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技術 筐体用積層板及び筐体

出願人 大日本印刷株式会社
発明者 関根啓子内田泰弘二嶋悟小林義弘脇田敬輔小川一信
出願日 2015年9月30日 (5年9ヶ月経過) 出願番号 2015-195303
公開日 2017年4月6日 (4年3ヶ月経過) 公開番号 2017-065169
状態 特許登録済
技術分野 積層体(2)
主要キーワード スピーカー穴 レーザー切削 型抜き加工 面取り後 樹脂層形成用組成物 エチレンαオレフィン共重合体 絵柄パターン ラミネートローラ
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年4月6日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (3)

課題

剛性及び平坦性に優れるとともに、プラスチックフィルム上に設けられた層とプラスチックフィルムとの界面での剥がれや割れ、及びクラックの発生を抑制することができる筐体積層板及び当該筐体用積層板を用いる筐体を提供する。

解決手段

第一のプラスチックフィルム1と、第一層2と、第二のプラスチックフィルム2と、ハードコート層4とをこの順に備え、第一のプラスチックフィルム2の第一層2とは反対側に第二層5を有し、ハードコート層4側から測定した反発力を示すHAが0.6〜3.0N・mであり、ハードコート層4側から測定した反発力と第二層5側から測定した反発力との差を示すHA−HBが0.001〜0.08N・mの範囲内である、筐体用積層板10。

概要

背景

近年、携帯電話スマートホン、PDA(Personal Digital Assistant)、及び音楽プレーヤー等の携帯端末筐体は、当該携帯端末内部の電子部品等を保護するために、堅牢であるとともに、美的外観など意匠性に優れることが求められている。
上記筐体の保護機能を高める観点から、当該筐体として、例えば、特許文献1に開示された少なくとも2枚以上のプラスチックフィルムマルテンス硬さが260N/mm2以下である接着層を介して貼り合せた積層板や、特許文献2に開示された透明基板ガラスエポキシ基板、及びハードコート層をこの順に設けた積層板等を用いることが考えられる。

また、上記積層板は、携帯端末の筐体として使用する際に、レーザー切削型抜き加工ルーター加工切断加工等の加工が施されるため、加工性に優れることも要求される。

概要

剛性及び平坦性に優れるとともに、プラスチックフィルム上に設けられた層とプラスチックフィルムとの界面での剥がれや割れ、及びクラックの発生を抑制することができる筐体用積層板及び当該筐体用積層板を用いる筐体を提供する。第一のプラスチックフィルム1と、第一層2と、第二のプラスチックフィルム2と、ハードコート層4とをこの順に備え、第一のプラスチックフィルム2の第一層2とは反対側に第二層5を有し、ハードコート層4側から測定した反発力を示すHAが0.6〜3.0N・mであり、ハードコート層4側から測定した反発力と第二層5側から測定した反発力との差を示すHA−HBが0.001〜0.08N・mの範囲内である、筐体用積層板10。

目的

本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、剛性及び平坦性に優れるとともに、プラスチックフィルム上に設けられた層とプラスチックフィルムとの界面での剥がれや割れ、クラックの発生を抑制することができる筐体用積層板及び当該筐体用積層板を用いる筐体を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

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請求項1

第一のプラスチックフィルムと、第一層と、第二のプラスチックフィルムと、ハードコート層とをこの順に備え、前記第一のプラスチックフィルムの前記第一層とは反対側に第二層を有し、前記ハードコート層側から測定した反発力を示すHAが0.6〜3.0N・mであり、前記ハードコート層側から測定した反発力と前記第二層側から測定した反発力との差を示すHA−HBが0.001〜0.08N・mの範囲内である、筐体積層板

請求項2

前記第二層側から測定した反発力を示すHBが、0.6〜3.0N・mである、請求項1に記載の筐体用積層板。

請求項3

総厚みが0.3〜1.5mmである、請求項1又は2に記載の筐体用積層板。

請求項4

前記第一層の厚みが、5〜100μmである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の筐体用積層板。

