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技術 放射性セシウムの除去方法及び除去装置

出願人 太平洋セメント株式会社
発明者 田中宜久本間健一
出願日 2015年9月24日 (4年4ヶ月経過) 出願番号 2015-186549
公開日 2017年3月30日 (2年10ヶ月経過) 公開番号 2017-062141
状態 特許登録済
技術分野 汚染除去及び汚染物処理
主要キーワード 水洗処理装置 酸化カルシウム濃度 調合装置 セメント混合材 膨張破壊 中間貯蔵 中間処理物 伐採木
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年3月30日)のものです。
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図面 (2)

課題

放射性セシウムを含有する廃棄物の減容化の際に生じた焼成物加熱生成物)の放射性セシウム濃度を低いレベルに維持しながら減容化が図れる放射性セシウムの除去方法及びその装置を提供する。

解決手段

放射性セシウムで汚染された廃棄物Wと、酸化カルシウム源と、塩素源とを調合する調合装置2と、調合装置からの調合物Mを加熱する加熱炉31と、加熱炉の排ガスを冷却する冷却塔41と、冷却塔の排ガスG1に含まれるダスト粗粉Cと微粉とに分級する分級機42と、分級機で分級された粗粉を造粒する造粒機45と、造粒機からの造粒物GRを加熱炉へ供給する供給装置とを備える放射性セシウムの除去装置1。造粒によって粗粉の比表面積を減少させ、粗粉自体の溶融や、調合原料に粗粉が混合されて溶融し易くなることを防止して放射性セシウムの揮発を促進させる。

概要

背景

土壌に取り込まれた放射性セシウムを除去するため、例えば、特許文献1には、放射性セシウムで汚染された土壌をロータリーキルンで加熱し、キルン排ガスを冷却して放射性セシウムを含む微粉を生じさせ、キルン排ガス中の粗粉回収してロータリーキルンに返送し、キルン排ガスから微粉を捕集する技術が記載されている。この技術により、放射性セシウムが微粉として高濃度濃縮されて減容化が図られ、中間貯蔵又は最終処分の負担を軽減することができ、放射性セシウム濃度が低減された焼成物を得ることができる。

概要

放射性セシウムを含有する廃棄物の減容化の際に生じた焼成物(加熱生成物)の放射性セシウム濃度を低いレベルに維持しながら減容化がれる放射性セシウムの除去方法及びその装置を提供する。放射性セシウムで汚染された廃棄物Wと、酸化カルシウム源と、塩素源とを調合する調合装置2と、調合装置からの調合物Mを加熱する加熱炉31と、加熱炉の排ガスを冷却する冷却塔41と、冷却塔の排ガスG1に含まれるダストを粗粉Cと微粉とに分級する分級機42と、分級機で分級された粗粉を造粒する造粒機45と、造粒機からの造粒物GRを加熱炉へ供給する供給装置とを備える放射性セシウムの除去装置1。造粒によって粗粉の比表面積を減少させ、粗粉自体の溶融や、調合原料に粗粉が混合されて溶融し易くなることを防止して放射性セシウムの揮発を促進させる。

目的

本発明は、上記解決課題に鑑みてなされたものであって、放射性セシウムを含有する廃棄物の減容化の際に生じた加熱生成物(焼成物)の放射性セシウム濃度を低いレベルに維持しながら、放射性セシウム含有廃棄物の減容化を図ることを目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

放射性セシウム汚染された廃棄物と、酸化カルシウム源と、塩素源とを調合し、調合物を加熱して前記廃棄物中の放射性セシウムを揮発させ、前記調合物の加熱により生じたガスを冷却し、冷却後のガスに含まれるダスト粗粉微粉とに分級し、分級後の粗粉を造粒し、造粒物を前記調合物と共に加熱することを特徴とする放射性セシウムの除去方法

請求項2

前記粗粉にカルシウム源を添加した後に造粒することを特徴とする請求項1に記載の放射性セシウムの除去方法。

請求項3

前記粗粉を水洗した後固液分離し、固液分離後の固相を造粒することで前記造粒物を得ることを特徴とする請求項1又は2に記載の放射性セシウムの除去方法。

請求項4

放射性セシウムで汚染された廃棄物と、酸化カルシウム源と、塩素源とを調合する調合装置と、該調合装置からの調合物を加熱する加熱炉と、該加熱炉の排ガスを冷却する冷却塔と、該冷却塔の排ガスに含まれるダストを粗粉と微粉とに分級する分級機と、該分級機で分級された粗粉を造粒する造粒機と、該造粒機からの造粒物を前記加熱炉へ供給する供給装置とを備えることを特徴とする放射性セシウムの除去装置

