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技術 繊維構造物及びそれを用いた衣服その他の物品ならびに繊維構造物の製造方法

出願人 小松マテーレ株式会社
発明者 金法順正富樫宏介埴田修
出願日 2015年9月18日 (5年2ヶ月経過) 出願番号 2015-185227
公開日 2017年3月23日 (3年7ヶ月経過) 公開番号 2017-057534
状態 特許登録済
技術分野 職業用、工業用またはスポーツ用保護衣 繊維製品への有機化合物の付着処理 衣服の材料
主要キーワード 一般作業 松下電気産業 椅子カバー ランドリーバッグ ドックボーン 洗濯用合成洗剤 筆入れ クールビズ
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年3月23日)のものです。
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課題

長期にわたり接触冷感を示す繊維構造物の提供。

解決手段

1.ラジカル重合が可能な二重結合を2個以上有するモノマー同志が重合した化合物が繊維表面に被膜を形成したもの、2.ラジカル重合が可能な二重結合を2個以上有するモノマーおよび/または該モノマー同志が重合した化合物が、繊維を構成するポリアセタール系樹脂グラフト重合したもの、3.上記1,2が混在したもの、を包含する繊維構造物。そのような繊維構造物を少なくとも一部に用いた衣服その他の物品。接触冷感評価値q−maxが0.20W/cm2以上である繊維構造物。

概要

背景

近年、地球温暖化が懸念され省エネルギー化が重要な対策の一つとなり、冷房時の室温を28℃にしてもオフィスで快適に過ごせるクールビズ提唱されている。
また、これとともに平均気温が上昇し、数年前に比べ明らかに暑い日が体感されるようになってきている。
そこで、夏季においても快適に過ごすことができるように、様々な繊維構造物が開発されている。

例えば、繊維の断面を特定の形状とし糸加工を加え、さらに繊維の中に熱線反射のための艶消し剤を添加したもの(特許文献1)、キシリトールを繊維表面に付与し冷感を提供するもの(特許文献2)などが知られている。
特に、繊維の表面にキシリトールを付着させたものは、肌と繊維が接触した際に、冷感を提供するものであるが、キシリトールが洗濯等により脱落してしまい、耐久性に乏しいものであった。

概要

長期にわたり接触冷感を示す繊維構造物の提供。1.ラジカル重合が可能な二重結合を2個以上有するモノマー同志が重合した化合物が繊維表面に被膜を形成したもの、2.ラジカル重合が可能な二重結合を2個以上有するモノマーおよび/または該モノマー同志が重合した化合物が、繊維を構成するポリアセタール系樹脂グラフト重合したもの、3.上記1,2が混在したもの、を包含する繊維構造物。そのような繊維構造物を少なくとも一部に用いた衣服その他の物品。接触冷感評価値q−maxが0.20W/cm2以上である繊維構造物。なし

目的

例えば、繊維の断面を特定の形状とし糸加工を加え、さらに繊維の中に熱線反射のための艶消し剤を添加したもの(特許文献1)、キシリトールを繊維表面に付与し冷感を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

ラジカル重合が可能な二重結合を2個以上有するモノマー重合体を、ポリアセタール系繊維の表面に付着させてなる繊維構造物

請求項2

接触冷感評価値q−maxが0.20W/cm2以上である請求項1に記載の繊維構造物。

請求項3

JISL0217103法に準じての洗濯20回後の接触冷感評価値q−maxが0.20W/cm2以上である請求項2に記載の繊維構造物。

請求項4

請求項1〜3のいずれか一項に記載の繊維構造物を少なくとも一部に用いた衣服

請求項5

請求項1〜3のいずれか一項に記載の繊維構造物を少なくとも一部に用いた、靴の中敷シーツ布団カバー布団側、布団、マットレス寝袋枕カバー椅子張り椅子カバーカーテン、車内装材、鞄、テント、カーテン、タオルマットおよび筆入れからなる群から選ばれた物品

