーボネート樹脂シリコーン樹脂ポリスチレン樹脂アクリル樹脂メタクリル樹脂エポキシ樹脂ポリウレタン樹脂塩化ビニル樹脂メラミン樹脂等が挙げられる。

0030

制御部100は、感光体ドラム413を回転させる駆動モーター(図示略)に供給される駆動電流を制御することにより、感光体ドラム413を一定の周速度で回転させる。

0031

帯電装置414は、例えば帯電チャージャーであり、コロナ放電を発生させることにより、光導電性を有する感光体ドラム413の表面を一様に負極性に帯電させる。

0032

露光装置411は、例えば半導体レーザーで構成され、感光体ドラム413に対して各色成分の画像に対応するレーザー光を照射する。その結果、感光体ドラム413の表面のうちレーザー光が照射された画像領域には、背景領域との電位差により各色成分の静電潜像が形成される。

0033

現像装置412は、二成分逆転方式の現像装置であり、感光体ドラム413の表面に各色成分の現像剤を付着させることにより静電潜像を可視化してトナー像を形成する。

0034

現像装置412には、例えば帯電装置414の帯電極性と同極性の直流現像バイアス、または交流電圧に帯電装置414の帯電極性と同極性の直流電圧が重畳された現像バイアスが印加される。その結果、露光装置411によって形成された静電潜像にトナーを付着させる反転現像が行われる。

0035

ドラムクリーニング装置415は、感光体ドラム413の表面に当接され、弾性体よりなる平板状のドラムクリーニングブレード415A等を有し、中間転写ベルト421に転写されずに感光体ドラム413の表面に残留するトナーを除去する。

0036

中間転写ユニット42は、中間転写ベルト421、一次転写ローラー422、複数の支持ローラー423、二次転写ローラー424およびベルトクリーニング装置426等を備える。中間転写ベルト421は、本発明の「像担持体」に対応し、中間転写ユニット42、電圧印加部90および制御部100は、本発明の「転写装置」に対応する。

0037

中間転写ユニット42は、無端状ベルトで構成され、複数の支持ローラー423にループ状張架される。複数の支持ローラー423のうちの少なくとも一つは駆動ローラーで構成され、その他は従動ローラーで構成される。例えば、K成分用の一次転写ローラー422よりもベルト走行方向の下流側に配置されるローラー423Aが駆動ローラーであることが好ましい。これにより、一次転写ニップにおけるベルトの走行速度を一定に保持しやすくなる。駆動ローラー423Aが回転することにより、中間転写ベルト421は矢印A方向に一定速度で走行する。

0038

中間転写ベルト421は、導電性および弾性を有するベルトであり、表面に体積抵抗率が8〜11[logΩ・cm]である高抵抗層を有する。中間転写ベルト421は、制御部100からの制御信号によって回転駆動される。なお、中間転写ベルト421については、導電性および弾性を有するものであれば、材質、厚さおよび硬度を限定しない。

0039

一次転写ローラー422は、各色成分の感光体ドラム413に対向して、中間転写ベルト421の内周面側に配置される。中間転写ベルト421を挟んで、一次転写ローラー422が感光体ドラム413に圧接されることにより、感光体ドラム413から中間転写ベルト421へトナー像を転写するための一次転写ニップが形成される。

0040

二次転写ローラー424は、駆動ローラー423Aのベルト走行方向下流側に配置されるバックアップローラー423Bに対向して、中間転写ベルト421の外周面側に配置される。中間転写ベルト421を挟んで、二次転写ローラー424がバックアップローラー423Bに圧接されることにより、中間転写ベルト421から用紙Sへトナー像を転写するための二次転写ニップが形成される。バックアップローラー423Bは、本発明の「転写部材」に対応し、二次転写ニップは、本発明の「転写ニップ」に対応する。

0041

一次転写ニップを中間転写ベルト421が通過する際、感光体ドラム413上のトナー像が中間転写ベルト421に順次重ねて一次転写される。具体的には、一次転写ローラー422に一次転写バイアスを印加し、中間転写ベルト421の裏面側、つまり、一次転写ローラー422と当接する側にトナーと逆極性電荷を付与することにより、トナー像は中間転写ベルト421に静電的に転写される。

