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技術 コンクリート中の微量元素の分析方法および分析装置

出願人 清水建設株式会社
発明者 能任琢真木下哲一
出願日 2015年9月25日 (4年9ヶ月経過) 出願番号 2015-188500
公開日 2017年3月30日 (3年2ヶ月経過) 公開番号 2017-062204
状態 特許登録済
技術分野 放射線を利用した材料分析 その他の電気的手段による材料の調査、分析
主要キーワード 元素組成分析 レーザーイオン化質量分析 実験炉 共鳴イオン 放射化分析 コンクリート試料 同重体 概略手順
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年3月30日)のものです。
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図面 (4)

課題

化学的な前処理を行わずに、同重体干渉の影響を抑えて高確度分析することができるコンクリート中の微量元素分析方法および分析装置を提供する。

解決手段

蛍光X線分析法によりコンクリート試料中に含まれる主要元素含有率を測定する第1ステップS1と、コンクリート試料中に含まれる主要元素と分析対象の微量元素を含み、含有量既知標準試料共鳴イオン質量分析法により分析し、各元素の検出効率を求める第2ステップS2と、コンクリート試料を共鳴イオン化質量分析法により分析する第3ステップS3と、第3ステップS3で分析した結果と、第2ステップS2で求めた検出効率から主要元素に対する分析対象の微量元素の比を求め、求めた比と、第1ステップS1で測定した主要元素の含有率から分析対象の微量元素の含有率を求める第4ステップS4とを有する。

概要

背景

従来、原子炉などで用いられるコンクリート遮蔽体では、中性子捕獲反応によりコバルト−60(60Co)とユーロピウム−152(152Eu)といった放射性核種が長期に渡り残存しており、その存在量は計算により見積もられる。その計算をする上で、非放射性のコバルトとユーロピウムの存在量の把握が必要不可欠になる。

コンクリート遮蔽体の放射線量は、原子炉の過去の運転履歴と、コバルトおよびユーロピウムを含むコンクリート組成から評価することができる。また、コバルトとユーロピウムの元素組成分析法としては、ICP−MS(誘導結合プラズマ質量分析)、蛍光X線分析放射化分析などの手法が適用可能である。

ICP−MSで試料中のコバルトおよびユーロピウムの含有率を調べる場合は、分析前に試料を酸で溶かすといった化学的な前処理を要する。また、対象元素を単離しない場合は、同重体干渉が測定に影響を及ぼす。

また、蛍光X線分析や放射化分析により組成の分析を行う場合は、分析前に試料の前処理を必要としないが、蛍光X線分析では他の手法に比べ、特に微量成分の定量性に劣る。また、放射化分析では中性子照射のための実験炉が必要であるが、2011年の原子力発電所事故後に稼働している原子炉は国内には殆どない。

一方、試料中に含まれる微量元素分析手法として、例えば、特許文献1に示すような発光分光分析法蛍光X線分析法を併用したものが知られている。また、例えば、特許文献2、3、4に示すようなレーザーイオン化質量分析を用いたものや、特許文献2に示すようなレーザー共鳴イオン質量分析を用いたもの、特許文献6に示すようなレーザー脱離イオン化質量分析を用いたものなどが知られている。

概要

化学的な前処理を行わずに、同重体干渉の影響を抑えて高確度に分析することができるコンクリート中の微量元素の分析方法および分析装置を提供する。蛍光X線分析法によりコンクリート試料中に含まれる主要元素の含有率を測定する第1ステップS1と、コンクリート試料中に含まれる主要元素と分析対象の微量元素を含み、含有量既知標準試料を共鳴イオン化質量分析法により分析し、各元素の検出効率を求める第2ステップS2と、コンクリート試料を共鳴イオン化質量分析法により分析する第3ステップS3と、第3ステップS3で分析した結果と、第2ステップS2で求めた検出効率から主要元素に対する分析対象の微量元素の比を求め、求めた比と、第1ステップS1で測定した主要元素の含有率から分析対象の微量元素の含有率を求める第4ステップS4とを有する。

目的

本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、分析前に試料の前処理を行わずに、同重体干渉の影響を抑えて高確度に分析することができるコンクリート中の微量元素の分析方法および分析装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

