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技術 回転機器格納設備および発電装置

出願人 株式会社東芝東芝エネルギーシステムズ株式会社
発明者 山口芳貴那須俊英是石勝義
出願日 2015年9月16日 (5年2ヶ月経過) 出願番号 2015-182996
公開日 2017年3月23日 (3年8ヶ月経過) 公開番号 2017-057786
状態 特許登録済
技術分野 タービンの細部・装置 ガスタービン、高圧・高速燃焼室
主要キーワード 外側補助 屋外仕様 補助構造体 防護対象 衝突箇所 格納設備 非常用電源設備 連通構造
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (11)

課題

回転機器の性能を阻害せずに、回転機器からのミサイルエネルギーを低減する。

解決手段

回転する構造部材を有する回転機器20において構造部材の飛び出し時の運動エネルギーを低減させる回転機器格納設備10は、回転機器20の上方に設けられその上方の外部との連通を遮断する板状の屋根部11と、地上から上方に延びて屋根部11を支持し屋根部11と相俟って回転機器20の周囲を包囲して、外部との気体の連通が可能に形成された雰囲気連通構造を有する側部12とを有する。雰囲気連通構造は、内部10aから外部10bに向かって水平または正の俯角の範囲では、連通部分が直線的には見通せないように形成されている。

概要

背景

原子力発電所には、非常用電源設備としてディーゼル発電設備(Diesel Generator「D/G」)が設置されているが、電源確保の信頼性向上のために、D/Gを含めた多様性を考慮した電源設備として、ガスタービン発電設備(Gas Turbine Generator「GTG」)が新たに設置される場合がある。

原子力発電所内にGTGを設置する上では、回転機器ミサイルに対する安全性の確保が必要である。たとえば、原子力発電所の蒸気タービンの場合には、通常、回転機器ミサイルの発生確率、防護対象設備である安全上重要な機器への到達確率、回転機器ミサイルの衝突による防護対象設備の破損確率を考慮し、安全上重要な機器が破損する確率を評価しており、必要に応じてエネルギー減少板を設置する等の対策を行っている。

概要

回転機器の性能を阻害せずに、回転機器からのミサイルのエネルギーを低減する。回転する構造部材を有する回転機器20において構造部材の飛び出し時の運動エネルギーを低減させる回転機器格納設備10は、回転機器20の上方に設けられその上方の外部との連通を遮断する板状の屋根部11と、地上から上方に延びて屋根部11を支持し屋根部11と相俟って回転機器20の周囲を包囲して、外部との気体の連通が可能に形成された雰囲気連通構造を有する側部12とを有する。雰囲気連通構造は、内部10aから外部10bに向かって水平または正の俯角の範囲では、連通部分が直線的には見通せないように形成されている。

目的

本発明の実施形態は、回転機器の性能を阻害せずに、回転機器の構造部材のミサイル化の場合にミサイルのエネルギーを低減して、防護すべき対象設備のミサイルに対する安全性を確保することを目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

回転する構造部材を有する回転機器において前記構造部材の飛び出し時の運動エネルギーを低減させる回転機器格納設備であって、前記回転機器の上方に設けられその上方の外部との連通を遮断する板状の屋根部と、地上から上方に延びて前記屋根部を支持し、前記屋根部と相俟って、前記回転機器の周囲を包囲して、外部との気体の連通が可能に形成された雰囲気連通構造を有する側部と、を備え、前記雰囲気連通構造は、水平または正の仰角の範囲では内部から外部を直線的に見通せないように形成されていることを特徴とする回転機器格納設備。

請求項2

前記屋根部、前記側部は、前記構造部材が飛び出さないために必要な厚みを有することを特徴とする請求項1に記載の回転機器格納設備。

請求項3

前記雰囲気連通構造は、水平に延びて内部から外部に向かって傾斜した上下に互いに平行に設けられた複数の傾斜板を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の回転機器格納設備。

請求項4

前記雰囲気連通構造は、互いに平行にかつ全ての方向について内部から外部を直線的に見通せないように配された複数の屈折傾斜板を有することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の回転機器格納設備。

請求項5

前記側部に欠損部が形成されており、当該欠損部から飛び出そうとする前記構造部材の運動エネルギーを低減するように配された欠損部補償構造体を備えることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の回転機器格納設備。