0042

その後、用紙Sが二次転写ニップを通過する際、中間転写ベルト421上のトナー像が用紙Sに二次転写される。具体的には、バックアップローラー423Bに二次転写バイアスを印加し、用紙Sの表面側、つまり、中間転写ベルト421と当接する側にトナーと同極性の電荷を付与することにより、トナー像は用紙Sに静電的に転写され、当該用紙Sは定着部60に向けて搬送される。

0043

二次転写バイアスは、制御部100の制御の下で電圧印加部90により生成され、電圧印加部90からバックアップローラー423Bに印加される。二次転写バイアスについては後述する。二次転写バイアスは、本発明の「転写バイアス」に対応する。

0044

ベルトクリーニング装置426は、二次転写後に中間転写ベルト421の表面に残留する転写残トナーを除去する。なお、二次転写ローラー424に代えて、二次転写ローラーを含む複数の支持ローラーに、二次転写ベルトがループ状に張架された構成いわゆるベルト方式二次転写ユニットを採用しても良い。

0045

定着部60は、用紙Sの定着面、つまりトナー像が形成されている面側に配置される定着面側部材を有する上側定着部60A、用紙Sの裏面つまり定着面の反対の面側に配置される裏面側支持部材を有する下側定着部60B、および加熱源60C等を備える。定着面側部材に裏面側支持部材が圧接されることにより、用紙Sを挟持して搬送する定着ニップが形成される。

0046

定着部60は、トナー像が二次転写され、搬送されてきた用紙Sを定着ニップで加熱、加圧することにより、用紙Sにトナー像を定着させる。定着部60は、定着器F内にユニットとして配置される。また、定着器Fには、エアを吹き付けることにより、定着面側部材または裏面側支持部材から用紙Sを分離させるエア分離ユニットが配置されていても良い。

0047

用紙搬送部50は、給紙部51、排紙部52および搬送経路部53等を備える。給紙部51を構成する3つの給紙トレイユニット51a〜51cには、坪量やサイズ等に基づいて識別された用紙S(規格用紙、特殊用紙)が予め設定された種類毎に収容される。搬送経路部53は、レジストローラー体53a等の複数の搬送ローラーを有する。

0048

給紙トレイユニット51a〜51cに収容されている用紙Sは、最上部から一枚ずつ送出され、搬送経路部53により画像形成部40に搬送される。このとき、レジストローラー対53aが配設されたレジストローラー部により、給紙された用紙Sの傾きが補正されるとともに搬送タイミングが調整される。そして、画像形成部40において、中間転写ベルト421のトナー像が用紙Sの一方の面に一括して二次転写され、定着部60において定着工程が施される。画像形成された用紙Sは、排紙ローラー52aを備えた排紙部52により機外に排紙される。

0049

ところで、図3に示すように、エンボス紙のような表面平滑度の低い、つまり、凹凸の大きな表面形状を有する用紙S1を印刷する場合、凹部Rの部分において、中間転写ベルト421と用紙S1との間に空隙が生じている。用紙S1は、本発明の「第1用紙」に対応する。

0050

通常、バックアップローラー423Bには、凹凸の小さい用紙、つまり、用紙S1以外の第2用紙にトナー像を転写可能な二次転写バイアスが印加されるので、用紙S1の凹部R以外の部分には、トナーTを用紙S1に移動させるのに十分な電界E1が形成される。

0051

しかし、用紙S1の凹部Rの部分に形成される電界E2は、空隙が生じている分、トナーTを中間転写ベルト421から用紙S1に移動させるには不十分な電界となる。そのため、トナーTが凹部Rの底に移動しにくくなり、用紙S1の凹部Rの部分で転写不良が発生する。

0052

このような転写不良を抑制するためには、図4に示すように、用紙S1の凹部Rの部分において、トナーTが用紙S1に移動できる程度に十分大きな電界E2が形成されるように二次転写バイアスを大きくすることが考えられる。しかし、二次転写バイアスを大きくしたままの状態、つまり、電界E2を大きくした状態を維持すると、用紙S1の凹部Rの部分において中間転写ベルト421と用紙S1の間の空隙で放電Dが発生してしまう。