コンクリート中に含まれる微量元素を定量的に分析する方法であって、蛍光X線分析法によりコンクリート試料中に含まれる主要元素含有率を測定する第1ステップと、前記コンクリート試料中に含まれる主要元素と分析対象の微量元素を含み、含有量既知標準試料共鳴イオン質量分析法により分析し、前記各元素の検出効率を求める第2ステップと、前記コンクリート試料を共鳴イオン化質量分析法により分析する第3ステップと、第3ステップで分析した結果と、第2ステップで求めた検出効率から主要元素に対する分析対象の微量元素の比を求め、求めた比と、第1ステップで測定した主要元素の含有率から分析対象の微量元素の含有率を求める第4ステップとを有することを特徴とするコンクリート中の微量元素の分析方法

請求項2

コンクリート中に含まれる微量元素を定量的に分析する装置であって、コンクリート試料中に含まれる主要元素の含有率を測定する蛍光X線分析手段と、前記コンクリート試料中に含まれる主要元素と分析対象の微量元素を含み、含有量が既知の標準試料を分析し、前記各元素の検出効率を求める一方、前記コンクリート試料を分析する共鳴イオン化質量分析手段と、前記共鳴イオン化質量分析手段による前記コンクリート試料の分析結果と、検出効率から主要元素に対する分析対象の微量元素の比を求め、求めた比と、前記蛍光X線分析手段で測定した主要元素の含有率から分析対象の微量元素の含有率を求める微量元素含有率分析手段とを備えることを特徴とするコンクリート中の微量元素の分析装置

技術分野

0001

本発明は、コンクリート中に含まれる微量元素分析するコンクリート中の微量元素の分析方法および分析装置に関するものである。

背景技術

0002

従来、原子炉などで用いられるコンクリート遮蔽体では、中性子捕獲反応によりコバルト−60(60Co)とユーロピウム−152(152Eu)といった放射性核種が長期に渡り残存しており、その存在量は計算により見積もられる。その計算をする上で、非放射性のコバルトとユーロピウムの存在量の把握が必要不可欠になる。

0003

コンクリート遮蔽体の放射線量は、原子炉の過去の運転履歴と、コバルトおよびユーロピウムを含むコンクリートの組成から評価することができる。また、コバルトとユーロピウムの元素組成分析法としては、ICP−MS(誘導結合プラズマ質量分析)、蛍光X線分析放射化分析などの手法が適用可能である。

0004

ICP−MSで試料中のコバルトおよびユーロピウムの含有率を調べる場合は、分析前に試料を酸で溶かすといった化学的な前処理を要する。また、対象元素を単離しない場合は、同重体干渉が測定に影響を及ぼす。

0005

また、蛍光X線分析や放射化分析により組成の分析を行う場合は、分析前に試料の前処理を必要としないが、蛍光X線分析では他の手法に比べ、特に微量成分の定量性に劣る。また、放射化分析では中性子照射のための実験炉が必要であるが、2011年の原子力発電所事故後に稼働している原子炉は国内には殆どない。

0006

一方、試料中に含まれる微量元素の分析手法として、例えば、特許文献1に示すような発光分光分析法蛍光X線分析法を併用したものが知られている。また、例えば、特許文献2、3、4に示すようなレーザーイオン化質量分析を用いたものや、特許文献2に示すようなレーザー共鳴イオン質量分析を用いたもの、特許文献6に示すようなレーザー脱離イオン化質量分析を用いたものなどが知られている。

先行技術

0007

特開平10−10118号公報
特開2006−71367号公報
特開2007−327929号公報
特開平11−64291号公報
特開平11−64290号公報
特開2010−151727号公報

発明が解決しようとする課題

0008

上述したように、コンクリート中に存在するコバルトとユーロピウムのような微量元素の分析法としては、ICP−MS、蛍光X線分析、放射化分析などの手法が適用可能であるが、ICP−MSでは分析前に試料の前処理を要し、同重体干渉が測定に影響を及ぼすおそれがあった。一方、蛍光X線分析や放射化分析は、前処理を必要としないものの、微量成分の定量性に劣るなどの問題があった。

0009

こうしたことから、コンクリート中の微量元素を、分析前に試料の前処理を行わずに、同重体干渉の影響を抑えて高確度に分析することができる技術が求められていた。

0010

本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、分析前に試料の前処理を行わずに、同重体干渉の影響を抑えて高確度に分析することができるコンクリート中の微量元素の分析方法および分析装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0011

