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技術 自動水栓装置

出願人 TOTO株式会社
発明者 小林基紀松本健志正平裕也
出願日 2015年9月30日 (4年9ヶ月経過) 出願番号 2015-194255
公開日 2017年4月6日 (3年2ヶ月経過) 公開番号 2017-066766
状態 特許登録済
技術分野 上水用設備 レーダ方式及びその細部
主要キーワード スリット状溝 凹状形状 電波領域 赤外光センサ 赤外光ビーム 電波照射 マイクロ波ドップラセンサ 接近動作
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (11)

課題

吐水口よりも電波センサが上方位置に配置された自動水栓装置において、誤吐水を防止することができる自動水栓装置を提供する。

解決手段

吐水口25を有する吐水部24と、吐水口25から吐水される吐水流Wを受ける内表面を有する凹状のボウル部10と、このボウル部10の外表面側に配置され、ボウル部10の内表面に向けて下方向に電波放射し、この電波の反射波に基づいて被検知体Hを検知するための電波センサ30と、この電波センサ30から出力された被検知体に関する検知信号に基づいて吐水流Wの吐水及び止水を制御する制御部40と、を備えた自動水栓装置1において、電波センサ30は、吐水口25よりも高い位置に配置されており、電波センサ30から下方向の電波放射方向Aに向けて被検知体Hの検知範囲である有効電波領域Rを形成し、有効電波領域Rは、吐水流Wの軌跡と交差する。

概要

背景

従来、電波センサマイクロ波ドップラセンサ)のような被検知体(例えば、使用者の手等)の移動速度を検知して、吐水止水を自動的に行う自動水栓装置が知られている(例えば、特許文献1,2参照)。特許文献1に記載された自動水栓装置(図1等参照)では、電波センサがボウル部の低い位置に配置されており、電波センサから斜め上方に向けて電波照射されるようになっている。即ち、電波照射方向は使用者の手が吐水口に向けて延びてくる方向に向けられており、これにより、使用者の手の動きの検知が容易となる。しかしながら、この構成では、電波がボウル部の外部に向けられているため、例えば、使用者が鏡を覗き込むようなボウル部外での使用者の接近動作が使用者の手の動きと誤検知され、誤吐水が生じるおそれがある。

一方、特許文献2には、吐水口よりも高い位置に配置された電波センサから下方に向けて電波が照射される自動水栓装置(図11等参照)が記載されている。この自動水栓装置では、電波は3つの方向に向けて選択的に照射されるようになっている。具体的には、3つの電波照射方向は、いずれもボウル部の上方空間に挿入される使用者の手の移動軌跡中の手の動きを検知するように段階的に角度設定されている。さらに、特許文献2の装置において、電波センサによる手の検出が吐水口から吐水される吐水流の影響を全く受けないように、これら電波照射方向は吐水流の軌跡と重ならないように設定されている。このように構成された特許文献2に記載の自動水栓装置では、電波照射方向が吐水流に重ならないように下方に向けられているため、特許文献1の装置のようにボウル部外での使用者の接近動作を誤検知することを防止することができる。

概要

吐水口よりも電波センサが上方位置に配置された自動水栓装置において、誤吐水を防止することができる自動水栓装置を提供する。吐水口25を有する吐水部24と、吐水口25から吐水される吐水流Wを受ける内表面を有する凹状のボウル部10と、このボウル部10の外表面側に配置され、ボウル部10の内表面に向けて下方向に電波を放射し、この電波の反射波に基づいて被検知体Hを検知するための電波センサ30と、この電波センサ30から出力された被検知体に関する検知信号に基づいて吐水流Wの吐水及び止水を制御する制御部40と、を備えた自動水栓装置1において、電波センサ30は、吐水口25よりも高い位置に配置されており、電波センサ30から下方向の電波放射方向Aに向けて被検知体Hの検知範囲である有効電波領域Rを形成し、有効電波領域Rは、吐水流Wの軌跡と交差する。

目的

本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、吐水口よりも電波センサが上方位置に配置された自動水栓装置において、誤吐水を防止することができる自動水栓装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

