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図面 (4)

課題

爆発性雰囲気フレーム内に流入した際に、バッテリ爆発による周囲へのダメージを効果的に抑制可能な防爆構造を有する防爆機器を提供する。

解決手段

防爆機器は、中空形状を有するフレームに、電気部品と該電気部品に電力を供給可能なバッテリとを収容している。バッテリから電気部品への電力供給は、フレーム内に爆発性雰囲気が流入するおそれがある場合に、保護装置により停止される。バッテリはフレーム内で防爆容器に収容されているため、フレーム内に防爆性雰囲気が流入してバッテリから点火した場合であっても、周囲へのダメージを効果的に抑制できる。

概要

背景

爆発性雰囲気における防災支援作業や建築物保全作業では、産業保安の観点から防爆対策が施された防爆機器が使用される。防爆機器では、使用される電気部品電気火花高温部が爆発性雰囲気に対して点火源とならないよう防爆対策が施されている。

尚、防爆機器を実際の作業で使用するためには、実務上、型式検定機関による検定が必要とされている。このような検定は、例えば国際規格である国際整合防爆指針2008Exに基づいて実施され、本願明細書で使用する各種用語もまた、特段の記載がない限りにおいて当該規格準拠するものとする(後述するように、将来的に規格改訂が行われた場合には、技術的思想が共通する範囲において、改定後の規格に基づいて解釈するものとする)。具体的な規格運用に関しては、例えば非特許文献1を参照されたい。

この種の防爆機器の幾つかの例として、特許文献1及び2には、爆発性雰囲気に侵入して作業を行う産業用ロボットに用いられる防爆構造が開示されている。特許文献1には、外部に設けられたエア供給源からエアパイプを介してロボットフレーム内にエアを供給することにより、フレーム内の圧力を周囲の爆発性雰囲気の圧力より高く保持することで、電気部品のあるフレーム内に爆発性気体が流入することを防止する防爆構造が開示されている。この文献では特に、フレーム内の圧力が低下することでフレーム内への爆発性気体が流入するおそれがある場合に、フレーム内の電気部品への通電遮断する保護監視装置を備えることが記載されている。また特許文献2には、フレーム内にエアを供給するためのエアタンクをフレームの外側に搭載した防爆構造が開示されており、特許文献1と同様に、フレーム内の圧力が低下した場合に、フレーム内の電気部品への通電を遮断することが記載されている。

概要

爆発性雰囲気がフレーム内に流入した際に、バッテリ爆発による周囲へのダメージを効果的に抑制可能な防爆構造を有する防爆機器を提供する。防爆機器は、中空形状を有するフレームに、電気部品と該電気部品に電力を供給可能なバッテリとを収容している。バッテリから電気部品への電力供給は、フレーム内に爆発性雰囲気が流入するおそれがある場合に、保護装置により停止される。バッテリはフレーム内で防爆容器に収容されているため、フレーム内に防爆性雰囲気が流入してバッテリから点火した場合であっても、周囲へのダメージを効果的に抑制できる。

目的

本発明の少なくとも1実施形態は上述の問題点に鑑みなされてものであり、爆発性気体がフレーム内に流入した際に、バッテリの爆発による周囲へのダメージを効果的に抑制可能な防爆構造を有する防爆機器を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

中空形状を有するフレームと、前記フレーム内に配置される電気部品と、前記フレーム内に配置され、前記電気部品に電力を供給可能なバッテリと、前記フレーム内の圧力が所定圧力値以下に低下した場合、又は、前記フレーム内外間の差圧所定差圧値以下に低下した場合、前記バッテリから前記電気部品への電力供給を停止する保護装置と、前記フレーム内で前記バッテリを収容する防爆容器と、を備えることを特徴とする防爆機器

請求項2

前記保護装置は、前記バッテリ及び前記電気部品間に設けられた電源ライン上に、前記バッテリから前記電気部品への通電遮断可能に構成された切替リレーを含み、前記防爆容器は、前記切替リレーを前記バッテリとともに収容することを特徴とする請求項1に記載の防爆機器。

