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技術 切削工具のびびり振動抑制装置

出願人 大同特殊鋼株式会社
発明者 中川純一八田武士
出願日 2015年9月29日 (5年8ヶ月経過) 出願番号 2015-190594
公開日 2017年4月6日 (4年2ヶ月経過) 公開番号 2017-064818
状態 特許登録済
技術分野 工作機械の自動制御 工作機械の検出装置 数値制御
主要キーワード 基本振動数 最大振動 FFT解析 振動抑制装置 回転当り びびり 切削効率 振動速度
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年4月6日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (6)

課題

切削効率の大幅な低下を防止し、びびり振動の発生を効果的に抑制する。

解決手段

びびり振動抑制装置1は、びびり振動がある場合にそれが強制びびり振動か否かを判定し、びびり振動が強制びびり振動と判定された場合には切削工具2の送り速度をその下限値に向けて低下させるとともに、送り速度が下限値に至った場合には切削工具2の回転数を、切削工具ないしワークの固有振動数から定まる回転数に一致させないように変更する。

概要

背景

切削加工時におけるこの種の切削工具びびり振動は、周期的な切削力の変動による強制びびり振動と周期的な切屑厚の変動による再生びびり振動が主要なものである。特許文献1に示されたびびり振動抑制装置では、びびり振動の種類を判定して、いずれの振動であるかによって専ら切削工具の回転数を異なる関係式で変更することでびびり振動を抑制している。

概要

切削効率の大幅な低下を防止し、びびり振動の発生を効果的に抑制する。びびり振動抑制装置1は、びびり振動がある場合にそれが強制びびり振動か否かを判定し、びびり振動が強制びびり振動と判定された場合には切削工具2の送り速度をその下限値に向けて低下させるとともに、送り速度が下限値に至った場合には切削工具2の回転数を、切削工具ないしワークの固有振動数から定まる回転数に一致させないように変更する。

目的

本発明はこのような課題を解決するもので、切削効率の大幅な低下を防止できるとともに、びびり振動の発生を効果的に抑制できる切削工具のびびり振動抑制装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

回転しつつ送られる切削工具びびり振動の有無を検出する手段と、びびり振動が無い場合には切削工具の送り速度をその上限値に向けて上昇させる手段を具備する切削工具のびびり振動抑制装置

請求項2

びびり振動がある場合にそれが強制びびり振動か否かを判定する手段と、びびり振動が強制びびり振動と判定された場合に切削工具の送り速度をその下限値に向けて低下させるとともに、送り速度が下限値に至った場合には切削工具の回転数を、切削工具ないしワークの固有振動数から定まる回転数に一致させないように変更する手段をさらに備える請求項1に記載の切削工具のびびり振動抑制装置。

請求項3

びびり振動がある場合にそれが再生びびり振動か否かを判定する手段と、びびり振動が再生びびり振動と判定された場合に、1刃1回転当りの切削工具の送り量を一定に維持しつつ切削工具の回転数を、切削工具ないしワークの固有振動数から定まる回転数に一致させるように変更する手段をさらに備える請求項1又は2に記載の切削工具のびびり振動抑制装置。

技術分野

0001

本発明はエンドミル等の、回転しつつ送られる切削工具びびり振動を抑制するびびり振動抑制装置に関するものである。

背景技術

0002

切削加工時におけるこの種の切削工具のびびり振動は、周期的な切削力の変動による強制びびり振動と周期的な切屑厚の変動による再生びびり振動が主要なものである。特許文献1に示されたびびり振動抑制装置では、びびり振動の種類を判定して、いずれの振動であるかによって専ら切削工具の回転数を異なる関係式で変更することでびびり振動を抑制している。

先行技術

0003

特開2007−44852

発明が解決しようとする課題

0004

しかし、上記従来の振動抑制装置では、切削工具の送りは考慮されているものの、びびり振動の種類を判定する際に付随的に考慮されているだけであるため、切削効率が大きく低下したり、びびり振動の抑制が未だ不十分であるという問題があった。

0005

そこで、本発明はこのような課題を解決するもので、切削効率の大幅な低下を防止できるとともに、びびり振動の発生を効果的に抑制できる切削工具のびびり振動抑制装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