吐水口を有する吐水部と、前記吐水口から吐水される吐水流を受ける内表面を有する凹状のボウル部と、このボウル部の内表面とは反対側の外表面側に配置され、前記ボウル部の内表面に向けて下方向に電波放射し、この電波の反射波に基づいて被検知体を検知するためのセンサ部と、このセンサ部から出力された被検知体に関する検知信号に基づいて前記吐水口から吐水される吐水流の吐水及び止水を制御する制御部と、を備えた自動水栓装置において、前記センサ部は、前記吐水口よりも高い位置に配置されており、前記センサ部から下方向の電波放射方向に向けて被検知体の検知範囲である有効電波領域を形成し、前記有効電波領域は、前記吐水口から吐水される吐水流の軌跡と交差することを特徴とする自動水栓装置。

請求項2

前記有効電波領域は、その領域内に前記吐水口を含むことを特徴とする請求項1に記載の自動水栓装置。

請求項3

前記センサ部は、前記吐水部に対して、正面視で右方向又は左方向の一方に偏った位置に配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の自動水栓装置。

請求項4

前記電波放射方向は、前記センサ部から前記ボウル部の内表面の前縁よりも下方向に向けて設定されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の自動水栓装置。

請求項5

前記センサ部は、前記吐水口よりも前記ボウル部の前縁側に配置されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の自動水栓装置。

請求項6

前記センサ部は、前記ボウル部の裏側の面との間に間隙を介して配置されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の自動水栓装置。

技術分野

0001

本発明は自動水栓装置に関し、特に電波センサを用いて吐水止水を自動的に行う自動水栓装置に関する。

背景技術

0002

従来、電波センサ(マイクロ波ドップラセンサ)のような被検知体(例えば、使用者の手等)の移動速度を検知して、吐水・止水を自動的に行う自動水栓装置が知られている(例えば、特許文献1,2参照)。特許文献1に記載された自動水栓装置(図1等参照)では、電波センサがボウル部の低い位置に配置されており、電波センサから斜め上方に向けて電波照射されるようになっている。即ち、電波照射方向は使用者の手が吐水口に向けて延びてくる方向に向けられており、これにより、使用者の手の動きの検知が容易となる。しかしながら、この構成では、電波がボウル部の外部に向けられているため、例えば、使用者が鏡を覗き込むようなボウル部外での使用者の接近動作が使用者の手の動きと誤検知され、誤吐水が生じるおそれがある。

0003

一方、特許文献2には、吐水口よりも高い位置に配置された電波センサから下方に向けて電波が照射される自動水栓装置(図11等参照)が記載されている。この自動水栓装置では、電波は3つの方向に向けて選択的に照射されるようになっている。具体的には、3つの電波照射方向は、いずれもボウル部の上方空間に挿入される使用者の手の移動軌跡中の手の動きを検知するように段階的に角度設定されている。さらに、特許文献2の装置において、電波センサによる手の検出が吐水口から吐水される吐水流の影響を全く受けないように、これら電波照射方向は吐水流の軌跡と重ならないように設定されている。このように構成された特許文献2に記載の自動水栓装置では、電波照射方向が吐水流に重ならないように下方に向けられているため、特許文献1の装置のようにボウル部外での使用者の接近動作を誤検知することを防止することができる。

先行技術

0004

特開2009−150190号公報
特開2006−283441号公報

発明が解決しようとする課題

0005

しかしながら、特許文献2に記載の自動水栓装置では、電波がボウル部の奥側から手前側(手の挿入側)の内表面に向けて照射されるので、例えば、使用者が手洗い中に吐水口から手前に手を引っ込めた状態で行う石鹸水の手もみ動作や手に付いた水を払う水切り動作を、手の挿入動作と誤検知してしまうおそれがあった。このため、特許文献2の装置では、不必要な吐水が継続してしまうという問題があった。

0006

本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、吐水口よりも電波センサが上方位置に配置された自動水栓装置において、誤吐水を防止することができる自動水栓装置を提供することを目的としている。