請求項5

前記第二層の前記第一のプラスチックフィルムとは反対側に、意匠層が設けられている、請求項1〜4のいずれか一項に記載の筐体用積層板。

請求項6

請求項1〜5のいずれか一項に記載の筐体用積層板のハードコート層側が表面となるように配置されてなる筐体。

技術分野

0001

本発明は、携帯電話スマートホン、PDA(Personal Digital Assistant)、音楽プレーヤー等の携帯端末等に用いる筐体積層板及び筐体に関する。

背景技術

0002

近年、携帯電話、スマートホン、PDA(Personal Digital Assistant)、及び音楽プレーヤー等の携帯端末の筐体は、当該携帯端末内部の電子部品等を保護するために、堅牢であるとともに、美的外観など意匠性に優れることが求められている。
上記筐体の保護機能を高める観点から、当該筐体として、例えば、特許文献1に開示された少なくとも2枚以上のプラスチックフィルムマルテンス硬さが260N/mm2以下である接着層を介して貼り合せた積層板や、特許文献2に開示された透明基板ガラスエポキシ基板、及びハードコート層をこの順に設けた積層板等を用いることが考えられる。

0003

また、上記積層板は、携帯端末の筐体として使用する際に、レーザー切削型抜き加工ルーター加工切断加工等の加工が施されるため、加工性に優れることも要求される。

先行技術

0004

特許第5525446号公報
特開2012−166490号公報

発明が解決しようとする課題

0005

特許文献1に記載の積層板では、プラスチックフィルムと接着層との間に生じる浮きや剥がれを防止するために、接着層の硬さを調整することが提案されている。しかしながら、積層板の表面の硬さや剛性についてはなんら検討されていない。

0006

また、特許文献2に記載の積層板では、基材としてガラスエポキシ基板及び透明基板の2種類を用いており、異なる基板を貼り合わせているため、当該積層板の表裏で剛性差が生じ、基板とハードコート層との界面で剥がれや割れクラックが発生しやすくなる。また、当該積層板の表面は平坦性が低く、表面で光が反射した際に歪んで見えるなど視認性が劣るという問題がある。

0007

近年、デザイン上の観点から筐体の薄型化が進められているが、筐体自体を薄くすると剛性が低下するため、薄くするのには限界がある。そこで、筐体を薄く見せる加工(C面加工等)が用いられているが、上記ガラスエポキシ基板を用いた積層板に薄く見せる加工を施した場合、ガラスエポキシ基板の断面形状が悪くなるという問題もある。

0008

本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、剛性及び平坦性に優れるとともに、プラスチックフィルム上に設けられた層とプラスチックフィルムとの界面での剥がれや割れ、クラックの発生を抑制することができる筐体用積層板及び当該筐体用積層板を用いる筐体を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0009

本発明者らは、上記の課題を解決するべく鋭意検討した結果、第一のプラスチックフィルムに設けた第二層側から測定した反発力と、第二のプラスチックフィルムに設けたハードコート層側から測定した反発力とが、特定の条件を満たすことにより、上記課題を解決することを見出した。
本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。

0010

すなわち、本発明は、以下の[1]〜[6]を提供する。
[1]第一のプラスチックフィルムと、第一層と、第二のプラスチックフィルムと、ハードコート層とをこの順に備え、前記第一のプラスチックフィルムの前記第一層とは反対側に第二層を有し、前記ハードコート層側から測定した反発力を示すHAが0.6〜3.0N・mであり、前記ハードコート層側から測定した反発力と前記第二層側から測定した反発力との差を示すHA−HBが0.001〜0.08N・mの範囲内である、筐体用積層板。
[2]前記第二層側から測定した反発力を示すHBが、0.6〜3.0N・mである、上記[1]に記載の筐体用積層板。
[3]総厚みが0.3〜1.5mmである、上記[1]又は[2]に記載の筐体用積層板。
[4]前記第一層の厚みが、5〜100μmである、上記[1]〜[3]のいずれか一項に記載の筐体用積層板。
[5]前記第二層の前記第一のプラスチックフィルムとは反対側に、意匠層が設けられている、上記[1]〜[4]のいずれか一項に記載の筐体用積層板。
[6]上記[1]〜[5]のいずれか一項に記載の筐体用積層板のハードコート層側が表面となるように配置されてなる筐体。