請求項3

前記バッテリは互いに直列接続された複数の電池セルを含み、前記防爆容器は、前記複数の電池セルを管理する管理装置を前記バッテリとともに収容することを特徴とする請求項1又は2に記載の防爆機器。

請求項4

前記防爆容器は耐圧防爆容器であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の防爆機器。

請求項5

前記フレームは内圧防爆容器であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の防爆機器。

請求項6

前記防爆容器は安全増防爆容器であることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の防爆機器。

請求項7

前記バッテリから供給される電力により駆動可能なモータ走行用動力源として搭載した走行体であることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の防爆機器。

請求項8

前記バッテリを常用又は非常用電源とする制御盤であることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の防爆機器。

技術分野

0001

本開示は、爆発性雰囲気で使用される防爆機器に関する。

背景技術

0002

爆発性雰囲気における防災支援作業や建築物保全作業では、産業保安の観点から防爆対策が施された防爆機器が使用される。防爆機器では、使用される電気部品電気火花高温部が爆発性雰囲気に対して点火源とならないよう防爆対策が施されている。

0003

尚、防爆機器を実際の作業で使用するためには、実務上、型式検定機関による検定が必要とされている。このような検定は、例えば国際規格である国際整合防爆指針2008Exに基づいて実施され、本願明細書で使用する各種用語もまた、特段の記載がない限りにおいて当該規格準拠するものとする(後述するように、将来的に規格改訂が行われた場合には、技術的思想が共通する範囲において、改定後の規格に基づいて解釈するものとする)。具体的な規格運用に関しては、例えば非特許文献1を参照されたい。

0004

この種の防爆機器の幾つかの例として、特許文献1及び2には、爆発性雰囲気に侵入して作業を行う産業用ロボットに用いられる防爆構造が開示されている。特許文献1には、外部に設けられたエア供給源からエアパイプを介してロボットフレーム内にエアを供給することにより、フレーム内の圧力を周囲の爆発性雰囲気の圧力より高く保持することで、電気部品のあるフレーム内に爆発性気体が流入することを防止する防爆構造が開示されている。この文献では特に、フレーム内の圧力が低下することでフレーム内への爆発性気体が流入するおそれがある場合に、フレーム内の電気部品への通電遮断する保護監視装置を備えることが記載されている。また特許文献2には、フレーム内にエアを供給するためのエアタンクをフレームの外側に搭載した防爆構造が開示されており、特許文献1と同様に、フレーム内の圧力が低下した場合に、フレーム内の電気部品への通電を遮断することが記載されている。

0005

特許第2796482号
特開2015−36172号公報

先行技術

0006

一般社団法人日本電気制御機器工業会防爆委員会「防爆安全ガイドブック設備安全のための防爆電気機器点検ガイド)」

発明が解決しようとする課題

0007

この種の防爆機器では、フレーム内に電力源としてバッテリを収容するものがある。上記特許文献1及び2では、上述したように、爆発性気体がフレーム内に流入するおそれがある場合に、電気部品への通電を遮断することで防爆対策を図っているが、フレーム内に爆発性気体が流入した際に、電気エネルギ蓄積されたバッテリが残されているため、爆発性気体と接触することで点火源となる可能性がある。そのため、バッテリから爆発性気体に点火した場合、バッテリの爆発によって周囲へのダメージが懸念される。

0008

本発明の少なくとも1実施形態は上述の問題点に鑑みなされてものであり、爆発性気体がフレーム内に流入した際に、バッテリの爆発による周囲へのダメージを効果的に抑制可能な防爆構造を有する防爆機器を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0009

(1)本発明の少なくとも1実施形態に係る防爆機器は上記課題を解決するために、中空形状を有するフレームと、前記フレーム内に配置される電気部品と、前記フレーム内に配置され、前記電気部品に電力を供給可能なバッテリと、前記フレーム内の圧力が所定圧力値以下に低下した場合、又は、前記フレーム内外間の差圧所定差圧値以下に低下した場合、前記バッテリから前記電気部品への電力供給を停止する保護装置と、前記フレーム内で前記バッテリを収容する防爆容器と、を備える。

