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技術 マイクロ流路デバイス

出願人 株式会社フコク
発明者 渡邉文章
出願日 2015年9月30日 (4年9ヶ月経過) 出願番号 2015-193791
公開日 2017年4月6日 (3年2ヶ月経過) 公開番号 2017-067621
状態 特許登録済
技術分野 自動分析、そのための試料等の取扱い 物理的、化学的プロセスおよび装置
主要キーワード ポケット部側 吸液体 液構造体 架橋シリコーンゴム 試験ユニット 開放孔 流路内壁 マイクロ流路デバイス
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年4月6日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (11)

課題

マイクロ流路デバイスの排出口内に固定される薬剤に起因する流路閉塞を防止する技術を提供する。

解決手段

マイクロ流路デバイスの第1基板SUB1に設けられた4本の流路10のそれぞれの一端は、薬剤等の反応物が固定される円柱状の排出口12に接続されている。4つの排出口12のそれぞれの底部外周には、排出口12に接続され、排出口12の放射方向に延在するように掘り込まれたポケット部13が設けられている。ポケット部13は、第1基板SUB1の主面に形成された凹部によって構成されている。

概要

背景

マイクロメートル(μm)レベル微細流路を用いて薬剤感受性評価試験試薬分析反応度評価等を短時間で実行することができるマイクロ流路デバイスの開発が進んでいる。

特許文献1は、一端が外部に開放された開放孔に接続され、他端が吸液体に接続された流路を備える送液構造体において、流路の溝幅局所的に変えることによって、送液用駆動源を必要とせずに、毛細管力のみを利用して送液を行う技術を開示している。

特許文献2は、液体試料中測定物質を分析するための分析チップにおいて、流路の反応部と排出部との間にき止め部を設けることによって、反応部から排出部に液体試料が流れるのを抑制する技術を開示している。ここで、上記堰き止め部は、その上流側および下流側に比べて流路幅が狭い狭窄構造、または流路内壁撥水性を付与した構造とされている。

特許文献3は、それぞれの流路を送液される少なくとも2つの液体を所望の混合比で速やかに混合する液体混合方法において、混合時間を短くするために、流路幅を狭くする技術を開示している。

概要

マイクロ流路デバイスの排出口内に固定される薬剤に起因する流路の閉塞を防止する技術を提供する。マイクロ流路デバイスの第1基板SUB1に設けられた4本の流路10のそれぞれの一端は、薬剤等の反応物が固定される円柱状の排出口12に接続されている。4つの排出口12のそれぞれの底部外周には、排出口12に接続され、排出口12の放射方向に延在するように掘り込まれたポケット部13が設けられている。ポケット部13は、第1基板SUB1の主面に形成された凹部によって構成されている。

目的

本発明の目的は、マイクロ流路デバイスの流路に接続された排出口内に固定される反応物に起因する流路の閉塞を防止することのできる技術を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
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請求項1

外部に連通し、試験液注入可能な導入口と、外部に連通し、その底部に反応物が固定される排出口と、一端が前記導入口に接続されると共に、他端が前記排出口に接続され、前記導入口から供給された試験液を前記排出口側に流す流路と、前記排出口に接続され、前記排出口の放射方向に延在するポケット部と、を備える、マイクロ流路デバイス

請求項2

請求項1記載のマイクロ流路デバイスにおいて、第1基板と第2基板との貼り合わせ構造を有し、前記導入口および前記排出口は、前記第1基板を貫通する貫通孔からなり、前記流路は、前記第1基板の前記第2基板と対向する接合面に形成された凹溝からなり、前記ポケット部は、前記第1基板の前記第2基板と対向する接合面に形成された凹部からなり、前記第1基板の厚さ方向に沿った前記ポケット部の凹部深さは、前記排出口内の液体毛細管現象によって前記ポケット部側流動し得る深さである、マイクロ流路デバイス。

請求項3

請求項2記載のマイクロ流路デバイスにおいて、第1基板は、シリコーンゴムからなる、マイクロ流路デバイス。

請求項4

請求項1記載のマイクロ流路デバイスにおいて、前記ポケット部と前記流路との間に設けられた隔壁部をさらに備える、マイクロ流路デバイス。

請求項5

請求項1記載のマイクロ流路デバイスにおいて、前記ポケット部を複数備える、マイクロ流路デバイス。

請求項6

請求項1記載のマイクロ流路デバイスにおいて、前記流路の前記他端と前記排出口との間に設けられ、前記流路の前記他端の内寸よりも大きい内寸を有する拡大接続部をさらに備える、マイクロ流路デバイス。

