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技術 密着型センサ

出願人 オムロン株式会社
発明者 川井若浩
出願日 2015年9月30日 (4年4ヶ月経過) 出願番号 2015-193423
公開日 2017年4月6日 (2年10ヶ月経過) 公開番号 2017-064055
状態 特許登録済
技術分野 診断用測定記録装置
主要キーワード 密着箇所 プリント実装基板 吸湿性シート 撥水性基板 発砲樹脂 露出箇所 撥水性添加剤 熱射病
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (6)

課題

測定誤差およびセンサ素子の破損を抑制する。

解決手段

密着型センサ200は、皮膚10に密着されている場合、皮膚10とセンサ素子214との間に隙間200aが形成される。密着型センサ200は、皮膚10およびセンサ素子214とともに隙間200aを囲う撥水性樹脂基板212と、吸水性シート211とを備える。

概要

背景

体温あるいは体表面の湿度発汗の測定を常時行うことの可能な密着型センサ需要が増加している。密着型センサは、日射病熱疲労熱射病等の熱中症の予防、あるいはインフルエンザ等の高温発熱を伴う疾患の早期発見を目的としたものである。密着型センサは、人の身体の表面部(皮膚)に貼り付けられるものであり、発汗の程度や温度の測定を行うためのセンサ素子を備えており、薄型、軽量、小型、高耐水性ウエアラブルな電子機器である。

従来、このような密着型センサとして、特許文献1に提案されている身体発汗モニター装置が知られている。図1は、この身体発汗モニター装置を示した模式図である。図1に示すように、身体発汗モニター装置110は、センサ素子(温湿度センサ)114と、蒸気流動を制御する遮蔽板113と、センサ感度が最適化されるように設計されているケース116とを備えており、皮膚100からの発汗の程度を計測するものである。

また、特許文献2には、特許文献1の身体発汗モニター装置に含まれる構成要素と、熱放散を経時的に捉えるセンサ素子とを備え、熱中症の発症予測を行う警告装置が提案されている。

概要

測定誤差およびセンサ素子の破損を抑制する。密着型センサ200は、皮膚10に密着されている場合、皮膚10とセンサ素子214との間に隙間200aが形成される。密着型センサ200は、皮膚10およびセンサ素子214とともに隙間200aを囲う撥水性樹脂基板212と、吸水性シート211とを備える。

目的

密着型センサは、日射病、熱疲労、熱射病等の熱中症の予防、あるいはインフルエンザ等の高温の発熱を伴う疾患の早期発見を目的とした

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

測定対象密着させる密着部と、前記測定対象に前記密着部を密着させている場合に、前記測定対象との間で隙間を開けて配置され且つ前記測定対象から発生する検出対象を検出するセンサ素子と、前記測定対象に前記密着部を密着させている場合に、前記測定対象および前記センサ素子とともに前記隙間を囲っている撥水部および吸水部と、を備えたことを特徴とする密着型センサ

請求項2

前記センサ素子を埋設しており、前記測定対象に前記密着部を密着させている場合に前記センサ素子よりも前記測定対象の側に突出している基板正面を有する撥水性基板と、前記基板正面を覆っており、前記基板正面と対向する側の面とは反対側の面が前記密着部になっている吸水性シートとを備え、前記撥水性基板には、前記測定対象に前記密着部を密着させている場合に前記センサ素子と前記測定対象との間に位置する領域において空洞部が形成されており、前記吸水性シートには、前記測定対象に前記密着部を密着させている場合に前記センサ素子と前記測定対象との間に位置する領域において開口部が形成されており、前記隙間は、前記空洞部および前記開口部であり、前記撥水部は、前記撥水性基板であり、前記吸水部は、前記吸水性シートであることを特徴とする請求項1に記載の密着型センサ。

請求項3

前記撥水性基板において前記基板正面とは反対側の面を基板背面とすると、基板背面から露出するように前記撥水性基板に埋設される複数の電子部品と、前記電子部品同士を接続する配線と、前記配線および前記複数の電子部品を封止するように前記基板背面に設けられる絶縁層と、を備えたことを特徴とする請求項2に記載の密着型センサ。

請求項4

前記測定対象は身体表面であり、前記密着部として機能する吸水性シートを備えたことを特徴とする請求項1に記載の密着型センサ。

請求項5

前記測定対象は身体表面であり、前記センサ素子は、前記身体表面の温度を測定するために、前記身体表面から生じる赤外線を前記検出対象として検出するサーモパイルであることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の密着型センサ。