発明の効果

0011

本発明によれば、剛性及び平坦性に優れるとともに、プラスチックフィルム上に設けられた層とプラスチックフィルムとの界面での剥がれや割れ、クラックの発生を抑制することができる筐体用積層板及び当該筐体用積層板を用いる筐体を提供することができる。

図面の簡単な説明

0012

本発明の筐体用積層板の断面の一形態を示す模式図である。
本発明の筐体用積層板の断面の一形態を示す模式図である。

0013

<筐体用積層板>
本発明の筐体用積層板は、第一のプラスチックフィルムと、第一層と、第二のプラスチックフィルムと、ハードコート層とをこの順に備え、上記第一のプラスチックフィルムの第一層とは反対側に第二層を有する。

0014

本発明の筐体用積層板の層構成について図面を用いて説明する。図1は、本発明の筐体用積層板の断面の一形態を示す模式図である。本発明の筐体用積層板10は、第一のプラスチックフィルム1上に、第一層2が設けられており、当該第一層2上に、第二のプラスチックフィルム3が設けられており、当該第二のプラスチックフィルム3上に、ハードコート層4が設けられている。また、当該第一のプラスチックフィルム1を挟んで上記第一層2の反対側に第二層5が設けられている。
また、図2に示すように、第二層15の第一のプラスチックフィルム11とは反対側に、意匠層16が設けられていてもよい。更に、当該第二層15と当該意匠層16との間には、図示しないプライマー層機能層が設けられていてもよい。

0015

本発明の筐体用積層板は、保護性を高めるために、高い剛性を有する。一般に積層板等の剛性は、弾性率が大きい程、高いと評価される。しかしながら、弾性率は板厚ファクターが入っていないため、手で曲げた時の剛性感が一致しないことがある。そこで、新たな指標として下記式(1)で表される反発力を設けることにした。

0016

ここで、式(1)中、bはサンプル幅(mm)、hは厚み(mm)、Eは弾性率、Lは支点間距離(mm)、σは押し込み量(mm)である。

0017

上記式(1)中には、積層板の厚みのファクターが含まれているため、実際の積層板の剛性感を評価できるものと考えられる。
したがって、反発力の大きい積層板が、高い剛性を有すると評価することができる。

0018

上記ハードコート層側から測定した反発力を示すHAは、0.6〜3.0N・mであり、好ましくは0.8〜2.8N・m、より好ましくは0.9〜2.5N・m、更に好ましくは0.9〜2.0N・mである。0.6N・m未満では、積層板の剛性が不十分となる。また、積層板を他の部材と貼り合わせる際に、熱収縮による歪みを生じ、意匠性を低下させるおそれがある。3.0N・mを超えると、積層板を他の部材と貼り合わせた際に、剥がれやすくなるおそれがある。

0019

上記第二層側から測定した反発力を示すHBは、0.6〜3.0N・mであり、好ましくは0.8〜2.8N・m、より好ましくは0.9〜2.5N・m、更に好ましくは0.9〜2.0N・mである。0.6N・m未満では、積層板の剛性が不十分となる。また、積層板を他の部材と貼り合わせる際に、熱収縮による歪みを生じ、意匠性を低下させるおそれがある。3.0N・mを超えると、積層板を他の部材と貼り合わせた際に、剥がれやすくなるおそれがある。
また、HBの値はHAの値よりも小さいことが好ましい。当該要件を満たすことにより、積層板が衝撃を受けた際に、ハードコート層表面や第二層表面に割れやクラックが発生するのを防止することができる。
なお、上記反発力は実施例に記載の方法により測定できる。

0020

ハードコート層側から測定した反発力と第二層側から測定した反発力との差を示すHA−HBが0.001〜0.08N・mの範囲内、好ましくは0.005〜0.06N・mの範囲内である。上記要件を満たすことにより、ハードコート層側に加わった負荷を第二層側で緩和し、ハードコート層とプラスチックフィルムとの界面、及び第二層とプラスチックフィルムとの界面での剥がれや割れ、及びクラックの発生を抑制することができ、積層板の表面を平坦性に優れたものとすることができる。
ここで、本発明において、「平坦性」とは、積層板に反りがなく、積層板の表面に細かい歪みがないことを意味する。