請求項7

請求項1記載のマイクロ流路デバイスにおいて、前記流路、および前記流路の前記他端に接続された前記排出口を複数備え、前記複数の流路は、前記導入口を通じて互いに連通されている、マイクロ流路デバイス。

技術分野

0001

本発明は、マイクロ流路デバイスに関し、特に、マイクロ流路デバイスの排出口側に配置される薬剤等の固定に起因する流路閉塞を防止して良好な試験液流動を実現するのに有効な技術に関するものである。

背景技術

0002

マイクロメートル(μm)レベル微細な流路を用いて薬剤の感受性評価試験試薬分析反応度評価等を短時間で実行することができるマイクロ流路デバイスの開発が進んでいる。

0003

特許文献1は、一端が外部に開放された開放孔に接続され、他端が吸液体に接続された流路を備える送液構造体において、流路の溝幅局所的に変えることによって、送液用駆動源を必要とせずに、毛細管力のみを利用して送液を行う技術を開示している。

0004

特許文献2は、液体試料中測定物質を分析するための分析チップにおいて、流路の反応部と排出部との間にき止め部を設けることによって、反応部から排出部に液体試料が流れるのを抑制する技術を開示している。ここで、上記堰き止め部は、その上流側および下流側に比べて流路幅が狭い狭窄構造、または流路内壁撥水性を付与した構造とされている。

0005

特許文献3は、それぞれの流路を送液される少なくとも2つの液体を所望の混合比で速やかに混合する液体混合方法において、混合時間を短くするために、流路幅を狭くする技術を開示している。

先行技術

0006

特許第5429774号明細書
特開2012−202925号公報
特開2005−131556号公報

発明が解決しようとする課題

0007

マイクロ流路デバイスの使用例として、流路の一端に接続された排出口内に固形の薬剤を固定した後、細菌が含まれた試験液を流路に導入して排出口内の薬剤を試験液に溶解させることによって、薬剤に対する細菌の感受性を評価する試験がある。

0008

マイクロ流路デバイスの排出口は、導入口から試験液を注入したときに、試験液の導入前に流路内に存在していた空気を排出する排出口として機能すると同時に、試験液と反応させるための反応物(薬剤等)が配置、固定される。マイクロ流路デバイスは、微細な流路内で、試験液と反応物を接触させてその反応を観察するので、排出口に固定する反応物も極少量であり、また、過度に空気に接触することも避けるべきであるので、排出口の開口部の開口径は、およそ0.5ミリから大きくても数ミリ程度である。従って、固形の反応物を直接排出口内に固定することが困難である。

0009

そこで、あらかじめ反応物を水などの溶媒に溶かした溶液を調製し、マイクロシリンジなどを使ってこの溶液を排出口の開口部から内部に滴下した後、溶媒を蒸発させることによって、排出口内に薬剤を析出させる方法が採用される。

0010

ところが、排出口の開口部から排出口内に溶液を滴下すると、排出口内の溶液の一部が排出口の壁部を伝って排出口に接続された流路の開口部に集中してしまうことがある。その結果、溶液の溶媒を蒸発させて排出口内に反応物を析出させたとき、流路の開口部にも反応物が析出し、微細な流路が反応物によって閉塞され、試験液の導入前に流路内に存在していた空気の排出がスムーズにできずに試験液の導入が困難となるという問題や、流路が反応物で閉塞されてしまうことにより、排出口内に固定した反応物が試験液に十分解けることができないという問題が生じる。

0011

本発明の目的は、マイクロ流路デバイスの流路に接続された排出口内に固定される反応物に起因する流路の閉塞を防止することのできる技術を提供することにある。

課題を解決するための手段

0012

本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。

0013

本発明のマイクロ流路デバイスは、外部に連通し、試験液を注入可能な導入口と、外部に連通し、その底部に反応物が固定される排出口と、一端が前記導入口に接続されると共に、他端が前記排出口に接続され、前記導入口から供給された試験液を前記排出口側に流す流路と、前記排出口に接続され、前記排出口の放射方向に延在するポケット部と、を備える。