上記した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係るコンクリート中の微量元素の分析方法は、コンクリート中に含まれる微量元素を定量的に分析する方法であって、蛍光X線分析法によりコンクリート試料中に含まれる主要元素の含有率を測定する第1ステップと、前記コンクリート試料中に含まれる主要元素と分析対象の微量元素を含み、含有量既知標準試料を共鳴イオン化質量分析法により分析し、前記各元素の検出効率を求める第2ステップと、前記コンクリート試料を共鳴イオン化質量分析法により分析する第3ステップと、第3ステップで分析した結果と、第2ステップで求めた検出効率から主要元素に対する分析対象の微量元素の比を求め、求めた比と、第1ステップで測定した主要元素の含有率から分析対象の微量元素の含有率を求める第4ステップとを有することを特徴とする。

0012

また、本発明に係るコンクリート中の微量元素の分析装置は、コンクリート中に含まれる微量元素を定量的に分析する装置であって、コンクリート試料中に含まれる主要元素の含有率を測定する蛍光X線分析手段と、前記コンクリート試料中に含まれる主要元素と分析対象の微量元素を含み、含有量が既知の標準試料を分析し、前記各元素の検出効率を求める一方、前記コンクリート試料を分析する共鳴イオン化質量分析手段と、前記共鳴イオン化質量分析手段による前記コンクリート試料の分析結果と、検出効率から主要元素に対する分析対象の微量元素の比を求め、求めた比と、前記蛍光X線分析手段で測定した主要元素の含有率から分析対象の微量元素の含有率を求める微量元素含有率分析手段とを備えることを特徴とする。

発明の効果

0013

本発明に係るコンクリート中の微量元素の分析方法によれば、コンクリート中に含まれる微量元素を定量的に分析する方法であって、蛍光X線分析法によりコンクリート試料中に含まれる主要元素の含有率を測定する第1ステップと、前記コンクリート試料中に含まれる主要元素と分析対象の微量元素を含み、含有量が既知の標準試料を共鳴イオン化質量分析法により分析し、前記各元素の検出効率を求める第2ステップと、前記コンクリート試料を共鳴イオン化質量分析法により分析する第3ステップと、第3ステップで分析した結果と、第2ステップで求めた検出効率から主要元素に対する分析対象の微量元素の比を求め、求めた比と、第1ステップで測定した主要元素の含有率から分析対象の微量元素の含有率を求める第4ステップとを有するので、コンクリート中の微量元素を、分析前に試料の前処理を行わずに、同重体干渉の影響を抑えて高確度に分析することができるという効果を奏する。

0014

また、本発明に係るコンクリート中の微量元素の分析装置によれば、コンクリート中に含まれる微量元素を定量的に分析する装置であって、コンクリート試料中に含まれる主要元素の含有率を測定する蛍光X線分析手段と、前記コンクリート試料中に含まれる主要元素と分析対象の微量元素を含み、含有量が既知の標準試料を分析し、前記各元素の検出効率を求める一方、前記コンクリート試料を分析する共鳴イオン化質量分析手段と、前記共鳴イオン化質量分析手段による前記コンクリート試料の分析結果と、検出効率から主要元素に対する分析対象の微量元素の比を求め、求めた比と、前記蛍光X線分析手段で測定した主要元素の含有率から分析対象の微量元素の含有率を求める微量元素含有率分析手段とを備えるので、コンクリート中の微量元素を、分析前に試料の前処理を行わずに、同重体干渉の影響を抑えて高確度に分析することができるという効果を奏する。

図面の簡単な説明

0015

図1は、本発明に係るコンクリート中の微量元素の分析方法の実施の形態を示す概略手順図である。
図2は、本発明に係るコンクリート中の微量元素の分析方法の実施の形態におけるレーザー共鳴イオン化質量分析の概念図である。
図3は、本発明に係るコンクリート中の微量元素の分析装置の実施の形態を示す概略構成図である。

実施例

0016

以下に、本発明に係るコンクリート中の微量元素の分析方法および分析装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。

0017

[コンクリート中の微量元素の分析方法]
まず、本発明に係るコンクリート中の微量元素の分析方法の実施の形態について説明する。

0018

本発明に係るコンクリート中の微量元素の分析方法は、蛍光X線分析法と、レーザー共鳴イオン化質量分析法(共鳴イオン化質量分析法)を使用して、コンクリート中に含まれる微量元素(例えばコバルトやユーロピウムなど)を定量的に分析する方法である。