請求項6

前記測定対象は身体表面であり、前記センサ素子は、前記身体表面の発汗の程度を測定するために、前記身体表面から生じる蒸気を検出対象として検出する湿度センサであることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の密着型センサ。

技術分野

0001

本発明は、身体の皮膚等の測定対象密着させながら測定を行うようになっている密着型センサに関する。

背景技術

0002

体温あるいは体表面の湿度発汗の測定を常時行うことの可能な密着型センサの需要が増加している。密着型センサは、日射病熱疲労熱射病等の熱中症の予防、あるいはインフルエンザ等の高温発熱を伴う疾患の早期発見を目的としたものである。密着型センサは、人の身体の表面部(皮膚)に貼り付けられるものであり、発汗の程度や温度の測定を行うためのセンサ素子を備えており、薄型、軽量、小型、高耐水性ウエアラブルな電子機器である。

0003

従来、このような密着型センサとして、特許文献1に提案されている身体発汗モニター装置が知られている。図1は、この身体発汗モニター装置を示した模式図である。図1に示すように、身体発汗モニター装置110は、センサ素子(温湿度センサ)114と、蒸気流動を制御する遮蔽板113と、センサ感度が最適化されるように設計されているケース116とを備えており、皮膚100からの発汗の程度を計測するものである。

0004

また、特許文献2には、特許文献1の身体発汗モニター装置に含まれる構成要素と、熱放散を経時的に捉えるセンサ素子とを備え、熱中症の発症予測を行う警告装置が提案されている。

先行技術

0005

特開2012−85983号公報
特開2013−90894号公報
特許第5359550号

発明が解決しようとする課題

0006

特許文献1、2にて提案されている装置では、図1に示すように、皮膚100から放出される汗蒸気を流入させるための流入孔112が形成されている。この流入孔112から、汗蒸気のみならず、液体(一例として液体状態の汗)が装置内部に侵入することがあり、センサ素子114に液体が付着してしまうことがある。センサ素子114に液体が付着すると、測定誤差が生じやすく、また、センサ素子114が破損しやすくなるといった問題がある。

0007

本発明は、前記の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、密着型センサにおいて測定誤差およびセンサ素子の破損を抑制することを目的とする。

課題を解決するための手段

0008

前記の課題を解決するために、本発明の密着型センサは、測定対象に密着させる密着部と、前記測定対象に前記密着部を密着させている場合に、前記測定対象との間で隙間を開けて配置され且つ前記測定対象から発生する検出対象を検出するセンサ素子と、前記測定対象に前記密着部を密着させている場合に、前記測定対象および前記センサ素子とともに前記隙間を囲っている撥水部および吸水部と、を備えたことを特徴とする。

0009

本発明の構成によれば、前記隙間に液体が流入したとしても、当該液体を、撥水部で弾いて吸水部に移動させ、吸水部に吸収させることが可能になる。それゆえ、前記センサ素子に液体が付着してしまう事を抑制でき、これにより、測定誤差および素子の破損を抑制できるという効果を奏する。

0010

また、本発明の密着型センサは、前記の構成に加えて、前記センサ素子を埋設しており、前記測定対象に前記密着部を密着させている場合に前記センサ素子よりも前記測定対象の側に突出している基板正面を有する撥水性基板と、前記基板正面を覆っており、前記基板正面と対向する側の面とは反対側の面が前記密着部になっている吸水性シートとを備え、前記撥水性基板には、前記測定対象に前記密着部を密着させている場合に前記センサ素子と前記測定対象との間に位置する領域において空洞部が形成されており、前記吸水性シートには、前記測定対象に前記密着部を密着させている場合に前記センサ素子と前記測定対象との間に位置する領域において開口部が形成されており、前記隙間は、前記空洞部および前記開口部であり、前記撥水部は、前記撥水性基板であり、前記吸水部は、前記吸水性シートであってもよい。

0011

本発明の構成によれば、前記測定対象と前記センサ素子と前記撥水部と前記吸水部とに囲まれる隙間を簡易な構成で実現でき、このような構成を備えた密着型センサの製造が容易というメリットがある。

