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技術 陰イオン交換樹脂、その製造方法、燃料電池用電解質膜、電極触媒層形成用バインダー、電池電極触媒層および燃料電池

出願人 国立大学法人山梨大学タカハタプレシジョン株式会社
発明者 宮武健治三宅純平小野英明島田愛生横田尚樹吉村菜摘朝澤浩一郎西野英里子
出願日 2015年9月22日 (5年3ヶ月経過) 出願番号 2015-186152
公開日 2017年3月30日 (3年9ヶ月経過) 公開番号 2017-061583
状態 特許登録済
技術分野 燃料電池(本体) ポリオキシメチレン、炭素-炭素結合重合体 ポリエーテル 導電材料 燃料電池(システム) 無消耗性電極
主要キーワード プローブ間距離 水酸化物形 疎水ユニット 物理的性 アニオン導電性 ジハロゲン化ベンゼン 残存応力 水酸化物型
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (3)

課題

物理的性質(アニオン導電率)に優れる燃料電池用電解質膜電極触媒層形成用バインダーおよび電池電極触媒層を製造できる陰イオン交換樹脂およびその製造方法、その陰イオン交換樹脂から形成される燃料電池用電解質膜、電極触媒層形成用バインダーおよび電池電極触媒層、ならびにその燃料電池用電解質膜または電池電極触媒層を備える燃料電池を提供する。

解決手段

例えば、単数または複数の芳香環からなり、2つのハロゲン原子が結合した疎水性基形成用モノマーと、単数または複数の芳香環からなり、2つのハロゲン原子が結合しかつアミノアルキル基が導入されたアミノアルキル基含有モノマーとを反応させた後にアミノ基を四級化させることで得られ、疎水性基形成用モノマーの残基が形成する2価の疎水性基と、四級化されたアミノアルキル基含有モノマーの残基が形成する2価の親水性基とが直接結合を介して結合されている。

概要

背景

2価の飽和炭化水素基を介して互いに結合する複数の芳香環からなる2価の疎水性基と、単数の芳香環からなる、または、炭素−炭素結合直接結合)を介して互いに結合する複数の芳香環からなる2価の結合性基と、2価の飽和炭化水素基を介して互いに結合する複数の芳香環を有し、飽和炭化水素基に陰イオン交換基を有する芳香環が炭素−炭素結合を介して結合されている2価の親水性基とからなり、疎水性基および結合性基がエーテル結合を介して繰り返される疎水ユニットと、親水性基および結合性基がエーテル結合を介して繰り返される親水ユニットとを有し、疎水ユニットと親水ユニットとがエーテル結合を介して結合されている陰イオン交換樹脂が知られている(特許文献1)。

概要

物理的性質(アニオン導電率)に優れる燃料電池用電解質膜電極触媒層形成用バインダーおよび電池電極触媒層を製造できる陰イオン交換樹脂およびその製造方法、その陰イオン交換樹脂から形成される燃料電池用電解質膜、電極触媒層形成用バインダーおよび電池電極触媒層、ならびにその燃料電池用電解質膜または電池電極触媒層を備える燃料電池を提供する。例えば、単数または複数の芳香環からなり、2つのハロゲン原子が結合した疎水性基形成用モノマーと、単数または複数の芳香環からなり、2つのハロゲン原子が結合しかつアミノアルキル基が導入されたアミノアルキル基含有モノマーとを反応させた後にアミノ基を四級化させることで得られ、疎水性基形成用モノマーの残基が形成する2価の疎水性基と、四級化されたアミノアルキル基含有モノマーの残基が形成する2価の親水性基とが直接結合を介して結合されている。

目的

本発明は、物理的性質(アニオン導電率)に優れる燃料電池用電解質膜、電極触媒層形成用バインダーおよび電池電極触媒層を製造できる陰イオン交換樹脂およびその製造方法、その陰イオン交換樹脂から形成される燃料電池用電解質膜および電極触媒層形成用バインダー、その電極触媒層形成用バインダーから形成される電池電極触媒層、ならびにその燃料電池用電解質膜または電池電極触媒層を備える燃料電池を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

(A)単数芳香環、または、2価の炭化水素基、2価のケイ素含有基、2価の窒素含有基、2価のリン含有基、2価の酸素含有基、2価の硫黄含有基、もしくは直接結合を介して互いに結合する複数の芳香環からなり、その芳香環には2つのハロゲン原子擬ハロゲン化物またはボロン酸基が結合した疎水性基形成用モノマー、あるいは、2価の炭化水素基、2価のケイ素含有基、2価の窒素含有基、2価のリン含有基、2価の酸素含有基、2価の硫黄含有基、もしくは直接結合を介して互いに結合する複数の芳香環が、2価の炭化水素基、2価のケイ素含有基、2価の窒素含有基、2価のリン含有基、2価の酸素含有基、2価の硫黄含有基、もしくは直接結合を介して繰り返し結合し、両末端の芳香環には2つのハロゲン原子、擬ハロゲン化物またはボロン酸基が結合した疎水性基形成用オリゴマーを準備し、(B)単数の芳香環、または、2価の炭化水素基、2価のケイ素含有基、2価の窒素含有基、2価のリン含有基、2価の酸素含有基、2価の硫黄含有基、もしくは直接結合を介して互いに結合する複数の芳香環からなり、その芳香環には2つのハロゲン原子、擬ハロゲン化物またはボロン酸基が結合し、芳香環のうち少なくとも1つがアミノアルキル基を有するアミノメチル基含有モノマーを準備し、(C)前記疎水性基形成用モノマーまたは前記疎水性基形成用オリゴマーと前記アミノアルキル基含有モノマーとを反応させ、ポリマーを合成し、(D)前記ポリマー中の前記アミノ基を四級化させることにより得られ、前記疎水性基形成用モノマーまたは前記疎水性基形成用オリゴマーの残基が、2価の疎水性基を形成し、前記四級化させた前記アミノ基が、陰イオン交換基を形成し、前記四級化された前記アミノアルキル基含有モノマーの残基が、2価の親水性基を形成し、前記疎水性基と前記親水性基とが直接結合を介して結合されていることを特徴とする、陰イオン交換樹脂

請求項2

前記疎水性基が、下記式(2)で示される、ハロゲン原子、擬ハロゲン化物もしくはアルキル基置換されていてもよいビスフェノール残基、および/または、下記式(2’)で示される、ハロゲン原子、擬ハロゲン化物もしくはアルキル基で置換されていてもよいo−、m−もしくはp−フェニレン基を含むことを特徴とする、請求項1に記載の陰イオン交換樹脂。(式中、Rは、ハロゲン原子または擬ハロゲン化物で置換されていてもよい、炭化水素基、ケイ素含有基、窒素含有基、リン含有基、酸素含有基、硫黄含有基、または直接結合を示し、Alkは、互いに同一または相異なって、アルキル基を示し、Xは、互いに同一または相異なって、ハロゲン原子または擬ハロゲン化物を示し、p1、p2、q1、およびq2は、互いに同一または相異なって、0〜4の整数を示す。)(式中、Alkは、アルキル基を示し、Xは、ハロゲン原子または擬ハロゲン化物を示し、p1およびq1は、互いに同一または相異なって、0〜4の整数を示す。)

請求項3

前記親水性基が、下記式(3)で示される、前記陰イオン交換基を含む置換基で置換されているビスフェノールフルオレン残基、および/または、下記式(3’)で示される、前記陰イオン交換基を含む置換基で置換されているo−、m−もしくはp−フェニレン基であることを特徴とする、請求項1または2に記載の陰イオン交換樹脂。(式中、Rは、前記陰イオン交換基を含む置換基で置換されていてもよい、炭化水素基、ケイ素含有基、窒素含有基、リン含有基、酸素含有基、硫黄含有基、芳香族基、または直接結合を示し、Alkは、互いに同一または相異なって、アルキル基を示し、Xは、互いに同一または相異なって、ハロゲン原子または擬ハロゲン化物を示し、Ionは、互いに同一または相異なって、陰イオン交換基を含む置換基を示し、p1、p2、q1、およびq2は、互いに同一または相異なって、0〜4の整数を示し、r1、r2、およびr3は、互いに同一または相異なって、0〜4の整数を示すとともに、r1、r2、およびr3の少なくとも一つが、1以上を示す。)(式中、Alkは、アルキル基を示し、Xは、ハロゲン原子または擬ハロゲン化物を示し、Ionは、陰イオン交換基を含む置換基を示し、p1およびq1は、0〜4の整数を示し、r1は、1〜4の整数を示す。)

請求項4

請求項1ないし3のいずれか1項に記載の陰イオン交換樹脂を含むことを特徴とする、燃料電池用電解質膜

請求項5

請求項1ないし3のいずれか1項に記載の陰イオン交換樹脂を含むことを特徴とする、電極触媒層形成用バインダー

請求項6

請求項5に記載の電極触媒層形成用バインダーを含むことを特徴とする、電池電極触媒層

請求項7

請求項1ないし3のいずれか1項に記載の陰イオン交換樹脂を含む電解質膜と、前記電解質膜を挟んで対向配置され、含水素燃料が供給される燃料側電極、および、酸素または空気が供給される酸素側電極と、を備えたことを特徴とする、燃料電池

請求項8

前記含水素燃料が、水素アルコール、またはヒドラジン類であることを特徴とする、請求項7に記載の燃料電池。

請求項9

電解質膜と、前記電解質膜を挟んで対向配置され、含水素燃料が供給される燃料側電極、および、酸素または空気が供給される酸素側電極とを備え、前記燃料側電極および/または前記酸素側電極が、請求項4に記載の電池電極触媒層を含むことを特徴とする、燃料電池。

請求項10

前記含水素燃料が、水素、アルコール、またはヒドラジン類であることを特徴とする、請求項9に記載の燃料電池。

請求項11

(A)単数の芳香環、または、2価の炭化水素基、2価のケイ素含有基、2価の窒素含有基、2価のリン含有基、2価の酸素含有基、2価の硫黄含有基、もしくは直接結合を介して互いに結合する複数の芳香環からなり、その芳香環には2つのハロゲン原子、擬ハロゲン化物またはボロン酸基が結合した疎水性基形成用モノマー、あるいは、2価の炭化水素基、2価のケイ素含有基、2価の窒素含有基、2価のリン含有基、2価の酸素含有基、2価の硫黄含有基、もしくは直接結合を介して互いに結合する複数の芳香環が、2価の炭化水素基、2価のケイ素含有基、2価の窒素含有基、2価のリン含有基、2価の酸素含有基、2価の硫黄含有基、もしくは直接結合を介して繰り返し結合し、両末端の芳香環には2つのハロゲン原子、擬ハロゲン化物またはボロン酸基が結合した疎水性基形成用オリゴマーを準備する工程と、(B)単数の芳香環、または、2価の炭化水素基、2価のケイ素含有基、2価の窒素含有基、2価のリン含有基、2価の酸素含有基、2価の硫黄含有基、もしくは直接結合を介して互いに結合する複数の芳香環からなり、その芳香環には2つのハロゲン原子、擬ハロゲン化物またはボロン酸基が結合し、芳香環のうち少なくとも1つがアミノアルキル基を有するアミノアルキル基含有モノマーを準備する工程と、(C)前記疎水性基形成用モノマーあるいは前記疎水性基形成用オリゴマーと前記アミノアルキル基含有モノマーとを反応させ、ポリマーを合成する工程と、(D)前記ポリマー中の前記アミノ基を四級化させる工程とを備える陰イオン交換樹脂の製造方法であって、前記陰イオン交換樹脂において、前記疎水性基形成用モノマーあるいは前記疎水性基形成用オリゴマーの残基が、2価の疎水性基を形成し、前記四級化させた前記アミノ基が、陰イオン交換基を形成し、前記四級化された前記アミノアルキル基含有モノマーの残基が、2価の親水性基を形成し、前記疎水性基と前記親水性基とが直接結合を介して結合されていることを特徴とする、陰イオン交換樹脂の製造方法。

技術分野

背景技術

0002

2価の飽和炭化水素基を介して互いに結合する複数の芳香環からなる2価の疎水性基と、単数の芳香環からなる、または、炭素−炭素結合直接結合)を介して互いに結合する複数の芳香環からなる2価の結合性基と、2価の飽和炭化水素基を介して互いに結合する複数の芳香環を有し、飽和炭化水素基に陰イオン交換基を有する芳香環が炭素−炭素結合を介して結合されている2価の親水性基とからなり、疎水性基および結合性基がエーテル結合を介して繰り返される疎水ユニットと、親水性基および結合性基がエーテル結合を介して繰り返される親水ユニットとを有し、疎水ユニットと親水ユニットとがエーテル結合を介して結合されている陰イオン交換樹脂が知られている(特許文献1)。

先行技術

0003

特開2013−47309号公報

発明が解決しようとする課題

0004

しかし、特許文献1に記載された陰イオン交換樹脂には、物理的性質(アニオン導電率)が十分ではないという課題が存在した。特許文献1に記載の陰イオン交換樹脂の製造方法では、陰イオン交換樹脂前駆体ポリマーを製造した後に陰イオン交換基を導入するため、陰イオン交換基を導入しない部位(疎水部)の構造が、反応性の観点から限定されるため、高物性が期待できる構造を選択できない場合が存在した。

0005

そこで、本発明は、物理的性質(アニオン導電率)に優れる燃料電池用電解質膜、電極触媒層形成用バインダーおよび電池電極触媒層を製造できる陰イオン交換樹脂およびその製造方法、その陰イオン交換樹脂から形成される燃料電池用電解質膜および電極触媒層形成用バインダー、その電極触媒層形成用バインダーから形成される電池電極触媒層、ならびにその燃料電池用電解質膜または電池電極触媒層を備える燃料電池を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