0053

また、二次転写バイアスを大きくすると、用紙S1の凹部R以外の部分における電界E1も大きくなるので、当該部分のトナーT0が過剰電流により逆帯電化してしまう。

0054

そこで、図5に示すように、本実施の形態では、電圧印加部90は、第1転写バイアスV1を印加する第1印加期間W1と、第2転写バイアスV2を印加する第2印加期間W2とが交互に発生する二次転写バイアスWをバックアップローラー423Bに印加する。

0055

第1転写バイアスV1は、二次転写ニップを通過する用紙S1以外の第2用紙が二次転写ニップを通過する際に印加すべき転写バイアスとして設定されている基準転写バイアスVtよりも絶対値が大きい。第2転写バイアスV2は、第1転写バイアスV1と同極性の電圧であり、第1転写バイアスV1より絶対値が小さい。用紙S1の各位置が二次転写ニップを通過する期間、つまり、二次転写バイアスWの一周期は、第1印加期間W1および第2印加期間W2を1つずつ含んでいる。

0056

図5では、第1転写バイアスV1は、−4.0[kV]、第2転写バイアスV2および基準転写バイアスVtは、−2.5[kV]、二次転写バイアスWの第1印加期間W1に対応する部分のデューティー比は、15[%]、二次転写バイアスWの周波数は、500[Hz]に設定されている。

0057

このように設定された二次転写バイアスWがバックアップローラー423Bに印加されることで、二次転写バイアスWの一周期内において、基準転写バイアスVtよりも瞬間的に大きくなる第1転写バイアスV1により、用紙S1の凹部RにおいてトナーTが凹部Rの底に移動するために十分な電界が形成される。これにより、用紙S1の凹部Rの部分における転写不良が生じるのを抑制することができる。

0058

また、第1印加期間W1の後、第2印加期間W2、つまり、基準転写バイアスVtに等しい第2転写バイアスV2がバックアップローラー423Bに印加されるので、二次転写バイアスWが基準転写バイアスVtより大きい第1転写バイアスV1に維持されたままの状態とならない。そのため、用紙S1の凹部Rにおける空隙で放電が発生するのを抑制することができるとともに、凹部R以外の部分でトナーTが逆帯電化するのを低減することができる。

0059

ところで、第2転写バイアスV2が基準転写バイアスVtに等しい状態だと、二次転写バイアスWの一周期内において二次転写バイアスWにより生じる電荷量が、第1印加期間W1がある分、基準転写バイアスVtのみからなる二次転写バイアスにより生じる電荷量よりも大きくなる。すなわち、一周期内における用紙S1の凹部R以外の部分における総電荷量が大きくなるので、なおも当該部分でトナーTが過剰電流により逆帯電化が発生するおそれがある。

0060

そこで、本実施の形態では、図6に示すように、電圧印加部90は、第2転写バイアスV2を基準転写バイアスVtよりも絶対値が小さくなるように設定することができる。

0061

図6では、第1転写バイアスV1は、−6.5[kV]、第2転写バイアスV2は、0[V]、基準転写バイアスVtは、−2.5[kV]、二次転写バイアスWの第1印加期間W1に対応する部分のデューティー比は、20[%]、二次転写バイアスWの周波数は、100[Hz]に設定されている。

0062

このようにすることで、二次転写バイアスWの一周期内において二次転写バイアスWにより生じる総電荷量を減らすことができるので、用紙S1の凹部R以外の部分でトナーTが過剰電流により逆帯電化するのを抑制することができる。

0063

また、図7に示すように、電圧印加部90は、基準転写バイアスVtと第1転写バイアスV1との差分の時間積分値と、基準転写バイアスVtと第2転写バイアスV2との差分の時間積分値とが等しくなるように、第2転写バイアスV2を設定するのが望ましい。

0064

図7では、第1転写バイアスV1は、−6.0[kV]、第2転写バイアスV2は、−1.0[kV]、基準転写バイアスVtは、−2.0[kV]、二次転写バイアスWの第1印加期間W1に対応する部分のデューティー比は、20[%]、二次転写バイアスWの周波数は、200[Hz]に設定されている。