0019

図1に示すように、本発明に係るコンクリート中の微量元素の分析方法は、第1ステップS1〜第4ステップS4の工程により構成されている。

0020

第1ステップS1は、蛍光X線分析法によりコンクリート試料中に含まれる主要元素(例えばケイ素など)の含有率を測定するものである。ここで、蛍光X線分析法は、微量成分の定量性に劣るが主要元素の分析に適しており、分析前の試料に対する化学的な前処理を必要としない。

0021

第2ステップS2は、コンクリート試料中に含まれる主要元素(例えばケイ素など)と分析対象の微量元素(例えばコバルトやユーロピウムなど)を含み、各含有量が既知の標準試料をレーザー共鳴イオン化質量分析法により分析し、各元素の検出効率を求めるものである。

0022

ここで、レーザー共鳴イオン化質量分析法は、特定の原子分子あるいは同位体を選択的に検出し、これらを質量分析する手法として知られている。この分析法は、原子、分子の特定の準位間エネルギーに対応する波長レーザー光共鳴吸収励起を基本としており、数個光子によってイオン化ポテンシャルを越えるまで励起してイオン化させた後に質量分析するものである。

0023

本実施の形態のレーザー共鳴イオン化質量分析法では、図2に示すように、コンクリート試料に特定波長の1本以上のレーザー光を当て、元素に固有励起準位により共鳴励起して、さらにイオン化ポテンシャルを超えるエネルギーを受けてイオン化したイオンを、質量分析計により測定する。このレーザー共鳴イオン化質量分析法は、分析前に試料の化学的な前処理を行わずに、同重体干渉の影響を抑えて分析することが可能である。

0024

第3ステップS3は、第1ステップS1の分析に使用したものと同じコンクリート試料を、上記のレーザー共鳴イオン化質量分析法により分析するものである。

0025

第4ステップS4は、第3ステップS3で分析した結果と、第2ステップS2で求めた各元素の検出効率から主要元素(例えばケイ素など)に対する分析対象の微量元素(例えばコバルトやユーロピウムなど)の比を求める。そして、求めた比と、第1ステップで測定した主要元素の含有率から分析対象の微量元素の含有率を求める。こうすることで、分析対象の微量元素の含有率を高確度で迅速かつ簡易に取得することができる。

0026

このように、本実施の形態の分析方法によれば、前処理を要しない蛍光X線分析法およびレーザー共鳴イオン化質量分析法を用いており、分析前の試料に対する化学的な前処理を行わずにコンクリート中の微量元素の分析が可能になるため、測定が迅速・簡易化し、前処理に伴う廃液処理等が不要となる。また、同重体干渉の影響を抑制し、高確度な分析が可能である。本発明の分析対象はコバルトやユーロピウムといった微量元素に限るものではなく、これら以外の全ての元素にも適用可能である。

0027

なお、今後、原子力発電所の一般廃炉が増加すると考えられる。廃炉に伴う原子炉解体時には大量のコンクリート廃材が発生すると予想されるが、本発明は、このコンクリート廃材の放射能レベルを迅速かつ高確度に評価する分析技術として有効である。

0028

[コンクリート中の微量元素の分析装置]
次に、本発明に係るコンクリート中の微量元素の分析装置の実施の形態について説明する。

0029

図3に示すように、本発明に係るコンクリート中の微量元素の分析装置10は、上記のコンクリート中の微量元素の分析方法を装置として具現化したものであり、蛍光X線分析手段12と、レーザー共鳴イオン化質量分析手段14(共鳴イオン化質量分析手段)と、微量元素含有率分析手段16とを備えるものである。

0030

蛍光X線分析手段12は、コンクリート試料中に含まれる主要元素(例えばケイ素など)の含有率を、蛍光X線分析法により測定するものである。蛍光X線分析手段12は、周知の蛍光X線分析装置で構成することができる。ここで、蛍光X線分析法は、微量成分の定量性に劣るが主要元素の分析に適しており、分析前の試料に対する化学的な前処理を必要としない。

