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技術 目標追尾装置

出願人 三菱電機株式会社
発明者 山本和幹
出願日 2015年9月15日 (5年8ヶ月経過) 出願番号 2015-181869
公開日 2017年3月23日 (4年2ヶ月経過) 公開番号 2017-058192
状態 特許登録済
技術分野 レーダ方式及びその細部 航行(Navigation)
主要キーワード 誤差上限値 判定処理器 負荷調整器 推奨対象 悪化度合 保留対象 合致数 送出キュー
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年3月23日)のものです。
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図面 (9)

課題

統合航跡追尾精度劣化を抑制することが可能な目標追尾装置を提供すること。

解決手段

送出判定処理器143aは、誤差上限値及び誤差下限値とネットワーク統合航跡の予測誤差とを比較し、予測誤差が誤差上限値よりも大きい場合は、部分航跡無条件送出対象である第1の部分航跡として出力し、予測誤差が誤差下限値以上でかつ誤差上限値以下である場合は、部分航跡の出力によるネットワーク統合航跡の誤差改善量が閾値よりも大きいときにのみ、部分航跡を送出推奨対象である第2の部分航跡として出力し、その他の場合は、部分航跡を出力しない。また、送出負荷調整器143bは、送出判定処理器143aから出力された第1及び第2の部分航跡のデータ量がネットワークの利用可帯域を超えるときは、追尾精度判定値である追尾精度悪化度合いに基づいて、第1及び第2の部分航跡の中から送出対象を選定する。

概要

背景

複数のセンサネットワークで接続して目標追尾する方式には、センサの探知データ統合する探知データ統合方式、センサの探知データを追尾処理して得られる航跡を統合する航跡統合方式及び航跡を断片化した部分航跡を統合する部分航跡統合方式があり、相関統合された航跡は統合航跡と呼ばれる。

複数のセンサをネットワークで接続して目標を追尾するシステムは、センサネットワークシステムと呼ばれる。センサネットワークシステムは、複数のノードをネットワークで互いに通信可能に接続して構成され、各ノードはセンサ及び目標追尾装置を含んでいる。ここで、ノードに含まれる目標追尾装置はセンサネットワーク装置と呼ばれる。ノードは例えば艦艇に搭載される。ネットワークは無線ネットワークが一般的である。

部分航跡統合型センサネットワーク装置は、部分航跡統合方式を用いたセンサネットワーク装置である。部分航跡統合型センサネットワーク装置は、自ノードにおけるセンサから得られた観測値をもとにローカル航跡と呼ばれる航跡を生成するとともにローカル航跡を断片化した部分航跡をネットワークを介して他ノードとの間で授受し、自ノードで生成された部分航跡と他ノードから得られた部分航跡とを相関統合した統合航跡を生成する。

また、部分航跡統合型センサネットワーク装置では、ネットワークの通信負荷を抑えるため、統合航跡の予測誤差を算出し、この予測誤差をオペレータ送出要求に応じて設定された誤差上限値及び誤差下限値と比較して送出判定を実施している(特許文献1)。ここで、オペレータの送出要求は追尾精度要求であり、送出要求が高いほど誤差上限値は低くなる。

送出判定では、統合航跡の予測誤差が誤差上限値よりも大きい場合は、予測誤差を誤差上限値以下に抑えるためにローカル航跡を無条件送出対象として部分航跡を無条件にネットワークに送出し、予測誤差が誤差下限値よりも小さい場合は追尾が安定しているため、部分航跡の送出を保留する。予測誤差が誤差下限値以上かつ誤差上限値以下の場合は、部分航跡を送出した場合の誤差改善量が閾値を超える場合にのみ部分航跡を送出する。この方式により、送出要求に応じて必要なノードが必要な情報量に限定してネットワークにデータを送出することが可能となる。

概要

統合航跡の追尾精度劣化を抑制することが可能な目標追尾装置を提供すること。送出判定処理器143aは、誤差上限値及び誤差下限値とネットワーク統合航跡の予測誤差とを比較し、予測誤差が誤差上限値よりも大きい場合は、部分航跡を無条件送出対象である第1の部分航跡として出力し、予測誤差が誤差下限値以上でかつ誤差上限値以下である場合は、部分航跡の出力によるネットワーク統合航跡の誤差改善量が閾値よりも大きいときにのみ、部分航跡を送出推奨対象である第2の部分航跡として出力し、その他の場合は、部分航跡を出力しない。また、送出負荷調整器143bは、送出判定処理器143aから出力された第1及び第2の部分航跡のデータ量がネットワークの利用可帯域を超えるときは、追尾精度判定値である追尾精度悪化度合いに基づいて、第1及び第2の部分航跡の中から送出対象を選定する。

目的

この発明は、上記に鑑みてなされたもので、統合航跡の追尾精度の劣化を抑制することが可能な目標追尾装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

目標観測するセンサをそれぞれ含む複数のノードネットワークにより互いに接続されてなるセンサネットワークシステムにおける各ノードに含まれ、自ノードに含まれる前記センサの観測値をもとに前記目標の部分航跡を生成し、前記部分航跡の送出要求に応じて前記部分航跡を前記ネットワークに送出するとともに、前記自ノードで生成された前記部分航跡及び前記ネットワークを介して他ノードから入力された前記部分航跡を用いて統合航跡を生成する目標追尾装置であって、前記送出要求に含まれ前記統合航跡に対して要求される誤差上限値及び誤差下限値と前記統合航跡の予測誤差とを比較し、前記予測誤差が前記誤差上限値よりも大きい場合は、前記部分航跡を第1の部分航跡として出力し、前記予測誤差が前記誤差下限値以上でかつ前記誤差上限値以下である場合は、前記部分航跡の出力による前記統合航跡の誤差改善量が閾値よりも大きいときにのみ、前記部分航跡を第2の部分航跡として出力し、前記予測誤差が前記誤差下限値よりも小さい場合は、前記部分航跡を出力しない送出判定処理部と、前記送出判定処理部から出力された前記第1及び第2の部分航跡のデータ量が前記ネットワークの利用可帯域を超えるときは、前記予測誤差から前記誤差上限値を差し引いた値を前記誤差上限値で割った値である追尾精度判定値に基づいて、前記第1及び第2の部分航跡の中から送出対象選定する送出負荷調整部と、を備えることを特徴とする目標追尾装置。