前記課題を解決するために、本発明の陰イオン交換樹脂は、
(A)単数の芳香環、または、2価の炭化水素基、2価のケイ素含有基、2価の窒素含有基、2価のリン含有基、2価の酸素含有基、2価の硫黄含有基、もしくは直接結合を介して互いに結合する複数の芳香環からなり、その芳香環には2つのハロゲン原子擬ハロゲン化物またはボロン酸基が結合した疎水性基形成用モノマー、あるいは、2価の炭化水素基、2価のケイ素含有基、2価の窒素含有基、2価のリン含有基、2価の酸素含有基、2価の硫黄含有基、もしくは直接結合を介して互いに結合する複数の芳香環が、2価の炭化水素基、2価のケイ素含有基、2価の窒素含有基、2価のリン含有基、2価の酸素含有基、2価の硫黄含有基、もしくは直接結合を介して繰り返し結合し、両末端の芳香環には2つのハロゲン原子、擬ハロゲン化物またはボロン酸基が結合した疎水性基形成用オリゴマーを準備し、
(B)単数の芳香環、または、2価の炭化水素基、2価のケイ素含有基、2価の窒素含有基、2価のリン含有基、2価の酸素含有基、2価の硫黄含有基、もしくは直接結合を介して互いに結合する複数の芳香環からなり、その芳香環には2つのハロゲン原子、擬ハロゲン化物またはボロン酸基が結合し、芳香環のうち少なくとも1つがアミノアルキル基を有するアミノアルキル基含有モノマーを準備し、
(C)前記疎水性基形成用モノマーまたは前記疎水性基形成用オリゴマーと前記アミノアルキル基含有モノマーとを反応させ、ポリマーを合成し、
(D)前記ポリマー中の前記アミノ基を四級化させる
ことにより得られ、
前記疎水性基形成用モノマーまたは前記疎水性基形成用オリゴマーの残基が、2価の疎水性基を形成し、
前記四級化させた前記アミノ基が、陰イオン交換基を形成し、
前記四級化された前記アミノアルキル基含有モノマーの残基が、2価の親水性基を形成し、
前記疎水性基と前記親水性基とが直接結合を介して結合されていることを特徴とする。

0007

本発明の陰イオン交換樹脂では、前記疎水性基が、
下記式(2)で示される、ハロゲン原子、擬ハロゲン化物もしくはアルキル基置換されていてもよいビスフェノール残基、および/または、
下記式(2’)で示される、ハロゲン原子、擬ハロゲン化物もしくはアルキル基で置換されていてもよいo−、m−もしくはp−フェニレン基
を含むことが好適である。

0008

(式中、Rは、ハロゲン原子または擬ハロゲン化物で置換されていてもよい、炭化水素基、ケイ素含有基、窒素含有基、リン含有基、酸素含有基、硫黄含有基、芳香族基、または直接結合を示し、Alkは、互いに同一または相異なって、アルキル基を示し、Xは、互いに同一または相異なって、ハロゲン原子または擬ハロゲン化物を示し、p1、p2、q1、およびq2は、互いに同一または相異なって、0〜4の整数を示す。)

0009

(式中、Alkは、アルキル基を示し、Xは、ハロゲン原子または擬ハロゲン化物を示し、p1、およびq1は、互いに同一または相異なって、0〜4の整数を示す。)

0010

本発明の陰イオン交換樹脂では、前記親水性基が、
下記式(3)で示される、前記陰イオン交換基を含む置換基で置換されている、アルキル基で置換されていてもよいビスフェノール残基、および/または、
下記式(3’)で示される、前記陰イオン交換基を含む置換基で置換されているo−、m−もしくはp−フェニレン基
を含むことが好適である。

0011

(式中、Rは、前記陰イオン交換基を含む置換基で置換されていてもよい、炭化水素基、ケイ素含有基、窒素含有基、リン含有基、酸素含有基、硫黄含有基、芳香族基、または直接結合を示し、Alkは、互いに同一または相異なって、アルキル基を示し、Xは、互いに同一または相異なって、ハロゲン原子または擬ハロゲン化物を示し、Ionは、互いに同一または相異なって、陰イオン交換基を含む置換基を示し、p1、p2、q1、およびq2は、互いに同一または相異なって、0〜4の整数を示し、r1、r2、およびr3は、互いに同一または相異なって、0〜4の整数を示すとともに、r1、r2、およびr3の少なくとも一つが、1以上を示す。)

0012

(式中、Alkは、アルキル基を示し、Xは、ハロゲン原子または擬ハロゲン化物を示し、Ionは、陰イオン交換基を含む置換基を示し、p1およびq1は、0〜4の整数を示し、r1は、1〜4の整数を示す。)

0013

前記課題を解決するために、本発明の燃料電池用電解質膜は、上記の陰イオン交換樹脂を含むことを特徴とする。

0014

前記課題を解決するために、本発明の電極触媒層形成用バインダーは、上記の陰イオン交換樹脂を含むことを特徴とする。

0015

前記課題を解決するために、本発明の電池電極触媒層は、上記の電極触媒層形成用バインダーを含むことを特徴とする。

0016

前記課題を解決するために、本発明の燃料電池は、
上記の陰イオン交換樹脂を含む電解質膜と、
前記電解質膜を挟んで対向配置され、含水素燃料が供給される燃料側電極、および、酸素または空気が供給される酸素側電極と、
を備えたことを特徴とする。

0017

本発明の燃料電池では、前記含水素燃料が、水素アルコール、またはヒドラジン類であることが好適である。

0018

前記課題を解決するために、本発明の陰イオン交換樹脂の製造方法は、
(A)単数の芳香環、または、2価の炭化水素基、2価のケイ素含有基、2価の窒素含有基、2価のリン含有基、2価の酸素含有基、2価の硫黄含有基、もしくは直接結合を介して互いに結合する複数の芳香環からなり、その芳香環には2つのハロゲン原子、擬ハロゲン化物またはボロン酸基が結合した疎水性基形成用モノマー、あるいは、2価の炭化水素基、2価のケイ素含有基、2価の窒素含有基、2価のリン含有基、2価の酸素含有基、2価の硫黄含有基、もしくは直接結合を介して互いに結合する複数の芳香環が、2価の炭化水素基、2価のケイ素含有基、2価の窒素含有基、2価のリン含有基、2価の酸素含有基、2価の硫黄含有基、もしくは直接結合を介して繰り返し結合し、両末端の芳香環には2つのハロゲン原子、擬ハロゲン化物またはボロン酸基が結合した疎水性基形成用オリゴマーを準備する工程と、
(B)単数の芳香環、または、2価の炭化水素基、2価のケイ素含有基、2価の窒素含有基、2価のリン含有基、2価の酸素含有基、2価の硫黄含有基、もしくは直接結合を介して互いに結合する複数の芳香環からなり、その芳香環には2つのハロゲン原子、擬ハロゲン化物またはボロン酸基が結合し、芳香環のうち少なくとも1つがアミノアルキル基を有するアミノアルキル基含有モノマーを準備する工程と、
(C)前記疎水性基形成用モノマーあるいは前記疎水性基形成用オリゴマーと前記アミノアルキル基含有モノマーとを反応させ、ポリマーを合成する工程と、
(D)前記ポリマー中の前記アミノ基を四級化させる工程と
を備える陰イオン交換樹脂の製造方法であって、
前記陰イオン交換樹脂において、
前記疎水性基形成用モノマーあるいは前記疎水性基形成用オリゴマーの残基が、2価の疎水性基を形成し、
前記四級化させた前記アミノ基が、陰イオン交換基を形成し、
前記四級化された前記アミノアルキル基含有モノマーの残基が、2価の親水性基を形成し、
前記疎水性基と前記親水性基とが直接結合を介して結合されていることを特徴とする。

発明の効果

0019

本発明によれば、イオン交換基を含有しない疎水部構造選択幅が大きく広がる。これにより、疎水部構造は、反応活性高低に左右されず、物理的性質(導電率)や化学的定性を高める構造を選択することができる。また、上記の製造方法によれば、ポリマー化より前にイオン交換基前駆基を導入することができるため、導入位置および導入量の制御を容易にすることができる。これにより、物理的性質(アニオン導電率)に優れる燃料電池用電解質膜、電極触媒層形成用バインダーおよび電池電極触媒層を製造できる陰イオン交換樹脂およびその製造方法、その陰イオン交換樹脂から形成される燃料電池用電解質膜および電極触媒層形成用バインダー、その電極触媒層形成用バインダーから形成される電池電極触媒層、ならびにその燃料電池用電解質膜または電池電極触媒層を備える燃料電池を提供できる。

図面の簡単な説明

0020

本発明の燃料電池の一実施形態を示す概略構成図である。
実施例および比較例で得た陰イオン交換樹脂の水酸化物イオン導電率を測定した際のデータである。

0021

本発明の陰イオン交換樹脂は、2価の疎水性基と、2価の親水性基とからなる。

0022

本発明の陰イオン交換樹脂において、2価の疎水性基は、単数の芳香環からなる、または、2価の炭化水素基、2価のケイ素含有基、2価の窒素含有基、2価のリン含有基、2価の酸素含有基、2価の硫黄含有基、もしくは直接結合を介して互いに結合する複数(2つ以上、好ましくは、2つ)の芳香環からなり、その芳香環には2つのハロゲン原子、擬ハロゲン化物またはボロン酸基が結合した疎水性基形成用モノマーの残基により形成される。あるいは、2価の炭化水素基、2価のケイ素含有基、2価の窒素含有基、2価のリン含有基、2価の酸素含有基、2価の硫黄含有基、もしくは直接結合を介して互いに結合する複数の芳香環が、2価の炭化水素基、2価のケイ素含有基、2価の窒素含有基、2価のリン含有基、2価の酸素含有基、2価の硫黄含有基、もしくは直接結合を介して繰り返し結合し、両末端の芳香環には2つのハロゲン原子、擬ハロゲン化物またはボロン酸基が結合した疎水性基形成用オリゴマーの残基により形成される。

0023

芳香環としては、例えば、ベンゼン環ナフタレン環インデン環、アズレン環フルオレン環アントラセン環フェナントレン環などの、炭素数6〜14の単環または多環芳香族炭化水素、および、アゾールオキソール、チオフェンオキサゾールチアゾールピリジンなどの、複素環式化合物が挙げられる。

0024

芳香環として、好ましくは、炭素数6〜14の単環芳香族炭化水素が挙げられ、より好ましくは、ベンゼン環が挙げられる。

0025

また、芳香環は、必要により、ハロゲン原子、アルキル基、擬ハロゲン化物、ボロン酸基などの置換基に置換されていてもよい。擬ハロゲン化物としては、トリフルオロメチル基、−CN、−NC、−OCN、−NCO、−ONC、−SCN、−NCS、−SeCN、−NCSe、−TeCN、−NCTe、−N3が挙げられる。

0026

なお、芳香環がハロゲン原子、アルキル基、擬ハロゲン化物、ボロン酸基などの置換基に置換される場合において、ハロゲン原子、アルキル基、擬ハロゲン化物、ボロン酸基などの置換基の置換数および置換位置は、目的および用途に応じて、適宜設定される。

0027

ただし、疎水性基形成用モノマーまたは疎水性基形成用オリゴマーは、その芳香環に少なくとも2つのハロゲン原子、擬ハロゲン化物またはボロン酸基が結合している。その2つのハロゲン原子、擬ハロゲン化物またはボロン酸基の結合位置に関しては、単数の芳香環からなる疎水性基形成用モノマーの場合は当該芳香環であり、2つの芳香環を有する疎水性基形成用モノマーの場合は各々の芳香環であり、3つ以上の芳香環を有する疎水性基形成用モノマーまたは疎水性基形成用オリゴマーの場合は両末端の芳香環である。

0028

なお、疎水性基形成用モノマーまたは疎水性基形成用オリゴマーから、芳香環に結合した2つのハロゲン原子、擬ハロゲン化物またはボロン酸基を除いた残基が、2価の疎水性基を形成する。

0029

ハロゲン原子に置換された芳香環として、より具体的には、例えば、1〜4つのハロゲン原子で置換されたベンゼン環(例えば、1〜4つのフッ素で置換されたベンゼン環、1〜4つの塩素で置換されたベンゼン環、1〜4つの臭素で置換されたベンゼン環、1〜4つのヨウ素で置換されたベンゼン環など、1〜4のハロゲン原子は、全て同一であっても、相異なっていてもよい)などが挙げられる。

0030

2価の炭化水素基としては、例えば、メチレン(−CH2−)、エチレンプロピレンイソプロピレン(−C(CH3)2−)、ブチレンイソブチレン、sec−ブチレン、ペンチレンペンテン)、イソペンチレン、sec−ペンチレン、ヘキシレンヘキサメチレン)、3−メチルペンテンヘプチレンオクチレン、2−エチルヘキシレン、ノニレン、デシレン、イソデシレン、ドデシレン、テトラデシレン、ヘキサデシレン、オクタデシレンなどの、炭素数1〜20の2価の飽和炭化水素基が挙げられる。

0031

2価の炭化水素基として、好ましくは、炭素数1〜3の2価の飽和炭化水素基、具体的には、メチレン(−CH2−)、エチレン、プロピレン、イソプロピレン(−C(CH3)2−)が挙げられ、より好ましくは、メチレン(−CH2−)、イソプロピレン(−C(CH3)2−)が挙げられ、とりわけ好ましくは、イソプロピレン(−C(CH3)2−)が挙げられる。

0032

2価の炭化水素基は、前記した芳香環における、1価の残基で置換されていても良い。

0033

このような疎水性基として、好ましくは、下記式(2)で示される、ハロゲン原子、擬ハロゲン化物、またはアルキル基で置換されていてもよいビフェニレン基、下記式(2’)で示される、ハロゲン原子、擬ハロゲン化物、またはアルキル基で置換されていてもよいo−、m−またはp−フェニレン基が挙げられる。