請求項5

前記粗粉にカルシウム源を添加する添加装置を備えることを特徴とする請求項4に記載の放射性セシウムの除去装置。

請求項6

前記造粒機の前段に、前記粗粉を水洗する水洗装置と、該水洗装置からのスラリーを固液分離する固液分離機とを備え、前記造粒機は、該固液分離機からの固相を造粒することを特徴とする請求項4又は5に記載の放射性セシウムの除去装置。

技術分野

0001

本発明は、放射性セシウムを含有する廃棄物から放射性セシウムを除去する方法及び装置に関し、特に、放射性セシウムを含有する廃棄物を減容化すると共に、加熱生成物の放射性セシウム濃度を低減する方法等に関する。

背景技術

0002

土壌に取り込まれた放射性セシウムを除去するため、例えば、特許文献1には、放射性セシウムで汚染された土壌をロータリーキルンで加熱し、キルン排ガスを冷却して放射性セシウムを含む微粉を生じさせ、キルン排ガス中の粗粉回収してロータリーキルンに返送し、キルン排ガスから微粉を捕集する技術が記載されている。この技術により、放射性セシウムが微粉として高濃度濃縮されて減容化が図られ、中間貯蔵又は最終処分の負担を軽減することができ、放射性セシウム濃度が低減された焼成物を得ることができる。

先行技術

0003

特開2013−19734号公報

発明が解決しようとする課題

0004

上記放射性セシウムの除去技術では、キルン排ガスに含まれる粗粉を回収してロータリーキルンに返送しているが、この粗粉には、NaClやKCl等のアルカリ塩素化合物が多く含まれているために溶融し易く、この溶融により粗粉中の放射性セシウムの揮発が妨げられるため、焼成物の放射性セシウム濃度が増加し、焼成物を土工資材等に利用する上で障害となる虞がある。

0005

上記問題を回避するため、粗粉をロータリーキルンに返送せずに微粉と共に回収すると、焼成物の放射性セシウム濃度を低減することはできるものの、キルン排ガスからの回収物(微粉及び粗粉)の放射性セシウム濃度が低下し、かつ回収物の量も増加するため、放射性セシウム含有廃棄物の減容化の意図に反する。

0006

そこで、本発明は、上記解決課題に鑑みてなされたものであって、放射性セシウムを含有する廃棄物の減容化の際に生じた加熱生成物(焼成物)の放射性セシウム濃度を低いレベルに維持しながら、放射性セシウム含有廃棄物の減容化を図ることを目的とする。

課題を解決するための手段

0007

上記目的を達成するため、本発明は、放射性セシウムの除去方法であって、放射性セシウムで汚染された廃棄物と、酸化カルシウム源と、塩素源とを調合し、調合物を加熱して前記廃棄物中の放射性セシウムを揮発させ、前記調合物の加熱により生じたガスを冷却し、冷却後のガスに含まれるダストを粗粉と微粉とに分級し、分級後の粗粉を造粒し、造粒物を前記調合物と共に加熱することを特徴とする。

0008

本発明によれば、冷却後のガスを分級して得られた粗粉を造粒して粗粉の比表面積を減少させることで、粗粉自体の溶融を防止し、かつ調合原料に粗粉が混合されて溶融し易くなることを防止して放射性セシウムの揮発を促進させることができるため、加熱によって得られた加熱生成物の放射性セシウム濃度を低いレベルに維持しながら、放射性セシウム含有廃棄物の減容化を図ることができる。

0009

上記放射性セシウムの除去方法において、前記粗粉にカルシウム源を添加した後に造粒することができ、これによって造粒物の溶融をより確実に防止することができる。

0010

また、前記粗粉を水洗した後固液分離し、固液分離後の固相を造粒することで前記造粒物を得ることができる。これにより、粗粉に含まれるNaClやKCl等のアルカリ塩素化合物をろ液側に除去することができ、造粒物の溶融をより確実に防止することができる。また、放射性セシウムの一部は水溶性のCsCl等であるため、これについてもろ液側に除去することができ、加熱生成物の放射性セシウム濃度をさらに低減することができる。

0011

さらに、本発明は、放射性セシウムの除去装置であって、放射性セシウムで汚染された廃棄物と、酸化カルシウム源と、塩素源とを調合する調合装置と、該調合装置からの調合物を加熱する加熱炉と、該加熱炉の排ガスを冷却する冷却塔と、該冷却塔の排ガスに含まれるダストを粗粉と微粉とに分級する分級機と、該分級機で分級された粗粉を造粒する造粒機と、該造粒機からの造粒物を前記加熱炉へ供給する供給装置とを備えることを特徴とする。