0012

また、本発明の密着型センサは、前記構成に加えて、前記撥水性基板において前記基板正面とは反対側の面を基板背面とすると、基板背面から露出するように前記撥水性基板に埋設される複数の電子部品と、前記電子部品同士を接続する配線と、前記配線および前記複数の電子部品を封止するように前記基板背面に設けられる絶縁層と、を備えていてもよい。

0013

本発明の構成によれば、前記電子部品および配線を空気に触れさせないようにできるため、空気中の湿気が前記電子部品および配線に触れることがなく、前記電子部品および配線に対して防水効果を有する。

0014

また、本発明の密着型センサは、前記構成に加え、前記測定対象は身体表面であり、前記密着部として機能する吸水性シートを備えていてもよい。

0015

本発明の構成によれば、身体表面と吸水性シートとの密着箇所において身体表面(皮膚)から生じる汗は吸水性シートに吸収されるため、皮膚からの発汗が阻害されることが抑制され、発汗の阻害に起因した皮膚炎の発生を抑制できる。

0016

また、本発明の密着型センサは、前記構成に加え、前記測定対象は身体表面であり、前記センサ素子は、前記身体表面の温度を測定するために、前記身体表面から生じる赤外線を前記検出対象として検出するサーモパイルであってもよい。或いは、本発明の密着型センサは、前記構成に加え、前記測定対象は身体表面であり、前記センサ素子は、前記身体表面の発汗の程度を測定するために、前記身体表面から生じる汗の蒸気を検出対象として検出する湿度センサであってもよい。

発明の効果

0017

本発明は、密着型センサにおいて測定誤差およびセンサ素子の破損を抑制することを目的とする。

図面の簡単な説明

0018

従来の身体発汗モニター装置を示した模式図である。
本発明の一実施形態に係る密着型センサの正面図および断面図である。
皮膚から放たれる赤外線が図2の密着型センサのセンサ素子に向かっている状況を示した図である。
センサ素子と皮膚との隙間に液体が侵入した際の状況を示した図である。
変形例に係る密着型センサの製造工程を示した断面図である。

実施例

0019

以下、図面に基づいて、本発明の一実施形態の密着型センサを説明する。図2の(a)は、本発明の一実施形態の密着型センサを模式的に示した正面図であり、図2の(b)は、(a)の密着型センサのAA線の断面を模式的に示した図である。

0020

本実施形態の密着型センサ200は、測定対象である人の皮膚(身体表面)10に密着させて使用するものであり、内部に取り付けられているサーモパイルによって人の体温を検出する電子機器である。なお、本実施形態では、図2の(b)に示すように、密着型センサ200において、皮膚10に密着させる側を正面として、皮膚10に密着させる側と反対側を背面とする。

0021

図2に示されるように、密着型センサ200は、吸水性シート211、樹脂基板筐体)212、電子部品213、センサ素子214、配線215、絶縁層216、吸湿性シート217を備えている。

0022

密着型センサ200においては、正面側から背面側へ向けた方向に沿って、吸水性シート211、樹脂基板212、配線215、絶縁層216、吸湿性シート217が並んで配置されており、電子部品213およびセンサ素子214は、樹脂基板212に埋設されている。

0023

樹脂基板212は、樹脂からなる略平板形状の部材であり、電子部品213およびセンサ素子214を埋設して支持する。また、本実施形態では、樹脂基板212のうち、吸水性シート211と対向している面を基板正面212cとし、基板正面212cとは反対側の面を基板背面212eとする。

0024

電子部品213は、抵抗コンデンサ、IC等である。センサ素子214は、測定対象である身体の温度(体温)を測定するために必要な赤外線を検出する素子である。具体的には、センサ素子214は、皮膚10から放出される赤外線を検出するサーモパイルであり、皮膚10から一定距離を離す必要がある素子である。

0025

また、センサ素子214および電子部品213は、基板背面212eから露出するように樹脂基板212に埋め込まれる。基板背面212eにおけるセンサ素子214および電子部品213の露出箇所電極として機能するものである。また、基板背面212eにおいて、電極同士を電気的に接続する配線215が形成される。

0026

また、センサ素子214よりも基板正面212cの方が密着型センサ200の正面側に突出するように、センサ素子214が樹脂基板212に埋設されている。つまり、密着型センサ200を皮膚10に密着させている際、センサ素子214よりも基板正面212cの方が皮膚10の側に突出することになる。