0034

(式中、Rは、ハロゲン原子または擬ハロゲン化物で置換されていてもよい、炭化水素基、ケイ素含有基、窒素含有基、リン含有基、酸素含有基、硫黄含有基、芳香族基、または直接結合を示し、Alkは、互いに同一または相異なって、アルキル基を示し、Xは、互いに同一または相異なって、ハロゲン原子または擬ハロゲン化物を示し、p1、p2、q1、およびq2は、互いに同一または相異なって、0〜4の整数を示す。)

0035

(式中、Alkは、アルキル基を示し、Xは、ハロゲン原子または擬ハロゲン化物を示し、p1およびq1は、互いに同一または相異なって、0〜4の整数を示す。)

0036

上記式(2)において、Rは、炭化水素基、ケイ素含有基、窒素含有基、リン含有基、酸素含有基、硫黄含有基、芳香族基、または直接結合を示す。芳香族基としては、例えば、前記した芳香環における、2価の残基が挙げられる。好ましくは、m−フェニレン基およびフルオレニル基が挙げられる。

0037

上記式(2)において、Alkは、互いに同一または相異なって、アルキル基を示す。アルキル基としては、メチル基エチル基プロピル基、i−プロピル基、ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等の炭素数1〜20のアルキル基;シクロプロピル基シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基シクロヘプチル基、シクロオクチル基等の炭素数1〜20のシクロアルキル基が挙げられる。

0038

上記式(2)において、Xは、互いに同一または相異なって、上記したハロゲン原子または擬ハロゲン化物を示す。

0039

上記式(2)において、p1およびp2は、互いに同一または相異なって、0〜4の整数を示し、化学的安定性の観点から、好ましくは、p1およびp2の少なくとも一方が1〜4を示し、とりわけ好ましくは、p1およびp2がともに4を示す。上記式(2)において、q1およびq2は、互いに同一または相異なって、0〜4の整数を示す。

0040

上記式(2’)において、Xは、上記したハロゲン原子または擬ハロゲン化物を示し、また、p1は、0〜4の整数を示し、好ましくは、4を示す。擬ハロゲン化物としては、上記した擬ハロゲン化物が挙げられる。

0041

上記式(2’)において、Alkは、上記したアルキル基を示し、q1は、0〜4の整数を示す。

0042

このような疎水性基として、とりわけ好ましくは、下記式(4)、下記式(4’)、下記式(4’’)で示されるものが挙げられる。

0043

0044

0045

0046

疎水性基には、下記式(1)で表される2価の結合性基を導入することができる。

0047

(式中、Z1〜Z9は、互いに同一または相異なって、炭素原子またはケイ素原子を示し、R’1〜R’10は、互いに同一または相異なって、ケイ素含有基、窒素含有基、リン含有基、酸素含有基、硫黄含有基、または直接結合を示し、X1〜X18は、互いに同一または相異なって、ハロゲン原子、擬ハロゲン化物、または水素原子を示し、aは、1以上の整数を示し、b、c、d、e、f、g、hおよびiは、互いに同一または相異なって、0以上の整数を示す。)

0048

上記式(1)において、Z1〜Z9は、互いに同一または相異なって、炭素原子またはケイ素原子を示し、好ましくは炭素原子を示す。

0049

上記式(1)において、R’1〜R’10は、互いに同一または相異なって、ケイ素含有基、窒素含有基、リン含有基、酸素含有基、硫黄含有基、または直接結合を示し、好ましくは直接結合を示す。

0050

上記式(1)において、X1〜X18は、互いに同一または相異なって、上記したハロゲン原子もしくは擬ハロゲン化物、または水素原子を示し、好ましくはハロゲン原子または水素原子を示し、より好ましくはフッ素原子を示す。

0051

上記式(1)において、aは、1以上の整数を示し、好ましくは1〜20の整数を示し、より好ましくは4〜8の整数を示す。

0052

上記式(1)において、b、c、d、e、f、g、hおよびiは、互いに同一または相異なって、0以上の整数を示し、好ましくは0〜10の整数を示し、より好ましくは0〜3の整数を示し、さらに好ましくは0または1を示す。

0053

このような2価の結合性基として、好ましくは、以下の構造を有するものが挙げられる。

0054

0055

上記式において、aは1以上の整数を示し、好ましくは1〜20の整数を示し、より好ましくは2〜6の整数を示す。

0056

上記式において、kは1以上の整数を示し、好ましくは1〜20の整数を示し、より好ましくは1〜3の整数を示し、さらに好ましくは1を示す。

0057

R’は、互いに同一または相異なって、ケイ素含有基、窒素含有基、リン含有基、酸素含有基、硫黄含有基、または直接結合を示し、好ましくは直接結合を示す。

0058

2価の結合性基を導入する位置については、適宜選択することができるが、例えば、上記した式(2)のRとして導入することができる。

0059

このような疎水性基として、好ましくは、下記式(2’’)、下記式(2’’’)で示されるものが挙げられる。

0060

(式中、Alkは、互いに同一または相異なって、アルキル基を示し、Xは、互いに同一または相異なって、ハロゲン原子または擬ハロゲン化物を示し、p1、p2、q1、およびq2は、互いに同一または相異なって、0〜4の整数を示し、Z1〜Z9は、互いに同一または相異なって、炭素原子またはケイ素原子を示し、R’1〜R’10は、互いに同一または相異なって、ケイ素含有基、窒素含有基、リン含有基、酸素含有基、硫黄含有基、または直接結合を示し、X1〜X18は、互いに同一または相異なって、ハロゲン原子、擬ハロゲン化物、または水素原子を示し、aは、1以上の整数を示し、b、c、d、e、f、g、hおよびiは、互いに同一または相異なって、0以上の整数を示す。)

0061

(式中、Alkは、アルキル基を示し、Xは、ハロゲン原子または擬ハロゲン化物を示し、p1、およびq1は、0〜4の整数を示し、Z1〜Z9は、互いに同一または相異なって、炭素原子またはケイ素原子を示し、R’1〜R’10は、互いに同一または相異なって、ケイ素含有基、窒素含有基、リン含有基、酸素含有基、硫黄含有基、または直接結合を示し、X1〜X18は、互いに同一または相異なって、ハロゲン原子、擬ハロゲン化物、または水素原子を示し、aは、1以上の整数を示し、b、c、d、e、f、g、hおよびiは、互いに同一または相異なって、0以上の整数を示す。)

0062

このような疎水性基として、とりわけ好ましくは、下記式(5)、下記式(5’)、下記式(5’’)、下記式(5’’’)で示されるものが挙げられる。

0063

0064

0065

0066

0067

疎水性基として、その他にも、以下の構造を有するものが挙げられる。

0068

0069

本発明の陰イオン交換樹脂において、2価の親水性基は、単数の芳香環からなる、または、2価の炭化水素基、2価のケイ素含有基、2価の窒素含有基、2価のリン含有基、2価の酸素含有基、2価の硫黄含有基、もしくは直接結合を介して互いに結合する複数の芳香環からなり、その芳香環には2つのハロゲン原子、擬ハロゲン化物またはボロン酸基が結合した親水性基形成用モノマーにアミノアルキル基(好ましくは三級アミノアキル基)を導入し、得られたアミノアルキル基含有モノマーのアミノ基(好ましくは三級アミノ基)を四級化させたものの残基により形成される。

0070

芳香環としては、例えば、上記した芳香環が挙げられ、好ましくは、ベンゼン環が挙げられる。

0071

2価の炭化水素基としては、上記した2価の炭化水素基が挙げられる。

0072

また、2価の炭化水素基に結合する芳香環の数は、1つまたは2つであって、好ましくは、2つである。

0073

ここで、アミノアルキル基含有モノマーは、その芳香環に少なくとも2つのハロゲン原子、擬ハロゲン化物またはボロン酸基が結合している。その2つのハロゲン原子、擬ハロゲン化物またはボロン酸基の結合位置に関しては、単数の芳香環からなるアミノアルキル基含有モノマーの場合は当該芳香環であり、2つの芳香環を有するアミノアルキル基含有モノマーの場合は各々の芳香環である。

0074

なお、アミノアルキル基含有モノマーから、芳香環に結合した2つのハロゲン原子、擬ハロゲン化物またはボロン酸基を除いた残基が、2価の親水性基を形成する。

0075

なお、2価の炭化水素基に対して、さらに1つの芳香環が結合する場合には、その炭化水素基は、3価になり、また、さらに2つの芳香環が結合する場合には、その炭化水素基は、4価(炭素数が1の場合には、炭素原子)になる。

0076

また、2価の炭化水素基に対して2つの芳香環が結合する場合には、それら芳香環は、例えば、直接結合を介して結合していてもよい。

0077

陰イオン交換基は、親水性基において主鎖または側鎖に導入され、アミノアルキル基含有モノマーに導入されたアミノアルキル基のアミノ基を四級化させた四級アンモニウム基である。

0078

陰イオン交換基として、好ましくは、−CH2N+(CH3)3OH−が挙げられるが、その他にも、以下の構造を有するものが挙げられる。なお、以下の構造式において、*は置換基を含む芳香環に結合する部分(アミノアルキル基のアルキル基部分)を示し、陰イオン(OH−)は省略している。

0079

(図中、Alk、Alk’、Alk’’は、上記したアルキル基を示し、iPrはイソプロピル基を示す。)

0080

このような陰イオン交換基を有する芳香環としては、上記した芳香環が挙げられ、好ましくは、ベンゼン環が挙げられる。

0081

親水性基が複数の芳香環を有する場合には、陰イオン交換基を含む置換基は、それら芳香環の少なくとも1つに置換されていればよく、複数の芳香環に置換されていてもよく、全ての芳香環に置換されていてもよい。また、2価の炭化水素基に対して2つの芳香環が結合する場合には、陰イオン交換基を含む置換基は、それら芳香環の少なくとも1つに置換されていればよく、例えば、側鎖の芳香環の一方に置換されていてもよく、その両方に置換されていてもよい。また、陰イオン交換基を含む置換基は、1つの芳香環に複数個置換されていてもよい。

0082

このような親水性基として、好ましくは、下記式(3)で示される、前記陰イオン交換基を含む置換基で置換されているビスフェノール残基、下記式(3’)で示される、前記陰イオン交換基を含む置換基で置換されているo−、m−またはp−フェニレン基が挙げられる。

0083

(式中、Rは、前記陰イオン交換基を含む置換基で置換されていてもよい、炭化水素基、ケイ素含有基、窒素含有基、リン含有基、酸素含有基、硫黄含有基、芳香族基、または直接結合を示し、Alkは、互いに同一または相異なって、アルキル基を示し、Xは、互いに同一または相異なって、ハロゲン原子または擬ハロゲン化物を示し、Ionは、互いに同一または相異なって、陰イオン交換基を含む置換基を示し、p1、p2、q1、およびq2は、互いに同一または相異なって、0〜4の整数を示し、r1、r2、およびr3は、互いに同一または相異なって、0〜4の整数を示すとともに、r1、r2、およびr3の少なくとも一つが、1以上を示す。)

0084

(式中、Alkは、アルキル基を示し、Xは、ハロゲン原子または擬ハロゲン化物を示し、Ionは、陰イオン交換基を含む置換基を示し、p1およびq1は、0〜4の整数を示し、r1は、1〜4の整数を示す。)

0085

上記式(3)中、Ionは、互いに同一または相異なって、上記した陰イオン交換基を含む置換基を示し、好ましくは、上記した四級アンモニウム基を示す。

0086

上記式(3)中、r1、r2、およびr3は、互いに同一または相異なって、0〜4の整数を示すとともに、r1、r2、およびr3の少なくとも一つが、1以上を示す。

0087

なお、上記式(3)において、r1、r2、および/またはr3が、1〜3の範囲である場合には、陰イオン交換基を含む置換基の置換位置は、目的および用途に応じて、適宜設定される。

0088

上記式(3’)中、Ionは、上記した陰イオン交換基を含む置換基を示し、好ましくは、上記した四級アンモニウム基を示す。

0089

上記式(3’)中、sは、1〜4の整数を示す。なお、陰イオン交換基を含む置換基の置換位置は、目的および用途に応じて、適宜設定される。

0090

親水性基には、上記した式(1)で表される2価の結合性基を導入することができる。2価の結合性基を導入する位置については、適宜選択することができるが、例えば、上記した式(3)のRとして導入することができる。

0091

このような親水性基として、好ましくは、下記式(3’’)で示される、前記陰イオン交換基を含む置換基で置換されているビスフェノール残基、下記式(3’’’)で示される、前記陰イオン交換基を含む置換基で置換されているo−、m−またはp−フェニレン基が挙げられる。

0092

(式中、Alkは、互いに同一または相異なって、アルキル基を示し、Xは、互いに同一または相異なって、ハロゲン原子または擬ハロゲン化物を示し、Ionは、互いに同一または相異なって、陰イオン交換基を含む置換基を示し、p1、p2、q1、およびq2は、互いに同一または相異なって、0〜4の整数を示し、r1およびr2は、互いに同一または相異なって、0〜4の整数を示すとともに、r1およびr2の少なくとも一つが、1以上を示し、Z1〜Z9は、互いに同一または相異なって、炭素原子またはケイ素原子を示し、R’1〜R’10は、互いに同一または相異なって、ケイ素含有基、窒素含有基、リン含有基、酸素含有基、硫黄含有基、または直接結合を示し、X1〜X18は、互いに同一または相異なって、ハロゲン原子、擬ハロゲン化物、または水素原子を示し、aは、1以上の整数を示し、b、c、d、e、f、g、hおよびiは、互いに同一または相異なって、0以上の整数を示す。)