請求項6

ポリアセタール系繊維の表面に、ラジカル重合が可能な二重結合を2個以上有するモノマーを含む処理液を適用する工程と、前記繊維の表面において前記モノマーを重合させる重合工程とを含む、請求項1に記載の繊維構造物の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、冷感を提供することができる繊維構造物、特には織物編物、不織布などの繊維布帛、及びそれを用いた衣服その他の物品に関する。

背景技術

0002

近年、地球温暖化が懸念され省エネルギー化が重要な対策の一つとなり、冷房時の室温を28℃にしてもオフィスで快適に過ごせるクールビズ提唱されている。
また、これとともに平均気温が上昇し、数年前に比べ明らかに暑い日が体感されるようになってきている。
そこで、夏季においても快適に過ごすことができるように、様々な繊維構造物が開発されている。

0003

例えば、繊維の断面を特定の形状とし糸加工を加え、さらに繊維の中に熱線反射のための艶消し剤を添加したもの(特許文献1)、キシリトールを繊維表面に付与し冷感を提供するもの(特許文献2)などが知られている。
特に、繊維の表面にキシリトールを付着させたものは、肌と繊維が接触した際に、冷感を提供するものであるが、キシリトールが洗濯等により脱落してしまい、耐久性に乏しいものであった。

先行技術

0004

特開2015−010282号公報
特開2014−169519号公報

発明が解決しようとする課題

0005

そこで、本発明は、長期にわたり接触冷感を示す繊維構造物を提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

0006

上記課題を解決するために、本発明は以下の構成を有する。
(1)ラジカル重合が可能な二重結合を2個以上有するモノマー重合体を、ポリアセタール系繊維の表面に付着させてなる繊維構造物。
(2)接触冷感評価値q−maxが0.20W/cm2以上である前記(1)に記載の繊維構造物。
(3)JIS L0217 103法に準じての洗濯20回後の接触冷感評価値q−maxが0.20W/cm2以上である前記(2)の繊維構造物。
(4)前記(1)〜(3)に記載の繊維構造物を少なくとも一部に用いた衣服。
(5)前記(1)〜(3)に記載の繊維構造物を少なくとも一部に用いた、靴の中敷シーツ布団カバー布団側、マットレス寝袋枕カバー椅子張り椅子カバーカーテン、車内装材、鞄、テント、カーテン、タオルマットおよび筆入れからなる群から選ばれた物品。

発明の効果

0007

本発明の繊維構造物は、肌に接触した際に冷感を提供することのできる優れた接触冷感を有し、かつ洗濯耐久性に優れるため、用の繊維素材として好適に用いることができる。

0008

以下、本発明の一実施形態に係る繊維布帛について説明を行う。
本発明の繊維構造物は、ラジカル重合が可能な二重結合を2個以上有するモノマーの重合体を、ポリアセタール系繊維の表面に付着させてなるものである。
なお、本実施形態のラジカル重合が可能な二重結合を2個以上有するモノマーの重合体を、ポリアセタール系繊維の表面に付着させてなるとは、ラジカル重合が可能な二重結合を2個以上有するモノマーを、ポリアセタール系繊維の表面に付着させ、その後、ラジカル重合が可能な二重結合を2個以上有するモノマーを反応させて、
1.ラジカル重合が可能な二重結合を2個以上有するモノマー同士が重合した化合物が繊維表面に被膜を形成したもの
2.ラジカル重合が可能な二重結合を2個以上有するモノマーおよび/または該モノマー同士が重合した化合物が、繊維を構成するポリアセタール系樹脂グラフト重合したもの
3.上記1、2が混在したもの
包含する。すなわち、ラジカル重合が可能な二重結合を2個以上有するモノマーの重合体を、ポリアセタール系繊維の表面に付着させたものであれば、ラジカル重合が可能な二重結合を2個以上有するモノマーが重合した化合物が物理的に付着しているものであっても、当該繊維表面に化学的に結合し付着したものであってもよい。