請求項6

前記屋根部は、外部との気体の連通が可能に形成され、かつ内部から外部を直線的には見通せないように形成されている上部構造体と、前記上部構造体と間隔をあけて前記上部構造体の上方に取り付けられた屋根と、を有することを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の回転機器格納設備。

請求項7

回転機器においてミサイル化の可能性のある構造部材を有するガスタービン装置と、前記ガスタービン装置に機械的に結合する発電機と、前記ガスタービン装置および前記発電機が移動装置に搭載されている状態で、前記構造部材の飛び出し時の運動エネルギーを低減させる回転機器格納設備と、を備える発電装置であって、前記回転機器格納設備は、前記回転機器の上方に設けられその上方の外部との連通を遮断する板状の屋根部と、地上から上方に延びて前記屋根部を支持し、前記屋根部と相俟って、前記ガスタービン装置および前記発電機の周囲を包囲して、外部との気体の連通が可能に形成された雰囲気連通構造を有する側部と、を有し、前記雰囲気連通構造は、水平または正の仰角の範囲では、内部から外部を直線的には見通せないように形成されていることを特徴とする発電装置。

請求項8

前記ガスタービン装置および前記発電機を搭載し移動する移動装置をさらに備え、前記回転機器格納設備は、前記移動装置も包囲していることを特徴とする請求項7に記載の発電装置。

技術分野

0001

本発明の実施形態は、回転機器格納設備およびこれを用いた発電装置に関する。

背景技術

0002

原子力発電所には、非常用電源設備としてディーゼル発電設備(Diesel Generator「D/G」)が設置されているが、電源確保の信頼性向上のために、D/Gを含めた多様性を考慮した電源設備として、ガスタービン発電設備(Gas Turbine Generator「GTG」)が新たに設置される場合がある。

0003

原子力発電所内にGTGを設置する上では、回転機器ミサイルに対する安全性の確保が必要である。たとえば、原子力発電所の蒸気タービンの場合には、通常、回転機器ミサイルの発生確率、防護対象設備である安全上重要な機器への到達確率、回転機器ミサイルの衝突による防護対象設備の破損確率を考慮し、安全上重要な機器が破損する確率を評価しており、必要に応じてエネルギー減少板を設置する等の対策を行っている。

先行技術

0004

実開昭63−140103号公報

発明が解決しようとする課題

0005

GTGを原子力発電所内に設置するためには、回転機器ミサイルに対する安全性を確保する必要がある。ここで、回転機器ミサイルとは、回転機器の回転部が回転する状態において、振れ回ることにより付加される遠心力によってその一部の構造部材が回転機器から外側に飛び出すことをいうものとする。

0006

前述の通り、原子力発電所の発電用蒸気タービンの場合は、回転機器ミサイルにより、安全上重要な機器が破損する確率の評価方針確立されている例がある。一方、ガスタービンに関しては、評価方針が確立されておらず、確率評価による安全性の説明は困難である。このため、ミサイルが飛び出さない対策を実施する場合も考えられる。

0007

しかしながら、回転機器ミサイルの発生頻度が低いため、一般産業用のGTGの多くにおいては、回転機器ミサイル対策が要求されておらず、タービンケーシングや、ガスタービンおよび発電機を覆うエンクロージャは、回転機器ミサイルの貫通を防ぐのに十分な厚さを有していない。また、建屋建設せずに、屋外仕様のGTGを導入する場合には、ミサイル飛び出し防止の機能を建屋に期待することができない。

0008

そこで、本発明の実施形態は、回転機器の性能を阻害せずに、回転機器の構造部材のミサイル化の場合にミサイルのエネルギーを低減して、防護すべき対象設備のミサイルに対する安全性を確保することを目的とする。

課題を解決するための手段

0009

上述の目的を達成するため、本実施形態は、回転する構造部材を有する回転機器において前記構造部材の飛び出し時の運動エネルギーを低減させる回転機器格納設備であって、前記回転機器の上方に設けられその上方の外部との連通を遮断する板状の屋根部と、地上から上方に延びて前記屋根部を支持し、前記屋根部と相俟って、前記回転機器の周囲を包囲して、外部との気体の連通が可能に形成された雰囲気連通構造を有する側部と、を備え、前記雰囲気連通構造は、水平または正の仰角の範囲では内部から外部を直線的に見通せないように形成されていることを特徴とする。