0093

(式中、Alkは、アルキル基を示し、Xは、ハロゲン原子または擬ハロゲン化物を示し、Ionは、陰イオン交換基を含む置換基を示し、p1、およびq1は、0〜4の整数を示し、r1は、1〜4の整数を示し、Z1〜Z9は、互いに同一または相異なって、炭素原子またはケイ素原子を示し、R’1〜R’10は、互いに同一または相異なって、ケイ素含有基、窒素含有基、リン含有基、酸素含有基、硫黄含有基、または直接結合を示し、X1〜X18は、互いに同一または相異なって、ハロゲン原子、擬ハロゲン化物、または水素原子を示し、aは、1以上の整数を示し、b、c、d、e、f、g、hおよびiは、互いに同一または相異なって、0以上の整数を示す。)

0094

上記式(3’’)中、Ionは、互いに同一または相異なって、上記した陰イオン交換基を含む置換基を示し、好ましくは、上記した四級アンモニウム基を示す。

0095

上記式(3’’)中、r1およびr2は、互いに同一または相異なって、0〜4の整数を示すとともに、r1およびr2の少なくとも一つが、1以上を示す。

0096

なお、上記式(3’’)において、r1および/またはr2が、1〜3の範囲である場合には、陰イオン交換基を含む置換基の置換位置は、目的および用途に応じて、適宜設定される。

0097

上記式(3’’’)中、Ionは、上記した陰イオン交換基を含む置換基を示し、好ましくは、上記した四級アンモニウム基を示す。

0098

上記式(3’’’)中、r1は、1〜4の整数を示す。なお、陰イオン交換基を含む置換基の置換位置は、目的および用途に応じて、適宜設定される。

0099

親水性基として、その他にも、以下の構造を有するものが挙げられる。

0100

(式中、Ionは、陰イオン交換基を含む置換基または水素原子を示し、少なくとも1つは陰イオン交換基を含む置換基である。また、1つのベンゼン環構造に複数のIonが結合していてもよい。)

0101

このような親水性基として、とりわけ好ましくは、下記式(6)、(6’)、(6’’)で示されるものが挙げられる。

0102

(式中、Ion’は、陰イオン交換基を含む置換基を示す。)

0103

(式中、Ion’は、陰イオン交換基を含む置換基を示す。)

0104

(式中、Ion’およびIon’’は、陰イオン交換基を含む置換基を示す。)

0105

また、このような疎水性基は、例えば、下記式(7)、下記式(7’)、下記式(7’’)、下記式(7’’’)、下記式(7’’’’)、あるいは、下記式(7’’’’’)で示される。

0106

(式中、R1、R2、R3、R4、およびR5は、ハロゲン原子または擬ハロゲン化物で置換されていてもよい、炭化水素基、ケイ素含有基、窒素含有基、リン含有基、酸素含有基、硫黄含有基、または直接結合を示し、Xは、互いに同一または相異なって、ハロゲン基または擬ハロゲン基を示し、Alkは、互いに同一または相異なって、アルキル基を示し、p1、p2、p3、p4、p5、p6、q1、q2、q3、q4、q5、およびq6は、互いに同一または相異なって、0〜4の整数を示し、qは、0〜200となる数値を示す。)

0107

(式中、R1、R2、R3、R4、R5、およびR6は、ハロゲン原子または擬ハロゲン化物で置換されていてもよい、炭化水素基、ケイ素含有基、窒素含有基、リン含有基、酸素含有基、硫黄含有基、または直接結合を示し、Xは、互いに同一または相異なって、ハロゲン基または擬ハロゲン基を示し、Alkは、互いに同一または相異なって、アルキル基を示し、p1、p2、p3、p4、p5、p6、p7、q1、q2、q3、q4、p5、p6、およびq7は、互いに同一または相異なって、0〜4の整数を示し、qは、0〜200となる数値を示す。)

0108

(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、およびR7は、ハロゲン原子または擬ハロゲン化物で置換されていてもよい、炭化水素基、ケイ素含有基、窒素含有基、リン含有基、酸素含有基、硫黄含有基、または直接結合を示し、Xは、互いに同一または相異なって、ハロゲン基または擬ハロゲン基を示し、Alkは、互いに同一または相異なって、アルキル基を示し、p1、p2、p3、p4、p5、p6、p7、p8、q1、q2、q3、q4、q5、q6、q7、およびq8は、互いに同一または相異なって、0〜4の整数を示し、qは、0〜200となる数値を示す。)

0109

(式中、R1、R2、R3、およびR4は、ハロゲン原子または擬ハロゲン化物で置換されていてもよい、炭化水素基、ケイ素含有基、窒素含有基、リン含有基、酸素含有基、硫黄含有基、または直接結合を示し、Xは、互いに同一または相異なって、ハロゲン基または擬ハロゲン基を示し、Alkは、互いに同一または相異なって、アルキル基を示し、p1、p2、p3、p4、q1、q2、q3、およびq4は、互いに同一または相異なって、0〜4の整数を示し、Z1〜Z9は、互いに同一または相異なって、炭素原子またはケイ素原子を示し、R’1〜R’10は、互いに同一または相異なって、ケイ素含有基、窒素含有基、リン含有基、酸素含有基、硫黄含有基、または直接結合を示し、X1〜X18は、互いに同一または相異なって、ハロゲン原子、擬ハロゲン化物、または水素原子を示し、aは、1以上の整数を示し、b、c、d、e、f、g、hおよびiは、互いに同一または相異なって、0以上の整数を示し、qは、0〜200となる数値を示す。)

0110

(式中、R1、R2、R3、R4、およびR5は、ハロゲン原子または擬ハロゲン化物で置換されていてもよい、炭化水素基、ケイ素含有基、窒素含有基、リン含有基、酸素含有基、硫黄含有基、または直接結合を示し、Xは、互いに同一または相異なって、ハロゲン基または擬ハロゲン基を示し、Alkは、互いに同一または相異なって、アルキル基を示し、p1、p2、p3、p4、p5、q1、q2、q3、q4、およびq5は、互いに同一または相異なって、0〜4の整数を示し、Z1〜Z9は、互いに同一または相異なって、炭素原子またはケイ素原子を示し、R’1〜R’10は、互いに同一または相異なって、ケイ素含有基、窒素含有基、リン含有基、酸素含有基、硫黄含有基、または直接結合を示し、X1〜X18は、互いに同一または相異なって、ハロゲン原子、擬ハロゲン化物、または水素原子を示し、aは、1以上の整数を示し、b、c、d、e、f、g、hおよびiは、互いに同一または相異なって、0以上の整数を示し、qは、0〜200となる数値を示す。)

0111

(式中、R1、R2、R3、R4、R5、およびR6は、ハロゲン原子または擬ハロゲン化物で置換されていてもよい、炭化水素基、ケイ素含有基、窒素含有基、リン含有基、酸素含有基、硫黄含有基、または直接結合を示し、Xは、互いに同一または相異なって、ハロゲン基または擬ハロゲン基を示し、Alkは、互いに同一または相異なって、アルキル基を示し、p1、p2、p3、p4、p5、p6、q1、q2、q3、q4、q5、およびq6は、互いに同一または相異なって、0〜4の整数を示し、Z1〜Z9は、互いに同一または相異なって、炭素原子またはケイ素原子を示し、R’1〜R’10は、互いに同一または相異なって、ケイ素含有基、窒素含有基、リン含有基、酸素含有基、硫黄含有基、または直接結合を示し、X1〜X18は、互いに同一または相異なって、ハロゲン原子、擬ハロゲン化物、または水素原子を示し、aは、1以上の整数を示し、b、c、d、e、f、g、hおよびiは、互いに同一または相異なって、0以上の整数を示し、qは、0〜200となる数値を示す。)

0112

このような疎水性基は、例えば、下記式(8)、下記式(8’)、下記式(8’’)、下記式(8’’’)、下記式(8’’’’)、または下記式(8’’’’’)で示される。

0113

(式中、qは、0〜200となる数値を示す。)

0114

(式中、qは、0〜200となる数値を示す。)

0115

(式中、qは、0〜200となる数値を示す。)

0116

(式中、qは、0〜200となる数値を示す。)

0117

(式中、qは、0〜200となる数値を示す。)

0118

(式中、qは、0〜200となる数値を示す。)

0119

本発明の陰イオン交換樹脂では、上記した疎水性基と上記した親水性基とが、直接結合を介して結合している。

0120

本発明の陰イオン交換樹脂では、上記した2価の結合性基が、疎水性基および/または親水性基の主鎖中に、2価の炭化水素基、2価のケイ素含有基、2価の窒素含有基、2価のリン含有基、2価の酸素含有基、2価の硫黄含有基、もしくは直接結合を介して結合している。特に、上記した2価の結合性基が、疎水性基および/または親水性基の主鎖中に直接結合を介して結合していることが好ましく、疎水性基の主鎖中に直接結合を介して結合していることがより好ましい。なお、2価の結合性基が疎水性基の主鎖中に導入された場合、それ全体を疎水性基と称し、2価の結合性基が親水性基の主鎖中に導入された場合、それ全体を親水性基と称する。

0121

陰イオン交換樹脂として、好ましくは、下記式(12)で示されるように、上記式(2’’)で示される疎水性基と、上記式(3’)で示されるアミノアルキル基含有基とが直接結合を介して結合された陰イオン交換樹脂、下記式(12’)で示されるように、上記式(2’’)で示される疎水性基と、上記式(3’’)で示されるアミノアルキル基含有基とが直接結合を介して結合された陰イオン交換樹脂、下記式(12’’)で示されるように、上記式(7)で示される疎水性基と、上記式(3’)で示されるアミノアルキル基含有基とが直接結合を介して結合された陰イオン交換樹脂、下記式(12’’’)で示されるように、上記式(7’)で示される疎水性基と、上記式(3’)で示されるアミノアルキル基含有基とが直接結合を介して結合された陰イオン交換樹脂、下記式(12’’’’)で示されるように、上記式(7’’’’)で示される疎水性基と、上記式(3’)で示されるアミノアルキル基含有基とが直接結合を介して結合された陰イオン交換樹脂が挙げられる。

0122

(式中、Xは、互いに同一または相異なって、ハロゲン基、擬ハロゲン基、またはボロン酸基を示し、Alkは、互いに同一または相異なって、アルキル基を示し、Ionは、互いに同一または相異なって、陰イオン交換基を含む置換基を示し、p1、p2、p3、p4、q1、q2、q3、およびq4は、互いに同一または相異なって、0〜4の整数を示し、r1およびr2は、互いに同一または相異なって、0〜4の整数を示すとともに、r1およびr2の少なくとも一つが、1以上を示し、Z1〜Z9は、互いに同一または相異なって、炭素原子またはケイ素原子を示し、R’1〜R’10は、互いに同一または相異なって、ケイ素含有基、窒素含有基、リン含有基、酸素含有基、硫黄含有基、または直接結合を示し、X1〜X18は、互いに同一または相異なって、ハロゲン原子、擬ハロゲン化物、または水素原子を示し、aは、1以上の整数を示し、b、c、d、e、f、g、hおよびiは、互いに同一または相異なって、0以上の整数を示し、l、m、およびnは配合比を示し、oは、1〜100の数値を示す。)

0123

(式中、Xは、互いに同一または相異なって、ハロゲン基、擬ハロゲン基、またはボロン酸基を示し、Alkは、互いに同一または相異なって、アルキル基を示し、Ionは、互いに同一または相異なって、陰イオン交換基を含む置換基を示し、p1、p2、p3、p4、q1、q2、q3、およびq4は、互いに同一または相異なって、0〜4の整数を示し、r1およびr2は、互いに同一または相異なって、0〜4の整数を示すとともに、r1およびr2の少なくとも一つが、1以上を示し、Z1〜Z9およびZ’1〜Z’9は、互いに同一または相異なって、炭素原子またはケイ素原子を示し、R’1〜R’10およびR’’1〜R’’10は、互いに同一または相異なって、ケイ素含有基、窒素含有基、リン含有基、酸素含有基、硫黄含有基、または直接結合を示し、X1〜X18およびX’1〜X’18は、互いに同一または相異なって、ハロゲン原子、擬ハロゲン化物、または水素原子を示し、aおよびa’は、1以上の整数を示し、b、c、d、e、f、g、h、i、b’、c’、d’、e’、f’、g’、h’、およびi’は、互いに同一または相異なって、0以上の整数を示し、lおよびmは配合比を示し、oは、1〜100の数値を示す。)

0124

(式中、Xは、互いに同一または相異なって、ハロゲン基、擬ハロゲン基、またはボロン酸基を示し、Alkは、互いに同一または相異なって、アルキル基を示し、Ionは、互いに同一または相異なって、陰イオン交換基を含む置換基を示し、p1、p2、p3、p4、p5、p6、p7、p8、q1、q2、q3、q4、q5、q6、q7、およびq8は、互いに同一または相異なって、0〜4の整数を示し、r1およびr2は、互いに同一または相異なって、0〜4の整数を示すとともに、r1およびr2の少なくとも一つが、1以上を示し、qは、0〜200となる数値を示し、l、m、およびnは配合比を示し、oは、1〜100の数値を示す。)

0125

(式中、Xは、互いに同一または相異なって、ハロゲン基、擬ハロゲン基、またはボロン酸基を示し、Alkは、互いに同一または相異なって、アルキル基を示し、Ionは、互いに同一または相異なって、陰イオン交換基を含む置換基を示し、p1、p2、p3、p4、p5、p6、p7、p8、p9、q1、q2、q3、q4、q5、q6、q7、q8、およびq9は、互いに同一または相異なって、0〜4の整数を示し、r1およびr2は、互いに同一または相異なって、0〜4の整数を示すとともに、r1およびr2の少なくとも一つが、1以上を示し、qは、0〜200となる数値を示し、l、m、およびnは配合比を示し、oは、1〜100の数値を示す。)

