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技術 スラブの鉄骨梁支持部補強構造

出願人 大和ハウス工業株式会社日本製鉄株式会社
発明者 西拓馬吉田文久古海賢二曹ビョウ高田啓一寺沢太沖竹内一郎北岡聡廣嶋哲
出願日 2015年9月30日 (5年1ヶ月経過) 出願番号 2015-193204
公開日 2017年4月6日 (3年7ヶ月経過) 公開番号 2017-066714
状態 特許登録済
技術分野 建築構造の接合一般 建築構造一般 床構造
主要キーワード 部材個数 各折返し 直置き 部材数量 側方移動 付着応力 断面波形 折返し部分
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年4月6日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (10)

課題

部材個数増、重量増、材料コスト増を抑えながら、鉄骨梁横座屈を防止でき、かつスタッド周囲のコーン状破壊などのコンクリートスラブ破壊による耐力低下を回避できるスラブの鉄骨梁支持部補強構造を提供する。

解決手段

鉄骨梁1の上面でスラブ3の縁部3aを支持するスラブの鉄骨梁支持部補強構造である。鉄骨梁の上面に長手方向に並べて複数のスタッド7が設けられる。折返し部分8aを有し前記各スタッド7に前記折返し部分8aで跨がって鉄骨梁1から離れる方向に延びる複数または1本の連続したスラブ縁部補強筋8を設ける。このスラブ縁部補強筋8が埋め込まれたコンクリート層6を有し前記鉄骨梁1に縁部が載るスラブ3を備える。スラブ縁部補強筋8は、例えばV字状筋または蛇行筋とする。

概要

背景

従来、建築物床構造として、H形鋼製の鉄骨梁上に、鉄筋コンクリート製床スラブや、デッキプレート上にコンクリート層を設けた合成の床フラブを設置する床構造が広く用いられている。このような床構造において、建築物の内部では鉄骨梁の両側にスラブが配置されるが、外壁に沿う鉄骨梁等のように、鉄骨梁の片方にしかスラブが配置されない場合がある。この片方のみにスラブが配置された構成では、地震等で大きな外力が作用した場合に、前記鉄骨梁が横座屈、すなわちH形鋼製鉄骨梁圧縮側フランジが捩じれを伴って断面の弱軸方向に突然に変形す現象を生じることがある。

このような横座屈を防止するために、前記鉄骨梁に小梁等となる横補剛材が一般に用いられている。前記横補剛材にはH形鋼等が一般に用いられる。しかし、鉄骨梁にH形鋼の横補剛材を設けると、鉄骨部材数が増え躯体重量が大きくなり、材料コスト加工コスト施工コストが増大するという課題がある。

このような課題を解消する構成として、鉄骨梁上に頭付きスタッド接合し、この頭付きスタッドを床スラブのコンクリート内に埋め込むことでコンクリートと鉄骨梁とを一体化することが提案されている(例えば、特許文献1)。

概要

部材個数増、重量増、材料コスト増を抑えながら、鉄骨梁の横座屈を防止でき、かつスタッド周囲のコーン状破壊などのコンクリートスラブ破壊による耐力低下を回避できるスラブの鉄骨梁支持部補強構造を提供する。 鉄骨梁1の上面でスラブ3の縁部3aを支持するスラブの鉄骨梁支持部補強構造である。鉄骨梁の上面に長手方向に並べて複数のスタッド7が設けられる。折返し部分8aを有し前記各スタッド7に前記折返し部分8aで跨がって鉄骨梁1から離れる方向に延びる複数または1本の連続したスラブ縁部補強筋8を設ける。このスラブ縁部補強筋8が埋め込まれたコンクリート層6を有し前記鉄骨梁1に縁部が載るスラブ3を備える。スラブ縁部補強筋8は、例えばV字状筋または蛇行筋とする。

目的

この発明の目的は、部材数量増、重量増、材料コスト増を抑えながら、鉄骨梁の横座屈を防止でき、かつスタッド周囲のコーン状破壊などのコンクリートスラブの破壊による耐力低下を回避できるスラブの鉄骨梁支持部補強構造を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

