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技術 自動運転装置

出願人 トヨタ自動車株式会社
発明者 藤井祥太仁木恵太郎
出願日 2015年9月28日 (5年1ヶ月経過) 出願番号 2015-189339
公開日 2017年4月6日 (3年7ヶ月経過) 公開番号 2017-065281
状態 特許登録済
技術分野 走行状態に応じる操向制御 交通制御システム
主要キーワード 遮蔽構造物 終了判定閾値 外部状況 補助機器 検出表示 検出下限値 内部センサ 自動運転装置
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (7)

課題

自動運転中に自車両の運転者によるステアリングホイールへの操舵操作があった場合と当該操舵操作がなくなった場合に、運転者の操作性及び自車両の挙動の安定性を向上させる。

解決手段

ステアリングホイール制御部により、自動運転中に走行環境等に応じた第1目標舵角に対応してステアリングホイールが回転し、操舵操作が検出された場合に第2目標舵角に対応してステアリングホイールが回転するように制御される。目標舵角設定部により、自動運転中に操舵操作が検出されてから操舵操作の終了が検出されまでは、時間の経過に応じて第1目標舵角から実舵角漸近する第2目標舵角が設定され、操舵操作の終了が検出された後は、時間の経過に応じて第1目標舵角に漸近する第2目標舵角が設定される。操舵操作があると反力は次第に小さくなり、操舵操作がなくなると反力が次第に大きくなるため、運転者の操作性及び自車両の挙動の安定性を向上させ得る。

概要

背景

従来、特許文献1に記載されているように、自車両周囲走行環境に応じて設定された走行軌跡に応じた運転操作運転者に促すように、運転者の操作するステアリングホイールに対する反力を制御する装置が知られている。このような装置においては、運転者がステアリングホイールに手を添えているだけで、自車両周囲の走行環境に応じて設定された走行軌跡に沿って自車両が走行する自動運転が可能である。

概要

自動運転中に自車両の運転者によるステアリングホイールへの操舵操作があった場合と当該操舵操作がなくなった場合に、運転者の操作性及び自車両の挙動の安定性を向上させる。ステアリングホイール制御部により、自動運転中に走行環境等に応じた第1目標舵角に対応してステアリングホイールが回転し、操舵操作が検出された場合に第2目標舵角に対応してステアリングホイールが回転するように制御される。目標舵角設定部により、自動運転中に操舵操作が検出されてから操舵操作の終了が検出されまでは、時間の経過に応じて第1目標舵角から実舵角漸近する第2目標舵角が設定され、操舵操作の終了が検出された後は、時間の経過に応じて第1目標舵角に漸近する第2目標舵角が設定される。操舵操作があると反力は次第に小さくなり、操舵操作がなくなると反力が次第に大きくなるため、運転者の操作性及び自車両の挙動の安定性を向上させ得る。

目的

本発明は、自動運転中に自車両の運転者によるステアリングホイールへの操舵操作があった場合と当該操舵操作がなくなった場合に、運転者の操作性及び自車両の挙動の安定性を向上させることができる自動運転装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

第1目標舵角に対応した回転角度ステアリングホイールが回転するように前記ステアリングホイールの回転を制御しつつ前記第1目標舵角により自車両の自動運転を行い、前記自動運転中に前記自車両の運転者による前記ステアリングホイールへの操舵操作があった場合には、一時的に前記ステアリングホイールの回転角度に対応した実舵角により前記自車両を走行させる自動運転装置であって、前記操舵操作を検出する操舵操作検出部と、前記自動運転中に、前記自車両の走行環境及び走行状態に応じた前記第1目標舵角を設定し、前記自動運転中に前記操舵操作検出部により前記操舵操作が検出された場合に、前記第1目標舵角と、前記第1目標舵角及び前記実舵角に応じた第2目標舵角とを設定する目標舵角設定部と、前記自動運転中に、前記第1目標舵角により操舵制御を実行し、前記自動運転中に前記操舵操作検出部により操舵操作が検出された場合に、前記実舵角により前記自車両の操舵制御を実行する操舵制御部と、前記自動運転中に前記第1目標舵角に対応した回転角度でステアリングホイールが回転するように前記ステアリングホイールの回転を制御し、前記自動運転中に前記操舵操作検出部により前記操舵操作が検出された場合に、前記第2目標舵角に対応した回転角度でステアリングホイールが回転するように前記ステアリングホイールの回転を制御するステアリングホイール制御部と、を備え、前記目標舵角設定部は、前記自動運転中に前記操舵操作検出部により前記操舵操作が検出されてから前記操舵操作検出部により前記操舵操作の終了が検出されるまでは、時間の経過に応じて前記第1目標舵角から前記実舵角に漸近する前記第2目標舵角を設定し、前記自動運転中に前記操舵操作検出部により前記操舵操作が検出されてから前記操舵操作検出部により前記操舵操作の終了が検出された後は、時間の経過に応じて前記第1目標舵角に漸近する前記第2目標舵角を設定する、自動運転装置。

請求項2

前記操舵操作検出部により前記操舵操作が検出されていない場合及び前記操舵操作の終了が検出された場合は、前記自車両の運転者に対して前記操舵操作が検出されていないことを示す操舵操作未検出表示を前記自車両の表示器に表示させ、前記操舵操作検出部により前記操舵操作が検出された場合は、前記自車両の運転者に対して前記操舵操作が検出されたことを示す操舵操作検出表示を前記表示器に表示させる表示制御部をさらに備えた、請求項1に記載の自動運転装置。

技術分野

0001

本発明の一側面は、自動運転装置に関する。

背景技術

0002

従来、特許文献1に記載されているように、自車両周囲走行環境に応じて設定された走行軌跡に応じた運転操作運転者に促すように、運転者の操作するステアリングホイールに対する反力を制御する装置が知られている。このような装置においては、運転者がステアリングホイールに手を添えているだけで、自車両周囲の走行環境に応じて設定された走行軌跡に沿って自車両が走行する自動運転が可能である。