0010

また、本実施形態は、回転機器においてミサイル化の可能性のある構造部材を有するガスタービン装置と、前記ガスタービン装置に機械的に結合する発電機と、前記ガスタービン装置および前記発電機が移動装置に搭載されている状態で、前記構造部材の飛び出し時の運動エネルギーを低減させる回転機器格納設備と、を備える発電装置であって、前記回転機器格納設備は、前記回転機器の上方に設けられその上方の外部との連通を遮断する板状の屋根部と、地上から上方に延びて前記屋根部を支持し、前記屋根部と相俟って、前記ガスタービン装置および前記発電機の周囲を包囲して、外部との気体の連通が可能に形成された雰囲気連通構造を有する側部と、を有し、前記雰囲気連通構造は、水平または正の仰角の範囲では、内部から外部を直線的には見通せないように形成されていることを特徴とする。

発明の効果

0011

本発明の実施形態によれば、回転機器の性能を阻害せずに、回転機器の構造部材のミサイル化の場合にミサイルのエネルギーを低減して、防護すべき対象設備のミサイルに対する安全性を確保することができる。

図面の簡単な説明

0012

第1の実施形態に係る回転機器格納設備および発電装置の構成を示す立断面図である。
第1の実施形態に係る回転機器格納設備の側部の枠組みの構成を示す立断面図である。
第1の実施形態に係る回転機器格納設備の側部の枠内の構成を示す立断面図である。
第1の実施形態に係る回転機器格納設備の雰囲気連通構造において運動エネルギー低減機能を有する範囲を示す立断面図である。
第2の実施形態に係る回転機器格納設備の側部の構成を示す立断面図である。
第3の実施形態に係る回転機器格納設備の側部の構成を示す立断面図である。
第4の実施形態に係る回転機器格納設備および発電装置の構成を示す立断面図である。
第5の実施形態に係る回転機器格納設備および発電装置の構成を示す立断面図である。
第6の実施形態に係る回転機器格納設備および発電装置の構成を示す立断面図である。
第7の実施形態に係る回転機器格納設備および発電装置の構成を示す立断面図である。

実施例

0013

以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係る回転機器格納設備および発電装置について説明する。ここで、互いに同一または類似の部分には、共通の符号を付して、重複説明は省略する。

0014

[第1の実施形態]
回転機器格納設備10が格納する回転機器としては、ガスタービン発電設備、電動機、ポンプ送風機などがある。ミサイル化する構造部材としては、ガスタービンの羽根、ガスタービンと発電機間のカップリング、ポンプあるいは送風機の羽根などが考えられる。以下、回転機器として、ガスタービン発電設備30を例にとって説明する。

0015

図1は、第1の実施形態に係る回転機器格納設備および発電装置の構成を示す立断面図である。発電装置100は、ガスタービン発電設備30、移動装置8、および回転機器格納設備10を有する。

0016

ガスタービン発電設備30は、回転機器20であるガスタービン装置1、発電機2、回転機器20を収納するエンクロージャ3、および、回転機器の回転数の制御や安全措置を行う制御装置(図示せず)、燃料供給用タンクやポンプ(図示せず)を有する。ガスタービン装置1は、図示しないが、圧縮機、燃焼機およびガスタービン本体を有する。移動装置8は、回転機器20およびエンクロージャ3を搭載し、移動可能に構成されている。制御装置、燃料タンクなどは、移動装置8上のガスタービン装置1および発電機2とは別に、接地され、あるいは、別の移動車両上に搭載されている。

0017

回転機器格納設備10は、回転機器20、エンクロージャ3およびこれらを搭載する移動装置8を格納する。回転機器格納設備10は、屋根部11および複数の側部12を有する。屋根部11は、板状であり、貫通部等の上下を連絡する部分は形成されておらず、上方から屋根部11に落下する雨水、あるいは火山からの火山灰等は、屋根部11を通過せず、平面的に屋根部11の外側に落下するか、屋根部11の上に蓄積する。

0018

側部12は、内部10aと外部10bの間の空気等の気体が通過可能であり、かつ、ミサイル化した構造部材(ミサイル化構造部材)の運動エネルギーを減衰させる雰囲気連通構造15(図3)を有する。すなわち、側部12は、通気機能と、ミサイル化構造部材の運動エネルギー低減機能の両者を併せ持っている。

0019

側部12は、基礎7上から上方に屋根部11との結合部分まで延びて、屋根部11を支持している。側部12には、電線燃料配管等を貫通させる1つあるいは複数の貫通部18が取り付けられている。