0012

本発明によれば、冷却塔の排ガスを分級して得られた粗粉を造粒して粗粉の比表面積を減少させることで、粗粉自体の溶融を防止し、かつ調合原料に粗粉が混合されて溶融し易くなることを防止して放射性セシウムの揮発を促進させることができるため、加熱によって得られた加熱生成物の放射性セシウム濃度を低いレベルに維持しながら、放射性セシウム含有廃棄物の減容化を図ることができる。

0013

上記放射性セシウムの除去装置に粗粉にカルシウム源を添加する添加装置を設けることができ、カルシウム源の添加によって造粒物の溶融をより確実に防止することができる。

0014

また、前記造粒機の前段に、前記粗粉を水洗する水洗装置と、該水洗装置からのスラリーを固液分離する固液分離機とを設け、前記造粒機は、該固液分離機からの固相を造粒することができる。これによって、粗粉に含まれるNaClやKCl等のアルカリ塩素化合物をろ液側に除去して造粒物の溶融をより確実に防止することができると共に、CsCl等の水溶性の放射性セシウムもろ液側に除去することができ、加熱生成物の放射性セシウム濃度をさらに低減することができる。

発明の効果

0015

以上のように、本発明によれば、放射性セシウムを含有する廃棄物の減容化の際に生じた加熱生成物の放射性セシウム濃度を低いレベルに維持しながら、放射性セシウム含有廃棄物の減容化を図ることができる。

図面の簡単な説明

0016

本発明に係る放射性セシウムの除去装置の一実施の形態を示す概略図である。

実施例

0017

次に、本発明を実施するための形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。尚、以下の説明において、放射性セシウムとは、セシウム放射性同位体であるセシウム134及びセシウム137である。

0018

図1は、本発明に係る放射性セシウムの除去装置の一実施の形態を示し、この放射性セシウム除去装置1は、原料調合装置2と、焼成装置3と、排ガス処理装置4とで構成される。

0019

原料調合装置2は、放射性セシウムで汚染された土壌や焼却灰等の廃棄物Wを貯留する貯槽21と、反応促進剤としての酸化カルシウム源(以下「CaO源」という。)を貯留する貯槽22と、反応促進剤としての塩素源(以下「Cl源」という。)を貯留する貯槽23と、貯槽21〜23に貯留される廃棄物W、CaO源及びCl源を引き出して調合する定量供給機(不図示)と、調合原料Mを貯留する貯槽24とを備える。

0020

上記CaO源として炭酸カルシウム生石灰消石灰石灰石ドロマイト高炉スラグ等を含む物を用いることができる。また、Cl源としては、塩化カルシウム(CaCl2)、塩化カリウム(KCl)、塩化ナトリウム(NaCl)、塩素を有する廃プラスチック等があるが、このうちCaCl2は、効果的に放射性セシウムを除去できるので好ましい。

0021

焼成装置3は、ロータリーキルン(加熱炉)31と、クーラ32とで構成され、ロータリーキルン31は、原料調合装置2からの調合原料Mが供給される投入口31aや、微粉炭等の化石燃料噴出して調合原料M等を焼成するためのバーナ31bを備える。

0022

排ガス処理装置4は、焼成装置3の後段に配置され、ロータリーキルン31から排出された排ガスGを冷却する冷却塔41と、冷却塔41の後段に配置されたサイクロン42と、サイクロン42で回収された粗粉Cを貯留する貯槽43と、貯槽43に付設される定量供給機44と、粗粉C1を造粒する造粒機45と、第1集塵機46と、第2集塵機47と、両集塵機46、47によって濃縮セシウム塩等のダストが除去された排ガスG4を脱硝する脱硝装置48と、脱硝装置48の排ガスG5を系外へ排気する煙突49とで構成される。

0023

冷却塔41は、ロータリーキルン31の排ガスGを冷却し、廃棄物Wから揮発した放射性セシウム等を固体状として回収するために備えられる。排ガスGの冷却は、冷却塔41の下端部に設置された散水装置41aから水を噴霧することにより行う。尚、この散水装置41aは、揮発した塩化セシウム等の放射性セシウムを固体状となるまで冷却して回収し得る程度の機能を備えていればよい。水による冷却ではなく、冷却塔内冷却空気を導入することによって冷却してもよく、水と冷却空気を併用してもよい。