鉄骨梁の上面でスラブの縁部を支持するスラブの鉄骨梁支持部補強構造であって、前記鉄骨梁の上面にこの鉄骨梁の長手方向に並べて設けられた複数のスタッドと、折返し部分を有し前記各スタッドに前記折返し部分で跨がって略水平方向に延びる複数、または1本の連続したスラブ縁部補強筋と、このスラブ縁部補強筋が埋め込まれたコンクリート層を有し前記鉄骨梁に縁部が載るスラブとを備えるスラブの鉄骨梁支持部補強構造。

請求項2

請求項1に記載のスラブの鉄骨梁支持部補強構造において、前記スラブが断面波形デッキプレートとこのデッキプレート上に打設された前記コンクリート層とでなり、前記スラブ縁部補強筋が前記デッキプレートの複数の山部に渡って載る部分を有するスラブの鉄骨梁支持部補強構造。

請求項3

請求項2に記載のスラブの鉄骨梁支持部補強構造において、前記スラブ縁部補強筋が、前記折返し部分とこの折返し部分の両端から延びる部分とを有するV字状であり、このV字状のスラブ縁部補強筋が複数あって各スラブ縁部補強筋の前記折返し部分が、前記鉄骨梁の前記長手方向に並ぶ各スタッドに跨がるスラブの鉄骨梁支持部補強構造。

請求項4

請求項1または請求項2に記載のスラブの鉄骨梁支持部補強構造において、前記スラブ縁部補強筋が蛇行形状であり、この蛇行形状のスラブ縁部補強筋の片方の折返し部分が、前記鉄骨梁の前記長手方向に並ぶ各スタッドに跨がるスラブの鉄骨梁支持部補強構造。

技術分野

0001

この発明は、コンクリートスラブ鉄骨梁に接続する部分を補強するスラブの鉄骨梁支持部補強構造に関する。

背景技術

0002

従来、建築物床構造として、H形鋼製の鉄骨梁上に、鉄筋コンクリート製床スラブや、デッキプレート上にコンクリート層を設けた合成の床フラブを設置する床構造が広く用いられている。このような床構造において、建築物の内部では鉄骨梁の両側にスラブが配置されるが、外壁に沿う鉄骨梁等のように、鉄骨梁の片方にしかスラブが配置されない場合がある。この片方のみにスラブが配置された構成では、地震等で大きな外力が作用した場合に、前記鉄骨梁が横座屈、すなわちH形鋼製鉄骨梁圧縮側フランジが捩じれを伴って断面の弱軸方向に突然に変形す現象を生じることがある。

0003

このような横座屈を防止するために、前記鉄骨梁に小梁等となる横補剛材が一般に用いられている。前記横補剛材にはH形鋼等が一般に用いられる。しかし、鉄骨梁にH形鋼の横補剛材を設けると、鉄骨部材数が増え躯体重量が大きくなり、材料コスト加工コスト施工コストが増大するという課題がある。

0004

このような課題を解消する構成として、鉄骨梁上に頭付きスタッド接合し、この頭付きスタッドを床スラブのコンクリート内に埋め込むことでコンクリートと鉄骨梁とを一体化することが提案されている(例えば、特許文献1)。

先行技術

0005

特開2015−21283号公報

発明が解決しようとする課題

0006

しかし、外壁に沿う鉄骨梁等のように、鉄骨梁の片側にのみスラブが配置された場合、単に頭付きスタッドを設けた構成では、地震力等による大きな荷重が作用した場合、スタッド周囲のコンクリートに、コーン状破壊などのコンクリートスラブ破壊による耐力低下が生じる恐れがある。

0007

この発明の目的は、部材数量増、重量増、材料コスト増を抑えながら、鉄骨梁の横座屈を防止でき、かつスタッド周囲のコーン状破壊などのコンクリートスラブの破壊による耐力低下を回避できるスラブの鉄骨梁支持部補強構造を提供することである。

