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課題

ワークに電子ビーム露光装置を適用しても設定された室温付近の温度で温度変動を抑制してステージを高精度に保温できる冷凍機が不要なブライン供給装置を提供する。

解決手段

このブライン供給装置1では、冷却水回路100には熱交換器101の流入側に減圧弁102、モータM1で駆動されて流量制御を行う冷却制御弁103を設け、ブライン回路200には流量調整バルブ203を介在させたバイパス流路208、ブラインの電子ビーム露光装置300の保温部(ステージ)301への供給温度、その戻り温度を検出する温度センサT1、T2と流量センサF1とを設け、機器制御ユニット105で戻り検出温度と供給検出温度と供給検出流量とに基づいて装置300の熱負荷量の算出を行い、係る熱負荷量の演算の結果及び供給検出温度をPID演算した結果に基づいて算出した制御出力量をモータM1への駆動制御に反映させてフィードフォワード制御を行う。

概要

背景

従来、この種のブライン供給装置に関連する周知技術として、複数の負荷(上述のワークに該当する)に対し、一台の冷凍機容量制御することなく使用して、モーターバルブの制御により高精度な温度制御を行える二段階温調方式によって、目標温度ブラインを供給する「ブラインの供給装置」(特許文献1参照)等が挙げられる。

概要

ワークに電子ビーム露光装置を適用しても設定された室温付近の温度で温度変動を抑制してステージを高精度に保温できる冷凍機が不要なブライン供給装置を提供する。このブライン供給装置1では、冷却水回路100には熱交換器101の流入側に減圧弁102、モータM1で駆動されて流量制御を行う冷却制御弁103を設け、ブライン回路200には流量調整バルブ203を介在させたバイパス流路208、ブラインの電子ビーム露光装置300の保温部(ステージ)301への供給温度、その戻り温度を検出する温度センサT1、T2と流量センサF1とを設け、機器制御ユニット105で戻り検出温度と供給検出温度と供給検出流量とに基づいて装置300の熱負荷量の算出を行い、係る熱負荷量の演算の結果及び供給検出温度をPID演算した結果に基づいて算出した制御出力量をモータM1への駆動制御に反映させてフィードフォワード制御を行う。

目的

本発明は、このような問題点を解決すべくなされたもので、その技術的課題は、ワークに電子ビーム露光装置を適用しても設定された室温付近の温度で温度変動を極力抑制して保温対象のステージを高精度に保温維持できる冷凍機が不要なブライン供給装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

ワークへの保温用ブライン循環されるブライン回路と当該ブラインを冷却するための冷却水が循環される冷却水回路とで熱交換器共有し、使用者により設定される設定温度と当該ブライン回路に接続される当該ワークのワーク温度との温度差に応じてブライン供給された温度を制御装置により当該冷却水回路で制御して当該ワークを室温付近保温する機能を持つブライン供給装置において、前記ブライン回路は、前記熱交換器のブライン流出側とブラインタンクとの間を接続して当該熱交換器で熱交換冷却された前記ブラインの一部を当該ブラインタンクへ流し戻すと共に、当該流し戻しの流量を調整するための第1の流量調整バルブ中途箇所に介在接続されたバイパス流路と、前記熱交換器のブライン流出側で前記バイパス流路の接続箇所よりも当該熱交換器側寄りに設けられて前記ブラインの前記ワークへの供給温度を検出する第1の温度センサと、前記ワークのブライン流出側と前記ブラインタンクとの間に設けられて前記ブラインの当該ワークからの戻り温度を検出する第2の温度センサと、前記ワークのブライン流入側と前記バイパス流路の接続箇所との間に介在接続されて前記ブラインの当該ワークへの供給流量を検出する流量センサと、前記ワークのブライン流入側と前記バイパス流路の接続箇所との間の前記流量センサよりも当該ワークのブライン流入側寄りに介在接続されて前記ブラインの流量を調整するための第2の流量調整バルブと、を備え、前記冷却水回路は、前記熱交換器の冷却水流入側に設けられて前記冷却水の供給圧力を調整する水圧調整弁と、前記熱交換器の冷却水流入側で前記水圧調整弁よりも当該熱交換器側寄りに介在接続されると共に、モータで駆動されて開閉動作により回路全体における前記冷却水の流量制御を行う冷却制御弁と、を備え、前記制御装置は、前記第2の温度センサで検出された前記ブラインの前記ワークからの戻り温度と前記第1の温度センサで検出された当該ブラインの当該ワークへの供給温度と前記流量センサで検出された当該ブラインの当該ワークへの供給流量とに基づいて当該ワークの熱負荷量の算出を行うと共に、当該熱負荷量の演算の結果と当該第1の温度センサで検出された当該ブラインの当該ワークへの供給温度について比例、積分、微分を含むPID演算した結果との双方に基づいて算出した制御出力量を前記モータへの駆動制御に反映させてフィードフォワード制御を行うことを特徴とするブライン供給装置。