0010

上記(1)の構成によれば、電気部品への電力供給用としてフレーム内に配置されたバッテリを防爆容器に収容することにより、フレーム内に爆発性気体が流入した際に、バッテリが点火源となって爆発が生じた場合であっても、防爆容器によって周囲への影響を効果的に抑制できる。

0011

(2)幾つかの実施形態では、上記(1)の構成において、前記保護装置は、前記バッテリ及び前記電気部品間に設けられた電源ライン上に、前記バッテリから前記電気部品への通電を遮断可能に構成された切替リレーを含み、前記防爆容器は、前記切替リレーを前記バッテリとともに収容する。

0012

上記(2)の構成によれば、切替時に爆発性気体に対して着火源となりうる切替リレーを防爆容器内に収容することで、フレーム内に流入した爆発性気体が切替リレーにより爆発した場合であっても、周囲への影響を効果的に抑制することができる。

0013

(3)幾つかの実施形態では、上記(1)又は(2)の構成において、前記バッテリは互いに直列接続された複数の電池セルを含み、前記防爆容器は、前記複数の電池セルを管理する管理装置を前記バッテリとともに収容する。

0014

上記(3)の構成によれば、バッテリを構成する複数の電池セルを管理する管理装置を備える場合、当該管理装置はバッテリとともに防爆容器に収容される。このような管理装置は複数の電池セルの状態を日常的に管理するために、常時、少なからず電力供給が行われている。そのため、フレーム内に爆発性気体が流入した際には、保護装置によりバッテリから電気部品への電力供給が遮断された場合であっても、管理装置への電力供給が継続されていることにより点火源となりやすいが、管理装置をバッテリとともに防爆容器に収容することで、仮に点火源となって爆発が発生した場合でも、周囲への影響を低減できる。

0015

(4)幾つかの実施形態では、上記(1)から(3)のいずれか1構成において、前記防爆容器は耐圧防爆容器である。

0016

上記(4)の構成によれば、バッテリを収容する防爆容器を耐圧防爆容器として構成することで、バッテリ又は内部の爆発性気体が爆発した場合においても損傷を受けることなく耐え、且つ容器の全ての接合部又は構造上の開口部を通して、外部の爆発性雰囲気へ火災を生じることのない防爆構造を実現できる。

0017

(5)幾つかの実施形態では、上記(1)から(4)のいずれか1構成において、前記フレームは内圧防爆容器である。

0018

上記(5)の構成によれば、フレームを内圧防爆容器として構成することで、点火源となりうる電気部品やバッテリを爆発性雰囲気から隔離することができる。

0019

(6)幾つかの実施形態では、上記(1)から(5)のいずれか1構成において、前記防爆容器は安全増防爆容器である。

0020

上記(6)の構成によれば、バッテリを収容する防爆容器を安全増防爆容器として構成することで、電気的、機械的、又は熱的に安定度を増加させ、絶縁不良、接触不良断線などの故障を起こりにくくすることで、点火源となるおそれのある電気的火花や異常高温を効果的に抑制できる。

0021

(7)幾つかの実施形態では、上記(1)から(6)のいずれか1構成において、前記バッテリから供給される電力により駆動可能なモータ走行用動力源として搭載した走行体である。

0022

上記(7)の構成によれば、爆発性雰囲気に侵入して作業を実施する走行体に上記防爆構造が適用される。このような防爆構造では、爆発性気体がフレーム内に流入した際に爆発性点火源となる可能性があるバッテリのみを防爆容器に収容するように構成されるため、防爆容器のサイズ及び重量を小さく留めることができる。これにより、走行体のサイズ及び重量を効果的に抑制でき、良好な防爆性能走行性両立できる。

0023

(8)幾つかの実施形態では、上記(1)から(6)のいずれか1構成において、常用又は非常用電源として前記バッテリから供給される電力により駆動可能な制御盤である。

0024

上記(8)の構成によれば、爆発性雰囲気に固定的に設置される制御盤に対しても上記防爆構造を適用可能である。

発明の効果

0025

本発明の少なくとも1実施形態によれば、爆発性雰囲気がフレーム内に流入した際に、バッテリの爆発による周囲へのダメージを効果的に抑制可能な防爆構造を有する防爆機器を提供できる。