0065

このようにすることで、二次転写バイアスWの一周期内において二次転写バイアスWにより生じる電荷量と、基準転写バイアスVtのみからなる二次転写バイアスにより生じる電荷量とを等しくすることができる。そのため、二次転写ニップにおける転写能力を基準転写バイアスVtのみからなる二次転写バイアスを印加するときの転写能力に維持したまま、用紙S1の凹部Rにおける空隙で生じる放電Dや、凹部R以外の部分でトナーTが逆帯電化するのを抑制することができる。

0066

ところで、第1印加期間に対応する第1電圧と、第2印加期間に対応する第2電圧の極性が異なる交流成分を有するパルス波形からなる二次転写バイアスの場合、例えば用紙S1側にトナーTが移動する第1電圧と、中間転写ベルト421側にトナーTが移動する第2電圧とが交互に繰り返される。そのため、パルス波形の周波数を小さく設定しすぎると、第1印加期間と第2印加期間が広くなるので、用紙S1に画像出力した際に、第1電圧に対応する部分と第2電圧に対応する部分とが当該画像に出力されてしまい、濃淡縞模様が形成された画像となってしまう。

0067

しかし、本実施の形態では、第2転写バイアスV2が第1転写バイアスV1と同極性の電圧、または0[V]の電圧に設定されるので、交流成分を有するパルス波形からなる二次転写バイアスのようにトナーTの中間転写ベルト421と用紙S1との間の往復運動が起こらない。そのため、二次転写バイアスWの周波数を小さく設定することができる。これにより、本実施の形態では、電圧印加部90を直流電源で構成することができる。

0068

直流電源により電圧印加部90を構成すると、例えば周波数を100[Hz]に設定した場合、第1印加期間W1における出力を2[msec]、第2印加期間W2における出力を8[msec]毎に切り替えることで図7と同様の二次転写バイアスWを電圧印加部90に出力させることが可能となる。

0069

このように電圧印加部90を直流電源により構成することで、交流電源を有する構成と比較して、安価にすることができる。なお、周波数が400[Hz]以下の場合に電圧印加部90を直流電源により構成することができる。

0070

また、本実施の形態では、第2転写バイアスV2が第1転写バイアスV1と同極性の電圧、または0[V]の電圧に設定されることで、第1転写バイアスV1と第2転写バイアスV2との電位差が、交流成分を有するパルス波形からなる二次転写バイアスにおける第1電圧と第2電圧との電位差よりも小さくなる。

0071

これにより、二次転写バイアスWの立ち上がりにおけるノイズ(以下、「オーバーシュート」という)、二次転写バイアスWの立ち下がりにおけるノイズ(以下、「アンダーシュート」という)や電源応答性の問題で意図した電圧波形が瞬時に形成されない問題(以下、「ダレ」という)を低減することができる。そのため、オーバーシュートおよびアンダーシュートによる高圧異常やダレによる実効電圧の減少を低減することができる。

0072

そして、このようなオーバーシュート、アンダーシュートおよびダレをさらに低減するために、図8に示すように、電圧印加部90は、三段階の出力レベルを有する二次転写バイアスWを出力するようにしてもよい。この二次転写バイアスWは、第1転写バイアスV1に対応する第1印加期間W1と、第2転写バイアスV2に対応する第2印加期間W2と、第3転写バイアスV3に対応する第3印加期間W3とから構成されている。

0073

図8では、第1転写バイアスV1は、−6.0[kV]、第2転写バイアスV2は、−2.0[kV]、第3転写バイアスV3は、0[V]、基準転写バイアスVtは、−2.0[kV]、二次転写バイアスWの第1印加期間W1に対応する部分のデューティー比は、20[%]、二次転写バイアスWの第2印加期間W2に対応する部分のデューティー比は、40[%]、二次転写バイアスWの第3印加期間W3に対応する部分のデューティー比は、40[%]に設定されている。

0074

これによれば、第1転写バイアスV1と第3転写バイアスV3の間に第2転写バイアスV2を挟むことで、二次転写バイアスWにおける電圧の変化幅を小さくすることができる。そのため、オーバーシュート、アンダーシュートおよびダレをさらに低減することができる。