課題を解決するための手段

0007

上述した課題を解決するために、本発明は、吐水口を有する吐水部と、吐水口から吐水される吐水流を受ける内表面を有する凹状のボウル部と、このボウル部の内表面とは反対側の外表面側に配置され、ボウル部の内表面に向けて下方向に電波を放射し、この電波の反射波に基づいて被検知体を検知するためのセンサ部と、このセンサ部から出力された被検知体に関する検知信号に基づいて吐水口から吐水される吐水流の吐水及び止水を制御する制御部と、を備えた自動水栓装置において、センサ部は、吐水口よりも高い位置に配置されており、センサ部から下方向の電波放射方向に向けて被検知体の検知範囲である有効電波領域を形成し、有効電波領域は、吐水口から吐水される吐水流の軌跡と交差することを特徴としている。

0008

このように構成された本発明によれば、センサ部による被検知体の検知範囲である有効電波領域が、センサ部から下方に向かって指向性を有して形成され、この有効電波領域が、吐水口から吐水される吐水流の軌跡と交差することにより、例えば、吐水流中の使用者の手の動きを検知することができる。このため、本発明の自動水栓装置では、ボウル部外での使用者の接近動作を誤検知することによる誤吐水を防止することができると共に、ボウル部の手前側で行われる手洗い中の手もみ動作や手洗い終了後の水切り動作を誤検知することによる誤吐水も防止することができる。

0009

また、本発明において好ましくは、有効電波領域は、その領域内に吐水口を含む。
このように構成された本発明においては、吐水部の上方に位置するセンサ部から放射される電波によって形成される有効電波領域が、その領域内に吐水口を含むように、センサ部の電波放射角度を水平方向に対して大きな傾斜角度に設定することができる。これにより、本発明では、手もみ動作や水切り動作が行われるボウル部の手前側の所定領域から有効電波領域を確実に遠ざけて誤吐水を抑制することができる。更に、本発明では、電波放射角度を大きな傾斜角度で下向きに設定することにより、有効電波領域に吐水口及びその付近の吐水流が含まれるため、吐水口付近での人体の動作を確実に検知することができる。

0010

また、本発明において好ましくは、センサ部は、吐水部に対して、正面視で右方向又は左方向の一方に偏った位置に配置されている。
このように構成された本発明においては、センサ部が吐水部に対して正面視で右方向又は左方向のいずれか一方に偏った位置に配置されていることにより、センサ部の真下に遮蔽物となる吐水部や吐水流が存在せず、センサ部から放射される電波が吐水部や吐水流と干渉する程度が低減される。これにより、本発明では、センサ部から放射された電波が吐水部や吐水流によって反射及び減衰される程度を大幅に低減することができるので、吐水口近傍により大きな電波強度の領域を形成して、確実に被検知体を検知することが可能となる。

0011

また、本発明において好ましくは、電波放射方向は、センサ部からボウル部の内表面の前縁よりも下方向に向けて設定されている。
このように構成された本発明においては、センサ部から放射される電波の最大指向方向がボウル部の前縁よりも下方に向いていることにより、ボウル部の前縁よりも上方の領域にある被検知体(使用者)をセンサ部の有効電波領域の範囲外とすることが可能となる。これにより、本発明では、ボウル部に対して単に接近してきた使用者をセンサ部が誤って検知することを確実に防止することができる。

0012

また、本発明において好ましくは、センサ部は、吐水口よりもボウル部の前縁側に配置されている。
このように構成された本発明においては、センサ部が吐水口よりも手前に位置していることにより、センサ部の真下には遮蔽物となる吐水部が存在せず、センサ部から放射される電波が吐水部と干渉し難くなる。このため、本発明では、センサ部から放射された電波は遮蔽されることなく、吐水口の近傍に強い電波領域を形成して、確実に被検知体を検知することが可能となる。

0013

また、本発明において好ましくは、センサ部は、ボウル部の裏側の面との間に間隙を介して配置されている。
このように構成された本発明においては、ボウル部の裏側面外表面)とセンサ部との間に間隙が形成されていることにより、ボウル部の裏側面に対して、センサ部を傾けて配置することが可能となる。これにより、本発明では、個々の自動水栓装置に対応して、センサ部から放射される電波による有効電波領域が最適になるように、センサ部の設置角度を適宜に調整することができる。