図面の簡単な説明

0026

本発明の少なくとも1実施形態に係る防爆機器の概略構成図である。
図1のバッテリの周辺構成の変形例である。
本発明の他の実施形態に係る防爆機器の概略構成図である。

実施例

0027

以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
また例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。

0028

図1は本発明の少なくとも1実施形態に係る防爆機器10の概略構成図であり、図2図1のバッテリ24の周辺構成の変形例である。

0029

防爆機器10は、自走により爆発性雰囲気に侵入し、例えば防災支援作業や建築物保全作業のような各種作業を実施又は支援可能な産業用ロボットである。このような作業環境には、爆発性気体を生成する可能性のあるフィールドが広く含まれ、例えば、石油化学プラント可燃性液体などの危険物の製造・貯蔵・取扱所、塗装設備溶剤使用作業所高圧ガス設備、或いは燃料電池関連施設などが挙げられる。

0030

防爆機器10は、本体を構成する中空形状のフレーム12を有し、フレーム12の前後左右にそれぞれ設けられた4個の走行輪16により走行可能な走行体である。走行輪16には、フレーム12内に収容された走行用動力源であるモータ18から出力される駆動力が伝達され、フィールド上を走行可能に構成されている。

0031

防爆機器10は、走行用動力源として、後述するバッテリ24から供給される電力で駆動可能なモータ18を有している。モータ18は、その出力軸減速機20を介して走行輪16に接続されている。モータ18の出力は、減速機20を介して走行輪16に伝達されることにより走行が実現される。
尚、走行輪16に代えて、例えばクローラのような他の走行手段が採用されてもよい。

0032

中空形状を有するフレーム12は、上述のモータ18を含む電気部品を収容する。本実施形態では特に、フレーム12は内圧防爆構造を有する内圧防爆容器として構成されている。内圧防爆構造は、爆発性気体に対して点火源となり得る電気機器又は部分を、所定仕様を有する容器に収容し、その容器の内部に空気、窒素などの不活性ガス保護ガス)を送入加圧することにより、外部の爆発性雰囲気から隔離する。

0033

尚、内圧防爆構造の詳細仕様については、国際整合防爆指針2008Exに準ずるとする(具体的には、上記非特許文献1を参照されたい)。また当該指針が将来的に改訂された場合には、本願明細書で用いられる用語もまた、改訂後の内容に基づいて解釈されるものとする。

0034

フレーム12は、その内部が外部(爆発性雰囲気)に対して隔離されることにより、気密状態に維持されている。フレーム12には、防爆機器10が爆発性雰囲気に侵入する前に、予め不活性ガスが封入されている。

0035

尚、フレーム12には、例えば走行輪16と減速機20とを接続する駆動軸が連通する箇所のように隙間が少なからず存在する場合があるが、本実施形態では、このような隙間では、シール部材22が配置されることによって気密性が確保されている。

0036

またフレーム12内の不活性ガスは、フレーム12内の圧力がフレーム12外の圧力に比べて高くなるように封入されている。フレーム12では、このような内圧防爆構造により、周囲の爆発性雰囲気からフレーム12内に爆発性気体が侵入することを防いでいる。

0037

尚、防爆機器10は、フレーム12の内部に不活性ガスを充填するためのガス供給装置を備えてもよい。例えば上記特許文献1のように、防爆機器10の外部に独立的に設けられたエア源からエアパイプを介してフレーム12にガスを供給可能に構成してもよいし、或いは上記特許文献2のように、防爆機器10にエアが貯蔵されたエアタンクを搭載しておき、当該エアタンクからフレーム12の内部にガスを供給可能に構成してもよい。またフレーム12に内部のガスを排出するための排出機構を備えることで、フレーム12の内圧を調整可能に構成してもよい。

0038

フレーム12には、電気部品として上述のモータ18に加えて、電力供給用のバッテリ24と、防爆機器10の各種制御を実施するコントローラ26と、モータ18を駆動するためのドライバ28と、フレーム12の内外圧力の少なくとも一方を検知可能な圧力検知部30と、防爆制御を実施する防爆ロジック回路32と、外部と各種情報送受信を行うための送受信器34と、が収容されている。