請求項2

前記送出負荷調整部は、前記第1及び第2の部分航跡のデータ量が前記利用可能帯域を超える場合において、前記第1の部分航跡の個数が前記利用可能帯域から決まる送出可能数よりも大きいときは、前記第1の部分航跡の中から前記追尾精度判定値の大きい順に選択された前記送出可能数の前記第1の部分航跡を送出対象とすることを特徴とする請求項1に記載の目標追尾装置。

請求項3

前記送出負荷調整部は、前記第1及び第2の部分航跡のデータ量が前記利用可能帯域を超える場合において、前記第1の部分航跡の個数が前記利用可能帯域から決まる送出可能数よりも大きいときは、前記自ノードのみならず前記他ノードでも追尾対象となっている前記統合航跡の前記第1の部分航跡については、前記自ノードから当該第1の部分航跡までの距離が前記他ノードから当該第1の部分航跡までの距離よりも小さいときにのみ当該第1の部分航跡を送出責任対象とし、前記他ノードでは追尾対象となっていない前記統合航跡の前記第1の部分航跡については、当該第1の部分航跡を送出責任対象とし、前記送出責任対象とされた前記第1の部分航跡の中から前記追尾精度判定値の大きい順に選択された前記送出可能数の前記第1の部分航跡を送出対象とすることを特徴とする請求項1に記載の目標追尾装置。

請求項4

前記送出負荷調整部は、前記第1及び第2の部分航跡のデータ量が前記利用可能帯域を超える場合において、前記第1の部分航跡の個数が1以上かつ前記送出可能数未満のときは、前記第1の部分航跡のすべてを送出対象として選定するとともに、前記第2の部分航跡の中から前記追尾精度判定値の大きい順に選択された前記送出可能数から前記第1の部分航跡の個数を差し引いた個数の前記第2の部分航跡を送出対象とすることを特徴とする請求項2又は3に記載の目標追尾装置。

請求項5

前記送出負荷調整部は、前記第1及び第2の部分航跡のデータ量が前記利用可能帯域を超える場合において、前記第1の部分航跡の個数が0のときは、前記第2の部分航跡の中から前記追尾精度判定値の大きい順に選択された前記送出可能数の前記第2の部分航跡を送出対象とすることを特徴とする請求項2から4のいずれか1項に記載の目標追尾装置。

請求項6

前記送出要求は、前記自ノード内で生成された送出要求又は前記他ノード内で生成され前記ネットワークを介して前記自ノード内に入力された送出要求であることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の目標追尾装置。

技術分野

0001

本発明は、ネットワークで互いに接続された複数のセンサを用いて目標追尾する目標追尾装置に関する。

背景技術

0002

複数のセンサをネットワークで接続して目標を追尾する方式には、センサの探知データ統合する探知データ統合方式、センサの探知データを追尾処理して得られる航跡を統合する航跡統合方式及び航跡を断片化した部分航跡を統合する部分航跡統合方式があり、相関統合された航跡は統合航跡と呼ばれる。

0003

複数のセンサをネットワークで接続して目標を追尾するシステムは、センサネットワークシステムと呼ばれる。センサネットワークシステムは、複数のノードをネットワークで互いに通信可能に接続して構成され、各ノードはセンサ及び目標追尾装置を含んでいる。ここで、ノードに含まれる目標追尾装置はセンサネットワーク装置と呼ばれる。ノードは例えば艦艇に搭載される。ネットワークは無線ネットワークが一般的である。

0004

部分航跡統合型センサネットワーク装置は、部分航跡統合方式を用いたセンサネットワーク装置である。部分航跡統合型センサネットワーク装置は、自ノードにおけるセンサから得られた観測値をもとにローカル航跡と呼ばれる航跡を生成するとともにローカル航跡を断片化した部分航跡をネットワークを介して他ノードとの間で授受し、自ノードで生成された部分航跡と他ノードから得られた部分航跡とを相関統合した統合航跡を生成する。

0005

また、部分航跡統合型センサネットワーク装置では、ネットワークの通信負荷を抑えるため、統合航跡の予測誤差を算出し、この予測誤差をオペレータ送出要求に応じて設定された誤差上限値及び誤差下限値と比較して送出判定を実施している(特許文献1)。ここで、オペレータの送出要求は追尾精度要求であり、送出要求が高いほど誤差上限値は低くなる。

0006

送出判定では、統合航跡の予測誤差が誤差上限値よりも大きい場合は、予測誤差を誤差上限値以下に抑えるためにローカル航跡を無条件送出対象として部分航跡を無条件にネットワークに送出し、予測誤差が誤差下限値よりも小さい場合は追尾が安定しているため、部分航跡の送出を保留する。予測誤差が誤差下限値以上かつ誤差上限値以下の場合は、部分航跡を送出した場合の誤差改善量が閾値を超える場合にのみ部分航跡を送出する。この方式により、送出要求に応じて必要なノードが必要な情報量に限定してネットワークにデータを送出することが可能となる。

先行技術

0007

米国特許第6,338,011号明細書

発明が解決しようとする課題

0008

上記した従来の部分航跡統合型センサネットワーク装置では、送出判定により統合航跡の予測誤差が誤差上限値を超えて無条件送出対象となった部分航跡のデータ量がネットワークの利用可帯域を超える場合には、より高い追尾精度が要求されている統合航跡の誤差量改善を優先して部分航跡が送出されるため、要求される追尾精度が相対的に低い統合航跡については部分航跡が送出されないことが生じ得る。このように要求される追尾精度が相対的に低い統合航跡について部分航跡の送出機会が得られない状況が続いた場合、時間経過により誤差量が増大し、追尾維持が困難となる。

0009

この発明は、上記に鑑みてなされたもので、統合航跡の追尾精度の劣化を抑制することが可能な目標追尾装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0010