課題を解決するための手段

0008

この発明のスラブの鉄骨梁支持部補強構造は、鉄骨梁の上面でスラブの縁部を支持するスラブの鉄骨梁支持部補強構造であって、
前記鉄骨梁の上面にこの鉄骨梁の長手方向に並べて設けられた複数のスタッドと、折返し部分を有し前記各スタッドに前記折返し部分で跨がって略水平方向に延びる複数、または1本の連続したスラブ縁部補強筋と、このスラブ縁部補強筋が埋め込まれたコンクリート層を有し前記鉄骨梁に縁部が載るスラブとを備えることを特徴とする。

0009

この構成によると、鉄骨梁にスタッドを設けると共に、折返し部分を有するスラブ縁部補強筋を各スタッドにその折返し部分で跨がって設け、これらスタッドおよびスラブ縁部補強筋をスラブのコンクリート層に埋め込んだため、スラブ縁部補強筋がコンクリート層に定着されて、スラブと鉄骨梁とが一体化され、またスラブ縁部補強筋に作用する引っ張り力が前記スタッドで受けられる。
このため、鉄骨梁の横座屈が防止される。また、スラブ縁部補強筋とスタッドで補強されるため、単にスタッドを設けた場合と異なり、スタッド周囲のコーン状破壊などのコンクリートスラブの破壊による耐力低下が回避できる。また、コンクリートに亀裂や割裂が生じた後もスラブ縁部補強筋により梁の側方移動を防止する効果を期待できる。さらに、スタッドとスラブ縁部補強筋を設けるだけのため、従来のH形鋼等からなる横補剛材を設ける構成と異なり、部材数量増、重量増、材料コスト増が抑えられる。

0010

この発明において、前記スラブが断面波形のデッキプレートとこのデッキプレート上に打設された前記コンクリート層とでなり、前記スラブ縁部補強筋が前記デッキプレートの複数の山部に渡って載る部分を有するようにしても良い。
デッキプレートとコンクリート層とでなるスラブは多く採用されているが、デッキプレートの下面が波形であるため、前記スラブ縁部補強筋を例えばU字状とした場合、デッキプレートの波山ピッチとスラブ縁部補強筋の配置間隔との違いにより、スラブ縁部補強筋がデッキプレートに接しない箇所が生じる。このデッキプレートに接しないスラブ縁部補強筋は、スラブ構築時におけるコンクリート打設の前に、スラブ縁部補強筋の位置を保持するために、スペーサ等の何らかの支持部材で支持するか、または周辺鉄筋結束して支持する必要がある。そのため、支持部材の配置の手間が増え、施工に時間がかかり、またコスト増にもなる。
これに対して、スラブ縁部補強筋が前記デッキプレートの複数の山部に渡って載る部分を有する形状とすれば、スラブ縁部補強筋をデッキプレートの山部に直置きして支持することができて、支持部材や結束が不要となる。そのため、支持部材の配置の手間と材料コストとを抑えることができる。

0011

前記のスラブ縁部補強筋がデッキプレートの複数の山部に渡って載る部分を有する形状とする場合、その具体的な構成として、前記スラブ縁部補強筋が、前記折返し部分とこの折返し部分の両端から延びる部分とを有するV字状であり、このV字状のスラブ縁部補強筋が複数あって各スラブ縁部補強筋の前記折返し部分が、前記鉄骨梁の前記長手方向に並ぶ各スタッドに跨がるようにしても良い。
このようにスラブ縁部補強筋をV字状にすると、スラブ縁部補強筋をデッキプレートの複数の山部に渡って載る構成とでき、支持部材や結束を不要としながら、スラブ縁部補強筋をV字状に曲げる加工が必要なだけであり、スラブ縁部補強筋の製造が容易となる。