請求項2

請求項1記載のブライン供給装置において、前記水圧調整弁は、前記冷却水の供給圧力を減圧調整する減圧弁であり、前記冷却水回路は、前記減圧弁と前記冷却制御弁との間で前記冷却水の圧力を検出する第1の圧力センサと、前記冷却制御弁と前記熱交換器の冷却水流入側との間における当該冷却制御弁側寄りで前記冷却水の圧力を検出する第2の圧力センサと、前記冷却制御弁と前記熱交換器の冷却水流入側との間における当該熱交換器側寄りで前記冷却水の当該熱交換器への供給温度を検出する第3の温度センサと、前記熱交換器の冷却水流出側に設けられて前記冷却水の当該熱交換器からの戻り温度を検出する第4の温度センサと、を備え、前記制御装置は、前記第3の温度センサで検出された前記冷却水の前記熱交換器への供給温度と前記第4の温度センサで検出された前記冷却水の前記熱交換器からの戻り温度との差分、及び前記第1の圧力センサ及び前記第2の圧力センサで検出される前記冷却水回路における前記冷却水の圧力差に基づいて算出した当該冷却水回路の熱負荷量を用いて前記減圧弁で減圧調整された当該冷却水の供給圧力に応じた前記冷却制御弁に対する当該冷却水の流量制御を補正することを特徴とするブライン供給装置。

請求項3

請求項1記載のブライン供給装置において、前記ブライン回路は、前記ワークへの接続箇所が保温部を含めて分岐された配管構造となっており、前記第2の流量調整バルブは、前記ワークのブライン流入側の分岐管毎に設けられたことを特徴とするブライン供給装置。

請求項4

請求項2記載のブライン供給装置において、前記冷却水回路は、前記第1の圧力センサと前記第2の圧力センサとの間が分岐された配管構造となっており、前記冷却制御弁は、分岐管毎に設けられたことを特徴とするブライン供給装置。

請求項5

請求項1〜4の何れか1項記載のブライン供給装置において、前記ワークは、試料としての半導体基板が載置される保温対象となるステージを含むと共に、電子ビームを用いて当該半導体基板へ微細加工を行う電子ビーム露光装置であることを特徴とするブライン供給装置。

請求項6

請求項5項記載のブライン供給装置において、前記ステージを保温する保温部に接続される配管は当該ステージの移動に追従できるように可撓性を持つことを特徴とするブライン供給装置。

請求項7

請求項6項記載のブライン供給装置において、前記ステージを保温する保温部は、蛇行状の流路孔によるブライン流路が内部に設けられると共に、前記ブラインに対する耐腐食性のあるパネル部材を当該ステージに付設した上、当該パネル部材における当該流路孔のブライン出入口となる箇所を前記配管で結合した複合構造を持つことを特徴とするブライン供給装置。

請求項8

請求項6項記載のブライン供給装置において、前記ステージを保温する保温部は、蛇行状の流路孔によるブライン流路が前記ブラインに対する耐腐食性のある当該ステージ自体の内部に設けられ、当該流路孔のブライン出入口となる箇所を前記配管で結合した構造を持つことを特徴とするブライン供給装置。

技術分野

0001

本発明は、保温用ブライン熱媒体)が循環されるブライン回路とブラインを冷却するための冷却水が循環される冷却水回路とで熱交換器共有し、使用者により設定される設定温度とブライン回路に接続されるワーク(顧客装置)のワーク温度との温度差に応じてブライン回路におけるブラインタンクに繋がるポンプによるブライン供給された温度を制御装置で制御してワークを室温付近保温する機能を持つブライン供給装置に関する。

背景技術

0002

従来、この種のブライン供給装置に関連する周知技術として、複数の負荷(上述のワークに該当する)に対し、一台の冷凍機容量制御することなく使用して、モーターバルブの制御により高精度な温度制御を行える二段階温調方式によって、目標温度のブラインを供給する「ブラインの供給装置」(特許文献1参照)等が挙げられる。