発明の効果

0014

本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下の通りである。

0015

マイクロ流路デバイスの流路に接続された排出口内に固定される反応物に起因する流路の閉塞を防止することが可能となる。

図面の簡単な説明

0016

本発明の実施の形態であるマイクロ流路デバイスの全体斜視図である。
図1に示すマイクロ流路デバイスに形成された流路の延在方向に沿った断面図である。
図1に示すマイクロ流路デバイスの第1基板の斜視図である。
図3に示す第1基板の排出口近傍の拡大斜視図である。
図1に示すマイクロ流路デバイスの使用例を説明する要部断面図である。
(a)、(b)は、図1に示すマイクロ流路デバイスの使用例を説明する要部断面図である。
図1に示すマイクロ流路デバイスの使用例を説明する要部平面図である。
排出口の外周に設けられるポケット部の別例を示す要部平面図である。
排出口の外周に設けられるポケット部の別例を示す要部平面図である。
マイクロ流路デバイスの別例を示す要部平面図である。

実施例

0017

以下、本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は、本発明の実施の形態であるマイクロ流路デバイスの全体斜視図、図2は、図1に示すマイクロ流路デバイスに形成された流路の延在方向(第1および第2基板の長辺方向)に沿った断面図、図3は、図1に示すマイクロ流路デバイスの第1基板の斜視図、図4は、図3の一部(排出口近傍)の拡大斜視図である。

0018

本実施の形態のマイクロ流路デバイスMDは、矩形の平面形状を有する透明な材料からなる第1基板SUB1と、同じく矩形の平面形状を有する透明な材料からなる第2基板SUB2とを貼り合わせた構造を有する。ここで、第1基板SUB1は、シロキサン結合主骨格とするシリコーンゴムからなり、第2基板SUB2は、ガラス材、あるいは第1基板SUB1と同じシリコーンゴムなどからなる。

0019

第1基板SUB1は、第2基板SUB2との接合面(以下、第1基板SUB1の主面という)の一部に、第1基板SUB1の長辺方向に沿ってほぼ平行に延在する4本の流路10を備えている。図3および図4に示すように、これらの流路10は、第1基板SUB1の主面に形成され、第1基板SUB1の長辺方向からみて矩形断面の凹溝によって構成されている。流路10を構成する凹溝の断面形状は、矩形に限定されず、円形半円形等であってもよい。

0020

図3に示すように、上記4本の流路10のそれぞれの一端は、4本の流路10に共通する1つの導入口11に接続されている。すなわち、4本の流路10は、1つの導入口11を介して連通されている。導入口11は、第1基板SUB1の厚さ方向に沿って延在し、一端がマイクロ流路デバイスMDの外部に連通する円柱状の貫通孔からなる。

0021

一方、4本の流路10のそれぞれの他端は、排出口12に接続されている。これらの排出口12のそれぞれは、導入口11と同様、第1基板SUB1の厚さ方向に沿って延在し、一端がマイクロ流路デバイスMDの外部に連通する円柱状の貫通孔からなる。

0022

上記4つの排出口12のそれぞれの外周部には、排出口12に接続され、排出口12の放射方向(排出口12の中心から外周に向かう方向)に延在するように掘り込まれたポケット部13が設けられている。図3および図4に示すように、これらのポケット部13は、第1基板SUB1の主面に形成された凹部によって構成されている。

0023

図4に示すように、ポケット部13と流路10との間には、排出口12の中心方向に突出する隔壁部14が設けられている。また、流路10の端部と排出口12との間には、流路10と排出口12とを接続し、かつ流路10の端部の幅よりも広い幅を有する拡大接続部15が設けられている。拡大接続部15は、ポケット部13と同様、第1基板SUB1の主面に形成された凹部によって構成されている。なお、本実施の形態における拡大接続部15は、第1基板SUB1の主面に沿う幅方向に拡大するものであるが、これに限定されず、第1基板SUB1の厚みに沿う方向に内寸を拡大するものでもよいし、幅および厚み方向の両方に内寸を拡大するものでもよい。

0024

上記のような第1基板SUB1を作製するには、まず、流路10を構成する凹溝と、ポケット部13および拡大接続部15を構成する凹部とに対応した凸パターンが設けられた鋳型を用意し、第1基板SUB1の原材料となる液状の未架橋シリコーンゴムをこの鋳型に流し込んで硬化させる。これにより、一面(主面)に流路10を構成する凹溝と、ポケット部13および拡大接続部15を構成する凹部とが形成された矩形の平面形状を有するシリコーンゴムが得られる。