0012

また、この発明において、スラブ縁部補強筋がデッキプレートの複数の山部に渡って載る部分を有する形状とする他の例として、前記スラブ縁部補強筋が蛇行形状であり、この蛇行形状のスラブ縁部補強筋の片方の折返し部分が、前記鉄骨梁の前記長手方向に並ぶ各スタッドに跨がるようにしても良い。
スラブ縁部補強筋が蛇行形状であると、前記デッキプレートを有するスラブの場合に、鉄骨梁と反対側に位置する折返し部分が、デッキプレートの山部のピッチに係わらず、デッキプレートの山部に渡って載ることになる。そのため、施工時にスラブ縁部補強筋を支持する支持部材や結束の作業が不要となり、施工性に優れる。

発明の効果

0013

この発明のスラブの鉄骨梁支持部補強構造は、鉄骨梁の上面でスラブの縁部を支持するスラブの鉄骨梁支持部補強構造であって、前記鉄骨梁の上面にこの鉄骨梁の長手方向に並べて設けられた複数のスタッドと、折返し部分を有し前記各スタッドに前記折返し部分で跨がって略水平方向に延びる複数、または1本の連続したスラブ縁部補強筋と、このスラブ縁部補強筋が埋め込まれたコンクリート層を有し前記鉄骨梁に縁部が載るスラブとを備えるため、部材数量増、重量増、材料コスト増を抑えながら、鉄骨梁の横座屈を防止でき、かつスタッド周囲のコーン状破壊などのコンクリートスラブの破壊による耐力低下を回避できる。

図面の簡単な説明

0014

この発明の第1の実施形態に係るスラブの鉄骨梁支持部補強構造における水平断面図である。
同鉄骨梁支持部補強構造におけるデッキプレートの部分拡大断面図である。
同鉄骨梁支持部補強構造の正面断面図である。
同鉄骨梁支持部補強構造の右側面断面図である。
この発明の他の実施形態に係るスラブの鉄骨梁支持部補強構造における水平断面図である。
同鉄骨梁支持部補強構造の正面断面図である。
同鉄骨梁支持部補強構造の右側面断面図である。
(A)〜(C)は、それぞれ、さらに他の実施形態に係るスラブの鉄骨梁支持部補強構造における水平断面図、破断正面図、および右側面断面図である。
(A)〜(C)は、それぞれ、さらに他の実施形態に係るスラブの鉄骨梁支持部補強構造における水平断面図、正面断面図、および右側面断面図である。

実施例

0015

この発明の第1の実施形態を図1ないし図4と共に説明する。このスラブの鉄骨梁支持部補強構造は、鉄骨梁1の上面でスラブ3の縁部3aを支持し、その支持部の周辺を補強する構造である。鉄骨梁1はH形鋼からなり、鉄骨柱2に接合されている。この例では、鉄骨柱2の2方向に鉄骨梁1が設けられている。鉄骨柱2は角形鋼管からなり、鉄骨梁1を接合する高さ位置に、外周の四側面に突出する上下2枚のダイアフラム4が設けられている。鉄骨梁1は、上下のフランジ1a(図3)の端面が、鉄骨柱2の上下のダイアフラム4の端面に完全溶け込み溶接等で接合されている。

0016

スラブ3は床スラブであって、デッキプレート5と、その上面に現場打ちされたコンクリート層6とで構成されている。デッキプレート5は、図2のように、その断面が台形または矩形の波形の鋼板からなる。図1において、スラブ3は、隣合う2辺に沿う縁部3a,3bが、各方向の鉄骨梁1の上面に載せられ、鉄骨柱2の周囲では、鉄骨柱2の外周面に沿って切り欠かれた形状とされている。