0027

さらに、図2の(b)に示すように、密着型センサ200は、吸水性シート211の両面のうち、基板正面212cと対向する側の面と反対側の面を密着部として、この密着部を皮膚10に密着させて使用するようになっており、この時、センサ素子214と皮膚10との間に隙間200aが形成されるようになっている。

0028

具体的には、吸水性シート211において、センサ素子214と皮膚10との間は開口部211aが形成されており、樹脂基板212において、センサ素子214と皮膚10との間は空洞部212aが形成されている。そして、開口部211aおよび空洞部212aが隙間200aに相当する。

0029

なお、センサ素子214のうち、密着型センサ200の正面側の面をセンサ素子正面214aとすると、図2の(b)のように、空洞部212aは、センサ素子正面214aの一部を密着型センサ200の正面側へ露出させるように形成されており、センサ素子正面214aの他の部分(前記一部以外の部分)は樹脂基板212に覆われている。これにより、空洞部212aの広さを、測定に必要十分量の赤外線がセンサ素子正面214a(検出面)に到達するだけのものに制限することで、不要物がセンサ素子正面214aに到達することをできるだけ抑制している。

0030

また、本実施形態では、樹脂基板212において、センサ素子正面214aの一部と対向している部分を対向部212dとすると、対向部212dはセンサ素子正面214aに密着する形態であるが、対向部212dとセンサ素子正面214aとの間に隙間が形成されていてもよい。

0031

続いて、本実施形態の密着型センサ200について、その製造工程とともに説明する。

0032

(工程A)
最初に工程Aが行われる。工程Aは、電子部品213、センサ素子214、配線215および絶縁層216を搭載する樹脂基板212を形成する工程である。

0033

まず、インサート成形によって、電子部品213およびセンサ素子214を埋設した樹脂基板212を成形する。このインサート成形によって、電子部品213およびセンサ素子214が基板背面212eから露出するように樹脂基板212に埋設される。

0034

また、このインサート成形によって、基板正面212cの側からセンサ素子214が露出するように空洞部212aが形成される(つまり、樹脂基板212のうち、皮膚10とセンサ素子214との間に位置する領域に空洞部212aが形成される)。

0035

空洞部212aは、言い換えると、樹脂基板212のうち基板表面212cの側に形成されている凹部であり、この凹部の底面がセンサ素子正面214aに相当し、凹部の側面は図2の(b)の対向部212dである。

0036

つぎに、基板背面212eの側において、各電子部品213の電極同士(または電子部品213とセンサ素子214との電極同士)を結線する配線215を形成する。なお、配線215はプリント配線印刷配線)である。

0037

つぎに、基板背面212eを覆う絶縁層216を形成する。絶縁層216としては、絶縁性の樹脂を用いることができる。前記の絶縁性の樹脂としては、例えば、(1)ウレタンアクリレートなどの変性アクリレートレジスト、あるいは、(2)ポリエステルエラストマオレフィンエラストマ等の軟質コート材を用いることができる。

0038

なお、電子部品213およびセンサ素子214のうち基板背面212eから露出されている箇所、および、配線215も絶縁層216に覆われる。これにより、図2の(b)に示すように、配線215および電子部品213は樹脂基板212および絶縁層216によって封止されることになる。

0039

このようにして、電子部品213およびセンサ素子214が樹脂基板212に埋設され、配線215および絶縁層216が樹脂基板212の基板背面212e上に設けられる。なお、工程Aは、特許文献3(特許5359550号)にて提案されている手法を用いることで実現できる。

0040

樹脂基板212は、樹脂製の基材に対して撥水性添加剤を添加することで作成する。本実施形態では、PC(ポリカーボネイト)を基材とし、フッ素系界面活性剤商品サーフロン:AGCセイケミカル製)を撥水性添加剤として、PCに対してフッ素系界面活性剤を1wt%程度添加することで樹脂基板212を作成した。これにより、樹脂基板212は、撥水性を有する撥水性基板(撥水部、撥水層)になる。

0041

なお、樹脂基板212に用いる基材としては、PC以外に、PE(ポリエステル)、PA(ポリアミド)、PPCポリフェニレンサルファイド)、PP(ポリプロピレン)、エラストマ等であってもよい。また、樹脂基板212に用いる撥水性添加剤としては、フッ素系界面活性剤以外にシリコンペレットを用いてもよい。