0126

(式中、Xは、互いに同一または相異なって、ハロゲン基、擬ハロゲン基、またはボロン酸基を示し、Alkは、互いに同一または相異なって、アルキル基を示し、Ionは、互いに同一または相異なって、陰イオン交換基を含む置換基を示し、p1、p2、p3、p4、p5、p6、p7、q1、q2、q3、q4、q5、q6、およびq7は、互いに同一または相異なって、0〜4の整数を示し、r1およびr2は、互いに同一または相異なって、0〜4の整数を示すとともに、r1およびr2の少なくとも一つが、1以上を示し、Z1〜Z9は、互いに同一または相異なって、炭素原子またはケイ素原子を示し、R’1〜R’10は、互いに同一または相異なって、ケイ素含有基、窒素含有基、リン含有基、酸素含有基、硫黄含有基、または直接結合を示し、X1〜X18は、互いに同一または相異なって、ハロゲン原子、擬ハロゲン化物、または水素原子を示し、aは、1以上の整数を示し、b、c、d、e、f、g、hおよびiは、互いに同一または相異なって、0以上の整数を示し、qは、0〜200となる数値を示し、l、m、およびnは配合比を示し、oは、1〜100の数値を示す。)

0127

なお、陰イオン交換樹脂の数平均分子量が、10〜1000kDa、好ましくは、30〜500kDaとなるように、調整される。

0128

このような陰イオン交換樹脂として、とりわけ好ましくは、下記式(13)で示されるように、上記式(5’’)で示される疎水性基と、上記式(6’)および上記式(6)で示されるアミノアルキル基含有基とが直接結合を介して結合された陰イオン交換樹脂、下記式(13’)で示されるように、上記式(5’’’)で示される疎水性基と、上記式(6’)および上記式(6)で示されるアミノアルキル基含有基とが直接結合を介して結合された陰イオン交換樹脂、下記式(13’’)で示されるように、上記式(5’’)で示される疎水性基と、上記式(6’’)で示されるアミノアルキル基含有基とが直接結合を介して結合された陰イオン交換樹脂、下記式(13’’’)で示されるように、上記式(8’’)で示される疎水性基と、上記式(6’)および上記式(6)で示されるアミノアルキル基含有基とが直接結合を介して結合された陰イオン交換樹脂、下記式(13’’’’)で示されるように、上記式(8’’’)で示される疎水性基と、上記式(6’)および上記式(6)で示されるアミノアルキル基含有基とが直接結合を介して結合された陰イオン交換樹脂、下記式(13’’’’’)で示されるように、上記式(8’’’’’)で示される疎水性基と、上記式(6’)および上記式(6)で示されるアミノアルキル基含有基とが直接結合を介して結合された陰イオン交換樹脂が挙げられる。

0129

(式中、Ion’およびIon’’は、互いに同一または相異なって、上記式(6)のIon’と同意義を示し、l、m、n、およびoは、上記式(12)のl、m、n、およびoと同意義を示す。)

0130

(式中、Ion’およびIon’’は、互いに同一または相異なって、上記式(6)のIon’と同意義を示し、l、m、n、およびoは、上記式(12)のl、m、n、およびoは、上記式(12)のoと同意義を示す。)

0131

(式中、Ion’およびIon’’は、互いに同一または相異なって、上記式(6)のIon’と同意義を示し、l、m、およびoは、上記式(12)のl、m、およびoと同意義を示す。)

0132

(式中、Ion’およびIon’’は、互いに同一または相異なって、上記式(6)のIon’と同意義を示し、q、l、m、n、およびoは、上記式(12)のq、l、m、n、およびoと同意義を示す。)

0133

(式中、Ion’およびIon’’は、互いに同一または相異なって、上記式(6)のIon’と同意義を示し、q、l、m、n、およびoは、上記式(12)のq、l、m、n、およびoと同意義を示す。)

0134

(式中、Ion’およびIon’’は、互いに同一または相異なって、上記式(6)のIon’と同意義を示し、q、l、m、n、およびoは、上記式(12)のq、l、m、n、およびoと同意義を示す。)

0135

このような陰イオン交換樹脂の数平均分子量は、上記したように、例えば、10〜1000kDa、好ましくは、30〜500kDaである。

0136

陰イオン交換樹脂を製造する方法としては、特に制限されず、公知の方法を採用することができる。好ましくは、重縮合反応による方法が、採用される。

0137

具体的には、(A)疎水性基形成用モノマーまたは疎水性基形成用オリゴマーを準備し、(B)アミノアルキル基含有モノマーを準備し、(C)疎水性基形成用モノマーまたは疎水性基形成用オリゴマーとアミノアルキル基含有モノマーとを反応(クロスカップリング反応による重合)させてポリマーを合成し、(D)ポリマー中のアミノ基を四級化させることで、陰イオン交換樹脂を製造することができる。

0138

疎水性基形成用モノマーとしては、単数の芳香環、または、2価の炭化水素基、2価のケイ素含有基、2価の窒素含有基、2価のリン含有基、2価の酸素含有基、2価の硫黄含有基、もしくは直接結合を介して互いに結合する複数の芳香環からなり、その芳香環には2つのハロゲン原子、擬ハロゲン化物またはボロン酸基が結合したものを用いることができる。

0139

疎水性基形成用オリゴマーは、疎水性基を形成するための化合物重縮合反応させることで得られる。好ましくは、疎水性基を形成するためのジオール化合物ジハロゲン化化合物を重縮合反応させ、さらに必要に応じて連結基を重縮合反応させること、疎水性基を形成するためのジハロゲン化物同士を重縮合反応させ、さらに必要に応じて連結基を重縮合反応させることで得られる。

0140

重縮合反応については、従来公知の一般的な方法を採用することができる。好ましくは、求核置換反応芳香族求核置換反応クロスカップリングが採用される。

0141

疎水性基形成用オリゴマーを製造するには、まず、疎水性基を形成するためのジオール化合物とジハロゲン化化合物とを重縮合反応させる。

0142

疎水性基を形成するためのジオール化合物としては、例えば、上記した2価の炭化水素基を介して互いに結合する複数(好ましくは、2つ)の上記した芳香環と、その芳香環に結合された2つの水酸基とを含有する化合物が挙げられる。

0143

疎水性基を形成するためのジオール化合物として、好ましくは、上記式(2)に対応する、下記式(14)で示される化合物が挙げられる。

0144

(式中、Rは、上記式(2)のRと同意義を示し、Alkは、上記式(2)のAlkと同意義を示し、Xは、上記式(2)のXと同意義を示し、p1、p2、q1、およびq2は、上記式(2)のp1、p2、q1、およびq2と同意義を示す。)

0145

また、疎水性基を形成するためのジオール化合物として、とりわけ好ましくは、上記式(5)、上記式(5’)、および上記式(4’’)に対応する、下記式(14’)、下記式(14’’)、および下記式(14’’’)で示される化合物が挙げられる。

0146

0147

0148

0149

一方、疎水性基を形成するためのジハロゲン化化合物としては、例えば、上記した2価の炭化水素基を介して互いに結合する複数(好ましくは、2つ)の上記した芳香環と、その芳香環に結合された2つの上記したハロゲン原子または擬ハロゲン化物とを含有する化合物が挙げられる。

0150

疎水性基を形成するためのジハロゲン化化合物として、好ましくは、上記式(2)に対応する、下記式(15)で示される化合物が挙げられる。

0151

(式中、Rは、上記式(2)のRと同意義を示し、Alkは、上記式(2)のAlkと同意義を示し、Xは、上記式(2)のXと同意義を示し、X’およびX’’は、互いに同一または相異なって、ハロゲン基、擬ハロゲン基、またはボロン酸基を示し、p1、p2、q1、およびq2は、上記式(2)のp1、p2、q1、およびq2と同意義を示す。)

0152

また、疎水性基を形成するためのジハロゲン化化合物として、とりわけ好ましくは、上記式(4)および上記式(4’)に対応する、下記式(16)および下記式(16’)で示される化合物が挙げられる。

0153

0154

0155

疎水性基を形成するための重縮合反応において、これら疎水性基を形成するためのジオール化合物とジハロゲン化化合物との配合比は、得られるオリゴマー(第1オリゴマー)における繰り返し単位数が、上記式(12)、上記式(12’)または上記式(12’’)におけるqになるように調整される。

0156

このような第1オリゴマーは、ジハロゲン化化合物またはジオール化合物として形成される。

0157

第1オリゴマーをジハロゲン化化合物として形成する場合には、ジオール化合物と、ジハロゲン化化合物との配合比は、ジハロゲン化化合物が過剰となるように調整される。具体的には、ジオール化合物1モルに対して、ジハロゲン化化合物が、上記式(7)におけるqとの関係において、好ましくは、(q+1)/qモルである。

0158

一方、第1オリゴマーをジオール化合物として形成する場合には、ジオール化合物と、ジハロゲン化化合物との配合比は、ジオール化合物が過剰となるように調整される。具体的には、ジハロゲン化化合物1モルに対して、ジオール化合物が、上記式(7)におけるqとの関係において、好ましくは、(q+1)/qモルである。

0159

そして、この方法では、これら疎水性基を形成するためのジオール化合物およびジハロゲン化化合物を、有機溶媒中で重縮合反応させる。

0160

有機溶媒としては、例えば、極性非プロトン性溶媒が挙げられる。

0161

極性非プロトン性溶媒としては、例えば、ジメチルスルホキシドスルホラン、ピリジン、N−メチルピロリドン、N−シクロヘキシルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどが挙げられる。

0162

これら極性非プロトン性溶媒は、単独使用または2種類以上併用することができる。

0163

極性非プロトン性溶媒として、好ましくは、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシドが挙げられる。

0164

また、有機溶媒としては、さらに、その他の溶媒を併用することができる。

0165

その他の溶媒としては、特に制限されず、公知の非極性溶媒(例えば、脂肪族炭化水素類ハロゲン化脂肪族炭化水素(例えば、クロロホルムなど)、脂環式炭化水素類(例えば、シクロヘキサンなど)、芳香族炭化水素類)や、公知の非プロトン性芳香族系溶媒(例えば、トルエンキシレンクロロベンゼンまたはo−ジクロロベンゼンなど)などが挙げられる。

0166

なお、極性非プロトン性溶媒とその他の溶媒とを併用する場合において、それらの配合割合は、目的および用途に応じて、適宜設定される。

0167

また、疎水性基を形成するためのジオール化合物およびジハロゲン化化合物に対する、有機溶媒の配合割合は、目的および用途に応じて、適宜設定される。

0168

また、重縮合反応では、塩基性化合物を配合することができる。

0170

これら塩基性化合物は、単独使用または2種類以上併用することができる。

0171

塩基性化合物として、好ましくは、金属炭酸塩、より好ましくは、炭酸カリウムが挙げられる。

0172

なお、塩基性化合物の配合量は、例えば、炭酸塩触媒の場合、反応混合物中に存在する水酸基と等モル以上、好ましくは1.2倍モル以上である。

0173

重縮合反応における反応温度は、例えば、50〜300℃、好ましくは、50〜200℃であり、反応時間は、例えば、1〜20時間、好ましくは、2〜5時間である。

0174

このような第1オリゴマーは、好ましくは、上記したように、上記式(14)で示されるジオール化合物と、上記式(15)で示されるジハロゲン化化合物との反応により、ジハロゲン化化合物として得られる。

0175

このようなジハロゲン化化合物は、具体的には、下記式(17)で示される。

0176

(式中、R1〜R5は、上記式(7)のR1〜R5と同意義を示し、Alkは、上記式(2)のAlkと同意義を示し、Xは、上記式(2)のXと同意義を示し、X’およびX’’は、上記式(15)のX’およびX’’と同意義を示し、p1〜p6およびq1〜q6は、上記式(7)のp1〜p6およびq1〜q6と同意義を示し、qは、上記式(7)のqと同意義を示す。)

0177

また、第1オリゴマーは、とりわけ好ましくは、下記式(18)および下記式(18’)で示されるジハロゲン化化合物が挙げられる。

0178

(式中、qは、上記式(7)のqと同意義を示す。)

0179

(式中、qは、上記式(7)のqと同意義を示す。)

0180

また、ジハロゲン化化合物として得られる第1オリゴマーが結合性基を含む場合、好ましくは、上記したように、上記式(1)で示される結合性基を含む、ジオール化合物と、上記式(15)で示されるジハロゲン化化合物との反応により、ジハロゲン化化合物として得られる。

0181

このような結合性基を含むジハロゲン化化合物は、具体的には、下記式(17’)で示される。

0182

(式中、R1〜R4は、上記式(7)のR1〜R4と同意義を示し、R’1〜R’10は、上記式(1)のR’1〜R’10と同意義を示し、Alkは、上記式(2)のAlkと同意義を示し、Xは、上記式(2)のXと同意義を示し、X1〜X18は、上記式(1)のX1〜X18と同意義を示し、X’およびX’’は、上記式(15)のX’およびX’’と同意義を示し、Z1〜Z9は、上記式(1)のZ1〜Z9と同意義を示し、a、b、c、d、e、f、g、hおよびiは、上記式(1)のa、b、c、d、e、f、g、hおよびiと同意義を示し、p1〜p4およびq1〜q4は、上記式(7)のp1〜p4およびq1〜q4と同意義を示し、qは、上記式(7)のqと同意義を示す。)

0183

また、このようなフッ素含有基を含む第1オリゴマーは、とりわけ好ましくは、下記式(18’’)で示されるジハロゲン化化合物が挙げられる。

0184

(式中、qは、上記式(7)のqと同意義を示す。)