発明の効果

0014

本発明によれば、吐水口よりも電波センサが上方位置に配置された自動水栓装置において、誤吐水を防止することができる。

図面の簡単な説明

0015

本発明の第1実施形態における自動水栓装置の斜視図である。
本発明の第1実施形態における自動水栓装置の側面断面図である。
図2のIII−III断面図である。
本発明の第1実施形態における自動水栓装置の平面図である。
本発明の第1実施形態における自動水栓装置の電波センサの取り付け状態を示す説明図である。
比較例に係る自動水栓装置の説明図である
本発明の第2実施形態における自動水栓装置の断面図及び平面図である。
本発明の第3実施形態における自動水栓装置の側面断面図である。
本発明の第4実施形態における自動水栓装置の斜視図である。
本発明の第4実施形態における自動水栓装置の側面断面図である。

実施例

0016

図1乃至図6を参照して、本発明の第1実施形態による自動水栓装置を説明する。図1は本発明の実施形態による自動水栓装置の斜視図、図2は自動水栓装置の側面断面図、図3図2のIII−III断面図、図4は自動水栓装置の平面図、図5は電波センサの取り付け状態を示す説明図、図6は比較例に係る自動水栓装置の説明図である。図1図4に示すように、本実施形態の自動水栓装置1は、受水部であるボウル部10と、このボウル部10に取り付けられた吐水機構20と、被検知体(使用者の手,コップ等)を検知するための電波センサ30と、吐水機構20を制御する制御部40とを備えている。

0017

ボウル部10は、横長で平面視略矩形凹状形状を有しており、陶器又は樹脂等の電波透過性材料で形成されている。ボウル部10は、その上面で吐水流Wを直接受ける部位である底部11と、底部11の周縁部から上方へ延びる周壁部12を有している。周壁部12は、使用時に使用者が位置する手前側の前壁部13,正面視で左側及び右側に位置する左壁部14及び右壁部15,手前側とは反対側の奥側の後壁部16からなる。後壁部16は、他の壁部よりも上方へ延びており、後壁部16の裏側に吐水機構20が配置されている。なお、底部11及び周壁部12のうち使用者により視認可能で吐水流Wに晒される表面を内表面10Aとし、底部11及び周壁部12のうち使用者により視認できない内表面10Aとは反対側の裏面を外表面10Bとする(図2参照)。

0018

また、ボウル部10の底部11は、手前側から奥側へ下向きになだらかに傾斜する傾斜面を形成しており、底部11の後縁部(即ち後壁部16との接続部)に横方向に延びるスリット状溝50が形成されている。このスリット状溝50には、排水管(図示せず)が接続され、吐水流Wはこの排水管から外部へ排水される。スリット状溝50は、図4に示すように、左壁部14と右壁部15の間にわたって横方向に延びており、後述する有効電波領域Rよりも幅が広くなるように設定されている。

0019

吐水機構20は、吐水流を圧送する水管22と、水管22に取り付けられた電磁弁23と、水管22の下流側先端部に形成された吐水部24とを備えている。吐水部24は、後壁部16に形成された貫通孔を通して奥側から手前側に突出しており、その先端の吐水口25から吐水流Wを吐出するように構成されている。

0020

電波センサ30は、特定の周波数帯域(例えば約10GHz又は約24GHz帯域)のマイクロ波ドップラセンサである。電波センサ30は、電波センサ30から所定の電波放射方向Aに沿って延びる中心軸線C(図2参照)を中心とする指向性パターンを有する送信信号を放射し、被検知体によって反射された反射信号を受信して、これらに基づいてドップラ信号(検知信号)を出力する。

0021

電波センサ30は、電子回路基板電子部品配線パターンを配置することにより構成されており、使用者からは視認できないように、ボウル部10の裏側において、正面視で吐水部24の真上の位置に配置されている。具体的には、図5に示すように、電波センサ30は、後壁部16の裏側(外表面10B側)に支持部材(図示せず)によって、外表面10Bとの間に間隙Gを介して取り付けられている。本実施形態では、間隙Gを設けることにより、電波センサ30の電子回路基板の取り付け角度を適宜に設定可能としており、このため、自動水栓装置1の寸法や各部品位置関係に応じた電波放射方向Aを容易に設定及び調整することができる。