上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る目標追尾装置は、目標を観測するセンサをそれぞれ含む複数のノードがネットワークにより互いに接続されてなるセンサネットワークシステムにおける各ノードに含まれ、自ノードに含まれる前記センサの観測値をもとに前記目標の部分航跡を生成し、前記部分航跡の送出要求に応じて前記部分航跡を前記ネットワークに送出するとともに、前記自ノードで生成された前記部分航跡及び前記ネットワークを介して他ノードから入力された前記部分航跡を用いて統合航跡を生成する目標追尾装置であって、前記送出要求に含まれ前記統合航跡に対して要求される誤差上限値及び誤差下限値と前記統合航跡の予測誤差とを比較し、前記予測誤差が前記誤差上限値よりも大きい場合は、前記部分航跡を第1の部分航跡として出力し、前記予測誤差が前記誤差下限値以上でかつ前記誤差上限値以下である場合は、前記部分航跡の出力による前記統合航跡の誤差改善量が閾値よりも大きいときにのみ、前記部分航跡を第2の部分航跡として出力し、前記予測誤差が前記誤差下限値よりも小さい場合は、前記部分航跡を出力しない送出判定処理部と、前記送出判定処理部から出力された前記第1及び第2の部分航跡のデータ量が前記ネットワークの利用可能帯域を超えるときは、前記予測誤差から前記誤差上限値を差し引いた値を前記誤差上限値で割った値である追尾精度判定値に基づいて、前記第1及び第2の部分航跡の中から送出対象を選定する送出負荷調整部と、を備えることを特徴とする。

発明の効果

0011

この発明によれば、統合航跡の追尾精度の劣化を抑制することができる、という効果を奏する。

図面の簡単な説明

0012

実施の形態1に係るセンサネットワークシステムの構成を示すブロック図
実施の形態1のノードの構成を示すブロック図
実施の形態の送出制御器における送出制御処理を示すフローチャート
実施の形態1の送出制御器における送出判定を説明するための図
実施の形態1に係るセンサネットワーク装置の構成要素のハードウェア構成の一例を示すブロック図
実施の形態1に係るセンサネットワーク装置の構成要素のハードウェア構成の別の一例を示すブロック図
実施の形態1の送出負荷調整部における送出負荷調整処理を示すフローチャート
実施の形態2の送出負荷調整部における送出負荷調整処理を示すフローチャート

実施例

0013

以下に、本発明に係る目標追尾装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。

0014

実施の形態1.
図1は、本実施の形態に係るセンサネットワークシステム50の構成を示すブロック図である。センサネットワークシステム50は、複数の目標53を追尾する複数のノード51と、複数のノード51を互いに通信可能に接続するネットワーク52とを備える。複数のノード51はそれぞれ移動体に搭載される。ネットワーク52は無線ネットワークである。移動体は、例えば艦艇である。

0015

図2は、ノード51の構成を示すブロック図である。ノード51は、センサ2と、センサ2に接続された目標追尾装置であるセンサネットワーク装置1と、センサネットワーク装置1に接続された表示器4と、センサネットワーク装置1に接続された無線装置5とを備える。ここで、センサ2は、例えばレーダであり、目標53にビーム照射し、目標53からの反射波を受信することで目標53のセンシングを行う。オペレータ3は、センサ2及びセンサネットワーク装置1を操作する。

0016

センサネットワーク装置1は、部分航跡統合型の装置であり、自ノード51でのオペレータ3による送出要求又は無線装置5を介して入力された他ノード51でのオペレータ3による送出要求に応じてセンサ2の観測値から目標53の部分航跡を生成し、無線装置5を介して部分航跡をネットワーク52に送出するとともに、自ノード51で生成された部分航跡と無線装置5を介して他ノード51から入力された部分航跡を相関統合した統合航跡を生成する。また、センサネットワーク装置1は、統合航跡を表示器4に表示する。

0017

なお、以下では、自ノード51でのオペレータ3による送出要求、すなわち自ノード51内で生成された送出要求を「ローカル送出要求」と呼び、無線装置5を介して自ノード51に入力された他ノード51でのオペレータ3による送出要求、すなわち他ノード51内で生成された送出要求を「リモート送出要求」と呼ぶ。また、他ノード51で生成され無線装置5を介して自ノード51に入力された部分航跡を、自ノード51で生成された部分航跡と区別するために、「リモート部分航跡」と呼ぶ。

0018

センサネットワーク装置1は、センサ2の観測値と統合航跡との相関処理を実施する相関観測値生成器11と、ローカル送出要求及びリモート送出要求を管理する送出要求管理器12と、ローカル送出要求に応じて統合航跡を生成する統合航跡生成器13と、ローカル送出要求又はリモート送出要求に応じてネットワーク統合航跡を生成するネットワーク統合航跡生成器14と、統合航跡生成器13と無線装置5との入出力処理及びネットワーク統合航跡生成器14と無線装置5との入出力処理を実施するネットワーク入出力器15とを備える。

0019

なお、以下では、ネットワーク統合航跡生成器14で生成される統合航跡を、統合航跡生成器13で生成される統合航跡と区別するために、「ネットワーク統合航跡」と呼ぶ。

0020

相関観測値生成器11は、センサ2からの観測値と統合航跡との相関処理を実施し、相関有りの場合は、統合航跡番号を付与した観測値として、相関無しの場合は、新規登録対象の航跡の観測値として、相関済観測値を統合航跡生成器13及びネットワーク統合航跡生成器14に出力する。ここで、相関処理は、統合航跡の誤差の大きさ、観測値の誤差の大きさ及び統合航跡と観測値との距離から、観測値と統合航跡との相関の有無を判定する処理である。

0021

送出要求管理器12は、統合航跡番号ごとにローカル送出要求及びリモート送出要求を管理する。なお、ローカル送出要求は、送出要求対象の統合航跡を示す統合航跡番号、この統合航跡番号の部分航跡の送出を要求する旨、統合航跡に要求される誤差上限値(L_Upper)と誤差下限値(L_Lower)、及び要求元情報を含んでいる。リモート送出要求についても同様である。

0022

送出要求管理器12は、統合航跡生成器13に対してはローカル送出要求を出力する。送出要求管理器12から統合航跡生成器13に出力された送出要求は、統合航跡生成器13内のローカル航跡記憶部132に保存される。送出要求管理器12は、ネットワーク統合航跡生成器14に対しては、ローカル送出要求又はリモート送出要求を出力する。詳細には、ローカル送出要求及びリモート送出要求の一方のみが存在するときはその一方が出力され、ローカル送出要求及びリモート送出要求の両方が存在するときは、ローカル送出要求及びリモート送出要求のうち、より送出要求の高い方が出力される。ここで、より送出要求の高い方とは、ローカル送出要求及びリモート送出要求のうち、誤差上限値(L_Upper)のより低い方をいう。複数のリモート送出要求がある場合は、ローカル送出要求及び複数のリモート送出要求のうち最も送出要求の高いものが出力される。送出要求管理器12からネットワーク統合航跡生成器14に出力された送出要求は、ネットワーク統合航跡生成器14内のローカル航跡記憶部142に保存される。