0025

続いて、このシリコーンゴムを鋳型から脱型した後、流路10の一端側のシリコーンゴムを円筒状に打ち抜くことにより導入口11を形成する。また、流路10の他端側に形成されたポケット部13の中央部分のシリコーンゴムを円筒状に打ち抜くことにより排出口12を形成する。

0026

一例として、第1基板SUB1の平面寸法は長辺=40mm、短辺=15mmであり、厚さは2mmである。また、流路10を構成する凹溝の深さ、ポケット部13および拡大接続部15を構成する凹部の深さ(第1基板SUB1の厚さ方向に沿った深さ)はそれぞれ50μm、導入口11および排出口12の直径は0.75mmである。図においては、説明のために、第1基板SUB1,第2基板SUB2の大きさに対して、流路等の外形を大きく表現している。

0027

ポケット部13を構成する凹部の深さは、流路10を構成する凹溝の深さと同一でなくてもよく、排出口12内の液体が毛細管現象によってポケット部13側に流動し得る範囲内の深さであればよい。同様に、拡大接続部15を構成する凹部の深さは、流路10を構成する凹溝の深さと同一でなくてもよい。

0028

また、ポケット部13は、より強い毛細管現象を生じせしめるため、排出口12から離れるにしたがって、徐々に浅くなる凹部としてもよいし、排出口12の流路10との接続部に対向する側により強い毛細管現象を生じせしめるために、排出口12の流路10との接続部に対向する側のポケット部13を第1基板SUB1の厚み方向に浅い凹部としたり、第1基板SUB1の主面に沿う方向に深い凹部としてもよい。

0029

その後、このようにして作製された第1基板SUB1の主面と、第2基板SUB2の一面とを重ね合わせて両者を接合することにより、本実施の形態のマイクロ流路デバイスMDが得られる。

0030

図1および図2に示す例では、第2基板SUB2の平面寸法を第1基板SUB1の平面寸法よりも大きくしているが、第2基板SUB2の平面寸法を第1基板SUB1の平面寸法と同じにしてもよい。

0031

また、第2基板SUB2がシリコーンゴムからなる場合には、例えば流路10を構成する凹溝と、ポケット部13および拡大接続部15を構成する凹部とを第2基板SUB2に形成すると共に、導入口11および排出口12を構成する貫通孔を第1基板SUB1に形成し、その後、両者を重ね合わせて接合することによりマイクロ流路デバイスMDを製造してもよい。

0032

次に、本実施の形態のマイクロ流路デバイスMDの一使用例について説明する。ここでは、マイクロ流路デバイスMDを使用して薬剤の感受性評価試験を行う例について説明する。

0033

まず、図5に示すように、マイクロ流路デバイスMDの排出口12の底部(具体的には、排出口12の底部に露出した第2基板SUB2の表面)に、感受性評価試験にて比較評価を行う反応物である薬剤20を固定する。このとき、例えばマイクロ流路デバイスMDに設けられた4つの排出口12のうち、3つの排出口12の底部には、互いに異なる量(体積)の薬剤20を固定し、残り1つの排出口12の底部には、比較基準とするため薬剤20を固定しない。

0034

排出口12の底部に薬剤20を配置するには、図6(a)に示すように、あらかじめ薬剤20を水などの溶媒に溶かした薬液21を調製した後、マイクロシリンジ22などを使って薬液21を排出口12の開口部から内部に滴下する。

0035

すると、図6(b)に示すように、排出口12の内部に滴下された薬液21の一部は、毛細管現象により、排出口12に接続されたポケット部13の内部方向および流路10の内部方向に向かって放射状に濡れ広がる。

0036

しかしながら、排出口12の外周部にポケット部13を設けた場合には、排出口12の内部に滴下された薬液21の一部がポケット部13の内部に向かって流動し、ポケット部13に集まる。これは、薬液21、すなわち液体が毛細管現象によりポケット部13に引き寄せられるためである。さらに、液体は、凝集する性質があるため、大部分の薬液21が、ポケット部13およびその近傍に集まる。