0075

また、図9に示すように、電圧印加部90は、複数の直流電源により構成してもよい。この構成における電圧印加部90は、第1直流電源91と、第2直流電源92と、バックアップローラー423Bに接続されたスイッチ93とを有している。スイッチ93は、第1直流電源91と第2直流電源92を選択的に接続可能となっている。

0076

このような構成において、図10に示すように、例えば、周波数を100[Hz]、二次転写バイアスWの第1印加期間W1に対応する部分のデューティー比を20[%]、第1直流電源91を−6.5[kV]、第2直流電源92を−0.5[kV]、基準転写バイアスVtを−2.0[kV]に設定する。この場合、スイッチ93を第1直流電源92に2[msec]接続した後、スイッチ93を第2直流電源91に8[msec]接続させることで、パルス波形と同様の二次転写バイアスWを出力させることができる。

0077

これによれば、1つの電源における出力電圧を変動させないので、出力レベルの切り替えにより発生するノイズ、つまりオーバーシュートやアンダーシュートを解消することができる。

0078

なお、上記実施の形態では、二次転写バイアスWが一周期内に1つの第1印加期間W1および第2印加期間W2を有していたが、本発明はこれに限定されず、複数個の第1印加期間W1および第2印加期間W2を有していてもよい。二次転写バイアスWは、8または10個の第1印加期間W1および第2印加期間W2を有するのが望ましい。

0079

また、電圧印加部90は、用紙の種類に応じて出力を選択できるように構成することができる。

0080

また、上記実施の形態では、転写方式として中間転写方式のものを用いたが、直接転写方式のものを用いても良い。また、転写部材としてバックアップローラー423Bを例示したが、二次転写ローラー424を採用しても良い。また、二次転写バイアスを負極性の電圧で例示したが、例えば正極性のトナーを用いる場合、正極性の電圧とすれば良い。

0081

その他、上記実施の形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその要旨、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。

0082

最後に、本実施の形態に係る画像形成装置1における評価実験について説明する。
実験では、温度23[℃]、湿度50[%]の条件下で用紙S1にベタ画像を形成することで、第1転写バイアスV1、二次転写バイアスWの周波数および二次転写バイアスWの第1印加期間W1に対応する部分のデューティー比を変更した条件において、用紙S1の凹部Rにおける転写性を評価した。

0083

評価装置としては、図11に示す転写装置200を用いた。転写装置200は、図1に示す画像形成装置1に備えられたものと同様の中間転写ユニット42と、パルス電源からなる電圧印加部90とを備えている。

0084

中間転写ベルト421としては、材質はポリイミド性半導電ベルト、形状は厚さ80[μm]、抵抗は11.0[LogΩ/□]のものを用いた。二次転写ローラー424としては、材質はニトリルゴム(NBR)、形状は直径38[mm]のストレート形状、物性はAskerCが硬度71°、抵抗が7.5[LogΩ]のものを用いた。バックアップローラー423Bとしては、材質はニトリルゴム、形状は直径38[mm]のストレート形状、物性はAskerC硬度が71°、抵抗が7.5[LogΩ]のものを用いた。

0085

また、二次転写ローラー424のバックアップローラー423Bに対する押圧力は80[N]、システム速度は200[mm/sec]、二次転写ニップ幅は4[mm]、ニップ時間は0.02[sec]とした。

0086

また、用紙S1としては、坪量が151[gsm]であるレザック66白を用いた。基準転写バイアスVtの電圧値としては、上記条件の下では−2.0[kV]のものが最適値となり、第2転写バイアスV2を、−2.0[kV]に設定した上で評価を行った。また、基準転写バイアスVtの最適値は、環境検知等による決定やATVC(Active Transfer Voltage Conrol)制御によって決定されるが、それ限定されず、実施の形態に応じて適宜決定して良い。