先行技術

0003

特開平9−89436号公報

発明が解決しようとする課題

0004

上述したブラインの供給装置の場合、冷凍機とブラインを負荷に供給するためのタンク、ポンプ、加熱機等を備えた循環流路とを備えると共に、冷凍機で容量制御することなく熱交換機器熱交換冷却されたブラインを負荷に供給するブラインの目標温度よりも低い所定の温度に調節する単一の一次温調回路と、一次温調回路で低温に調整されたブラインを更にモーターバルブによる高精度な温度制御によって目標温度に調節する単一或いは複数の二次温調回路と、を備えて構成されるものであるが、例えば負荷(ワーク)として、光露光荷電粒子ビーム露光とを相補的に用いた半導体基板向けのリソグラフィ技術に適用される電子ビーム(EB)露光装置へ適用した場合を想定すると、半導体基板が載置される保温対象ステージ(装置)の温度を適正温度として室温(20〜27℃)付近程度の範囲から設定された温度に対して温度変動を抑制して高精度に維持する必要があるのに対し、ここでの保温機能の温度制御によれば、実際には外乱に対する温度変動を0.1℃程度しか達成できない(その他の一般的に周知なチラー装置を用いた場合にも同様である)上、冷凍機を備える必要がなくてコスト上で無駄となってしまうため、実用上で適用し難いという問題がある。

0005

具体的に云えば、電子ビーム露光装置の場合、ステージの温度が0.01℃変化したとき、ステージの伸びは80nmになり、例えば幅500nmのパターンを半導体基板に形成するときにはその1/10の露光位置精度が要求されるため、ステージの温度変化による伸びの影響を無視することはできず、ブライン供給装置やチラー装置における保温機能で設定された温度に対してステージの温度変動を極力抑制(少なくとも0.1℃未満)して高精度に保温維持することが要求されるが、現状ではそうした高精度な保温機能が実現されていない。

0006

その理由は、荷電粒子ビーム露光処理の影響や周囲温度の影響でステージにおいて熱負荷による温度変動があると電子ビーム露光装置のブライン吐出側のブラインの戻り温度として検出されるワーク温度をいち早く検出しても、制御装置で有効な数値演算制御を実施してのフィードバック制御が行われていないことにより、ブラインタンクに繋がるポンプによるブライン供給流量を精度良く制御できていないこと、ブライン回路におけるブラインの総循環量を安定して一定量にして供給するための工夫が十分に施されていないこと、熱交換器の熱交換冷却性能を有効に行わせるための冷却水回路における冷却水を安定して一定量にして供給するための工夫が十分に施されていないこと等が挙げられ、結果として、ステージの温度変化を0.1℃未満に抑制する温度制御を行うことが困難となっており、露光位置精度が低下してしまうという問題がある。因みに、こうした問題は露光パターン微細化に伴って大きくなる。

0007

本発明は、このような問題点を解決すべくなされたもので、その技術的課題は、ワークに電子ビーム露光装置を適用しても設定された室温付近の温度で温度変動を極力抑制して保温対象のステージを高精度に保温維持できる冷凍機が不要なブライン供給装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

0008

上記技術的課題を達成するため、本発明は、ワークへの保温用のブラインが循環されるブライン回路と当該ブラインを冷却するための冷却水が循環される冷却水回路とで熱交換器を共有し、使用者により設定される設定温度と当該ブライン回路に接続される当該ワークのワーク温度との温度差に応じてブライン供給された温度を制御装置により当該冷却水回路で制御して当該ワークを室温付近で保温する機能を持つブライン供給装置において、ブライン回路は、熱交換器のブライン流出側とブラインタンクとの間を接続して当該熱交換器で熱交換冷却されたブラインの一部を当該ブラインタンクへ流し戻すと共に、当該流し戻しの流量を調整するための第1の流量調整バルブ中途箇所に介在接続されたバイパス流路と、熱交換器のブライン流出側でバイパス流路の接続箇所よりも当該熱交換器側寄りに設けられてブラインのワークへの供給温度を検出する第1の温度センサと、ワークのブライン流出側とブラインタンクとの間に設けられてブラインの当該ワークからの戻り温度を検出する第2の温度センサと、ワークのブライン流入側とバイパス流路の接続箇所との間に介在接続されてブラインの当該ワークへの供給流量を検出する流量センサと、ワークのブライン流入側とバイパス流路の接続箇所との間の流量センサよりも当該ワークのブライン流入側寄りに介在接続されてブラインの流量を調整するための第2の流量調整バルブと、を備え、冷却水回路は、熱交換器の冷却水流入側に設けられて冷却水の供給圧力を調整する水圧調整弁と、熱交換器の冷却水流入側で水圧調整弁よりも当該熱交換器側寄りに介在接続されると共に、モータで駆動されて開閉動作により回路全体における冷却水の流量制御を行う冷却制御弁と、を備え、制御装置は、第2の温度センサで検出されたブラインのワークからの戻り温度と第1の温度センサで検出された当該ブラインの当該ワークへの供給温度と流量センサで検出された当該ブラインの当該ワークへの供給流量とに基づいて当該ワークの熱負荷量の算出を行うと共に、当該熱負荷演算の結果と当該第1の温度センサで検出された当該ブラインの当該ワークへの供給温度について比例、積分、微分を含むPID演算した結果との双方に基づいて算出した制御出力量をモータへの駆動制御に反映させてフィードフォワード制御を行うことを特徴とする。