先行技術

0003

特許第4173292号明細書

発明が解決しようとする課題

0004

しかし、例えば、自車両が左側車線トラックを追い越す際に、運転者が設定された走行軌跡よりもトラックと自車両との横距離を大きくするための操舵操作を行う場合がある。この場合には、装置が設定された走行軌跡に自車両を戻そうとするために、装置によって運転者の操作するステアリングホイールに大きな反力が加えられ、運転者の操作性が損なわれたり、自車両の挙動が不安定となる可能性がある。また、自車両がトラックの追い越しを終了し、運転者がステアリングホイールに加える力を緩めた場合にも、装置が設定された走行軌跡に自車両を戻そうとするために、装置によってステアリングホイールに大きな反力が加えられて続けているため、自車両の挙動が不安定となる可能性がある。

0005

そこで本発明は、自動運転中に自車両の運転者によるステアリングホイールへの操舵操作があった場合と当該操舵操作がなくなった場合に、運転者の操作性及び自車両の挙動の安定性を向上させることができる自動運転装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

本発明の一側面は、第1目標舵角に対応した回転角度でステアリングホイールが回転するようにステアリングホイールの回転を制御しつつ第1目標舵角により自車両の自動運転を行い、自動運転中に自車両の運転者によるステアリングホイールへの操舵操作があった場合には、一時的にステアリングホイールの回転角度に対応した実舵角により自車両を走行させる自動運転装置であって、操舵操作を検出する操舵操作検出部と、自動運転中に、自車両の走行環境及び走行状態に応じた第1目標舵角を設定し、自動運転中に操舵操作検出部により操舵操作が検出された場合に、第1目標舵角と、第1目標舵角及び実舵角に応じた第2目標舵角とを設定する目標舵角設定部と、自動運転中に、第1目標舵角により操舵制御を実行し、自動運転中に操舵操作検出部により操舵操作が検出された場合に、実舵角により自車両の操舵制御を実行する操舵制御部と、自動運転中に第1目標舵角に対応した回転角度でステアリングホイールが回転するようにステアリングホイールの回転を制御し、自動運転中に操舵操作検出部により操舵操作が検出された場合に、第2目標舵角に対応した回転角度でステアリングホイールが回転するようにステアリングホイールの回転を制御するステアリングホイール制御部とを備え、目標舵角設定部は、自動運転中に操舵操作検出部により操舵操作が検出されてから操舵操作検出部により操舵操作の終了が検出されるまでは、時間の経過に応じて第1目標舵角から実舵角に漸近する第2目標舵角を設定し、自動運転中に操舵操作検出部により操舵操作が検出されてから操舵操作検出部により操舵操作の終了が検出された後は、時間の経過に応じて第1目標舵角に漸近する第2目標舵角を設定する自動運転装置である。

0007

この構成によれば、目標舵角設定部により、自動運転中に、自車両の走行環境及び走行状態に応じた第1目標舵角が設定され、自動運転中に操舵操作が検出された場合に、第1目標舵角と第2目標舵角とが設定される。また、ステアリングホイール制御部により、自動運転中に第1目標舵角に対応してステアリングホイールが回転し、自動運転中に操舵操作が検出された場合に、第2目標舵角に対応してステアリングホイールが回転するようにステアリングホイールの回転が制御される。さらに、目標舵角設定部により、自動運転中に操舵操作が検出されてから操舵操作の終了が検出されるまでは、時間の経過に応じて第1目標舵角から実舵角に漸近する第2目標舵角が設定され、自動運転中に操舵操作が検出されてから操舵操作の終了が検出された後は、時間の経過に応じて第1目標舵角に漸近する第2目標舵角が設定される。これにより、自動運転中に自車両の運転者によるステアリングホイールへの操舵操作があった場合には、運転者の操作するステアリングホイールに加えられる反力は次第に小さくなり、当該操舵操作がなくなった場合には、運転者の操作するステアリングホイールに加えられる反力が次第に大きくなるため、自動運転中に自車両の運転者によるステアリングホイールへの操舵操作があった場合と当該操舵操作がなくなった場合に、運転者の操作性及び自車両の挙動の安定性を向上させることができる。

0008

この場合、操舵操作検出部により操舵操作が検出されていない場合及び操舵操作の終了が検出された場合は、自車両の運転者に対して操舵操作が検出されていないことを示す操舵操作未検出表示を自車両の表示器に表示させ、操舵操作検出部により操舵操作が検出された場合は、自車両の運転者に対して操舵操作が検出されたことを示す操舵操作検出表示を表示器に表示させる表示制御部をさらに備えていてもよい。

0009

この構成によれば、表示制御部により、操舵操作検出部により操舵操作が検出されていない場合及び操舵操作の終了が検出された場合は、自車両の運転者に対して操舵操作が検出されていないことを示す操舵操作未検出表示が表示器に表示され、操舵操作検出部により操舵操作が検出された場合は、自車両の運転者に対して操舵操作が検出されたことを示す操舵操作検出表示が表示器に表示されるため、自動運転装置が運転者の操舵操作を検出した上でステアリングホイールの回転を制御しているか否かを運転者が把握することができる。

発明の効果

0010

本発明の一側面によれば、自動運転中に自車両の運転者によるステアリングホイールへの操舵操作があった場合と当該操舵操作がなくなった場合に、運転者の操作性及び自車両の挙動の安定性を向上させることができる。

図面の簡単な説明

0011

第1実施形態に係る自動運転装置の構成を示すブロック図である。
図1の自動運転装置の動作を示すフローチャートである。
(A)は実舵角、第1目標舵角及び第2目標舵角の変化を示すグラフであり、(B)は操舵操作によるステアリングホイールに対するトルク及びステアリングアクチュエータによるステアリングホイールに対するトルクを示すグラフであり、(C)は自車両の横位置の変化を示す図である。
第1実施形態に係る自動運転装置の構成を示すブロック図である。
図4の自動運転装置の動作を示すフローチャートである。
(A)及び(B)は操舵操作未検出表示の例を示す図であり、(C)(D)(E)及び(F)は操舵操作検出表示の例を示す図である。