0087

表1に二次転写バイアスの周波数を100[Hz]としたときの用紙S1の凹部Rにおける転写性の評価結果を示す。表2に二次転写バイアスの周波数を500[Hz]としたときの用紙S1の凹部Rにおける転写性の評価結果を示す。表3に二次転写バイアスの周波数を700[Hz]としたときの用紙S1の凹部Rにおける転写性の評価結果を示す。表4に二次転写バイアスの周波数を1000[Hz]としたときの用紙S1の凹部Rにおける転写性の評価結果を示す。

0088

0089

0090

0091

0092

各表における評価基準としては、「○」は、転写不良が全くなく良好な転写性が得られたことを示し、「△」は、一部転写不良があるが実用上問題のないレベルであることを示し、「×」は、転写不良、凹部での放電、および凹部以外でのトナーの逆帯電化が発生したことを示している。

0093

上記結果より、二次転写バイアスの第1印加期間に対応する部分のデューティー比にも応じて変わってくるが、良好な転写性が得られる条件としては、第1転写バイアスV1は、基準転写バイアスVtの1.5倍である−3.0[kV]以下で、望ましくは基準転写バイアスVtの2倍である−4.0[kV]以下のときであることが確認できた。

0094

また、各表において、「×」の評価結果の部分で、白抜きで表示されている部分については、凹部での放電や凹部以外でトナーの逆帯電化が発生していることが確認された。このような放電やトナーの逆帯電化の領域は、二次転写バイアスの第1印加期間に対応する部分のデューティー比が30[%]以下の場合、周波数が高くなるにつれ少なくなっていく傾向にあることが確認できる。これは、周波数が高くなるにつれ、第1印加期間の時間が小さくなることに起因すると考えられる。

0095

一方、二次転写バイアスの第1印加期間に対応する部分のデューティー比が40[%]を超えると、白抜き部分の評価結果「×」の数が各周波数で略同じとなっていることが確認された。この部分については、二次転写バイアスの第1印加期間に対応する部分のデューティー比が増えることで、第1印加期間が大きくなることに起因して放電が発生しやすくなっていると考えられる。

0096

また、各表において、「×」の評価結果の部分で、白抜きで表示されてない部分は、周波数を変更しても、差異がほとんど見られなかった。これは、基準転写バイアスVtと第1転写バイアスV1の電位差が小さいため、用紙S1の凹部Rで、トナーが用紙S1に移動するのに十分な電界が形成されないことに起因すると考えられる。

0097

次に、二次転写バイアスWにおいて第1印加期間W1および第2印加期間W2の数が複数個ある場合について、上記と同様の実験を行った。具体的に、二次転写バイアスWの周波数毎に第1印加期間W1および第2印加期間W2の数を設定して用紙S1の凹部Rにおける転写性を評価した。

0098

表5は、二次転写バイアスの第1印加期間に対応する部分のデューティー比を10[%]に設定したときの用紙S1の凹部Rにおける転写性の評価結果を示す。表6は、二次転写バイアスの第1印加期間に対応する部分のデューティー比を20[%]に設定したときの用紙S1の凹部Rにおける転写性の評価結果を示す。

0099

0100

0101

なお、各印加期間の数は、用紙が二次転写ニップを通過する間における各印加期間の数を示している。

0102

各表の結果から、第1印加期間W1および第2印加期間W2の数を8又は10個としたとき、第1転写バイアスV1が−8[kV]である場合の評価結果が改善できていることが確認できた。

0103

また、周波数の下限値は、画像形成装置の仕様により異なるが、二次転写ニップ内で少なくとも1回の第1印加期間および第2印加期間が生じるように設定すればよい。

0104

また、上記実験では、各パラメーターは、上記したような関係であるが、これらのパラメーターは、システム速度や転写ニップの構成など画像形成装置の仕様、環境条件、用紙の種類、出力画像により変化するため、上記の関係に限定されない。これらのパラメーターは、それぞれの状況に合わせて上記実験を行った上で設定するとよい。

0105

また、システム速度の増加や、転写ニップの幅の減少等による転写ニップの時間が小さくなる場合や、用紙S1の凹部Rの深さが大きくなる場合、定性的に各パラメーターを大きくする方向に調整するとよい。

0106

1画像形成装置
42中間転写ユニット
90電圧印加部
421中間転写ベルト
423B バックアップローラー

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