0039

尚、図1では図示を省略しているが、防爆機器10には上記構成要素に加えて、作業内容に応じたロボットアームウインチ装置照明装置撮影装置カメラ)などの各種機器が備えられており、フレーム12に収容される電気部品には、このようなロボットアームを作動させるための各種構成が含まれていてもよい。

0040

バッテリ24は、フレーム12に収容された各電気部品に対して供給される電力を蓄える蓄電装置であり、電源ラインL1、L2、L3及びL4を介して、それぞれコントローラ26、ドライバ28、防爆ロジック回路32及び送受信器34に電力を供給可能に接続されている。

0041

本実施形態ではバッテリ24として、比較的大きなエネルギ密度を有するリチウムイオン二次電池が用いられている。バッテリ24は、複数の二次電池セル24a、24b、24c、・・・が直列に接続されて構成されている。これらの複数の二次電池セル24a、24b、24c、・・・は、図2に示されるように、管理装置(いわゆるBMU:Battery Management Unit)36によって各種状態パラメータ(例えば充電量、電流量、温度など)が管理されていてもよい。管理装置36は、例えば各二次電池セル24a、24b、24c,・・・の状態パラメータ監視し、その監視結果に応じて状態異常を判定し、コントローラ26に送信する。

0042

管理装置36は、管理対象であるバッテリ24から駆動用の電力を取得する。すなわち、管理装置36への電源供給ルートは、上述の電源ラインL1、L2、L3及びL4とは独立して設けられている。そのため、仮に電源ラインL1、L2、L3及びL4が後述する防爆ロジック回路32によって遮断された場合であっても、管理装置36はバッテリ24から電力供給を受け続けることができ、バッテリ24の管理を継続できる。

0043

コントローラ26は、防爆機器10の各種制御を実施するコントロールユニットであり、電源ラインL1を介してバッテリ24から電力を取得することによって動作する。コントローラ26は、例えば予めメモリ等の記憶装置(不図示)に記憶された所定のプログラムに基づいて、防爆機器10の各種動作を実現するための制御信号を生成し、防爆機器10の各構成要素に対して指示を送ることにより制御を実施する。

0044

ドライバ24は、コントローラ26の指示内容に応じて、モータ18を駆動させる駆動ユニットである。例えば、コントローラ26から取得した制御信号に対応するようにモータ18の制御電流を調整することで、モータ18の駆動状態を制御し、防爆装置10の走行を実現する。

0045

圧力検知部30は、フレーム12の内外圧力の少なくとも一方を検知する。上述したように防爆機器10では、フレーム12の内部の圧力が外部の圧力に比べて高く設定されることで防爆構造が実現されているが、何らかの原因によって、フレーム12の内部の圧力が低下し、爆発性気体が流入する可能性がある。圧力検知部30は、フレーム12の内外圧力の少なくとも一方を検知することにより、このような爆発性気体の流入が起こりうるか否かを判定するために必要な圧力検知を行う。例えば、圧力検知部30はフレーム12の内圧と外圧との差圧を検知することで、爆発雰囲気がフレーム12の内部に流入する可能性があるか否かを検知するようにしてもよいし、フレーム12の内圧の適正値が予め設定されている場合には、フレーム12の内圧のみを検知して判断するようにしてもよい(後者の場合、フレーム12の外圧の検知は必要ない)。

0046

尚、本実施形態では、圧力検知部30として検知結果を電気的信号として取り扱う圧力センサを用いる場合について説明するが、これに代えて、圧力値に応じて機械的にスイッチングする圧力スイッチを用いるように構成してもよい。

0047

防爆ロジック回路32は、圧力検知部30の検知結果に基づいて防爆制御を実施する。ここで、バッテリ24から各電気部品に対して電力供給をするための電源ライン上にはオンオフ可能な切替リレー38を含む保護回路40が設けられており、防爆ロジック回路32は圧力検知部30の検知結果からフレーム12に爆発性気体が流入する可能性があると判断された場合(すなわち、フレーム12の内部が外部より低圧であると検知された場合)、切替リレー38を切替制御することにより、電気部品への電力供給を遮断する。