0023

また、送出要求管理器12は、ローカル送出要求が自ノード51のセンサ2からは観測値が得られない統合航跡の部分航跡の送出を要求するものである場合、ネットワーク入出力器15を介して当該ローカル送出要求を無線装置5に出力する。このようなローカル送出要求は、無線装置5を介してネットワーク52に送出されて、他ノード51ではリモート送出要求となる。なお、送出要求管理器12は、ローカル航跡記憶部132に登録されているローカル航跡を参照することにより、ローカル送出要求が自ノード51のセンサ2からは観測値が得られない統合航跡の部分航跡の送出を要求するものであるか否かを判定することができる。

0024

次に、統合航跡生成器13の構成について説明する。統合航跡生成器13は、相関済観測値を追尾処理しローカル航跡を生成する追尾フィルタ131と、ローカル航跡及び送出要求を記憶するローカル航跡記憶部132と、部分航跡の送出を制御する送出制御器133と、部分航跡を相関統合する航跡統合器134と、統合航跡を記憶する統合航跡記憶部135とを備える。

0025

追尾フィルタ131は、相関観測値生成器11からの相関済観測値に対して予測及び平滑化を含むフィルタ処理を施してローカル航跡を生成する。フィルタ処理は例えばカルマンフィルタ処理である。ここで、追尾フィルタ131は、相関済観測値と相関の有る統合航跡と同じ統合航跡番号のローカル航跡がローカル航跡記憶部132に登録されている場合は、相関済観測値を用いた追尾処理により当該ローカル航跡を更新し、相関済観測値と相関の有る統合航跡と同じ統合航跡番号のローカル航跡がローカル航跡記憶部132に登録されていない場合は、新規登録対象として、相関済観測値を用いた追尾処理により得られるローカル航跡をローカル航跡記憶部132に保存する。ローカル航跡記憶部132には、一般に複数のローカル航跡、すなわちローカル航跡群が登録されている。

0026

また、追尾フィルタ131は、送出要求管理器12から出力された送出要求を送出要求対象の統合航跡と同じ統合航跡番号のローカル航跡に紐付けて保存する。これにより、ローカル航跡には誤差上限値(L_Upper)及び誤差下限値(L_Lower)が設定されることとなる。すなわち、統合航跡ごとにローカル航跡が生成され、統合航跡ごとに誤差上限値(L_Upper)及び誤差下限値(L_Lower)が設定されているので、ローカル航跡ごとに誤差上限値(L_Upper)及び誤差下限値(L_Lower)が設定される。上記したように、この場合の送出要求はローカル送出要求である。

0027

送出制御器133は、統合航跡の現在の誤差量である予測誤差を算出し、この予測誤差をローカル航跡に設定されている誤差上限値(L_Upper)及び誤差下限値(L_Lower)と比較し、この比較結果に基づく部分航跡の送出判定を実施する。ここで、予測誤差は、統合航跡に含まれる誤差共分散行列から算出される。

0028

送出制御器133は、ローカル航跡が送出判定に合致した場合、ローカル航跡を部分航跡として航跡統合器134に出力する。送出制御器133は、ローカル航跡が送出判定に合致しない場合、部分航跡を出力しない。また、送出制御器133は、新規登録対象のローカル航跡が入力された場合は、無条件でローカル航跡を部分航跡として航跡統合器134に出力する。

0029

また、送出制御器133は、ローカル航跡を部分航跡として航跡統合器134に出力した場合は、出力されたローカル航跡をローカル航跡記憶部132から削除する。

0030

このように、本実施の形態では、送出制御器133においてローカル航跡を部分航跡として出力した後、出力されたローカル航跡を一度消去し、相関済観測値を用いて最初からローカル航跡を生成し直すことにより、ローカル航跡を「断片化」している。この場合、ローカル航跡は既に「断片化」されているので、送出制御器133は、送出判定に合致したローカル航跡を部分航跡として航跡統合器134に出力することとなる。なお、これ以外の「断片化」の方法を用いることもできる。

0031

航跡統合器134は、部分航跡及びリモート部分航跡を用いて相関統合処理を実施し、統合航跡を更新又は生成する。ここで、相関統合処理は、部分航跡と同じ統合航跡番号の統合航跡に対して、統合航跡を部分航跡が得られた時刻まで外挿し、その時点での統合航跡の誤差と部分航跡の誤差を平滑化し、統合航跡の位置を算出するものである。統合航跡記憶部135には、一般に複数の統合航跡、すなわち統合航跡群が登録されている。統合航跡群は、表示器4に表示され、オペレータ3の戦術判断に利用される。

0032

図3は、送出制御器133における送出制御処理を示すフローチャート、図4は、送出制御器133における送出判定を説明するための図である。

0033

まず、S1では、送出制御器133にローカル航跡及び送出要求が入力される。

0034

次に、S2では、送出制御器133は、入力されたローカル航跡に対応する統合航跡の現在の誤差量である予測誤差λを算出する。なお、ローカル航跡に対応する統合航跡は、ローカル航跡と統合航跡番号が同じものである。

0035

S3では、送出制御器133は、統合航跡の予測誤差λとローカル航跡に設定されている誤差上限値L_Upperとを比較し、予測誤差λ>誤差上限値L_Upperであるか否かの判定をする。S3での判定の結果、予測誤差λ>誤差上限値L_Upperである場合は、送出制御器133はS4の処理を実施する。S3での判定の結果、予測誤差λ≦誤差上限値L_Upperである場合は、送出制御器133はS7の処理を実施する。

0036

S4では、予測誤差λ>誤差上限値L_Upperであり、送出制御器133は、誤差量を改善するために、ローカル航跡を無条件送出対象とする。

0037

S5では、送出制御器133は、ローカル航跡を部分航跡として航跡統合器134に出力する。

0038

S6では、送出制御器133は、S5で航跡統合器134に出力されたローカル航跡をローカル航跡記憶部132から削除する。

0039

一方、S3での判定の結果、予測誤差λ≦誤差上限値L_Upperである場合、送出制御器133は、S7において、予測誤差λと誤差下限値L_Lowerとを比較し、予測誤差λ≧誤差下限値L_Lowerであるか否かの判定をする。S7での判定の結果、予測誤差λ≧誤差下限値L_Lowerである場合は、送出制御器133はS8の処理を実施する。S7での判定の結果、予測誤差λ<誤差下限値L_Lowerである場合は、送出制御器133はS11の処理を実施する。