0031

レーザー共鳴イオン化質量分析手段14は、コンクリート試料中に含まれる主要元素と分析対象の微量元素(例えばコバルトやユーロピウムなど)を含み、各含有量が既知の標準試料をレーザー共鳴イオン化質量分析法により分析し、各元素の検出効率を求める一方、コンクリート試料をレーザー共鳴イオン化質量分析法により分析するものである。レーザー共鳴イオン化質量分析手段14は、レーザー光照射部と、イオン化部と、質量分析部とを備えるレーザー共鳴イオン化質量分析装置で構成することができる。レーザー共鳴イオン化質量分析法の動作原理については、上記の図2で説明したとおりである。

0032

微量元素含有率分析手段16は、レーザー共鳴イオン化質量分析手段14によるコンクリート試料の分析結果と、検出効率から主要元素に対する分析対象の微量元素の比を求め、求めた比と、蛍光X線分析手段12で測定した主要元素の含有率から分析対象の微量元素の含有率を求めるものである。微量元素含有率分析手段16は、コンクリート試料の分析結果、各元素の検出効率、および主要元素の含有率を入力するための入力部と、主要元素に対する分析対象の微量元素の比、および分析対象の微量元素の含有率を演算する演算部と、演算部による演算結果を出力するための出力部を備えるコンピュータ装置で構成することができる。

0033

このように、本実施の形態の分析装置10によれば、前処理を要しない蛍光X線分析手段12およびレーザー共鳴イオン化質量分析手段14を用いており、分析前の試料に対する化学的な前処理を行わずにコンクリート中の微量元素の分析が可能になるため、測定が迅速・簡易化し、前処理に伴う廃液処理等が不要となる。また、同重体干渉の影響を抑制し、高確度な分析が可能である。なお、本発明の分析対象はコバルトやユーロピウムといった微量元素に限るものではなく、これら以外の全ての元素にも適用可能である。

0034

以上説明したように、本発明に係るコンクリート中の微量元素の分析方法によれば、コンクリート中に含まれる微量元素を定量的に分析する方法であって、蛍光X線分析法によりコンクリート試料中に含まれる主要元素の含有率を測定する第1ステップと、前記コンクリート試料中に含まれる主要元素と分析対象の微量元素を含み、含有量が既知の標準試料を共鳴イオン化質量分析法により分析し、前記各元素の検出効率を求める第2ステップと、前記コンクリート試料を共鳴イオン化質量分析法により分析する第3ステップと、第3ステップで分析した結果と、第2ステップで求めた検出効率から主要元素に対する分析対象の微量元素の比を求め、求めた比と、第1ステップで測定した主要元素の含有率から分析対象の微量元素の含有率を求める第4ステップとを有するので、コンクリート中の微量元素を、化学的な前処理を行わずに、同重体干渉の影響を抑えて高確度に分析することができる。

0035

また、本発明に係るコンクリート中の微量元素の分析装置によれば、コンクリート中に含まれる微量元素を定量的に分析する装置であって、コンクリート試料中に含まれる主要元素の含有率を測定する蛍光X線分析手段と、前記コンクリート試料中に含まれる主要元素と分析対象の微量元素を含み、含有量が既知の標準試料を分析し、前記各元素の検出効率を求める一方、前記コンクリート試料を分析する共鳴イオン化質量分析手段と、前記共鳴イオン化質量分析手段による前記コンクリート試料の分析結果と、検出効率から主要元素に対する分析対象の微量元素の比を求め、求めた比と、前記蛍光X線分析手段で測定した主要元素の含有率から分析対象の微量元素の含有率を求める微量元素含有率分析手段とを備えるので、コンクリート中の微量元素を、化学的な前処理を行わずに、同重体干渉の影響を抑えて高確度に分析することができる。

0036

以上のように、本発明に係るコンクリート中の微量元素の分析方法および分析装置は、原子炉などで用いられるコンクリート遮蔽体に残存するコバルト−60やユーロピウム−152などの核種の存在量を見積もるために必要不可欠な非放射性の微量元素の含有量を把握するのに有用であり、特に、化学的な前処理を行わずに、同重体干渉の影響を抑えて高確度に分析するのに適している。

0037

10コンクリート中の微量元素の分析装置
12蛍光X線分析手段
14レーザー共鳴イオン化質量分析手段(共鳴イオン化質量分析手段)
16 微量元素含有率分析手段

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