発明の効果

0009

本発明のブライン供給装置によれば、上記構成により、従来必要とされた冷凍機が不要となり、ワークに電子ビーム露光装置を適用しても設定された室温付近の温度で温度変動を極力抑制して保温対象の保温部(ステージ)を高精度に保温維持できるようになる。

図面の簡単な説明

0010

本発明の実施例1に係るブライン供給装置の基本構成をブライン回路でのワークとしての電子ビーム露光装置への接続、並びにブライン回路及び冷却水回路を制御する制御装置を含めて示した全体的な概略図である。
図1に示すブライン供給装置に電子ビーム露光装置を接続しての架設状況、並びに工業用の冷却水の引き回しの概略を説明するために各部の設置上での外観構成を示した斜視図である。
本発明の実施例2に係るブライン供給装置の基本構成をブライン回路でのワークとする電子ビーム露光装置への接続、並びにブライン回路及び冷却水回路を制御する制御装置を含めて示した全体的な概略図である。

0011

以下に、本発明のブライン供給装置について、幾つかの実施例を挙げ、図面を参照して詳細に説明する。

0012

図1は、本発明の実施例1に係るブライン供給装置1の基本構成をブライン回路200でのワークとしての電子ビーム露光装置300への接続、並びにブライン回路200及び冷却水回路100を制御する制御装置としての機器制御ユニット(TC)105を含めて示した全体的な概略図である。

0013

図1を参照すれば、ブライン供給装置1は、冷却用の冷却水(工業用水)が循環される冷却水回路100において、熱交換器(蒸発器)101の冷却水流入側に設けられて冷却水の供給圧力を調整する水圧調整弁としての減圧弁102と、熱交換器101の冷却水流入側で減圧弁102よりも熱交換器101側寄りに介在接続されると共に、モータM1で駆動されて開閉動作により回路全体における冷却水の流量制御を行う冷却制御弁103と、減圧弁102と冷却制御弁103との間で冷却水の圧力を検出する第1の圧力センサP1と、冷却制御弁103と熱交換器101の冷却水流入側との間における冷却制御弁103側寄りで冷却水の圧力を検出する第2の圧力センサP2と、冷却制御弁103と熱交換器101の冷却水流入側との間における熱交換器101側寄りで冷却水の熱交換器101への供給温度を検出する第3の温度センサT3と、熱交換器101の冷却水流出側に設けられて冷却水の熱交換器101からの戻り温度を検出する第4の温度センサT4と、を備えて構成される。この冷却水回路100では、特許文献1の周知技術の場合のように冷凍機を備えず、熱交換器101でのブラインに対する冷却機能を工業用水によって行わせる仕様となっている。