0021

また、本発明の筐体用積層板は、上記要件を満たしやすくする観点から、上記第二層の鉛筆硬度が、上記ハードコート層の鉛筆硬度よりも低いことが好ましく、その差が2段階以上であることがより好ましい。これにより、積層板が衝撃を受けた際に、ハードコート層表面や第二層表面に割れやクラックが発生するのを防止することができる。なお、反り抑制の観点から、前記差は4段階以下であることが好ましい。
なお、ここでいう鉛筆硬度とは、JIS K5600−5−4(1999)で規定される鉛筆硬度試験により測定した鉛筆硬度のことを意味する。

0022

本発明の筐体用積層板の総厚みは、耐衝撃性及び加工適性の観点から、好ましくは0.3〜1.5mm、より好ましくは0.3〜1.2mm、更に好ましくは0.4〜1.0mmである。

0023

以下、本発明の筐体用積層板を構成する各層について説明する。
〔第一のプラスチックフィルム〕
第一のプラスチックフィルムとしては、各種の合成樹脂からなるものが挙げられる。合成樹脂としては、トリアセチルセルロース樹脂(TAC)、ジアセチルセルロースアセテートブチレートセルロース、セロファンなどのセルロース樹脂ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)、ポリブチレンテレフタレート樹脂ポリエチレンナフタレートイソフタレート共重合樹脂ポリエステル系熱可塑性エラストマーなどのポリエステル樹脂低密度ポリエチレン樹脂線状低密度ポリエチレン樹脂を含む)、中密度ポリエチレン樹脂高密度ポリエチレン樹脂、エチレンαオレフィン共重合体ポリプロピレン樹脂ポリメチルペンテン樹脂ポリブテン樹脂エチレン−プロピレン共重合体プロピレンブテン共重合体オレフィン系熱可塑性エラストマーあるいは、これらの混合物などのポリオレフィン樹脂ポリメタアクリル酸メチル樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸エチル樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸ブチル樹脂などのアクリル樹脂ナイロン6又はナイロン66などで代表されるポリアミド樹脂ポリスチレン樹脂ポリカーボネート樹脂ポリアリレート樹脂;又はポリイミド樹脂などが好ましく挙げられる。

0024

上記第一のプラスチックフィルムは、上記合成樹脂のなかから単独で、又は2種以上を選んで混合物として用いることができるが、柔軟性、強靭性、透明性などの観点から、セルロース樹脂、ポリエステル樹脂がより好ましく、なかでもポリエチレンテレフタレート樹脂が好ましい。
上記第一のプラスチックフィルムの厚みは、剛性の観点から、好ましくは100〜300μm、より好ましくは150〜280μmである。

0025

〔第一層〕
第一層は、接着性を有する層(接着層)であり、上記第一のプラスチックフィルムは、当該接着層を介して第二のプラスチックフィルムと貼り合わされる。
上記接着層は、感圧接着剤粘着剤)、感熱接着剤電離放射線硬化型接着剤等の公知の接着剤を適宜採用すればよい。接着剤としては、例えば、ウレタン系接着剤アクリル系接着剤エポキシ系接着剤ゴム系接着剤等が挙げられる。

0026

上記接着層は、これら樹脂等からなる接着剤組成物を用いて、塗工法の公知の層形成法で形成することができる。
なお、接着層は、第一のプラスチックフィルム、又は第二のプラスチックフィルムの何れか一方に形成してもよく、両方に形成してもよい。第一のプラスチックフィルムと、第二のプラスチックフィルムとを接着層を介して向かい合わせにして、加圧ローラ等でラミネートすることで接着が可能となる。

0027

上記接着層の厚み(硬化時)については特に制限はないが、剛性と透明性の観点から、好ましくは5〜100μm、より好ましくは10〜80μm、更に好ましくは15〜50μmである。

0028

〔第二のプラスチックフィルム〕
第二のプラスチックフィルムとしては、「第一のプラスチックフィルム」の項で説明したものを挙げることができるが、第一のプラスチックフィルムと同一の合成樹脂からなるものが好ましく、なかでもポリエチレンテレフタレート樹脂からなるものが好ましい。
第一のプラスチックフィルムと第二のプラスチックフィルムとが、同一の合成樹脂からなることにより、積層板の表面が高い平坦性を有し、意匠性に優れたものとなる。