0024

分級機としてのサイクロン42は、高濃度の放射性セシウムを含む微粉を第1集塵機46で捕集し、カルシウムシリカ成分主体とする粗粉Cを回収するために設けられる。

0025

貯槽43は、サイクロン42から供給された粗粉Cにカルシウム源(以下「Ca源」という。)を添加して貯留するために設けられる。Ca源として炭酸カルシウム、生石灰、消石灰、石灰石、ドロマイト、高炉スラグ等を含む物を用いることができる。このCa源は、後述する造粒物GRの溶融を妨げる効果を奏する。

0026

造粒機45は、パグミル、皿型ペレタイザードラム型造粒機等であって、貯槽43から定量供給機44を介して供給された粗粉C1を粒径1〜100mmに造粒するために設けられ、造粒によって比表面積を減少させて造粒物GRの溶融を防止し、造粒物GRに含まれる放射性セシウムの揮発を促進させる。ここで、粒径が100mmより大きいと造粒機が過大となって装置及び運転コストが増加し、一方、粒径が1mmを下回ると比表面積が大きくなって造粒による効果が薄れるため好ましくない。

0027

第1集塵機46は、サイクロン42の排ガスG2から、上述のようにして濃縮されたセシウム塩等を含むダストD1を集塵するために備えられ、バグフィルタ等が用いられる。

0028

第2集塵機47は、セシウム塩等を除去した後の排ガスG3に含まれる酸性ガス等を除去するために設けられ、カルシウム成分を含んでいる中和剤Nを中和剤添加装置(不図示)から添加し、酸性ガス等を吸着したダストD2を回収する。この第2集塵機47にもバグフィルタ等が用いられる。

0029

脱硝装置48は、第2集塵機47の排ガスG4にアンモニアガス(NH3)を注入してNOxを窒素還元して無害化するために設けられる。

0030

次に、上記構成を有する放射性セシウムの除去装置1の動作について、図1を参照しながら説明する。

0031

原料調合装置2において、放射性セシウムで汚染された廃棄物Wと、反応促進剤としてのCaO源及びCl源を貯槽21〜23から引き出して調合して調合原料Mを得る。ここで、Cl源を廃棄物Wに含まれる放射性セシウムに対して当量以上となるように調合する。

0032

貯槽24から調合原料Mを投入口31aを介してロータリーキルン31に投入し、1200℃以上1550℃以下で焼成して焼成物Bを得る。この焼成物Bは、セメント混合材や土工資材として有効利用することができる。ここで、ロータリーキルン31内の酸素分圧を3%以上、好ましくは5%以上とする。これにより、ロータリーキルン31内での硫黄化合物の分解が抑制され、硫黄分の循環が抑制されるので、中和剤使用量の増加及びロータリーキルン31や冷却塔41へのコーチング付着量の増加を抑制することができる。

0033

また、焼成物Bの酸化カルシウム濃度が50質量%以上となるように、上記調合及び焼成を行うことが好ましい。これにより、硫黄分が焼成物B中に保持されたり、後述する第1集塵機46において硫黄化合物として、排ガスG2のダストD1として集塵されるため、硫黄分の循環をより一層抑制することができる。

0034

一方、調合原料Mの廃棄物Wに含まれていた放射性セシウムは、ロータリーキルン31内でCl源から生じた塩素と反応して塩化セシウムとなって揮発し、排ガスGに含まれた状態で冷却塔41へ導入される。

0035

排ガスGは、冷却塔41において、散水装置41aから噴霧された水によって急激に冷却され、排ガスGに含まれていた塩化セシウムは固体状のセシウム塩となる。

0036

冷却塔41の排ガスG1に含まれるダストをサイクロン42で分級し、分級して得られた粗粉Cを貯槽43に一時的に貯留し、Ca源を添加して粗粉C1とする。ここで、粗粉C1中のCaO、SiO2及びMgOの関係が(CaO+1.39×MgO)/SiO2=1.0〜3.0となるようにCa源を添加することが好ましい。左辺質量比が1未満であると、焼成温度高温になるにつれて造粒物GRが溶融し易くなるため、放射性セシウムの揮発が阻害される。一方、上記質量比が3を超えると、得られる焼成物Bに含まれるフリーライム遊離石灰)が増加するため膨張破壊等が発生する虞がある。

0037

Ca源添加後の粗粉C1は、定量供給機44によって造粒機45に供給されて造粒される。得られた造粒物GRはロータリーキルン31に戻す。ここで、焼成物Bの放射性セシウム濃度に応じて、造粒物GRのロータリーキルン31への供給量を調整することができる。例えば、焼成物Bの放射性セシウム濃度が高いと、造粒物GRのロータリーキルン31への供給量を減少させ、余剰の造粒物GRを、廃棄物Wを処理していないときにロータリーキルン31で加熱処理したり、別の放射性セシウム除去装置で加熱処理することもできる。