0017

上記構成において、スラブ3の補強として、各鉄骨梁1の上面には複数のスタッド7が、これら鉄骨梁1の幅方向の中心で長手方向に並べて一定間隔で設けられている。また、スラブ3における片方の縁部3a、すなわち前記デッキプレート5の断面が波形となる辺の縁部3aに、複数のスラブ縁部補強筋8が設けられている。スラブ縁部補強筋8およびスタッド7は、スラブ3のコンクリート層6内に埋め込まれる。スラブ3のもう片方の縁部3bでは、スラブ縁部補強筋8を設けることなく、スタッド7のみがコンクリート層6に埋め込まれている。スタッド7は鋼製の頭付きスタッドであり、基端で溶接により鉄骨梁1に接合されている。スラブ縁部補強筋8には、例えば、異形鉄筋等が用いられる。

0018

スラブ縁部補強筋8は、折返し部分8aとこの折返し部分8aの両端から斜めに延びる直線状部分8bとを有するV字状である。すなわち、スラブ縁部補強筋8はV字筋とされている。各スラブ縁部補強筋8は、その折返し部分8aが各スタッド7に引っ掛かるように跨がり、前記直線状部分8bが前記鉄骨梁1から離れる方向に延びている。スラブ縁部補強筋8は、図2のようにデッキプレート5の複数の山部5aに直接に渡って載ることでデッキプレート5上に設置され、これによりスタッド7の基端よりも鉄骨梁1の上面から浮き上がった高さ位置とされている。各スタッド7に折返し部分8aで跨がったスラブ縁部補強筋8は、互いに交差して重なっており、その重なった上側のスラブ縁部補強筋8は、下側のスラブ縁部補強筋8を介してデッキプレート5の上面に載ることになる。

0019

なお、鉄骨柱2に最も近いスラブ縁部補強筋8Aは、折返し部分8aを有しているが、周辺の各種部材との干渉回避等ために、V字状とせずに、U字状筋とされている。

0020

上記構成のスラブの鉄骨梁支持部補強構造によると、鉄骨梁1にスタッド7を設けると共に、折返し部分を8aを有するスラブ縁部補強筋8を、各スタッド7にその折返し部分8aで跨がって設け、これらスタッド7およびスラブ縁部補強筋8をスラブ3のコンクリート層6に埋め込んだため、スラブ縁部補強筋8がコンクリート層6に定着されて、スラブ3と鉄骨梁1とが一体化され、またスラブ縁部補強筋8に作用する引っ張り力が前記スタッド7で受けられる。
このため、鉄骨梁1の横座屈が防止される。また、スラブ縁部補強筋8とスタッド7とで補強されるため、単にスタッド7を設けた場合と異なり、スタッド周囲のコーン状破壊などのコンクリートスラブの破壊による耐力低下が回避できる。また、スタッド7とスラブ縁部補強筋8とを追加するだけのため、従来のH形鋼等からなる横補剛材を設ける構成と異なり、重量増、材料コスト増が抑えられる。

0021

また、スラブ縁部補強筋8がV字状筋とされ、前記デッキプレート5の複数の山部5aに渡って載るため、スラブ縁部補強筋8をデッキプレート5に直置きして支持することができ、支持部材や結束が不要となる。そのため、部材配置の手間と材料コストとを抑えることができる。
スラブ縁部補強筋8がV字状筋である場合は、U字状筋である場合と異なり、デッキプレート5に接する長さが短く、デッキプレート5に接しない箇所では、コンクリート層6に対する付着応力を全周に見込める。そのため、スラブ縁部補強筋8をU字状筋としてデッキプレート5に直置きする場合の定着長さよりも短くすることができる。これによっても鉄筋量が減り、部材コストを抑えることができる。

0022

図5図7は、この発明における他の実施形態を示す。この実施形態および以下に示す各実施形態において、特に説明しない事項は、図1図4に示す第1の実施形態と同様であり、重複する説明を省くことがある。
図5図7の実施形態は、第1の実施形態においてスラブ縁部補強筋8にV字筋を用いた構成に代えて、スラブ縁部補強筋8Bを、S字状部分が連続する蛇行筋としている。この蛇行形状のスラブ縁部補強筋8Bは、両側の折返し部分8aと直線状部分8bとでなり、片方の縁部の各折返し部分8aを、鉄骨梁1の長手方向に並ぶ各スタッド7に跨がるようにしている。各直線状部分8bは互いに平行である。