実施例

0012

[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態について図面を用いて詳細に説明する。図1に示すように、第1実施形態の自動運転装置100aは、乗用車などの自車両Vに搭載される。自動運転装置100aは、後述する第1目標舵角に対応した回転角度でステアリングホイールが回転するようにステアリングホイールの回転を制御しつつ第1目標舵角により自車両Vの自動運転を行う。自動運転装置100aは、自動運転中に自車両Vの運転者によるステアリングホイールへの操舵操作があった場合には、一時的にステアリングホイールの回転角度に対応した実舵角により自車両Vを走行させる。自動運転とは、自車両Vの加速減速及び操舵等の運転操作が自車両Vの運転者の運転操作によらずに実行されることを意味する。実舵角とは、ステアリングホイールの回転角度に対応した自車両Vの舵角を意味する。つまり、実舵角は、自車両Vが、手動運転時に自車両Vの運転者の操舵操作により走行する場合の自車両Vの舵角と同じ舵角である。

0013

図1に示すように、自動運転装置100aは、外部センサ1、GPS(Global Positioning System)受信部2、内部センサ3、地図データベース4、ナビゲーションシステム5、アクチュエータ6、HMI(Human Machine Interface)7a、ステアリングセンサ8、ステアリングホイール9、補助機器U及びECU10aを備えている。

0014

外部センサ1は、自車両Vの周辺情報である外部状況を検出する検出機器である。外部センサ1は、カメラレーダー(Radar)、及びライダー(LIDAR:LaserImaging Detection and Ranging)のうち少なくとも一つを含む。

0015

カメラは、自車両Vの外部状況を撮像する撮像機器である。カメラは、例えば、自車両Vのフロントガラスの裏側に設けられている。カメラは、単眼カメラであってもよく、ステレオカメラであってもよい。ステレオカメラは、例えば両眼視差再現するように配置された二つの撮像部を有している。ステレオカメラの撮像情報には、奥行き方向の情報も含まれている。カメラは、自車両Vの外部状況に関する撮像情報をECU10aへ出力する。

0016

レーダーは、電波を利用して自車両Vの外部の障害物を検出する。電波は、例えばミリ波である。レーダーは、電波を自車両Vの周囲に送信し、障害物で反射された電波を受信して障害物を検出する。レーダーは、例えば障害物までの距離又は方向を障害物に関する障害物情報として出力することができる。レーダーは、検出した障害物情報をECU10aへ出力する。なお、センサーフュージョンを行う場合には、反射された電波の受信情報をECU10aへ出力してもよい。

0017

ライダーは、光を利用して自車両Vの外部の障害物を検出する。ライダーは、光を自車両Vの周囲に送信し、障害物で反射された光を受信することで反射点までの距離を計測し、障害物を検出する。ライダーは、例えば障害物までの距離又は方向を障害物情報として出力することができる。ライダーは、検出した障害物情報をECU10aへ出力する。なお、センサーフュージョンを行う場合には、反射された光の受信情報をECU10aへ出力してもよい。なお、カメラ、ライダー及びレーダーは、必ずしも重複して備える必要はない。

0018

GPS受信部2は、3個以上のGPS衛星から信号を受信して、自車両Vの位置を示す位置情報を取得する。位置情報には、例えば緯度及び経度が含まれる。GPS受信部2は、測定した自車両Vの位置情報をECU10aへ出力する。なお、GPS受信部2に代えて、自車両Vが存在する緯度及び経度が特定できる他の手段を用いてもよい。

0019

内部センサ3は、自車両Vの走行状態に応じた情報を検出する検出器である。内部センサ3は、自車両Vの走行状態に応じた情報を検出するために、車速センサ加速度センサ及びヨーレートセンサのうち少なくとも一つを含む。

0020

車速センサは、自車両Vの速度を検出する検出器である。車速センサとしては、例えば、自車両Vの車輪又は車輪と一体に回転するドライブシャフトなどに対して設けられ、車輪の回転速度を検出する車輪速センサが用いられる。車速センサは、自車両Vの速度を含む車速情報車輪速情報)をECU10aへ出力する。

0021

加速度センサは、自車両Vの加速度を検出する検出器である。加速度センサは、例えば、自車両Vの前後方向の加速度を検出する前後加速度センサと、自車両Vの横加速度を検出する横加速度センサとを含んでいる。加速度センサは、自車両Vの加速度を含む加速度情報をECU10aへ出力する。

0022

ヨーレートセンサは、自車両Vの重心の鉛直軸周りヨーレート回転角速度)を検出する検出器である。ヨーレートセンサとしては、例えばジャイロセンサが用いられる。ヨーレートセンサは、自車両Vのヨーレートを含むヨーレート情報をECU10aへ出力する。

0023

地図データベース4は、地図情報を備えたデータベースである。地図データベース4は、例えば、自車両Vに搭載されたHDD(Hard disk drive)内に形成されている。地図情報には、例えば、道路の位置情報、道路形状の情報、交差点及び分岐点の位置情報が含まれる。道路形状の情報には、例えばカーブ、直線部の種別、カーブの曲率などが含まれる。さらに、自動運転装置100aが建物又は壁などの遮蔽構造物の位置情報、又はSLAM(Simultaneous Localization and Mapping)技術を使用する場合には、地図情報に外部センサ1の出力信号を含ませてもよい。なお、地図データベース4は、自車両Vと通信可能な情報処理センターなどの施設コンピュータに記憶されていてもよい。

0024

ナビゲーションシステム5は、自車両Vの運転者によって地図上に設定された目的地までの案内を自車両Vの運転者に対して行う装置である。ナビゲーションシステム5は、GPS受信部2によって測定された自車両Vの位置情報と地図データベース4の地図情報とに基づいて、自車両Vの走行するルートを算出する。ナビゲーションシステム5は、例えば、自車両Vの位置から目的地に至るまでの目標ルートを計算し、ディスプレイの表示及びスピーカ音声出力により目標ルートの報知を運転者に対して行う。ナビゲーションシステム5は、例えば自車両Vの目標ルートの情報をECU10aへ出力する。なお、ナビゲーションシステム5は、自車両Vと通信可能な情報処理センターなどの施設のコンピュータに記憶された情報を用いてもよい。あるいは、ナビゲーションシステム5により行われる処理の一部が、施設のコンピュータによって行われてもよい。