0038

一方、セシウム塩を含有するサイクロン42からの排ガスG2は、第1集塵機46に導入され、固体状の濃縮セシウム塩を含むダストD1が回収される。回収したダストD1は、必要に応じて圧縮、水洗、吸着等によりさらに減容化処置をした後、コンクリート製の容器等に密閉して保管することができ、放射性セシウムを含む廃棄物を外部に漏洩させることなく減容化し、保管することができる。

0039

濃縮セシウム塩を回収した後の排ガスG3は、酸性ガス等の有害ガスが含まれているため、排ガスG3に中和剤Nを中和剤添加装置から添加した後、第2集塵機47によって、排ガスG3から酸性ガス等を吸着したダストD2を回収する。ここで、中和剤Nとして、消石灰、生石灰、ドロマイト、軽焼ドロマイト及び水酸化ドロマイトからなる群から選択される一以上を含むものを用いることができる。

0040

第2集塵機47で集塵したダストD2は、消石灰、石膏、塩化カルシウムが主成分であるので、CaO源やCl源、Ca源として原料調合装置2に戻して廃棄物Wに添加して再利用できる。

0041

第2集塵機47の排ガスG4にNOxが含まれている場合は、脱硝装置48で除去する。清浄化した排ガスG5は、煙突49を介して系外に排気する。

0042

以上のように、本実施の形態によれば、排ガスG2から集塵することで放射性セシウムが濃縮したダストD1を得て放射性セシウムで汚染された廃棄物Wの減容化を図る際に、排ガスG1中の粗粉Cを造粒することで、ロータリーキルン31内での溶融を防止して放射性セシウムの揮発を促進し、焼成物Bの放射性セシウム濃度を低減することができる。

0043

尚、放射性セシウムで汚染された廃棄物Wとして、放射性セシウムで汚染された土壌、焼却灰を例示したが、これらの他に、伐採木ごみ由来溶融スラグ下水汚泥、下水汚泥乾粉、浄水汚泥建設汚泥下水スラグ貝殻草木、がれき等の廃棄物であって放射性セシウムを含むものすべてを対象とすることができ、これらの群に含まれる1種を単独で、又は2種以上を組み合わせることができる。さらに、放射性セシウムをほとんど含まない部分(土壌の場合には、砂や石)を予め取り除いて得られる、放射性セシウムが濃縮された中間処理物も、本発明における放射性セシウムで汚染された廃棄物Wに含まれる。

0044

また、上記実施の形態における造粒機45の前段に、水洗処理装置と、固液分離機とを設け、粗粉C1を水洗した後固液分離して得られた固相を造粒して造粒物GRを得ることもできる。造粒物GRを、フィルタープレスで固液分離して得られた固相を解砕するだけで得ることもでき、あるいは固相を押出成型機等で成型して得てもよい。これにより、粗粉C1に含まれるNaClやKCl等のアルカリ塩素化合物をろ液側に除去することができ、造粒物の溶融をより確実に防止して放射性セシウムを揮発させることができる。さらに、粗粉C1に含まれるCsCl等の水溶性の放射性セシウムもろ液側に除去することができ、焼成物Bの放射性セシウム濃度低減に寄与する。また、粗粉CにCa源を添加する前に水洗して固液分離し、得られた固相にCa源を添加した後造粒してもよい。

0045

尚、上記実施の形態では、調合原料Mを加熱するにあたって、ロータリーキルン31及びクーラ32を備えた焼成装置3を用いたが、他の加熱炉等を用いることもできる。その場合でも、加熱炉等から排出されたガスを冷却した後のガスに含まれるダストを粗粉と微粉とに分級し、分級後の粗粉を造粒して加熱炉に戻すことで、粗粉自体の溶融を防止し、かつ調合原料に粗粉が混合されて溶融し易くなることを防止して放射性セシウムの揮発を促進させ、加熱生成物の放射性セシウム濃度を低いレベルに維持しながら、放射性セシウム含有廃棄物の減容化を図ることができる。

0046

1放射性セシウム除去装置
2原料調合装置
21〜24貯槽
3焼成装置
31ロータリーキルン
31a投入口
31bバーナ
32クーラ
4排ガス処理装置
41冷却塔
41a散水装置
42サイクロン
43 貯槽
44定量供給機
45造粒機
46 第1集塵機
47 第2集塵機
48脱硝装置
49煙突
B焼成物
C、C1粗粉
D1、D2ダスト
G、G1〜G5排ガス
GR造粒物
M調合原料
N中和剤
W (放射性セシウムで汚染された)廃棄物

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