0048

切替リレー38は、いわゆるインターロックブレーカとして機能するリレー装置である。通常時、切替リレー38は初期状態としてクローズ状態に設定されており、バッテリ24からの電力が各電気部品に対して供給されるようになっているが、防爆ロジック回路32によってオープン状態切り替えられることにより、電気部品への電力供給が遮断可能に構成されている。このように防爆ロジック回路32により保護回路40が作動されると、バッテリ24からの電力供給が停止することにより、フレーム12内に爆発性気体が流入した際に、電気部品が点火源となって爆発を引き起こすことを効果的に防止できる。

0049

尚、防爆ロジック回路32によって保護回路40が作動した場合には、所定表示を行うことでオペレータ側報知するようにしてもよい。

0050

送受信器34は、非爆発性雰囲気(爆発性雰囲気の外部)の基地局に配置されたサーバ42との間で無線通信可能に構成された通信装置である。送受信器34は通信用電波を送受信するためのアンテナ35を、電波を通す気密ドーム内に備えており、サーバ42に設けられたアンテナ43との間で無線通信を行う。サーバ42は、オペレータが操作可能な操作装置44と、操作装置44からの指示信号を、アンテナ43を介して送受信可能な送受信器46とを備える。これにより、非爆発性雰囲気にいるオペレータが防爆機器10に対して指令を送ることで、防爆機器10が遠隔操作することができるようになっている。

0051

尚、本実施形態では防爆機器10とサーバ42との通信無線方式を用いる場合を例示しているが、例えば通信用光ファイバを用いた有線方式を用いてもよい。また防爆機器10では、送受信器34の故障などを考慮して、代替用の通信用光ファイバによる外部との有線接続無線接続と併設するようにしてもよい。この場合、送受信器34が故障したとしても通信用光ファイバを介して外部と送受信でき、また、通信用光ファイバが切断されても通信を継続することができる。

0052

ここで、フレーム12内に配置されているバッテリ24は、更に防爆容器50に収容されている。本実施形態では特に、防爆容器50は耐圧防爆構造を有する耐圧防爆容器として構成されている。耐圧防爆構造は、容器がその内部に侵入した爆発性気体による内部爆発に対して、損傷を受けることなく耐え、且つ容器の全ての接合部又は構造上の開口部を通して、外部の爆発性雰囲気へ火災を生じることのない防爆構造である。

0053

上記非特許文献1によれば、このような耐圧防爆容器に対して、例えば以下の事項が要求される。(i)容器は内部爆発に十分耐える強度を有する。容器内部で爆発が生じた場合、容器がその爆発圧力に耐える強度を持つよう設計されている。また(ii)容器を構成する接合面から点火能力を有する火炎が逸走しないことが要求される。容器の接合面は「スキの奥行」及び「スキ」により、内部爆発時の高温ガス又は火炎が、スキを通じて外部へ放出されるときに十分冷却され、外部の爆発性ガスへの引火が防止される。また(iii)容器外面の許容温度又は最高表面温度は定められた値を超えない。爆発性ガスの発火温度に従って規定された発火度や温度等級に対して、防爆電気機器の許容温度や最高表面温度がこれを超えない値となっている。

0054

尚、耐圧防爆構造のより詳細な仕様については、国際整合防爆指針2008Ex等に準ずるとする(具体的には、上記非特許文献1を参照されたい)。また当該指針が将来的に改訂された場合には、本願明細書で用いられる用語もまた、改訂後の内容に基づいて解釈されるものとする。

0055

このように電気部品への電力供給用としてフレーム12内に配置されたバッテリ24を防爆容器50に収容することにより、フレーム12内に爆発性気体が流入した際に、バッテリ24が点火源となって爆発が生じた場合であっても、防爆容器50によって周囲への影響を効果的に抑制できる。

0056

本実施形態では特に、防爆容器50には、バッテリ24とともに保護回路40を構成する切替リレー38が収容されている。切替リレー38は、通電時に切替動作がなされると
爆発性気体に対して着火源となり得る。そこで、着火源となり得る切替リレー38を、このように防爆容器50内に収容することで、仮にフレーム12内に流入した爆発性雰囲気に着火して爆発が生じた場合であっても、周囲への影響を効果的に抑制することができる。