0022

制御部40は、電子回路基板上に形成されており、電波センサ30から受け取ったドップラ信号に基づいて、被検知体の動きを検知した場合に、電磁弁23へ開駆動信号を所定時間だけ出力する。電磁弁23は、開駆動信号を受けている間だけ弁を開状態に維持し、この期間中、吐水口25からボウル部10へ吐水流Wが供給される。なお、電磁弁23として、ラッチングタイプ(信号を受けることにより開状態と閉状態との間で切り替わり、信号を受けない間は開状態及び閉状態が維持される)の電磁弁を用いてもよい。

0023

電波センサ30は、特定の周波数を有する送信信号を発生する発振器と、発振器から出力された送信信号を電波として外部へ放射し被検知体で反射した反射信号を受信するアンテナと、送信信号及び受信信号を混合しドップラ信号を生成するミキサ回路と、を備えている。

0024

電波センサ30は、特定の周波数帯域の電波を用いて被検知体の動きを検知するように構成されている。すなわち、アンテナから特定の周波数を有する電波である送信信号が放射され、送信電波は動いている被検知体に当たって反射されると、被検知体の動きに応じて周波数が変化する。周波数が変化した電波(すなわち、反射信号)がアンテナで受信される。電波センサ30内では、周波数の異なる送信信号と反射信号とがミキサ回路へ入力され、ミキサ回路によって、被検知体の移動情報を表すドップラ信号(差分信号)が出力される。電波センサ30は、このドップラ信号を制御部40へ出力する。

0025

次に、本実施形態の自動水栓装置の作用について説明する。図2図4に示すように、電波センサ30は、少なくともボウル部10の手前側の前壁部13の上縁部よりも下向きの電波放射方向Aに向けて電波を放射し、被検知体の検知範囲である有効電波領域Rを形成する。この有効電波領域Rは、電波放射方向Aに沿って延びる略楕円形状断面の指向性パターンを有する。使用者が有効電波領域R内に手Hを差し入れていない間は、電波センサ30は有意な大きさのドップラ信号を出力しないため、制御部40は被検知体の動きを検知しない。一方、図2に示すように、使用者が有効電波領域R内に手Hを差し入れると、電波センサ30は有意な大きさのドップラ信号を出力するため、制御部40はこのドップラ信号に基づいて被検知体の動きを検知し、電磁弁23へ開駆動信号を出力する。

0026

電波センサ30は吐水部24の上方に配置されており、電波センサ30は、電波放射方向Aが吐水部24の上方からボウル部10の内表面10A(底部11又は前壁部13)に向かうように位置決めされている。詳しくは、電波センサ30は、有効電波領域Rがその領域内に吐水口25を含むように位置決めされ、その結果、有効電波領域Rと吐水流Wの軌跡が交差するように構成されている。したがって、吐水流Wは有効電波領域R内を通過する。使用者は、一般に吐水口25の近傍領域(例えば、吐水口25の延長線上で5〜15cm離れた位置を中心とする領域)に手Hを差し入れる。このため、有効電波領域Rは、特に上記近傍領域を含むように形成される。

0027

本実施形態の自動水栓装置1では、電波センサ30を吐水部24の上方に配置することを前提としている。図6に示すように、仮に、有効電波領域Rと同一形状の有効電波領域rを、吐水流Wと交差しないように電波放射方向Bに向くように設定したとする。そうすると、例えば、手洗い終了後に手Hを吐水流Wから引っ込めた状態で行う水切り動作が、有効電波領域r内で行われることになる。このため、手洗い終了後に即座に止水されず、吐水流Wが吐水し続けてしまう。しかしながら、本実施形態では、引っ込めた手Hの動きを検知しない領域に有効電波領域Rが設定されるように、有効電波領域R内に吐水口25を含む程度に電波放射方向Aを下向きにしているので、図6の例のような吐水流Wの無駄な継続が抑制され、節水性を良好とすることができる。