0014

また、このブライン供給装置1は、ワークへの保温用のブラインが循環されるブライン回路200において、熱交換器101のブライン流入側に配置されて循環されるブラインをロジックLG式で貯えるブラインタンク(TANK)201と、インバータINVにより駆動されてブラインタンク201に貯えられたブラインを圧力可変で熱交換器101へ供給して回路内を循環させるポンプ202と、熱交換器101のブライン流出側とブラインタンク201との間を接続して熱交換器101で熱交換冷却されたブラインの一部をブラインタンク201へ流し戻すと共に、流し戻しの流量を調整するための第1の流量調整バルブ203が中途箇所に介在接続されたバイパス流路208と、熱交換器101のブライン流出側でバイパス流路208の接続箇所よりも熱交換器101側寄りに設けられてブラインのワークとしての電子ビーム露光装置300への供給温度を検出する第1の温度センサT1と、電子ビーム露光装置300のブライン流出側とブラインタンク201との間に設けられてブラインの電子ビーム露光装置300からの戻り温度を検出する第2の温度センサT2と、電子ビーム露光装置300のブライン流入側とバイパス流路208の接続箇所との間に介在接続されてブラインの電子ビーム露光装置300への供給流量を検出する流量センサF1と、電子ビーム露光装置300のブライン流入側とバイパス流路208の接続箇所との間の流量センサF1よりも電子ビーム露光装置300側寄りに介在接続されてブラインの流量を調整するための第2の流量調整バルブ204と、を備えて構成される。

0015

このブライン供給装置では、ワークへの保温用のブラインが循環されるブライン回路200とブラインを冷却するための冷却水が循環される冷却水回路100とで熱交換器101を共有し、使用者により設定される設定温度とブライン回路200に接続される電子ビーム露光装置300の保温対象となる保温部(ステージ)301のワーク温度(第1の温度センサT1によるブラインの供給温度)との温度差に応じてブライン供給された温度を機器制御ユニット105により冷却水回路100(具体的には後述する冷却制御弁103の開閉動作)で制御して電子ビーム露光装置300の保温対象となる保温部301を室温付近で保温する機能を持つことを基本とする。

0016

具体的に云えば、このブライン回路200において、バイパス流路208での第1の流量調整バルブ203と電子ビーム露光装置300のブライン流入側の第2の流量調整バルブ204とにおける流量調整を適宜手動で設定し、流量センサF1の流量検出結果を機器制御ユニット105で認識しながら電子ビーム露光装置300へのブラインの供給量を0〜50リットル/分で行うことができるものである。ここで、工業用水の冷却水が5℃であり、使用者により設定される設定温度(目標温度)が20℃、電子ビーム露光装置300の保温対象となる保温部301の負荷熱量が25kWである条件下を想定する。

0017

機器制御ユニット105は、ブライン回路200において、バイパス流路208での第1の流量調整バルブ203と電子ビーム露光装置300のブライン流入側の第2の流量調整バルブ204とにおける流量調整を適宜手動で設定し、第2の温度センサT2で検出されたブラインの電子ビーム露光装置300からの戻り温度と第1の温度センサT1で検出されたブラインの電子ビーム露光装置300への供給温度と流量センサF1で検出されたブラインの電子ビーム露光装置300への供給流量とに基づいて電子ビーム露光装置300の熱負荷量の算出を行うと共に、冷却水回路100において、第3の温度センサT3で検出された冷却水の熱交換器101への供給温度と第4の温度センサT4で検出された冷却水の熱交換器101からの戻り温度との差分、及び第1の圧力センサP1及び第2の圧力センサP2で検出される回路における冷却水の圧力差に基づいて算出した冷却水回路100の熱負荷量を用いて減圧弁102で減圧調整された冷却水の供給圧力に応じた冷却制御弁103に対する冷却水の流量制御を補正する。

0018

ところで、こうした機器制御ユニット105によるブライン回路200でのブラインの循環量、冷却水回路100での冷却水の循環量を調整しての温度制御(フィードバック制御)に係る保温性能を上述した条件下で所定時間試験したところ、電子ビーム露光装置300の保温部301を保温する負荷開始後には或る時間のタイミングで温度変動のスペックの±0.1℃を超えるスペックアウトになってしまうことが判った。

0019

そこで、実施例1に係るブライン供給装置1では、機器制御ユニット105によって、ブラインの電子ビーム露光装置300からの戻り温度と第1の温度センサT1で検出されたブラインの電子ビーム露光装置300への供給温度と流量センサF1で検出されたブラインの電子ビーム露光装置300への供給流量と基づいて電子ビーム露光装置300の熱負荷量の算出を行う以外、この熱負荷量の演算の結果と第1の温度センサT1で検出されたブラインの電子ビーム露光装置300への供給温度について比例、積分、微分を含むPID演算した結果との双方に基づいて算出した制御出力量をモータM1への駆動制御に反映させて制御系に入る指令値や外乱を検出して影響を打ち消すようにフィードフォワードFF)制御を行うようにする。因みに、ここでのブラインの熱負荷量はブラインと冷却水との熱収支差に該当するもので、例えば0.5秒周期で算出する場合を例示できるが、保持したデータについては遅れ時間を調整することが可能である。フィードフォワード制御については、自動制御で行われることを基本とするが、リモコン等の指示によりユーザが指示して行わせることも可能である。