0020

側部12は、基礎7上に設置されているが、側部12を底部に幅のある水平の板を取付けて、地面に直接設置することでもよい。

0021

側部12には、移動装置8が出入りするための開閉部13が設けられている。開閉部13も、空気等の気体が通過可能であり、かつ、ミサイル化構造部材の運動エネルギーを減衰させるように構成されている。

0022

屋根部11には、吊り部19が取り付けられており、回転機器格納設備10全体が揚重設備(図示せず)による取り扱いが可能である。なお、たとえば、屋根部11と側部12とをボルトで結合するなどとして、吊り部19を設けずに、回転機器格納設備10を、設置場所において組立て、解体可能に構成することでもよい。

0023

図2は、第1の実施形態に係る回転機器格納設備の側部の枠組みの構成を示す立断面図である。回転機器格納設備10の側部12は、図2に示すような枠組み16を有する。枠組み16は、複数の立枠16aおよび複数の横枠16bを有する。複数の立枠16aは、同一平面状に互いに平行に間隔をあけて配されている。複数の横枠16bも同様に、同一平面状に互いに平行に間隔をあけて配されている。立枠16aの下端は、基礎7(図1)上に設置されている。

0024

複数の立枠16aと複数の横枠16bは、互いに直交するように重ね合わされ、互いに隣接する立枠16aと互いに隣接する横枠16bによりそれぞれ枠を形成する。立枠16aによる機械的な結合、あるいは溶接によってもよい。

0025

図3は、側部の枠内の構成を示す立断面図である。図3は、互いに隣接する立枠16aと互いに隣接する横枠16bにより形成された1つの枠内の構成を示す。雰囲気連通構造15は、枠内に、複数の傾斜板15aを有する。

0026

傾斜板15aは、一方向に延びた板状であり、両端を互いに隣接する立枠に支持されている。傾斜板15aは、それぞれ、内部10aから外部10bに向かって下るように傾斜している。また、傾斜板15aは、同一形状で、同じ傾斜を有しており、互いに等間隔に平行に配されている。

0027

今、内部10aから外部10bを見通すことになる角度の範囲について説明する。上下に互いに隣接する2枚の傾斜板15aについて、上側の傾斜板15aの下端をなす稜線をB1、下側の傾斜板15aの上端をなす稜線をA1とする。稜線B1と稜線A1を含む平面をS1とし、平面S1が水平面S0に対してなす角度を、内部10aから外部10bに向かっての俯角Φ1とする。

0028

したがって、内部10aから外部10bに向かってみる方向の俯角Φが、俯角Φ1より小さい範囲では、内部10aから外部10bは見通せない。また、内部10aから外部10bに向かってみる方向の俯角Φが、俯角Φ1より大きな範囲では、内部10aから外部10bが直線的に見通せることになる。

0029

また、上下に互いに隣接する2枚の傾斜板15aについて、上側の傾斜板15aの内部10a側の下端をなす稜線をA2、下側の傾斜板15aの外部10b側の上端をなす稜線をB2とする。稜線A2と稜線B2を含む平面をS2とし、平面S2が水平面S0に対してなす角度を、内部10aから外部10bに向かっての俯角Φ2とする。

0030

したがって、内部10aから外部10bに向かってみる方向の俯角Φが、俯角Φ2より大きな範囲では、内部10aから外部10bは直線的に見通せない。また、内部10aから外部10bに向かってみる方向の俯角Φが、俯角Φ2より小さな範囲では、内部10aから外部10bが直線的に見通せることになる。

0031

俯角Φ1および俯角Φ2の大きさは、傾斜板15aの断面寸法、傾斜板15aの傾斜角度、および互いに隣接する傾斜板15a間の間隔により決まる。

0032

図3で示すように、俯角ΦがΦ1より小さいかまたはΦ2より大きい場合は、互いに上下に隣接する傾斜板15a同士が重なることになり、この方角に飛び出すミサイル化構造部材の運動エネルギーが減少する。

0033

ここで、ミサイル化構造部材が飛び出さない限界板厚をTとすれば、板厚がTより大きい場合は、ミサイル化構造部材を外部10bに飛び出させない回転機器格納設備10が実現される。

0034

ミサイル化構造部材が飛び出さない限界の板厚Tは、次の式(1)により得られる。式(1)は、BRL式(Ballistic Research Laboratories Formula)と呼ばれる。