0028

また、本実施形態では、検知センサとして、電波センサ30を用いることを前提としている。仮に、検知センサとして電波センサ30に代えて、赤外光を使用する赤外光センサを用いた場合、電波センサ30が被検知体の動きを検知するのに対し、赤外光センサは被検知体からの反射波の大きさによって被検知体の存在を検知するので、本実施形態と同じ方向Aに赤外光ビームが出力されると、赤外光ビームが吐水流Wや吐水部24で反射することにより止水されなくなる。このため、本実施形態の自動水栓装置1を構成するために、赤外光センサを用いることはできない。

0029

第1実施形態では、電波センサ30による被検知体の検知範囲である有効電波領域Rが、電波センサ30から下方に向かって指向性を有して形成され、この有効電波領域Rが、吐水口25から吐水される吐水流Wの軌跡と交差することにより、例えば、吐水流W中の使用者の手Hの動きを検知することができる。このため、本実施形態の自動水栓装置1では、ボウル部10外での使用者の接近動作を誤検知することによる誤吐水を防止することができると共に、ボウル部10の手前側で行われる手洗い中の手もみ動作や手洗い終了後の水切り動作を誤検知することによる誤吐水も防止することができる。

0030

また、第1実施形態では、吐水部24の上方に位置する電波センサ30から放射される電波によって形成される有効電波領域Rが、その領域R内に吐水口25を含むように、電波センサ30の電波放射角度を水平方向に対して大きな傾斜角度に設定することができる。これにより、本実施形態では、手もみ動作や水切り動作が行われるボウル部10の手前側の所定領域から有効電波領域Rを確実に遠ざけて誤吐水を抑制することができる。更に、本実施形態では、電波放射角度を大きな傾斜角度で下向きに設定することにより、有効電波領域Rに吐水口25及びその付近の吐水流Wが含まれるため、吐水口25付近での人体の動作を確実に検知することができる。

0031

また、第1実施形態では、電波センサ30から放射される電波の最大指向方向がボウル部10の前縁よりも下方に向いていることにより、ボウル部10の前縁よりも上方の領域にある被検知体(使用者)を電波センサ30の有効電波領域Rの範囲外とすることが可能となる。これにより、本実施形態では、ボウル部10に対して単に接近してきた使用者を電波センサ30が誤って検知することを確実に防止することができる。

0032

また、第1実施形態では、ボウル部10の裏側面(外表面10B)と電波センサ30との間に間隙Gが形成されていることにより、ボウル部10の裏側面に対して、電波センサ30を傾けて配置することが可能となる。これにより、本実施形態では、個々の自動水栓装置に対応して、電波センサ30から放射される電波による有効電波領域Rが最適になるように、電波センサ30の設置角度を適宜に調整することができる。

0033

次に、図7を参照して、本発明の第2実施形態による自動水栓装置を説明する。図7(A)は図3に対応した自動水栓装置の断面図であり、同図(B)は自動水栓装置の平面図である。なお、第2実施形態に関する説明において、第1実施形態と同様の要素には同一の符号を用い、主に第1実施形態と異なる部分について説明して重複する説明は省略する。以下において、他の実施形態についても同様である。

0034

第2実施形態の自動水栓装置2は、電波センサ30が吐水部24よりも高い位置に配置されている点で第1実施形態の自動水栓装置1と共通するが、第1実施形態では、電波センサ30が吐水部24の真上の位置に配置されているのに対し、第2実施形態では、正面視で電波センサ30が吐水部24の右方向又は左方向にずれた位置に配置されている。

0035

本実施形態の自動水栓装置2では、電波センサ30は、正面視で吐水部24に対して右方向にオフセットされている。このため、吐水部24,吐水口25及び吐水流Wは、有効電波領域Rのうち最も電波強度の大きい中心軸線Cから横方向に外れている。なお、中心軸線Cは、平面視において吐水流Wと略平行に設定されている。したがって、電波が吐水部24や吐水流Wによって反射したり減衰したりする程度を大幅に低減することができる。一方、中心軸線Cは、依然として使用者が手Hを差し入れる近傍領域に含まれており、また、吐水部24や吐水流Wの下側にも電波が遮蔽されることなく届くので、手Hの挿入動作及び手洗い動作をより良好に検知することが可能となる。