0009

付着させたラジカル重合が可能な二重結合を2個以上有するモノマーの重合体は、ポリアセタール系繊維の表面から内部にまで浸透していてもよい。
また、ラジカル重合が可能な二重結合を2個以上有するモノマーの重合体は、ラジカル重合が可能な二重結合を2個以上有するモノマーのホモポリマーのみならず、それ以外の化合物とラジカル重合が可能な二重結合を2個以上有するモノマーとが共重合したコポリマーであってもよい。

0010

本実施形態の繊維構造物には、ポリアセタール系繊維が用いられる。ポリアセタールは、ポリオキシメチレンあるいはポリオキシメチレンを主成分とするエチレンオキシドとの共重合ポリマーの総称であり、これを原料として得られる繊維をいう。ポリオキシメチレンは、融点が178℃程度と(共重合ポリマーは170℃程度)と比較的高いこと、高い結晶性を有すること、ガラス転移温度が低く衝撃強度が強いことなどから、射出成型品を中心にエンジニアリングプラスチックとして幅広く用いられているポリマーである。また、ポリアセタール系繊維は、繊維強化プラスチックに用いられている。後述の実施例において実証されているように、本発明者らは、意外にも、かかるポリアセタール系繊維に特定の重合体を付着させることで特異的に高い接触冷感性が得られることを発見し、本発明を完成するに至ったものである。

0011

ポリアセタール系繊維は任意のものを用いることができ、例えば特開平8−113823号公報に記載のような溶融粘度が100〜500であるポリアセタール系繊維、特開2008−138326号公報に記載のようなヒドラジドを含むホルムアルデヒド発生量を抑制したポリアセタール系繊維、特開2003−268627号公報や国際公開第2009/145193号パンフレットに記載のようなポリ乳酸を配合したポリアセタール系繊維が挙げられるが、特に限定されるものではない。

0012

また、本実施形態の繊維構造物は、所期の効果が損なわれない限り、ポリアセタール系繊維に他の繊維を複合したものであってもよく、ポリエステルナイロンアクリルポリウレタンアラミド等の合成繊維レーヨンバンブー繊維、大豆蛋白繊維などの再生繊維トリアセテートジアセテートなどの半合成繊維、綿、、毛などの天然繊維など他の繊維と混繊混紡などをおこなってもよいし、繊維布帛とした場合、当該他の繊維と交織、交編など複数の他の繊維を組み合わせたものであってもよく、特に限定されるものではない。また、炭素繊維制電糸などを複合していてもよい。また、芯鞘構造の繊維とし、ポリアセタール繊維を用いると、接触冷感の観点から好ましい。

0013

また、さらに繊維の形状は、丸型、三角星形、扁平、C型中空井形ドックボーン等に限定されるものではない。洗濯耐久性の観点からは繊維は異形断面糸が良く、三葉断面、八葉断面、マルチローバル断面など凹部を有する異形断面糸が好ましい。

0014

また、本実施形態の繊維構造物は、所期の効果が損なわれない限り、染色、捺染撥水加工消臭加工保温加工、紫外線遮蔽加工、柔軟加工制電加工抗菌吸放湿加工等が施されていてもよい。また、防水性透湿防水性を付与するため、或いは合成皮革を得るため、本実施形態の繊維構造物の表面の一部、例えば、繊維布帛の肌に接触しない片面上に、厚さ3μm〜1000μm程度の樹脂膜別途積層されていてもよい。

0015

本実施形態のラジカル重合が可能な二重結合を2個以上有するモノマーとしては、ジビニルモノマーが好ましく、より好ましくはポリアセタールに対し良好な接触冷感評価値q−max(以下、q−max)、吸水性制電性、吸放湿性、汚れ除去性などを付与するとの観点からは、親水性のジビニルモノマーがよい。親水性のジビニルモノマーとしては、オキシエチレン基を有するジビニルモノマーなどが挙げられる。
より具体的には、一般式[I]で示されるジビニルモノマーが挙げられる。

0016

0017

得られる繊維構造物の風合いを柔らかくするとの観点からは、ジビニルモノマーはポリエチレングリコールジ(メタアクリレートであることが好ましく、特にmの下限は9以上が好ましく、また15以上がより好ましく、さらにより好ましくは20以上がよい。一方、mの上限は30以下が好ましく、25以下がより好ましい。このような親水性ジビニルモノマーは市販されており、例えば、新中化学工業株式会社製の1G、2G、3G、4G、9G、14G、23G、A−200、A−400、A−600、A−1000、等を用いることができる。