0020

このようにフィードフォワード制御を先のフィードバック制御に併用させて追従補正する機能を持たせた場合について、上述した条件下で所定時間試験したところ、目標温度20℃に対して温度変動を極力抑制して保温対象となる電子ビーム露光装置300の保温部301をスペックの±0.1℃に収まる±0.05℃程度の高精度に保温維持できることが判った。この結果、電子ビーム露光プロセスにおいて、図示されない真空容器内の保温部301上の半導体基板へ電子ビームを照射する電子ビーム露光工程時に発熱する保温部301の他、電子レンズガラスマスク、半導体基板、デバイス増幅器)等の熱変動を抑制し、熱負荷変動0〜25kWに追従して高精度な温度調節が可能となり、電子ビーム露光による高微細化の実現に貢献できる他、工業用水を冷却水として熱交換器101でブラインを効果的に冷却させることができるため、装置全体の小型化も実現される。

0021

また、冷却水回路100における減圧弁102の有無による温度制御性を検討したところ、減圧弁102を全開にした無調整状態では、電子ビーム露光装置300の保温部301を保温する負荷開始後には熱交換器101でのブラインへの冷却に際しての温度変動の抑制効果は優れず、時間推移の大部分で温度変動のスペックの±0.1℃を超えるスペックアウトになってしまうことが判った。これはブライン回路200における熱負荷変動時の温度制御の影響が冷却水回路100の冷却水の圧力変動の影響を受け易いためと考えられる。また、仮に減圧弁102を使用しなければ、冷却水の圧力が0.07MPa変動するため、熱負荷が加わるとハンチングして温度が安定しなくなり、スペックアウトを起こすことになってしまう。従って、工業用水を冷却水として用いて温度調整する場合には、冷却水の圧力を安定させることが極めて重要になると考えられる。その他、減圧弁102を全開にした無調整状態では、負荷開始後には冷却制御弁103の前後差圧(第1の圧力センサP1及び第2の圧力センサP2の差圧)が0.07MPaの変化でバルブ開度当り0.017℃の変化を示すことが判った。

0022

これに対し、冷却水回路100における減圧弁102を開閉動作させて減圧した調整状態では、電子ビーム露光装置300の保温部301を保温する負荷開始後の熱交換器101でのブラインへの冷却に際しての温度変動の抑制効果が優れ、時間推移に拘らず温度変動のスペックの±0.1℃以内に納まることが判った。このような温度制御性の向上は上述したフィードフォワード制御による影響が大きいと考えられる。その他、減圧弁102を開閉動作させて減圧した調整状態で負荷開始後には冷却制御弁103の前後差圧(第1の圧力センサP1及び第2の圧力センサP2の差圧)が0.04MPaの変化でバルブ1開度当り0.013℃の変化を示すことが判った。

0023

因みに、実施例1では電子ビーム露光装置300の保温部301がステージ自体であり、蛇行状の流路孔によるブライン流路がブラインに対する耐腐食性のあるステージ自体の内部に設けられ、その流路孔のブライン出入口となる箇所をステージの移動に追従できるように可撓性を持つホース等の架間ブライン配管で寸法的に余裕を持たせて結合した構造を持つ場合を想定している。その他、ステージに対してそれを保温する保温部301を別体で構成することも可能であり、この場合の保温部301は、蛇行状の流路孔によるブライン流路が内部に設けられると共に、ブラインに対する耐腐食性のある図示されないパネル部材をステージに付設した上、パネル部材における流路孔のブライン出入口となる箇所を同様に可撓性を有するホース等の架間ブライン配管で寸法的に余裕を持たせて結合した複合構造を採用すれば良い。

0024

図2は、実施例1に係るブライン供給装置1に電子ビーム露光装置300を接続しての架設状況、並びに工業用の冷却水の引き回しの概略を説明するために各部の設置上での外観構成を示した斜視図である。

0025

図2を参照すれば、例えば階下に設置されるスタンドアロン型のブライン供給装置1に対して階上に設置される電子ビーム露光装置300を接続して設置を行う場合、ブライン供給装置1と電子ビーム露光装置300との架間高さHは5m(メートル)以下とし、電子ビーム露光装置300の発熱負荷0〜25kWの保温部301における流路孔のブライン出入口となる箇所を架間ブライン配管401で結合すると共に、冷却水回路100における配管接続箇所に外部冷却水配管402が結合され、外部冷却水配管402の冷却水流入側、冷却水流出側の端部は何れも冷却水(工業水)溜め漕内に設置される。