0040

S11では、予測誤差λ<誤差下限値L_Lowerであり、送出要求に対して統合航跡の追尾が十分に安定しているため、送出制御器133はローカル航跡を送出保留対象とする。すなわち、送出制御器133は、部分航跡を出力しない。

0041

一方、S8では、送出制御器133は、ネットワーク52の負荷を軽減する目的で、ローカル航跡を送出した場合の統合航跡の誤差改善量lを算出する。

0042

S9では、送出制御器133は、誤差改善量lと閾値Λとを比較し、誤差改善量l>閾値Λであるか否かの判定をする。S9での判定の結果、誤差改善量l>閾値Λである場合は、送出制御器133はS10の処理を実施する。S9での判定の結果、誤差改善量l≦閾値Λの場合は、送出制御器133は、ローカル航跡の送出は誤差改善に寄与しないと判断して、S11のようにローカル航跡を送出保留対象とする。

0043

S10では、誤差改善量l>閾値Λであり、送出制御器133は、誤差改善の効果ありと判断し、ローカル航跡を送出推奨対象とする。

0044

送出制御器133は、S10の処理を実施した後は、送出推奨対象のローカル航跡に対してS5及びS6の処理を順次実施する。

0045

送出制御器133は、以上のような図3に示す送出制御処理を繰り返し実施している。

0046

次に、ネットワーク統合航跡生成器14の構成について説明する。ネットワーク統合航跡生成器14は、統合航跡生成器13が有する追尾フィルタ131と同等の機能を有する追尾フィルタ141と、ローカル航跡及び送出要求を記憶するローカル航跡記憶部142と、ネットワーク52への部分航跡の送出を制御するネットワーク送出制御器143と、送出対象となった部分航跡を登録するネットワーク送出キュー144と、統合航跡生成器13が有する航跡統合器134と同等の機能を有する航跡統合器145と、ネットワーク統合航跡を記憶するネットワーク統合航跡記憶部146とを備える。

0047

追尾フィルタ141は、相関観測値生成器11からの相関済観測値に対して予測及び平滑化を含むフィルタ処理を実施してローカル航跡を生成する。上記したように、フィルタ処理はカルマンフィルタ処理である。追尾フィルタ141は、相関済観測値と相関の有る統合航跡と同じ統合航跡番号のローカル航跡がローカル航跡記憶部142に登録されている場合は、相関済観測値を用いた追尾処理により当該ローカル航跡を更新し、相関済観測値と相関の有る統合航跡と同じ統合航跡番号のローカル航跡がローカル航跡記憶部142に登録されていない場合は、新規登録対象として、相関済観測値を用いた追尾処理により得られるローカル航跡をローカル航跡記憶部142に保存する。ローカル航跡記憶部142には、一般に複数のローカル航跡、すなわちローカル航跡群が登録されている。

0048

また、追尾フィルタ141は、送出要求管理器12から出力された送出要求を送出要求対象の統合航跡と同じ統合航跡番号のローカル航跡に紐付けて保存する。これにより、ローカル航跡には誤差上限値(L_Upper)及び誤差下限値(L_Lower)が設定されることとなる。上記したように、この場合の送出要求はローカル送出要求又はリモート送出要求である。

0049

ネットワーク送出制御器143は、部分航跡の送出判定を実施する送出判定処理器143aと、送出判定に合致した部分航跡から実際にネットワーク52に送出する部分航跡を選択する送出負荷調整器143bとを備える。

0050

送出判定処理部としての送出判定処理器143aは、統合航跡生成器13が有する送出制御器133と同等の機能を有し、送出制御器133と同様に図3に示す送出判定を実施する。すなわち、送出判定処理器143aは、ネットワーク統合航跡の現在の誤差量である予測誤差を算出し、この予測誤差をローカル航跡に設定されている誤差上限値(L_Upper)及び誤差下限値(L_Lower)と比較し、この比較結果に基づく部分航跡の送出判定を実施する。ここで、予測誤差は、ネットワーク統合航跡に含まれる誤差共分散行列から算出される。

0051

送出判定処理器143aは、ローカル航跡が送出判定に合致した場合、すなわち、無条件送出対象又は送出推奨対象のローカル航跡を部分航跡として送出負荷調整器143bに出力する。送出判定処理器143aは、ローカル航跡が送出判定に合致しない場合、部分航跡を出力しない。また、送出判定処理器143aは、新規登録対象のローカル航跡が入力された場合は、無条件でローカル航跡を部分航跡として送出負荷調整器143bに出力する。

0052

なお、以下では、送出判定に合致したローカル航跡を「判定合致ローカル航跡」と呼ぶ。すなわち、判定合致ローカル航跡は、第1の部分航跡である無条件送出対象のローカル航跡及び第2の部分航跡である送出推奨対象のローカル航跡である。判定合致ローカル航跡の総数は、送出要求で指定された統合航跡の個数が複数の場合には複数になり得る。

0053

送出負荷調整部としての送出負荷調整器143bは、判定合致ローカル航跡のデータ量がネットワーク送出キュー144のキュー長よりも大きい場合に限り、ネットワーク52に送出する部分航跡を選定する。ここで、キュー長はネットワーク送出キュー144の容量を表している。なお、送出負荷調整器143bは、ネットワーク送出キュー144からキュー長に関する情報を得ることができる。

0054

また、送出負荷調整器143bは、ネットワーク52に送出する部分航跡を航跡統合器145にも出力する。

0055

さらに、送出負荷調整器143bは、ローカル航跡を部分航跡としてネットワーク送出キュー144及び航跡統合器145に出力した場合は、出力されたローカル航跡をローカル航跡記憶部142から削除する。