0185

また、例えば、第1オリゴマーは、上記したように、上記式(15)で示されるジハロゲン化化合物と、上記式(14)で示されるジオール化合物との反応により、ジオール化合物として得ることもできる。

0186

このようなジオール化合物は、具体的には、下記式(17’’)で示される。

0187

(式中、R1〜R5は、上記式(7)のR1〜R5と同意義を示し、Alkは、上記式(2)のAlkと同意義を示し、Xは、上記式(2)のXと同意義を示し、p1〜p6およびq1〜q6は、上記式(7)のp1〜p6およびq1〜q6と同意義を示し、qは、上記式(7)のqと同意義を示す。)

0188

また、ジオール化合物として得られる第1オリゴマーが結合性基を含む場合、好ましくは、上記したように、上記式(1)で示される結合性基を含む、ジオール化合物と、上記式(15)で示されるジハロゲン化化合物との反応により、ジオール化化合物として得られる。

0189

このような結合性基を含むジオール化化合物は、具体的には、下記式(17’’’)で示される。

0190

(式中、R1〜R3は、上記式(7)のR1〜R3と同意義を示し、R’1〜R’10は、上記式(1)のR’1〜R’10と同意義を示し、Alkは、上記式(2)のAlkと同意義を示し、Xは、上記式(2)のXと同意義を示し、X1〜X18は、上記式(1)のX1〜X18と同意義を示し、Z1〜Z9は、上記式(1)のZ1〜Z9と同意義を示し、a、b、c、d、e、f、g、hおよびiは、上記式(1)のa、b、c、d、e、f、g、hおよびiと同意義を示し、p1〜p4およびq1〜q4は、上記式(7)のp1〜p4およびq1〜q4と同意義を示し、qは、上記式(7)のqと同意義を示す。)

0191

また、例えば、上記式(17’’)において、フッ素含有基がジハロゲン化化合物である場合、下記式(17’’’’)で示されるジハロゲン化化合物、または、上記式(17’)において、フッ素含有基がジハロゲン化化合物である場合、下記式(17’’’’’)で示されるジオール化合物として得ることができる。

0192

(式中、R1〜R3は、上記式(7)のR1〜R3と同意義を示し、R’1〜R’10は、上記式(1)のR’1〜R’10と同意義を示し、Alkは、上記式(2)のAlkと同意義を示し、Xは、上記式(2)のXと同意義を示し、X1〜X18は、上記式(1)のX1〜X18と同意義を示し、X’およびX’’は、上記式(15)のX’およびX’’と同意義を示し、Z1〜Z9は、上記式(1)のZ1〜Z9と同意義を示し、a、b、c、d、e、f、g、hおよびiは、上記式(1)のa、b、c、d、e、f、g、hおよびiと同意義を示し、p1〜p4およびq1〜q4は、上記式(7)のp1〜p4およびq1〜q4と同意義を示し、qは、上記式(7)のqと同意義を示す。)

0193

(式中、R1〜R4は、上記式(7)のR1〜R4と同意義を示し、R’1〜R’10は、上記式(1)のR’1〜R’10と同意義を示し、Alkは、上記式(2)のAlkと同意義を示し、Xは、上記式(2)のXと同意義を示し、X1〜X18は、上記式(1)のX1〜X18と同意義を示し、Z1〜Z9は、上記式(1)のZ1〜Z9と同意義を示し、a、b、c、d、e、f、g、hおよびiは、上記式(1)のa、b、c、d、e、f、g、hおよびiと同意義を示し、p1〜p4およびq1〜q4は、上記式(7)のp1〜p4およびq1〜q4と同意義を示し、qは、上記式(7)のqと同意義を示す。)

0194

疎水性基が、親水性基と直接結合を形成する場合、疎水性基形成用オリゴマーは、例えば、ジハロゲン化化合物である第1オリゴマーに、疎水性基を形成するために、親水性基との連結基としてハロゲン化フェノール化合物を重縮合反応させることで製造できる。

0195

疎水性基を形成するためのハロゲン化フェノール化合物として、好ましくは、下記式(19)または(19’)で示される化合物が挙げられる。

0196

(式中、Alkは、上記式(2)のAlkと同意義を示し、X’は、上記式(15)のX’およびX’’と同意義を示し、iおよびkは0〜4の整数を示す。)

0197

(式中、Rは、上記式(2)のRと同意義を示し、Alkは、上記式(2)のAlkと同意義を示し、X’は、上記式(15)のX’およびX’’と同意義を示し、i、j、k、およびlは、互いに同一または相異なって、0〜4の整数を示す。)

0198

疎水性基を形成するためのハロゲン化フェノール化合物として、とりわけ好ましくは、下記式(19’’)で示される化合物が挙げられる。

0199

疎水性基形成用オリゴマーは、好ましくは、上記式(17)で示されるジハロゲン化化合物と、上記式(19)で示されるハロゲン化フェノール化合物との反応により、ジハロゲン化化合物として得られる。

0200

このようなジハロゲン化化合物は、具体的には、下記式(20)で示される。

0201

(式中、R1〜R6は、上記式(7’)のR1〜R6と同意義を示し、Alkは、上記式(2)のAlkと同意義を示し、Xは、上記式(2)のXと同意義を示し、X’およびX’’は、上記式(15)のX’およびX’’と同意義を示し、p1〜p7およびq1〜q7は、上記式(7’)のp1〜p7およびq1〜q7と同意義を示し、qは、上記式(7)のqと同意義を示す。)

0202

また、疎水性基形成用オリゴマーは、とりわけ好ましくは、上記式(18)で示されるジハロゲン化化合物と、上記式(19’’)で示されるハロゲン化フェノール化合物との反応により、ジハロゲン化化合物として得られる。

0203

このようなジハロゲン化化合物は、具体的には、下記式(20’)で示される。

0204

(式中、qは、上記式(7)のqと同意義を示す。)

0205

疎水性基形成用オリゴマーが結合性基を含む場合、好ましくは、上記式(17’)で示される結合性基を含むジハロゲン化化合物と、上記式(19)で示されるハロゲン化フェノール化合物との反応により、結合性基を含むジハロゲン化化合物として得られる。

0206

このような結合性基を含むジハロゲン化化合物は、具体的には、下記式(20’’)で示される。

0207

(式中、R1〜R5は、上記式(7’)のR1〜R5と同意義を示し、R’1〜R’10は、上記式(1)のR’1〜R’10と同意義を示し、Alkは、上記式(2)のAlkと同意義を示し、Xは、上記式(2)のXと同意義を示し、X1〜X18は、上記式(1)のX1〜X18と同意義を示し、X’およびX’’は、上記式(15)のX’およびX’’と同意義を示し、Z1〜Z9は、上記式(1)の1〜Z9と同意義を示し、a、b、c、d、e、f、g、hおよびiは、上記式(1)のa、b、c、d、e、f、g、hおよびiと同意義を示し、p1〜p5およびq1〜q5は、上記式(7’)のp1〜p5およびq1〜q5と同意義を示し、qは、上記式(7)のqと同意義を示す。)

0208

疎水性基が、親水性基と直接結合を形成する場合、疎水性基形成用オリゴマーは、例えば、ジオール化合物である第1オリゴマーに、疎水性基を形成するために、親水性基との連結基としてジハロゲン化ベンゼン化合物を重縮合反応させることで製造できる。

0209

疎水性基を形成するためのジハロゲン化ベンゼン化合物として、好ましくは、下記式(19a)または(19a’)で示される化合物が挙げられる。

0210

(式中、Alkは、上記式(2)のAlkと同意義を示し、Xは、上記式(2)のXと同意義を示し、X’およびX’’は、上記式(15)のX’およびX’’と同意義を示し、iおよびkは、互いに同一または相異なって、0〜4の整数を示す。)

0211

(式中、Rは、上記式(2)のRと同意義を示し、Alkは、上記式(2)のAlkと同意義を示し、Xは、上記式(2)のXと同意義を示し、X’およびX’’は、上記式(15)のX’およびX’’と同意義を示し、i、j、kおよびlは、互いに同一または相異なって、0〜4の整数を示す。)

0212

疎水性基を形成するためのジハロゲン化ベンゼン化合物として、とりわけ好ましくは、下記式(19a’’)で示される化合物が挙げられる。

0213

0214

また、直接結合を形成する第1オリゴマーを製造するには、まず、疎水性基を形成するためのジハロゲン化化合物を互いにクロスカップリング反応させる。

0215

疎水性基を形成するためのジハロゲン化化合物としては、例えば、上記式(19a)で示される、2価の炭化水素基を介して互いに結合する複数(好ましくは、2つ)の上記した芳香環と、その芳香環に結合された2つのハロゲノ基とを含有する化合物が挙げられる。

0216

アミノアルキル基含有モノマーとしては、単数の芳香環、または、2価の炭化水素基、2価のケイ素含有基、2価の窒素含有基、2価のリン含有基、2価の酸素含有基、2価の硫黄含有基、もしくは直接結合を介して互いに結合する複数の芳香環からなり、その芳香環には2つのハロゲン原子、擬ハロゲン化物またはボロン酸基が結合し、芳香環のうち少なくとも1つがアミノアルキル基を有するものを用いることができる。

0217

このようなアミノアルキル基含有モノマーとして、好ましくは、上記式(3)に対応する、下記式(21)で示される化合物、および上記式(3’)に対応する、下記式(21’)で示される化合物が挙げられる。

0218

(式中、Rは、上記式(3)のRと同意義を示し、Alkは、上記式(3)のAlkと同意義を示し、Xは、上記式(3)のXと同意義を示し、X’およびX’’は、上記式(15)のX’およびX’’と同意義を示し、Amineは、互いに同一または相異なって、アミノアルキル基を含む置換基を示し、p1、p2、q1、q2、r1、r2、およびr3は、上記式(3)のp1、p2、q1、q2、r1、r2、およびr3と同意義を示す。)

0219

(式中、Alkは、上記式(3)のAlkと同意義を示し、Xは、上記式(3)のXと同意義を示し、X’およびX’’は、上記式(15)のX’およびX’’と同意義を示し、Amineは、互いに同一または相異なって、アミノアルキル基を含む置換基を示し、p1、q1、およびr1は、上記式(3)のp1、q1、およびr1と同意義を示す。)

0220

このようなアミノアルキル基含有モノマーとして、とりわけ好ましくは、下記式(22)、(22’)、(22’’)が挙げられる。

0221

(式中、X’およびX’’は、上記式(15)のX’およびX’’と同意義を示し、Amine’は、アミノアルキル基を含む置換基を示す。)

0222

(式中、X’およびX’’は、上記式(15)のX’およびX’’と同意義を示し、Amine’は、アミノアルキル基を含む置換基を示す。)

0223

(式中、X’およびX’’は、上記式(15)のX’およびX’’と同意義を示し、Amine’およびAmine’’は、アミノアルキル基を含む置換基を示す。)

0224

上記の疎水性基形成用モノマーまたは疎水性基形成用オリゴマーを準備し、上記のアミノアルキル基含有モノマーを準備した後は、両者を反応(クロスカップリング反応による重合)させてポリマーを合成する。

0225

クロスカップリング反応において、アミノアルキル基含有モノマーの配合量は、得られる陰イオン交換樹脂前駆体ポリマーにおける親水性基の繰り返し単位数が、上記式(12)または式(12’)におけるmになるように調整される。

0226

この方法では、疎水性基形成用モノマーまたは疎水性基形成用オリゴマーと、アミノアルキル基含有モノマーを、例えば、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシドなどの溶媒に溶解させ、ビス(シクロオクタ−1,5−ジエンニッケル(0)などを触媒として、重合する方法など、公知の方法を採用することができる。

0227

クロスカップリング反応における反応温度は、例えば、−100〜300℃、好ましくは、−50〜200℃であり、反応時間は、例えば、1〜20時間、好ましくは、2〜5時間である。

0228

そして、得られたポリマー中のアミノ基を四級化させることで、陰イオン交換樹脂を製造する。

0229

四級化反応としては、特に制限されず、例えば、陰イオン交換樹脂前駆体ポリマーを、例えば、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、スルホラン、ピリジン、N−メチルピロリドン、N−シクロヘキシルピロリドン、メタノールエタノール、水、などの溶媒、およびヨウ化メチル硫酸ジメチルトリフルオロメタンスルホン酸メチルなどの化合物を加える方法など、公知の方法を採用することができる。

0230

四級化反応における反応温度は、例えば、20〜100℃、好ましくは、30〜60℃であり、反応時間は、例えば、24〜200時間、好ましくは、36〜120時間である。

0231

また、この方法では、必要により、上記のヨウ化メチル、硫酸ジメチル、トリフルオロメタンスルホン酸メチルなどを、公知の方法により除去する。

0232

四級化反応では、陰イオン交換樹脂前駆体ポリマーを、必要により公知の方法で製膜し、例えば、ヨウ化メチル、硫酸ジメチル、トリフルオロメタンスルホン酸メチルなどの化合物を含むN,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、スルホラン、ピリジン、N−メチルピロリドン、N−シクロヘキシルピロリドン、メタノール、エタノール、水、などの溶液中に浸漬することもできる。

0233

これにより、陰イオン交換樹脂、好ましくは、上記式(12)で示される陰イオン交換樹脂または上記式(12’)で示される陰イオン交換樹脂、とりわけ好ましくは、上記式(13)で示される陰イオン交換樹脂、上記式(13’)で示される陰イオン交換樹脂、上記式(13’’)で示される陰イオン交換樹脂、または上記式(13’’’)で示される陰イオン交換樹脂が得られる。