0026

以上に説明した実施例1に係るブライン供給装置1によれば、ワークへの保温用のブラインが循環されるブライン回路200には第1の流量調整バルブ203を介在させたバイパス流路208を設けると共に、ブラインのワークへの供給温度並びにブラインのワークからの戻り温度を検出する温度センサT1、T2と流量センサF1とを設け、ブラインへの冷却用の冷却水が循環される冷却水回路100には熱交換器101の冷却水流入側に水圧調整弁としての減圧弁102とモータM1で駆動されて開閉動作により回路全体における冷却水の流量制御を行う冷却制御弁103とを設け、機器制御ユニット105でワークからの戻り温度についての検出温度とブラインのワークへの供給温度についての検出温度とブラインのワークへの供給流量についての検出流量とに基づいてワークの熱負荷量の算出を行うと共に、係る熱負荷量の演算の結果とワークへの供給温度についての検出温度をPID演算した結果との双方に基づいて算出した制御出力量をモータM1への駆動制御に反映させてフィードフォワード制御を行うため、従来必要とされた冷凍機が不要となり、ワークに電子ビーム露光装置300を適用しても設定された室温付近の温度で温度変動を極力抑制して保温対象の保温部(ステージ)301を±0.05℃程度の高精度に保温維持できるようになる。

0027

図3は、本発明の実施例2に係るブライン供給装置10の基本構成をブライン回路200′でのワークとしての電子ビーム露光装置300への接続、並びにブライン回路200′及び冷却水回路100′を制御する制御装置としての機器制御ユニット(TC)105を含めて示した全体的な概略図である。

0028

図3を参照すれば、実施例2に係るブライン供給装置10は、実施例1に係るブライン供給装置1と比べると、冷却水回路100′において、第1の圧力センサP1と第2の圧力センサP2との間が分岐された配管構造となっており、分岐管毎にモータM1、M2によって開閉動作が駆動される冷却制御弁103a、103bが設けられ、ブライン回路200′において、電子ビーム露光装置300への接続箇所が保温部(ステージ)301a、301bを含めて分岐された配管構造となっており、電子ビーム露光装置300のブライン流入側の分岐管毎に流量センサF1、F2と第2の流量調整バルブ204a、204bとが設けられた点が主な構成上の相違となっている。

0029

その他、冷却水回路100′において、冷却水流入方向の手前側から順にバルブ接続部107、ストレーナ109、減圧弁102、第1のソレノイドバルブ104を備えるようにしているが、ここでの減圧弁102以外の他部は実用上、冷却水の循環を停止しての装置の据付設置メンテナンスでの部品交換等を経た後に安全且つ適確に冷却水を一定量で循環させるために実施例1で説明した冷却水回路100においても適用させることが好ましい。また、冷却水回路100′において、熱交換器101での冷却水流出方向の手前側から順に第4の温度センサT4、逆止弁106、バルブ接続部108を備えるようにしているが、ここでの第4の温度センサT4以外の他部についても実用上、同様な理由により実施例1で説明した冷却水回路100においても適用させることが好ましい。

0030

更に、ブライン回路200′において、熱交換器101からのブライン流入方向の手前側から順に第1の温度センサT1、バイパス流路208の接続箇所、金属フィルタ205、逆止弁206、分岐管での流量センサF1、F2と第2の流量調整バルブ204a、204bと第3の圧力センサP3、第4の圧力センサP4とバルブ接続部209、210とを備えるようにして電子ビーム露光装置300への保温部(ステージ)301a、301bに接続しているが、ここでの金属フィルタ205や逆止弁206、或いはバルブ接続部209、210についても実用上、ブラインの循環を停止しての装置の据付設置やメンテナンスでの部品交換等を経た後に安全且つ適確にブラインを一定量で循環させるために実施例1で説明したブライン回路200においても適用させることが好ましい。加えて、ブライン回路200′において、電子ビーム露光装置300からのブライン流出方向の手前側から順に分岐管でのバルブ接続部211、212、分岐合流後の管での第2のソレノイドバルブ207、第2の温度センサT2、ブラインタンク201、ポンプ202、第5の圧力センサP5を備えるようにしているが、ここでの第2の温度センサT2、ブラインタンク201、ポンプ202以外の他部についても実用上、同様な理由により実施例1で説明したブライン回路200においても適用させることが好ましい。