0037

また、ポケット部13と流路10との間に隔壁部14(図4参照)が設けられていることにより、ポケット部13の内部に流動した薬液21が隔壁部14に遮られるため、ポケット部13の周縁を伝って、流路10の内部方向に逆流し難くなるという効果も得られる。

0038

その後、排出口12の内部に貯留された薬液21の溶媒を蒸発させることにより、図5に示すように、排出口12の底部に固形の薬剤20を固定する。このとき、上述のとおり、ほとんどの薬液21がポケット部13およびその近傍に凝集しているため、固形化した薬剤20が、流路10を閉鎖することがない。特に、流路10と排出口12との間に流路10よりも幅の広い拡大接続部15を設けた場合には、排出口12との開口面積が広がるため、拡大接続部15付近に薬剤20が析出しても流路10を閉鎖することがない。

0039

なお、本実施の形態のように、第1基板SUB1をシリコーンゴムで作製し、第2基板SUB2をガラスで作製した場合には、第1基板SUB1よりも、第2基板SUB2の方が水溶性の液体に対する濡れ性が良いので、ポケット部13における第2基板SUB2の接触面積を大きくとることで、より強い吸引力が得られる。他方、拡大接続部15においては、第1基板SUB1との接触面積を大きくとることで、拡大接続部15近傍への薬液21の凝集を抑えられる。具体的には、ポケット部13は、第2基板SUB2に沿って浅く広い凹部とし、拡大接続部15は、第2基板SUB2との接触を抑えるため、深い凹部とすることが好ましい。

0040

これにより、排出口12の底部に析出する薬剤20の一部が流路10を塞いでしまう不具合を確実に防ぐことができる。

0041

上記した排出口12の底部に薬剤20を固定する作業は、マイクロ流路デバイスMDの製造工程の一部、例えば第1基板SUB1と第2基板SUB2とを重ね合わせて接合した後の工程で行ってもよく、あるいは薬剤20が固定されていない状態でマイクロ流路デバイスMDを購入した使用者が感受性評価試験を行う前に行ってもよい。

0042

次に、図7に示すように、マイクロシリンジ(不図示)などを用いてマイクロ流路デバイスMDの導入口11から4本の流路10の内部に試験液23を供給し、続いて導入口11から4本の流路10の内部に空気を圧入することによって、4本の流路10の内部に供給した試験液23を互いに分離する。

0043

このようにすると、排出口12の底部に固定された薬剤20が試験液23に溶解し、薬剤20に含まれる薬効成分と試験液23に含まれる細菌との反応が開始される。そして、この状態を所定時間(例えば数時間)維持した後、図7に示す観察領域A内の4本の流路10を位相差顕微鏡などで同時に観察することにより、薬剤20に対する細菌の感受性を比較評価する。

0044

このように、排出口12の底部外周にポケット部13を設けた本実施の形態のマイクロ流路デバイスMDによれば、排出口12の底部に薬剤20を固定する際に薬剤20の一部が流路10にも析出して流路10を塞いでしまう不具合を防ぐことができる。これにより、精度の高い試験を確実に行える使い勝手のよいマイクロ流路デバイスMDを提供することができる。

0045

排出口12の底部外周に設けるポケット部13の形状は、上記した形状に限定されず、種々の変更が可能であり、例えば図8に示すように、排出口12の底部外周に複数個のポケット部13を設けたり、図9に示すように、隔壁部14および/または拡大接続部15を設けないようにしてもよい。

0046

また、実施の形態では、4本の流路10を備えたマイクロ流路デバイスMDについて説明したが、マイクロ流路デバイスMDに設ける流路10の本数は、試験の目的などに応じて任意に変更することができる。さらに、図10に示すように、流路10、導入口11および排出口12からなる試験ユニットを一枚の第1基板SUB1に複数設けてもよい。

0047

マイクロ流路デバイスMDの用途も薬剤の感受性評価試験に限定されず、試薬の分析、反応度評価、化学物質の検出や化学合成など、生化学分野、医療分野の各種用途に使用することができる。

0048

本発明は、μmレベルの微細な流路を使って薬剤の感受性評価試験などを行うマイクロ流路デバイスに適用することができる。

0049

10流路
11 導入口
12 排出口
13ポケット部
14隔壁部
15 拡大接続部
20薬剤
21薬液
22マイクロシリンジ
23試験液
MDマイクロ流路デバイス
SUB1 第1基板
SUB2 第2基板

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