0018

なお、ラジカル重合が可能な二重結合を2個以上有するモノマーは、1種類のみを用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。
ラジカル重合が可能な二重結合を2個以上有するモノマーを、繊維の表面で重合させて重合体を得たものが、洗濯耐久性の観点から好ましい。この場合、繊維と上記モノマーが重合して重合物を生成(グラフト化)してもよく、また繊維と上記モノマーは重合せず、繊維の表面でモノマー同士の重合物が樹脂膜を形成してもよく、さらにこれら両方の形態が存在してもよい。
このようなラジカル重合が可能な二重結合を2個以上有するモノマーを、ポリアセタール系繊維の表面に付着させ、重合させることにより、q−maxの値が大きくなり、繊維構造物に触れた際に冷たく感じる接触冷感性に優れ、かつ、その洗濯耐久性に優れるものが得られる。

0019

また、ラジカル重合が可能な二重結合を2個以上有するモノマー以外に、ビニルスルホン酸モノマーも併用してもよい。ビニルスルホン酸モノマーとは、特に限定されるものではないが、ビニルスルホン酸の具体例として、2−アクリルアミド2−メチルプロパンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸ナトリウム、2−アリオキシ−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸、スチレンスルホン酸ナトリウムシソプレンスルホン酸ナトリウム、スルホエチルメタクリレート、アリルスルホン酸ナトリウム、メタリルスルホン酸ナトリウムなどを挙げることができる。
本実施形態ではこれらのモノマーを2種類以上用いることも何等差し支えない。特に重合効率と吸放湿性の面から、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸ナトリウムを用いるのが好ましい。

0020

ラジカル重合が可能な二重結合を2個以上有するモノマーを重合させてなる重合物を得るために、重合の促進、また、洗濯などの耐久性向上の観点からは、カルボジイミド基アジリジン基エチレンイミン基)、オキサゾリン基などの重合可能官能基を2以上含むモノマーもしくは高分子の化合物を含む群からなる少なくとも1つの化合物を併用し、重合させてもよい。また、メチロールメラミンメラミン樹脂を用いてもよい。
カルボジイミド基を有する化合物としては、−N=C=N−で表されるカルボジイミド基を官能基として有する架橋剤が挙げられる。例えば、日清紡績ケミカル株式会社製のカルボジライトV−01(イソシアネート基も有する)、カルボジライトV−02あるいはV−02−L2(親水性セグメント付与)、カルボジライトV−03、カルボジライトV−04(親水性セグメント付与)、カルボジライトV−05あるいはV−05−02(イソシアネート基を有する)、カルボジライトV−06(親水性セグメント付与)等が挙げられ、特に好ましくは、カルボジライトV−05−02を用いることができる。
アジリジン基を有するものとして、下記構造式(1)〜(5)などが挙げられる。例えば、株式会社日本触媒のケミタイト商標)PZ−33、DZ−22Eなどを用いることができる。また、他のアジリジン基を有するものとして、株式会社日本触媒のエポミン(商標)が挙げられ、第2級、第3級アミンを含むイソシアネート変性ポリエチレンイミンとしてエポミンRP−18W、第1級、第2級および第3級アミンを含むエチレンイミンとしてエポミンP−1000が挙げられる。

0021

0022

オキサゾリン基を有する化合物として、ポリマーとしてエポクロスWS−500、WS−700、RPS—1005(いずれも商品名)等が市販されている。

0023

上記モノマーとカルボジイミド基、アジリジン基(エチレンイミン基)、オキサゾリン基を含むモノマーもしくは高分子の化合物は、1種単独で又は複数種を組み合わせて用いることができる。

0024

また、他の重合可能な二重結合を1個以上持つモノマーも併用してもよく、アクリル酸メタクリル酸ヒドロキシエチルメタクリレートアクリロニトリル、スチレンスルホン酸ナトリウム、グリシジルメタクリレート、アクリルアミド、ビニルピリジンビニルピロリドンなどが挙げられる。