0025

アクチュエータ6は、自車両Vの走行制御を実行する装置である。アクチュエータ6は、ステアリングアクチュエータ、ステアリングホイールアクチュエータ60、スロットルアクチュエータ及びブレーキアクチュエータを含む。

0026

ステアリングアクチュエータは、電動パワーステアリングシステムの内で舵角を制御するアシストモータの駆動を、ECU10aからの制御信号に応じて制御する。これにより、ステアリングアクチュエータは、自車両Vの舵角を制御する。なお、ステアリングアクチュエータが制御する自車両Vの舵角には、自車両Vの前輪の舵角以外にも、自車両Vの後輪の舵角も含まれる。ステアリングホイールアクチュエータ60は、ステアリングホイール9を回転させるサーボモータの駆動を、ECU10aからの制御信号に応じて制御する。ステアリングホイールアクチュエータ60は、ステアリングホイール9に対するトルクを制御することにより、自車両Vの運転者によるステアリングホイール9への操舵操作に対する反力を任意に制御する。

0027

スロットルアクチュエータは、ECU10aからの制御信号に応じてエンジンに対する空気の供給量スロットル開度)を制御し、自車両Vの駆動力を制御する。なお、自車両Vがハイブリッド車又は電気自動車である場合には、スロットルアクチュエータを含まず、動力源としてのモータにECU10aからの制御信号が入力されて当該駆動力が制御される。

0028

ブレーキアクチュエータは、ECU10aからの制御信号に応じてブレーキシステムを制御し、自車両Vの車輪へ付与する制動力を制御する。ブレーキシステムとしては、例えば、液圧ブレーキシステムを用いることができる。

0029

HMI7aは、自車両Vの運転者と自動運転装置100との間で情報の出力及び入力をするためのインターフェイスである。HMI7aは、例えば、運転者に画像情報を表示するためのディスプレイパネル、音声出力のためのスピーカ及び運転者が入力操作を行うための操作ボタン又はタッチパネルなどを備えている。HMI7aは、無線で接続された携帯情報端末を利用して、運転者に対する情報の出力を行ってもよく、携帯情報端末を利用して運転者による入力操作を受け付けてもよい。

0030

ステアリングセンサ8は、例えば自車両Vの運転者によるステアリングホイール9に対する操舵操作の操舵操作量を検出する検出器である。ステアリングセンサが検出する操舵操作量は、例えば、ステアリングホイール9に対する操舵トルク又はステアリングホイール9の回転角度である。ステアリングセンサ8は、例えば、自車両Vのステアリングシャフトに対して設けられる。ステアリングセンサ8は、ステアリングホイール9に対する操舵トルク又はステアリングホイール9の回転角度を含む情報をECU10aへ出力する。

0031

補助機器Uは、通常、自車両Vの運転者によって操作され得る機器である。補助機器Uは、アクチュエータ6に含まれない機器を総称したものである。ここでの補助機器Uは、例えば方向指示灯前照灯ワイパー等を含む。

0032

ECU10aは、自車両Vの自動運転を制御する。ECU10aは、CPU[Central Processing Unit]、ROM[Read Only Memory]、RAM[Random Access Memory]等を有する電子制御ユニットである。ECU10aは、操舵操作検出部11、走行環境認識部12、走行状態認識部13、目標舵角設定部14、操舵制御部15、ステアリングホイール制御部16、目標車速設定部17及び車速制御部18を有している。ECU10aでは、ROMに記憶されているプログラムをRAMにロードし、CPUで実行することで、上記の操舵操作検出部11等の各部の制御を実行する。ECU10aは、複数の電子制御ユニットから構成されていてもよい。

0033

操舵操作検出部11は、自車両Vの運転者による操舵操作を検出する。操舵操作検出部11は、自車両Vの運転者によるステアリングホイール9への操舵操作のトルクがステアリングセンサ8の検出下限値以上となったときに、自車両Vの運転者による操舵操作があったことを検出する。操舵操作検出部11は、自車両Vの運転者によるステアリングホイール9への操舵操作のトルクが予め設定された操舵操作開始判定閾値以上となったときに、自車両Vの運転者による操舵操作の開始を検出する。操舵操作開始判定閾値は、例えば、1Nm程度の値に設定することができる。また、操舵操作検出部11は、自車両Vの運転者による操舵操作が検出された後に、自車両Vの運転者によるステアリングホイール9への操舵操作のトルクが予め設定された操舵操作終了判定閾値以下となったときに、自車両Vの運転者による操舵操作の終了を検出する。操舵操作の開始及び操舵操作の終了が短時間に繰り返して検出されることを防止するため、操舵操作開始判定閾値は操舵操作終了判定閾値よりも大きく設定される。

0034

また、操舵操作検出部11は、単位時間当たりのステアリングホイール9の回転角度の変動がステアリングセンサ8の検出下限値以上となったときに、自車両Vの運転者による操舵操作があったことを検出してもよい。また、操舵操作検出部11は、単位時間当たりのステアリングホイール9の回転角度の変動が予め設定された操舵操作開始判定閾値以上となったときに、自車両Vの運転者による操舵操作の開始を検出してもよい。また、操舵操作検出部11は、自車両Vの運転者による操舵操作が検出された後に、単位時間当たりのステアリングホイール9の回転角度の変動が予め設定された操舵操作終了判定閾値以下となったときに、自車両Vの運転者による操舵操作の終了を検出してもよい。

0035

なお、例えば、操舵操作開始判定閾値をステアリングセンサ8の検出下限値と同じ値とし、操舵操作検出部11は、自車両Vの運転者による操舵操作があったことを検出したときに、自車両Vの運転者による操舵操作の開始を検出してもよい。また、例えば、操舵操作開始判定閾値をステアリングセンサ8の検出下限値と同じ値とし、操舵操作検出部11は、自車両Vの運転者による操舵操作がなくなったことを検出したときに、自車両Vの運転者による操舵操作の終了を検出してもよい。