0056

このように、本実施の形態では、送出負荷調整器143bにおいてローカル航跡を部分航跡として出力した後、出力されたローカル航跡を一度消去し、相関済観測値を用いて最初からローカル航跡を生成し直すことにより、ローカル航跡を「断片化」している。この場合、ローカル航跡は既に「断片化」されているので、送出負荷調整器143bは、送出判定に合致したローカル航跡を部分航跡として航跡統合器145に出力することとなる。なお、これ以外の「断片化」の方法を用いることもできる。

0057

ネットワーク送出キュー144は、ネットワーク入出力器15からネットワーク52の利用可能帯域を取得し、利用可能帯域に応じたキュー長を設定する。送出負荷調整器143bから出力された部分航跡は、順次、ネットワーク送出キュー144に登録され、先入れ先出しの順序でネットワーク入出力器15に出力される。

0058

航跡統合器145は、統合航跡生成器13が有する航跡統合器134と同等の機能を有する。航跡統合器145は、部分航跡及びリモート部分航跡を用いて相関統合処理を実施し、ネットワーク統合航跡を更新又は生成する。ネットワーク統合航跡記憶部146には、一般に複数のネットワーク統合航跡、すなわちネットワーク統合航跡群が登録されている。ネットワーク統合航跡群は、表示器4に表示され、オペレータ3の戦術判断に利用される。

0059

ネットワーク入出力器15は、無線装置5との間で入出力処理を実施する。入力処理としては、無線装置5からのリモート部分航跡を航跡統合器134,145にそれぞれ配信する処理、無線装置5からのリモート送出要求を送出要求管理器12に配信する処理、及び現在のネットワーク52の利用可能帯域を無線装置5から取得しネットワーク送出キュー144に通知する処理がある。出力処理としては、ネットワーク送出キュー144からの部分航跡を無線装置5へ送出する処理、及び送出要求管理器12からのローカル送出要求を無線装置5へ送出する処理がある。

0060

無線装置5は、送受信処理を実施する。送信処理としては、部分航跡及びローカル送出要求の送信処理がある。受信処理としては、リモート部分航跡及びリモート送出要求の受信処理がある。

0061

なお、ネットワーク統合航跡記憶部146に保存されるネットワーク統合航跡群は、無線装置5を介したネットワーク52上において、各ノード51で共有される航跡群である。これに対し、統合航跡記憶部135に保存される統合航跡群は、ネットワーク統合航跡群に加えて自ノード51のセンサ2から得られた部分航跡を統合した航跡を含むものとして、表示器4を介してオペレータ3に提供される。

0062

ここで、センサネットワーク装置1のハードウェア構成について説明する。相関観測値生成器11、送出要求管理器12、統合航跡生成器13、ネットワーク統合航跡生成器14、及びネットワーク入出力器15は、それぞれ、図5のように、専用のハードウェアである処理回路40で実現してもよいし、あるいは、図6のように、プログラムを実行するプロセッサ42及び当該プログラムを格納するメモリ43を有する処理回路41で実現してもよいし、あるいは、処理回路40,41を組み合わせて実現してもよい。

0063

また、統合航跡生成器13を構成する追尾フィルタ131、送出制御器133及び航跡統合器134についても同様であり、これらは処理回路40で実現してもよいし、あるいは、処理回路41で実現してもよいし、あるいは、処理回路40,41を組み合わせて実現してもよい。ネットワーク統合航跡生成器14を構成する追尾フィルタ141、ネットワーク送出制御器143、航跡統合器145及びネットワーク送出キュー144についても同様であり、これらは処理回路40で実現してもよいし、あるいは、処理回路41で実現してもよいし、あるいは、処理回路40,41を組み合わせて実現してもよい。

0064

同様に、ネットワーク送出制御器143を構成する送出判定処理器143a及び送出負荷調整器143bは、処理回路40で実現してもよいし、あるいは、処理回路41で実現してもよいし、あるいは、処理回路40,41を組み合わせて実現してもよい。なお、ローカル航跡記憶部132,142、統合航跡記憶部135、ネットワーク統合航跡記憶部146は、それぞれメモリ又はハードディスクのような記憶装置で実現することができる。

0065

図7は、送出負荷調整器143bにおける送出負荷調整処理を示すフローチャートである。

0066

S21では、送出負荷調整器143bには、送出判定処理器143aから送出判定に合致した部分航跡が入力される。なお、送出判定処理器143aにおける送出制御処理は図3に示す処理と同様であり、図3に示す処理において、例えば、統合航跡をネットワーク統合航跡に、予測誤差をネットワーク統合航跡の予測誤差に置き換えればよい。

0067

S22では、送出負荷調整器143bは、判定合致ローカル航跡の総数である判定合致数Nとネットワーク送出キュー144のキュー長から算出される送出可能数Mとを比較し、判定合致数N≦送出可能数Mであるか否かの判定をする。換言すれば、送出負荷調整器143bは、判定合致ローカル航跡のデータ量が利用可能帯域以下であるか否かの判定をする。送出可能数Mは、利用可能帯域から決まる、一定時間に送信可能な部分航跡の最大の個数である。

0068

S22での判定の結果、判定合致数N≦送出可能数Mである場合は、送出負荷調整器143bはS23の処理を実施し、判定合致数N>送出可能数Mである場合は、送出負荷調整器143bはS26の処理を実施する。

0069

S23では、判定合致数N≦送出可能数Mであり、判定合致ローカル航跡をすべてネットワーク52に送出することが可能であるため、送出負荷調整器143bは、すべての判定合致ローカル航跡を送出対象とする。

0070

S23に続いて、S24では、送出負荷調整器143bは、送出対象とされた部分航跡としてローカル航跡をネットワーク送出キュー144に出力する。この場合、ネットワーク52に送出される部分航跡数はNとなる。

0071

S25では、送出負荷調整器143bは、ネットワーク送出キュー144に出力されたローカル航跡をローカル航跡記憶部142から削除する。

0072

一方、S22での判定の結果、判定合致数N>送出可能数Mである場合は、送出負荷調整器143bは、すべての判定合致ローカル航跡をネットワーク52に送出することができないため、送出対象を選定する必要がある。

0073

まず、S26では、送出負荷調整器143bは、判定合致ローカル航跡の中に無条件送出対象のローカル航跡が含まれないか否かの判定をする。S26での判定の結果、判定合致ローカル航跡の中に無条件送出対象のローカル航跡が含まれない場合は、送出負荷調整器143bはS27の処理を実施し、判定合致ローカル航跡の中に無条件送出対象のローカル航跡が含まれる場合は、送出負荷調整器143bはS29の処理を実施する。