0025

ラジカル重合が可能な二重結合を2個以上有するモノマーの重合体のポリアセタール系繊維への付着量は、ポリアセタール系繊維の質量に対し0.1質量%〜50質量%が好ましい。より好ましくは0.5質量%〜25質量%がよい。0.1質量%を下回ると十分な接触冷感を得ることがなきないおそれがあり、50質量%を上回ると繊維構造物の風合いが硬くなりすぎ、得られる繊維構造物の用途が限定されるおそれがある。ただし、夏用の繊維構造物として、シャリミ、硬め肌触りや風合いを望む場合には、ラジカル重合が可能な二重結合を2個以上有するモノマーの重合体をポリアセタール系繊維に25質量%以上付着させてもよい。また、当該重合体の付着量をポリアセタール系繊維の表面に対する被覆率で見た場合、所期の効果を得るため、繊維表面積の一般に40%以上、好ましくは70%以上、より好ましくは90%以上が覆われていればよい。好ましくは100%覆われているものがよい。また、織物、編物、不織布などの布帛状の場合には、少なくとも人の皮膚に触れる片面の50%以上、好ましくは80%以上、より好ましくは95%以上が覆われているとよい。

0026

また、本実施形態の繊維構造物は、接触冷感の程度を表すq−maxが0.20W/cm2以上であると接触した場合に冷感を感じることができ、好ましい。なお、q−maxは値が大きいほど、肌に触れた際の冷感も大きくなる。
ラジカル重合が可能な二重結合を2個以上有するモノマーの重合体を、ポリアセタール系繊維の表面に付着させた本実施形態の繊維構造物は、q−maxが著しく向上し、接触冷感性が向上する。
ポリアセタール系繊維のq−maxは、繊維構造物の糸使いや形態により異なるが、ラジカル重合が可能な二重結合を2個以上有するモノマーの重合体をポリアセタール系繊維の表面に付着させた後の繊維構造物は、q−maxが0.02W/cm2以上増加しているものが好ましく、さらに好ましくは0.05W/cm2以上増加しているとよい。

0027

また、本実施形態の繊維構造物は、JIS L0217 103法に準じての洗濯20回後のq−maxが0.20W/cm2以上であると、接触冷感性が洗濯耐久性を有することとなり、好ましい。

0028

また、本実施形態の繊維構造物は、糸、綿(ワタ)、織物、編物、不織布、合成皮革、人工皮革をはじめ、これらより得られるブラウスシャツポロシャツパンツスカート下着ジャケット、コート、手袋帽子合羽等の一般衣服、ウインドブレーカー水着、柔道着、ランニングウエア—などのスポーツウエア—や一般作業服、消防服などの特殊作業服、白衣などの医療従事者及びそれに準じる者用のユニホームなどの衣服をはじめ、靴、靴の中敷、シーツ、布団カバー、布団側、寝袋、枕、枕カバー、椅子張り、椅子カバー、カーテン、車内装材、鞄、テント、カーテン、タオル、マット、筆入れ、ランドリーバッグ等様々な繊維構造物に用いることができる。優れた接触冷感性を有し、洗濯耐久性にも優れた繊維構造物を提供することができる。また、別途樹脂膜を設けたものでなければ通気性にも優れている。

0029

次に、本実施形態の繊維構造物の一製造方法について説明をおこなう。なお、本発明は以下の製造方法に限定されるものではない。また、上記にて説明した事項については一部説明を省略した。
本発明の繊維構造物の製造方法は、ポリアセタール系繊維の表面に、ラジカル重合が可能な二重結合を2個以上有するモノマーを含む処理液を適用する工程と、前記繊維の表面において、前記モノマーを重合させる重合工程とを含む。