0029

上記第二のプラスチックフィルムの厚みについては特に制限はないが、上記第一のプラスチックフィルムと同じ厚みとすることが、反り防止の観点から好ましい。

0030

〔ハードコート層〕
ハードコート層は、筐体用積層板の表面硬度を高くし、筐体用積層板に傷つき防止性を付与する役割を有するものである。
なお、本発明においてハードコート層とは、鉛筆硬度試験で「H」以上の硬度を示すものをいう。本発明におけるハードコート層は、耐擦傷性と割れ防止のバランスの観点から、鉛筆硬度試験で2H〜6Hであることが好ましく、3H〜6Hであることがより好ましい。

0031

上記ハードコート層は、熱硬化型樹脂組成物又は電離放射線硬化型樹脂組成物等の硬化型樹脂組成物から形成されてなるものが好ましく、表面硬度を高くする観点から、電離放射線硬化型樹脂組成物から形成されてなるものがより好ましい。

0032

熱硬化型樹脂組成物としては、アクリル樹脂、ウレタン樹脂フェノール樹脂尿素メラミン樹脂エポキシ樹脂不飽和ポリエステル樹脂シリコーン樹脂等の硬化型樹脂と、必要に応じて添加する硬化剤を含んでなるもの、あるいは、硬化性樹脂を構成するモノマーと、硬化剤を含んでなるもの等が挙げられる。

0033

電離放射線硬化型樹脂組成物としては、電離放射線紫外線または電子線)の照射によって架橋硬化することができる光重合性プレポリマーを用いることができ、当該光重合性プレポリマーとしては、1分子中に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有し、架橋硬化することにより3次元網目構造となる(メタ)アクリル系プレポリマーが特に好ましく使用される。当該(メタ)アクリル系プレポリマーとしては、ウレタン(メタ)アクリレートポリエステル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、メラミン(メタ)アクリレート、ポリフルオロアルキル(メタ)アクリレート、シリコーン(メタ)アクリレート等が使用でき、反応性に優れるアクリル系プレポリマーが好適である。これらの(メタ)アクリル系プレポリマーは単独でも使用可能であるが、架橋硬化性を向上させハードコート層の硬度をより向上させるために、光重合性モノマーを加えることが好ましい。

0034

光重合性モノマーとしては、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート等の単官能アクリルモノマー、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸エステルネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート等の2官能アクリルモノマージペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリメチルプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等の多官能アクリルモノマー等の1種若しくは2種以上が使用され、多官能アクリルモノマーを用いることが好適である。

0035

電離放射線硬化型樹脂組成物は、光重合性プレポリマー及び光重合性モノマーの他、紫外線照射によって硬化させる場合には、光重合開始剤光重合促進剤等の添加剤を用いることが好ましい。
光重合開始剤としては、例えば、アセトフェノンベンゾフェノンミヒラーケトンベンゾインベンジルジメチルケタールベンゾイルベンゾエート、α−アシルオキシムエステル、チオキサンソン類等が挙げられる。
また、光重合促進剤は、硬化時の空気による重合障害を軽減させ硬化速度を速めることができるものであり、例えば、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル、p−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル等が挙げられる。
また、電離放射線硬化型樹脂組成物中には、硬化後の硬度を向上させるために無機粒子を含有していてもよく、耐指紋性を向上させるためにフルオロカーボン鎖を有する化合物などを含有していてもよい。

0036

ハードコート層の形成方法としては、均一な膜厚で形成できるものであれば特に制限されるものではない。例えば、ハードコート層形成用組成物を調整し、当該組成物を第二基材上に従来公知の塗布方法によって塗布、乾燥、必要に応じて電離放射線を照射して硬化することにより形成することができる。

0037

ハードコート層の厚み(硬化時)は、上記第一のプラスチックフィルムの強度や要求性能に応じて適宜選択することができ、通常0.1〜100μm、好ましくは0.8〜20μmである。また、十分な硬度を発現させ、反りやクラックの発生を抑制する観点から、より好ましくは3〜20μmである。