0074

S27では、送出負荷調整器143bは、判定合致ローカル航跡を「追尾精度悪化度合い」の大きい順にソートする。ここで、追尾精度悪化度合いは、追尾精度判定値であり、(λ−L_Upper)/L_Upperで定義される。すなわち、追尾精度悪化度合いは、ネットワーク統合航跡の予測誤差λから誤差上限値L_Upperを差し引いた値を誤差上限値L_Upperで割った値である。送出負荷調整器143bは、判定合致ローカル航跡の各々に対して追尾精度悪化度合いを算出し、判定合致ローカル航跡を追尾精度悪化度合いの大きい順にソートする。なお、この場合の判定合致ローカル航跡はすべて送出推奨対象のローカル航跡である。

0075

S28では、送出負荷調整器143bは、S27でソートされた判定合致ローカル航跡の中から追尾精度悪化度合いの大きい順に送出可能数Mに達するまでを送出対象とする。すなわち、追尾精度悪化度合いの大きい順にM個の判定合致ローカル航跡が送出対象に選定される。

0076

S28の処理を実施した後は、送出負荷調整器143bは、S24の処理とS25の処理を順次実施する。すなわち、送出負荷調整器143bは、送出対象とされた部分航跡としてローカル航跡をネットワーク送出キュー144に出力し、出力されたローカル航跡をローカル航跡記憶部142から削除する。この場合、ネットワーク52に送出される部分航跡数は送出可能数Mとなる。

0077

S26での判定の結果、判定合致ローカル航跡の中に無条件送出対象のローカル航跡が含まれる場合は、送出負荷調整器143bは、S29において、無条件送出対象のローカル航跡の個数である無条件送出対象数nと送出可能数Mとを比較し、無条件送出対象数n≦送出可能数Mであるか否かの判定をする。S29での判定の結果、無条件送出対象数n≦送出可能数Mである場合は、送出負荷調整器143bはS30の処理を実施し、無条件送出対象数n>送出可能数Mである場合は、送出負荷調整器143bはS31の処理を実施する。

0078

S30では、送出負荷調整器143bは、判定合致ローカル航跡に含まれるすべての無条件送出対象のローカル航跡を実際に送出対象とし、無条件送出対象のローカル航跡の個数n分を送出可能数Mから減算し、送出可能数M’=M−nを求める。したがって、残りの判定合致ローカル航跡である送出推奨対象のローカル航跡からM’個だけを実際に送出対象として選定することになる。

0079

S30の処理の後、送出負荷調整器143bは、S27の処理、S28の処理、S24の処理及びS25の処理を順次実施する。すなわち、S27では、送出負荷調整器143bは、すべての送出推奨対象のローカル航跡を追尾精度悪化度合いの大きい順にソートする。S28では、送出負荷調整器143bは、S27でソートされた送出推奨対象のローカル航跡の中から追尾精度悪化度合いの大きい順に送出可能数M’に達するまでを送出対象とする。その後のS24の処理及びS25の処理については上記した通りである。

0080

S29での判定の結果、無条件送出対象数n>送出可能数Mである場合は、送出負荷調整器143bは、無条件送出対象のローカル航跡の中からM個だけ選定する必要がある。S31では、送出負荷調整器143bは、すべての無条件送出対象のローカル航跡を追尾精度悪化度合いの大きい順にソートする。

0081

S31の処理の後、送出負荷調整器143bは、S28の処理、S24の処理及びS25の処理を順次実施する。すなわち、S28では、送出負荷調整器143bは、S31でソートされた無条件送出対象のローカル航跡の中から送出可能数Mに達するまでを送出対象とする。その後のS24の処理及びS25の処理については上記した通りである。

0082

本実施の形態では、センサネットワーク装置1はネットワーク統合航跡生成器14を備え、ネットワーク統合航跡生成器14は送出判定処理器143a及び送出負荷調整器143bを備えている。ここで、送出判定処理器143aは、誤差上限値及び誤差下限値とネットワーク統合航跡の予測誤差とを比較し、予測誤差が誤差上限値よりも大きい場合は、部分航跡を無条件送出対象である第1の部分航跡として出力し、予測誤差が誤差下限値以上でかつ誤差上限値以下である場合は、部分航跡の出力によるネットワーク統合航跡の誤差改善量が閾値よりも大きいときにのみ、部分航跡を送出推奨対象である第2の部分航跡として出力し、予測誤差が誤差下限値よりも小さい場合は、部分航跡を出力しない。また、送出負荷調整器143bは、送出判定処理器143aから出力された第1及び第2の部分航跡のデータ量がネットワークの利用可能帯域を超えるときは、追尾精度判定値である追尾精度悪化度合いに基づいて、第1及び第2の部分航跡の中から送出対象を選定することで送出負荷を調整する。

0083

詳細には、送出負荷調整器143bは、第1及び第2の部分航跡のデータ量が利用可能帯域を超える場合において、第1の部分航跡の個数が送出可能数Mよりも大きいときは、第1の部分航跡の中から追尾精度悪化度合いの大きい順に選択されたM個の第1の部分航跡を送出対象とする。

0084

また、送出負荷調整器143bは、第1及び第2の部分航跡のデータ量が利用可能帯域を超える場合において、第1の部分航跡の個数が1以上かつ送出可能数M未満のときは、第1の部分航跡のすべてを送出対象として選定するとともに、第2の部分航跡の中から追尾精度悪化度合いの大きい順に選択されたM’個の第2の部分航跡を送出対象とする。

0085

さらにまた、送出負荷調整器143bは、第1及び第2の部分航跡のデータ量が利用可能帯域を超える場合において、第1の部分航跡の個数が0のときは、第2の部分航跡の中から追尾精度悪化度合いの大きい順に選択されたM個の第2の部分航跡を送出対象とする。

0086

以上のように、本実施の形態によれば、送出判定処理器143aから出力された第1の部分航跡のデータ量が利用可能帯域を超える場合も含めて、一般に、送出判定処理器143aから出力された第1及び第2の部分航跡のデータ量がネットワークの利用可能帯域を超える場合には、追尾精度悪化度合いに基づいて第1及び第2の部分航跡の中から送出対象を選定するので、より高い追尾精度すなわちより小さい誤差上限値が要求されている統合航跡の誤差量改善を優先して部分航跡を送出する場合に比べて、要求される追尾精度が相対的に低い統合航跡についても部分航跡の送出が抑制されることがなく、全体として統合航跡の追尾精度の劣化を抑制することが可能になる。