0057

また図2に示されるように、防爆容器50は、バッテリ24とともに管理装置36を収容してもよい。上述したように、管理装置36には常時バッテリ24の状態を管理するために、他の電気部品への電源ラインとは独立して電力が供給されており、保護装置40によって電気部品への電力供給が遮断された際も、管理装置36への電力供給は継続される。そのため、保護装置40の作動時にフレーム12内に爆発性気体が流入した際に、電力供給が継続されている管理装置36が点火源となる可能性がある。そこで、このように管理装置36をバッテリ24とともに防爆容器50内に収容することで、仮に管理装置36が流入した爆発性雰囲気への点火源となった場合であっても、周囲への影響を効果的に抑制することができる。

0058

このような防爆構造では、爆発性気体がフレーム12内に流入した際に爆発性点火源となる可能性がある構成要素(バッテリ24及び管理装置36)のみを防爆容器50に収容するように構成されるため、防爆容器50のサイズ及び重量を小さく留めることができる。これにより、防爆機器10のサイズ及び重量を効果的に抑制でき、良好な防爆性能と走行体としての走行性能の向上を両立できる。

0059

また上記説明では、バッテリ24にエネルギ密度の大きなリチウムイオン二次電池を用いているため、防爆容器50として耐圧防爆容器を採用した場合を例示したが、収容されるバッテリ24の仕様に応じた種類の防爆容器50を採用してもよい。例えば、バッテリ24に電池セル以外に上記管理装置36のような他の発火源を有さない場合には、防爆容器50として安全増防爆容器を用いてもよい。一般的に安全増防爆容器は上述の耐圧防爆容器に比べてサイズ及び重量が小さくて済むため、バッテリ24の仕様によって安全増防爆容器を適宜選択することで、防爆機器10のサイズ及び重量をコンパクト化することができ、走行性を向上することができる。

0060

続いて図3を参照して、他の実施形態について説明する。図3は他の実施形態に係る防爆機器10’の概略構成図である。尚、図3では、図1及び図2と共通する構成要素については共通の符号を付すこととし、重複する説明は適宜省略することとする。

0061

防爆機器10’は、爆発性雰囲気中の制御対象である耐圧防爆モータ60を制御するために、防爆性雰囲気に固定的に設置された制御盤である。このように防爆機器10’はフィールド上に固定的に設置された非走行体である点において上記防爆装置10と異なる。

0062

防爆機器10’は、常用電源として非爆発性雰囲気にある外部電源(例えば商用交流電源)62を有する。外部電源62は、常用電源ラインL5を介して、フレーム12内に収容された電気部品に対して電力を供給する。常用電源ラインL5は、フレーム12内に収容された電気部品であるAC/DCコンバータ64に接続されており、AC/DCコンバータ64は外部電源62から供給される交流電力直流電力に変換する。AC/DCコンバータ64で変換された直流電力は、防爆機器10’の制御ユニットであるコントローラ26に供給される。

0063

ここで防爆機器10’は非常用電源として、フレーム12内に収容されたバッテリ24を備える。バッテリ24には直流電力が予め蓄えられており、非常用電源ラインL6を介してコントローラ26に接続されている。常用電源ラインL5及び非常用電源ラインL6にはそれぞれ切替リレー66、68が設けられており、常用電源ラインL5の切替リレー66は初期状態としてクローズ状態に設定されるとともに、非常用電源ラインL6の切替リレー68はノーマルオープン状態に設定されている。これにより、正常時には、コントローラ26に対して外部電源64から電力供給が行われる。

0064

尚、本実施形態ではこのように外部電源62を常用電源として用いるとともにバッテリ24を非常用電源として用いる場合を例示しているが、バッテリ24を常用電源として用いるとともに外部電源62を非常用電源として用いてもよく、その他、第3の電源を常用又は非常用電源として用意してもよい。