0234

また、陰イオン交換樹脂のイオン交換基容量は、例えば、0.1〜4.0meq./g、好ましくは、0.6〜3.0meq./gである。

0235

なお、イオン交換基容量は、下記式(24)により求めることができる。
[イオン交換基容量(meq./g)]=親水性基当たりの陰イオン交換基導入量×親水性基の繰り返し単位×1000/(疎水性基の分子量×疎水性基の繰り返し単位数+親水性基の分子量×親水性基の繰り返し単位数+イオン交換基の分子量×親水性基の繰り返し単位数) (24)
なお、イオン交換基導入量とは、単位親水性基あたりのイオン交換基の数と定義される。また、陰イオン交換基導入量は、親水性基において主鎖または側鎖に導入された上記陰イオン交換基のモル数(mol)である。

0236

そして、このような陰イオン交換樹脂では、単数の芳香環、または、2価の炭化水素基、2価のケイ素含有基、2価の窒素含有基、2価のリン含有基、2価の酸素含有基、2価の硫黄含有基、もしくは直接結合を介して互いに結合する複数の芳香環からなる、あるいは、2価の炭化水素基、2価のケイ素含有基、2価の窒素含有基、2価のリン含有基、2価の酸素含有基、2価の硫黄含有基、もしくは直接結合を介して互いに結合する複数の芳香環が、2価の炭化水素基、2価のケイ素含有基、2価の窒素含有基、2価のリン含有基、2価の酸素含有基、2価の硫黄含有基、もしくは直接結合を介して繰り返し結合した疎水性基と、単数の芳香環、または、2価の炭化水素基、2価のケイ素含有基、2価の窒素含有基、2価のリン含有基、2価の酸素含有基、2価の硫黄含有基、もしくは直接結合を介して互いに結合する複数の芳香環からなり、四級アミノアルキル基を有する親水性基とを有し、前記疎水性基と前記親水性基とが直接結合を介して結合されている。このような陰イオン交換樹脂は、化学的特性耐久性)に優れる。

0237

特に、親水性基が直接結合を介して繰り返される場合、エーテル結合が含有されていないため、耐アルカリ性などの耐久性に優れる。より詳しくは、親水性基がエーテル結合を介して繰り返されると、下記のように、水酸化物イオン(OH−)による分解が起きる可能性があり、耐アルカリ性が十分でない場合があった。

0238

それに対し、親水性基が直接結合を介して繰り返される陰イオン交換樹脂の場合には、上記の機構による分解は起こらず、その結果として耐アルカリ性などの耐久性に優れたものとなる。

0239

特に、イオン交換基を含有しない疎水部構造の選択幅が大きく広がる。これにより、疎水部構造は、反応活性の高低に左右されず、物理的性質(導電率)や化学的安定性を高める構造を選択することができる。また、上記の製造方法によれば、ポリマー化より前にイオン交換基前駆基を導入することができるため、導入位置および導入量の制御を容易にすることができる。さらに、環境負荷の大きい試薬であるテトラクロロエタンや、クロロメチルメチルエーテル等を使用せずに合成を行うことができる。

0240

本発明は、このような陰イオン交換樹脂を用いて得られる燃料電池用電解質層(燃料電池用電解質膜)、さらには、その燃料電池用電解質層を電解質層として備える燃料電池を、含んでいる。

0241

図1は、本発明の燃料電池の一実施形態を示す概略構成図である。図1において、この燃料電池1は、燃料電池セルSを備えており、燃料電池セルSは、燃料側電極2、酸素側電極3および電解質膜4を備え、燃料側電極2および酸素側電極3が、それらの間に電解質膜4を挟んだ状態で、対向配置されている。

0242

電解質膜4としては、上記した陰イオン交換樹脂を用いることができる(すなわち、電解質膜4は、上記した陰イオン交換樹脂を含んでいる。)。

0243

なお、電解質膜4としては、例えば、多孔質基材などの公知の補強材により補強することができ、さらには、例えば、分子配向などを制御するための二軸延伸処理や、結晶化度残存応力を制御するための熱処理などの各種処理することができる。また、電解質膜4には、その機械強度を上げるために、公知のフィラーを添加することができ、電解質膜4と、ガラス不織布などの補強剤とをプレスにより複合化させることもできる。

0244

また、電解質膜4において、通常用いられる各種添加剤、例えば、相溶性を向上させるための相溶化剤、例えば、樹脂劣化を防止するための酸化防止剤、例えば、フィルムとしての成型加工における取扱性を向上するための帯電防止剤滑剤などを、電解質膜4としての加工や性能に影響を及ぼさない範囲で、適宜含有させることができる。

0245

電解質膜4の厚さは、特に制限されず、目的および用途に応じて、適宜設定される。

0246

電解質膜4の厚みは、例えば、1.2〜350μm、好ましくは、5〜200μmである。

0247

燃料側電極2は、電解質膜4の一方の面に対向接触されている。この燃料側電極2は、例えば、多孔質担体に触媒が担持されている触媒層(電池電極触媒層)を含んでいる。

0248

多孔質担体としては、特に限定されず、カーボンなどの、撥水性担体が挙げられる。

0249

電極触媒としては、特に制限されず、例えば、白金族元素(Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Pt)、鉄族元素(Fe、Co、Ni)などの周期表第8〜10(IUPAC Periodic Table of the Elements(version date 19 February 2010)に従う。以下同じ。)族元素や、例えば、Cu、Ag、Auなどの周期表第11族元素など、さらにはこれらの組み合わせなどが挙げられ、好ましくは、Pt(白金)が挙げられる。

0250

燃料側電極2は、例えば、上記多孔質単体および触媒を、公知の電解質溶液に分散させ、電極インクを調製する。次いで、必要により、電極インクの粘度を、アルコール類などの適量の有機溶媒を配合することにより調整し、その後、電極インクを、公知の方法(例えば、スプレー法ダイコーター法など)により電解質膜4の一方面に塗布し、所定の温度で乾燥させることにより、薄膜状の電極膜として電解質膜4の一方面に接合される。

0251

燃料側電極2における電極触媒の担持量は、特に限定されないが、例えば、0.1〜10.0mg/cm2、好ましくは、0.5〜5.0mg/cm2である。

0252

燃料側電極2では、後述するように、供給される燃料と、電解質膜4を通過した水酸化物イオン(OH−)とを反応させて、電子(e−)および水(H2O)を生成させる。なお、例えば、燃料が水素(H2)である場合には、電子(e−)および水(H2O)のみを生成させ、燃料がアルコールである場合には、電子(e−)および水(H2O)、および二酸化炭素(CO2)などを生成させ、燃料がヒドラジン(NH2NH2)である場合には、電子(e−)、水(H2O)および窒素(N2)を生成させる。

0253

酸素側電極3は、電解質膜4の他方の面に対向接触されている。この酸素側電極3は、例えば、多孔質担体に触媒が担持されている触媒層(電池電極触媒層)を含んでいる。

0254

酸素側電極3は、例えば、上記多孔質単体および触媒を、公知の電解質溶液に分散させ、電極インクを調製する。次いで、必要により、電極インクの粘度を、アルコール類などの適量の有機溶媒を配合することにより調整し、その後、電極インクを、公知の方法(例えば、スプレー法、ダイコーター法など)により電解質膜4の他方面に塗布し、所定の温度で乾燥させることにより、薄膜状の電極膜として電解質膜4の他方面に接合される。

0255

これにより、電解質膜4、燃料側電極2および酸素側電極3は、電解質膜4の一方面に薄膜状の燃料側電極2が接合され、電解質膜4の他方面に薄膜状の酸素側電極3が接合されてなる膜・電極接合体を形成している。

0256

酸素側電極3における触媒の担持量は、特に限定されないが、例えば、0.1〜10.0mg/cm2、好ましくは、0.5〜5.0mg/cm2である。

0257

酸素側電極3では、後述するように、供給される酸素(O2)と、電解質膜4を通過した水(H2O)と、外部回路13を通過した電子(e−)とを反応させて、水酸化物イオン(OH−)を生成させる。

0258

燃料電池セルSは、さらに、燃料供給部材5および酸素供給部材6を備えている。燃料供給部材5は、ガス不透過性導電性部材からなり、その一方の面が、燃料側電極2に対向接触されている。そして、この燃料供給部材5には、燃料側電極2の全体に燃料を接触させるための燃料側流路7が、一方の面から凹む折状の溝として形成されている。なお、この燃料側流路7には、その上流側端部および下流側端部に、燃料供給部材5を貫通する供給口8および排出口9がそれぞれ連続して形成されている。

0259

また、酸素供給部材6も、燃料供給部材5と同様に、ガス不透過性の導電性部材からなり、その一方の面が、酸素側電極3に対向接触されている。そして、この酸素供給部材6にも、酸素側電極3の全体に酸素(空気)を接触させるための酸素側流路10が、一方の面から凹む葛折状の溝として形成されている。なお、この酸素側流路10にも、その上流側端部および下流側端部に、酸素供給部材6を貫通する供給口11および排出口12がそれぞれ連続して形成されている。

0260

この燃料電池1は、実際には、上記した燃料電池セルSが、複数積層されるスタック構造として形成される。そのため、燃料供給部材5および酸素供給部材6は、実際には、両面に燃料側流路7および酸素側流路10が形成されるセパレータとして構成される。

0261

なお、図示しないが、この燃料電池1には、導電性材料によって形成される集電板が備えられており、集電板に備えられた端子から燃料電池1で発生した起電力を外部に取り出すことができるように構成されている。

0262

また、図1においては、この燃料電池セルSの燃料供給部材5と酸素供給部材6とを外部回路13によって接続し、その外部回路13に電圧計14を介在させて、発生する電圧計測するようにしている。

0263

この燃料電池1においては、燃料が、改質などを経由することなく直接に、または、改質などを経由した上で、燃料側電極2に供給される。

0264

燃料としては、含水素燃料が挙げられる。

0265

含水素燃料は、分子中に水素原子を含有する燃料であって、例えば、水素ガス、アルコール類、ヒドラジン類などが挙げられ、好ましくは、水素ガスまたはヒドラジン類が挙げられる。

0266

ヒドラジン類として、具体的には、例えば、ヒドラジン(NH2NH2)、水加ヒドラジン(NH2NH2・H2O)、炭酸ヒドラジン((NH2NH2)2CO2)、塩酸ヒドラジン(NH2NH2・HCl)、硫酸ヒドラジン(NH2NH2・H2SO4)、モノメチルヒドラジン(CH3NHNH2)、ジメチルヒドラジン((CH3)2NNH2、CH3NHNHCH3)、カルボンヒドラジド((NHNH2)2CO)などが挙げられる。上記例示の燃料は、単独または2種類以上組み合わせて用いることができる。

0267

上記した燃料化合物のうち、炭素を含まない化合物、すなわち、ヒドラジン、水加ヒドラジン、硫酸ヒドラジンなどは、COおよびCO2の生成がなく、触媒の被毒が生じないことから、耐久性の向上を図ることができ、実質的なゼロエミッションを実現することができる。

0268

また、上記例示の燃料としては、上記の燃料化合物をそのまま用いてもよいが、上記例示の燃料化合物を、例えば、水および/またはアルコール(例えば、メタノール、エタノール、プロパノールイソプロパノールなどの低級アルコールなど)などの溶液として用いることができる。この場合、溶液中の燃料化合物の濃度は、燃料化合物の種類によっても異なるが、例えば、1〜90質量%、好ましくは、1〜30質量%である。上記例示の溶媒は、単独または2種類以上組み合わせて用いることができる。

0269

さらに、燃料は、上記した燃料化合物をガス(例えば、蒸気)として用いることができる。

0270

そして、酸素供給部材6の酸素側流路10に酸素(空気)を供給しつつ、燃料供給部材5の燃料側流路7に上記した燃料を供給すれば、酸素側電極3においては、次に述べるように、燃料側電極2で発生し、外部回路13を介して移動する電子(e−)と、燃料側電極2で発生する水(H2O)と、酸素(O2)とが反応して、水酸化物イオン(OH−)を生成する。生成した水酸化物イオン(OH−)は、アニオン交換膜からなる電解質膜4を、酸素側電極3から燃料側電極2へ移動する。そして、燃料側電極2においては、電解質膜4を通過した水酸化物イオン(OH−)と、燃料とが反応して、電子(e−)と水(H2O)とが生成する。生成した電子(e−)は、燃料供給部材5から外部回路13を介して酸素供給部材6に移動され、酸素側電極3へ供給される。また、生成した水(H2O)は、電解質膜4を燃料側電極2から酸素側電極3へ移動する。このような燃料側電極2および酸素側電極3における電気化学的反応によって、起電力が生じ、発電が行われる。

0271

なお、この燃料電池1の運転条件は、特に限定されないが、例えば、燃料側電極2側の加圧が200kPa以下、好ましくは、100kPa以下であり、酸素側電極3側の加圧が200kPa以下、好ましくは、100kPa以下であり、燃料電池セルSの温度が0〜120℃、好ましくは、20〜80℃として設定される。

0272

そして、このような燃料電池1においては、電解質膜4に、上記の耐久性に優れる陰イオン交換樹脂を含む燃料電池用電解質膜が、用いられている。

0273

そのため、本発明の陰イオン交換樹脂を用いて得られる本発明の燃料電池用電解質膜、および、そのような燃料電池用電解質膜を備える燃料電池は、耐久性に優れる。

0274

また、本発明は、上記した陰イオン交換樹脂を含む電極触媒層形成用バインダー、その電極触媒層形成用バインダーを含む電池電極触媒層、さらには、その電池電極触媒層を備える燃料電池を含んでいる。