0035

0036

ただし、T:鋼板貫通厚さ[in]、M:ミサイル質量[lb・sec2/ft]、V:ミサイル速度[ft/sec]、D:ミサイル直径[ft]、K:鋼板のグレードに対する定数(実質1を用いてよい)である。

0037

ここで、単位換算は、ほぼ、1in=0.0254m、1lb・sec2/ft=1.488kg・sec2/m、1ft/sec=0.3048m/secである。式(1)を使用する上では、このように、単位を換算する必要がある。

0038

図3の雰囲気連通構造15において、板厚をどのようにとるかについては、たとえば、飛行方向の直線が雰囲気連通構造15を横切る距離をとることができる。あるいは、傾斜板15aの板厚tをとることもできる。板厚tをとる場合は、Φ1およびΦ2の値は、補正する必要がある。すなわち、Φ1は減少方向に、Φ2は増加方向に若干の値を修正すればよい。

0039

図4は、雰囲気連通構造において運動エネルギー低減機能を有する範囲を示す立断面図である。今、ミサイル化構造部材が生ずる位置を、図4に示すミサイル発生位置200であるとする。

0040

図3で説明した条件を整理すれば、内部10aから外部10bに向かってみる方向の俯角Φが、俯角Φ1より小さいか、または、俯角Φ2より大きな範囲では、内部10aから外部10bは直線的に見通せない。また、内部10aから外部10bに向かってみる方向の俯角Φが、俯角Φ1より大きく俯角Φ2より小さな範囲では、内部10aから外部10bが直線的に見通せることになる。

0041

すなわち、図4に示すように、ミサイル発生位置200から見て、俯角Φが、Φ1ないしΦ2の間のΔΦの範囲にあるときは、外部10bを見通せることになる。したがって、ミサイル化構造部材が限りなく小さい場合は、このΔΦの範囲の方向にはミサイル化構造部材が飛び出す可能性があることになる。

0042

したがって、この範囲の方向にミサイル化構造部材が飛散した場合に、安全上重要な設備などの防護すべき防護対象設備が存在せず、あるいは、衝突箇所からさらに方向を変えて防護対象設備あるいはその機能を確保するための設備に衝突しないなど、防護対象設備に影響がないことを確認しておく必要がある。

0043

ミサイル化構造部材の大きさを考慮すれば傾斜板15aに接触しないで飛び出し得る角度範囲ΔΦは、上記のΦ1ないしΦ2の間隔よりは小さくなる。したがって、飛び出すミサイル化構造部材の運動エネルギーは、ある程度、減少する。これを考慮するか、あるいは考慮しないかは、ミサイル評価の目的等に基づいて選択すればよい。

0044

以上の様に、本実施形態の回転機器格納設備10は、回転機器20の運転に必要な燃料の供給、燃焼用の空気の取り入れ燃焼ガスの内部10aから外部10bへの排出、内部10aの換気のための通気性を有しており、回転機器20の性能を阻害することがない。

0045

また、一部の方向を除いては、ミサイル発生位置200から、回転機器格納設備10を通じて外部10bを見通すことができず、回転機器格納設備10から飛び出すミサイル化構造部材の運動エネルギーを低減させることができる。あるいは、回転機器格納設備10の側部において所定の板厚を確保することによって、ミサイル化構造部材の回転機器格納設備10からの飛び出しを防止することができる。

0046

以上の様に、本実施形態によれば、回転機器の性能を阻害せずに、回転機器の構造部材のミサイル化の場合にミサイルのエネルギーを低減して、防護すべき対象設備のミサイルに対する安全性を確保することができる。

0047

この結果、固定された位置ではなく必要とされる場所に設け、プラントの防護対象設備である安全上重要な機器に影響を及ぼすことなく、非常用の電源を供給可能な発電装置を提供することができる。

0048

[第2の実施形態]
図5は、第2の実施形態に係る回転機器格納設備の側部の構成を示す立断面図である。本実施形態は、第1の実施形態の変形である。

0049

本第2の実施形態における回転機器格納設備10の側部12の雰囲気連通構造15は、複数の屈折傾斜板15bを有する。屈折傾斜板15bは、両端を立枠16aに支持され水平に延びた板で、幅方向中央付近で折れ曲がっている。図5では、垂直に折れ曲がった例を示しているがこれに限定されず、90度より大きな角度でも小さな角度でもよい。