0042

また、基材に対する撥水性添加剤の添加量は、1〜5wt%の範囲のうち、基材および撥水性添加剤の種類に応じた適切な値が設定される。

0043

(工程B)
工程Aの次に工程Bが行われる。工程Bは、電子部品213およびセンサ素子214が埋設された樹脂基板212を、吸水性シート211および吸湿性シート217で覆う工程である。

0044

具体的には、基板正面212cおよび基板背面212eの各々よりも面積が広く、且つ、略矩形状の吸水性シート211および吸湿性シート217を用意する。そして、図2に示すように、吸水性シート211を、基板正面212cと対向配置させ、吸湿性シート217を、絶縁層216と対向配置させ、吸水性シート211の端部と吸湿性シート217の端部とを接着する。これにより、吸水性シート211が基板正面212cを覆い、吸湿性シート217が基板背面212eに形成されている絶縁層216を覆うように、樹脂基板212が吸水性シート211と吸湿性シート217とからなる袋の内部に入れられていることになる。

0045

吸水性シート211は、密着型センサ200の使用時において、皮膚10と樹脂基板212との間に位置し、皮膚10に密着するものである。吸水性シート211としては、布材(例えば、ガーゼ等の繊維と繊維の間に隙間のある構造の布材)、スポンジ、あるいは、発砲樹脂等の吸水性の良好な材料を用いる。これにより、密着型センサ200を皮膚10に密着させている間、皮膚10から発生する液体状の汗は吸水性シート211に吸収される。

0046

なお、吸水性シート211としては、ウレタン系等のスポンジ材を用いてもよく、発泡樹脂材を用いてもよい。ゲル材(当該ゲル材自体の重量の数百倍の水分を吸収可能なゲル材)を不繊布等に塗布してなるシートを吸水性シート211として用いることもできる。

0047

吸湿性シート217は、密着型センサ200において皮膚10に密着させる側とは反対側(背面側)に位置するため、皮膚10から蒸発した汗蒸気を吸湿する機能が優れていることが好ましい。それゆえ、吸湿性シート217としては、吸湿性の良好な天然繊維(綿、、或いは等)、或いは、再生繊維レーヨン等)を用いる。

0048

樹脂基板212を吸水性シート211および吸湿性シート217にて包んだあと、吸水性シート211のうち、空洞部212aおよびセンサ素子114と対向する箇所に開口部211aを形成する。

0049

これにより、図3に示すように、密着型センサ200の吸水性シート211を皮膚10に密着させると、センサ素子214は皮膚10から一定距離離れた位置に配され、且つ、センサ素子214と皮膚10との間が隙間200aになる。それゆえ、隙間200aにおいて、皮膚10から赤外線300が生じ、且つ、この赤外線300がセンサ素子正面214a(検出面)に到達するようになっており、これにより体温が測定される。

0050

また、以上のようにして測定がなされるため、本実施形態の密着型センサ200では、センサ素子214と皮膚10との間で隙間200aを形成する必要があり、且つ、隙間200aに対して防水対策のための封止を行うことができない。

0051

そこで、本実施形態の密着型センサ200は、以上のように、(a)測定対象である皮膚10に密着させる密着部(吸水性シート211)と、(b)皮膚10に吸水性シート211を密着させている場合に、皮膚10との間で隙間200aを開けて配置され且つ皮膚10から発生する赤外線(検出対象)300を検出するセンサ素子214と、(c)皮膚10に吸水性シート211を密着させている場合に、皮膚10およびセンサ素子214とともに隙間200aを囲っている撥水部(撥水層)および吸水部(吸水層)とを備えている。なお、樹脂基板212が撥水部として機能し、吸水性シート211が吸水部として機能する。

0052

それゆえ、液体(例えば液体状態の汗)が皮膚10とセンサ素子214との隙間200aに侵入したとしても、(1)図4の(a)に示すように、液体30は、毛細管現象によって吸水性シート211からなる吸水部に吸収されるか、あるいは、(2)図4の(b)に示すように、液体30は、撥水部(樹脂基板212)の撥水効果によって弾かれて吸水部(吸水性シート211)に吸収される。

0053

これにより、開口部211aから、液体(例えば液体状態の汗)が皮膚10とセンサ素子214との隙間200aに侵入したとしても、当該液体がセンサ素子214に到達してしまうことを抑制できるため、センサ素子214に液体が付着することに起因する問題(測定誤差および内部素子の破損)を抑制できる。