0023

このように蛇行筋となるスラブ縁部補強筋8Bを用いた場合も、前記デッキプレート5の複数の山部5aに渡って載るため、スラブ縁部補強筋8Bをデッキプレート5に直置きして支持することができ、支持部材や結束が不要となる。
また、スラブ縁部補強筋8Bを蛇行筋とした場合、スタッド7と反対側の折返し部分8aが、コンクリート層6への定着応力につき、180度に折り返されてフックとして機能するため、U字状筋を直置きした場合に必要な定着長さよりも短くすることができる。

0024

図8(A)〜(C)は、この発明のさらに他の実施形態を示す。この実施形態は、図5図7と共に説明した蛇行筋からなるスラブ縁部補強筋8Bを用いるが、スラブ3にデッキプレートを用いず、スラブ3を現場打ちの鉄筋コンクートからなるコンクリート層6としたものである。コンクリート層6を形成するための下面の型枠は、捨て型枠11とされる。スラブ縁部補強筋8Bは捨て型枠11から上方に浮かせる。スラブ縁部補強筋8Bを捨て型枠11から浮かせて支持する構成は、例えば、スラブ縁部補強筋8Bを周辺の鉄筋に結束線(いずれも図示せず)で結束するか、支持部材(図示せず)で捨て型枠11上に支持させる。なお、この実施形態ではスラブ縁部補強筋8Bを捨て型枠11から浮かせたが、スラブ縁部補強筋8Bは捨て型枠11に載せることも可能である。

0025

このように構成した場合も、重量増、材料コスト増を抑えながら、鉄骨梁の横座屈を防止でき、かつスタッド周囲のコーン状破壊などのコンクリートスラブの破壊による耐力低下を回避することができる。

0026

このように蛇行筋からなるスラブ縁部補強筋8Bを捨て型枠11から浮かせる場合、スラブ縁部補強筋8Bの全周がコンクリート層6への定着に寄与するため、スラブ縁部補強筋8Bの定着長さをより短くすることができる。スラブ縁部補強筋8Bを浮かせる支持に、結束や支持部材が必要となるが、複数本のU字状筋を用いる場合に比べると少なくできる。
そのため、この構成の場合も、重量増、材料コスト増を抑えながら、鉄骨梁の横座屈を防止でき、かつスタッド周囲のコーン状破壊などのコンクリートスラブの破壊による耐力低下を回避することができる。

0027

図9(A)〜(C)は、図1図4に示すスラブ3にデッキプレート5を用いた第1の実施形態において、V字状筋からなるスラブ縁部補強筋8に代えて、U字状筋からなるスラブ縁部補強筋8Cを設けた例を示す。このスラブ縁部補強筋8Cは、折返し部分8aと2本の平行な直線状部分8bとでなる。
スラブ縁部補強筋8CがU字状筋であると、スラブ縁部補強筋8Cの配列ピッチとデッキプレート5の波山部5a(図2参照)のピッチの関係から、スラブ縁部補強筋8Cがデッキプレート5で支持できない箇所が生じるが、両者の配列ピッチを合わせるなどの処理を行うことで、U字状筋であってもデッキプレート5に直置きで支持することができる。
そのため、この実施形態においても、重量増、材料コスト増を抑えながら、鉄骨梁の横座屈を防止でき、かつスタッド周囲のコーン状破壊などのコンクリートスラブの破壊による耐力低下を回避できるという効果を得ることができる。

0028

以上、実施例に基づいて本発明を実施するための形態を説明したが、ここで開示した実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。

0029

1…鉄骨梁
2…鉄骨柱
3…スラブ
3a…縁部
4…ダイアフラム
5…デッキプレート
5a…山部
6…コンクリート層
7…スタッド
7a…頭部
8…スラブ縁部補強筋
8a…折返し部分
8b…直線状部分
8A、8B、8C…スラブ縁部補強筋

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