0030

本実施形態の繊維構造物の製造方法は、ポリアセタール系繊維の表面に、ラジカル重合が可能な二重結合を2個以上有するモノマーを含む処理液を適用する工程を有する。
ポリアセタール系繊維、ラジカル重合が可能な二重結合を2個以上有するモノマーは前記の通りである。
処理液中のラジカル重合が可能な二重結合を2個以上有するモノマーの濃度は、繊維構造物の構成によっても異なるが、得られる繊維構造物の風合いを損なわないとの観点から、50質量%以下がよく、より好ましくは30質量%以下、さらに好ましくは20質量%以下がよい。また、十分な接触冷感性を付与するとの観点から、処理液中のラジカル重合が可能な二重結合を2個以上有するモノマーの濃度は1質量%以上が好ましい。

0031

また、前記のビニルスルホン酸モノマー、カルボジイミド基、アジリジン基、エチレンイミン基、オキサゾリン基を含む重合可能な官能基を2以上含むモノマーもしくは高分子の化合物を含む群からなる少なくとも1つの化合物、重合可能な二重結合を1個以上持つモノマーも同様に処理液に含んでいてもよい。
処理液には、そのほかに触媒、重合開始剤光安定剤酸化防止剤界面活性剤などを本実施形態の目的を逸脱しない範囲で添加してもよい。
ラジカル重合開始剤を用いる場合には、例えば、過硫酸アンモニウム過硫酸カリウム過酸化水素などの無機系重合開始剤や、2,2´−3アゾビス(2−アミディプロパン)ジハイドロクロライド、2,2´−3アゾビス(N,N´−ジメチレンイソブチラミディン)ジハイドロクロライド、2−(カルバモイラゾ)イソブチルニトリルなどの有機系重合開始剤を用いることができる。また、過酸化ベンゾイル、アゾビスイソブチルニトリルなどの水不溶性重合開始剤アニオンノニオンなどの界面活性剤で乳化させて用いてもよい。また、レドックス系重合開始剤を用いてもよい。
また、本実施形態に用いる処理液には、本実施形態の目的を逸脱しない範囲で染料撥水剤帯電防止剤柔軟剤難燃剤抗菌剤、酸、アルカリバッファー剤などのpH調整剤等他の化合物を添加してもよい。
処理液は水や有機溶剤溶媒として用いるとよく、水と有機溶剤を混合したものを用いてもよい。処理液は上記の種々の化合物を溶媒に溶解したものであってもよいし、溶媒に分散、乳化させた分散液や乳化液であってもよい。

0032

前記処理液を繊維に適用する方法としては、繊維に対し、前記処理液を適用すればよく、パディング法スプレー法浸漬法コーティング法等、特に限定されるものではない。
処理液を適用する際の繊維を用いたものの形状は、糸、綿(ワタ)、織物、編物、不織布、合成皮革、人工皮革、衣服、手袋、帽子、運動用特殊衣服、裏地、靴、靴の中敷き、鞄、テント、カーテン、シーツ、布団カバー、布団側、マットレス、タオル、マット、筆入れ、ランドリーバック等が挙げられるが、繊維を用いているものであれば、特に限定されるものではない。
糸の場合は、生糸撚糸仮より糸、エア交絡糸など特に限定されるものではない。
加工の安定性の観点からは、織物、編物、不織布などの繊維布帛が好ましい。
なお、本実施形態の繊維構造物は、処理液を適用した後、編立、製織、縫製、貼り合わせ等をおこない、前記のような種々の形態としてもよい。

0033

本実施形態の繊維布帛の製造方法では、ラジカル重合が可能な二重結合を2個以上有するモノマーを重合させる重合工程を有する。
処理液を繊維に適用した後、前記モノマーを重合させ、繊維の表面に付着させるためには、特に耐久性を付与するため、ラジカル重合に用いられるあらゆる手段を用いるとよい。例えば、乾熱処理スチーム処理、浸漬法、コールドバッチ法マイクロ波処理紫外線処理電子線処理などを用いることができる。これらの手段は、単独で適用してもよいし、加熱効率を高めるために、例えば、スチーム処理または乾熱処理時と同時またはその前後にマイクロ波処理、または紫外線処理や電子線処理を併用するなどしてもよい。なお、空気中の酸素が存在すると重合が進みにくくなるので、乾熱処理、マイクロ波処理、紫外線処理または電子線処理の場合には、不活性ガス雰囲気下で処理するのが好ましく、コールドバッチ法の場合にも、シール材密閉するのが好ましい。