0054

また、本実施形態の密着型センサ200において、電子部品213および配線215は、樹脂基板212および絶縁層216によって封止されている。つまり、電子部品213および配線215は、外気に触れないように隙間なく樹脂基板212および絶縁層216に包まれている。これにより、電子部品213および配線215は空気中の湿気あるいは水分から遮断され、電子部品213および配線215に対する防水効果を得ることができる。

0055

また、本実施形態の密着型センサ200によれば、基板正面212cが吸水性シート211に覆われており、測定対象である皮膚10に対して吸水性シート211を密着させて測定を行うようになっている。この密着型センサ200では、皮膚10と密着しているのは吸水性シート211であることから、密着箇所において、皮膚から生じる汗は吸水性シート211に吸収されるため、皮膚からの発汗が阻害されることが抑制され、発汗の阻害に起因した皮膚炎の発生を抑制できる。これに対し、従来の密着型センサでは、皮膚との密着面吸水機能を持たない材質からなるため、皮膚からの発汗が阻害され、発汗の阻害に起因した皮膚炎が発生するという問題を有する。

0056

また、密着型センサ200によれば、樹脂基板212が吸水性シート211および吸湿性シート217に覆われていることから、樹脂基板212に実装されるセンサ素子214および電子部品213の防水性を高める効果がある。

0057

なお、本実施形態では、センサ素子214としてサーモパイルを用いたが、皮膚10から一定距離を離して使用するセンサ素子であればサーモパイルに限定されない。

0058

例えば、センサ素子214として、電子式高分子型抵抗変化型、あるいは静電容量変化型の湿度センサを用いることができる。この場合、センサ素子214は、皮膚10から生じる汗の蒸気を検出し、密着型センサ200は、発汗の程度を測定する発汗測定装置として機能する。そして、密着型センサ200においては、皮膚10とセンサ素子214との間に隙間200a(外の環境の影響を受けにくい空間)が形成され、且つ、当該隙間200aは撥水部と吸水部とで囲われているため、センサ素子214として湿度センサを用いる場合であっても、センサ素子214と皮膚10との間に測定に必要な空間を形成しつつ、センサ素子214に液体(例えば液体の状態の汗)が付着してしまうことを抑制できる。

0059

[変形例]
以上にて説明した実施形態では、特許文献3(特許5359550)に開示されている方法を用いて樹脂基板212に電子部品213やセンサ素子214を埋設したが、特許文献3の方法以外の手法を用いてもよい。例えば、周知のプリント実装基板製法を利用できる。この点について図5に基づいて説明する。

0060

最初に、図5の(a)に示すように、ポリイミド樹脂製の絶縁層(絶縁性基板)316の一方の面に銅配線315を形成したプリント回路を製造する。続いて、図5の(b)に示すように、絶縁層316のうち、銅配線315が形成されている側の面において、電子部品313(抵抗、コンデンサ、IC)と、センサ素子314とをはんだ付け等によって実装する。続いて、図5の(c)に示すように、絶縁層316のうち、銅配線315、電子部品313、センサ素子314が実装されている側の面に樹脂基板312を形成する。

0061

具体的には、銅配線315および電子部品313が樹脂基板312および絶縁層316によって封止され、且つ、センサ素子314のうち絶縁層316に密着している側とは反対側を露出する空洞部312aが形成されるように、樹脂基板312が絶縁層316上にて形成される。なお、樹脂基板312は、樹脂基板312と同様、樹脂製の基材に対して撥水性添加剤を添加することで作成されるものである。

0062

その後に工程Bを行う点は既に述べた実施形態と同様である。

0063

以上の実施形態では、密着型センサについて、人の皮膚に密着させて使用する例を示したが、勿論、人の皮膚に限定されるものではなく、動物全般の皮膚に適用可能である。

0064

本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。

0065

10 皮膚(身体表面、測定対象)
200密着型センサ
200a 隙間
211吸水性シート(吸水部、密着部)
211a 開口部
212樹脂基板(撥水部、撥水性基板)
212a 空洞部
212c基板正面
212e基板背面
213電子部品
214センサ素子
215配線
216絶縁層
217吸湿性シート
300赤外線(検出対象)
312 樹脂基板
312a 空洞部
313 電子部品
314 センサ素子
315銅配線(配線)
316 絶縁層

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