0065

一方、異常発生時(例えば外部電源62が停電状態に陥った場合など)には、コントローラ26は、常用電源ラインL5の切替リレー66をオープン状態に切り替えるとともに、非常用電源ラインL6の切替リレー68をクローズ状態に切り替えることにより、コントローラ26の電力供給源を外部電源62からバッテリ24に切り替える。これにより、外部電源62に異常が発生した場合であっても、フレーム12内に収容されたバッテリ24を非常用電源として使用することで、防爆機器10’の動作が継続できるようになっている。

0066

またフレーム12の外部には、オペレータが操作可能な操作部70が設けられており、操作部70の操作内容はフレーム12内のスイッチ74によって電気信号に変更された後、コントローラ26に送られる。コントローラ26では、スイッチ74からの電気信号を取得することにより、オペレータの操作可能を把握し、その内容に基づいた制御信号をドライバ28に送信する。ドライバはコントローラ26から取得した制御信号に基づいて、制御対象である耐圧防爆モータ60の駆動電流を制御する。

0067

防爆装置10’には、オペレータの操作内容やコントローラ26による制御内容を表示するためのディスプレイ76が設けられている。ディスプレイ76は、フレーム12の窓部に設けられた強化ガラス78を介して、フレーム12外にいるオペレータに対して視認可能に構成されている。

0068

フレーム12は、図1の実施形態と同様に不活性ガスが封入されることにより、爆発性気体の内部への流入を防止可能な内圧防爆容器として構成されている。フレーム12の内圧、または、内外の差圧は圧力検知部30によって検知され、その検知結果に基づいて、爆発性気体がフレーム12内に流入する可能性があると判断された場合、防爆ロジック回路32は非常用電源ラインL6の切替リレー68をオープン状態に切り替えることにより、バッテリ24からの電力供給を遮断する。これにより、フレーム12内に爆発性気体が流入した場合であっても、バッテリ24から電力供給される電気部品が点火源となることを効果的に防止できる。

0069

フレーム12内に配置されているバッテリ24は、更に防爆容器50に収容されている。本実施形態では特に、防爆容器50は耐圧防爆構造を有する耐圧防爆容器として構成されているが、図1と同様に、バッテリ24の容量などの仕様に応じて適切な種類の防爆容器を用いてもよい。このように電気部品への電力供給用としてフレーム12内に配置されたバッテリ24を防爆容器50に収容することにより、フレーム12内に爆発性気体が流入した際に、バッテリ24が点火源となって爆発が生じた場合であっても、防爆容器50によって周囲への影響を効果的に抑制できる。

0070

また防爆容器50には、常用電源ラインL5及び非常用電源ラインL6にそれぞれ設けられた切替リレー66、68がバッテリ24とともに収容されている。切替リレー66,68は、その切替時に爆発性気体に対して着火源となり得る。そこで、着火源となり得る切替リレー66,68を、このように防爆容器50内に収容することで、仮にフレーム12内に流入した爆発性雰囲気に着火して爆発が生じた場合であっても、周囲への影響を効果的に抑制することができる。

0071

また本実施形態においても図2と同様に、防爆容器50には、バッテリ24とともに管理装置36が収容されている。

0072

このように爆発性雰囲気に固定的に配置される防爆機器10’においても、電気部品への電力供給用としてフレーム12内に配置されたバッテリ24を防爆容器50に収容することにより、フレーム12内に爆発性気体が流入した際に、バッテリ24が点火源となって爆発が生じた場合であっても、防爆容器50によって周囲への影響を効果的に抑制できる。

0073

以上説明したように、本発明の少なくとも1実施形態によれば、爆発性雰囲気がフレーム12内に流入した際に、バッテリ24の爆発による周囲へのダメージを効果的に抑制可能な防爆構造を有する防爆機器10を提供できる。

0074

本開示は、爆発性雰囲気で使用される防爆機器に利用可能である。

0075

10防爆機器
12フレーム
16走行輪
18モータ
20減速機
22シール部材
24バッテリ
30圧力検知部
32防爆ロジック回路
34,46送受信器
35,43アンテナ
36管理装置
38切替リレー
40保護装置
50防爆容器
60耐圧防爆モータ
62外部電源
64 AC/DCコンバータ
66,68 切替リレー
70 操作部
74 スイッチ
76ディスプレイ
78 強化ガラス

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