0036

走行環境認識部12は、外部センサ1のカメラ等やGPS受信部2及び地図データベース4により取得された情報に基づいて、自車両Vの走行環境を認識する。走行環境とは、自車両Vの外部の状況を意味し、例えば、自車両Vの前方の道路形状、自車両Vの前方の道路の曲率、自車両Vの周囲の他車両等の障害物の位置及び相対速度等を意味する。

0037

走行状態認識部13は、外部センサ1、GPS受信部2、内部センサ3及び地図データベース4により取得された情報に基づいて、自車両Vの走行状態を認識する。走行状態とは、自車両Vの速度、加速度、ヨーレート及び位置を意味する。走行状態の自車両Vの位置には、自車両Vの車線内の基準位置車線中央等)に対する自車両Vの横位置が含まれる。

0038

目標舵角設定部14は、自動運転中に、走行環境認識部12により認識された自車両Vの走行環境及び走行状態認識部13により認識された自車両Vの走行状態に応じた第1目標舵角を設定する。第1目標舵角は、自車両Vの走行環境及び走行状態に対して、自動運転装置100aが理想とする舵角である。第1目標舵角は、例えば、自車両Vが車線の中心を走行し続けるような舵角である。また、目標舵角設定部14は、自動運転中に操舵操作検出部11により操舵操作が検出された場合に、第1目標舵角と、第1目標舵角及び実舵角に応じた第2目標舵角とを設定する。第2目標舵角は、自車両Vの走行環境及び走行状態に対して自動運転装置100aが理想とする第1目標舵角と、自車両Vの運転者の操舵操作による実舵角とを互いに協調させた舵角である。第2目標舵角は、第1目標舵角と実舵角との間の舵角に設定される。

0039

なお、後述する自動運転装置100aの動作の説明では、自動運転中に操舵操作検出部11により操舵操作が検出され、目標舵角設定部14が第2目標舵角を設定する場合の例として、自動運転中に操舵操作検出部11により操舵操作の開始が検出された場合について説明する。しかし、自動運転中に操舵操作検出部11により操舵操作があったことが検出された場合に、目標舵角設定部14が第2目標舵角を設定してもよい。

0040

操舵制御部15は、自動運転中に、アクチュエータ6のステアリングアクチュエータに制御信号を送信しつつ、目標舵角設定部14により設定された第1目標舵角により操舵制御を実行する。また、操舵制御部15は、自動運転中に自車両Vの運転者の操舵操作が検出された場合に、アクチュエータ6のステアリングアクチュエータに制御信号を送信しつつ、ステアリングホイール9の回転角度に対応した実舵角により自車両Vの操舵制御を実行する。

0041

なお、後述する自動運転装置100aの動作の説明では、自動運転中に操舵操作検出部11により操舵操作が検出され、操舵制御部15が実舵角により自車両Vの操舵制御を実行する場合の例として、自動運転中に操舵操作検出部11により操舵操作があったことが検出された場合について説明する。しかし、自動運転中に操舵操作検出部11により操舵操作の開始が検出された場合に、操舵制御部15が実舵角により自車両Vの操舵制御を実行してもよい。

0042

ステアリングホイール制御部16は、自動運転中に第1目標舵角に対応した回転角度でステアリングホイール9が回転するように、アクチュエータ6のステアリングホイールアクチュエータ60に制御信号を送信しつつステアリングホイール9の回転を制御する。また、ステアリングホイール制御部16は、自動運転中に操舵操作検出部11により自車両Vの運転者の操舵操作が検出された場合に、第2目標舵角に対応した回転角度でステアリングホイール9が回転するように、ステアリングホイールアクチュエータ60に制御信号を送信しつつステアリングホイール9の回転を制御する。なお、第1目標舵角に対応した回転角度とは、第1目標舵角の大きさに比例したステアリングホイール9の回転角度の他に、例えば、第1目標舵角と自車両Vの車速とに対応したステアリングホイール9の回転角度が含まれる。第1目標舵角と自車両Vの車速とに対応したステアリングホイール9の回転角度とは、例えば、自車両Vの車速が大きくなるほど、第1目標舵角の大きさに対して大きくなるステアリングホイール9の回転角度が含まれる。第2目標舵角に対応した回転角度についても上記と同様である。

0043

目標車速設定部17は、自動運転中に、走行環境認識部12により認識された自車両Vの走行環境及び走行状態認識部13により認識された自車両Vの走行状態に応じた目標車速を設定する。車速制御部18は、目標車速設定部17により設定された目標車速により自車両Vが走行するように、アクチュエータ6のアクセルアクチュエータ及びブレーキアクチュエータに制御信号を送信しつつ自車両Vの車速を制御する。

0044

以下、本実施形態の自動運転装置100aの動作について説明する。図2に示すように、自動運転装置100aは、自車両Vの自動運転を行う(S1)。ECU10aの目標舵角設定部14は、第1目標舵角を設定する(S2)。目標舵角設定部14は、例えば、ECU10aの走行環境認識部12によって認識された自車両Vの前方の道路の形状等から自車両Vが走行すべき目標軌跡演算する。目標舵角設定部14は、例えば、自車両Vの前方の道路の曲率と、車線内の基準位置に対する自車両Vの横位置、自車両Vの向き(ヨー角)等の目標値とに基づいて、自車両Vが走行すべき目標軌跡を演算する。目標舵角設定部14は、演算された目標軌跡を自車両Vが走行するように第1目標舵角を設定する。

0045

この場合、目標舵角設定部14は、走行環境認識部12により認識された自車両Vの前方の道路の曲率等に基づいて、フィードフォワード制御により第1目標舵角を設定する。また、目標舵角設定部14は、ECU10aの走行状態認識部13により認識された自車両Vの横位置及びヨー角の目標値からの偏差量に基づいて、フィードバック制御により第1目標舵角を設定する。