0050

屈折傾斜板15bは、折れ曲がり部を上にして互いに等間隔に上下に配されている。互いに隣接した屈折傾斜板15bは、上側の屈折傾斜板15bの内部10a側の下端の稜線A3と上側の屈折傾斜板15bの外部10b側の下端の稜線B3を結ぶ面より、下側の屈折傾斜板15bの折れ曲がり部の稜線C1が上になるような間隔で配列している。この結果、内部10aから外部10bをいずれの方向からも直線的に見通せないように構成されている。

0051

なお、図5では、屈折傾斜板15bが水平な場合を例にとって示したが、これに限定されない。すなわち、屈折傾斜板15bが、鉛直方向に取り付けられ、互いに水平方向に並べられてもよい。あるいはその他の任意の方向でもよい。ミサイル化構造部材のエネルギー低減機能上は、いずれの取り付け方向でも問題ない。したがって、雨水の侵入その他の要因を考慮して取付け方向を選択することができる。

0052

本実施形態における雰囲気連通構造15は、内部10aから外部10bを見通せるような方向の領域がなく、確実にミサイル化構造部材のエネルギー低減機能を確保することができる。また、前述のように、取付け方向の制限が小さく、設計、施工上の柔軟性を確保することができる。

0053

[第3の実施形態]
図6は、第3の実施形態に係る回転機器格納設備の側部の構成を示す立断面図である。本実施形態は、第2の実施形態の変形である。

0054

本第2の実施形態における回転機器格納設備10の側部12の雰囲気連通構造15は、複数の第1傾斜板15cおよび第1傾斜板15cの外側に設けられた複数の第2傾斜板15dを有する。複数の第1傾斜板15cおよび複数の第2傾斜板15dは、両端を立枠16aに支持され水平に延びている。

0055

第1傾斜板15cは、外部10bから内部10aに向けて下るような傾斜をもって取り付けられている。また、第2傾斜板15dは、内部10aから外部10bに向けて下るような傾斜をもって取り付けられている。

0056

複数の第1傾斜板15cは、互いに等間隔に上下に配されている。また、複数の第2傾斜板15dも、第1傾斜板15cの場合と同じ間隔で、互いに等間隔に上下に配されている。

0057

ある第1傾斜板15cの最下端の稜線A4と、第1傾斜板15cの外側の第2傾斜板15dの最下端の稜線B4を結ぶ面より、下側の第1傾斜板15cの上端の稜線C2が高い位置にあるように間隔が設定されている。

0058

本実施形態における回転機器格納設備10の側部12の雰囲気連通構造15についても、第2の実施形態の場合と同様に、内部10aから外部10bを見通せるような方向の領域がなく、確実にミサイル化構造部材のエネルギー低減機能を確保することができる。

0059

したがって、第2の実施形態の場合と同様に、エネルギー低減機能の上からは、雰囲気連通構造15の取り付け方向についての制限はなく、設計、施工上の柔軟性を確保することができる。

0060

[第4の実施形態]
図7は、第4の実施形態に係る回転機器格納設備および発電装置の構成を示す立断面図である。

0061

本実施形態は、第1の実施形態の変形である。第1の実施形態の屋根部11に代えて、本第4の実施形態においては、上部構造体14および屋根14aが設けられている。

0062

上部構造体14は、側部12に支持され、側部12と相俟って、回転機器20、エンクロージャ3および移動装置8を格納している。上部構造体14は、側部12と同様に、雰囲気連通構造15を有する。雰囲気連通構造15の具体形な構造は、飛行方向に問題が無ければ第1の実施形態と同様の構造でもよいし、第2あるいは第3の実施形態の構造のものでもよい。

0063

屋根14aは、雨水、、あるいは火山灰などの内部10aへの落下、侵入を防止するもので、上部構造体14と間隔をあけて、上部構造体14の上方を覆うように水平方向に拡がっている。

0064

本実施形態においては、側部12だけではなく、上部構造体14も雰囲気連通構造15を有するため、内部10aと外部10b間の通気機能を十分確保することができる。

0065

[第5の実施形態]
本第5の実施形態は、第1の実施形態の変形である。図8は、第5の実施形態に係る回転機器格納設備および発電装置の構成を示す立断面図である。ガスタービン装置1の排気ガスは、排気ダクト6によって、回転機器格納設備10の外部10bに排出される。このため、回転機器格納設備10に欠損部10dが形成される。ここで、雰囲気連通構造15においてエネルギー低減機能が確保できない部分を欠損部と称している。