0275

すなわち、燃料電池1では、上記した燃料側電極2および/または酸素側電極3の形成時において、陰イオン交換樹脂を電極触媒層形成用バインダーに含有させることができる。

0276

陰イオン交換樹脂を電極触媒層形成用バインダーに含有させる方法として、具体的には、例えば、陰イオン交換樹脂を細断し、アルコール類などの適量の有機溶媒に溶解させることにより、電極触媒層形成用バインダーを調製する。

0277

電極触媒層形成用バインダーにおいて、陰イオン交換樹脂の含有割合は、電極触媒層形成用バインダー100質量部に対して、例えば、2〜10質量部、好ましくは、2〜5質量部である。

0278

また、その電極触媒層形成用バインダーを、上記した燃料側電極2および/または酸素側電極3の触媒層(電池電極触媒層)の形成に用いることにより、陰イオン交換樹脂を、触媒層(電池電極触媒層)に含有させることができ、これにより、陰イオン交換樹脂を含む触媒層(電池電極触媒層)を備える燃料電池1を得ることができる。

0279

そして、このような燃料電池1においては、電池電極触媒層の形成において、上記の耐久性に優れる陰イオン交換樹脂を含む電極触媒層形成用バインダーが、用いられている。

0280

そのため、本発明の陰イオン交換樹脂を用いて得られる本発明の電極触媒層形成用バインダー、また、その電極触媒層形成用バインダーを用いて得られる電池電極触媒層は、耐久性に優れており、優れたアニオン導電性を確保することができる。

0281

その結果、そのような電池電極触媒層を備える燃料電池は、耐久性に優れており、優れたアニオン導電性を確保することができる。

0282

以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の実施形態は、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲で、適宜設計を変形することができる。

0283

本発明の燃料電池の用途としては、例えば、自動車船舶航空機などにおける駆動用モータ電源や、携帯電話機などの通信端末における電源などが挙げられる。

0284

次に、本発明を実施例および比較例に基づいて説明するが、本発明は下記の実施例によって限定されるものではない。

0285

[実施例]
<第1オリゴマーの合成>
窒素インレットおよびディーンスタックトラップを備えた100mLの丸底三口フラスコに、4,4’−ジクロロジフェニルスルホン(16.0g、55.6mmol)、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン(9.52g、44.4mmol)、炭酸カリウム(15.4g、111mmol)、N,N−ジメチルアセトアミド(140mL)、トルエン(48ml)を加えた。この混合物撹拌して4,4’−ジクロロジフェニルスルホンおよび4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノンを溶解させた後、170℃に昇温してトルエンで共沸しながら4時間脱水した。

0286

脱水後、ディーンスタックトラップ内のトルエンを除去し、還流したトルエンをトラップすることで混合物からトルエンを除去し、さらに27時間反応を続けた。

0287

ここで、エンドキャップ剤として4,4’−ジクロロジフェニルスルホン(1.60g、5.57mmol)を加え、さらに1時間反応を続けた。

0288

反応混合物を純水中に滴下して反応を停止させ、生成物析出させた。生成物を濾別回収し、熱水、熱メタノールで数回洗浄後、80℃で一晩真空乾燥させた。

0289

これにより、下記式で示される白色の第1オリゴマー(q=5)を、収率94%で得た。

0291

カルボン酸アミド化反応
500mL一口フラスコに、2,5−ジクロロ安息香酸22.4g(117mmol)、及びジクロロメタン200mLを加え、懸濁させた後、塩化オキサリル16.8g(132mmol)、及びジクロロメタン66mLの混合物をゆっくりと滴下した。続いて、N,N−ジメチルホルムアミドを10滴加え、室温において6時間撹拌を行った。

0292

反応溶液の一部を1HNMR測定を行い、原料消失を確認した後、ジメチルアミン塩酸塩18.9g(232mmol)、及びトリエチルアミン50mL(358mL)をゆっくりと加え、室温において24時間撹拌を行った。

0293

反応溶液に純水を加え、水相をジクロロメタンで抽出し、合わせた有機相を1M塩酸飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、及び純水による洗浄を行い、溶媒を減圧留去した。得られた残渣にヘキサンを加えることにより、白色固体が析出した。ろ過により回収した析出物を、ヘキサンにより洗浄した後、80℃で真空乾燥させた。

0294

これにより、下記式で示される淡褐色の2,5−ジクロロ−N,N−ジメチルベンズアミドを、収率93%で得た。

0295

0296

アミド還元反応
窒素インレットおよび冷却管を一口フラスコに、水素化アルミニウムリチウム4.14g(109mmol)、及びテトラヒドロフラン250mLを加え、懸濁させた後、2,5−ジクロロ−N,N−ジメチルベンズアミド23.8g(109mmol)、及びテトラヒドロフラン90mLの混合物をゆっくりと滴下し、26時間還流を行った。

0297

反応溶液の一部を1HNMR測定し、原料の消失及び目的物の生成を確認した。反応溶液を室温まで放冷した後、純水4mL、15wt%水酸化ナトリウム水溶液4mL、純水20mLを加えた。

0298

不溶物をろ過により取り除いた後、ろ液を減圧留去した。さらに、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=9:1)により精製した。

0299

これにより、下記式で示される無色透明の2,5−ジクロロ−N,N−ジメチルベンジルアミンを、収率77%で得た。

0300

0301

<陰イオン交換樹脂前駆体ポリマーの合成>
窒素インレット、メカニカルスターラーおよび冷却管を備えた100mlの丸底三口フラスコに、第1オリゴマー(482mg、0.123mmol)、2,5−ジクロロ−N,N−ジメチルベンジルアミン(311mg、1.52mmol)、2,2’−ビピリジン(600mg、3.84mmol)、N,N−ジメチルアセトアミド(10mL)、トルエン(5mL)を加えた。170℃に昇温してトルエンで共沸しながら2時間脱水した。

0302

脱水後、ディーンスタックトラップ内のトルエンを除去し、還流したトルエンをトラップすることで混合物からトルエンを除去した。その後、80℃まで放冷し、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル(0)(1.00g、3.64mmol)を加え、80℃で19時間時間反応させた。

0303

反応混合物を塩酸中に滴下し反応を停止させ、生成物を析出させた。生成物を濾別回収し、純水、炭酸カリウム水溶液、純水、メタノールで数回洗浄後、60℃で一晩真空乾燥させた。

0304

これにより、下記式で示される淡黄色の陰イオン交換樹脂前駆体ポリマー(q=5、l=1、m=8)を収率84%で得た。

0305

0306

<四級化反応>
50mLのガラス反応容器に陰イオン交換樹脂前駆体ポリマー(359g)とN,N−ジメチルアセトアミド(3.5mL)を加えた。この混合物を撹拌して陰イオン交換樹脂前駆体ポリマーを溶解させた後に、ヨウ化メチル(249μL、5.00mmol)を加えて、室温で48時間撹拌した。

0307

反応混合物にN,N−ジメチルアセトアミド(3mL)を加えた後、これを純水中に滴下して反応を停止させ、生成物を析出させた。生成物を濾別回収し、純水で数回洗浄後、60℃で一晩真空乾燥させた。

0308

これにより、下記式で示される橙色の陰イオン交換樹脂(q=5、l=1、m=5)を得た。

0309

0310

<製膜>
陰イオン交換樹脂を、溶液キャスト法により製膜した。

0311

すなわち、陰イオン交換樹脂(0.30g)をジメチルスルホキシド(3mL)に溶解させ、ガラスフィルター(G3)で濾過した。濾液シリコンゴム縁取りされたガラス板状に流し込み、水平に調節した50℃のホットプレート上で静置し、乾燥させることにより褐色透明の膜を得た。

0312

イオン交換
なお、この膜はイオン交換基(四級アンモニウム基)の対イオンヨウ化物イオンであるため、1mol/L水酸化カリウム水溶液中に2日間浸漬させ脱気した純水で洗浄することにより、水酸化物形へ変換した。

0313

[比較例]
<第1オリゴマーの合成>
窒素インレットおよびディーンスタックトラップを備えた100mLの丸底三口フラスコに、ヘキサフルオロビスフェノールA(2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニルヘキサフルオロプロパン)(3.36g、10.0mmol)、炭酸カリウム(2.07g、15.0mmol)、N,N−ジメチルアセトアミド(23mL)、トルエン(5mL)を加えた。この混合物を撹拌してヘキサフルオロビスフェノールAを溶解させた後、150℃に昇温してトルエンで共沸しながら3時間脱水した。

0314

脱水後、ディーンスタックトラップ内のトルエンを除去し、還流したトルエンをトラップすることで混合物からトルエンを除去した。その後、常温まで放冷し、デカフルオロビフェニル(4.18g、12.5mmol)を加え、60℃に昇温して2時間時間反応させた。

0315

ここで、エンドキャップ剤としてデカフルオロビフェニル(0.42g、1.3mmol)を加え、さらに1時間反応を続けた。

0316

反応混合物を熱水中に滴下して反応を停止させ、生成物を析出させた。生成物を濾別回収し、熱水、熱メタノールで数回洗浄後、60℃で一晩真空乾燥させた。

0317

これにより、下記式で示される白色の第1オリゴマー(x=6)を、収率87%で得た。

0318

0319

<第2オリゴマーの合成>
窒素インレットを備えた100mLの丸底三口フラスコに、第1オリゴマー(3.00g、0.893mmol)、4−クロロフェノール(0.29g、2.2mmol)、炭酸カリウム(0.43g、3.0mmol)、N,N−ジメチルアセトアミド(30mL)を加えた。この混合物を撹拌して第1オリゴマーおよび4−クロロフェノールを溶解した後、40℃に昇温して3時間反応させた。

0320

反応混合物を純水中に滴下して反応を停止させ、生成物を析出させた。生成物を濾別回収し、純水、メタノールで数回洗浄後、60℃で一晩真空乾燥させた。

0321

これにより、下記式で示される白色の第2オリゴマー(x=6)を収率87%で得た。

0322

0323

<陰イオン交換樹脂前駆体ポリマーの合成>
窒素インレット、メカニカルスターラーおよび冷却管を備えた100mLの丸底三口フラスコに、第2オリゴマー(0.60g、0.14mmol)、1,4−ジクロロベンゼン(0.04g、0.3mmol)、1,3−ジクロロベンゼン(0.16g、1.1mmol)、2,2’−ビピリジン(0.57g、3.6mmol)、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル(0)(1.00g、3.60mmol)、N,N−ジメチルアセトアミド(10ml)を加えた。この混合物を撹拌して第2オリゴマー、1,4−ジクロロベンゼン、1,3−ジクロロベンゼンを溶解させた後に、80℃に加熱して3時間反応させた。

0324

反応混合物を塩酸中に滴下し反応を停止させ、生成物を析出させた。生成物を濾別回収し、純水、メタノールで数回洗浄後、60℃で一晩真空乾燥させた。

0325

これにより、下記式で示される白色の陰イオン交換樹脂前駆体ポリマー(q=6、l=1、m=2、n=8)を収率92%で得た。

0326

0327

<陰イオン交換基導入>
クロロメチル化反応
100mLのガラス反応容器に陰イオン交換樹脂前駆体ポリマー(0.60g)と1,1,2,2−テトラクロロエタン(27mL)を加えた。この混合物を撹拌して陰イオン交換樹脂前駆体ポリマーを溶解させた後に、アルゴンで置換したグローブボックス中において、クロロメチルメチルエーテル(16mL)、塩化亜鉛(0.5mol/Lテトラヒドロフラン溶液)(3mL)を加えて、80℃で5日間反応させた。

0328

反応混合物をメタノール中に滴下して反応を停止させ、生成物を析出させた。生成物を濾別回収し、メタノールで数回洗浄後、60℃で一晩真空乾燥させた。

0329

これにより、下記式で示される白色のクロロメチル化された陰イオン交換樹脂前駆体ポリマーを得た。

0330

0331

(製膜)
クロロメチル化された陰イオン交換樹脂前駆体ポリマーを、溶液キャスト法により製膜した。

0332

すなわち、クロロメチル化された陰イオン交換樹脂前駆体ポリマー(0.5g)を1,1,2,2−テトラクロロエタン(5mL)に溶解させ、ガラスフィルター(G3)で濾過した。濾液をシリコンゴムで縁取りされたガラス板状に流し込み、水平に調節した50℃のホットプレート上で静置し、乾燥させることにより透明な膜を得た。

0333

(四級化反応)
クロロメチル化された陰イオン交換樹脂前駆体ポリマーの膜を、トリメチルアミン45質量%水溶液中に室温で2日間浸漬させ、四級化させることにより、下記式で示される透明な陰イオン交換樹脂の膜を得た。

0334

0335

<イオン交換>
なお、この膜はイオン交換基(四級アンモニウム基)の対イオンが塩化物イオンであるため、1mol/L水酸化カリウム水溶液中に2日間浸漬させ脱気した純水で洗浄することにより、水酸化物型へ変換した。

0336

(評価)
<水酸化物イオン導電率の測定>
上記陰イオン交換膜に対し、水酸化物イオン導電率測定を行った。測定は、交流四端子法(300mV、10−100000Hz)で、30℃において水中で実施した。測定装置にはSolartolon1255B/1287を使用し、プローブにはφ1mmの金線を用いた。測定サンプルは、上記得られた陰イオン交換膜を、幅1cm、に切り出し、プローブ間距離1cmで固定した。上記各温度での水酸化物イオン導電率σ(S/cm)は、次式より、プローブ間距離L(1cm)、インピーダンスZ(Ω)、膜断面積A(cm2)から算出した。
σ=(L/Z)×1/A

実施例

0337

その結果を図2に示すように、実施例で得た陰イオン交換樹脂の膜は、比較例で得た陰イオン交換樹脂の膜よりも低いIECにも関わらず、より高い水酸化物イオン導電率を示した。

0338

1燃料電池
2燃料側電極
3酸素側電極
4電解質膜
S 燃料電池セル

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