0087

また、本実施の形態では、センサネットワーク装置1は、ネットワーク統合航跡生成器14に加えて、統合航跡生成器13を備えている。統合航跡生成器13を設けることにより、自ノード51のセンサ2のみで自ノード51で必要とされる追尾精度が確保可能である場合は、ネットワーク52経由でリモート部分航跡を要求する必要がないため、帯域が抑制されるという効果が得られる。

0088

なお、統合航跡生成器13を設けない構成も可能である。この場合、図2において、統合航跡生成器13を設けずに、ネットワーク統合航跡記憶部146から相関観測値生成器11に至る矢印を付与し、相関観測値生成器11がネットワーク統合航跡群を参照できるように構成すればよい。

0089

実施の形態2.
図8は、本実施の形態の送出負荷調整器143bにおける送出負荷調整処理を示すフローチャートである。なお、本実施の形態に係るセンサネットワーク装置の構成は図2に示すセンサネットワーク装置1の構成と同じである。図8に示すフローチャートと図7に示すフローチャートとの差異は、図8ではS31の処理後にS32の処理が挿入されている点である。

0090

実施の形態1で説明したように、S31では、送出負荷調整器143bは、すべての無条件送出対象のローカル航跡を追尾精度悪化度合いの大きい順にソートする。

0091

続いて、S32では、送出負荷調整器143bは、各ノード51と部分航跡としての無条件送出対象のローカル航跡との位置関係から、自ノード51が送出すべき送出責任対象を選択する。詳細には、以下の通りである。

0092

まず、送出負荷調整器143bは、自ノード51の位置情報を有しているものとする。また、送出負荷調整器143bは、ネットワーク52を介して他ノード51から他ノード51の位置情報を取得することで、自ノード51の位置情報に加えて他ノード51の位置情報も有しているものとする。ここで、各ノード51の位置情報は各ノード51を搭載する移動体の位置情報である。

0093

さらに、送出負荷調整器143bは、他ノード51のセンサネットワーク装置1が追尾対象としているネットワーク統合航跡に関する情報、具体的には追尾対象の統合航跡番号を、ネットワーク52を介して他ノード51から取得するものとする。従って、送出負荷調整器143bは、同一のネットワーク統合航跡が自ノード51を含む複数のノード51で追尾対象となっているか否かを判定することができる。

0094

S32では、送出負荷調整器143bは、無条件送出対象のローカル航跡が他ノード51での追尾対象となっているか否かを判定し、当該無条件送出対象のローカル航跡が他ノード51での追尾対象となっている場合は、自ノード51から当該無条件送出対象のローカル航跡までの距離と他ノード51から当該無条件送出対象のローカル航跡までの距離を算出する。ここで、各ノード51から無条件送出対象のローカル航跡までの距離は、各ノード51の位置と無条件送出対象のローカル航跡から決まる目標53の平均位置との間の距離である。

0095

続いて、送出負荷調整器143bは、自ノード51から無条件送出対象のローカル航跡までの距離が他ノード51から当該無条件送出対象のローカル航跡までの距離よりも小さい場合は、当該無条件送出対象のローカル航跡を第3の部分航跡としての送出責任対象のローカル航跡とする。

0096

また、送出負荷調整器143bは、無条件送出対象のローカル航跡が他ノード51で追尾対象となっていない場合は、当該無条件送出対象のローカル航跡を第3の部分航跡としての送出責任対象のローカル航跡とする。

0097

つまり、複数のノード51が追尾している同一のネットワーク統合航跡がある場合は、当該ネットワーク統合航跡で表される目標53に最も近いノード51に部分航跡の送出責任が付与される。例えば、ノード51A、ノード51B及びノード51Cが同一のネットワーク統合航跡を追尾している場合において、ノード51Aに部分航跡の送出責任が付与された場合、ノード51B及びノード51Cでは、当該ネットワーク統合航跡の部分航跡が無条件送出対象であったとしても、部分航跡の送出が保留される。

0098

S32の処理の後、S28において、送出負荷調整器143bは、S31でソートされS32で送出責任対象とされたローカル航跡の中から追尾精度悪化度合いの大きい順に送出可能数Mに達するまでを送出対象とする。なお、送出責任対象のローカル航跡の個数がM個に満たない場合は、すべての送出責任対象のローカル航跡のみを送出対象とする。その後のS24の処理及びS25の処理については実施の形態1で説明した通りである。

0099

本実施の形態では、無条件送出対象のローカル航跡の個数が送出可能数を上回る場合に、送出負荷調整器143bにおいて、追尾精度悪化度合いの大きい順に部分航跡をソートすることで送出の優先順位を付与し、さらに、各ノード51からネットワーク統合航跡までの距離に応じて送出責任を設定することで、部分航跡の送出対象を選択する。

0100

これにより、各ノード51が送出すべきローカル航跡を分担することになるため、要求される追尾精度が相対的に低いネットワーク統合航跡に対しても部分航跡の送出機会が付与され、特定のネットワーク統合航跡の追尾精度の劣化を抑制することが可能となる。

0101

なお、S32の処理はS31の処理の前に行うことも可能である。すなわち、無条件送出対象のローカル航跡の中から送出責任対象を選択した後、送出責任対象のローカル航跡を追尾精度悪化度合いの大きい順にソートし、S28の処理に移行することもできる。

0102

本実施の形態のその他の構成、動作及び効果は実施の形態1と同様である。

0103

以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。

0104

1センサネットワーク装置、2センサ、3オペレータ、4表示器、5無線装置、11相関観測値生成器、12送出要求管理器、13統合航跡生成器、14ネットワーク統合航跡生成器、15 ネットワーク入出力器、40,41処理回路、42プロセッサ、43メモリ、50センサネットワークシステム、51ノード、52 ネットワーク、53目標、131,141追尾フィルタ、132,142ローカル航跡記憶部、133送出制御器、134,145航跡統合器、135 統合航跡記憶部、143 ネットワーク送出制御器、143a送出判定処理器、143b 送出負荷調整器、144 ネットワーク送出キュー、146 ネットワーク統合航跡記憶部。

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