0046

ECU10aのステアリングホイール制御部16は、第1目標舵角に対応した回転角度でステアリングホイール9が回転するようにステアリングホイール9の回転を制御する(S3)。ECU10aの操舵制御部15は、第1目標舵角により自車両Vが走行するように自車両Vの操舵制御を実行する(S4)。

0047

例えば、自車両Vが直線路を走行している場合には、図3(A)に示すように、時間t1の前には、実舵角及び第1目標舵角ともに0である。図3(B)に示すように、時間t1の前には、運転者の操舵操作によるステアリングホイール9へのトルク及びステアリングホイールアクチュエータ60によるステアリングホイール9へのトルクの両方とも0である。図3(C)に示すように、時間t1の前には、自車両Vの横位置は車線中央である。なお、図3(C)の車両横位置は、自車両Vの車両中心cの車線中央からの横位置(車線に直交する方向への距離)を示す。横位置は、自車両Vの重心の車線中央からの横位置であってもよい。

0048

次に、自車両Vが左側車線のトラックを追い越す際に、自車両Vの運転者が第1目標舵角による走行軌跡よりもトラックと自車両Vとの横距離を大きくするための操舵操作を一時的に行う場合を想定する。図2に示すように、操舵操作検出部11により、このような操舵操作があったことが検出された場合には(S5)、操舵制御部15は、実舵角により自車両Vが走行するように自車両Vの操舵制御を実行する(S6)。なお、操舵操作検出部11により、操舵操作があったことが検出されない場合には(S5)、呪術したように、操舵制御部15は、第1目標舵角による操舵制御を続行する。

0049

図3(A)及び図3(C)に示すように、時間t1から時間t2までの期間は、自車両Vは実舵角により走行する。図3(C)に示すように、自車両Vの車線中央からの横位置のずれは大きくなる。目標舵角設定部14は、自車両Vの走行環境及び走行状態に応じて、自車両Vを車線中央に戻すための第1目標舵角を設定する。ステアリングホイール制御部16は、当該第1目標舵角に対応した回転角度でステアリングホイール9が回転するようにステアリングホイール9の回転を制御する。このため、図3(B)に示すように、時間t1から時間t2までの期間は、運転者の操舵操作によるステアリングホイール9へのトルクに対応して、ステアリングホイールアクチュエータ60によるステアリングホイール9へのトルクは増大する。

0050

自動運転中にECU10aの操舵操作検出部11により自車両Vの運転者による操舵操作の開始が検出された場合には(S7)、目標舵角設定部14は、第1目標舵角と、第1目標舵角及び実舵角に応じた第2目標舵角とを設定する(S8)。ステアリングホイール制御部16は、第2目標舵角に対応した回転角度でステアリングホイール9が回転するようにステアリングホイール9の回転を制御する(S9)。なお、操舵操作検出部11により操舵操作の開始が検出されない場合には(S7)、上述したように、目標舵角設定部14は、第1目標舵角の設定を続行し、操舵制御部15は、実舵角による操舵制御を続行し、ステアリングホイール制御部16は、第1目標舵角に対応したステアリングホイール9の回転の制御を続行する。

0051

図3(B)に示すように、時間t2において運転者の操舵操作によるステアリングホイール9へのトルクが操舵操作開始判定閾値以上となる。図3(A)に示すように、目標舵角設定部14は、時間t2から時間t3までの期間において、時間の経過に応じて第1目標舵角から実舵角に漸近する第2目標舵角を設定する。ステアリングホイール制御部16は、第2目標舵角に対応した回転角度でステアリングホイール9が回転するようにステアリングホイール9の回転を制御する。このため、図3(B)に示すように、時間t2から時間t3までの期間は、運転者の操舵操作によるステアリングホイール9へのトルクに対して、時間の経過に応じて、ステアリングホイールアクチュエータ60によるステアリングホイール9へのトルクは減少する。

0052

時間の経過に応じて第1目標舵角から実舵角に漸近するとは、例えば、時間の経過に応じて実舵角から予め設定された舵角αだけ第1目標舵角に近い舵角になることを意味する。図3(A)に示すように、目標舵角設定部14は、時間t3から時間t4までの期間において、実舵角から所定の舵角αだけ第1目標舵角に近い舵角となる第2目標舵角を設定する。ステアリングホイール制御部16は、実舵角から舵角αだけ第1目標舵角に近い第2目標舵角に対応した回転角度でステアリングホイール9が回転するようにステアリングホイール9の回転を制御する。このため、図3(B)に示すように、時間t3から時間t4までの期間は、運転者は実舵角と第2目標舵角との差である舵角αに対応した反力を感じる。

0053

舵角αは、運転者に自動運転装置100aの意図を伝えるためにステアリングホイール9に与えられる反力に相当する。例えば、強い反力を与えたい場合には、舵角αは大きな値に設定される。逆に、弱い反力を与えたい場合には、舵角αは小さな値に設定される。このように、運転者が感じるステアリングホイール9への反力の大きさを舵角αにより調整することができる。舵角αは固定値でもよい。また、舵角αは、自車両Vの速度に応じた値に設定してもよい。また、舵角αは、実舵角と第1目標舵角との差が大きいほど、大きな値に設定してもよい。あるいは、舵角αを0として、時間の経過に応じて、運転者が反力を感じないようにしてもよい。

0054

このように、目標舵角設定部14は、自動運転中に操舵操作検出部11により操舵操作が検出されてから操舵操作検出部11により操舵操作の終了が検出されるまでは、時間の経過に応じて第1目標舵角から実舵角に漸近する第2目標舵角を設定する。第2目標舵角は、自動運転中に操舵操作検出部11により操舵操作が検出されてから操舵操作検出部11により操舵操作が検出されなくなるまでの全部又は一部の期間において、時間の経過に応じて第1目標舵角から実舵角に漸近すればよい。第2目標舵角が第1目標舵角から実舵角よりも舵角αだけ第1目標舵角に近い舵角となるまでの時間t2から時間t3までの期間は固定された期間でもよく、実舵角と第1目標舵角との差が大きいほど短い期間に設定してもよい。