上記目的を達成するために、本第1発明では、回転しつつ送られる切削工具(2)のびびり振動の有無を検出する手段(3)と、びびり振動が無い場合には切削工具(2)の送り速度をその上限値(F1)に向けて上昇させる手段(ステップ104)を具備している。

0007

本第1発明においては、びびり振動が発生していない場合には切削工具の送り速度を上昇させているから切削効率の低下が避けられる。

0008

本第2発明では、びびり振動がある場合にそれが強制びびり振動か否かを判定する手段(ステップ106)と、びびり振動が強制びびり振動と判定された場合に切削工具(2)の送り速度をその下限値に向けて低下させるとともに(ステップ107,109)、送り速度が下限値に至った場合には切削工具(2)の回転数を、切削工具ないしワークの固有振動数から定まる回転数に一致させないように変更する手段(ステップ111)をさらに備える。

0009

本第2発明においては、切削工具の回転数を変更する前に当該切削工具の送り速度を減少させており、これによって強制びびり振動を効果的に抑制することができる。送り速度が下限値に至った後に切削工具の回転数を、固有振動数から定まる回転数に一致させないように減少変更すれば強制びびり振動をさらに効果的に抑制することができる。一方、切削工具の回転数を固有振動数から定まる回転数に一致させないように増加変更すれば、再生びびり振動を抑制しつつ切削効率の大幅な低下を防止することができる。

0010

本第3発明では、びびり振動がある場合にそれが再生びびり振動か否かを判定する手段(ステップ106)と、びびり振動が再生びびり振動と判定された場合に、1刃1回転当りの切削工具の送り量を一定に維持しつつ切削工具(2)の回転数を、切削工具ないしワークの固有振動数から定まる回転数に一致させるように変更する手段(ステップ108,112)をさらに備える。

0011

本第3発明においては、切削工具の回転数を、固有振動数から定まる回転数に一致させて減少変更すれば強制びびり振動をさらに効果的に抑制することができる。一方、切削工具の回転数を固有振動数から定まる回転数に一致させて増加変更すれば、強制びびり振動を抑制しつつ切削効率の大幅な低下を防止することができる。

0012

上記カッコ内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を参考的に示すものである。

発明の効果

0013

以上のように、本発明の切削工具のびびり振動抑制装置によれば、切削効率の大幅な低下を防止し、びびり振動の発生を効果的に抑制することができる。

図面の簡単な説明

0014

びびり振動抑制装置の装置構成を示すブロック図である。
びびり振動抑制装置のコンピュータによって実行される処理フローチャートである。
びびり振動が発生していない場合の工具送り速度の変更を示すグラフである。
強制びびり振動が発生している場合の工具送り速度および工具回転数の変更を示すグラフである。
再生びびり振動が発生している場合の工具回転数の変更を示すグラフである。

実施例

0015

なお、以下に説明する実施形態はあくまで一例であり、本発明の要旨を逸脱しない範囲で当業者が行う種々の設計的改良も本発明の範囲に含まれる。

0016

図1には全体の装置構成を示す。びびり振動抑制装置1はコンピュータを内蔵しており、切削工具2は本実施例では回転しつつ送られるエンドミルである。びびり振動抑制装置1はセンサ3によって検出された切削工具2の振動信号3aを入力して、以下に説明する手順でその出力信号1a,1bによって切削工具2の回転数と送り速度をそれぞれ変更する。

0017

図2には、びびり振動抑制装置1のコンピュータによって実行される処理フローチャートを示す。図2のステップ101では、センサ3から切削工具2の振動信号2aを入力する。なお、上記センサ3としては加速度計や、切削工具2から発せられる振動音を検出するマイクロフォンが使用できる。

0018

ステップ102では、入力した振動信号をFFT解析して、振動加速度の大きさ(あるいは音圧)とその振動数を調べる。続くステップ103で、振動加速度の最大値が強制びびり振動および再生びびり振動の、予め設定された各上限閾値以下である場合には、いずれのびびり振動も生じていないと判定する。