0038

〔第二層〕
第一のプラスチックフィルム上に設けられる第二層は、反り防止の役割を有する樹脂層である。第二層上に後述する意匠層が設けられる場合には、印刷機能を付与する役割も有する。また、上記第二層の鉛筆硬度は、上記ハードコート層の鉛筆硬度よりも低いことが好ましく、その差が2段階以上であることがより好ましい。上記第二層の鉛筆硬度は、意匠性の観点から、好ましくはHB〜Hである。
上記第二層の鉛筆硬度を上記ハードコート層の鉛筆硬度よりも低くすることにより、加工時等に外部から衝撃を受けた際、第二層が衝撃を緩和し、ハードコート層の表面で割れやクラックが発生するのを抑制することができる。
したがって、本発明の筐体用積層板は、例えば、レーザー切削、型抜き加工、ルーター加工、切断加工等により、割れを生じさせることなく所望のサイズに容易に加工することができ、特に、携帯端末のスピーカー穴等の微細加工に適している。

0039

上記第二層は、熱硬化型樹脂組成物又は電離放射線硬化型樹脂組成物等の硬化型樹脂組成物から形成されてなるものが好ましく、上記ハードコート層に用いられる硬化型樹脂組成物と同じであってもよく、異なっていてもよい。中でも、上記第二層の鉛筆硬度が上記ハードコート層の鉛筆硬度よりも低くなるという要件を満たす硬化型樹脂組成物を選択するのが好ましい。

0040

また、上記第二層の厚み(硬化時)は、上記ハードコート層の厚みと同一であってもよく、異なっていてもよい。中でも、上記ハードコート層の厚みと同一であることが、反りの発生をさらに抑制する観点から好ましい。
なお、上記第二層の形成方法は、上記ハードコート層の形成方法と同様である。

0041

〔意匠層〕
本発明の筐体用積層板は、さらに意匠層を有していてもよい。意匠層は、意匠性を向上させるための印刷等を施された層であり、意匠層としては、着色層絵柄層等を適宜組み合わせて形成できる。着色層は、全面ベタの層であり、主として隠蔽性を付与する目的を有する。絵柄層の模様絵柄パターン)としては、木目模様石目模様布地模様等が挙げられる。
上記意匠層の位置は、特に限定されないが、光沢感耐久性の観点から、ハードコート層と第二のプラスチッフィルムとの間、第二のプラスチッフィルムと第一層との間、第一層と第一のプラスチックフィルムとの間、第一のプラスチックフィルムと第二層との間、第二層の第一のプラスチックフィルムとは反対側に設けられていることが好ましく、第二層の第一のプラスチックフィルムとは反対側に設けられていることがより好ましい。

0042

上記意匠層の材料としては、熱硬化もしくはUV硬化インキを用いることができる。また、上記意匠層には、金属層を用いることもできる。
上記意匠層の形成方法としては、上記各層上に意匠層を形成可能な方法であれば特に限定されるものではない。着色樹脂組成物を用いる場合には、例えば、グラビア印刷スクリーン印刷等の印刷法インクジェット法フォトリソグラフィー法等が挙げられる。また、金属層の場合には、例えば、真空蒸着法スパッタリング法等が挙げられる。

0043

〔その他の層〕
本発明の筐体用積層板は、用途等に応じて他の層をさらに有していてもよい。他の層としては、例えば、プライマー層、帯電防止層反射防止層(AR、AG)等の機能層が挙げられる。また、他の層と当該他の層の上下に位置する層との間にポリカーボネート(PC)やアクリル板が挿入されていてもよい。
上記プライマー層は、意匠層と当該意匠層の上下に位置する層との間に設けることが好ましい。上記意匠層と当該意匠層の上下に位置する層との密着性を高めることがきるからである。また、上記意匠層と上記プライマー層との屈折率差、及び上記意匠層の上下に位置する層と上記プライマー層との屈折率差が、好ましくは0.05以下となるようにすることで、干渉縞の発生を抑えることがきる。

0044

<筐体>
本発明の筐体は、上記筐体用積層板のハードコート層側が表面となるように配置されてなるものである。
本発明の筐体は、表面の割れやクラックの発生及び反りが生じにくく、平坦性に優れる上記筐体用積層板を用いることから、携帯電話、スマートホン、PDA(Personal Digital Assistant)、及び音楽プレーヤー等の携帯端末等の筐体に好適に利用することができる。