0055

図2に示すように、自動運転中に操舵操作検出部11により操舵操作が検出されてから操舵操作検出部11により操舵操作の終了が検出された後は(S10)、目標舵角設定部14は、時間の経過に応じて第1目標舵角に漸近する前記第2目標舵角を設定する(S11)。時間の経過に応じて第1目標舵角に漸近するとは、例えば、時間の経過に応じて第1目標舵角に一致することを意味する。なお、操舵操作検出部11により操舵操作の終了が検出されない場合には(S10)、上述したように、目標舵角設定部14は、実舵角に漸近する第2目標舵角の設定を続行し、操舵制御部15は、実舵角による操舵制御を続行し、ステアリングホイール制御部16は、実舵角に漸近する第2目標舵角に対応したステアリングホイール9の回転の制御を続行する。

0056

図3(B)に示すように、時間t4において運転者の操舵操作によるステアリングホイール9へのトルクが操舵操作終了判定閾値以下となる。図3(A)に示すように、目標舵角設定部14は、時間t4から時間t5までの期間において、時間の経過に応じて第1目標舵角に漸近する第2目標舵角を設定する。ステアリングホイール制御部16は、第2目標舵角に対応した回転角度でステアリングホイール9が回転するようにステアリングホイール9の回転を制御する。このため、図3(B)に示すように、時間t4の直後の期間は、時間の経過に応じて、ステアリングホイールアクチュエータ60によるステアリングホイール9へのトルクは増大する。従って、時間t4の直後の期間は、運転者は時間の経過に応じて増大していく反力を感じる。

0057

図3(B)に示すように、時間t4から時間t5までの期間は、運転者の操舵操作によるステアリングホイール9へのトルクは0となり、運転者はステアリングホイールアクチュエータ60により回転させられるステアリングホイール9に手を添えているだけの状態となる。ステアリングホイール9は第2目標舵角に対応した回転角度で回転し、操舵制御部15は、ステアリングホイール9の回転角度に対応した実舵角により自車両Vの操舵制御を実行する。このため、図3(A)に示すように、時間t4から時間t5までの期間において、時間の経過に応じて実舵角も第1目標舵角に漸近する。

0058

図3(A)に示すように、時間t5において実舵角及び第2目標舵角が第1目標舵角に一致し、目標舵角設定部14は第2目標舵角の設定を終了する。操舵制御部15は、第1目標舵角により自車両Vが走行するように自車両Vの操舵制御を実行する。ステアリングホイール制御部16は、第1目標舵角に対応した回転角度でステアリングホイール9が回転するようにステアリングホイール9の回転を制御する。このため、自動運転装置100aは、通常の自動運転に復帰する(S12)。

0059

第2目標舵角が第1目標舵角と一致するまでの時間t4から時間t5までの期間は、固定された期間でもよく、実舵角と第1目標舵角との差が大きいほど短い期間に設定してもよい。あるいは、自車両Vがカーブを走行している場合において、自車両Vの運転者による操舵操作の方向とカーブの方向とが逆方向の場合は、第2目標舵角が第1目標舵角と一致するまでの時間t4から時間t5までの期間を比較的に短い期間に設定し、自車両Vの運転者による操舵操作の方向とカーブの方向とが同方向の場合は、運転者の意図を重視して、第2目標舵角が第1目標舵角と一致するまでの時間t4から時間t5までの期間を比較的に長い期間に設定してもよい。

0060

なお、図3(C)に示すように、実舵角及び第2目標舵角が第1目標舵角に一致し、自動運転装置100aが通常の自動運転に復帰する時間t5において、自車両Vは必ずしも車線中央に戻っていなくともよい。この場合、自動運転装置100aは、通常の自動運転に復帰した後に、自動運転により車線中央に戻る。

0061

本実施形態では、目標舵角設定部14により、自動運転中に、自車両Vの走行環境及び走行状態に応じた第1目標舵角が設定され、自動運転中に操舵操作が検出された場合に、第1目標舵角と第2目標舵角とが設定される。また、ステアリングホイール制御部16により、自動運転中に第1目標舵角に対応してステアリングホイール9が回転し、自動運転中に操舵操作が検出された場合に、第2目標舵角に対応してステアリングホイール9が回転するようにステアリングホイール9の回転が制御される。さらに、目標舵角設定部14により、自動運転中に操舵操作が検出されてから操舵操作の終了が検出されるまでは、時間の経過に応じて第1目標舵角から実舵角に漸近する第2目標舵角が設定され、自動運転中に操舵操作が検出されてから操舵操作の終了が検出された後は、時間の経過に応じて第1目標舵角に漸近する第2目標舵角が設定される。これにより、自動運転中に自車両Vの運転者によるステアリングホイール9への操舵操作があった場合には、運転者の操作するステアリングホイール9に加えられる反力は次第に小さくなり、当該操舵操作がなくなった場合には、運転者の操作するステアリングホイール9に加えられる反力が次第に大きくなるため、自動運転中に自車両の運転者によるステアリングホイール9への操舵操作があった場合と当該操舵操作がなくなった場合に、運転者の操作性及び自車両Vの挙動の安定性を向上させることができる。

0062

[第2実施形態]
以下、本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態では、自車両Vの運転者に対して運転者の操舵操作が検出されているか否かが表示される点が上記第1実施形態と異なっている。図4に示すように、本実施形態の自動運転装置100bは、上記第1実施形態の構成に加えて、ECU10bに表示制御部19をさらに有している。また、自動運転装置100bは、上記第1実施形態の構成に加えて、HMI7bに表示器70をさらに有している。

0063

表示制御部19は、操舵操作検出部11により自車両Vの運転者による操舵操作が検出されていない場合は、自車両Vの運転者に対して操舵操作が検出されていないことを示す操舵操作未検出表示を自車両Vの表示器70に表示させ、操舵操作検出部11により操舵操作が検出された場合は、自車両Vの運転者に対して操舵操作が検出されたことを示す操舵操作検出表示を表示器70に表示させる。