0036

第2実施形態では、電波センサ30が吐水部24に対して正面視で右方向又は左方向のいずれか一方に偏った位置に配置されていることにより、電波センサ30の真下に遮蔽物となる吐水部24や吐水流Wが存在せず、電波センサ30から放射される電波が吐水部24や吐水流Wと干渉する程度が低減される。これにより、本実施形態では、電波センサ30から放射された電波が吐水部24や吐水流Wによって反射及び減衰される程度を大幅に低減することができるので、吐水口25近傍により大きな電波強度の領域を形成して、確実に被検知体を検知することが可能となる。

0037

次に、図8を参照して、本発明の第3実施形態による自動水栓装置を説明する。図8は自動水栓装置の側面断面図である。図8に示すように、本実施形態の自動水栓装置3では、後壁部16の上部に傾斜壁部16aが設けられており、傾斜壁部16aは手前側に傾斜して上方へ延びている。このため、電波センサ30は、第1及び第2実施形態における電波センサと比べて、手前側に位置している。即ち、第1及び第2実施形態では、電波センサ30は、前後方向においてむしろ吐水部24よりも奥側に配置されていたのに対し、第3実施形態では、電波センサ30は、吐水部24の手前側に配置されている。

0038

本実施形態では、このような電波センサ30と吐水部24との位置関係により、有効電波領域Rのうち電波強度の最も大きな領域を吐水口25の近傍に配置し易くなる。また、本実施形態では、電波放射方向Aの水平方向からの傾き角度をより大きく(垂直に近く)設定することが可能となるので、有効電波領域Rを石鹸水の手もみ動作や水切り動作を行う領域から遠ざけることができる。

0039

なお、第3実施形態においても第1実施形態と同様に、正面視で電波センサ30を吐水部24の真上位置に配置してもよいし、第2実施形態と同様に、正面視で電波センサ30を吐水部24に対して横方向にずらして配置してもよい。

0040

第3実施形態では、電波センサ30が吐水口25よりも手前に位置していることにより、電波センサ30の真下には遮蔽物となる吐水部24が存在せず、電波センサ30から放射される電波が吐水部24と干渉し難くなる。このため、本実施形態では、電波センサ30から放射された電波は遮蔽されることなく、吐水口25の近傍に強い電波領域を形成して、確実に被検知体を検知することが可能となる。

0041

次に、図9及び図10を参照して、本発明の第4実施形態による自動水栓装置を説明する。図9は自動水栓装置の斜視図であり、図10は自動水栓装置の側面断面図である。第1〜第3実施形態の自動水栓装置は、ボウル部内に吐水機構が組み込まれたスパウト一体型の装置であったが、第4実施形態の自動水栓装置4は、図9及び図10に示すように、ボウル部10と吐水機構20とが別体に構成されたスパウト別体型の装置である。

0042

本実施形態のボウル部10は、半球形状に近い形状を有しており、ボウル部10の奥側よりも手前側の縁部が低く形成されている。ボウル部10の後壁部16の裏側に電波センサ30が配置されている。また、吐水機構20は、基台から上方へ突出し、先端部がボウル部10内に向けて湾曲するスパウト21を備えている。このスパウト21内に、水管22が配置されている。

0043

本実施形態においても、電波センサ30は吐水部24よりも高い位置に配置されており、電波センサ30から放射される電波によって有効電波領域Rが形成される。本実施形態では、この有効電波領域Rの中心軸線Cが吐水口25よりも下側に位置しているが、これに限らず、吐水部24を更に下方へ延長するか、電波センサ30の設置位置をより高くすることにより、他の実施形態と同様に、中心軸線Cが吐水口25と重なるか、吐水口25よりも上側に位置するように構成してもよい。また、第4実施形態において、第2実施形態と同様に、正面視で電波センサ30を吐水部24に対して横方向にずらして配置してもよい。

0044

1〜4自動水栓装置
10ボウル部
10A 内表面
10B外表面
11 底部
12周壁部
13前壁部
14左壁部
15右壁部
16後壁部
16a傾斜壁部
20吐水機構
21スパウト
22水管
23電磁弁
24吐水部
25吐水口、
30電波センサ(センサ部)
40 制御部
50スリット状溝
A,B電波放射方向
C中心軸線
G間隙
H 手
R,r 有効電波領域
W 吐水流

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