0045

以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を具体的に説明する。なお、本発明は、実施例に記載の形態に限定されるものではない。
実施例及び比較例の筐体用積層板の評価は以下のようにして行った。

0046

(1)反発力
得られた筐体用積層板から幅60mm、長さ60mm、厚み0.49〜1mmのサンプルを切り出し、3点曲げ試験機インストロン社製)を用いて、当該サンプルのハードコート層表面、及び樹脂層表面から、それぞれ、反発力を測定した。具体的には、押し込み量:1mm、サンプル幅:60mm、厚み0.49〜1mm、支点間距離60mmの条件で測定を実施し、下記式(1)により反発力(N・m)を求めた。




ここで、式(1)中、bはサンプル幅(mm)、hは厚み(mm)、Eは弾性率、Lは支点間距離(mm)、σは押し込み量(mm)である。

0047

(2)鉛筆硬度
得られた筐体用積層板のハードコート層表面、及び樹脂層表面について、それぞれ、JIS S6006が規定する試験用鉛筆を用いて、JIS K5600−5−4(1999)に規定する鉛筆硬度試験(4.9N荷重)を行い、傷がつかない最も高い鉛筆硬度を評価した。

0048

(3)落球試験
得られた筐体用積層板のハードコート層側に、高さ50cmより36gの鋼球を落下させ、筐体用積層板の割れやクラックの有無を確認する試験を行った。
○:割れやクラックが確認されなかった
×:割れやクラックが確認された

0049

(4)反り
得られた筐体用積層板をA4サイズの1/4の寸法とし、その筐体用積層板を平らな面に置き、四隅四辺の平面からの浮きあがりの高さの平均値を反りとして測定し、以下の基準で評価した。
なお、反りは第二層を下側にした場合、ハードコート層を下側にした場合のそれぞれについて測定を行った。
○:反りが1cm未満
△:反りが1cm以上1.5cm以下
×:反りが1.5cm超過

0050

(5)視認性(細かい歪みの有無)
得られた筐体用積層板のハードコート層を上側にして平らな面に置き、当該ハードコート層に蛍光灯の光を当てて、その表面を目視観察した。なお、以下の基準で評価した。
○:蛍光灯のエッジが直線状に写り込む
×:蛍光灯のエッジが波状に写り込む

0051

(6)加工適性
得られた筐体用積層板を切削加工により、縦6mm×横12mmの長方形に切り出し、その外周の角部に面取り後の形状がC面形状となるように、C面加工を施した。その加工面を顕微鏡((株)キーエンス製、VH−5500)を用いて観察した。なお、以下の基準で評価した。
○:加工面が滑らか
△:加工面に凹凸、クラックが数個観察された
×:加工面に凹凸、クラックが多数観察された

0052

製造例1(ハードコート層形成用組成物の調製)
以下の各成分を混合して、ハードコート層形成用組成物を調製した。
ペンタエリスリトールトリアクリレート(日本化薬(株)製、KAYARADPET−30):46質量部
・光重合開始剤(チバ・ジャパン(株)製、イルガキュア184):4質量部
メチルエチルケトン:50質量部

0053

製造例2(ハードコート層形成用組成物の調製)
以下の各成分を混合して、ハードコート層形成用組成物を調製した。
・ペンタエリスリトールトリアクリレート(日本化薬(株)製、KAYARADPET−30):26質量部
・光重合開始剤(チバ・ジャパン(株)製、イルガキュア184):4質量部
シリカ(日産化学工業(株)製、商品名:MIBKSD):20質量部
メチルイソブチルケトン:50質量部

0054

製造例3(樹脂層形成用組成物の調製)
以下の各成分を混合して、樹脂層形成用組成物を調製した。
ポリエチレングリコールジアクリレート(東亜合成(株)製、M240)46質量部
・光重合開始剤(チバ・ジャパン(株)製、イルガキュア184):4質量部
・メチルエチルケトン:50質量部