0066

欠損部10dによるエネルギー低減機能の欠如補償するために、ミサイル発生位置200(図4)から見て、欠損部10dの方向で、外部10bが見通せないように、ミサイル発生位置200から見て、欠損部10dが十分に隠されるような範囲に、欠損部補償構造体24が設けられている。

0067

本第5の実施形態においては、欠損部補償構造体24として内側補助構造体21が設けられている。内側補助構造体21は、側部12の内側に設けられ、基礎より上方に延びている。内側補助構造体21は、板状の鉄板でもよい。なお、通風性の確保の観点からは、側部12と同様に、雰囲気連通構造15を有することが望ましい。内側補助構造体21にも、燃料、電線等を貫通させるための貫通部18aが設けられている。

0068

以上のように、本第5の実施形態においては、排気ガスを確実に排出し、そのための欠損部10dについて内側補助構造体21を設けることにより、エネルギー低減機能を確保することができる。

0069

[第6の実施形態]
本第6の実施形態は、第1の実施形態の変形である。図9は、第6の実施形態に係る回転機器格納設備および発電装置の構成を示す立断面図である。

0070

ガスタービン装置1の排気ガスは、排気ダクト6によって、回転機器格納設備10の外部10bに排出される。側部12の外部10bには、排気構造体22が設けられている。排気構造体22は、排気ダクト6に続いて、排気ガスの排出経路を構成している。

0071

排気構造体22は、また、排気ダクト6により生じた欠損部10dによるエネルギー低減機能の欠如を補償するための欠損部補償構造体24でもある。排気構造体22は、特に雰囲気連通構造15を有する必要はなく、通常の板でよい。

0072

以上のように、本第6の実施形態においては、欠損部補償構造体24として排気構造体22が設けられ、排気ガスを確実に排出し、かつ、エネルギー低減機能を確保することができる。

0073

[第7の実施形態]
本第7の実施形態は、第1の実施形態の変形である。図10は、第7の実施形態に係る回転機器格納設備および発電装置の構成を示す立断面図である。

0074

回転機器格納設備10には、ガスタービン装置1の排気ダクト6による他にも、操作員出入口など、欠損部10dが形成されている。

0075

これらの欠損部10dによるエネルギー低減機能の欠如を補償するための欠損部補償構造体24として、外側補助構造体23が設けられている。外側補助構造体23は、ミサイル発生位置200(図4)から欠損部10dを見たときに、外部10bを直線的に見通せないように、欠損部10dの外部10bに側部12と間隔をあけて設けられる。

0076

外側補助構造体23は、雰囲気連通構造15を有してもよいし、あるいは、通常の板でもよい。

0077

以上のように、本第7の実施形態においては、欠損部補償構造体24として外側補助構造体23を設けることによって、側部に形成される必要な開口の機能を確保するとともに、開口による欠損を補償し、エネルギー低減機能を確保することができる。

0078

[その他の実施形態]
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。たとえば、実施形態では、移動装置が回転機器20およびエンクロージャ3を搭載し移動可能に構成されている場合を例にとって説明したが、これには限定されない。回転機器20およびエンクロージャ3が、直接、基礎上に据え付けられ、その周囲を回転機器格納設備10が覆うように接地されている場合でもよい。

0079

また、各実施形態の特徴を組み合わせてもよい。たとえば、側部12の雰囲気連通構造15として、側部の低い部分は第2または第3の実施形態のものを用い、それより上方の部分は第1の実施形態のものを用いてもよい。

0080

さらに、これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。

0081

1…ガスタービン装置、2…発電機、3…エンクロージャ、6…排気ダクト、7…基礎、8…移動装置、10…回転機器格納設備、10a…内部、10b…外部、10d…欠損部、11…屋根部、12…側部、13…開閉部、14…上部構造体、14a…屋根、15…雰囲気連通構造、15a…傾斜板、15b…屈折傾斜板、15c…第1傾斜板、15d…第2傾斜板、16…枠組み、16a…立枠、16b…横枠、18、18a…貫通部、19…吊り部、20…回転機器、21…内側補助構造体、22…排気構造体、23…外側補助構造体、24…欠損部補償構造体、30…ガスタービン発電設備、100…発電装置、200…ミサイル発生位置

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