0034

これらの方法の中では、スチーム処理が重合効率および処理の安定性の観点から好適である。スチーム処理は、常圧スチーム過熱スチーム高圧スチームのいずれでもよいが、コスト面からは、常圧スチーム、過熱スチームが好ましい。スチーム処理温度は、80〜180℃が好ましく、100〜150℃がより好ましい。スチーム処理時間は、1〜90分程度でよい。なお、本発明においては、前記のスチーム処理等を行う前に処理液を適用した繊維を風乾あるいは乾燥機などで予備乾燥を施してもよい。

0035

前記の重合工程を経た後、必要に応じソーピング処理を施し、前記処理液に含まれる未固着の成分を除去するとよい。ソーピングは、水のみでもよいが、アルカリ剤や界面活性剤等を含んでいてもよい。また、冷水でも40〜90℃程度の温水でもよい。
また、前記処理液を複数回適用してもよく、例えば処理液の適用、スチーム処理、ソーピング、乾燥、処理液の適用、スチーム処理、ソーピング、乾燥を繰り返してもよい。
また、カレンダー加工タンブラー加工、仕上げセットなどを施してもよい。
本発明の製造方法により、
ラジカル重合が可能な二重結合を2個以上有するモノマーを含む重合体が繊維表面に被膜を形成し、および/またはモノマーもしくはその重合体と繊維を構成するポリアセタール樹脂とが重合又は化学結合することにより、当該重合体が繊維表面に付着し、また場合によっては繊維内部の少なくとも一部に浸透する。

0036

また、本実施形態の繊維構造物は、繊維表面に前記処理液を適用する前または適用した後に、染色加工捺染加工、撥水加工、帯電防止加工、柔軟加工、抗菌防臭加工制菌加工、SR加工、親水加工防炎加工等の加工を施してもよい。また、織物、編物、不織布などの繊維布帛にウレタン樹脂アクリル樹脂シリコーン樹脂ポリエステル樹脂ナイロン樹脂ポリテトラフルオロエチレン樹脂等から得られる樹脂膜を適用し、合成皮革としたり、防水性(必要に応じ透湿防水性)を付与した繊維布帛としてもよい。

0037

また、本発明の衣服は、前記の繊維構造物を少なくとも一部に含むものである。衣服としては、ブラウス、シャツ、ポロシャツ、パンツ、スカート、下着、ジャケット、コート、手袋、帽子、合羽等の一般衣服、ウインドブレーカー、水着、柔道着、ランニングウエア—などのスポーツウエア—や一般作業服、消防服などの特殊作業服、白衣などの医療従事者及びそれに準じる者用のユニホームなどの衣服をあげることができる。
また、本発明の靴、靴の中敷、シーツ、布団カバー、布団側、マットレス、寝袋、枕、枕カバー、椅子張り、椅子カバー、カーテン、車内装材、鞄、テント、カーテン、タオル、マット、筆入れまたはランドリーバッグは、前記の繊維構造物を少なくとも一部に含むものである。
本発明の衣服、靴、靴の中敷、シーツ、布団カバー、布団側、マットレス、寝袋、枕、枕カバー、椅子張り、椅子カバー、カーテン、車内装材、鞄、テント、カーテン、タオル、マット、筆入れまたはランドリーバッグは、本発明の繊維構造物を少なくとも一部に含むため、皮膚に繊維構造物が触れると冷感を感じることができ、暑い時期においても、快く感じることができる。