0055

実施例1(筐体用積層板の製造)
(1)ハードコート層の形成
ポリエチレンテレフタレート(PET)基材(東レ(株)製、U48、厚さ250μm)上にスロットダイコーターを用いて、製造例1で得られたハードコート層形成用組成物を、塗布速度10m/minにて塗布し、塗膜を形成した。その塗膜を90℃で60秒間乾燥し、溶剤を除去した。次いで、その塗膜に紫外線照射装置を用いて、照射量100mJ/cm2で紫外線照射を行い、塗膜を硬化させて、硬化後膜厚5μmのハードコート(HC)層を有するフィルム1を得た。
(2)樹脂層の形成
ポリエチレンテレフタレート(PET)基材(東レ(株)製、U48、厚さ250μm)上にスロットダイコーターを用いて、製造例3で得られた樹脂層形成用組成物を、塗布速度10m/minにて塗布し、塗膜を形成した。その塗膜を90℃で60秒間乾燥し、溶剤を除去した。次いで、その塗膜に紫外線照射装置を用いて、照射量100mJ/cm2で紫外線照射を行い、塗膜を硬化させて、硬化後膜厚5μmの樹脂層を有するフィルム2を得た。
(3)筐体用積層板の製造
上記(1)で得られたフィルム1のハードコート層が形成されていない側の面上に、光硬化型接着剤(東亜合成(株)製、LCR0632)を硬化後の厚さが40μmとなるように塗布した後、この塗布面と、上記(2)で得られたフィルム2の樹脂層が形成されていない側の面とを向かい合わせた状態で、1対のラミネートローラ間に挟んで加圧し、筐体用積層板を得た。

0056

実施例2
製造例1で得られたハードコート層形成用組成物を製造例2で得られたハードコート層形成用組成物に変更し、光硬化型接着剤(東亜合成(株)製、LCR0632)をUV硬化型アクリレート(東亜合成(株)製、UV−3300)に変更した以外は、実施例1と同様にして筐体用積層板を得た。

0057

実施例3
実施例1で得られたフィルム1のハードコート層が形成されていない側の面上に、光硬化型接着剤(東亜合成(株)製、LCR0632)を硬化後の厚さが20μmとなるように塗布した後、この塗布面をポリカーボネート基材(タキロン(株)製、PS610、厚さ400μm)の片面に向かい合わせ、次いで、実施例1で得られたフィルム2の樹脂層が形成されていない側の面上に、硬化型接着剤(東亜合成(株)製、LCR0632)を硬化後の厚さが20μmとなるように塗布した後、この塗布面を上記ポリカーボネート基材の他方の面に向かい合わせ、1対のラミネートローラ間に挟んで加圧し、筐体用積層板を得た。

0058

比較例1
実施例1の(2)において、ポリエチレンテレフタレート(PET)基材(東レ(株)製、U48)の厚みを188μmとした以外は、実施例1と同様にして筐体用積層板を得た。

0059

比較例2
アクリル樹脂/ポリカーボネート樹脂/アクリル樹脂の三層構成シート(住友化学(株)製、テクノロイ S001G、厚さ250μm)の片面に製造例1で得られたハードコート層形成用組成物を用いて、実施例1と同様にして硬化後膜厚5μmのハードコート(HC)層を形成した。次いで、ハードコート(HC)層が形成されていない側の面上に、硬化型接着剤(東亜合成(株)製、LCR0632)を硬化後の厚さが40μmとなるように塗布した後、この塗布面を実施例1で得られたフィルム2のハードコート(HC)層が形成されていない側の面と向かい合わせ、1対のラミネートローラ間に挟んで加圧し、筐体用積層板を得た。

0060

0061

実施例

0062

ハードコート層側から測定した反発力を示すHAが0.6〜3.0N・mの範囲内であり、ハードコート層側から測定した反発力と樹脂層(第二層)側から測定した反発力との差を示すHA−HBが0.001〜0.08N・mの範囲内である実施例1〜3の筐体用積層板は、いずれも剛性及び視認性に優れ、反りが少なく、加工適性も良好であった。一方、HA−HBが上記特定の範囲から外れる比較例1及び2の筐体用積層板は、表面に割れやクラックが生じ、反りが大きかった。

0063

本発明の筐体用積層板は、携帯電話、スマートホン、PDA(Personal Digital Assistant)、及び音楽プレーヤー等の携帯端末等の筐体に好適に用いることができる。

0064

1、11 第一のプラスチックフィルム
2、12 第一層
3、13 第二のプラスチックフィルム
4、14ハードコート層
5、15 第二層
10、20筐体用積層板
16 意匠層

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