0064

表示器70は、例えば、インスツルメントパネル等に設けられているアイコンを表示する装置である。表示器70は、後述するように、操舵操作が検出されていないことを示す操舵操作未検出表示のアイコンと、操舵操作が検出されたことを示す操舵操作検出表示のアイコンとを表示する。表示器70は、アイコンの他にも、動画像音声等により、操舵操作未検出表示及び操舵操作検出表示を表示してもよい。

0065

以下、本実施形態の自動運転装置100bの動作について説明する。図5に示すように、上記第1実施形態の図2のS1〜S3の処理と同様のS101〜S103の処理が自動運転装置100bにより実行される。この場合、操舵操作検出部11により自車両Vの運転者の操舵操作が検出されていないため、ECU10bの表示制御部19は、自車両Vの運転者に対して操舵操作が検出されていないことを示す操舵操作未検出表示を自車両Vの表示器70に表示させる(S104)。

0066

走行環境認識部12により自車両Vが直線路を走行していることが認識されている場合は、表示制御部19は、例えば、図6(A)に示すような操舵操作未検出表示71Sを表示する。図6(A)に示すように、操舵操作未検出表示71Sは、直線路の車線境界線を示すアイコンである車線表示lと、第1目標舵角により自車両Vが直進していることを示す方向表示d1とを含む。また、走行環境認識部12により自車両Vが左カーブを走行していることが認識されている場合は、表示制御部19は、例えば、図6(B)に示すような操舵操作未検出表示71Lを表示する。図6(B)に示すように、操舵操作未検出表示71Lは、左カーブの車線境界線を示すアイコンである車線表示lと、第1目標舵角により自車両Vが左旋回していることを示す方向表示d2とを含む。

0067

図5に示すように、上記第1実施形態の図2のS4〜S7の処理と同様のS105〜S108の処理が自動運転装置100bにより実行される。操舵操作の開始が検出されている場合は、表示制御部19は、自車両Vの運転者に対して操舵操作が検出されていることを示す操舵操作未検出表示を自車両Vの表示器70に表示させる(S109)。

0068

走行環境認識部12により自車両Vが直線路を走行していることが認識されている場合は、表示制御部19は、例えば、図6(C)に示すような操舵操作検出表示72Sを表示する。図6(C)に示すように、操舵操作検出表示72Sは、直線路の車線境界線を示すアイコンである車線表示lと、第2目標舵角が設定されることを示す方向表示d3とを含む。また、走行環境認識部12により自車両Vが左カーブを走行していることが認識されている場合は、表示制御部19は、例えば、図6(B)に示すような操舵操作検出表示72Lを表示する。図6(B)に示すように、操舵操作検出表示72Lは、左カーブの車線境界線を示すアイコンである車線表示lと、第2目標舵角が設定されることを示す方向表示d4とを含む。

0069

あるいは、走行環境認識部12により自車両Vが直線路を走行していることが認識されている場合は、表示制御部19は、例えば、図6(E)に示すような操舵操作検出表示73Sを表示してもよい。図6(E)に示すように、操舵操作検出表示73Sは、直線路の車線境界線を示すアイコンである車線表示lと、第2目標舵角が設定されることを示す方向表示d3と、第1目標舵角が設定されていることを示す方向表示d5とを含む。また、走行環境認識部12により自車両Vが左カーブを走行していることが認識されている場合は、表示制御部19は、例えば、図6(F)に示すような操舵操作検出表示73Lを表示してもよい。図6(F)に示すように、操舵操作検出表示73Lは、左カーブの車線境界線を示すアイコンである車線表示lと、第2目標舵角が設定されることを示す方向表示d4と、第1目標舵角が設定されていることを示す方向表示d6とを含む。

0070

図5に示すように、上記第1実施形態の図2のS8〜S10の処理と同様のS110〜S112の処理が自動運転装置100bにより実行される。操舵操作の終了が検出されている場合は、表示制御部19は、自車両Vの運転者に対して操舵操作が検出されていないことを示す操舵操作未検出表示71S,71L等を自車両Vの表示器70に表示させる(S113)。上記第1実施形態の図2のS11〜S12の処理と同様のS114〜S115の処理が自動運転装置100bにより実行される。

0071

なお、操舵操作未検出表示71S,71L等から操舵操作検出表示72S,72L,73S,73L等への切り替えの時期は、必ずしも操舵操作の開始が検出された時ではなく、操舵操作が検出され、実舵角により自車両Vの操舵制御が実行される時でもよい。

0072

本実施形態によれば、表示制御部19により、操舵操作検出部11により操舵操作が検出されていない場合及び操舵操作の終了が検出されている場合は、自車両Vの運転者に対して操舵操作が検出されていないことを示す操舵操作未検出表示71S,71L等が表示器70に表示され、操舵操作検出部11により操舵操作が検出された場合は、自車両Vの運転者に対して操舵操作が検出されたことを示す操舵操作検出表示72S,72L,73S,73L等が表示器70に表示されるため、自動運転装置100bが運転者の操舵操作を検出した上でステアリングホイール9の回転を制御しているか否かを運転者が把握することができる。

0073

以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されることなく様々な形態で実施される。

0074

1…外部センサ、2…GPS受信部、3…内部センサ、4…地図データベース、5…ナビゲーションシステム、6…アクチュエータ、7a,7b…HMI、8…ステアリングセンサ、9…ステアリングホイール、10a,10b…ECU、11…操舵操作検出部、12…走行環境認識部、13…走行状態認識部、14…目標舵角設定部、15…操舵制御部、16…ステアリングホイール制御部、17…目標車速設定部、18…車速制御部、19…表示制御部、60…ステアリングホイールアクチュエータ、70…表示器、71S,71L…操舵操作未検出表示、72S,72L,73S,73L…操舵操作検出表示、100a,100b…自動運転装置、V…自車両、U…補助機器、c…車両中心、l…車線表示、d1,d2,d3,d4,d5,d6…方向表示。

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