0038

以下、実施例を示して本実施形態を詳細に説明するが、本発明は以下の記載によって限定されるものではない。
なお、本発明における各種物性は以下の方法で測定を行った。
(1)接触冷感評価値q−max(W/cm2)
カトーテック株式会社製サーモラボIIを用い、ヒーター温度40℃、測定台座発泡スチロールを用いて測定した。なお、測定環境は20℃、65%RHとした。
(2)接触冷感
繊維布帛を手で触って冷感を評価した。
(3)洗濯処理20回洗濯(20HL)
JIS L0217 103法に準じて行った。すなわち、5分間洗剤を含む洗濯液中で洗濯を行い、その後2分間注水を行いながらのすすぎを2回行ったものを洗濯1回としたときに、この操作を20回繰り返し、乾燥処理として最後に1回のみ吊り干し乾燥を行ったものとした。この場合、洗濯用合成洗剤は花王株式会社製のアタック活性バイオEXを1g/lで使用し、洗濯機は旧松下電気産業株式会社製(現パナソニック株式会社)のナシナル全自動電気洗濯機NA−F50Y2を用いた。なお、乾燥後、ドライアイロン仕上げなどの熱処理は行わないものとした。
(4)風合い
繊維布帛を手で触って風合いを評価した。

0039

(実施例1〜4)
編物(スムース。ポリアセタール系繊維。糸 150デシテックス、60フィラメント密度コース59本/2.54cm、ウエル61本/2.54cm。)を湯洗いした後、150℃でセットした。
次に、表1の実施例1〜4に記載の処理液をパディング法により、上記編物に適用した。ピックアップは50質量%であった。
続き105℃の常圧スチーマーの中で20分間処理(重合)を施した。次に、70℃の温水で湯洗いをし、120℃にて乾燥し、160℃にて仕上げセットをして、繊維構造物(編物)を得た。
得られた繊維構造物(編物)の性能を表1に記載した。

0040

(比較例1)
実施例1に対し処理液での処理をしなかった以外は実施例1と同様に湯洗い、セットした繊維構造物(編物)を得た。
得られた繊維構造物(編物)の性能を表1に記載した。

0041

(比較例2)
編物(スムース。6−ナイロン繊維。糸 155デシテックス、34フィラメント密度コース59本/2.54cm、ウエル61本/2.54cm。)を湯洗いした後、150℃でセットし、繊維構造物(編物)を得た。
得られた繊維構造物(編物)の性能を表1に記載した。

0042

(比較例3)
比較例2で得られた繊維構造物に対し、表1の比較例3に記載の処理液をパディング法により適用した。ピックアップは50質量%であった。

0043

引続き105℃の常圧スチーマーの中で20分間処理(重合)を施した。次に、70℃の温水で湯洗いをし、120℃にて乾燥し、160℃にて仕上げセットをして、繊維構造物(編物)を得た。
得られた繊維構造物(編物)の性能を表1に記載した。

0044

実施例1〜4に記載のラジカル重合が可能な二重結合を2個以上有するモノマーの重合体を、ポリアセタール系繊維の表面に付着させた繊維構造物は、そのような重合体を付着させていないもの(比較例1)に対し、q−maxが0.06W/cm2以上向上しており、ナイロン繊維に対して同様の加工を施した場合(比較例2→比較例3;向上幅0.03W/cm2)と比べ、q−maxの向上幅が2倍以上であった。すなわち、本発明による重合体とポリアセタール系繊維との組合せに特有相乗効果が存在することが確認された。
また、手で触った感じでは、実施例1〜4の繊維構造物は、q−maxがほぼ同等のナイロンを用いた比較例3に比べてとても冷たく感じられ、q−maxで得られる以上の接触冷感を有することが確認された。
さらに、実施例1〜4の繊維布帛は、洗濯後にもq−max及び手で触った冷感を維持することが確認され、洗濯耐久性を有していることが分かった。

実施例

0045

0046

本発明の繊維布帛は、接触冷感性能に優れており、着用時ヒヤットした冷感を感じることができる肌着、ブラウス、ワイシャツ、作業服、ドレス等の一般の衣服、また、ヒヤッとした冷感を感じられる枕や布団側地、寝袋、靴、椅子車両内装材、更にスポーツ用のウエアーとして用いられるランニングウエア—、ウインドブレーカー、野球ユニホーム、柔道着などの衣服などとして種々のものに広く利用することができる。

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