0019

ステップ103でびびり振動が発生していないと判定された場合には、図3(1)に示すように、最大振動加速度は上述したように再生びびり振動および強制びびり振動のいずれの上限閾値C1,C2も下回っており、この場合には図3(2)に示すように、最大振動加速度が各びびり振動の上限閾値C1,C2を越えるまでは送り速度をその上限値F1と下限値F2の間で一定量ΔF1づつ増大させていく(ステップ104,105)。ここで、一定量ΔF1は実験的に最適値を設定する。

0020

このように、びびり振動が発生していない場合には切削工具2の送り速度を漸次上昇させることによって、切削効率が低下しないようにしている。なお、本実施形態では同図に示すように再生びびり振動および強制びびり振動についてそれぞれ下限閾値C3,C4を設定している。これは切削工具の空回転時に送り速度を上げないようにするためのものである。

0021

ステップ103でびびり振動が発生していると判定され、振動加速度のピークが現れる振動数が下式(1)で得られる切削基本振動数Roの整数倍に一致している場合には、切削工具2で生じている振動は強制びびり振動であると判定される(ステップ106,107)。振動加速度のピークが現れる振動数が切削基本振動数Roの整数倍と一致していない場合には、切削工具2で生じている振動は再生びびり振動であると判定される(ステップ106,108)。
Ro=N×n/60…(1)
ここで、Nは工具回転数(rpm)、nは刃数である。

0022

ステップ107で、強制びびり振動が発生していると判定された場合には、その最大振動加速度は図4(1)に示すように強制びびり振動の上限閾値C2を上回っている。そこで、ステップ109で切削工具2の送り速度を一定量(ΔF2))づつ減少させる(図4(2))。ここで、一定量ΔF2は実験的に最適値を設定する。強制びびり振動に対して最初に切削工具の送り速度を減少させたのは、切削工具の回転数を一定にしてその送り速度を減少させると、強制びびり振動の振動変位が単純に小さくなる傾向が認められるからである。

0023

送り速度をその下限値まで低下させても強制びびり振動がその上限閾値以下にならない場合には(ステップ109,110)、図4(3)に示すように切削工具2の回転数を下式(2)で算出される回転数Pnに一致させないようにPnとPn-1の間、あるいはPnとPn+1の間にとって上限値P1と下限値P2の間で段階的に変更する(ステップ111)。なお、この変更は増減いずれでも良い。
Pn=Rc×60/N×In…(2)
ここで、Rcは切削工具2(あるいはワーク)の固有振動数、Nはエンドミルの刃数である。Inは整数で、切削工具2の回転数を減少させる場合にはInを1づつ減らし、増加させる場合にはInを1づつ増やす。

0024

このようにして、切削工具2の回転数を変更する前に当該切削工具2の送り速度を減少させているから、強制びびり振動を効果的に抑制することができる。この場合、切削工具2の回転数を段階的に増加させるようにすれば、切削効率の大幅な低下を防止することができる。

0025

ステップ108で、再生びびり振動が発生していると判定された場合には、その最大振動加速度は図5(1)に示すように再生びびり振動の上限閾値C1を上回っている。そこで、この場合は、ステップ112で切削工具2の回転数を、上式(2)で算出される回転数Pnに一致させるようにその上限値P1と下限値P2の間で段階的に変更する。なお、この変更は増減いずれでも良いが、図5に示す例では、切削工具2の回転数を段階的に減少させている。この際、下式(3)で算出される1刃1回転当たりの切削工具2の送り量fは一定に維持するようにする。
f=F/Pn×N…(3)
ここで、Fは切削工具2の送り速度である。

0026

このようにして、切削工具2の回転数を段階的に減少させることによって、再生びびり振動を効果的に抑制することができる。この場合、切削工具2の回転数を段階的に増加させるようにすれば、切削効率の大幅な低下を防止することができる。そして、以上のステップ101〜112は、新たな別の切削対象箇所で繰り返される。なお、上記実施形態で使用した最大振動加速度(m/s2)の数値パラメータを算出する際に、振動速度、振動変位等の諸影響を考慮した係数要素も反映させることができる。

0027

1…びびり振動抑制装置、2…切削工具、3…センサ。

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