0031

実施例2に係るブライン供給装置10は、実施例1のブライン供給装置1の場合よりも一層電子ビーム露光装置300での保温部301a、301bの保温機能を実用上でより向上させるための構成を例示したもので、機器制御ユニット105自体の温度制御機能は基本的に同様なものである。

0032

以上に説明した実施例2に係るブライン供給装置10によれば、分岐管構造でワーク(電子ビーム露光装置300での保温部301a、301b)への保温用のブラインが循環されるブライン回路200′には第1の流量調整バルブ203を介在させたバイパス流路208を設けると共に、ブラインのワークへの供給温度並びにブラインのワークからの戻り温度を検出する温度センサT1、T2を設ける他、分岐管毎に流量センサF1、F2と第2の流量調整バルブ204a、204bとを設け、ブラインへの冷却用の冷却水が循環される冷却水回路100′には熱交換器101の冷却水流入側に水圧調整弁としての減圧弁102とモータM1、M2で駆動されて開閉動作により回路全体における冷却水の流量制御を行う分岐管構造での冷却制御弁103a、103bとを設け、機器制御ユニット105でワークからの戻り温度についての検出温度とブラインのワークへの供給温度についての検出温度とブラインのワークへの供給流量についての分岐管の検出流量とに基づいてワークの熱負荷量の算出を行うと共に、係る熱負荷量演算の結果とワークへの供給温度についての検出温度をPID演算した結果との双方に基づいて算出した制御出力量を分岐管のモータM1、M2への駆動制御に反映させてフィードフォワード制御を行うため、ここでも従来必要とされた冷凍機が不要となり、ワークに電子ビーム露光装置300を適用しても設定された室温付近の温度で温度変動を極力抑制して保温対象の保温部301a、301bを±0.05℃程度の高精度に保温維持できるようになる。

0033

尚、実施例2に係るブライン供給装置においても、電子ビーム露光装置300の保温部301a、301bがステージ自体であり、蛇行状の流路孔によるブライン流路がブラインに対する耐腐食性のあるステージ自体の内部に設けられ、その流路孔のブライン出入口となる箇所をステージの移動に追従できるように可撓性を持つホース等の架間ブライン配管で寸法的に余裕を持たせて結合した構造を持つ場合を想定している。その他、ステージに対してそれを保温する保温部301a、301bを別体で構成することも可能であり、この場合の保温部301a、301bは、実施例1で説明した場合と同様に蛇行状の流路孔によるブライン流路が内部に設けられると共に、ブラインに対する耐腐食性のある図示されないパネル部材をステージに付設した上、パネル部材における流路孔のブライン出入口となる箇所を同様に可撓性を有するホース等の架間ブライン配管で寸法的に余裕を持たせて結合した複合構造を採用すれば良い。

実施例

0034

尚、実施例2に係るブライン供給装置10では、冷却水回路100′、ブライン回路200′の分岐を2系統とし、ブライン回路200′の分岐を電子ビーム露光装置300の真空容器外で行った場合を説明したが、分岐を3系統以上としたり、或いは分岐を電子ビーム露光装置300の真空容器内で行わせる構成にすることも可能である。また、各実施例で説明した保温温度の設定(目標温度=20℃)は、あくまでも一例であり、室温(20〜27℃)の範囲で種々変更可能なものである。従って、本発明のブライン供給装置は各実施例で開示した形態に限定されない。

0035

1、10ブライン供給装置
100、100′冷却水回路
101熱交換器(蒸発器)
102減圧弁
103、103a、103b冷却制御弁
104 第1のソレノイドバルブ
105機器制御ユニット(TC)
106、206逆止弁
107、108、209、210、211、212バルブ接続部
109ストレーナ
200、200′ブライン回路
201ブラインタンク(TANK)
202ポンプ
203 第1の流量調整バルブ
204、204a、204b 第2の流量調整バルブ
205金属フィルタ
207 第2のソレノイドバルブ
208バイパス流路
300電子ビーム露光装置
301、301a、301b保温部
401 架間ブライン配管
402外部冷却水配管
F1、F2流量センサ
P1、P2、P3、P4、P5圧力センサ
M1、M2モータ
T1 第1の温度センサ
T2 第2の温度センサ
T3 第3の温度センサ
T4 第4の温度センサ

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